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JP2024083784A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2024083784A
JP2024083784A JP2022197795A JP2022197795A JP2024083784A JP 2024083784 A JP2024083784 A JP 2024083784A JP 2022197795 A JP2022197795 A JP 2022197795A JP 2022197795 A JP2022197795 A JP 2022197795A JP 2024083784 A JP2024083784 A JP 2024083784A
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尭洋 大久保
Akihiro Okubo
実 和田
Minoru Wada
健留 永本
Takeru Nagamoto
亮太 小林
Ryota Kobayashi
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Abstract

【課題】非磁性一成分現像方式を用いる構成において、トナーが摩擦帯電したときの逆帯電トナーの発生を抑制し、画像かぶりを抑制可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、像担持体と、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、を備える。現像装置は、非磁性一成分現像剤を収容する現像容器と、外周面にトナー層が形成される現像剤担持体と、現像剤担持体に形成されるトナー層の層厚を規制する規制ブレードと、を有する。画像形成装置は、像担持体と摩擦帯電させて帯電量[μC/g]を測定したときの帯電極性が、正規の帯電極性とは逆極性となるようなトナーを用いる。現像剤担持体の周速をSd[mm/sec]、像担持体の周速をSp[mm/sec]とするとき、1.1≦Sd/Sp≦1.4を満たし、トナーには、数平均粒子径0.05~0.8μmの帯電性を有する樹脂製のスペーサー粒子が外添されている。【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関し、特に、非磁性一成分現像方式の現像装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置において使用される現像装置は、現像剤にトナーとキャリアとを使用した二成分現像方式、キャリアを使用せずにトナーのみを使用した一成分現像方式のものが知られている。
非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式の現像装置では、現像剤規制部材としての規制ブレードが現像剤担持体である現像ローラーの表面に接触するように配置されている。そしてトナーが現像ローラーの表面に設けられた微細な凹凸によって搬送され、余分なトナーは規制ブレードですり切られることでトナー薄層が形成される。また、規制ブレードの下をトナーが通過する際にトナーが規制ブレードおよび現像ローラーの表面と摩擦して帯電する。そして、感光体と現像ローラーを接触回転させ、現像ローラーの表面のトナーは電界により感光体に現像される。
上述したような非磁性一成分現像方式においては、トナーが摩擦帯電する際に、正規の帯電極性とは逆極性に帯電することがある。その結果、逆帯電トナーが発生し、画像の白地部にトナーが付着する、いわゆる画像かぶりが発生するという問題点があった。
非磁性一成分現像方式において画像かぶりを抑制する方法として、例えば特許文献1には、非磁性一成分トナーとして、第1回目のトナー薄層化で付与された帯電量Q1が飽和時の帯電量Q2の65~95%(好ましくは75~95%)で、かつ帯電量Q1の絶対値が3μC/g~20μC/g(好ましくは4μC/g~15μC/g)である非磁性一成分トナーを用いるとともに、トナー層担持体の表面速度を160mm/sec以上に設定するか、あるいは非磁性一成分トナーの体積平均粒径を0.1~8.5μmであるトナーを選択する画像形成方法が開示されている。
特開平9-211986号公報
特許文献1の画像形成方法は、接触現像であるか非接触現像であるかを限定していないが、感光体とトナーが摩擦帯電したときに正規の帯電極性とは逆帯電をしてしまう接触現像方式の画像形成装置においては、特許文献1の方法を用いたとしても逆帯電トナーの発生および画像かぶりを抑制できないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、非磁性一成分現像方式を用いる構成において、トナーが摩擦帯電したときの逆帯電トナーの発生を抑制し、画像かぶりを抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、を備える。像担持体は、表面に感光層が形成される。帯電装置は、像担持体を所定の表面電位に帯電させる。露光装置は、帯電装置により帯電された像担持体の表面を露光して帯電を減衰させた静電潜像を形成する。現像装置は、トナーのみからなる非磁性一成分現像剤を収容する現像容器と、像担持体に所定の押圧力で圧接され、外周面にトナーを担持することによりトナー層が形成される現像剤担持体と、現像剤担持体の外周面に接触して現像剤担持体の外周面に形成されるトナー層の層厚を規制する規制ブレードと、を有し、静電潜像が形成された像担持体にトナーを供給する。画像形成装置は、像担持体と摩擦帯電させて帯電量[μC/g]を測定したときの帯電極性が、正規の帯電極性とは逆極性となるようなトナーを用いる。現像剤担持体の周速をSd[mm/sec]、像担持体の周速をSp[mm/sec]とするとき、1.1≦Sd/Sp≦1.4を満たし、トナーには、数平均粒子径0.05~0.8μmの帯電性を有する樹脂製のスペーサー粒子が外添されている。
本発明の第1の構成によれば、像担持体に対する現像剤担持体の周速比Sd/Spを1.1以上1.4以下とし、トナーに数平均粒子径0.05~0.8μmの帯電性を有する樹脂製のスペーサー粒子を外添することにより、像担持体とトナーとの摩擦帯電が適正化される。その結果、逆帯電トナーの発生、およびそれに伴う画像かぶりの発生を効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す側面断面図 本実施形態の画像形成装置1の画像形成部30の概略構成を示す側面断面図 感光体ドラム31と現像部33の現像ローラー331との接触部周辺を上方から見た平面図 現像部33における現像ローラー331と規制ブレード334との接触部分周辺の断面拡大図 現像ローラー331と供給ローラー332の当接部分の断面拡大図 本実施形態の画像形成装置1に用いられる制御経路の一例を示すブロック図 現像ローラー331の表面自由エネルギーを変化させたときの現像ローラー331に印加する現像電圧と画像濃度との関係を示すグラフ
(1.画像形成装置1の全体構成)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す側面断面図である。なお、図1において右側を画像形成装置1の前側、左側を後側とする。
画像形成装置1(ここではモノクロプリンター)は、略直方体形状の筐体構造を有する本体ハウジング10、本体ハウジング10内に収容される給紙部20、画像形成部30および定着部40を含む。本体ハウジング10の前面側には前カバー11が、後面側には後カバー12が各々備えられている。また、本体ハウジング10の上面には、画像形成後のシートが排出される排紙部13が備えられている。画像形成部30の各ユニットは、排紙部13を持ち上げて上部を開放することで、本体ハウジング10の上面側から出し入れ可能となる。尚、以下の説明において、「シート」との用語は、コピー用紙、コート紙、OHPシート、厚紙、葉書、トレーシングペーパーや画像形成処理を受ける他のシート材料を意味する。
給紙部20は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット21を含む。給紙カセット21は、その一部が本体ハウジング10の前面から更に前方に突出している。給紙カセット21のうち、本体ハウジング10内に収容されている部分の上面は、給紙カセット天板21Uによって覆われている。給紙カセット21には、シートの束が収容される用紙収容空間、シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板等が備えられている。給紙カセット21の後端側の上部には用紙繰出部21Aが設けられている。この用紙繰出部21Aには、給紙カセット21内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー21Bが配置されている。
画像形成部30は、給紙部20から送り出されるシートにトナー像(現像剤像)を形成する画像形成動作を行う。画像形成部30は、感光体ドラム31と、感光体ドラム31の周囲に配置された、帯電部32、露光部35、現像部33および転写ローラー34を含む。
感光体ドラム31(像担持体)は、回転軸と、回転軸周りに回転する外周面(ドラム本体)と、を備える。感光体ドラム31の外周面には、例えば公知の有機(OPC)感光体で構成され、外周面に電荷発生層、電荷輸送層等で構成される感光層が形成される。感光層は、後述する帯電部32により均一に帯電された後、露光部35により光照射されて帯電を減衰させた静電潜像が形成され、現像部33により静電潜像を顕在化したトナー像が担持される。
帯電部32(帯電装置)は、感光体ドラム31の外周面に対して所定の間隔を置いて配置され、感光体ドラム31の外周面を非接触の状態で均一に帯電させる。具体的には、帯電部32は、チャージワイヤー321およびグリッド電極322(いずれも図2参照)を有する。チャージワイヤー321は、感光体ドラム31の回転軸方向に延びる線状の電極であり、感光体ドラム31との間でコロナ放電を発生させる。グリッド電極322は、感光体ドラム31の回転軸方向に延びる格子状の電極であり、チャージワイヤー321と感光体ドラム31との間に配設される。帯電部32は、チャージワイヤー321に所定の電流値の電流を流すことでコロナ放電を発生させ、且つ、グリッド電極322に所定電圧を印加することで、グリッド電極322に対向する感光体ドラム31の外周面を、所定の表面電位に均一に帯電させる。
露光部35(露光装置)は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム31の外周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づき変調された光を照射する。これにより、露光部35は、感光体ドラム31の外周面に、画像データに基づく画像に対応する静電潜像を形成する。
現像部33(現像装置)は、本体ハウジング10に着脱可能であり、感光体ドラム31の外周面に非磁性一成分のトナー(現像剤)を供給することにより、感光体ドラム31の外周面に形成された静電潜像を現像する。静電潜像を現像するとは、静電潜像を顕在化したトナー像(現像剤像)を形成することを示す。現像部33の詳細な構成については後述する。
転写ローラー34は、感光体ドラム31の外周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーである。具体的には、転写ローラー34は、軸周りに回転し、感光体ドラム31の回転方向における現像ローラー331よりも下流側の位置で、感光体ドラム31の外周面と対向する外周面を有する。転写ローラー34は、感光体ドラム31の外周面との間のニップ部を通過するシートに、感光体ドラム31の外周面に担持されているトナー像を転写する。当該転写の際、転写ローラー34にはトナーと逆極性の転写電圧が印加される。
定着部40は、シートに転写されたトナー像を、シート上に定着させる定着処理を行う。定着部40は、定着ローラー41と加圧ローラー42とを有する。定着ローラー41は、加熱源を内部に備え、シートに転写されたトナーを所定温度で加熱する。加圧ローラー42は、定着ローラー41に対して圧接され、定着ローラー41との間に定着ニップ部を形成する。トナー像が転写されたシートが定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー41による加熱、および加圧ローラー42による加圧によりシート上に定着される。
本体ハウジング10内には、シートを搬送するための主搬送路22Fおよび反転搬送路22Bが備えられている。主搬送路22Fは、給紙部20の用紙繰出部21Aから画像形成部30および定着部40を経由して、本体ハウジング10上面の排紙部13に対向して設けられている排紙口14まで延びている。反転搬送路22Bは、シートに対して両面印刷を行う場合に、片面印刷されたシートを主搬送路22Fにおける画像形成部30の上流側に戻すための搬送路である。
主搬送路22Fは、感光体ドラム31および転写ローラー34によって形成される転写ニップ部を、下方から上方に向かって通過するように延設される。また、主搬送路22Fの、転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対23が配置されている。シートは、レジストローラー対23にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで転写ニップ部に送り出される。主搬送路22Fおよび反転搬送路22Bの適所には、シートを搬送するための搬送ローラーが複数配置されている。排紙口14の近傍には排紙ローラー対24が配置されている。
反転搬送路22Bは、反転ユニット25の外側面と、本体ハウジング10の後カバー12の内面との間に形成されている。尚、反転ユニット25の内側面には、転写ローラー34およびレジストローラー対23の一方のローラーが搭載されている。後カバー12および反転ユニット25は、それらの下端に設けられた支点部121の軸回りに各々回動可能である。反転搬送路22Bにおいてジャム(紙詰まり)が発生した場合、後カバー12が開放される。主搬送路22Fでジャムが発生した場合、或いは感光体ドラム31のユニットや現像部33が外部に取り出される場合には、後カバー12に加えて反転ユニット25も開放される。
(2.画像形成部30の構成)
図2は、本実施形態の画像形成装置1における画像形成部30の断面図である。図3は、感光体ドラム31と現像部33の現像ローラー331との接触部周辺を上方から見た平面図である。図4は、現像部33における現像ローラー331と規制ブレード334との接触部分周辺の断面拡大図である。図5は、現像ローラー331と供給ローラー332の当接部分の断面拡大図である。
図2および図3に示すように、現像部33は、現像ハウジング330(現像容器)と、現像ローラー331(現像剤担持体)と、供給ローラー332と、攪拌パドル333と、規制ブレード334と、を備える。
現像ハウジング330は、内部にトナーのみからなる非磁性一成分現像剤を収容すると共に、現像ローラー331、供給ローラー332、規制ブレード334等を収容する。現像ハウジング330は、攪拌された状態の現像剤(トナー)を収容する攪拌室335を備える。攪拌室335には攪拌パドル333が配置される。攪拌パドル333は、攪拌室335内のトナーを攪拌する。
現像ローラー331は、回転軸331aと、ローラー部331bを備える。回転軸331aは、現像ハウジング330の軸受部(不図示)に回転可能に支持される。ローラー部331bは、回転軸331aの外周面に積層される円筒状の部材であり、基材ゴム(例えばシリコーンゴム)の表面にウレタン等の凹凸のあるコーティング材によってコート層を積層した構成である。ローラー部331bは、回転軸331aの回転に伴って回転軸331aと一体的に回転する。ローラー部331bの表面には、所定厚さのトナー層(現像剤層)が形成される。トナー層は、後述する規制ブレード334により層厚が規制(所定厚さに均一に調整)される。トナー層は、規制ブレード334とローラー部331bとの当接(摩擦)により生じる静電気により帯電する。
現像ローラー331は、感光体ドラム31と対向する位置において、感光体ドラム31の回転方向(図2の時計回り方向)における上流側から下流側に向かう方向(図2の反時計回り方向)に回転する。つまり、現像ローラー331は、感光体ドラム31と対向する位置では、感光体ドラム31と同方向に回転する。
供給ローラー332は、現像ローラー331に対向して配置される。供給ローラー332は、攪拌室335に収容された現像剤を外周面に保持する。また、供給ローラー332は、外周面に保持した現像剤を現像ローラー331に供給する。
供給ローラー332は、現像ローラー331と対向する位置において、現像ローラー331の回転方向(図2の反時計回り方向)における下流側から上流側に向かう方向(図2の反時計回り方向)に回転する。つまり、供給ローラー332は、現像ローラー331と対向する位置では、現像ローラー331と逆方向に回転する。供給ローラー332から現像ローラー331にトナーを移動させるために、供給ローラー332に所定の供給電圧(直流電圧)が印加される。
現像ローラー331は、供給ローラー332から現像剤の供給を受けると共に、外周面にトナー層を保持する。そして、現像ローラー331は、感光体ドラム31に現像剤を供給する。現像ローラー331および供給ローラー332の軸方向(図2の紙面と直交する方向)の長さは、感光体ドラム31の軸方向長さと略同一である。現像ローラー331から感光体ドラム31にトナーを移動させるために、現像ローラー331に所定の現像電圧(直流電圧)が印加される。
画像形成部30には、現像ハウジング330を挟んで感光体ドラム31と反対側(図2の右下側、図3の下側)に、押圧部材361と押圧バネ362から成る押圧機構36が配置されている。押圧機構36は、現像ハウジング330の長手方向の2箇所(感光体ドラム31の軸方向中央からそれぞれ85mmの位置)に配置されている。画像形成部30に現像部33を装着すると、現像ハウジング330に押圧部材361が圧接されて感光体ドラム31に近づく方向(図2の左上方向、図3の上方向)に押圧され、現像ローラー331が感光体ドラム31に所定の押圧力で押圧される。なお、本実施形態では、現像部33および感光体ドラム31には現像ローラー331と感光体ドラム31との間の距離を規制する機構、即ち、感光体ドラム31に対する現像ローラー331の押圧力を規制する機構は存在しない。但し、感光体ドラム31に対する現像ローラー331の押圧力を規制する機構を設けてもよい。
規制ブレード334は、金属製の薄板状の部材である。規制ブレード334は、基端部334aが現像ハウジング330に固定され、先端部334bが自由端となるよう構成される。規制ブレード334は、感光体ドラム31と現像ローラー331とが対向する位置よりも現像ローラー331の回転方向における上流側の位置で現像ローラー331の外周面に接触する。
規制ブレード334は撓み変形可能であり、現像ローラー331の周方向において規制ブレード334と現像ローラー331の接触部分(規制ニップ)が存在する。規制ブレード334は、所定の規制圧および規制ニップ幅Wで現像ローラー331(ローラー部331b)の外周面に当接する。なお、後述するように規制ブレード334に所定の規制電圧(直流電圧)を印加する構成としてもよい。
規制ブレード334の材質は、例えばステンレス(SUS304)であり、本実施形態では自由長を10mmとしている。規制ブレード334の先端部334bには曲げ加工が施され、湾曲部分334cが形成される。この湾曲部分334cが現像ローラー331の外周面に当接する。湾曲部分334cの曲率半径は0.1mm以上である。
図4に示すように、規制ブレード334が一定の規制圧(接触線圧)で現像ローラー331に当接するので、現像ローラー331の外周面に担持されたトナー層が均一な厚さに調整される。これにより、規制ブレード334は、現像ローラー331の外周面トナーの量を規制する。また、規制ブレード334は、現像ローラー331の外周面に担持されたトナーを摩擦することで、トナーを帯電させる。規制ブレード334の現像ローラー331に対する接触線圧とは、規制ブレード334と現像ローラー331の外周面との接触位置における規制ブレード334の単位長さ当たりの接触圧である。
図5に示すように、現像ローラー331と供給ローラー332の当接部分(供給ニップN)では現像ローラー331が供給ローラー332に喰い込んだ構成となっている。また、現像ローラー331の回転方向に対し供給ニップNの下流側(図5の右上側)にはトナー溜まりTが形成されている。
現像ローラー331と供給ローラー332が供給ニップNで線接触していると、トナー溜まりTが形成されずトナー供給性が著しく低下することが知られている。そこで、現像ローラー331と供給ローラー332が適度な喰い込み量になるように現像ローラー331と供給ローラー332の軸間距離、直径および硬度を設計する必要がある。現像ローラー331は感光体ドラム31という硬い部材と接触するためアスカーC硬度で50~80程度に設計する。そのため、現像ローラー331が供給ローラー332に喰い込んだ構成にするためには、供給ローラー332の硬度を現像ローラー331より下げる必要がある。
供給ローラー332と現像ローラー331との間に電位差を発生させることで、トナーが供給ローラー332から現像ローラー331へ移動する方向の電界エネルギーが発生する。また、トナー粒子間には電位差に関係なくファンデルワールス力が作用する。この電界エネルギーやファンデルワールス力により供給ローラー332から現像ローラー331へトナーが供給される。ベタ画像の濃度追随性(画像の先端と後端の濃度差がないこと)を向上させるためには、供給ローラー332を現像ローラー331に押圧する力である圧縮荷重を最適な範囲にすることも重要である。
(3.画像形成装置1の制御経路)
図6は、本実施形態の画像形成装置1に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置1を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置1全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
メインモーター50は、制御部90からの出力信号により給紙ローラー21B、感光体ドラム31、現像部33内の現像ローラー331、供給ローラー332、攪拌パドル333、定着部40内の定着ローラー41等を所定の回転速度で回転駆動する。
電圧制御回路51は、帯電電圧電源52、現像電圧電源53、転写電圧電源54と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。電圧制御回路51からの制御信号によって、帯電電圧電源52は帯電部32内のチャージワイヤー321に帯電電圧を印加する。現像電圧電源53は現像部33内の現像ローラー331に現像電圧を印加し、供給ローラー332に供給電圧を印加する。現像部33内の規制ブレード334に規制電圧を印加する場合、現像電圧電源は規制ブレード334に規制電圧を印加する。転写電圧電源54は転写ローラー34に転写電圧を印加する。
画像入力部60は、画像形成装置1にパソコン等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部60より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
機内温湿度センサー61は、画像形成装置1内部の温度および湿度、特に現像部33周辺の温度および湿度を検知するものであり、画像形成部30の近傍に配置される。
操作部70には、液晶表示部71、各種の状態を示すLED72が設けられており、画像形成装置1の状態を示したり、画像形成状況や印刷部数を表示したりするようになっている。画像形成装置1の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、画像形成装置1内の各装置に制御信号を送信したり操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。
ROM92には、画像形成装置1の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置1の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置1の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置1の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
一時記憶部94は、パソコン等から送信される画像データを受信する画像入力部60より入力され、デジタル信号に変換された画像信号を一時的に記憶する。カウンター95は、印刷枚数を累積してカウントする。
また、制御部90は、画像形成装置1における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部30、定着部40、メインモーター50、電圧制御回路51、画像入力部60、操作部70等が挙げられる。
(4.画像形成動作における現像部の設定)
以下、本実施形態の画像形成装置1の特徴部分である、画像形成時(現像時)における現像部33の設定について説明する。前述したように、非磁性一成分現像方式では、感光体ドラム31とトナーが摩擦帯電したときに、トナーが正規の帯電極性(本実施形態では正極性)とは逆極性(負極性)に帯電してしまうという問題があった。より詳細には、感光体ドラム31とトナーを摩擦帯電させ、トナー全体の電荷量[μC]をトナーの全体重量[g]で除算してトナーの帯電量[μC/g]を測定したとき、トナーの帯電極性が正規の帯電極性(正極性)とは逆極性(負極性)となる。この逆極性に帯電したトナー(逆帯電トナー)が感光体ドラム31の白地部に付着し、画像かぶりが発生する。
そこで、本実施形態では、感光体ドラム31と摩擦帯電したときに、帯電量分布の中心値が正規の帯電極性(本実施形態では正極性)とは逆極性(負極性)となるようなトナーを用いる一成分現像方式において、現像ローラー331の周速をSd[mm/sec]、感光体ドラム31の周速をSp[mm/sec]とするとき、以下の式(1)を満たすとともに、トナーに平均粒子径0.05~0.8μmのスペーサー粒子を外添している。
1.1≦Sd/Sp≦1.4 ・・・(1)
式(1)は、感光体ドラム31に対する現像ローラー331の周速比(線速比)Sd/Spの適正な関係について示している。Sd/Spが大きくなり過ぎると、現像ローラー331に担持されたトナーと感光体ドラム31との摩擦が必要以上に大きくなり、トナーが過剰帯電されて逆帯電トナーが発生し易くなる。一方、Sd/Spが小さくなり過ぎると、現像ローラー331に対するトナー付着量が少なくなり、ベタ画像の適正濃度が維持できず画像均一性(粒状度)が低下する。Sd/Spを1.1以上1.4以下の範囲に設定することで、トナー帯電量を維持しつつ、逆帯電トナーの発生を抑制することができる。
さらに、トナーにスペーサー粒子を外添することにより、感光体ドラム31とトナー母粒子との接触頻度が減少する。その結果、トナーと感光体ドラム31との摩擦帯電が適正化されるため、逆帯電トナーの発生を抑制することができる。
なお、本明細書でいうスペーサー粒子とは、シリカ等のトナー外添剤に比べて粒子径が大きく、トナー母粒子へのシリカの埋没を抑制する機能を持つ粒子をいう。本実施形態では、スペーサー粒子として帯電性を有する樹脂製の微粒子を用いる。
スペーサー粒子の粒子径が小さすぎると、感光体ドラム31とトナー母粒子との接触頻度を十分に減少させることができない。一方、スペーサー粒子の粒子径が大きすぎると、トナー母粒子の表面に均一に外添させることが困難となる。そこで、本実施形態ではスペーサー粒子の数平均粒子径を0.05~0.8μmとしている。
また、後述する実施例に示すように、スペーサー粒子の極性をトナーの帯電極性と逆極性(ここでは負極性)にすることで、さらに感光体ドラム31とトナーの逆帯電を抑制することができる。これは、トナー母粒子から離脱したトナーの帯電極性と逆極性のスペーサー粒子が感光体ドラム31に付着することで、感光体ドラム31とトナーとの摩擦帯電による逆帯電トナーの発生を抑制するためであると考えられる。
さらに、粒子径の異なる2種以上のスペーサー粒子を外添することで、トナー母粒子から離脱した小径のスペーサー粒子が感光体ドラム31に付着して逆帯電トナーの発生を抑制するとともに、トナー母粒子の表面に残存する大径のスペーサー粒子が感光体ドラム31とトナー母粒子との接触頻度を減少させる。その結果、逆帯電トナーの発生をより効果的に抑制することもでき、耐久印刷後の高温高湿環境においても画像かぶりの発生を抑制することができる。ここで、2種以上のスペーサー粒子のうち少なくとも1種はトナーの帯電極性と逆極性であることが好ましい。また、感光体ドラム31に付着し易い粒子径の小さいスペーサー粒子がトナーの帯電極性と逆極性であることが好ましい。
感光体ドラム31との摩擦によるトナーの摩擦帯電量については、回転ディスク治具を用いて感光体シート(感光体ドラムの感光層をシート状にしたもの)でトナーを挟んで所定時間(10~20秒間)摩擦帯電させ、トナーを吸引することで測定することができる。一般的には感光体ドラム31と摩擦帯電したトナーは正規の極性(ここでは正極性)に帯電するが、逆帯電する場合には、上記のように構成することで画像かぶりを抑制することができる。
本実施形態では、非磁性トナーとして低温定着トナーを使用することを想定している。より詳細には、現像ハウジング330に収容されるトナーの95℃における溶融粘度[Pa・s]は、10,000以上200,000以下の範囲であることが好ましい。溶融粘度が上限の200,000を超える範囲では、本実施形態に係る周速比Sd/Spの条件が設定されなくても、容易に画像品質を維持することが可能であるが、定着処理に必要な電力が本実施形態よりも大きくなる。また、下限値の10,000未満のトナーは、製造上の理由から使用が困難である。以下、本実施形態の現像部33において用いるトナーの製造例について説明する。
(製造例1)
攪拌機、冷却管、温度計及び窒素導入管を備えた1000mLの四つ口フラスコ内に、アクリル酸単量体としてメタクリル酸ブチル(BMA)80gと、スチレン単量体としてスチレン80gと、ビニル基を2個以上有する単量体としてジビニルベンゼン(DVB)40gと、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム(SLS)17gと、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(BPO)15gと、イオン交換水600gとを、攪拌しながら投入した。フラスコ内に窒素ガスを導入しながら、フラスコの内容物を90℃で3時間、攪拌下で反応(共重合)させた。攪拌条件を調整することにより、得られる樹脂微粒子の数平均一次粒子径を調整した。その結果、反応生成物(樹脂微粒子)のエマルションが得られた。樹脂微粒子のエマルションを冷却し、洗浄し、脱水した。エマルションから共重合体粒子を分離し、正帯電性樹脂微粒子F(数平均一次粒子径30nm)を得た。
(製造例2)
乳化剤であるSLSの添加量を15gとする以外は製造例1と同様の方法により、正帯電性樹脂微粒子D(数平均一次粒子径50nm)を得た。
(製造例3)
乳化剤であるSLSの添加量を12gとする以外は製造例1と同様の方法により、正帯電性樹脂微粒子A(数平均一次粒子径80nm)を得た。
(製造例4)
乳化剤として塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)3g、エマルゲン106(花王社製)17gを添加する以外は製造例1と同様の方法により、負帯電性樹脂微粒子C(数平均一次粒子径80nm)を得た。
(製造例5)
オートクレーブ内に、イオン交換水と、乳化剤(例えばパーフルオロヘキサン酸アンモニウム等)と、パラフィンワックスとを投入した。次いで、オートクレーブ内温を40℃以上90℃以下の温度に維持しつつ、窒素ガスおよびフッ素樹脂の原料ガス(例えばテトラフルオロエチレンガス等)でオートクレーブ内を置換した。
次いで、重合開始剤水溶液(例えば過硫酸アンモニウム水溶液、ジコハク酸パーオキサイド水溶液等)を、オートクレーブ内に圧入した後、フッ素樹脂の原料ガスを連続的にオートクレーブ内に供給し、重合反応を行った。重合反応中は、オートクレーブ内温を40℃以上90℃以下の温度に維持し、回転速度200rpm以上300rpm以下でオートクレーブ内容物を攪拌した。そして、重合開始剤水溶液の圧入開始(オートクレーブ内容物の攪拌開始)から所定時間(例えば30分以上150分以内)が経過した後、原料ガスの供給を停止するとともに、オートクレーブ内容物の攪拌を停止し、重合反応を終了させた。
次いで、上記重合反応後の分散液(オートクレーブ内容物)に濃硝酸を加えた後、濃硝酸を加えた分散液を、回転速度200rpm以上600rpm以下で所定時間(例えば30分以上2時間以内)攪拌することにより重合物を凝析させた。次いで、凝析後の分散液を固液分離し、得られた固形物を乾燥させることにより、フッ素樹脂粒子の粉体を得た。
(製造例6)
シアントナーの未外添品100部に、外添剤としてシリカ(CAB-O-SIL(登録商標)TG-308F、キャボット社製)2.0部、製造例1で製造した正帯電性樹脂微粒子F0.5部、製造例5で製造したフッ素微粒子0.5部を外添し、トナーを製造した。
(製造例7)
負帯電性樹脂微粒子Fに代えて、製造例2で製造した正帯電性樹脂微粒子D0.5部を添加する以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(製造例8)
負帯電性樹脂微粒子Fに代えて、製造例3で製造した正帯電性樹脂微粒子A0.5部を添加する以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(製造例9)
負帯電性樹脂微粒子Fに代えて、正帯電性のスペーサー粒子として数平均粒子径0.8μmのアルミナ(AKP-20、住友化学工業社製)0.5部を添加する以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(製造例10)
負帯電性樹脂微粒子Fに代えて、製造例4で製造した負帯電性樹脂微粒子C0.5部を添加する以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(製造例11)
負帯電性樹脂微粒子Fに代えて、製造例4で製造した負帯電性樹脂微粒子C0.5部、数平均粒子径0.8μmのアルミナ(AKP-20、住友化学工業社製)0.5部を添加する以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(製造例12)
負帯電性樹脂微粒子Fを添加しない以外は製造例6と同様の方法により、トナーを製造した。
(6.現像部の設定による画像評価)
以下、本実施形態のように現像部33を設定した場合の画像評価結果について説明する。先ず、印刷条件(周速比Sd/Sp、トナーに外添するスペーサー粒子の種類)を変化させて耐久印刷試験を行い、画像かぶりの発生に対する効果を検証した。試験機として、図1に示したような画像形成装置1(京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いた。
現像ローラー331は、シャフト径6mmの回転軸331aと、基材層として層厚3.5mmのシリコーンゴム層にコーティグを施した外径13mm、軸方向長さ232mmのローラー部331bとを有し、アスカーC硬度が55°であるローラーを用いた。コーティングは、100重量部の共重合ナイロン樹脂に1重量部のカーボンブラック若しくは4級アンモニウム塩を添加したもの、および添加しないものを5μmコーティングし、ローラー抵抗を9~11[logΩ]に調整した。ローラー抵抗は、金属ローラーMに1kgの荷重Fを加えて現像ローラー331に接触させて停止させた状態で、現像ローラー331と金属ローラーとの間に100Vの直流電圧を印加して測定した。
感光体ドラム31は、外径24mm、感光層膜厚22μmの正帯電単層OPC感光体ドラム(京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いた。
(スペーサー粒子の種類と画像かぶりとの関係)
トナーに外添するスペーサー粒子の種類と画像かぶりとの関係について調査した。試験方法としては、製造例6に基づいて粒子径0.05~0.8μmの極性の異なるスペーサー粒子を外添した5種類(製造例7~11)のトナーを現像部33に充填した画像形成装置1(本発明1~5)、スペーサー粒子を外添しないトナー(製造例12)、粒子径0.03μmのスペーサー粒子を外添したトナー(製造例6)を現像部33に充填した画像形成装置1(比較例1、2)を準備した。
これらの画像形成装置1を用いて、感光体ドラム31に対する現像ローラー331の周速比Sd/Spを1.4に設定し、テスト画像としてISO/IEC19752に規定された標準データ(印字率3.9%の文字パターン)を1500枚連続して印刷を行った後に、常温常湿環境(NN環境、25℃、50%RH)、または高温高湿環境(HH環境、32.5℃、80%RH)において白紙画像(印字率0%)を出力したときのかぶり濃度を反射濃度計(FD-9、コニカミノルタ社製)で測定した。評価基準は、かぶり濃度(ID)が0.01以下である場合を○、0.01~0.015である場合を△、0.015以上である場合を×とした。結果をスペーサー粒子の粒子径および極性と併せて表1に示す。
Figure 2024083784000002
表1に示すように、粒子径0.05~0.8μmのスペーサー粒子を外添したトナーを用いた本発明1~5では、耐久印刷後のNN環境におけるかぶり濃度が0.015未満であり、画像かぶりが発生しなかったか、或いは発生しても実用上問題のない範囲であった。また、耐久印刷後のHH環境におけるかぶり濃度は、粒子径が0.08のスペーサー粒子を外添した本発明2~5では0.015未満であり、画像かぶりが発生しなかったか、或いは発生しても実用上問題のない範囲であった。一方、粒子径が0.05のスペーサー粒子を外添した本発明1では0.015以上であった。
また、トナーの帯電極性と逆極性(負極性)のスペーサー粒子を外添した本発明4では、耐久印刷後のNN環境におけるかぶり濃度が0.01以下、HH環境におけるかぶり濃度が0.01~0.015であり、トナーの帯電極性と同極性(正極性)のスペーサー粒子を外添した本発明1~3に比べて画像かぶりの抑制効果が高くなった。
さらに、粒子径および帯電極性の異なる2種類のスペーサー粒子を外添した本発明5では、HH環境におけるかぶり濃度が0.01以下であり、画像かぶりの抑制効果がより向上した。これは、トナーの帯電極性と逆極性の小径のスペーサー粒子が感光体ドラム31の表面に付着してトナーの逆帯電を抑制するとともに、トナーの帯電極性と同極性の大径のスペーサー粒子が感光体ドラム31とトナー母粒子との接触頻度を減少させることで、トナーの逆帯電をより効果的に抑制できたためであると考えられる。
これに対し、トナーにスペーサー粒子を外添しなかった比較例1、粒子径0.03のスペーサー粒子を外添したトナーを用いた比較例2では、耐久印刷後のNN環境およびHH環境におけるかぶり濃度がいずれも0.015以上となり、画像かぶりが発生した。以上の結果より、1.1≦Sp/Sd≦1.4に設定するとともに、粒子径0.05~0.8μmの帯電性を有する樹脂製のスペーサー粒子を外添したトナーを用いることで、画像かぶりを抑制できることが確認された。また、トナーの帯電極性と逆極性のスペーサー粒子を用いることで、画像かぶりがより効果的に抑制され、粒子径の異なる2種以上のスペーサー粒子を用いることで、HH環境における画像かぶりも効果的に抑制されることが確認された。
(7.その他の構成)
図7は、現像ローラー331の表面自由エネルギーを変化させたときの現像ローラー331に印加する現像電圧と画像濃度(1D)との関係を示すグラフである。表面自由エネルギー(surface free energy)とは、固体における液体での表面張力に当たるもので、固体の表面自体がもつ分子のエネルギーのことである。図7において、現像ローラー331の表面自由エネルギーが12mJ/mの場合を◇のデータ系列、21mJ/mの場合を□のデータ系列、30mJ/mの場合を△のデータ系列で示している。
図7に示すように、現像ローラー331の表面自由エネルギーが高くなるほど現像電圧の使用可能領域OWは狭くなる傾向にある。これは、現像ローラー331の表面自由エネルギーが高くなるにつれてハーフトーン画像の白抜けが発生する現像ローラー331の押圧力の上限値が低下するためである。現像ローラー331の表面自由エネルギーは5mj/m以上27mj/m以下が好ましい。
また、規制ブレード334によって規制されるトナーの量は、現像ローラー331の外周面の接触面積率によっても変化する。現像ローラー331の外周面の接触面積率とは、現像ローラー331の外周面の面積に対する当該外周面における凹部(非接触部)を除いた領域の面積の占める割合である。つまり、現像ローラー331の周面の接触面積率は、現像ローラー331の外周面と規制ブレード334との見掛け上の接触面積に対する、真の接触面積を表すものである。接触面積率は4.5~10%が好ましく、6~8%がより好ましい。
規制ブレード334の規制圧は10~60N/mが好ましく、20~40N/mがより好ましい。なお、現像ローラー331の製法は特に限定されず、現像ローラー331の表面粗さは粒子を含むコート層をコーティングして調整してもよいし、研磨のみで粗さを調整してもよい。
また、本実施形態では粉砕法により製造されたトナー(粉砕トナー)、重合法により製造されたトナー(重合トナー)の両方を使用することができる。重合トナーは円形度が高い真球形状のため付着力が低く、現像性が良いため使用可能領域OWが広い。そのため、本発明は重合トナーに比べて低コストである粉砕トナーを用いる非磁性一成分現像方式において特に有効である。
また、本実施形態では中心粒径が6.0~8.0μmのトナーで良好な結果が得られることを確認している。中心粒径の範囲の選択理由は、中心粒径が6.0μmより小さくなるとトナーの製造コストアップにつながり、8.0μmより大きいとトナー消費量が増えて定着性が悪化し、好ましくないためである。
また、本実施形態では円形度が0.93~0.97のトナーで良好な結果が得られることを確認している。円形度が0.93以下の場合は画像品質が低下する傾向にある。円形度が0.97以上である場合は製造コストが大幅にアップするため、それぞれ好ましくない。
また、本実施形態では90℃における溶融粘度が100,000Pa・s以下のトナーで良好な結果が得られることを確認している。90℃における溶融粘度が100,000Pa・sを超える場合はトナーの定着性が悪くなるため、省エネルギーの観点から好ましくない。
また、感光体ドラム31の表面電位V0は500~800V、露光後電位VLは70~200Vの範囲で同様の結果が得られることを確認している。
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、画像形成装置1の例として、モノクロプリンターについて説明したが、例えば、タンデム方式やロータリー式のカラープリンターにも適用できる。また、複写機、ファクシミリ或いはこれらの機能を備えた複合機等の画像形成装置にも適用できる。ただし、感光体ドラム31と、非磁性一成分現像方式の現像部33を備える必要はある。また、上記実施形態では、現像部33の現像ハウジング330の内部に非磁性トナーを貯留する構成について説明したが、現像ハウジング330とは別に非磁性トナーを収容するトナーコンテナ、トナーカートリッジを有していてもよい。
また、上記実施形態における感光体ドラム31は、支持体として円筒状の素管を利用したが、他の形状の支持体を利用しても良い。他の形状としては、板状、無端ベルト状であってもよい。また、上記実施形態における感光体ドラム31は、感光層としてアモルファスシリコンを利用したが、例えば、支持体からの電荷の注入を阻止する電荷注入阻止層を有してもよい。
本発明は、非磁性トナーを用いた非磁性一成分現像方式の現像装置を備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、非磁性一成分現像方式を用いる構成において、感光体の画像部電位が変化しても安定した画像形成が可能であり、且つベタ画像の均一性も確保可能な画像形成装置を提供することができる。
1 画像形成装置
30 画像形成部
31 感光体ドラム(像担持体)
32 帯電部(帯電装置)
33 現像部(現像装置)
330 現像ハウジング(現像容器)
331 現像ローラー(現像剤担持体)
331a 回転軸
331b ローラー部
332 供給ローラー
334 規制ブレード
35 露光部(露光装置)
53 現像電圧電源
61 機内温湿度センサー
90 制御部

Claims (6)

  1. 表面に感光層が形成される像担持体と、
    前記像担持体を所定の表面電位に帯電させる帯電装置と、
    前記帯電装置により帯電された前記像担持体の表面を露光して帯電を減衰させた静電潜像を形成する露光装置と、
    トナーのみからなる非磁性一成分現像剤を収容する現像容器と、
    前記像担持体に所定の押圧力で圧接され、外周面に前記トナーを担持することによりトナー層が形成される現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の外周面に接触して前記現像剤担持体の外周面に形成される前記トナー層の層厚を規制する規制ブレードと、
    を有し、前記静電潜像が形成された前記像担持体に前記トナーを供給する現像装置と、
    を備え、
    前記像担持体と摩擦帯電させて帯電量[μC/g]を測定したときの帯電極性が、正規の帯電極性とは逆極性となるような前記トナーを用いる画像形成装置において、
    前記現像剤担持体の周速をSd[mm/sec]、前記像担持体の周速をSp[mm/sec]とするとき、1.1≦Sd/Sp≦1.4を満たし、
    前記トナーには、数平均粒子径0.05~0.8μmの帯電性を有する樹脂製のスペーサー粒子が外添されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記スペーサー粒子は、前記トナーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーには、数平均粒子径の異なる2種以上の前記スペーサー粒子が外添されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記スペーサー粒子のうち少なくとも1種は、前記トナーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記スペーサー粒子のうち数平均粒子径の小さい前記スペーサー粒子は、前記トナーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記スペーサー粒子の数平均粒子径が、0.08~0.8μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
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