JP2023036056A - ムカデの咬害抑制剤及びムカデの咬害を抑制する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ムカデによる咬害を抑制できるムカデの咬害抑制剤を提供すること。【解決手段】本発明は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する、ムカデの咬害抑制剤に関する。【選択図】なし
Description
本発明は、ムカデの咬害抑制剤及びムカデの咬害を抑制する方法に関する。
ムカデは匍匐害虫の一例であり、草むら、石垣の間、土壌中等に生息し、小型の昆虫、クモ、ミミズ等を食物とする。近年、ムカデが住宅地の近隣に出没することも増えており、時には食物を求めて家屋の内部に侵入することがある。そして、家屋に侵入したムカデが家具や靴の中に潜んで、人と接触した場合に咬みつき、咬害を引き起こすことがある。
従来、ムカデの駆除方法としては、例えばピレスロイドを用いたエアゾール剤を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。
従来、ムカデの駆除方法としては、例えばピレスロイドを用いたエアゾール剤を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。
しかしながら、特許文献1、2に記載されるような従来のピレスロイドを用いたエアゾール剤では、ムカデを駆除することはできても、必ずしもムカデの咬みつき行動を抑制することはできない。そのため、ピレスロイドを用いたエアゾール剤では、ムカデがノックダウンするまでの間にムカデに咬まれる危険性があった。
そこで本発明は、ムカデの咬みつきを抑制できるムカデの咬害抑制剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の化合物にムカデの咬みつきを抑制できる効果があり、かかる化合物を有効成分とすることによって、ムカデによる咬害を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する、ムカデの咬害抑制剤に関する。
また本発明は、上記ムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制する方法に関する。
また本発明は、上記ムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制する方法に関する。
本発明のムカデの咬害抑制剤によれば、ムカデの咬害抑制剤が特定の化合物を含有することで、ムカデの咬みつきを抑制できる。すなわち、本発明によれば、ムカデに遭遇した際に咬まれる危険性を抑制し、安全に追い払ったり駆除したりできる。
以下、本発明の具体的な実施態様について詳細に説明するが、本発明は以下の実施態様に何ら限定されるものではない。本発明は、その目的を達成する限り、適宜変更を加えて実施することができる。
<ムカデの咬害抑制剤>
本発明のムカデの咬害抑制剤(以下、単に咬害抑制剤ともいう。)は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する。
本発明のムカデの咬害抑制剤(以下、単に咬害抑制剤ともいう。)は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する。
本明細書において、ムカデによる咬害(以下、単に咬害ともいう。)とは、ムカデの咬みつきによる被害のことをいう。また、咬害の抑制とは、ムカデの咬みつきを抑制することにより、咬害の発生を抑制したり、咬害が発生する危険性を低減させたりすることをいう。
本明細書において、ムカデとは、ムカデ類を総称するものである。ムカデとして、具体的には例えばトビズムカデ、セスジアカムカデ、アオズムカデ、アカズムカデ、イッスンムカデ等が挙げられる。
(有効成分)
本発明のムカデの咬害抑制剤は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する。
本発明のムカデの咬害抑制剤は、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する。
本発明者らは鋭意検討の結果、上記有効成分、すなわち、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルのそれぞれに、ムカデの咬みつきを抑制する効果があることを新たに見出した。ムカデの咬みつきを抑制することで、ムカデによる咬害を抑制できるため、ムカデに遭遇した際に咬まれる危険性を抑制し、安全に追い払ったり駆除したりできる。これらの有効成分によりムカデの咬みつきを抑制できる理由は定かではないが、特定の成分がムカデの体表面に付着すると、その成分を払拭しようとしてムカデがもがき、多動的になることで、咬みつく行動をとれなくなるためと考えられる。すなわち、上記の有効成分によりムカデの行動が停止するわけではなく、ムカデが多動的となってムカデの咬みつき行動が妨げられるために、咬みつきを抑制する効果が得られるものと推測される。
(モノテルペン系化合物)
テルペン系化合物は、イソプレンを構成単位として有する化合物のことをいい、中でもモノテルペン系化合物は、2つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数10の化合物である。モノテルペン系化合物は、環構造を有する環状モノテルペン系化合物であってもよく、鎖状モノテルペン系化合物であってもよい。また環状モノテルペン系化合物において、環の数は1つ(単環)でもよく、2つ以上(複環)であってもよい。環状モノテルペン系化合物における環は炭素原子のみから構成されてもよく、炭素と炭素以外の原子とから構成されてもよい。
テルペン系化合物は、イソプレンを構成単位として有する化合物のことをいい、中でもモノテルペン系化合物は、2つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数10の化合物である。モノテルペン系化合物は、環構造を有する環状モノテルペン系化合物であってもよく、鎖状モノテルペン系化合物であってもよい。また環状モノテルペン系化合物において、環の数は1つ(単環)でもよく、2つ以上(複環)であってもよい。環状モノテルペン系化合物における環は炭素原子のみから構成されてもよく、炭素と炭素以外の原子とから構成されてもよい。
モノテルペン系化合物として、具体的には、モノテルペンケトン、モノテルペンアルコール、モノテルペン炭化水素、モノテルペンエーテル、モノテルペンアルデヒド、モノテルペンフェノール等が挙げられる。なかでも、モノテルペン系化合物としては、モノテルペンケトン、モノテルペンアルコール、モノテルペン炭化水素、モノテルペンエーテル及びモノテルペンアルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
モノテルペンケトンとしては、例えばメントン、カルボン、ピペリトン、カルボメントン、ピペリテノン、イソメントン、プレゴン、ツジョン、カンファ等が挙げられ、メントン、カルボン、ツジョンがより好ましい。
モノテルペンアルコールとしては、例えばテルピネン-4-オール、シトロネロール、ネロール、リナロール、ゲラニオール、メントール、ボルネオール、ヒノキチオール、カルベオール、ピノカンフェオール、テルピネオール、イソプレゴール、p-メンタン-3,8-ジオール等が挙げられ、テルピネン-4-オール、ネロール、リナロールがより好ましい。
モノテルペン炭化水素としては、例えばリモネン、α-ピネン、β-ピネン、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、サビネン、カレン、ヒマカレン、カンフェン、ミルセン等が挙げられ、リモネン、α-ピネン、β-ピネンがより好ましい。
モノテルペンエーテルとしては、例えば1,8-シネオール、ローズオキシド、リナロールオキシド等が挙げられ、1,8-シネオールがより好ましい。
モノテルペンアルデヒドとしては、例えばペリラアルデヒド、ミルテナール等の環状モノテルペンアルデヒド、並びにシトラール、シトロネラール等の鎖状モノテルペンアルデヒドが挙げられる。モノテルペンアルデヒドとしては鎖状モノテルペンアルデヒドがより好ましく、シトラール、シトロネラールがさらに好ましい。
モノテルペンフェノールとしては、例えばチモール、カルバクロール、オイゲノール等が挙げられる。
モノテルペンアルコールとしては、例えばテルピネン-4-オール、シトロネロール、ネロール、リナロール、ゲラニオール、メントール、ボルネオール、ヒノキチオール、カルベオール、ピノカンフェオール、テルピネオール、イソプレゴール、p-メンタン-3,8-ジオール等が挙げられ、テルピネン-4-オール、ネロール、リナロールがより好ましい。
モノテルペン炭化水素としては、例えばリモネン、α-ピネン、β-ピネン、テルピノレン、テルピネン、フェランドレン、サビネン、カレン、ヒマカレン、カンフェン、ミルセン等が挙げられ、リモネン、α-ピネン、β-ピネンがより好ましい。
モノテルペンエーテルとしては、例えば1,8-シネオール、ローズオキシド、リナロールオキシド等が挙げられ、1,8-シネオールがより好ましい。
モノテルペンアルデヒドとしては、例えばペリラアルデヒド、ミルテナール等の環状モノテルペンアルデヒド、並びにシトラール、シトロネラール等の鎖状モノテルペンアルデヒドが挙げられる。モノテルペンアルデヒドとしては鎖状モノテルペンアルデヒドがより好ましく、シトラール、シトロネラールがさらに好ましい。
モノテルペンフェノールとしては、例えばチモール、カルバクロール、オイゲノール等が挙げられる。
(炭素数5以上の乳酸アルキルエステル)
炭素数5以上の乳酸アルキルエステルは、乳酸アルキルエステルのうち、炭素数が5以上の化合物を意味する。炭素数5以上の乳酸アルキルエステルにおいて、アルキル基は炭素数2~8の鎖状又は環状アルキル基が好ましく、炭素数2~6の鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数2~4の鎖状アルキル基がさらに好ましい。炭素数5以上の乳酸アルキルエステルとしては、乳酸エチル、乳酸ブチルが特に好ましい。
炭素数5以上の乳酸アルキルエステルは、乳酸アルキルエステルのうち、炭素数が5以上の化合物を意味する。炭素数5以上の乳酸アルキルエステルにおいて、アルキル基は炭素数2~8の鎖状又は環状アルキル基が好ましく、炭素数2~6の鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数2~4の鎖状アルキル基がさらに好ましい。炭素数5以上の乳酸アルキルエステルとしては、乳酸エチル、乳酸ブチルが特に好ましい。
これらの有効成分は、1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
本発明のムカデの咬害抑制剤は、上記有効成分のみからなってもよく、その他の成分をさらに含有してもよい。本発明のムカデの咬害抑制剤において、有効成分の含有量は、咬害を十分に抑制する観点から0.005w/w%以上が好ましく、0.01w/w%以上がより好ましく、0.1w/w%以上がさらに好ましく、0.5w/w%以上が特に好ましい。有効成分の含有量の上限は特に制限されず、においや刺激等の使用感を考慮して適宜調整すればよいが、例えば、有効成分の含有量は、70w/w%以下が好ましく、35w/w%以下がより好ましく、15w/w%以下がさらに好ましい。
本発明のムカデの咬害抑制剤の剤型がエアゾール剤である場合、原液と噴射剤の合計量に対する有効成分の含有量は、w/v%で表すこともでき、咬害を十分に抑制する観点から0.005w/v%以上が好ましく、0.01w/v%以上がより好ましく、0.1w/v%以上がさらに好ましく、0.5w/v%以上が特に好ましい。有効成分の含有量の上限は特に制限されず、においや刺激等の使用感を考慮して適宜調整すればよいが、例えば、有効成分の含有量は、70w/v%以下が好ましく、35w/v%以下がより好ましく、15w/v%以下がさらに好ましい。
(その他の成分)
本発明のムカデの咬害抑制剤は、その他の成分として、各種溶剤を含有してもよい。溶剤としては、特に限定されないが、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族または脂肪族炭化水素類(キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、ヘテロ環系溶剤(スルホラン、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N-オクチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)、酸アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等)、炭酸アルキリデン類(炭酸プロピレン等)および水等が挙げられる。水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水、ろ過処理した水、滅菌処理した水、地下水等が用いられる。
本発明のムカデの咬害抑制剤は、その他の成分として、各種溶剤を含有してもよい。溶剤としては、特に限定されないが、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族または脂肪族炭化水素類(キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、ヘテロ環系溶剤(スルホラン、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N-オクチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)、酸アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等)、炭酸アルキリデン類(炭酸プロピレン等)および水等が挙げられる。水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水、ろ過処理した水、滅菌処理した水、地下水等が用いられる。
後に詳述するが、本発明のムカデの咬害抑制剤の剤型は特に限定されない。ここで、例えば剤型がエアゾール剤である場合、溶剤としては、飽和炭化水素が好ましい。飽和炭化水素としては、パラフィン系炭化水素やナフテン系炭化水素が挙げられるが、中でも、ノルマルパラフィンとイソパラフィンからなるパラフィン系炭化水素が好ましい。ノルマルパラフィンとしては、炭素数が12~14主体のものが代表的で、例えば、三光化学工業株式会社製のネオチオゾール、JXTGエネルギー株式会社製のノルマルパラフィンN-12、ノルマルパラフィンN-13、ノルマルパラフィンN-14、ノルマルパラフィンMA等が、イソパラフィンとしては、例えば、出光興産株式会社製のIPクリーンLX、IPソルベント等が挙げられる。さらに、溶剤として、エステル類、また特に脂肪酸エステル類、エーテル類のうち特にグリコールエーテル類、ヘテロ環系溶剤、およびアルコール類から選ばれる1種または2種以上を併用して配合するのが好ましい。
本発明の咬害抑制剤は、このほか必要に応じて、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤等の各種界面活性剤並びに酸化防止剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、香料、賦形剤等の各種添加剤を含有してもよい。
また、本発明の咬害抑制剤は、ムカデに有効な殺虫成分及びその共力剤等をさらに含有してもよい。本咬害抑制剤が殺虫成分をさらに含有する場合、ムカデの咬害を抑制するとともに殺虫することができる。
殺虫成分を含有することで、殺虫成分によってムカデを駆除するに際し、ムカデがノックダウンするまでの間にムカデに咬まれることを抑制できるので、安全にムカデを駆除できる。
殺虫成分を含有することで、殺虫成分によってムカデを駆除するに際し、ムカデがノックダウンするまでの間にムカデに咬まれることを抑制できるので、安全にムカデを駆除できる。
殺虫成分としては特に限定されないが、アレスリン、レスメトリン、フラメトリン、プラレトリン、テラレスリン、フタルスリン、フェノトリン、ペルメトリン、シフェノトリン、サイパーメスリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、イミプロトリン、エンペントリン、モンフルオロトリン、エトフェンプロックス、シラフルオフェン、ビフェントリン等のピレスロイド化合物;プロポクスル、カルバリル等のカーバメイト化合物;フェニトロチオン、DDVP等の有機リン化合物;メトキサジアゾン等のオキサジアゾール化合物;フィプロニル等のフェニルピラゾール化合物;アミドフルメト等のニトログアニジン化合物;イミダクロプリド、ジノテフラン等のネオニコチノイド化合物;メトプレン、ハイドロプレン等の昆虫幼若ホルモン様化合物;プレコセン等の抗幼若ホルモン様化合物等が挙げられる。殺虫成分としては、速効性が得やすい点からピレスロイド化合物が好ましく、フタルスリン、ペルメトリン、トランスフルトリン、モンフルオロトリン、ビフェントリンがより好ましい。
殺虫成分と、サイネピリン、ピペロニルブトキサイド等の共力剤等を併用してもよい。殺虫成分としては、目的に応じて1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
咬害抑制剤が殺虫成分を含有する場合、その含有量は咬害抑制剤の全量に対して0.01w/w%以上が好ましく、0.05w/w%以上がより好ましく、0.1w/w%以上がさらに好ましい。殺虫成分の含有量は10w/w%以下が好ましく、7.5w/w%以下がより好ましく、5w/w%以下がさらに好ましい。
咬害抑制剤が殺虫成分を含有し、咬害抑制剤の剤型がエアゾール剤である場合、殺虫成分の含有量は、w/v%で表すこともでき、原液と噴射剤の合計量に対して0.01w/v%以上が好ましく、0.05w/v%以上がより好ましく、0.1w/v%以上がさらに好ましい。殺虫成分の含有量は10w/v%以下が好ましく、7.5w/v%以下がより好ましく、5w/v%以下がさらに好ましい。
(製造方法)
本発明のムカデの咬害抑制剤の製造方法は特に限定されないが、例えば有効成分と、必要に応じてその他の成分とを、常温あるいは加温下で混合する方法が挙げられる。
本発明のムカデの咬害抑制剤の製造方法は特に限定されないが、例えば有効成分と、必要に応じてその他の成分とを、常温あるいは加温下で混合する方法が挙げられる。
(剤型)
本発明のムカデの咬害抑制剤の剤型は特に限定されない。
剤型として、具体的には油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、マイクロカプセル剤、粉剤、粒剤、錠剤、ゲル剤、液剤、スプレー剤、エアゾール剤、自然蒸散剤、加熱蒸散剤、ファン製剤等が挙げられる。これらの中でも、エアゾール剤、スプレー剤等の噴霧用製剤等が、ムカデの体表面に咬害抑制剤を付着させやすく、咬みつきを抑制する効果を得やすいため好ましく、ムカデから離れた位置からでも処理しやすいため、エアゾール剤がより好ましい。
所望の剤型に応じて、製剤のために必要な担体や添加剤等をさらに使用してもよい。
本発明のムカデの咬害抑制剤の剤型は特に限定されない。
剤型として、具体的には油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、マイクロカプセル剤、粉剤、粒剤、錠剤、ゲル剤、液剤、スプレー剤、エアゾール剤、自然蒸散剤、加熱蒸散剤、ファン製剤等が挙げられる。これらの中でも、エアゾール剤、スプレー剤等の噴霧用製剤等が、ムカデの体表面に咬害抑制剤を付着させやすく、咬みつきを抑制する効果を得やすいため好ましく、ムカデから離れた位置からでも処理しやすいため、エアゾール剤がより好ましい。
所望の剤型に応じて、製剤のために必要な担体や添加剤等をさらに使用してもよい。
エアゾール剤は一般的に、原液と、原液を噴射させる噴射剤とから構成される。噴射剤としては、公知のものを広く使用することができ、例えば液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、(HFO、HFC等の)代替フロン、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられる。これらの中でも、LPG、ジメチルエーテルを用いるのが好ましい。また、噴射剤の含有量の割合は、ムカデの体表面に咬害抑制剤を付着させやすく、咬みつきを抑制する効果を得やすいため、原液と噴射剤の合計量に対して、30~95v/v%が好ましく、50~95v/v%がより好ましい。
エアゾール剤の原液における有効成分の含有量の割合は、0.01w/v%以上が好ましく、0.05w/v%以上がより好ましく、0.1w/v%以上がさらに好ましく、0.5w/v%以上が特に好ましく、1w/v%以上が最も好ましい。有効成分の含有量の上限は特に制限されず、においや刺激等の使用感を考慮して適宜調整すればよいが、例えば、100w/v%以下が好ましく、50w/v%以下がより好ましく、30w/v%以下がさらに好ましい。
また咬害抑制剤が殺虫成分を含有する場合、エアゾール剤の原液における殺虫成分の含有量の割合は、0.05w/v%以上が好ましく、0.1w/v%以上がより好ましく、0.5w/v%以上がさらに好ましい。殺虫成分の含有量は25w/v%以下が好ましく、15w/v%以下がより好ましく、10w/v%以下がさらに好ましい。
また咬害抑制剤が殺虫成分を含有する場合、エアゾール剤の原液における殺虫成分の含有量の割合は、0.05w/v%以上が好ましく、0.1w/v%以上がより好ましく、0.5w/v%以上がさらに好ましい。殺虫成分の含有量は25w/v%以下が好ましく、15w/v%以下がより好ましく、10w/v%以下がさらに好ましい。
<ムカデの咬害を抑制する方法>
本発明のムカデの咬害抑制剤を用いてムカデの咬害を抑制する方法(以下、咬害抑制方法ともいう。)について説明する。かかる咬害抑制方法は、ムカデの咬害を抑制できれば特に限定されないが、例えば、本発明のムカデの咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理する方法が好ましい。すなわち、本発明は、本発明のムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制する方法に関する。
本発明のムカデの咬害抑制剤を用いてムカデの咬害を抑制する方法(以下、咬害抑制方法ともいう。)について説明する。かかる咬害抑制方法は、ムカデの咬害を抑制できれば特に限定されないが、例えば、本発明のムカデの咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理する方法が好ましい。すなわち、本発明は、本発明のムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制する方法に関する。
咬害抑制剤をムカデの体表面に処理する方法としては、例えば咬害抑制剤をムカデの体表面に付着させる方法が挙げられる。咬害抑制剤をムカデの体表面に付着させる方法としては、ムカデに対して咬害抑制剤を噴霧、滴下、散布、塗布等する方法や、ムカデを咬害抑制剤に浸漬する方法等が挙げられる。より簡便かつ効果的に咬害を抑制する観点から、噴霧、散布によって咬害抑制剤をムカデの体表面に付着させる方法が好ましい。
かかる咬害抑制方法によりムカデの咬みつきを抑制することで、ムカデに遭遇しても咬まれる危険性を抑制でき、安全に追い払ったり駆除したりできる。
<ムカデの殺虫方法>
次いで、本発明のムカデの咬害抑制剤を用いたムカデの殺虫方法(以下、単に殺虫方法ともいう。)について説明する。かかる殺虫方法は、殺虫成分を用いたムカデの殺虫方法であって、ムカデの咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理してムカデの咬害を抑制することを含む。すなわち、本発明は、本発明のムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制することを含む、ムカデの殺虫方法に関する。
次いで、本発明のムカデの咬害抑制剤を用いたムカデの殺虫方法(以下、単に殺虫方法ともいう。)について説明する。かかる殺虫方法は、殺虫成分を用いたムカデの殺虫方法であって、ムカデの咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理してムカデの咬害を抑制することを含む。すなわち、本発明は、本発明のムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制することを含む、ムカデの殺虫方法に関する。
ムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理する方法の好ましい態様は、上述した咬害抑制方法における処理方法の好ましい態様と同様である。
殺虫方法の具体的な態様として、例えば、次の(i)~(iii)が挙げられる。簡便性の観点からは、(i)の方法が好ましい。
(i)殺虫成分を含有する咬害抑制剤を用い、咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理することを含む方法。
(ii)殺虫成分を含有する殺虫剤組成物をムカデに施用することと、これに並行して咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理することを含む方法。
(iii)咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理した後、当該咬害抑制剤による咬害抑制効果が持続する間に、殺虫成分を含有する殺虫剤組成物をムカデに施用することを含む方法。
(i)殺虫成分を含有する咬害抑制剤を用い、咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理することを含む方法。
(ii)殺虫成分を含有する殺虫剤組成物をムカデに施用することと、これに並行して咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理することを含む方法。
(iii)咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理した後、当該咬害抑制剤による咬害抑制効果が持続する間に、殺虫成分を含有する殺虫剤組成物をムカデに施用することを含む方法。
本発明の効果を損なわない範囲であれば、殺虫剤組成物に含有される殺虫成分やその他の成分は特に限定されず、公知のものを適宜使用できる。殺虫成分としては、例えば上述した、咬害抑制剤に含有され得る殺虫成分を好ましく使用できる。また、殺虫剤組成物の剤型や施用方法も特に限定されず、上記(ii)、(iii)において、殺虫剤組成物の剤型や施用方法と、咬害抑制剤の剤型や処理方法とは、互いに異なっていてもよい。
かかる殺虫方法は、ムカデの咬害抑制剤の有効量をムカデの体表面に処理してムカデの咬害を抑制することを含むため、殺虫成分によりムカデがノックダウンするまでの間にムカデに咬まれることを抑制できる。これによって、より安全なムカデの殺虫方法を提供できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[試験例1]
表1に示す検体をそれぞれ用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。
(試験方法)
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデの頭部付近に検体を約0.2mL滴下した。
(3)滴下直後、同じプラスチックカップにチャバネゴキブリの成虫を1頭入れた。その後、約1分間観察し、ムカデとチャバネゴキブリとが初回に接触した際に、ムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、以下の基準で評価した。なお、観察時間が約1分間であれば、通常、その間にムカデとチャバネゴキブリが少なくとも1回以上接触するといえる。
○:初回の接触時、ムカデがチャバネゴキブリに咬みつかなかった。
×:初回の接触時、ムカデがチャバネゴキブリに咬みついた。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。ただし、参考例1-1では、検体を使用せず、(1)と(3)のみを計3回行った。
試験例1の結果を表1に示す。
表1に示す検体をそれぞれ用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。
(試験方法)
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデの頭部付近に検体を約0.2mL滴下した。
(3)滴下直後、同じプラスチックカップにチャバネゴキブリの成虫を1頭入れた。その後、約1分間観察し、ムカデとチャバネゴキブリとが初回に接触した際に、ムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、以下の基準で評価した。なお、観察時間が約1分間であれば、通常、その間にムカデとチャバネゴキブリが少なくとも1回以上接触するといえる。
○:初回の接触時、ムカデがチャバネゴキブリに咬みつかなかった。
×:初回の接触時、ムカデがチャバネゴキブリに咬みついた。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。ただし、参考例1-1では、検体を使用せず、(1)と(3)のみを計3回行った。
試験例1の結果を表1に示す。
検体を使用しなかった参考例1-1ではムカデの咬みつきが確認されたのに対し、実施例1-1~実施例1-14ではムカデの咬みつきが確認されなかった。よって、実施例1-1~実施例1-14で用いた検体によれば、ムカデの咬みつきを抑制できることが確認された。
一方で、比較例1-1~比較例1-7では参考例1-1と同じくムカデの咬みつきが確認された。すなわち、比較例1-1~比較例1-7で用いた検体では、ムカデの咬みつきを抑制できなかった。なお表中、フィトール及びゲラニルリナロールは4つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数20の化合物(ジテルペン系化合物)であり、ネロリドール及びβカリオフィレンは3つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数15の化合物(セスキテルペン系化合物)である。また、乳酸メチルは炭素数4の乳酸アルキルエステルである。以上より、選択的に、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの成分によれば、ムカデの咬害を抑制できることがわかった。
一方で、比較例1-1~比較例1-7では参考例1-1と同じくムカデの咬みつきが確認された。すなわち、比較例1-1~比較例1-7で用いた検体では、ムカデの咬みつきを抑制できなかった。なお表中、フィトール及びゲラニルリナロールは4つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数20の化合物(ジテルペン系化合物)であり、ネロリドール及びβカリオフィレンは3つのイソプレン単位からなる構造を有する炭素数15の化合物(セスキテルペン系化合物)である。また、乳酸メチルは炭素数4の乳酸アルキルエステルである。以上より、選択的に、モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つの成分によれば、ムカデの咬害を抑制できることがわかった。
[試験例2]
表2に示す処方となるよう、実施例2-1及び実施例2-2のエアゾール剤を検体として調製し、エアゾール瓶(容量100mL)にそれぞれ充填した。これらを用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。表中、「DME」はエアゾール剤の噴射剤として含有されるジメチルエーテルを表す。実施例2-1及び実施例2-2のエアゾール剤における有効成分(メントン)の含有量は、原液と噴射剤の合計量に対して、0.67w/v%である。なお、実施例2-1のエアゾール剤における原液の比重は0.753であり、実施例2-2のエアゾール剤における原液の比重は0.791である。
表2に示す処方となるよう、実施例2-1及び実施例2-2のエアゾール剤を検体として調製し、エアゾール瓶(容量100mL)にそれぞれ充填した。これらを用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。表中、「DME」はエアゾール剤の噴射剤として含有されるジメチルエーテルを表す。実施例2-1及び実施例2-2のエアゾール剤における有効成分(メントン)の含有量は、原液と噴射剤の合計量に対して、0.67w/v%である。なお、実施例2-1のエアゾール剤における原液の比重は0.753であり、実施例2-2のエアゾール剤における原液の比重は0.791である。
(試験方法)
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデに検体を1秒間噴射した(噴射量:約2g)。
(3)試験例1の(3)と同様の手順でムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、試験例1の(3)と同様の基準で評価した。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。
試験例2の結果を表3に示す。
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデに検体を1秒間噴射した(噴射量:約2g)。
(3)試験例1の(3)と同様の手順でムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、試験例1の(3)と同様の基準で評価した。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。
試験例2の結果を表3に示す。
表3の結果によれば、実施例2-1及び実施例2-2のエアゾール剤によっても、ムカデの咬みつきを抑制できることが確認された。なお、実施例2-2のエアゾール剤は、殺虫成分であるペルメトリンをさらに含有する咬害抑制剤である。実施例2-2のエアゾール剤によれば、殺虫成分によってムカデがノックダウンするまでの間、ムカデに咬みつかれることも抑制できる。
[試験例3]
表4に示す処方となるよう、比較例3-1及び実施例3-1のエアゾール剤を検体として調製し、エアゾール瓶(容量100mL)にそれぞれ充填した。これらを用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。実施例3-1のエアゾール剤における有効成分(メントン)の含有量は、原液と噴射剤の合計量に対して、0.5w/v%である。なお、実施例3-1のエアゾール剤における原液の比重は0.752である。
表4に示す処方となるよう、比較例3-1及び実施例3-1のエアゾール剤を検体として調製し、エアゾール瓶(容量100mL)にそれぞれ充填した。これらを用いて、各検体によりムカデの咬みつきが抑制されるかどうかを試験した。実施例3-1のエアゾール剤における有効成分(メントン)の含有量は、原液と噴射剤の合計量に対して、0.5w/v%である。なお、実施例3-1のエアゾール剤における原液の比重は0.752である。
(試験方法)
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデに検体を0.5秒間噴射した(噴射量:約1g)。
(3)試験例1の(3)と同様の手順でムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、試験例1の(3)と同様の基準で評価した。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。
試験例3の結果を表5に示す。
(1)直径10cm、高さ10cmのプラスチックカップにムカデ(トビズムカデ)を1頭入れた。
(2)次いで、ムカデに検体を0.5秒間噴射した(噴射量:約1g)。
(3)試験例1の(3)と同様の手順でムカデがチャバネゴキブリに咬みつくかどうかを確認し、試験例1の(3)と同様の基準で評価した。
(4)各検体について、都度プラスチックカップと供試虫(ムカデ及びチャバネゴキブリ)を新しいものに交換し、(1)~(3)を計3回行った。
試験例3の結果を表5に示す。
比較例3-1及び実施例3-1のエアゾール剤は、いずれも殺虫成分であるペルメトリンを含有する。そのため、比較例3-1及び実施例3-1のエアゾール剤を用いた試験ではそれぞれ、試験後にムカデがノックダウンした。すなわち、表5の結果によれば、有効成分を含有する実施例3-1のエアゾール剤により、殺虫成分によってムカデがノックダウンするまでの間、ムカデに咬みつかれることも抑制できる。一方で、有効成分を含有しない比較例3-1のエアゾール剤では、殺虫成分によりムカデはノックダウンしたものの、ムカデがノックダウンするまでの間にムカデの咬みつきを抑制できない結果となった。
Claims (2)
- モノテルペン系化合物及び炭素数5以上の乳酸アルキルエステルからなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含有する、ムカデの咬害抑制剤。
- 請求項1に記載のムカデの咬害抑制剤をムカデの体表面に処理し、ムカデの咬害を抑制する方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021141572 | 2021-08-31 | ||
JP2021141572 | 2021-08-31 |
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JP2022138467A Pending JP2023036056A (ja) | 2021-08-31 | 2022-08-31 | ムカデの咬害抑制剤及びムカデの咬害を抑制する方法 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024185700A1 (ja) * | 2023-03-08 | 2024-09-12 | 大日本除蟲菊株式会社 | 害虫防除製品 |
-
2022
- 2022-08-31 JP JP2022138467A patent/JP2023036056A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024185700A1 (ja) * | 2023-03-08 | 2024-09-12 | 大日本除蟲菊株式会社 | 害虫防除製品 |
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