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JP2024053432A - ストラットベアリング装置、及び車両のストラット式サスペンション - Google Patents

ストラットベアリング装置、及び車両のストラット式サスペンション Download PDF

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JP2024053432A JP2022159720A JP2022159720A JP2024053432A JP 2024053432 A JP2024053432 A JP 2024053432A JP 2022159720 A JP2022159720 A JP 2022159720A JP 2022159720 A JP2022159720 A JP 2022159720A JP 2024053432 A JP2024053432 A JP 2024053432A
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lower case
lip
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稔 中村
Minoru Nakamura
将吾 深田
Shogo Fukada
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Nakanishi Metal Works Co Ltd
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Nakanishi Metal Works Co Ltd
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Abstract

【課題】ストラットベアリング装置が径方向(ラジアル方向)の荷重を受けた場合の上側ケースと下側ケースの芯ずれや、上側ケース又は下側ケースの真円度の影響によってシール性が低下することを抑制し、変動する偏荷重(ラジアル方向、アキシャル方向)を受けても摩擦トルクが増大しないストラットベアリング装置を提供する。【解決手段】外径側シール9は、下側ケース3に固定される基部9Aと、基部9Aから張り出し、上側ケース2の摺動面Bを摺動する二股状のシールリップAからなる。摺動面Bは径方向Rへ延びる。二股状のシールリップAは、基部9Aの径方向内方RIの部分から軸方向J及び径方向内方RIへ張り出す内径側シールリップ9Bと、基部9Aの径方向外方ROの部分から軸方向J及び径方向外方ROへ張り出す外径側シールリップ9Cとからなるアキシャルリップである。【選択図】図2

Description

本発明は、車両のストラット式サスペンションに用いるストラットベアリング装置に関する。
車体に対する車輪の支持をコイルスプリングにより行うとともに、上下振動を吸収するためにショックアブソーバを備えたサスペンションとして、ショックアブソーバを内蔵した伸縮する柱(ストラット)を車軸に固定してなるストラット式サスペンションがある。前記ストラット式サスペンションは、主に乗用車の前輪用として広く使用されている。
前記ストラット式サスペンションの上部に用いるストラットベアリング装置として、上側ケース、下側ケース、上側軌道輪、下側軌道輪、転動体、及び、二股状の外径側シール(例えば、特許文献1の外側シール60、特許文献2のシール32)等を有するものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
前記ストラットベアリング装置の二股状の外径側シールは、下側ケースにオーバーモールドされており、基部から延びて上側ケースに接触する、ラジアルリップ(例えば、特許文献1のラジアル方向リップ70、及び特許文献2の第1のシールリップ34)、及びアキシャルリップ(例えば、特許文献1のアキシャル方向リップ80、及び特許文献2の第2のシールリップ36)からなる。
特許文献1及び2の前記二股状の外径側シールにおけるラジアルリップ及びアキシャルリップは、両方とも径方向外方へ張り出している。
特許第6198441号公報 独国実用新案第202010008769号明細書
前記ストラットベアリング装置は、前記ストラット式サスペンションの構造上、コイルスプリングの仕様や車両の走行状態により、下方に位置するコイルスプリングから、変動する偏荷重を受ける。すなわち、前記ストラットベアリング装置は、アキシャル方向の荷重だけでなく、ラジアル方向の荷重も受ける。
前記ストラットベアリング装置において、アキシャル方向の荷重が大きい場合は、ラジアル方向の荷重を受けても、転動体が転動する上側軌道輪及び下側軌道輪は芯ずれしにくい。それに対してアキシャル方向の荷重が小さい場合は、上側軌道輪及び下側軌道輪で転動体を挟み込む力が弱いため、ラジアル方向の荷重を受けると、上側軌道輪を支持する上側ケースと下側軌道輪を支持する下側ケースとが簡単に芯ずれする可能性がある。
上側ケースに対して下側ケースが芯ずれすると、二股状の外径側シールのラジアルリップの締め代が周方向で大きく変動する。それにより、前記締め代が減少してシール性に影響するおそれや、前記締め代が増加して摩擦トルクが増大するおそれがある。
また、上側ケース及び下側ケースが合成樹脂からなる射出成形品である場合、それらの
真円度の精度が出にくいため、前記真円度を考慮してラジアルリップの締め代を設定する必要があるので設計の自由度が低下する。
以上のような二股状の外径側シールにおけるラジアルリップに内在する課題を解決するために、例えば特許文献1のような二股状のリップの両方を径方向外方へ張り出すアキシャルリップとし、上側ケースのラジアル方向の単一面に対してアキシャル方向に接触させた場合について検討する。その場合、前記コイルスプリングから入力されるアキシャル方向の偏荷重に起因する上側ケース及び/又は下側ケースの部分的な変形により、上側ケースと下側ケースとのアキシャル方向の隙間が変動する。前期隙間が小さくなった際には締め代が増加し、前記二股状のリップの変形が過大になってリップ同士が接触して摩擦トルクが増大するおそれがある。
本発明は、ストラットベアリング装置が径方向(ラジアル方向)の荷重を受けた場合の上側ケースと下側ケースの芯ずれや、上側ケース又は下側ケースの真円度の影響によってシール性が低下することを抑制し、変動する偏荷重(ラジアル方向、アキシャル方向)を受けても摩擦トルクが増大しないストラットベアリング装置を提供することを目的とする。
本発明に係るストラットベアリング装置は、上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向外方に位置する外径側シールとを備えたストラットベアリング装置である。前記外径側シールは、前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、前記基部から張り出し、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動する二股状のシールリップとからなる。前記摺動面は径方向へ延びる。前記二股状のシールリップは、前記基部の径方向内方の部分から軸方向及び径方向内方へ張り出す内径側シールリップと、前記基部の径方向外方の部分から軸方向及び径方向外方へ張り出す外径側シールリップとからなるアキシャルリップである。
このような構成によれば、上側ケース又は下側ケースに取り付けられた外径側シールの二股状のシールリップがアキシャルリップであるので、ストラットベアリング装置が径方向(ラジアル方向)の荷重を受けて上側ケースに対して下側ケースが芯ずれしても、二股状のシールリップの締め代が周方向で大きく変動することがない。したがって、前記締め代が減少してシール性に影響するおそれや、前記締め代が増加して摩擦トルクが増大するおそれがない。
また、二股状のシールリップの内径側シールリップは基部の径方向内方の部分から軸方向及び径方向内方へ張り出し、二股状のシールリップの外径側シールリップは基部の径方向外方の部分から軸方向及び径方向外方へ張り出す。すなわち、内径側シールリップと外径側シールリップとは、基部から軸方向へ離間する方向へ行くにしたがって間隔が広がる断面形状を成す。したがって、軸方向(アキシャル方向)の荷重が増大しても二股状のシールリップ同士が接触することがない。二股状のシールリップの間にグリースを溜めることができる閉じた空間が形成されるので、摺動面に対する二股状のシールリップの摺動性を長期間にわたって維持できる。
また、外径側シールは転動体の径方向外方に位置し、外径側シールの内径側シールリップは、その先端が転動体に近づくように径方向内方へ張り出した形態で摺動面を摺動する。転動体から径方向外方へ押し出されたグリースは、径方向内方へ張り出した内径側シールリップの先端部に当て止めされる。したがって、内径側シールリップにより、前記グリ
ースがストラットベアリング装置の外部へ漏れ出すことを防止できる。
ここで、前記上側ケース及び前記下側ケースは合成樹脂からなる射出成形品であるのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、二股状のシールリップがアキシャルリップであり、ラジアルリップが無いので、上側ケース及び下側ケースが合成樹脂からなる射出成形品である場合に、上側ケース及び下側ケースの真円度を考慮してラジアルリップの締め代を設定する必要がない。したがって、設計の自由度が低下しない。
また、前記摺動面は、径方向の単一面であるのが好ましい実施態様である。
外径側シールを配置するスペースが小さい等の制約がある場合に、アキシャルリップである二股状のシールリップが摺動する摺動面を、径方向の単一面にすることが考えられる。二股状のシールリップを上側ケース又は下側ケースの単一の摺動面に接触させた場合において、コイルスプリングから入力される軸方向(アキシャル方向)の偏荷重に起因する上側ケース及び/又は下側ケースの部分的な変形により、上側ケースと下側ケースとの軸方向の隙間が変動し、前期隙間が小さくなることで締め代が増加し、二股状のシールリップの変形が過大になっても、リップ同士が接触して摩擦トルクが増大するおそれがない。
本発明に係る車両のストラット式サスペンションは、前記ストラットベアリング装置を備える。
以上のとおり、本発明に係るストラットベアリング装置によれば、ストラットベアリング装置が径方向(ラジアル方向)の荷重を受けて上側ケースに対して下側ケースが芯ずれしても、シール性が悪化することなく、摩擦トルクが増大しない。また、軸方向(アキシャル方向)の偏荷重を受けてもリップ同士が接触しないので、リップ同士の接触による摩擦トルクの増大は発生しない。
本発明の実施の形態に係るストラットベアリング装置を備えた車両のストラット式サスペンションの部分断面概略図である。 前記ストラットベアリング装置、及び、ばね支持部品を示す要部拡大縦断面図である。 外径側シール単体の要部拡大断面図である。 外径側シールの二股状のシールリップが摺動する摺動面が径方向の単一面である例を示す要部拡大断面図である。 シールを上側ケースに取り付けた例を示す要部拡大縦断面図である。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本明細書において、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1参照)に平行な方向を「軸方向」(例えば、図1の矢印J参照)、回転軸Oに直交する方向を「径方向」(例えば、図1の矢印R参照)という。また、本明細書において、回転軸Oに近づく径方向を「径方向内方」(例えば、図1の矢印RI参照)、回転軸Oから遠ざかる径方向を「径方向外方」(例えば、図1の矢印RO参照)という。回転軸Oの方向に対して「周方向」を定義する。
<ストラット式サスペンション>
図1に示す車両のストラット式サスペンションSは、ショックアブソーバを内蔵した伸縮するストラット10を、図示しない車軸に固定し、アッパーマウント16を車体に固定した状態で使用される。
ストラット式サスペンションSの上部には、車体を支えながらステアリング操作により操舵輪の方向が変化する分だけ揺動回転するストラットベアリング装置1を備える。ストラットベアリング装置1の揺動角度は、車輪の許容操舵角度に対応して定まるものであり、例えば40°以上50°以下の範囲に設定される。
ストラット10の径方向外方ROには、サスペンションスプリングであるコイルスプリング11、及び砂等の異物からショックアブソーバのオイルシールを保護するためのダストブーツ12が設けられる。ストラット式サスペンションSは、コイルスプリング11の上端を支持するばね支持部品13を備える。ばね支持部品13は、図2に示すように、アッパースプリングシート14及びアッパーインシュレータ15からなる。
<ストラットベアリング装置>
図1及び図2に示すように、ストラットベアリング装置1は、上側ケース2及び下側ケース3、上側軌道輪4及び上側軌道輪5、転動体6、保持器7、並びに、下側ケース3に取り付けた内径側シール8及び外径側シール9等を備える。内径側シール8は転動体6の径方向内方RIに位置し、外径側シール9は転動体6の径方向外方ROに位置する。
上側ケース2はストラット10の上端部に固定され、下側ケース3はアッパースプリングシート14を上方から受ける。上側軌道輪4は上側ケース2に保持され、下側軌道輪5は下側ケース3に保持される。転動体6は上側軌道輪4及び下側軌道輪5間を転動し、保持器7は隣り合う転動体6同士が接触しないように保持する。
上側軌道輪4及び下側軌道輪5、並びにアッパースプリングシート14は鋼からなり、鋼板からプレス加工で成形され、加工後に焼き入れ硬化させる。上側ケース2及び下側ケース3は合成樹脂からなり、内径側シール8及び外径側シール9はエラストマーからなる。
上側ケース2及び下側ケース3に用いる合成樹脂は、例えばポリアミド系(PA66,PA46,PA612,PA6,PA9T,PA10T等)であり、強化繊維として例えばガラス繊維(GF)を20~60重量%含有する。上側ケース2及び下側ケース3は射出成形により製造される。
内径側シール8及び外径側シール9に用いるエラストマーは、熱可塑製エラストマー(TPE)として、TPS(スチレン系)、TPO(オレフィン系)、TPU(ウレタン系)、TPA(アミド系)、TPEE(エステル系)等であり、ゴム材料として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン・アクリルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM,FPM)、シリコーンゴム(VQM)等である。ゴム材料は、1種、あるいは2種以上のゴムを適当にブレンドして使用することができる。
<外径側シール>
図2のストラットベアリング装置1に組み込まれた外径側シール9、及び図3の外径側シール9単体に示すように、外径側シール9は、下側ケース3に固定される基部9Aと、基部9Aから張り出す二股状のシールリップAとからなる。二股状のシールリップAは、上側ケース2の、径方向Rへ延びる摺動面Bを摺動するアキシャルリップである。
二股状のシールリップAは、基部9Aの径方向内方RIの部分から軸方向J及び径方向
内方RIへ張り出す内径側シールリップ9Bと、基部9Aの径方向外方ROの部分から軸方向J及び径方向外方ROへ張り出す外径側シールリップ9Cとからなる。
内径側シールリップ9Bと外径側シールリップ9Cとは、基部9Aから軸方向Jへ離間する方向へ行くにしたがって間隔が広がる略V字状の断面形状を成す。それにより、内径側シールリップ9Bと外径側シールリップ9Cとの間にグリースを溜めることができる閉じた空間D(図2)が形成される。
外径側シール9は転動体6の径方向外方ROに位置し、外径側シール9の内径側シールリップ9Bは、その先端が転動体6に近づくように径方向内方RIへ張り出した形態で摺動面Bを摺動する。転動体6から径方向外方ROへ押し出されたグリースは、径方向内方RIへ張り出した内径側シールリップ9Bの先端部に当て止めされる。
<変形例>
以上の説明におけるストラットベアリング装置1おいて、図4に示すように、径方向Rへ延びる摺動面Bのうち、二股状のシールリップAが摺動する摺動面Bを単一の面にしてもよい。それにより、外径側シール9を配置するスペースが小さい等の制約がある場合に好適になる。
以上の説明におけるストラットベアリング装置1おいては、内径側シール8及び外径側シール9を下側ケース3に取り付けているが、本発明はこのような構成に限定されない。内径側シール8及び外径側シール9を上側ケース2に取り付けてもよい。
図5は、内径側シール8及び外径側シール9を上側ケース2に取り付けた例を示している。図5の外径側シール9は、上側ケース2に固定される基部9Aと、基部9Aから張り出す二股状のシールリップAとからなる。二股状のシールリップAは、下側ケース3の、径方向Rへ延びる摺動面Cを摺動するアキシャルリップである。図5において、図2及び図4と同一符号の部品又は部分は、図2及び図4と同一又は相当する部品又は部分を示している。
以上の説明においては、上側ケース2及び下側ケース3が合成樹脂製である場合、すなわち、摺動面B,Cが合成樹脂の表面である場合を示したが、本発明はこのような構成に限定されない。上側ケース2及び下側ケース3は金属製であってもよい。その場合、シールリップ9B,9Cが摺動する摺動面B,Cは金属の表面になる。
<作用効果>
本発明の実施の形態に係るストラットベアリング装置1によれば、上側ケース2又は下側ケース3に取り付けられた外径側シール9の二股状のシールリップAがアキシャルリップであるので、ストラットベアリング装置1が径方向(ラジアル方向)Rの荷重を受けて上側ケース2に対して下側ケース3が芯ずれしても、二股状のシールリップAの締め代が周方向で大きく変動することがない。したがって、前記締め代が減少してシール性に影響するおそれや、前記締め代が増加して摩擦トルクが増大するおそれがない。
また、二股状のシールリップAの内径側シールリップ9Bは基部9Aの径方向内方RIの部分から軸方向J及び径方向内方RIへ張り出し、二股状のシールリップAの外径側シールリップ9Cは基部9Aの径方向外方ROの部分から軸方向J及び径方向外方ROへ張り出す。すなわち、内径側シールリップ9Bと外径側シールリップ9Cとは、基部9Aから軸方向Jへ離間する方向へ行くにしたがって間隔が広がる断面形状を成す。
したがって、軸方向(アキシャル方向)Jの荷重が増大しても二股状のシールリップA
の内径側シールリップ9Bと外径側シールリップ9Cとが接触することがない。内径側シールリップ9Bと外径側シールリップ9Cとの間にグリースを溜めることができる閉じた空間Dが形成されるので、摺動面B,Cに対する二股状のシールリップAの摺動性を長期間にわたって維持できる。
また、外径側シール9は転動体6の径方向外方ROに位置し、外径側シール9の内径側シールリップ9Bは、その先端が転動体6に近づくように径方向内方RIへ張り出した形態で摺動面B,Cを摺動する。転動体6から径方向外方ROへ押し出されたグリースは、径方向内方RIへ張り出した内径側シールリップ9Bの先端部に当て止めされる。したがって、内径側シールリップ9Bにより、前記グリースがストラットベアリング装置1の外部へ漏れ出すことを防止できる。
また、二股状のシールリップAがアキシャルリップであり、ラジアルリップが無いので、上側ケース2及び下側ケース3が合成樹脂からなる射出成形品である場合に、上側ケース2及び下側ケース3の真円度を考慮してラジアルリップの締め代を設定する必要がない。したがって、設計の自由度が低下しない。
また、図4に示すように二股状のシールリップAを上側ケース2の単一の摺動面Bに接触させた場合、及び、図5に示すように二股状のシールリップAを下側ケース3の単一の摺動面Cに接触させた場合において、コイルスプリング11から入力される軸方向(アキシャル方向)Jの偏荷重に起因する上側ケース2及び/又は下側ケース3の部分的な変形により、上側ケース2と下側ケース3との軸方向Jの隙間が変動し、前期隙間が小さくなることで締め代が増加し、二股状のシールリップAの変形が過大になっても、リップ同士が接触して摩擦トルクが増大するおそれがない。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 ストラットベアリング装置
2 上側ケース
3 下側ケース
4 上側軌道輪
5 下側軌道輪
6 転動体
7 保持器
8 内径側シール
9 外径側シール
9A 基部
9B 内径側シールリップ
9C 外径側シールリップ
10 ストラット
11 コイルスプリング
12 ダストブーツ
13 ばね支持部品
14 アッパースプリングシート
15 アッパーインシュレータ
16 アッパーマウント
A 二股状のシールリップ
B,C 摺動面
D 閉じた空間
J 軸方向
O 回転軸
R 径方向
RI 径方向内方
RO 径方向外方
S ストラット式サスペンション

Claims (4)

  1. 上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向外方に位置する外径側シールと、
    を備えたストラットベアリング装置であって、
    前記外径側シールは、
    前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、
    前記基部から張り出し、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動する二股状のシールリップとからなり、
    前記摺動面は径方向へ延び、
    前記二股状のシールリップは、
    前記基部の径方向内方の部分から軸方向及び径方向内方へ張り出す内径側シールリップと、
    前記基部の径方向外方の部分から軸方向及び径方向外方へ張り出す外径側シールリップとからなる、
    アキシャルリップである、
    ストラットベアリング装置。
  2. 前記上側ケース及び前記下側ケースは合成樹脂からなる射出成形品である、
    請求項1に記載のストラットベアリング装置。
  3. 前記摺動面は、径方向の単一面である、
    請求項1に記載のストラットベアリング装置。
  4. 請求項1~3の何れか1項に記載のストラットベアリング装置を備えた車両のストラット式サスペンション。
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