JP2022119114A - 産業車両、産業車両の制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる産業車両、産業車両の制御方法およびプログラムを提供する。【解決手段】産業車両(無人フォークリフト)10は、走行体10Aと、昇降装置10Dを介して走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1と、レーザーセンサの出力に基づき走行体の位置と向きを演算する演算装置11と、位置と向きの演算結果に基づき走行体の走行を制御する制御装置13とを備え、制御装置が、走行体の走行の制御における精度と、走行体の加速度と、レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる加速度を上限として、走行体の走行を制御する。【選択図】図1
Description
本開示は、産業車両、産業車両の制御方法およびプログラムに関する。
特許文献1には、送受信されるレーザー光が荷物等で遮られないように構成されたレーザー式無人搬送車が開示されている。特許文献1に記載されているレーザー式無人搬送車である無人フォークリフトは、レーザー光を水平に360°回転しながら送信して、倉庫内に設置された反射板で反射されたレーザー光を受信するレーザースキャナと、レーザースキャナによる反射板の認識結果に基づいて走行する無人走行体とを備える。そして、この無人フォークリフトでは、レーザースキャナは、レーザースキャナの高さが変化するように昇降可能に設けられている。
特許文献1に記載の無人フォークリフトでは、昇降装置によってレーザースキャナが高い位置に移動された際に、走行体が走行する床面の傾きや走行時の走行体の振動の影響によってレーザースキャナと反射板との距離が変動する場合があるため、走行制御の精度を維持できるように、加減速の際の加速度や走行速度を十分余裕のある値に設定しなければならないことがあるという課題があった。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる産業車両、産業車両の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る産業車両は、走行体と、昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算する演算装置と、前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する制御装置とを備え、前記制御装置が、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御する。
本開示に係る産業車両の制御方法は、走行体と、昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、を備える産業車両を制御する方法であって、前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算するステップと、前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する際に、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御するステップとを含む。
本開示に係るプログラムは、走行体と、昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、を備える産業車両を制御する際に、前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算するステップと、前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する際に、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御するステップとをコンピュータに実行させる。
本開示の産業車両、産業車両の制御方法およびプログラムによれば、走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる。
<第1実施形態>
(無人フォークリフト10の基本的な構成および動作)
以下、本開示の第1実施形態に係る無人フォークリフトの構成および動作例について、図1~図4を参照して説明する。なお、各図において同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。図1は、本開示の実施形態に係る産業車両の一例としての無人フォークリフト10の構成例を示すブロック図である。図2は、図1に示す無人フォークリフト10の構成例を模式的に示す側面図である。図3は、本開示の実施形態に係る無人搬送システム1の概要を模式的に示す斜視図である。図4は、本開示の実施形態に係る無人搬送システム1の概要を模式的に示す側面図である。なお、本開示の実施形態に係る産業車両は、無人フォークリフトに限定されず、レーザー誘導方式の無人車両一般とすることができる。
(無人フォークリフト10の基本的な構成および動作)
以下、本開示の第1実施形態に係る無人フォークリフトの構成および動作例について、図1~図4を参照して説明する。なお、各図において同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。図1は、本開示の実施形態に係る産業車両の一例としての無人フォークリフト10の構成例を示すブロック図である。図2は、図1に示す無人フォークリフト10の構成例を模式的に示す側面図である。図3は、本開示の実施形態に係る無人搬送システム1の概要を模式的に示す斜視図である。図4は、本開示の実施形態に係る無人搬送システム1の概要を模式的に示す側面図である。なお、本開示の実施形態に係る産業車両は、無人フォークリフトに限定されず、レーザー誘導方式の無人車両一般とすることができる。
図1~図4に示すように、本開示の第1実施形態に係る無人フォークリフト10は、無人走行体(以下、走行体という)10Aと、荷役装置10Bと、レーザースキャナ10Cと、昇降装置10Dを備える。走行体10Aは、図3に示すように、倉庫40内等の走行環境に設置された複数の反射板50の認識結果に基づいて自己位置を推定し、倉庫40内の床面43上を自動走行する。図3に示すように、本実施形態に係る無人搬送システム1は、レーザー式無人搬送車である無人フォークリフト10と、倉庫40内に設けられた複数の反射板50と、荷物Nを保管する複数の棚70と荷物Nの床置きエリアを備えている。
反射板50は、倉庫40内の一般の壁41や防火壁42に固定されており、無人フォークリフト10からのレーザー光LAを反射するように所定の高さに配置されている。無人フォークリフト10の現在位置の推定精度を高める観点から、多数の反射板50が設けられていることが好ましい。
レーザースキャナ10Cは、昇降装置10Dを介して走行体10Aに設置され、走行環境(倉庫40内)に設置された複数の反射板50に対してレーザー光LAを送信し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1(図1参照)を有する。レーザースキャナ10Cは、昇降装置10Dによって走行体10Aに対して昇降可能に設けられており、レーザーセンサ10C1と不図示のレーザー光の走査装置とを用いてレーザー光LAを水平に360°回転させながら送信し、反射板50で反射されたレーザー光LA(反射光)を受信する。レーザースキャナ10Cは、レーザー光LAの受信結果として、レーザー光LAを送信してから受信するまでの時間、および、反射板50で反射されたレーザー光LAの移動方向角度を出力する。なお、本実施形態に係るレーザースキャナ10Cは、昇降装置10Dを介して、走行体10Aに取り付けられているが、荷役装置10Bに取り付けられていてもよい。
図1および図2に示すように、無人フォークリフト10は、走行体10Aの構成要素として、演算装置11と、走行装置12と、制御装置13とを備える。演算装置11は、レーザースキャナ10Cにより受信したレーザー光LAの受信結果に基づいて、レーザー光LAを反射した3つ以上の反射板50を認識し、レーザースキャナ10Cから反射板50までの距離と反射板50の角度(方位)とを算出する。具体的には、演算装置11は、レーザー光LAを送信してから受信するまでの時間に基づいて、レーザースキャナ10Cから反射板50までの距離を算出し、反射板50で反射されたレーザー光LAの移動方向角度に基づいて、反射板50の角度を算出する。そして、演算装置11は、反射板50までの距離と角度の算出結果に基づいて、無人フォークリフト10の現在位置と向きを推定する。すなわち、演算装置11は、3以上の反射板50に対するレーザーセンサ10C1の出力に基づき走行体10Aの現在の位置(Xc、Yc)と向き(θc)を演算する。ここで、(Xc、Yc)は例えば倉庫40で定められた2次元座標系における座標値、θcは基準となる方向に対する角度である。
走行装置12は、不図示の駆動装置とステアリング装置を内部に備え、荷置き作業および荷取り作業を行うために倉庫40内を走行する。制御装置13は、無人フォークリフト10の現在位置の推定結果に基づいて、走行体10Aが倉庫40内の予め設定された経路を走行するように走行装置12を制御する。すなわち、制御装置13は、演算装置11による走行体10Aの位置と向きの演算結果に基づき走行体10Aの走行を制御する。制御装置13は、加速度上限値テーブル14を含み、加速度上限値テーブル14に設定された加速度を上限として、走行体10Aの走行を制御する。また、制御装置13は、荷役装置10Bが荷置き作業および荷取り作業を行うように後述するリフト装置22を制御する。
無人フォークリフト10は、荷役装置10Bの構成要素として、フォーク21と、リフト装置22とを備えている。フォーク21は、昇降可能に設けられており、荷物Nを支持する。リフト装置22は、上下方向に延びたマスト22A(図2参照)と、マスト22Aに沿って移動するリフトブラケット22B(図2参照)とを備える。リフトブラケット22Bにはフォーク21が取り付けられ、リフト装置22は、リフトブラケット22Bを上下方向に移動させることで、フォーク21を昇降させる。荷役装置10Bは、棚70や荷物Nの床置きエリアに荷物Nを置く荷置き作業や、棚70や荷物Nの床置きエリアから荷物Nを取る荷取り作業を行う。
また、無人フォークリフト10は、レーザースキャナ10Cを支持する昇降装置10Dを備えている。昇降装置10Dは、例えば、テレスコ(登録商標)ピックと呼ばれる重なり合った複数の筒を伸縮させる構造を有し、レーザースキャナ10C(レーザーセンサ10C1)を上下方向に昇降させる。筒図2に示す例では、昇降装置10Dは、重なり合った3個の筒10D1、10D2、および10D3を有し、例えば油圧シリンダまたは電動シリンダによって鉛直方向である上下方向に2個の筒10D1および10D2を伸縮させることでレーザースキャナ10Cを昇降させる。なお、昇降装置10Dは、制御装置13により制御される。昇降装置10Dによるレーザースキャナ10Cの昇降は、フォーク21の昇降と独立した動作である。また、筒10D1、10D2、および10D3は、円筒、四角筒、多角筒などとすることができる。
本実施形態では、図2に示すように、レーザースキャナ10Cは昇降可能に設けられているため、無人フォークリフト10は、図4に無人フォークリフト10-1として示すようにレーザースキャナ10Cが最も高い位置に設けられた状態と、図4に無人フォークリフト10-2として示すようにレーザースキャナ10Cが最も低い位置に設けられた状態と、それらの中間の状態をとることができる。例えば図4に示すように、無人フォークリフト10は、防火壁42の下を通過するときに昇降装置10Dを縮めることでレーザースキャナ10Cが最も低い位置に設けられた状態とし、防火壁42の下を通過した後は昇降装置10Dを伸ばすことでレーザースキャナ10Cが最も高い位置あるいは中間の位置に設けられた状態とする。
(加速度算出装置30の構成および動作)
次に、図1に示す加速度算出装置30の構成および動作について図5~図9を参照して説明する。加速度算出装置30は、例えば無人フォークリフト10の外部に設けられるコンピュータなどの計算装置として実現される。なお、加速度算出装置30が無人フォークリフト10に含まれる構成であってもよい。図5は、図1に示す無人フォークリフト10の動作例を説明するための模式図である。図6は、図1に示す加速度算出部31と制御装置13の構成例を示すシステム図である。図7は、図6に示す処理データベース331の構成例を示す模式図である。図8は、図6に示す処理データベース341の構成例を示す模式図である。図9は、図1および図6に示す加速度上限値テーブル14の構成例を示す模式図である。
次に、図1に示す加速度算出装置30の構成および動作について図5~図9を参照して説明する。加速度算出装置30は、例えば無人フォークリフト10の外部に設けられるコンピュータなどの計算装置として実現される。なお、加速度算出装置30が無人フォークリフト10に含まれる構成であってもよい。図5は、図1に示す無人フォークリフト10の動作例を説明するための模式図である。図6は、図1に示す加速度算出部31と制御装置13の構成例を示すシステム図である。図7は、図6に示す処理データベース331の構成例を示す模式図である。図8は、図6に示す処理データベース341の構成例を示す模式図である。図9は、図1および図6に示す加速度上限値テーブル14の構成例を示す模式図である。
加速度算出装置30は、走行体10Aの走行制御における停止位置決め精度、走行軌跡精度等に係る要求精度が得られるように、走行制御における加速度(減速時の減速度(負の加速度)や加速時の加速度(正の加速度))の上限値を算出する。図1に示す加速度算出装置30は、加速度算出部31を備える。加速度算出部31は、記憶部32を含む。そして、記憶部32は、第1モデル33と、第2モデル34と、実験データ35を記憶する。実験データ35は、無人フォークリフト10の実際の走行制御で得られた停止位置決め誤差や走行軌跡誤差の複数の計測結果を含む。実験データ35は、例えば、レーザーセンサ10C1の高さ、走行体10Aの走行速度、走行体10Aが走行する床面の傾き、走行に伴うレーザーセンサ10C1の揺れなどを変化させた場合の停止位置決め誤差や走行軌跡誤差についての複数の計測結果を含む。
第1モデル33は、車両停止時の「停止位置決め精度」を確保する制御のための参照モデルである。第1モデル33は、停止位置決め精度について所定の要求精度が得られる加速度の上限値を算出する際に用いるモデルであり、例えば実験データ35に基づく重回帰分析の結果として得られる数式や、実験データ35に基づいて入力(要求精度)から出力(加速度の上限値)までの演算を行うプログラムと当該演算に用いられるデータとの組合せなどとすることができる。なお、本実施形態において参照モデルとは、例えば、ある製品の設計段階、試作段階、生産初期段階などで得られたに実験データやシミュレーション結果などに基づき、当該製品あるいは類似製品の特性や性能の基準値あるいは予測値として参照することができる数値を算出するための数式やプログラム、プログラムとデータの組み合わせなどを意味する。
第2モデル34は、車両走行時の「走行軌跡精度」を確保する制御のための参照モデルである。第2モデル34は、走行軌跡精度について所定の要求精度が得られる加速度の上限値を算出する際に用いるモデルであり、例えば実験データ35に基づく重回帰分析の結果として得られる数式や、実験データ35に基づいて入力(要求精度)から出力(加速度の上限値)までの演算を行うプログラムと当該演算に用いられるデータの組合せなどとすることができる。
なお、本実施形態において、停止位置決め精度とは、停止目標位置と、実際に停止した位置との誤差を繰り返し複数回計測した場合のバラツキの幅を意味する。停止位置決め精度は、例えば、図3に示すように現在位置P0から位置Prを停止目標位置として走行体10Aを自動走行させた場合に実際に停止した位置P1と位置Prの距離を複数回計測したときに得られる標準偏差とすることができる。また、本実施形態において、走行軌跡精度とは、目標とする軌跡と、実際の軌跡との誤差を複数回計測した場合のバラツキの幅を意味する。走行軌跡精度は、例えば、図3に示すように軌跡の目標を目標軌跡Trとして、現在位置P0から停止目標位置Prまで走行体10Aを自動走行させた場合に、走行体10Aが通過した軌跡T1と目標軌跡Trの距離を複数回計測したときに得られる標準偏差とすることができる。
また、図5に示すように、レーザー誘導式の無人フォークリフトの場合、昇降機構によるレーザースキャナ10C(レーザーセンサ10C1)の高さH(センサ高さH)に応じて、床面の傾きθ1と走行時の車両振動による傾きθ2で、反射板50とレーザースキャナ10Cの距離Lが変わるため、無人フォークリフト10の自己位置標定に差ΔLが発生する。ここで、差ΔLは、傾きが小さい場合のレーザースキャナ10C-1と反射板50までの距離と傾きが大きい場合のレーザースキャナ10C-2と反射板50までの距離の差であり、式ΔL≒H×tanθで近似することができる。ここで、Hはレーザースキャナ10C(レーザーセンサ10C1)の床面からの高さ、θは床面の傾きθ1と走行時の車両振動による傾きθ2の合計の傾きであり、レーザーセンサ10C1の鉛直方向からの傾きであり、傾きが小さい場合のレーザースキャナ10C-1と傾きが大きい場合のレーザースキャナ10C-2の傾きの差である。差ΔLは、例えば高さHが5mの場合と2mの場合では5mの方が2.5倍大きくなり、傾きθが1degの場合と2degの場合では2degの場合が2倍大きくなる。
図6に示す構成例において、第1モデル33は、処理データベース331と、ゲインKstop演算部332とを備える。ゲインKstop演算部332は、要求停止位置決め精度σ_req_stopを入力し、ゲインKstopを乗じた要求停止位置決め精度σ_req_stopを出力する。処理データベース331は、例えば処理に用いるデータとデータを処理するプログラムとから構成され、ゲインKstopを乗じた要求停止位置決め精度σ_req_stopと、センサ高さHと、走行体10Aの走行速度Vとを入力し、停止の減速度α_stopを出力する。停止の減速度α_stopは、要求停止位置決め精度σ_req_stopを実現することができる停止の減速度αdの上限値である。
ゲインKstop演算部332は、要求停止位置決め精度σ_req_stopに対してゲインKstop(Kstop>1)を乗じて、ゲインKstopを乗じた要求停止位置決め精度σ_req_stopを出力する。環境に依存して定量化あるいは確定できない不定量(床面傾きθ1の影響や走行に伴うセンサ揺れθ2の影響あるいは床面傾きθ1の影響と走行に伴うセンサ揺れθ2を統合したレーザーセンサ10C1の傾きθ=θ1+θ2の影響)を「ゲインKstop」を設けて、要求停止精度σ_req_stopの値を微調整(補正)し、要求精度を厳しめにすることで、床面傾きθ1や走行に伴うセンサ揺れθ2を定量化できないことによる影響を抑制している。ただし、それらの影響の度合いによっては、ゲインKstop演算部332は省略してもよい。この場合、第1モデル33へ入力された要求停止位置決め精度σ_req_stopは、そのまま処理データベース331へ入力される。
処理データベース331は、例えば図7に示すように、2つのモデル331aおよび331bと、最小値選択部331cとから構成することができる。モデル331aは、走行体10Aの停止位置決め精度を表す標準偏差σ_stopと、走行体10Aの停止の減速度αdと、センサ高さH(H1、H2、H3、…(ただしH1>H2>H3>…))との関係を表すモデルである。モデル331aは、要求停止位置決め精度σ_req_stopとセンサ高さHを入力し、要求停止位置決め精度を実現する停止の減速度αstop_aを出力する。図7に示す例では、例えばセンサ高さHが「H2」の場合、モデル331aは、要求停止位置決め精度σ_req_stopに対応する水平線とセンサ高さH2の曲線との交点CPaに対応する停止の減速度αdを、要求停止位置決め精度を実現する停止の減速度αstop_aとして出力する。一方、モデル331bは、走行体10Aの停止位置決め精度を表す標準偏差σ_stopと、走行体10Aの停止の減速度αdと、走行体10Aの走行速度V(V1、V2、V3、…(ただしV1>V2>V3>…))との関係を表すモデルである。モデル331bは、要求停止位置決め精度σ_req_stopと走行速度Vを入力し、要求停止位置決め精度を実現する停止の減速度αstop_bを出力する。図7に示す例では、例えば走行速度Vが「V1」の場合、モデル331bは、要求停止位置決め精度σ_req_stopに対応する水平線と走行速度V1の曲線との交点CPbに対応する停止の減速度αdを、要求停止位置決め精度を実現する停止の減速度αstop_bとして出力する。そして、最小値選択部331cは、減速度αstop_aと減速度αstop_bを入力し、小さい方(絶対値が小さい方)の値を停止の減速度α_stop(=MIN(αstop_a、αstop_b)として出力する。
また、図6に示す構成例において、第2モデル34は、処理データベース341と、ゲインKstart演算部342とを備える。Kstart演算部342は、要求走行軌跡精度σ_req_startを入力し、ゲインKstartを乗じた要求走行軌跡精度σ_req_startを出力する。処理データベース341は、例えば処理に用いるデータとデータを処理するプログラムとから構成され、ゲインKstartを乗じた要求走行軌跡精度σ_req_startと、センサ高さHと、走行体10Aの走行速度Vとを入力し、走行加速度度α_startを出力する。走行加速度度α_startは、要求走行軌跡精度σ_req_startを実現することができる走行加速度αaの上限値である。
ゲインKstart演算部342は、要求走行軌跡精度σ_req_startに対してゲインKstart(Kstart>1)を乗じて、ゲインKstartを乗じた要求走行軌跡精度σ_req_startを出力する。環境に依存して定量化あるいは確定できない不定量(床面傾きθ1の影響や走行に伴うセンサ揺れθ2の影響あるいは床面傾きθ1の影響と走行に伴うセンサ揺れθ2を統合したレーザーセンサ10C1の傾きθ=θ1+θ2の影響)を「ゲインKstart」を設けて、要求走行軌跡精度σ_req_startの値を微調整(補正)し、要求精度を厳しめにすることで、床面傾きθ1や走行に伴うセンサ揺れθ2を定量化できないことによる影響を抑制している。ただし、それらの影響の度合いによっては、ゲインKstart演算部342は省略してもよい。この場合、第2モデル34へ入力された要求走行軌跡精度σ_req_startは、そのまま処理データベース341へ入力される。
処理データベース341は、例えば図8に示すように、2つのモデル341aおよび341bと、最小値選択部341cとから構成することができる。モデル341aは、走行体10Aの走行軌跡精度を表す標準偏差σ_startと、走行体10Aの走行加速度αaと、センサ高さH(H1、H2、H3、…(ただしH1>H2>H3>…))との関係を表すモデルである。モデル341aは、要求走行軌跡精度σ_req_startとセンサ高さHを入力し、要求走行軌跡精度を実現する走行加速度αstart_aを出力する。図8に示す例では、例えばセンサ高さHが「H2」の場合、モデル341aは、要求走行軌跡精度σ_req_startに対応する水平線とセンサ高さH2の曲線との交点CPaに対応する走行加速度αaを、要求走行軌跡精度を実現する走行加速度αstart_aとして出力する。一方、モデル341bは、走行体10Aの走行軌跡精度を表す標準偏差σ_startと、走行体10Aの走行加速度αaと、走行体10Aの走行速度V(V1、V2、V3、…(ただしV1>V2>V3>…))との関係を表すモデルである。モデル341bは、要求走行軌跡精度σ_req_startと走行速度Vを入力し、要求走行軌跡精度を実現する走行加速度αstart_bを出力する。図8に示す例では、例えば走行速度Vが「V1」の場合、モデル341bは、要求走行軌跡精度σ_req_startに対応する水平線と走行速度V1の曲線との交点CPbに対応する走行加速度αaを、要求走行軌跡精度を実現する走行加速度αstart_bとして出力する。そして、最小値選択部341cは、走行加速度αstart_aと減走行加速度αstart_bを入力し、小さい方の値を走行加速度α_start(=MIN(αstart_a、αstart_b)として出力する。
図6に示す加速度算出部31が算出した加速度の上限値(減速度α_stopおよび走行加速度α_start)は、無人フォークリフト10内の加速度上限値テーブル14に設定される。加速度算出部31が算出した加速度の上限値に基づいて設定された加速度上限値テーブル14の例を図9に示す。図9に示す例では、加速度上限値テーブル14が、テーブル14-1とテーブル14-2とを含む。テーブル14-1は、各センサ高さH1、H2、H3、…と、各走行速度V1、V2、V3、…とに対応する各要求停止位置決め精度を実現する停止の減速度α_stop(「○○○」で示す)を示すテーブルである。また、テーブル14-2は、各センサ高さH1、H2、H3、…と、各走行速度V1、V2、V3、…とに対応する各要求走行軌跡精度を実現する加速度α_start(「○○○」で示す)を示すテーブルである。なお、加速度上限値テーブル14は、図9に示す例に限定されず、例えば、高さが最大の場合の減速度α_stopの上限値と走行加速度α_startの上限値を含む構成としたり、走行環境を複数の範囲に区分し、区分した範囲毎に加速度上限値を定めるものとしたりすることができる。
なお、第1モデル33および第2モデル34は、回帰分析の結果などに基づくモデルに限らず、例えば、機械学習によるモデルとしてもよい。また、第1モデル33は、例えば走行速度Vの影響が比較的小さい(無視できるような)環境などでは、停止位置決め精度を表す標準偏差σ_stopと、センサ高さHとの関係を表すモデルとしてもよい。また、第1モデル33は、さらに、床面傾きθ1、走行に伴うセンサ揺れθ2、レーザーセンサ10C1の傾きθ=θ1+θ2等との関係を表すモデルとしてもよい。また、第2モデル34は、例えば走行速度Vの影響が比較的小さい(無視できるような)環境などでは、走行軌跡精度を表す標準偏差σ_startと、センサ高さHとの関係を表すモデルとしてもよい。また、第2モデル34は、さらに、床面傾きθ1、走行に伴うセンサ揺れθ2、レーザーセンサ10C1の傾きθ=θ1+θ2等との関係を表すモデルとしてもよい。また、第1モデル33および第2モデル34のいずれか一方を省略してもよい。
(制御装置13の構成および動作)
図6を参照して、制御装置13の構成および動作例について説明する。図6に示す制御装置13は、加速度上限値テーブル14、走行パターン算出部15と、車両運転制御部16を備える。走行パターン算出部15は、車両速度指令Vrと、車両目標位置(Xr、Yr、θr)と、車両現在位置(Xc、Yc、θc)を入力し、加速度上限値テーブル14と、減速/加速パターンを参照して、走行パターンを算出する。ここで、減速/加速パターンは、台形だけでなく2次あるいは3次のS字やSin波等の形状とすることができる。また、車両目標位置(Xr、Yr、θr)は、車両現在位置(Xc、Yc、θc)と同じ座標系の座標値および角度の指令値であり、例えば、荷取り作業位置から荷置き作業位置までの軌跡を複数の点列として表す。走行パターン算出部15は、走行パターンを表す情報として、減速開始点、加速終了点、定速走行区間等を算出し、車両運転制御部16へ出力する。その際、走行パターン算出部15は、所定のエリア毎に決められている昇降装置10Dの高さHに基づき加速度または減速度の上限値を超えないように走行パターンを算出する。車両運転制御部16は、走行パターン算出部15が算出した走行パターンと、車両現在位置(Xc、Yc、θc)を入力し、指示された走行パターンに基づき走行装置12を制御する。
図6を参照して、制御装置13の構成および動作例について説明する。図6に示す制御装置13は、加速度上限値テーブル14、走行パターン算出部15と、車両運転制御部16を備える。走行パターン算出部15は、車両速度指令Vrと、車両目標位置(Xr、Yr、θr)と、車両現在位置(Xc、Yc、θc)を入力し、加速度上限値テーブル14と、減速/加速パターンを参照して、走行パターンを算出する。ここで、減速/加速パターンは、台形だけでなく2次あるいは3次のS字やSin波等の形状とすることができる。また、車両目標位置(Xr、Yr、θr)は、車両現在位置(Xc、Yc、θc)と同じ座標系の座標値および角度の指令値であり、例えば、荷取り作業位置から荷置き作業位置までの軌跡を複数の点列として表す。走行パターン算出部15は、走行パターンを表す情報として、減速開始点、加速終了点、定速走行区間等を算出し、車両運転制御部16へ出力する。その際、走行パターン算出部15は、所定のエリア毎に決められている昇降装置10Dの高さHに基づき加速度または減速度の上限値を超えないように走行パターンを算出する。車両運転制御部16は、走行パターン算出部15が算出した走行パターンと、車両現在位置(Xc、Yc、θc)を入力し、指示された走行パターンに基づき走行装置12を制御する。
(第1実施形態の作用・効果)
実験データに基づくモデルを用いて精度の性能を確保することができる加速度の上限値が算出されるので、走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる。
実験データに基づくモデルを用いて精度の性能を確保することができる加速度の上限値が算出されるので、走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる。
(第1実施形態の態様)
上述した第1実施形態は、次の態様としてとらえることができる。すなわち、第1実施形態の一態様は、走行体10Aと、昇降装置10Dを介して走行体10Aに設置され、走行環境に設置された複数の反射板50に対してレーザー光を照射し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1と、を備える産業車両の一例としての無人フォークリフト10を制御する方法であって、反射板50に対するレーザーセンサ10C1の出力に基づき走行体10Aの位置と向きを演算するステップと、位置と向きの演算結果に基づき走行体10Aの走行を制御する際に、少なくとも走行体10Aの走行の制御における精度と、走行体10Aの加速度とレーザーセンサ10C1の高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる加速度を上限として、走行体10Aの走行を制御するステップとを含む産業車両の制御方法である。
上述した第1実施形態は、次の態様としてとらえることができる。すなわち、第1実施形態の一態様は、走行体10Aと、昇降装置10Dを介して走行体10Aに設置され、走行環境に設置された複数の反射板50に対してレーザー光を照射し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1と、を備える産業車両の一例としての無人フォークリフト10を制御する方法であって、反射板50に対するレーザーセンサ10C1の出力に基づき走行体10Aの位置と向きを演算するステップと、位置と向きの演算結果に基づき走行体10Aの走行を制御する際に、少なくとも走行体10Aの走行の制御における精度と、走行体10Aの加速度とレーザーセンサ10C1の高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる加速度を上限として、走行体10Aの走行を制御するステップとを含む産業車両の制御方法である。
また、制御装置13と演算装置11はコンピュータとそのコンピュータが実行するプログラムとの組み合わせから構成することができ、第1実施形態の他の一態様は、走行体10Aと、昇降装置10Dを介して走行体10Aに設置され、走行環境に設置された複数の反射板50に対してレーザー光を照射し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1と、を備える産業車両を制御する際に、反射板50に対するレーザーセンサ10C1の出力に基づき走行体の位置と向きを演算するステップと、位置と向きの演算結果に基づき走行体10Aの走行を制御する際に、少なくとも走行体10Aの走行の制御における精度と、走行体の加速度とレーザーセンサ10C1の高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる加速度を上限として、走行体10Aの走行を制御するステップとをコンピュータに実行させるプログラムとしてとらえることができる。
<第2実施形態>
次に、図10および図11を参照して、本開示の第2実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例について説明する。図10は、本開示の第2実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例を模式的に示す側面図である。図11は、図10に示す無人フォークリフト10aを模式的に示す部分正面図である。
次に、図10および図11を参照して、本開示の第2実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例について説明する。図10は、本開示の第2実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例を模式的に示す側面図である。図11は、図10に示す無人フォークリフト10aを模式的に示す部分正面図である。
図10に示すように、第2実施形態に係る無人フォークリフト10aは、第1実施形態に係る無人フォークリフト10(図2)と異なり、昇降装置10Dがマスト22Aに固定されたブラケット22C上に設置されている。また、図10および図11に示すように、ターンバックル60の一端部61がブラケット22Dを介してマスト22Aに着脱可能に固定されるとともに、ターンバックル60の他端部62がブラケット10A-2を介して走行体10Aに着脱可能に固定されている。なお、ブラケット22Dは、マスト22Aに固定されていて、端部61をネジ81でブラケット22Dに締め付け固定するネジ81用のネジ穴22Eを有している。また、ブラケット10A-2は、走行体10Aの車体10A-1に固定されていて、端部62をネジ82でブラケット10A-2に締め付け固定するネジ82用のネジ穴10A-3を有している。この構成では、ブラケット22Dとブラケット10A-2が、ターンバックル60の各端部の取り付けインターフェースとして機能する。なお、無人フォークリフト10aは、図10の奥行き方向の反対側にも図示していないターンバックル60が取り付けられている。
第2実施形態では、1組のターンバックル60を用いることで、用いない場合と比較してマスト22Aの振動を抑制することができる。したがって、車両振動による傾きθ2の影響を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、図12を参照して、本開示の第3実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例について説明する。図12は、本開示の第3実施形態に係る無人フォークリフト10b-1~10b-3の構成例を模式的に示す側面図である。フォークリフト10b-1は、昇降装置10Dで筒10D1および10D2を伸ばした状態である。フォークリフト10b-2は、昇降装置10Dで筒10D1を縮めて筒10D2を伸ばした状態である。フォークリフト10b-3は、昇降装置10Dで筒10D1および10D2を縮めた状態である。
次に、図12を参照して、本開示の第3実施形態に係る無人フォークリフト10aの構成例について説明する。図12は、本開示の第3実施形態に係る無人フォークリフト10b-1~10b-3の構成例を模式的に示す側面図である。フォークリフト10b-1は、昇降装置10Dで筒10D1および10D2を伸ばした状態である。フォークリフト10b-2は、昇降装置10Dで筒10D1を縮めて筒10D2を伸ばした状態である。フォークリフト10b-3は、昇降装置10Dで筒10D1および10D2を縮めた状態である。
また、筒10D1の筒10D2と重なり合わない部分にマスダンパの取り付けインターフェース部10D4を有するとともに、筒10D2の筒10D3と重なり合わない部分にマスダンパの取り付けインターフェース部10D5を有する。インターフェース部10D4とインターフェース部10D5は、質量体をばね等を介して昇降装置10Dに付加するマスダンパを取り付けるための接続部分あるいはマスダンパの構成部の一部である。ここで、接続部分とは、マスダンパを着脱可能に搭載するケース、ブラケット等の構成であり、構成部の一部とは、例えば、質量体を支持するばね等を用いた支持部材を内部に備えたケース等であり、質量体を搭載することでマスダンパとして機能する構成である。
無人フォークリフト10b-1では、筒10D1および10D2を伸ばした状態で、インターフェース部10D4に接続されたマスダンパとインターフェース部10D5に接続されたマスダンパとによって昇降装置10Dの第1の周波数の振動が抑制されるように1対のマスダンパの質量体に振動を吸収させる。無人フォークリフト10b-2では、筒10D1を伸ばした状態で、インターフェース部10D4に接続されたマスダンパとインターフェース部10D5に接続されたマスダンパとによって昇降装置10Dの第1の周波数と異なる第2の周波数の振動が抑制されるように1対のマスダンパの質量体に振動を吸収させる。
第3実施形態では、1組のマスダンパを組み合わせることで、マスト22Aの振動を抑制することができる。したがって、車両振動による傾きθ2の影響を抑制することができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
〈コンピュータ構成〉
図13は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ90は、プロセッサ91、メインメモリ92、ストレージ93、および、インターフェース94を備える。
上述の制御装置13および演算装置11は、コンピュータ90に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ93に記憶されている。プロセッサ91は、プログラムをストレージ93から読み出してメインメモリ92に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ92に確保する。加速度算出装置30についても、同様の構成を備える別体のコンピュータによって上述した各処理部の動作が実現されてもよい。
図13は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ90は、プロセッサ91、メインメモリ92、ストレージ93、および、インターフェース94を備える。
上述の制御装置13および演算装置11は、コンピュータ90に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ93に記憶されている。プロセッサ91は、プログラムをストレージ93から読み出してメインメモリ92に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ92に確保する。加速度算出装置30についても、同様の構成を備える別体のコンピュータによって上述した各処理部の動作が実現されてもよい。
プログラムは、コンピュータ90に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータは、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。この場合、プロセッサによって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
ストレージ93の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ93は、コンピュータ90のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース94または通信回線を介してコンピュータ90に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ90に配信される場合、配信を受けたコンピュータ90が当該プログラムをメインメモリ92に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ93は、一時的でない有形の記憶媒体である。
<付記>
各実施形態に記載の無人フォークリフト(産業車両)10は、例えば以下のように把握される。
各実施形態に記載の無人フォークリフト(産業車両)10は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、走行体10Aと、昇降装置10Dを介して前記走行体10Aに設置され、走行環境(倉庫40)に設置された複数の反射板50に対してレーザー光LAを送信し、反射光を受信するレーザーセンサ10C1と、反射板50に対する前記レーザーセンサ10C1の出力に基づき前記走行体10Aの位置と向きを演算する演算装置11と、前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体10Aの走行を制御する制御装置13とを備え、前記制御装置13が、少なくとも前記走行体10Aの走行の制御における精度と、前記走行体10Aの加速度と前記レーザーセンサ10C1の高さ(H)との関係を表すモデル(第1モデル33、第2モデル34)を用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体10Aの走行を制御する。この態様によれば、走行制御の精度を維持して適切な走行性能を得ることができる。
(2)第2の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、(1)の産業車両(無人フォークリフト10)であって、前記モデル(第1モデル33、第2モデル34)は、前記走行体10Aの走行の制御における精度と前記走行体10Aの加速度と前記レーザーセンサ10C1の高さ(H)と、さらに前記走行体10Aの速度(V)と前記レーザーセンサ10C1の傾き(θ=θ1+θ2)の少なくとも一方との関係を表す。この態様によれば、速度と傾きの影響を考慮することができる。
(3)第3の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、(1)または(2)の産業車両(無人フォークリフト10)であって、前記精度は、停止位置決め精度と走行軌跡精度の少なくとも一方を含む。
(4)第4の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、(1)~(3)の産業車両(無人フォークリフト10)であって、前記加速度の上限は、前記走行環境に依存する定数(K)を前記要求精度に乗じた上で前記モデルを用いて求められたものである。この態様によれば、不確定な要素を考慮することができる。
(5)第5の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、(1)~(4)の産業車両(無人フォークリフト10)であって、前記昇降装置10Dが、重なり合った複数の筒を伸縮させることで前記レーザーセンサ10C1を昇降させる構造を有し、2以上の前記筒の重なり合わない部分にマスダンパの取り付けインターフェース(インターフェース部10D4および10D5)をそれぞれ有する。この態様によれば、振動による影響を抑制することができる。
(6)第6の態様に係る産業車両(無人フォークリフト10)は、(1)~(5)の産業車両(無人フォークリフト10)であって、フォーク21と、上下方向に延びたマスト22Aを有して前記フォーク21を前記マスト22Aの延伸方向に昇降させるリフト装置22とを有する荷役装置10Bをさらに備え、前記走行体10Aと前記マスト22Aに、ターンバックル60の各端部61、62の取り付けインターフェース(ブラケット22Dおよび10A-2)を有する。この態様によれば、振動による影響を抑制することができる。
1…無人搬送システム
10…無人フォークリフト
10A…走行体
10B…荷役装置
10C…レーザースキャナ
10C1…レーザーセンサ
10D…昇降装置
10D4、10D5…インターフェース部
21…フォーク
22…リフト装置
22A…マスト
22D、10A-2…ブラケット
30…加速度算出装置
31…加速度算出部
33…第1モデル
34…第2モデル
40…倉庫
50…反射板
60…ターンバックル
LA…レーザー光
10…無人フォークリフト
10A…走行体
10B…荷役装置
10C…レーザースキャナ
10C1…レーザーセンサ
10D…昇降装置
10D4、10D5…インターフェース部
21…フォーク
22…リフト装置
22A…マスト
22D、10A-2…ブラケット
30…加速度算出装置
31…加速度算出部
33…第1モデル
34…第2モデル
40…倉庫
50…反射板
60…ターンバックル
LA…レーザー光
Claims (8)
- 走行体と、
昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、
前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算する演算装置と、
前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置が、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御する
産業車両。 - 前記モデルは、前記走行体の走行の制御における精度と前記走行体の加速度と前記レーザーセンサの高さと、さらに前記走行体の速度と前記レーザーセンサの傾きの少なくとも一方との関係を表す
請求項1に記載の産業車両。 - 前記精度は、停止位置決め精度と走行軌跡精度の少なくとも一方を含む
請求項1または2に記載の産業車両。 - 前記加速度の上限は、前記走行環境に依存する定数を前記要求精度に乗じた上で前記モデルを用いて求められたものである、
請求項1から3のいずれか1項に記載の産業車両。 - 前記昇降装置が、重なり合った複数の筒を伸縮させることで前記レーザーセンサを昇降させる構造を有し、2以上の前記筒の重なり合わない部分にマスダンパの取り付けインターフェースをそれぞれ有する
請求項1から4のいずれか1項に記載の産業車両。 - フォークと、
上下方向に延びたマストを有して前記フォークを前記マストの延伸方向に昇降させるリフト装置と
を有する荷役装置をさらに備え、
前記走行体と前記マストに、ターンバックルの各端部の取り付けインターフェースを有する
請求項1から5のいずれか1項に記載の産業車両。 - 走行体と、
昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、
を備える産業車両を制御する方法であって、
前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算するステップと、
前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する際に、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御するステップと
を含む産業車両の制御方法。 - 走行体と、
昇降装置を介して前記走行体に設置され、走行環境に設置された複数の反射板に対してレーザー光を送信し、反射光を受信するレーザーセンサと、
を備える産業車両を制御する際に、
前記レーザーセンサの出力に基づき前記走行体の位置と向きを演算するステップと、
前記位置と向きの演算結果に基づき前記走行体の走行を制御する際に、少なくとも前記走行体の走行の制御における精度と、前記走行体の加速度と、前記レーザーセンサの高さとの関係を表すモデルを用いて求められた所定の要求精度が得られる前記加速度を上限として、前記走行体の走行を制御するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2020030642A (ja) * | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 三菱ロジスネクスト株式会社 | 無人搬送システム |
-
2021
- 2021-02-03 JP JP2021016122A patent/JP7041287B1/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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