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JP2022130751A - インペラ及びそれを用いた遠心圧縮機 - Google Patents

インペラ及びそれを用いた遠心圧縮機 Download PDF

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JP2022130751A
JP2022130751A JP2019132513A JP2019132513A JP2022130751A JP 2022130751 A JP2022130751 A JP 2022130751A JP 2019132513 A JP2019132513 A JP 2019132513A JP 2019132513 A JP2019132513 A JP 2019132513A JP 2022130751 A JP2022130751 A JP 2022130751A
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hub
impeller
outer peripheral
annular recess
rotation axis
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JP2019132513A
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英俊 田口
Hidetoshi Taguchi
佳弘 奥村
Yoshihiro Okumura
巧 引地
Takumi Hikichi
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Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/26Rotors specially for elastic fluids
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Abstract

Figure 2022130751000001
【課題】作動流体の流れの淀みを減少させて効率的な圧縮を達成する。
【解決手段】本開示のインペラ(2)は、ハブ表面(25)を有するハブ(20)と、ハブ(20)のハブ表面(25)に固定された翼(21,22)と、を備えている。ハブ表面(25)は、半径方向の内側に位置する凹曲面部(25p)と、半径方向の外側に位置する平面部(25q)とを有する。本開示の遠心圧縮機(100)は、インペラ(2)と、インペラ(2)を囲むシュラウド壁(3)と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本開示は、インペラ及びそれを用いた遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機において、作動流体は、インペラによって加速される。速度を圧力に変換することによって、作動流体が減速されて圧縮される。作動流体を減速するためには、流路断面積を拡大する必要がある。つまり、作動流体の圧力は、主に、ディフューザによって増大される。ただし、インペラによって加速された作動流体の速度は音速に近いため、インペラの流路からディフューザに移る過程で大きい損失が発生しがちである。そこで、一般的なインペラは、その外周部において流路断面積が拡大するように設計されている。
特開2015-212551号公報
当業者に知られているように、インペラの流路の出口の近傍において、作動流体の流れが淀む。この傾向は、小型かつ高圧縮比の遠心圧縮機で顕著である。作動流体の流れの淀みを減少させることができれば、より効率的な圧縮が可能である。
本開示は、作動流体の流れの淀みを減少させて効率的な圧縮を達成するための技術を提供する。
本開示は、
ハブ表面を有するハブと、
前記ハブの前記ハブ表面に固定された複数の翼と、
を備え、
前記ハブ表面は、半径方向の内側に位置する曲面部分と、前記半径方向の外側に位置する平面部分とを有する、
インペラを提供する。
本開示の技術によれば、作動流体の流れの淀みを減少させて効率的な圧縮を達成できる。
図1は、本開示の第1実施形態に係る遠心圧縮機の断面図である。 図2は、図1に示す遠心圧縮機のインペラの子午面投影図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4Aは、図2の部分的拡大図である。 図4Bは、環状凹部の他の一例の拡大断面図である。 図5は、曲面部分と平面部分との他の位置関係を示す図である。 図6は、曲面部分と平面部分との境界の位置を示すインペラの平面図である。 図7は、曲面部分と平面部分との境界の位置を示すインペラの他の平面図である。 図8は、本開示の第2実施形態に係る流体機械の構成図である。 図9は、実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって流路断面積を算出した結果を示すグラフである。 図10は、実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって作動流体の子午面流速を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。 実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって静圧を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。 図12は、実施例及び比較例のインペラについて、作動流体の流速を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すコンター図である。 図13は、従来の遠心圧縮機の子午面投影図の部分拡大図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、効率的な圧縮を妨げる原因について鋭意検討した。その結果、以下の2つの主要な原因に気付き、本開示を想到するに至った。
図13は、従来の遠心圧縮機の子午面投影図の一部を拡大して示している。太い矢印線は、作動流体の主流を表している。遠心圧縮機において、インペラ120とシュラウド壁103との間には隙間shがある。この隙間shは、細い矢印線で示すように、翼間の流路からの作動流体の漏れを生じさせる。作動流体の漏れは、エッカート渦の一因となる。環状の矢印線で示すように、エッカート渦は、インペラ120の外周部で作動流体の流速が低下することによって成長する。特に、流量への寄与が大きいシュラウド壁103側において、エッカート渦は、スムーズな流れを阻害する。エッカート渦による損失を抑制できれば、効率的な圧縮を達成できる、つまり、高い圧縮比を達成できると考えられる。
「エッカート渦」とは、インペラの外周部で生じる渦のことであり、流速の低下及び圧力の損失をもたらす。「インペラの外周部」は、インペラの翼間の流路の下流部分を意味する。
効率的な圧縮を妨げる他の1つの原因は、翼幅方向における作動流体の流速分布にあると考えられる。すなわち、作動流体の流速は、シュラウド壁の近傍で相対的に速く、ハブの近傍で相対的に遅い。ディフューザにおける効率的な圧力上昇のためには、翼幅方向の流速分布は極力小さいことが望ましいと考えられる。
なお、特許文献1においては、インペラとシュラウド壁とが一体化されていることが前提である。シュラウド壁がインペラとともに回転するため、高い回転数(例えば、外周周速500m/s以上)で運転されるべき遠心圧縮機に特許文献1の技術を適用することは困難である。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係るインペラは、
ハブ表面を有するハブと、
前記ハブの前記ハブ表面に固定された翼と、
を備え、
前記ハブ表面は、半径方向の内側に位置する曲面部分と、前記半径方向の外側に位置する平面部分とを有する。
第1態様によれば、エッカート渦の成長が抑制され、インペラの外周部で作動流体がスムーズに流れる。結果として、効率的な圧縮が達成されうる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係るインペラでは、前記平面部分は、前記半径方向に平行であってもよい。このような構成によれば、流路断面積を適度に減少させることができるので、作動流体の流量の大幅な減少を回避しつつ、上記した効果を得ることができる。
本開示の第3態様において、例えば、第1又は第2態様に係るインペラでは、前記インペラの回転軸を含む子午面に前記翼を回転投影することによって得られる子午面投影図において、前記翼の輪郭は、前記ハブ表面の前記平面部分に向かい合う曲線部分を含んでいてもよい。このような構成によれば、作動流体の流量を十分に確保することができる。
本開示の第4態様において、例えば、第1から第3態様のいずれか1つに係るインペラでは、前記ハブは、回転軸に平行な方向における一端側に位置する上面と、前記回転軸に平行な方向における他端側に位置する下面とを有していてもよく、前記ハブの前記下面には、前記下面から前記上面に向かって窪んでいる環状凹部が設けられていてもよく、前記ハブを軸方向から平面視したとき、前記環状凹部は、前記ハブ表面の前記平面部分よりも前記内側に収まっていてもよい。このような構成によれば、ハブの内周部への応力の集中を緩和できるとともに、ハブの外周部の軸方向への変位を抑制できる。
本開示の第5態様において、例えば、第4態様に係るインペラでは、前記環状凹部は、前記半径方向における外周側に外周部を有していてもよく、前記回転軸を含む平面内において、前記環状凹部の前記外周部は直線形状であってもよい。このような構成によれば、ハブの下面の内周側の部分が軸方向に突出することを抑えつつ、ハブの下面の内周側の部分に生じる応力を緩和することができる。
本開示の第6態様において、例えば、第5態様に係るインペラでは、前記回転軸を含む平面内において、前記外周部と前記ハブの前記下面とが接点P1において接していてもよく、前記回転軸に平行かつ前記接点P1を通る直線と、前記ハブ表面との交点を接点P2とするとき、前記接点P1における前記環状凹部の前記外周部の、前記回転軸に直交する平面に対する傾きは、前記接点P2における前記ハブ表面の、前記回転軸に直交する平面に対する傾きよりも小さくてもよい。このような構成によれば、インペラの外周端における剛性の低下を抑えつつ、ハブの下面の内周側の部分に生じる応力をより効果的に緩和することができる。
本開示の第7態様に係る遠心圧縮機は、
第1から第6態様のいずれか1つのインペラと、
前記インペラを囲むシュラウド壁と、
を備えている。
第5態様によれば、高い圧縮比を達成できる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態に係る遠心圧縮機100の断面を示している。本実施形態の遠心圧縮機100は、シャフト11、インペラ2、バックプレート13及びハウジング15を備えている。インペラ2は、シャフト11に固定されている。バックプレート13は、インペラ2の下面に向かい合う位置に配置されている。インペラ2は、ハウジング15に収容されている。遠心圧縮機100は、シャフト11の回転によって駆動され、作動流体を圧縮する。本明細書では、インペラ2の回転軸Oに平行な方向を「軸方向」と称する。回転軸Oに垂直な方向を「半径方向」と称する。
インペラ2は、ハブ20、複数の主翼21(full blade)及び複数の副翼22(splitter blade)を有する。ハブ20は、上面23、下面24及びハブ表面25を有する。上面23は、軸方向の一端側に位置する面である。下面24は、軸方向の他端側に位置する面である。上面23が相対的に小さい直径を有し、下面24が相対的に大きい直径を有する。上面23及び下面24は、それぞれ、平坦な面である。ハブ表面25は、上面23と下面24との間に位置している面である。ハブ20は、回転軸Oに沿って上面23から下面24に向かって滑らかに拡径している。主翼21及び副翼22は、ハブ20に固定され、ハブ表面25の上に放射状に設けられている。主翼21及び副翼22は、インペラ2の周方向に交互に並んでいる。副翼22は、主翼21よりも短い翼である。これらの翼間にインペラ2の流路が形成されている。
副翼22は必須ではなく、省略されていてもよい。
ハウジング15は、シュラウド壁3、周縁部材17及びフロント部材18を有する。シュラウド壁3は、インペラ2に沿う形状を有するとともに、インペラ2を囲っている。シュラウド壁3は、インペラ2を超える位置まで軸方向に延びて吸入口12を形成している。インペラ2の外周端よりも半径方向の外側において、シュラウド壁3とバックプレート13との間には、ディフューザ26が形成されている。ディフューザ26は、羽根無しディフューザであってもよく、羽根付きディフューザであってもよい。周縁部材17は、インペラ2の周囲に渦巻き室16を形成している。渦巻き室16は、ディフューザ26に連通している。
図2は、インペラ2の回転軸Oを含む子午面に主翼21及び副翼22を回転投影することによって得られる子午面投影図(回転投影図)である。図3は、図2の部分拡大図である。子午面投影図は、回転軸Oを中心としてインペラ2を回転させたときに得られる主翼21及び副翼22の軌跡をインペラ2の回転軸Oを含む縦断面に書き加えることによって得られる図である。
本実施形態において、ハブ表面25は、曲面部分25p及び平面部分25qを有する。曲面部分25pは、半径方向の内側に位置する部分である。曲面部分25pは、凹形状を有する。詳細には、曲面部分25pは、軸方向に関して、上面23から下面24に向かって凸状である。平面部分25qは、半径方向の外側に位置する部分である。子午面投影図において、曲面部分25pは曲線状の輪郭を示し、平面部分25qは直線状の輪郭を示す。
図13に示すように、従来のインペラ120において、ハブ表面125は、曲面のみで構成されている。
これに対し、本実施形態では、ハブ表面25は、その外周部において平面部分25qを有する。平面部分25qによれば、翼間の流路の高さが減少するので、従来のインペラ120を基準とすると、流路断面積が減少する。平面部分25qの区間において、流路断面積は概ね一定である。流路断面積の拡大を抑えると作動流体の流速が上がる。これにより、エッカート渦の成長が抑制され、インペラ2の外周部で作動流体がスムーズに流れる。結果として、効率的な圧縮が達成されうる。
流路断面積は、ハブ20の形状及び/又はシュラウド壁3の形状を変更することによって増減する。作動流体の流速は、シュラウド壁3の近傍で速く、ハブ20の近傍で遅い。そのため、シュラウド壁3の形状を変更することによって流路断面積を減らす場合、言い換えれば、主翼21及び副翼22の翼幅を減らすことによって流路断面積を減らす場合、流量への影響が大きくなりすぎる可能性がある。本実施形態では、ハブ20の形状の変更によって流路断面積が減らされている。このような構成によれば、流量を十分に確保しつつ、所望の効果を得ることができる。
また、ハブ20に平面部分25qを設けて流路を狭めることによって、ハブ20の近傍における作動流体の流速が上昇する。これに伴い、シュラウド壁3の近傍において、作動流体の流速の低下が抑制される、あるいは、流速が上昇する。ハブ20の外周部の厚みを増やして流路を狭めることによる影響は、シュラウド壁3の近傍の流れよりもハブ20の近傍の流れに強く及ぶ。そのため、翼間の流路の出口であるインペラ2の外周端において、ハブ20の近傍の流速とシュラウド壁3の近傍の流速との差が縮小する。すなわち、作動流体の高速な流れが整えられ、翼幅方向の流速分布が減少する。結果として、ディフューザ26における圧力変換の効率が高まる。
例えば、ディフューザ26が羽根付きディフューザである場合、次のような効果が期待される。すなわち、作動流体の流速分布が小さい場合、羽根(vane)に作動流体が均一な速度及び角度で衝突し、作動流体の流れが乱れにくい。その結果、より高い圧縮比を達成できる。
また、平面部分25qは、ハブ20の外周部に存在するので、平面部分25qによってハブ20の外周部の厚さが増加する。これにより、ハブ20の外周部がハブ20の内周部によって精度よく支えられる。
本実施形態において、平面部分25qは、半径方向に平行である。このような構成によれば、流路断面積を適度に減少させることができるので、作動流体の流量の大幅な減少を回避しつつ、上記した効果を得ることができる。ただし、平面部分25qが半径方向に対して傾斜していてもよい。
図2に示す子午面投影図において、主翼21の先端の輪郭、副翼22の先端の輪郭及びシュラウド壁3の輪郭は、いずれも曲線である。言い換えれば、主翼21及び副翼22の輪郭は、ハブ表面25の平面部分25qに向かい合う曲線部分を含んでいる。主翼21及び副翼22の輪郭を構成する曲線は、軸方向に関して、上面23から下面24に向かって凸状である。本実施形態では、各輪郭は、曲線のみで構成されている。このような構成によれば、作動流体の流量を十分に確保することができる。「主翼21の先端」とは、主翼21のシュラウド壁3に向かい合う端部を意味する。「副翼22の先端」とは、副翼22のシュラウド壁3に向かい合う端部を意味する。
図3に示すように、本実施形態では、曲面部分25pと平面部分25qとが互いに隣接している。この場合、インペラ2の作製が容易である。
子午面投影図において、主翼21とハブ表面25との境界線の全長を主翼21の翼面長さと定義する。主翼21の上流端の位置を0%の位置と定義し、主翼21の下流端の位置を100%の位置と定義する。このとき、曲面部分25pと平面部分25qとの境界Bは、翼面長さの75%の位置から90%の位置の範囲に存在しうる。つまり、半径方向に関する平面部分25qの長さは、翼面長さの10%以上25%以下でありうる。平面部分25qの長さを適切に調整することによって、上記した効果を十分に得ることができる。
図2及び図3に示すように、インペラ2の下面24は平坦な面である。インペラ2の下面24には、上面23から下面24に向かう方向に突出した部分が設けられていない。このような構成は、遠心圧縮機100の小型化にとって有利である。
ハブ20の下面24には環状凹部27が設けられている。環状凹部27は、下面24から上面23に向かって窪んでいる部分である、ハブ20を軸方向から平面視したとき、環状凹部27は、ハブ表面25の平面部分25qよりも内側に収まっている。本実施形態では、下面24も平坦な面であるため、平面部分25qを構成している部分のハブ20の厚さは一定である。従来のインペラ120(図13参照)を基準とすると、平面部分25qを構成している部分のハブ20の厚さは増えている。言い換えれば、ハブ20の外周部の剛性が上がっている。
ハブ20は、ハブ20、主翼21及び副翼22に加わる遠心力を支えているため、ハブ20の内周部に応力が集中する。環状凹部27は、ハブの内周部への応力の集中を緩和する役割を果たす。さらに、平面部分25qよりも内側に環状凹部27が設けられていると、平面部分25qの厚さが環状凹部27によって消費されない。ハブ20が最も薄くなる外周部において、平面部分25qによる厚さの増加と相俟って、ハブ20の厚さを十分に確保することができる。これにより、ハブ20の外周部の軸方向への変位を抑制できる。
図4Aは、図2を部分的に拡大して示している。図4Aは、回転軸Oを含むハブ20の縦断面でもある。環状凹部27の輪郭の一部又は全部は、円弧形状を有する。このような構成によれば、ハブ20の下面24の内周側の部分が軸方向に突出することを抑えつつ、ハブ20の下面24の内周側の部分に生じる応力を緩和することができる。
図4Aの縦断面において、環状凹部27の接線L1とハブ20の下面24とのなす角度θ1は、例えば、45度以下である。角度θ1は、30度以上40度以下の範囲にあってもよい。接線L1は、環状凹部27の輪郭の接線であって、環状凹部27とハブ20の下面24の外周側の部分24bとの接点P1を通る接線である。接点P1は、環状凹部27とハブ20の下面24との境界線上の点である。このような構成によれば、環状凹部27の表面への応力を低減できるとともに、ハブ20の下面24の内周側の部分24aに生じる応力をより効果的に緩和することができる。
図4Bは、変形例に係る環状凹部270の拡大断面図である。環状凹部270は、内周側の部分27a及び外周側の部分27b(外周部)を含む。内周側の部分27aは、円弧形状の輪郭を有し、ハブ20の下面24の内周側の部分24aに接続している。外周側の部分27bは、直線形状の輪郭を有し、ハブ20の下面24の外周側の部分24bに接続している。内周側の部分27aと外周側の部分27bとは、半径方向における環状凹部270の中心よりも外周側で接続している。このような構成によれば、ハブ20の下面24の内周側の部分24aが軸方向に突出することを抑えつつ、ハブ20の下面24の内周側の部分24aに生じる応力を緩和することができる。
応力は、環状凹部270の中央付近に集中しやすい。環状凹部270の外周側の部分27bが平面形状を有することにより、環状凹部270の中央付近における応力の分布をハブ20の内部側、すなわち、上面23に寄せることができる。これにより、環状凹部270の中央付近の表面の応力、及び、ハブ20の下面24の内周側の部分24a(間接的にシャフト11と接続する部分)に生じる応力を緩和することができる。
図4Bの断面において、環状凹部270の外周側の部分27bと基準平面R1とのなす角度θ2は、例えば、45度以下である。角度θ2は、30度以上40度以下の範囲にあってもよい。このような構成によれば、環状凹部270の表面への応力を低減できるとともに、ハブ20の下面24の内周側の部分24aに生じる応力をより効果的に緩和することができる。基準平面R1は、ハブ20の下面24を含み、ハブ20の半径方向に平行な平面である。図4Bの断面では、基準平面R1は、直線で表される。
角度θ2は、ハブ表面25の接線L2と基準平面R2とのなす角度φ以下であってもよい。このような構成によれば、インペラ2の外周端における剛性の低下を抑えつつ、ハブ20の下面24の内周側の部分24aに生じる応力をより効果的に緩和することができる。接線L2は、接点P2を通る接線である。基準平面R2は、接点P2を通り、ハブ20の半径方向に平行な平面である。接点P2は、基準平面R3とハブ表面25との交点である。基準平面R3は、環状凹部270とハブ20の下面24との接点P1を通り、軸方向に平行であり、半径方向に垂直な平面である。図4Bの断面では、基準平面R2及びR3は、直線で表される。
角度θ2は、接点P1における環状凹部24の外周側の部分27bの基準平面R1に対する傾き(鋭角側の傾き)ある。角度φは、接点P2におけるハブ表面25の基準平面R2に対する傾き(鋭角側の傾き)である。基準平面R1及び基準平面R2は、回転軸Oに直交する平面である。角度θ2は、角度φよりも小さくてもよい。
図5は、曲面部分25pと平面部分25qとの他の位置関係を示している。図5に示すように、曲面部分25pと平面部分25qとの間に遷移部分25rが設けられていてもよい。遷移部分25rは、平面であってもよく、曲面であってもよく、平面と曲面との組み合わせであってもよい。このような構成によれば、作動流体の流れが遷移部分25rで乱れにくいので、よりスムーズな流れを達成できる可能性がある。遷移部分25rの長さLは、例えば、翼面長さの1%以上10%以下である。
図6は、曲面部分25pと平面部分25qとの境界Bの位置を示すインペラ2の平面図である。副翼22は省略されている。図6に示す例において、曲面部分25pは、平面部分25qによって包囲されている。曲面部分25pと平面部分25qとの境界Bは、例えば円形である。つまり、平面部分25qが円環状である。このような構成によれば、インペラ2の作製が容易である。
図7は、曲面部分25pと平面部分25qとの境界Bの位置を示すインペラ2の他の平面図である。副翼22は省略されている。図7に示す例では、曲面部分25pと平面部分25qとの境界Bが直線状である。このような構成によれば、平面部分25qの流路方向の長さを、周方向の位置に対応して適切に調節することができる。その結果、より高い圧縮比を達成できる。
本実施形態の遠心圧縮機100において、インペラ2は、シュラウド壁3に対して相対的に回転する。インペラ2とシュラウド壁3とは分離されており、インペラ2のみが回転する。この場合、インペラ2の主翼21とシュラウド壁3との間には、隙間SHが存在する。インペラ2の副翼22とシュラウド壁3との間にも、隙間SHが存在する。作動流体の一部は、これらの隙間SHを乗り越え、エッカート渦の一因を作る。したがって、このタイプの遠心圧縮機に本開示の技術が特に有用である。ただし、インペラとシュラウド壁とが一体化されているタイプの遠心圧縮機に本開示の技術を適用できる可能性もある。
(第2実施形態)
図8は、本開示の第2実施形態に係る流体機械300の構成を示している。流体機械300は、遠心圧縮機100、タービン200及び燃焼器301を備えている。流体機械300は、ガスタービンシステムに使用されうる。シャフト11が遠心圧縮機100とタービン200とに共用されている。遠心圧縮機100は、図1を参照して説明した圧縮機である。作動流体は、例えば空気である。空気が遠心圧縮機100によって圧縮され、燃焼器301に供給される。燃焼器301において、燃料と圧縮空気との混合ガスを燃焼させる。燃焼ガスのエネルギーは、タービン200によって軸出力の形で取り出される。
遠心圧縮機100によれば、作動流体の流量を増加させることなく、高い圧縮比を達成できる。つまり、遠心圧縮機100を回転させるためのトルクを抑えつつ、タービン200の吸気圧力を上昇させることができる。その結果、流体機械300の効率が向上する。
(シミュレーションによる検証)
図9は、実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって流路断面積を算出した結果を示すグラフである。横軸は、流路の位置を翼面長さに対する割合で表した値を示している。主翼21の上流端の位置が0%に対応する。主翼21の下流端の位置が100%に対応する。縦軸は、流路断面積の正規化された値を示している。実施例のインペラによれば、約70%の位置から約100%の位置まで流路断面積が一定であった。これに対し、比較例のインペラの流路断面積は、約85%の位置まで連続的に減少するとともに、約85%の位置から増加に転じていた。
以下のシミュレーションは、図9に示す流路断面積を持つ実施例及び比較例のインペラについて行った。
図10は、実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって作動流体の子午面流速を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。横軸は、流路の位置を翼面長さに対する割合で表した値を示している。縦軸は、子午面流速を示している。「子午面流速」とは、子午面に平行な方向に関する速度成分で表される流速を意味する。流速は、ハブ表面の近傍における流速の正規化された値を示している。作動流体の種類は空気であり、インペラの回転数は107000rpmであった。
図10に示すように、実施例のインペラによれば、約85%の位置から流速が急激に上昇した。流速の急激な上昇は、慣性によって、平面部分25qの開始位置よりも下流の位置に現れた。これに対し、比較例のインペラによれば、流速は、約90%の位置まで漸増し、約90%の位置から100%の位置まで漸減した。
図11は、実施例及び比較例のインペラについて、上流端から下流端にわたって静圧を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。横軸は、流路の位置を翼面長さに対する割合で表した値を示している。縦軸は、ハブ表面の近傍における作動流体の静圧の正規化された値を示している。
図11に示すように、実施例のインペラによれば、静圧は、約85%の位置から急激に下がり、その後、回復に転じた。これに対し、比較例のインペラによれば、静圧は、100%の位置まで連続的に増加した。
図12は、実施例及び比較例のインペラについて、作動流体の流速を計算機シミュレーションによって算出した結果を示すコンター図である。色の濃い部分がマッハ数の小さい領域、つまり、空気の流れが淀んだ領域を表している。図12(a)が比較例のインペラのシミュレーション結果であり、図12(b)が実施例のインペラのシミュレーション結果である。図12(a)と図12(b)とを比べると理解できるように、実施例のインペラを使用したとき、色の濃い領域が明らかに減少した。
(実機による検証)
図9に示す流路断面積を持つ実施例及び比較例のインペラを用いて遠心圧縮機を作製し、所定の回転数及び所定の流量での圧縮比を調べた。作動流体として空気を用いた。本実施例のインペラを用いることにより、高回転条件下において、比較例に対して約10.6%の圧縮比の向上を確認した。
本開示の技術は、ガスタービンシステム、冷凍サイクル装置などに使用される遠心圧縮機に有用であり、小型かつ高回転型の遠心圧縮機に特に有用である。
2 インペラ
3 シュラウド壁
11 シャフト
12 吸入口
13 バックプレート
15 ハウジング
16 渦巻き室
17 周縁部材
18 フロント部材
20 ハブ
21 主翼
22 副翼
23 上面
24 下面
25 ハブ表面
25p 曲面部分
25q 平面部分
25r 遷移部分
26 ディフューザ
27,270 環状凹部
100 遠心圧縮機
200 タービン
300 流体機械
301 燃焼器
O 回転軸
SH 隙間
B 境界

Claims (7)

  1. ハブ表面を有するハブと、
    前記ハブの前記ハブ表面に固定された複数の翼と、
    を備え、
    前記ハブ表面は、半径方向の内側に位置する曲面部分と、前記半径方向の外側に位置する平面部分とを有する、
    インペラ。
  2. 前記平面部分は、前記半径方向に平行である、
    請求項1に記載のインペラ。
  3. 前記インペラの回転軸を含む子午面に前記翼を回転投影することによって得られる子午面投影図において、前記翼の輪郭は、前記ハブ表面の前記平面部分に向かい合う曲線部分を含む、
    請求項1又は2に記載のインペラ。
  4. 前記ハブは、回転軸に平行な方向における一端側に位置する上面と、前記回転軸に平行な方向における他端側に位置する下面とを有し、
    前記ハブの前記下面には、前記下面から前記上面に向かって窪んでいる環状凹部が設けられており、
    前記ハブを軸方向から平面視したとき、前記環状凹部は、前記ハブ表面の前記平面部分よりも前記内側に収まっている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のインペラ。
  5. 前記環状凹部は、前記半径方向における外周側に外周部を有し、
    前記回転軸を含む平面内において、前記環状凹部の前記外周部は直線形状である、
    請求項4に記載のインペラ。
  6. 前記回転軸を含む平面内において、前記外周部と前記ハブの前記下面とが接点P1において接し、
    前記回転軸に平行かつ前記接点P1を通る直線と、前記ハブ表面との交点を接点P2とするとき、
    前記接点P1における前記環状凹部の前記外周部の、前記回転軸に直交する平面に対する傾きは、前記接点P2における前記ハブ表面の、前記回転軸に直交する平面に対する傾きよりも小さい、
    請求項5に記載のインペラ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のインペラと、
    前記インペラを囲むシュラウド壁と、
    を備えた、遠心圧縮機。
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