JP2023041513A - 光デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】入力光を小さい損失で光導波路または光ファイバに導く光デバイスを提供する。【解決手段】光出力要素と光伝搬要素との間に設けられる光デバイスは、第1のレンズ回路および第2のレンズ回路を備える。第1のレンズ回路は、光出力要素の出力光が通過する。第2のレンズ回路は、第1のレンズ回路の出力光を光伝搬要素に導く。F11が、光出力要素と第1のレンズ回路との間の距離を表し、F12が、第1のレンズ回路と光出力要素の出力光が第1のレンズ回路により集光される点を表す第1のビームウエスト位置との間の距離を表し、F21が、第1のビームウエスト位置と第2のレンズ回路との間の距離を表し、F22が、第2のレンズ回路と第1のレンズ回路の出力光が第2のレンズ回路により集光される点を表す第2のビームウエスト位置との間の距離を表すときに、F11およびF22が互いに等しく、且つ、F12およびF21が互いに等しい。【選択図】図4
Description
本発明は、複数のレンズを備える光デバイスに係わる。
光通信モジュールは、多くのケースにおいて、レーザ光源の出力光を光ファイバまたは光導波路に導く光デバイスを備える。このような光デバイスは、光損失が少ないことが要求される。
図1は、レーザ光源の出力光を光ファイバに導く光デバイスの一例を示す。この実施例では、光デバイス100は、球レンズ101および球レンズ102を備える。球レンズ101および球レンズ102は、それぞれ基板110の表面に形成された溝に設置される。なお、基板110の表面に半導体レーザ光源111が実装されている。また、光ファイバ112の先端が基板110の端部に配置されている。
半導体レーザ光源111の出力光は、球レンズ101に導かれる。球レンズ101の出力光は、球レンズ102に導かれる。そして、球レンズ102の出力光は、光ファイバ112に導かれる。ここで、光デバイス100は、以下の要件を満たすように設計される。(1)球レンズ101は、半導体レーザ光源111の出力光をコリメートする。即ち、球レンズ101から球レンズ102にコリメート光が伝搬する。
(2)球レンズ102は、球レンズ101から出力されるコリメート光を、光ファイバ112の端部に集光する。
この構成により、半導体レーザ光源111が光学的に光ファイバ112に結合される。
(2)球レンズ102は、球レンズ101から出力されるコリメート光を、光ファイバ112の端部に集光する。
この構成により、半導体レーザ光源111が光学的に光ファイバ112に結合される。
なお、半導体レーザと、この半導体レーザからの出射光をコリメートする第1の球レンズと、このコリメート光を光ファイバに光結合させるための第2の球レンズを備える光モジュールが提案されている(例えば、特許文献1)。
図1に示す構成では、光軸に対して球レンズ101、102の位置がずれると、球レンズ102の出力光が集光する点が目標位置からシフトしてしまう。例えば、製造誤差に起因して基板110の表面に形成される溝の深さが目標値からずれると、球レンズ102の出力光が集光する点が、光ファイバ112の端面の中心からシフトしてしまう。そうすると、光損失が大きくなり、光通信の品質が悪くなるおそれがある。この問題は、製造誤差に応じて光ファイバ112の調芯を行うことで解決または緩和される。ただし、光ファイバ112の調芯を行うと、光モジュールの生産性が低くなる。
なお、図1に示す光デバイス100が半導体レーザ光源111の出力光を光導波路に導く場合には、調芯を行うことはできない。この場合、光軸に対して球レンズ101、102の位置がずれると、光損失の抑制は困難である。
本発明の1つの側面に係わる目的は、製造誤差等に起因してレンズ位置がずれ得る場合であっても、無調芯で入力光を小さい損失で光導波路または光ファイバに導く光デバイスを提供することである。
本発明の1つの態様に係わる光デバイスは、光出力要素と光伝搬要素との間に設けられる。光デバイスは、前記光出力要素の出力光が通過する、1以上のレンズを含む第1のレンズ回路と、前記第1のレンズ回路の出力光を前記光伝搬要素に導く、1以上のレンズを含む第2のレンズ回路と、を備える。F11が、前記光出力要素と前記第1のレンズ回路との間の距離を表し、F12が、前記第1のレンズ回路と前記光出力要素の出力光が前記第1のレンズ回路により集光される点を表す第1のビームウエスト位置との間の距離を表し、F21が、前記第1のビームウエスト位置と前記第2のレンズ回路との間の距離を表し、F22が、前記第2のレンズ回路と前記第1のレンズ回路の出力光が前記第2のレンズ回路により集光される点を表す第2のビームウエスト位置との間の距離を表すときに、F11およびF22が互いに等しく、且つ、F12およびF21が互いに等しい。
上述の態様によれば、製造誤差等に起因してレンズ位置がずれ得る場合であっても、無調芯で入力光を小さい損失で光導波路または光ファイバに導くことができる。
図2は、本発明の実施形態に係わる物体焦点距離および像焦点距離について説明する図である。なお、図2において、レンズ系は、1または複数のレンズを備える。
図2(a)に示すケースでは、点P1から出射される光がレンズ系によりコリメートされている。この場合、点P1とレンズ系との間の距離が焦点距離と呼ばれる。
図2(b)に示すケースでは、点P2から光が出射される。ここで、点P2とレンズ系との間の距離は、図2(a)に示す点P1とレンズ系との間の距離よりも小さい。そうすると、レンズ系から出射される光は、点P3において集光する。この場合、以下の記載において、レンズ系と点P3との間の距離を像焦点距離と呼ぶことがある。すなわち、像焦点距離は、レンズ系への入射光がそのレンズ系により集光されるとき、レンズ系と集光点との間の距離を表す。なお、レンズ系への入射光がそのレンズ系により集光されるとき、その集光点(すなわち、光のモードフィールド径が最小化される点)は、ビームウエスト位置と呼ばれることがある。この場合、像焦点距離は、レンズ系への入射光がそのレンズ系により集光されるとき、レンズ系とビームウエスト位置との間の距離を表す。
物体焦点距離は、光の出射点とレンズ系との間の距離を表す。たとえば、図2(b)に示すケースでは、点P2とレンズ系との間の距離が物体焦点距離に相当する。図2(a)に示すケースでは、点P1とレンズ系との間の距離が物体焦点距離に相当する。なお、図2(a)に示すケースでは、物体焦点距離は焦点距離と同じである。
図3は、本発明の実施形態に係わる光デバイスの一例を示す。本発明の実施形態に係わる光デバイス10は、光出力要素21と光伝搬要素22との間に設けられる。光出力要素21は、例えば、レーザ光を生成するレーザ光源である。ただし、光出力要素21は、レーザ光源に限定されるものではなく、光導波路または光ファイバであってもよい。光伝搬要素22は、例えば、光導波路または光ファイバにより実現される。
光デバイス10は、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路12を備える。第1のレンズ回路11は、1または複数のレンズを含み、光出力要素21の出力光を第2のレンズ回路12に導く。第2のレンズ回路12は、1または複数のレンズを含み、第1のレンズ回路11の出力光を光伝搬要素22に導く。すなわち、光出力要素21の出力光は、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路12により光伝搬要素22に導かれる。
光デバイス10は、「F11=F22」且つ「F12=F21」を満足するように構成される。F11は、第1のレンズ回路11の物体焦点距離を表す。具体的には、物体焦点距離F11は、光出力要素21と第1のレンズ回路11との間の距離を表す。F12は、第1のレンズ回路11の像焦点距離を表す。具体的には、像焦点距離F12は、第1のレンズ回路11と光出力要素21の出力光が第1のレンズ回路11により集光される点を表すビームウエスト位置BW1との間の距離を表す。ビームウエスト位置は、図2(b)を参照して説明したように、レンズ系の出力光のモードフィールド径が最小になる位置を表す。
第1のレンズ回路11から出力されるレーザ光は、ビームウエスト位置BW1において集光した後、モードフィールド径を拡大しながら第2のレンズ回路12に入射される。よって、第2のレンズ回路12が図2(b)に示すレンズ系である場合、ビームウエスト位置BW1は点P2に相当する。ビームウエスト位置BW1と第2のレンズ回路12との間の距離は、第2のレンズ回路12の物体焦点距離F21を表す。なお、第1のレンズ回路11と第2のレンズ回路12との間の間隔は、F12+F21である。F22は、第2のレンズ回路12の像焦点距離を表す。具体的には、像焦点距離F22は、第2のレンズ回路12と第1のレンズ回路11の出力光が第2のレンズ回路12により集光される点を表すビームウエスト位置BW2との間の距離を表す。
<第1の実施例>
図4は、本発明に係わる光デバイスの第1の実施例を示す。第1の実施例においては、光デバイス10は、図4(a)に示すように、球レンズ1および球レンズ2を備える。球レンズ1は、図3に示す第1のレンズ回路11に対応する。すなわち、図3に示す第1のレンズ回路11は、第1の実施例では、球レンズ1により実現される。また、球レンズ2は、図3に示す第2のレンズ回路12に対応する。すなわち、図3に示す第2のレンズ回路12は、第1の実施例では、球レンズ2により実現される。
図4は、本発明に係わる光デバイスの第1の実施例を示す。第1の実施例においては、光デバイス10は、図4(a)に示すように、球レンズ1および球レンズ2を備える。球レンズ1は、図3に示す第1のレンズ回路11に対応する。すなわち、図3に示す第1のレンズ回路11は、第1の実施例では、球レンズ1により実現される。また、球レンズ2は、図3に示す第2のレンズ回路12に対応する。すなわち、図3に示す第2のレンズ回路12は、第1の実施例では、球レンズ2により実現される。
図4(b)は、光デバイス10が実装される基板110を上方から見た図である。ただし、図4(b)においては、レンズ1、2は省略されている。そして、図4(a)は、図4(b)に示すA-A断面に相当する。
光デバイス10は、基板110の表面に実装される。基板110は、特に限定されるものではないが、例えば、シリコン基板である。そして、球レンズ1および球レンズ2は、それぞれ基板110の表面に形成された溝114および溝115を利用して実装される。溝114、115は、それぞれ、例えば、V溝により実現される。
半導体レーザ光源111は、基板110の表面に実装され、所定の波長のレーザ光を出力する。なお、半導体レーザ光源111は、図3に示す光出力要素21の一例である。また、基板110の表面に光導波路113が形成されている。光導波路113は、この実施例では、SiO2層とBOX(Buried Oxide)層との間に形成される。なお、光導波路113は、図3に示す光伝搬要素22に対応する。
基板110の表面において、光デバイス10は、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光が球レンズ1および球レンズ2により光導波路113に導かれるように構成される。具体的には、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光は、球レンズ1に入射される。球レンズ1の出力光は、球レンズ2に導かれる。球レンズ2の出力光は、光導波路113に導かれる。ここで、基板110の表面に対して、半導体レーザ光源111の出射端面および光導波路113の端面の高さが一致しているものとする。また、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光の光軸が球レンズ1の中心および球レンズ2の中心を通過するように設計されている。
半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光は、基板110の表面に平行に伝搬する。図4においては、レーザ光はX方向に伝搬する。このとき、このレーザ光の光軸と基板110の表面との間隔が小さいと、基板110の表面での散乱または反射により、レーザ光の品質が低下する。そこで、この実施例では、図4(b)に示すように、基板110の表面においてレーザ光の伝搬経路に沿って溝116、117、118が形成される。なお、溝114~118は、図4(b)においては、斜線領域で表されている。
具体的には、半導体レーザ光源111が実装される領域と球レンズ1が実装される領域との間に溝116が形成される。球レンズ1が実装される領域と球レンズ2が実装される領域との間に溝117が形成される。球レンズ2が実装される領域と光導波路113との間に溝118が形成される。したがって、半導体レーザ光源111と光導波路113との間で散乱および/または吸収が抑制され、レーザ光の品質の低下を抑制できる。
光デバイス10は、図3を参照して説明したように、「F11=F22」且つ「F12=F21」を満足するように構成される。なお、図4に示す第1の実施例では、F11、F12、F21、F22は以下の通りである。
F11は、球レンズ1の物体焦点距離を表す。物体焦点距離は、光の出射点Pとレンズとの間の距離を表す。出射点P(図2では、P1またはP2)は、レンズへの入射光が出射される点を表す。よって、球レンズ1に対する出射点Pは、半導体レーザ光源111である。したがって、物体焦点距離F11は、半導体レーザ光源111の出射端面と球レンズ1との間の距離を表す。なお、物体焦点距離F11として任意の値を設定することができる。F12は、球レンズ1の像焦点距離を表す。像焦点距離は、出射点Pから出射される光がレンズにより集光される点とそのレンズとの間の距離を表す。したがって、像焦点距離F12は、球レンズ1と半導体レーザ光源111の出力光に対する球レンズ1のビームウエスト位置(以下、ビームウエスト位置BW1)との間の距離を表す。ビームウエスト位置BW1は、半導体レーザ光源111の出力光が球レンズ1により集光される点を表す。なお、像焦点距離は、物体焦点距離、レンズの形状、およびレンズの材料(即ち、屈折率)に対して一意に定まる。
F21は、球レンズ2の物体焦点距離を表す。ここで、球レンズ2には、ビームウエスト位置BW1を光源とする光が入射される。すなわち、球レンズ2に対する出射点Pはビームウエスト位置BW1である。したがって、物体焦点距離F21は、ビームウエスト位置BW1と球レンズ2との間の距離を表す。F22は、球レンズ2の像焦点距離を表す。像焦点距離F22は、球レンズ2と球レンズ1の出力光に対する球レンズ2のビームウエスト位置(以下、ビームウエスト位置BW2)との間の距離を表す。ビームウエスト位置BW2は、球レンズ1の出力光が球レンズ2により集光される点を表す。なお、この実施例では、基板110の表面において、光導波路113の端面がビームウエスト位置BW2に配置される。
ここで、レンズの焦点距離、物体焦点距離、及び像焦点距離の定義を説明する。まず、図5は、レンズの焦点距離の定義を説明する図である。焦点距離は、この実施例では、レンズに入射するコリメート光が集光する点(すなわち、焦点)とそのレンズとの間の距離を表す。具体的には、焦点距離は、図5(a)に示すように、レンズの中心と焦点との間の距離を表す。但し、以下の記載では、図5(b)に示すように、レンズの表面(レンズを通過する光が出射される面)と焦点との間の距離を焦点距離と呼ぶことがある。レンズの表面と集光点との間の距離は、バックフォーカス(BFL:Back Focal Length)と呼ばれることがある。なお、図5(b)に示す焦点距離に球レンズの半径を加算すると、図5(a)に示す焦点距離が得られる。
図6は、物体焦点距離および像焦点距離の定義を説明する図である。物体焦点距離は、光の出射点Pとレンズとの間の距離を表す。出射点Pは、レンズに入射される光が出射される点を表す。例えば、図4に示す光デバイス10においては、球レンズ1に対する出射点Pは半導体レーザ光源111であり、球レンズ2に対する出射点Pはビームウエスト位置BW1である。像焦点距離は、出射点Pから出射される光がレンズにより集光される点とそのレンズとの間の距離を表す。
図6(a)に示す定義では、球レンズの中心を基準として物体焦点距離および像焦点距離が設定される。この場合、デバイス10の構成を表すパラメータF11、F12、F21、F22は以下の通りである。
物体焦点距離F11は、半導体レーザ光源111の出射端面と球レンズ1の中心との間の距離を表す。像焦点距離F12は、球レンズ1の中心と半導体レーザ光源111の出力光が球レンズ1により集光される点を表すビームウエスト位置BW1との間の距離を表す。物体焦点距離F21は、ビームウエスト位置BW1と球レンズ2の中心との間の距離を表す。像焦点距離F22は、球レンズ2の中心と球レンズ1の出力光が球レンズ2により集光される点を表すビームウエスト位置BW2との間の距離を表す。
図6(b)に示す定義では、レンズの表面を基準として物体焦点距離および像焦点距離が設定される。このケースでは、デバイス10の構成を表すパラメータF11、F12、F21、F22は以下の通りである。
物体焦点距離F11は、半導体レーザ光源111の出射端面と、半導体レーザ光源111の出力光が入射する球レンズ1の表面との間の距離を表す。像焦点距離F12は、半導体レーザ光源111から球レンズ2に向かう光が出射する球レンズ1の表面と、半導体レーザ光源111の出力光が球レンズ1により集光される点を表すビームウエスト位置BW1との間の距離を表す。物体焦点距離F21は、ビームウエスト位置BW1と、球レンズ1の出力光が入射する球レンズ2の表面との間の距離を表す。像焦点距離F22は、球レンズ1から光導波路113に向かう光が出射する球レンズ2の表面と、球レンズ1の出力光が球レンズ2により集光される点を表すビームウエスト位置BW2との間の距離を表す。
デバイス10の構成を表すパラメータF11、F12、F21、F22は、図6(a)に示す定義で設定してもよいし、図6(b)に示す定義で設定してもよい。図6(a)に示す定義で設定されるパラメータF11、F12は、それぞれ、図6(b)に示す定義で設定されるパラメータF11、F12に球レンズ1の半径を加算することで得られる。同様に、図6(a)に示す定義で設定されるパラメータF21、F22は、それぞれ、図6(b)に示す定義で設定されるパラメータF21、F22に球レンズ1の半径を加算することで得られる。
上記構成によれば、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光は、球レンズ1により球レンズ2に導かれる。このとき、このレーザ光は、ビームウエスト位置BW1においていったん集光し、その後、モードフィールド径は広がっていく。そして、球レンズ2は、このレーザ光を光導波路113の端面に集光させる。
次に、光デバイス10の設計例を示す。なお、以下の記載では、物体焦点距離および像焦点距離は、図6(b)に示すように、球レンズの表面を基準として設定されるものとする。
半導体レーザ光源111は、半導体レーザ光源111および光導波路113の光軸の高さが互いに一致するように、基板110の表面にフェイスダウンで実装される。具体的には、例えば、基板110の表面の所定の位置にAuSn半田が設けられ、Au電極を備える半導体レーザ光源111をAuSn半田上にフリップチップボンディングすることで、半導体レーザ光源111が基板110上に実装される。半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光の波長は1.3μmである。半導体レーザ光源111の出力側にスポットサイズ変換器を設けることにより、モードフィールド径が3μmに拡大されている。これにより、モードミスマッチが抑制される。
球レンズ1、2の材質は、波長1.3μmに対して屈折率1.98を有するLASF35である。球レンズ1、2の直径は、500μmである。球レンズ1、2の表面には、反射防止(AR:Anti-Reflection)コーティングが施されている。
半導体レーザ光源111の出射端面と球レンズ1との間の距離(すなわち、球レンズ1の物体焦点距離F11)は253μmである。ここで、第1の実施例では、F11=F22である。よって、球レンズ2と光導波路113の端面との間の距離(すなわち、球レンズ2の像焦点距離F22)も253μmである。また、球レンズ1と球レンズ2との間の間隔(球レンズ1のレンズ表面と球レンズ2のレンズ表面との間のキャップ幅)は506μmである。ここで、第1の実施例では、F12=F21である。したがって、球レンズ1の像焦点距離F12および球レンズ2の物体焦点距離F21は、それぞれ253μmである。なお、物体焦点距離および像焦点距離が図6(a)に示すように球レンズの中心を基準として設定されるときは、F11=F12=F21=F22=503μmとなる。
ところで、基板110の表面に球レンズ1、2を精度よく配置できないことがある。例えば、製造ばらつきに起因して、球レンズ1、2を保持するための溝114、115の深さが設計値からずれることがある。この場合、半導体レーザ光源111から光導波路113に向かうレーザ光が伝搬する経路が変わってしまう。
図7は、レンズの位置ずれによる影響を説明する図である。この例では、光源LDと光導波路との間に1個の球レンズが設けられている。この球レンズは、光源LDにより生成されるレーザ光を光導波路に導く。また、この球レンズは、図示しないが、図4に示す溝114または115と同様の溝により保持されているものとする。なお、図7は、光源LDから光導波路に伝搬するレーザ光の光軸を示している。
図7(a)に示すケースでは、球レンズが目標位置に精度よく実装されている。この場合、光源LDにより生成されるレーザ光は、球レンズの中心を通過し、目標点(即ち、光導波路の端面の中心)に導かれる。
図7(b)に示すケースでは、球レンズを保持するための溝が設計値より深くなっている。この場合、光源LDにより生成されるレーザ光の光軸に対して、球レンズの高さ位置が目標位置よりも低くなる。図7(b)では、球レンズの位置がY軸方向において目標位置からシフトしている。なお、図7(b)に示す破線の円は、目標位置に設置された球レンズを示している。そして、球レンズの位置がシフトすると、光源LDから球レンズへの入射角が変化するので、光源LDにより生成されるレーザ光の伝搬方向が変わる。この結果、光導波路に到達するレーザ光の位置は、目標点からシフトしてしまう。
図8は、本発明の実施形態において球レンズの位置ずれによる影響が抑制される理由を説明する図である。この例では、光デバイス10を構成する球レンズ1、2は、図4に示すように、それぞれ溝114、115に保持されている。なお、図8では、光源LDから光導波路に伝搬するレーザ光の光軸を示している。
図8(a)に示すケースでは、球レンズ1、2がそれぞれ目標位置に精度よく実装されている。この場合、光源LDにより生成されるレーザ光は、球レンズ1および球レンズ2により目標点(すなわち、光導波路の端面の中心)に導かれる。
図8(b)に示すケースでは、球レンズ1、2を保持するための溝114、115がそれぞれ設計値より深くなっている。ここで、溝114、115は、同一の工程で形成される。このため、溝114、115の深さの誤差は、互いに同じである。すなわち、球レンズ1、2の位置ずれの量および方向は、互いに同じである。
球レンズ1の位置がシフトすると、光源LDから球レンズ1への入射角が変化する。このため、レンズの位置ずれが発生していないケースに対して、球レンズ1から出射されるレーザ光の伝搬方向が変わる。そうすると、球レンズ2への入射角も変化する。ただし、球レンズ1への入射角の変化の方向と球レンズ2への入射角の変化の方向とは互いに反対である。よって、レーザ光が球レンズ1を通過するときに発生する伝搬方向の変化と、そのレーザ光が球レンズ2を通過するときに発生する伝搬方向の変化とが相殺する。すなわち、球レンズ1において発生する伝搬方向の誤差は、球レンズ2において補正される。これに加えて、光デバイス10は、F11=F22、且つ、F12=F21を満足するように設計されている。したがって、球レンズ1および球レンズ2を介して伝搬するレーザ光は、目標点(すなわち、光導波路の端面の中心)に導かれる。
図9は、光源LDから光導波路へのレーザ光の伝搬の一例を示す。図9(a)および図9(b)は、それぞれ、図8(a)および図8(b)に対応する。すなわち、図9(a)は、球レンズ1、2がそれぞれ目標位置に精度よく実装されているときのレーザ光の伝搬を示す。図9(b)は、球レンズ1、2がそれぞれ基板110の表面に垂直な方向において目標位置からずれているときのレーザ光の伝搬を示す。このように、本発明の第1の実施例の構成によれば、球レンズ1、2の位置ずれが発生しても、球レンズ1および球レンズ2を介して伝搬するレーザ光は、目標点(すなわち、光導波路の端面の中心)に導かれる。
図10は、本発明の第1の実施例に係わる構成による効果の一例を示す。なお、グラフの横軸は、基板110の表面に垂直な方向におけるレンズの位置のずれを表す。縦軸は、光源と光導波路との間の結合損失を表す。
光源LDと光導波路との間に1個の球レンズが設けられるケース(即ち、図7に示すケース)においては、破線で示すように、球レンズの高さ位置が目標位置から僅かにシフトするだけで、大きな結合損失が発生する。具体的には、球レンズの高さ位置が目標位置から0.5μmシフトしたときに、1.9dBの結合損失が発生している。なお、球レンズの直径は500μmであり、球レンズの屈折率は1.98である。
これに対して、本発明の第1の実施例に係わる構成によれば、実線で示すように、球レンズ1、2の高さ位置が目標位置からシフトしても、結合損失は小さい。具体的には、球レンズ1、2の高さ位置が目標位置から4μmシフトしたときの結合損失は0.1dBである。ここで、シリコン基板の異方性エッチングで溝114、115を形成する場合、その溝の深さの誤差を4μm以下の抑えることは十分に可能である。なお、球レンズ1、2の直径は500μmであり、球レンズ1、2の屈折率は1.98である。更に、球レンズの表面を基準として物体焦点距離および像焦点距離が設定される場合、F11、F12、F21、F22は253μmである。
このように、本発明の第1の実施例に係わる光デバイス10は、F11=F22およびF12=F21を満足するように、光出力要素(図4では、半導体レーザ光源111)と光伝搬要素(図4では、光導波路113)との間に2個の球レンズ1、2を備える。よって、基板110の表面に垂直な方向において球レンズ1、2の位置が目標位置からずれた場合であっても、球レンズ1において生じるレーザ光の伝搬方向の誤差は球レンズ2において補正される。したがって、基板の製造誤差等に起因してレンズ位置がずれ得る場合であっても、小さい損失で入力光を光導波路に導くことができる。
なお、光デバイスが2個の球レンズを備える構成であっても、F11=F22およびF12=F21を満足しない場合には、レンズ位置がずれたときにレーザ光は目的点に集光しない。例えば、図1に示す構成において、基板110の表面に垂直な方向において球レンズ101、102の位置が目標位置からずれると、球レンズ101は入力光をコリメートすることができない。この結果、球レンズ102の出力光は、光ファイバ112の端面に集光しなくなる。すなわち、球レンズ102の出力光が集光する点は、光ファイバ112の端面からずれてしまう。
<第1の実施例のバリエーション>
上述した実施例では、球レンズ1、2それぞれに対して、物体焦点距離および像焦点距離が互いに同じであるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す光デバイス10において、球レンズ1の物体焦点距離F11(すなわち、半導体レーザ光源111の出射端面から球レンズ1の入射面までの距離)が361μm、球レンズ1の像焦点距離F12(すなわち、球レンズ1の出射面からビームウエスト位置BW1までの距離)が180.5μm、球レンズ2の物体焦点距離F21(すなわち、ビームウエスト位置BW1から球レンズ2の入射面までの距離)が180.5μm、球レンズ2の像焦点距離F22(すなわち、球レンズ2の出射面から光導波路113の端面までの距離)が361μmであってもよい。この場合、球レンズ1により像が2分の1に縮小されるが、球レンズ2により像が2倍に拡大される。したがって、光導波路113に入力されるレーザ光のモードフィールド径は変化しない。同様に、球レンズ1により像が2倍に拡大された後、球レンズ2により2分の1に縮小される構成であっても、光導波路113に入力されるレーザ光のモード径は変化しない。さらに、物体焦点距離と像焦点距離との比は、任意に決めることができる。すなわち、球レンズ1による倍率と球レンズ2による倍率との積が1になる場合には、任意の組合せ(例えば、3および1/3)であっても、光導波路113に入力されるレーザ光のモードフィールド径は変化しない。
上述した実施例では、球レンズ1、2それぞれに対して、物体焦点距離および像焦点距離が互いに同じであるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す光デバイス10において、球レンズ1の物体焦点距離F11(すなわち、半導体レーザ光源111の出射端面から球レンズ1の入射面までの距離)が361μm、球レンズ1の像焦点距離F12(すなわち、球レンズ1の出射面からビームウエスト位置BW1までの距離)が180.5μm、球レンズ2の物体焦点距離F21(すなわち、ビームウエスト位置BW1から球レンズ2の入射面までの距離)が180.5μm、球レンズ2の像焦点距離F22(すなわち、球レンズ2の出射面から光導波路113の端面までの距離)が361μmであってもよい。この場合、球レンズ1により像が2分の1に縮小されるが、球レンズ2により像が2倍に拡大される。したがって、光導波路113に入力されるレーザ光のモードフィールド径は変化しない。同様に、球レンズ1により像が2倍に拡大された後、球レンズ2により2分の1に縮小される構成であっても、光導波路113に入力されるレーザ光のモード径は変化しない。さらに、物体焦点距離と像焦点距離との比は、任意に決めることができる。すなわち、球レンズ1による倍率と球レンズ2による倍率との積が1になる場合には、任意の組合せ(例えば、3および1/3)であっても、光導波路113に入力されるレーザ光のモードフィールド径は変化しない。
上述した実施例では、球レンズ1、2の直径が互いに同じであり、且つ、球レンズ1、2の材料が互いに同じであるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。即ち、図4に示すF11、F12、F21、F22が上述した関係を満足する限り、球レンズ1、2の直径および材料を任意に変更してもよい。
上述した実施例では、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路12としてそれぞれ球レンズが実装されるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。たとえば、球レンズの代わりに平凸レンズが実装されるようにしてもよい。なお、平凸レンズは、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)等で形成した溝を利用して保持されるようにしてもよい。また、複数の光源と複数の光導波路とを結合する光デバイスにおいては、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路12をそれぞれ平凸レンズのアレイで構成すれば、光モジュールの製造工程を削減することができる。
図4に示す例では、光デバイス10は半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光を光導波路113に導くが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、光デバイス10は、光源により生成されるレーザ光を光ファイバに導いてもよい。また、光デバイス10は、光導波路または光ファイバの端面から出射される光を、他の光導波路または他の光ファイバに導いてもよい。
なお、光デバイス10がレーザ光を光ファイバに導く場合、レンズの位置ずれが発生しても、レーザ光は光ファイバのコアの中心に精度よく導かれる。よって、光ファイバの調芯を行わなくても、結合損失の小さい光伝送を実現できる。この結果、光ファイバの調芯工程が不要になり、光モジュールの製造効率が向上する。
<第2の実施例>
第1の実施例では、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路がそれぞれ1個の球レンズにより構成されている。これに対して、第2の実施例では、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路がそれぞれ2の球レンズにより構成される。
第1の実施例では、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路がそれぞれ1個の球レンズにより構成されている。これに対して、第2の実施例では、第1のレンズ回路11および第2のレンズ回路がそれぞれ2の球レンズにより構成される。
図11は、本発明に係わる光デバイスの第2の実施例を示す。第2の実施例では、光デバイス10は、図11(a)に示すように、球レンズ1A~1Bおよび球レンズ2A~2Bから構成される。球レンズ1A~1Bは、図3に示す第1のレンズ回路11に対応し、球レンズ2A~2Bは、図3に示す第2のレンズ回路12に対応する。
図11(b)は、光デバイス10が実装される基板110を上方から見た図である。ただし、図11(b)においては、レンズ1A、1B、2A、2Bは省略されている。そして、図11(a)は、図11(b)に示すA-A断面に相当する。
球レンズ1A、1B、2A、2Bは、ぞれぞれ、溝114a、114b、115a、115bにより保持される。溝114a、114b、115a、115bは、基板110の表面に形成されるV溝である。基板110の表面には、図11(b)に示すように、溝116~120がさらに形成される。溝116~118は、図4(b)および図11(b)において実質的に同じである。溝119は、球レンズ1A、1B間の光の伝搬経路に沿って形成され、溝120は、球レンズ2A、2B間の光の伝搬経路に沿って形成される。
このように、光デバイス10が実装される基板110の表面において、半導体レーザ光源111と光導波路113との間の光路に沿って溝116~120が形成される。したがって、半導体レーザ光源111と光導波路113との間で散乱および/または吸収が抑制され、レーザ光の品質の低下を抑制できる。
上記構成の光デバイス10において、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光は、球レンズ1A、球レンズ1B、球レンズ2A、球レンズ2Bを通過して光導波路113に導かれる。具体的には、球レンズ1Aは、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光を球レンズ1Bに導く。球レンズ1Bは、球レンズ1Aの出力光を球レンズ2Aに導く。球レンズ2Aは、球レンズ1Bの出力光を球レンズ2Bに導く。球レンズ2Bは、球レンズ2Aの出力光を光導波路113に導く。ここで、光デバイス10は、半導体レーザ光源111から光導波路113に伝搬するレーザ光の光軸が各球レンズ1A、球レンズ1B、球レンズ2A、球レンズ2Bの中心を通過するように設計されている。但し、製造誤差などにより、基板110の表面に垂直な方向において球レンズ1A、球レンズ1B、球レンズ2A、球レンズ2Bの位置が目標位置からずれることがある。
球レンズ1A、1B、2A、2Bの形状および材料は互いに同じである。すなわち、球レンズ1A、1B、2A、2Bの焦点距離fは互いに同じである。例えば、各球レンズ1A、1B、2A、2Bの焦点距離fは、2.7μmである。なお、この例では、焦点距離fは、図5(b)に示すように、球レンズに入射するコリメート光が集光する点とその球レンズの表面との間の距離を表す。
第2の実施例においては、図11(a)に示すように、第1のレンズ回路11の物体焦点距離F11は、半導体レーザ光源111の出射端面と球レンズ1Aとの間の距離を表す。第1のレンズ回路11の像焦点距離F12は、球レンズ1Bとビームウエスト位置BW1との間の距離を表す。ビームウエスト位置BW1は、球レンズ1Bの出力光が集光する点を表す。第2のレンズ回路12の物体焦点距離F21は、ビームウエスト位置BW1と球レンズ2Aとの間の距離を表す。第2のレンズ回路12の像焦点距離F22は、球レンズ2Bとビームウエスト位置BW2との間の距離を表す。ビームウエスト位置BW2は、球レンズ2Bの出力光が集光する点を表す。
そして、光デバイス10は、F11=F22およびF12=F21を満足するように設計される。具体的には、球レンズ1Aの焦点距離がf1a、球レンズ1Bの焦点距離がf1b、球レンズ2Aの焦点距離がf2a、球レンズ2Bの焦点距離がf2bであるとき、F11=f1a、F12+F21=f1b+f2a、F22=f2b、f1a=f2b、f1b=f2aを満足するように光デバイス10が設計される。この実施例では、球レンズ1A、1B、2A、2Bの焦点距離(f1a、f1b、f2a、f2b)が互いに同じであり、上記条件は満たされている。
この場合、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光は、球レンズ1Aによりコリメートされる。即ち、球レンズ1Aから球レンズ1Bにコリメート光が伝搬する。球レンズ1A、1B間の間隔は、特に限定されるものではないが、100μmである。そして、球レンズ1Bは、入力光を球レンズ2Aに導く。
球レンズ1B、2A間の間隔は、F12+F21であり、球レンズ1Bの焦点距離および球レンズ2Aの焦点距離の和である。即ち、球レンズ1B、2A間の間隔は、5.4μmである。そして、球レンズ1Bの出力光は、ビームウエスト位置BW1において集光した後、モードフィールド径を拡大しながら球レンズ2Aに入射する。よって、球レンズ2Aから球レンズ2Bにコリメート光が伝搬する。球レンズ2A、2B間の間隔は、特に限定されるものではないが、100μmである。そして、球レンズ2Bは、入力光を光導波路113に導く。
上記構成において、製造誤差等により基板110の表面に対して垂直な方向において球レンズ1A、1B、2A、2Bの位置が目標位置からずれると、半導体レーザ光源111により生成されるレーザ光の伝搬経路が変化する。ただし、第1のレンズ回路11において発生する伝搬経路の誤差は、第2のレンズ回路12において補正される。よって、球レンズ1A、1B、2A、2Bの位置が目標位置からずれた場合であっても、レーザ光は、光導波路113の端面において目標点に集光される。
図12は、本発明の第2の実施例に係わる構成による効果の一例を示す。尚、光源LDと光導波路との間に1個の球レンズが設けられるケース(即ち、図7に示すケース)は、図10および図12において同じである。
本発明の第2の実施例に係わる構成によれば、実線で示すように、球レンズ1A、1B、2A、2Bの高さ位置が目標位置からシフトしても、結合損失は小さい。具体的には、球レンズの高さ位置が目標位置から10μmシフトしたときの結合損失は0.2dBである。すなわち、第2の実施例の構成によれば、第1の実施例と比較して、レンズの位置ずれに対するトレランスがさらに大きくなる。
<第3の実施例>
図13は、本発明に係わる光デバイスの第3の実施例を示す。第3の実施例に係わる光デバイス10は、図4に示す構成に加えて、光アイソレータ3を備える。光アイソレータ3の表面は、ARコーティングが施されている。そして、光アイソレータ3は、半導体レーザ光源111と光導波路113との間の任意の位置に設けられる。図13に示す実施例では、球レンズ1と球レンズ2との間に光アイソレータ3が実装されている。この構成によれば、光デバイス10から半導体レーザ光源111に戻る光雑音成分が抑圧される。したがって、半導体レーザ光源111の動作が安定する。
図13は、本発明に係わる光デバイスの第3の実施例を示す。第3の実施例に係わる光デバイス10は、図4に示す構成に加えて、光アイソレータ3を備える。光アイソレータ3の表面は、ARコーティングが施されている。そして、光アイソレータ3は、半導体レーザ光源111と光導波路113との間の任意の位置に設けられる。図13に示す実施例では、球レンズ1と球レンズ2との間に光アイソレータ3が実装されている。この構成によれば、光デバイス10から半導体レーザ光源111に戻る光雑音成分が抑圧される。したがって、半導体レーザ光源111の動作が安定する。
<第4の実施例>
図14は、本発明に係わる光デバイスの第4の実施例を示す。第4の実施例に係わる光デバイス10は、図11に示す構成に加えて、光アイソレータ3を備える。光アイソレータ3の表面は、ARコーティングが施されている。そして、光アイソレータ3は、半導体レーザ光源111と光導波路113との間の任意の位置に設けられる。図14に示す実施例では、光アイソレータ3は、球レンズ1Aと球レンズ1Bとの間に実装されている。この構成によれば、光デバイス10から半導体レーザ光源111に戻る光雑音成分が抑圧される。したがって、半導体レーザ光源111の動作が安定する。
図14は、本発明に係わる光デバイスの第4の実施例を示す。第4の実施例に係わる光デバイス10は、図11に示す構成に加えて、光アイソレータ3を備える。光アイソレータ3の表面は、ARコーティングが施されている。そして、光アイソレータ3は、半導体レーザ光源111と光導波路113との間の任意の位置に設けられる。図14に示す実施例では、光アイソレータ3は、球レンズ1Aと球レンズ1Bとの間に実装されている。この構成によれば、光デバイス10から半導体レーザ光源111に戻る光雑音成分が抑圧される。したがって、半導体レーザ光源111の動作が安定する。
1、1A、1B 球レンズ
2、2A、2B 球レンズ
3 光アイソレータ
10 光デバイス
11 第1のレンズ回路
12 第2のレンズ回路
21 光出力要素
22 光伝搬要素
110 基板
111 半導体レーザ光源
112 光ファイバ
113 光導波路
114~118 溝
114a、114b、115a、115b 溝
119、120 溝
2、2A、2B 球レンズ
3 光アイソレータ
10 光デバイス
11 第1のレンズ回路
12 第2のレンズ回路
21 光出力要素
22 光伝搬要素
110 基板
111 半導体レーザ光源
112 光ファイバ
113 光導波路
114~118 溝
114a、114b、115a、115b 溝
119、120 溝
Claims (9)
- 光出力要素と光伝搬要素との間に設けられる光デバイスであって、
前記光出力要素の出力光が通過する、1以上のレンズを含む第1のレンズ回路と、
前記第1のレンズ回路の出力光を前記光伝搬要素に導く、1以上のレンズを含む第2のレンズ回路と、を備え、
F11が、前記光出力要素と前記第1のレンズ回路との間の距離を表し、
F12が、前記第1のレンズ回路と前記光出力要素の出力光が前記第1のレンズ回路により集光される点を表す第1のビームウエスト位置との間の距離を表し、
F21が、前記第1のビームウエスト位置と前記第2のレンズ回路との間の距離を表し、
F22が、前記第2のレンズ回路と前記第1のレンズ回路の出力光が前記第2のレンズ回路により集光される点を表す第2のビームウエスト位置との間の距離を表すときに、
F11およびF22が互いに等しく、且つ、F12およびF21が互いに等しい
ことを特徴とする光デバイス。 - 前記第1のレンズ回路は、第1のレンズから構成され、
前記第2のレンズ回路は、第2のレンズから構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。 - 前記第1のレンズの形状および材料は、前記第2のレンズの形状および材料と同じである
ことを特徴とする請求項2に記載の光デバイス。 - 前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、それぞれ、球レンズまたは平凸レンズである
ことを特徴とする請求項3に記載の光デバイス。 - 前記第1のレンズおよび前記第2のレンズは、それぞれ、前記光デバイスが実装される基板の表面に形成される溝に保持される
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1つに記載の光デバイス。 - 前記第1のレンズ回路は、第1のレンズおよび第2のレンズから構成され、
前記第2のレンズ回路は、第3のレンズおよび第4のレンズから構成され、
前記第1のレンズは、前記光出力要素の出力光を前記第2のレンズに導き、
前記第2のレンズは、前記第1のレンズの出力光を前記第3のレンズに導き、
前記第3のレンズは、前記第2のレンズの出力光を前記第4のレンズに導き、
前記第4のレンズは、前記第3のレンズの出力光を前記光伝搬要素に導き、
前記第1のレンズの焦点距離がf1、前記第2のレンズの焦点距離がf2、前記第3のレンズの焦点距離がf3、前記第4のレンズの焦点距離がf4であるときに、F11=f1、F12+F21=f2+f3、F22=f4、f1=f4、およびf2=f3を満足する
ことを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。 - 前記光出力要素は、光源、光導波路、または光ファイバであり、
前記光伝搬要素は、光導波路または光ファイバである
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の光デバイス。 - 前記光出力要素と前記光伝搬要素との間に光アイソレータをさらに備える
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の光デバイス。 - 前記光デバイスが実装される基板の表面において、前記光出力要素と前記光伝搬要素との間の光路に沿って溝が形成されている
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の光デバイス。
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