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JP2023137275A - 積層体 - Google Patents

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JP2023137275A JP2022043405A JP2022043405A JP2023137275A JP 2023137275 A JP2023137275 A JP 2023137275A JP 2022043405 A JP2022043405 A JP 2022043405A JP 2022043405 A JP2022043405 A JP 2022043405A JP 2023137275 A JP2023137275 A JP 2023137275A
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健二 井戸
Kenji Ido
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】シリコーンゴム層の厚みが厚い場合でも、水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版のシリコーンゴム層表面の押し跡を抑制することができる積層体を提供すること。【解決手段】支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版と、緩衝材との積層体であって、水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版の少なくともシリコーンゴム層側に緩衝材を有する積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版と、緩衝材との積層体に関するものである。
飲料缶やエアロゾル缶などに用いられる2ピース缶や、チューブなどの円筒形状容器の胴部への曲面印刷には、刷版と、刷版からインキ層を受領してこれを缶体胴部に転写させるためのブランケットとの組み合わせが使用されており、刷版としては、主に樹脂凸版や平版が使用されている。2ピース缶印刷においては、従来、樹脂凸版を用いる印刷方式、すなわち凸版ドライオフセット方式が主流であったが、従来の樹脂凸版は画線部や網点部が太りやすいため、文字や網点画像の潰れが発生しやすいこと、網点のAMスクリーン線数が120線/インチ程度と低く、網点画像のざらつきや網点相互の干渉による縞模様やローゼット模様が目立ちやすいことから、缶印刷において十分な印刷品質を得ることが困難であった。
近年、高精細・高加飾性の飲料缶が求められる市場環境から、高精細で耐刷性に優れた缶印刷用水なし平版や水なし平版印刷版原版が検討されている。例えば、少なくとも基板、レーザー感熱層を有し、該感熱層上にシリコーンゴム層からなる非画線部及び画線部が形成されており、非画線部のシリコーンゴム層の厚みが2.2~5.5μmの範囲にあることを特徴とするシームレス缶用水なし平版(例えば、特許文献1参照)や、基板上に少なくとも感熱層およびシリコーンゴム層を有し、基板が強磁性体であることを特徴とする水なし平版印刷版原版(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
一方、水なし平版印刷版原版積層体の輸送時に発生する版端部の損傷を抑制する技術として、基板上に少なくとも感光層または感熱層とシリコーンゴム層とを有する水なし平版印刷版原版と、表面に凹凸加工が施されてなる平版印刷版原版用合い紙とを積層してなる水なし平版印刷版原版積層体(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2018-58257号公報 国際公開第2020/256059号 特開2008-55814号公報
特許文献1~2に記載される水なし平版印刷版原版は、耐刷性を向上させるためにシリコーンゴム層を厚膜化している。本発明者らの検討により、柔軟なシリコーンゴム層の厚みが厚い場合、異物の噛み込みなどにより、水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版の表面に局所的に圧力がかかると、シリコーンゴム層表面に凹凸形状の跡(押し跡)がつきやすいという課題が顕著になることが分かった。特に、水なし平版印刷版原版の輸送時や水なし平版印刷版の保管時など、複数枚の水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版を積層した状態においては、上に積層された水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版の重量により、下層の水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版において、押し跡の課題がより顕著になる。特許文献3に記載の平版印刷版原版用合い紙により、輸送時に発生する版端部の曲がりや折れなどの損傷は抑制できるものの、柔軟で厚いシリコーンゴム層を有する水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版に対しては、シリコーンゴム層表面の押し跡がなお発生しやすい課題があった。
そこで、本発明は、シリコーンゴム層の厚みが厚い場合でも、水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版のシリコーンゴム層表面の押し跡を抑制することができる積層体を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、主として以下の構成を有する。
支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版と、緩衝材との積層体であって、水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版の少なくともシリコーンゴム層側に緩衝材を有する積層体。
本発明の積層体により、シリコーンゴム層の厚みが厚い場合でも、水なし平版印刷版原版や水なし平版印刷版のシリコーンゴム層表面の押し跡を抑制することができる。
以下、本発明の実施の詳細を説明する。
本発明の積層体は、支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版と、緩衝材との積層体であり、少なくともシリコーンゴム層側に緩衝材を有する。水なし平版印刷版原版(以下、「印刷版原版」と略記する場合がある)は、水なし平版印刷版(以下、「印刷版」と略記する場合がある)にインキ着肉部(画線部)とインキ反発部(非画線部)を形成する前の前駆体である。支持体は、印刷版原版や印刷版の形状を保持する機能を有し、シリコーンゴム層は、インキを反発する機能を有し、印刷版の非画線部を形成する。厚み2.2μm以上の、押し跡が発生しやすいシリコーンゴム層を有する印刷版原版や印刷版に対して、緩衝材は、シリコーンゴム層側において、シリコーンゴム層へ押し跡の影響を及ぼし得る異物に対して、自身が変形することにより応力緩和し、シリコーンゴム層の押し跡を抑制する機能を有する。
本発明の積層体は、1枚の印刷版原版または印刷版と1枚の緩衝材を有するものでもよいし、これらをさらに複数組積層した多層の積層体であってもよい。また、1枚の印刷版原版または印刷版に対して、シリコーンゴム層側と支持体側の両面に緩衝材を有してもよいし、1枚の緩衝材の両側に、2枚の印刷版原版または印刷版が、シリコーンゴム層を緩衝材側に向かい合わせて積層されていてもよい。作業性の観点から、緩衝材と印刷版原版または印刷版との密着力は、手動で容易に剥離できる程度が好ましい。
(緩衝材)
本発明における緩衝材とは、アスカーC硬度が60度以下であるものを指す。アスカーC硬度は、スポンジなどの軟質フォームの硬さの指標であり、市販のデュロメーター硬度計により測定することができる。例えば、温度25℃±5℃の環境下、厚み1.0mm以上の試料に対して、デュロメーター硬度計GS-701((株)テクロック製)を用いて測定することができる。緩衝材の厚みが1.0mm未満の場合には、1.0mm以上となるように積層して測定する。具体的には、温度25℃±5℃の環境下、緩衝材を厚み1.0mm以上になるように準備し、平らなガラス板上に載せた後、垂直方向にデュロメーター硬度計を上からゆっくり押し当て、デュロメーター硬度計の加圧面が測定対象物に接触してから1秒以内に示された数値を読み取る。この測定を無作為に選択した3箇所について行い、その平均値をアスカーC硬度とする。
アスカーC硬度が60度を超える材料は、本発明における緩衝材には該当せず、異物の噛み込みなどにより印刷版原版や印刷版の表面に局所的に圧力がかかると、押し跡が生じやすい。緩衝材のアスカーC硬度は、50度以下が好ましく、30度以下がより好ましい。
緩衝材としては、例えば、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、エチレン/ビニルアルコール共重合体(EVA)フォーム、ポリスチレンフォームなどの発泡シート、エアキャップのような中空構造のシート、シリコーンゴムなどのゲル化シート、繊維状のポリエチレン樹脂が立体網目状に形成された構造体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、安価で安定的に入手ができ、柔軟性と強度を両立できるポリエチレンフォームからなる発泡シートが好ましい。このような発泡シートとしては、例えば、“トーレペフ”(登録商標)15060AA00、10020AA00、10040AA00、15020AA00、15030AA00、15040AA00、20040AA00、30030AG00、30050AG00、30100AG00、40100AG00、30040AS60、30040AY00、30020BY00、40080AY00(東レ(株)製)、“ライトロン”(登録商標)S#41、#52、#54、#56、#58、#510、#512(積水化成品工業(株)製)、“ソフトロン”(登録商標)S(積水化学工業(株)製)、“Volara”(登録商標)(積水化学工業(株)製)、“XLIM”(登録商標)(積水化学工業(株))、“ミナフォーム”(登録商標)(酒井化学工業(株)製)、“サンペルカ”(登録商標)L-600、L-900、L-1000、L-1001NN、L-1002、L-1100、L-1400、L-1500、L-2000、L-2500、L-2501NNN、L-2521NN、L-4000、L-4000NN、SL-3000(三和化工(株)製)、“オプセル”(登録商標)LC-150、LC-150S、LC-300#1、LC-300#2D、LC-300#2WE、LR-300#2(三和化工(株)製)などが挙げられる。
本発明における緩衝材の厚みは、シリコーンゴム層表面の押し跡をより抑制する観点から、0.1mm以上が好ましい。一方、緩衝材の厚みは、積層体の収納効率や輸送効率を向上させる観点から、3.0mm以下が好ましく、1.0mm以下がより好ましい。
ここで、緩衝材の厚みは、シックネスゲージを用いて測定することができる。シックネスゲージとしては、最小表示値が0.01mm以下、測定力3.5N以下のものを用いる。測定環境を25℃±5℃として、無作為に選択した5箇所について厚みを測定し、その平均値を厚みとする。
(印刷版原版)
印刷版原版は、支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する。支持体とシリコーンゴム層の間に、さらに感光層および/または感熱層を有してもよく、シリコーンゴム層を部分的に除去してインキ着肉部(画線部)を形成することができる。感光層または感熱層は、パターン露光により照射された光または発生した熱によって、その少なくとも表面が分解し、もしくは現像液への溶解性が高まる、またはシリコーンゴム層との接着力が低下するものであることが好ましい。シリコーンゴム層は、前述のとおり、インキを反発する機能を有し、シリコーンゴム層が残存した部位がインキ反発部(非画線部)を形成する。さらに、支持体上に、上層との接着性を向上させるプライマー層を有してもよいし、シリコーンゴム層上に、シリコーンゴム層を保護する保護フィルムおよび/または合紙を有してもよい。支持体上に感熱層およびシリコーンゴム層を有する印刷版原版としては、特開2018-58257号公報や国際公開第2020/256059号に記載の印刷版原版が好ましい。
印刷版原版のシリコーンゴム層の厚みは、2.2μm以上である。前述のとおり、シリコーンゴム層を厚膜化するほど、耐刷性が向上するものの、シリコーンゴム層表面に押し跡が発生しやすい課題があった。本発明によれば、シリコーンゴム層の厚みが厚い場合でも、シリコーンゴム層表面の押し跡を抑制することができる。シリコーンゴム層の厚みが厚い場合に本発明の効果が顕著に奏されることから、シリコーンゴム層の厚みは、2.5μm以上が好ましく、3.0μm以上がより好ましい。一方、シリコーンゴム層の厚みは、高精細画像再現性の観点から、10.0μm以下が好ましく、8.0μm以下がより好ましい。ここで、シリコーンゴム層の厚みは、透過電子顕微鏡(TEM)観察により求めることができる。より詳しくは、印刷版原版から超薄切片法によって試料を作製し、印刷版原版の垂直断面について、加速電圧100kV、倍率2,000倍の条件でTEM観察を行う。得られたTEM観察像において、シリコーンゴム層から無作為に選択した10箇所について厚みを測定し、その平均値を厚みとする。
平版印刷版原版の支持体としては、紙、金属板、ガラス板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。金属板としては、例えば、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル、これらの合金および/またはこれらの酸化物を含む金属シートなどが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのプラスチックフィルムなどが挙げられる。2ピース缶印刷用の支持体としては、2ピース缶用印刷機であるコンコルド型印刷機、ラザフォード型印刷機(いずれもストーレ・マシナリー・カンパニー製)などの、マグネットの作用で固定を行う版胴を備える仕様の印刷機に取り付けることを考慮し、鉄、コバルト、ニッケル、これらの合金や酸化物などの強磁性体の材料から形成されるものが好ましい。これらの強磁性体の材料は、従来の印刷版において広く使用されるアルミニウムと比較して比重が大きく、同じ厚みであっても重量が大きくなる。このため、これらの支持体を有する印刷版原版を複数積層した状態においては、下層の印刷版原版は、上層の印刷版原版の重量の影響が大きく、押し跡が発生しやすい傾向にあるが、本発明においては、緩衝材による押し跡抑制の効果がより顕著に奏される。
印刷版原版の製造方法としては、例えば、国際公開第2020/256059号に記載の方法などが挙げられる。
(印刷版)
印刷版は、支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する。前述の印刷版原版を前駆体として、インキ着肉部(画線部)とシリコーンゴム層からなるインキ反発部(非画線部)を形成したものが好ましく、シリコーンゴム層などの好ましい態様は、前述の印刷版原版の好ましい態様と同様である。支持体上に感熱層およびシリコーンゴム層を有する印刷版原版から得られる印刷版が好ましく、例えば、特開2018-58257号公報や国際公開第2020/256059号に記載の印刷版などが好ましい。
平版印刷版の製造方法としては、例えば、インキ着肉性の支持体上に、インクジェットヘッドを用いて、シリコーンゴム層用塗布液を吐出し、乾燥して、インキ反発部(非画線部)にシリコーンゴム層を形成する方法や、支持体上に感熱層およびシリコーンゴム層をこの順に有する印刷版原版を用いて、感熱層の熱反応を利用して、インキ着肉部(画線部)のシリコーンゴム層を除去する方法などが挙げられる。後者の方法は、次の工程(1)および工程(2)を含むことが好ましい。
工程(1):前述の印刷版原版にレーザーを照射する露光工程
工程(2):工程(1)の後、レーザーが照射された部分のシリコーンゴム層を除去することによりインキ着肉部(画線部)を形成する現像工程
上記工程(1)~(2)を含む平版印刷版の製造方法としては、例えば、国際公開第2020/256059号に記載された方法などが挙げられる。
(積層体の製造方法)
本発明の積層体の製造方法としては、例えば、印刷版原版や印刷版を所定の大きさに断裁した後に、シリコーンゴム層側に緩衝材を載せる方法、印刷版原版や印刷版のシリコーンゴム層側に緩衝材を載せ、必要に応じて所定の大きさに断裁する方法、ロール状で供給される印刷版原版または印刷版に、緩衝材をロール状で供給して密着させ、必要に応じて所定サイズに断裁する方法などが挙げられる。断裁屑の版面への付着を抑制し、押し跡の発生をより抑制する観点から、印刷版原版または印刷版と緩衝材とを積層した後に、積層体の状態で所定の大きさに断裁する方法が好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<製造例1:水なし平版印刷版原版1の作製>
厚さ0.24mmの脱脂したアルミニウム基板(合金番号1050、質別:H18、三菱アルミ(株)製)上に下記のプライマー層組成物溶液を塗布し、200℃で90秒間乾燥し、厚さ6.0μmのプライマー層を設けた。なお、プライマー層組成物溶液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<プライマー層組成物溶液>
エポキシ樹脂:“jER”(登録商標)1010(三菱ケミカル(株)製):35質量部
ポリウレタン:“サンプレン”(登録商標)LQ-T1331D(三洋化成工業(株)製、固形分濃度:20質量%)375質量部
アルミキレート:アルミキレートALCH-TR(川研ファインケミカル(株)製):10質量部
レベリング剤:“ディスパロン”(登録商標)LC951(楠本化成(株)、固形分:10質量%):1質量部
酸化チタン:“タイペーク”(登録商標)CR-50(石原産業(株)製)のN,Nジメチルホルムアミド分散液(酸化チタン50質量%):60質量部
N,N-ジメチルホルムアミド:730質量部
メチルエチルケトン:250質量部。
次いで、下記の感熱層組成物溶液を前記プライマー層上に塗布し、140℃で90秒間加熱乾燥し、厚さ1.4μmの感熱層を設けた。なお、感熱層組成物溶液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<感熱層組成物溶液>
赤外線吸収染料:“PROJET”825LDI(Avecia社製):20質量部
有機錯化合物:チタニウム-n-ブトキシドビス(アセチルアセトネート):“ナーセム”(登録商標)チタン(日本化学産業(株)製、濃度:73質量%、溶剤としてn-ブタノール:27質量%を含む):25質量部
フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂:“スミライトレジン”(登録商標)PR53195(住友ベークライト(株)製):88質量部
ポリウレタン:“サンプレン”(登録商標)LQ-T1331D(三洋化成工業(株)製、固形分濃度:20質量%):25質量部
テトラヒドロフラン:480質量部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル:150質量部
エタノール:180質量部。
次いで、塗布直前に調製した下記のシリコーンゴム層組成物溶液を前記感熱層上に塗布し、140℃で80秒間加熱し、厚さ3.6μmのシリコーンゴム層を設けた。なお、シリコーンゴム層組成物溶液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<シリコーン層組成物溶液>
α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン:DMS-S51(重量平均分子量139,000、GELEST Inc.製):100質量部
テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:12質量部
ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:3.0質量部
ジブチルスズアセテート:0.030質量部
イソパラフィン系炭化水素溶剤“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):900質量部。
次いで、カバーフィルムとして、厚さ6.5μmのポリプロピレンフィルム“トレファン”(登録商標)(東レ(株)製)を、カレンダーローラーを用いてラミネートし、水なし平版印刷版原版1を得た。
<製造例2:水なし平版印刷版原版2の作製>
厚さ0.24mmの脱脂したアルミニウム基板を鉄基板“ハイトップ”(登録商標)T-4CA(東洋鋼鈑(株)製)に変更し、プライマー層の乾燥時間を120秒間に、感熱層の乾燥時間を120秒間に、シリコーン層の乾燥時間110秒間に、それぞれ変更したこと以外は製造例1と同様にして水なし平版印刷版原版2を得た。
<製造例3:水なし平版印刷版1の作製>
製造例1により得られた水なし平版印刷版原版1を、前処理液としてCP-X(東レ(株)製)を、現像液として水道水を、後処理液としてPA-1(東レ(株)製)を用い、自動現像機TWL-1160F(東レ(株)製)に速度30cm/分で通し、水なし平版印刷版1を得た。本製造例においては、露光工程は実施しなかった。
各実施例および比較例における評価は以下の方法により行った。
<アスカーC硬度>
温度25℃±5℃の環境下、各実施例において用いた緩衝材および各比較例において用いた合紙を平らなガラス板上に載せた後、垂直方向にデュロメーター硬度計を上からゆっくり押し当て、デュロメーター硬度計の加圧面が測定対象物に接触してから1秒以内に示された数値を読み取った。ただし、緩衝材の厚みが1.0mm未満の場合には、1.0mm以上となるように積層して測定した。この測定を無作為に選択した3箇所について行い、その平均値をアスカーC硬度とした。
<厚み>
温度25℃±5℃の環境下、各実施例において用いた緩衝材および比較例において用いた合紙について、デジタルシックネスゲージID-C112XBSNo.547-401((株)ミツトヨ製)を用いて、無作為に選択した5箇所について厚みを測定し、その平均値を厚みとした。
<シリコーンゴム層厚み>
各実施例および比較例に用いた印刷版原版または印刷版から超薄切片法によって試料を作製し、印刷版原版の垂直断面について、加速電圧100kV、倍率2,000倍の条件でTEM観察を行った。得られたTEM観察像において、シリコーンゴム層から無作為に選択した10箇所について厚みを測定し、その平均値を算出した。
<押し跡評価>
各実施例および比較例により得られた積層体を、厚さ1mmのガラス板上に、緩衝材または合紙が上になるように静置し、緩衝材または合紙の上に、異物に見立てた0.5mm径、2.0mm長さのハンダ線を置いた。ハンダ線の上から0.02MPaで1時間加圧した後、緩衝材または合紙とカバーフィルムとを剥離し、触針式表面粗さ計SE1200((株)小坂研究所製)を用いて、速度:0.50mm/秒、測定距離:4.0mmの条件で、ハンダ線を置いた箇所を横断するように表面粗さを測定した。測定プロファイル上に1μm以上の凹みが計測された場合は押し跡ありと判定し、1μm以上の凹みが認められない場合は押し跡なしと判定した。
[実施例1]
製造例1により得られた水なし平版印刷版原版1のカバーフィルム側に、緩衝材としてアスカーC硬度23度、厚み2.6mmのポリエチレンフォームを積層した後、10cm×10cmに断裁し、積層体を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
[実施例2~4]
水なし平版印刷版原版および緩衝材を表1に記載のとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
[実施例5]
水なし平版印刷版原版2を製造例3により得られた水なし平版印刷版1に変更したこと以外は実施例4と同様にして積層体を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
[比較例1]
緩衝材の代わりに合紙としてクルパック加工クラフト紙(坪量73g/m)を積層したこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
緩衝材の代わりに合紙として上質紙(坪量52g/m)を積層したこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
Figure 2023137275000001

Claims (4)

  1. 支持体上に、少なくとも厚み2.2μm以上のシリコーンゴム層を有する水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版と、緩衝材との積層体であって、水なし平版印刷版原版または水なし平版印刷版の少なくともシリコーンゴム層側に緩衝材を有する積層体。
  2. 前記緩衝材のアスカーC硬度が50度以下である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記緩衝材の厚みが0.1mm以上3.0mm以下である請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記支持体が、鉄、コバルト、ニッケル、これらの合金および/またはこれらの酸化物を含む請求項1~3いずれかに記載の積層体。
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