JP2023008011A - ゲル状食品及びゲル状食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレッダー粉を3~15質量%、トレハロースを3~10質量%、及びローカストビーンガムを0.2~1質量%を含有し、水分が50~90質量%であるゲル状食品、並びに、前記ゲル状食品の製造方法であって、ブレッダー粉を分散させた調合液を調製した後、該調合液にローカストビーンガムを添加する工程を含む製造方法。
【選択図】なし
Description
これらの高齢者や要介護者向け加工食品は、多様な種類のものが販売されており、主食であるお粥やうどんを粉砕し、飲み込み易いように、水分をトロミ付けやゲル化した加工食品が提供されている。そして、これらの和食系の主食以外にも、パン粉等のブレッダー粉を配合した洋食系の加工食品が望まれているが、ブレッダー粉を配合する場合、該原料に浸潤した水が、経時的に染み出して離水の原因となる問題があった。
(2)カラギーナンを0.05~0.3質量%含有する、(1)に記載のゲル状食品。
(3)牛乳(ストレート換算)を50~90質量%含有する、(1)又は(2)に記載のゲル状食品。
(4)ブレッダー粉を3~15質量%、トレハロースを3~10質量%、及びローカストビーンガムを0.2~1質量%を含有し、水分が50~90質量%であるゲル状食品の製造方法であって、ブレッダー粉を分散させた調合液を調製した後、該調合液にローカストビーンガムを添加する工程を含む製造方法。
本発明のゲル状食品は、ブレッダー粉を3~15質量%、トレハロースを3~10質量%、及びローカストビーンガムを0.2~1質量%含有し、かつ水分が50~90質量%であり、ゲル化(流動性を失っている状態)した食品である。前記食品の例としては、ゼリー、プリン、ゼリー飲料等、及びそれらと類似の態様である食品が挙げられる。また、本発明のゲル状食品は、調味料として他の食品に添加することもできる。
本発明のゲル状食品の包装形態は、特に限定されるものではなく、ゼリー、プリン、ゼリー飲料等に通常用いられるものであれば目的に応じて任意に選択することができる。例えば、カップ、缶、紙容器、アルミパウチ、瓶等が挙げられる。
本発明におけるブレッダー粉は、澱粉を主成分とするパン粉、クラッカーの粉砕物、コーングリッツ等の穀粉を用いることができる。本発明におけるブレッダー粉は、好ましくはパン粉を含有し、より好ましくはパン粉である。前記パン粉は、生パン粉、乾燥パン粉、ドライパン粉等何れも好適に用いることができる。
本発明おけるトレハロースは、2分子のD-グルコースが1,1-グリコシド結合してできた二糖類であり、食用として使用されるトレハロースであれば特に限定されない。また、トレハロースには、二水和物と無水物があるが、いずれも使用できる。
なお、上述のとおり、本発明では二水和物及び/又は無水物のトレハロースを使用できるが、特に断りのない限り、本発明におけるトレハロースの含有量は、無水基準での質量%である。
本発明おけるローカストビーンガムは、マメ科の常緑樹であるカロブの種子の胚乳を分離粉砕した多糖類であり、主としてβ-D-マンノースとα-D-ガラクトースからなるガラクトマンナンであり、主鎖は1,4結合のβ-D-マンノースであり、側鎖に1,6結合のα-D-ガラクトースが結合した構造を有する。本発明おけるローカストビーンガムは、食用として使用されるローカストビーンガムであれば特に限定されない。本発明おけるローカストビーンガムは、ゲル化を目的として使用される。
本発明おけるカラギーナンは、紅藻類ノギノリ科、ミリン科などの海藻より抽出される酸性多糖類であり、β-D-ガラクトースとα-D-ガラクトースのβ-1,4グリコシド結合とα-1,3グリコシド結合が交互に繰り返されたものであり、ガラクトース骨格の六員環構造と、ガラクトース骨格に存在する硫酸エステル基及び水酸基の立体配座の違いにより分類される。本発明おけるカラギーナンは、食用として使用されるカラギーナンであれば特に限定されない。
カラギーナンは、誘導体の比率によってκ(カッパ)、λ(ラムダ)、ι(イオタ)など数種類の構造が存在するが、本発明においてはκ-カラギーナンを用いることが好ましい。本発明おけるカラギーナンは、ゲル化を目的として使用される。
本発明における牛乳は、好ましくは乳等省令において定義されている牛乳類であり、より好ましくは、具体的な種類別名称が、牛乳又は成分調整牛乳である牛乳類である。牛乳類に含まれる乳脂肪分は、特に限定されないが、例えば、3.0%以上が好適である。乳脂肪分の上限値は、例えば5.0%未満であってもよい。また、牛乳類に含まれる無脂乳固形分、特に限定されないが、8.0%以上であってもよい。
本発明における水分は、本発明のゲル状食品全体中の水分を指し、牛乳等の水を含む原料由来の水分を合わせたものである。また、本発明のゲル状食品は、水道水、井戸水、精製水、イオン交換水等の水を含有してもよく、食用として使用される水であれば、特に限定されない。
なお、本発明のゲル状食品中の水分は、常法の乾燥減量法(105℃、4時間)で測定してもよく、各原料の水分を合算して求めてもよい。
本発明のゲル状食品は、本発明の効果を損なわない範囲で、ブレッダー粉、トレハロース、牛乳、ローカストビーンガム、及びカラギーナン以外の原料として、油脂、糖類、ビタミン、ミネラル等の各種栄養成分、乳化剤、安定剤、香料、風味原料、ゲル化剤等の食品添加物を含んでもよい。
本発明のゲル状食品は、硬さ、凝集性、及び付着性を、上述した物性に調整できるので、高齢者向け食品用、嚥下困難者向け食品用、又は介護食用の用途で好適に用いられる。ここで、本発明における高齢者とは、60歳以上を意味し、好ましくは65歳以上であり、より好ましくは70歳以上の者である。本発明における嚥下困難者とは、嚥下に何らかの支障がある者を指す。例えば、嚥下能力が低下している高齢者、脳神経疾患や口腔疾患を有する者が挙げられる。また、本発明における介護食とは、病院施設や在宅で介護を要する方向けの食品を指す。
本発明のゲル状食品の製造方法は、水及び/又は牛乳等の水を含む液体原料にブレッダー粉を分散させた調合液を調製した後、該調合液にゲル化剤(ローカストビーンガム、カラギーナン等)を添加する工程を含む。本発明のゲル状食品は、ローカストビーンガム等のゲル化剤を添加する前に、ブレッダー粉が均一に分散した調合液を調製することで、ブレッダー粉に水が十分に浸潤し、経時的な離水がより抑制されたものになる。本発明のゲル状食品の製造方法において、上記以外の原料(トレハロース等)を添加する工程の順番は特に限定されないが、ブレッダー粉が均一に分散した調合液を調製した後に添加することが好ましい。
表1に示す配合のゲル状食品を製造した。具体的には、はじめに全量の水と牛乳に乾燥パン粉を添加し、3分間よく撹拌してパン粉に水を浸潤させた。次に、加温しながらゲル化剤等の他の原料を投入し、品温が80℃に達するまで撹拌して均質な溶液を得た。得られた溶液をアルミパウチに100g分注し密封した後、121℃、20分間のレトルト処理を行い、その後、室温で6時間放冷してゲル状食品(実施例1及び2、比較例1及び2)を得た。
乾燥パン粉:商品名「WKOドライ12メッシュ」、富士パン粉工業(株)社製
上白糖:商品名「上白糖」、三井製糖(株)社製
トレハロース:商品名「トレハ」、林原(株)社製
ローカストビーンガム:商品名「GRINDSTED LBG 860」、三晶(株)社製
カラギーナン:商品名「GENULACTA carrageenan type P-100-J」、三晶(株)社製
牛乳:商品名「明治おいしい牛乳」、(株)明治社製、水分87質量%
上記で製造した各ゲル状食品について、レオメーター(RE-33005 RHEONER、(株)山電製)を用いて、硬さ、凝集性、及び付着性を上述した条件で測定した。測定結果を表1に示す。
次に各ゲル状食品を40℃の恒温槽に保存し、4週間と12週間後の離水を測定した。離水(%)は、離水した水の重量をゲル状食品全体の重量で除して求めた。測定結果を表1に示す。
Claims (4)
- ブレッダー粉を3~15質量%、トレハロースを3~10質量%、及びローカストビーンガムを0.2~1質量%を含有し、水分が50~90質量%であるゲル状食品。
- カラギーナンを0.05~0.3質量%含有する、請求項1に記載のゲル状食品。
- 牛乳(ストレート換算)を50~90質量%含有する、請求項1又は2に記載のゲル状食品。
- ブレッダー粉を3~15質量%、トレハロースを3~10質量%、及びローカストビーンガムを0.2~1質量%を含有し、水分が50~90質量%であるゲル状食品の製造方法であって、ブレッダー粉を分散させた調合液を調製した後、該調合液にローカストビーンガムを添加する工程を含む製造方法。
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