要旨
APOC3遺伝子の発現を選択的かつ効率的に阻害することができる新規APOC3 RNA干渉(RNAi)剤(本明細書において、RNAi剤、RNAiトリガー、またはトリガーとも呼ばれる)が必要である。さらに、特に、トリグリセリド(TG)レベルの上昇と関連する疾患の処置のために、新規APOC3特異的RNAi剤を含む組成物が必要である。
一般に、本開示は、APOC3遺伝子特異的RNAi剤、APOC3 RNAi剤を含む組成物、ならびにAPOC3 RNAi剤および本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を含む組成物を使用してin vitroおよび/またはin vivoでAPOC3遺伝子の発現を阻害するための方法を特徴とする。本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、APOC3遺伝子の発現を選択的かつ効率的に減少させるかまたは阻害し、それによって、対象、例えば、ヒトもしくは動物対象におけるTGレベルおよび/またはコレステロールレベルを低下させることができる。
記載されるAPOC3 RNAi剤は、限定されるものではないが、肥満、高脂血症、高トリグリセリド血症、異常な脂質および/またはコレステロール代謝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠動脈疾患、高トリグリセリド血症誘発膵炎、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、家族性カイロミクロン血症症候群、家族性部分型リポジストロフィー、ならびに他の代謝関連障害および疾患を含む、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇と関連する症状および疾患の治療的処置(予防的および防止的処置を含む)のための方法に使用することができる。本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、APOC3遺伝子発現を選択的に低下させることができ、それによって特に、対象におけるTGレベルおよび/またはコレステロールレベルの低下をもたらすことができる。本明細書に開示される方法は、皮下注射または静脈内投与などの、当業界で公知の任意の好適な方法を使用する、対象、例えば、ヒトまたは動物対象への1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤の投与を含む。
一態様では、本開示は、ヒトAPOC3遺伝子の発現を阻害するためのRNAi剤であって、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むRNAi剤を特徴とする。また、APOC3遺伝子の発現を阻害することができるRNAi剤を含むか、またはそれからなる組成物であって、APOC3 RNAi剤がセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むか、またはそれからなり、組成物が少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、組成物も本明細書で記載される。開示されたAPOC3 RNAi剤の1つまたは複数を含む本明細書に記載の組成物は、APOC3遺伝子の発現を選択的かつ効率的に減少させることができる。1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を含む組成物を、TGレベルの上昇、コレステロールの上昇および/またはAPOC3発現の増強と関連する症状および疾患の処置(予防的処置または阻害を含む)のために、ヒトまたは動物対象などの対象に投与することができる。
本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤は、センス鎖(パッセンジャー鎖とも呼ばれる)およびアンチセンス鎖(ガイド鎖とも呼ばれる)を含む。センス鎖およびアンチセンス鎖は、互いに部分的に、実質的に、または完全に相補的であってもよい。本明細書に記載のRNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖の長さは、それぞれ、16~30ヌクレオチド長であってもよい。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、独立に17~26ヌクレオチド長である。センスおよびアンチセンス鎖は、同じ長さであるか、または異なる長さであってもよい。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、独立に21~26ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、独立に21~24ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖とアンチセンス鎖は両方とも、21ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センスおよび/またはアンチセンス鎖は、独立に16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30ヌクレオチド長である。本明細書に記載のRNAi剤は、APOC3を発現する細胞への送達の際に、in vivoまたはin vitroで1つまたは複数のAPOC3遺伝子の発現を阻害する。
本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤のセンス鎖は、APOC3 mRNA中の同じ数のヌクレオチドのコアストレッチ配列(本明細書では「コアストレッチ」または「コア配列」とも呼ばれる)に対して少なくとも85%の同一性を有する少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、APOC3 mRNAの配列に対して少なくとも85%の同一性を有するセンス鎖コアストレッチは、16、17、18、19、20、21、22、または23ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、APOC3 mRNAの配列に対して少なくとも85%の同一性を有するセンス鎖コアストレッチは、19ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、このセンス鎖コアストレッチは17ヌクレオチド長である。
APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、APOC3 mRNA中の同じ数のヌクレオチドのコアストレッチおよび対応するセンス鎖中の同じ数のヌクレオチドのコアストレッチと少なくとも85%の相補性を有する少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、APOC3 mRNAの配列または対応するセンス鎖と少なくとも85%の相補性を有するアンチセンス鎖コアストレッチは、16、17、18、19、20、21、22、または23ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、このアンチセンス鎖コアストレッチは、19ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、このアンチセンス鎖コアストレッチは、17ヌクレオチド長である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、表1に開示される配列のいずれかの配列を有するAPOC3遺伝子の部分を標的とする。
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤の中に含まれ得るAPOC3 RNAi剤センス鎖およびアンチセンス鎖の例を、表3、4、および5に提供する。APOC3 RNAi剤二本鎖の例を、表3および6に提供する。本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖からなるか、またはその中に含まれている19ヌクレオチドのコアストレッチ配列の例を、表2に提供する。
別の態様では、本開示は、APOC3 RNAi剤を、哺乳動物などの対象中の肝臓の細胞にin vivoで送達するための方法を特徴とする。また、そのような方法における使用のための組成物も本明細書に記載される。1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を、当業界で公知の任意のオリゴヌクレオチド送達技術を使用して標的細胞または組織に送達することができる。核酸送達法としては、限定されるものではないが、リポソームへの封入、イオントフォレシス、またはヒドロゲル、シクロデキストリン、生分解性ナノカプセル、および生体接着性ミクロスフェア、タンパク質性ベクター、またはDynamic Polyconjugate(商標)(DPC)などの他のビヒクルへの組込みが挙げられる(例えば、それぞれ、参照により本明細書に組み込まれる、WO2000/053722、WO2008/0022309、WO2011/104169、およびWO2012/083185を参照されたい)。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、RNAi剤を、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドなどの標的化基に共有結合により連結することによって、または標的化基にコンジュゲートすることによって、標的細胞または組織に送達される。一部の実施形態では、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドは、ガラクトースまたはガラクトース誘導体クラスターを含む、からなる、またはから本質的になる。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、ガラクトース誘導体N-アセチル-ガラクトサミンを含む標的化リガンドに連結されている。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、N-アセチル-ガラクトサミン三量体またはN-アセチル-ガラクトサミン四量体を含む。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、N-アセチル-ガラクトサミン三量体またはN-アセチル-ガラクトサミン四量体である。一部の実施形態では、N-アセチル-ガラクトサミンを含む標的化リガンドにコンジュゲートされたAPOC3 RNAi剤は、受容体媒介エンドサイトーシスまたは他の手段のいずれかによって、肝臓の細胞、特に肝細胞により選択的に内在化される。RNAi剤を送達するのに有用な標的化基の例は、例えば、国際特許出願公開第WO2018/044350および同第WO2017/156012に開示されており、それぞれの内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
標的化基を、APOC3 RNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖の3’または5’末端に連結することができる。一部の実施形態では、標的化基を、センス鎖の3’または5’末端に連結する。一部の実施形態では、標的化基を、センス鎖の5’末端に連結する。一部の実施形態では、標的化基は、RNAi剤のセンス鎖および/またはアンチセンス鎖上のヌクレオチドに内部的に連結される。一部の実施形態では、標的化基を、リンカーを介してRNAi剤に連結する。
リンカーを含む、または含まない、標的化基を、表2、3、4および5に開示されるセンスおよび/またはアンチセンス鎖のいずれかの5’または3’末端に連結することができる。標的化基を含む、または含まない、リンカーを、表2、3、4および5に開示されるセンスおよび/またはアンチセンス鎖のいずれかの5’または3’末端に結合することができる。
一部の実施形態では、表6に開示される二本鎖配列を有する1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を含む組成物が、本明細書に記載される。
さらなる態様では、必要に応じて、1つまたは複数のさらなる(すなわち、第2、第3の、など)治療剤と組み合わせた、1つまたは複数の記載のAPOC3 RNAi剤を含む医薬組成物が本明細書に記載される。一部の実施形態では、必要に応じて、1つまたは複数のさらなる(すなわち、第2、第3の、など)治療剤と組み合わせた、1つまたは複数の記載のAPOC3 RNAi剤を含む医薬組成物を、薬学的に許容される担体または希釈剤中で製剤化することができる。一部の実施形態では、これらの組成物を、哺乳動物などの対象に投与することができる。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
一部の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも2つのAPOC3 RNAi剤の組合せまたはカクテルを含む。一部の実施形態では、2つまたはそれより多い異なるAPOC3 RNAi剤は、それぞれ別々に、かつ独立に、標的化基に連結されている。一部の実施形態では、2つまたはそれより多い異なるAPOC3 RNAi剤は、アシアロ糖タンパク質受容体を標的とする1つまたは複数の部分を含む標的化リガンドを含むか、またはそれからなる標的化基にそれぞれ連結されている。一部の実施形態では、2つまたはそれより多い異なるAPOC3 RNAi剤は、1つまたは複数のガラクトース誘導体を含む標的化リガンドを含むか、またはそれからなる標的化基にそれぞれ連結されている。一部の実施形態では、2つまたはそれより多い異なるAPOC3 RNAi剤は、1つまたは複数のN-アセチル-ガラクトサミンを含む標的化リガンドを含むか、またはそれからなる標的化基にそれぞれ連結されている。
別の態様では、本開示は、対象におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害するための方法であって、対象または対象の細胞に、APOC3遺伝子の発現を阻害することができるAPOC3 RNAi剤の所定量を投与するステップを含み、APOC3 RNAi剤がセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖が表2、表3、または表4のアンチセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか1つの配列を含む、方法を特徴とする。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤をin vivoで肝臓の細胞、特に肝細胞に送達するための組成物であって、標的化基にコンジュゲートされたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が記載される。一部の実施形態では、標的化基は、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドである。
一部の実施形態では、APOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、対象または対象の細胞に、APOC3遺伝子の発現を阻害することができるAPOC3 RNAi剤の所定量を投与するステップを含み、APOC3 RNAi剤がセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖が表2、表3、または表5のセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか1つの配列を含む、方法が本明細書に開示される。また、そのような方法における使用のための組成物も本明細書に記載される。
さらなる態様では、本開示は、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇によって引き起こされる疾患または症状の処置(防止的または予防的処置を含む)の方法であって、それを必要とする対象に、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含むアンチセンス鎖を有するAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法を特徴とする。一部の実施形態では、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇によって引き起こされる疾患または症状の処置(防止的または予防的処置を含む)の方法であって、それを必要とする対象に、表2、3、または5中の配列のいずれかの配列を含むセンス鎖を有するAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に記載される。また、そのような方法における使用のための組成物も本明細書に記載される。
APOC3遺伝子発現によって少なくとも部分的に媒介される病的状態(例えば、状態または疾患)を有する、または病的状態を発症するリスクがあるヒト対象を処置する方法であって、対象に、治療有効量のAPOC3 RNAi剤および/またはAPOC3 RNAi剤含有組成物を投与するステップを含む方法も記載される。APOC3 RNAi剤および/またはAPOC3 RNAi剤含有組成物によって対象を処置する方法は、必要に応じて、1つまたは複数のさらなる(すなわち、第2の、第3の、など)治療剤または処置を投与する1つまたは複数のステップと組み合わせることができる。APOC3 RNAi剤およびさらなる治療剤を、単一の組成物で投与することができ、またはそれらを別々に投与することができる。さらなる治療剤は、別のAPOC3 RNAi剤(例えば、APOC3遺伝子内の異なる配列を標的とするAPOC3 RNAi剤)であってもよい。さらなる治療剤は、低分子薬物、抗体、抗体断片、および/またはアプタマーであってもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数のさらなる治療剤は、アトルバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチン、またはシンバスタチンなどのスタチンである。
一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤を、必要に応じて1つまたは複数のさらなる治療剤と組み合わせ、ここで1つまたは複数のさらなる治療剤は、RNAi剤とは別の投与剤形で別々に投与される(例えば、APOC3 RNAi剤は、皮下注射によって投与されるが、処置の投薬レジメンの方法に関係するさらなる治療剤は経口投与される)。一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤は、それを必要とする対象に皮下注射を介して投与され、1つまたは複数の必要に応じたさらなる治療剤は経口投与され、それらは共に、TGおよび/またはコレステロールレベルの上昇と関連する疾患および状態の処置レジメンを提供する。一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤は、それを必要とする対象に、皮下注射を介して投与され、1つまたは複数の必要に応じたさらなる治療剤は、別の皮下注射を介して投与される。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤および1つまたは複数のさらなる治療剤を、単一の投与剤形に組み合わせる(例えば、皮下注射のための単一の組成物に製剤化された「カクテル」)。1つまたは複数のさらなる治療剤を含む、または含まない、APOC3 RNAi剤を、1つまたは複数の賦形剤と組み合わせて、医薬組成物を形成させることができる。
一部の実施形態では、APOC3遺伝子の発現を阻害するための方法であって、細胞または対象に、表2、3、または5の配列のいずれかの配列を含む、からなる、またはから本質的になるセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、APOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、表5中の配列のいずれかの配列を含むセンス鎖および表4中の配列のいずれかの配列を含む、からなる、またはから本質的になるアンチセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、細胞または対象におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、細胞または対象に、表5中の配列のいずれかの核酸塩基配列を含むセンス鎖および表4中の配列のいずれかの核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。他の実施形態では、APOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、対象に、表5中の改変配列のいずれかの改変配列からなるセンス鎖および表4中の改変配列のいずれかの改変配列からなるアンチセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤を、in vivoで肝臓の細胞、特に肝細胞に送達するための組成物であって、標的化基にコンジュゲートされたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が記載される。一部の実施形態では、標的化基は、アシアロ糖タンパク質受容体リガンド(すなわち、アシアロ糖タンパク質受容体に対して親和性を有する化合物を含むリガンド)である。一部の実施形態では、標的化基は、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、細胞におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害するための方法であって、表6に記載される二本鎖の二本鎖構造を有する1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇によって引き起こされる疾患、障害、または症状の処置(予防的または防止的処置を含む)の方法であって、それを必要とする対象に、表1中の配列を有するAPOC3 mRNAの部分と少なくとも部分的に相補的であるアンチセンス鎖を含む治療有効量のAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇によって引き起こされる疾患または症状の処置(予防的または防止的処置を含む)の方法であって、それを必要とする対象に、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含むアンチセンス鎖、およびアンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的である、表2、3、または5中の配列のいずれかを含むセンス鎖を含む治療有効量のAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、TGレベルの上昇および/またはコレステロールレベルの上昇によって引き起こされる疾患または症状の処置(予防的または防止的処置を含む)の方法であって、それを必要とする対象に、表2、3、または5中の配列のいずれかを含むセンス鎖、およびセンス鎖と少なくとも部分的に相補的である、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含むアンチセンス鎖を含む治療有効量のAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、細胞におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害するための方法であって、細胞に、表1中の配列を有するAPOC3 mRNAの部分と少なくとも部分的に相補的であるアンチセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、細胞におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、細胞に、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含むアンチセンス鎖、およびアンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的である、表2、3、または5中の配列のいずれかを含むセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、細胞におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害する方法であって、表2、3、または5中の配列のいずれかを含むセンス鎖、およびセンス鎖と少なくとも部分的に相補的である、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含むアンチセンス鎖を含むAPOC3 RNAi剤を投与するステップを含む方法が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、細胞におけるAPOC3遺伝子の発現を阻害するための組成物であって、方法が、表6に記載の二本鎖の二本鎖構造を有するAPOC3 RNAi剤を含む組成物を投与するステップを含む、組成物が、本明細書に開示される。
一部の実施形態では、in vivoで肝臓の細胞にAPOC3 RNAi剤を送達するための組成物であって、標的化基にコンジュゲートまたは連結されたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、標的化基は、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドである。一部の実施形態では、in vivoで肝臓の細胞にAPOC3 RNAi剤を送達するための組成物であって、N-アセチル-ガラクトサミン標的化リガンドに連結されたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が記載される。
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、APOC3遺伝子上の特定の位置(配列番号1)を標的とするように設計される。本明細書で定義される場合、アンチセンス鎖配列は、アンチセンス鎖の5’末端核酸塩基を、遺伝子と塩基対形成する場合に遺伝子上の位置から19ヌクレオチド下流にある(3’末端に向かって)位置と整列させる場合、遺伝子上の所与の位置のAPOC3遺伝子を標的とするように設計される。例えば、本明細書の表1および2に例示されるように、438位のAPOC3遺伝子を標的とするように設計されるアンチセンス鎖配列は、遺伝子と塩基対形成する場合、アンチセンス鎖の5’末端核酸塩基が、APOC3遺伝子の456位と整列することが必要である。
本明細書で提供される場合、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖の1位(5’→3’)の核酸塩基が遺伝子と相補的であることを必要としないが、但し、少なくとも16個の連続するヌクレオチドのコアストレッチ配列にわたってアンチセンス鎖と遺伝子との少なくとも85%の相補性(例えば、少なくとも85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%の相補性)が存在することを条件とする。例えば、APOC3遺伝子の438位を標的とするように設計される本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤については、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖の5’末端核酸塩基は、遺伝子の456位と整列しなければならない;しかしながら、アンチセンス鎖の5’末端核酸塩基は、APOC3遺伝子の456位と相補的であってもよいが、相補的である必要はなく、但し、少なくとも16個の連続するヌクレオチドのコアストレッチ配列にわたってアンチセンス鎖と遺伝子との少なくとも85%の相補性(例えば、少なくとも85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%の相補性)が存在することを条件とする。特に、本明細書に開示される様々な例によって示されるように、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖による遺伝子の特定の結合部位(例えば、APOC3 RNAi剤が438位、506位、432位、または他の位置のAPOC3遺伝子を標的とするように設計されるかどうか)は、APOC3 RNAi剤によって達成される阻害レベルにとって重要な因子である。
APOC3 RNAi剤の使用は、TGおよび/もしくはコレステロールレベルの上昇、ならびに/またはAPOC3発現の増強もしくは上昇と関連する疾患/障害の治療的(予防的を含む)処置のための方法を提供する。記載されるAPOC3 RNAi剤は、RNA干渉を媒介して、APOC3の産生にとって必要な1つまたは複数の遺伝子の発現を阻害する。APOC3 RNAi剤を使用して、肥満、高脂血症、高トリグリセリド血症、異常な脂質および/またはコレステロール代謝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠動脈疾患、高トリグリセリド血症媒介性膵炎、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、家族性カイロミクロン血症症候群、家族性部分型リポジストロフィー、ならびに他の代謝関連障害および疾患を含む、様々な疾患または障害を処置または防止することもできる。さらに、肝臓の細胞への、APOC3 RNAi剤のin vivoでの送達のための組成物が記載される。
1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を含む医薬組成物を、局部または全身処置が望まれるかどうかに応じて、いくつかの方法で投与することができる。投与は、限定されるものではないが、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、真皮下(例えば、埋込みデバイスによる)、および実質内投与であってもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、皮下注射によって投与される。
一部の実施形態では、in vivoで肝臓の細胞にAPOC3 RNAi剤を送達するための組成物であって、標的化基にコンジュゲートまたは連結されたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が、本明細書に開示される。一部の実施形態では、標的化基は、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドである。一部の実施形態では、in vivoで肝臓の細胞にAPOC3 RNAi剤を送達するための組成物であって、N-アセチル-ガラクトサミンを含む標的化リガンドに連結されたAPOC3 RNAi剤を含む組成物が記載される。
一部の実施形態では、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤は、それぞれが本明細書において表7で定義される、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、(NAG39)sの構造を有する1つまたは複数の標的化基を含み得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤は、それぞれが本明細書において表7で定義される、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、(NAG39)sの構造を有するセンス鎖の5’末端で1つの標的化基を含む。
記載されるAPOC3 RNAi剤および/またはAPOC3 RNAi剤を含む組成物は、TGレベルの上昇によって引き起こされる疾患または状態の治療的処置のための方法において使用することができる。そのような方法は、対象、例えばヒトまたは動物対象への、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤の投与を含む。一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤の1つまたは複数は、薬学的に許容される担体または希釈剤中で哺乳動物などの対象に投与される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、1つまたは複数の開示されたAPOC3 RNAi剤および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物に組み入れることができる。一部の実施形態では、開示されたAPOC3 RNAi剤の1つまたは複数および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む本明細書に開示される組成物は、医薬組成物である。
一部の実施形態では、1つまたは複数の開示されたAPOC3 RNAi剤および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物は、1つまたは複数のさらなる治療剤または処置をさらに含み得る。
一部の実施形態では、1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を含む本明細書に記載の組成物は、キット、容器、パック、ディスペンサー、予め充填された注射筒、またはバイアル中に包装される。一部の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、非経口投与される。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号3は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。当業者であれば明確に理解するように、本明細書に開示される改変ヌクレオチド配列中に示されるホスホロチオエート結合の含有は、オリゴヌクレオチド中に典型的に存在するホスホジエステル結合を置き換える(例えば、全てのヌクレオシド間結合を示す図1A~1Iを参照されたい)。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCGU(配列番号5)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCGU(配列番号5)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCGU(配列番号5)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号5は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcGfsu(配列番号4)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。当業者であれば明確に理解するように、本明細書に開示される改変ヌクレオチド配列中に示されるホスホロチオエート結合の含有は、オリゴヌクレオチド中に典型的に存在するホスホジエステル結合を置き換える(例えば、全てのヌクレオシド間結合を示す図1A~1Iを参照されたい)。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcGfsu(配列番号4)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsascugagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号6)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。当業者であれば明確に理解するように、本明細書に開示される改変ヌクレオチド配列中に示されるホスホロチオエート結合の含有は、オリゴヌクレオチド中に典型的に存在するホスホジエステル結合を置き換える(例えば、全てのヌクレオシド間結合を示す図1A~1Iを参照されたい)。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsascugagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号6)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号8は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAGGG(配列番号10)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAGGG(配列番号10)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAGGG(配列番号10)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号10は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfgGfsg(配列番号9)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfgGfsg(配列番号9)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAAGC(配列番号12)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAAGC(配列番号12)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAAGC(配列番号12)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号12は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfaGfsc(配列番号11)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfaGfsc(配列番号11)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UGAGAAUACUGUCCCUUUGCC(配列番号14)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UGAGAAUACUGUCCCUUUGCC(配列番号14)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UGAGAAUACUGUCCCUUUGCC(配列番号14)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、配列番号14は、アンチセンス鎖の1~21位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usGfsasGfaAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfgcsc(配列番号13)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)と1個以下のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)usGfsasGfaAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfgcsc(配列番号13)(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、アンチセンス鎖と少なくとも実質的に相補的である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)GAGGGACAGUAUUCUCAGUIA(配列番号16)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。(Iは、イノシンヌクレオチドを表す)一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GAGGGACAGUAUUCUCAGUIA(配列番号16)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCGU(配列番号5)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、およびヌクレオチド配列(5’→3’)ACGGGACAGUAUUCUCAGUIA(配列番号18)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。(Iは、イノシンヌクレオチドを表す。)一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCGU(配列番号5)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)ACGGGACAGUAUUCUCAGUIA(配列番号18)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GAGGGACAGUAUUCUCAGUGA(配列番号21)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UCACUGAGAAUACUGUCCCUC(配列番号3)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GAGGGACAGUAUUCUCAGUGA(配列番号21)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCCAAUAAAGCUGGACAAGAA(配列番号23)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCCAAUAAAGCUGGACAAGAA(配列番号23)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCCAAUAAAICUGGACAAGAA(配列番号25)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UUCUUGUCCAGCUUUAUUGGC(配列番号8)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCCAAUAAAICUGGACAAGAA(配列番号25)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAGGG(配列番号10)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)CCCUAAAAGGGACAGUAUUCU(配列番号27)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAGGG(配列番号10)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)CCCUAAAAGGGACAGUAUUCU(配列番号27)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAAGC(配列番号12)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCUUAAAAGGGACAGUAUUCU(配列番号29)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)AGAAUACUGUCCCUUUUAAGC(配列番号12)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GCUUAAAAGGGACAGUAUUCU(配列番号29)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UGAGAAUACUGUCCCUUUGCC(配列番号14)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびヌクレオチド配列(5’→3’)GGCAAAGGGACAGUAUUCUCA(配列番号31)と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、ヌクレオチド配列(5’→3’)UGAGAAUACUGUCCCUUUGCC(配列番号14)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドであり、およびヌクレオチド配列(5’→3’)GGCAAAGGGACAGUAUUCUCA(配列番号31)と1個以下のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfUfAfuucucaguia(配列番号15)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfUfAfuucucaguia(配列番号15)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcGfsu(配列番号4)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)acgggacaGfUfAfuucucaguia(配列番号17)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcGfsu(配列番号4)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)acgggacaGfUfAfuucucaguia(配列番号17)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsascugagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号6)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfuAfuUfcucaguia(配列番号19)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsascugagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号6)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfuAfuUfcucaguia(配列番号19)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfUfAfuucucaguga(配列番号20)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usCfsasCfuGfagaauAfcUfgUfcCfcUfsc(配列番号2)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gagggacaGfUfAfuucucaguga(配列番号20)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gccaauaaAfGfCfuggacaagaa(配列番号22)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gccaauaaAfGfCfuggacaagaa(配列番号22)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gccaauaaAfIfCfuggacaagaa(配列番号24)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、If、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usUfscsUfuGfuCfcAfgCfuUfuAfuUfgGfsc(配列番号7)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gccaauaaAfIfCfuggacaagaa(配列番号24)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfgGfsg(配列番号9)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)cccuaaaaGfGfGfacaguauucu(配列番号26)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfgGfsg(配列番号9)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)cccuaaaaGfGfGfacaguauucu(配列番号26)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfaGfsc(配列番号11)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gcuuaaaaGfGfGfacaguauucu(配列番号28)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)asGfsasAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfuAfaGfsc(配列番号11)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)gcuuaaaaGfGfGfacaguauucu(配列番号28)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usGfsasGfaAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfgcsc(配列番号13)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)ggcaaaggGfAfCfaguauucuca(配列番号30)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3
RNAi剤は、改変ヌクレオチド配列(5’→3’)usGfsasGfaAfuAfcUfgUfcCfcUfuUfgcsc(配列番号13)からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖、および改変ヌクレオチド配列(5’→3’)ggcaaaggGfAfCfaguauucuca(配列番号30)からなる、から本質的になる、またはそれを含むセンス鎖を含み、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結された標的化リガンドを含み、標的化リガンドはN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるセンス鎖をさらに含み;アンチセンス鎖とセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ここで、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるセンス鎖をさらに含み;アンチセンス鎖およびセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり;センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み;センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結した標的化リガンドを含み;標的化リガンドは、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ここで、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるセンス鎖をさらに含み;アンチセンス鎖およびセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり;センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み;センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結した標的化リガンドを含み;標的化リガンドは、N-アセチル-ガラクトサミンを含み、それぞれのアンチセンス鎖配列は、アンチセンス鎖の1~21位に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、アンチセンス鎖およびセンス鎖は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’)対:
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含み、ここで、アンチセンス鎖およびセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、アンチセンス鎖およびセンス鎖は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’)対:
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含み、ここで、アンチセンス鎖およびセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり;センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み;センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結した標的化リガンドを含み;標的化リガンドは、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)の1つと0または1個のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ここで、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるセンス鎖をさらに含み、センス鎖上のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレ
オチド配列(5’→3’):
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含み、ここで、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるセンス鎖をさらに含み;センス鎖のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり;アンチセンス鎖およびセンス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり;センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み;センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結した標的化リガンドを含み;標的化リガンドは、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列対(5’→3’):
(ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、If、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)の1つと0または1個のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、以下のヌクレオチド配列対(5’→3’):
(ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、If、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)の1つからなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、ここで、センス鎖は、ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端で反転脱塩基残基をさらに含み、センス鎖はまた、5’末端に共有結合により連結した標的化リガンドを含み、標的化リガンドは、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、(5’→3’):
からなる群から選択されるヌクレオチド配列と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、(5’→3’):
からなる群から選択されるヌクレオチド配列と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、(5’→3’):
からなる群から選択されるヌクレオチド配列と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドであり、配列番号49、配列番号53、配列番号57、配列番号58、または配列番号106はそれぞれ、アンチセンス鎖のヌクレオチド1~19位(5’→3’)に位置する。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、それぞれが、(5’→3’):
からなる群から選択されるヌクレオチド配列対と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖およびセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、それぞれが、(5’→3’):
からなる群から選択されるヌクレオチド配列対と0または1個の核酸塩基が異なる核酸塩基配列を含むアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、ヌクレオチドの全部または実質的に全部は改変ヌクレオチドである。
本明細書で使用される場合、用語「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」は、それぞれ独立に改変されていてもよいか、または改変されていなくてもよい、連結されたヌクレオシドのポリマーを意味する。
本明細書で使用される場合、「RNAi剤」(「RNAiトリガー」とも呼ばれる)は、配列特異的様式で標的mRNAのメッセンジャーRNA(mRNA)転写物の翻訳物を分解する、または阻害することができる(例えば、適切な条件下で分解する、または阻害する)RNAまたはRNA様(例えば、化学的に改変されたRNA)オリゴヌクレオチド分子を含有する組成物を意味する。本明細書で使用される場合、RNAi剤は、RNA干渉機構(すなわち、哺乳動物細胞のRNA干渉経路機構(RNA誘導性サイレンシング複合体もしくはRISC)との相互作用によってRNA干渉を誘導すること)によって、または任意の代替的な機構もしくは経路によって動作することができる。RNAi剤は、本明細書でその用語が使用される場合、主にRNA干渉機構によって動作すると考えられるが、開示されるRNAi剤は、いかなる特定の経路または作用機構によっても束縛されず、それに限定もされない。本明細書に開示されるRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、限定されるものではないが、短い(または小さい)干渉RNA(siRNA)、二本鎖RNA(dsRNA)、マイクロRNA(miRNA)、短いヘアピンRNA(shRNA)、およびダイサー基質を含む。本明細書に記載のRNAi剤のアンチセンス鎖は、標的化されるmRNA(すなわち、APOC3 mRNA)と少なくとも部分的に相補的である。RNAi剤は、1つもしくは複数の改変ヌクレオチドおよび/または1つもしくは複数の非ホスホジエステル結合を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、所与の遺伝子の発現に言及する場合の用語「サイレンシングする」、「減少させる」、「阻害する」、「下方調節する」、または「ノックダウンする」とは、遺伝子が転写される細胞、細胞群、組織、臓器、または対象中で、遺伝子から転写されるRNAのレベルまたはmRNAから翻訳されるポリペプチド、タンパク質、もしくはタンパク質サブユニットのレベルにより測定された場合、遺伝子の発現が、細胞、細胞群、組織、臓器、または対象が本明細書に記載のRNAi剤で処置される場合に、そのように処置されていない第2の細胞、細胞群、組織、臓器、または対象と比較して減少することを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「配列」および「ヌクレオチド配列」とは、標準的な命名法を使用して文字の連続と共に記載される、核酸塩基またはヌクレオチドの連続または順序を意味する。
本明細書で使用される場合、「塩基」、「ヌクレオチド塩基」または「核酸塩基」は、ヌクレオチドの成分である複素環ピリミジンまたはプリン化合物であり、一次プリン塩基アデニンおよびグアニン、ならびに一次ピリミジン塩基シトシン、チミン、およびウラシルを含む。核酸塩基は、限定されるものではないが、ユニバーサル塩基、疎水性塩基、無差別塩基、サイズ拡大塩基、およびフッ素化塩基を含むようにさらに改変することができる(例えば、Modified Nucleosides in Biochemistry, Biotechnology and Medicine, Herdewijn, P. ed. Wiley-VCH, 2008を参照されたい)。そのような改変核酸塩基(改変核酸塩基を含むホスホロアミダイト化合物を含む)の合成は、当業界で公知である。
本明細書で使用される場合、また、別途指摘しない限り、第2の核酸塩基またはヌクレオチド配列(例えば、RNAi剤アンチセンス鎖または一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド)との関連で第1の核酸塩基またはヌクレオチド配列(例えば、RNAi剤センス鎖または標的mRNA)を記述するために使用される場合の用語「相補的」とは、第1のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが、第2のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドと、ある特定の標準的な条件下でハイブリダイズし(哺乳動物の生理学的条件(またはin vitroの類似する条件)下で塩基対水素結合を形成し)、二本鎖または二重らせん構造を形成する能力を意味する。相補配列は、ワトソン-クリック塩基対または非ワトソン-クリック塩基対を含み、少なくとも上記のハイブリダイゼーション要件が満たされる程度で、天然または改変ヌクレオチドまたはヌクレオチド模倣体を含む。配列同一性または相補性は、改変とは無関係である。例えば、本明細書で定義される、aおよびAfは、同一性または相補性を決定する目的では、U(またはT)と相補的であり、Aと同一である。
本明細書で使用される場合、「完璧に相補的」または「完全に相補的」とは、核酸塩基またはヌクレオチド配列分子のハイブリダイズした対において、第1のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の塩基の全部(100%)が、第2のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の同じ数の塩基とハイブリダイズすることを意味する。連続する配列は、第1または第2のヌクレオチド配列の全部または一部を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、「部分的に相補的」とは、核酸塩基またはヌクレオチド配列分子のハイブリダイズした対において、第1のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の塩基の全部ではないが、少なくとも70%が、第2のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の同じ数の塩基とハイブリダイズすることを意味する。連続する配列は、第1または第2のヌクレオチド配列の全部または一部を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、「実質的に相補的」とは、核酸塩基またはヌクレオチド配列分子のハイブリダイズした対において、第1のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の塩基の全部ではないが、少なくとも85%が、第2のオリゴヌクレオチドの連続する配列中の同じ数の塩基とハイブリダイズすることを意味する。連続する配列は、第1または第2のヌクレオチド配列の全部または一部を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、用語「相補的」、「完全に相補的」、「部分的に相補的」および「実質的に相補的」は、RNAi剤のセンス鎖とアンチセンス鎖との間、またはRNAi剤のアンチセンス鎖とAPOC3 mRNAの配列との間の核酸塩基またはヌクレオチドの一致に関して使用される。
本明細書で使用される場合、核酸配列に適用される用語「実質的に同一」または「実質的な同一性」は、ヌクレオチド配列(またはヌクレオチド配列の一部)が、参照配列と比較して、少なくとも約85%の配列同一性またはそれより高い、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の同一性を有することを意味する。配列同一性のパーセンテージは、2つの最適に整列された配列を、比較ウィンドウにわたって比較することによって決定される。パーセンテージは、同じ型の核酸塩基が両配列内に存在する位置の数を決定し、一致した位置の数を得て、一致した位置の数を、比較ウィンドウ中の位置の総数で除し、結果に100を乗じて、配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。本明細書に開示される発明は、本明細書に開示されるものと実質的に同一のヌクレオチド配列を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置」などは、対象における疾患の1つまたは複数の症状の数、重症度、および/または頻度からの緩和またはその軽減を提供するために取られる方法またはステップを意味する。本明細書で使用される場合、「処置する」および「処置」は、防止的処置、管理、予防的処置、ならびに/または対象における疾患の1つもしくは複数の症状の数、重症度、および/もしくは頻度の阻害もしくは減少を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、RNAi剤に言及する場合の語句「細胞中に導入すること」は、RNAi剤を細胞中に機能的に送達することを意味する。語句「機能的送達」は、RNAi剤が、予想される生物活性、例えば、遺伝子発現の配列特異的阻害を有することを可能とする様式で、RNAi剤を細胞中に送達することを意味する。
別途記述しない限り、本明細書で使用される記号
の使用は、任意の基または複数の基を、本明細書に記載の発明の範囲に従ってそれに連結することができることを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「異性体」とは、同一の分子式を有するが、性質またはその原子の結合の配列または空間中のその原子の配置が異なる化合物を指す。空間中のその原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオ異性体」と呼ばれ、重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は、「エナンチオマー」または時には光学異性体と呼ばれる。4個の非同一の置換基に結合した炭素原子は、「キラル中心」と呼ばれる。
本明細書で使用される場合、特定のコンフォメーションを有するものとして構造中で具体的に識別されない限り、非対称中心が存在し、かくして、エナンチオマー、ジアステレオマー、または他の立体異性配置を生じるそれぞれの構造について、本明細書に開示されるそれぞれの構造は、その光学的に純粋な形態およびラセミ形態を含む、全てのそのような可能な異性体を表すことが意図される。例えば、本明細書に開示される構造は、ジアステレオマーの混合物および単一の立体異性体を包含することが意図される。
本明細書の特許請求の範囲で使用される場合、語句「からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲で特定されない任意の要素、ステップ、または成分を除外する。本明細書の特許請求の範囲で使用される場合、語句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲を、特定された材料またはステップおよび特許請求された発明の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響しないものに限定する。
当業者であれば、本明細書に開示される化合物および組成物が、その化合物または組成物が置かれる環境に応じて、プロトン化または脱プロトン化された状態のある特定の原子(例えば、N、O、またはS原子)を有してもよいことを容易に理解および認識するであろう。したがって、本明細書で使用される場合、本明細書に開示される構造は、例えば、OH、SH、またはNHなどのある特定の官能基がプロトン化または脱プロトン化されていてもよいことを想定する。本明細書の開示は、当業者であれば容易に理解するように、開示される化合物および組成物を、環境(pHなど)に基づくそれらのプロトン化の状態に関係なく包含することが意図される。
本明細書で使用される場合、2つの化合物または分子の間の接続に言及する場合の用語「連結された」または「コンジュゲートされた」は、2つの化合物または分子が共有結合によって繋がれていることを意味する。記述しない限り、本明細書で使用される用語「連結された」および「コンジュゲートされた」は、任意の介在する原子または原子群を用いる、または用いない、第1の化合物と第2の化合物との間の接続を指してもよい。
本明細書で使用される場合、用語「含む(including)」は、語句「限定されるものではないが、含む(including but not limited to)」を意味するように本明細書で使用され、それと互換的に使用される。用語「または」は、文脈が別途明確に示さない限り、用語「および/または」を意味するように本明細書で使用され、それと互換的に使用される。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者が一般に理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似するか、または等価である方法および材料を、本発明の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料を以下で説明する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合、定義を含む本明細書が支配する。さらに、材料、方法、および実施例は、例示に過ぎず、限定を意図するものではない。
本発明の他の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明、添付の図面、および特許請求の範囲から明らかとなる。
詳細な説明
RNAi剤
APOC3遺伝子(本明細書においてAPOC3 RNAi剤またはAPOC3 RNAiトリガーとも呼ばれる)の発現を阻害するためのRNAi剤が、本明細書に記載される。それぞれのAPOC3 RNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含む。センス鎖およびアンチセンス鎖は、それぞれ、16~30ヌクレオチド長であってもよい。センスおよびアンチセンス鎖は、同じ長さであってもよく、または異なる長さであってもよい。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、それぞれ独立に17~27ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、それぞれ独立に17~21ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖とアンチセンス鎖は、それぞれ21~26ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センスおよびアンチセンス鎖は、それぞれ21~24ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖は、約19ヌクレオチド長であるが、アンチセンス鎖は、約21ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖は、約21ヌクレオチド長であるが、アンチセンス鎖は、約23ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖は23ヌクレオチド長であり、アンチセンス鎖は21ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖とアンチセンス鎖は両方とも、それぞれ21ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、RNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖は、それぞれ独立に17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、二本鎖RNAi剤は、約16、17、18、19、20、21、22、23、または24ヌクレオチドの二本鎖の長さを有する。
一部の実施形態では、センス鎖とアンチセンス鎖との間の完璧な、実質的な、または部分的な相補性の領域は、16~26(例えば、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26)ヌクレオチド長であり、アンチセンス鎖の5’末端に、またはその近傍に存在する(例えば、この領域は、完璧に、実質的に、または部分的に相補的ではない0、1、2、3、または4個のヌクレオチドによって、アンチセンス鎖の5’末端から分離していてもよい)。
センス鎖およびアンチセンス鎖はそれぞれ、16~23ヌクレオチド長であるコアストレッチ(本明細書では「コア配列」または「コアストレッチ配列」とも呼ばれる)を含有する。アンチセンス鎖コアストレッチは、APOC3 mRNA標的中に存在するヌクレオチド配列(例えば、標的配列と呼ばれることもある)と100%(完璧に)相補的であるか、または少なくとも約85%(実質的に)相補的である。センス鎖コアストレッチ配列は、アンチセンス鎖中のコアストレッチ配列と100%(完璧に)相補的であるか、または少なくとも約85%(実質的に)相補的であり、かくして、センス鎖コアストレッチ配列は、典型的には、APOC3 mRNA標的中に存在するヌクレオチド配列(標的配列)と完璧に同一であるか、または少なくとも約85%同一である。センス鎖コアストレッチ配列は、対応するアンチセンスコア配列と同じ長さであってもよく、または異なる長さであってもよい。一部の実施形態では、アンチセンス鎖コアストレッチ配列は、16、17、18、19、20、21、22、または23ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、センス鎖コアストレッチ配列は、16、17、18、19、20、21、22、または23ヌクレオチド長である。
APOC3 RNAi剤を形成するために使用されるセンスおよびアンチセンス鎖ヌクレオチド配列の例を、表2、3、4、および5に提供する。表2、4、および5中のセンス鎖およびアンチセンス鎖配列を含むRNAi剤二本鎖の例を、表6に示す。
APOC3 RNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖は、アニーリングして二本鎖を形成する。APOC3 RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖は、互いに部分的に、実質的に、または完全に相補的であってもよい。相補的二本鎖領域内で、センス鎖コアストレッチ配列は、アンチセンスコアストレッチ配列と少なくとも85%相補的であるか、または100%相補的である。一部の実施形態では、センス鎖コアストレッチ配列は、アンチセンス鎖コアストレッチ配列の対応する16、17、18、19、20、21、22、または23ヌクレオチドの配列と少なくとも85%または100%相補的である、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも23ヌクレオチドの配列を含有する(すなわち、APOC3 RNAi剤のセンスおよびアンチセンスコアストレッチ配列は、少なくとも85%塩基対形成する、または100%塩基対形成する少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、または少なくとも23ヌクレオチドの領域を有する)。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2、表3、または表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2、表3、または表5中のセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。
センス鎖および/またはアンチセンス鎖は、必要に応じて、また、独立に、コアストレッチ配列の3’末端、5’末端、または3’と5’末端の両方に、追加の1、2、3、4、5、または6個のヌクレオチド(伸長)を含有してもよい。存在する場合、アンチセンス鎖の追加のヌクレオチドは、APOC3 mRNA中の対応する配列と相補的であっても、なくてもよい。存在する場合、アンチセンス鎖の追加のヌクレオチドは、APOC3 mRNA中の対応する配列と同一であっても、なくてもよい。存在する場合、アンチセンス鎖の追加のヌクレオチドは、存在する場合、対応するセンス鎖の追加のヌクレオチドと相補的であっても、なくてもよい。
本明細書で使用される場合、伸長は、センス鎖コアストレッチ配列および/またはアンチセンス鎖コアストレッチ配列の5’および/または3’末端に1、2、3、4、5、または6個のヌクレオチドを含む。センス鎖上の伸長ヌクレオチドは、対応するアンチセンス鎖中の、コアストレッチ配列ヌクレオチドまたは伸長ヌクレオチドのいずれかのヌクレオチドと相補的であっても、なくてもよい。逆に、アンチセンス鎖上の伸長ヌクレオチドは、対応するセンス鎖中の、コアストレッチヌクレオチドまたは伸長ヌクレオチドのいずれかのヌクレオチドと相補的であっても、なくてもよい。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖とアンチセンス鎖は両方とも、3’および5’伸長を含有する。一部の実施形態では、一方の鎖の3’伸長ヌクレオチドの1つまたは複数は、他方の鎖の1つまたは複数の5’伸長ヌクレオチドと塩基対を形成する。他の実施形態では、一方の鎖の3’伸長ヌクレオチドの1つまたは複数は、他方の鎖の1つまたは複数の5’伸長ヌクレオチドと塩基対を形成しない。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、3’伸長を有するアンチセンス鎖および5’伸長を有するセンス鎖を有する。一部の実施形態では、伸長ヌクレオチドは、対形成せず、突出部を形成する。本明細書で使用される場合、「突出部」とは、本明細書に開示されるRNAi剤のハイブリダイズした、または二本鎖を形成した部分の一部を形成しないセンス鎖またはアンチセンス鎖の末端に位置する1つまたは複数の対形成しないヌクレオチドのストレッチを指す。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1、2、3、4、5、または6ヌクレオチド長の3’伸長を有するアンチセンス鎖を含む。他の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1、2、または3ヌクレオチド長の3’伸長を有するアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、アンチセンス鎖伸長ヌクレオチドの1つまたは複数は、ウラシルもしくはチミジンヌクレオチドまたは対応するAPOC3 mRNA配列と相補的であるヌクレオチドを含む。
一部の実施形態では、アンチセンス鎖の3’末端は、脱塩基残基(Ab)を含み、これは「脱塩基部位」または「脱塩基ヌクレオチド」とも呼ぶことができる。脱塩基残基(Ab)は、糖部分の1’位の核酸塩基を欠くヌクレオチドまたはヌクレオシドである(例えば、米国特許第5,998,203号を参照されたい)。一部の実施形態では、AbまたはAbAbを、アンチセンス鎖の3’末端に付加することができる。
一部の実施形態では、センス鎖またはアンチセンス鎖は、本明細書で使用される場合、本明細書に開示されるRNAi剤の鎖の1つまたは複数の末端に組み込むことができる非ヌクレオチド化合物または他の部分であり、一部の例では、例えば、エキソヌクレアーゼ分解に対する保護などのある特定の有益な特性を有するRNAi剤を提供することができる、「末端キャップ」を含んでもよい。一部の実施形態では、反転脱塩基残基(invAb)は、末端のキャップに付加される(表76を参照されたい)。(例えば、F. Czauderna, Nucleic Acids Res., 2003, 31(11), 2705-16を参照されたい)。末端キャップは、当業界で一般に公知であり、例えば、反転脱塩基残基、および末端C3、C6、またはC12基などの炭素鎖を含む。一部の実施形態では、末端キャップは、センス鎖の5’末端、3’末端、または5’と3’末端の両方に存在する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1、2、3、4、または5ヌクレオチド長の3’伸長を有するセンス鎖を含む。一部の実施形態では、センス鎖伸長ヌクレオチドの1つまたは複数は、アデノシン、ウラシル、またはチミジンヌクレオチド、ATジヌクレオチド、またはAPOC3 mRNA配列中のヌクレオチドに対応するヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、3’センス鎖伸長は、限定されるものではないが、以下の配列:T、UT、TT、UU、UUT、TTT、またはTTTT(それぞれ5’から3’に向かって列挙される)の1つを含むか、またはそれからなる。
一部の実施形態では、センス鎖の3’末端は、追加の脱塩基残基または反転脱塩基末端キャップを含んでもよい。一部の実施形態では、UUAb、UAb、またはAbを、センス鎖の3’末端に付加する。
一部の実施形態では、1つまたは複数の反転脱塩基残基(invAb)を、センス鎖の3’末端に付加する。一部の実施形態では、1つまたは複数の反転脱塩基残基または反転脱塩基部位を、標的化リガンドと、RNAi剤のセンス鎖の核酸塩基配列との間に挿入する。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の末端または複数の末端での、またはその近傍での1つまたは複数の反転脱塩基残基または反転脱塩基部位の含有は、RNAi剤の活性または他の望ましい特性の増強を可能にする。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1、2、3、4、5、または6ヌクレオチド長の5’伸長を有するセンス鎖を含む。一部の実施形態では、センス鎖伸長ヌクレオチドの1つまたは複数は、ウラシルまたはアデノシンヌクレオチドまたはAPOC3 mRNA配列中のヌクレオチドに対応するヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、センス鎖5’伸長は、限定されるものではないが、以下の配列:CA、AUAGGC、AUAGG、AUAG、AUA、A、AA、AC、GCA、GGCA、GGC、UAUCA、UAUC、UCA、UAU、U、UU(それぞれ5’から3’に向かって列挙される)の1つである。センス鎖は、3’伸長および/または5’伸長を有してもよい。
一部の実施形態では、センス鎖の5’末端は、1つまたは複数の追加の脱塩基残基(例えば、(Ab)または(AbAb))を含んでもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の反転脱塩基残基(invAb)を、センス鎖の5’末端に付加する。一部の実施形態では、1つまたは複数の反転脱塩基残基を、標的化リガンドと、RNAi剤のセンス鎖の核酸塩基配列との間に挿入することができる。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の末端または複数の末端での、またはその近傍での1つまたは複数の反転脱塩基残基の含有は、RNAi剤の活性または他の望ましい特性の増強を可能にすることができる。一部の実施形態では、脱塩基(デオキシリボース)残基を、リビトール(脱塩基リボース)残基と置き換えることができる。
一部の実施形態では、アンチセンス鎖コアストレッチ配列の3’末端またはアンチセンス鎖配列の3’末端は、反転脱塩基残基(invAb(表7を参照されたい))を含んでもよい。
APOC3 RNAi剤を形成する際に使用される配列の例を、表2、3、4、および5に提供する。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2、3、または4中の配列のいずれかの配列を含む。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表4中の改変配列のいずれか1つを含む、またはそれからなる。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2または4中の配列のいずれかのヌクレオチド(5’末端→3’末端に)1~17、2~15、2~17、1~18、2~18、1~19、2~19、1~20、2~20、1~21、2~21、1~22、2~22、1~23、2~23、1~24、または2~24の配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2または5中の配列のいずれかの配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2または5中の配列のいずれかのヌクレオチド(5’末端→3’末端に)1~18、1~19、1~20、1~21、1~22、1~23、1~24、1~25、1~26、2~19、2~20、2~21、2~22、2~23、2~24、3~20、3~21、3~22、3~23、3~24、4~21、4~22、4~23、4~24、5~22、5~23または5~24の配列を含む。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表5中の改変配列のいずれか1つの改変配列を含む、またはそれからなる。
一部の実施形態では、本明細書に記載のRNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖は、同じ数のヌクレオチドを含有する。一部の実施形態では、本明細書に記載のRNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖は、異なる数のヌクレオチドを含有する。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の5’末端およびアンチセンス鎖の3’末端は、平滑末端を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の3’末端およびアンチセンス鎖の5’末端は、平滑末端を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤の両方の末端は、平滑末端を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤のいずれの末端も、平滑末端ではない。本明細書で使用される場合、「平滑末端」とは、2つのアニーリングした鎖の末端ヌクレオチドが相補的である(相補的塩基対を形成する)、二本鎖RNAi剤の末端を指す。
一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の5’末端およびアンチセンス鎖の3’末端は、フレイド末端(frayed end)を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤のセンス鎖の3’末端およびアンチセンス鎖の5’末端は、フレイド末端を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤の両方の末端は、フレイド末端を形成する。一部の実施形態では、RNAi剤のいずれの末端も、フレイド末端ではない。本明細書で使用される場合、フレイド末端とは、2つのアニーリングした鎖の末端ヌクレオチドが対を形成する(すなわち、突出部を形成しない)が、相補的ではない(すなわち、非相補的対を形成する)、二本鎖RNAi剤の末端を指す。一部の実施形態では、二本鎖RNAi剤の一方の鎖の末端の1つまたは複数の対形成しないヌクレオチドは、突出部を形成する。対形成しないヌクレオチドは、センス鎖またはアンチセンス鎖にあり、3’または5’突出部を作出してもよい。一部の実施形態では、RNAi剤は、平滑末端とフレイド末端、平滑末端と5’突出末端、平滑末端と3’突出末端、フレイド末端と5’突出末端、フレイド末端と3’突出末端、2つの5’突出末端、2つの3’突出末端、5’突出末端と3’突出末端、2つのフレイド末端、または2つの平滑末端を含有する。典型的には、存在する場合、突出部は、センス鎖、アンチセンス鎖、またはセンス鎖とアンチセンス鎖の両方の3’末端に位置する。
改変ヌクレオチドは、様々なポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド構築物において使用される場合、細胞中の化合物の血清安定性を同時に増加させながら、これらの化合物の活性を保持することができ、また、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド構築物の投与時にヒトにおけるインターフェロン活性を活性化する可能性を最小化することもできる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、塩、混合塩、または遊離酸として調製または提供される。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、ナトリウム塩として調製される。当業界で周知であるそのような形態は、本明細書に開示される発明の範囲内にある。
改変ヌクレオチド
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1つまたは複数の改変ヌクレオチドを含有する。本明細書で使用される場合、「改変ヌクレオチド」は、リボヌクレオチド(2’-ヒドロキシルヌクレオチド)以外のヌクレオチドである。一部の実施形態では、ヌクレオチドの少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%)が改変ヌクレオチドである。本明細書で使用される場合、改変ヌクレオチドは、限定されるものではないが、デオキシリボヌクレオチド、ヌクレオチド模倣体、脱塩基ヌクレオチド(本明細書ではAbと表される)、2’-改変ヌクレオチド、3’-3’結合(反転)ヌクレオチド(本明細書ではinvdN、invN、invnと表される)、改変核酸塩基を含むヌクレオチド、架橋ヌクレオチド、ペプチド核酸(PNA)、2’,3’-secoヌクレオチド模倣体(アンロックド核酸塩基アナログ、本明細書ではNUNAまたはNUNAと表される)、ロックドヌクレオチド(本明細書ではNLNAまたはNLNAと表される)、3’-O-メトキシ(2’ヌクレオシド間結合)ヌクレオチド(本明細書では3’-OMenと表される)、2’-F-アラビノヌクレオチド(本明細書ではNfANAまたはNfANAと表される)、5’-Me、2’-フルオロヌクレオチド(本明細書では5Me-Nfと表される)、モルホリノヌクレオチド、ビニルホスホン酸デオキシリボヌクレオチド(本明細書ではvpdNと表される)、ビニルホスホン酸含有ヌクレオチド、およびシクロプロピルホスホン酸含有ヌクレオチド(cPrpN)を含んでもよい。2’-改変ヌクレオチド(すなわち、5員糖環の2’位にヒドロキシル基以外の基を有するヌクレオチド)としては、限定されるものではないが、2’-O-メチルヌクレオチド(本明細書では、ヌクレオチド配列中で小文字の「n」と表される)、2’-デオキシ-2’-フルオロヌクレオチド(本明細書では、2’-フルオロヌクレオチドとも呼ばれ、本明細書ではNfと表される)、2’-デオキシヌクレオチド(本明細書ではdNと表される)、2’-メトキシエチル(2’-O-2-メトキシルエチル)ヌクレオチド(本明細書では2’-MOEとも呼ばれ、本明細書ではNMと表される)、2’-アミノヌクレオチド、および2’-アルキルヌクレオチドが挙げられる。所与の化合物中の全ての位置が均一に改変される必要はない。逆に、1つより多い改変を、単一のAPOC3 RNAi剤に、またはさらにはその単一のヌクレオチドに組み込むことができる。APOC3 RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖を、当業界で公知の方法によって合成および/または改変することができる。あるヌクレオチドでの改変は、別のヌクレオチドでの改変とは無関係である。
改変核酸塩基は、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジンならびにN-2、N-6およびO-6置換プリン(例えば、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、または5-プロピニルシトシン)、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6-アルキル(例えば、6-メチル、6-エチル、6-イソプロピル、または6-n-ブチル)誘導体、アデニンおよびグアニンの2-アルキル(例えば、2-メチル、2-エチル、2-イソプロピル、または2-n-ブチル)および他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-ハロウラシル、シトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、5-ウラシル(プソイドウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-スルフヒドリル、8-チオアルキル、8-ヒドロキシルならびに他の8-置換アデニンおよびグアニン、5-ハロ(例えば、5-ブロモ)、5-トリフルオロメチル、ならびに他の5-置換ウラシルおよびシトシン、7-メチルグアニンおよび7-メチルアデニン、8-アザグアニンおよび8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、ならびに3-デアザアデニンなどの、合成および天然の核酸塩基を含む。
一部の実施形態では、RNAi剤のヌクレオチドの全部または実質的に全部が、改変ヌクレオチドである。本明細書で使用される場合、存在するヌクレオチドの実質的に全部が改変ヌクレオチドであるRNAi剤は、リボヌクレオチド(すなわち、非改変)であるセンス鎖とアンチセンス鎖の両方において4個の、またはそれより少ない(すなわち、0、1、2、3または4個)ヌクレオチドを有するRNAi剤である。本明細書で使用される場合、存在するヌクレオチドの実質的に全部が改変ヌクレオチドであるセンス鎖は、非改変リボヌクレオチドであるセンス鎖において2個の、またはそれより少ない(すなわち、0、1または2個)ヌクレオチドを有するセンス鎖である。本明細書で使用される場合、存在するヌクレオチドの実質的に全部が改変ヌクレオチドであるアンチセンス鎖は、非改変リボヌクレオチドであるセンス鎖において2個の、またはそれより少ない(すなわち、0、1または2個)ヌクレオチドを有するアンチセンス鎖である。一部の実施形態では、RNAi剤の1つまたは複数のヌクレオチドは、非改変リボヌクレオチドである。
改変ヌクレオシド間結合
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤の1つまたは複数のヌクレオチドは、非標準的な結合または骨格(すなわち、改変ヌクレオシド間結合または改変骨格)によって連結されている。改変ヌクレオシド間結合または骨格としては、限定されるものではないが、ホスホロチオエート基(本明細書では、小文字の「s」と表される)、キラルホスホロチオエート、チオホスホン酸、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキル-ホスホトリエステル、アルキルホスホン酸(例えば、メチルホスホン酸または3’-アルキレンホスホン酸)、キラルホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホロアミデート(例えば、3’-アミノホスホロアミデート、アミノアルキルホスホロアミデート、またはチオノホスホロアミデート)、チオノアルキル-ホスホン酸、チオノアルキルホスホトリエステル、モルホリノ結合、通常の3’-5’結合を有するボラノリン酸、ボラノリン酸の2’-5’結合アナログ、またはヌクレオシド単位の隣接する対が3’-5’から5’-3’に、または2’-5’から5’-2’に連結された反転極性を有するボラノリン酸が挙げられる。一部の実施形態では、改変ヌクレオシド間結合または骨格は、リン原子を欠く。リン原子を欠く改変ヌクレオシド間結合としては、限定されるものではないが、短鎖アルキルもしくはシクロアルキル糖間結合、混合ヘテロ原子およびアルキルもしくはシクロアルキル糖間結合、または1つもしくは複数の短鎖ヘテロ原子もしくはヘテロ環式糖間結合が挙げられる。一部の実施形態では、改変ヌクレオシド間骨格としては、限定されるものではないが、シロキサン骨格、スルフィド骨格、スルホキシド骨格、スルホン骨格、ホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、メチレンホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、アルケン含有骨格、スルファミン酸骨格、メチレンイミノおよびメチレンヒドラジノ骨格、スルホン酸およびスルホンアミド骨格、アミド骨格、ならびに混合N、O、S、およびCH2成分を有する他の骨格が挙げられる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、1、2、3、4、5、もしくは6個のホスホロチオエート結合を含有してもよく、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、1、2、3、4、5、もしくは6個のホスホロチオエート結合を含有してもよく、またはセンス鎖とアンチセンス鎖は両方とも独立に、1、2、3、4、5、もしくは6個のホスホロチオエート結合を含有してもよい。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、1、2、3、もしくは4個のホスホロチオエート結合を含有してもよく、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、1、2、3、もしくは4個のホスホロチオエート結合を含有してもよく、またはセンス鎖とアンチセンス鎖は両方とも独立に、1、2、3、もしくは4個のホスホロチオエート結合を含有してもよい。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、少なくとも2個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含有する。一部の実施形態では、少なくとも2個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、センス鎖の3’末端から1~3位のヌクレオチド間にある。一部の実施形態では、1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、センス鎖の5’末端にあり、別のホスホロチオエート結合は、センス鎖の3’末端にある。一部の実施形態では、2つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合が、センス鎖の5’末端に位置し、別のホスホロチオエート結合が、センス鎖の3’末端にある。一部の実施形態では、センス鎖は、ヌクレオチド間にいかなるホスホロチオエートヌクレオシド間結合も含まないが、5’および3’末端の両方の末端ヌクレオチド間に1、2、または3個のホスホロチオエート結合、および必要に応じて存在する反転脱塩基残基末端キャップを含有する。一部の実施形態では、標的化リガンドは、ホスホロチオエート結合を介してセンス鎖に連結されている。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、4個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含有する。一部の実施形態では、4個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、アンチセンス鎖の5’末端から1~3位のヌクレオチドの間、および5’末端から19~21、20~22、21~23、22~24、23~25、または24~26位のヌクレオチドの間にある。一部の実施形態では、3個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、アンチセンス鎖の5’末端から1~4位の間に位置し、第4のホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、アンチセンス鎖の5’末端から20~21位に位置する。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖に少なくとも3個または4個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含有する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、1つまたは複数の改変ヌクレオチドおよび1つまたは複数の改変ヌクレオシド間結合を含有する。一部の実施形態では、2’-改変ヌクレオシドは、改変ヌクレオシド間結合と組み合わされる。
APOC3 RNAi剤
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤は、表1に示されるAPOC3遺伝子の位置の、またはその近傍のAPOC3遺伝子を標的とする。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表1に開示される標的APOC3の19マーの配列と完全に、実質的に、または少なくとも部分的に相補的であるコアストレッチ配列を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖(5’→3’)の19位が、表1に開示される19マーの標的配列の1位と塩基対を形成することができるアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖(5’→3’)の1位が、表1に開示される19マーの標的配列の19位と塩基対を形成することができるアンチセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖(5’→3’)の2位が、表1に開示される19マーの標的配列の18位と塩基対を形成することができるアンチセンス鎖を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖(5’→3’)の2位から18位までが、表1に開示される19マーの標的配列の18位から2位までに位置するそれぞれの相補的塩基のそれぞれと塩基対を形成することができるアンチセンス鎖を含む。
本明細書に開示されるRNAi剤について、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、APOC3遺伝子と完璧に相補的であってもよく、またはAPOC3遺伝子と非相補的であってもよい。一部の実施形態では、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、U、A、またはdTである。一部の実施形態では、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、センス鎖とA:UまたはU:A塩基対を形成する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかの2~18または2~19のヌクレオチドの配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAiのセンス鎖は、(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表5中のセンス鎖配列のいずれかの1~17、1~18、または2~18のヌクレオチドの配列を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、(i)(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかの2~18または2~19のヌクレオチドの配列を含むアンチセンス鎖、および(ii)(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表5中のセンス鎖配列のいずれかの1~17または1~18のヌクレオチドの配列を含むセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、以下の表2に示される19マーのコアヌクレオチド配列を含む。
表2中のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなるAPOC3 RNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖は、改変ヌクレオチドまたは非改変ヌクレオチドであってもよい。一部の実施形態では、表2中のヌクレオチド配列を含むか、またはそれからなるセンスおよびアンチセンス鎖配列を有するAPOC3 RNAi剤は、全部または実質的に全部が改変ヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2中のアンチセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2中のセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。
本明細書で使用される場合、表2中に開示された配列中に列挙されたそれぞれのNは、ありとあらゆる核酸塩基(改変と非改変ヌクレオチドの両方に見出されるものを含む)から独立に選択することができる。一部の実施形態では、表2に開示された配列中に列挙されたNヌクレオチドは、他方の鎖上の対応する位置のNヌクレオチドと相補的である核酸塩基を有する。一部の実施形態では、表2に開示された配列中に列挙されたNヌクレオチドは、他方の鎖上の対応する位置のNヌクレオチドと相補的ではない核酸塩基を有する。一部の実施形態では、表2に開示された配列中に列挙されたNヌクレオチドは、他方の鎖上の対応する位置のNヌクレオチドと同じである核酸塩基を有する。一部の実施形態では、表2に開示された配列中に列挙されたNヌクレオチドは、他方の鎖上の対応する位置のNヌクレオチドとは異なる核酸塩基を有する。
ある特定の改変APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖、ならびにその基礎となる非改変核酸塩基配列を、表3および4に提供する。ある特定の改変APOC3 RNAi剤のセンス鎖およびその基礎となる非改変核酸塩基配列を、表3および5に提供する。APOC3 RNAi剤の形成において、表3、4、および5ならびに上記の表2に列挙される基礎となる塩基配列のそれぞれにおけるヌクレオチドのそれぞれは、改変ヌクレオチドであってもよい。
本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖とセンス鎖とをアニーリングさせることによって形成される。2つの配列が、連続する16、17、18、19、20、または21ヌクレオチドの配列にわたって少なくとも85%相補的な領域を有するという条件で、表2、表3、または表5に列挙される配列を含有するセンス鎖を、表2、表3、または表4に列挙される配列を含有する任意のアンチセンス鎖にハイブリダイズさせることができる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2、表3、または表4中の配列のいずれかのヌクレオチド配列を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、表4、または表5中の配列のいずれかのセンス鎖およびアンチセンス鎖の核酸塩基配列を有する二本鎖を含むか、またはそれからなる。
改変ヌクレオチドを含有するアンチセンス鎖の例を、表4に提供する。改変ヌクレオチドを含有するセンス鎖の例を、表5に提供する。改変ヌクレオチドを含有するアンチセンス鎖およびセンス鎖のさらなる例を、表3に提供する。
表3、4、および5で使用される場合、改変ヌクレオチド、標的化基、および連結基を示すために、以下の表記を使用する:
当業者であれば、配列によって別途指摘されない限り(例えば、ホスホロチオエート結合「s」によるなど)、オリゴヌクレオチド中に存在する場合、ヌクレオチドモノマーは5’-3’-ホスホジエステル結合によって相互に連結されていることを容易に理解する。当業者であれば、明確に理解するように、本明細書に開示される改変ヌクレオチド配列中に示されるホスホロチオエート結合の含有は、オリゴヌクレオチド中に典型的に存在するホスホジエステル結合を置き換える(例えば、全てのヌクレオシド間結合を示す図1A~1Iを参照されたい)。さらに、当業者であれば、所与のオリゴヌクレオチド配列の3’末端の末端ヌクレオチドは、典型的には、ex vivoでリン酸部分の代わりに所与のモノマーのそれぞれの3’位にヒドロキシル(-OH)基を有することを容易に理解する。さらに、当業者であれば容易に理解および認識するように、本明細書に示されるホスホロチオエート化学構造は、典型的には硫黄原子上のアニオンを示すが、本明細書に開示される発明は、全てのホスホロチオエート互変異性体および/またはジアステレオマー(例えば、硫黄原子が二重結合を有し、アニオンが酸素原子である場合)を包含する。本明細書で別途明示的に指摘されない限り、当業者のそのような理解は、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤およびAPOC3 RNAi剤の組成物を説明する時に使用される。
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤と共に使用される標的化基および連結基のある特定の例は、以下の表7に提供される。より具体的には、標的化基および連結基は以下:(PAZ)、(NAG13)、(NAG13)s、(NAG18)、(NAG18)s、(NAG24)、(NAG24)s、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、(NAG39)sを含み、その化学構造を以下の表7に提供する。それぞれのセンス鎖および/またはアンチセンス鎖は、本明細書に列挙される任意の標的化基または連結基、ならびに配列の5’および/または3’末端にコンジュゲートされた他の標的化または連結基を有してもよい。
本明細書に記載されるAPOC3 RNAi剤は、アンチセンス鎖とセンス鎖とをアニーリングさせることによって形成される。2つの配列が、連続する16、17、18、19、20、または21ヌクレオチドの配列にわたって少なくとも85%相補的な領域を有するという条件で、表2、表3、または表5に列挙される配列を含有するセンス鎖を、表2、表3、または表4に列挙される配列を含有する任意のアンチセンス鎖にハイブリダイズさせることができる。
一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。一部の実施形態では、本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表5中のセンス鎖配列のいずれかと0、1、2、または3ヌクレオチドが異なる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2、表3、または表4中の配列のいずれかのヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表2、表3、または表4中の配列のいずれかのヌクレオチド(5’末端→3’末端に)1~17、2~17、1~18、2~18、1~19、2~19、1~20、2~20、1~21、2~21、1~22、2~22、1~23、2~23、1~24、または2~24、1~25、2~25、1~16、または2~16の配列を含む。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表4中の改変配列のいずれか1つの改変配列を含む、またはそれからなる。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、表3中の改変配列のいずれか1つの改変配列を含む、またはそれからなる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2、表3、または表5中の配列のいずれかのヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表2、表3、または表5中の配列のいずれかのヌクレオチド(5’末端→3’末端に)1~17、2~17、3~17、4~17、1~18、2~18、3~18、4~18、1~19、2~19、3~19、4~19、1~20、2~20、3~20、4~20、1~21、2~21、3~21、4~21、1~22、2~22、3~22、4~22、1~23、2~23、3~23、4~23、1~24、2~24、3~24、4~24、1~25、2~25、3~25、4~25、1~26、2~26、3~26、または4~26の配列を含む。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表5中の改変配列のいずれか1つの改変配列を含む、またはそれからなる。ある特定の実施形態では、APOC3 RNAi剤のセンス鎖は、表3中の改変配列のいずれか1つの改変配列を含む、またはそれからなる。
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤について、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、APOC3遺伝子と完璧に相補的であってもよく、またはAPOC3遺伝子と非相補的であってもよい。一部の実施形態では、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、U、A、もしくはdT(またはその改変バージョン)である。一部の実施形態では、アンチセンス鎖(5’末端→3’末端に)の1位のヌクレオチドは、センス鎖とA:UまたはU:A塩基対を形成する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤のアンチセンス鎖は、(5’末端→3’末端に)表2または表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかの2~18または2~19のヌクレオチドの配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAiのセンス鎖は、(5’末端→3’末端に)表2または表5中のセンス鎖配列のいずれかの1~17または1~18のヌクレオチドの配列を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、(i)(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表4中のアンチセンス鎖配列のいずれかの2~18または2~19のヌクレオチドの配列を含むアンチセンス鎖、および(ii)(5’末端→3’末端に)表2、表3、または表5中のセンス鎖配列のいずれかの1~17または1~18のヌクレオチドの配列を含むセンス鎖を含む。
2つの配列が、連続する16、17、18、19、20、または21ヌクレオチドの配列にわたって少なくとも85%相補的な領域を有するという条件で、表2、表3、または表5に列挙される配列を含有するセンス鎖を、表2、表3、または表4に列挙される配列を含有する任意のアンチセンス鎖にハイブリダイズさせることができる。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表5中の改変配列のいずれかの改変配列からなるセンス鎖、および表4中の改変配列のいずれかの改変配列からなるアンチセンス鎖を有する。代表的な配列対を、表3および表6に示される二本鎖ID番号によって例示する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかを含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかからなる。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかのセンス鎖およびアンチセンス鎖ヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかのセンス鎖およびアンチセンス鎖ヌクレオチド配列、ならびに標的化基および/または連結基を含み、ここで、標的化基および/または連結基は、センス鎖またはアンチセンス鎖に共有結合により連結(すなわち、コンジュゲート)されている。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかのセンス鎖およびアンチセンス鎖改変ヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、本明細書に提示される二本鎖ID番号のいずれかによって表される二本鎖のいずれかのセンス鎖およびアンチセンス鎖改変ヌクレオチド配列ならびに標的化基および/または連結基を含み、ここで、標的化基および/または連結基は、センス鎖またはアンチセンス鎖に共有結合により連結されている。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、または表6のアンチセンス鎖/センス鎖二本鎖のいずれかのヌクレオチド配列を有するアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、アシアロ糖タンパク質受容体リガンド標的化基を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、または表6のアンチセンス鎖/センス鎖二本鎖のいずれかのヌクレオチド配列を有するアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、(NAG13)、(NAG13)s、(NAG18)、(NAG18)s、(NAG24)、(NAG24)s、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、(NAG39)sからなる群から選択される標的化基をさらに含む。一部の実施形態では、標的化基は表7に定義されるように(NAG25)または(NAG25)sである。他の実施形態では、標的化基は表7に定義されるように(NAG37)または(NAG37)sである。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、または表6の二本鎖のいずれかのアンチセンス鎖および/またはセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれかの改変ヌクレオチド配列を有するアンチセンス鎖およびセンス鎖を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は表2、表3、または表6の二本鎖のいずれかのアンチセンス鎖および/またはセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれかの改変ヌクレオチド配列を有するアンチセンス鎖およびセンス鎖を含み、アシアロ糖タンパク質受容体リガンド標的化基を含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、または表6の二本鎖のいずれかを含む。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、表2、表3、または表6の二本鎖のいずれかからなる。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、塩、混合塩、または遊離酸として調製または提供される。本明細書に記載のRNAi剤は、APOC3遺伝子を発現する細胞への送達の際に、in vivoで1つまたは複数のAPOC3遺伝子の発現を阻害またはノックダウンする。
標的化基、連結基、および送達ビヒクル
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、限定されるものではないが、標的化基、連結基、送達ポリマー、または送達ビヒクルを含む1つまたは複数の非ヌクレオチド基にコンジュゲートされている。非ヌクレオチド基は、RNAi剤の標的化、送達、または結合を増強することができる。標的化基および連結基の例を、表7に提供する。非ヌクレオチド基は、センス鎖および/またはアンチセンス鎖のいずれかの3’および/または5’末端に共有結合により連結されていてもよい。一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤は、センス鎖の3’および/または5’末端に連結された非ヌクレオチド基を含有する。一部の実施形態では、非ヌクレオチド基は、APOC3 RNAi剤のセンス鎖の5’末端に連結されている。非ヌクレオチド基は、リンカー/連結基を介してRNAi剤に直接的または間接的に連結されていてもよい。一部の実施形態では、非ヌクレオチド基は、不安定、切断性、または可逆性結合またはリンカーを介してRNAi剤に連結されている。
一部の実施形態では、非ヌクレオチド基は、それが結合されているRNAi剤またはコンジュゲートの薬物動態または生体分布特性を増強して、RNAi剤またはコンジュゲートの細胞または組織特異的分布および細胞特異的取込みを改善する。一部の実施形態では、非ヌクレオチド基は、RNAi剤のエンドサイトーシスを増強する。
標的化基または標的化部分は、それが結合されているコンジュゲートまたはRNAi剤の薬物動態または生体分布特性を増強して、コンジュゲートまたはRNAi剤の細胞特異的分布および細胞特異的取込みを改善することができる。標的化基は、それが指向する標的について一価、二価、三価、四価であり得るか、またはより高い価数を有してもよい。代表的な標的化基としては、限定されるものではないが、細胞表面分子に対する親和性を有する化合物、細胞受容体リガンド、ハプテン、抗体、モノクローナル抗体、抗体断片、および細胞表面分子に対する親和性を有する抗体模倣体が挙げられる。一部の実施形態では、標的化基は、PEGリンカー、または一部の例では、リンカーとして働くことができる、1つ、2つ、もしくは3つの脱塩基性および/もしくはリビトール(脱塩基性リボース)残基などのリンカーを使用してRNAi剤に連結されている。一部の実施形態では、標的化基は、ガラクトース誘導体クラスターを含む。
5’末端でアミン基などの反応基を有する、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を合成することができる。その後、反応基を使用して、当業界で典型的な方法を使用して標的化基に結合することができる。
一部の実施形態では、標的化基は、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドを含む。本明細書で使用される場合、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドは、肝細胞上で高度に発現されるアシアロ糖タンパク質受容体に対して親和性を有する化合物を含有するリガンドである。一部の実施形態では、アシアロ糖タンパク質受容体リガンドは、1つまたは複数のガラクトース誘導体を含む、またはそれからなる。本明細書で使用される場合、用語ガラクトース誘導体は、ガラクトース、およびガラクトースの親和性と等しいまたはそれより高い、アシアロ糖タンパク質受容体に対する親和性を有するガラクトースの誘導体の両方を含む。ガラクトース誘導体には、限定されるものではないが、ガラクトース、ガラクトサミン、N-ホルミルガラクトサミン、N-アセチル-ガラクトサミン、N-プロピオニル-ガラクトサミン、N-n-ブタノイル-ガラクトサミン、およびN-イソ-ブタノイルガラクトース-アミン(例えば、S.T. Iobst and K. Drickamer, J.B.C., 1996, 271, 6686を参照されたい)が挙げられる。オリゴヌクレオチドおよび他の分子の肝臓へのin vivo標的化にとって有用であるガラクトース誘導体、およびガラクトース誘導体のクラスターは、当業界で公知である(例えば、Baenziger and Fiete, 1980, Cell, 22, 611-620; Connolly et al., 1982, J. Biol. Chem., 257, 939-945を参照されたい)。
ガラクトース誘導体は、肝細胞の表面上に発現されるアシアロ糖タンパク質受容体へのその結合を通して、分子をin vivoで肝細胞に標的化するために使用されている。アシアロ糖タンパク質受容体リガンドのアシアロ糖タンパク質受容体への結合は、肝細胞への細胞特異的標的化、および分子の肝細胞へのエンドサイトーシスを容易にする。アシアロ糖タンパク質受容体リガンドは、単量体(例えば、単一のガラクトース誘導体を有する)または多量体(例えば、複数のガラクトース誘導体を有する)であり得る。ガラクトース誘導体またはガラクトース誘導体クラスターを、当業界で公知の方法を使用してRNAi剤のセンスまたはアンチセンス鎖の3’または5’末端に結合することができる。ガラクトース誘導体クラスターなどの標的化基の調製は、例えば、その両方の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Arrowhead Pharmaceuticals,Inc.に対する国際特許出願公開第WO2018/044350、およびArrowhead Pharmaceuticals,Inc.に対する国際特許出願公開第WO2017/156012に記載されている。
本明細書で使用される場合、ガラクトース誘導体クラスターは、2から4個の末端ガラクトース誘導体を有する分子を含む。末端ガラクトース誘導体は、そのC-1炭素を通して分子に結合する。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、ガラクトース誘導体三量体(3アンテナ性(tri-antennary)ガラクトース誘導体または三価ガラクトース誘導体とも呼ばれる)である。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、N-アセチル-ガラクトサミンを含む。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、3つのN-アセチル-ガラクトサミンを含む。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、ガラクトース誘導体四量体(4アンテナ性(tetra-antennary)ガラクトース誘導体または四価ガラクトース誘導体とも呼ばれる)である。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、4個のN-アセチル-ガラクトサミンを含む。
本明細書で使用される場合、ガラクトース誘導体三量体は、それぞれが中央の分岐点に連結された3個のガラクトース誘導体を含有する。本明細書で使用される場合、ガラクトース誘導体四量体は、それぞれが中央の分岐点に連結された4個のガラクトース誘導体を含有する。ガラクトース誘導体は、糖類のC-1炭素を通して中央の分岐点に結合することができる。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体は、リンカーまたはスペーサーを介して分岐点に連結されている。一部の実施形態では、リンカーまたはスペーサーは、PEG基などのフレキシブルな親水性スペーサーである(例えば、米国特許第5,885,968号;Biessen et al. J. Med. Chem. 1995 Vol. 39 p. 1538-1546を参照されたい)。一部の実施形態では、PEGスペーサーは、PEG3スペーサーである。分岐点は、3個のガラクトース誘導体の結合を可能にし、RNAi剤への分岐点の結合をさらに可能にする任意の低分子であり得る。分岐点基の例は、ジリシンまたはジグルタメートである。RNAi剤への分岐点の結合は、リンカーまたはスペーサーを通して起こり得る。一部の実施形態では、リンカーまたはスペーサーは、限定されるものではないが、PEGスペーサーなどのフレキシブルな親水性スペーサーを含む。一部の実施形態では、リンカーは、環状基などの堅固なリンカーを含む。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体は、N-アセチル-ガラクトサミンを含む、またはそれからなる。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、ガラクトース誘導体四量体を含み、これは、例えばN-アセチル-ガラクトサミン四量体であり得る。
本開示の実施形態は、APOC3 RNAi剤を、肝臓の細胞にin vivoで送達するための医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、例えばガラクトース誘導体クラスターにコンジュゲートされたAPOC3 RNAi剤を含み得る。一部の実施形態では、ガラクトース誘導体クラスターは、例えばN-アセチル-ガラクトサミン三量体であり得るガラクトース誘導体三量体、または例えばN-アセチル-ガラクトサミン四量体であり得るガラクトース誘導体四量体を含む。
標的化基は、限定されるものではないが、表7に定義されるように(PAZ)、(NAG13)、(NAG13)s、(NAG18)、(NAG18)s、(NAG24)、(NAG24)s、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、および(NAG39)sを含む。ガラクトースクラスター標的化リガンドを含む他の標的化基は、当業界で公知である。
一部の実施形態では、連結基を、RNAi剤にコンジュゲートする。連結基は、標的化基、または送達ポリマー、または送達ビヒクルへの薬剤の共有結合による連結を容易にする。連結基を、RNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖の3’または5’末端に連結することができる。一部の実施形態では、連結基を、RNAi剤のセンス鎖に連結する。一部の実施形態では、連結基を、RNAi剤のセンス鎖の5’または3’末端にコンジュゲートする。一部の実施形態では、連結基を、RNAi剤のセンス鎖の5’末端にコンジュゲートする。連結基の例としては、限定されるものではないが、第一級アミンおよびアルキン、アルキル基、脱塩基ヌクレオチド、リビトール(脱塩基リボース)、ならびに/またはPEG基などの反応基が挙げられる。
リンカーまたは連結基は、目的の一方の化学基(RNAi剤など)またはセグメントを、目的の別の化学基(標的化基または送達ポリマーなど)またはセグメントに、1つまたは複数の共有結合を介して連結する2個の原子間の接続である。不安定な連結は、不安定な結合を含有する。連結は、必要に応じて、繋がれている2つの原子間の距離を増加させるスペーサーを含み得る。スペーサーは、連結に可撓性および/または長さをさらに加えることができる。スペーサーとしては、限定されるものではないが、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、およびアラルキニル基が挙げられ、それぞれ、1つまたは複数のヘテロ原子、複素環、アミノ酸、ヌクレオチド、およびサッカリドを含んでもよい。スペーサー基は、当業界で周知であり、前記一覧は、記載の範囲を限定することを意図しない。
表2、3、4、または5に記載のAPOC3 RNAi剤ヌクレオチド配列のいずれかは、改変であるか、非改変であるかによらず、3’または5’標的化基または連結基を含有し得る。3’もしくは5’標的化基、または連結基を含有する、表4または5に列挙される、またはそうでなければ本明細書に記載されるAPOC3 RNAi剤配列のいずれかは、あるいは、3’または5’標的化基も、連結基も含有しないか、または限定されるものではないが、表7に示されるものを含む、異なる3’もしくは5’標的化基、または連結基を含有し得る。表2、表3、または表6に列挙されたAPOC3 RNAi剤二本鎖のいずれかは、改変されていようと、改変されていなかろうと、限定されるものではないが、表7に示されるものを含む標的化基または連結基をさらに含み得、標的化基または連結基を、APOC3 RNAi剤二本鎖のセンス鎖またはアンチセンス鎖のいずれかの3’または5’末端に結合することができる。
標的化基および連結基の例を、表7に提供する。表5は、5’または3’末端に連結された標的化基または連結基を有するAPOC3 RNAi剤センス鎖のいくつかの実施形態を提供する。
表7の上記の構造のそれぞれにおいて、NAGは、上記の構造および本明細書に提供される説明を考慮して、結合されると当業者であれば理解するN-アセチル-ガラクトサミンまたは別のガラクトース誘導体を含む。例えば、一部の実施形態では、表7に提供される構造におけるNAGは、以下の構造
によって表される。
それぞれの(NAGx)を、リン酸基((NAG25)、(NAG30)、および(NAG31)の場合)、またはホスホロチオエート基((NAG25)s、(NAG29)s、(NAG30)s、(NAG31)s、または(NAG37)sの場合)、または別の連結基を介してAPOC3 RNAi剤に結合してもよい。
当業界で公知の他の連結基を使用してもよい。
一部の実施形態では、送達ビヒクルを使用して、RNAi剤を細胞または組織に送達することができる。送達ビヒクルは、RNAi剤の細胞または組織への送達を改善する化合物である。送達ビヒクルは、限定されるものではないが、両親媒性ポリマー、膜活性ポリマー、ペプチド、メリチンペプチド、メリチン様ペプチド(MLP)、脂質、可逆的に改変されたポリマーもしくはペプチド、または可逆的に改変された膜活性ポリアミンなどのポリマーを含んでもよく、またはそれからなってもよい。一部の実施形態では、RNAi剤を、脂質、ナノ粒子、ポリマー、リポソーム、ミセル、DPCまたは当業界で利用可能な他の送達系と組み合わせることができる。RNAi剤を、標的化基、脂質(限定されるものではないが、コレステロールおよびコレステリル誘導体を含む)、ナノ粒子、ポリマー、リポソーム、ミセル、DPC(例えば、それぞれ、参照により本明細書に組み込まれるWO2000/053722、WO2008/0022309、WO2011/104169、およびWO2012/083185、WO2013/032829、WO2013/158141を参照されたい)、または当業界で利用可能な他の送達系に化学的にコンジュゲートすることもできる。
医薬組成物および製剤
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤を、医薬組成物または製剤として調製することができる。一部の実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1つのAPOC3 RNAi剤を含む。これらの医薬組成物は、標的細胞、細胞群、組織、または生物中での標的mRNAの発現の阻害において特に有用である。医薬組成物を使用して、標的mRNAのレベルの低下、または標的遺伝子の発現の阻害から利益を得る疾患または障害を有する対象を処置することができる。医薬組成物を使用して、標的mRNAのレベルの低下、または標的遺伝子の発現の阻害から利益を得る疾患、障害または状態を発症するリスクがある対象を処置することができる。一実施形態では、方法は、本明細書に記載の標的化リガンドに連結されたAPOC3 RNAi剤を、処置しようとする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤(ビヒクル、担体、希釈剤、および/または送達ポリマーを含む)を、APOC3 RNAi剤を含む医薬組成物に添加することによって、ヒトを含む対象へのin vivoでの送達にとって好適な医薬製剤を形成する。
APOC3 RNAi剤を含む医薬組成物および本明細書に開示される方法は、対象に、治療有効量の本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を投与することによって対象中のAPOC3 mRNAの発現を阻害することを含め、細胞、細胞群、細胞群、組織、または対象における標的mRNAのレベルを低下させ得る。一部の実施形態では、対象は、標的細胞または組織において標的遺伝子の病原性の上方調節を有すると以前に識別されたことがある。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤を含む記載される医薬組成物は、対象におけるTGレベルの上昇および/またはAPOC3 mRNAの過剰発現と関連する臨床所見を処置または管理するために使用される。一部の実施形態では、治療(予防を含む)有効量の医薬組成物の1つまたは複数を、そのような処置(症状、疾患、または障害の防止または管理を含む)を必要とする対象に投与する。一部の実施形態では、開示されるAPOC3 RNAi剤のいずれかの投与を使用して、対象における疾患の症状の数、重症度、および/または頻度を減少させることができる。
APOC3 RNAi剤を含む記載される医薬組成物を使用して、APOC3 mRNAの発現の低下または阻害から利益を得る疾患または障害を有する対象における少なくとも1つの症状を処置することができる。一部の実施形態では、対象に、APOC3 RNAi剤を含む治療有効量の1つまたは複数の医薬組成物を投与することによって症状を処置する。他の実施形態では、対象に、予防有効量の1つまたは複数のAPOC3 RNAi剤を投与することによって、少なくとも1つの症状を防止する。
投与経路は、APOC3 RNAi剤が身体と接触する経路である。一般に、哺乳動物の処置のために薬物およびオリゴヌクレオチドおよび核酸を投与する方法は、当業界で周知であり、本明細書に記載の組成物の投与に適用することができる。本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤を、特定の経路に対して適切に調整された調製物中で、任意の好適な経路によって投与することができる。かくして、本明細書に記載される医薬組成物を、注射によって、例えば、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、関節内、または腹腔内的に投与することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、皮下注射を介して投与される。
本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を含む医薬組成物を、当業界で公知のオリゴヌクレオチド送達技術を使用して、細胞、細胞群、組織、または対象に送達することができる。一般に、核酸分子を送達するための当業界で認識される任意の好適な方法(in vitroまたはin vivoで)を、本明細書に記載の組成物と共に使用するために適合させることができる。例えば、送達は、局部投与(例えば、直接的注射、埋込み、もしくは局所投与)、全身投与、または頭蓋内(例えば、脳室内、実質内および髄腔内)、筋肉内、経皮、気道(エアロゾル)、経鼻、経口、直腸、もしくは局所(頬および舌下を含む)投与を含む、皮下、静脈内、腹腔内、もしくは非経口経路によるものであってもよい。一部の実施形態では、組成物は、皮下または静脈内注入または注射を介して投与される。
したがって、一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む。本明細書に記載の医薬組成物は、対象への投与のために製剤化される。
本明細書で使用される場合、医薬組成物または医薬は、薬理学的に有効な量の記載される治療化合物の少なくとも1つ、および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む。薬学的に許容される賦形剤(賦形剤)は、薬物送達系に意図的に含まれる医薬品有効成分(API、治療生成物、例えば、APOC3 RNAi剤)以外の物質である。賦形剤は、意図される投薬量で治療効果を発揮しないか、または発揮することを意図されない。賦形剤は、a)製造中の薬物送達系のプロセシングを補助する、b)APIの安定性、バイオアベイラビリティ、もしくは患者許容性を保護する、支援する、もしくは増強する、c)生成物の識別を援助する、および/またはd)保存もしくは使用中のAPIの送達の全体的な安全性、有効性の任意の他の属性を増強するように作用し得る。薬学的に許容される賦形剤は、不活性物質であっても、またはなくてもよい。
賦形剤としては、限定されるものではないが、吸収促進剤、接着防止剤、消泡剤、酸化防止剤、結合剤、緩衝剤、担体、コーティング剤、着色料、送達増強剤、送達ポリマー、デキストラン、デキストロース、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、増量剤、充填剤、香料、流動促進剤、保湿剤、潤滑剤、油、ポリマー、保存剤、塩水、塩、溶媒、糖、懸濁化剤、持続放出マトリックス、甘味料、増粘剤、等張剤、ビヒクル、撥水剤、および湿潤剤が挙げられる。
注入可能な使用にとって好適な医薬組成物としては、滅菌水性溶液(水溶性の場合)または分散体および滅菌注射溶液または分散体の即興的調製のための滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与については、好適な担体としては、生理食塩水、静菌水、Cremophor(登録商標)ELTM(BASF、Parsippany、NJ)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。好適な担体は、製造および保存の条件下で安定であるべきであり、細菌および菌類などの微生物の汚染作用に対して保存するべきである。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、ならびにその好適な混合物を含有する、溶媒または分散媒体であってもよい。例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散体の場合、必要とされる粒径の維持により、および界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持することができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、および塩化ナトリウムを組成物中に含有させることが好ましい。組成物中に、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含有させることによって、注射可能組成物の長期的吸収をもたらすことができる。
必要に応じて、上に列挙された成分の1つまたは組合せと共に、適切な溶媒中に、必要な量の活性化合物を組み込んだ後、滅菌濾過を行うことによって、滅菌注射溶液を調製することができる。一般に、分散体は、活性化合物を、基本分散媒体および上に列挙されたものに由来する必要な他の成分を含有する滅菌ビヒクル中に組み込むことによって調製される。滅菌注射溶液の調製のための滅菌粉末の場合、調製方法は、活性成分と、その予め滅菌濾過された溶液に由来する任意のさらなる所望の成分との粉末を生成する、真空乾燥および凍結乾燥を含む。
関節内投与にとって好適な製剤は、微結晶形態、例えば、水性微結晶性懸濁液の形態にあってもよい薬物の滅菌水性調製物の形態にあってもよい。リポソーム製剤または生分解性ポリマー系を使用して、関節内と眼内投与の両方のための薬物を提供することもできる。
埋込み体およびマイクロカプセル送達系を含む、制御放出製剤などの、身体からの迅速な除去に対して化合物を保護する担体を用いて、活性化合物を調製することができる。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの、生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤の調製のための方法は、当業者には明らかであろう。リポソーム懸濁液を、薬学的に許容される担体として使用することもできる。これらを、当業者には公知の、例えば、米国特許第4,522,811号に記載の方法に従って調製することができる。
APOC3 RNAi剤を、投与の容易性および投薬量の均一性のために単位剤形で組成物に製剤化することができる。単位剤形とは、処置しようとする対象のための単一の投薬量として適した物理的に個別の単位を指す;それぞれの単位は、必要とされる薬学的担体と関連する所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性化合物を含有する。本開示の単位剤形のための明細は、活性化合物の独特の特徴および達成しようとする治療効果、ならびに個体の処置のためのそのような活性化合物を組み合わせる当業界において固有の制限によって決定され、それらに直接依存する。
医薬組成物は、医薬組成物中に一般的に見出される他の追加成分を含有してもよい。そのような追加成分としては、限定されるものではないが、かゆみ止め薬、収斂剤、局部麻酔剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、または抗炎症剤(例えば、アセトアミノフェン、NSAID、ジフェンヒドラミンなど)が挙げられる。また、本明細書で定義されるRNAi剤を発現する、または含む細胞、組織、または単離された臓器を、「医薬組成物」として使用することができることも想定される。本明細書で使用される場合、「薬理学的有効量」、「治療有効量」または単に「有効量」とは、薬理学的、治療的、または防止的結果をもたらすRNAi剤の量を指す。
一部の実施形態では、本明細書に開示される方法は、本明細書に開示されるRNAi剤を投与するステップに加えて、第2の治療剤または処置を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、第2の治療剤は、別のAPOC3 RNAi剤(例えば、APOC3標的内の異なる配列を標的とするAPOC3 RNAi剤)である。他の実施形態では、第2の治療剤は、低分子薬物、抗体、抗体断片、またはアプタマーであってもよい。
一般に、活性化合物の有効量は、約0.1~約100mg/kg体重/日、例えば、約1.0~約50mg/kg体重/日の範囲にある。一部の実施形態では、活性化合物の有効量は、約0.25~約5mg/kg体重/用量の範囲にある。一部の実施形態では、活性成分の有効量は、約0.5~約4mg/kg体重/用量の範囲にある。投与される量はまた、患者の全体的な健康状態、送達される化合物の相対的な生物学的効能、薬物の製剤、製剤中の賦形剤の存在および種類、ならびに投与経路などの変数に依存する可能性もある。また、一部の例では、投与される初期投薬量を、所望の血中レベルもしくは組織レベルを迅速に達成するために、上の上限レベルを超えて増加させてもよく、または一部の例では、初期投薬量は、最適投薬量よりも小さくてもよいと理解されるべきである。
疾患の処置のため、または疾患の処置のための医薬もしくは組成物の形成のために、APOC3 RNAi剤を含む本明細書に記載の医薬組成物を、賦形剤と、または限定されるものではないが、第2の、もしくは他のRNAi剤、低分子薬物、抗体、抗体断片、ペプチド、および/またはアプタマーを含む、第2の治療剤もしくは処置と組み合わせることができる。
薬学的に許容される賦形剤またはアジュバントに添加される場合、記載されるAPOC3 RNAi剤を、キット、容器、パック、またはディスペンサー中に包装することができる。本明細書に記載の医薬組成物は、予め充填された注射筒またはバイアル中に包装されてもよい。
処置の方法および発現の阻害
本明細書に開示されるAPOC3 RNAi剤を使用して、化合物の投与から利益を得る疾患または障害を有する対象(例えば、ヒトまたは他の哺乳動物)を処置することができる。一部の実施形態では、本明細書に開示されるRNAi剤を使用して、APOC3 mRNAの発現の低下および/または阻害から利益を得る疾患または障害を有する対象(例えば、ヒト)、例えば肥満、高脂血症、高トリグリセリド血症、異常な脂質および/またはコレステロール代謝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠動脈疾患、高トリグリセリド血症媒介性膵炎、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、家族性カイロミクロン血症症候群、家族性部分型リポジストロフィー、ならびに/または他の代謝関連障害および疾患と診断されている、またはそれらと関連する症状を発症するリスクがある対象を処置することができる。
対象は、治療有効量の任意の1つまたは複数のRNAi剤を投与される。対象は、ヒト、患者、またはヒト患者であってもよい。対象は、成人、青年、小児、または幼児であってもよい。本明細書に記載の医薬組成物の投与は、ヒトまたは動物に対するものであってもよい。
一部の実施形態では、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を使用して、APOC3関連疾患または障害を有する対象を処置する。一部の実施形態では、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を使用して、APOC3遺伝子発現の低下および/または阻害から利益を得る対象を処置する。一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤を使用して、APOC3遺伝子発現によって少なくとも部分的に媒介される少なくとも1つの症状または病的状態を処置する(予防的を含む)。対象は、治療有効量の記載されるRNAi剤のいずれかの1つまたは複数を投与される。一部の実施形態では、対象は、予防的有効量の記載されるRNAi剤のいずれかの1つまたは複数を投与され、それによって少なくとも1つの症状が防止される。
ある特定の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において、APOC3発現によって少なくとも一部媒介される疾患、障害、状態、または病状の処置のための方法であって、患者に、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤のいずれかを投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、APOC3 RNAi剤を使用して、APOC3関連疾患または障害を有する対象の臨床所見を処置または管理する。対象は、治療有効量の本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤またはAPOC3 RNAi剤含有組成物の1つまたは複数を投与される。一部の実施形態では、方法は、処置される対象に、本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤を含む組成物を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤が投与される対象のAPOC3遺伝子の遺伝子発現レベルおよび/またはmRNAレベルは、APOC3 RNAi剤を投与される前の対象またはAPOC3 RNAi剤を受けていない対象と比較して、少なくとも約30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%より多く低下する。対象中の遺伝子発現レベル、タンパク質レベル、および/またはmRNAレベルは、対象の細胞、細胞群、および/または組織において低下する。
一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤が投与された対象のAPOC3のタンパク質レベルは、APOC3 RNAi剤を投与される前の対象またはAPOC3 RNAi剤を受けていない対象と比較して、少なくとも約30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または99%より多く低下する。対象中のタンパク質レベルは、対象の細胞、細胞群、組織、血液、および/または他の体液中で低下する。
一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤が投与されている対象におけるトリグリセリド(TG)レベルは、APOC3 RNAi剤を投与する前の対象、またはAPOC3 RNAi剤を投与されていない対象と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%より多く低下する。対象におけるTGレベルは、対象の細胞、細胞群、組織、血液、および/または他の体液において低下し得る。
一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤が投与されている対象における総コレステロールレベルは、APOC3 RNAi剤を投与する前の対象、またはAPOC3 RNAi剤を投与されていない対象と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%より多く低下する。一部の実施形態では、記載されるAPOC3 RNAi剤が投与されている対象における低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールレベルは、APOC3 RNAi剤を投与する前の対象、またはAPOC3 RNAi剤を投与されていない対象と比較して、少なくとも約10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%97%、98%、99%、または99%より多く低下する。対象における総コレステロールレベルおよび/またはLDLコレステロールレベルは、対象の細胞、細胞群、組織、血液、および/または他の体液において低下し得る。
遺伝子発現、mRNA、APOC3タンパク質レベル、TGレベル、コレステロールレベル、およびLDLコレステロールレベルの低下は、当業界で公知の任意の方法によって評価することができる。本明細書で使用される場合、APOC3 mRNAレベルおよび/またはタンパク質レベルの低下または減少は、本明細書において集合的にAPOC3の低下もしくは減少、またはAPOC3の発現の阻害もしくは低下もしくはノックダウンと呼ばれる。本明細書に記載の実施例は、APOC3遺伝子発現の阻害を評価するための公知の方法を例示する。
細胞、組織、臓器、および非ヒト生物
本明細書に記載のAPOC3 RNAi剤の少なくとも1つを含む細胞、組織、臓器、および非ヒト生物が企図される。細胞、組織、臓器、または非ヒト生物は、RNAi剤を細胞、組織、臓器または非ヒト生物に送達することによって作製される。
上記に提供された実施形態および項目を、ここで、以下の非限定的な実施例を用いて例示する。
(実施例1)
APOC3 RNAi剤の合成
上記で表3および表6に示されたAPOC3 RNAi剤二本鎖を、以下の一般手順に従って合成した。
A.合成。APOC3 RNAi剤のセンスおよびアンチセンス鎖を、オリゴヌクレオチド合成において使用される固相上でホスホロアミダイト技術に従って合成した。規模に応じて、MerMade96E(登録商標)(Bioautomation)、MerMade12(登録商標)(Bioautomation)、またはOP Pilot 100(GE Healthcare)のいずれかを使用した。合成を、制御細孔ガラス(CPG、500Åまたは600Å、Prime Synthesis、Aston、PA、USAから取得)製の固相支持体上で実施した。全てのRNAおよび2’-改変RNAホスホロアミダイトを、Thermo Fisher Scientific(Milwaukee、WI、USA)から購入した。具体的には、以下の2’-O-メチルホスホロアミダイトを使用した:(5’-O-ジメトキシトリチル-N6-(ベンゾイル)-2’-O-メチル-アデノシン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイト、5’-O-ジメトキシ-トリチル-N4-(アセチル)-2’-O-メチル-シチジン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピル-アミノ)ホスホロアミダイト、(5’-O-ジメトキシトリチル-N2-(イソブチリル)-2’-O-メチル-グアノシン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイト、および5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O-メチル-ウリジン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイト。2’-デオキシ-2’-フルオロ-ホスホロアミダイトは、2’-O-メチルアミダイトと同じ保護基を担持していた。5’-ジメトキシトリチル-2’-O-メチル-イノシン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイトは、Glen Research(Virginia)またはHongene Biotechから購入した。反転脱塩基(3’-O-ジメトキシトリチル-2’-デオキシリボース-5’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイトは、ChemGenes(Wilmington、MA、USA)から購入した。5’-(4,4’-ジメトキシトリチル)-2’,3’-seco-ウリジン、2’-ベンゾイル-3’-[(2-シアノエチル)-(N,N-ジイソプロピル)]-ホスホロアミダイトもまた、Thermo Fisher ScientificまたはHongene Biotechから購入した。5’-O-ジメトキシトリチル-N2,N6-(フェノキシアセテート)-2’-O-メチル-ジアミノプリン-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルアミノ)ホスホロアミダイトは、ChemGenesまたはHongene Biotechから購入した。
標的化リガンド含有ホスホロアミダイトを、無水ジクロロメタンまたは無水アセトニトリル(50mM)に溶解し、他の全てのアミダイトを、無水アセトニトリル(50mM)または無水ジメチルホルムアミドに溶解し、分子ふるい(3Å)を添加した。5-ベンジルチオ-1H-テトラゾール(BTT、アセトニトリル中の250mM)または5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT、アセトニトリル中の250mM)を、アクチベーター溶液として使用した。カップリング時間は、12分(RNA)、15分(標的化リガンド)、90秒(2’OMe)、および60秒(2’F)であった。ホスホロチオエート結合を導入するために、無水アセトニトリル中の3-フェニル1,2,4-ジチアゾリン-5-オン(POS、PolyOrg,Inc.、Leominster、MA、USAから取得)の100mM溶液を使用した。標的化リガンドが存在しない「裸の」RNAi剤であると具体的に特定されている場合を除き、以下の実施例において合成および試験したAPOC3 RNAi剤二本鎖のそれぞれは、表7に表す標的化リガンド化学構造における「NAG」としてN-アセチル-ガラクトサミンを利用した。
B.支持体に結合したオリゴマーの切断および脱保護。固相合成の最終化の後、乾燥した固相支持体を、水中の40重量%メチルアミンと28%の水酸化アンモニウム溶液(Aldrich)の1:1容量の溶液で、30℃で1.5時間処理した。溶液を蒸発させ、固体残渣を水中で復元させた(以下を参照されたい)。
C.精製。TSKgel SuperQ-5PW、13μmカラムおよびShimadzu LC-8システムを使用する陰イオン交換HPLCにより、粗オリゴマーを精製した。緩衝液Aは、20mM Tris、5mM EDTA、pH9.0であり、20%アセトニトリルを含有し、緩衝液Bは、1.5M塩化ナトリウムを添加した緩衝液Aと同じものであった。260nmでのUVトレースを記録した。適切な画分をプールした後、濾過DI水または100mM重炭酸アンモニウム、pH6.7の泳動緩衝液および20%アセトニトリルを用いて、Sephadex G-25 fineを充填したGE Healthcare XK 26/40カラムを使用するサイズ排除HPLC上で泳動した。
D.アニーリング。1×リン酸緩衝生理食塩水(Corning、Cellgro)中で等モルのRNA溶液(センスおよびアンチセンス)を合わせることによって相補鎖を混合して、RNAi剤を形成させた。一部のRNAi剤を凍結乾燥し、-15~-25℃で保存した。1×リン酸緩衝生理食塩水中でUV-Vis分光光度計上で溶液の吸光度を測定することにより、二本鎖濃度を決定した。次いで、260nmでの溶液の吸光度に、変換係数および希釈係数を乗じ、二本鎖濃度を決定した。別途記述しない限り、変換係数は全て、0.037mg/(mL・cm)であった。一部の実験に関して、変換係数は、実験によって決定された吸光係数から計算した。
(実施例2)
APOC3 RNAi剤のin vitro試験
上記の表3に示す候補配列二本鎖を、in vitroで試験した。APOC3 RNAi剤を、実施例1に記載の手順に従って調製した。
APOC3 RNAi剤のin vitroでの評価を、ヒト肝細胞癌細胞株であるHuH7細胞のトランスフェクションによって実施した。細胞を、96ウェルフォーマットで約7,500個の細胞/ウェルで播種し、表3に示す65個のAPOC3 RNAi剤二本鎖のそれぞれを、LipoFectamine RNAiMax(Thermo Fisher)トランスフェクション試薬を使用して、3つの濃度(10nM、1nM、および0.1nM)でトランスフェクトした。APOC3 RNAi剤のそれぞれの相対的発現を、APOC3 mRNAの発現レベルを内因性の対照と比較することによってqRT-PCRによって決定し、表8に示すように、無処置HuH7細胞に対して正規化した(ΔΔCT解析)。このように、二本鎖ID番号56_1に関して、1nMでの平均相対的発現0.126は、87.4%のAPOC3遺伝子ノックダウンを示す。
(実施例3)
APOC3-SEAPマウスモデル
6~8週齢の雌性C57BL/6アルビノマウスに、尾静脈へのハイドロダイナミックインジェクションにより、プラスミドをin vivoで一過性にトランスフェクトし、APOC3 RNAi剤または対照の投与の少なくとも15日前に投与した。プラスミドは、SEAP(分泌型ヒト胎盤アルカリホスファターゼ)レポーター遺伝子の3’UTRに挿入されたAPOC3 cDNA配列(GenBank NM_000040.1(配列番号1))を含有する。動物の体重の10%の総容積のリンゲル液中にAPOC3 cDNA配列を含有するプラスミド50μgを、尾静脈を介してマウスに注射し、APOC3-SEAPモデルマウスを作製した。溶液を、以前に記載されたように(Zhang G et al., ”High level of foreign gene expression in hepatocytes after tail vein injection of naked plasmid DNA.” Human gene Therapy 1999 Vol. 10, p1735-1737.)、27ゲージ針を通して5~7秒で注射した。APOC3 RNAi剤によるAPOC3の発現の阻害によって、SEAP発現の同時の阻害が起こり、これを測定する。-1日目に、血清中のSEAP発現レベルを、Phospha-Light(商標)SEAPレポーター遺伝子アッセイシステム(Invitrogen)によって測定し、マウスを平均SEAPレベルに従って群分けした。
解析:SEAPレベルを、APOC3 RNAi剤の投与前および投与後の両方の様々な時点で測定してもよい。
i)血清の収集:マウスを2~3%イソフルランによって麻酔し、血液試料を、顎下領域から血清分離チューブ(Sarstedt AG & Co.、Numbrecht、Germany)に収集した。血液を周囲温度で20分間凝固させた。チューブを8,000×gで3分間遠心分離し、血清を分離して4℃で保存した。
ii)血清中SEAPレベル:血清を収集し、Phospha-Light(商標)SEAPレポーター遺伝子アッセイシステム(Invitrogen)によって、製造元の説明書に従って測定した。このモデルに関するAPOC3発現の、処置に関連しない低下を説明するために、各動物の血清中SEAPレベルを、食塩水を注射したマウスの対照群に対して正規化した。第1に、各動物のある時点のSEAPレベルを、その動物における処置前の発現レベル(-1日目)で除算し、「処置前に対して正規化した」発現比を決定した。次いで、個々の動物に関する「処置前に対して正規化した」比を、食塩水対照群の全てのマウスの平均の「処置前に対して正規化した」比によって除算することにより、特定の時点での発現を対照群に対して正規化した。あるいは、本明細書に記載した一部の実施例では、各動物の血清中SEAPレベルを、処置前のレベルのみに対して正規化することによって評価した。
(実施例4)
APOC3-SEAPマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
上記の実施例3に記載のAPOC3-SEAPマウスモデルを使用した。1日目、各マウスに、5mg/kg(mpk)のAPOC3 RNAi剤、3mg/kgのAPOC3
RNAi剤のいずれかを含有する200μl、または対照として使用するAPOC3 RNAi剤を含まないリン酸緩衝食塩水200μlの単回皮下投与を、以下の表9に従って行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、本明細書の二本鎖構造に記載される改変配列を有する3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験した(n=3)。8日目、15日目、22日目、および29日目に血清を収集し、SEAP発現レベルを、上記の実施例3に記載の手順に従って決定した。実験からのデータを、以下の表10に示し、平均SEAPは、SEAPの正規化された平均値を反映する。
投与群のそれぞれ(すなわち、群B~M)におけるAPOC3 RNAi剤のそれぞれは、全ての測定した時点で食塩水対照(群A)と比較してSEAPの実質的な低下を示した。例えば、APOC3 RNAi剤AD04815は、5.0mg/kgの単回注射後22日目に、SEAPの約97.4%の低下(0.026)を示した。
(実施例5)
APOC3トランスジェニックマウスモデル
ある特定の他のAPOC3 RNAi剤のin vivoでの効果を評価(assess)および評価(evaluate)するために、APOC3トランスジェニックマウスを購入し、使用した(The Jackson Laboratory、006907-B6;CBA-Tg(APOC3)3707Bres/J)。APOC3トランスジェニックマウスに関して、血清中のヒトAPOC3タンパク質レベルを、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
正規化のために、ある時点での各動物のAPOC3レベルを、その動物における処置前の発現レベルで除算し、「投与前に対して正規化した」発現比を決定した。本明細書に報告した一部の実施例では、次いで個々の動物に関する「投与前に対して正規化した」比を、ビヒクル対照群の全てのマウスの平均の「投与前に対して正規化した」比によって除算することにより、特定の時点での発現もまた、ビヒクル対照群に対して正規化した。これによって、対照群の発現に対して正規化された各時点での発現が得られた。
APOC3レベルを、APOC3 RNAi剤の投与前および投与後の両方の様々な時間に測定してもよい。本明細書において別途指摘しない限り、マウスを2~3%イソフルランによって麻酔し、顎下領域から血液試料を血清分離チューブに収集した(Sarstedt AG&Co.、Numbrecht、Germany)。血液を周囲温度で20分間凝固させた。チューブを8,000×gで3分間遠心分離し、血清を分離して4℃で保存した。
(実施例6)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表11に示す投薬群を含む、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれを、本明細書に記載の改変配列およびNAG構造を有する、3つのN-アセチル-ガラクトサミンを含む標的化リガンド(すなわち、三座NAGリガンド)にコンジュゲートした(実施例6で使用したAPOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験した(n=3)。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)を含む8、15、22、および29日目にマウスから血清を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。APOC3発現レベルを、上記の実施例5に記載の手順に従って決定した。データを、以下の表12に示し、平均APOC3は、血清中で発現されたAPOC3タンパク質の正規化された平均値を反映する。
投与群のそれぞれ(すなわち、群B~M)におけるAPOC3 RNAi剤のそれぞれは、測定した時点で対照(群A)と比較してAPOC3の低下を示した。例えば、APOC3 RNAi剤AD05223は、1日目の単回2.0mg/kg用量後、15日目に約94%の低下(0.062)を示した。
(実施例7)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表13に示す投薬群に従って、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、本明細書の二本鎖構造に記載される改変配列を有する、3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験した(n=3)。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)を含む8、15、22、および29日目にマウスから血清を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。APOC3発現レベルを、上記の実施例5に記載の手順に従って決定した。実験の8日目のデータを、以下の表14に示し、平均APOC3は、血清中で発現されたAPOC3タンパク質の正規化された平均値を反映する。
投薬群(すなわち、群2~11)のそれぞれにおけるAPOC3 RNAi剤のそれぞれは、8日目および15日目で対照(群1)と比較してAPOC3タンパク質レベルの低下を示した。特に、APOC3 RNAi剤AD05251およびAD05169(それぞれが、APOC3遺伝子(すなわち、配列番号1)の438位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を有する)、ならびにAPOC3 RNA剤AD05220(APOC3遺伝子の506位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を有する)は特に強力な阻害効果を示した(例えば、上記の表14の群4、7、および11を参照されたい)。
(実施例8)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表13に示す投薬群に従って、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、本明細書の二本鎖構造に記載される改変配列を有する3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験したが(n=3)、例外として群1(D5Wビヒクル)では4匹のマウスを試験した(n=4)。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)、8、および15、22、および29日目に血清を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。APOC3発現レベルを、上記の実施例5に記載の手順に従って決定した。血清中のトリグリセリド、高密度リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および総コレステロールもまた、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
各動物のAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、および総コレステロールレベルを正規化した。正規化のために、ある時点で各動物に関するAPOC3タンパク質、トリグリセリド、HDL、LDL、および総コレステロールのレベルをそれぞれ、その動物における処置前の発現レベル(この場合-1日目)で除算し、「処置前に対して正規化した」発現比を決定した。次いで、個々の動物に関する「処置前に対して正規化した」比を、ビヒクル対照群の全てのマウスの平均の「処置前に対して正規化した」比によって除算することにより、特定の時点での発現をビヒクル対照群に対して正規化した。これによって、対照群の発現に対して正規化された各時点での発現が得られた。実験のデータを以下の表16~20に示す。
投薬群(すなわち、群2~16)のそれぞれにおけるAPOC3 RNAi剤のそれぞれは、対照(群1)と比較してAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、総コレステロールレベル、およびLDLレベルの低下を示した。例えば、APOC3 RNAi剤AD05251の単回0.5mg/kg用量(群7)は、22日目でAPOC3タンパク質レベルの約86%低下(0.138)、トリグリセリドレベルの約70%低下(0.294)、総コレステロールレベルの約47%低下(0.533)、およびLDLレベルの約31%低下(0.688)を示した。さらに、予想されたように、AD05251の投与は、22日目でHDLレベルの増加を示した(例えば、上記の表19を参照されたい)。
(実施例9)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo用量反応試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表21に示す投薬群に従って、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、(NAG37)sの構造を有する3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群4匹のマウスを試験した。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)、ならびに8、15、22、29、および36日目に血清を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。血清中のAPOC3発現レベル、トリグリセリド、高密度リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および総コレステロールを、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
各動物のAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、および総コレステロールレベルを正規化した。正規化のために、ある時点で各動物に関するAPOC3タンパク質、トリグリセリド、HDL、LDL、および総コレステロールのレベルをそれぞれ、その動物における処置前の発現レベル(この場合-1日目)で除算し、「投与前に対して正規化した」発現比を決定した。実験からのデータを以下の表22~26に示す。
試験したAPOC3 RNAi剤のそれぞれは、APOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、総コレステロールレベル、およびLDLレベルの低下に関して用量反応を示した。
(実施例10)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo用量反応試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表27に示す投薬群に従って、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照ビヒクル(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、本明細書の二本鎖構造に記載される改変配列を有する3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
実施例10で試験したAPOC3 RNAi剤は、APOC3遺伝子(すなわち、配列番号1)上の異なる位置を標的とするように設計されたヌクレオチド配列を含んだ。より具体的には、群2~4(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05891、AD05892、およびAD05893)は、APOC3遺伝子の248位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群5(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05894)は、APOC3遺伝子の263位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群6~7(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05895およびAD05896)は、APOC3遺伝子の422位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群8(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05897)は、APOC3遺伝子の246位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群9~10(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05889およびAD05890)は、APOC3遺伝子の168位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;および群11~22(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05876、AD05877、AD05878、AD05878、AD05880、AD05882、AD05884、AD05885、AD05886、AD05887、AD05888、およびAD05769)は、APOC3遺伝子の438位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験した(n=3)。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)、および8、15日目に血清を収集した。比較的高い阻害活性を示したある特定のRNAi剤を投与したマウス、およびビヒクル対照を投与したマウスに関して、22および29日目にさらなる血清試料を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。血清中のAPOC3発現レベル、トリグリセリド、高密度リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および総コレステロールを、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
各動物のAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、および総コレステロールレベルを正規化した。正規化のために、ある時点で各動物に関するAPOC3タンパク質、トリグリセリド、HDL、LDL、および総コレステロールのレベルをそれぞれ、その動物における処置前の発現レベル(この場合-1日目)で除算し、「投与前に対して正規化した」発現比を決定した。実験からのデータを以下の表28~32に示す。
上記の表28~32に示すように、群2~10のRNAi剤(すなわち、248、263、422、246、および168位でAPOC3遺伝子を標的とするように設計されたアンチセンス鎖を有するRNAi剤)は、特に、全てがAPOC3遺伝子の438位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖ヌクレオチド配列を含む群11~22のRNAi剤と比較すると、比較的限定的な阻害効果を示した。さらに、APOC3遺伝子の438位を標的とする配列を含むそれらのRNAi剤の中で、群11(AD05876)および群22(AD05769)は、APOC3タンパク質レベル、トリグリセリド、および総コレステロールレベルに関して最高レベルの阻害効果を示した。
(実施例11)
APOC3トランスジェニックマウスにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
上記の実施例5に記載のAPOC3トランスジェニックマウスモデルを使用した。1日目に、各マウスに、以下の表33に示す投薬群に従って、D5W(5%デキストロース水溶液)に溶解したそれぞれのRNAi剤または対照ビヒクル(D5W)の200μlの単回皮下投与を行った。
APOC3 RNAi剤のそれぞれは、本明細書の二本鎖構造に記載される改変配列を有する3つのN-アセチル-ガラクトサミン基を含む標的化リガンド(三座リガンド)にセンス鎖の5’末端でコンジュゲートされた改変ヌクレオチドを含んだ(APOC3 RNAi剤に関する特定の改変および構造情報に関しては、表4、5、6、および7を参照されたい)。
実施例11で試験したAPOC3 RNAi剤は、APOC3遺伝子(すなわち、配列番号1)上の異なる位置を標的とするように設計されたヌクレオチド配列を含んだ。より具体的には、群2(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05260)は、APOC3遺伝子の58位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群3(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05221)は、APOC3遺伝子の246位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群4~7(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05223、AD05299、AD05283、およびAD05284)は、APOC3遺伝子の432位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群8~12(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05167、AD05168、AD05171、AD05258、およびAD05259)は、APOC3遺伝子の434位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;群13~15(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05169、AD05239、およびAD05251)は、APOC3遺伝子の438位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ;および群16(すなわち、APOC3 RNAi剤AD05220)は、APOC3遺伝子の506位を標的とするように設計されたアンチセンス鎖配列を含んだ。
首および肩領域の弛緩した皮膚の皮膚と筋肉の間に注射を実施した(すなわち、皮下注射)。各群のマウス3匹を試験した(n=3)。-1日目(4時間絶食後の投与前採血)、および8、15日目に血清を収集した。比較的高い阻害活性を示したある特定のRNAi剤を投与したマウス、およびビヒクル対照を投与したマウスに関して、22および29日目にさらなる血清試料を収集した。各収集前、マウスを4時間絶食させた。血清中のAPOC3発現レベル、トリグリセリド、高密度リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および総コレステロールを、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
各動物のAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、HDLレベル、および総コレステロールレベルを正規化した。正規化のために、ある時点で各動物に関するAPOC3タンパク質、トリグリセリド、HDL、LDL、および総コレステロールのレベルをそれぞれ、その動物における処置前の発現レベル(この場合-1日目)で除算し、「投与前に対して正規化した」発現比を決定した。実験からのデータを以下の表34~38に示す。
(実施例12)
カニクイザルにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
APOC3 RNAi剤を、カニクイザルにおいて評価した。1日目、カニクイザル(Macaca fascicularis)霊長類(本明細書において「cynos」とも呼ばれる)に、食塩水中で製剤化した3.0mg/kgのAPOC3 RNAi剤AD05876を含有する0.3mL/kg(容積約2~3mL、動物の体重に応じて)の単回皮下注射液を投与した。APOC3 RNAi剤AD05876は、表4、5、6、および7に示すように、改変ヌクレオチドおよびセンス鎖の5’末端にコンジュゲートされた三座N-アセチル-ガラクトサミン標的化リガンド((NAG37)s)を含んだ。
2匹のカニクイザルを試験した(n=2)。-8(投与前)、29、および50日目に、肝生検を採取した。サルの1匹に関しては、15日目に追加の肝生検試料を採取した。
それぞれの生検の収集日に、サルを麻酔し、超音波誘導肝生検を実施して、約1mm×4mmサイズの肝組織試料2個または3個を摘出した。次いで、生検試料をホモジナイズし、カニクイザルの肝臓におけるAPOC3 mRNAレベルをRT-qPCRによって測定した。次いで、得られた値を投与前(この場合、-8日目)のAPOC3 mRNA測定値に対して正規化した。得られたmRNAデータを、以下の表39および40に反映する。
AD05876を投与したカニクイザルはいずれも、全ての測定した時点で処置前の測定値と比較して肝臓特異的APOC3 mRNAの有意な低下を示した。29日目に、例えば第1のカニクイザルは、APOC3 mRNAの約87.5%の低下(0.125)を有したが、第2のカニクイザルは、投与前レベルと比較して約88.8%の低下(0.112)を有した。
(実施例13)
高フルクトースコーンシロップ(HFCS)飼料を与えたアカゲザルにおけるAPOC3 RNAi剤のin vivo試験
APOC3 RNAi剤AD05876を、高フルクトースコーンシロップ(HFCS)飼料を与えたアカゲザルにおいてさらに評価した。アカゲザルに、投薬前37日間HFCS飼料を与えた。これらの動物は、HFCS飼料によって180mg/dLより多くの血漿中トリグリセリドの増加を生じることが公知であった。1日目および再度29日目に、4匹のアカゲザルに、食塩水中で製剤化した4.0mg/kgのAPOC3 RNAi剤AD05876を含有する皮下注射液を投与した(n=4)。さらに2匹のアカゲザルに通常の食塩水対照を投与した。APOC3 RNAi剤AD05876は、表4、5、6、および7に示すように、改変ヌクレオチドを含有し、センス鎖の5’末端にコンジュゲートされたN-アセチル-ガラクトサミン標的化リガンドを含んだ。
飼料を与えたおよび絶食時の血液試料の両方を分析のために採取し、絶食時血清試料を、-8(投与前)、8、および15日目に分析した。各収集前、サルを一晩絶食させた。血清中のAPOC3タンパク質レベルを、ELISAアッセイ(R&D Systems)によって、製造元の推奨に従って測定した。血清中のトリグリセリド、総コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)、および低密度リポタンパク質(LDL)を、Cobas(登録商標)Integra 400(Roche Diagnostics)において製造元の推奨に従って測定した。
各動物のAPOC3タンパク質レベル、トリグリセリドレベル、総コレステロールレベル、HDLレベル、およびLDLレベルを正規化した。正規化のために、ある時点で各動物に関するAPOC3タンパク質、トリグリセリド、HDL、および総コレステロールのレベルをそれぞれ、その動物における処置前の発現レベル(この場合-8日目)で除算し、「処置前に対して正規化した」発現比を決定した。
本実施例に記載の試験からのデータを以下の表41~45に示す。
4.0mg/kgの投薬レベルのAD05876を投与したアカゲザルは、測定した時点のそれぞれで処置前の測定値と比較してAPOC3タンパク質の低下を示した。さらに、トリグリセリドレベルおよび総コレステロールレベルの両方の実質的な低下もまた示される。例えば、1匹の動物では、トリグリセリドは22日目で約89%低下し、上記の表42に示すように、平均トリグリセリドレベルは、22日目に約60%低下した(0.395)。さらに、平均HDLレベルは、22日目に約47%増加し(表44(1.465)を参照されたい)、1匹の動物は、HDLレベルの2.2倍増加を有した。
他の実施形態
本発明をその詳細な説明と共に説明してきたが、前記説明は、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明の範囲を例示することを意図するものであり、それを限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。他の態様、利点、および改変は、以下の特許請求の範囲内にある。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
APOC3遺伝子の発現を阻害するためのRNAi剤であって、
表2、表3、または表4に提供される配列のいずれか1つと0または1個のヌクレオチドが異なる少なくとも17個の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖;および
前記アンチセンス鎖と少なくとも部分的に相補的であるヌクレオチド配列を含むセンス鎖
を含む、RNAi剤。
(項目2)
前記アンチセンス鎖が、表2、表3、または表4に提供される配列のいずれか1つのヌクレオチド2~18を含む、項目1に記載のRNAi剤。
(項目3)
前記センス鎖が、表2、表3、または表5に提供されるセンス鎖配列のいずれか1つと0または1個のヌクレオチドが異なる少なくとも17個の連続するヌクレオチドのヌクレオチド配列を含み、前記センス鎖が、前記アンチセンス鎖の17個の連続するヌクレオチドにわたって少なくとも85%の相補性の領域を有する、項目1または項目2に記載のRNAi剤。
(項目4)
前記RNAi剤の少なくとも1個のヌクレオチドが、改変ヌクレオチドであるか、または改変ヌクレオシド間結合を含む、項目1から3のいずれかに記載のRNAi剤。
(項目5)
前記RNAi剤の前記センスおよび/またはアンチセンス鎖の前記ヌクレオチドの全部または実質的に全部が、改変ヌクレオチドである、項目1から3のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目6)
前記改変ヌクレオチドが、2’-O-メチルヌクレオチド、2’-フルオロヌクレオチド、2’-デオキシヌクレオチド、2’,3’-secoヌクレオチド模倣体、ロックドヌクレオチド、2’-F-アラビノヌクレオチド、2’-メトキシエチルヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、リビトール、反転ヌクレオチド、反転2’-O-メチルヌクレオチド、反転2’-デオキシヌクレオチド、2’-アミノ改変ヌクレオチド、2’-アルキル改変ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ビニルホスホン酸デオキシリボヌクレオチド、シクロプロピルホスホン酸デオキシリボヌクレオチド、および3’-O-メチルヌクレオチドからなる群から選択される、項目4または5のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目7)
前記改変ヌクレオチドの全部または実質的に全部が、2’-O-メチルヌクレオチドまたは2’-フルオロヌクレオチドのいずれかである、項目5に記載のRNAi剤。
(項目8)
前記アンチセンス鎖が、表3または表4に提供される改変アンチセンス鎖配列のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、項目1から7のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目9)
前記アンチセンス鎖が、表4に提供される改変アンチセンス鎖配列のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、項目8に記載のRNAi剤。
(項目10)
前記センス鎖が、表3または表5に提供される改変センス鎖配列のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、項目1から9のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目11)
前記アンチセンス鎖が、表4に提供される改変配列のいずれか1つのヌクレオチド配列を含み、前記センス鎖が、表5に提供される改変配列のいずれか1つのヌクレオチド配列を含む、項目1に記載のRNAi剤。
(項目12)
標的化リガンドに連結されている、項目1から11のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目13)
前記標的化リガンドが、N-アセチル-ガラクトサミンを含む、項目12に記載のRNAi剤。
(項目14)
前記標的化リガンドが、(NAG13)、(NAG13)s、(NAG18)、(NAG18)s、(NAG24)、(NAG24)s、(NAG25)、(NAG25)s、(NAG26)、(NAG26)s、(NAG27)、(NAG27)s、(NAG28)、(NAG28)s、(NAG29)、(NAG29)s、(NAG30)、(NAG30)s、(NAG31)、(NAG31)s、(NAG32)、(NAG32)s、(NAG33)、(NAG33)s、(NAG34)、(NAG34)s、(NAG35)、(NAG35)s、(NAG36)、(NAG36)s、(NAG37)、(NAG37)s、(NAG38)、(NAG38)s、(NAG39)、(NAG39)sからなる群から選択される構造を含む、項目12または項目13に記載のRNAi剤。
(項目15)
前記標的化リガンドが、(NAG37)または(NAG37)sの構造を含む、項目14に記載のRNAi剤。
(項目16)
前記標的化リガンドが前記センス鎖にコンジュゲートされている、項目12から15のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目17)
前記標的化リガンドが、前記センス鎖の5’末端にコンジュゲートされている、項目16に記載のRNAi剤。
(項目18)
前記センス鎖が、18~30ヌクレオチド長であり、前記アンチセンス鎖が、18~30ヌクレオチド長である、項目1から17のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目19)
前記センス鎖および前記アンチセンス鎖が、それぞれ18~27ヌクレオチド長である、項目18に記載のRNAi剤。
(項目20)
前記センス鎖および前記アンチセンス鎖が、それぞれ18~24ヌクレオチド長である、項目19に記載のRNAi剤。
(項目21)
前記センス鎖および前記アンチセンス鎖が、それぞれ21ヌクレオチド長である、項目20に記載のRNAi剤。
(項目22)
2個の平滑末端を有する、項目21に記載のRNAi剤。
(項目23)
前記センス鎖が、1つまたは2つの末端キャップを含む、項目1から22のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目24)
前記センス鎖が、1つまたは2つの反転脱塩基残基を含む、項目1から23のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目25)
表3または表6の二本鎖のいずれか1つの構造を有する二本鎖を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む、項目1に記載のRNAi剤。
(項目26)
以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含むアンチセンス鎖を含む、項目1に記載のRNAi剤。
(項目27)
前記センス鎖が、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
(ここで、Iはイノシンヌクレオチドを表す)
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なるヌクレオチド配列からなる、から本質的になる、またはそれを含む、項目26に記載のRNAi剤。
(項目28)
前記アンチセンス鎖および前記センス鎖の両方のヌクレオチドの全部または実質的に全部が、改変ヌクレオチドである、項目26または27に記載のRNAi剤。
(項目29)
前記センス鎖が、前記ヌクレオチド配列の3’末端および5’末端に反転脱塩基残基をさらに含む、項目26から28のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目30)
前記RNAi剤の前記センス鎖が標的化リガンドに連結されている、項目26から29のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目31)
前記標的化リガンドが、アシアロ糖タンパク質受容体に対して親和性を有する、項目30に記載のRNAi剤。
(項目32)
前記標的化リガンドが、N-アセチル-ガラクトサミンを含む、項目31に記載のRNAi剤。
(項目33)
以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
(ここで、a、c、gおよびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列を含む、からなる、またはから本質的になるアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖上のヌクレオチドの全部または実質的に全部が、改変ヌクレオチドである、項目1に記載のRNAi剤。
(項目34)
前記センス鎖が、以下のヌクレオチド配列(5’→3’):
(ここで、a、c、g、i、およびuは、それぞれ、2’-O-メチルアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;Af、Cf、Gf、If、およびUfは、それぞれ、2’-フルオロアデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、またはウリジンを表し;sは、ホスホロチオエート結合を表す)
の1つと0または1個のヌクレオチドが異なる改変ヌクレオチド配列を含む、からなる、またはから本質的になる、項目33に記載のRNAi剤。
(項目35)
前記センス鎖が、前記ヌクレオチド配列の3’末端および/または5’末端に反転脱塩基残基をさらに含む、項目33または項目34に記載のRNAi剤。
(項目36)
前記RNAi剤の前記センス鎖が、標的化リガンドに連結されている、項目33から35のいずれか一項に記載のRNAi剤。
(項目37)
前記標的化リガンドが、アシアロ糖タンパク質受容体に対する親和性を有する、項目36に記載のRNAi剤。
(項目38)
前記標的化リガンドがN-アセチル-ガラクトサミンを含む、項目37に記載のRNAi剤。
(項目39)
AD05251(配列番号2および501);AD05876(配列番号4および572);AD05769(配列番号6および557);AD05169(配列番号2および482);AD05220(配列番号7および494);AD05547(配列番号7および545);AD05299(配列番号9および521);AD05223(配列番号11および497);およびAD05171(配列番号13および483)からなる群から選択される二本鎖構造を有する、項目1に記載のRNAi剤。
(項目40)
AD05251(配列番号2および501)およびAD05876(配列番号4および572)からなる群から選択される二本鎖構造を有する、項目39に記載のRNAi剤。
(項目41)
薬学的に許容される賦形剤を含む、項目1から40のいずれかに記載のRNAi剤を含む組成物。
(項目42)
前記RNAi剤が標的化リガンドにコンジュゲートされている、項目41に記載の組成物。
(項目43)
前記標的化リガンドが、n-アセチル-ガラクトサミンを含む、項目42に記載の組成物。
(項目44)
前記標的化リガンドが、表7の標的化リガンドから選択される、項目43に記載の組成物。
(項目45)
APOC3の発現を阻害するための第2のRNAi剤をさらに含む、項目41から44のいずれか一項に記載の組成物。
(項目46)
1つまたは複数のさらなる治療剤をさらに含む、項目41から44のいずれか一項に記載の組成物。
(項目47)
細胞中でのAPOC3遺伝子の発現を阻害するための方法であって、細胞中に、項目1から40のいずれか一項に記載のRNAi剤または項目41から46のいずれか一項に記載の組成物の有効量を導入するステップを含む、方法。
(項目48)
前記細胞が対象内にある、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記対象がヒト対象である、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記APOC3遺伝子発現が少なくとも約30%阻害される、項目47から49のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
APOC3関連疾患または障害を処置する方法であって、それを必要とするヒト対象に、治療有効量の項目41から46のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
(項目52)
前記疾患が、心血管代謝疾患である、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記疾患が、高トリグリセリド血症、肥満、高脂血症、異常な脂質および/またはコレステロール代謝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠動脈疾患、高トリグリセリド血症誘発膵炎、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、家族性カイロミクロン血症症候群、または家族性部分型リポジストロフィーである、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記RNAi剤が、約0.05mg/kgヒト対象体重~約5.0mg/kgヒト対象体重の用量で投与される、項目51から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記RNAi剤が、2つまたはそれより多い用量で投与される、項目51から53のいずれかに記載の方法。
(項目56)
用量が、皮下注射によって投与される、項目51から53のいずれかに記載の方法。
(項目57)
対象におけるトリグリセリドレベルを低下させる方法であって、前記対象に、有効量の項目41から46のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
(項目58)
対象におけるコレステロールレベルを低下させる方法であって、前記対象に、有効量の項目41から46のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
(項目59)
対象における低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる方法であって、前記対象に、有効量の項目41から46のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
(項目60)
APOC3遺伝子発現によって少なくとも部分的に媒介される疾患、障害、または症状の処置のための、項目1から40のいずれか一項に記載のRNAi剤の使用。
(項目61)
APOC3遺伝子発現、トリグリセリドレベルの上昇、またはコレステロールレベルの上昇によって少なくとも部分的に媒介される疾患、障害、または症状の処置のための、項目41から46のいずれか一項に記載の組成物の使用。
(項目62)
APOC3遺伝子発現によって少なくとも部分的に媒介される疾患、障害、または症状の処置のための医薬の製造のための、項目41から46のいずれか一項に記載の組成物の使用。
(項目63)
前記疾患が、高トリグリセリド血症、肥満、高脂血症、異常な脂質および/またはコレステロール代謝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠動脈疾患、高トリグリセリド血症誘発膵炎、メタボリックシンドローム、II型糖尿病、家族性カイロミクロン血症症候群、または家族性部分型リポジストロフィーである、項目60から63のいずれか一項に記載の使用。