JP2023041016A - 水流交絡不織布の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低伸度下での強力低下が少ない水流交絡不織布を製造する方法を提供する。
【解決手段】 コットン繊維が集積されてなる短繊維ウェブを準備する。短繊維ウェブに、高圧水流を施して、コットン繊維相互間を交絡して繊維フリースを得る。繊維フリースには、短繊維ウェブに施された高圧水流による水が含浸されている。繊維フリースを絞りロールで搾液した後、ホホバオイル、アルガンオイル、椿油、馬油、シアバター及びスクワランオイルよりなる群から選ばれたオイルを付与する。その後、繊維フリースを乾燥機に通して水を乾燥除去して水流交絡不織布を得る。
【選択図】 なし
【解決手段】 コットン繊維が集積されてなる短繊維ウェブを準備する。短繊維ウェブに、高圧水流を施して、コットン繊維相互間を交絡して繊維フリースを得る。繊維フリースには、短繊維ウェブに施された高圧水流による水が含浸されている。繊維フリースを絞りロールで搾液した後、ホホバオイル、アルガンオイル、椿油、馬油、シアバター及びスクワランオイルよりなる群から選ばれたオイルを付与する。その後、繊維フリースを乾燥機に通して水を乾燥除去して水流交絡不織布を得る。
【選択図】 なし
Description
本発明は、フェイスマスク基布、ティッシュ、タオル又は衛生材料の表面材等として用いられる水流交絡不織布の製造方法に関し、特に低伸度下での強力低下が少ない水流交絡不織布の製造方法に関するものである。
従来より、フェイスマスク基布、ティッシュ、タオル又は衛生材料の表面材等として、コットン繊維又はレーヨン繊維等のセルロース系繊維を水流の作用で交絡してなる水流交絡不織布(いわゆる、スパンレース不織布)が用いられている。しかるに、セルロース系繊維を水流の作用で交絡すると、繊維相互間に水素結合が生じやすくなり、得られた水流交絡不織布にごわつきが生じるということがあった。このごわつきにより、水流交絡不織布の柔軟性が低下すると共に、肌当たりが悪くなるということがあった。特に、水流交絡不織布をフェイスマスク基布や衛生材料の表面材に用いる際には、ごわつきは致命的な欠点であった。
このため、特許文献1には、水流交絡不織布に柔軟化剤を付与して、ごわつきを防止することが提案されている(特許文献1、請求項1)。この柔軟化剤は、水流交絡不織布の交絡部において、繊維相互間を滑りやすくして、ごわつきを防止しようというものである。(特許文献1、段落0015)。そして、柔軟化剤の好適例として、シリコーン系柔軟剤が列挙されている(特許文献1、段落0016)。
しかしながら、水流交絡不織布の交絡部において、繊維相互間を滑りやすくすると、低伸度下で水流交絡不織布の強力が低下するということがあった。かかる低伸度下での強力低下は、水流交絡不織布をフェイスマスク基布又は衛生材料の表面材に加工又は成形しにくくなるということがあった。たとえば、水流交絡不織布に打ち抜き加工を施してフェイスマスク基布とする場合に、打ち抜き時に水流交絡不織布に歪みが生じて、均質なフェイスマスク基布が得られないということがあった。また、水流交絡不織布を所定の形状にして衛生材料の表面材とする場合に、防漏材等の他の素材と縫着する際に、水流交絡不織布に歪みが生じて、表面材にたるみが発生するということもあった。
本発明の課題は、柔軟化剤を付与した場合と同程度の柔軟性を維持しつつ、低伸度下での強力低下が少ない水流交絡不織布を製造する方法を提供することにある。
本発明は、柔軟化剤として特定のオイルを水流交絡不織布に付与することにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、セルロース系短繊維が集積されてなる短繊維ウェブに、高圧水流を施して、該セルロース系短繊維相互間を交絡して繊維フリースを得る工程及び前記繊維フリースに、ホホバオイル、アルガンオイル、椿油、馬油、シアバター及びスクワランオイルよりなる群から選ばれたオイルを付与する工程を具備することを特徴とする水流交絡不織布の製造方法に関するものである。
本発明においては、コットン繊維又はレーヨン繊維等のセルロース系短繊維を開繊及び集積して短繊維ウェブを準備する。具体的には、セルロース系短繊維をカード法やエアレイ法で開繊及び集積して短繊維ウェブを準備する。短繊維ウェブの目付は、25~50g/m2 程度である。短繊維ウェブ中には、他種繊維が5~30質量%程度混合されていてもよい。他種繊維としては、任意の短繊維を混合することができるが、特に、感熱接着性短繊維を混合するのが好ましい。得られた水流交絡不織布を加熱することにより、感熱接着性短繊維を軟化又は溶融させて、短繊維相互間を結合させ、水流交絡不織布の強力を高くすることができるからである。感熱接着性短繊維としては、芯鞘型短繊維であって、鞘成分が感熱接着性を示し、芯成分は感熱接着性を示さずに当初の繊維形態を維持するものを採用するのが好ましい。具体的には、鞘成分がポリオレフィンで芯成分がポリエチレンテレフタレートよりなるもの又は芯成分が共重合ポリエステルで鞘成分がポリエチレンテレフタレートよりなるものが用いられる。
繊維ウェブに高圧水流が施され、繊維ウェブ中のセルロース系短繊維相互間が交絡されて繊維フリースが得られる。高圧水流は、従来公知の高圧水流噴出装置に繊維ウェブを通すことにより、施される。高圧水流の噴出圧力は、1.5~10MPa程度である。繊維フリースには、施された高圧水流によって水が含浸されている。この水は、絞りロールで搾液された後、乾燥機中に導入されて除去される。
繊維フリースには、ホホバオイル、アルガンオイル、椿油、馬油、シアバター及びスクワランオイルよりなる群から選ばれたオイルが付与される。なお、スクワランオイルとしては、シュガースクワランオイル又はオリーブスクワランオイルを用いるのが好ましい。オイルの付与量は適宜決定しうるものであるが、得られる水流交絡不織布の重量に対して、0.1~2.0質量%程度である。付与方法としては、スプレー法やキスコーター法等の公知の方法が採用される。具体的には、オイルを水に分散した分散液をスプレー法やキスコーター法で、繊維フリースに塗布することにより行われる。
オイルを付与する際、繊維フリースには水が残存しているのが好ましい。すなわち、高圧水流による水が含浸された状態の繊維フリースを、絞りロールで搾液しただけの状態(乾燥して水を除去する前の状態)として、オイルを付与するのが好ましい。水を乾燥して除去してしまうと、セルロース系短繊維相互間に水素結合が生じやすくなり、オイルを付与してもごわつきが低下しにくい傾向となる。絞りロールで搾液しただけの状態の繊維フリースは、繊維フリース100質量%に対し水を約70~120質量%程度含有している。
オイルを付与した後、水等を乾燥除去することにより、本発明に係る水流交絡不織布が得られる。特に、オイルとしてホホバオイルを用いると、乾燥時の熱によって酸化しにくく、臭いの発生を低減でき、好ましいものである。本発明に係る方法で得られた水流交絡不織布は、低伸度下での強力低下が少ないため、所定の加工又は成形を行って、衛生材料の表面材、フェイスマスク基布、ティッシュ又はタオル等の用途に好適に用いられる。
本発明に係る方法により得られた水流交絡不織布は、特定のオイルが塗布されているため、柔軟で肌触りが良好である。そして、この特定のオイルは、セルロース系短繊維相互間の交絡部において、繊維相互間の滑りを抑制するため、低伸度下での強力低下が少ない。よって、所定の加工又は成形が行いやすい柔軟な水流交絡不織布が得られるという効果を奏する。
実施例1
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約30g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブをコンベヤで搬送し高圧水流噴出装置に通して、高圧水流を施し、コットン繊維相互間が交絡した繊維フリースを得た。高圧水流は、短繊維ウェブの表面側から噴射圧2MPaで施した後、噴射圧9MPaで施し、次いで短繊維ウェブの裏面側から噴射圧2MPaで施した後、噴射圧9MPaで施した。なお、高圧水流噴出装置は、孔径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで短繊維ウェブの幅方向に一列に並んだノズルを備えたものである。
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約30g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブをコンベヤで搬送し高圧水流噴出装置に通して、高圧水流を施し、コットン繊維相互間が交絡した繊維フリースを得た。高圧水流は、短繊維ウェブの表面側から噴射圧2MPaで施した後、噴射圧9MPaで施し、次いで短繊維ウェブの裏面側から噴射圧2MPaで施した後、噴射圧9MPaで施した。なお、高圧水流噴出装置は、孔径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで短繊維ウェブの幅方向に一列に並んだノズルを備えたものである。
高圧水流が施された繊維フリースを、絞りロールに通して、水を搾液した後、アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤をキスコーター法で繊維フリースに塗布した。その後、乾燥機に通して、水を乾燥除去して水流交絡不織布を得た。この水流交絡不織布には、アルガンオイルが0.2g/m2付与されていた。
実施例2
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、アルガンオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、アルガンオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例3
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、椿油濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、椿油濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例4
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、椿油濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、椿油濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例5
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、馬油濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、馬油濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例6
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、馬油濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、馬油濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例7
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シアバター濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シアバター濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例8
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シアバター濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シアバター濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例9
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シュガースクワラン濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シュガースクワラン濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例10
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シュガースクワラン濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、シュガースクワラン濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例11
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、オリーブスクワラン濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、オリーブスクワラン濃度0.5質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例12
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、オリーブスクワラン濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、オリーブスクワラン濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例13
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約40g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブを、実施例1と同一の条件で高圧水流を施して、繊維フリースを得た。
この繊維フリースを、絞りロールに通して、水を搾液した後、ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤をキスコーター法で繊維フリースに塗布した。その後、乾燥機に通して、水を乾燥除去して水流交絡不織布を得た。
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約40g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブを、実施例1と同一の条件で高圧水流を施して、繊維フリースを得た。
この繊維フリースを、絞りロールに通して、水を搾液した後、ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤をキスコーター法で繊維フリースに塗布した。その後、乾燥機に通して、水を乾燥除去して水流交絡不織布を得た。
実施例14
ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、ホホバオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例13と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、ホホバオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例13と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
実施例15
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約50g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブを、実施例1と同一の条件で高圧水流を施して、繊維フリースを得た。
この繊維フリースを、絞りロールに通して、水を搾液した後、ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤をキスコーター法で繊維フリースに塗布した。その後、乾燥機に通して、水を乾燥除去して水流交絡不織布を得た。
平均繊度1.7dtexで平均繊維長25mmのコットン繊維を開繊及び集積して、目付が約50g/m2の短繊維ウェブを準備した。この短繊維ウェブを、実施例1と同一の条件で高圧水流を施して、繊維フリースを得た。
この繊維フリースを、絞りロールに通して、水を搾液した後、ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤をキスコーター法で繊維フリースに塗布した。その後、乾燥機に通して、水を乾燥除去して水流交絡不織布を得た。
実施例16
ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、ホホバオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例15と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
ホホバオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、ホホバオイル濃度1.0質量%の油剤を用いる他は、実施例15と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
比較例1
実施例1で得られた繊維フリースに、アルガンオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
実施例1で得られた繊維フリースに、アルガンオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
比較例2
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、洛東化成工業株式会社製「URD-MR-NS」[ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルとMPCポリマー(ポリ-2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)の混合物]を0.5質量%含む柔軟剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
アルガンオイル濃度0.5質量%の油剤に代えて、洛東化成工業株式会社製「URD-MR-NS」[ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルとMPCポリマー(ポリ-2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)の混合物]を0.5質量%含む柔軟剤を用いる他は、実施例1と同様の方法で水流交絡不織布を得た。
比較例3
実施例13で得られた繊維フリースに、ホホバオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
実施例13で得られた繊維フリースに、ホホバオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
比較例4
実施例15で得られた繊維フリースに、ホホバオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
実施例15で得られた繊維フリースに、ホホバオイルを塗布せずに乾燥して水流交絡不織布を得た。
実施例1~16及び比較例1~4で得られた水流交絡不織布の5%強力(N/50mm)及び10%強力(N/50mm)を測定した。ここで、各強力は、水流交絡不織布を得る際の搬送方向(MD方向)及び水流交絡不織布の幅方向(CD方向、MD方向と直交する方向である。)の両者について測定した。MD方向の強力を測定するときは、長さ方向がMD方向となるように、幅5cmで長さ30cmを試験片を採取し、引張試験機を用いて、掴み間隔20cmで引張速度10cm/分の条件で行った。また、CD方向の強力を測定するときは、長さ方向がCD方向となるように、幅5cmで長さ30cmを試験片を採取し、引張試験機を用いて、掴み間隔20cmで引張速度10cm/分の条件で行った。この結果は表1に示すとおりであった。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5%強力(N/50mm) 10%強力(N/50mm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
MD方向 CD方向 MD方向 CD方向
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 4.7 0.4 6.9 0.6
実施例2 4.4 0.4 6.3 0.6
実施例3 4.3 0.4 6.2 0.6
実施例4 4.4 0.4 6.1 0.6
実施例5 4.2 0.4 6.2 0.6
実施例6 3.7 0.4 5.4 0.5
実施例7 4.4 0.4 6.6 0.6
実施例8 4.2 0.4 6.0 0.6
実施例9 5.4 0.4 8.1 0.7
実施例10 5.0 0.4 7.6 0.6
実施例11 4.7 0.5 7.3 0.7
実施例12 5.2 0.4 7.9 0.6
実施例13 9.3 0.9 14.4 1.5
実施例14 6.8 0.7 10.1 1.1
実施例15 13.7 1.6 20.2 2.7
実施例16 9.5 1.0 14.4 1.9
比較例1 8.9 0.4 14.0 0.8
比較例2 1.7 0.2 2.8 0.6
比較例3 11.3 0.9 16.7 1.6
比較例4 14.5 1.5 22.8 2.9
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5%強力(N/50mm) 10%強力(N/50mm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
MD方向 CD方向 MD方向 CD方向
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 4.7 0.4 6.9 0.6
実施例2 4.4 0.4 6.3 0.6
実施例3 4.3 0.4 6.2 0.6
実施例4 4.4 0.4 6.1 0.6
実施例5 4.2 0.4 6.2 0.6
実施例6 3.7 0.4 5.4 0.5
実施例7 4.4 0.4 6.6 0.6
実施例8 4.2 0.4 6.0 0.6
実施例9 5.4 0.4 8.1 0.7
実施例10 5.0 0.4 7.6 0.6
実施例11 4.7 0.5 7.3 0.7
実施例12 5.2 0.4 7.9 0.6
実施例13 9.3 0.9 14.4 1.5
実施例14 6.8 0.7 10.1 1.1
実施例15 13.7 1.6 20.2 2.7
実施例16 9.5 1.0 14.4 1.9
比較例1 8.9 0.4 14.0 0.8
比較例2 1.7 0.2 2.8 0.6
比較例3 11.3 0.9 16.7 1.6
比較例4 14.5 1.5 22.8 2.9
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1~16で得られた水流交絡不織布と比較例2で得られた水流交絡不織布とを対比すれば明らかなとおり、特定のオイルを付与したものは、柔軟剤を付与したものと比べて、5%強力及び10%強力の低下が少なくなっていることが分かる。
Claims (4)
- セルロース系短繊維が集積されてなる短繊維ウェブに、高圧水流を施して、該セルロース系短繊維相互間を交絡して繊維フリースを得る工程及び
前記繊維フリースに、ホホバオイル、アルガンオイル、椿油、馬油、シアバター及びスクワランオイルよりなる群から選ばれたオイルを付与する工程を具備することを特徴とする水流交絡不織布の製造方法。 - セルロース系短繊維がコットン繊維又はレーヨン繊維である請求項1記載の水流交絡不織布の製造方法。
- 繊維フリースを得る工程において施された高圧水流による水が、繊維フリースに残存している状態でオイルを付与する工程を実行する請求項1記載の水流交絡不織布の製造方法。
- オイルとしてホホバオイルを用いる請求項3記載の水流交絡不織布の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021147790 | 2021-09-10 | ||
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