JP2024108896A - ベンチトイレ - Google Patents

Abstract

【課題】 別途の倉庫を必要とすることなく、町や公園等に多数常設されているベンチを利用してトイレを提供し、さらには、個室トイレを提供する。
【解決手段】 上面材と、前記上面材を昇降させるスライド部材と、下降位置の前記上面材を支持する後脚材と、前記上面材の下方に固定された便座を有し、前記上面材が下降位置のときに、前記上面材に着座可能なベンチが提供され、前記上面材が上昇位置のときに、前記便座に着座可能な個室トイレが提供されることを特徴とするベンチトイレとした。
【選択図】 図３

Description

本発明は、災害時にトイレを提供することのできるベンチに関する。

地震や火災等の災害時には、トイレの不足が問題となる。駅や公園の公衆トイレだけでは多数の被災者に対応することは困難であり、景観や用地確保、費用等の観点から、街中に多数のトイレを設置することは実際上不可能である。

このため、災害用仮設トイレが種々提案されている（例えば、特許文献１，２）。しかし、これらは町や公園等の常設設備を利用するものではなく、倉庫等から備品等を搬出して組み立てるものであり、災害時に十分なトイレを提供することは困難であり、また、鍵が無いために倉庫を開くことができない事態も想定される。

特開２０１４－１２２５４８号公報 特開２０１６－２２１０２６号公報

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、別途の倉庫を必要とすることなく、町や公園等に多数常設されているベンチを利用してトイレを提供し、さらには、個室トイレを提供することを目的とする。

本願には、上面材と、前記上面材を昇降させるスライド部材と、下降位置の前記上面材を支持する後脚材と、前記上面材の下方に固定された便座を有し、
前記上面材が下降位置のときに、前記上面材に着座可能なベンチが提供され、
前記上面材が上昇位置のときに、前記便座に着座可能な個室トイレが提供されることを特徴とするベンチトイレが開示される。

本発明の１実施形態のベンチトイレ１を示す。 ベンチトイレ１の通常状態を説明する側方断面図である。 ベンチトイレ１の通常状態を説明する長手方向断面図である。 ベンチトイレ１のトイレとしての使用状態を説明する側方断面図である。 ベンチトイレ１のトイレとしての使用状態を説明する正面図である。 他の態様のベンチトイレ１を示す。

図１～５に、本発明の１実施形態のベンチトイレ１を示す。ベンチトイレ１は、上面２０、下面３０、前面４０、後面５０、左側面６０、右側面７０を有する本体１０を有する。本体１０は例えば、概略直方体形状である。

ベンチトイレ１は、上面の上面材２１と、後面の後脚材５１（図２）と、上面材２１の下方の便座９０と、上面材２１を昇降させるスライド部材８０を有する。本体の前面４０、左右側面６０，７０にも板材４１，６１，７１を有してよい。これら各部材の材質や形状は適宜設計できる。

上面材２１は上部にソーラーパネル２２を有するとよい。後脚材５１は一枚板でも、複数の柱でもよい。

スライド部材８０は例えば、多段伸縮式ロッド式であり、スライド部材８０の伸縮によりスライド部材８０の先端に取り付けた上面材２１を昇降させる。便座９０は後脚材５１（又は、スライド部材８０）に固定するとよい。ヒンジ等で回転可能に取り付けてもいい。本例では、スライド部材８０は左右に４つ配列され、その間に３つの便座９０が配列されている。

上面材２１が下降位置のとき、前記上面材２１に着座可能なベンチが提供される。下降位置の上面材２１は後脚材５１により加重が支持される。

後脚材５１の上端等にヒンジ５１ａ等で前後に回転可能に座部材２３を取り付けるとよい。座部材２３の先端にヒンジ４１ａ等で上下に回転可能に前脚材４１を取り付けるとよい。座部材２３を前方に回転させると座部材２３でソーラーパネル２２の上面を保護できる。前脚材４１は座部材２３の荷重支持の役割を果たし得る。座部材２３を後方に回転させると、本体１０の後方側に追加のベンチを提供できる（図４）。さらに、前脚材４１を下方に回転させると座部材２３の荷重を支持できる。

スライド部材８０により上面材２１を上昇させると、本体１０の内部空間に個室トイレのための十分なスペース１００が提供される（図３，４）。本体１０の内部空間には、トイレットペーパー、便袋、トイレ用凝固剤、ウェットティッシュ等の備品を収容可能である。災害用のテントを組み立てるための部材、非常用の飲料提供のための浄水装置、ポータブル発電機やバッテリーを収容してもよい。

上記ベンチトイレ１では、別途の倉庫を準備することなく、災害時に、町や公園等に多数常設されているベンチに備え付けの備品のみで個室トイレを提供することができる。

上面材２１からシート４３を吊下することで目隠しにできる。シート４３を蛇腹式にする等により、出入ドアとして使用してもよい

図６（ａ）のように、後面５０、左側面６０、右側面７０、及び／又は、隣接する便座９０の間にもシート４３と同様の目隠しシート４４を吊下してもよい。図６（ｂ）のように、前面４０付近に追加のスライド部材８１を配置すれば上面材２１の支持が安定化する。図６（ｃ）のように、スライド部材８０，８１の全部又は一部に幅広板状のスライド部材８２を設けて目隠しを兼ねてもよい。

上記ベンチトイレ１では、別途の倉庫を準備することなく、災害時に、町や公園等に多数常設されているベンチに備え付けの備品のみで個室トイレを提供することができる。ベンチトイレ１で提供される個室トイレを災害時の避難テントとして使用してもよい。

上記実施形態に記載したベンチトイレやその要素の寸法、形状、配置、個数、材料等は例示であり、他の態様も可能である。

１・・・ベンチトイレ
１０・・・本体
１１・・・脚
２０・・・上面
２１・・・上面材
２２・・・ソーラーパネル
２３・・・座部材
３０・・・下面
３１・・・下面材
４０・・・前面
４１・・・前脚材
４１ａ・・・ヒンジ
４３，４４・・・シート
５０・・・後面
５１・・・後脚材
５１ａ・・・ヒンジ
６０・・・左側面
７０・・・右側面
８０，８１，８２・・・スライド部材
９０・・・便座
１００・・・スペース
４１，６１，７１・・・板材

Claims (5)

1. 上面材と、前記上面材を昇降させるスライド部材と、下降位置の前記上面材を支持する後脚材と、前記上面材の下方に固定された便座を有し、
   前記上面材が下降位置のときに、前記上面材に着座可能なベンチが提供され、
   前記上面材が上昇位置のときに、前記便座に着座可能な個室トイレが提供されることを特徴とするベンチトイレ。
2. 前記上面材の上にソーラーパネルを配置した、請求項１のベンチトイレ。
3. 前記上面材に回転可能に取り付けられたな座部材をさらに有し、
   前記座部材が前方に回転した時に前記ソーラーパネルが被覆保護され、
   前記座部材が後方に回転した時に前記上面材の後部に第２のベンチが提供される、請求項２のベンチトイレ。
4. 前記座部材の先端に対して回転可能な前脚材をさらに有し、
   被覆位置の前記座部材及び非被覆位置の前記座部材への荷重がともに前記前脚材により支持される、請求項３のトイレベンチ。
5. 前後面及び／又は左右面及び／又は各個室の区切り位置に、目隠しシート、蛇腹又は幅広スライド部材をさらに有する、請求項１に記載のベンチトイレ。