JP2024074726A - 取付構造及び取付対象物 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定部材により取り付けた取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くする取付構造及び取付対象物を提供する。【解決手段】取付構造60は、リアスポイラ20(取付対象物)を車体30(取付先)に取り付けるための取付構造であって、取付構造60は、リアスポイラ20を車体30に締結部材40(固定部材)により取り付けるための取付部材10を備え、取付部材10は、リアスポイラ20が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能な変形部71を備えている。【選択図】 図2
Description
本発明は、取付構造及び取付対象物に関するものである。
取付構造として、特許文献1には、樹脂部材30(長尺の樹脂部材)をトランクフード21(車体)に固定部材50によって取り付ける樹脂部材取付構造が開示されている。この樹脂部材取付構造においては、トランクフード21には固定部材50の一端部51を固定するための第1取付部26が設けられている。固定部材50の一端部51は、平板状に形成され、ボルト63によってトランクフード21に締結されている。樹脂部材30には、第1取付部26に対して樹脂部材30の長手方向にオフセットした位置に、固定部材50の他端部52を樹脂部材30の長手方向に相対的に移動可能に係止するための第2取付部41が設けられている。第2取付部41は、四角形状の開口部42と、この開口部42のなかの樹脂部材30の長手方向に沿った向かい合う2つの縁43,43と、これらの縁43,43及び開口部42に隣接して形成された通過用開口部44と、縁43,43の開口部42の近傍に突出した凸部45,45とからなる。
上述した特許文献1に開示されている取付構造において、トランクフード21(取付先)に固定部材50により樹脂部材30(取付対象物)を取り付けることはできるものの、その樹脂部材30に比較的大きな力が作用した場合、その力(荷重)は作用した箇所(荷重点)を起点に全体に伝わるが、その荷重が直接的に伝搬する部分は応力が集中しやすくなり、樹脂部材が変形・破損するおそれがあった。特に、樹脂部材の応力が集中しやすい部分、例えば、樹脂部材30の第2取付部41の開口部42の周辺が変形・破損するおそれがあった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、取付先に固定部材により取り付けた取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くする取付構造及び取付対象物を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る取付構造は、取付対象物を取付先に取り付けるための取付構造であって、前記取付構造は、前記取付対象物を前記取付先に固定部材により取り付けるための取付部材を備え、前記取付部材は、前記取付対象物が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能な変形部を備えることを特徴とする。
この発明に係る取付構造によれば、取付対象物に比較的大きな力(外力)が作用した場合、取付対象物の第1変形状態に伴って変形部が変形しひいては取付部材が変形する。その結果、外力による取付対象物の変形の際において、取付対象物だけでなく取付部材も外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、ひいては取付構造におけるエネルギ吸収量を増大させることにより取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
また、本発明に係る取付構造においては、前記変形部を複数備えることが好ましい。これによれば、外力による取付対象物の変形の際において、取付対象物だけでなく取付部材も外力に起因するエネルギをより効率的に吸収することが可能となる。
また、本発明に係る取付構造においては、前記変形部は屈曲部を備えることが好ましい。これによれば、簡単な構成にて、外力による取付対象物の変形の際において、取付対象物だけでなく取付部材も外力に起因するエネルギを吸収することが可能となる。
また、本発明に係る取付構造においては、前記第1変形状態において、前記取付対象物が備える凸部が、前記変形部を変形させることが好ましい。これによれば、外力による取付対象物の変形の際において、取付対象物だけでなく取付部材も外力に起因するエネルギを、簡単な構成かつ確実に吸収することが可能となる。
また、本発明に係る取付対象物は、上述した取付構造を備えていることを特徴とする。この発明に係る取付対象物によっても、上述した取付構造と同様な作用・効果を得ることが可能となる。
この発明によれば、取付先に固定部材により取り付けた取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くする取付構造及び取付対象物を提供することが可能となる。
以下、本発明による取付構造及び取付対象物の一実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
取付構造60は、図2に示すように、取付対象物であるリアスポイラ20を取付先である車体30に、固定部材である締結部材40及び取付部材10により取り付けるための取付構造である。取付構造60は、リアスポイラ20(取付対象物)、車体30(取付先)、締結部材40(固定部材)、及び、取付部材10を備えている。
取付部材10は、取付対象物であるリアスポイラ20を取付先である車体30に固定部材である締結部材40により取り付けるための部材である。図1に示すように、リアスポイラ20は、車体30のルーフ部31に連なるバックドア32の上部に取り付けられ、ルーフ部31の後方に位置するとともにバックドア32から後方へ延びるように設けられている。リアスポイラ20は、バックドア32の上部の左右幅と略同サイズの横長形状に形成され、車両前後方向の幅が左右幅と比べて短い細長い形状に形成されている。
尚、取付対象物は、リアスポイラ20に限定されず、フロントスポイラなど自動車用外装部材や、自動車用内装部材などの自動車用部材であることが好ましい。取付対象物は、合成樹脂材に限定されず、炭素繊維強化プラスチックなどの複合材を採用してもよい。また、取付先は、取付対象物が自動車用部材である場合には、車体であるが、これに限定されず、プリンタ、パソコン、テレビなどの電化製品の本体を採用してもよい。また、取付部材10は、自動車用部材を車体30に取り付けるための自動車用取付部材であることが好ましい。また、固定部材は、締結部材40に限定されず、リベットや、互いに係合する凹凸を有する係合部材を採用してもよい。
リアスポイラ20は、主として図2及び図3に示すように、合成樹脂製のアッパ部材21と合成樹脂製のロア部材22とを備えている。アッパ部材21とロア部材22とは、例えば振動溶着により固定されている。ロア部材22には、取付部材10が固定される取付部材固定部23が一体的に形成されている。取付部材固定部23は、ロア部材22の外側に向けて突出して設けられている(凸状形状に形成されている)。取付部材固定部23の内側に載置された取付部材10と取付部材固定部23の両方がナット部材41に挟持(保持)され、そのナット部材41にバックドア32側(車体30側)からボルト部材42(図2参照)が締結されることにより、リアスポイラ20がバックドア32に取り付けられている。尚、アッパ部材21とロア部材22とは、振動溶着以外の固定方法、例えば接着剤やねじ止めにより固定されるようにしてもよい。
取付部材10は、主として図3に示すように、基部11、開口部12、保持部13、接続部14、及び周辺部15を備えている。取付部材10は、金属材(鉄材、アルミ材など)で平板状に形成されている。
基部11は、平面視U字状かつ板状に形成されており、その内側に開口部12を有する。基部11は、右側基部11aと、右側基部11aの一端部(前端部)に基端部が接続された前側基部11bと、右側基部11aの他端部(後端部)に基端部が接続された後側基部11cと、を備えている。基部11の内側は、左側に向けて(基部11の水平方向のうち左方向に向けて)開口する開口部12を形成している。開口部12は、上下方向(基部11の厚み方向)に沿って貫通している。
基部11の内側周縁部は、U字状に形成されており、開口部12の開口周縁部12aとも言える。この開口部12の開口周縁部12aに、ナット部材41(固定部材)の被保持部41d(図2参照)を保持する保持部13が形成されている。ナット部材41は、ナット部材41の外壁部が基部11の内側周縁部(開口部12の開口周縁部12a)に嵌合されることにより、基部11に保持される。このように、保持部13は、開口部12の開口周縁部12aに形成され、ナット部材41(固定部材)の被保持部41dを保持する。尚、U字状の開口部12の内壁面には、突出して形成された凸部を設けるのが好ましい。凸部は、所定位置まで一端挿入されたナット部材41が外れないようにするために機能する。
基部11は、ロア部材22の取付部材固定部23の固定部基部51(図2参照)に接触して固定される。このとき、基部11は、ナット部材41の被保持部41dにより固定部基部51とともに挟持され、リアスポイラ20の取付部材固定部23に取付部材10及びナット部材41が組み付けられる。基部11すなわち取付部材10は、ナット部材41(固定部材)によりリアスポイラ20(取付対象物)に固定される。
周辺部15は、図3に示すように、基部11に接続して設けられ、リアスポイラ20の取付部材固定部23内側に接触可能であるとともにその接触部にて取付部材10に加わる力を受ける。周辺部15は、基部11の周囲に設けられた部分であるが、取付部材固定部23に固定される被固定部と称してもよい。
周辺部15は、前側周辺部15a、後側周辺部15b、右側周辺部15c、及び左側周辺部15dを備えている。前側周辺部15aは、基部11の前側基部11bの前辺部に接続されている。後側周辺部15bは、基部11の後側基部11cの後辺部に接続されている。右側周辺部15cは、基部11の右側基部11aの右辺部に接続され、かつ、前辺部が前側周辺部15aの右辺部に接続されるとともに後辺部が後側周辺部15bの右辺部に接続されている。
左側周辺部15dは、前側基部11bの先端部の一部及び後側基部11cの先端部の一部に接続され、かつ、前辺部が前側周辺部15aの左辺部に接続されるとともに後辺部が後側周辺部15bの左辺部に接続されている。尚、左側周辺部15dは、前辺部が前側周辺部15aの左辺部に接続されるとともに後辺部が後側周辺部15bの左辺部にのみ接続され、前側基部11bの先端部及び後側基部11cの先端部に接続されない場合もある。
後側周辺部15b、右側周辺部15c及び左側周辺部15dは、基部11に対して略平行に設けられている。尚、後側周辺部15b、右側周辺部15c及び左側周辺部15dは、基部11に対して微小な所定角度をなすように設けてもよい。
尚、前側周辺部15a、後側周辺部15b、右側周辺部15c及び左側周辺部15dの形状は、本実施形態の形状に限定されず、取付部材固定部23の設置場所、ロア部材22の形状に応じた最適な形状となるように自由に設定することができる。
接続部14は、図3に示すように、基部11の開口側の両端部、すなわち前側基部11bの先端部(左端部)と後側基部11cの先端部(左端部)を接続する。前側基部11bの先端部(左端部)は、左側周辺部15dを介して後側基部11cの先端部(左端部)に接続されており、接続部14は、左側周辺部15dにより形成されている。接続部14は、基部11に対して垂直に設けられ、かつ、ナット部材41の一部である第2フランジ部41c(後述する)が挿通可能である固定部材用開口部14aが設けられている。固定部材用開口部14aは、開口部12に連続して開口している。固定部材用開口部14aは、ナット部材41(特に第2フランジ部41c及び筒状本体41a)の側面を投影した輪郭より若干大きい形状に設定されている。
尚、接続部14は、基部11に対して垂直に設けられるのに限定されず、基部11に対して所定角度をなして設けられるようにしてもよい。例えば、所定角度を5度~85度に設定し、接続部14を基部11に対して5度~85度をなすように設けるようにしてもよい。所定角度は、5度~85度であるのが好ましく、20度~60度であるのがより好ましい。
尚、左側周辺部15dの前辺部が前側周辺部15aの左辺部に接続されるとともに左側周辺部15dの後辺部が後側周辺部15bの左辺部にのみ接続される場合には、前側基部11bの先端部(左端部)は、前側周辺部15a、左側周辺部15d及び後側周辺部15bを介して、後側基部11cの先端部(左端部)に接続される。この場合、接続部14は、前側周辺部15a、左側周辺部15d及び後側周辺部15bにより形成されており、接続部14は、基部11に対して垂直に設けられる左側周辺部15dを有することとなる。
この接続部14によれば、平面視U字状の開口周縁部12aを有する開口部12の開口両端部を接続することにより、その開口両端部(基部11の前側基部11b及び後側基部11cの両先端部)の剛性を高めることが可能となる。例えば、リアスポイラ20に大きい力が作用した場合に開口両端部が開くのを抑制することが可能となる。さらには、基部11の開口部12は全周に渡って周縁が閉じられるので、取付部材10の剛性を高めることが可能となる。その結果、取付部材10の耐荷重をより高くすることが可能となり、ひいては、取付部材10によってリアスポイラ20を車体30に取り付けた取付構造60の耐荷重をより高くすることが可能となる。
さらには、ナット部材41を、ロア部材22に装着した取付部材10に取り付ける際には、ナット部材41を固定部材用開口部14aに挿通させることにより、容易に取り付けることが可能である。よって、ナット部材41を容易に装着することと取付部材10の耐荷重の向上することの両立を図ることが可能となる。
取付部材10は、リアスポイラ20(取付対象物)が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能である変形部71を備えている。主として図2及び図3に示すように、変形部71は、変形部本体部71a及び屈曲部71bを備えている。
屈曲部71bは、板状部材を屈曲させて形成されている。屈曲部71bの基端縁部は取付部材10の周辺部15に一体的に接続されており、本実施形態では、屈曲部71bの基端縁部は周辺部15の後側周辺部15bの後辺部に一体的に接続されている。変形部本体部71aは、平板状に取付部材10と同一部材で形成されている。変形部本体部71aの基端縁部は、屈曲部71bの先端縁部に一端的に接続されている。屈曲部71bは所定角度をなすように形成されており、通常にて変形部本体部71aが後側周辺部15bに対して所定角度をなすようになっている。
変形部71は、取付部材10の他の部分(例えば、基部11や周辺部15など)より変形しやすく形成されている。例えば、変形部71には屈曲部71bが設けられているので、変形部本体部71aの先端縁部に前方向に向けて力が作用すると、屈曲部71bにて変形部71が変形される。尚、変形部71の厚みを取付部材10の他の部分より薄く形成することにより、変形部71を変形しやすく形成することが可能である。
変形部71においては、図5Bに示すように、変形部本体部71aの先端縁部(後端縁部)に前方向に向けて力が作用すると、変形部71は屈曲部71bを起点に屈曲変形される。
取付部材固定部23は、主として図4A及び図4Bに示すように、その内部に取付部材10を収容し固定するためにリアスポイラ20の所定箇所に形成されている。所定箇所は、リアスポイラ20を車体30に固定するために必要な場所に1または複数設けられている。取付部材固定部23は、取付部材10の形状に応じて形成されるのが好ましく、本実施形態では、凹部となるように形成されている。取付部材固定部23は、基部11に対応して形成され基部11に接触して保持する固定部基部51、及び、周辺部15に対応して形成され周辺部15に接触して保持する固定部周辺部55を備えている。取付部材固定部23は、固定部開口部52(図2参照)及び固定部保持部53(図2参照)をさらに備えている。
固定部基部51は、基部11と同様に、平面視U字状かつ板状に形成されており、その内側に固定部開口部52を有する。固定部開口部52は、開口部12と同様に形成されており、固定部開口部52の開口周縁部に、ナット部材41(固定部材)の被保持部41dを保持する固定部保持部53が形成されている。図2に示すように、固定部基部51には、固定部開口部52に開口部12を合わせて基部11が重ねて設置される。重ねた状態の固定部開口部52の開口周縁部(固定部基部51の内側周縁部)及び開口部12の開口周縁部12aに、ナット部材41の被保持部41dが嵌合される。このように、取付部材固定部23には、ナット部材41が取り付けられるとともに、ナット部材41によって取付部材10が取り付けられる。換言すると、ナット部材41は、ナット部材41の外壁部が固定部開口部52の開口周縁部(固定部基部51の内側周縁部)に嵌合されることにより、固定部基部51に保持される。
固定部周辺部55は、主として図4A及び図4Bに示すように、前側固定部55a、後側固定部55b、右側固定部55c、及び左側固定部55dを備えている。前側固定部55aは、固定部基部51の前辺部に接続されている。後側固定部55bは、固定部基部51の後辺部に接続されている。右側固定部55cは、固定部基部51の右辺部に接続され、かつ、前辺部が前側固定部55aの右辺部に接続されるとともに後辺部が後側固定部55bの右辺部に接続されている。左側固定部55dは、固定部基部51の左辺部に接続され、かつ、前辺部が前側固定部55aの左辺部に接続されるとともに後辺部が後側固定部55bの左辺部に接続されている。
固定部周辺部55の前側固定部55a、後側固定部55b、右側固定部55c、及び左側固定部55dは、周辺部15の前側周辺部15a、後側周辺部15b、右側周辺部15c、及び左側周辺部15dにそれぞれ対応して設けられている。前側固定部55aの内壁面には、前側周辺部15aが接触して固定され、後側固定部55bの内壁面には、後側周辺部15bが接触して固定され、右側固定部55cの内壁面には、右側周辺部15cが接触して固定され、左側固定部55dの内壁面には、左側周辺部15dが接触して固定されている。
左側固定部55dには、ナット部材41の一部である第2フランジ部41c(後述する)が挿通可能である固定部材用開口部55d1が設けられている。固定部材用開口部55d1は、固定部開口部52に連続して開口している。固定部材用開口部55d1は、固定部材用開口部14aに対応して設けられている。
リアスポイラ20には、図2に示すように、凸部72が設けられている。凸部72は、ロア部材22に一体的に設けられている。凸部72は、リアスポイラ20ひいてはロア部材22が第1変形状態において変形部71を変形させることが可能である。
凸部72は、ロア部材22と同一部材で形成されている。凸部72は、ロア部材22が取付部材10に向けて変形される前においては、図5Aに示すように、取付部材10に接触している接触状態(単に接触しており接触負荷はほとんどかかっていない状態)かまたは取付部材10に接触していない状態であるが接近している接近状態である。
一方、図5Bに示すように、リアスポイラ20の後端縁部に上向きの外力が作用した場合には、ロア部材22の後端縁部が上側に持ち上げられる。このとき、取付部材10とロア部材22とは、締結部材40によって車体30側に固定されているので、後側周辺部15bの前側および後側固定部55bの前側は上側に持ち上げられないで、固定された位置に維持される。よって、ロア部材22は前側部を基点に後側部が上側に移動する。
後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部72が上側に移動し、凸部72が変形部71の後端部に接触を開始する。さらに、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部72が変形部71の後端部(先端縁部)を上側及び前側に向けて変形させる。変形部71は、屈曲部71bから屈曲変形される。このとき、リアスポイラ20(ロア部材22)だけでなく取付部材10の変形部71においても外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、取付構造60全体でエネルギ吸収量を増大させることにより取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
尚、ロア部材22が変形する変形状態において、変形部71の変形を開始した時点からロア部材22が界面部にて破損する時点までのロア部材22の変形状態を第1変形状態と称する。ロア部材22が界面部にて破損した時点以降の変形状態を第2変形状態と称してもよい。
また、リアスポイラ20が外力によって取付部材10に向けて押される際に、変形部71は、凸部72に押し付けられて変形される(さらに屈曲される)。その結果、取付部材10の所定部位(取付部材10(後側周辺部15bの後端縁部)とロア部材22との境界部位)に荷重がかかるタイミングを遅らせることが可能となり、同一の外力(荷重)であれば取付構造60(リアスポイラ20の取付部材固定部23)にかかる応力を低減することが可能となる。すなわち、リアスポイラ20の取付部材固定部23が同量の変形を起こすならば、取付部材固定部23以外の部位では更に大きな変形をしており、高い荷重を受け、高い応力を返すことが可能となる。よって、リアスポイラ20の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。尚、境界部位は、ロア部材22において取付部材10によって補強されている補強部と補強されていない非補強部との界面部位として定義してもよい。
換言すると、リアスポイラ20が外力によって取付部材10に向けて押される際に、リアスポイラ20の板金補強部である取付部材10に荷重が掛かるタイミングを変形部71の変形分遅らせることが可能となる。すなわち、変形部71の変形中において荷重は非補強部にもかかりながら変形部71にかかり、その後、変形部71の変形が終了したタイミングにて界面部位で取付部材10からの抗力により応力が集中することとなる。よって、リアスポイラ20が外力によって取付部材10に向けて押される際に、界面部位においてタイミング的に応力を分散(緩和)させることが可能となる。その結果、ロア部材22において前記補強部と前記非補強部の界面部位への応力集中による破損が生じるのを抑制することが可能となる。
締結部材40は、図2に示すように、ナット部材41とボルト部材42とを備えている。ナット部材41は、筒状本体41a、筒状本体41aの一端部(前端部)に同軸に設けられた環状の第1フランジ部41b、筒状本体41aの他端部(後端部)に同軸に設けられた方形状の第2フランジ部41c、並びに、筒状本体41aの外壁面、第1フランジ部41b、及び第2フランジ部41cにより形成された環状凹部である被保持部41d、を備えている。筒状本体41aの内周面には、ボルト部材42の雄ねじが螺合する雌ねじが形成されている。
被保持部41dの幅(第1フランジ部41bと第2フランジ部41cとの間隔)は、取付部材10の保持部13の厚みと取付部材固定部23の固定部保持部53の厚みとの合計厚みより若干大きくなるように設定されるのが好ましい。第1フランジ部41bと第2フランジ部41cとは、取付部材10の保持部13及び取付部材固定部23の固定部保持部53を挟持する。換言すると、被保持部41dは、取付部材10の保持部13及び取付部材固定部23の固定部保持部53によって保持されている。
尚、第2フランジ部41cは、ナット部材41の回転を規制するために、取付部材10の周辺部15のいずれかの内壁面(好ましくは、前側周辺部15aの段部または後側周辺部15b)に接触可能な方形状に形成されている。具体的には、方形状の第2フランジ部41cの短辺(正方形の場合には一辺)の長さは、周辺部15の前側周辺部15aと後側周辺部15bとの間隔より小さく、開口部12の上下方向幅より大きい値に設定されている。方形状の第2フランジ部41cの長辺(正方形の場合には対角線)の長さは、周辺部15の前側周辺部15aと後側周辺部15bとの間隔より大きい値に設定されている。
尚、ナット部材41を取付部材10に保持するようにしたが、ボルト部材を取付部材10に保持するようにしてもよい。この場合、ボルト部材は、筒状本体41aに雌ねじを設ける代わりに、筒状本体41aに同軸に雄ねじを設ければよい。また、ボルト部材に締結されるナット部材は、一般的な六角ナットを採用すればよい。
(取付対象物を取付先に取り付ける取付方法)
最初に、リアスポイラ20を組み立てる。まず、取付部材10をロア部材22(リアスポイラ20)の取付部材固定部23内に装着する。このとき、取付部材10の基部11は、開口部12を固定部開口部52に合わせて、ロア部材22の取付部材固定部23の固定部基部51に接触して載置される。
最初に、リアスポイラ20を組み立てる。まず、取付部材10をロア部材22(リアスポイラ20)の取付部材固定部23内に装着する。このとき、取付部材10の基部11は、開口部12を固定部開口部52に合わせて、ロア部材22の取付部材固定部23の固定部基部51に接触して載置される。
次に、ナット部材41を取り付ける。このとき、ナット部材41の第2フランジ部41cを固定部材用開口部14aに挿通させ、続けて、ナット部材41を、それぞれの開口周縁部に沿って開口部12内及び固定部開口部52内に挿入する。このとき、ナット部材41の被保持部41dは、開口部12の開口周縁部12a(保持部13)及び固定部開口部52の開口周縁部(固定部保持部53)に嵌合され案内される。尚、ナット部材41の被保持部41dは、重なった状態の保持部13と固定部保持部53を挟持し、これにより、取付部材10をナット部材41によりロア部材22に組み付けることができる。
次に、ナット部材41により取付部材10を組み付けたロア部材22をアッパ部材21に、振動溶着により接着することにより、リアスポイラ20を組み立てる。尚、振動溶着は、ナット部材41の取付後に行うようにしたが、ナット部材41の取付前であっても取付部材10をロア部材22に仮に固定した後であれば行うことは可能である。
そして、リアスポイラ20をバックドア32に取り付ける。リアスポイラ20を取付位置に位置し、ボルト部材42をナット部材41に締め付けて、リアスポイラ20をバックドア32に取り付ける。
(変形例)
尚、上述した実施形態においては、取付部材10に変形部71を1つだけ設けるようにしたが、複数の変形部171を備えるようにしてもよい。図6に示すように、取付部材110は、複数の変形部171を備えている。取付部材110は、上述した取付部材10と同様に、基部111、開口部112、保持部113、接続部114、及び周辺部115を備えている。基部111は上述した基部11と同様に形成され、開口部112は上述した開口部12と同様に形成され、保持部113は、上述した保持部13と同様に形成され、接続部114は上述した接続部14と同様に形成されている。周辺部115は、上述した周辺部15と同様に形成され、前側周辺部115a、後側周辺部115b、右側周辺部115c、及び左側周辺部115dを備えている。
尚、上述した実施形態においては、取付部材10に変形部71を1つだけ設けるようにしたが、複数の変形部171を備えるようにしてもよい。図6に示すように、取付部材110は、複数の変形部171を備えている。取付部材110は、上述した取付部材10と同様に、基部111、開口部112、保持部113、接続部114、及び周辺部115を備えている。基部111は上述した基部11と同様に形成され、開口部112は上述した開口部12と同様に形成され、保持部113は、上述した保持部13と同様に形成され、接続部114は上述した接続部14と同様に形成されている。周辺部115は、上述した周辺部15と同様に形成され、前側周辺部115a、後側周辺部115b、右側周辺部115c、及び左側周辺部115dを備えている。
複数の変形部171は、右側周辺部115cの右端部から右方向に向けて延ばしてそれぞれ設けられている。各変形部171は互いに平行に設けられている。変形部171は、変形部71と同様に、リアスポイラ20が外力によって変形する第1変形状態に伴って変形可能である。変形部171は、変形部本体部171a、屈曲部171b及び変形部基部171cを備えている。変形部基部171cは、取付部材110の右側周辺部115cの右端部から右方向に向けて延ばして設けられている。
屈曲部171bは、屈曲部71bと同様に形成されており、屈曲部171bの基端縁部は変形部基部171cに一体的に接続されており、本実施形態では、屈曲部171bの基端縁部は変形部基部171cの後辺部に一体的に接続されている。変形部本体部171aは、変形部本体部71aと同様に形成されており、変形部本体部171aの基端縁部は、屈曲部171bの先端縁部(後縁部)に一端的に接続されている。屈曲部171bは所定角度をなすように形成されており、通常にて変形部本体部171aが変形部基部171cに対して所定角度をなすようになっている。
また、リアスポイラ20には、図6に示すように、凸部72と同様に、凸部172が複数設けられている。凸部172は、リアスポイラ20ひいてはロア部材22が第1変形状態において変形部171を変形させることが可能である。凸部172は、隣り合う変形部171の間に配設されている。但し、一方の端部に位置する凸部172は、一方側の変形部171より外側に配設されている。
凸部172は、凸部72と同様に動作する。ロア部材22が取付部材110に向けて変形される前においては、取付部材110(変形部本体部171aの先端)に接触している接触状態(単に接触しており接触負荷はほとんどかかっていない状態)かまたは取付部材110(変形部171)に接触していない状態であるが接近している接近状態である。
一方、リアスポイラ20の後端縁部に上向きの外力が作用した場合には、ロア部材22の後端縁部が上側に持ち上げられる。このとき、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部172が上側に移動し、凸部172が変形部171の後端部に接触を開始する。さらに、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部172が変形部171の後端部(先端縁部)を上側及び前側に向けて変形させる。変形部171は、屈曲部171bから屈曲変形される。このとき、リアスポイラ20(ロア部材22)だけでなく取付部材110の変形部171においても外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、取付構造60全体でエネルギ吸収量を増大させることにより取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
尚、上述した変形部171は、右側周辺部115cより右側(取付部材110の右側部)に設けられているので、取付部材10の後側部に形成された上述した変形部71と併存させることは可能である。
また、複数の変形部271を備えた他の変形例を説明する。図7に示すように、取付部材210は、複数の変形部271を備えている。取付部材210は、上述した取付部材10と同様に、基部211、開口部212、保持部213、接続部214、及び周辺部215を備えている。基部211は上述した基部11と同様に形成され、開口部212は上述した開口部12と同様に形成され、保持部213は、上述した保持部13と同様に形成され、接続部214は上述した接続部14と同様に形成されている。周辺部215は、上述した周辺部15と同様に形成され、前側周辺部215a、後側周辺部215b、右側周辺部215c、及び左側周辺部215dを備えている。
取付部材210は、リアスポイラ20(取付対象物)が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能である変形部271を複数備えている。複数の変形部271は、後側周辺部215bの後端部から後方向に向けて延ばしてそれぞれ設けられている。各変形部271は、所定の間隔をおいて互いに平行に設けられている。変形部271は、変形部本体部271a及び屈曲部271bを備えている。
屈曲部271bは、上述した屈曲部71bと同様に、板状部材を屈曲させて形成されている。屈曲部271bの基端縁部は取付部材210の周辺部215に一体的に接続されており、本実施形態では、屈曲部271bの基端縁部は周辺部215の後側周辺部215bの後辺部に一体的に接続されている。変形部本体部271aは、上述した変形部本体部71aと同様に、平板状に取付部材10と同一部材で形成されている。変形部本体部271aの基端縁部は、屈曲部271bの先端縁部に一端的に接続されている。屈曲部271bは所定角度をなすように形成されており、通常にて変形部本体部271aが後側周辺部215bに対して所定角度をなすようになっている。
また、リアスポイラ20には、図7に示すように、凸部72と同様に、凸部272が一つ設けられている。凸部272は、リアスポイラ20ひいてはロア部材22が第1変形状態において変形部271を変形させることが可能である。
凸部272は、凸部72と同様に動作する。ロア部材22が取付部材210に向けて変形される前においては、取付部材210(変形部本体部271aの各先端)に接触している接触状態(単に接触しており接触負荷はほとんどかかっていない状態)かまたは取付部材210(変形部271)に接触していない状態であるが接近している接近状態(変形部本体部271aの各先端は、凸部272に対向する位置(対向位置)に位置している。)である。
一方、リアスポイラ20の後端縁部に上向きの外力が作用した場合には、ロア部材22の後端縁部が上側に持ち上げられる。このとき、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部272が上側に移動し、凸部272が変形部271の後端部に接触を開始する。さらに、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部272が変形部271の後端部(先端縁部)を上側及び前側に向けて変形させる。変形部271は、屈曲部171bから屈曲変形される。このとき、リアスポイラ20(ロア部材22)だけでなく取付部材210の変形部271においても外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、取付構造60全体でエネルギ吸収量を増大させることにより取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
尚、これら変形部271は、上述した変形部71を左右方向に沿って分割した形態であるということもできる。変形部71を分割することにより、変形部71の剛性を低減することが可能であり、また、変形部271の本数を調整することで、変形部271の剛性を調整することも可能である。
また、他の変形例に係る変形部371を説明する。図8に示すように、取付部材310は、開口部371bを備えた変形部371を備えている。取付部材310は、上述した取付部材10と同様に、基部311、開口部312、保持部313、接続部314、及び周辺部315を備えている。基部311は上述した基部11と同様に形成され、開口部312は上述した開口部12と同様に形成され、保持部313は、上述した保持部13と同様に形成され、接続部314は上述した接続部14と同様に形成されている。周辺部315は、上述した周辺部15と同様に形成され、前側周辺部315a、後側周辺部315b、右側周辺部315c、及び左側周辺部315dを備えている。
取付部材310は、リアスポイラ20(取付対象物)が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能である変形部371を備えている。変形部371は、後側周辺部315bの後端部から後方向に向けて延ばして設けられている。変形部371は、変形部本体部371a及び開口部371bを備えている。
変形部本体部371aは、上述した変形部本体部71aと同様に、平板状に取付部材10と同一部材で形成されている。変形部本体部371aの基端縁部は、周辺部315の後側周辺部315bの後辺部に一体的に接続されている。開口部371bは、変形部本体部371aに開口して形成されている。開口部371bと後側周辺部315bとの間には、変形部本体部371aの基端部371a1が設けられている。この基端部371a1は、変形部本体部371aの他の部分より剛性を弱くし変形しやすく形成してもよい。尚、変形部本体部371aが、通常にて後側周辺部315bに対して所定角度をなすようにしてもよい。
また、リアスポイラ20には、図8に示すように、凸部72と同様に、凸部372が一つ設けられている。凸部372は、リアスポイラ20ひいてはロア部材22が第1変形状態において変形部371を変形させることが可能である。
凸部372は、凸部72と同様に動作する。ロア部材22が取付部材310に向けて変形される前においては、取付部材310(変形部本体部371aの開口部371bの前辺)に接触している接触状態(単に接触しており接触負荷はほとんどかかっていない状態)かまたは取付部材310(変形部本体部371aの開口部371bの前辺)に接触していない状態であるが接近している接近状態(変形部本体部371aの開口部371bの前辺は、凸部372の前側面に対向する位置(対向位置)に位置している。)である。
一方、リアスポイラ20の後端縁部に上向きの外力が作用した場合には、ロア部材22の後端縁部が上側に持ち上げられる。このとき、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部372が上側に移動し、凸部372が開口部371bの前辺に接触(または押圧)を開始する。さらに、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、凸部372が変形部371を上側及び前側に向けて変形させる。変形部371は、変形部本体部371aの基端部371a1から屈曲変形される。このとき、リアスポイラ20(ロア部材22)だけでなく取付部材310の変形部371においても外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、取付構造60全体でエネルギ吸収量を増大させることにより取付対象物の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
尚、さらに、後側固定部55bの後端部側が上側に移動すると、ロア部材22においては、変形部371(変形部本体部371a)の後端部及び/または周辺部315(後側周辺部315b)の後辺部との接触境界にて応力が集中することとなる。このように、該接触境界へ応力が集中するタイミングを遅らせることが可能となる。
また、上述した実施形態においては、リアスポイラ20(ロア部材22)に凸部72を設けるようにしたが、図9に示すように、上述した凸部72の代わりに凹部472を設けるようにしてもよい。このとき、取付部材410は、上述した変形部71の代わりに変形部471を備えている。凹部472としては、貫通穴が採用されているが、凹部を採用するようにしてもよい。凹部472は、変形部471の先端部が接触して変形部471を押し付ける押し付け部(押圧部)472aを備えるのが好ましい。
変形部471は、上述した変形部本体部71aと同様に形成された変形部本体部471a及び上述した屈曲部71bと同様に形成された屈曲部471bを備えている。屈曲部471bは、上述した屈曲部71bと比較して反対方向に(凹部472内に向けて)屈曲されており、凹部472内に挿入され配置されている。このように、取付構造は、前記取付部材に変形部を設け、前記取付対象物の前記第1変形状態にて前記変形部を変形させる押し付け部を前記取付対象物に設けたことを特徴としてもよい。
上述した実施形態においては、取付部材10に斜めに変形部71を設けるとともにリアスポイラ20(ロア部材22)に垂直に凸部72を設けることにより、凸部72の押し付け面に対して変形部71を斜めに接触するようにしている。これに対して、図10に示すように、取付部材510に水平に変形部571を設けるとともにリアスポイラ20(ロア部材22)に斜めに凸部572を設けることにより、凸部572の押し付け面に対して変形部571を斜めに接触するようにしてもよい。
尚、上述した実施形態に係る変形部71、及び変形例に係る変形部171,271,371は、変形部を設ける位置(取付部材における設ける位置)に関する例を示しており、一方、上述した実施形態に係る変形部71、及び変形例に係る変形部471,571は、変形部を変形させる相手部材と変形部とにより形成され、外力に基因するエネルギを吸収して変形される変形構造に関する例を示している。また、上述した変形部を設ける各位置に、上述した各変形構造を組み合わせる態様は実施可能である。例えば、取付部材の右側部に、変形部471,571の変形構造を設けることは可能である。
(実施形態の作用・効果)
上述した実施形態に係る取付構造60は、リアスポイラ20(取付対象物)を車体30(取付先)に取り付けるための取付構造であって、取付構造60は、リアスポイラ20を車体30に締結部材40(固定部材)により取り付けるための取付部材10,110,210,310,410,510を備え、取付部材10,110,210,310,410,510は、リアスポイラ20が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能な変形部71,171,271,371,471,571を備えている。
上述した実施形態に係る取付構造60は、リアスポイラ20(取付対象物)を車体30(取付先)に取り付けるための取付構造であって、取付構造60は、リアスポイラ20を車体30に締結部材40(固定部材)により取り付けるための取付部材10,110,210,310,410,510を備え、取付部材10,110,210,310,410,510は、リアスポイラ20が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能な変形部71,171,271,371,471,571を備えている。
この実施形態に係る取付構造60によれば、リアスポイラ20に比較的大きな力(外力)が作用した場合、リアスポイラ20の第1変形状態に伴って変形部71,171,271,371,471,571が変形しひいては取付部材10,110,210,310,410,510が変形する。その結果、外力によるリアスポイラ20の変形の際において、リアスポイラ20だけでなく取付部材10,110,210,310,410,510も外力に起因するエネルギを吸収することが可能となり、ひいては取付構造60におけるエネルギ吸収量を増大させることによりリアスポイラ20の変形・破損に対する耐久性をより高くすることが可能となる。
また、本実施形態に係る取付構造60においては、変形部171,271を複数備えることが好ましい。これによれば、外力によるリアスポイラ20の変形の際において、リアスポイラ20だけでなく取付部材110,210も外力に起因するエネルギをより効率的に吸収することが可能となる。
また、本実施形態に係る取付構造60においては、変形部71,171,271,471は屈曲部71b,171b,271b,471bを備えることが好ましい。これによれば、簡単な構成にて、外力によるリアスポイラ20の変形の際において、リアスポイラ20だけでなく取付部材10,110,210,310,410,510も外力に起因するエネルギを吸収することが可能となる。
また、本実施形態に係る取付構造60においては、第1変形状態において、リアスポイラ20が備える凸部72,172,272,372,572が、変形部71,171,271,371,471,571を変形させることが好ましい。これによれば、外力によるリアスポイラ20の変形の際において、リアスポイラ20だけでなく取付部材10,110,210,310,410,510も外力に起因するエネルギを、簡単な構成かつ確実に吸収することが可能となる。
また、本実施形態に係るリアスポイラ20は、上述した取付構造60を備えている。この実施形態に係るリアスポイラ20によっても、上述した取付構造60と同様な作用・効果を得ることが可能となる。
10,110,210,310,410,510…取付部材、20…リアスポイラ(取付対象物)、30…車体(取付先)、40…締結部材(固定部材)、60…取付構造、71,171,271,371,471,571…変形部、71b,171b,271b,471b…屈曲部、72,172,272,372,572…凸部。
Claims (5)
- 取付対象物を取付先に取り付けるための取付構造であって、
前記取付構造は、前記取付対象物を前記取付先に固定部材により取り付けるための取付部材を備え、
前記取付部材は、前記取付対象物が外力によって変形する第1変形状態に伴って、変形可能な変形部を備えることを特徴とする取付構造。 - 前記変形部を複数備えることを特徴とする請求項1に記載の取付構造。
- 前記変形部は屈曲部を備えることを特徴とする請求項1に記載の取付構造。
- 前記第1変形状態において、前記取付対象物が備える凸部が、前記変形部を変形させることを特徴とする請求項1に記載の取付構造。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の前記取付構造を備えることを特徴とする取付対象物。
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2022
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