JP2023167677A - 触媒、触媒前駆体、触媒の製造方法、触媒充填反応管および亜酸化窒素の分解方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】亜酸化窒素を効率よく分解できる触媒、その触媒の前駆体および製造方法、ならびに、亜酸化窒素を効率よく分解できる亜酸化窒素の分解方法および触媒充填反応管を提供する。【解決手段】酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持され、反応管の触媒充填層を構成する触媒であって、触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する触媒、担体にルテニウム酸を含む成分が担持された触媒、その前駆体および上記触媒の製造方法、ならびに、上記触媒を充填した触媒充填層の充填体積率が35~50体積%である触媒充填反応管、および、上記触媒と亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程を含む亜酸化窒素の分解方法。【選択図】なし
Description
本発明は、触媒、触媒前駆体、触媒の製造方法、触媒充填反応管および亜酸化窒素の分解方法に関する。
地球環境保護と大気汚染防止の観点から、排ガス中の窒素酸化物(NOx)が問題とされ、その排出が厳しく規制されている。特に排出規制の対象となる窒素酸化物は、人体に有害で光化学スモッグや酸性雨の原因とされる二酸化窒素(NO2)であり、排出量低減に向けて種々の脱硝技術が検討され、実用化されている。しかし、窒素酸化物の1種である亜酸化窒素(N2O)は、現在は排出規制の対象とされておらず、通常、そのまま大気中に放出されている。実際に、硝酸の製造工場、ε-カプロラクタムの製造工場、アジピン酸の製造工場などの化学品製造プラントから排出されるガスは、脱硝処理により一酸化窒素や二酸化窒素が分解除去されているが、副生する亜酸化窒素は分解除去されずに、大気中に排出(放出)されていることも多い。
しかし、亜酸化窒素のような温室効果ガスが大気中に放出されると、温室効果ガス濃度の増加により大気の温室効果が強まり、このことが地球温暖化の原因となると考えられている。そして、亜酸化窒素は二酸化炭素の約300倍の温暖化効果を示すとされている。そのため、近年、二酸化炭素、メタンなどとともに、亜酸化窒素の大気中への排出削減へ向けた関心が高まっている。持続可能な環境意識の高まりと共に、近い将来、亜酸化窒素が排出規制ガスの対象とされることが予想されることから、排ガス中の亜酸化窒素を分解除去して大気中への排出量を抑制する技術が求められる。排ガス中の亜酸化窒素を分解除去する技術として、例えば、特許文献1には、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)から選ばれた少なくとも1種以上の貴金属を担持することを特徴とする触媒を用いて、還元性ガスの共存下で亜酸化窒素を含むガスを接触分解する、亜酸化窒素分解方法が記載されている。
特許文献1に記載の亜酸化窒素分解方法は、亜酸化窒素を含むガスの接触分解において、還元性ガスとして、一酸化炭素、炭化水素ガス、鉱油系炭化水素ガス、アルコール類などを共存させることにより、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素を分解できるとされている。しかし、特許文献1では、触媒に担持する貴金属の担持量については記載があるものの、触媒の形状などについては何ら検討されてなく、亜酸化窒素の分解効率は必ずしも十分であるとは言えず、更なる改善が望まれる。
本発明は、亜酸化窒素を効率よく分解できる触媒、および、その触媒の前駆体、製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、亜酸化窒素を効率よく分解できる亜酸化窒素の分解方法、およびそれに用いる触媒充填反応管を提供することを、課題とする。
すなわち、本発明の課題は以下の手段によって達成された。
<1>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持され、反応管の触媒充填層を構成する触媒であって、
前記触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する、触媒。
<2>前記担体に、前記のルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が、金属ルテニウム基準で2質量%以上担持されてなる、<1>に記載の触媒。
<3>酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸を含む成分が担持されてなる触媒。
<4>酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸アルカリ金属塩を含む成分が担持されてなる触媒前駆体。
<5>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒の製造方法であって、
下記工程(1)および(2)を含む、触媒の製造方法。
工程(1):酸化チタンを含む担体を、ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液
と接触させる工程
工程(2):工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含
む担体と、酸性水溶液とを接触させる工程
<6>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒が充填された触媒充填層を備えた触媒充填反応管であって、
前記触媒充填層における触媒の充填体積率が35~50体積%である、触媒充填反応管。
<7>上記<1>~<3>のいずれか一項に記載の触媒と、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
<8>前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、<7>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<9>前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、<7>または<8>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<10>上記<6>に記載の触媒充填反応管に、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
<11>前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、<10>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<12>前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、<10>または<11>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<1>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持され、反応管の触媒充填層を構成する触媒であって、
前記触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する、触媒。
<2>前記担体に、前記のルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が、金属ルテニウム基準で2質量%以上担持されてなる、<1>に記載の触媒。
<3>酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸を含む成分が担持されてなる触媒。
<4>酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸アルカリ金属塩を含む成分が担持されてなる触媒前駆体。
<5>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒の製造方法であって、
下記工程(1)および(2)を含む、触媒の製造方法。
工程(1):酸化チタンを含む担体を、ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液
と接触させる工程
工程(2):工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含
む担体と、酸性水溶液とを接触させる工程
<6>酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒が充填された触媒充填層を備えた触媒充填反応管であって、
前記触媒充填層における触媒の充填体積率が35~50体積%である、触媒充填反応管。
<7>上記<1>~<3>のいずれか一項に記載の触媒と、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
<8>前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、<7>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<9>前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、<7>または<8>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<10>上記<6>に記載の触媒充填反応管に、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
<11>前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、<10>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
<12>前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、<10>または<11>に記載の亜酸化窒素の分解方法。
本発明の触媒および触媒充填反応管は、亜酸化窒素の分解方法に用いられることにより、亜酸化窒素を効率よく分解できる。また、また、本発明の触媒前駆体および製造方法は、上記優れた特性を示す本発明の触媒を製造することができる。さらに、本発明の亜酸化窒素の分解方法は、亜酸化窒素を効率よく分解できる。
本発明および本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[触媒]
本発明の触媒は、酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されて形成されている。また、この触媒は、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を構成し、このときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有している。このような本発明の触媒は、亜酸化窒素の分解反応に用いられることにより、亜酸化窒素を効率よく分解することができる。
本発明の触媒は、酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されて形成されている。また、この触媒は、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を構成し、このときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有している。このような本発明の触媒は、亜酸化窒素の分解反応に用いられることにより、亜酸化窒素を効率よく分解することができる。
まず、本発明の触媒の組成について、説明する。
本発明において、「酸化チタンを含む担体にルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒」とは、酸化チタンを含む担体の表面および/または細孔内に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が付着している触媒を意味する。
本発明においては、担体に担持する成分として、触媒活性およびコストのバランスなどの点で、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を選択する。
本発明において、「酸化チタンを含む担体にルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒」とは、酸化チタンを含む担体の表面および/または細孔内に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が付着している触媒を意味する。
本発明においては、担体に担持する成分として、触媒活性およびコストのバランスなどの点で、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を選択する。
(ルテニウム化合物)
ルテニウム化合物としては、特に制限されず、例えば、酸化ルテニウム、水酸化ルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウム、ルテニウム酸、クロロルテニウム酸塩、クロロルテニウム酸塩水和物、ルテニウム酸の塩、ルテニウムオキシ塩化物、ルテニウムオキシ塩化物の塩、ルテニウムアンミン錯体、ルテニウムアンミン錯体の塩化物、臭化ルテニウム、ルテニウムカルボニル錯体、ルテニウム有機酸塩、ルテニウムニトロシル錯体などが挙げられる。
酸化ルテニウムとしては、RuO2などが挙げられる。
水酸化ルテニウムとしては、Ru(OH)3が挙げられる。
硝酸ルテニウムとしては、Ru(NO3)3が挙げられる。
塩化ルテニウムとしては、RuCl3、RuCl3水和物などが挙げられる。
ルテニウム酸としては、H2RuO4が挙げられる。
ルテニウム化合物としては、特に制限されず、例えば、酸化ルテニウム、水酸化ルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウム、ルテニウム酸、クロロルテニウム酸塩、クロロルテニウム酸塩水和物、ルテニウム酸の塩、ルテニウムオキシ塩化物、ルテニウムオキシ塩化物の塩、ルテニウムアンミン錯体、ルテニウムアンミン錯体の塩化物、臭化ルテニウム、ルテニウムカルボニル錯体、ルテニウム有機酸塩、ルテニウムニトロシル錯体などが挙げられる。
酸化ルテニウムとしては、RuO2などが挙げられる。
水酸化ルテニウムとしては、Ru(OH)3が挙げられる。
硝酸ルテニウムとしては、Ru(NO3)3が挙げられる。
塩化ルテニウムとしては、RuCl3、RuCl3水和物などが挙げられる。
ルテニウム酸としては、H2RuO4が挙げられる。
クロロルテニウム酸塩としては、K3RuCl6など、〔RuCl6〕3-を陰イオンとする塩、K2RuCl6や(NH4)2RuCl6など、〔RuCl6〕2-を陰イオンとする塩が挙げられる。
クロロルテニウム酸塩水和物としては、〔RuCl5(H2O)4〕2-を陰イオンとする塩水和物、〔RuCl2(H2O)4〕+を陽イオンとする塩水和物などが挙げられる。
ルテニウム酸の塩としては、RuVIO4 2-(テトラオキソルテニウム(VI)酸イオン)の塩と、RuVIIO4 -(過ルテニウム酸イオン、テトラオキソルテニウム(VII)酸イオン)の塩とを含む。塩を形成するカチオンとしては、例えば、アルカリ金属元素のカチオン、アルカリ土類金属元素のカチオン、Ag+、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。なかでも、ルテニウム酸のアルカリ金属塩(Li、Na、K、Rb、Csの各塩)が好ましく、ルテニウム酸のNa塩またはK塩がより好ましい。具体的には、Na2RuO4、K2RuO4などが挙げられる。
ルテニウムオキシ塩化物としては、Ru2OCl4、Ru2OCl5、Ru2OCl6などが挙げられる。
ルテニウムオキシ塩化物の塩としては、K2Ru2OCl10、Cs2Ru2OCl4などが挙げられる。
ルテニウムアンミン錯体としては、〔Ru(NH3)6〕2+、〔Ru(NH3)6〕3+、〔Ru(NH3)5H2O〕2+などを錯イオンとする錯体などが挙げられる。
ルテニウムアンミン錯体の塩化物としては、〔Ru(NH3)5Cl〕2+を錯イオンとする錯体、〔Ru(NH3)6〕Cl2、〔Ru(NH3)6〕Cl3、〔Ru(NH3)6〕Br3などが挙げられる。
臭化ルテニウムとしては、RuBr3、RuBr3水和物などが挙げられる。
ルテニウムカルボニル錯体としては、Ru(CO)5、Ru3(CO)12などが挙げられる。
ルテニウム有機酸塩としては、[Ru3O(OCOCH3)6(H2O)3]OCOCH3水和物、Ru2(RCOO)4Cl(R=炭素数1~3のアルキル基)などが挙げられる。
ルテニウムニトロシル錯体としては、K2〔RuCl5NO)〕、〔Ru(NH3)5(NO)〕Cl3、〔Ru(OH)(NH3)4(NO)〕(NO3)2、Ru(NO)(NO3)3などが挙げられる。
ルテニウム化合物は、酸化ルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、ルテニウム酸、ルテニウム酸の塩、ルテニウムニトロシル錯体が好ましく、酸化ルテニウム、ルテニウム酸がより好ましい。
クロロルテニウム酸塩水和物としては、〔RuCl5(H2O)4〕2-を陰イオンとする塩水和物、〔RuCl2(H2O)4〕+を陽イオンとする塩水和物などが挙げられる。
ルテニウム酸の塩としては、RuVIO4 2-(テトラオキソルテニウム(VI)酸イオン)の塩と、RuVIIO4 -(過ルテニウム酸イオン、テトラオキソルテニウム(VII)酸イオン)の塩とを含む。塩を形成するカチオンとしては、例えば、アルカリ金属元素のカチオン、アルカリ土類金属元素のカチオン、Ag+、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。なかでも、ルテニウム酸のアルカリ金属塩(Li、Na、K、Rb、Csの各塩)が好ましく、ルテニウム酸のNa塩またはK塩がより好ましい。具体的には、Na2RuO4、K2RuO4などが挙げられる。
ルテニウムオキシ塩化物としては、Ru2OCl4、Ru2OCl5、Ru2OCl6などが挙げられる。
ルテニウムオキシ塩化物の塩としては、K2Ru2OCl10、Cs2Ru2OCl4などが挙げられる。
ルテニウムアンミン錯体としては、〔Ru(NH3)6〕2+、〔Ru(NH3)6〕3+、〔Ru(NH3)5H2O〕2+などを錯イオンとする錯体などが挙げられる。
ルテニウムアンミン錯体の塩化物としては、〔Ru(NH3)5Cl〕2+を錯イオンとする錯体、〔Ru(NH3)6〕Cl2、〔Ru(NH3)6〕Cl3、〔Ru(NH3)6〕Br3などが挙げられる。
臭化ルテニウムとしては、RuBr3、RuBr3水和物などが挙げられる。
ルテニウムカルボニル錯体としては、Ru(CO)5、Ru3(CO)12などが挙げられる。
ルテニウム有機酸塩としては、[Ru3O(OCOCH3)6(H2O)3]OCOCH3水和物、Ru2(RCOO)4Cl(R=炭素数1~3のアルキル基)などが挙げられる。
ルテニウムニトロシル錯体としては、K2〔RuCl5NO)〕、〔Ru(NH3)5(NO)〕Cl3、〔Ru(OH)(NH3)4(NO)〕(NO3)2、Ru(NO)(NO3)3などが挙げられる。
ルテニウム化合物は、酸化ルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、ルテニウム酸、ルテニウム酸の塩、ルテニウムニトロシル錯体が好ましく、酸化ルテニウム、ルテニウム酸がより好ましい。
酸化チタンを含む担体に担持される成分は、上記の、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいればよく、ルテニウム以外の金属、およびルテニウム化合物以外の金属化合物などをさらに含んでいてもよい。
本発明において、触媒被毒の原因となる物質が触媒表面に吸着することを阻害し、触媒の性能が低下することを防ぐ、あるいは触媒活性点のシンタリングを防ぐなどの目的で、触媒は、酸化チタンを含む担体に、ルテニウム以外の金属およびルテニウム化合物以外の金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種がさらに担持された触媒であることが好ましい。
ルテニウム以外の金属としては、特に制限されず、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、ニオブ、スズ、銅、鉄、コバルト、ニッケル、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、アンチモン、テルルなどが挙げられる。ルテニウム化合物以外の金属化合物としては、特に制限されず、上記ルテニウム以外の金属を有する化合物が挙げられ、上記ルテニウム以外の金属の酸化物が好ましい。金属酸化物は、複数の金属種の複合酸化物であってもよい。また、触媒は、担体に、ルテニウムとルテニウム以外の金属との合金や、ルテニウムとルテニウム以外の金属とを含む複合酸化物がさらに担持された触媒でもよい。
触媒は、より好ましくは、ルチル結晶形の酸化チタンを含有する担体に、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化アンチモン、酸化テルルおよび酸化スズからなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物がさらに担持された触媒である。
金属の酸化物を得るために用いられる金属塩は、特に限定されない。
本発明において、触媒被毒の原因となる物質が触媒表面に吸着することを阻害し、触媒の性能が低下することを防ぐ、あるいは触媒活性点のシンタリングを防ぐなどの目的で、触媒は、酸化チタンを含む担体に、ルテニウム以外の金属およびルテニウム化合物以外の金属化合物からなる群から選択される少なくとも1種がさらに担持された触媒であることが好ましい。
ルテニウム以外の金属としては、特に制限されず、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、ニオブ、スズ、銅、鉄、コバルト、ニッケル、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、アンチモン、テルルなどが挙げられる。ルテニウム化合物以外の金属化合物としては、特に制限されず、上記ルテニウム以外の金属を有する化合物が挙げられ、上記ルテニウム以外の金属の酸化物が好ましい。金属酸化物は、複数の金属種の複合酸化物であってもよい。また、触媒は、担体に、ルテニウムとルテニウム以外の金属との合金や、ルテニウムとルテニウム以外の金属とを含む複合酸化物がさらに担持された触媒でもよい。
触媒は、より好ましくは、ルチル結晶形の酸化チタンを含有する担体に、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化アンチモン、酸化テルルおよび酸化スズからなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物がさらに担持された触媒である。
金属の酸化物を得るために用いられる金属塩は、特に限定されない。
触媒中のルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有量は、特に制限されず適宜に設定されるが、例えば、金属ルテニウム基準で、1~20質量%が好ましく、2~10質量%がより好ましく、2~5質量%がさらに好ましい。
ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有量は、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分と担体との合計量を100質量%とすると、金属ルテニウム基準で、1~20質量%が好ましく、2~10質量%がより好ましく、2~5質量%がさらに好ましい。
触媒中の、ルテニウム以外の金属、およびルテニウム化合物以外の金属化合物などの含有量は、特に制限されず、上記目的に応じ、上記含有量(担持量)を考慮して、適宜に設定できる。
ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有量は、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分と担体との合計量を100質量%とすると、金属ルテニウム基準で、1~20質量%が好ましく、2~10質量%がより好ましく、2~5質量%がさらに好ましい。
触媒中の、ルテニウム以外の金属、およびルテニウム化合物以外の金属化合物などの含有量は、特に制限されず、上記目的に応じ、上記含有量(担持量)を考慮して、適宜に設定できる。
(担体)
担体は、酸化チタンを含むものであればよく、後述する他の化合物などを含んでいてもよい。担体を構成する酸化チタンの結晶形は、特に制限されず、ルチル結晶形、アナターゼ結晶形、ブルッカイト結晶形のいずれもでもよい。本発明において、担体は、ルチル結晶形の酸化チタンを含有する酸化チタンで構成されていることが好ましい。触媒活性の観点から、担体に含まれる酸化チタン中の、ルチル結晶形の酸化チタンの含有率は、担体に含まれる酸化チタンの全量を100質量%として、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
担体は、酸化チタンを含むものであればよく、後述する他の化合物などを含んでいてもよい。担体を構成する酸化チタンの結晶形は、特に制限されず、ルチル結晶形、アナターゼ結晶形、ブルッカイト結晶形のいずれもでもよい。本発明において、担体は、ルチル結晶形の酸化チタンを含有する酸化チタンで構成されていることが好ましい。触媒活性の観点から、担体に含まれる酸化チタン中の、ルチル結晶形の酸化チタンの含有率は、担体に含まれる酸化チタンの全量を100質量%として、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
本発明において、ルチル結晶形の酸化チタンを含有する酸化チタンとは、X線回折分析法によって酸化チタン中のルチル結晶とアナターゼ結晶の比率を測定し、そのうちルチル結晶を含有するものを指す。X線源としてはいろいろな線源が使用される。たとえば、銅のKα線などが挙げられる。銅のKα線を使用した場合、ルチル結晶の比率とアナターゼ結晶の比率はそれぞれ、(110)面の2θ=27.5度の回折ピークの強度と、(101)面の2θ=25.3度の回折ピークの強度を用いて決定する。本発明に使用する担体はルチル結晶のピーク強度およびアナターゼ結晶のピーク強度を有する担体、または、ルチル結晶のピーク強度を有する担体である。すなわち、ルチル結晶の回折ピークおよびアナターゼ結晶の回折ピークの両方を有する担体であってもよいし、ルチル結晶の回折ピークのみを有する担体であってもよい。
担体が含んでいてもよい他の化合物としては、例えば、酸化チタン以外の金属酸化物、また酸化チタンと他の金属酸化物との複合酸化物、さらには酸化チタンと他の金属酸化物の混合物などが挙げられる。酸化チタン以外の金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
酸化チタンは、公知の方法で調製したものを用いることができ、また市販品を用いることもできる。
ルチル結晶形の酸化チタンの調製方法としては、以下の方法が挙げられる。
四塩化チタンを氷冷した水に滴下溶解した後、20℃以上の温度で、アンモニア水溶液で中和し、水酸化チタン(オルトチタン酸)を生成させ、次いで、生成した沈殿を水洗して塩素イオンを除去した後、600℃以上の温度で焼成する方法(触媒調製化学、1989年、211頁、講談社);
四塩化チタン蒸発器に酸素-窒素混合ガスを通じて反応ガスを調製し、これを反応器に導入し、900℃以上で反応させる方法(触媒調製化学、1989年、89頁、講談社);
四塩化チタンを硫酸アンモニウムの存在下に加水分解した後、焼成する方法(例えば、触媒工学講座10元素別触媒便覧、1978年、254頁、地人書館);
アナターゼ結晶形の酸化チタンを焼成する方法(例えば、金属酸化物と複合酸化物、1980年、107頁、講談社);
塩化チタン水溶液を加熱加水分解する方法;および
硫酸チタンや塩化チタンなどのチタン化合物水溶液とルチル結晶形の酸化チタン粉末を混合した後、加熱加水分解やアルカリ加水分解し、次いで、500℃前後の温度で焼成する方法
ルチル結晶形の酸化チタンの調製方法としては、以下の方法が挙げられる。
四塩化チタンを氷冷した水に滴下溶解した後、20℃以上の温度で、アンモニア水溶液で中和し、水酸化チタン(オルトチタン酸)を生成させ、次いで、生成した沈殿を水洗して塩素イオンを除去した後、600℃以上の温度で焼成する方法(触媒調製化学、1989年、211頁、講談社);
四塩化チタン蒸発器に酸素-窒素混合ガスを通じて反応ガスを調製し、これを反応器に導入し、900℃以上で反応させる方法(触媒調製化学、1989年、89頁、講談社);
四塩化チタンを硫酸アンモニウムの存在下に加水分解した後、焼成する方法(例えば、触媒工学講座10元素別触媒便覧、1978年、254頁、地人書館);
アナターゼ結晶形の酸化チタンを焼成する方法(例えば、金属酸化物と複合酸化物、1980年、107頁、講談社);
塩化チタン水溶液を加熱加水分解する方法;および
硫酸チタンや塩化チタンなどのチタン化合物水溶液とルチル結晶形の酸化チタン粉末を混合した後、加熱加水分解やアルカリ加水分解し、次いで、500℃前後の温度で焼成する方法
担体は、酸化チタンなどを所望の形状に成型することにより得ることができる。担体が、酸化チタン以外の化合物などを含有する場合は、酸化チタンと、それ以外の化合物などとの混合物を所望の形状に成型することにより得ることができる。
次いで、本発明の触媒の形状などについて、説明する。
触媒(担体)の形状としては、特に制限されず、適宜に設定できる。
本発明の好ましい一形態においては、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を形成したときに、後述する充填体積率を満たすハニカム形状(ハニカム構造)とされる。
一方、本発明の別の好ましい一形態、例えば、ルテニウム酸を含む成分が担持されてなる形態の触媒においては、種々の形状を採ることができる。このような形状としては、特に制限されず、例えば、球形粒状、円柱形ペレット状、リング形状、ハニカム形状、モノリス形状、コルゲート形状、あるいは成型後に粉砕分級した適度の大きさの顆粒状、微粒子などが挙げられる。触媒の形状は、球形粒状、円柱形ペレット状、リング形状、ハニカム形状、モノリス形状、コルゲート形状または顆粒状などが好ましいが、亜酸化窒素の分解効率の観点からは、リング形状、ハニカム形状であることがより好ましい。
触媒(担体)の形状としては、特に制限されず、適宜に設定できる。
本発明の好ましい一形態においては、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を形成したときに、後述する充填体積率を満たすハニカム形状(ハニカム構造)とされる。
一方、本発明の別の好ましい一形態、例えば、ルテニウム酸を含む成分が担持されてなる形態の触媒においては、種々の形状を採ることができる。このような形状としては、特に制限されず、例えば、球形粒状、円柱形ペレット状、リング形状、ハニカム形状、モノリス形状、コルゲート形状、あるいは成型後に粉砕分級した適度の大きさの顆粒状、微粒子などが挙げられる。触媒の形状は、球形粒状、円柱形ペレット状、リング形状、ハニカム形状、モノリス形状、コルゲート形状または顆粒状などが好ましいが、亜酸化窒素の分解効率の観点からは、リング形状、ハニカム形状であることがより好ましい。
本発明において、ハニカム構造は、例えば排ガス浄化触媒などとして多用されるハニカム触媒などとして通常意味する「ハニカム構造」をいい、例えば、柱状体などの基体に、平面方向に密に配列した複数の貫通孔を穿孔した構造が挙げられる。
基体としては、反応管の触媒充填領域の形状、ハニカム構造体の充填態様などに応じて適宜の形状が選択され、柱状体、ブロック体、板体などが挙げられる。貫通孔の開孔形状は、特に制限されず、例えば、四角形、六角形などの多角形、円形、楕円形などが挙げられる。貫通孔の配列は、特に限定されず、その開孔形状などを考慮して適宜に決定される。例えば、基体の平面方向(通常、軸線に垂直な平面)において、直列(並列)配置(Straight arrengement)、千鳥配列(staggered arrengement)、ハニカム配列(honeycomb arrengement)などが挙げられる。
上述のハニカム構造としては、例えば、貫通孔の開孔形状が円形である、丸孔並列配列、丸孔千鳥配列、丸孔ハニカム配列、貫通孔の開孔形状が多角形である、角孔並列配列、角孔千鳥配列、角孔ハニカム配列などが挙げられる。
基体としては、反応管の触媒充填領域の形状、ハニカム構造体の充填態様などに応じて適宜の形状が選択され、柱状体、ブロック体、板体などが挙げられる。貫通孔の開孔形状は、特に制限されず、例えば、四角形、六角形などの多角形、円形、楕円形などが挙げられる。貫通孔の配列は、特に限定されず、その開孔形状などを考慮して適宜に決定される。例えば、基体の平面方向(通常、軸線に垂直な平面)において、直列(並列)配置(Straight arrengement)、千鳥配列(staggered arrengement)、ハニカム配列(honeycomb arrengement)などが挙げられる。
上述のハニカム構造としては、例えば、貫通孔の開孔形状が円形である、丸孔並列配列、丸孔千鳥配列、丸孔ハニカム配列、貫通孔の開孔形状が多角形である、角孔並列配列、角孔千鳥配列、角孔ハニカム配列などが挙げられる。
触媒(担体)の寸法としては、特に制限されず、適宜に設定できる。
触媒の形状が球形粒状、円柱形ペレット状などである場合、触媒活性の観点から、触媒直径は10mm以下が好ましい。なお、ここでいう触媒直径とは、球形粒状では球の直径、円柱形ペレット状では断面の直径、その他の形状では断面の最大直径を意味する。
上述の、本発明の好ましい一形態において、触媒の寸法は、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を形成したときに、後述する充填体積率を満たす寸法に設定され、例えば、反応管の触媒充填領域に適合する寸法、通常、触媒充填領域の内寸(内径および長さ)と略同一の外寸に設定される。
触媒の形状が球形粒状、円柱形ペレット状などである場合、触媒活性の観点から、触媒直径は10mm以下が好ましい。なお、ここでいう触媒直径とは、球形粒状では球の直径、円柱形ペレット状では断面の直径、その他の形状では断面の最大直径を意味する。
上述の、本発明の好ましい一形態において、触媒の寸法は、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を形成したときに、後述する充填体積率を満たす寸法に設定され、例えば、反応管の触媒充填領域に適合する寸法、通常、触媒充填領域の内寸(内径および長さ)と略同一の外寸に設定される。
ハニカム構造における、貫通孔の開孔径(セルサイズともいう。)、貫通孔間距離(内壁の厚みともいう。)、開孔率などは、適宜に決定され、本発明の好ましい一形態においては充填体積率などを考慮して決定される。例えば、セルサイズとしては、1~3mmとすることができ、1~2mmであることが好ましい。内壁の厚みとしては、0.1~2mmとすることができ、0.2~1mmであることが好ましい。開孔率([(ハニカム構造の表面に開孔する貫通孔の総面積)/(ハニカム構造の見掛け表面積)]×100(%))としては、50~65%とすることができ、50~62%であることが好ましい。セルサイズおよび内壁の厚みは、ハニカム形状の表面を観察、計測することによって、測定することができる。開孔率は、測定された貫通孔の総面積と、算出した見掛け表面積とから算出できる。
上述の、本発明の好ましい一形態においては、後述する反応管の触媒充填領域に充填されて触媒充填層を構成したときに充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有している。充填体積率は、亜酸化窒素の分解効率をさらに高めることができる点で、38~50体積%であることが好ましい。ハニカム構造(触媒)の充填体積率は、ハニカム構造の見掛け体積に対するハニカム構造の実体積の割合(百分率)をいう。ここで、ハニカム構造の見掛け体積は、通常、反応管の触媒充填領域の体積と同義である。見掛け体積および実体積は、ハニカム構造の各寸法から常法によって算出できる。
本発明において、触媒は、複数の触媒を組み合わせることで上記充填体積率を満たすハニカム構造を有している態様(触媒充填領域に充填された複数の触媒が全体として上記充填体積率を満たすハニカム構造を形成する態様)を包含するが、単独で上記充填体積率を満たすハニカム構造を有していることが好ましい。この場合、上記充填体積率は、触媒単独での触媒充填率を示し、見掛け体積に対する実体積の割合(百分率)と同義となる。また、複数の触媒を組み合わせる場合、各触媒のハニカム構造が上記充填体積率を満たしていることが好ましい。
本発明において、触媒は、複数の触媒を組み合わせることで上記充填体積率を満たすハニカム構造を有している態様(触媒充填領域に充填された複数の触媒が全体として上記充填体積率を満たすハニカム構造を形成する態様)を包含するが、単独で上記充填体積率を満たすハニカム構造を有していることが好ましい。この場合、上記充填体積率は、触媒単独での触媒充填率を示し、見掛け体積に対する実体積の割合(百分率)と同義となる。また、複数の触媒を組み合わせる場合、各触媒のハニカム構造が上記充填体積率を満たしていることが好ましい。
[触媒の製造方法]
触媒は、例えば、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を含有する溶液に、酸化チタンを含有する担体を含侵させて、担体にルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を付着させた後、乾燥する方法により調製することができる。
担体は、上記触媒の形状で説明した各種形状に成形したものを用いることもでき、上記成分を担持させた後に粉砕、成形などして上記触媒の形状とすることもできる。
ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を含有する溶液中の溶媒は、特に限定されないが、水やエタノールなどを用いることができる。乾燥後、焼成してもよい。
触媒が酸化ルテニウムを含有する場合、例えば、ハロゲン化ルテニウムを含む溶液に、酸化チタンを含有する担体を含侵させて、担体にハロゲン化ルテニウムを担持させる工程と、ハロゲン化ルテニウムが担体に担持された担持物を乾燥させる工程と、乾燥物を焼成する工程とを有する方法により得ることができる。
触媒は、例えば、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を含有する溶液に、酸化チタンを含有する担体を含侵させて、担体にルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を付着させた後、乾燥する方法により調製することができる。
担体は、上記触媒の形状で説明した各種形状に成形したものを用いることもでき、上記成分を担持させた後に粉砕、成形などして上記触媒の形状とすることもできる。
ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む成分を含有する溶液中の溶媒は、特に限定されないが、水やエタノールなどを用いることができる。乾燥後、焼成してもよい。
触媒が酸化ルテニウムを含有する場合、例えば、ハロゲン化ルテニウムを含む溶液に、酸化チタンを含有する担体を含侵させて、担体にハロゲン化ルテニウムを担持させる工程と、ハロゲン化ルテニウムが担体に担持された担持物を乾燥させる工程と、乾燥物を焼成する工程とを有する方法により得ることができる。
触媒は不活性物質で希釈して用いることができる。
本発明においては、好ましい触媒の製造方法として、下記工程(1)および(2)を含む製造方法が挙げられる。
工程(1):酸化チタンを含む担体を、ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液
と接触させる工程
工程(2):工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含
む担体と、酸性水溶液とを接触させる工程
工程(1):酸化チタンを含む担体を、ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液
と接触させる工程
工程(2):工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含
む担体と、酸性水溶液とを接触させる工程
<工程(1)>
工程(1)に用いる担体およびルテニウム酸アルカリ金属塩は、上述の通りである。
ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液における、ルテニウム酸アルカリ金属塩の含有量は、特に制限されないが、金属ルテニウム基準で、1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましく、3~6質量%がさらに好ましい。この溶液は、ルテニウム酸アルカリ金属塩以外の成分を含有していてもよく、例えば、上述の、担体に担持される成分で説明したルテニウム以外の金属など、さらには担体に溶液がよく馴染むようアルコールなどの有機溶媒などが挙げられる。
工程(1)における接触方法および条件は、特に制限されず、適宜に設定できる。接触方法としては、触媒の製造方法として担体に上記ルテニウムなどを含む成分を担持させる各種の方法を適用することができ、例えば、担体を上記溶液中に浸漬する方法、担体に上記溶液を噴霧もしくは塗布する塗工方法などが挙げられる。このときの溶液の使用量は、担体1gに対して、0.1~20mLが好ましく、0.3~10mLがより好ましい。接触条件としては、例えば、5~40℃(好ましくは10~30℃)で、1~60分(好ましくは5~20分)に亘って接触させる条件が挙げられる。
このようにして、酸化チタンを含む担体にルテニウム酸アルカリ金属塩を担持もしくは吸着させて、酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体を得る。
工程(1)で得られる酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体は、本発明の触媒前駆体に相当する。
工程(1)に用いる担体およびルテニウム酸アルカリ金属塩は、上述の通りである。
ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液における、ルテニウム酸アルカリ金属塩の含有量は、特に制限されないが、金属ルテニウム基準で、1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましく、3~6質量%がさらに好ましい。この溶液は、ルテニウム酸アルカリ金属塩以外の成分を含有していてもよく、例えば、上述の、担体に担持される成分で説明したルテニウム以外の金属など、さらには担体に溶液がよく馴染むようアルコールなどの有機溶媒などが挙げられる。
工程(1)における接触方法および条件は、特に制限されず、適宜に設定できる。接触方法としては、触媒の製造方法として担体に上記ルテニウムなどを含む成分を担持させる各種の方法を適用することができ、例えば、担体を上記溶液中に浸漬する方法、担体に上記溶液を噴霧もしくは塗布する塗工方法などが挙げられる。このときの溶液の使用量は、担体1gに対して、0.1~20mLが好ましく、0.3~10mLがより好ましい。接触条件としては、例えば、5~40℃(好ましくは10~30℃)で、1~60分(好ましくは5~20分)に亘って接触させる条件が挙げられる。
このようにして、酸化チタンを含む担体にルテニウム酸アルカリ金属塩を担持もしくは吸着させて、酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体を得る。
工程(1)で得られる酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体は、本発明の触媒前駆体に相当する。
<工程(2)>
工程(2)においては、酸性水溶液を用いる。酸性水溶液の調製に用いる酸は、特に制限されないが、ルテニウム酸アルカリ金属塩との反応性の点で、通常、無機酸であり、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられ、硝酸が好ましい。
酸性水溶液における酸の含有量(濃度)は、特に制限されないが、例えば、0.1~10N(規定)が好ましく、0.2~5Nがより好ましく、0.5~2Nがさらに好ましい。酸性水溶液は、酸以外の成分を含有していてもよい。
工程(2)における接触方法は、特に制限されず、例えば、上記工程(1)の接触方法を適宜に適用できる。このときの酸性水溶液の使用量は、酸の含有量などを考慮して適宜に決定され、例えば、ルテニウム酸アルカリ金属塩1モルに対して、酸1~200モルが好ましく、5~50モルがより好ましい。接触条件としては、ルテニウム酸アルカリ金属塩と酸とが反応する条件に設定され、例えば、10~100℃(好ましくは20~80℃)で、1~60分(好ましくは5~20分)に亘って接触させる条件が挙げられる。室温以上の温度で接触させるには、例えば、用いる担体および/または酸性水溶液を予め所定温度に加熱しておく方法、両者を接触させてから加熱する方法などが挙げられる。
このようにして、担体に担持されたルテニウム酸アルカリ金属塩をルテニウム酸に酸分解して、ルテニウム酸を含有する成分を担持した触媒を、製造することができる。
工程(2)においては、酸性水溶液を用いる。酸性水溶液の調製に用いる酸は、特に制限されないが、ルテニウム酸アルカリ金属塩との反応性の点で、通常、無機酸であり、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられ、硝酸が好ましい。
酸性水溶液における酸の含有量(濃度)は、特に制限されないが、例えば、0.1~10N(規定)が好ましく、0.2~5Nがより好ましく、0.5~2Nがさらに好ましい。酸性水溶液は、酸以外の成分を含有していてもよい。
工程(2)における接触方法は、特に制限されず、例えば、上記工程(1)の接触方法を適宜に適用できる。このときの酸性水溶液の使用量は、酸の含有量などを考慮して適宜に決定され、例えば、ルテニウム酸アルカリ金属塩1モルに対して、酸1~200モルが好ましく、5~50モルがより好ましい。接触条件としては、ルテニウム酸アルカリ金属塩と酸とが反応する条件に設定され、例えば、10~100℃(好ましくは20~80℃)で、1~60分(好ましくは5~20分)に亘って接触させる条件が挙げられる。室温以上の温度で接触させるには、例えば、用いる担体および/または酸性水溶液を予め所定温度に加熱しておく方法、両者を接触させてから加熱する方法などが挙げられる。
このようにして、担体に担持されたルテニウム酸アルカリ金属塩をルテニウム酸に酸分解して、ルテニウム酸を含有する成分を担持した触媒を、製造することができる。
<その他の工程>
本発明の触媒の製造方法は、上記工程(1)および工程(2)以外の工程を有していてもよい。例えば、担体を成形する工程、工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体を乾燥する工程、工程(2)で得られた触媒を乾燥する工程、さらに焼成する工程などが挙げられる。
担体を成形する工程としては、上述の形状に成形することができれば特に限定されない。本発明においては、担体を上述のハニカム構造に成形することが好ましい。
上記乾燥する工程における方法および条件は、通常の方法および条件を特に制限されることなく適用することができ、例えば、5~120℃で、風乾、送風乾燥、加熱乾燥などが挙げられる。
上記焼成する工程における方法および条件は、通常の方法および条件を特に制限されることなく適用することができ、例えば、酸素を含有するガスまたは不活性ガス雰囲気下で、120℃~400℃で加熱処理するなどが挙げられる。
本発明の触媒の製造方法は、上記工程(1)および工程(2)以外の工程を有していてもよい。例えば、担体を成形する工程、工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含む担体を乾燥する工程、工程(2)で得られた触媒を乾燥する工程、さらに焼成する工程などが挙げられる。
担体を成形する工程としては、上述の形状に成形することができれば特に限定されない。本発明においては、担体を上述のハニカム構造に成形することが好ましい。
上記乾燥する工程における方法および条件は、通常の方法および条件を特に制限されることなく適用することができ、例えば、5~120℃で、風乾、送風乾燥、加熱乾燥などが挙げられる。
上記焼成する工程における方法および条件は、通常の方法および条件を特に制限されることなく適用することができ、例えば、酸素を含有するガスまたは不活性ガス雰囲気下で、120℃~400℃で加熱処理するなどが挙げられる。
[触媒充填反応管]
本発明の触媒充填反応管は、上述の、本発明の触媒が充填された触媒充填層を備えた触媒充填反応管であって、触媒充填層における触媒の充填体積率が35~50体積%に設定されている。この触媒充填反応管は、その内部に充填された触媒(触媒充填層)によって、反応管に供給される反応ガスを処理することができ、亜酸化窒素含有ガスを処理する場合は亜酸化窒素を効率よく分解することができる。
触媒充填反応管の形状、寸法などは適宜に設定される。触媒充填反応管の形状としては、例えば、連続式接触方法に用いる反応管であれば、金属管、カラム塔などの管状もしくは塔型の反応管が挙げられる。反応管の断面形状は、通常、円形のリング形状とされるが、例えば角柱状の輪環形状とすることもできる。触媒充填反応管および触媒充填領域の寸法は、反応スケール、反応条件などによって一義的に決定できないが、例えば、内径としては、5~10000mmとすることができ、20~5000mmであることが好ましい。触媒充填領域の長さも、同様に一義的に決定できないが、例えば、5~45000mmとすることができ、20~11250mmであることが好ましい。この反応管を形成する材質は、反応ガス、例えば、後述する亜酸化窒素含有ガスに対する耐性を有する材質であればよく、ステンレス鋼などの鉄、ガラスを主成分とする材質などが挙げられる。
本発明の触媒充填反応管は、上述の、本発明の触媒が充填された触媒充填層を備えた触媒充填反応管であって、触媒充填層における触媒の充填体積率が35~50体積%に設定されている。この触媒充填反応管は、その内部に充填された触媒(触媒充填層)によって、反応管に供給される反応ガスを処理することができ、亜酸化窒素含有ガスを処理する場合は亜酸化窒素を効率よく分解することができる。
触媒充填反応管の形状、寸法などは適宜に設定される。触媒充填反応管の形状としては、例えば、連続式接触方法に用いる反応管であれば、金属管、カラム塔などの管状もしくは塔型の反応管が挙げられる。反応管の断面形状は、通常、円形のリング形状とされるが、例えば角柱状の輪環形状とすることもできる。触媒充填反応管および触媒充填領域の寸法は、反応スケール、反応条件などによって一義的に決定できないが、例えば、内径としては、5~10000mmとすることができ、20~5000mmであることが好ましい。触媒充填領域の長さも、同様に一義的に決定できないが、例えば、5~45000mmとすることができ、20~11250mmであることが好ましい。この反応管を形成する材質は、反応ガス、例えば、後述する亜酸化窒素含有ガスに対する耐性を有する材質であればよく、ステンレス鋼などの鉄、ガラスを主成分とする材質などが挙げられる。
触媒充填反応管に充填される触媒は、上述の通りであり、触媒の形状、寸法などに応じて、上記充填体積率を満たす状態に充填される。例えば、本発明の好ましい一形態においては、ハニカム構造の貫通孔の軸線を反応管の軸線方向に沿うように触媒充填領域に充填(配置)する。ここで、貫通孔の軸線を反応管の軸線方向に沿うとは、並行である態様に限定されず、貫通孔の軸線が反応管の軸線方向に対して、例えば45°以下の角度で、傾斜している態様を包含する。一方、本発明の別の好ましい一形態(触媒が、ハニカム構造ではなく、上述の円柱形ペレット状などである場合)においては、その形状、寸法などを適宜に調整して、触媒充填領域に充填して触媒充填層としたときに上記充填体積率となるように充填する。
触媒充填反応管は、好ましくは、触媒充填反応管を加熱する加熱器、触媒充填反応管に反応ガスを導入するライン(供給管)、触媒充填反応管から反応後ガスを排気するライン(導出管)などとともに、用いられる。
[亜酸化窒素の分解方法]
本発明の亜酸化窒素の分解方法(以下、単に「本発明の分解方法」ということがある。)は、本発明の触媒と、亜酸化窒素(ガス)を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程(以下、接触工程ということがある。)、または、触媒充填反応管に亜酸化窒素(ガス)を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程を含んでいる。この接触または流通させる工程により、後述するように、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素を窒素分子(通常窒素ガス)と酸素分子(通常酸素ガス)とに効率よく分解できる。
本発明の亜酸化窒素の分解方法(以下、単に「本発明の分解方法」ということがある。)は、本発明の触媒と、亜酸化窒素(ガス)を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程(以下、接触工程ということがある。)、または、触媒充填反応管に亜酸化窒素(ガス)を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程を含んでいる。この接触または流通させる工程により、後述するように、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素を窒素分子(通常窒素ガス)と酸素分子(通常酸素ガス)とに効率よく分解できる。
<触媒>
本発明の分解方法に用いる触媒は、上述の通りであり、使用形態は特に限定されない。例えば、ハニカム構造を有する触媒を用いることが好ましく、ハニカム構造を有する触媒を充填した触媒充填反応管を用いることがより好ましい。
本発明の分解方法に用いる触媒は、上述の通りであり、使用形態は特に限定されない。例えば、ハニカム構造を有する触媒を用いることが好ましく、ハニカム構造を有する触媒を充填した触媒充填反応管を用いることがより好ましい。
<亜酸化窒素含有ガス>
接触工程に用いる亜酸化窒素含有ガスとしては、亜酸化窒素を含んでいればよく、希釈ガスとして不活性ガスを含んでいてもよい。亜酸化窒素含有ガスは、亜酸化窒素と、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素、および、炭化水素(飽和炭化水素、不飽和炭化水素を含む。)の少なくとも1種のガスを含んでいることが好ましい。これらのガスについて、亜酸化窒素含有ガス中の含有量(濃度)は、特に制限されず、適宜に設定できる。例えば、後述する好適な亜酸化窒素含有ガスと同じ含有量とすることができる。
亜酸化窒素含有ガスは、液体を含んでもよい。本発明の分解方法において、亜酸化窒素含有ガスは、少なくとも触媒と接触している間(反応条件下)に気体となっていればよく、接触前は液体であっても、気体と液体の混合物であってもよい。
接触工程に用いる亜酸化窒素含有ガスとしては、亜酸化窒素を含んでいればよく、希釈ガスとして不活性ガスを含んでいてもよい。亜酸化窒素含有ガスは、亜酸化窒素と、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素、および、炭化水素(飽和炭化水素、不飽和炭化水素を含む。)の少なくとも1種のガスを含んでいることが好ましい。これらのガスについて、亜酸化窒素含有ガス中の含有量(濃度)は、特に制限されず、適宜に設定できる。例えば、後述する好適な亜酸化窒素含有ガスと同じ含有量とすることができる。
亜酸化窒素含有ガスは、液体を含んでもよい。本発明の分解方法において、亜酸化窒素含有ガスは、少なくとも触媒と接触している間(反応条件下)に気体となっていればよく、接触前は液体であっても、気体と液体の混合物であってもよい。
後述する好ましい接触工程に用いる亜酸化窒素含有ガス(好適な亜酸化窒素含有ガスということがある。)は、亜酸化窒素、水蒸気およびアンモニアを含有するガスであれば、これら以外のガスを1種または2種以上含んでもよい。このようなガスとして、例えば、酸素、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素などの各種ガス、さらには後述する還元性ガスが挙げられる。
好適な亜酸化窒素含有ガス中の各成分の含有量(濃度)は、特に制限されず適宜に設定できるが、特別な効果を伴う成分を除き、通常、亜酸化窒素含有ガスが排出される工場特有の値に対して、ほぼそのまま使用するのが効率的である。従って、例えば、好適な亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素のモル濃度は、0.002~10モル%が一般的であり好ましい。水蒸気のモル濃度は、0.1~10モル%であることが一般的であり好ましい。好適な亜酸化窒素含有ガス中のアンモニアのモル濃度は、亜酸化窒素の分解効率の点から、0.0002モル%以上であることが好ましく、1モル%以下であることが好ましい。アンモニアのモル濃度は、0.0002~0.5モル%であることがより好ましく、0.0002~0.2モル%であることがさらに好ましい。
好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる水蒸気に対するアンモニアの含有量比[アンモニア/水蒸気]は、特に制限されず適宜に設定できるが、亜酸化窒素の分解効率の点から、モル比で、0.0010以上であることが好ましい。モル比で、0.0010~0.050であることがより好ましく、残存するアンモニアの問題(大気中への排出、除去作業の実施)を抑制または回避できる点で、0.0010~0.030であることがより好ましく、0.0010~0.010であることがさらに好ましい。また、好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる亜酸化窒素に対するアンモニアの含有量比[アンモニア/亜酸化窒素]は、特に制限されず適宜に設定できるが、モル比で、0.005~10であることが好ましい。
好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる水蒸気に対するアンモニアの含有量比[アンモニア/水蒸気]は、特に制限されず適宜に設定できるが、亜酸化窒素の分解効率の点から、モル比で、0.0010以上であることが好ましい。モル比で、0.0010~0.050であることがより好ましく、残存するアンモニアの問題(大気中への排出、除去作業の実施)を抑制または回避できる点で、0.0010~0.030であることがより好ましく、0.0010~0.010であることがさらに好ましい。また、好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる亜酸化窒素に対するアンモニアの含有量比[アンモニア/亜酸化窒素]は、特に制限されず適宜に設定できるが、モル比で、0.005~10であることが好ましい。
好適な亜酸化窒素含有ガスが酸素ガスを含む場合、好適な亜酸化窒素含有ガス中の酸素ガスの含有量は、特に制限されず適宜に設定できるが、好適な亜酸化窒素含有ガス中のアンモニアの含有量に対して0.01~10000モル倍であることが好ましい。好適な亜酸化窒素含有ガスが酸素ガスを含んでいない場合、例えば、好適な亜酸化窒素含有ガスと酸素含有ガスとを混合して得ることができる。酸素含有ガスとしては、空気が挙げられる。
好適な亜酸化窒素含有ガスは、亜酸化窒素の分解効率をさらに高めるために還元性ガスを含有させることもできる。また、同様に亜酸化窒素の分解効率をさらに高めるために亜酸化窒素含有ガス中に含有されるあるいは反応器内で発生する酸素と反応して一酸化炭素ガスなどの還元性ガスを発生させる原料となる飽和炭化水素ガスを含有させることもできる。亜酸化窒素の分解効率においては、好適な亜酸化窒素含有ガスに還元性ガスを含有させる方法が好ましい。還元性ガスとしては、アンモニア以外の還元性ガスであればよく、一般的な接触還元法に用いられるものを特に制限されずに用いることができる。例えば、エチレン、プロピレン、α-ブチレン、β-ブチレンなどの不飽和炭化水素ガス、一酸化炭素ガス、水素ガス、さらには、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール化合物のガスなどが挙げられる。中でも、一酸化炭素ガス、不飽和炭化水素ガスおよび水素ガスの少なくとも1種が好ましい。また、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスを発生させる原料となる飽和炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、プロパン、n-ブタンなどが挙げられる。好ましい飽和炭化水素ガスとしては、エタン、プロパン、n-ブタンが挙げられる。飽和炭化水素ガスの含有には、例えば天然ガス、液化天然ガス、液化石油ガスのような混合物を用いてもよい。
好適な亜酸化窒素含有ガス中の還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスの含有量は、特に制限されず、適宜に設定できる。例えば、好適な亜酸化窒素含有ガス中の還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスのモル濃度は、0.001~1モル%である。好適な亜酸化窒素含有ガス中の、水蒸気に対する還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスのモル比[還元性ガスまたは飽和炭化水素ガス/水蒸気]は、0.0003~0.03であることが好ましい。また、好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる亜酸化窒素に対する還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスの含有量比[還元性ガスまたは飽和炭化水素ガス/亜酸化窒素]は、モル比で、0.01~100であることが好ましい。
好適な亜酸化窒素含有ガス中の還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスの含有量は、特に制限されず、適宜に設定できる。例えば、好適な亜酸化窒素含有ガス中の還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスのモル濃度は、0.001~1モル%である。好適な亜酸化窒素含有ガス中の、水蒸気に対する還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスのモル比[還元性ガスまたは飽和炭化水素ガス/水蒸気]は、0.0003~0.03であることが好ましい。また、好適な亜酸化窒素含有ガスに含まれる亜酸化窒素に対する還元性ガスまたは飽和炭化水素ガスの含有量比[還元性ガスまたは飽和炭化水素ガス/亜酸化窒素]は、モル比で、0.01~100であることが好ましい。
亜酸化窒素含有ガスは、亜酸化窒素、さらに、水蒸気、アンモニア、その他の上記ガスを適宜に混合して調製することができる。また、化学品製造プラントから排出される各種排ガスを用いることもできる。例えば、硝酸の製造工場、ε-カプロラクタムの製造工場、アジピン酸の製造工場などの化学品製造プラントから排出されるガスは、亜酸化窒素に加えて、水蒸気およびアンモニア、さらには酸素ガスを含有していることが多く、後述する好ましい接触工程に有効活用できる。特に、排ガスが上記範囲の含有量、含有量比などを満たす場合、含有量調整などをせずにそのまま好ましい接触工程に適用できる点で好ましい。
<接触工程>
接触工程は、触媒と、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程であればよく、公知の亜酸化窒素の分解方法における接触工程を適用できる。公知の亜酸化窒素の分解方法における接触工程としては、例えば、特許文献1に記載の、還元性ガスの共存下で触媒と亜酸化窒素を接触させる方法(工程)が挙げられる。また、本発明の触媒充填反応管に亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程によって、接触工程を行うこともできる。本発明における接触工程は、触媒(上記流通させる工程に用いる触媒充填反応管に充填された触媒を含む。)と、亜酸化窒素、水蒸気およびアンモニアを含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程が好ましい(「好ましい接触工程」ということがある。)。
亜酸化窒素含有ガスと触媒とを接触させる方法は、特に制限されず、例えば、バッチ式でも連続式でもよく、反応効率の点で連続式が好ましい。連続式としては、例えば、固定床形式、流動床形式が挙げられる。
接触工程は、触媒と、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程であればよく、公知の亜酸化窒素の分解方法における接触工程を適用できる。公知の亜酸化窒素の分解方法における接触工程としては、例えば、特許文献1に記載の、還元性ガスの共存下で触媒と亜酸化窒素を接触させる方法(工程)が挙げられる。また、本発明の触媒充填反応管に亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程によって、接触工程を行うこともできる。本発明における接触工程は、触媒(上記流通させる工程に用いる触媒充填反応管に充填された触媒を含む。)と、亜酸化窒素、水蒸気およびアンモニアを含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程が好ましい(「好ましい接触工程」ということがある。)。
亜酸化窒素含有ガスと触媒とを接触させる方法は、特に制限されず、例えば、バッチ式でも連続式でもよく、反応効率の点で連続式が好ましい。連続式としては、例えば、固定床形式、流動床形式が挙げられる。
接触工程において、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素が触媒に接触することより、水蒸気の共存下であっても、下記式に示す亜酸化窒素の分解反応が生起して、亜酸化窒素が窒素分子と酸素分子とに効率よく分解される。
亜酸化窒素の分解反応:N2O → N2 + 1/2O2
上記好ましい接触工程において、亜酸化窒素含有ガス中のアンモニアは、亜酸化窒素の分解反応をさらに促進させる。その作用メカニズムの詳細はまだ明らかではないが、次のように考えられる。例えば、ルテニウムを担持した触媒などのように還元作用を示す触媒の存在下においては、アンモニアが触媒表面で亜酸化窒素と反応することにより、亜酸化窒素を窒素分子と水分子に分解して亜酸化窒素の分解反応をさらに促進できると推定される。一方、酸化ルテニウムを担持した触媒などのように還元作用を示さない触媒の存在下においては、触媒表面に残存する酸素原子と反応することにより触媒表面から酸素原子を除去して触媒活性を持続させ(触媒の失活を抑制し)、上記分解反応を促進できると推定される。
亜酸化窒素の分解反応:N2O → N2 + 1/2O2
上記好ましい接触工程において、亜酸化窒素含有ガス中のアンモニアは、亜酸化窒素の分解反応をさらに促進させる。その作用メカニズムの詳細はまだ明らかではないが、次のように考えられる。例えば、ルテニウムを担持した触媒などのように還元作用を示す触媒の存在下においては、アンモニアが触媒表面で亜酸化窒素と反応することにより、亜酸化窒素を窒素分子と水分子に分解して亜酸化窒素の分解反応をさらに促進できると推定される。一方、酸化ルテニウムを担持した触媒などのように還元作用を示さない触媒の存在下においては、触媒表面に残存する酸素原子と反応することにより触媒表面から酸素原子を除去して触媒活性を持続させ(触媒の失活を抑制し)、上記分解反応を促進できると推定される。
接触工程として公知の工程を適用する場合、接触方法および接触条件は各工程において採用可能な適宜の方法および条件を適宜に採用できる。
好ましい接触工程における接触条件としては、特に制限されないが、例えば、下記条件が挙げられる。接触温度(反応温度)は、適宜に決定されるが、触媒活性劣化の観点から500℃以下が好ましく、反応速度の観点から100℃以上が好ましい。接触温度は、好ましくは200~450℃であり、より好ましくは250~400℃である。連続式接触方法における、触媒重量に対する亜酸化窒素含有ガスの供給速度は、特に制限されず適宜に決定され、例えば、触媒1gに対する、0℃、0.1013MPa(absolute)での流量として、10~10000cm3/分であることが好ましく、50~5000cm3/分であることがより好ましい。接触時間は、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素濃度もしくは供給速度、接触温度などに応じて適宜に決定される。反応圧力は、接触温度、亜酸化窒素含有ガスの供給速度や反応器周辺の外気の圧力などによって変動するが、外気より高い圧力が好ましく、好ましくは絶対圧で0.08~1MPa(absolute)であり、より好ましくは絶対圧で0.09~0.7MPa(absolute)である。
好ましい接触工程における接触条件としては、特に制限されないが、例えば、下記条件が挙げられる。接触温度(反応温度)は、適宜に決定されるが、触媒活性劣化の観点から500℃以下が好ましく、反応速度の観点から100℃以上が好ましい。接触温度は、好ましくは200~450℃であり、より好ましくは250~400℃である。連続式接触方法における、触媒重量に対する亜酸化窒素含有ガスの供給速度は、特に制限されず適宜に決定され、例えば、触媒1gに対する、0℃、0.1013MPa(absolute)での流量として、10~10000cm3/分であることが好ましく、50~5000cm3/分であることがより好ましい。接触時間は、亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素濃度もしくは供給速度、接触温度などに応じて適宜に決定される。反応圧力は、接触温度、亜酸化窒素含有ガスの供給速度や反応器周辺の外気の圧力などによって変動するが、外気より高い圧力が好ましく、好ましくは絶対圧で0.08~1MPa(absolute)であり、より好ましくは絶対圧で0.09~0.7MPa(absolute)である。
<その他の工程>
本発明の分解方法は、接触工程以外の工程を有していてもよい。例えば、亜酸化窒素含有ガスの成分含有量を調整する工程、亜酸化窒素含有ガスに酸素ガスまたは還元性ガスを導入する工程などが挙げられる。
本発明の分解方法は、接触工程以外の工程を有していてもよい。例えば、亜酸化窒素含有ガスの成分含有量を調整する工程、亜酸化窒素含有ガスに酸素ガスまたは還元性ガスを導入する工程などが挙げられる。
本発明の分解方法は、亜酸化窒素を効率よく分解することができる。特に、連続式では、亜酸化窒素含有ガスを触媒中に流通(通過)させることにより、亜酸化窒素を効率よく分解でき、亜酸化窒素の排出を抑制できる。例えば、後述する実施例において、反応ガス中の亜酸化窒素の濃度減少率として50%以上、好ましくは70%以上もの高い濃度減少率を達成でき、また、亜酸化窒素の分解速度として3.0/秒以上、好ましくは5.0/秒以上もの高い分解速度を達成できる。また、好ましい接触工程では、亜酸化窒素含有ガス中のアンモニアも効率よく分解することができ、アンモニアの排出を抑制できる。
本発明の分解方法は、亜酸化窒素を分解、除去する各種の分野、用途、例えば化学品製造プラントに用いることができる。特に、亜酸化窒素、アンモニアおよび水蒸気を含有するガスを排出する、硝酸の製造工場、ε-カプロラクタムの製造工場、アジピン酸の製造工場などの化学品製造プラントに好適に用いることができる。
本発明の分解方法を既存の製造プラントに適用する場合、本発明の分解方法を行う装置の設置位置は、特に制限されないが、通常、排ガスの流通方向の最後段、例えば排出塔の前段に組み込まれる。具体的には、硝酸の製造プラントであれば、脱硝反応器の後段に組み込まれる。
本発明の分解方法を既存の製造プラントに適用する場合、本発明の分解方法を行う装置の設置位置は、特に制限されないが、通常、排ガスの流通方向の最後段、例えば排出塔の前段に組み込まれる。具体的には、硝酸の製造プラントであれば、脱硝反応器の後段に組み込まれる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[実施例1]触媒の作製
<実施例1-1:H2RuO4/TiO2触媒1の作製>
以下のようにして、H2RuO4/TiO2触媒1を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)がハニカム形状に押出成形された酸化チタン成形前駆体1(縦20mm、横20mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.3mm、内壁の厚み0.5mm、開孔率50%)を、電気炉を用いて、600℃、2時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体1(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。担体1の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。
担体1は、酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。なお、酸化チタン成形前駆体1の寸法は上述のようにして測定または算出した(以下同じ。)。
次いで、Ru含有量が5.7質量%になるように調製されたルテニウム酸ナトリウム水溶液約50mL(フルヤ金属社製、Na2RuO4水溶液、約15℃)に、担体1を浸漬した。10分後に担体1をルテニウム酸ナトリウム水溶液から引き上げ、余分な水分をエアブローで吹き飛ばした。得られた担体1を実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、触媒前駆体1を得た。
得られた触媒前駆体1を、オイルバスで約60℃に加熱し、攪拌子で攪拌した2規定の硝酸水溶液に浸漬した。気泡の発生がなくなった後、触媒前駆体1を引き上げて重量減少がなくなるまで室温(約15℃)で風乾し、ハニカム構造を有するH2RuO4/TiO2触媒1を作製した。この触媒1は酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。
<実施例1-1:H2RuO4/TiO2触媒1の作製>
以下のようにして、H2RuO4/TiO2触媒1を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)がハニカム形状に押出成形された酸化チタン成形前駆体1(縦20mm、横20mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.3mm、内壁の厚み0.5mm、開孔率50%)を、電気炉を用いて、600℃、2時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体1(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。担体1の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。
担体1は、酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。なお、酸化チタン成形前駆体1の寸法は上述のようにして測定または算出した(以下同じ。)。
次いで、Ru含有量が5.7質量%になるように調製されたルテニウム酸ナトリウム水溶液約50mL(フルヤ金属社製、Na2RuO4水溶液、約15℃)に、担体1を浸漬した。10分後に担体1をルテニウム酸ナトリウム水溶液から引き上げ、余分な水分をエアブローで吹き飛ばした。得られた担体1を実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、触媒前駆体1を得た。
得られた触媒前駆体1を、オイルバスで約60℃に加熱し、攪拌子で攪拌した2規定の硝酸水溶液に浸漬した。気泡の発生がなくなった後、触媒前駆体1を引き上げて重量減少がなくなるまで室温(約15℃)で風乾し、ハニカム構造を有するH2RuO4/TiO2触媒1を作製した。この触媒1は酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。
<実施例1-2:H2RuO4/TiO2触媒2の作製>
酸化チタン成形前駆体2(縦19mm、横19mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.0mm、内壁の厚み0.25mm、開孔率62%)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で、ハニカム構造を有するH2RuO4/TiO2触媒2を得た。この触媒2は酸化チタン成形前駆体2の形状および寸法を保持していた。
酸化チタン成形前駆体2(縦19mm、横19mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.0mm、内壁の厚み0.25mm、開孔率62%)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で、ハニカム構造を有するH2RuO4/TiO2触媒2を得た。この触媒2は酸化チタン成形前駆体2の形状および寸法を保持していた。
<実施例1-3:RuO2/TiO2触媒3の作製>
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒3を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)がハニカム形状に押出成形された酸化チタン成形前駆体1(縦20mm、横20mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.3mm、内壁の厚み0.5mm、開孔率50%)を、電気炉を用いて、600℃、2時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体1(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。酸化チタンで形成された担体1の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。この担体1は、酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。
RuCl3・nH2O(フルヤ金属社製、Ru含有量40質量%)を用いて、Ru含有量が5.7質量%になるように調製した塩化ルテニウム水溶液約50mLに、担体1を浸漬した。10分後に担体1を塩化ルテニウム水溶液から引き上げ、余分な水分をエアブローで吹き飛ばした。その後、得られた担体1を実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、触媒前駆体3を得た。
得られた触媒前駆体3を、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス管に充填した後、電気管状炉を用いて、500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の空気流通下、石英製ガラス管の内温が275℃になるまで昇温し、次いで、同温度で2時間保持することで焼成した。焼成した触媒前駆体3を19質量%ヨウ化カリウム水溶液130gに室温で1時間浸漬した後、イオン交換水150gに室温で6回浸漬させて洗浄した。得られた固体を、実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、ハニカム構造を有するRuO2/TiO2触媒3を得た。
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒3を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)がハニカム形状に押出成形された酸化チタン成形前駆体1(縦20mm、横20mm、高さ20mmの立方体状、貫通孔は縦横方向に配列した並列配列、貫通孔の開孔形状は四角形でセルサイズ1.3mm、内壁の厚み0.5mm、開孔率50%)を、電気炉を用いて、600℃、2時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体1(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。酸化チタンで形成された担体1の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。この担体1は、酸化チタン成形前駆体1の形状および寸法を保持していた。
RuCl3・nH2O(フルヤ金属社製、Ru含有量40質量%)を用いて、Ru含有量が5.7質量%になるように調製した塩化ルテニウム水溶液約50mLに、担体1を浸漬した。10分後に担体1を塩化ルテニウム水溶液から引き上げ、余分な水分をエアブローで吹き飛ばした。その後、得られた担体1を実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、触媒前駆体3を得た。
得られた触媒前駆体3を、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス管に充填した後、電気管状炉を用いて、500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の空気流通下、石英製ガラス管の内温が275℃になるまで昇温し、次いで、同温度で2時間保持することで焼成した。焼成した触媒前駆体3を19質量%ヨウ化カリウム水溶液130gに室温で1時間浸漬した後、イオン交換水150gに室温で6回浸漬させて洗浄した。得られた固体を、実験台上に室温(約15℃)で静置して重量減少がなくなるまで風乾して、ハニカム構造を有するRuO2/TiO2触媒3を得た。
<実施例1-4:RuO2/TiO2触媒4の作製>
Ru含有量が2.9質量%になるように調整した塩化ルテニウム水溶液を用いた以外は、実施例3と同じ方法で、ハニカム構造を有するRuO2/TiO2触媒4を得た。
Ru含有量が2.9質量%になるように調整した塩化ルテニウム水溶液を用いた以外は、実施例3と同じ方法で、ハニカム構造を有するRuO2/TiO2触媒4を得た。
<比較例1-1:RuO2/TiO2触媒C1の作製>
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒C1を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)が押出成形された酸化チタン成形体(直径3mm、長さ3~6mmの円柱形ペレット状)を、マッフル炉を用いて、600℃、3時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。酸化チタンで形成された担体の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。
塩化ルテニウム水和物0.76g(フルヤ金属社製、RuCl3・nH2O、Ru含有量40質量%)を、イオン交換水2.0gに溶解させた。得られた溶液を、インシピエントウェットネス法により、酸化チタンで形成された担体9.7gに含浸させた後、空気雰囲気下、室温(約15℃)で一晩風乾することで、塩化ルテニウム水和物を担持した酸化チタン固体を得た。
得られた酸化チタン固体を、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス管に充填した後、電気管状炉を用いて、200cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の空気流通下、石英製ガラス管の内温275℃まで昇温し、次いで、同温度で2時間保持することで焼成して、円柱形ペレット状で、酸化ルテニウムを含むRuO2/TiO2触媒C1を10g得た。
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒C1を製造した。
酸化チタン粉末(昭和電工社製)が押出成形された酸化チタン成形体(直径3mm、長さ3~6mmの円柱形ペレット状)を、マッフル炉を用いて、600℃、3時間焼成することで、酸化チタンで形成された担体(比表面積:15m2/g、100%ルチル結晶形)を得た。酸化チタンで形成された担体の比表面積は、77Kでの窒素吸着によるBET1点法で測定した。
塩化ルテニウム水和物0.76g(フルヤ金属社製、RuCl3・nH2O、Ru含有量40質量%)を、イオン交換水2.0gに溶解させた。得られた溶液を、インシピエントウェットネス法により、酸化チタンで形成された担体9.7gに含浸させた後、空気雰囲気下、室温(約15℃)で一晩風乾することで、塩化ルテニウム水和物を担持した酸化チタン固体を得た。
得られた酸化チタン固体を、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス管に充填した後、電気管状炉を用いて、200cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の空気流通下、石英製ガラス管の内温275℃まで昇温し、次いで、同温度で2時間保持することで焼成して、円柱形ペレット状で、酸化ルテニウムを含むRuO2/TiO2触媒C1を10g得た。
<比較例1-2:RuO2/TiO2触媒C2の作製>
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒C2を製造した。
RuO2/TiO2触媒C1を磁性乳鉢で破砕し、破砕品のサイズが0.5mm以上、1mm未満となるように篩分けして、RuO2/TiO2触媒C2を得た。
以下のようにして、RuO2/TiO2触媒C2を製造した。
RuO2/TiO2触媒C1を磁性乳鉢で破砕し、破砕品のサイズが0.5mm以上、1mm未満となるように篩分けして、RuO2/TiO2触媒C2を得た。
[実施例2] 亜酸化窒素の分解
<実施例2-1~2-4>
(触媒充填反応管の作製)
上記実施例1-1~1-4で作製したH2RuO4/TiO2触媒1および2、ならびに、RuO2/TiO2触媒3および4のそれぞれについて、ハニカム形状のガス入口部と出口部とを結ぶ流路(貫通孔)が垂直方向になるように保持した状態で、水平方向におけるハニカム形状の端部を削って、直径が約20mm、高さ約20mmの円柱状に加工した。これを、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス反応管(内径21mm)に、ハニカム形状の入口部と出口部とを結ぶ流路が反応管のガス流に対して同じ方向になるように充填した。その後、反応管の内壁と触媒の外周部の間に石英ウールを充填して、反応管の内壁と触媒の外周部の間をガスが流れにくくなるようにシールした。こうして、触媒を充填した触媒充填層(内径21mm、長さ約20mm)を有する触媒充填反応管を作製した。触媒充填層に充填した触媒の充填量(g)および充填体積率(%)を表1に示す。
ここで、触媒充填層の充填体積は触媒の充填体積率と同じであり、100%-開孔率(%)の値を使用した。
<実施例2-1~2-4>
(触媒充填反応管の作製)
上記実施例1-1~1-4で作製したH2RuO4/TiO2触媒1および2、ならびに、RuO2/TiO2触媒3および4のそれぞれについて、ハニカム形状のガス入口部と出口部とを結ぶ流路(貫通孔)が垂直方向になるように保持した状態で、水平方向におけるハニカム形状の端部を削って、直径が約20mm、高さ約20mmの円柱状に加工した。これを、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス反応管(内径21mm)に、ハニカム形状の入口部と出口部とを結ぶ流路が反応管のガス流に対して同じ方向になるように充填した。その後、反応管の内壁と触媒の外周部の間に石英ウールを充填して、反応管の内壁と触媒の外周部の間をガスが流れにくくなるようにシールした。こうして、触媒を充填した触媒充填層(内径21mm、長さ約20mm)を有する触媒充填反応管を作製した。触媒充填層に充填した触媒の充填量(g)および充填体積率(%)を表1に示す。
ここで、触媒充填層の充填体積は触媒の充填体積率と同じであり、100%-開孔率(%)の値を使用した。
(亜酸化窒素の分解反応)
さや管は、その先端が充填した触媒の上部に触れるよう配置し、触媒層入り口のガス温が測定できるようにした。この触媒充填反応管を電気炉内に設置し、常圧(0.1MPa(absolute))、1500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の窒素流通下、石英製ガラス管内温が280℃になるまで昇温した。次いで、同圧力および同温度で、触媒に接触させるガスを、窒素から、亜酸化窒素0.1体積%および酸素2.7体積%を含有するガス(流量:1500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分)に切り替えて、亜酸化窒素の分解反応を行った。亜酸化窒素含有ガスの残部は窒素である。亜酸化窒素の分解反応を開始して1時間後の反応管からの反応出口ガス(反応後ガス)を分析した。
さや管は、その先端が充填した触媒の上部に触れるよう配置し、触媒層入り口のガス温が測定できるようにした。この触媒充填反応管を電気炉内に設置し、常圧(0.1MPa(absolute))、1500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分の窒素流通下、石英製ガラス管内温が280℃になるまで昇温した。次いで、同圧力および同温度で、触媒に接触させるガスを、窒素から、亜酸化窒素0.1体積%および酸素2.7体積%を含有するガス(流量:1500cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分)に切り替えて、亜酸化窒素の分解反応を行った。亜酸化窒素含有ガスの残部は窒素である。亜酸化窒素の分解反応を開始して1時間後の反応管からの反応出口ガス(反応後ガス)を分析した。
(亜酸化窒素の濃度減少率の算出)
亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素の含有量CBと、反応出口ガス中の亜酸化窒素の含有量CAの分析は、ガスクロマトグラフィ(VARIAN社製、マイクロGC(検出器:マイクロTCD、カラム:CP-PoraPLOT Q 10m))を用いて行った。分析された亜酸化窒素の濃度から、亜酸化窒素濃度の減少率を下記式から算出した。その結果を表2に示す。
亜酸化窒素濃度の減少率(%)=[(CB-CA)/CB]×100
亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素の含有量CBと、反応出口ガス中の亜酸化窒素の含有量CAの分析は、ガスクロマトグラフィ(VARIAN社製、マイクロGC(検出器:マイクロTCD、カラム:CP-PoraPLOT Q 10m))を用いて行った。分析された亜酸化窒素の濃度から、亜酸化窒素濃度の減少率を下記式から算出した。その結果を表2に示す。
亜酸化窒素濃度の減少率(%)=[(CB-CA)/CB]×100
(亜酸化窒素の分解速度の算出)
亜酸化窒素濃度の減少率から、亜酸化窒素の分解反応を1次反応と仮定して、亜酸化窒素の分解速度を下記式から算出した。その結果を表2に示す。
亜酸化窒素の分解速度(/秒)=-ln[1-(亜酸化窒素濃度の減少率)/100]÷(触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間)
ここで、lnは自然対数に変換することを表す。また、触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間は、1秒あたりのガス流量を、触媒充填層の体積[石英製ガラス反応管(内径21mm)の断面積×触媒高さ]で除した値の逆数を得ることで算出した。触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間を表1の「接触時間」欄に示す。
亜酸化窒素濃度の減少率から、亜酸化窒素の分解反応を1次反応と仮定して、亜酸化窒素の分解速度を下記式から算出した。その結果を表2に示す。
亜酸化窒素の分解速度(/秒)=-ln[1-(亜酸化窒素濃度の減少率)/100]÷(触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間)
ここで、lnは自然対数に変換することを表す。また、触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間は、1秒あたりのガス流量を、触媒充填層の体積[石英製ガラス反応管(内径21mm)の断面積×触媒高さ]で除した値の逆数を得ることで算出した。触媒と亜酸化窒素含有ガスとの接触時間を表1の「接触時間」欄に示す。
<比較例2-1>
上記比較例1-1で製造したRuO2/TiO2触媒C1を、形態を変えずにそのまま触媒充填領域に5.0g充填した以外は、実施例2-1~2-4と同様にして、亜酸化窒素の分解反応および分析を行った。反応条件および結果を表1と表2に示す。触媒の充填体積率(%)は、下式で算出した。
触媒の充填体積率(%)=触媒体積(cm3/g)/充填層体積(cm3/g)×100
ここで、触媒体積は、内径が20mmの50mL容メスシリンダーを用いた際のRuO2/TiO2触媒C1の軽装嵩密度1.26g/cm3の逆数を取ることで求めた。充填層体積は、RuO2/TiO2触媒C1の成形体を42個取り、その形状(3mmφ×平均長さ3.8mm)から算出した体積を42個の重量2.49gで除して求めた。
上記比較例1-1で製造したRuO2/TiO2触媒C1を、形態を変えずにそのまま触媒充填領域に5.0g充填した以外は、実施例2-1~2-4と同様にして、亜酸化窒素の分解反応および分析を行った。反応条件および結果を表1と表2に示す。触媒の充填体積率(%)は、下式で算出した。
触媒の充填体積率(%)=触媒体積(cm3/g)/充填層体積(cm3/g)×100
ここで、触媒体積は、内径が20mmの50mL容メスシリンダーを用いた際のRuO2/TiO2触媒C1の軽装嵩密度1.26g/cm3の逆数を取ることで求めた。充填層体積は、RuO2/TiO2触媒C1の成形体を42個取り、その形状(3mmφ×平均長さ3.8mm)から算出した体積を42個の重量2.49gで除して求めた。
<比較例2-2>
RuO2/TiO2触媒C2を0.1g、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス反応管(内径8mm)に充填した。RuO2/TiO2触媒C2の充填体積率(%)は、下式で算出した。
触媒の充填体積率(%)=触媒体積(cm3/g)/充填層体積(cm3/g)×100
ここで、触媒体積は、内径が10mmの5mL容メスシリンダーを用いた際のRuO2/TiO2触媒C2の軽装嵩密度0.86g/cm3の逆数を取ることで求めた。充填層体積は、RuO2/TiO2触媒C2の粒子を181個取り、粒子の形状を直径0.75mmの球状と仮定した際の体積を、粒子181個の重量0.10gで除して求めた。
RuO2/TiO2触媒C2を0.1g、内温測定用のさや管を具備した石英製ガラス反応管(内径8mm)に充填した。RuO2/TiO2触媒C2の充填体積率(%)は、下式で算出した。
触媒の充填体積率(%)=触媒体積(cm3/g)/充填層体積(cm3/g)×100
ここで、触媒体積は、内径が10mmの5mL容メスシリンダーを用いた際のRuO2/TiO2触媒C2の軽装嵩密度0.86g/cm3の逆数を取ることで求めた。充填層体積は、RuO2/TiO2触媒C2の粒子を181個取り、粒子の形状を直径0.75mmの球状と仮定した際の体積を、粒子181個の重量0.10gで除して求めた。
さや管は、その先端が充填した触媒の上部に触れるよう配置し、触媒層入り口のガス温が測定できるようにした。この触媒充填反応管を電気炉内に設置し、常圧(0.1MPa(absolute))、100cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分のヘリウム流通下、石英製ガラス管内温が280℃になるまで昇温した。次いで、同圧力および同温度で、触媒に接触させるガスを、窒素から、亜酸化窒素0.1体積%および酸素2.7体積%を含有するガス(流量:100cm3(0℃、0.1013MPa(absolute))/分)に切り替えて、亜酸化窒素の分解反応を行った。亜酸化窒素含有ガスの残部はヘリウムである。亜酸化窒素の分解反応を開始して30分後の反応管からの反応出口ガス(反応後ガス)を分析した。
亜酸化窒素の濃度減少率(%)と亜酸化窒素の分解速度(/秒)は、実施例1-1と同様の方法で算出した。反応条件および結果を表1および表2に示す。
亜酸化窒素の濃度減少率(%)と亜酸化窒素の分解速度(/秒)は、実施例1-1と同様の方法で算出した。反応条件および結果を表1および表2に示す。
<触媒中のRu含量の測定>
実施例2-1~2-4および比較例2-1の反応後の触媒を全量回収し、それぞれ磁性乳鉢で粉砕して粉状にした。粉状にしたサンプルを試料充填部が10mmφの微量粉末ホルダに入れ、厚み0.6μmのマイラーフィルムで覆いをして、波長分散蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、ZSXprimusII)でSQX計算を行い、Ru濃度の半定量値を求めた。結果を表1に示す。ここで、RuO2/TiO2触媒C2のRu含量は、RuO2/TiO2触媒C1と同じ値とした。
実施例2-1~2-4および比較例2-1の反応後の触媒を全量回収し、それぞれ磁性乳鉢で粉砕して粉状にした。粉状にしたサンプルを試料充填部が10mmφの微量粉末ホルダに入れ、厚み0.6μmのマイラーフィルムで覆いをして、波長分散蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、ZSXprimusII)でSQX計算を行い、Ru濃度の半定量値を求めた。結果を表1に示す。ここで、RuO2/TiO2触媒C2のRu含量は、RuO2/TiO2触媒C1と同じ値とした。
表1および表2に示す結果から明らかなように、触媒充填層を構成したときの充填体積率が50体積%を超え、かつハニカム構造を有さない比較例1-1および1-2の触媒、およびこれら比較例の触媒を用いた触媒充填反応管は、亜酸化窒素の分解方法において、亜酸化窒素の濃度減少量が小さく、しかも分解速度も遅く、亜酸化窒素を効率よく分解できないことが分かる。
これに対して、触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する実施例1-1~1-4の触媒、およびこれら実施例の触媒を用いた触媒充填反応管は、亜酸化窒素の分解方法において、亜酸化窒素の濃度減少量が大きく、しかも分解速度も高く、亜酸化窒素を効率よく分解できていることが分かる。特に、充填体積率は本発明で規定する範囲内において高い方が、亜酸化窒素を効率よく分解できる傾向にあるが、本発明で規定する範囲を超えると、亜酸化窒素の分解効率が著しく低下し、亜酸化窒素の分解効率を高めるためには、単に充填体積率を高めるだけではなく、触媒の形状と充填体積率とを総合的に設定することが重要であることが分かる。
これに対して、触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する実施例1-1~1-4の触媒、およびこれら実施例の触媒を用いた触媒充填反応管は、亜酸化窒素の分解方法において、亜酸化窒素の濃度減少量が大きく、しかも分解速度も高く、亜酸化窒素を効率よく分解できていることが分かる。特に、充填体積率は本発明で規定する範囲内において高い方が、亜酸化窒素を効率よく分解できる傾向にあるが、本発明で規定する範囲を超えると、亜酸化窒素の分解効率が著しく低下し、亜酸化窒素の分解効率を高めるためには、単に充填体積率を高めるだけではなく、触媒の形状と充填体積率とを総合的に設定することが重要であることが分かる。
Claims (12)
- 酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持され、反応管の触媒充填層を構成する触媒であって、
前記触媒充填層を構成したときの充填体積率が35~50体積%となるハニカム構造を有する、触媒。 - 前記担体に、前記のルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が、金属ルテニウム基準で2質量%以上担持されてなる、請求項1に記載の触媒。
- 酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸を含む成分が担持されてなる触媒。
- 酸化チタンを含む担体に、ルテニウム酸アルカリ金属塩を含む成分が担持されてなる触媒前駆体。
- 酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒の製造方法であって、
下記工程(1)および(2)を含む、触媒の製造方法。
工程(1):酸化チタンを含む担体を、ルテニウム酸アルカリ金属塩と水とを含む溶液
と接触させる工程
工程(2):工程(1)で得られた酸化チタンおよびルテニウム酸アルカリ金属塩を含
む担体と、酸性水溶液とを接触させる工程 - 酸化チタンを含む担体に、ルテニウムおよびルテニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する成分が担持されてなる触媒が充填された触媒充填層を備えた触媒充填反応管であって、
前記触媒充填層における触媒の充填体積率が35~50体積%である、触媒充填反応管。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の触媒と、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスとを接触させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
- 前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、請求項7に記載の亜酸化窒素の分解方法。
- 前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、請求項7に記載の亜酸化窒素の分解方法。
- 請求項6に記載の触媒充填反応管に、亜酸化窒素を含む亜酸化窒素含有ガスを流通させる工程を含む、亜酸化窒素の分解方法。
- 前記亜酸化窒素含有ガスが、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、酸素、水素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化窒素および炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを含む、請求項10に記載の亜酸化窒素の分解方法。
- 前記亜酸化窒素含有ガスが化学品製造プラントから排出されたガスである、請求項10に記載の亜酸化窒素の分解方法。
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