本開示は、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1ウイルス及び/またはSARS-CoV-2ウイルスに由来する1つ以上の抗原を送達する操作されたEVを対象とする。EVプラットフォームは、1つ以上の抗原の内腔発現と、1つ以上の抗原の表面発現を可能にし、モジュラーワクチン接種システムを作成するように設計される。さまざまなアジュバントをEVに組み込むことで、さまざまな抗原に対する免疫応答を強化できる。操作されたEVは、1つ以上のペイロードを含むことができ、EVの少なくとも1つの特性(例えば、本明細書に開示されるものなど)及びその使用を改善することができる。いくつかの態様では、1つ以上のペイロードは、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーターを含む。特定の態様では、EVは、1つ以上の追加の部分(例えば、標的化部分)を含む。いくつかの態様では、1つ以上のペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)、及び/または1つ以上の追加の部分(例えば、標的化部分)は、EVの表面またはEVの内腔表面の1つ以上の足場部分に付着(または連結)させることができる。さまざまな態様の非限定的な例が、本開示に示されている。
I. 定義
本記載を、より容易に理解することができるように、特定の用語を最初に定義する。さらなる定義は、詳細な説明の全体を通して記載されている。
用語「a」または「an」の実体は、その実態の1つまたは複数を指し、例えば、「ヌクレオチド配列」は、1つまたは複数のヌクレオチド配列を表すと理解されることは留意されたい。したがって、用語「a」(または「an」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」は、本明細書中では交換可能に用いられる。
さらに、「及び/または」は、本明細書で使用される場合、他のものを伴ってまたは伴わずに、2つの特定の特徴または構成要素のそれぞれの具体的な開示として受け取られるべきである。したがって、本明細書で「A及び/またはB」等の語句で使用されるとき、「及び/または」という用語は、「A及びB」、「AまたはB」、「A」(単独)、及び「B」(単独)を含むことを意図する。同様に、「A、B、及び/またはC」等の語句で使用されるとき、「及び/または」という用語は、次の態様の各々を包含することを意図する:A、B、及びC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)。
それぞれの態様が「comprising(~を含む)」なる文言によって記述される場合、「consisting of(~からなる)」及び/または「consisting essentially of(~から本質的になる)」によって記述される以外の点では同様の他の態様も提供されるものと理解される。
別段の定義がなされないかぎり、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が関連する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有するものとする。例えば、the Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei-Show,2nd ed.,2002,CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press;及びthe Oxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressは、本開示で使用される多くの用語の一般的な辞書を当業者に提供する。
単位、接頭辞、及び記号は、それらのSysteme International de Unites(SI)で承認された形式で示される。数値範囲は、その範囲を定義する数を含むものとする。特に明記しない限り、ヌクレオチド配列は5’から3’の方向で左から右に書かれている。アミノ酸配列は、左から右へアミノからカルボキシの方向で記述される。本明細書中で提供する見出しは、本明細書全体を参照することによって有し得る本開示のさまざまな態様を制限するものではない。したがって、すぐ下に定義されている用語は、明細書全体を参照することによってより完全に定義されている。
「約」という用語は、本明細書では、おおよそ、大体、おおよそ、またはその範囲内の意味で使用される。用語「約」を数値範囲と併用して使用する場合、この用語は、記載の数値の境界を上下に引き伸ばすことによって、その範囲を修飾する。一般に、「約」という用語は、例えば10パーセント、上または下(より高いまたはより低い)の分散によって、記載された値の上下に数値を修正することができる。
本明細書で使用される場合、「細胞外小胞」または「EV」という用語は、内部空間を封入する膜を含む細胞由来の小胞を指す。細胞外小胞は、それらが由来する細胞よりも小さい直径を有するすべての膜結合小胞(例えば、エキソソーム、ナノ小胞)を含む。一般的に、細胞外小胞は直径が20nm~1000nmの範囲であり、内部空間(すなわち、内腔)内にある場合、細胞外小胞の外側表面に提示される場合、及び/または膜を貫通している場合、のいずれかの形で、さまざまなマクロ分子ペイロードを含むことができる。いくつかの態様では、ペイロードは、核酸、タンパク質、炭水化物、脂質、小分子、及び/またはそれらの組み合わせを含み得る。特定の態様では、細胞外小胞は、足場部分を含む。例として、かつ非限定的に、細胞外小胞は、アポトーシス小体、細胞の断片、直接的操作または間接的操作による細胞由来の小胞(例えば、連続押出またはアルカリ溶液での処理による)、小胞化オルガネラ、及び生細胞により産生される小胞(例えば、直接原形質膜出芽または後期エンドソームの原形質膜との融合による)を含む。細胞外小胞は、生きているもしくは死んだ生物、外植された組織もしくは臓器、原核細胞または真核細胞、及び/または培養された細胞に由来するものであってよい。いくつかの態様では、細胞外小胞は、1つ以上の導入遺伝子産物を発現する細胞によって生成される。
本明細書中で使用される場合、「エキソソーム」という用語は、直径が20~300nm(例えば、40~200nm)の細胞外小胞を指す。エキソソームは、内部空間(すなわち、内腔)を囲む膜を含み、いくつかの態様では、直接の原形質膜出芽によって、または後期エンドソームもしくは多小胞体と原形質膜との融合によって、細胞(例えば、プロデューサー細胞)から生成され得る。特定の態様では、エキソソームは足場部分を含む。以下に記載するように、エキソソームは、プロデューサー細胞に由来することができ、そのサイズ、密度、生化学的パラメーター、またはそれらの組み合わせに基づいてプロデューサー細胞から単離され得る。いくつかの態様では、本開示のEVは、1つ以上の導入遺伝子産物を発現する細胞によって産生される。特に明記しない限り、「細胞外小胞」及び「エキソソーム」という用語は交換可能に使用することができる。
本明細書中で使用される場合、「ナノ小胞」という用語は、直径が20~250nm(例えば、30~150nm)の細胞外小胞を指し、細胞(例えば、プロデューサー細胞)から、操作なしでは細胞によってナノ小胞が生成されないような、直接または間接の操作によって生成される。ナノ小胞を産生するための細胞の適切な操作には、連続押出、アルカリ溶液での処理、超音波処理、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、ナノ小胞の産生は、プロデューサー細胞の破壊を生じ得る。いくつかの態様では、本明細書に記載のナノ小胞の集団は、原形質膜からの直接出芽または後期エンドソームの原形質膜との融合により、細胞に由来する小胞を実質的に含まない。いくつかの態様では、ナノ小胞は、足場部分を含む。事前にプロデューサー細胞に由来したナノ小胞は、そのサイズ、密度、生化学的パラメーター、またはそれらの組み合わせに基づいてプロデューサー細胞から単離され得る。
本明細書で使用される場合、用語「~と結合する」は、本開示のEVの文脈で使用される場合、EVとの物理的相互作用を指す。例えば、目的の部分(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)がEVに結合している場合、目的の部分はEVの外側表面に連結され、EVの内腔表面、及び/またはEVの内腔に連結されている。本明細書に記載されるように、目的の部分は、EVの外側表面及び/または内腔表面に直接連結され得る。いくつかの態様では、目的の部分は、本明細書に記載のものなどの1つ以上の足場/固定部分を介して、外側表面及び/または内腔表面に連結されている。したがって、目的の部分がEVと結合していない場合、いくつかの態様では、目的の部分は可溶型である。
本明細書で使用される場合、「表面を操作されたEV」(例えば、足場Xで操作されたEV)という用語は、膜またはEVの表面がその組成において改変されているため、操作されたEVの表面が操作される前のEVまたは天然に存在するEVの表面とは異なるEVを指す。操作は、EVの表面上、またはEVの膜内に対して行うことができ、その結果、EVの表面が変化する。例えば、膜は、そのタンパク質、脂質、小分子、炭水化物などの組成が改変される。組成は、化学的、物理的、もしくは生物学的方法によって、または化学的、物理的、もしくは生物学的方法によって、あらかじめまたは同時に改変した細胞から産生させることによって、変更することができる。具体的には、組成は、遺伝子操作によって、または遺伝子操作によってあらかじめ改変した細胞から産生させることによって、変更することができる。いくつかの態様では、表面を操作されたEVは、外因性タンパク質(すなわち、EVが天然に発現しないタンパク質)またはその断片もしくはバリアントを含み、これらは、EVの表面に露出し得るか、またはEVの表面に露出した部分の固定点(接着部)であり得る。他の態様では、表面を操作されたEVは、天然のエキソソームタンパク質(例えば、足場X)またはその断片もしくはバリアントのより高い発現(例えば、より多い数)を含み、これらは、EVの表面に露出し得るか、またはEVの表面に露出した部分の固定点(接着部)であり得る。
本明細書で使用される場合、「内腔を操作されたEV」(例えば、足場Yで操作されたEV)という用語は、膜またはEVの内腔がその組成において改変されているため、操作されたEVの内腔が操作される前のEVまたは天然に存在するEVの内腔とは異なるEVを指す。操作は、EVの内腔または膜内で直接行うことができ、その結果、EVの内腔が変化する。例えば、膜は、そのタンパク質、脂質、小分子、炭水化物などの組成が改変され、その結果、EVの内腔が改変される。組成は、化学的、物理的、もしくは生物学的方法によって、または化学的、物理的、もしくは生物学的方法によって、あらかじめ改変した細胞から産生させることによって、変更することができる。具体的には、組成は、遺伝子操作によって、または遺伝子操作によってあらかじめ改変した細胞から産生させることによって、変更することができる。いくつかの態様では、内腔を操作されたエキソソームは、外因性タンパク質(すなわち、EVが天然に発現しないタンパク質)またはその断片もしくはバリアントを含み、これらは、EVの内腔に露出し得るか、またはEVの内部層に露出した部分の固定点(接着部)であり得る。いくつかの態様では、内腔を操作されたEVは、天然のエキソソームタンパク質(例えば、足場Xもしくは足場Y)またはその断片もしくはバリアントのより高い発現を含み、これらは、エキソソームの内腔に露出し得るか、またはエキソソームの内腔に露出した部分の固定点(接着部)であり得る。
「改変された」という用語は、本明細書に記載のEVと関連して使用される場合、改変されたEVが天然に存在するEVとは異なるような、EV及び/またはそのプロデューサー細胞の改変または操作を指す。いくつかの態様では、本明細書に記載の改変されたEVは、天然に存在するEVの膜と比較して、タンパク質、脂質、小分子、炭水化物などの組成が異なる膜を含む(例えば、膜がより高い密度または多くの数の天然のエキソソームタンパク質を含む、及び/または膜がエキソソームには天然にみられないタンパク質(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)を含む)。特定の態様では、膜に対するそのような改変は、EV(例えば、本明細書に記載の表面を操作されたEV)の外側表面を変化させる。特定の態様では、膜に対するそのような改変は、EV(例えば、本明細書に記載の内腔を操作されたEV)の内腔を変化させる。
本明細書で使用される場合、「足場部分」という用語は、ペイロードまたは任意の他の目的の化合物(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)をEVに、EVの内腔表面上または外側表面上のいずれかに固定するため固定するのに使用できる分子を指す。特定の態様では、足場部分は合成分子を含む。いくつかの態様では、足場部分は、非ポリペプチド部分を含む。他の態様では、足場部分は、EVに天然に存在する脂質、炭水化物、またはタンパク質を含む。いくつかの態様では、足場部分は、EVに天然に存在しない脂質、炭水化物、またはタンパク質を含む。特定の態様では、足場部分は足場Xである。いくつかの態様では、足場部分は足場Yである。さらなる態様では、足場部分は足場Xと足場Yの両方を含む。本開示で使用できる他の足場の非限定的な例としては以下が挙げられる:アミノペプチダーゼN(CD13);ネプリライシン、AKA膜メタロエンドペプチダーゼ(MME);エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー1(ENPP1);ニューロピリン-1(NRP1);CD9、CD63、CD81、PDGFR、GPIアンカータンパク質、ラクトアドヘリン、LAMP2、及びLAMP2B。
本明細書で使用される場合、「足場X」という用語は、エキソソームの表面で最近同定されたエキソソームタンパク質を指す。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第10,195,290号を参照されたい。足場Xタンパク質の非限定的な例としては、プロスタグランジンF2受容体ネガティブレギュレーター(「PTGFRNタンパク質」);ベイシジン(「BSGタンパク質」);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー2(「IGSF2タンパク質」);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー3(「IGSF3タンパク質」);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー8(「IGSF8タンパク質」);インテグリンβ1(「ITGB1タンパク質」);インテグリンα4(「ITGA4タンパク質」);4F2細胞表面抗原重鎖(「SLC3A2タンパク質」);及びATPトランスポータータンパク質のクラス(「ATP1A1タンパク質」、「ATP1A2タンパク質」、「ATP1A3タンパク質」、「ATP1A4タンパク質」、「ATP1B3タンパク質」、「ATP2B1タンパク質」、「ATP2B2タンパク質」、「ATP2B3タンパク質」、「ATP2Bタンパク質」)が挙げられる。いくつかの態様では、足場Xタンパク質は、タンパク質全体またはその断片(例えば、機能的断片、例えば、EVの外側表面上または内腔表面上に別の部分を固定することができる最小断片)であり得る。いくつかの態様では、足場Xは、部分(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)をエキソソームの外側表面または内腔表面に固定することができる。
本明細書で使用される場合、「足場Y」という用語は、エキソソームの内腔で新たに同定されたエキソソームタンパク質を指す。例えば、国際出願第PCT/US2018/061679号を参照されたい。これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。足場Yタンパク質の非限定的な例としては、以下が挙げられる:ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(「MARCKSタンパク質」);ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質様1(「MARCKSL1タンパク質」);及び脳酸可溶性タンパク質1(「BASP1タンパク質」)。いくつかの態様では、足場Yタンパク質は、タンパク質全体またはその断片(例えば、機能的断片、例えば、エキソソームの内腔表面に部分を固定することができる最小断片)であり得る。いくつかの態様では、足場Yは、部分(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)をEVの内腔表面に固定することができる。
本明細書で使用される場合、タンパク質(例えば、治療用タンパク質、足場X、または足場Y)の「断片」という用語は、天然に存在する配列よりも短いタンパク質のアミノ酸配列、天然に存在するタンパク質と比較してタンパク質のN末端及び/またはC末端が削除された、もしくはその任意の部分が削除されたタンパク質を指す。本明細書で使用される場合、「機能的断片」という用語は、タンパク質機能を保持したタンパク質断片を指す。したがって、いくつかの態様では、足場Xタンパク質の機能的断片は、部分をEVの内腔表面上または外側表面上に固定する能力を保持している。同様に、特定の態様では、足場Yタンパク質の機能的断片は、部分をEVの内腔表面上に固定する能力を保持している。断片が機能的断片であるかどうかは、ウエスタンブロット、FACS分析、及び断片と、例えばGFPなどの自家蛍光タンパク質との融合を含む、EVのタンパク質含有量を決定するための任意の周知の方法によって評価することができる。特定の態様では、足場Xタンパク質の機能的断片は、天然に存在する足場Xタンパク質の能力、例えば、部分を固定する能力の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%を保持する。いくつかの態様では、足場Yタンパク質の機能的断片は、天然に存在する足場Yタンパク質の能力、例えば、別の分子を固定する能力の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%を保持する。
本明細書で使用される場合、分子(例えば、機能性分子、抗原、足場X、及び/または足場Y)の「バリアント」という用語は、当該技術分野で既知の方法により比較した場合に、別の分子と特定の構造的及び機能的同一性を共有する分子を指す。例えば、あるタンパク質のバリアントは、別のタンパク質における置換、挿入、欠失、フレームシフトまたは再構成を含み得る。
「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該技術分野において定義され、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸を含む。したがって、ポリペプチドのアミノ酸が同じ側鎖ファミリーからの別のアミノ酸で置換される場合、その置換は保存的であるとみなされる。別の態様では、一連のアミノ酸は、側鎖ファミリーメンバーの順序及び/または組成が異なる、構造的に類似した一連のもので保存的に置換され得る。
2個のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列間の「配列同一パーセント」または「同一パーセント」という用語は、比較ウインドウにわたってそれぞれの配列によって共有される同一の一致位置の数を指し、2個の配列の最適なアラインメントを得るために導入する必要のある付加または欠失(すなわちギャップ)を考慮したものである。一致する位置は、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸が標的配列と参照配列の両方に存在する任意の位置である。ギャップはヌクレオチドまたはアミノ酸ではないため、標的配列に存在するギャップはカウントされない。同様に、参照配列のヌクレオチドまたはアミノ酸ではなく、標的配列のヌクレオチドまたはアミノ酸がカウントされるため、参照配列に存在するギャップはカウントされない。
配列同一性のパーセンテージ(%)は、同一のアミノ酸残基または核酸塩基が両方の配列に存在する位置の数を決定して一致する位置の数を得て、一致する位置の数を比較ウインドウ内の位置の総数で割り、その結果を100倍して配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。配列同士の比較及び2個の配列間の配列同一パーセントの決定は、オンラインでの使用とダウンロード用に容易に入手可能なソフトウェアを使用して行うことができる。適切なソフトウェアプログラムは、さまざまな供給源から入手可能であり、タンパク質とヌクレオチド配列の両方のアライメント用のものがある。配列同一性パーセントを決定するための1つの適切なプログラムはbl2seqであり、これは米国政府の国立生物工学情報センターBLASTウェブサイト(blast.ncbi.nlm.nih.gov)から入手できるプログラムのBLASTスイートの一部である。Bl2seqは、BLASTNまたはBLASTPアルゴリズムを使用して2つの配列間の比較を実行する。BLASTNは核酸配列の比較に使用され、BLASTPはアミノ酸配列の比較に使用される。他の適切なプログラムは、例えば、バイオインフォマティクスプログラムのEMBOSSスイートの一部であり、www.ebi.ac.uk/Tools/psaの欧州バイオインフォマティクス研究所(EBI)からも入手可能な、Needle、Stretcher、Water、またはMatcherである。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの参照配列とアラインメントする単一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの標的配列内の異なる領域は、それぞれが、それら固有の配列同一性パーセントを有し得る。配列同一性パーセント値は最も近い小数に四捨五入されることに留意されたい。例えば、80.11、80.12、80.13、及び80.14は、80.1に切り捨てられ、80.15、80.16、80.17、80.18、及び80.19は80.2に切り上げられる。また、長さの値は常に整数である点に留意されたい。
当業者であれば、配列同一パーセントを計算するための配列アラインメントの生成が、一次配列データによってのみ行われるバイナリー配列間比較に限定されない点は理解されよう。配列アラインメントは、複数の配列アラインメントから導出することができる。複数の配列アラインメントを生成するための1つの適切なプログラムは、ClustalW2であり、www.clustal.orgから入手できる。別の適切なプログラムは、www.drive5.com/muscle/から入手できるMUSCLEである。ClustalW2及びMUSCLEは、例えばEBIから代替的に入手可能である。
配列アラインメントは、配列データを、構造データ(例えば、結晶学的タンパク質構造)、機能データ(例えば、変異の位置)、または系統発生データなどの異種供給源からのデータと統合することによって生成できることも理解されるであろう。異種データを統合して多重配列アラインメントを生成する適当なプログラムとしてwww.tcoffee.orgで入手できるか、代替的に例えばEBIからも入手できるT-Coffeeがある。配列同一性パーセントを計算するために使用される最終的なアラインメントは、自動または手動のいずれかでキュレートすることができる点も理解されよう。
ポリヌクレオチドバリアントは、コード領域、非コード領域、またはその両方に改変を含むことができる。一態様では、ポリヌクレオチドバリアントは、サイレントな置換、付加、または欠失を生じるが、コードされたポリペプチドの特性または活性を変化させない改変を含む。別の態様では、ヌクレオチドバリアントは、遺伝コードの縮重によるサイレント置換によって生成される。他の態様では、バリアントは、5~10個、1~5個、または1~2個のアミノ酸が任意の組み合わせで置換、欠失、または付加されている。ポリヌクレオチドバリアントは、さまざまな理由で、例えば特定の宿主のコドン発現を最適化する(ヒトmRNAのコドンを他のもの、例えばE. coliなどの細菌宿主に変更する)ために生成することができる。
タンパク質工学及び組換えDNA技術の既知の方法を使用してバリアントを生成して、ポリペプチドの特性を改善または改変することができる。例えば、生物学的機能を実質的に失うことなく、分泌タンパク質のN末端またはC末端から1つ以上のアミノ酸を欠失させることができる。全体が参照により本明細書に組み込まれるRon et al.,J. Biol. Chem. 268:2984-2988(1993)は、3、8、または27個のアミノ末端アミノ酸残基を欠失した後でもヘパリン結合活性を有するバリアントKGFタンパク質を報告した。同様に、インターフェロン ガンマは、このタンパク質のカルボキシ末端から8~10アミノ酸残基を削除した後、最大10倍高い活性を示した(すべての内容が参照により本明細書に組み込まれるDobeli et al.,J. Biotechnology 7:199-216(1988))。
さらに、多くの証拠は、バリアントがしばしば天然に存在するタンパク質と同様の生物学的活性を保持していることを示している。例えば、Gayle及び共同研究者(全体が参照により本明細書に組み込まれるJ. Biol. Chem 268:22105-22111(1993))は、ヒトサイトカインIL-1aの広範な変異分析を実施した。彼らは、ランダムな変異導入を使用して、分子の全長にわたってバリアントあたり平均2.5アミノ酸の変化を持つ3,500を超える個々のIL-1a変異体を生成した。複数の変異を、考えられるすべてのアミノ酸位置で調べた。研究者らは、「ほとんどの分子は、[結合または生物学的活性]にほとんど影響を及ぼさずに改変できる」ことを発見した(要約を参照されたい)。実際、調べた3,500を超えるヌクレオチド配列のうち、23のユニークなアミノ酸配列のみが、野生型とは活性が大きく異なるタンパク質を生成した。
上述のように、ポリペプチドバリアントには、例えば、改変されたポリペプチドが含まれる。改変としては、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル化、共有架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、γ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカーの形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストリル化、酸化、PEG化(全体が参照により本明細書に組み込まれるMei et al.,Blood 116:270-79(2010)、タンパク質分解プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセム化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などのタンパク質へのアミノ酸のトランスファーRNA媒介付加、及びユビキチン化が挙げられる。いくつかの態様では、足場X及び/または足場Yは、任意の便宜の良い位置で改変される。
本明細書で使用される場合、本明細書に記載の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、標的化部分、親和性リガンド、及び/または足場部分)がEVで「発現する」場合、それは、分子がEV内またはEV上に存在することを意味する。本明細書に記載されるように、EVは、その外側表面上、その内腔表面上、内腔、またはそれらの組み合わせで目的の分子を発現することができる。いくつかの態様では、分子は、EVが目的の分子を発現するように、プロデューサー細胞に外因的に導入され得るか、またはEVに直接導入され得る。いくつかの態様では、目的の分子は、EVとは別に産生され得、次いで、EVが分子を発現するように、EVに存在する部分にコンジュゲートまたは連結され得る。例えば、いくつかの態様では、抗原(例えば、コロナウイルスのスパイクSタンパク質、例えば、スパイクSタンパク質の受容体結合ドメインに由来する)は、本明細書に開示される親和性リガンドに融合され得る。次に、抗原-親和性リガンド融合物を、親和性リガンドを介してEVの表面上に発現する足場部分に連結またはコンジュゲートさせることができる。EV内またはEV上で目的の分子を発現させる異なる方法に関する追加の開示は、本開示の他の箇所に記載されている。
本明細書で使用される場合、「に連結される」、「融合される」、または「にコンジュゲートされる」という用語は交換可能に使用され、細胞外小胞の内腔表面または外側表面上の、第1の部分と第2の部分の間、例えば、それぞれ足場Xと抗原(またはアジュバントもしくは免疫モジュレーター)の間、例えば、それぞれ細胞外小胞内または細胞外小胞上に発現する足場部分と抗原の間、例えば足場X(例えば、PTGFRNタンパク質)に形成される共有または非共有結合を指す。いくつかの態様では、本明細書に開示されるペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)及び/または標的化部分は、EVの外側表面及び/または内腔表面に直接連結され得る。本明細書で使用される用語「直接連結される」、「直接融合される」、または「直接コンジュゲートされる」は、部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を、本明細書に開示される足場部分を使用しないでEVの表面に連結(融合またはコンジュゲート)するプロセスを指す。
本明細書で使用される場合、「融合タンパク質」という用語は、互いに連結またはコンジュゲートしている2つ以上のタンパク質を指す。例えば、いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVにおいて発現され得る融合タンパク質は、(i)ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)と、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)と、を含む。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、親和性リガンド(例えば、本明細書に記載のもの)を介して足場部分に連結またはコンジュゲートされる。いくつかの態様では、本開示に有用なEVで発現可能な融合タンパク質は、(i)標的化部分と、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)と、を含む。いくつかの態様では、標的化部分は、親和性リガンド(例えば、本明細書に記載のもの)を介して足場部分に連結またはコンジュゲートされる。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、本開示のEVは複数の融合タンパク質を発現することができ、第1の融合タンパク質は、(i)ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)と、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)とを含み、第2の融合タンパク質は、(i)標的化部分と、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)と、を含む。
用語「カプセル化された」、またはこの用語の文法的に異なる形式(例えば、カプセル化、またはカプセル化すること)は、2つの部分を化学的または物理的に連結することなく、第1の部分(例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)が第2の部分(例えば、EV)の内部にある状態またはプロセスを指す。いくつかの態様では、「カプセル化された」という用語は、「の内腔内」及び「ロードされた」と交換可能に使用される場合がある。第1の部分(例えば、ペイロード、例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)を第2の部分(例えば、EV)にカプセル化する(またはロードする)非限定的な例は、本明細書の他の箇所に開示されている。
本明細書で使用される場合、「プロデューサー細胞」という用語は、EVを生成するために使用される細胞を指す。プロデューサー細胞は、インビトロで培養された細胞、またはインビボの細胞であってよい。プロデューサー細胞としては、EVの生成に有効であることが知られている細胞、例えば、HEK293細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、間葉系幹細胞(MSC)、BJヒト包皮線維芽細胞、fHDF線維芽細胞、AGE.HN(登録商標)神経前駆細胞、CAP(登録商標)羊膜細胞、脂肪間葉系幹細胞、RPTEC/TERT1細胞が挙げられるが、これらに限定されない。特定の態様では、プロデューサー細胞は、抗原提示細胞ではない。特定の態様では、プロデューサー細胞は、樹状細胞、B細胞、マスト細胞、マクロファージ、好中球、クッパー-ブロウィッツ細胞、これらの細胞のいずれかに由来する細胞、またはそれらの任意の組み合わせではない。いくつかの態様では、プロデューサー細胞は、天然に存在する抗原提示細胞ではない(すなわち、改変されている)。特定の態様では、プロデューサー細胞は、天然に存在する樹状細胞、B細胞、マスト細胞、マクロファージ、好中球、クッパー-ブロウィッツ細胞、これらの細胞のいずれかに由来する細胞、またはそれらの任意の組み合わせではない。そのようなプロデューサー細胞に関するさらなる開示は、本開示の他の箇所で提供される。いくつかの態様では、本開示で有用なEVは、EVの表面に露出したMHCクラスIまたはクラスII分子上に抗原を担持しない(すなわち、抗原はMHCクラスIまたはクラスII分子上に提示されない)が、代わりに、足場X及び/または足場Yへの付着により、EVの内腔またはEVの表面上に抗原を担持し得る。
本明細書で使用される場合、「MHCクラスI分子」は、MHCクラスI分子をコードする野生型またはバリアントのHLAクラスI遺伝子のタンパク質産物を指す。したがって、「HLAクラスI分子」及び「MHCクラスI分子」は、本明細書において交換可能に使用される。
MHCクラスI分子は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子(もう1つはMHCクラスII)の2つの主要なクラスの1つであり、有顎脊椎動物の体内のすべての有核細胞の細胞表面に見られる。血小板にも発生するが、赤血球には発生しない。それらの機能は、細胞内から細胞傷害性T細胞にタンパク質のペプチド断片を提示することである。これにより、MHCクラスIタンパク質の助けを借りて提示される特定の非自己抗原に対する免疫系からの即時応答がトリガーされる。MHCクラスI分子は細胞質タンパク質に由来するペプチドを提示するため、MHCクラスI提示の経路は細胞質経路または内因性経路と呼ばれることがよくある。
ヒトでは、MHCクラスIに対応するHLAは、HLA-A、HLA-B、及びHLA-Cである。MHCクラスI分子は、α鎖とβ2-ミクログロブリン(β2m)鎖の2つのタンパク質鎖で構成されている。ヒトβ2mはB2M遺伝子によってコードされている。クラスI MHC分子は、プロテアソームによる細胞質タンパク質の分解から主に生成するペプチドに結合する。次いで、MHC I:ペプチド複合体は、小胞体を介して細胞の外側原形質膜に挿入される。エピトープペプチドは、クラスI MHC分子の細胞外部分に結合する。したがって、クラスI MHCの機能は、細胞内タンパク質を細胞傷害性T細胞(CTL)に提示することである。しかしながら、クラスI MHCはまた、交差提示として知られるプロセスにおいて、外因性タンパク質から生成されたペプチドを提示することができる。
正常な細胞は、そのクラスI MHCで正常な細胞タンパク質のターンオーバーからのペプチドを表示し、CTLは中枢及び末梢の寛容メカニズムによりそれらに応答して活性化されない。ウイルス感染後などに細胞が外来タンパク質を発現すると、クラスI MHC の一部がこれらのペプチドを細胞表面上に表示する。その結果、MHC:ペプチド複合体に特異的なCTLは、存在する細胞を認識して殺傷する。代替的に、クラスI MHC自体がナチュラルキラー細胞(NK)の阻害リガンドとして機能し得る。一部のウイルスがCTL応答を回避するために採用するメカニズムである表面クラスI MHCの正常レベルの低下は、NK細胞の殺傷を活性化する。
本明細書で使用される場合、「MHCクラスII分子」は、MHCクラスII分子をコードする野生型またはバリアントのHLAクラスII遺伝子のタンパク質産物を指す。したがって、「HLAクラスII分子」及び「MHCクラスII分子」は、本明細書において交換可能に使用される。
MHCクラスII分子は、通常、樹状細胞、単核食細胞、一部の内皮細胞、胸腺上皮細胞、及びB細胞などのプロフェッショナルな抗原提示細胞にのみ見られる主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子のクラスである。これらの細胞は、免疫応答の開始に重要である。クラスIIペプチドによって提示される抗原は、細胞外タンパク質(MHCクラスIのような細胞質ではない)由来である。
MHCクラスI分子と同様に、クラスII分子もヘテロ二量体であるが、この場合、2つの均質なペプチド、α及びβ鎖からなり、その両方ともMHCにおいてコードされている。サブ表記α1、α2などは、HLA遺伝子内の別個のドメインを指す。それぞれのドメインは通常、遺伝子内の異なるエクソンによってコードされ、いくつかの遺伝子は、リーダー配列、膜貫通配列などをコードするドメインをさらに有している。これらの分子は、細胞外領域と膜貫通配列及び細胞質尾部との両方を持っている。鎖のα1とβ1領域は一緒になって膜遠位のペプチド結合ドメインを形成するが、鎖の残りの細胞外部分であるα2とβ2領域は膜近位の免疫グロブリン様ドメインを形成する。抗原またはペプチドが結合する抗原結合溝は、2つのαヘリックス壁とβシートで構成されている。MHCクラスII分子の抗原結合溝は両端で開放し、一方、クラスI分子上の対応する溝は、各末端で閉鎖されているため、MHCクラスII分子によって提示される抗原は、より長く、概して15~24個のアミノ酸残基長である。MHCクラスII分子のローディングは食作用によって起こる。細胞外タンパク質は、エンドサイトーシスされ、リソソームで消化され、得られたエピトープペプチド断片は、細胞表面への移動の前に、MHCクラスII分子上にローディングされる。ヒトでは、MHCクラスIIタンパク質複合体は、ヒト白血球抗原遺伝子複合体(HLA)によってコードされている。MHCクラスIIに対応するHLAは、HLA-DP、HLA-DM、HLA-DOA、HLA-DOB、HLA-DQ、及びHLA-DRである。HLA遺伝子複合体の変異は、MHCクラスII欠損症の一種である裸リンパ球症候群(BLS)を引き起こす可能性がある。
本明細書で使用される場合、「単離する」、「単離された」、及び「単離すること」、または「精製する」、「精製された」、及び「精製すること」、ならびに「抽出された」及び「抽出すること」という用語は交換可能に使用され、1つ以上の精製プロセス、例えば、所望のEV調製物の選択または濃縮が行われた、所望のEVの調製物(例えば、複数の既知または未知の量及び/または濃度)の状態を指す。いくつかの態様では、本明細書中で使用する単離することまたは精製することは、プロデューサー細胞を含む試料からEVを回収、(例えば、その画分を)部分的に回収するプロセスである。いくつかの態様では、単離されたEV組成物は検出可能な望ましくない活性を有しないか、または、代替的には、望ましくない活性のレベルもしくは量は、許容されるレベルもしくは量以下である。他の態様では、単離されたEV組成物は、許容される量及び/または濃度以上の所望のEVの量及び/または濃度を有する。他の態様では、単離されたEV組成物は、組成物が得られる出発物質(例えば、プロデューサー細胞調製物)と比較して濃縮されている。この濃縮は、出発材料と比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%、99.99%、99.999%、99.9999%、または99.9999%超であり得る。いくつかの態様では、単離されたEV調製物は、残留生物学的産物を実質的に含まない。いくつかの態様では、単離されたEV調製物は、いかなる混入生物物質も100%含まないか、99%含まないか、98%含まないか、97%含まないか、96%含まないか、95%含まないか、94%含まないか、93%含まないか、92%含まないか、91%含まないか、または90%含まない。残留生物学的産物としては、非生物物質(化学物質を含む)、または不要な核酸、タンパク質、脂質、もしくは代謝産物が挙げられ得る。残留生物学的産物を実質的に含まない、とは、EV組成物が検出可能なプロデューサー細胞を含有せず、EVのみが検出可能であることを意味する場合もある。
本明細書で使用される場合、「免疫モジュレーター」という用語は、細胞外小胞と接触する標的(例えば、標的細胞)に作用して、免疫系を調節する薬剤(すなわち、ペイロード)を指す。EV及び/またはプロデューサー細胞に導入することができる免疫モジュレーターの非限定的な例としては、チェックポイント阻害剤のモジュレーター、チェックポイント阻害剤のリガンド、サイトカイン、それらの誘導体、またはそれらの任意の組み合わせなどの薬剤が挙げられる。免疫モジュレーターはまた、アゴニスト、アンタゴニスト、抗体、抗原結合断片、ポリヌクレオチド、例えばsiRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)、ペプチドコンジュゲートホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO)、miRNA、lncRNA、mRNA、DNA、または低分子が挙げられ得る。
本明細書中で使用される場合、「生体内分布改変剤」という用語は、インビボまたはインビトロでの(例えば、異なる種の細胞の混合培養物中での)細胞外小胞(例えば、エキソソーム、ナノ小胞)の分布を改変することができる薬剤を指す。いくつかの態様では、「標的化部分」という用語は、生体内分布改変剤という用語と交換可能に使用することができる。いくつかの態様では、標的化部分は、EVの指向性を改変する(「指向性部分」)。本明細書中で使用される場合、「指向性部分」という用語は、EV上で発現すると、EVの天然の挙動を改変及び/または増強する標的化部分を指す。例えば、いくつかの態様では、指向性部分は、特定の細胞、組織、または器官へのEVの取り込みを促進することができる。本開示で使用できる指向性部分の非限定的な例としては、樹状細胞(例えば、Clec9AまたはDEC205)またはT細胞(例えば、CD3)上で特異的に発現するマーカーに結合できるものが挙げられる。別段の指示がない限り、本明細書で使用される場合、「標的化部分」という用語は、指向性部分を包含する。生体分布剤は、タンパク質、ペプチド、脂質、もしくは炭水化物などの生体分子、または合成分子を含み得る。例えば、生体分布改変剤は、親和性リガンド(例えば、抗体、VHHドメイン、ファージディスプレイペプチド、フィブロネクチンドメイン、ラクダ科動物、VNAR)、合成ポリマー(例えば、PEG)、天然リガンド/分子(例えば、CD40L、アルブミン、CD47、CD24、CD55、CD59)、組換えタンパク質(例えば、XTEN)であり得るが、これらに限定されない。
特定の態様では、生体内分布改変剤及び/または標的化部分は、EVの表面上に提示される。生体内分布改変剤は、足場タンパク質(例えば、足場X)に(例えば、遺伝的にコードされた融合分子として)融合されることにより、EV表面上に提示され得る。いくつかの態様では、生体内分布改変剤は、生体内分布改変剤をEV表面分子に付着させる化学反応によってEV表面上に提示され得る。非限定的な例はPEG化である。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーターに加えて、生体内分布改変剤をさらに含むことができる。本開示で使用することのできる生体内分布改変剤または標的化剤の非限定的な例としては、C型レクチンドメインファミリー9メンバーA(Clec9a)タンパク質、樹状細胞特異的細胞間接着分子-3-グラビング非インテグリン(DC-SIGN)、CD207、CD40、Clec6、樹状細胞免疫受容体(DCIR)、DEC-205、レクチン様酸化型低密度リポタンパク質受容体-1(LOX-1)、MARCO、Clec12a、Clec10a、DC-アシアロ糖タンパク質受容体(DC-ASGPR)、DC免疫受容体2(DCIR2)、デクチン-1、マクロファージマンノース受容体(MMR)、BDCA-1(CD303、Clec4c)、デクチン-2、Bst-2(CD317)、CD3、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の態様では、標的化部分はClec9aタンパク質である。いくつかの態様では、標的化部分はCD3分子である。
本明細書で使用される場合、「C型レクチンドメインファミリー9メンバーA」(Clec9a)タンパク質という用語は、活性化受容体として機能し、骨髄系細胞(例、DC)上に発現するグループV C型レクチン様受容体(CTLR)を指す。Huysamen et al.,J Biol Chem 283(24):16693-701(2008);米国特許第9,988,431 B2号、そのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。Clec9aの同義語は知られており、CD370、DNGR-1、5B5、HEEE9341、及び9Aを含むC型レクチンドメインが含まれる。いくつかの態様では、Clec9aタンパク質は、ヒトcDC1細胞上で発現する。いくつかの態様では、Clec9aタンパク質は、マウスcDC1細胞及びpDC細胞の上で発現する。特に明記しない限り、本明細書中で使用される場合、Clec9aは、1つ以上の種(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ウシ、及びクマ)由来のClec9aを指し得る。
本明細書で使用される場合、「CD3」または「表面抗原分類3」という用語は、T細胞受容体(TCR)に結合するタンパク質複合体を指す。CD3分子は、4つの異なる鎖(CD3γ、CD3δ、及び2つのCD3ε鎖)で構成されている。これらの鎖は、T細胞受容体(TCR)及びζ鎖と結合して、Tリンパ球の活性化シグナルを生成する。TCR、ζ鎖、及びCD3分子が一緒になってTCR複合体を構成する。CD3分子は、CD4+T細胞とCD8+T細胞の両方を含むすべてのT細胞上で発現する。特に明記しない限り、本明細書中で使用される場合、CD3は、1つ以上の種(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ウシ、及びクマ)由来のCD3を指し得る。
本明細書で使用される場合、「ペイロード」という用語は、EVと接触する標的(例えば、標的細胞)に作用する薬剤を指す。いくつかの態様では、別段の指示がない限り、ペイロードという用語は、「生物学的に活性な分子」という用語と交換可能に使用することができる。EVに含めることができるペイロードの非限定的な例は、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーターである。EV及び/またはプロデューサー細胞に導入することができるペイロードとしては、ヌクレオチド(例えば、検出可能な部分もしくは毒素を含む、または転写を妨げるヌクレオチド)、核酸(例えば、酵素などのポリペプチドをコードするDNAもしくはmRNA分子、またはmiRNA、dsDNA、lncRNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチドのような制御機能を有するRNA分子、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)、ペプチドコンジュゲートホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO)、またはそれらの組み合わせ)、アミノ酸(例えば、検出可能な部分または毒素を含む、または翻訳を妨げるアミノ酸)、ポリペプチド(例えば、酵素)、脂質、炭水化物、及び小分子(例えば、小分子薬及び毒素)などの薬剤が挙げられる。特定の態様では、ペイロードは抗原を含む。本明細書中で使用される場合、「抗原」という用語は、対象に導入された場合にそれ自体に対する免疫応答(細胞性または体液性)を誘発する任意の薬剤を指す。
本明細書で使用される場合、「親和性リガンド」という用語は、例えば標的細胞またはEV上で発現する特定のマーカー、例えば足場部分、例えばEV上のPTGFRNに選択的かつ優先的に結合することができる分子を指す。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、親和性リガンドは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)の、EVの表面上の部分、例えば、本明細書に開示される足場部分に対する結合を増加させることができるペプチド(例えば、直鎖状ペプチド)またはタンパク質を含む。本開示で使用できる親和性リガンドの非限定的な例としては、抗体、ファージディスプレイペプチド、フィブロネクチンドメイン、ラクダ科動物、VNAR、VHHドメイン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、天然であるかまたは部分的もしくは全体的に合成されたものであるかによらず免疫グロブリン、及びその断片を包含する。この用語はまた、免疫グロブリン結合ドメインに相同である結合ドメインを有する任意のタンパク質を包含する。「抗体」は、抗原に特異的に結合し認識する免疫グロブリン遺伝子またはその断片由来のフレームワーク領域を含むポリペプチドをさらに含む。抗体という用語の使用には、全抗体、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び組換え抗体、それらの断片を含むことを意味し、単鎖抗体、ヒト化抗体、マウス抗体、キメラ、マウス-ヒト、マウス-霊長類、霊長類-ヒトモノクローナル抗体、抗イディオタイプ抗体、抗体断片、例えば、scFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、及びFd断片、ダイアボディ、及び抗体関連ポリペプチドをさらに含む。抗体は、所望の生物学的活性または機能を有するものである限り、二重特異性抗体及び多重特異性抗体を含む。EVとともに使用できる親和性リガンドのさらなる説明は、本開示の他の箇所で提供される(例えば、セクションII.Iを参照されたい)。
本明細書で使用される場合、「アクセプタードメイン」という用語は、同族タンパク質「ドナードメイン」との安定した相互作用(共有結合または非共有結合のいずれか)を形成するタンパク質配列を指す。本明細書で実証されるように、いくつかの態様では、アクセプタードメインは、足場部分(例えば、PTGFRN)への融合を介してEVの表面上に提示され得る。いくつかの態様では、アクセプターEV(すなわち、アクセプタードメインを含むEV)を可溶性ドナー(ドナードメイン及び目的の標的分子を含む)と混合することによって、目的の標的分子をEVの表面上に提示することが可能であり得る。
「個体」、「対象」、「宿主」、及び「患者」という用語は、本明細書において交換可能に使用され、診断、治療または療法が望まれる任意の哺乳動物対象、特にヒトを指す。本明細書に記載の組成物及び方法は、ヒトの治療と獣医学的用途の両方に適用可能である。いくつかの態様では、対象は哺乳動物であり、他の態様では、対象はヒトである。本明細書中で使用される場合、「哺乳動物対象」としては、ヒト、飼育動物(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)、及び実験動物(例えば、サル、ラット、マウス、ウサギ、モルモットなど)を含むがこれらに限定されないすべての哺乳動物が含まれる。
本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、EVを含む試料が、質量/体積(m/v)濃度パーセンテージで約10%未満のマクロ分子しか含まないことを意味する。特定の画分は、約0.001(m/v)%未満、約0.01(m/v)%未満、約0.05(m/v)%未満、約0.1(m/v)%未満、約0.2%未満(m/v)、約0.3(m/v)%未満、約0.4(m/v)%未満、約0.5(m/v)%未満、約0.6(m/v)%未満、約0.7(m/v)%未満、約0.8(m/v)%未満、約0.9(m/v)%未満、約1(m/v)%未満、約2(m/v)%未満、約3(m/v)%未満、約4(m/v)%未満、約5(m/v)%未満、約6(m/v)%未満、約7(m/v)%未満、約8(m/v)%未満、約9(m/v)%未満、または約10(m/v)%未満の高分子を含有してもよい。
本明細書中で使用される場合、「高分子」という用語は、核酸、混入タンパク質、脂質、炭水化物、代謝産物、またはそれらの組み合わせを意味する。
本明細書中で使用される場合、「従来のエキソソームタンパク質」という用語とは、CD9、CD63、CD81、PDGFR、GPIアンカータンパク質、ラクトアドヘリン、LAMP2、及びLAMP2Bを含むがこれらに限定されない、エキソソーム内で豊富であることが以前に知られているタンパク質、その断片、またはそれに結合するペプチドを意味する。
本明細書中で使用される場合、「投与」とは、薬学的に許容される経路を介して、本明細書に開示するEVを含む組成物を対象に与えることを意味する。投与経路は、静脈内投与、例えば、静脈内注射及び静脈内注入であり得る。追加の投与経路として、例えば、皮下、筋肉内、経口、経鼻、及び肺への投与が挙げられる。EVは、少なくとも1つの賦形剤を含む医薬組成物の一部として投与することができる。
本明細書で使用される場合、「免疫応答」とは、外来因子または異常な、例えばコロナウイルスに対する脊椎動物内の生物学的応答を指し、この応答は、これらの因子及びそれらによって引き起こされる疾患から生物を保護する。免疫応答は、免疫系の1つ以上の細胞(例えば、Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、マスト細胞、樹状細胞、または好中球)、及びこれらの細胞または肝臓のいずれかによって生成される可溶性高分子(抗体、サイトカイン、及び補体を含む)の作用によって媒介され、侵入する病原体、病原体の感染した細胞もしくは組織、またはその他の異常細胞、または自己免疫または病的炎症の場合は、正常なヒト細胞または組織の選択的な標的化、結合、損傷、破壊、及び/または脊椎動物の体からの排除をもたらす。免疫反応には、例えば、T細胞、例えば、エフェクターT細胞、Th細胞、CD4+細胞、CD8+T細胞、もしくはTreg細胞の活性化もしくは阻害、または他の任意の免疫系の細胞、例えばNK細胞の活性化もしくは阻害が含まれる。したがって、免疫応答は、体液性免疫応答(例えば、B細胞によって媒介される)、細胞性免疫応答(例えば、T細胞によって媒介される)、または体液性と細胞性免疫応答の両方を含み得る。いくつかの態様では、免疫応答は「抑制性」免疫応答である。「抑制性」免疫応答は、刺激(例えば、抗原)の効果を遮断または減少させる免疫応答である。特定の態様では、抑制性免疫応答は、刺激に対する抑制性抗体の産生を含む。いくつかの態様では、免疫応答は「刺激性」免疫応答である。「刺激性」免疫応答は、コロナウイルスの標的抗原を破壊して排除できるエフェクター細胞(例えば、細胞傷害性Tリンパ球)の生成をもたらす免疫応答である。
本明細書で使用される場合、「細胞性免疫応答」という用語は、「細胞媒介性免疫応答」という用語と交換可能に使用でき、主に抗体が関与しない免疫応答を指す。代わりに、細胞性免疫応答は、活性化の際に(例えば、抗原刺激を介して)さまざまなエフェクター分子(例えば、サイトカイン、パーフォリン、グランザイム)を産生する異なる免疫細胞(例えば、食細胞及び抗原特異的細胞傷害性Tリンパ球)の活性化を伴う。本明細書で使用される場合、「体液性免疫応答」という用語は、分泌抗体、補体タンパク質、及び特定の抗菌ペプチドなどの細胞外液に見られる巨大分子によって主に媒介される免疫応答を指す。「抗体介在性免疫応答」という用語は、抗体によって媒介される体液性免疫応答の態様を指す。
本明細書で使用される場合、「免疫細胞」という用語は、免疫応答の媒介に関与する免疫系の任意の細胞を指す。免疫細胞の非限定的な例としては、Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、マスト細胞、樹状細胞、好中球、またはそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、免疫細胞はCD3を発現する。特定の態様では、CD3発現免疫細胞はT細胞(例えば、CD4+T細胞またはCD8+T細胞)である。いくつかの態様では、本明細書に開示される標的化部分(例えば、抗CD3)で標的化され得る免疫細胞は、ナイーブCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はメモリーCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はエフェクターCD4+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はナイーブCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はメモリーCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞はエフェクターCD8+T細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞は樹状細胞である。特定の態様では、樹状細胞は、形質細胞様樹状細胞(pDC)、通常型樹状細胞1(cDC1)、通常型樹状細胞2(cDC2)、炎症性単球由来樹状細胞、ランゲルハンス細胞、真皮樹状細胞、リゾチーム発現樹状細胞(LysoDC)、クッパー細胞、またはそれらの任意の組み合わせを含む。したがって、特定の態様では、本明細書に開示されるEVが特異的に標的とすることができる免疫細胞としては、通常型樹状細胞1(cDC1)及び/または形質細胞様樹状細胞(pDC)が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「T細胞」または「T-細胞」という用語は、胸腺で成熟するリンパ球のタイプを指す。T細胞は、細胞性免疫において重要な役割を果たし、細胞表面上にT細胞受容体が存在することによって、B細胞などの他のリンパ球と区別される。T細胞には、ヘルパーT細胞(CD4+細胞)、細胞傷害性T細胞(CD8+細胞)、ナチュラルキラーT細胞、制御性T細胞(Treg)、及びガンマ-デルタT細胞を含む、CD3を発現するすべての種類の免疫細胞が含まれる。
「ナイーブ」T細胞は、免疫学的に未分化のままである(すなわち、活性化されていない)成熟T細胞を指す。胸腺でのポジティブ選択及びネガティブ選択の後、T細胞はCD4+ナイーブT細胞またはCD8+ナイーブT細胞として出現する。ナイーブ状態のT細胞は、L-セレクチン(CD62L+)、IL-7受容体-α(IL-7R-α)、及びCD132を発現するが、CD25、CD44、CD69、またはCD45ROを発現しない。本明細書で使用される場合、「未成熟」はまた、TSCM細胞またはTCM細胞などの、ナイーブT細胞または未熟T細胞のいずれかに特徴的な表現型を示すT細胞を指すことができる。例えば、未熟T細胞は、L-セレクチン(CD62L+)、IL-7Rα、CD132、CCR7、CD45RA、CD45RO、CD27、CD28、CD95、CXCR3、及びLFA-1のうちの1つ以上を発現することができる。ナイーブまたは未熟なT細胞は、TEM細胞及びTEFF細胞などの最終分化エフェクターT細胞と対比することができる。
本明細書で使用される場合、「エフェクター」T細胞または「TEFF」細胞という用語は、さらなる分化を必要とせずに病原体または細胞の除去を媒介できるT細胞を指す。このように、エフェクターT細胞はナイーブT細胞及びメモリーT細胞とは区別され、これらの細胞はしばしばエフェクター細胞になる前に分化及び増殖する必要がある。
本明細書で使用される場合、「メモリー」T細胞という用語は、以前に遭遇し、その同族抗原に応答したT細胞のサブセットを指す。いくつかの態様では、この用語は、「抗原を経験した」T細胞と同義である。いくつかの態様では、メモリーT細胞は、エフェクターメモリーT細胞またはセントラルメモリーT細胞であり得る。いくつかの態様では、メモリーT細胞は、組織常在性メモリーT細胞である。本明細書で使用される場合、「組織常在性メモリーT細胞」または「TRM細胞」は、再循環することなく組織(例えば、皮膚、肺、胃腸管)を占有するT細胞の系列を指す。TRM細胞は、血液、二次リンパ器官のT細胞ゾーン、リンパ及び非リンパ組織の間を再循環するセントラルメモリー及びエフェクターメモリーT細胞とは転写的、表現型的、及び機能的に異なる。TRM細胞の役割の1つは、リンパ外組織の感染に対する免疫保護を提供することである。
本明細書で使用される場合、「樹状細胞」または「DC」という用語は、細胞外及び細胞内タンパク質をプロセシングし、ナイーブT細胞をプライミングするためにMHC分子との関連で抗原を提示することができる骨髄由来免疫細胞のクラスを指す。いくつかの態様では、樹状細胞は、通常型樹状細胞1(cDC1)、通常型樹状細胞2(cDC2)、形質細胞様樹状細胞(pDC)、炎症性単球由来樹状細胞、ランゲルハンス細胞、真皮樹状細胞、リゾチーム発現樹状細胞(LysoDC)、クッパー細胞、またはそれらの組み合わせなどのさらなるサブタイプに分けることができる。特定の態様では、異なるDCサブセットは、それらの表現型発現に基づいて区別され得る。例えば、いくつかの態様では、ヒトcDC1細胞はCD1c-及びCD141+である。いくつかの態様では、ヒトcDC2細胞はCD1c+及びCD141-である。いくつかの態様では、ヒトpDC細胞はCD123+である。いくつかの態様では、マウスcDC1細胞は、XCR1+、Clec9a+、及びSirpa-である。いくつかの態様では、マウスcDC2細胞は、CD8+、CD11b+、Sirpa+、XCR1-、及びCD1c,b+である。いくつかの態様では、マウスpDC細胞は、CD137+、XCR1-、及びSirpa-である。異なるDCサブセットを識別するための他の表現型マーカーは、当該技術分野で知られている。例えば、Collin et al.,Immunology 154(1):3-20(2018)を参照されたい。いくつかの態様では、異なるDCサブセットは、それらの機能的特性に基づいて区別され得る。例えば、特定の態様では、pDCは大量のIFN-αを産生するが、cDC1及びcDC2はIL-12、IL-6、及びTNF-αなどの炎症性サイトカインを産生する。異なるDCサブセットを区別する他の方法は、当該技術分野で知られている。例えば、米国特許第8,426,565B2号及び第9,988,431号を参照されたい。これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、「イムノコンジュゲート」という用語は、結合分子(例えば、抗体)と、結合分子に化学的にコンジュゲートした1つ以上の部分、例えば、治療用部分または診断用部分とを含む化合物を指す。一般に、イムノコンジュゲートは、一般式:A-(L-M)nによって定義され、ここで、Aは結合分子(例えば、抗体)であり、Lは任意選択のリンカーであり、Mは、例えば、治療剤、検出可能なラベルなどであってよい異種部分であり、nは整数である。いくつかの態様では、複数の異種部分は、同じ結合分子(例えば、抗体)中の異なる結合点に化学的にコンジュゲートされ得る。他の態様では、複数の異種部分が連結され、結合分子(例えば、抗体)中の結合点に結合され得る。他の態様では、複数の異種部分(同じまたは異なる)は、結合分子(例えば、抗体)にコンジュゲートされ得る。
イムノコンジュゲートは、逆の順序で一般式によって定義することもできる。いくつかの態様では、イムノコンジュゲートは「抗体-薬物コンジュゲート」(「ADC」)である。本開示の文脈において、「イムノコンジュゲート」という用語は、化学的または酵素的に結合した分子に限定されない。本開示で使用される場合、「イムノコンジュゲート」という用語には、遺伝的融合も含まれる。本開示のいくつかの態様では、生物活性分子はイムノコンジュゲートである。「抗体-薬物コンジュゲート」及び「ADC」という用語は交換可能に使用され、治療剤(本明細書では薬剤、薬物、もしくは活性医薬成分と呼ばれることもある)、または複数の薬剤に、例えば共有結合で連結された抗体を指す。本開示のいくつかの態様では、生物活性分子(すなわち、ペイロード)は抗体-薬物コンジュゲートである。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療」、または「治療すること」とは、例えば、疾患または状態の重症度の低下、疾患の経過期間の短縮、疾患または病態に関連する1つ以上の症状の改善または排除、疾患または病態を必ずしも治癒させることなく、疾患または病態を有する対象に有益な効果を提供することを意味する。この用語には、疾患もしくは状態またはそれらの症状の予防または防止も含まれる。一態様では、「治療すること」または「治療」という用語は、対象に抗原に対する免疫応答を誘導することを意味する。
本明細書中で使用される場合、「予防する」または「予防すること」とは、特定の結果の発生または重症度を低下または減少させることを指す。いくつかの態様では、結果を予防することは、予防的治療によって達成される。
II. 細胞外小胞
本明細書に開示されるのは、対象の免疫系を調節することができるEVである。本明細書に記載されるように、本明細書に記載のEVは、EVが以下の特性のうちの1つ以上を含むという点で、対象の免疫系を調節するための他のプラットフォーム(例えば、タンパク質免疫)とは異なる:(i)部分(例えば、抗原)提示の柔軟性、(ii)多様なアジュバント及び免疫調節の組み合わせ、(iii)強化された細胞特異的指向性、(iv)強化されたクリアランス阻害、または(v)それらの任意の組み合わせ。
いくつかの態様では、本開示のEVは、部分ディスプレイの柔軟性を提供する。例えば、目的の部分(例えば、抗原)は、(i)EVの表面(例えば、外側表面及び/または内腔表面)に直接連結することができ、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結して、次いでEVの表面(例えば、外側表面及び/または内腔表面)上に発現させることができ、(iii)EVの内腔に発現させることができ、または(iv)それらの組み合わせであり得る。EVを迅速に操作するそのような能力は、本明細書に記載の疾患及び障害を治療するためのEVベースのワクチンを開発するのに特に有用である。例えば、特定のペイロード及び/または標的化部分を発現するように操作された単一のEVは、部分(例えば、目的の抗原)を単にEVに「プラギング」(または、部分(例えば、目的の抗原)をEVへの「クリップオン」結合として急速に結合する)ことによって、広範囲の疾患または障害を治療するのに使用することができる。そのようなモジュラーまたは「プラグアンドプレイ」EVの生成方法を、本開示の他の箇所で提供する。
いくつかの態様では、本開示のEVは、目的の異なる部分(例えば、抗原、アジュバント、免疫調節剤、及び/または標的化部分)の多様な組み合わせを可能にする。特定の態様では、EVは、広範囲のアジュバント及び免疫調節剤の組み合わせを可能にする。単一のEVに組み合わせることができるアジュバント及び免疫調節剤の非限定的な例としては、小分子アゴニスト(例えば、STING)、小分子アンタゴニスト、共刺激タンパク質、アンチセンス、及び細菌アジュバントオリゴヌクレオチドが挙げられる。一緒に組み合わせることができる異なる部分に関するさらなる開示は、本開示の他の箇所で提供される。
いくつかの態様では、本明細書に記載のEVは、強化された細胞特異的指向性を示すように操作することができる。例えば、EVは、特定の細胞上のマーカーに特異的に結合できる標的化部分(例えば、抗体及び/またはタンパク質)をその外側表面上に発現するように操作することができる。いくつかの態様では、本明細書に記載のEVは、特定のタイプの免疫応答(例えば、T細胞、B細胞、及び/またはTreg/寛容原性免疫応答)を誘導するように操作することができる。そのような特性に関するさらなる開示は、本開示の他の箇所で提供される。
本開示において有用なEVは、複数(例えば、少なくとも2つ)の外因性生物活性分子(例えば、抗原、抗体またはその抗原結合断片、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)、及び/または他の部分(例えば、標的化部分)を一緒に単一のEV中に産生するように操作されている。いくつかの態様では、EVは、3つの外因性生物活性分子を含む。他の態様では、EVは、4つの外因性生物活性分子を含む。さらなる態様では、EVは、5つ以上の外因性生物活性分子を含む。いくつかの態様では、EVは、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の外因性生物活性分子を含む。
いくつかの態様では、EVは、2つ以上の外因性生物活性分子、例えば、(i)1つ以上の抗原と、(ii)1つ以上のアジュバントと、を含む。他の態様では、EVは、2つ以上の外因性生物活性分子、例えば、(i)1つ以上の抗原と、(ii)1つ以上の免疫モジュレーターと、を含む。さらなる態様では、EVは、2つ以上の外因性生物活性分子、例えば、(i)1つ以上の抗原と、(ii)1つ以上の免疫モジュレーターと、(iii)1つ以上のアジュバントと、を含む。特定の態様では、EVは、1つ以上の追加の部分、例えば、標的化部分をさらに含み得る。いくつかの態様では、抗原は、主要組織適合性複合体I及び/またはII分子上で発現(または提示)されない。他の態様では、EV中の抗原はMHCクラスIまたはII複合体の一部として発現または提示されないが、EVは依然としてEVの表面上にMHCクラスI/II分子を含むことができる。したがって、特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、T細胞のT細胞受容体(TCR)と直接相互作用して抗原に対する免疫応答を誘導しない。同様に、特定の態様では、本開示のEVは、クロスドレッシングによって抗原を標的細胞(例えば、樹状細胞)の表面に直接移さない。クロスドレッシングは、T細胞の活性化を誘導するために、樹状細胞(DEX)に由来するEVによって一般的に使用されるメカニズムである。Pitt,J.M.,et al.,J Clin Invest 126(4):1224-32(2016)を参照されたい。他の態様では、本開示のEVは、抗原提示細胞によって飲み込まれ、MHCクラスI及び/またはMHCクラスII複合体として抗原提示細胞の表面上に発現され得る。
特定の態様では、本明細書に開示されるEVはまた、標的化部分などの追加の部分を含むことができる。いくつかの態様では、抗原は、主要組織適合性複合体I及び/またはII分子上で発現または提示される。他の態様では、EV中の抗原はMHCクラスIまたはII複合体の一部として発現または提示され、EVはEVの表面上にMHCクラスI/II分子を含むことができる。したがって、特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、T細胞のT細胞受容体(TCR)と直接相互作用して抗原に対する免疫応答を誘導する。同様に、特定の態様では、本開示のEVは、クロスドレッシングによって抗原を標的細胞(例えば、樹状細胞)の表面に直接移す。「クロスドレッシング」は、T細胞の活性化を誘導するために、樹状細胞(DEX)に由来するEVによって一般的に使用されるメカニズムである。Pitt,J.M.,et al.,J Clin Invest 126(4):1224-32(2016)を参照されたい。他の態様では、本開示のEVは、抗原提示細胞によって飲み込まれ、MHCクラスI及び/またはMHCクラスII複合体として抗原提示細胞の表面上に発現され得る。
上記のように、本明細書に記載のEVは、直径が約20~300nmの細胞外小胞である。特定の態様では、本開示のEVは、約20~290nm、約20~280nm、約20~270nm、約20~260nm、約20~250nm、約20~240nm、約20~230nm、約20~220nm、約20~210nm、約20~200nm、約20~190nm、約20~180nm、約20~170nm、約20~160nm、約20~150nm、約20~140nm、約20~130nm、約20~120nm、約20~110nm、約20~100nm、約20~90nm、約20~80nm、約20~70nm、約20~60nm、約20~50nm、約20~40nm、または約20~30nmの直径を有する。本明細書に記載のEVのサイズは、以下に記載する方法に従って測定することができる。
いくつかの態様では、本開示のEVは、内側表面及び外側表面を含む二脂質膜(「EV膜」)を含む。特定の態様では、内側表面は、EVの内部コア(すなわち、内腔)に面する。特定の態様では、外側表面は、プロデューサー細胞または標的細胞のエンドソーム、多小胞体、または膜/細胞質と接触した状態にあり得る。
いくつかの態様では、EV膜は脂質及び脂肪酸を含む。いくつかの態様では、EV膜は、リン脂質、糖脂質、脂肪酸、スフィンゴ脂質、ホスホグリセリド、ステロール、コレステロール、及びホスファチジルセリンを含む。
いくつかの態様では、EV膜は、内側リーフレット及び外側リーフレットを含む。内側リーフレット及び外側リーフレットの組成は、当該技術分野で既知の2層間分布アッセイによって決定され得、例えば、Kuypers et al.,Biohim Biophys Acta 1985 819:170を参照されたい。いくつかの態様では、外側リーフレットの組成は、およそ70~90%のコリンリン脂質、およそ0~15%の酸性リン脂質、及びおよそ5~30%のホスファチジルエタノールアミンである。いくつかの態様では、内側リーフレットの組成は、およそ15~40%のコリンリン脂質、およそ10~50%の酸性リン脂質、及びおよそ30~60%のホスファチジルエタノールアミンである。
いくつかの態様では、EV膜は、グリカンなどの1つ以上の多糖類を含む。
いくつかの態様では、EV膜はさらに、1つ以上の足場部分を含み、これは、例えば、抗原及び/またはアジュバント及び/または免疫モジュレーターをEVに(例えば、内腔表面上または外側表面上のいずれかに)固定することができる。特定の態様では、足場部分はポリペプチド(「エキソソームタンパク質」)である。他の態様では、足場部分は非ポリペプチド部分である。いくつかの態様では、エキソソームタンパク質は、膜貫通タンパク質、内在性タンパク質及び末梢タンパク質などの、エキソソーム膜上で濃縮されたさまざまな膜タンパク質を含む。それらには、さまざまなCDタンパク質、トランスポーター、インテグリン、レクチン、及びカドヘリンが含まれる。特定の態様では、足場部分は、足場Xを含む。他の態様では、足場部分は、足場Yを含む。さらなる態様では、足場部分は、足場Xと足場Yの両方を含む。
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)を標的に送達することができる。ペイロードは、EVと接触する標的(例えば、標的細胞)に作用する薬剤である。接触は、インビトロで、または対象内で発生し得る。EVに導入することができるペイロードの非限定的な例としては、ヌクレオチド(例えば、検出可能な部分もしくは毒素を含む、または転写を妨げるヌクレオチド)、核酸(例えば、酵素などのポリペプチドをコードするDNAもしくはmRNA分子、またはmiRNA、dsDNA、lncRNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチドのような制御機能を有するRNA分子、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)、またはペプチドコンジュゲートホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO))、アミノ酸(例えば、検出可能な部分または毒素を含む、翻訳を妨げるアミノ酸)、ポリペプチド(例えば、酵素)、脂質、炭水化物、及び小分子(例えば、小分子薬及び毒素)などの薬剤が挙げられる。
本明細書で実証されるように、いくつかの態様では、本開示のEVは、エフェクターT細胞及びメモリーT細胞を誘導することができる。特定の態様では、メモリーT細胞は、組織常在性メモリーT細胞である。そのようなEVは、本明細書に記載のものなどの特定の感染性疾患、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのワクチンとして特に有用であり得る。
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、免疫応答に関与するシグナル伝達経路の活性化を本質的に誘導することができる。特定の態様では、免疫応答に関与するシグナル伝達経路は、トール様受容体(TLR)、レチノイド酸誘導性遺伝子I(RIG-I)様受容体(RLR)、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)の経路、またはその組み合わせを含む。いくつかの態様では、そのようなシグナル伝達経路の活性化は、I型インターフェロンの産生をもたらし得る。例えば、特定の態様では、本明細書に開示されるEVの二脂質膜は、以下の特徴のうちの1つを共有する1つ以上の脂質を含む:(i)不飽和脂質尾部、(ii)ジヒドロイミダゾールリンカー、(iii)環状アミン頭部基、及び(iv)それらの組み合わせ。このような特徴を持つ脂質は、TLR/RLR非依存性STING経路を活性化することが示されている。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるMiao et al.,Nature Biotechnology 37:1174-1185(Oct. 2019)を参照されたい。
II.A 抗原
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVベースのワクチンを産生するためにベースEVに添加することができる抗原は、対象において有益な免疫応答を誘発することができる、当該技術分野で知られている任意の抗原を含む。本明細書で使用される場合、「有益な免疫応答」は、本明細書に記載されるような疾患または障害を治療(例えば、1つ以上の症状を軽減及び/または緩和)及び/または予防することができる免疫応答である。
いくつかの態様では、抗原はペプチドを含む。特定の態様では、ペプチドは、天然ペプチド(例えば、天然に存在する生物、例えばウイルスに由来するものなど)を含む。いくつかの態様では、ペプチドは合成ペプチドを含む。いくつかの態様では、ペプチドは天然ペプチドと合成ペプチドの両方を含む。
いくつかの態様では、ペプチドは、約150アミノ酸未満の長さ、約140アミノ酸未満の長さ、約130アミノ酸未満の長さ、約120アミノ酸未満の長さ、約110アミノ酸未満の長さ、約100アミノ酸未満の長さ、約90アミノ酸未満の長さ、約80アミノ酸未満の長さ、約70アミノ酸未満の長さ、約60アミノ酸未満の長さ、約50アミノ酸未満の長さ、約40アミノ酸未満の長さ、約30アミノ酸未満の長さ、約20アミノ酸未満の長さ、または約10アミノ酸未満の長さである。特定の態様では、ペプチドは約100アミノ酸未満の長さである。いくつかの態様では、ペプチドは約80アミノ酸未満の長さである。
いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、ポリヌクレオチド、例えば、mRNAである。いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、エピトープをコードする合成mRNAである。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、抗原は、アンカー部分、親和性剤、化学的コンジュゲーション、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないさまざまな方法によって、EVの外側表面及び/または内腔表面に連結され得る。そのような方法を使用してEVの表面への抗原の結合を改善するために、本明細書に記載の抗原をさらに改変することができる。特定の態様では、抗原は、N末端リジンを含むように改変されたペプチドを含む。
いくつかの態様では、そのような改変は、化学的コンジュゲーションによるEVの表面への抗原の付着結合を可能にする。例えば、クリックケミストリーコンジュゲーションを可能にするために、アジドまたは歪みアルキン(例えば、二フッ素化シクロオクチン(DIFO))をEV及び/または抗原に結合(または連結)させる必要がある。特定の態様では、DIFOは、抗原のN末端リジン上の第1級アミン側鎖にコンジュゲートし、次に、EVの表面に結合できるアジドと相互作用することができる。いくつかの態様では、アジドは(N末端リジン上の第1級アミン側鎖を介して)抗原に結合することができ、歪みアルキンはEVの表面に結合することができる。
いくつかの態様では、N末端リジンを含むように抗原を改変することは、固定部分を使用して抗原をEVの表面に連結するのにも有用であり得る。そのような態様では、アンカー部分(すなわち、コレステロール、脂肪酸、及び/またはビタミンE)は、第1級アミン側鎖を介してN末端リジンに結合することができる。結合すると、抗原はアンカー部分を介してEVの膜に容易に挿入できる。
当業者には明らかであるように、抗原をEVの外側表面及び/または内腔面に連結するための上記のアプローチは、EV上の1つ以上のタンパク質を改変して、アジド、歪みアルキン(例えば、二フッ素化シクロオクチン(DIFO)、またはそれらの組み合わせ)などの分子の結合を可能にする側鎖を有する非天然アミノ酸を含むようにすることによっても行うことができる。抗原をEVの表面に連結するためのそのようなアプローチに関するさらなる開示は、本開示の他の箇所で提供される。上記の開示は抗原の文脈で提供されているが、同様のアプローチを使用して他の目的の部分(例えば、アジュバント、標的化部分、及び/または足場部分)をEVの表面に結合させることができることは、当業者には容易に明らかであろう。
本開示から明らかなように、本開示に有用な抗原は、さまざまな構造及び/または長さを含むことができる。いくつかの態様では、構造及び/または長さの違いは、本明細書に記載のEVベースのワクチンの効力に影響を及ぼし得る。いくつかの態様では、抗原は、それが由来するタンパク質の直鎖状エピトープ(例えば、コロナウイルスのT細胞抗原及び/またはB細胞抗原)、立体配座エピトープ、またはその両方を含む。
可能な抗原構造の非限定的な例を以下に提供する。本明細書で記載されるように、例示的な構造の任意の単一の態様を修正することができる。例えば、以下に示す構成要素のいずれかの長さは変更できる(長くしたり短くしたりできる)。さらに、構成要素のいずれかを除去するか(例えば、スペーサーを除去する)、または追加の構成要素を追加することができる(例えば、さらにスペーサーを追加する)。
いくつかの態様では、抗原は単一の抗原を含む。いくつかの態様では、抗原は、CD8+T細胞エピトープ、CD4+T細胞エピトープ、またはその両方を含むT細胞抗原を含む。例えば、特定の態様では、抗原は以下の構造を有する:(第1の隣接領域)-(T細胞抗原)-(第2の隣接領域)。いくつかの態様では、T細胞抗原は、CD8+T細胞エピトープを含み、9アミノ酸の長さであり(例えば、コロナウイルスのT細胞抗原)、第1の隣接領域及び第2の隣接領域のそれぞれは5アミノ酸の長さであり、結果として抗原全体は19アミノ酸の長さとなる。いくつかの態様では、T細胞抗原は、CD4+T細胞エピトープを含み、25アミノ酸の長さであり(例えば、コロナウイルスのT細胞抗原)、第1の隣接領域及び第2の隣接領域のそれぞれは5アミノ酸の長さであり、結果として抗原全体は35アミノ酸の長さとなる。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、抗原はN末端リジンを含む。
特定の態様では、抗原はB細胞抗原を含む。特定の態様では、そのような抗原は以下の構造を有する:(B細胞抗原)-(スペーサー)-(Tヘルパーペプチド)。特定の態様では、B細胞抗原(例えば、コロナウイルスのS2抗原)は31アミノ酸の長さであり、スペーサーは3アミノ酸の長さであり、Tヘルパーペプチド(例えば、PADRE)は13アミノ酸の長さであり、結果として抗原全体は47アミノ酸の長さとなる。使用できるスペーサーの非限定的な例は、以下のアミノ酸配列の1つを含む:CPGPG(配列番号579)、AAY、GSGSGS(配列番号580)、またはそれらの組み合わせ。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、抗原はN末端リジンを含む。
いくつかの態様では、抗原は、抗原の複数のエピトープのコンカテマーを含む。例えば、特定の態様では、抗原は次の構造を有する:(第1の隣接領域)-(第1のT細胞抗原)-(第1のスペーサー)-(第2のT細胞抗原)-(第2のスペーサー)-(第3のT細胞抗原)-(第2の隣接領域)。いくつかの態様では、第1の隣接領域及び第2の隣接領域は5アミノ酸の長さであり;第1のT細胞抗原、第2のT細胞抗原、及び第3のT細胞抗原は、9アミノ酸の長さであり;第1のスペーサー及び第2のスペーサーは3アミノ酸の長さであり、結果として抗原全体は43アミノ酸の長さとなる。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、抗原はN末端リジンを含む。
いくつかの態様では、本開示のEVベースのワクチンの効力は、構造及び/または全長(例えば、隣接領域、スペーサー、及び/またはT及びB細胞抗原の長さ)を改変することによって調節することができる。
本開示の他の箇所に記載されるように、本明細書に記載のEVベースのワクチンは、例えば、目的の抗原をベースEVに単純に添加することによって、広範囲の疾患及び障害を治療するために使用することができる。いくつかの態様では、抗原は、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌、原生動物、腫瘍、アレルゲン、自己抗原、またはそれらの任意の組み合わせに由来するか、及び/またはそれらを含む。
いくつかの態様では、抗原はウイルスに由来する。いくつかの態様では、抗原は、パンデミックを引き起こすウイルスに由来する。本明細書で使用される場合、「パンデミック」という用語は、特定の疾患が急速に広まり、広い地域と大部分の人口を巻き込み、短期間で州、国、または大陸の境界を越えて世界的な流行を形成できることを指す。特定の態様では、本明細書に記載のEVベースのワクチンを生成するためにEVに添加することのできる抗原は、コロナウイルス、インフルエンザウイルス、エボラウイルス、チクングニアウイルス(CHIKV)、クリミア・コンゴ出血熱(CCGF)ウイルス、ヘンドラウイルス、ラッサウイルス、マールブルグウイルス、サル痘ウイルス、ニパウイルス、ヘンドラウイルス、リフトバレー熱(RVF)ウイルス、痘瘡ウイルス、黄熱病ウイルス、ジカウイルス、麻疹ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、デング熱ウイルス(DENV)、パルボウイルス(例えば、B19ウイルス)、ノルボウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、レンチウイルス、アデノウイルス、フラビウイルス、フィロウイルス、ライノウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるウイルスに由来する。
いくつかの態様では、抗原は、非ウイルス性病原体(例えば、細菌、寄生虫、真菌、原生動物、またはそれらの組み合わせ)に由来する。そのような病原体の非限定的な例は、次を含む:Vibrio cholera、Yersinia pestis細菌、Mycobacterium tuberculosis(MTB)、streptococcus細菌(例えば、Streptococcus pyogenes、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pneumoniae)、連鎖状球菌(例えば、Staphylococcus aureus)、赤痢菌、Escherichia coli、salmonella、クラミジア(例えば、chlamydia trachomatis)、Pseudomonas aeruginosa、Klebsiella pneumoniae、Haemophilus influenza、Clostridia difficile、Plasmodium、Leishmania、Schistosoma、Trypanosoma、Brucella、Cryptosporidium、Entamoeba、Neisseria meningitis、Bacillus subtilis、Haemophilius influenzae、Neisseria gonorrhoeae、Borrelia burgdorferi、corynebacterium diphteriae、moraxella catarrhalis、campylobacter jejuni、clostridium tetanus、clostridium perfringens、treponema pallidum、またはそれらの任意の組み合わせ。
本開示のEVで(例えば、本明細書に記載のプラグアンドプレイ法を使用して)発現させることができる抗原の追加の例は、WO2020191361A2に提供されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様では、ペイロードは、対象において免疫応答を誘導することができる、コロナウイルス由来の抗原(本明細書において「コロナウイルス抗原」とも呼ばれる)である。いくつかの態様では、コロナウイルスは、アルファコロナウイルス、ベータコロナウイルス、ガンマコロナウイルス、デルタコロナウイルス、またはそれらの組み合わせである。そのようなコロナウイルスの例示的な説明は、例えば、Krichel et al.,Sci Adv 7(10):eabf1004(Mar. 2021)に提供され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの態様では、コロナウイルスは、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)を含む。いくつかの態様では、コロナウイルスは、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERS-CoV;EMC/2012としても知られる)を含む。別段の指示がない限り、本明細書に開示されるEVで発現され得る抗原は、コロナウイルスの任意の種に由来し得る。例えば、特定の態様では、本明細書に記載のEVは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるTsuda et al.,Arch Virol 157(12):2349-55(Dec. 2012)に記載されているようなコウモリコロナウイルス(BtCoV)に由来する抗原を含む。いくつかの態様では、コロナウイルスは、人畜共通コロナウイルス(すなわち、動物からヒトに飛び移った)を含む。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるCohen et al.,Science 371(6530):735-741(Feb. 2021)を参照されたい。本開示の特定の態様はSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)に関連するが、いくつかの態様では、そのような開示が他のタイプのコロナウイルス(例えば、MERS-CoV)に等しく適用できることは当業者には明らかであろう。さらに、本明細書に記載のコロナウイルスに関する任意の関連する開示が、本明細書に記載の他の抗原にも等しく適用できることは、当業者には明らかであろう。
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、単一の抗原を含む。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは複数の抗原を含む。特定の態様では、複数の抗原のそれぞれは異なる。例えば、いくつかの態様では、複数の抗原は、同じ種のコロナウイルス(例えば、COVID-19の複数の異なるタンパク質)に由来することができる。いくつかの態様では、複数の抗原は、コロナウイルスの異なる種に由来し得る(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2、及びMERS-CoVに由来する1つ以上のタンパク質)。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の異なる抗原を含む。本明細書に開示されるように、抗原は、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)を使用してEVの表面に連結され得る。特定の態様では、抗原は、EVの表面に直接(すなわち、足場部分を使用せずに)連結され得る。いくつかの態様では、抗原はEVの内腔に存在し得る。本開示から明らかなように、いくつかの態様では、抗原(例えば、コロナウイルス抗原)を含むEVは、可溶型である(すなわち、EVと結合していない)1つ以上の追加の抗原と組み合わせて使用することができる。例えば、特定の態様では、本明細書に記載のEVベースのワクチンは、(i)コロナウイルスのRBDタンパク質(「exoRBD」)を含むEVと、(ii)コロナウイルスT細胞エピトープを含む可溶性ペプチド抗原と、を含む。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、exoRBDは、アジュバント(例えば、STINGアゴニスト)をさらに含むことができる。
いくつかの態様では、EVは、本明細書に記載の1つ以上の追加のペイロード(例えば、アジュバント及び/または免疫モジュレーター)と組み合わせて、1つ以上の抗原を含む。いくつかの態様では、EVは、1つ以上の追加の部分(例えば、標的化部分)を含み得る。例えば、特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、(i)1つ以上の追加の抗原と、(ii)1つ以上の追加のペイロード(例えば、アジュバント及び/または免疫モジュレーターと、(iii)1つ以上の標的化部分と、を含み得る。
いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、任意のSARSコロナウイルス、例えば、SARS-CoV-1及びSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに対する免疫応答を誘導することができるユニバーサル抗原である。したがって、いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARSコロナウイルスのタンパク質由来の少なくとも5つの連続したアミノ酸に対して、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。特定の態様では、ユニバーサル抗原は、複数のコロナウイルス(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2、及びMERS)のタンパク質に由来するため、ユニバーサル抗原を含むEVは、EVが対象に投与されたとき、多くの異なるタイプのコロナウイルスに対する免疫応答を誘導することができる(すなわち、交差反応性免疫応答)。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、ユニバーサル抗原は、異なるコロナウイルスのRBDタンパク質に由来する(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2、及びMERSに由来するRBD)。
本開示に有用なコロナウイルス抗原は、コロナウイルスゲノムの任意のコード領域に由来することができる。例えば、いくつかの態様では、コロナウイルス抗原は、ウイルス複製に必須ではないが病因において役割を果たしていると思われるものなどのアクセサリータンパク質をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)の1つ以上に由来する。このようなORFの非限定的な例としては、ORF1a、ORF1b、ORF3a、ORF3b、ORF7b、ORF9b、ORF9c、ORF10、またはそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、Michel et al.,Virol J 17(1):131(Aug. 2020);及びFinkel et al.,Nature 589:125-130(Sep. 2020)を参照されたい。これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特定の態様では、コロナウイルス抗原は、コロナウイルス構造タンパク質である、スパイクタンパク質、膜タンパク質、エンベロープタンパク質、及びヌクレオキャプシドタンパク質のうちの1つ以上に由来する。
いくつかの態様では、本開示のEVは少なくとも2つの抗原を含み、第1の抗原は体液性免疫応答、例えばB細胞応答を誘導することができ、第2の抗原は細胞性免疫応答、例えばT細胞(例えば、CD8+細胞)応答を誘導することができる。いくつかの態様では、体液性免疫応答誘導抗原は、EVの外側表面に存在する。いくつかの態様では、細胞性免疫応答誘導抗原は、EVの内腔内(内腔表面上)に存在する。いくつかの態様では、体液性免疫応答誘導抗原は、EVの内腔内(内腔表面上)に存在する。いくつかの態様では、細胞性免疫応答誘導抗原は、EVの外側表面に存在する。
いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来するスパイクタンパク質の受容体結合モチーフ(「受容体結合ドメイン」(RBD)としても知られる)を含む。本明細書で使用される場合、「受容体結合ドメイン」または「RBD」という用語は、配列番号581に示されるようなコロナウイルスのすべての既知のRBD、及びその任意のバリアントを含む。いくつかの態様では、抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来するSタンパク質の細胞外ドメインの少なくとも5つのアミノ酸を含む。本明細書に開示されるコロナウイルスのスパイクタンパク質は、三量体クラスI融合タンパク質を含み、これは、ダウン(閉鎖)またはアップ(開放)の立体配座であり得る。図3に示すように、コロナウイルススパイクタンパク質の受容体結合ドメインは、スパイクタンパク質がアップ(開放)立体配座にあるときに露出する。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、EVはコロナウイルスのスパイクタンパク質(またはその断片)を抗原として含む。そのような態様では、スパイクタンパク質は、三量体構成であり得る。いくつかの態様では、スパイクタンパク質は、単量体サブユニットとしてEVに提示され得る。本明細書に開示されるコロナウイルスのスパイクタンパク質、ならびに異なるサブユニット(例えば、RBD)に関するさらなる開示は、Du,L.,et al.,Nature Reviews Microbiology 7:226-236(2009)において提供され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。特定の態様では、RBDは単量体である。いくつかの態様では、RBDは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDai et al.,Cell 182(3):722-733(Aug. 2020)に記載されているように二量体である。
いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する、スパイクタンパク質S1、S2、及び/またはS2’に由来する少なくとも5つのアミノ酸を含む。いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する、スパイクタンパク質S1に由来する少なくとも5つのアミノ酸を含む。いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する、スパイクタンパク質S2に由来する少なくとも5つのアミノ酸を含む。いくつかの態様では、抗原は、グリコシル化を欠くコロナウイルススパイクS2タンパク質の高度に保存された領域(「グリカンホール」)を含む。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるYuan et al.,Nat Commun 8:15092(Apr. 2017)を参照されたい。いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する、スパイクタンパク質S2’に由来する少なくとも5つのアミノ酸を含む。いくつかの態様では、本開示に有用な抗原は、SARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する、スパイクタンパク質S2’に由来する少なくとも5つのアミノ酸を含む。特定の態様では、抗原は、S2タンパク質に由来する直鎖状エピトープを含む。いくつかの態様では、抗原は、S2タンパク質の立体配座エピトープを含み、立体配座エピトープは、免疫応答を誘発することができ、及び/またはS2タンパク質に天然に見られる折り畳みに折り畳むことができる。
いくつかの態様では、抗原は、コロナウイルス、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来するアミノ酸エピトープを含む。いくつかの態様では、EVは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の抗原を含み、第1の抗原は、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する。いくつかの態様では、第2の抗原もまた、コロナウイルス、例えばARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する。いくつかの態様では、第2の抗原は、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来しない。いくつかの態様では、第1の抗原及び第2の抗原は、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する。いくつかの態様では、第1の抗原と第2の抗原は同じである。いくつかの態様では、第1の抗原と第2の抗原は同じである。他の態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来しない。
いくつかの態様では、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、スパイク(S)タンパク質(任意のそのバリアントを含む)に由来する。特定の態様では抗原はSタンパク質全体を含む。いくつかの態様では、抗原は、Sタンパク質の断片を含む。いくつかの態様では、抗原は、Sタンパク質の少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸を含む。
いくつかの態様では、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、エンベロープ(E)タンパク質(任意のそのバリアントを含む)に由来する。特定の態様では抗原はEタンパク質全体を含む。いくつかの態様では、抗原は、Eタンパク質の断片を含む。いくつかの態様では、抗原は、Eタンパク質の少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸を含む。
いくつかの態様では、コロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、膜(M)タンパク質(任意のそのバリアントを含む)に由来する。特定の態様では抗原はMタンパク質全体を含む。いくつかの態様では、抗原は、Mタンパク質の断片を含む。いくつかの態様では、抗原は、Mタンパク質の少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸を含む。
いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのSタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのSタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルス、例えばCOVID-19ウイルスのSタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのSタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来する。
いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのSタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来する。
いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのSタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのEタンパク質に由来する。いくつかの態様では、第1の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来し、第2の抗原はコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスのMタンパク質に由来する。例示的なコロナウイルス配列を以下に開示する:
いくつかの態様では、本開示に有用な(例えば、体液性免疫応答を誘導するための)抗原は、スパイクタンパク質(S1タンパク質)の受容体結合ドメイン及び/または他の保存された領域(例えば、Mタンパク質及び/またはNタンパク質内)以外のコロナウイルスの領域に由来する。特定の態様では、そのような抗原を含むEVは、ウイルス感染の抗体依存性増強のリスクを低減することができる。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、コロナウイルス由来の抗原は、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結されたEVにおいて発現する。いくつかの態様では、本明細書に開示されるコロナウイルス抗原は、EVの表面(例えば、外側表面)に直接連結され得る。本開示の他の箇所でさらに記載されているように、いくつかの態様では、本開示のEVで発現することができるコロナウイルス抗原は、コロナウイルスに由来するスパイクタンパク質を含む。特定の態様では、コロナウイルスは、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、MERS-CoV、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの態様では、EVで発現され得るコロナウイルススパイクタンパク質(すなわち、抗原)は、完全な(すなわち、全長)三量体タンパク質(すなわち、「スパイク三量体」)を含む。したがって、特定の態様では、スパイク三量体は、EVの表面(例えば、外側表面)に直接連結されている。
いくつかの態様では、EVで発現され得るコロナウイルススパイクタンパク質(すなわち、抗原)は、三量体スパイクタンパク質の単量体サブユニット(すなわち、「スパイク単量体」)を含む。いくつかの態様では、スパイク単量体は、EVの表面(例えば、外側表面)に直接連結されている。いくつかの態様では、スパイク単量体は、本明細書に開示される足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結されたEVの表面(例えば、外側表面)上で発現する。特定の態様では、スパイク単量体は、足場Xに連結されたEVの外側表面上で発現する。
いくつかの態様では、EVで発現され得るコロナウイルススパイクタンパク質(すなわち、抗原)は、全長スパイクタンパク質の1つ以上のサブユニット(すなわち、「exo-スプリット-スパイク」)を含む。コロナウイルススパイクタンパク質の構造は、その異なるサブユニットとともに、当該技術分野で知られている。例えば、Fang Li,Annu Rev Virol 3(1):237-261(Sep. 2016)を参照されたい。いくつかの態様では、コロナウイルススパイクタンパク質のサブユニットのいずれかが、本開示のEVにおいて発現され得る。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、スパイクタンパク質の1つ以上のサブユニットは、スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む。いくつかの態様では、RBDは、EVの表面(例えば、外側表面)に直接連結されている。いくつかの態様では、RBDは、本明細書に開示される足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結されたEVの表面(例えば、外側表面)上で発現する。特定の態様では、コロナウイルススパイクタンパク質のRBDは、足場Xに連結されたEVの外側表面上で発現される。当業者には明らかである。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、本明細書に記載のEVは、複数(例えば、2つ以上)のコロナウイルス抗原(例えば、本明細書に開示される)を発現することができる。特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、スパイクタンパク質(例えば、全長タンパク質またはそのサブユニット)と、T細胞エピトープを含むコロナウイルス抗原(「T抗原」)と、を発現することができる(例えば、図2を参照されたい)。これらの態様のいくつかにおいて、スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)は、EVの外側表面上で発現できるが、T抗原は、EVの内腔表面上で発現する。
したがって、いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原は、EVの外側表面上の足場Xに(例えば、N末端で)連結され、T抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに(例えば、C末端で)連結されている。いくつかの態様では、EVは以下を含む:(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原は、EVの外側表面上の足場Xに(例えば、N末端で)連結され、T抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは以下を含む:(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原は、EVの外側表面上の足場Xに(例えば、N末端で)連結され、T抗原は、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは以下を含む:(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原は、EVの外側表面に直接連結され、T抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに(例えば、C末端で)連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原はEVの外側表面に直接連結され、T抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)スパイクタンパク質抗原(例えば、受容体結合ドメイン)と、(ii)T抗原と、を含み、スパイクタンパク質抗原はEVの外側表面に直接連結され、T抗原はEVの内腔表面に直接連結されている。
いくつかの態様では、本明細書に記載のEVベースのワクチンを産生するためにEVに添加することができる抗原は、コロナウイルスT細胞抗原のCD8+T細胞エピトープ、例えば、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Wang et al.,J Virol 78(11):5612-8(Jun. 2004);Wang et al.,Blood 104(1):200-6(Jul. 2004);Tsao et al.,Biochem Biophys Res Commun 344(1):63-71(May 2006);Lv et al.,BMC Immunol 10:61(Dec. 2009);及びAhmed et al.,Viruses 12(3):254(Mar. 2020);Grifoni et al.,Cell Host & Microbe 27:671-680(Apr. 2020)に記載されるようなものである。表2(以下)も参照されたい。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、上記のスパイクタンパク質抗原及びT抗原を含むEVは、本明細書に開示される1つ以上の追加の部分(例えば、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)をさらに発現することができる。そのようなEVに関するさらなる開示は、本開示の他の箇所で提供される。
いくつかの態様では、抗原、例えば、第1の抗原及び/または第2の抗原は、EVの外側表面上または内腔(例えば、内腔表面上)で発現する。いくつかの態様では、第1の抗原及び/または第2の抗原は、脂質二重層に直接接続してEVの外側表面上または内腔表面内に発現する。そのような態様では、第1の抗原及び/または第2の抗原は、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結され得る。
いくつかの態様では、本明細書に記載のEVは、第1の足場部分を含む。特定の態様では、第1の抗原は、第1の足場部分に連結されている。他の態様では、第2の抗原は、第1の足場部分に連結されている。さらなる態様では第1の抗原と第2の抗原の両方は、第1の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、EVは、第2の足場部分をさらに含む。特定の態様では、第1の抗原は、第1の足場部分に連結され、第2の抗原は第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は同じ(例えば、両方ともが足場Xまたは両方ともが足場Y)である。他の態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は異なる(例えば、第1の足場部分が足場Xであり、第2の足場部分が足場Yである;あるいは、第1の足場部分が足場Yであり、第2の足場部分が足場Xである)。
足場Xの非限定的な例としては以下が挙げられる:プロスタグランジンF2受容体ネガティブ制御因子(PTGFRN)、ベイシジン(BSG)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー2(IGSF2)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー3(IGSF3)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー8(IGSF8)、インテグリンベータ-1(ITGB1)、インテグリンアルファ-4(ITGA4)、4F2細胞表面抗原重鎖(SLC3A2)、及びATPトランスポータータンパク質のクラス(ATP1A1、ATP1A2、ATP1A3、ATP1A4、ATP1B3、ATP2B1、ATP2B2、ATP2B3、ATP2B)。特定の態様では、足場Xはタンパク質全体である。他の態様では、足場Xはタンパク質断片(例えば、機能的断片)である。
他の態様では、本開示に有用な足場部分、第1の足場部分、第2の足場部分、及び/または第3の足場部分としては、テトラスパニン分子(例えば、CD63、CD81、CD9など)、リソソーム関連膜タンパク質2(LAMP2及びLAMP2B)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、GPIアンカータンパク質、ラクトアドヘリン及びその断片、これらのタンパク質またはその断片のいずれかに親和性を有するペプチド、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない従来のエキソソームタンパク質が挙げられる。
足場Yの非限定的な例としては、以下が挙げられる:ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(MARCKS)タンパク質;ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質様1(MARCKSL1)タンパク質;及び脳酸可溶性タンパク質1(BASP1)タンパク質。いくつかの態様では、足場Yはタンパク質全体である。特定の態様では、足場Yはタンパク質断片(例えば、機能的断片)である。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの内腔表面の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの内腔に存在する。本明細書で使用される場合、分子(例えば、第1の抗原または第2の抗原)がEVの「内腔に存在する」と記載されている場合、それは、分子が本明細書に記載の足場部分に連結されていないことを意味する。いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの内腔に存在し、第2の抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場は足場Xまたは足場Yであり得る。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第2の抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、第1の抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。これらの態様では、第1の足場部分は足場Yであってよく、第2の足場部分は足場Xであってよい。他の態様では、第1の足場部分及び第2の足場部分のそれぞれが足場Xであってよい。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの内腔表面上の第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第2の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第1の抗原は、EVの内腔表面上の第2の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場部分は足場Xであり、第2の足場部分は足場Yであるか、また第1の足場部分及び第2の足場部分のそれぞれが足場Xである。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの内腔に存在し、第2の抗原は、EVの内腔に存在する。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。他の態様では、第2の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第1の抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は足場Xである。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの内腔に存在する。いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの内腔に存在し、第2の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場は足場Xであり得る。
いくつかの態様では、第1の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結されている。他の態様では、第1の抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、第2の抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結されている。これらの態様では、第1の足場は足場Xであり得る。
特定の態様の非限定的な例には、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含むEVが含まれ、
(a)第1の抗原はEVの内腔表面の第1の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の第2の足場Yに連結されているか;
(b)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(c)第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結されているか;
(d)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの外側表面の足場Xに連結されているか;
(e)第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(f)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結されているか;
(g)第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結されているか;
(h)第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(i)第1の抗原はEVの外側表面の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面の第2の足場Xに連結されているか;
(j)第1の抗原はEVの外側表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結されているか;
(k)第1の抗原はEVの外側表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(l)第1の抗原はEVの外側表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結されているか;
(m)第1の抗原はEVの内腔表面の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の第2の足場Xに連結されているか;
(n)第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(o)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(p)第1の抗原はEVの外側表面の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の第2の足場Xに連結されているか;
(q)第1の抗原はEVの内腔表面の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面の第2の足場Xに連結されているか;
(r)第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(s)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されているか;
(t)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在するか;
(u)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結されているか;
(v)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結されているか;
(w)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されているか;
(x)第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの外側の足場Xに連結されているか;
(y)抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されているか;
(z)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されているか;
(aa)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されているか;
(bb)第1の抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されているか;
(cc)第1の抗原はEVの内腔に存在し、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されているか、または
(dd)第1の抗原はEVの内腔に存在し、第2の抗原はEVの外側に直接連結されている。
いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、第2の抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔に存在している。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面に直接連結され、第2の抗原はEVの外側上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、第2の抗原はEVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在し、第2の抗原はEVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)第1の抗原と、(ii)第2の抗原と、を含み、第1の抗原はEVの内腔に存在し、第2の抗原はEVの外側に直接連結されている。
II.B アジュバント
上記のように、本開示のEVは、アジュバントを(例えば、抗原及び/または本明細書に開示される他のペイロードと組み合わせて)含むことができる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは複数のアジュバントを含む。特定の態様では、複数のアジュバントのそれぞれは異なる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の異なるアジュバントを含む。本明細書に開示されるように、アジュバントは、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)を使用してEVの表面に連結され得る。特定の態様では、アジュバントは、EVの表面に直接(すなわち、足場部分を使用せずに)連結され得る。いくつかの態様では、アジュバントはEVの内腔に存在し得る。
いくつかの態様では、EVは、1つ以上の追加のペイロード(例えば、抗原、及び/または免疫モジュレーター)と組み合わせて1つ以上のアジュバントを含む。例えば、特定の態様では、本明細書に記載のEVは、抗原とアジュバントとを含み、アジュバントは、抗原の添加前にEVに存在する。そのような態様では、アジュバントは、EV(例えば、ベースEV)を産生するときにプロデューサー細胞に導入することができる。いくつかの態様では、アジュバントは、プロデューサー細胞から単離された後にEVに添加され得る。そのような態様では、アジュバントは、抗原を添加する前に、単離されたEVに添加され得る。いくつかの態様では、アジュバントは抗原を添加した後にEVに添加される。いくつかの態様では、アジュバントは、抗原と一緒にEVに添加される。いくつかの態様では、EVは、1つ以上の追加の部分(例えば、標的化部分)を含み得る。例えば、特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、(i)1つ以上の追加のアジュバントと、(ii)1つ以上の追加のペイロード(例えば、抗原及び/または免疫モジュレーターと、(iii)1つ以上の標的化部分と、を含み得る。本明細書に記載されているように、いくつかの態様では、アジュバント、追加のペイロード、及び/または標的化部分のいずれかが、EVの他の部分のいずれかの添加の前にEVに存在し得る(例えば、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分は、抗原の添加前にEVに存在することができる)。特定の態様では、アジュバント、追加のペイロード、及び/または標的化部分をEVに同時に追加することができる。
本明細書で使用される場合、「アジュバント」という用語は、ペイロードの治療効果を高める(例えば、抗原に対する免疫応答を高める)任意の物質を指す。したがって、アジュバントを含む本明細書に記載のEVは、例えば抗原に対する免疫応答を、参照(例えば、アジュバントを含まない対応するEV、または抗原を単独でもしくはアジュバントと組み合わせて含む非EV送達ビヒクル)と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約250%、少なくとも約500%、少なくとも約750%、少なくとも約1,000%、またはそれ以上高めることができる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるアジュバントをEVに組み込むことは、例えば抗原に対する免疫応答を、参照(例えば、抗原単独を含む対応するEV、または抗原単独もしくはアジュバントとの組み合わせを含む非EV送達ビヒクル)と比較して、少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約10,000倍、またはそれ以上高めることができる。
いくつかの態様では、本明細書に記載のEV(例えば、ワクチンとして使用できるもの)は、単一のアジュバントを含む。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは複数のアジュバントを含む。そのような態様では、複数のアジュバントの一部またはすべては、(i)アジュバントを含むベースEVが産生されるように、プロデューサー細胞に導入することができるか;(ii)EVに添加でき、EVはプロデューサー細胞から単離されているが、抗原の追加前であるか;(iii)抗原の添加後にEVに追加できるか;(iv)抗原と一緒にEVに追加できるか;または(v)それらの任意の組み合わせであり得る。
いくつかの態様では、複数のアジュバントのそれぞれは異なる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の異なるアジュバントを含む。本明細書に開示されるように、アジュバントは、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)を使用してEVの表面に連結され得る。特定の態様では、アジュバントは、EVの表面に直接(すなわち、足場部分を使用せずに)連結され得る。いくつかの態様では、アジュバントはEVの内腔に存在し得る。
本開示で使用することのできるアジュバントの非限定的な例としては以下が挙げられる:インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)アゴニスト、トール様受容体(TLR)アゴニスト、炎症メディエーター、RIG-Iアゴニスト、α-gal-cer(NKTアゴニスト)、熱ショックタンパク質(例えば、HSP65及びHSP70)、C型レクチンアゴニスト(例えば、ベータグルカン(デクチン1)、キチン、及びカードラン)、及びそれらの組み合わせ。本明細書に記載のEVとともに使用することができるアジュバントの追加の例は、本開示を通して提供される。
いくつかの態様では、アジュバントはTLR9アゴニストである。いくつかの態様では、TLR9アゴニストはCpGオリゴヌクレオチドを含む。本明細書で使用される場合、「CpGオリゴヌクレオチド」(CpG ODN)という用語は、特定の配列コンテクスト(CpGモチーフ)においてメチル化されていないCpGジヌクレオチドを含む短い合成一本鎖核酸分子を指す。CpG ODNには、クラスA(タイプD)、クラスB(タイプK)、及びクラスCの3つの主要なクラスがある。いくつかの態様では、アジュバントはCpG-A ODNである。「CpG-A」ODNは、ホスホジエステル(PO)中心CpG含有パリンドロームモチーフ及びホスホロチオ化(PS)改変3’ポリGストリングによって特徴付けられる。それらはpDCからの高いIFN-α産生を誘導するが、TLR9依存性NF-κBシグナル伝達及び炎症促進性サイトカイン(例えば、IL-6)産生の弱い刺激因子である。いくつかの態様では、アジュバントはCpG-B ODNである。「CpG-B」ODNは、1つ以上のCpGジヌクレオチドを含む完全なPS骨格を含む。それらはB細胞とTLR9依存性NF-κBシグナル伝達を強く活性化するが、IFN-α分泌を弱く刺激する。いくつかの態様では、アジュバントは、CpG-C ODNである。「CpG-C」ODNは、クラスAとクラスBの両方の機能を兼ね備えている。それらは完全なPS骨格とCpG含有回文モチーフを含む。CクラスCpG ODNは、pDCからの強力なIFN-α産生とB細胞刺激を誘導する。
いくつかの態様では、アジュバントはTLR4アゴニストである。特定の態様では、TLR4アゴニストは、モノホスホリルリピドA(MPLA)、例えば、Salmonella minnesota R595リポ多糖(LPSまたはエンドトキシン)由来のリピドAの誘導体を含む。
いくつかの態様では、アジュバント(例えば、本明細書に開示されるものなど)をEVに組み込むことは、EVによって誘導される免疫応答を拡大することができる。本明細書で使用される場合、「免疫応答を拡大する」とは、免疫応答の多様性を増強することを指す。いくつかの態様では、免疫応答の多様性は、エピトープ拡散(すなわち、抗原上のより多くの/多様なエピトープに対する免疫応答(細胞性免疫応答及び/または体液性免疫応答)を誘導及び/または増加させること)によって増強することができる。いくつかの態様では、免疫応答の多様性は、異なる及び/または複数の抗体アイソタイプ(例えば、IgG、IgA、IgD、IgM、及び/またはIgE)の産生を通じて増強され得る。
いくつかの態様では、アジュバント(例えば、本明細書に開示されるものなど)はまた、EVによって誘導される免疫応答の種類を調節することもできる。例えば、いくつかの態様では、EVにアジュバントを組み込むことは、免疫応答をよりTh1表現型に向かわせるのを助けることができる。本明細書で使用される場合、「Th1」免疫応答は、一般的に、自然細胞(例えば、マクロファージ)の殺菌活性を活性化し、B細胞がオプソニン作用(食作用のマーキング)及び補体結合抗体を作るのを助け、及び/または細胞性免疫(すなわち、抗体によって媒介されない)をもたらすことのできる、IFN-γの産生によって特徴付けられる。一般に、Th1応答は、細胞内病原体(宿主細胞内にあるウイルス及び細菌)に対してより効果的である。
いくつかの態様では、EVにアジュバントを組み込むことは、免疫応答をよりTh2表現型に向かわせるのを助けることができる。本明細書で使用される場合、「Th2」免疫応答は、IL-5(寄生虫のクリアランスにおいて好酸球を誘導する)及びIL-4(B細胞アイソタイプスイッチングを促進する)などの特定のサイトカインの放出によって特徴付けることができる。一般的に、Th2応答は、細胞外細菌、蠕虫及び毒素を含む寄生虫に対してより効果的である。
いくつかの態様では、EVにアジュバントを組み込むことは、免疫応答をよりTh17表現型に向かわせるのを助けることができる。本明細書で使用される場合、「Th17」免疫応答は、Th17細胞によって媒介される。本明細書で使用される場合、「Th17細胞」は、IL-17A、IL-17F、IL-21、IL-22、及び顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)などの炎症促進性サイトカインの産生によって特徴付けられるCD4+T細胞のサブセットを指す。Th17細胞は、好中球及びマクロファージを感染組織に動員することにより、感染に対する宿主防御において重要な役割を果たすと一般に考えられている。
いくつかの態様では、EVにアジュバントを組み込むことは、免疫応答をより細胞性免疫応答(例えば、T細胞媒介の)に向かわせるのを助けることができる。いくつかの態様では、EVにアジュバントを組み込むことは、免疫応答をより体液性免疫応答(例えば、抗体媒介の)に向かわせるのを助けることができる。
いくつかの態様では、アジュバントは、サイトゾルパターン認識受容体の活性化を誘導する。いくつかの態様では、そのようなアジュバントはウイルス核酸模倣物である。いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、そのようなアジュバントを含むEVは、Th1(例えば、IFN)及び/または抗体媒介性免疫応答を優先的に誘導することができる。細胞質パターン認識受容体の非限定的な例としては以下が挙げられる:インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)、レチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG-1)、メラノーマ分化関連タンパク質5(MDA5)、ヌクレオチド結合オリゴマー化ドメイン、ロイシンリッチリピート及びピリンドメイン含有(NLRP)、インフラマソーム、またはそれらの組み合わせ。特定の態様では、アジュバントはSTINGアゴニストである。インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)は、典型的には細菌によって産生される環状ジヌクレオチドの細胞質センサーである。活性化されると、I型インターフェロン(例えば、IFN-α(アルファ)、IFN-β(ベータ)、IFN-κ(カッパ)、IFN-δ(デルタ)、IFN-ε(イプシロン)、IFN-τ(タウ)、IFN-ω(オメガ)、及びIFN-ζ(ゼータ、リミチンとしても知られる))の産生を導き、免疫応答を開始する。特定の態様では、STINGアゴニストは、環状ジヌクレオチドのSTINGアゴニストまたは非環状ジヌクレオチドのSTINGアゴニストを含む。本明細書で記載されるように、いくつかの態様では、STINGアゴニストは、EVの内腔にロードされる。いくつかの態様では、そのようなEVは、本明細書では「exoSTING」と呼ばれる。exoSTINGの非限定的な例は、国際公開第WO2019183578A1号に提供され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。有用なSTINGアゴニストのさらなる開示も、本開示全体にわたって提供される。
cGMP、環状ジ-GMP(c-di-GMP)、cAMP、環状ジ-AMP(c-di-AMP)、環状-GMP-AMP(cGAMP)、環状di-IMP(c-di-IMP)、環状AMP-IMP(cAIMP)などであるがこれらに限定されない環状プリンジヌクレオチド、及びそれらの任意の類似体は、患者の免疫応答または炎症応答を刺激または増強することが知られている。CDNは、環状ジヌクレオチド同士を結合する2’2’、2’3’、2’5’、3’3’、もしくは3’5’結合、またはそれらの任意の組み合わせを有し得る。
環状プリンジヌクレオチドは、標準的な有機化学技術によって改変することでプリンジヌクレオチドの類似体を生成することができる。適切なプリンジヌクレオチドとしては、アデニン、グアニン、イノシン、ヒポキサンチン、キサンチン、イソグアニン、または当該技術分野で知られている他の適切なプリンジヌクレオチドが挙げられるがこれらに限定されない。環状ジヌクレオチドは改変された類似体であってもよい。ホスホロチオエート、ビホスホロチオエート、フルオリネート、及びジフルオリネートの改変を含むがこれらに限定されない、当該技術分野で知られている任意の適切な改変を使用することができる。
5,6-ジメチルキサンテノン-4-酢酸(DMXAA)、または当該技術分野で知られている他の任意の非環状ジヌクレオチドアゴニストなどの非環状ジヌクレオチドアゴニストも使用することができる。
本開示で使用できるSTINGアゴニストの非限定的な例としては、DMXAA、STINGアゴニスト-1、ML RR-S2 CDA、ML RR-S2c-ジ-GMP、ML-RR-S2 cGAMP、2’3’-c-di-AM(PS)2、2’3’-cGAMP、2’3’-cGAMPdFHS、3’3’-cGAMP、3’3’-cGAMPdFSH、cAIMP、cAIM(PS)2、3’3-cAIMP、3’3’-cAIMPdFSH、2’2’-cGAMP、2’3’-cGAM(PS)2、3’3’-cGAMP、及びそれらの組み合わせが挙げられる。STINGアゴニストの非限定的な例は、米国特許第9,695,212号、WO2014/189805A1、WO2014/179335A1、WO2018/100558A1、米国特許第10,011,630B2号、WO2017/027646A1、WO2017/161349A1、及びWO2016/096174A1に見出すことができ、これらはそれぞれ参照によりその全体が組み込まれる。
いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、該化合物または薬学的に許容されるその塩を含む。全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2016/096174A1を参照されたい。
いくつかの態様では、本開示に有用なSTINGアゴニストは、WO2014/093936、WO2014/189805、WO2015/077354、Cell reports 11,1018-1030(2015)、WO2013/185052、Sci. Transl. Med.283,283ra52(2015)、WO2014/189806、WO2015/185565、WO2014/179760、WO2014/179335、WO2015/017652、WO2016/096577、WO2016/120305、WO2016/145102、WO2017/027646、WO2017/075477、WO2017/027645、WO2018/100558、WO2017/175147、WO2017/175156に記載される化合物を含み、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL606、CL611、CL602、CL655、CL604、CL609、CL614、CL656、CL647、CL626、CL629、CL603、CL632、CL633、CL659、またはそれらの薬学的に許容されるそれらの塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL606またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL611またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL602またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL655またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL604またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL609またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL614またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL656またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL647またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL626またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL629またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL603またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL632またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL633またはその薬学的に許容されるその塩である。いくつかの態様では、本開示で有用なSTINGアゴニストは、CL659またはその薬学的に許容されるその塩である。
いくつかの態様では、EVは、環状ジヌクレオチドのSTINGアゴニスト及び/または非環状ジヌクレオチドのSTINGアゴニストを含む。いくつかの態様では、いくつかの環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが本明細書に開示されるEV上に存在する場合、そのようなSTINGアゴニストは同じであっても異なっていてもよい。いくつかの態様では、いくつかの非環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが存在する場合、そのようなSTINGアゴニストは同じであっても異なっていてもよい。いくつかの態様では、本開示のEV組成物は、EVの2つ以上の集団を含むことができ、EVのそれぞれの集団は、異なるSTINGアゴニストまたはそれらの組み合わせを含む。
STINGアゴニストはまた、細胞外小胞またはEV(例えば、内腔に結合していない)中へアゴニストのカプセル化(すなわち、ローディング)を増加させるように改変することができる。いくつかの態様では、STINGアゴニストは、足場部分、例えば、足場Yに連結されている。特定の態様では、改変は、EVの外側表面上のSTINGアゴニスト(例えば、本明細書に開示される足場部分、例えば足場Xに連結された)のより良好な発現を可能とする。この改変には、アゴニストを化学物質または酵素で処理することによる、またはSTINGアゴニストの極性または電荷を物理的または化学的に変化させることによる脂質結合タグの付加が含まれ得る。STINGアゴニストは、単一の処理によって、または処理の組み合わせ、例えば、脂質結合タグのみを付加することのみ、または脂質結合タグを付加し、かつ極性を変化させることによって改変することができる。上記の例は、非限定的な例示的な例として意図されている。任意の改変の組み合わせを実施することができることが想到される。改変は、非改変アゴニストのカプセル化(すなわち、ローディング)と比較して、EVにおけるアゴニストのカプセル化(すなわち、ローディング)を約2倍~約10,000倍、約10倍~約1,000倍、または約100倍~約500倍増加させることができる。改変は、非改変アゴニストのカプセル化(すなわち、ローディング)と比較して、EVにおけるアゴニストのカプセル化(すなわち、ローディング)を、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、または少なくとも約10,000倍増加させることができる。
いくつかの態様では、STINGアゴニストは、EVの表面(例えば、EVの外側表面及び/または内腔表面(例えば本明細書に開示される足場部分、例えば、足場X及び/または足場Yに連結されている))上でのアゴニストのより良い発現を可能にするように改変され得る。上記の改変のいずれかを使用できる。改変は、EV、例えば、エキソソームの表面及び/または内腔表面上でのアゴニストの発現を、非改変のアゴニストの対応する発現と比較して、約2倍~10,000倍、約10倍~1,000倍、または約100倍~500倍増加させることができる。改変は、非改変アゴニストの発現と比較して、EVの外側表面上のアゴニストの発現を、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、または少なくとも約10,000倍増加させることができる。改変は、非改変アゴニストの発現と比較して、EVの内腔表面上のアゴニストの発現を、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約9,000倍、または少なくとも約10,000倍増加させることができる。
EVに結合するSTINGアゴニストの濃度は、約0.01μM~1000μMであり得る。結合するSTINGアゴニストの濃度は、約0.01~0.05μM、約0.05~0.1μM、約0.1~0.5μM、約0.5~1μM、約1~5μM、約5~10μM、約10~15μM、約15~20μM、約20~25μM、約25~30μM、約30~35μM、約35~40μM、約45~50μM、約55~60μM、約65~70μM、約70~75μM、約75~80μM、約80~85μM、約85~90μM、約90~95μM、約95~100μM、約100~150μM、約150~200μM、約200~250μM、約250~300μM、約300~350μM、約250~400μM、約400~450μM、約450~500μM、約500~550μM、約550~600μM、約600~650μM、約650~700μM、約700~750μM、約750~800μM、約800~850μM、約805~900μM、約900~950μM、または約950~1000μMであり得る。結合するSTINGアゴニストの濃度は、約0.01μM、約0.1μM、約0.5μM、約1μM、約5μM、約10μM、約15μM、約20μM、約25μM、約30μM、約35μM、約40μM、約45μM、約50μM、約55μM、約60μM、約65μM、約70μM、約75μM、約80μM、約85μM、約90μM、約95μM、約100μM、約150μM、約200μM、約250μM、約300μM、約350μM、約400μM、約450μM、約500μM、約550μM、約600μM、約650μM、約700μM、約750μM、約800μM、約850μM、約900μM、約950μM、または約1,000μM以上であり得る。
いくつかの態様では、アジュバントはTLRアゴニストである。TLRアゴニストの非限定的な例は、次を含む:TLR2アゴニスト(例えば、リポテイコ酸、非定型LPS、MALP-2及びMALP-404、OspA、ポリン、LcrV、リポマンナン、GPIアンカー、リゾホスファチジルセリン、リポホスホグリカン(LPG)、グリコホスファチジルイノシトール(GPI)、ザイモサン、hsp60、gH/gL糖タンパク質、ヘマグルチニン)、TLR3アゴニスト(例えば、二本鎖RNA、例えば、ポリ(I:C))、TLR4アゴニスト(例えば、リポ多糖類(LPS)、リポテイコ酸、β-デフェンシン2、フィブロネクチンEDA、HMGB1、スナピン、テネイシンC)、TLR5アゴニスト(例えば、フラジェリン)、TLR6アゴニスト、TLR7/8アゴニスト(例えば、一本鎖RNA、CpG-A、ポリG10、ポリG3、レシキモド)、TLR9アゴニスト(例えば、メチル化されていないCpG DNA)、及びそれらの組み合わせ。TLRアゴニストの非限定的な例は、WO2008115319A2、US20130202707A1、US20120219615A1、US20100029585A1、WO2009030996A1、WO2009088401A2、及びWO2011044246A1に見ることができ、これらのそれぞれは参照によりその全体が組み込まれる。いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、いくつかの態様では、アジュバントとしてTLRアゴニストを含むEVは、Th1及び/または抗体媒介性免疫応答を優先的に誘導することができる。
いくつかの態様では、アジュバントは炎症メディエーターである。
いくつかの態様では、アジュバントは、アルミニウム含有アジュバント(本明細書では「ミョウバン」とも呼ばれる)を含む。いくつかの態様では、アジュバントはアルミニウム塩を含む。特定の態様では、アルミニウム塩は水酸化アルミニウムである。いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、いくつかの態様では、アジュバントとしてアルミニウム塩を含むEVは、抗原提示細胞(APC)の損傷関連分子パターン(DAMP)(例えば、NLRP3)活性化を媒介することができる。特定の態様では、そのようなEVは、Th2細胞及び/または抗体媒介性免疫応答を優先的に誘導することができる。いくつかの態様では、アルミニウム含有アジュバントは、CpGなどの1つ以上の追加のアジュバントと組み合わせて使用することができる。
いくつかの態様では、本開示のEVとともに使用できるアジュバントは、エマルション(油中水)を含む。特定の態様では、エマルションはMF59及びAS03を含む。いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、いくつかの態様では、エマルションをアジュバントとして含むEVは、APC抗原の取り込みを増強することができる。特定の態様では、そのようなEVは、強力な中和抗体を誘導することができる。いくつかの態様では、そのようなEVは、Th1媒介免疫応答とTh2媒介免疫応答の両方を誘導するのに有用である。いくつかの態様では、当該技術分野で知られている任意の適切なアジュバントを本開示とともに使用することができる(例えば、AS04及びAS01)。
いくつかの態様では、1つ以上の抗原は、EVの外側表面上または内腔(例えば、内腔表面上)で発現する。いくつかの態様では、アジュバントは、脂質二重層に直接接続してEVの外側表面上または内腔表面内に発現する。そのような態様では、抗原、例えば第1の抗原及び/または第2の抗原、及び/またはアジュバントは、足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結され得る。
いくつかの態様では、本明細書に記載のEVは、第1の足場部分を含む。特定の態様では、抗原は、第1の足場部分に連結されている。他の態様では、アジュバントは、第1の足場部分に連結されている。さらなる態様では抗原とアジュバントの両方は、第1の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、EVは、第2の足場部分をさらに含む。特定の態様では、抗原は第1の足場部分に連結され、アジュバントは第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は同じ(例えば、両方ともが足場Xまたは両方ともが足場Y)である。他の態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は異なる(例えば、第1の足場部分が足場Xであり、第2の足場部分が足場Yである;あるいは、第1の足場部分が足場Yであり、第2の足場部分が足場Xである)。
足場Xの非限定的な例としては以下が挙げられる:プロスタグランジンF2受容体ネガティブ制御因子(PTGFRN)、ベイシジン(BSG)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー2(IGSF2)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー3(IGSF3)、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー8(IGSF8)、インテグリンベータ-1(ITGB1)、インテグリンアルファ-4(ITGA4)、4F2細胞表面抗原重鎖(SLC3A2)、及びATPトランスポータータンパク質のクラス(ATP1A1、ATP1A2、ATP1A3、ATP1A4、ATP1B3、ATP2B1、ATP2B2、ATP2B3、ATP2B)。特定の態様では、足場Xはタンパク質全体である。他の態様では、足場Xはタンパク質断片(例えば、機能的断片)である。
他の態様では、本開示に有用な足場部分、第1の足場部分、第2の足場部分、及び/または第3の足場部分としては、テトラスパニン分子(例えば、CD63、CD81、CD9など)、リソソーム関連膜タンパク質2(LAMP2及びLAMP2B)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、GPIアンカータンパク質、ラクトアドヘリン及びその断片、これらのタンパク質またはその断片のいずれかに親和性を有するペプチド、またはそれらの任意の組み合わせを含むがそれらに限定されない従来のエキソソームタンパク質が挙げられる。
足場Yの非限定的な例としては、以下が挙げられる:ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(MARCKS)タンパク質;ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質様1(MARCKSL1)タンパク質;及び脳酸可溶性タンパク質1(BASP1)タンパク質。いくつかの態様では、足場Yはタンパク質全体である。特定の態様では、足場Yはタンパク質断片(例えば、機能的断片)である。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントはEVの内腔に存在する。いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔に存在し、アジュバントはEVの内腔表面上の第1の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場は足場Xまたは足場Yであり得る。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、アジュバントは、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。これらの態様では、第1の足場部分は足場Yであってよく、第2の足場部分は足場Xであってよい。他の態様では、第1の足場部分及び第2の足場部分のそれぞれが足場Xであってよい。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の第2の足場部分に連結されている。他の態様では、アジュバントは、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔表面上の第2の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場部分は足場Xであり、第2の足場部分は足場Yであるか、また第1の足場部分及び第2の足場部分のそれぞれが足場Xである。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔に存在し、アジュバントはEVの内腔に存在している。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。他の態様では、アジュバントは、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第2の足場部分に連結されている。いくつかの態様では、第1の足場部分と第2の足場部分は足場Xである。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントはEVの内腔に存在する。いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔に存在し、アジュバントはEVの外側表面上の第1の足場部分に連結されている。そのような態様では、第1の足場は足場Xであり得る。
いくつかの態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結されている。他の態様では、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場部分に連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の第1の足場部分に連結されている。これらの態様では、第1の足場は足場Xであり得る。
特定の態様の非限定的な例としては、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含むEVが挙げられ、以下のようになっている:
(a)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されているか;
(b)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(c)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(d)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(e)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(f)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(g)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(h)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(i)抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントはEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(j)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(k)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(l)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(m)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(n)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(o)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(p)抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(q)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントはEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(r)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(s)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(t)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの内腔に存在するか;
(u)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(v)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(w)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの外側に直接連結されているか;
(x)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、アジュバントはEVの外側上の足場Xに連結されているか;
(y)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(z)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの外側に直接連結されているか;
(aa)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(bb)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの外側に直接連結されているか;
(cc)抗原はEVの内腔に存在し、アジュバントはEVの内腔表面に直接連結されているか、または
(dd)抗原はEVの内腔に存在し、アジュバントはEVの外側に直接連結されている。
いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、アジュバントはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの内腔に存在している。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、アジュバントは、EVの外側上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、アジュバントは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、アジュバントは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在し、アジュバントは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)アジュバントと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在し、アジュバントは、EVの外側に直接連結されている。
いくつかの態様では、アジュバント及び/または抗原は、EVにおけるカプセル化(すなわち、ローディング)を増加させるために改変され得る。この改変には、アゴニスト(すなわち、アジュバント及び/または抗原)を化学物質または酵素で処理することによる、またはアジュバント及び/または抗原の極性または電荷を物理的または化学的に変化させることによる脂質結合タグの付加が含まれ得る。アジュバント及び/または抗原は、単一の処理によって、または処理の組み合わせ、例えば、脂質結合タグのみを付加することのみ、または脂質結合タグを付加し、かつ極性を変化させることによって改変することができる。上記の例は、非限定的な例示的な例として意図されている。任意の改変の組み合わせを実施することができることが想到される。改変は、非改変アゴニスト(すなわち、アジュバント及び/または抗原)のカプセル化(すなわち、ローディング)と比較して、EVにおけるアジュバント及び/または抗原のカプセル化(すなわち、ローディング)を、約2倍~約10,000倍、約10倍~1,000倍、または約100倍~約500倍増加させることができる。改変は、非改変のアジュバント及び/または抗原のカプセル化(すなわち、ローディング)と比較して、EVにおけるアジュバント及び/または抗原のカプセル化(すなわち、ローディング)を、少なくとも約2倍、約5倍、約10倍、約20倍、約30倍、約40倍、約50倍、約60倍、約70倍、約80倍、約90倍、約100倍、約200倍、約300倍、約400倍、約500倍、約600倍、約700倍、約800倍、約900倍、約1,000倍、約2,000倍、約3,000倍、約4,000倍、約5,000倍、約6,000倍、約7,000倍、約8,000倍、約9,000倍、または約10,000倍増加させることができる。
いくつかの態様では、アジュバント及び/または抗原は、EVの表面(例えば、EVの外側表面及び/または内腔表面(例えば本明細書に開示される足場部分、例えば、足場X及び/または足場Yに連結されている))上でのより良い発現を可能にするように改変され得る。上記の改変のいずれかを使用できる。改変は、EV、例えば、エキソソームの表面及び/または内腔表面上でのアゴニストの発現を、非改変のアゴニストの対応する発現と比較して、約2倍~10,000倍、約10倍~1,000倍、または約100倍~500倍増加させることができる。改変は、非改変アゴニストの発現と比較して、EVの外側表面上のアゴニストの発現を、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、または少なくとも約10,000倍増加させることができる。改変は、非改変アゴニストの発現と比較して、EVの内腔表面上のアゴニストの発現を、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、または少なくとも約10,000倍増加させることができる。
II.C 標的化部分(例えば、指向性部分)
いくつかの態様では、EVは、EVに関連するコンビナトリアル効果(例えば、エキソソームにロードされたペイロード、例えばSTINGアゴニストの効果)を増強するために、EVの取り込み(例えば、標的化部分)を指示すること、細胞経路を活性化すること、またはブロックすることを助けることができる追加のタンパク質(またはその断片)を提示するようにさらに改変される。特定の態様では、本明細書に開示されるEVは、インビボまたはインビトロでEVの分布を改変することができる標的化部分をさらに含む。いくつかの態様では、標的化部分はタンパク質、ペプチド、脂質などの生体分子、または合成分子を含み得る。いずれかの理論に拘束されるものではないが、本開示から明らかなように、いくつかの態様では、そのような部分の添加は、例えば、対象に投与された場合に、本明細書に記載のEVの治療効果をさらに増強することができる。さらに、本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、標的化部分は、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)の添加前にEVに存在し得る。そのような態様では、標的化部分は、EV(例えば、ベースEV)を産生するときにプロデューサー細胞に導入することができる。いくつかの態様では、標的化部分は、プロデューサー細胞から単離された後にEVに添加され得る。そのような態様では、標的化部分は、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)を添加する前に、単離されたEVに添加することができる。いくつかの態様では、標的化部分は、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)を添加した後に、EVに添加される。いくつかの態様では、標的化部分は、本明細書に記載の他の部分と一緒にEVに添加される。
いくつかの態様では、本開示の標的化部分は、特定の種類の細胞のマーカーに特異的に結合する。いくつかの態様では、細胞は免疫細胞、例えば、樹状細胞である。特定の態様では、マーカーは樹状細胞のみで発現する。いくつかの態様では、樹状細胞は、前駆(Pre)樹状細胞、炎症性単樹状細胞、形質細胞様樹状細胞(pDC)、骨髄/通常型樹状細胞1(cDC1)、骨髄/通常型樹状細胞2(cDC2)、炎症性単球由来樹状細胞、ランゲルハンス細胞、真皮樹状細胞、リゾチーム発現樹状細胞(LysoDC)、クッパー細胞、非古典的単球、またはそれらの任意の組み合わせを含む。これらの樹状細胞で発現するマーカーは、当該技術分野で知られている。例えば、Collin et al.,Immunology 154(1):3-20(2018)を参照されたい。いくつかの態様では、標的化部分はタンパク質であり、タンパク質は、DEC205、CLEC9A、CLEC6、DCIR、DC-SIGN、LOX-1、MARCO、Clec12a、Clec10a、DC-アシアロ糖タンパク質受容体(DC-ASGPR)、DC免疫受容体2(DCIR2)、デクチン-1、マクロファージマンノース受容体(MMR)、BDCA-2(CD303、Clec4c)、デクチン-2、Bst-2(CD317)、ランゲリン、CD206、CD11b、CD11c、CD123、CD304、XCR1、AXL、シグレック6、CD209、SIRPA、CX3CR1、GPR182、CD14、CD16、CD32、CD34、CD38、CD10、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるマーカーに特異的に結合することができる抗体またはその断片である。いくつかの態様では、本開示に有用なマーカーは、C型レクチン様ドメインを含む。特定の態様では、マーカーはClec9aであり、樹状細胞はcDC1である。
いくつかの態様では、本明細書に開示される標的化部分は、その任意のバリアントを含む、ヒトとマウスの両方のClec9aに結合することができる。いくつかの態様では、本開示の標的化部分は、チンパンジー、アカゲザル、イヌ、ウシ、ウマ、またはラットを含むがこれらに限定されない他の種由来のClec9aに結合することができる。そのようなClec9aタンパク質の配列は当該技術分野で知られている。例えば、全体が参照により本明細書に援用される米国特許第8,426,565B2号を参照されたい。
いくつかの態様では、本開示の標的化部分は、T細胞のマーカーに特異的に結合する。特定の態様では、T細胞はCD4+T細胞である。いくつかの態様では、T細胞はCD8+T細胞である。
いくつかの態様では、本明細書に開示される標的化部分は、ヒトCD3タンパク質またはその断片に結合する。ヒトCD3タンパク質の配列は当該技術分野で知られている。
いくつかの態様では、本明細書に開示される標的化部分は、その任意のバリアントを含む、ヒトとマウスの両方のCD3に結合することができる。いくつかの態様では、本開示の標的化部分は、チンパンジー、アカゲザル、イヌ、ウシ、ウマ、またはラットを含むがこれらに限定されない他の種由来のCD3に結合することができる。そのようなCD3タンパク質の配列はまた当該技術分野で知られている。
いくつかの態様では、本開示に有用な標的化部分は、B細胞上で発現するマーカーに特異的に結合する。B細胞上で発現するマーカーの非限定的な例としては、CD40、CD22、CD19、B220、IgM、MHCII、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、標的化部分は、濾胞性DCによるEVの取り込みを増加させることができる。本明細書で使用される場合、「濾胞性」DC(FDC)は、リンパ組織(例えば、リンパ節、脾臓、及び粘膜関連リンパ組織(MALT))のB細胞領域の一次濾胞及び二次濾胞に見られる免疫細胞の非移動性集団である。FDCは、骨髄造血幹細胞に由来するのではなく、間葉由来であるという点でDCとは異なる。FDCは胚中心内のB細胞に抗原を提示し、B細胞抗体の親和性成熟とB細胞メモリー応答を調節する。そのような指向性部分の非限定的な例としては、IgG、IgG-抗原複合体、IgG-Fc、S aureus Dドメイン二量体、抗CR1抗体、抗CR2抗体、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、本明細書に開示される標的部分は、標的部分に特異的なマーカーを発現する細胞(例えば、CD3:CD4+T細胞及び/またはCD8+T細胞;Clec9a:樹状細胞;CD40、CD22、またはCD19:B細胞)によるEVのより大きな取り込みを可能にすることができる。いくつかの態様では、EVの取り込みは、参照(例えば、標的化部分を含まない対応するEVまたは非EV送達ビヒクル)と比較して、少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約10,000倍、またはそれ以上増加する。いくつかの態様では、参照は、本明細書に開示される標的化部分を発現しないEVを含む。
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVの取り込みの増加は、より大きな免疫応答を可能にすることができる。したがって、特定の態様では、本明細書に開示される標的化部分を発現するEVは、免疫応答(例えば、エキソソーム上にロードされたコロナウイルス抗原に対する)を、参照(例えば、標的化部分を含まない対応するEVまたは非EV送達ビヒクル)と比較して、少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約10,000倍、またはそれ以上増加させる。いくつかの態様では、参照は、本明細書に開示される標的化部分を発現しないEVを含む。特定の態様では、免疫応答は、T細胞(例えば、CD8+T細胞またはCD4+T細胞)及び/またはB細胞によって媒介される。
上記のように、本明細書に開示される標的化部分は、ペプチド、抗体もしくはその抗原結合断片、化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
いくつかの態様では、標的化部分は、Clec9aに特異的に結合できるペプチドである。例えば、Yan et al.,Oncotarget 7(26):40437-40450(2016)を参照されたい。例えば、特定の態様では、ペプチドはClec9aの可溶性断片を含む。そのようなペプチドの非限定的な例は、米国特許第9,988,431B2号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。特定の態様では、ペプチドは、Ahrens et al.,Immunity 36(4):635-45(2012);及びZhang et al.,Immunity 36(4):646-57(2012)に記載されるようなClec9aのリガンド(天然または合成)を含む。Clec9aリガンドを含むペプチドの非限定的な例は、国際公開第WO2013/053008 A2号に記載され、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様では、標的化部分は、CD3に特異的に結合できるペプチドである。例えば、特定の態様では、ペプチドはCD3の可溶性断片を含む。特定の態様では、ペプチドは、CD3のリガンド(天然または合成)を含む。
いくつかの態様では、標的化部分は、抗体またはその抗原結合断片である。特定の態様では、標的化部分は、単鎖Fv抗体断片である。特定の態様では、標的化部分は、単鎖F(ab)抗体断片である。特定の態様では、標的化部分はナノボディである。特定の態様では、標的化部分はモノボディである。
いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、1つ以上(例えば、2、3、4、5、またはそれ以上)の標的化部分を含む。特定の態様では、1つ以上の標的化部分は、本明細書に開示される他の外因性の生物学活性分子(例えば、治療用分子、アジュバント、または免疫モジュレーター)と組み合わせて発現する。いくつかの態様では、1つ以上の標的化部分は、EVの外側表面上に発現させることができる。したがって、特定の態様では、1つ以上の標的化部分は、EVの外側表面上の足場部分(例えば、足場X)に連結されている。1つ以上の標的化部分が他の外因性生物活性分子(例えば、治療分子、アジュバント、または免疫モジュレーター)と組み合わせて発現する場合、他の外因性生物活性分子はEVの表面(例えば、外側表面または内腔表面)上、または内腔で発現し得る。
プロデューサー細胞は、追加のタンパク質またはその断片をコードする追加の外因性配列を含むように改変することができる。代替的に、追加のタンパク質またはその断片は、当該技術分野で既知の任意の適切な連結化学によってEVに共有結合で連結またはコンジュゲートさせることもできる。適切な連結化学の非限定的な例としては、アミン反応性基、カルボキシル反応性基、スルフヒドリル反応性基、アルデヒド反応性基、光反応性基、ClickIT化学、ビオチン-ストレプトアビジンもしくは他のアビジンコンジュゲーション、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
II.D 免疫モジュレーター
いくつかの態様では、本開示のEVは、免疫モジュレーターを(例えば、抗原及び/または本明細書に開示される他のペイロードとともに)含むことができる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、複数の免疫モジュレーターを含む。特定の態様では、複数の免疫モジュレーターのそれぞれは異なる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の異なる免疫モジュレーターを含む。
特定の態様では、EVは、1つ以上の追加のペイロード(例えば、抗原、及び/またはアジュバント)と組み合わせて1つ以上の免疫モジュレーターを含む。いくつかの態様では、EVは、1つ以上の追加の部分(例えば、標的化部分)を含み得る。例えば、特定の態様では、本明細書に記載の開示されるEVは、(i)1つ以上の免疫モジュレーターと、(ii)1つ以上の追加のペイロード(例えば、抗原及び/またはアジュバント)と、(iii)1つ以上の標的化部分と、を含み得る。本明細書に記載されるように、特定の態様では、免疫モジュレーターは、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)の添加前にEVに存在し得る。そのような態様では、免疫モジュレーターは、EV(例えば、ベースEV)を産生するときにプロデューサー細胞に導入することができる。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、プロデューサー細胞から単離された後にEVに添加され得る。そのような態様では、免疫モジュレーターは、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)を添加する前に、単離されたEVに添加することができる。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、本明細書に記載の他の部分(例えば、抗原)を添加した後に、EVに添加される。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、本明細書に記載の他の部分と一緒にEVに添加される。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、EVの表面(例えば、外側表面または内腔表面)上または内腔で発現し得る。したがって、特定の態様では、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上またはEVの内腔表面上の足場部分(例えば、足場X)に連結されている。他の態様では、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場部分(例えば、足場Y)に連結されている。さらなる態様では、免疫モジュレーターは、エキソソームの内腔に存在する(すなわち、足場Xまたは足場Yのいずれにも連結されていない)。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、EVの外側表面及び/または内腔表面に直接(すなわち、足場部分を使用せずに)連結され得る。
そのような態様の非限定的な例としては、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含むEVが挙げられ、以下のようになっている:
(a)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されているか;
(b)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(c)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(d)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(e)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(f)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(g)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレータートはEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。
特定の態様の非限定的な例としては、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含むEVが挙げられ、以下のようになっている:
(a)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されているか;
(b)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(c)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(d)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(e)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(f)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(g)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(h)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の足場Xに連結されているか;
(i)抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(j)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(k)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(l)抗原はEVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(m)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(n)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(o)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(p)抗原はEVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(q)抗原はEVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側表面上の第2の足場Xに連結されているか;
(r)抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていないか;
(s)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(t)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在するか;
(u)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されているか;
(v)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Xに連結されているか;
(w)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの外側に直接連結されているか;
(x)抗原はEVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターはEVの外側上の足場Xに連結されているか;
(y)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(z)抗原はEVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側に直接連結されているか;
(aa)抗原はEVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔表面に直接連結されているか;
(bb)抗原はEVの内腔表面の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの外側に直接連結されているか;
(cc)抗原はEVの内腔に存在し、免疫モジュレーターはEVの内腔表面に直接連結されているか、または
(dd)抗原はEVの内腔に存在し、免疫モジュレーターはEVの外側に直接連結されている。
いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Yに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の第2の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの外側表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の第1の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側表面上の第2の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、本開示のEVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原はEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されておらず、免疫モジュレーターはEVの内腔に存在していずれの足場部分にも連結されていない。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔に存在している。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Yに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面に直接連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側上の足場Xに連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Yに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔表面上の足場Xに連結され、免疫モジュレーターは、EVの外側に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在し、免疫モジュレーターは、EVの内腔表面に直接連結されている。いくつかの態様では、EVは、(i)例えばコロナウイルス、例えばSARS-CoV-1及び/またはSARS-CoV-2(COVID-19)のウイルスに由来する抗原と、(ii)免疫モジュレーターと、を含み、抗原は、EVの内腔に存在し、免疫モジュレーターは、EVの外側に直接連結されている。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、自然免疫応答を調節することができる。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、適応免疫応答を調節することができる。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、細胞傷害性T細胞を標的とすることによって適応免疫応答を調節する。さらなる態様では、免疫モジュレーターは、B細胞を標的とすることによって適応免疫応答を調節する(例えば、抗原特異的抗体の産生をもたらす)。特定の態様では、本明細書に開示される免疫モジュレーターは、細胞傷害性T細胞またはB細胞へのエキソソームの分布を調節することができる(すなわち、生体内分布改変剤)。
いくつかの態様では、本開示に有用な免疫モジュレーターは、特定のリンパ球サブセットの活性化を特異的に誘導することができる。例えば、いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD4+ヘルパーT細胞の活性化を特異的に誘導することができる。CD4+Tヘルパー細胞は、ほぼすべての適応免疫応答に必要とされるため、おそらく適応免疫において最も重要な細胞である。それらは、B細胞を活性化して抗体を分泌させ、マクロファージが摂取した微生物を破壊するのを助けるだけでなく、細胞傷害性T細胞を活性化して感染した標的細胞を殺傷するのも助ける(Crott S.,Nat Rev Immunol 15(3):185-189(Mar. 2015))。特定の態様では、免疫モジュレーターは、CD4+ヘルパーT細胞の活性化を特異的に誘導できるペプチドである。いくつかの態様では、そのようなペプチドは、本明細書において「CD4+Tヘルパーペプチド」と呼ばれる。いくつかの態様では、CD4+Tヘルパーペプチドは、破傷風、麻疹、ジフテリア毒素、またはそれらの組み合わせに由来する。本開示に有用なCD4+Tヘルプペプチドはまた、PADREペプチド(AKFVAAWTLKAAA;配列番号386)を含み得る。特定の態様では、そのようなペプチドは、抗原非依存的にCD4+ヘルパーT細胞の活性化(すなわち、非特異的活性化)を誘導することができるので、本明細書において「ユニバーサルCD4+Tヘルパーペプチド」と呼ばれる。いくつかの態様では、CD4+T細胞エピトープは、アミノ酸配列QYIKANSKFIGITE(配列番号383)(破傷風のアミノ酸残基830~843)を含む。いくつかの態様では、CD4+T細胞エピトープは、アミノ酸配列QSIALSSLMVAQAIP(配列番号384)(ジフテリア毒素のアミノ酸残基356~370)を含む。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、ネガティブチェックポイント調節因子の阻害剤、またはネガティブチェックポイント調節因子の結合パートナーの阻害剤を含む。特定の態様では、ネガティブチェックポイント調節因子は、細胞障害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG-3)、T細胞免疫グロブリンムチン含有タンパク質3(TIM-3)、B及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)、T細胞活性化のVドメインIgサプレッサー(VISTA)、アデノシンA2a受容体(A2aR)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、CD20、CD39、CD73、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)の阻害剤である。特定の態様では、CTLA-4阻害剤は、CTLA-4のモノクローナル抗体(「抗CTLA-4抗体」)である。特定の態様では、阻害剤は、CTLA-4のモノクローナル抗体の断片である。特定の態様では、抗体断片は、CTLA-4のモノクローナル抗体のscFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、またはFdである。特定の態様では、阻害剤は、CTLA-4に対するナノボディ、二重特異性抗体、または多重特異性抗体である。いくつかの態様では、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブである。他の態様では、抗CTLA-4抗体は、トレメリムマブである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、プログラム死リガンド1(PD-L1)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、プログラム死リガンド2(PD-L2)の阻害剤である。特定の態様では、PD-1、PD-L1、またはPD-L2の阻害剤は、PD-1(「抗PD-1抗体」)、PD-L1(「抗PD-L1抗体」)、またはPD-L2(「抗PD-L2抗体」)のモノクローナル抗体である。いくつかの態様では、阻害剤は、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、または抗PD-L2抗体の断片である。特定の態様では、抗体断片は、PD-1、PD-L1、またはPD-L2のモノクローナル抗体のscFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、またはFdである。特定の態様では、阻害剤は、PD-1、PD-L1、またはPD-L2に対するナノボディ、二重特異性抗体、または多重特異性抗体である。いくつかの態様では、抗PD-1抗体はニボルマブである。いくつかの態様では、抗PD1抗体は、ペムブロリズマブである。いくつかの態様では、抗PD1抗体は、ピディリズマブである。いくつかの態様では、抗PD-L1抗体はアテゾリズマブである。他の態様では、抗PD-L1抗体はアベルマブである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)の阻害剤である。特定の態様では、LAG3の阻害剤はLAG3のモノクローナル抗体(「抗LAG3抗体」)である。いくつかの態様では、阻害剤は抗LAG3抗体の断片、例えば、scFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、またはFdである。特定の態様では、阻害剤は、LAG3に対するナノボディ、二重特異性抗体、または多重特異性抗体である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、T細胞免疫グロブリンムチン含有タンパク質3(TIM-3)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、B及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、T細胞活性化のVドメインIg抑制因子(VISTA)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、アデノシンA2a受容体(A2aR)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の阻害剤である。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD20、CD39、またはCD73の阻害剤である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、正の共刺激分子の活性化剤または正の共刺激分子の結合パートナーの活性化剤を含む。特定の態様では、正の共刺激分子は、TNF受容体スーパーファミリーメンバー(例えば、CD120a、CD120b、CD18、OX40、CD40、Fas受容体、M68、CD27、CD30、4-1BB、TRAILR1、TRAILR2、TRAILR3、TRAILR4、RANK、OCIF、TWEAK受容体、TACI、BAFF受容体、ATAR、CD271、CD269、AITR、TROY、CD358、TRAMP、及びXEDAR)を含む。いくつかの態様では、正の共刺激分子の活性化剤は、TNFスーパーファミリーメンバー(TNFα、TNF-C、OX40L、CD40L、FasL、LIGHT、TL1A、CD27L、Siva、CD153、4-1BBリガンド、TRAIL、RANKL、TWEAK、APRIL、BAFF、CAMLG、NGF、BDNF、NT-3、NT-4、GITRリガンド、及びEDA-2)である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)の活性化剤である。特定の態様では、OX40の活性化剤は、アゴニスト抗OX40抗体である。さらなる態様では、OX40の活性化剤は、OX40リガンド(OX40L)である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD27の活性化剤である。特定の態様では、CD27の活性化剤は、アゴニスト抗CD27抗体である。他の態様では、CD27の活性化剤は、CD27リガンド(CD27L)である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD40の活性化剤である。特定の態様では、CD40の活性化剤は、アゴニスト抗CD40抗体である。いくつかの態様では、CD40の活性化剤は、CD40リガンド(CD40L)である。特定の態様では、CD40Lは単量体CD40Lである。他の態様では、CD40Lは三量体CD40Lである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、グルココルチコイド誘導性TNFR関連タンパク質(GITR)の活性化剤である。特定の態様では、GITRの活性化剤は、アゴニスト抗GITR抗体である。他の態様では、GITRの活性化剤は、GITRの天然リガンドである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、4-1BBの活性化剤である。特定の態様では、4-1BBの活性化剤は、アゴニスト抗4-1BB抗体である。特定の態様では、4-1BBの活性化剤は、4-1BBの天然リガンドである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターはFas受容体(Fas)である。そのような態様では、Fas受容体はEVの表面上に提示されている。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、Fasリガンド(FasL)である。特定の態様では、FasリガンドはEVの表面上に提示されている。いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、抗Fas抗体または抗FasL抗体である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD28スーパーファミリー共刺激分子の活性化剤である。特定の態様では、CD28スーパーファミリー共刺激分子は、ICOSまたはCD28である。いくつかの態様では、免疫調節成分は、ICOSL、CD80、またはCD86である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)の活性化剤である。特定の態様では、ICOSの活性化剤は、アゴニスト抗ICOS抗体である。他の態様では、ICOSの活性化剤は、ICOSのリガンド(ICOSL)である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、CD28の活性化剤である。いくつかの態様では、CD28の活性化剤は、アゴニスト抗CD28抗体である。他の態様では、CD28の活性化剤は、CD28の天然リガンドである。特定の態様では、CD28のリガンドは、CD80である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、サイトカインまたはサイトカインの結合パートナーを含む。いくつかの態様では、サイトカインは、(i)サイトカインの共通ガンマ鎖ファミリー;(ii)サイトカインのIL-1ファミリー;(iii)造血サイトカイン;(iv)インターフェロン(例えば、I型、II型、またはIII型);(v)サイトカインのTNFファミリー;(vi)サイトカインのIL-17ファミリー;(vii)損傷関連分子パターン(DAMP);(viii)寛容原性サイトカイン;または(ix)それらの組み合わせから選択される。特定の態様では、サイトカインとしては、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IFN-γ、IL-1α、IL-1β、IL-1ra、IL-18、IL-33、IL-36α、IL-36β、IL-36γ、IL-36ra、IL-37、IL-38、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-13、IL-23、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、白血病抑制因子(LIF)、幹細胞因子(SCF)、トロンボポエチン(TPO)、マクロファージ-コロニー刺激因子(M-CSF)、エリスロポエチン(EPO)、Flt-3、IFN-α、IFN-β、IFN-γ、IL-19、IL-20、IL-22、IL-24、TNF-α、TNF-β、BAFF、APRIL、リンホトキシンベータ(TNF-γ)、IL-17A、IL-17B、IL-17C、IL-17D、IL-17E、IL-17F、IL-25、TSLP、IL-35、IL-27、TGF-β、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、ケモカインを含む。特定の態様では、ケモカインとしては、(i)CCケモカイン(例えば、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL5、CCL6、CCL7、CCL8、CCL9、CCL10、CCL11、CCL12、CCL13、CCL14、CCL15、CCL16、CCL17、CCL18、CCL19、CCL20、CCL21、CCL22、CCL23、CCL24、CCL25、CCL26、CCL27、CCL28);(ii)CXCケモカイン(例えば、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL4、CXCL5、CXCL6、CXCL7、CXCL8、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL12、CXCL13、CXCL14、CXCL15、CXCL16、CXCL17);(iii)Cケモカイン(例えば、XCL1、XCL2);(iv)CX3Cケモカイン(例えば、CX3CL1);(v)またはその組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、リゾホスファチジン酸(LPA)の阻害剤を含む。LPAは、プログラム細胞死から細胞を保護及びレスキューする非常に強力な内因性脂質メディエーターである。LPAは、その高親和性LPA-1受容体を介して、線維形成の重要なメディエーターである。
いくつかの態様では、本開示で使用できる免疫モジュレーターは、胚中心応答に必要な細胞内相互作用をサポートするタンパク質を含む。特定の態様では、そのようなタンパク質は、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)ファミリーメンバーまたはSLAM関連タンパク質(SAP)を含む。いくつかの態様では、SLAMファミリーメンバーは、SLAM、CD48、CD229(Ly9)、Ly108、2B4、CD84、NTB-A、CRACC、BLAME、CD2F-10、またはそれらの組み合わせを含む。胚中心応答において役割を果たすことができる他の免疫モジュレーターの非限定的な例としては、ICOS-ICOSL、CD40-40L、CD28/B7、PD-1/L1、IL-4/IL4R、IL21/IL21R、TLR4、TLR7、TLR8、TLR9、CD180、CD22、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、T細胞受容体(TCR)またはその誘導体を含む。特定の態様では、免疫モジュレーターはTCRα鎖またはその誘導体である。他の態様では、免疫モジュレーターは、TCRβ鎖またはその誘導体を含む。さらなる態様では、免疫モジュレーターはT細胞の共受容体またはその誘導体である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、キメラ抗原受容体(CAR)またはその誘導体である。いくつかの態様では、CARは、本明細書に開示される抗原(例えば、腫瘍抗原、例えば、アルファ-フェトプロテイン(AFP)、がん胎児性抗原(CEA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、ムチン1(MUC1)、Tn-MUC1、ムチン16(MUC16)、チロシナーゼ、黒色腫関連抗原(MAGE)、腫瘍タンパク質p53(p53)、CD4、CD8、CD45、CD80、CD86、プログラム死リガンド1(PD-L1)、プログラム死リガンド2(PD-L2)、NY-ESO-1、PSMA、TAG-72、HER2、GD2、cMET、EGFR、メソセリン、VEGFR、アルファ葉酸受容体、CE7R、IL-3、がん精巣抗原、MART-1 gp100、及びTNF関連アポトーシス誘導性リガンド)のうちの1つ以上に結合する。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、T細胞受容体または共受容体の活性化剤である。特定の態様では、免疫調節成分は、CD3の活性化剤である。特定の態様では、活性化剤は、CD3のモノクローナル抗体の断片である。特定の態様では、抗体断片は、CD3に対するモノクローナル抗体のscFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、またはFdである。特定の態様では、活性化剤は、CD3に対するナノボディ、二重特異性抗体、または多重特異性抗体である。特定の態様では、免疫調節成分は、CD28の活性化剤である。特定の態様では、活性化剤は、CD28のモノクローナル抗体の断片である。特定の態様では、抗体断片は、CD28のモノクローナル抗体のscFv、(scFv)2、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、またはFdである。特定の態様では、活性化剤は、CD28に対するナノボディ、二重特異性抗体、または多重特異性抗体である。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、寛容誘導因子を含む。特定の態様では、寛容誘導因子はNF-κB阻害剤を含む。本開示で使用できるNF-κB阻害剤の非限定的な例としては、IKK複合体阻害剤(例えば、TPCA-1、NF-κB活性化阻害剤VI(BOT-64)、BMS 345541、Amlexanox、SC-514(GK 01140)、IMD 0354、IKK-16)、IκB分解阻害剤(例えば、BAY 11-7082、MG-115、MG-132、ラクタシスチン、エポキソマイシン、パルテノライド、カルフィルゾミブ、MLN-4924(ペボネディスタット))、NF-κB核移行阻害剤(例えば、JSH-23、ロリプラム)、p65アセチル化阻害剤(例えば、没食子酸、アナカルド酸)、NF-κB-DNA結合阻害剤(例えば、GYY 4137、p-XSC、CV 3988、プロスタグランジンE2(PGE2))、NF-κBトランス活性化阻害剤(例えば、LY 294002、ワートマニン、メサラミン)、またはそれらの組み合わせが挙げられる。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGupta,S.C.,et al.,Biochim Biophys Acta 1799:775-787(2010)も参照されたい。いくつかの態様では、NF-κB活性を阻害することができ、本明細書に開示されるEVとともに使用することができる免疫モジュレーターは、NF-κBを特異的に標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。さらなる態様では、寛容を誘導することができる免疫モジュレーターとしては、COX-2阻害剤、mTOR阻害剤(例えば、ラパマイシン及び誘導体、例えば、mTorを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド)、プロスタグランジン、非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)、抗ロイコトリエン、アリール炭化水素受容体(AhR)リガンド、ビタミンD、レチノイン酸、ステロイド、Fas受容体/リガンド、CD22リガンド、IL-10、IL-35、IL-27、代謝調節剤(例えば、グルタミン酸)、糖鎖(例えば、ES62、LewisX、LNFPIII)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、受容体の免疫グロブリン様転写物(ILT)ファミリー(例えば、ILT3、ILT4、HLA-G、ILT-2)、ミノサイクリン、TLR4アゴニスト、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、アゴニストである。特定の態様では、アゴニストは、ホルモンまたは神経伝達物質のような内因性アゴニストである。他の態様では、アゴニストは、薬物のような外因性アゴニストである。いくつかの態様では、アゴニストは、受容体に結合することなくアゴニスト応答を生み出すことができる物理的アゴニストである。いくつかの態様では、アゴニストは、内因性アゴニストよりも大きな最大応答を産生できるスーパーアゴニストである。特定の態様では、アゴニストは、受容体で完全な効力を有する完全アゴニストである。他の態様では、アゴニストは、完全アゴニストと比較して、受容体で部分的効力のみを有する部分アゴニストである。いくつかの態様では、アゴニストは、受容体の恒常的活性を阻害できる逆アゴニストである。いくつかの態様では、アゴニストは、受容体に対する効果を産生するために他の共アゴニストと協働する共アゴニストである。特定の態様では、アゴニストは、共有結合の形成を通じて受容体に永久的に結合する不可逆的アゴニストである。特定の態様では、アゴニストは、特定の型の受容体に対する選択的アゴニストである。
いくつかの態様では、免疫モジュレーターは、アンタゴニストである。いくつかの態様では、アンタゴニストは、競合的アンタゴニストであり、受容体を活性化することなく内因性リガンドまたはアゴニストと同じ結合部位で受容体に可逆的に結合する。競合的アンタゴニストは、最大応答を達成するために必要なアゴニストの量に影響を及ぼし得る。いくつかの態様では、アンタゴニストは非競合的アンタゴニストであり、受容体の活性部位または受容体のアロステリック部位に結合する。非競合的アンタゴニストは、任意の量のアゴニストによって達成され得る最大応答の規模を低下できる。いくつかの他の態様では、アンタゴニストは、別個のアロステリック結合部位へのその結合の前にアゴニストによる受容体活性化を必要とする非競合的アンタゴニストである。
さまざまな態様では、免疫モジュレーターは、抗体または抗原結合断片を含む。免疫調節成分は、全長タンパク質またはその断片であり得る。抗体または抗原結合断片は、天然の供給源に由来するか、または部分的もしくは全体的に合成的に産生され得る。いくつかの態様では、抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの態様では、モノクローナル抗体は、IgG抗体である。特定の態様では、モノクローナル抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4である。いくつかの他の態様では、抗体は、ポリクローナル抗体である。ある特定の態様では、抗原結合断片は、Fab、Fab’、及びF(ab’)2、F(ab1)2、Fv、dAb、及びFd断片から選択される。ある特定の態様では、抗原結合断片は、scFvまたは(scFv)2断片である。特定の他の態様では、抗体または抗原結合断片は、ナノボディ(登録商標)(単一ドメイン抗体)である。いくつかの態様では、抗体または抗原結合断片は、二重特異性または多重特異性抗体である。
さまざまな態様では、抗体または抗原結合断片は、完全にヒトである。いくつかの態様では、抗体または抗原結合断片は、ヒト化されている。いくつかの態様では、抗体または抗原結合断片は、キメラである。これらの態様のいくつかでは、キメラ抗体は、非ヒトV領域ドメインとヒトC領域ドメインとを有する。いくつかの態様では、抗体または抗原結合断片は、マウスまたは獣医学のような非ヒトである。
特定の態様では、免疫調節成分は、ポリヌクレオチドである。これらの態様のいくつかにおいて、ポリヌクレオチドとしては、mRNA、miRNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、アンチセンスRNAまたはアンチセンスDNA)、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)、ペプチドコンジュゲートホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO)、shRNA、lncRNA、dsDNA、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、ポリヌクレオチドは、RNA(例えば、mRNA、miRNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、アンチセンスRNA)、shRNA、またはlncRNA)である。これらの態様のいくつかでは、ポリヌクレオチドがmRNAである場合、それは所望のポリペプチドに翻訳され得る。いくつかの態様では、ポリヌクレオチドは、マイクロRNA(miRNA)またはpre-miRNA分子である。これらの態様のいくつかでは、miRNA分子が標的細胞においてネイティブmRNAをサイレンシングできるように、miRNAは、標的細胞の細胞質に送達される。いくつかの態様では、ポリヌクレオチドは、がん遺伝子または他の調節不全ポリペプチドの発現に干渉できる低分子干渉RNA(siRNA)またはショートヘアピンRNA(shRNA)である。これらの態様のいくつかでは、siRNA分子が標的細胞においてネイティブmRNAをサイレンシングできるように、siRNAは、標的細胞の細胞質に送達される。いくつかの態様では、ポリヌクレオチドは、mRNAに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、アンチセンスRNA)である。いくつかの態様では、ポリヌクレオチドは、遺伝子発現を制御し、疾患を調節することができる長い非コードRNA(lncRNA)である。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、RNAに転写され得るDNAである。これらの態様のいくつかでは、転写されたRNAは、所望のポリペプチドに翻訳され得る。
いくつかの態様では、免疫調節成分は、タンパク質、ペプチド、糖脂質、または糖タンパク質である。
さまざまな態様では、EV組成物は、原子、分子などの、混合物、融合物、組み合わせ、及びコンジュゲートを含む、2つ以上の上記の免疫調節成分を含む。いくつかの態様では、組成物は、膜に結合するか、または細胞外小胞の密閉容積内に封入された、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12の異なる免疫調節成分を含む。特定の態様では、組成物は、ポリペプチドと組み合わされた核酸を含む。特定の態様では、組成物は、互いにコンジュゲート化した2つ以上のポリペプチドを含む。特定の態様では、組成物は、生物学的活性分子にコンジュゲート化したタンパク質を含む。これらの態様のいくつかでは、生物学的活性分子は、プロドラッグである。
いくつかの態様では、任意の適切な方法を使用して、目的の抗原または他の任意の分子(例えば、本明細書に記載のアジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)をEVの外側表面及び/または内腔表面に連結することができる。特定の態様では、目的の抗原または任意の他の分子は、当該技術分野で知られている任意の好適なカップリング戦略によってEVの外側表面及び/または内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、カップリング戦略としては、アンカー部分、親和性剤、化学的コンジュゲーション、細胞透過性ペプチド(CPP)、スプリットインテイン、SpyTag/SpyCatcher、ALFAタグ、ストレプトアビジン/アビタグ、ソルターゼ、SNAPタグ、ProA/Fc結合ペプチド、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、アンカー部分としては、コレステロール、脂肪酸(例えば、パルミチン酸)、トコフェロール(例えば、ビタミンE)、アルキル鎖、芳香環、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、化学的コンジュゲーションとしては、マレイミド部分、銅を含まない、双直交クリック化学(例えば、アジド/歪みアルキン(DIFO))、金属触媒クリック化学(例えば、CUAAC、RUAAC)、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。目的の抗原または任意の他の分子を連結する異なるアプローチに関する追加の説明は、本開示の他の箇所で提供される。例えば、いくつかの態様では、上記のカップリング戦略のいずれも、本明細書に記載の足場部分(例えば、足場X、例えば、PTGFRN)と組み合わせて使用することができる。
II.E 足場Xの操作されたEV
いくつかの態様では、本開示のEVは、その組成が改変された膜を含む。例えば、それらの膜組成は、膜のタンパク質、脂質、またはグリカン含量を変更することによって改変することができる。
いくつかの態様では、表面を操作されたEVは、PEG誘導融合及び/または超音波融合などの化学的及び/または物理的方法により生成される。他の態様では、表面を操作されたEVは、遺伝子操作によって生成される。遺伝子改変されたプロデューサー細胞または遺伝子改変された細胞の子孫から生成されるEVは、改変された膜組成を含み得る。いくつかの態様では、表面を操作されたEVは、より高いまたはより低い密度(例えば、より多い数)の足場部分(例えば、足場X)を有するか、または足場部分のバリアントもしくは断片を含む。
例えば、表面(例えば、足場X)を操作されたEVは、足場部分(例えば、足場X)またはそのバリアントもしくはその断片をコードする外因性配列で形質転換された細胞(例えば、HEK293細胞)から生成される。外因性配列から発現される足場部分を含むEVは、改変された膜組成を含み得る。
足場部分のさまざまな改変または断片を、本開示の態様で使用することができる。例えば、結合剤への親和性が高められるように改変された足場部分は、結合剤を使用して精製することができる表面を操作されたEVを生成するために使用することができる。EV及び/または膜をより効果的に標的化するように改変された足場部分を使用することができる。エキソソーム膜への特異的かつ効果的な標的化に必要な最小限の断片を含むように改変された足場部分も使用することができる。
足場部分は、融合分子、例えば抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーターへの足場Xの融合分子として発現されるように操作することができる。例えば、融合分子は、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーターに連結された本明細書に開示される足場部分(例えば、足場X、例えば、PTGFRN、BSG、IGSF2、IGSF3、IGSF8、ITGB1、ITGA4、SLC3A2、ATPトランスポーター、またはそれらの断片もしくはバリアント)を含み得る。融合分子の場合、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーターは、天然ペプチド、組換えペプチド、合成ペプチド、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様では、本明細書に開示される融合分子は、親和性リガンドをさらに含む。例えば、特定の態様では、親和性リガンドは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)に融合され、次いで、目的の分子は、親和性リガンドを介して、EV上の部分、例えば、足場Xにコンジュゲートされる。特定の態様では、親和性リガンドは、目的の分子のEV上の部分、例えば足場Xへの結合を増加させる。
いくつかの態様では、本明細書に記載の表面(例えば、足場X)を操作されたEVは、当該技術分野で知られたEVと比較して優れた特性を示す。例えば、表面(例えば、足場X)を操作されたものは、天然に存在するEV、または従来のエキソソームタンパク質を使用して生成されたEVと比較して、それらの表面上により高度に濃縮された改変タンパク質を含む。さらに、本開示の表面(例えば、足場X)を操作されたEVは、天然に存在するEV、または従来のエキソソームタンパク質を使用して生成されたEVと比較して、より高い、より特異的な、またはより制御された生物活性を有し得る。
いくつかの態様では、足場Xは、プロスタグランジンF2受容体ネガティブレギュレーター(PTGFRNポリペプチド)を含む。PTGFRNタンパク質は、CD9パートナー1(CD9P-1)、Glu-Trp-Ile EWIモチーフ含有タンパク質F(EWI-F)、プロスタグランジンF2α受容体調節タンパク質、プロスタグランジンF2α受容体関連タンパク質、またはCD315と称される場合もある。ヒトPTGFRNタンパク質(Uniprotアクセッション番号Q9P2B2)の全長アミノ酸配列は、表7に配列番号1として示されている。PTGFRNポリペプチドはシグナルペプチド(配列番号1のアミノ酸1~25)、細胞外ドメイン(配列番号1のアミノ酸26~832)、膜貫通ドメイン(配列番号1のアミノ酸833~853)、及び細胞質ドメイン(配列番号1のアミノ酸854~879)を含む。成熟PTGFRNポリペプチドは、シグナルペプチドを含まない配列番号1、すなわち、配列番号1のアミノ酸26~879からなる。いくつかの態様では、本開示に有用なPTGFRNポリペプチド断片は、PTGFRNポリペプチドの膜貫通ドメインを含む。他の態様では、本開示で有用なPTGFRNポリペプチド断片は、PTGFRNポリペプチドの膜貫通ドメイン、及び(i)膜貫通ドメインのN末端の少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも110個、少なくとも120個、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150個のアミノ酸、(ii)膜貫通ドメインのC末端の少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、または少なくとも25個のアミノ酸、または(i)と(ii)の両方を含む。
いくつかの態様では、PTGFRNポリペプチドの断片は、IgVなどの1つ以上の機能的ドメインまたは構造的ドメインを欠いている。
他の態様では、足場Xは、配列番号1のアミノ酸26~879に対して、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。他の態様では、足場Xは、配列番号33に対して、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。他の態様では、足場Xは、配列番号33のアミノ酸配列を含むが、ただし1つのアミノ酸変異、2つのアミノ酸変異、3つのアミノ酸変異、4つのアミノ酸変異、5つのアミノ酸変異、6つのアミノ酸変異、または7つのアミノ酸変異を除く。変異は、置換、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様では、足場Xは、配列番号33のアミノ酸配列と、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、5アミノ酸、6アミノ酸、7アミノ酸、8アミノ酸、9アミノ酸、10アミノ酸、11アミノ酸、12アミノ酸、13アミノ酸、14アミノ酸、15アミノ酸、16アミノ酸、17アミノ酸、18アミノ酸、19アミノ酸、または20アミノ酸、またはそれ以上の、配列番号33のN末端及び/またはC末端と、を含む。
他の態様では、足場Xは、配列番号2、3、4、5、6、または7に対して、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。他の態様では、足場Xは、配列番号2、3、4、5、6、または7のアミノ酸配列を含むが、ただし1つのアミノ酸変異、2つのアミノ酸変異、3つのアミノ酸変異、4つのアミノ酸変異、5つのアミノ酸変異、6つのアミノ酸変異、または7つのアミノ酸変異を除く。変異は、置換、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様では、足場Xは、配列番号2、3、4、5、6、または7のアミノ酸配列と、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、5アミノ酸、6アミノ酸、7アミノ酸、8アミノ酸、9アミノ酸、10アミノ酸、11アミノ酸、12アミノ酸、13アミノ酸、14アミノ酸、15アミノ酸、16アミノ酸、17アミノ酸、18アミノ酸、19アミノ酸、または20アミノ酸、またはそれ以上の、配列番号2、3、4、5、6、または7のN末端及び/またはC末端と、を含む。
他の足場Xタンパク質の非限定的な例は、2019年2月5日に発行された米国特許第US10195290B1号に見出すことができ、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様では、配列は、天然タンパク質のN末端から少なくとも5、10、50、100、200、300、400、500、600、700、または800アミノ酸を欠く足場部分の断片をコードする。いくつかの態様では、配列は、天然タンパク質のC末端から少なくとも5、10、50、100、200、300、400、500、600、700、または800アミノ酸を欠く足場部分の断片をコードする。いくつかの態様では、配列は、天然タンパク質のN末端とC末端の両方から少なくとも5、10、50、100、200、300、400、500、600、700、または800アミノ酸を欠く足場部分の断片をコードする。いくつかの態様では、配列は、天然タンパク質の1つ以上の機能的または構造的ドメインを欠く足場部分の断片をコードする。
いくつかの態様では、足場部分、例えば、足場X、例えば、PTGFRNタンパク質は、1つ以上の異種タンパク質に連結されている。1つ以上の異種タンパク質を、足場部分のN末端に連結することができる。1つ以上の異種タンパク質を、足場部分のC末端に連結することができる。いくつかの態様では、1つ以上の異種タンパク質を、足場部分のN末端とC末端の両方に連結する。いくつかの態様では、異種タンパク質は哺乳動物タンパク質である。いくつかの態様では、異種タンパク質はヒトタンパク質である。
いくつかの態様では、足場Xを使用して、任意の部分をEVの内腔表面と外側表面上に同時に連結することもできる。例えば、PTGFRNポリペプチドを使用して、EVの外側表面に加えて、内腔内部(例えば、内腔表面上)に本明細書に開示される1つ以上のペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)を連結することができる。したがって、特定の態様では、足場Xは、二重の目的、例えば、EVの内腔表面上の抗原、及びEVの外側表面上のアジュバントもしくは免疫モジュレーターのためにか、EVの外側表面上の抗原、及び内腔表面上のアジュバントもしくは免疫モジュレーターのためにか、EVの内腔表面上のアジュバント及び外側表面上の免疫モジュレーターのためにか、またはEVの内腔表面上の免疫モジュレーター及びEVの外側表面上のアジュバントのために使用できる。
II.F 足場Yの操作されたEV
いくつかの態様では、本開示のEVは、天然のEVとは異なる内部空間(すなわち、内腔)を含む。例えば、EVの内腔表面の組成が、天然のエキソソームの組成とは異なるタンパク質、脂質、またはグリカン含有量を有するように、EVを変化させることができる。
いくつかの態様では、操作されたEVは、足場部分(例えば、足場Y)、またはEVの内腔表面の組成または含有量を変化させる足場部分の改変もしくは断片をコードする外因性配列で形質転換された細胞から生成することができる。EVの内腔表面上で発現させることができるエキソソームタンパク質のさまざまな改変または断片を、本開示の態様で使用することができる。
いくつかの態様では、EVの内腔表面を変化させることができるエキソソームタンパク質としては、ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質様1(MARCKSL1)タンパク質、脳酸可溶性タンパク質1(BASP1)タンパク質、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
成熟BASP1タンパク質配列は、配列番号49からの最初のMetを欠いており、したがって、配列番号49のアミノ酸2~227を含んでいる。同様に、成熟MARCKS及びMARCKSL1タンパク質も、それぞれ配列番号47及び48からの最初のMetを欠いている。したがって、成熟MARCKSタンパク質は、配列番号47のアミノ酸2~332を含む。成熟MARCKSL1タンパク質は、配列番号48のアミノ酸2~227を含む。
他の態様では、本開示に有用な足場Yは、配列番号49のアミノ酸2~227に対して、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。他の態様では、足場Yは、配列番号50~155のいずれか1つに対して、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%同一であるアミノ酸配列を含む。他の態様では、本開示に有用な足場Yは、配列番号49のアミノ酸配列を含むが、ただし1つのアミノ酸変異、2つのアミノ酸変異、3つのアミノ酸変異、4つのアミノ酸変異、5つのアミノ酸変異、6つのアミノ酸変異、または7つのアミノ酸変異であることを除く。変異は、置換、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様では、本開示に有用な足場Yは、配列番号50~155のうちのいずれか1つのアミノ酸配列と、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、5アミノ酸、6アミノ酸、7アミノ酸、8アミノ酸、9アミノ酸、10アミノ酸、11アミノ酸、12アミノ酸、13アミノ酸、14アミノ酸、15アミノ酸、16アミノ酸、17アミノ酸、18アミノ酸、19アミノ酸、または20アミノ酸、またはそれ以上の、配列番号50~155のN末端及び/またはC末端と、を含む。
いくつかの態様では、配列番号47~155のいずれかのタンパク質配列は、本開示のための足場Y(例えば、抗原及び/またはアジュバント及び/または免疫モジュレーターに連結された足場部分)であるのに十分である。
足場タンパク質の非限定的な例は、2019年5月23日に公開されたWO/2019/099942及び2020年5月22日に公開されたWO/2020/101740に見出すことができ、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
他の態様では、脂質アンカーは、当該技術分野で公知の任意の脂質アンカー、例えば、パルミチン酸またはグリコシルホスファチジルイノシトールであり得る。通常ではない状況において、例えば、ミリスチン酸が制限されている培地を使用することにより、短鎖及び不飽和を含む他のいくつかの脂肪酸をN末端グリシンに結合させることができる。例えば、BKチャネルでは、ミリスチン酸は、ヒドロキシエステル結合を介して、翻訳後に内部のセリン/トレオニンまたはチロシン残基に結合することが報告されている。当該技術分野で知られている膜アンカーを以下の表に示す:
II.G コンジュゲート化EV
抗体とは異なり、EVは、その表面に結合した多数の分子、例えば、EVあたり数千から数万の分子を収容することができる。したがって、EV-薬物コンジュゲートは、高濃度の治療用化合物を個別の細胞型に送達すると同時に、化合物への全体的な全身曝露を制限し、これにより、オフターゲット毒性が減少するためのプラットフォームを表す。
本開示は、図31に示すように、遊離チオール基を含む第1の分子実体をマレイミド基を含む第2の分子実体と反応させることによって操作されたEVであって、マレイミド部分は、マレイミド部分を介して、第1の分子実体を第2の分子実体と共有結合させるEVを提供する。
マレイミド部分を介してEVに結合することのできる生物活性分子の非限定的な例としては、ヌクレオチド(例えば、検出可能な部分もしくは毒素を含む、または転写を妨げるヌクレオチド)、核酸(例えば、酵素などのポリペプチドをコードするDNAもしくはmRNA分子、またはmiRNA、dsDNA、lncRNA、もしくはsiRNAのような制御機能を有するRNA分子)、モルホリノ、アミノ酸(例えば、検出可能な部分または毒素を含む、翻訳を妨げるアミノ酸)、ポリペプチド(例えば、酵素)、脂質、炭水化物、及び小分子(例えば、小分子薬及び毒素)、抗原(例えばワクチン抗原)、アジュバント(例えば、ワクチンアジュバント)などの薬剤が挙げられる。
いくつかの態様では、本開示のEVは、1つを超えるタイプの生物活性分子を含むことができる。いくつかの態様では、生物活性分子は、例えば、環状ジヌクレオチドなどの小分子、オーリスタチンなどの毒物(例えば、モノエチルオーリスタチンE、MMAE)、抗体(例えば、ネイキッド抗体または抗体-薬物コンジュゲート)、STINGアゴニスト、寛容化剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、PROTAC、モルホリノ、リゾホスファチジン酸受容体アンタゴニスト(例えば、LPA1 アンタゴニスト)、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様では、本開示のEVは、例えば、ワクチン抗原と、任意選択でワクチンアジュバントと、を含み得る。いくつかの態様では、本開示のEVは、治療用ペイロード(例えば、STINGまたは以下に開示される1つのペイロード)、ならびに標的化部分及び/または指向性部分を含み得る。
II.H リンカー
上記のように、本開示の細胞外小胞(EV)は、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)をEV(例えば、外側表面または内腔表面上)に連結する1つ以上のリンカーを含み得る。いくつかの態様では、目的の分子(すなわち、ペイロード)(例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)は、EVに直接または足場部分(例えば、足場Xもしくは足場Y)を介して連結されている。例えば、特定の態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、足場Xを介してエキソソームの外側表面に連結されている。さらなる態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、足場Xまたは足場Yを介してエキソソームの内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、足場Xを介してエキソソームの内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、足場Yを介してエキソソームの内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、足場X及び足場Yを介してエキソソームの内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、リンカー(例えば本明細書に記載されるもの)を介して足場Xにコンジュゲートされている。特定の態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、1つを超えるリンカー(すなわち、「リンカーの組み合わせ」)を使用して足場Xにコンジュゲートされている。いくつかの態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、リンカー(例えば、本明細書に記載のもの)を介して足場Yにコンジュゲートされている。特定の態様では、ペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)は、リンカーの組み合わせを使用して足場Xにコンジュゲートされている。いくつかの態様では、リンカーの組み合わせは、本明細書に開示する少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つ以上の異なるリンカーを含む。いくつかの態様では、リンカーの組み合わせにおけるリンカーは、エステル結合(例えば、ホスホジエステルまたはホスホロチオエートエステル)によって連結され得る。
リンカーは、当該技術分野で知られている任意の化学部分であってよい。
本明細書中で使用される場合、「リンカー」という用語は、ペプチドまたはポリペプチド配列(例えば、合成ペプチドまたはポリペプチド配列)または非ポリペプチド、例えば、アルキル鎖を指す。いくつかの態様では、2つ以上のリンカーをタンデムに連結することができる。複数のリンカーが存在する場合、それぞれのリンカーは同じであっても異なっていてよい。一般に、リンカーは柔軟性を与えるか、または立体障害を防止/改善する。リンカーは典型的には切断されないが、特定の態様では、そのような切断が望ましい場合もある。したがって、いくつかの態様では、リンカーは、リンカーの配列内に位置するか、またはリンカー配列のいずれかの末端でリンカーに隣接し得る、1つ以上のプロテアーゼ切断可能な部位を含み得る。
いくつかの態様では、リンカーは、ペプチドリンカーである。いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、または少なくとも約100のアミノ酸を含み得る。
いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、少なくとも約110、少なくとも約120、少なくとも約130、少なくとも約140、少なくとも約150、少なくとも約160、少なくとも約170、少なくとも約180、少なくとも約190、または少なくとも約200のアミノ酸を含み得る。
他の態様では、ペプチドリンカーは、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なくとも約900、または少なくとも約1,000のアミノ酸を含み得る。ペプチドリンカーは、1~約5アミノ酸、1~約10アミノ酸、1~約20アミノ酸、約10~約50アミノ酸、約50~約100アミノ酸、約100~約200アミノ酸、約200~約300アミノ酸、約300~約400アミノ酸、約400~約500アミノ酸、約500~約600アミノ酸、約600~約700アミノ酸、約700~約800アミノ酸、約800~約900のアミノ酸、または約900~約1000のアミノ酸を含み得る。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、本開示に有用なリンカーは、グリシン/セリンリンカーを含む。いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、式[(Gly)n-Ser]m(配列番号374)(式中、nは、1~100の任意の整数であり、mは、1~100の任意の整数である)によるグリシン/セリンリンカーである。いくつかの態様では、グリシン/セリンリンカーは、式[(Gly)x-Sery]z(配列番号375)(式中、xは、1~4の整数であり、yは0または1であり、zは、1~50の整数である)で記載される。いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、配列Gn(配列番号376)(nは、1~100の整数であり得る)を含む。いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、配列(GlyAla)n(配列番号377)(式中、nは、1~100の整数である)を含み得る。いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、配列(GlyGlySer)n(配列番号378)(nは、1~100の整数である)を含み得る。特定の態様では、ペプチドリンカーは、配列GGGG(配列番号197)を含む。
いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、配列(GGGS)n(配列番号203)を含む。特定の態様では、ペプチドリンカーは、配列(GGS)n(GGGGS)n(配列番号204)を含む。そのような態様では、nは、1~100の整数であり得る。いくつかの態様では、nは1から20までの整数、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20であり得る。いくつかの態様では、nは、1~100の整数である。
本開示に有用なリンカーの例としては、GGG、SGGSGGS(配列番号198)、GGSGGSGGSGGSGGG(配列番号199)、GGSGGSGGGGSGGGGS(配列番号200)、GGSGGSGGSGGSGGSGGS(配列番号201)、またはGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号202)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、リンカーは、ポリG配列(GGGG)n(配列番号373)(式中、nは1~100の整数であり得る)である。
いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、合成、すなわち非天然である。一態様では、ペプチドリンカーは、アミノ酸の第1の直線配列を、第1の直鎖状配列が自然では連結されていない、または遺伝子的に融合されていないアミノ酸の第2の直鎖状配列に連結または遺伝子的に融合するアミノ酸配列を含むペプチド(またはポリペプチド)(例えば、天然または非天然のペプチド)を含む。例えば、一態様では、ペプチドリンカーは、天然に存在するポリペプチドの改変された形態(例えば、付加、置換、または欠失などの変異を含む)である非天然のポリペプチドを含むことができる。
いくつかの態様では、ペプチドリンカーは、非天然アミノ酸を含み得る。さらに他の態様では、ペプチドリンカーは、天然には存在しない直鎖状配列中に存在する天然アミノ酸を含み得る。さらに他の態様では、ペプチドリンカーは、天然のポリペプチド配列を含み得る。
いくつかの態様では、リンカーは、非ペプチドリンカーを含む。他の態様では、リンカーは、非ペプチドリンカーからなる。いくつかの態様では、非ペプチドリンカーは、例えば、マレイミドカプロイル(MC)、マレイミドプロパノイル(MP)、メトキシルポリエチレングリコール(MPEG)、スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、スクシンイミジル4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(SMPB)、N-スクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾネート(SIAB)、スクシンイミジル6-[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ヘキサノエート(LC-SPDP)、4-スクシンイミジルオキシカルボニル-アルファ-メチル-アルファ-(2-ピリジルジチオ)トルエン(SMPT)などであり得る(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,375,078号を参照されたい)。
リンカーは切断しやすい場合があり(「切断可能なリンカー」)、それにより、生体活性分子(例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)の放出を促進する。したがって、いくつかの態様では、本開示で使用できるリンカーは、切断可能なリンカーを含む。そのような切断可能なリンカーは、例えば、生体活性分子が活性状態を維持する条件下で、酸誘導性切断、光誘導性切断、ペプチダーゼ誘導性切断、エステラーゼ誘導性切断、及びジスルフィド結合の切断を受けやすい。いくつかの態様では、切断可能なリンカーは、スペーサーを含む。特定の態様では、スペーサーはPEGを含む。
いくつかの態様では、リンカーは、「還元感受性リンカー」である。いくつかの態様では、還元感受性リンカーは、ジスルフィド結合を含む。いくつかの態様では、リンカーは、「酸不安定性リンカー」である。いくつかの態様では、酸不安定性リンカーは、ヒドラゾンを含む。適切な酸不安定性リンカーとしてはまた、例えば、cis-アコニットリンカー、ヒドラジドリンカー、チオカルバモイルリンカー、またはそれらの任意の組み合わせも挙げられる。
いくつかの態様では、リンカーは、切断不可能なリンカー(すなわち、切断に対して耐性または実質的に耐性)を含む。
いくつかの態様では、本明細書に開示するリンカーの組み合わせは、切断可能なリンカーのみを含む。いくつかの態様では、本明細書に開示するリンカーの組み合わせは、切断不可能なリンカーのみを含む。いくつかの態様では、本明細書に開示するリンカーの組み合わせは切断可能なリンカーと切断不可能なリンカーの両方を含む。本開示で使用できる切断可能なリンカー及び切断不可能なリンカーに関する追加の開示は以下に提供される。
II.I 親和性リガンド
本明細書に開示されるEVは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)をEV(例えば、外側表面もしくは内腔表面上)に、または標的細胞に、連結またはコンジュゲートする1つ以上の親和性リガンドを含むことができる。いくつかの態様では、本明細書に開示される親和性リガンドは、以下の特性の1つ以上を有する:(i)合成ライブラリーに由来する、(ii)遅いオフレートに重点を置いて、足場部分(例えば、足場X)に対するサブナノモルの親和性、(iii)足場部分(例えば、足場X)の膜遠位IgVドメイン上のエピトープに結合する、(iv)ジスルフィド結合を含まない、(v)N結合型グリコシル化部位を含まない、(vi)20個未満のアミノ酸長、(vii)単量体、(viii)生理的pHで電気的に中性、(ix)親水性、(x)プロテアーゼ消化に耐性、(xi)原核生物及び真核生物の宿主での発現に適している、(xii)N末端またはC末端での融合に対応可能である、(xiii)非免疫原性、(xiv)例えばEVの精製及び/または分離のためのタグを含み得る、ならびに(xv)それらの組み合わせ。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、本明細書に開示される親和性リガンドは、EVの表面上に発現する部分に特異的に(例えば、高い親和性で)結合することができる。特定の態様では、親和性リガンドは、EVの表面上に発現する足場部分に特異的に結合する。いくつかの態様では、親和性リガンドは、EVの表面上に発現する任意の部分(例えば、コレステロール)に特異的に結合する。いくつかの態様では、本明細書に開示される親和性リガンドは、標的細胞上に発現する部分に特異的に(例えば、高い親和性で)結合することができる。そのような親和性リガンドの非限定的な例は、本開示全体にわたって提供される。
上記のように、本開示に有用な親和性リガンドは、1つ以上のタグを発現するように操作することができる。いくつかの態様では、そのようなタグは、親和性リガンドにコンジュゲートされた薬剤の精製及び/または分離において有用であり得る。例えば、いくつかの態様では、EVは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)と、タグと、を含む親和性リガンド融合にコンジュゲートされた足場部分を含む。そのような態様では、タグを使用して、EVを含む試料からEVを精製及び/または分離することができる。いくつかの態様では、上記の親和性リガンド融合のタグは、親和性リガンドと目的の分子との間に存在する。いくつかの態様では、上記の親和性リガンド融合のタグは、タグが目的の分子の活性を妨害しない限り、目的の分子の末端(例えば、N末端)に存在することができる。試料から薬剤を精製及び/または分離するために当該技術分野で有用な任意のタグを、本開示で使用することができる。このようなタグの非限定的な例としては、ポリヒスチジンタグ、ポリアルギニンタグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質(MBP)、S-タグ、インフルエンザウイルスHAタグ、チオレドキシン、ブドウ球菌プロテインAタグ、FLAG(商標)エピトープ、AviTagエピトープ(その後のビオチン化のため)、c-mycエピトープ、及びそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,655,413号を参照されたい。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、目的の分子は、足場部分を介してEVの表面上で発現し得る。これらの態様のいくつかにおいて、目的の分子は、親和性リガンドを介して足場部分に連結またはコンジュゲートすることができる。例えば、本明細書に記載されるように、特定の態様では、親和性リガンドは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)に融合され得、次いで、目的の分子は、親和性リガンドを介して、EVの表面上に発現する部分(例えば、足場部分)にコンジュゲートされ得る。いくつかの態様では、親和性リガンドは、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)のEV上の部分(例えば、足場部分)への結合を増加させる。特定の態様では、目的の分子のEV上の部分(例えば、足場部分)への結合は、参照(例えば、目的の分子の親和性リガンドを使用しないEV上の部分(例えば、足場部分)への結合)と比較して、少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約10,000倍、またはそれ以上増加する。
いくつかの態様では、本開示で使用できる親和性リガンドは直鎖状ペプチドを含む。いくつかの態様では、親和性リガンドは、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、または少なくとも約100のアミノ酸を含む。
いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、親和性リガンド(例えば、本明細書に開示される)を使用して、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)をEVの表面上に発現する部分(例えば足場部分)に連結またはコンジュゲートさせると、本明細書に開示されるEVの1つ以上の特性を改善することができる。例えば、いくつかの態様では、目的の分子のEV上の部分(例えば、足場部分)への結合を増加させることによって、本明細書に開示される親和性リガンドは、EVの表面(例えば、外側表面)上の目的の分子の発現の増加を可能にすることができる。したがって、特定の態様では、(i)目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)と、(ii)親和性リガンドと、(iii)足場部分と、を含む融合タンパク質は、参照(例えば、親和性リガンドを含まない対応する融合タンパク質)と比較して、より高い密度でEV(例えば、外側表面)に存在する。いくつかの態様では、エキソソームの表面上の融合タンパク質の密度は、参照と比較して、少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、少なくとも約200倍、少なくとも約300倍、少なくとも約400倍、少なくとも約500倍、少なくとも約600倍、少なくとも約700倍、少なくとも約800倍、少なくとも約900倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約2,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約4,000倍、少なくとも約5,000倍、少なくとも約6,000倍、少なくとも約7,000倍、少なくとも約8,000倍、少なくとも約9,000倍、少なくとも約10,000倍、またはそれ以上増加する。
いくつかの態様では、目的の分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)のEVの表面上に発現する部分(例えば、足場部分)への改善された結合は、本明細書に開示されるEVを産生するために必要な時間を短縮することができる。したがって、いくつかの態様では、本明細書に開示される親和性リガンドは、本明細書に開示される操作されたEV(例えば、目的の分子及び足場部分を含む)を産生するために必要な時間を短縮することができる。いくつかの態様では、操作されたEVを産生するために必要な時間は、参照(例えば、親和性リガンドを含まない対応するEVを産生するために必要な時間)と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、またはそれ以上短縮される。
いくつかの態様では、本開示に有用な親和性リガンドは、プロテアーゼ(例えば、トロンビン)切断部位などの切断部位を含む。
親和性リガンドを含むEVの非限定的な例を以下に記載する。本明細書に開示される親和性リガンドが、本明細書に開示される他のEVと組み合わせて使用できることは、当業者には明らかであろう。
いくつかの態様では、EVは、(i)抗原と、(ii)足場部分と、(iii)親和性リガンドと、を含み、親和性リガンドは、抗原を足場部分に連結またはコンジュゲートするために使用される。図7に示されるように、いくつかの態様では、そのようなEVを生成するために、親和性リガンドを抗原(例えば、スパイクSタンパク質)に融合させ、次いで抗原-親和性リガンド融合体を親和性リガンドを介して足場部分に連結またはコンジュゲートさせる。特定の態様では、抗原は、本明細書に開示されるコロナウイルス(例えば、COVID-19)のスパイク(S)タンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む。特定の態様では、足場部分は足場Xを含む。したがって、いくつかの態様では、EVは、(i)コロナウイルスSタンパク質のRBDと、(ii)足場Xと、(iii)親和性リガンドと、を含み、親和性リガンドは、コロナウイルスSタンパク質のRBDを足場Xに連結またはコンジュゲートするために使用される。いくつかの態様では、親和性リガンドは、コロナウイルスSタンパク質のRBDの断片を連結またはコンジュゲートするために使用され得る。特定の態様では、本明細書に開示される親和性リガンドを使用して足場Xに連結またはコンジュゲートすることができるコロナウイルスSタンパク質のRBDの断片は、約100アミノ酸未満(例えば、約90アミノ酸未満、約80未満のアミノ酸、約70未満のアミノ酸、約60未満のアミノ酸、約50未満のアミノ酸、約40未満のアミノ酸、約30未満のアミノ酸、約20未満のアミノ酸、約10アミノ酸未満、またはそれ以上)の長さである。
III. 医薬組成物
本明細書において、所望の程度の純度を有する本開示のEVと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを、対象への投与に適した形態で含む医薬組成物が提供される。薬学的に許容される賦形剤または担体は、部分的には、投与される特定の組成物によって、及び組成物を投与するために使用する特定の方法によって決定することができる。したがって、複数の細胞外小胞を含む医薬組成物の多種多様な好適な製剤が存在する。(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pa. 21st ed.(2005)を参照されたい)。医薬組成物は一般的に滅菌して製剤化され、米国食品医薬品局の医薬品製造管理及び品質管理基準(GMP)規制に完全に準拠する。
いくつかの態様では、医薬組成物は、本明細書に記載の1つ以上の治療剤とエキソソームとを含む。特定の態様では、EVは、薬学的に許容される担体中で1つ以上の追加の治療剤と共投与される。いくつかの態様では、EVを含む医薬組成物は、追加の治療剤の投与の前に投与される。他の態様では、EVを含む医薬組成物は、追加の治療剤の投与の後に投与される。さらなる態様では、EVを含む医薬組成物は、追加の治療剤と同時に投与される。
許容される担体、賦形剤、または安定剤は、使用される用量及び濃度において、レシピエント(例えば、動物またはヒト)に対して非毒性であり、リン酸、クエン酸、及び他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル、またはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、リジン等のアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、またはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール等の糖類;ナトリウム等の塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);及び/またはTWEEN(登録商標)、PLURONICS(登録商標)またはポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤を含む。
担体または希釈剤の例としては、水、生理食塩水、リンガー溶液、デキストロース溶液、及び5%ヒト血清アルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。薬学的活性物質のためのそのような媒体及び化合物の使用は、当該技術分野で公知である。任意の従来の媒体または化合物が本明細書に記載の細胞外小胞と不適合でない限り、組成物におけるその使用が企図される。補助的な治療剤もまた、組成物中に組み込むことができる。典型的には、医薬組成物は、その意図された投与経路に適合するように製剤化される。EVは、非経口、局所、静脈内、経口、皮下、動脈内、皮内、経皮、直腸内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内、筋肉内経路、または吸入剤によって投与され得る。特定の態様では、エキソソームを含む医薬組成物は、例えば、注射によって静脈内投与される。EVは、任意選択、EVが意図される疾患、障害、または状態の治療に少なくとも部分的に有効である他の治療剤と組み合わせて投与することができる。
溶液または懸濁液は、以下の成分、すなわち、水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒のような滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような抗微生物化合物;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムのような抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のようなキレート化合物;酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩のような緩衝液;及び塩化ナトリウムまたはデキストロースのような浸透圧を調節するための化合物を含むことができる。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整することができる。製剤は、アンプル、使い捨て注射器、またはガラスまたはプラスチック製の複数回投与用バイアルに封入することができる。
注射可能な使用に適した医薬組成物としては、滅菌水溶液(水溶性の場合)または分散液及び滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与の場合、適切な担体には、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。組成物は一般的に滅菌されており、容易に注射器で使用できる程度の流動性を有する。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの適当な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの使用によって、分散剤の場合には必要とされる粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の防御は、さまざまな抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アルコルビン酸、チメロサールなどによっても達成できる。必要に応じて、等張化合物、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、及び塩化ナトリウムを、組成物に添加することができる。例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンなどの吸収を遅延させる化合物を組成物に含めることによって注射用組成物の長期的吸収をもたらすことができる。
EVを、有効量で、かつ適切な溶媒中に、必要に応じて本明細書中に列挙した成分のうちの1つまたは組み合わせとともに混合することによって滅菌注射液を調製することができる。一般的に、分散液は、EVを、塩基性分散媒及び任意の所望の他の成分を含む無菌ビヒクルに混合することによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、調製方法は、以前に滅菌濾過されたその溶液から活性成分と任意の追加の所望の成分との粉末が得られる、真空乾燥及び凍結乾燥である。EVは、EVの持続的またはパルス放出を可能とする形で製剤化することができるデポー注射またはインプラント製剤の形態で投与することができる。
エキソソームを含む組成物の全身投与は、経粘膜手段によることもできる。経粘膜投与の場合、浸透する障壁に適した浸透剤が製剤に使用される。このような浸透剤は、当該技術分野で周知であり、例えば、経粘膜投与の場合、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜投与は、例えば、点鼻薬の使用を通じて達成され得る。
特定の態様では、エキソソームを含む医薬組成物は、医薬組成物の恩恵を受けるであろう対象に静脈内投与される。ある特定の他の態様では、組成物は、リンパ系に、例えば、リンパ内注射によってまたは結節内注射によって(例えば、Senti et al.,PNAS 105( 46):17908(2008)を参照されたい)、または筋肉内注射によって、皮下投与によって、胸腺もしくは肝臓への直接注射によって投与される。
特定の態様では、エキソソームを含む医薬組成物は、液体懸濁液として投与される。特定の態様では、医薬組成物は、投与に続いてデポーを形成できる製剤として投与される。特定の好ましい態様では、デポーは、EVを循環中に徐放するか、またはデポー形態のままで維持する。
典型的には、薬学的に許容される組成物は、汚染物質を含まないように高度に精製され、生体適合性があり、毒性がなく、対象への投与に適している。水が担体の成分である場合、水は高度に精製され、エンドトキシンなどの汚染物質を含まないように処理される。
薬学的に許容される担体は、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシ安息香酸塩、プロピルヒドロキシ安息香酸塩、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び/または鉱油であり得るが、これらに限定されない。医薬組成物は、潤滑剤、湿潤剤、甘味料、風味増強剤、乳化剤、懸濁剤、及び/または防腐剤をさらに含み得る。
本明細書に記載の医薬組成物は、本明細書に記載のEVと、任意選択で、薬学的に活性な薬剤または治療剤と、を含む。治療剤は、生物学的薬剤、小分子薬剤、または核酸薬剤であり得る。
本明細書に記載のEVを含む医薬組成物を含む剤形を提供する。いくつかの態様では、剤形は、静脈内注射用の液体懸濁液として製剤化される。
特定の態様では、エキソソームの製剤を、残留複製能のある核酸を損傷するために、放射線、例えば、X線、γ線、β粒子、α粒子、中性子、陽子、元素核、紫外線に曝露させる。
特定の態様では、エキソソームの製剤を、1、5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、または100kGyを超える照射線量を使用するγ照射に曝露させる。
特定の態様では、エキソソームの製剤を、0.1、0.5、1、5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、または10000mSvを超える照射線量を使用するX線照射に曝露させる。
IV. キット
本明細書に記載の1つ以上のエキソソームを含むキットも本明細書で提供される。いくつかの態様では、本明細書において、本明細書に記載の医薬組成物の1つ以上の成分、例えば、本明細書中に提供する1つ以上のエキソソームで満たされた1つ以上の容器と、任意選択で使用説明書を含む医薬パックまたはキットが提供される。いくつかの態様では、キットは、本明細書に記載の医薬組成物及び本明細書に記載のものなどの任意の予防薬または治療剤を含む。
V. EVを産生する方法
本開示のEVは、目的の部分(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び/または標的化部分)を発現するようにEVを迅速に操作できるという点で、従来のワクチンとは異なる。本明細書に記載されるように、目的の部分は、(i)EVの表面(例えば、外側表面及び/または内腔表面)に直接連結することができ、(ii)足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)に連結して、次いでEVの表面(例えば、外側表面及び/または内腔表面)上に発現させることができ、(iii)EVの内腔に発現させることができ、または(iv)それらの組み合わせであり得る。そのようなEVを迅速に操作できる能力は、EVベースのワクチンを開発するのに特に有用である。例えば、特定のペイロード及び/または標的化部分を発現するように操作された単一のEVは、目的の抗原を単にEVに「差し込む」ことによって、広範囲の疾患または障害を治療するのに使用することができる。
したがって、いくつかの態様では、本開示は、そのようなモジュラーまたは「プラグアンドプレイ」EVワクチンを産生する方法を対象とする。特定の態様では、EVベースのワクチンを産生する方法は、目的の抗原が操作されたEVで発現されるように、操作されたEVを目的の抗原と混合することを含む。本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、EVで発現され得る目的の抗原は、コロナウイルスの全長タンパク質(例えば、スパイクタンパク質、エンベロープタンパク質、及び/または膜タンパク質)を含む。特定の態様では、目的の抗原は、全長タンパク質のサブユニット(例えば、スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン)を含む。いくつかの態様では、EVは、本明細書に開示される方法を使用して、複数(例えば、2つ以上)のコロナウイルス抗原、例えば、本開示に記載されるものなどを発現するように操作され得る。いくつかの態様では、操作されたEVは、本明細書に開示される1つ以上のペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)を含む。特定の態様では、操作されたEVは、1つ以上の足場部分(例えば、足場X及び/または足場Y)をさらに含む。いくつかの態様では、操作されたEVは、1つ以上の標的化部分をさらに含む。いくつかの態様では、操作されたEVは、本明細書に開示される方法のいずれかを使用して産生され得る。
本開示から明らかなように、本明細書に開示されるEVベースのワクチンプラットフォーム(例えば、モジュラーまたは「プラグアンドプレイ」EV)の特徴の1つは、EVがプロデューサー細胞から単離され、それらが本明細書に開示される方法とともに使用されるまで無期限に保存できることである。本明細書で使用される場合、「プロデューサー細胞から単離された」EVは、それらが産生された細胞から独立して存在するEVを指す。いくつかの態様では、産生されると、本開示に有用なEVは、プロデューサー細胞を含む培養物から精製または抽出され、さらなる使用(例えば、1つ以上の本明細書に開示されている抗原の添加)の準備が整うまで別の容器に保存される。このようなEVは、本明細書では「ベースEV」または「ベースエキソソーム」とも呼ばれる。本明細書で記載されるように、ベースEVは、天然に存在するEVとは異なり得る。例えば、ベースEVは、(例えば、産生中に目的の部分をプロデューサー細胞に導入することによって)遺伝子改変することができ、またはEVが産生されてプロデューサー細胞から単離された後に改変することができる。
例えば、本明細書に記載されるように、ベースEVを産生する際に、それらは、広範囲の疾患または障害(例えば、アジュバント及び/または標的化部分)において有益であるもののような、1つ以上の目的の部分を含むように最初に産生され得る。次いで、必要に応じて、神経障害の治療に有用な抗原などの目的の特定の抗原をプラグインまたはクリッピングするだけでベースEVを迅速に改変できる。これにより、本明細書に記載の疾患または障害(例えば、神経障害)を治療するのに使用できるワクチンを産生または製造できる。そのような抗原は、プロデューサー細胞からベースEVを単離した後、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約2年、少なくとも約3年、少なくとも約4年、もしくは少なくとも約5年、またはそれ以上でベースEVに添加することができる。
いずれか1つの理論に拘束されるものではないが、そのようなベースEVの使用は、特に大規模な製造規模で、ワクチン産生の1つ以上の態様を大幅に改善することができる。多くの伝統的なワクチン(例えば、ペプチドベース)が特定の疾患または障害の治療及び/または予防に使用されてきたが、それらは一般に免疫原性が低く、反復投与及び/または高用量を必要とする。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHos,B.J.,et al.,Front Immunol 9:884(2018)を参照されたい。さらに、国や年齢層ごとに異なる製剤が必要なため、製造が複雑なため、安全で効果的なワクチンを開発及び製造するには、多くの場合、数年かかる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSmith,J.,et al.,Lancet 378(9789):428-438(Jul. 2011)を参照されたい。したがって、目的の抗原をベースEVに単純に「プラグ」または「クリップオン」する能力は、特定の個体または個体のサブセット(例えば、年齢層)においてより地域的及び/またはより蔓延している疾患または障害を治療しようとする場合に非常に有利であり得る。
したがって、いくつかの態様では、本明細書に開示される方法により、ワクチンの製造または生産に必要な時間(「製造時間」)は、参照製造時間と比較して短縮される。特定の態様では、参照製造時間は、非EVベースのワクチンを製造または生産するのに必要な時間を指す。いくつかの態様では、参照製造時間は、抗原がプロデューサー細胞から単離されたEVに添加されない(例えば、抗原をプロデューサー細胞に導入することによってEVが産生されると、EVが抗原を含むようになる)EVベースのワクチンを製造または産生するのに必要な時間を指す。いくつかの態様では、製造時間は、参照製造時間と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、またはそれ以上短縮される。いくつかの態様では、製造時間は、約12ヶ月未満、約11ヶ月未満、約10ヶ月未満、約9ヶ月未満、約8ヶ月未満、約7ヶ月未満、約6ヶ月未満、約5ヶ月未満、約4ヶ月未満、約3ヶ月未満、約2ヶ月未満、または約1ヶ月未満である。いくつかの態様では、製造時間は約6ヶ月未満である。
いくつかの態様では、本明細書に記載の方法を使用して産生または製造できるEVは、地域化されたワクチンである。本明細書で使用される場合、「地域化されたワクチン」または「地域ワクチン」という用語は、世界の特定の地域に合わせて調整されたワクチンを指す。例えば、感染性病原体(ウイルスなど)の特定の遺伝的サブタイプ/血清型の地理的単離には、世界中の病原体の広範な多様性に対処するように設計されたワクチンとは対照的に、よりカスタマイズされたワクチンが必要になる可能性がある。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法を使用して、プロデューサー細胞から単離されたEVに抗原を加えることによって、そのような地域化されたワクチンを産生または製造することができ、抗原は、世界の特定の地域内で蔓延している特定の病原体(または病原体の遺伝子サブタイプ/血清型)に関連していると判定されている。そのような病原体の非限定的な例は、本開示の他の箇所で提供される。
いくつかの態様では、本明細書に記載の方法を使用して産生または製造できるEVベースのワクチンは、個別化されたワクチンである。本明細書で使用される場合、「個別化されたワクチン(individualized vaccines)」及び「個別化されたワクチン(personalized vaccines)」という用語は、交換可能に使用でき、特定の個体または個体のサブセットに合わせて調整されたワクチンを指す。多くのネオアンチゲンは、個体または個体のサブセット(例えば、特定の遺伝的背景を共有する人)の特定のがん細胞に特異的であるため、そのような個別化ワクチンは、例えば、ネオアンチゲンを使用するがんワクチンにとって特に興味深い可能性がある。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法を使用して、プロデューサー細胞から単離されたEVに抗原を添加することによって、そのような地域化されたワクチンを産生または製造することができ、抗原は、特定の個体または個体のサブセットにおいて、治療効果(例えば、免疫応答を誘導する)を有する(または有する可能性が高い)と判定されている。
当業者には明らかであるように、地域特異的及び/または個体特異的抗原を同定する方法は、当該技術分野で知られている。例えば、そのそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれるUS2009/0169576;US2014/0178438;Sakkhachornphop,S.,et al.,J Virol Methods 217:70-8(Jun. 2015);及びXu,K.,et al.,Sci Rep 8(1):1067(Jan. 2018)を参照されたい。
いくつかの態様では、本開示はまた、本明細書に記載のEVの産生方法に関する。いくつかの態様では、方法は、EVの2つ以上の成分(例えば、(i)抗原及びアジュバント、(ii)抗原及び免疫モジュレーター、(iii)抗原及び標的化部分、(iv)抗原、アジュバント、及び標的化部分、(v)抗原、免疫モジュレーター、及び標的化部分、(vi)抗原、アジュバント、及び免疫モジュレーター、(vii)抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び標的化部分)を含むプロデューサー細胞からEVを取得することと、任意選択で、取得したEVを単離することと、を含む。いくつかの態様では、方法は、本明細書に開示されるEVの2つ以上の成分(例えば、(i)抗原及びアジュバント、(ii)抗原及び免疫モジュレーター、(iii)抗原及び標的化部分、(iv)抗原、アジュバント、及び標的化部分、(v)抗原、免疫モジュレーター、及び標的化部分、(vi)抗原、アジュバント、及び免疫モジュレーター、(vii)抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、及び標的化部分)を導入することによりプロデューサー細胞を改変することと、改変されたプロデューサー細胞からEVを取得することと、任意選択で、取得したEVを単離することと、を含む。さらなる態様では、方法は、プロデューサー細胞からEVを取得することと、取得されたEVを単離することと、単離されたEVを改変すること(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター、及び/または標的化部分など、複数の外因性生物活性分子を挿入することによって)と、を含む。特定の態様では、方法は、単離されたEVを医薬組成物に製剤化することをさらに含む。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様では、本明細書に提供される方法を使用して産生され得るEVは、以下の特徴のうちの1つ以上を含む:(i)内腔T細胞抗原(例えば、足場部分を使用してEVの内腔表面に結合されている);(ii)表面B細胞抗原(例えば、足場部分を使用してEVの外側表面に結合されている);(iii)STINGアゴニスト(例えば、EVの内腔にロードされる)。本明細書に記載の足場部分(例えば、足場X及び足場Y)に加えて、任意の適切な方法を使用して、目的の抗原または他の任意の分子(例えば、アジュバント、及び/または標的化部分)をEVの外側表面及び/または内腔表面に連結することができる。特定の態様では、目的の抗原または任意の他の分子(例えば、アジュバント及び/または標的化部分)は、当該技術分野で知られている任意の好適なカップリング戦略によってEVの外側表面及び/または内腔表面に連結されている。いくつかの態様では、カップリング戦略としては、アンカー部分、親和性剤、化学的コンジュゲーション、細胞透過性ペプチド(CPP)、スプリットインテイン、SpyTag/SpyCatcher、ALFAタグ、ストレプトアビジン/アビタグ、ソルターゼ、SNAPタグ、ProA/Fc結合ペプチド、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、アンカー部分としては、コレステロール、脂肪酸(例えば、パルミチン酸)、トコフェロール(例えば、ビタミンE)、アルキル鎖、芳香環、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、化学的コンジュゲーションとしては、マレイミド部分、銅を含まない、双直交クリック化学(例えば、アジド/歪みアルキン(DIFO))、金属触媒クリック化学(例えば、CUAAC、RUAAC)、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。目的の抗原または任意の他の分子(例えば、アジュバント及び/または標的化部分)を連結する異なるアプローチに関する追加の説明は、本開示の他の箇所で提供される。
いくつかの態様では、本開示に有用なT細胞抗原を同定するために、インシリコ構造ベースのネットワーク分析を使用して、病原体、例えば、コロナウイルス(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、及び/またはMERS-CoV)の1つ以上の保存されたT細胞(例えば、CD8+T細胞)エピトープを決定することができる。コロナウイルスのT細胞エピトープの非限定的な例を表2に提供する。いくつかの態様では、ネットワーク分析は、コロナウイルスのスパイク、ヌクレオキャプシド、及び/または非構造タンパク質(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、及び/またはMERS-CoV)に適用される。いくつかの態様では、T細胞エピトープはCD8+T細胞エピトープであり、異なるタイプのコロナウイルス(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、及び/またはMERS-CoV)にわたって保存されている。このような分析に関する追加の開示は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるGaiha et al.,Science 364(6439):480-484(May 2019)に提供される。
いくつかの態様では、本開示に有用なB細胞抗原を同定するために、コロナウイルス(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、及び/またはMERS-CoV)のスパイクタンパク質を評価して、さまざまなタイプのコロナウイルス(例えば、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2(COVID-19)、及び/またはMERS-CoV)にわたって保存されているB細胞エピトープを決定できる。本明細書に記載されるように、特定の態様では、EVに(例えば、足場部分を使用してEVの外側表面に)結合させることができるB細胞抗原は、コロナウイルススパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)を含む。RBDに関する追加の開示は、本明細書の他の箇所で提供される。
V. プロデューサー細胞を改変する方法
上記のように、いくつかの態様では、EVを産生する方法は、プロデューサー細胞を複数(例えば、2つ以上)の目的の分子(例えば、本明細書に記載の外因性生物活性分子(例えば、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター)、及び/または標的化部分)で改変することを含む。いくつかの態様では、本明細書に開示されるプロデューサー細胞は、本明細書に開示される足場部分(例えば、足場Xまたは足場Y)でさらに改変され得る。
いくつかの態様では、プロデューサー細胞は、哺乳動物細胞株、植物細胞株、昆虫細胞株、真菌細胞株、または原核細胞株であり得る。ある特定の態様では、プロデューサー細胞は、哺乳動物細胞株である。哺乳動物細胞株の非限定的な例としては、ヒト胎児腎(HEK)細胞株、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、HT-1080細胞株、HeLa細胞株、PERC-6細胞株、CEVEC細胞株、線維芽細胞株、羊膜細胞株、上皮細胞株、間葉系幹細胞(MSC)細胞株、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の態様では、哺乳動物細胞株としては、HEK-293細胞、BJヒト包皮線維芽細胞、fHDF線維芽細胞、AGE.HN(登録商標)神経前駆細胞、CAP(登録商標)羊膜細胞、脂肪性間葉系幹細胞、RPTEC/TERT1細胞、またはこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様では、プロデューサー細胞は、初代細胞である。特定の態様では、初代細胞は、初代哺乳動物細胞、初代植物細胞、初代昆虫細胞、初代真菌細胞、または初代原核細胞であり得る。
いくつかの態様では、プロデューサー細胞は、抗原提示細胞、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、マクロファージ、Tヘルパー細胞、または制御性T細胞(Treg細胞)などの免疫細胞ではない。他の態様では、プロデューサー細胞は、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞、マクロファージ、B細胞、マスト細胞、好中球、クッパー-ブロウィッツ細胞、またはそのような細胞のいずれかに由来する細胞)ではない。いくつかの態様では、プロデューサー細胞は、天然に存在する抗原提示細胞ではない(すなわち、改変されている)。特定の態様では、プロデューサー細胞は、天然に存在する樹状細胞、B細胞、マスト細胞、マクロファージ、好中球、クッパー-ブロウィッツ細胞、これらの細胞のいずれかに由来する細胞、またはそれらの任意の組み合わせではない。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、導入遺伝子またはmRNAであり得、トランスフェクション、ウイルス形質導入、エレクトロポレーション、押し出し、超音波処理、細胞融合、または当該技術分野で知られている他の方法によってプロデューサー細胞に導入することができる。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、トランスフェクションによってプロデューサー細胞に導入される。いくつかの態様では、カチオン性脂質及びポリマーのような合成マクロ分子を使用して1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を適切なプロデューサー細胞に導入することができる(Papapetrou et al.,Gene Therapy 12:S118-S130(2005))。いくつかの態様では、カチオン性脂質は、電荷相互作用によって1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)と複合体を形成する。これらの態様のいくつかでは、正に荷電した複合体は、負に荷電した細胞表面に結合し、エンドサイトーシスによって細胞に取り込まれる。いくつかの他の態様では、カチオン性ポリマーを使用してプロデューサー細胞にトランスフェクトすることができる。これらの態様のいくつかでは、カチオン性ポリマーは、ポリエチレンイミン(PEI)である。特定の態様では、リン酸カルシウム、シクロデキストリン、またはポリブレンのような化学物質を使用して1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をプロデューサー細胞に導入することができる。1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)はまた、粒子介在型トランスフェクション、「遺伝子銃」、微粒子銃、またはパーティクルボンバードメント法などの物理的方法を使用してプロデューサー細胞中に導入することができる(Papapetrou et al.,Gene Therapy 12:S118-S130(2005))。例えば、βガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ、ルシフェラーゼ、または緑色蛍光タンパク質のようなレポーター遺伝子を使用してプロデューサー細胞のトランスフェクション効率を評価することができる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、ウイルス形質導入によってプロデューサー細胞に導入される。モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、レンチウイルス、及びスプーマウイルスを含む多くのウイルスを遺伝子導入ビヒクルとして使用することができる。ウイルス媒介型の遺伝子導入ビヒクルとしては、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、及びヘルペスウイルスのようなDNAウイルスに基づくベクター、ならびにレトロウイルスに基づくベクターが挙げられる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、エレクトロポレーションによってプロデューサー細胞に導入される。エレクトロポレーションは、細胞膜に一過性の孔を形成し、細胞内へのさまざまな分子の導入を可能とする。いくつかの態様では、DNA及びRNA、ならびにポリペプチド及び非ポリペプチド治療剤を、エレクトロポレーションによってプロデューサー細胞に導入することができる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、マイクロインジェクションによってプロデューサー細胞に導入される。いくつかの態様では、ガラス製マイクロピペットを使用して、顕微鏡レベルで、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をプロデューサー細胞内に注射することができる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、押し出しによってプロデューサー細胞に導入される。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、超音波処理によってプロデューサー細胞に導入される。いくつかの態様では、プロデューサー細胞は、高強度音波に曝露され、細胞膜の一過性の破壊が引き起こされ、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にする。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、細胞融合によってプロデューサー細胞に導入される。いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、電気的細胞融合によって導入される。他の態様では、ポリエチレングリコール(PEG)を使用してプロデューサー細胞を融合する。さらなる態様では、センダイウイルスを使用してプロデューサー細胞を融合する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、低張溶解によってプロデューサー細胞に導入される。そのような態様では、プロデューサー細胞を、低イオン強度緩衝液に曝露し、それらを破裂させて1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にすることができる。他の態様では、低張溶液に対する制御された透析を使用して、プロデューサー細胞を膨潤させ、プロデューサー細胞膜に孔を作製することができる。プロデューサー細胞を、その後、膜の再シール形成を可能にする条件に曝露する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、界面活性剤処理によってプロデューサー細胞に導入される。特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にする孔を作製することによってプロデューサー細胞膜を一過性に損わせる穏やかな界面活性剤で、プロデューサー細胞を処理する。プロデューサー細胞にロードした後、界面活性剤を洗い流し、それによって膜を再シール形成する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、受容体媒介性エンドサイトーシスによってプロデューサー細胞に導入される。特定の態様では、プロデューサー細胞は、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)の結合時に受容体及び結合する部分の内部移行を誘導する表面受容体を有する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、濾過によってプロデューサー細胞に導入される。特定の態様では、プロデューサー細胞と1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をプロデューサー細胞より小さい孔径のフィルターに強制的に通すことで、プロデューサー細胞膜の一過性の破壊を引き起こし、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をプロデューサー細胞に入れることができる。
いくつかの態様では、プロデューサー細胞を、数回の凍結融解サイクルに供し、細胞膜破壊を生じさせ、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分のローディングを可能にする。
V.B EVを改変する方法
いくつかの態様では、EVの産生方法は、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をEVに直接導入することによって、単離されたEVを改変することを含む。特定の態様では、1つ以上の部分は、抗原、アジュバント、免疫モジュレーター、標的化部分、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの態様では、1つ以上の部分は、本明細書に開示される足場部分(例えば、足場Xまたは足場Y)を含む。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、トランスフェクションによってEVに導入される。いくつかの態様では、カチオン性脂質及びポリマーのような合成マクロ分子を使用して1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をEVに導入することができる(Papapetrou et al.,Gene Therapy 12:S118-S130(2005))。特定の態様では、リン酸カルシウム、シクロデキストリン、またはポリブレンのような化学物質を使用して1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をEVに導入することができる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、エレクトロポレーションによってEVに導入される。いくつかの態様では、EV膜に一過性の孔を生じさせ、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にする電場に、EVを曝露する。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、マイクロインジェクションによってEVに導入される。いくつかの態様では、ガラス製マイクロピペットを使用して、顕微鏡レベルで、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を直接、EV内に注射することができる。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、押し出しによってEVに導入される。
特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、超音波処理によってEVに導入される。いくつかの態様では、EVは、高強度音波に曝露され、EV膜の一過性の破壊が引き起こされ、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にする。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)をEVの表面にコンジュゲートすることができる(すなわち、EVの外側表面またはEVの内腔表面に直接コンジュゲートまたは連結することができる)。コンジュゲーションは、当該技術分野で公知の方法により、化学的または酵素的に達成することができる。
いくつかの態様では、EVは、化学的にコンジュゲートされた1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を含む。化学的コンジュゲーションは、本明細書に開示されるリンカーまたは親和性リガンドを使用して、または使用せずに、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を別の分子に共有結合させることによって達成することができる。そのようなコンジュゲートの形成は、当該技術分野の範囲内であり、コンジュゲーションを達成するためのさまざまな技法が知られており、特定の技法の選択はコンジュゲートさせる物質によって導かれる。特定の態様では、ポリペプチドをEVとコンジュゲートさせる。いくつかの態様では、脂質、炭水化物、核酸、及び小分子のような非ポリペプチドを、EVとコンジュゲートさせる。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、低張溶解によってEVに導入される。そのような態様では、EVを、低イオン強度緩衝液に曝露し、それらを破裂させて1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にすることができる。他の態様では、低張溶液に対する制御された透析を使用して、EVを膨潤させ、EV膜に孔を作製することができる。EVを、その後、膜の再シール形成を可能にする条件に曝露する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、界面活性剤処理によってEVに導入される。特定の態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)のローディングを可能にする孔を作製することによってEV膜を一過性に損わせる穏やかな界面活性剤で、細胞外小胞を処理する。EVにロードした後、界面活性剤を洗い流し、それによって膜を再シール形成する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)は、受容体媒介性エンドサイトーシスによってEVに導入される。特定の態様では、EVは、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)の結合時に受容体及び結合する部分の内部移行を誘導する表面受容体を有する。
いくつかの態様では、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)を、機械による発火によってEVに導入する。特定の態様では、細胞外小胞は、金マイクロキャリアなどの重い粒子または荷電粒子に結合させた1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分)によって粒子を当てられ得る。これらの態様のいくつかでは、粒子は、粒子がEV膜を横断するように機械的または電気的に加速され得る。
いくつかの態様では、細胞外小胞を、数回の凍結融解サイクルに供し、EV膜破壊を生じさせ、1つ以上の部分(例えば、ペイロード及び/または標的化部分のローディングを可能にする。
V.C EVを分離する方法
いくつかの態様では、本明細書に開示するEVの産生方法は、プロデューサー細胞からEVを単離することを含む。特定の態様では、EVは、プロデューサー細胞から細胞培地中に放出される。EVの単離のすべての既知の様式は、本明細書での使用に適すると思われることが企図される。例えば、電荷(例えば、電気泳動分離)、サイズ(例えば、濾過、分子ふるいなど)、密度(例えば、通常の遠心分離または勾配遠心分離)、スベドベリ定数(例えば、外力を伴うかまたは伴わない沈降など)に基づく分離を含めて、EVの物理的特性を用いて、EVを培地または他の供給源材料から分離することができる。代替的にまたは追加的に、単離は、1つ以上の生物学的特性に基づくことができ、表面マーカーを使用し得る方法(例えば、沈殿、固相への可逆的結合、FACS分離、特異的リガンド結合、非特異的リガンド結合、アフィニティ精製など)を含む。
単離及び濃縮は、典型的には連続遠心分離を含む、一般的かつ非選択的様式で行うことができる。代替的に、単離及び濃縮は、EVまたはプロデューサー細胞特異的表面マーカーを使用するような、より特異的かつ選択的な様式で行うことができる。例えば、特異的表面マーカーは、免疫沈降、FACSソーティング、アフィニティ精製、及びビーズ結合リガンドを用いた磁気分離において使用され得る。
いくつかの態様では、サイズ排除クロマトグラフィーを利用して、EVを単離することができる。サイズ排除クロマトグラフィー技法は、当該技術分野で公知である。例示的で非限定的な技法を、本明細書に提供する。いくつかの態様では、ボイド容積画分は単離され、目的のEVを含む。さらに、いくつかの態様では、当該技術分野で一般に公知のように、(1つ以上のクロマトグラフィー画分の)遠心分離技法によって、クロマトグラフィー分離後にEVをさらに単離することができる。いくつかの態様では、例えば、密度勾配遠心分離を利用して、細胞外小胞をさらに単離することができる。特定の態様では、プロデューサー細胞由来のEVを他の起源のEVからさらに分離することが望ましい場合がある。例えば、プロデューサー細胞に特異的な抗原抗体を使用する免疫吸着剤捕捉により、プロデューサー細胞由来のEVを非プロデューサー細胞由来のEVから分離することができる。
いくつかの態様では、EVの単離は、示差遠心分離、サイズに基づく膜濾過、免疫沈降、FACSソーティング、及び磁気分離を含むがこれらに限定されない方法の組み合わせを含み得る。
VII. 治療の方法
本開示は、感染性の疾患または障害、例えばコロナウイルス感染症を予防及び/または治療することをそれを必要とする対象において行う方法であって、本明細書中に開示されるEVを、対象に投与することを含む、方法を提供する。いずれかの1つの理論に拘束されるものではないが、いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、感染性の疾患または障害に関連する分子(例えば、Sタンパク質、Mタンパク質、及び/またはEタンパク質)に特異的に結合することができる中和抗体を誘導することによって、これらの感染性の疾患または障害を治療及び/または予防することができる。
本開示のEVは、当該技術分野で知られている任意の有用な方法及び/または経路によって対象に投与することができる。いくつかの態様では、EVは、対象の循環系に静脈内投与される。いくつかの態様では、EVは、好適な液体に注入され、対象の静脈中に投与される。
いくつかの態様では、EVは、対象の循環系に動脈内投与される。いくつかの態様では、EVは、好適な液体に注入され、対象の動脈中に投与される。
いくつかの態様では、EVは、鼻腔内投与によって対象に投与される。いくつかの態様では、EVは、局所投与または全身投与のいずれかの形態で、鼻を通して吹き込むことができる。特定の態様では、EVは鼻スプレーとして投与される。いくつかの態様では、鼻腔内投与は、本明細書に開示されるEVの胃腸組織への効果的な送達を可能にすることができる。胃腸組織に送達されるそのようなEVは、さまざまな腸関連病原体に対する保護を提供するのに有用であり得る。
いくつかの態様では、EVは、腹腔内投与によって対象に投与される。いくつかの態様では、EVは、好適な液体に注入され、対象の腹膜中に投与される。いくつかの態様では、腹腔内投与は、リンパ管へのEVの分布をもたらす。いくつかの態様では、腹腔内投与は、胸腺、脾臓、及び/または骨髄へのEVの分布をもたらす。いくつかの態様では、腹腔内投与は、1つ以上のリンパ節へのEVの分布をもたらす。いくつかの態様では、腹腔内投与は、頸部リンパ節、鼠径部リンパ節、縦隔リンパ節、または胸骨リンパ節のうちの1つ以上へのEVの分布をもたらす。いくつかの態様では、腹腔内投与は、膵臓へのEVの分布をもたらす。
本明細書に開示されるEVを投与するために使用できる他の投与経路の非限定的な例としては、非経口、局所、経口、皮下、皮内、経皮、直腸、腹腔内、筋肉内、舌下、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書に開示されるように、いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて対象に投与することができる。特定の態様では、1つ以上の追加の治療剤及びEVが同時に投与される。いくつかの態様では、1つ以上の追加の治療剤及びEVが逐次的に投与される。いくつかの態様では、EVは、1つ以上の追加の治療剤の投与の前に対象に投与される。特定の態様では、EVは、1つ以上の追加の治療剤の投与の後に対象に投与される。本明細書で使用される場合、「治療剤」という用語は、本明細書で開示される感染性の疾患または障害の治療に使用できる任意の薬剤を指す。いくつかの態様では、本開示のEVと組み合わせて使用できる1つ以上の追加の治療剤は、EVでは発現しないペイロード(例えば、抗原、アジュバント、及び/または免疫モジュレーター)を含む。例えば、本明細書に開示される治療方法は、それを必要とする対象に(i)抗原のないEVと、(ii)EVで発現されない抗原(例えば、可溶性抗原)と、を投与することを含み得る。
いくつかの態様では、本開示で治療することができる対象は、ヒトである。いくつかの態様では、対象は非ヒト哺乳動物(例えば、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ウシ、ニワトリ、トリ、及びクマ)である。したがって、いくつかの態様では、本明細書に開示されるEVは、動物(すなわち、非ヒト哺乳動物)の健康を改善するために使用することができる。
いくつかの態様では、本開示は、(i)アジュバント及び抗原を含む細胞外小胞を含むプライミング投与を対象に投与することと、(ii)抗原を含む細胞外小胞を含むブースティング投与を対象に投与することと、を含む、それを必要とする対象にワクチン接種する方法に関する。
いくつかの態様では、抗原はコロナウイルスに由来する。
いくつかの態様では、プライミング投与は皮下投与される。いくつかの態様では、ブースト投与は鼻腔内に投与される。
いくつかの態様では、アジュバントはSTINGアゴニストである。いくつかの態様では、抗原は、足場部分に連結されている。いくつかの態様では、足場部分は足場Xである。
いくつかの態様では、ブースティング投与中のEVは、アジュバントをいっさい含まない。
本明細書に記載の投与方法のいずれかにおいて、いくつかの態様では、EVは、「プライムプル」投与レジメンを使用して対象に投与することができる。本明細書で使用される用語「プライムプル」投与レジメンは、対象が第1の投与レジメン(本明細書では「プライミング投与」とも呼ばれる)で最初に免疫され、次いでその後、第2の投与レジメン(本明細書では「ブースティング投与」とも呼ばれる)を受ける投与スケジュールを指す。特定の態様では、第1の投与レジメンは第1のEVを含み、第2の投与レジメンは第2のEVを含み、第1のEVと第2のEVは組成が異なる。例えば、特定の態様では、第1のEVは、抗原及び本明細書に記載の1つ以上の他の部分(例えば、アジュバント、免疫調節、及び/または標的化部分)を含み、第2のEVは、抗原を含むが、第1のEVに存在する1つ以上の他の部分を含まない。いくつかの態様では、第1の投与レジメンと第2の投与レジメンは、異なる投与経路(例えば、当該技術分野で知られている及び/または本明細書に開示されている投与経路の任意の組み合わせ)によって対象に投与される。
したがって、いくつかの態様では、本明細書に記載の投与(またはワクチン接種)方法は、(i)抗原及びアジュバントを含む第1のEVを含むプライミング投与を対象に投与することと、(ii)抗原を含むが第1のEVに存在するアジュバントを含まない第2のEVを含むブースティング投与を対象に投与することと、を含む。いくつかの態様では、第2のEVはアジュバントを含まない。いずれか1つの理論に束縛されるものではないが、いくつかの態様では、プライムプル投与レジメンは、例えば対象にブースティング投与を投与する際にアジュバントの使用を必要としないことにより、本明細書に記載のEVベースのワクチンの安全性をさらに改善することができる。これにより、特定のアジュバントで発生する可能性のある非特異的な炎症のリスクを回避できる。
さらに、いくつかの態様では、プライムプル投与レジメンの使用は、目的の特定の組織(例えば、肺またはコロナウイルス感染の他の部位)への免疫細胞の遊走を増強し得る。例えば、特定の態様では、対象は、1つ以上の免疫細胞をプライミングまたは活性化するための第1の投与レジメンを受け、その後、第2の投与レジメンを受け、この第2の投与レジメンは、プライミングされた免疫細胞の目的の特定の組織への遊走を促進することができる。いくつかの態様では、これは、(i)組織特異的投与経路を用いて第2の投与レジメンを投与すること、(ii)第2の投与レジメンのEVを1つ以上の組織特異的標的化部分を含むように改変すること、または(iii)(i)と(ii)の両方によって達成することができる。そのような投与経路及び標的化部分の非限定的な例は、本開示全体にわたって提供される。
本開示を実施する際には、別段の指示がない限り、細胞生物学、細胞培養、分子生物学、トランスジェニック生物学、微生物学、組換えDNA、及び免疫学の従来的技法を採用し、このような技法は当業者の技能の範囲内である。そのような技法は、文献において十分に説明されている。例えば、Sambrook et al.,ed.(1989) Molecular Cloning A Laboratory Manual(2nd ed.;Cold Spring Harbor Laboratory Press);Sambrook et al.,ed.(1992) Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(Cold Springs Harbor Laboratory,NY);D. N. Glover ed.,(1985) DNA Cloning,Volumes I and II;Gait,ed.(1984) Oligonucleotide Synthesis;Mullis et al. 米国特許第4,683,195号;Hames and Higgins,eds.(1984) Nucleic Acid Hybridization;Hames and Higgins,eds.(1984) Transcription And Translation;Freshney(1987) Culture Of Animal Cells(Alan R. Liss,Inc.);Immobilized Cells And Enzymes(IRL Press)(1986);Perbal(1984) A Practical Guide To Molecular Cloning;the treatise,Methods In Enzymology(Academic Press,Inc.,N.Y.);Miller and Calos eds.(1987) Gene Transfer Vectors For Mammalian Cells,(Cold Spring Harbor Laboratory);Wu et al.,eds.,Methods In Enzymology,Vols. 154 and 155;Mayer and Walker,eds.(1987) Immunochemical Methods In Cell And Molecular Biology(Academic Press,London);Weir and Blackwell,eds.,(1986) Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I-IV;Manipulating the Mouse Embryo,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,(1986);Crooke,Antisense drug Technology:Principles,Strategies and Applications,2nd Ed. CRC Press(2007)及びAusubel et al.(1989) Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley and Sons,Baltimore,Md.)を参照されたい。
上で引用されるすべての参照文献、及び本明細書で引用されるすべての参照文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
次の実施例は、例示のために提供されるものであり、限定のためのものではない。
実施例1:操作されたエキソソームの生成
本明細書に記載のエキソソームを生成するために、ヒト胎児腎臓(HEK)細胞株(HEK293SF)を使用した。次いで、目的の薬剤(例えば、抗原、アジュバント、または免疫モジュレーター)に連結された足場X及び/または足場Yで細胞を安定的にトランスフェクトした。図1A、図1B、及び図2を参照されたい。例えば、CD40L発現エキソソームは、HEK293SF細胞に、単量体(pCB-518からpCB-526)または強制三量体(pCB-607及びpCB-527)として発現されたCD40L-GFP PTGFRN融合分子をトランスフェクトすることによって生成された。三量体CD40L-GFP PTGFRN融合分子の例を図1Aに示す。同様に、ニワトリオボアルブミン(OVA)発現エキソソームを生成するために、HEK293SF細胞において、BASP1のアミノ酸1~10への融合物(「BASP1(1-10)-OVA」)としてオボアルブミンを安定に発現させた。
トランスフェクション時に、HEK293SF細胞を、既知組成培地で7日間、高密度に増殖させる。培養上清を回収し、300~800×gで5分間、室温で遠心分離して、細胞と大きな残屑を除去した。次いで、培地上清に1000U/LのBENZONASE(登録商標)を補充し、37℃の水浴中で1時間インキュベートした。上清を回収し、16000×gで30分間、4℃で遠心分離して残留する細胞残屑及びその他の大きな夾雑物を除去した。次いで、上清を133,900×gで3時間、4℃で超遠心分離にかけ、エキソソームをペレット化した。上清を捨て、残留培地をチューブの底からすべて吸引した。ペレットを200~1000μLのPBS(-Ca-Mg)中に再懸濁した。
エキソソーム集団をさらに濃縮するため、ペレットを密度勾配精製(スクロースまたはOPTIPREP(商標))により処理した。
この勾配を、SW41 Tiローターに入れた12mLのUltra-Clear(344059)チューブ中、200,000×gで16時間、4℃でスピンしてエキソソーム画分を分離した。
このエキソソーム層を上層から静かに取り出し、38.5mLのUltra-Clear(344058)チューブ中、約32.5mLのPBSに希釈し、133,900×gで3時間、4℃で再度超遠心分離を行って、精製されたエキソソームをペレット化した。得られたペレットを最小量のPBS(約200μL)に再懸濁し、4℃で保存した。
OPTIPREP(商標)勾配では、SW41 Tiローター用の12mLのUltra-Clear(344059)チューブ中、等量の10%、30%、及び45%のOPTIPREP(商標)を用いて3段階の無菌勾配を調製する。ペレットをOPTIPREP(商標)勾配に加え、200000×gで16時間、4℃で超遠心分離を行ってエキソソーム画分を分離した。次いで、エキソソーム層を、チューブの上層約3mLから静かに回収した。
このエキソソーム画分を、38.5mLのUltra-Clear(344058)チューブ中、約32mLのPBSに希釈し、133900×gで3時間、4℃で超遠心分離を行って精製されたエキソソームをペレット化した。次いで、ペレット化したエキソソームを、最小量のPBS(約200μL)に再懸濁し、使用する準備ができるまで4℃で保存する。
実施例2:抗原特異的T細胞応答を誘導する操作されたエキソソームの有効性
ウイルス特異的CD8T細胞は、一次SARS-CoV感染後の病原体クリアランスに必要である。SARS-CoV特異的メモリーCD8 T細胞は、影響を受けやすい宿主を致命的なSARS-CoV感染から保護する。強力な抗原特異的CD8+T細胞応答を生成するexoVACCプラットフォームの能力と、組織常在性メモリーT細胞応答を拡大する能力は、SARS-Cov2に対するCD8 T細胞ベースのワクチンを開発するユニークな機会を提供する。
本明細書に記載のEVが抗原特異的T細胞応答を誘導できることを実証するために、オボアルブミン(OVA)を含むEVを本明細書に記載の方法を使用して構築した。OVAはPTGFRNのN末端に融合され、EVの外側表面上に提示された(「PrX-OVA」)。EVの一部には、EVの内腔にSTINGアゴニストがさらにロードされた(「PrX-OVA-STING」)。次いで、本明細書に記載のプライムアンドプル投与戦略を使用して、EVをマウスに投与した。図8に示すように、皮下(SQ)、鼻腔内(IN)、または皮内(ID)投与により、動物に2回(すなわち、0日目及び初回投与後7日目)ワクチン接種した。初回投与後14日目に動物を屠殺し、動物においてT細胞免疫応答を観察した。
図9A、9B、10A、10B、10C、11A、及び11Bに示されるように、本明細書に記載のEVを受けた動物は、組換えOVA+可溶性STINGアゴニスト(すなわち、群9)で処置された動物と比較して、肺(すなわち群2~8)において有意に多くの全T細胞数を有しており、本明細書に記載のEVの効力を実証する。総T細胞の増加は、OVA特異的エフェクターメモリーCD8+T細胞を含む、OVA特異的なCD4+T細胞とCD8+T細胞の両方の増加と相関していた。投与経路のさまざまな組み合わせは、最小限の効果しかないように見えた。さらに、OVA特異的エフェクターメモリーCD8+T細胞は、ブーストに使用されたEVがSTINGアゴニストを含まない肺でも観察され(すなわち、グループ3、4、及び7)、本明細書に記載のEVを使用してブーストするためにアジュバントは必要ではないことを示唆する。また、図10Cに示されるように、アジュバント添加ブースティング投与が鼻腔内投与された群2及び5と比較して、本明細書に記載のプライムプル投与戦略は、肺における非特異的T細胞炎症性活性化をもたらさなかった(群3及び4)。同様の結果が脾臓で観察された(図12A、12B、13A、及び13Bを参照されたい)。
上記の結果は、本明細書に記載のEVの安全性と、本開示のプライミングアンドプルレジメンの有効性を実証している。
実施例3:コロナウイルス細胞外小胞ワクチンの開発
コロナウイルスの治療における本明細書に記載のEVの有効性を評価するために、コロナウイルススパイクタンパク質のRBDを含むEVを、本明細書に記載の方法を使用して構築した(「exoRBD」)。RBDタンパク質は、全長PTGFRN(「exoRBD(l)」)またはPTGFRN断片(「exoRBD(s)」)のいずれかのN末端に融合された。EVの一部には、EVの内腔にSTINGアゴニストがさらにロードされた(「STING exoRBD」)。次いで、図14Aに示すように、異なるEVを使用してマウスにワクチン接種した。動物のそれぞれは、皮下(SQ)または鼻腔内(IN)投与のいずれかを介して2回の投与(0日目及び14日目)を受けた。次いで、初回投与後28日目に動物から血清を採取し、ELISAアッセイを用いて抗RBD抗体応答を評価した。
図14Bに示されるように、exoRBD(STINGアゴニストを含むかまたは含まない)でワクチン接種されたすべての動物において、血清中に有意なレベルの抗RBD抗体があった。同様に、投与経路の特定の組み合わせは、有意な効果があるようには見えなかった。また、実施例2で観察されたように、STINGアゴニストが2回目の投与の一部として含まれていない場合(可溶性STINGとして、またはEVの内腔にロードされて)でさえ、有意なレベルの抗RBD抗体が観察された。さらに、EVワクチン接種群のいくつかからの動物で観察された抗体も中和していた(例えば、図14C及び14Dの群1、3、5、及び8を参照されたい)。
次に、TヘルパーエピトープまたはB細胞免疫モジュレーターの追加が抗RBD抗体レベルをさらに高めることができるかどうかを評価するために、TヘルパーエピトープItgb1またはオボアルブミン(OVA)のいずれかを含むEVは、外側表面上でPTGFRNに融合されている(「PrX-Itgb1」)。または(「PrX-OVA」)を、外側表面上でRBDがPTGFRNに融合したEVと共投与するか、または代替的に外側表面上でRBDがPTGFRNと融合したEVをB細胞共刺激剤(抗CD40アゴニスト抗体)とともに投与した。マウスは、図15に示されるように、異なるEVでワクチン接種された(0日目及び14日目)。次いで、初回投与後35日目に動物を屠殺し、動物の抗RBD抗体レベル及び中和抗体活性を観察した。
図15B~15Gに示すように、CD40活性化によるB細胞共刺激は、抗RBD抗体レベル及び中和活性を増強した。
実施例4:コロナウイルス抗原を含むEVのさらなる特性評価
本明細書に記載のEVが、コロナウイルス感染症などの感染性疾患の治療に有用な抗原を発現するように操作できることをさらに実証するために、コロナウイルスのB細胞抗原とT細胞抗原の両方を含むようにEVを操作した。具体的には、実施例3に記載されているように、コロナウイルススパイクタンパク質のRBDタンパク質をPTGFRN(全長と断片の両方)のN末端に融合させ、EVの外側表面上に提示した。さらに、EVはコロナウイルスのT細胞エピトープ(例えば、スパイクタンパク質、ヌクレオキャプシド、膜タンパク質、及び/またはORF3a)を含むように操作され、単一ペプチドとして、コンカテマーペプチド抗原として、またはコンカテマータンパク質抗原として、EVの内腔表面上に発現した(PTGFRNまたはBASP1に融合)(図19A、19B、及び19Cを参照されたい)。抗原の発現は、ウエスタンブロットとHiBiTアッセイの両方によって確認された(それぞれ図20A及び20Bを参照されたい)。
コロナウイルス抗原の発現レベルを評価するために、EVは、PTGFRNのN末端に融合した、コロナウイルスの、RBDタンパク質またはスパイクタンパク質全体のいずれかを含むように操作され、EVの外側表面上に提示された(図21Aを参照されたい)。図21Bに示されるように、構築されたEVのそれぞれは、外側表面上にコロナウイルス抗原の複数のコピーを発現した。
次に、EVにおけるコロナウイルスのT細胞エピトープの発現をさらに評価するために、EVを改変して、外側表面上(PTGFRNに融合)または内腔表面上(PTGFRNまたはBASP-1に融合)にコロナウイルスのコンカテマーT細胞エピトープを含むようにした(図22Aを参照されたい)。発現は、ウエスタンブロットとHiBiTアッセイの両方によって確認された(図22B及び22Cを参照されたい)。
上記の結果は、本明細書に開示されるさまざまな疾患または障害、例えば、コロナウイルス感染の治療に有用であり得る複数の抗原(B細胞抗原とT細胞抗原の両方)を含むように操作することができるため、本明細書に記載されるEVの汎用性を実証する。
実施例5. exoVACC(商標):強力で調整可能なB細胞応答及びT細胞応答を誘導する、新規なエキソソームベースのワクチンプラットフォーム。
背景:exoVACC(商標)は、外因性抗原、アジュバント、及び免疫モジュレーターを抗原提示細胞に選択的に送達して、強力な細胞性免疫応答及び体液性免疫応答を誘導するように設計された、新規なエキソソームベースのワクチンプラットフォームである。エキソソームは天然の細胞外送達小胞であるが、本質的に非免疫原性である。exoVACC(商標)免疫原性に影響を及ぼす特性をよりよく理解するために、さまざまな抗原アジュバントの設計を調査した。エキソソーム足場タンパク質PTGFRN及びBASP1を使用して、PTGFRNとの融合によってエキソソーム表面上に、またはBASP1との融合によって内腔に、モデル抗原OVAを選択的に発現させた。本発明者らは、異なるアジュバントを共ロードし、異なる投与経路で免疫したマウスの体液性免疫応答と細胞性免疫応答の両方を評価した。異なる処置群を図16Aに記載する。
結果:エキソソーム表面上に発現したOVAによる免疫は、単回の免疫の14日後の早期に抗OVA IgG抗体応答を誘導し、隔週のブースト免疫後に増加した。図16B~16Gを参照されたい。抗体応答は、アジュバントなしで、従来の可溶性OVA及びアジュバントで免疫したマウスよりも高いレベルで誘導された。特に、ミョウバン、CpG、またはミョウバンとCpGアジュバントの両方がエキソソームにロードされた場合、抗体応答は増強されなかった。対照的に、内腔にOVAを発現するエキソソームで免疫したマウスは、数回のブースト免疫後でも抗体応答が非常に乏しかった。抗OVA IgG抗体レベルは、同量の可溶性OVAで免疫したマウスよりも有意に低かった。しかしながら、内腔OVAを発現するエキソソームにアジュバントをロードすると、表面OVAを発現するエキソソームで免疫したマウスに匹敵する抗体応答が誘導された。同様に、アジュバントなしで内腔OVAを発現するエキソソームの免疫化も、複数回の投与後及び複数の投与経路(RoA)を介しても、抗原特異的T細胞応答を誘導できなかった。
先に示したように(例えば、実施例2を参照されたい)、アジュバントのローディングは、複数のRoAを介した単一の免疫化後に強力なTエフェクターメモリー(TEM)及び組織常在性メモリーT細胞(TRM)応答を誘導した。特に、抗原特異的TRMの誘導は、可溶性OVA及びアジュバントによる免疫と比較して著しく優れていた。表面上にOVAを発現するエキソソームも、強力なT細胞応答を誘導した。OVA特異的な肺のTRM及びTEMは、STINGアジュバント添加エキソソームのIN免疫を介して誘導されたが、マウスを最初にアジュバント添加エキソソームによってSCで免疫し、続いてアジュバント添加せずにINでブーストを行った「プライムプル」レジメンによっても誘導された。対照的に、プライムプッシュレジメンを使用して可溶性OVA及びSTINGアジュバントで免疫化されたマウスは、強いT細胞応答を誘発しなかった。
最後に、E.G7-OVA腫瘍モデルにおいて、内腔でOVAを発現し、STINGアゴニストアジュバント(「exoVACC」)をロードされたエキソソームの有効性を評価した。図23Aに示すように、マウスは、以下のうちの1つのうちの1つを単回投与された:(1)皮下投与によるPBS単独;(2)鼻腔内投与によるexoVACC;(3)皮下投与によるexoVACC;(4)鼻腔内投与による可溶性OVA+PolyI:C;(5)皮下投与による可溶性OVA+PolyI:C。皮下(SC)または鼻腔内(IN)のいずれかで投与された単一の予防免疫は、可溶性OVA及びポリI:Cで免疫されたマウスと比較して、腫瘍増殖速度を有意に低下させ(図23B及び23D)、生存率を改善した(図23C)。OVAエキソソームによってSCで免疫したマウスの33%が完全奏功を示した。
結論:exoVACC(商標)は、抗原の向きとアジュバントのローディングによって抗原特異的免疫応答を調節できるようにする汎用性の高いワクチンプラットフォームである。exoVACC(商標)は、さまざまな動物モデルにおいて、従来のワクチン製剤と比較して、複数の投与経路を介して優れた全身性及び組織常在性免疫応答を誘導した。
実施例6. コロナウイルス抗原を含むExo-VACC(商標)のワクチン接種
コロナウイルス抗原のみを有するExo-VACC(商標)、及びコロナウイルス抗原とアジュバント、例えば、STINGアゴニストとを有するExo-VACC(商標)は、本開示、例えば、実施例3及び4に従って作製された。エキソソームを調整したのち、エキソソームがワクチン接種レジメン、例えばプライムプルレジメンを用いて対象に投与された。例えば、特定の例では、対象は、コロナウイルス抗原及びアジュバント、例えばSTINGアゴニストを含むエキソソームを含むプライミング投与を皮下投与された。次いで、対象は、コロナウイルス抗原を含むがアジュバントを含まないエキソソームを含むブースティング投与を鼻腔内投与された。
実施例3でさらに記載されるように、そのようなプライム-プル投与レジメンは、インビボでコロナウイルス特異的免疫応答を誘導するのに有効であった(例えば、図14C、14D、及び15B~15Eを参照されたい)。ブースティング投与の一部としてアジュバントは必要ないため、本明細書で提供される結果は、本明細書に記載のEVを使用したプライムプル投与戦略が、コロナウイルスの治療において安全かつ効果的であり得ることを示唆している。
実施例7. ALFAプラグアンドプレイシステムを用いたRBDを含むEVの構築
本明細書に記載のEVを使用してコロナウイルスを治療できることのさらなる実証として、本明細書に記載のALFAプラグアンドプレイシステムを使用して、コロナウイルススパイクタンパク質のRBDタンパク質を含むようにEVを改変した。簡潔に述べると、NbALFAナノボディは、表面提示足場PTGFRNへの融合物としてEV表面上に発現した。RBDは、それぞれ従来の一過性トランスフェクションとカラムクロマトグラフィーを使用して発現及び精製され、ALFAタグに融合された。図17A。室温で30分間混合することにより、RBD-ALFAtagをNbALFA EVにコンジュゲート結合させた。非結合のALFAタグ付きRBDは、超遠心分離またはサイズ排除クロマトグラフィーによって除去され、その結果、NbALFA EVの表面上にALFAタグ付きRBDが安定して結合した。図17B~17Fは、SDS-PAGEとウエスタンブロットの両方を使用して、EVへのALFAタグ付きRBDの成功した精製及びローディングを示す。
次いで、EVをマウスに投与し、抗RBD抗体応答を観察した。具体的には、動物に以下のうちの1つを単回皮下投与した:(i)「exoRBD」=PTGFRNに直接融合されたRBD;(ii)「rRBD+STING」=組み換えRBDタンパク質+可溶性STINGアゴニスト;(iii)「rRBD+Exo」=組み換えRBDタンパク質+EV単独(すなわち、EVに結合していないRBD);及び(iv)PBS単独。図17Bにおいて、動物は以下のうちの1つでワクチン接種された:(i)「NbALFA Exo+RBD-ALFAtag」=ALFAプラグアンドプレイシステムを用いてPTGFRNにコンジュゲートされたRBD;(ii)「rRBD」=組み換えRBDタンパク質単独;(iii)「rRBD」=組み換えRBDタンパク質+可溶性STINGアゴニスト;(iv)「Exo+rRBD」=組み換えRBDタンパク質+EV単独(すなわち、EVに結合していないRBD);及び(v)PBS単独。対照動物には、8μgの組換えRBD単独(rRBD)、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストをアジュバント添加した20μgのrRBD(rRBD+STING)、8μgのrRBDをエキソソームと共投与(rRBD+Exo)、またはPBS単独を投与した。ワクチン接種の14日後、それぞれの動物から非致死採血を行い、抗RBD抗体力価を従来のプレートベースのELISAによって決定した。
図18A及び18Bに示されるように、rRBD、アジュバント添加rRBD、またはrRBDと共投与されたエキソソームと比較して、ALFAタグ付きRBDを提示するエキソソームから優れた免疫原性が観察され、エキソソーム表面上の抗原の提示が免疫原性応答を誘発するために重要であったことを示唆した。データはまた、ALFAシステムがインビボ環境で期待どおりに機能していたことを示唆している。
まとめると、上記の実施例で提供されたデータは、本明細書に記載のEV(例えば、コロナウイルス抗原を含む)が強力なコロナウイルス特異的免疫応答を誘発できることを示しており、COVID-19などのコロナウイルスの治療に有用であり得ることを示唆している。
実施例8.PTGFRNに融合したアクセプタードメインを含むEVの構築
ワクチンプラットフォームとして本明細書に記載されているEVの汎用性をさらに実証するために、EVの表面に分子を迅速かつ効率的に結合する能力について、いくつかの異なる「プラグアンドプレイ」または「クリップオン」戦略を分析した。
簡潔に述べると、HEK293細胞を、PTGFRNのN末端に融合したアクセプタードメインをコードする構築物でトランスフェクトした。3つの異なるアクセプタードメインを分析した:(1)SpyCatcher、(2)CfaC、及び(3)ALFANb。図25A及び25Bに示されるように、PTGFRN融合タンパク質のすべてが、トランスフェクション後少なくとも1週間安定して発現した。次いで、PTGFRN融合タンパク質を含むEV(例えば、エキソソーム)が首尾よく産生され、プロデューサー細胞から精製された(図25C及び25Dを参照されたい)。
本明細書に記載され、さらに図26に示されるように、本明細書で生成されたEV(例えば、エキソソーム)は、目的の部分(例えば、抗原)が迅速に結合され得る「ベース」EVとして有用であり得る。
実施例9. ALFAタグに融合したNanoLucルシフェラーゼを含むEVの構築
本明細書に記載のEVベースのワクチンの能力にさらに取り組むために、PTGFRNに融合したALFANbを過剰発現するEVを、ALFAタグペプチドに融合した可溶発現NanoLucで機能化した。ALFAタグはALFANbと相互作用して、安定した非共有相互作用を形成することができる。図27Aは、使用される一般的な方法を提供する。そして、図27Bに示されるように、SDS-PAGE分析は、NanoLuc-ALFAtagの1Xまたは10Xモル過剰で、NanoLuc-ALFAtagがエキソソーム表面上に発現したALFANb-PTGFRNタンパク質と結合することができることを確認した。図28A及び28Bに示されるように、対照(すなわち、ポリヒスチジンタグに融合されたNanoLucと混合されたエキソソーム)と比較して、NanoLuc-ALFAtagのローディングがエキソソーム上で有意に高く、ローディングがALFAタグとエキソソーム上のALFANb-PTGFRN融合体との間の特異的な相互作用のためであったことを示している。そして、図29A及び29Bに示されるように、ALFAタグとALFANb-PTGFRN融合体との間の相互作用は、生理学的条件下で長期間安定したままであった。
実施例10. Cfaスプリットインテインに融合されたNanoLucルシフェラーゼを含むEVの構築
上記の結果を確認するために、PTGFRNに融合したCfaCを過剰発現するEVを、CfaNに融合した可溶発現NanoLucで機能化した。同様に、ポリヒスチジンタグに融合したNanoLucを対照として使用した。使用される一般的な方法を図30Aに提供する。インテイントランススプライシングはNanoLucの共有結合をもたらすので、分子量の明確なシフトがSDS-PAGE(NL-PTGFRN)によって観察された(図30Bを参照されたい)。NanoLucの発現をエキソソームで測定したところ、NanoLucの成功した結合がさらに確認された。図31A及び31Bに示されるように、NanoLuc-ヒスチジン対照と混合されたエキソソームと比較して、NanoLuc-CfaNと混合されたエキソソームは、有意に高いNanoLuc発現を有していた。
実施例11. モジュラーEVの追加構築
上記の実施例に加えて、図32Aに記載されるように、PTGFRNに融合したSpyCatcherを過剰発現する単離されたEVを、SpyTagに融合した可溶発現NanoLucで機能化した。図32Bに提供されるSDS-PAGEは、SpyCatcher-PTGFRN過剰発現エキソソームへのNanoLuc-SpyTagのローディングを確認する。SpyCatcher/SpyTagは自発的なイソペプチド結合を形成するので、NanoLuc-SpyTagの共有結合は分子量の明らかな変化をもたらし、SDS-PAGE(NL-SpyTag/SpyCatcher-PTGFRN)によって見ることができる(図32Bを参照されたい)。図33A及び33Bは、結果を定量的に確認する。
図34に示されるように、先に議論したアクセプタードメイン(すなわち、ALFANb、CfaC、及びSpyCatcher)で同様の結果が観察された。
まとめると、上記の結果は、本明細書に記載のEV(例えば、エキソソーム)が、広範囲の疾患及び障害を迅速に治療するための有用なワクチンプラットフォームになり得ることを確認する。
実施例12.EVにおける複数のペイロードのローディングの分析
次に、本明細書に記載のEVが複数のペイロード(例えば、抗原、アジュバント、免疫調節部分、及び/または標的化部分)を含む能力を評価した。簡潔に述べると、ALFAタグペプチド(10μg)に融合したNANOLUC(商標)ルシフェラーゼ(Nluc)(Nluc-ALFAtag)と、ALFAタグペプチドに融合したマウスIL-12(mIL12-ALFAtag)のモル当量を、以下のEVと個別または同時に混合した:(1)天然EV;または(2)PTGFRNに融合したALFA特異的ナノボディ(NbALFA)を過剰発現する操作されたEV(NbALFA-EV)。混合物を室温で30分間インキュベートした。次に、未結合のNluc-ALFAtag及び/またはmIL12-ALFAtagを超遠心分離(100,000×gで20分間)により除去した。EVペレットをPBSに再懸濁し、SDS-PAGE及びウエスタンブロットで分析した。
図44に示されるように、天然EVでは、Nluc-ALFAtagまたはmIL12-ALFAtagのいずれについても有意なローディングは観察されなかった。しかしながら、NbALFA-EVでは、ウエスタンブロットとSDS-PAGEの両方で測定されるとき、Nluc-ALFAtagとmIL12-ALFAtagの有意なローディングが観察された。同様の結果は、Nluc-ALFAtagとmIL12-ALFAtagが個別に、または同時にロードされた場合に観察された。
上記の結果は、本開示のEVが、複数のペイロードを同時に含むように容易に改変できることをさらに実証している。本明細書に記載されるように、そのようなEVは、本明細書に開示されるようなさまざまな疾患及び障害を治療するのに有用であり得る。
参照による組み込み
本出願に引用されるすべての刊行物、特許、特許出願、及び他の文書は、恰もそれぞれの個別の刊行物、特許、特許出願、または他の文書があらゆる目的で参照によって個別に組み込まれていることが示されているものと同様にして、あらゆる目的でそれらの全体を参照により本明細書に組み込まれている。
均等物
さまざまな具体的態様を説明及び記載したが、上記の明細書は限定的なものではない。本開示(複数可)の趣旨及び範囲から逸脱することなく、さまざまな変更を行うことができることは認識されよう。多くの変形例が、本明細書を検討することで当業者には明らかとなろう。