以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ、ステップの順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されてはいない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
<構成及び機能:照明演出システム1>
以下の実施の形態に係る照明演出システム1について説明する。
図1は、実施の形態に係る照明演出システム1を示すブロック図である。
図1に示すように、照明演出システム1は、照明装置40から出射する光によって周囲を照明する照明態様を調整することによって、所定領域内に存在している人を誘導することができるシステムである。例えば、本実施の形態の照明演出システム1は、照明態様を調整することによって人を誘導して所定領域内における任意の個所に人を集めたり、任意の個所に存在している人を照明によって留めたり、混雑している任意の個所から人を照明によって分散させたりすることができる。
このような照明演出システム1は、例えば、公園、遊園地、駅、大規模施設等のように、人が多く集まる場所において、人を誘導する必要のある個所に用いられる。
照明演出システム1は、撮像部10と、第1サーバ20と、第2サーバ30と、コントローラ32と、照明装置40とを備えている。
[撮像部10]
撮像部10は、所定領域を撮像する。つまり、撮像部10は、所定領域を撮像することができるように配置されている。
ここで、所定領域は、撮像部10が撮像する対象となる領域であり、1つの領域又は2以上に区分された領域を含んでいる。具体的には、所定領域は、第1領域、及び、第1領域とは別の領域である第2領域を含んでいる。第1領域、及び、第2領域は、あくまでも一例であり、領域は3つ以上に区分されていてもよい。
本実施の形態では、撮像部10は、1以上設けられている。例えば、図2に示すように、1つの撮像部10で1以上の領域を撮像したり、複数の撮像部10で1つの領域を撮像したりすることがある。図2は、1以上の撮像部10で1以上の領域を撮像する場合を示した模式図である。
図2のaに示すように、1つの撮像部10は、所定領域に含まれる領域A、Bを撮像することができてもよい。つまり、1つの撮像部10は、1以上の領域を同時に撮像してもよい。また、図2のbに示すように、1つの撮像部10は、所定領域の一部の領域Cだけを撮像してもよい。なお、1つの撮像部10は、所定領域全体を撮像してもよい。また、図2のcに示すように、複数の撮像部10によって、所定領域の一部の領域Dを撮像してもよい。また、複数の撮像部10によって、所定領域全体を撮像してもよい。つまり、所定領域が1以上の領域に区分された場合、1以上の撮像部10は、所定領域に含まれる2以上に区分された領域を撮像してもよい。
図1に示すように、撮像部10は、所定領域を所定周期で撮像し、撮像した画像を所定周期で第1サーバ20に出力する。ここで、画像は、静止画像及び動画像を含む。
[第1サーバ20]
第1サーバ20は、撮像部10と第2サーバ30との間の通信経路上に間に接続されている。第1サーバ20は、所定領域における人の混雑度を変化させる条件を設定する。第1サーバ20は、算出部21と、判定部22とを有する。第1サーバ20は、サーバの一例である。なお、当該条件の設定は、第2サーバ30がしてもよい。この場合、第2サーバ30は、サーバの一例となる。混雑度を変化させる条件は、後述する第1閾値及び第2閾値等を含む。つまり、混雑度を変化させる条件として、第1閾値及び第2閾値を設定する。
算出部21は、撮像部10から所定周期で画像を取得する。算出部21は、撮像部10が撮像した画像に基づいて、画像に含まれる人の混雑度を算出する。具体的には、算出部21は、画像に含まれる1以上の人をそれぞれ抽出し、抽出した1以上の人の占有率を算出することで混雑度を算出する。
図3に示すように、算出部21は、画像に基づいて占有率を算出する。図3は、領域Aを撮像した画像に含まれる人の占有率を示す図である。
混雑度は、撮像部10が所定領域を撮像した画像において、画像の中に含まれる人の占有率を算出することで得られる。例えば、図3では、人と対向するように水平方向に沿って所定領域の一部である領域Aが撮像された画像の場合、画像内における領域Aの約半分程度が人によって占められているため、この画像では、占有率は約50%となる。例えば、鉛直方向に沿って領域Aが撮像された画像の場合、画像内における領域Aの約半分程度が人によって占められていれば、その画像では、占有率は約50%となる。このため、占有率は、単純に画像全体の面積に対して人が占有している割合に限定されない。占有率は、領域Aに対して人が占有している割合である。
また、図1に示すように、算出部21は、例えば、CPU等のプロセッサが、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。算出部21は、LSI及びASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
また、算出部21は、所定領域が複数の領域を有する場合、複数の領域のそれぞれに対して占有率を算出することで、複数の領域のそれぞれに対する混雑度を算出する。算出部21は、算出した混雑度を判定部22に出力する。
判定部22は、算出部21が算出した混雑度を算出部21から取得すると、算出された画像に含まれる人の混雑度に応じた判定結果を照明制御部31に出力する。
具体的には、判定部22は、混雑度が第1閾値以上と判定すると、混雑度が第1閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。また、判定部22は、混雑度が第1閾値未満であり、第1閾値よりも小さい第2閾値以上と判定すると、混雑度が第1閾値未満第2閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。また、判定部22は、混雑度が第2閾値未満と判定すると、混雑度が第2閾値未満であるとする判定結果を第2サーバ30に出力する。
混雑度が第1閾値以上となる領域は、例えば第1領域であり、混雑度が第1閾値未満となる領域は、例えば第2領域である。言い換えれば、所定領域には、混雑度が第1閾値以上となる第1領域と、混雑度が第1閾値未満となる第2領域とが形成されている。
また、図4に示すように、混雑度によって、混雑しているか、普通であるか、閑散としているかを判定部22が判定する上で、領域ごとに閾値(第1閾値及び第2閾値)が設定されていてもよい。図4は、領域ごとに設定された閾値を示す図である。図4に示す閾値は、一例であり、例示された値に限定されない。
例えば、領域Aでは、混雑度が第2閾値として設定した20%未満であれば、判定部22は、閑散としていると判定できる。また、領域Aでは、混雑度が第1閾値として設定した60%未満であり、第2閾値として設定した20%以上であれば、判定部22は、普通の混雑度であると判定できる。また、領域Aでは、混雑度が第1閾値として設定した60%以上であれば、判定部22は、混雑していると判定できる。もう一つ例を挙げれば、領域Bでは、混雑度が第2閾値として設定した30%未満であれば、判定部22は、閑散としていると判定できる。また、領域B、Cでは、混雑度が第1閾値として設定した70%未満であり、第2閾値として設定した30%以上であれば、判定部22は、普通の混雑度であると判定できる。また、領域B、Cでは、混雑度が第1閾値として設定した70%以上であれば、判定部22は、混雑していると判定できる。また、領域Dでは、混雑度が第1閾値として設定した70%未満であり、第2閾値として設定した40%以上であれば、判定部22は、普通の混雑度であると判定できる。また、領域Dでは、混雑度が第1閾値として設定した70%以上であれば、判定部22は、混雑していると判定できる。
[第2サーバ30]
図1に示すように、第2サーバ30は、第1サーバ20とコントローラ32との間の通信経路上に間に接続されている。第2サーバ30は、照明制御部31を有する。
照明制御部31は、混雑度に基づいて、照明装置40の照明演出を変更する。言い換えれば、照明制御部31は、判定部22の判定結果に応じた照明演出で照明装置40を点灯させる。
具体的には、照明制御部31は、混雑度が第1閾値以上であれば、所定領域において、人を分散させる効果のある照明演出である第1照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、人は、不快に感じると、その場所から立ち去ろうとする傾向がある。不快に感じる場合は、人に赤色の光が照射されたりする場合、人にフラッシュ光が照射されたりする場合等であることが知られている。そこで、所定領域内が人で混雑している場合、所定領域内の混雑度を解消するために、照明制御部31は、人で混雑している所定領域に対して、第1照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、第1照明演出は、人を分散させる効果のある照明演出であり、例えば、赤色の光を出射したり、フラッシュ光を出射したりする等の照明演出である。この第1照明演出によって、人は所定領域から立ち去ることで、所定領域内の混雑度が解消される。
また、照明制御部31は、混雑度が第1閾値未満であり、第1閾値よりも小さい第2閾値以上であれば、所定領域において、人を留まらせる効果のある照明演出である第2照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、人は、リラックスできるような落ち着きのある印象を感じると、その場所に留まろうとする傾向がある。落ち着きのある印象を感じる場合は、人に黄色からオレンジ色の光が照射されたりする場合、人に自然のような揺らぎのある光が照射されたりする場合等であることが知られている。自然のような揺らぎのある光は、明るさの変化と連動して、黄色からオレンジ色の間で光色が変化する光である。そこで、所定領域内に人を留めようとする場合、照明制御部31は、所定領域に対して、第2照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、第2照明演出は、人を留まらせる効果のある照明演出であり、例えば、黄色からオレンジ色の光を出射したり、自然のような揺らぎのある光を出射したりする等の照明演出である。また、第2照明演出は、第1照明演出よりも光の明るさが明るい演出である。この第2照明演出によって、人は所定領域に留まることで、所定領域内でリラックスできる。
また、照明制御部31は、混雑度が第2閾値未満であれば、所定領域において、人を集める効果のある照明演出である第3照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、人は、安心を感じたりすると、その場所に集まろうとする傾向がある。安心を感じる場合は、人に青色の光が照射されたりする場合、人に躍動する揺らぎのある光が照射されたりする場合等であることが知られている。躍動する揺らぎのある光は、例えば明るさの変化と連動して光色の深みが変化する光である。そこで、所定領域内に人を集めようとする場合、照明制御部31は、所定領域に対して、第3照明演出で照明装置40を点灯させる。ここで、第3照明演出は、人を集める効果のある照明演出であり、例えば、青色の光を出射したり、人に躍動する揺らぎのある光を出射したりする等の照明演出である。また、第3照明演出は、第2照明演出よりも光の明るさが明るい演出である。この第3照明演出によって、人は所定領域に留まることで、所定領域内でリラックスできる。
このように、照明制御部31が照明装置40の照明演出を変更することで、人の感情に働きかける。本実施の形態では、照明制御部31が第1照明演出、第2照明演出及び第3照明演出のいずれかを実行することで、人の感情に働きかけて人を誘導する。
例えば、図5に示すように、所定領域に含まれる第1領域と第2領域とで照明演出を異ならせる場合がある。図5は、第1領域と第2領域とで照明演出を異ならせる場合を示した模式図である。
照明制御部31は、第1領域において、コントローラ32を介して第1照明演出で照明装置40を点灯させる。また、照明制御部31は、第2領域において、コントローラ32を介して第2照明演出又は第3照明演出で照明装置40を点灯させる。具体的には、第1領域は混雑している領域であるため、照明制御部31は、コントローラ32を介し、第1領域に配置されている照明装置40である第1照明装置40aを第1照明演出で点灯させることで第1領域を照明する。また、第2領域は混雑していない領域であるため、照明制御部31は、コントローラ32を介し、第2領域に配置されている照明装置40である第2照明装置40bを第2照明演出又は第3照明演出で点灯させることで第2領域を照明する。つまり、照明制御部31は、所定の照明装置40を所定の照明演出で照明させるための制御コマンドをコントローラ32に出力することで、コントローラ32を介して照明装置40の照明演出を制御する。ここで、制御コマンドには、1以上の照明装置40を識別するための固有ID、照明演出するための点灯態様等が含まれる。ここで、混雑している領域とは、混雑度が大きい領域である。混雑していない領域とは、混雑度が小さく、かつ、混雑度が普通又は閑散としている領域である。
また、照明制御部31は、第1領域から第2領域に向かって、第1照明演出から第2照明演出、又は、第1照明演出から第3照明演出に次第に変化するように、第1照明装置40a及び第2照明装置40bを点灯させる。このため、第1領域から第2領域に至っては、例えば、赤色の光から青色の光となるように、光色が次第に変化するように照明されたり、明るさ及び光の揺らぎが次第に大きくなるように照明されたりする。このように、混雑している領域から別の領域に向けて人を誘導するように、光が流れるような照明演出をする。
[コントローラ32]
コントローラ32は、1以上の照明装置40と、照明制御部31とを接続する通信経路上の間に接続されている。コントローラ32は、1以上の照明装置40を個別に又は一括して制御することができる。つまり、コントローラ32は、照明制御部31から1以上の照明装置40のそれぞれを所定の照明演出で照明させるための制御コマンドを取得すると、取得した制御コマンドに応じた照明装置40を所定の照明演出で照明させる。つまり、コントローラ32は、1以上の照明装置40のうちの制御コマンドに示される照明装置40を、制御コマンドに示される所定の照明演出で照明させるように制御する。
[照明装置40]
照明装置40は、例えば街路灯等の屋外用の照明装置、施設内に設置される施設用の照明装置等である。このような照明装置40は、光源、発光制御回路等で構成される。光源は、複数のLED(Light Emitting Diode)素子が実装された発光モジュールである。複数のLED素子のそれぞれは、赤色LEDチップ、青色LEDチップ、及び、緑色LEDチップを含み、発光制御回路は、各LEDチップの輝度を独立して制御可能である。つまり、照明装置40は、調光機能、及び、調色機能を備えている。
照明装置40は、コントローラ32から制御コマンドを取得すると、制御コマンドに応じた照明態様で点灯する。例えば、照明装置40は、調光機能として、光源が出射する光の明るさを複数の段階に調節することで、出射する光の明るさを暗くしたり、非常に明るくしたりすることができる。つまり、照明装置40は、出射する光の明暗を周期的に揺らがせることができる。また、照明装置40は、調色機能として、電球色等の低い色温度から温白色、昼白色又は昼光色等の高い色温度までの白色光を発することができる。つまり、照明装置40は、出射する光の色合いを周期的に揺らがせることができる。例えば、第1照明演出では、照明装置40は、出射する光の赤みを増したり赤みを減らしたりを繰り返すように、周期的に色温度を変更する。
なお、照明装置40は、照明演出として、出射する光の波長を変更することによって、出射する光の色を変更してもよい。
照明装置40は、所定領域に1以上設けられている。照明装置40は、所定領域を照明する。照明装置40が所定領域に複数設けられている場合、照明装置40は、第1領域を照明する照明装置である第1照明装置40aと、第2領域を照明する照明装置である第2照明装置40bとを含んでいる。なお、照明装置40は、第1照明装置40a及び第2照明装置40b等を含めたカテゴリ上の総称である。
例えば、照明装置40が1つだけ設けられている場合、照明装置40は、所定領域全体を照明することができる。また、照明装置40が複数設けられている場合、全ての照明装置40によって所定領域全体を照明することができる。また、所定領域が1以上の領域に区分された場合、例えば所定領域に第1領域及び第2領域が含まれているとき、第1照明装置40aが第1領域を照明し、第2照明装置40bが第2領域を照明することもできる。また、1つの照明装置40は、1つの領域を照明することができてもよく、2以上の領域を照明することができてもよい。また、2以上の照明装置40は、1つの領域を照明してもよい。
<動作>
次に、照明演出システム1の動作について説明する。
[動作例1]
本動作例では、1つの撮像部10が所定領域全体を撮像し、1つの照明装置40によって照明演出する場合について、図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態に係る照明演出システム1の動作を示すフローチャートである。なお、複数の撮像部10によって所定領域全体を撮像する場合も同様であるため、説明を省略する。
図6に示すように、撮像部10は、所定周期で所定領域を撮像する(S11)。撮像部10は、所定領域を撮像した画像を、所定周期で第1サーバ20に出力する。
第1サーバ20の算出部21は、撮像部10が撮像した画像に基づいて、画像に含まれる人の混雑度を算出する(S12)。また、撮像部10が複数存在する場合、第1サーバ20の算出部21は、それぞれの撮像部10から取得した画像に基づいて、所定領域内の混雑度を算出する。算出部21は、算出した混雑度を判定部22に出力する。
判定部22は、算出部21が算出した混雑度を算出部21から取得すると、算出された画像に含まれる人の混雑度に応じた判定結果を照明制御部31に出力する。
具体的には、判定部22は、混雑度が第1閾値以上か否かを判定する(S13)。判定部22は、混雑度が第1閾値以上と判定すると(S13でYES)、混雑度が第1閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
照明制御部31は、混雑度が第1閾値以上であり、所定領域内が混雑しているという判定結果を取得すると、人で混雑している所定領域に対して、第1照明演出で照明装置40を点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第1照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを照明装置40に出力する。
照明装置40は、コントローラ32を介して第1照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを取得すると、第1照明演出で点灯することで所定領域を照明する(S14)。これにより、人が所定領域から立ち去ることで、所定領域内の混雑度が解消される。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
また、判定部22は、混雑度が第1閾値未満と判定すると(S13でNO)、混雑度が第2閾値以上か否かを判定する(S15)。判定部22は、混雑度が第2閾値以上と判定、つまり第1閾値未満第2閾値以上と判定すると(S15でYES)、混雑度が第1閾値未満第2閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
照明制御部31は、混雑度が第1閾値未満第2閾値以上であり、所定領域内の混雑度が普通であるという判定結果を取得すると、所定領域に対して、第2照明演出で照明装置40を点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第2照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを照明装置40に出力する。
照明装置40は、コントローラ32を介して第2照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを取得すると、第2照明演出で点灯することで所定領域を照明する(S16)。これにより、人が所定領域に留まることで、所定領域内の混雑度を保つことができる。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
また、判定部22は、混雑度が第2閾値未満と判定すると(S15でNO)、混雑度が第2閾値未満であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
照明制御部31は、混雑度が第2閾値未満であり、所定領域内が閑散しているという判定結果を取得すると、所定領域に対して、第3照明演出で照明装置40を点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第3照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを照明装置40に出力する。
照明装置40は、コントローラ32を介して第3照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを取得すると、第3照明演出で点灯することで所定領域を照明する(S17)。これにより、人が所定領域に集まることで、所定領域内の混雑度を上げることができる。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
[動作例2]
本動作例では、1以上の撮像部10が所定領域のうちの第1領域及び第2領域を撮像し、かつ、第1領域を第1照明装置40aが照明演出し、第2領域を第2照明装置40bが照明演出する場合について、図6を用いて説明する。なお、本動作例について、動作例1と同様の処理については適宜説明を省略する。
図6に示すように、1以上の撮像部10は、所定周期で所定領域のうちの第1領域及び第2領域を撮像する(S11)。1以上の撮像部10のそれぞれは、第1領域及び第2領域を撮像した画像を、所定周期で第1サーバ20に出力する。
第1サーバ20の算出部21は、1以上の撮像部10のそれぞれが撮像した画像に基づいて、第1領域及び第2領域のそれぞれにおける、画像に含まれる人の混雑度を算出する(S12)。算出部21は、算出した混雑度を判定部22に出力する。
判定部22は、算出部21が算出した第1領域及び第2領域のそれぞれの混雑度を算出部21から取得すると、算出された画像に含まれる人の混雑度に応じた判定結果を照明制御部31に出力する。
具体的には、判定部22は、第1領域及び第2領域のそれぞれの混雑度が第1閾値以上か否かを判定する(S13)。判定部22は、第1領域の混雑度が第1閾値以上と判定すると(S13でYES)、第1領域の混雑度が第1閾値以上である(混雑している)とする判定結果を照明制御部31に出力する。また、判定部22は、第2領域の混雑度が第1閾値以上と判定すると(S13でYES)、第2領域の混雑度が第1閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
このように、判定部22によるステップS13の処理は、複数の領域を同時に並列して行ってもよい。以下の処理でも同様である。なお、領域ごとに直列的に行ってもよく、この場合、判定部22は、動作例1の処理を領域ごとに繰り返す。
照明制御部31は、混雑度が第1閾値以上であり、所定領域内が混雑しているという判定結果を取得すると、人で混雑している第1領域及び第2領域に対して、第1照明演出で第1照明装置40a及び第2照明装置40bをそれぞれ点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第1照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを、第1照明装置40a及び第2照明装置40bに出力する。
第1照明装置40a及び第2照明装置40bは、コントローラ32を介して第1照明演出で第1照明装置40a及び第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第1照明演出で第1照明装置40aが第1領域を照明し、第1照明演出で第2照明装置40bが第2領域を照明する(S14)。これにより、人が所定領域から立ち去ることで、所定領域内の混雑度が解消される。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
また、判定部22は、第1領域及び第2領域の少なくとも一方の混雑度が第1閾値未満と判定すると(S13でNO)、混雑度が第2閾値以上か否かを判定する(S15)。例えば、判定部22は、第1領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定すると(S15でYES)、第1領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上である(混雑度が普通)とする判定結果を照明制御部31に出力する。また、判定部22は、第2領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定すると(S15でYES)、第2領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
照明制御部31は、第1領域及び第2領域の少なくとも一方の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上であり、所定領域内の混雑度が普通であるという判定結果を取得すると、混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定された領域に対して、第2照明演出で照明装置40を点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第2照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを、混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定された領域に対応する照明装置40に出力する。
第1照明装置40a及び第2照明装置40bは、コントローラ32を介して第2照明演出で第1照明装置40a及び第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第2照明演出で第1照明装置40aが第1領域を照明し、第2照明演出で第2照明装置40bが第2領域を点灯することで所定領域を照明する(S16)。
別の例を挙げると、第1領域の混雑度が第1閾値以上と判定され、第2領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定された場合、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第1照明演出で第1照明装置40aを点灯させるための制御コマンドを第1照明装置40aに出力し、第2照明演出で第2領域に対応する第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを第2照明装置40bに出力する。
第1照明装置40aは、コントローラ32を介して第1照明演出で第1照明装置40aを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第1照明演出で第1領域を照明する。また、第2照明装置40bは、コントローラ32を介して第2照明演出で第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第2照明演出で第2領域を照明する。
なお、第2領域の混雑度が第1閾値以上と判定され、第1領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定された場合も、上述の記載と実質的に同様であるため、説明を省略する。
これにより、第2照明演出で点灯された領域には、人が留まることで、混雑度を保つことができる。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
また、判定部22は、第1領域及び第2領域の少なくとも一方の混雑度が第2閾値未満と判定すると(S15でNO)、混雑度が第2閾値未満である(閑散している)とする判定結果を照明制御部31に出力する。例えば、判定部22は、第1領域の混雑度が第2閾値未満と判定すると(S15でNO)、第1領域の混雑度が第2閾値未満であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。また、判定部22は、第2領域の混雑度が第2閾値未満と判定すると(S15でNO)、第2領域の混雑度が第2閾値未満であるとする判定結果を照明制御部31に出力する。
照明制御部31は、第1領域及び第2領域の少なくとも一方の混雑度が第2閾値未満であり、所定領域内が閑散しているという判定結果を取得すると、混雑度が第2閾値未満と判定された領域に対して、第3照明演出で照明装置40を点灯させる。つまり、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第3照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを、混雑度が第2閾値未満と判定された領域に対応する照明装置40に出力する。
第1照明装置40a及び第2照明装置40bは、コントローラ32を介して第3照明演出で第1照明装置40a及び第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第3照明演出で第1照明装置40aが第1領域を照明し、第3照明演出で第2照明装置40bが第2領域を点灯することで所定領域を照明する(S17)。
別の例を挙げると、第1領域の混雑度が第1閾値以上と判定され、第2領域の混雑度が第2閾値未満と判定された場合、照明制御部31は、コントローラ32を介して、第1照明演出で第1照明装置40aを点灯させるための制御コマンドを第1照明装置40aに出力し、第3照明演出で第2領域に対応する第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを第2照明装置40bに出力する。
第1照明装置40aは、コントローラ32を介して第1照明演出で第1照明装置40aを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第1照明演出で第1領域を照明する。また、第2照明装置40bは、コントローラ32を介して第3照明演出で第2照明装置40bを点灯させるための制御コマンドを取得すると、第3照明演出で第2領域を照明する。
なお、第2領域の混雑度が第1閾値以上と判定され、第1領域の混雑度が第2閾値未満と判定された場合、第1領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定され、第2領域の混雑度が第2閾値未満と判定された場合、第2領域の混雑度が第1閾値未満第2閾値以上と判定され、第1領域の混雑度が第2閾値未満と判定された場合も、上述の記載と実質的に同様であるため、説明を省略する。
これにより、第3照明演出で点灯された領域には、人が集まることで、混雑度を上げることができる。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
[動作例3]
本動作例では、領域ごとの混雑度に応じた照明演出について、図7を用いて説明する。
図7は、領域ごとの混雑度に応じた照明演出をする場合の照明演出システム1の動作を示す図である。図7における領域A、B、Cを照明する照明装置40は、それぞれ別々の照明装置であるが、便宜上、同一の符号を付して説明する。
図7のaに示すように、領域Aでは混雑度が普通、領域Bでは混雑、領域Cでは閑散としている場合、例えば、領域Aでは照明装置40が第2照明演出で照明し、領域Bでは照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Cでは照明装置40が第3照明演出で照明する。白い矢印で示すように、領域Bから領域Cに向かって第1照明演出から第3照明演出になるように次第に変化させる。これにより、混雑している領域Bの人を領域Cに向けて誘導することができる。
図7のbに示すように、領域Aでは混雑度が普通、領域Bでは混雑、領域Cでは混雑度が普通の場合、例えば、領域Aでは照明装置40が第2照明演出で照明し、領域Bでは照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Cでは照明装置40が第2照明演出で照明する。白い矢印で示すように、領域Bから領域Aに向かってかつ領域Bから領域Cに向かって第1照明演出から第2照明演出になるように次第に変化させる。これにより、混雑している領域Bの人を領域A、Cに向けて誘導することができる。
図7のcに示すように、領域Aでは混雑、領域Bでも混雑、領域Cでは閑散としている場合、例えば、領域Aでは照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Bでも照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Cでは照明装置40が第3照明演出で照明する。白い矢印で示すように、領域Aから領域Bに向かって第1照明演出で照明し、領域Bから領域Cに向かって、第1照明演出から第2照明演出になるように次第に変化させる。なお、領域Aから領域Bに向かって第1照明演出を変化させてもよい。これにより、混雑している領域A、Bの人を領域Cに向けて誘導することができる。
図7のdに示すように、領域Aでは混雑、領域Bでも混雑、領域Cでも混雑している場合、例えば、領域Aでは照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Bでも照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Cでも照明装置40が第1照明演出で照明する。白い矢印で示すように、領域Bから領域Cかつ領域Bから領域Aに向かって、第1照明演出を微妙に変化させてもよい。また、領域Aからさらにその外側へ向けて照明演出を変化させてもよく、領域Cからさらにその外側へ向けて照明演出を変化させてもよい。これにより、混雑している領域A、B、Cの人を領域A、B、Cの外側に向けて誘導することができる。
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明演出システム1の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態の照明演出システム1は、所定領域を撮像する撮像部10と、所定領域を照明する照明装置40と、所定領域における人の混雑度を変化させる条件を設定する第1サーバ20(サーバ)と、条件に基づいて、照明装置40の照明演出を変更する照明制御部31とを備えている。
これによれば、照明装置40の照明演出を変更することで、人の感情を左右させることができるため、所定領域に大勢の人が存在していても、光によってこれらの人を誘導することができる。
したがって、照明演出システム1では、大人数でも人を誘導することができる。
特に、人を誘導するための看板を用いたり、作業者によって誘導したりしなくてもよくなるため、照明演出システム1では、人を誘導するために必要なコストの高騰化を抑制することができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、第1サーバ20は、撮像部10が撮像した画像に基づいて算出された画像に含まれる人の混雑度を算出する算出部21を有する。そして、照明制御部31は、混雑度に基づいて、照明装置40の照明演出を変更する。
これによれば、人の混雑度に応じて照明装置40の照明演出を変更することで、人の感情を左右させることができるため、所定領域に大勢の人が存在していても、光によってこれらの人を誘導することで、混雑度を緩和したり、混雑を作り出したりすることができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、照明制御部31は、混雑度が第1閾値以上であれば、所定領域において、人を分散させる効果のある第1照明演出で照明装置40を点灯させる。
これによれば、第1照明演出によって、所定領域の混雑を緩和することができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、照明制御部31は、混雑度が第1閾値未満であり、第1閾値よりも小さい第2閾値以上であれば、所定領域において、人を留まらせる効果のある第2照明演出で照明装置40を点灯させる。
これによれば、第2照明演出によって、所定領域に人を留まらせることができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、照明制御部31は、混雑度が第2閾値未満であれば、所定領域において、人を集める効果のある第3照明演出で照明装置40を点灯させる。
これによれば、第3照明演出によって、所定領域に人を集めることができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、所定領域には、混雑度が第1閾値以上となる第1領域と、混雑度が第1閾値未満となる第2領域とが形成される。また、照明装置40は、第1領域を照明する照明装置である第1照明装置40aと、第2領域を照明する照明装置である第2照明装置40bとを含む。そして、照明制御部31は、第1領域において、第1照明演出で照明装置40を点灯させ、第2領域において、第2照明演出又は第3照明演出で照明装置40を点灯させる。
これによれば、所定領域において複数の領域が存在する場合、領域ごとの混雑度に応じて照明演出を変えることができるため、所定領域における人を適切に誘導することができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、照明制御部31は、第1領域から第2領域に向かって、第1照明演出から第2照明演出又は第3照明演出に次第に変化するように、第1照明装置40a及び第2照明装置40bを点灯させる。
これによれば、第1領域から第2領域に至るまで照明演出が変化しているため、人を誘導し易くなる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、撮像部10は、1以上設けられる。また、所定領域は、1以上の領域に区分される。そして、1以上の撮像部10は、1以上の領域を撮像する。
これによれば、例えば、1つの撮像部10で複数の領域を同時に撮像することができる。
また、例えば、複数の撮像部10で1つの領域を撮像することもできるため、複数の撮像部10が撮像した画像の解像度を上げることができる。これによって、画像内の人をより正確に認識することができるため、領域内における人の混雑度をより正確に把握することができる。
(実施の形態2)
<構成及び機能:照明演出システム1>
本実施の形態に係る照明演出システム1について図8を用いて説明する。
図8は、領域ごとに設定された誘因領域と非誘因領域とを示す図である。
本実施の形態では、図8に示すように、混雑度が高くても第2照明演出又は第3照明演出で照明装置40を点灯させたり、混雑度が普通でも第1照明演出又は第3照明演出で照明装置40を点灯させたり、混雑度が低くても第2照明演出又は第3照明演出で照明装置40を点灯させたりする点で実施の形態と相違する。本実施の形態の照明演出システム1の構成及び機能は、実施の形態1の構成及び機能と類似し、同一の構成及び機能については同一の符号を付して構成及び機能に関する詳細な説明を省略する。
本実施の形態における所定領域には、人を集めるための誘因領域と、誘因領域と異なる領域であり、人を誘因する必要のない非誘因領域とが含まれる。
誘因領域は、例えば混雑度が第2閾値以上(混雑度が普通以上)であっても、人を積極的に呼び集めるための領域である。このため、誘因領域では、第3照明演出で照明装置40が照明する。例えば、図8では、領域A1が人を集めたい(誘客したい)誘因領域に設定した場合、領域A1では第3照明演出で照明装置40が照明する。なお、誘因領域では、第2照明演出で照明装置40が照明してもよい。誘因領域及び非誘因領域の設定は、混雑度を変化させる条件に含まれる。つまり、混雑度を変化させる条件として、誘因領域及び非誘因領域を設定する。
また、非誘因領域は、例えば人を集める目的ではない領域である。例えば、図8では、領域A2が人を分散させたい(混雑を解消したい)非誘因領域に設定した場合、領域A2では第1照明演出で照明装置40が照明する。
また、非誘因領域は、人を留まらせたい領域を含む。例えば、図8では、領域A3が人を留まらせたい(滞留させたい)非誘因領域に設定した場合、領域A3では第2照明演出で照明装置40が照明する。
また、非誘因領域は、人を分散させたい領域も含む。例えば、図8では、領域A4、A5が人を分散させたい(回遊させたい)非誘因領域に設定した場合、領域A4、A5では第1照明演出で照明装置40が照明する。
なお、非誘因領域から誘因領域に変化する場合があり、その反対もありうる。例えば、公園内において、通常は非誘因領域であるが、イベントを開催する場合は非誘因領域が誘因領域に変化する。また、イベントが終了すれば、誘因領域から非誘因領域に変化する。このように、人の使用環境及び期間等によって、誘因領域か非誘因領域かが変化する。
なお、駅の通路等のような施設では、移動方向が決まっている場合がある。図9は、移動方向が決まっている場合の照明演出を示す図である。図9に示すように、領域Aでは混雑、領域Bでも混雑、領域Cでは閑散としている場合、例えば、領域Aでは照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Bでも照明装置40が第1照明演出で照明し、領域Cでも照明装置40が第1照明演出で照明する。白い矢印で示すように、領域Cから領域Bに向かって第1照明演出で照明し、領域Bから領域Aに向かって、第1照明演出で照明する。領域Cから領域B、及び、領域Bから領域Aに向かって、第1照明演出を変化させてもよい。これにより、領域Cの人を、領域Bを介して領域Aに向けて誘導することができる。
第1サーバ20の判定部22は、撮像部10が撮像した画像の領域において、その領域が誘因領域に設定されているか否かを判定する。なお、判定部22は、算出部21が算出した混雑度を算出部21から取得すると、算出された画像に含まれる人の混雑度に応じて、誘因領域か非誘因領域かを判定することもできる。判定部22は、混雑度を示す判定結果と、誘因領域か非誘因領域かを示す判定結果とを照明制御部31に出力する。
例えば、誘因領域であれば、混雑度が第1閾値以上であっても第2照明演出又は第3照明演出を実行することもある。また、例えば、非誘因領域であれば、混雑度が第2閾値以上であっても第1照明演出又は第2照明演出を実行することもある。
このため、照明制御部31は、判定部22から取得した判定結果が誘因領域であれば、コントローラ32を介して第3照明演出で照明装置40を点灯させる。また、照明制御部31は、判定部22から取得した判定結果が非誘因領域であれば、第1照明演出又は第2照明演出で照明装置40を点灯させる。
照明装置40は、誘因領域を照明する照明装置である図1の第3照明装置40cと、非誘因領域を照明する照明装置である図1の第4照明装置40dとを含む。つまり、第3照明装置40cは、誘因領域に配置されている照明装置である。また、第4照明装置40dは、誘因領域に配置されている照明装置である。第3照明装置40c及び第4照明装置40dは、実施の形態1の第1照明装置40a及び第2照明装置40bと同様である。なお、照明装置40は、第3照明装置40c及び第4照明装置40d等を含めたカテゴリ上の総称である。
照明制御部31は、所定の照明装置40を所定の照明演出で照明させるための制御コマンドをコントローラ32に出力することで、コントローラ32を介して照明装置40の照明演出を制御する。具体的には、照明制御部31は、所定領域における誘因領域の位置を示す情報を取得すると、コントローラ32を介して制御コマンドを出力することで、誘因領域に対して人を集める効果のある第3照明演出で照明装置40を点灯させる。
また、照明制御部31は、非誘因領域から誘因領域に向かって、第1照明演出から第3照明演出に次第に変化、又は、第2照明演出から第3照明演出に次第に変化するように、第3照明装置40c及び第4照明装置40dを点灯させる。このため、誘因領域から非誘因領域に至っては、例えば、赤色の光から青色の光となるように、光色が次第に変化するように照明されたり、明るさ及び光の揺らぎが次第に大きくなるように照明されたりする。
<動作>
次に、照明演出システム1の動作について説明する。
本動作例では、1つの撮像部10が所定領域全体を撮像し、1つの照明装置40によって照明演出する場合について、図10を用いて説明する。また、図6と同様の処理については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
図10は、実施の形態2に係る照明演出システム1の動作を示すフローチャートである。なお、複数の撮像部10によって所定領域全体を撮像する場合も同様であるため、説明を省略する。
まず、撮像部10は、所定周期で所定領域を撮像する(S11)。撮像部10は、所定領域を撮像した画像を、所定周期で第1サーバ20に出力する。
第1サーバ20の判定部22は、所定領域が非誘因領域であるか否かを判定する(S11a)。
判定部22は、所定領域が非誘因領域でなければ、つまり所定領域が誘因領域である場合(S11aでNO)、コントローラ32を介して第3照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを出力する。
照明装置40は、コントローラ32を介して第3照明演出で照明装置40を点灯させるための制御コマンドを取得すると、第3照明演出で点灯することで誘因領域を照明する(S17)。これにより、人が誘因領域に集まることで、所定領域内の混雑度を上げることができる。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
また、判定部22は、所定領域が誘因領域である場合(S11aでYES)、ステップS12に進み、その後の処理を行う。そして、照明演出システム1は、フローチャートを終了する。
なお、所定領域が複数の領域に区分されている場合も上述と同様である。
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明演出システム1の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態の照明演出システム1において、所定領域には、人を集めるための誘因領域が含まれる。そして、照明制御部31は、所定領域における誘因領域の位置を示す情報を取得すると、誘因領域に対して人を集める効果のある第3照明演出で照明装置40を点灯させる。
これによれば、第3照明演出によって、誘因領域に人を集めることができる。
また、本実施の形態の照明演出システム1において、所定領域には、誘因領域と異なる領域であり、人を誘因する必要のない非誘因領域が含まれる。また、照明装置40は、誘因領域を照明する照明装置である第3照明装置40cと、非誘因領域を照明する照明装置である第4照明装置40dとを含む。また、照明装置40の照明演出には、人を分散させる効果のある第1照明演出と、人を留まらせる効果のある第2照明演出とを含む。そして、照明制御部31は、非誘因領域から誘因領域に向かって、第1照明演出又は第2照明演出から第3照明演出に次第に変化するように、第3照明装置40c及び第4照明装置40dを点灯させる。
これによれば、第3照明演出によって誘因領域に人を集め、第1照明演出又は第2照明演出によって非誘因領域に人が集まらないようにすることができる。このため、人を集めたい場所と、人を集めたくない場所とを作り出すことができる。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態等に限定されるものではない。
例えば、本実施の形態における照明演出システムにおいて、第1サーバ及び第2サーバの少なくとも一方は、クラウドサーバに設けられていてもよい。また、第1サーバ及び第2サーバの少なくとも一方は、ローカルネットワーク上に設けられていてもよい。
また、本実施の形態における照明演出システム等に含まれるそれぞれの処理部は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
なお、上記実施の形態において、それぞれの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、それぞれの構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。それぞれの構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおけるそれぞれのステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつくそれぞれの種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。