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JP2022180914A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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JP2022180914A JP2021087676A JP2021087676A JP2022180914A JP 2022180914 A JP2022180914 A JP 2022180914A JP 2021087676 A JP2021087676 A JP 2021087676A JP 2021087676 A JP2021087676 A JP 2021087676A JP 2022180914 A JP2022180914 A JP 2022180914A
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Abstract

【課題】精度の高い温調制御が可能な像加熱装置を提供する。【解決手段】ヒータが有する複数の発熱体が、幅方向において記録材の搬送基準位置に対して対称に配置される第1の発熱体グループと第2の発熱体グループを含み、制御部が、第1の発熱体グループに対して第1の共通回路を介して電力を供給し、第2の発熱体グループに対して第2の共通回路を介して電力を供給し、温度検知部が、第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知する第1の温度検知素子510-11と、第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知する第2の温度検知素子510-14と、を含む像加熱装置において、第1の温度検知素子510-11は、幅方向において搬送基準位置に対して一方の側に配置され、第2の温度検知素子510-14は、幅方向において搬送基準位置に対して他方の側に配置される。【選択図】図6

Description

本発明は電子写真方式を利用したプリンタ、複写機等の画像形成装置に関する。また、画像形成装置に搭載されている定着器や記録材に定着されたトナー画像を再度加熱することにより、トナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置等の像加熱装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いる定着装置として、フィルム加熱方式の定着装置が知られている。フィルム加熱方式の定着装置においては、以下に示す非通紙部昇温が課題として知られる。非通紙部昇温とは、この定着装置を用いた画像形成装置において、小サイズ紙を連続プリントすると、ニップ部の長手方向において、紙が通過しない領域の温度が徐々に上昇するという現象である。非通紙部の温度が高くなりすぎると、ヒータ、定着フィルムや加圧ローラ等の装置内の各パーツにダメージを与えることになる。また、非通紙部昇温が発生している状態で、大サイズ紙をプリントすると、小サイズ紙の非通紙部に相当する領域で、トナーが高温オフセットするといった現象が発生する場合がある。
この非通紙部昇温を抑制する手法の一つとして、特許文献1に示す構成の定着装置が提案されている。すなわち、発熱体を基板上に長手方向に分割させて配置したヒータ(以降、分割ヒータ)を備えた定着装置である。この構成を用いることで、ヒータ上の発熱抵抗体をヒータ長手方向において複数の発熱領域(以降、発熱ブロックHBと称する)に分割し、記録材のサイズに応じてヒータの発熱分布を切り替えることができる。こうすることで、小サイズ紙を通紙する場合においても非通紙部昇温を抑制することができる。
さらに、特許文献1には、複数の発熱体に電力を供給する回路を共通化する構成も提案されている。すなわち、紙中心に対して左右対称に設置された複数の発熱ブロックに対し、共通のドライブを用いて電力供給を行う構成である。この構成を採用することで、装置の小型化、低コスト化、省エネ化を実現することができる。
特開2017-54071号公報
上記分割ヒータを使った定着装置を用いる場合、ドライブ回路ごとに温調制御を行う必要がある。つまり、同一ドライブで給電を行う発熱ブロックHBの組のうち、少なくともいずれかに温度検知素子を設置する必要があり、その温度検知素子の温度検知結果を用いて、ドライブ回路に投入する電力を決定する制御、すなわち温調制御を行う必要がある。ここで、温度検知素子としては、サーミスタが機能とコストの観点から広く使われている。
ここで、ヒータを構成する発熱体は抵抗値にばらつきが生じる場合があり、特に、長手方向に抵抗分布がばらつくと、発熱分布のばらつきによって定着性の左右差が大きくなる場合がある。このような場合に、温度検知素子の配置によっては温調制御を精度良く行うことが困難となり、定着不良や高温オフセットの発生につながる可能性がある。
本発明の目的は、精度の高い温調制御が可能な像加熱装置を提供することである。
上述の課題を解決するために、本発明の像加熱装置は、
記録材の搬送方向と直交する幅方向に並ぶ複数の発熱体を有するヒータと、
記録材を挟持するニップを形成するニップ形成部と、
前記ヒータの温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部が検知する温度に基づいて前記複数の発熱体へ供給する電力を制御する制御部と、
を備え、
前記ニップに挟持された記録材に形成された画像を前記ヒータの熱によって加熱する像加熱装置であって、
前記複数の発熱体が、前記幅方向において記録材の搬送基準位置に対して対称に配置される第1の発熱体グループと、前記第1の発熱体グループとは前記幅方向の異なる位置で前記搬送基準位置に対して対称に配置される第2の発熱体グループと、を含み、
前記制御部が、前記第1の発熱体グループに対して第1の共通回路を介して電力を供給し、前記第2の発熱体グループに対して第2の共通回路を介して電力を供給し、
前記温度検知部が、前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知するための第1の温度検知素子と、前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知するための第2の温度検知素子と、を含む像加熱装置において、
前記第1の温度検知素子は、前記幅方向において前記搬送基準位置に対して一方の側に配置され、
前記第2の温度検知素子は、前記幅方向において前記搬送基準位置に対して他方の側に配置されることを特徴とする。
また、上述の課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
を有する画像形成装置において、
前記定着部が本発明の像加熱装置であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、像加熱装置の温調制御の精度を高めることができる。
実施例1に係る画像形成装置の模式的断面図 実施例1に係る定着装置の模式的横断側面図 実施例1に係るヒータの模式的断面図 実施例1に係る電気回路図 実施例1に係るサーミスタの模式的断面図 実施例1に係るヒータおよびサーミスタの模式的平面図 比較例に係るヒータおよびサーミスタの模式的平面図 比較例1に係るヒータの抵抗値および発熱体温度の長手分布図 実施例1に係るヒータの抵抗値および発熱体温度の長手分布図 実施例1に係る定着フィルム表面の長手温度分布図 実施例1に係るヒータの模式的平面図 実施例1に係るヒータの模式的平面図 実施例2に係るヒータの抵抗値および発熱体温度の長手分布図 実施例2に係る定着フィルム表面の長手温度分布図 実施例3に係るヒータの模式的断面図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1は、電子写真記録技術を用いた、本発明の実施例に係る画像形成装置100の模式的断面図である。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここでは電子写真方式を利用して記録紙等の記録材P上に画像を形成するレーザプリンタに適用した場合について説明する。
(画像形成装置の概略構成)
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置の一例の模式的断面図である。この画像形成装置は、記録材上にトナー画像を形成する画像形成部Aと、画像形成部Aに記録材を送り出す記録材送り部Bと、記録材上のトナー画像を記録材に加熱定着する定着部(定着装置)Cとを有している。画像形成部Aは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)1を有している。この感光ドラム1は、画像形成装置の筐体を構成する画像形成装置本体Mに回転自在に支持されている。感光ドラム1の外周面の周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電ローラ2と、レーザスキャナ3と、現像装置4と、転写ローラ5とクリーニング装置6が配設されている。記録材送り部Bは、送り出しローラ11を有している。この送り出しローラ11は、不図示の搬送駆動モータによって矢印方向に所定のタイミングで回転され、カセット7に積載収納されている記録材Pを搬送経路に送り出す。
実施例1の画像形成装置は、画像形成部Aと記録材送り部Bと定着装置C等を制御する不図示の制御部を有している。制御部は、CPUとROMやRAM等のメモリからなり、メモリには画像形成に必要な各種プログラムが記憶されている。この制御部は、ホストコンピュータなどの外部装置からプリント信号を取り込み、そのプリント信号に基づいて所定の画像形成制御シーケンスを実行する。これにより、ドラムモータが回転駆動され、感光ドラム1は所定の周速度(プロセススピード)で矢印方向に回転する。回転された感光ドラム1表面は、帯電ローラ2によって、トナーと同極性(ここではマイナス極性)の所定の電位に一様に帯電される。この感光ドラム1表面の帯電面に対し、レーザスキャナ3が画像情報に基づいてレーザ光Lを走査し、感光ドラム1表面を露光する。そして、この露光によって、露光部分の電荷が除去され、感光ドラム1表面に静電潜像が形成される。
現像装置4は、現像ローラ41と、トナーを収納するトナー容器42を有している。トナーは、不図示のウレタンブレード等の部材により摩擦され、所定の極性(実施例1ではマイナス極性)に帯電される。この現像装置4は、現像ローラ41に不図示の現像電圧電源によりマイナス電圧が印加されることによって、感光ドラム1表面の静電潜像に、電位差を利用してトナーを付着させ、静電潜像をトナー画像Tとして現像する。感光ドラム1表面に形成されたトナー画像Tは、トナーと逆極性であるプラス電圧を転写ローラ5に印加することによって、転写電圧による電位差を利用して記録材Pに転写される。また、記録材送り部Bに設けられている搬送駆動モータが回転駆動され、送り出しローラ11はカセット7から記録材Pを搬送ローラ8に送り出す。この記録材Pは、搬送ローラ8によって搬送され、トップセンサ9を通過して感光ドラム1表面と転写ローラ5の外周面との間の転写ニップ部に搬送される。感光ドラム1表面に形成されたトナー画像が転写された記録材Pは、搬送ガイド10に沿って定着装置Cに搬送され、この定着装置Cで記録材P上のトナー画像が加熱、及び加圧されて記録材P上に加熱定着される。トナー画像Tが加熱定着された記録材Pは、搬送ローラ12、排出ローラ13の順に搬送されて装置本体M上
面の排出トレイ14に排出される。トナー画像を記録材Pに転写した後の感光ドラム1表面に残留している転写残トナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード61によって除去され、クリーニング装置6内に蓄積される。以上の動作を繰りかえすことで、順次プリントを行うようになっている。実施例1の画像形成装置は、A4サイズの場合、70枚/分のプリント速度でプリントを行うことができる。なお、詳細は省略するが、実施例1の画像形成装置は、両面画像形成を可能にする反転搬送路が備えられており、片面に画像が形成された記録材Pは、排出ローラ13の逆回転によるスイッチバックにより画像形成部Aの上流側に戻されるように構成されている。
(定着装置の構成)
図2は、実施例1に係る像加熱装置としての定着装置Cの模式的横断側面図である。実施例1の定着装置Cは、ヒータ1100、ヒータホルダ29、金属ステイ22、定着部材としての定着フィルム25、加圧ローラ26を基本構成とする。ヒータホルダ29は、定着フィルム25の内側において、加熱体としてのヒータ1100を保持(支持)する保持部材である。定着装置Cは、加熱回転体としての筒状の定着フィルム25と、加圧回転体(加圧部材)としての加圧ローラ26と、の間のニップ部Nに、記録材Pを扶持し、ヒータ1100の熱を利用してトナー画像Tを記録材Pに加熱定着する。ニップ部Nは、定着フィルム25を介してヒータ1100と加圧ローラ26とにより形成される。記録材Pは、加圧ローラ26の回転と定着フィルム25の従動回転とによってニップ部Nで挟持搬送される。本実施例ではヒータ1100が定着フィルム25の内面に直接接触する構成としているが、ヒータ1100と定着フィルム25内面との間に伝熱部材等を介在させてもよい。本実施例に係る定着装置Cの構成部材のうちニップ部Nの形成にかかわる部材が、ニップ形成部を構成する。商用の交流電源に接続された通電制御部421は、CPU420からの信号により、定着装置Cへ電力供給を行う。
(加圧ローラ)
加圧ローラ26は、芯軸部261の外周に弾性層262を有し、弾性層262の外周に表層263を有している。加圧ローラ26の外径は、約25mmである。芯軸部261には、アルミニウム、鉄などの金属材料が中実もしくは中空で用いられる。実施例1では、中実のアルミニウムを芯金材料として用いている。弾性層262は、耐熱性のシリコーンゴムから成り、カーボン等の電気伝導材を添加することで導電性としている。定着フィルム25の外面と接触する表層263は、PFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂からなる厚さ10~80μmの離型性チューブである。ここで、PFAはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、PTFEはポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)、FEPはテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4,6フッ化)の略称である。表層263は、通紙に伴うチャージアップを防ぐという観点で、導電性を付与することが望ましい。実施例1では加圧ローラ26の表層263は、厚さ30μmのPFAチューブに導電材としてカーボンを添加する構成とした。
(定着フィルム)
定着フィルム25は、直径24mmの円筒形状を有する。定着フィルム25は、可撓性を有し、ヒータホルダ29に対して、ルーズに外嵌されている。定着フィルム25の層構造は、図2の円内に示す断面構成のように、内側から基層251、弾性層252、表層253が設けられた複層からなる。基層251の材料としては、一般的にポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PESなどの低熱容量の耐熱性樹脂材料が用いられる。また、SUSなどの金属材料が用いられる場合もある。基層251は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を満足させると同時に機械的強度をも満足させる必要があるため、厚みは18μm以上150μm以下で用いることが望ましい。実施例1の基層251は、厚み70μmの円筒形のポリイミド基層とした。弾性層252は、シリコーンゴムに代表される弾性を有する材料からなる。この弾性層252を設けることで、トナー画像Tを包み込み
均一に熱を与えることができるようになるため、ムラの無い良質な画像を得ることが可能になる。弾性層252は、シリコーンゴム単体では熱伝導性が低いため、アルミナ、金属ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛などの熱伝導性フィラーを添加し、高い熱伝導性を付与させて用いる。実施例1のような高速機においては、熱伝導性フィラーの添加量を適宜調整して、0.9W/m・K以上を確保すると良い。実施例1では、弾性層252のゴム材に、熱伝導性フィラーとしてアルミナ、および金属ケイ素を添加し、その熱伝導率を1.5W/m・Kとしている。また、弾性層252の厚さは270μmとしている。表層253は、離型層として、トナーに対する高い離型性、および高い耐摩耗性が要求される。材料としては、PFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂が用いられる。層の形成手段としては、樹脂のディスパージョンを焼成して得られるコーティング層、もしくはチューブ層で形成される。また、フッ素樹脂にカーボンやイオン導電材などの添加剤を添加し、導電性を付与して用いる場合もある。実施例1の表層253は、フッ素樹脂としてPFAを用い、導電材は添加せず、厚さは20μmのチューブ層とした。
(ヒータホルダ)
ヒータ1100は、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂材料からなるヒータホルダ29に保持されている。ヒータホルダ29は、定着フィルム25の回転を案内するガイド機能も有している。
(ヒータ)
図3を用いて、本実施例1の特徴的な構成であるヒータ1100について説明する。ヒータ1100は、セラミックス製の基板1105と、基板1105上に設けられ、通電により発熱する発熱抵抗体(発熱体)を有する。基板1105において、定着ニップ部N側の定着フィルム25と接触する面(第一の面)には、定着フィルム25との摺動性を確保するため、ガラス製の表面保護層1108が設けられている。基板1105において、定着ニップ部N側の第一の面とは反対側の面(第二の面)には、発熱抵抗体を絶縁するため、ガラス製の表面保護層1107が設けられている。第二の面には電極E13が露出しており、給電用の電気接点C13が電極に接触することにより、発熱抵抗体が電気的に交流電源と接続される。
図3(a)、図3(b)は、本実施例のヒータ1100の構成を示す図である。図3(a)は、図3(b)に示す記録材Pの搬送基準位置Xのヒータ1100の断面図である。図3(b)は、ヒータ1100の各層の平面概略図である。図3(c)は、ヒータ1100を保持するヒータホルダの平面概略図である。搬送基準位置Xは、本実施例では、定着装置Cにおける記録材Pの搬送方向と直交する幅方向における略中央の位置に設定されるが、設定位置は特定の位置に限定されるものではない。
ヒータ1100は、基板1105と、基板1105の定着フィルム25と接触する第一の面側に設けられた摺動面層と、基板1105の第一の面側の反対側となる第二の面側に設けられた裏面層1と裏面層1を覆う裏面層2とにより構成される。ヒータ1100は、裏面層1に、第一の導電体(導電体A)1101と、第二の導電体(導電体B)1103と、発熱体1102と、で構成された発熱ブロックを、長手方向に沿って複数有する。本実施例のヒータ1100は、記録材搬送方向と直交する幅方向(基板1105の長手方向)に並ぶ複数の発熱体1102によって、合計5つの発熱ブロックHB11~HB15が形成されている。
図3に示すヒータ1100は、長手方向(記録材搬送方向と直交する幅方向)においてヒータ1100の中心から左右対称に(搬送基準位置Xに対して対称に)発熱ブロックHB11~HB15に分かれている。発熱ブロックHBの分割位置は、それぞれ、「A5サイズ」と「B5サイズ」と「A4サイズ」に対応している。すなわち、発熱ブロックHB
13の幅は、150mmでA5サイズの短辺長さと略同一である。発熱ブロックHB12~HB14の幅は、182mmでB5サイズの短辺長さと略同一である。発熱ブロックHB11~HB15の幅は、210mmでA4サイズの短辺長さと略同一である。また、これら発熱ブロックHBのうち、「発熱ブロックHB13」を発熱グループ1とし、「発熱ブロックHB12と発熱ブロックHB14」を発熱グループ2とし、「発熱ブロックHB11と発熱ブロックHB15」を発熱グループ3とする。各発熱グループは、それぞれ同一ドライブ(共通回路)で給電を行う。
各発熱ブロックの発熱体1102は、ヒータ1100の短手方向(長手方向と直交する方向)に関し、記録材P通紙方向の上流側の発熱体1102aと、下流側の発熱体1102bと、に分かれて設置されている。また、第一の導電体1101は、発熱体1102aと接続された導電体1101aと、発熱体1102bと接続された導電体1101bと、に分かれている。
ヒータ1100は、5つの発熱ブロックHB11~HB15に分割される。すなわち、発熱体1102aは、1102a-1~1102a-5の5つに分かれている。同様に、発熱体1102bは、1102b-1~1102b-5の5つに分かれている。さらに第二の導電体1103も、1103-1~1103-5の5つに分かれている。
ヒータ1100の裏面層2には、発熱体1102、第一の導電体1101および第二の導電体1103を覆う絶縁性の表面保護層1107が設けられている。本実施例1では、表面保護層1107として、ガラスを用いている。表面保護層1107は、給電用の電気接点C11~C15、C18-1、C18-2が接触する電極部E11~E15、E18-1、E18-2は覆っていない。電極E11~E15は、それぞれ、第二の導電体1103-1~1103-5を介して発熱ブロックHB11~HB15に電力供給するための電極である。電極E18-1、E18-2は、第一の導電体1101a、1101bを介して発熱ブロックHB11~HB15に電力供給するための電極である。
このように、ヒータ1100の裏面に電極を設けることで、第二の導電体1103-1~1103-5に給電を行うための導電パターンを基板1105に設ける必要が無くなるため、基板1105の短手方向の幅を短くすることができる。その結果、ヒータ1100のサイズアップを抑えることができる。なお、図3(b)に示すように、電極E12~E14は、基板1105の長手方向において、発熱体が設けられた領域内に設置されている。
本実施例1のヒータ1100は、複数の発熱ブロックを独立して制御することにより、種々の発熱分布を形成可能になっている。これにより、記録材Pのサイズに応じた発熱分布を設定できる。更に、発熱体1102は、PTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する材料で形成されている。こうすることで、記録材Pの端部と発熱ブロックの境界とが一致していないケースでも、非通紙部の昇温をなるべく抑えることができる。
ヒータ1100の摺動面(定着フィルム25と接触する側の面)側の摺動面層には、摺動層1108が設けられている。本実施例1では摺動層1108として、ガラスを用いている。この摺動層1108を設けることで、ヒータ1100と定着フィルム25の潤滑な摺動が可能になる。
図3(c)を用いて、ヒータホルダ29について説明する。本実施例のヒータホルダ29は、ヒータ裏面層1に設けた電極E11~E15、E18-1、E18-2に給電を行うために、開口部HC11~HC15、HC18-1、HC18-2が設けられている。
この開口部を介して、給電部C11~C15、C18-1、C18-2が電極に電力を供給する。また、このヒータホルダ29には、サーモスイッチ520を設置するための開口部H212-12、H212-13、H212-15、およびサーミスタ510を設置するための開口部H213-12、H213-13、H213-15が設けられている。
(サーミスタ)
続いて、本実施例1の特徴的な構成であるサーミスタ510について説明する。サーミスタ510は、定着装置C又は画像形成装置の制御構成の温度検知部において、ヒータ1100の温度を検知、測定することを目的として用いられる温度検知素子としての一例である。特に、その測定結果を、ヒータ1100の通電制御に反映することで、所望の温調制御を行うことを目的としている。温調制御の観点から、サーミスタ510は、同一ドライブで給電する発熱グループに属する発熱ブロックHBのうち、少なくともいずれか1つに設置することが望ましい。
図5を用いて、サーミスタ510の構成について説明を行う。サーミスタ510は、図5に示すように、サーミスタチップ51、絶縁フィルム52、弾性体53、および耐熱ボディ54からなる。温度検知を行うためのサーミスタチップ51は、温度によって抵抗値が変化する特性を有しており、その抵抗値を測定することで温度を検知することができる素子である。ポリイミド等を材料とする絶縁フィルム52は、サーミスタチップ51の回りを覆うことで、サーミスタチップ51の絶縁を確保している。弾性体53は、サーミスタチップ51と温度検知対象の安定な接触を満足させる目的で設置され、セラミックペーパー等が使用される。耐熱ボディ54は、液晶ポリマー(LCP)など、耐熱性を有する材料で構成されている。サーミスタ510は、ヒータ1100における加圧ローラ26との間でニップNを形成する面とは反対側の面(表面保護層1107)に、絶縁フィルム53が接触するように配置される。
(ヒータの通電制御回路)
図4は、ヒータ1100を制御する制御回路1400の回路図である。ヒータ1100に対する電力制御(通電制御)は、トライアック1411~1413によって、ヒータ1100への電力供給を導通/遮断することによって行われる。トライアック1411~1413は、それぞれ、CPU420からのFUSER1~FUSER3信号に従って動作する。ヒータ1100の制御回路1400は、3つのトライアック1411~1413によって、5つの発熱ブロックHB11~15に通電可能な回路構成となっている。具体的には、トライアック1411によって、発熱ブロックHB13(発熱グループ1)の通電制御を行う。また、トライアック1412によって、発熱ブロックHB12およびHB14(発熱グループ2)の通電制御を行い、トライアック1413によって、発熱ブロックHB11およびHB15(発熱グループ3)の通電制御を行う。このとき、第1の発熱体グループとしての発熱グループ2と、第2の発熱体グループとしての発熱グループ3は、それぞれ、一つのドライブ回路に複数の発熱ブロックHBを有している。すなわち、それぞれ一つの共通する駆動回路(第1の共通回路、第2の共通回路)を介して、グループに含まれる発熱体それぞれに電力が供給される。なお、図4においては、トライアック1411~1413の駆動回路は、省略している。
ゼロクロス検知部1421は、交流電源1401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZeroX信号を出力している。ZeroX信号は、トライアック1411~1413を位相制御するための基準信号等に用いられている。
リレー1440は、装置の故障などの要因でヒータ1100が過昇温した場合、ヒータ1100への電力を遮断する手段として備えられている。また、3つのサーモスイッチ520-11、520-13、520―14は、24V電源とつながるDC回路上にある。
3つのサーモスイッチ520-11、520-13、520―14のいずれか一つでもオープンすると、リレー1440に掛かる24Vが切れてリレー1440がオープンし、AC回路が切れるように構成されている。なお、本実施例では、過熱保護素子の一例として、サーモスイッチを用いる場合について説明するが、ヒータの異常発熱を検知してヒータへの電力供給を遮断するように動作する素子として温度ヒューズ等の他の素子であってもよい。
(比較例1のサーミスタ、サーモスイッチの設置位置)
図7は、比較例1のサーミスタ510、およびサーモスイッチ520の設置位置を示す模式的平面図である。図7に示すように、比較例1のサーミスタ510は、発熱ブロックHB11、発熱ブロックHB12、および発熱ブロックHB13に、それぞれ、サーミスタ510-11、510-12、510-13が設置されている。比較例1では、サーミスタ510-11、510-12、510-13の3つで温調制御を行う。サーモスイッチ520は、発熱ブロックHB11、発熱ブロックHB12、および発熱ブロックHB13に、それぞれ、サーモスイッチ520-11、520-12、520-13が設置されている。すなわち、比較例1の定着装置は、サーミスタ510-11、510-12、510-13が、記録材の幅中心に対し左右のいずれか同じ側(左右のいずれか一方の側)に偏った配置で、発熱ブロックHBに設置される構成となる。
(比較例1の課題)
上記比較例1の定着装置では、紙中心に対して左右のいずれか一方の側に(左右のいずれか片側に偏って)サーミスタを設置する構成となっているため、ヒータ1100の抵抗値がばらついた場合に、定着性の左右差が大きくなる場合がある。その結果、定着不良やホットオフセット等の定着性に起因する画像不良が発生する可能性がある。この課題に対する解決策としては、例えば、ヒータの抵抗分布のバラつきが所定範囲内に抑えられるように製品品質を高めることが考えられるが、画像形成装置としての品質を満足するためには、ヒータの選別管理等のコストアップが必須となる。
(ヒータの抵抗ばらつき)
図8(a)、図8(c)を参照して、ヒータ発熱体の抵抗ばらつきについて説明する。ヒータ発熱体の抵抗ばらつきは、製法上長手方向に一様な抵抗分布を持ちやすい傾向がある。抵抗ムラの大きなヒータの抵抗分布の一例として、図8(a)にヒータAの発熱体1102の抵抗分布(抵抗ムラ)を、図8(c)にヒータBの発熱体1102の抵抗分布(抵抗ムラ)を示す。
図8(a)に示すように、ヒータAの発熱体の抵抗値は、長手方向に連続的に変化しており、図8(a)の右側の抵抗が高くなっている。すなわち、抵抗ムラが無い場合の長手方方向に均一な抵抗分布(図中水平方向に延びる太実線)に対して傾きのある抵抗分布(図中斜め方向に延びる太実線)となる。このようなヒータを用いて、同一の発熱グループの発熱ブロックHBに電力を供給する場合、電極に対して発熱体が並列につながれているため、発熱体の抵抗値が低いほうが、より発熱量が大きくなる。具体的には、発熱ブロックHB12の方が発熱ブロックHB14よりも、発熱ブロックHB11の方が発熱ブロックHB15よりも発熱量が大きくなる。
図8(c)に示すように、ヒータBの発熱体の抵抗値は、ヒータAと逆向きに連続的に抵抗値が変化している。すなわち、図8(c)の右側の抵抗値が低くなっている。その結果、ヒータBを用いた場合、発熱ブロックHB12の方が発熱ブロックHB14よりも、発熱ブロックHB11の方が発熱ブロックHB15よりも発熱量が小さくなる。
上述したように、ヒータ1100の発熱体1102は、製法上の理由で、長手方向に一
様な抵抗分布を持ちやすい傾向がある。発熱体1102は、セラミックス基板1105上にスクリーン印刷などの技術で形成されている。スクリーン印刷は、発熱体1102をセラミックス基板1105に転写させる際に、ヒータ1100の長手方向に沿ってスキージを動かし発熱体1102の塗布量を決定する。このようなスクリーン印刷で発熱体1102を形成した場合、スクリーンの印刷方向、すなわちヒータ1100の長手方向に発熱体1102の厚みムラが生じ、その結果、抵抗ムラが発生しやすいという傾向があった。
(比較例1の温調制御)
図8(b)、図8(d)に、上記のヒータA、ヒータBを用いた場合の比較例1の定着器における温調制御を示す。図8(b)、図8(d)は、図7に示す比較例の定着装置においてサーミスタ510-11、510-12、510-13を用いて温調制御を行った場合のヒータ発熱体の温度分布を示している。ヒータAを用いて温調制御を行った場合の温度分布が図8(b)、ヒータBを用いた場合の温度分布が図8(d)である。比較例1では、サーミスタ510-11、510-12、510-13を用いて温調を行うため、各サーミスタの設置位置、すなわちP510-11、P510-12、P510-13において、ヒータ1100が所定温度に温調される。
ヒータAを用いた場合、発熱ブロックHB11、発熱ブロックHB12の領域の発熱体1102の抵抗値は、発熱ブロックHB14、発熱ブロックHB15の抵抗値よりも低い。その結果、図8(b)に示すように、発熱ブロックHB14および発熱ブロックHB15の発熱体温度は、その他の領域よりも低くなってしまう。すなわち、ヒータAを用いた場合、サーミスタ510-11は発熱ブロックHB11に設置されているため、サーミスタ510-11の設置位置(P510-11)では、所定温度に温調される。また、サーミスタ510-12も同様に、発熱ブロックHB12に設置されているため、P510-12も所定温度に温調される。一方、発熱ブロックHB14および発熱ブロックHB15では、ヒータ発熱体の抵抗値が高く発熱量が小さいうえに、発熱ブロックHB12および発熱ブロックHB11で温調するため、さらに発熱体温度が低下してしまう。その結果、定着に必要な十分な熱量が供給されず、定着不良が発生する可能性がある。
一方、ヒータBを用いた場合、発熱ブロックHB11および発熱ブロックHB12の領域の発熱体1102の抵抗値は、発熱ブロックHB14、発熱ブロックHB15の抵抗値よりも高い。したがって、ヒータBを用いた場合、サーミスタ510-11、510-12で温調制御を行う結果、図8(d)に示すように、発熱ブロックHB14および発熱ブロックHB15の発熱体温度が、その他の領域よりも高くなってしまう。その結果、定着のための熱が過多となり、ホットオフセットが発生する可能性がある。
(比較例1のフィルム表面温度)
次に、図10を用いて、比較例1の定着フィルム25表面の長手温度分布について説明する。定着フィルム25の表面の長手温度分布は、発熱体1102の長手温度分布に比べ、なだらかな温度変化となる特徴がある。その理由は、定着フィルム25の厚み方向の熱伝導と比較して、ヒータ1100や定着フィルム25の長手方向の熱伝導が高いためである。すなわち、熱が発熱体1102からヒータ基板1105および定着フィルム25の厚み方向へ熱が伝わる際に、長手方向へ熱の供給が行われるためである。なお、図10に示す温度TLは、定着不良の閾値温度であり、温度THは、ホットオフセットの閾値温度である。定着フィルム25の表面温度が、温度TLを下回ると定着不良が、温度THを上回るとホットオフセットが発生する。
ヒータAを用いて比較例1の定着性装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布を、図10(a)に実線で示す。図8(b)より、比較例1の発熱体1102の長手温度分布は、発熱ブロックHB14と発熱ブロックHB15の両方で温度が低
くなっている。その結果、発熱ブロックHB15の領域に長手方向の熱供給が行われず、定着フィルム25の表面温度が発熱ブロックHB15の領域で低くなってしまう。その結果、定着フィルム25の表面温度が、定着不良の閾値温度である温度TLを下回り、定着不良が発生する。
一方、ヒータBを用いて比較例1の定着性装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布のイメージ図を、図10(b)に実線で示す。図8(d)より、比較例1の発熱体1102の長手温度分布は、発熱ブロックHB14と発熱ブロックHB15の両方で温度が高くなっている。その結果、発熱ブロックHB15の領域に過剰に供給された熱が他の発熱ブロックHBに逃げることができず、定着フィルム25の表面温度が発熱ブロックHB15の領域で高くなってしまう。その結果、定着フィルム25の表面温度が、手ホットオフセットの閾値温度である温度THを上回り、ホットオフセットが発生する。
以上のように、比較例1の定着装置では、ヒータAもしくはヒータBのような抵抗分布を持つヒータ1100を用いた場合、定着不良やホットオフセットが発生する可能性がある。
(実施例1のサーミスタ、サーモスイッチの設置位置)
一方、本実施例1の定着装置を用いれば、比較例1の課題を解決することができる。実施例1のサーミスタ510、サーモスイッチ520の設置位置を図6に示す。図6に示すように、実施例1では、発熱ブロックHB11、発熱ブロックHB13、および発熱ブロックHB14に、それぞれ、サーミスタ510-11、510-13、510-14が設置されている。すなわち、第2の温度検知素子としてのサーミスタ510-11は、第2の発熱体グループとしての発熱グループ3(発熱ブロックHB11、HB15)のうち発熱ブロックHB11の温度を検知すべく搬送基準位置Xに対して左側(他方の側)に配置される。また、第1の温度検知素子としてのサーミスタ510-14は、第1の発熱体グループとしての発熱グループ2(発熱ブロックHB12、HB14)のうち発熱ブロックHB14の温度を検知すべく搬送基準位置Xに対して右側(一方の側)に配置される。実施例1では、サーミスタ510-11、510-13、510-14の3つで温調制御を行う。サーモスイッチは、発熱ブロックHB11、発熱ブロックHB13、および発熱ブロックHB14に、それぞれ、サーモスイッチ520-11、520-13、520-14が設置されている。すなわち、第2の過熱保護素子としてのサーモスイッチ520-11は、発熱グループ3に含まれる発熱ブロックのうちサーミスタ510-11が対応して配置される発熱ブロックHB11に対応して配置される。また、第1の過熱保護素子としてのサーモスイッチ520-14は、発熱グループ2に含まれる発熱ブロックのうちサーミスタ510-14が対応して配置される発熱ブロックHB14に対応して配置される。
(実施例1の温調制御)
図9(a)に、本実施例1において、図8(a)に示す抵抗分布を有するヒータ1100を用いて、サーミスタ温調を行った場合の発熱体1102の温度分布を示す。本実施例1では、サーミスタ510-11、510-13、510-14を用いて温調を行うため、図6に示す各サーミスタの設置位置、P510-11、P510-13,P510-14において、所定温度に温調される。
比較例1の発熱体1102温度との相違点は、図8(b)と図9(a)、および図8(d)と図9(b)の相違点、すなわち発熱ブロックHB12と発熱ブロックHB14の領域の温度の差である。本実施例1では、発熱ブロックHB14に設置したサーミスタ510-14で温調を行うため、発熱ブロックHB14の温度は、所定温度に温調される。一方、発熱ブロックHB12のヒータ発熱体1102の温度は発熱ブロックHB14に比べ
、ヒータAを用いた場合高くなり、ヒータBを用いた場合低くなる。それ以外の領域は、比較例1と本実施例1で同等の温度となる。
(実施例1のフィルム表面温度)
図10(a)、図10(b)を用いて、本実施例1の定着フィルム25表面の長手温度分布について説明する。
ヒータAを用いて実施例1の定着性装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布を、図10(a)に点線で示す。図10(a)に示すように、実施例1の発熱ブロックHB14、および発熱ブロックHB15の領域における定着フィルム25の表面温度は、比較例1の同領域の定着フィルム25の表面温度よりも高い。これは、発熱ブロックHB14に設置したサーミスタ510-14で温調するため、実施例1は比較例1と比較して、発熱ブロックHB14の発熱体1102の温度が高くなっており、その熱が発熱ブロックHB15の領域にも回り込むためである。その結果、本実施例1では、比較例1とは異なり、発熱ブロックHB15の領域においても、定着フィルム表面温度がTLを上回るため定着不良は発生しない。以上のように、本実施例1を用いると、ヒータAを用いた場合において、定着不良の発生を抑制することができる。
一方、ヒータBを用いて実施例1の定着装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布のイメージ図を、図10(b)に点線で示す。図10(b)に示すように、実施例1の発熱ブロックHB14、発熱ブロックHB15の領域における定着フィルム25の表面温度は、比較例1の同領域の定着フィルム25の表面温度よりも低い。これは、発熱ブロックHB14に設置したサーミスタ510-14で温調するため、比較例1と比較して、発熱ブロックHB14の発熱体1102の温度が低くなっており、発熱ブロックHB15の熱が発熱ブロックHB14の領域にも回り込むためである。その結果、本実施例1では、比較例1とは異なり、発熱ブロックHB15の領域においても、定着フィルム表面温度がTHを下回るため、ホットオフセットは発生しない。以上のように、本実施例1では、ヒータBを用いた場合においても、ホットオフセットの発生を抑制することができる
以上より、本実施例1の定着装置を用いることで、比較例では得られなかった作用効果を発揮することができる。
なお、本実施例1では、サーミスタ510の設置位置を発熱ブロックHB11、HB13、HB14の3か所としたが、複数の発熱ブロックHBを含む発熱グループで隣り合わないようにサーミスタ510を設置すればこの限りではない。例えば、サーミスタ510を設置する位置が、発熱ブロックHB12、13、15であっても構わない。
また、本実施例1では、記録材Pの搬送方向に発熱体1102a、および1102bを設けたヒータ1100の例を用いて説明を行ったが、記録材Pの幅方向に発熱ブロックHBが分割されているヒータ1100であれば、発熱体の形状を限定するものではない。また、本実施例1では電極E11~E15、E18-1~2をヒータ1100の記録材通紙領域の裏面に形成する構成を示したが、その限りではない。
上記構成の一例を図11に示す。図11(a)のヒータ1100は、発熱体1102-1~1102-5の5つに分けられており、発熱領域は、発熱ブロックHB11~HB15の5つに分けられている。発熱ブロックHBは、ドライブ回路ごとに、発熱グループ1(発熱ブロックHB13)と発熱グループ2(発熱ブロックHB12、HB14)と発熱グループ3(発熱ブロックHB11、HB15)の3つの発熱グループに分けられている。発熱グループ1は、記録材Pの搬送基準位置Xを含む発熱領域である。発熱グループ2
は、記録材Pの搬送基準位置Xを挟み、左右に分かれた発熱ブロックHBを有し、記録材Pの搬送基準位置Xから遠い側に発熱グループ1と隣接するように設置されている。発熱グループ3は、記録材Pの搬送基準位置Xを挟み、左右に分かれた発熱ブロックHBを有し、記録材Pの搬送基準位置Xから遠い側に発熱グループ2と隣接するように設置されている。
ここで、発熱体1102-1~1102-5は、図11(a)に示すようにヒータ1100の幅方向に複数回折り返した形状である。また、発熱体1102-1~1102-5は導電体1101a、1101b-1~1101b-5を介して、電力E21~E24より電力の供給を受け発熱を行う。上記ヒータ1101に対し、図11(b)に示す位置にサーミスタ510を設置する。すなわち、発熱ブロックHB11の領域にサーミスタ510-11を、発熱ブロックHB13にサーミスタ510-13を、発熱ブロックHB14にサーミスタ510-14を設置する。こうすることで、本実施例の効果を発揮することができる。なお、この場合でも同様に、発熱ブロックHB12、HB13、HB15にサーミスタを設置することも可能である。
さらに、本実施例では、発熱グループが3つに分けられる場合について説明を行ったが、より発熱領域を多分割化した定着装置においても、同様の効果を発揮することができる。図12に一例を示す。図12に示すように、発熱グループ(n)は、同一ドライブで電力供給を行う発熱ブロックHB(n)、HB(n)’からなり、発熱ブロックHB(n)、HB(n)’は、記録材Pの搬送基準位置Xを挟み、左右に分かれて配置されている。また、発熱グループ(n+1)は、同一ドライブで電力供給を行う発熱ブロックHB(n+1)、HB(n+1)’からなり、発熱ブロックHB(n+1)、HB(n+1)’は、記録材Pの搬送基準位置Xを挟み、左右に分かれて配置されている。また、発熱グループ(n+1)は、記録材Pの搬送基準位置Xから遠ざかる方向に発熱グループ(n)と隣接して設置されている。このとき、サーミスタ510は、図12示す位置に設置した。すなわち、発熱ブロックHB(n)にサーミスタ510-(n)を、発熱ブロックHB(n+1)’にサーミスタ510-(n+1)を設置した。こうすることで、より多分割化したヒータ1100を用いた定着装置においても、ヒータ抵抗の長手バラつきによらず、良好な定着性能を満足することができる。
さらに、本実施例1では、サーミスタ510の絶縁フィルム53がヒータ1100に接触するように配置したが、サーミスタチップ51が当該発熱ブロックHBの領域の温度を検知することができるのであれば、配置する位置は特に限定されない。
また、本実施例1ではサーミスタ510とサーモスイッチ520は、同じ発熱ブロックHBに設置する構成としたが、省スペースの観点から、同一ドライブの異なる発熱ブロックHBに設置することも可能である。例えば、サーミスタ510は、発熱ブロックHB11と発熱ブロックHB14に設置し、サーモスイッチ520は、発熱ブロックHB12と発熱ブロックHB15に設置する構成としてもよい。このように設置することで、サーミスタ510、およびサーモスイッチ520を効率的に設置できるようになる。その結果、ヒータ1100の小型化、およびコストダウンが可能になる。
(実施例2)
本実施例2の定着装置は、ヒータ1100の長手抵抗分布が大きく、その抵抗分布を検知する手段を有する場合に適した定着装置の構成について説明する。実施例2と実施例1の違いは、ヒータ1100の抵抗分布および抵抗分布の検知手段と、その制御方法のみであり、その他の構成は実施例1と同一であるため、再度の説明を省略する。実施例2においてここで特に説明しない事項は実施例1と同様である。
(実施例2のヒータの抵抗ばらつき)
図13(a)、図13(c)に、実施例2で使用する抵抗ムラの大きなヒータ1100として代表的な「ヒータC」および「ヒータD」の発熱体1102の抵抗ムラを示す。図13(a)は「ヒータC」の抵抗ムラ、図13(c)は「ヒータD」の抵抗ムラを示す。ヒータCは右側ほど抵抗値が高く、ヒータDは右側ほど抵抗値が低くなっており、それぞれ実施例1のヒータAおよびヒータBよりも抵抗分布が大きくなっている。
続いて実施例2におけるヒータ抵抗の検知手段について説明する。実施例2の定着装置においては、ヒータ1100の製造時に予め測定した発熱体1102の抵抗値分布を、定着メモリなどの記憶手段に記憶させている。
ここで、実施例2では抵抗分布の検知手段(取得部)として、予め発熱体の1102の抵抗値分布を測定しておく手段を示したが、その他の手段を取ることもできる。例えば、立上時のサーミスタ温度を比較する手段や、温調時の投入電力を比較するなどの手段を取ることも可能である。
図13(b)、図13(d)を参照して、実施例2の定着制御について説明を行う。実施例2の定着装置において、ヒータCを用いた場合の温調手段を図13(b)に、ヒータDを用いた場合の温調手段を図13(d)に示す。
ヒータCを用いた場合、図13(b)に示すように、サーミスタ510-11の温調温度は、サーミスタ510-13よりも高めに、サーミスタ510-14の温調温度は、サーミスタ510-13よりも低めに設定する。温調温度の設定値は、発熱体1102の抵抗分布から予想される発熱ブロックHB11と発熱ブロックHB12の温度差、および発熱ブロックHB14と発熱ブロックHB15の温度差が所定値を超えないように設定することが望ましい。
本実施例2では、サーミスタ510-11とサーミスタ510-14の温調温度を以下の手順で決定した。定着メモリに記憶させたヒータ抵抗分布データを用い、全ての発熱グループ1~3に同じ電力を投入した場合のヒータ発熱体1102温度の予測値を算出する(図13(b)に点線で示す)。このときのP510-11の発熱体1102の温度の予測値T11aと、P510-13の温調温度T13とを平均し、T11bを算出する。このとき、予測値T11aとT11bの差分は、T11bと温調温度T13の差分と同一である。そして、そのT11bを、サーミスタ510-11の温調温度(制御目標温度)に設定する。サーミスタ510-14も同様に、P510-14の発熱体1102の温度の予測値T14aと、P510-13の温調温度T13とを平均し、T14bを算出する。このとき、予測値T14aとT14bの差分は、T14bと温調温度T13の差分と同一である。そして、その温度T14bをサーミスタ510-14の温調温度(制御目標温度)に設定する。
一方、ヒータDを用いた場合においても、ヒータCを用いた場合と同様に、上述した手順を用いてサーミスタ510-11とサーミスタ510-14の温調温度を決定した。ヒータDを用いた場合は、図13(d)に示すように、サーミスタ510-11の温調温度は、サーミスタ510-13よりも低めに、サーミスタ510-14の温調温度は、サーミスタ510-13よりも高めに設定した。
図14(a)、図14(b)を用いて、本実施例2の定着フィルム25表面の長手温度分布について説明する。ヒータCを用いて実施例2の定着性装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布を、図14(a)に点線で示す。図14(a)に示すように、本実施例2では、長手全域で定着フィルムの表面温度がTLを上回っており、
定着不良は発生しない。また、ヒータDを用いて実施例2の定着性装置で温調を行った場合の、定着フィルム25表面の長手温度分布を、図14(b)に点線で示す。図14(b)に示すように、本実施例2では、長手全域で定着フィルムの表面温度がTHを下回っており、ホットオフセットは発生しない。
以上のように、本実施例2の定着装置を用いることで、定着フィルム25の長手温度分布のバラつきを低減することができる。これにより、定着不良やホットオフセットの発生を抑制することができる。さらに、発熱ブロックHB間での温度差、具体的には、発熱ブロックHB11と発熱ブロックHB12の間、発熱ブロックHB14と発熱ブロックHB15の間での温度差を小さくすることができる。これにより、例えば、光沢ムラのような発熱ブロックHB間温度差に起因する画像不良の発生を抑制することができる。
(実施例3)
実施例3の定着装置は、温度検知を行うサーミスタ510がヒータ基板1105上に形成された印刷サーミスタであり、一つの発熱ブロックHBに複数の印刷サーミスタが形成されていることを特徴としている。その他の構成は、実施例1と同一であるため再度の説明を省略する。実施例3においてここで特に説明しない事項は実施例1、2と同様である。
実施例3のサーミスタの設置位置について、図15(b)を用いて説明を行う。実施例3のヒータ1100は、定着フィルム25と接触する摺動面側に、印刷サーミスタを設けた摺動面層1および、摺動面層1を覆う摺動面層2が設けられている。ヒータ1100の摺動面層1には、各発熱ブロックHB11~HB15の温度を検知するための複数の印刷サーミスタが形成されている。複数のサーミスタは、図15(b)において、それぞれT11-1C、T11-3C、T11-1E~T11-3E、T12-4C、T12―3E~T12-5Eで示している。サーミスタの材料は、TCR(Tempararure Coefficient of Resistance)が正または負に大きい材料であれば良い。本実施例3では、前記TCRが負であるNTC(Negative Temparature Coefficient)特性を有する材料を基板1105上に薄く印刷してサーミスタを構成した。
続いて各発熱ブロックHBに対するサーミスタ配置について説明する。本実施例3においては、図15(b)に示すように発熱ブロックHB11~HB15のすべてに2つ以上のサーミスタを配置している。例えば、発熱ブロックHB11に対して、サーミスタT11-1C、T11-1Eの2つが設置されており、抵抗検出用の導電パターンET11-1C,ET11-1Eと、共通導電パターンEG11によって、各サーミスタの温度を検知する構成となっている。サーミスタT11-1Cは、発熱ブロックHB11の中央領域の温度を検知するためのサーミスタであり、記録材Pの幅方向に対して、発熱ブロックHB11の略中央部に配置されている。また、サーミスタT11-2Eは、発熱ブロックHB12の端部領域の温度を検知するための端部サーミスタであり、記録材Pの幅方向に対して、発熱ブロックHB11の領域内のうち、搬送基準Xから最も遠い位置に配置されている。このように、発熱ブロックHB11、HB13、HB14に対して、中央領域の温度を検知するためのサーミスタT11-1C、T11-3C、T12-4Cが配置されている。また、各発熱ブロックHB11~HB15に対して、端部領域の温度を検知するための端部サーミスタT11-1E~T11-3E、T12-3E~T12-5Eが配置されている。
本実施例3では、各発熱グループに属する発熱ブロックHBの温調制御を行う温調サーミスタを、発熱グループごとに1つ設定している。発熱グループ1では、サーミスタT11-3C、発熱グループ2ではサーミスタT12-4C、発熱グループ3ではサーミスタ
T11-1Cを温調サーミスタとしている。このように実施例3では、各発熱グループに属する発熱ブロックの温調制御を行う温調サーミスタが、隣り合う発熱グループでは、記録材Pの搬送基準から左右に分かれて配置されている。こうすることで、ヒータ1100の抵抗値にばらつきがあった場合においても、定着不良やホットオフセットの発生を抑制することができる。
なお、本実施例3では、温調サーミスタが、隣り合う発熱グループで搬送基準から左右に分かれて配置されていればよく、温度の検知を目的としたサーミスタはその限りではない。例えば、発熱ブロックHB15の領域に設置されたサーミスタT12-5Eの検知結果を用いて、温調温度を変更するなどの補助的な役割を持たせることが可能である。
C…定着装置、1100…ヒータ、1102…発熱体、29…ヒータホルダ、510…サーミスタ、520…サーモスイッチ、25…定着フィルム、26…加圧ローラ

Claims (14)

  1. 記録材の搬送方向と直交する幅方向に並ぶ複数の発熱体を有するヒータと、
    記録材を挟持するニップを形成するニップ形成部と、
    前記ヒータの温度を検知する温度検知部と、
    前記温度検知部が検知する温度に基づいて前記複数の発熱体へ供給する電力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記ニップに挟持された記録材に形成された画像を前記ヒータの熱によって加熱する像加熱装置であって、
    前記複数の発熱体が、前記幅方向において記録材の搬送基準位置に対して対称に配置される第1の発熱体グループと、前記第1の発熱体グループとは前記幅方向の異なる位置で前記搬送基準位置に対して対称に配置される第2の発熱体グループと、を含み、
    前記制御部が、前記第1の発熱体グループに対して第1の共通回路を介して電力を供給し、前記第2の発熱体グループに対して第2の共通回路を介して電力を供給し、
    前記温度検知部が、前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知するための第1の温度検知素子と、前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの温度を検知するための第2の温度検知素子と、を含む像加熱装置において、
    前記第1の温度検知素子は、前記幅方向において前記搬送基準位置に対して一方の側に配置され、
    前記第2の温度検知素子は、前記幅方向において前記搬送基準位置に対して他方の側に配置されることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記第1の発熱体グループと前記第2の発熱体グループは、前記幅方向において隣接することを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記ニップ形成部は、内側に前記ヒータが配置される筒状のフィルムと、前記フィルムの外面に接触する加圧部材と、を含み、
    前記ニップは、前記フィルムと前記加圧部材との間に、前記フィルムを介して前記ヒータと前記加圧部材によって形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  4. 前記第1の温度検知素子と前記第2の温度検知素子は、前記ヒータにおける前記加圧部材との間で前記ニップを形成する面とは反対側の面に接触するように配置される請求項3に記載の像加熱装置。
  5. 前記第1の温度検知素子と前記第2の温度検知素子は、サーミスタであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  6. 前記ヒータは、前記複数の発熱体が形成される基板を含み、
    前記第1の温度検知素子と前記第2の温度検知素子は、前記基板に形成される印刷サーミスタであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  7. 前記装置は、前記ヒータの前記幅方向における抵抗分布を取得する取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記取得部が取得した前記抵抗分布と、前記温度検知部が検知する温度と、に基づいて前記複数の発熱体へ供給する電力を制御することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  8. 前記制御部は、前記第1の発熱体グループと前記第2の発熱体グループの温度差が所定
    の値を超えないように、前記複数の発熱体へ供給する電力を制御することを特徴とする請求項7に記載の像加熱装置。
  9. 前記装置は、複数の過熱保護素子をさらに備え、
    前記複数の過熱保護素子は、
    前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つに対応して配置される第1の過熱保護素子と、
    前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つに対応して配置される第2の過熱保護素子と、
    を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  10. 前記第1の過熱保護素子は、前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうち前記第1の温度検知素子が対応して配置される発熱体に対応して配置され、
    前記第2の過熱保護素子は、前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうち前記第2の温度検知素子が対応して配置される発熱体に対応して配置されることを特徴とする請求項9に記載の像加熱装置。
  11. 前記第1の過熱保護素子は、前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうち前記第1の温度検知素子が対応して配置される発熱体とは異なる発熱体に対応して配置され、
    前記第2の過熱保護素子は、前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうち前記第2の温度検知素子が対応して配置される発熱体とは異なる発熱体に対応して配置されることを特徴とする請求項9に記載の像加熱装置。
  12. 前記第1の温度検知素子は、前記第1の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの前記幅方向における中央領域の温度を検知するように配置され、
    前記第2の温度検知素子は、前記第2の発熱体グループに含まれる発熱体のうちの一つの前記幅方向における中央領域の温度を検知するように配置されることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  13. 前記温度検知部は、前記複数の発熱体のそれぞれにおける前記幅方向における端部領域の温度を検知するための温度検知素子をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の像加熱装置。
  14. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記定着部が請求項1~13のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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