JP2022086476A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トレッド面3を構成する第一層6と、第一層の半径方向内側に隣接する第二層7とを少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝1によって仕切られた陸部2を有し、第一層および第二層がゴム成分および可塑剤を含有するゴム組成物により構成され、第二層の30℃における複素弾性率に対する第一層の30℃における複素弾性率の比が0.85以上であり、第二層の30℃におけるtanδに対する第一層の30℃におけるtanδの比が1.0以上であるタイヤ。
【選択図】図1
Description
〔1〕トレッド面を構成する第一層と、前記第一層の半径方向内側に隣接する第二層とを少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、前記トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝によって仕切られた陸部を有し、前記第一層および前記第二層がゴム成分および可塑剤を含有するゴム組成物により構成され、前記第二層の30℃における複素弾性率に対する前記第一層の30℃における複素弾性率の比が0.85以上であり、前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.0以上であるタイヤ、
〔2〕前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.2以上である、上記〔1〕記載のタイヤ、
〔3〕前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.4~2.0である、上記〔1〕または〔2〕記載のタイヤ、
〔4〕前記第一層を構成するゴム成分中のブタジエンゴムの含有量が35質量%以下である、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔5〕前記第一層を構成するゴム組成物のアセトン抽出量AE1と前記第二層を構成するゴム組成物のアセトン抽出量AE2との差|AE1-AE2|が10質量%以下である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔6〕前記第一層を構成するゴム組成物および前記第二層を構成するゴム組成物が、それぞれ樹脂成分を含有する、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔7〕前記第一層を構成するゴム組成物および前記第二層を構成するゴム組成物のうち少なくとも1つが、芳香族系石油樹脂を含有する、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔8〕前記第一層を構成するゴム組成物のゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量に対する、前記第二層を構成するゴム組成物のゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量の比が2.4以下である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔9〕前記第二層の半径方向内側に隣接する第三層を備えた、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔10〕前記第一層および前記第二層の合計厚さに対する前記第一層の厚さの比が0.40以上である、上記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔11〕前記第二層の30℃における複素弾性率が5MPa以上である、上記〔1〕~〔10〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔12〕前記第二層の30℃におけるtanδが0.30以下である、上記〔1〕~〔11〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔13〕前記第一層のガラス転移温度が-15℃以上である、上記〔1〕~〔12〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔14〕前記第二層の、JIS K 6253-3:2012に準拠し、デュロメータータイプAを用いて、温度23℃で測定したショア硬度(Hs)が50~80である、上記〔1〕~〔13〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔15〕前記第一層の100%延伸時のモジュラスが、前記第二層の100%延伸時のモジュラスよりも大きい、上記〔1〕~〔14〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔16〕いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されている、上記〔1〕~〔15〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔17〕前記陸部が、両端が前記周方向溝に開口していないサイプを有する、上記〔1〕~〔16〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔18〕タイヤ赤道面に最も近い前記陸部の幅方向長さが、タイヤ半径方向外側から内側に向けて増加する箇所を有する、上記〔1〕~〔17〕のいずれかに記載のタイヤ、に関する。
アセトン抽出量(%)={(抽出前のゴム試験片の質量-抽出後のゴム試験片の質量)/(抽出前のゴム試験片の質量)}×100
本開示のタイヤは、前述したタイヤの構造、特にトレッドの形状と、トレッドの各層を構成するゴム組成物の前記の物性とが協働することにより、タイヤ摩耗後のウェットグリップ性能の低下をより効果的に抑制させることができる。
本開示に係るゴム組成物は、ゴム成分としてイソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)およびブタジエンゴム(BR)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。第一層6および第二層7を構成するゴム成分は、SBRを含むことが好ましく、SBRおよびBRを含むことがより好ましく、SBRおよびBRのみからなるゴム成分としてもよい。第三層8を構成するゴム成分は、イソプレン系ゴムを含むことが好ましく、イソプレン系ゴムおよびBRを含むことがより好ましく、イソプレン系ゴムおよびBRのみからなるゴム成分としてもよい。
イソプレン系ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)および天然ゴム等タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。天然ゴムには、非改質天然ゴム(NR)の他に、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素化天然ゴム(HNR)、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム、グラフト化天然ゴム等の改質天然ゴム等も含まれる。これらのイソプレン系ゴムは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
SBRとしては特に限定はなく、溶液重合SBR(S-SBR)、乳化重合SBR(E-SBR)、これらの変性SBR(変性S-SBR、変性E-SBR)等が挙げられる。変性SBRとしては、末端および/または主鎖が変性されたSBR、スズ、ケイ素化合物等でカップリングされた変性SBR(縮合物、分岐構造を有するもの等)等が挙げられる。なかでもS-SBRおよび変性SBRが好ましい。さらに、これらSBRの水素添加物(水素添加SBR)等も使用することができる。これらのSBRは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
BRとしては特に限定されるものではなく、例えば、シス含量が50質量%未満のBR(ローシスBR)、シス含量が90質量%以上のBR(ハイシスBR)、希土類元素系触媒を用いて合成された希土類系ブタジエンゴム(希土類系BR)、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、変性BR(ハイシス変性BR、ローシス変性BR)等タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。変性BRとしては、上記SBRで説明したのと同様の官能基等で変性されたBRが挙げられる。これらのBRは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本開示に係るゴム成分として、前記のイソプレン系ゴム、SBR、およびBR以外のゴム成分を含有してもよい。他のゴム成分としては、タイヤ工業で一般的に用いられる架橋可能なゴム成分を用いることができ、例えば、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合ゴム(SIBR)、スチレン-イソブチレン-スチレンブロック共重合体(SIBS)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、シリコーンゴム、塩化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、ヒドリンゴム等が挙げられる。これらその他のゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本開示に係るゴム組成物は、カーボンブラックおよび/またはシリカを含むフィラーが好適に使用される。第一層6および第二層7を構成するゴム組成物は、フィラーとしてシリカを含むことがより好ましく、カーボンブラックおよびシリカを含むことがより好ましく、カーボンブラックおよびシリカのみからなるフィラーとしてもよい。第三層8を構成するゴム組成物は、フィラーとしてカーボンブラックを含むことが好ましく、カーボンブラックのみからなるフィラーとしてもよい。
カーボンブラックとしては、タイヤ工業において一般的なものを適宜利用することができ、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。これらのカーボンブラックは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカとしては、特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)、湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)等、タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。なかでもシラノール基が多いという理由から、湿式法により調製された含水シリカが好ましい。これらのシリカは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカおよびカーボンブラック以外のフィラーとしては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルク等、従来からタイヤ工業において一般的に用いられているものを配合することができる。
シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、特に限定されず、タイヤ工業において、従来シリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができるが、例えば、下記のメルカプト系シランカップリング剤;ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤;γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系シランカップリング剤;3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系シランカップリング剤;3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系シランカップリング剤等が挙げられる。なかでも、スルフィド系シランカップリング剤および/またはメルカプト系シランカップリング剤が好ましく、メルカプト系シランカップリング剤がより好ましい。これらのシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本開示に係るゴム組成物は、可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤としては、例えば、樹脂成分、オイル、液状ゴム、エステル系可塑剤等が挙げられる。
クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、および芳香族ビニル系樹脂が好適に用いられる。芳香族ビニル系樹脂としては、経済的で、加工しやすく、発熱性に優れているという理由から、α-メチルスチレンもしくはスチレンの単独重合体またはα-メチルスチレンとスチレンとの共重合体が好ましく、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体がより好ましい。芳香族ビニル系樹脂としては、例えば、クレイトン社、イーストマンケミカル社等より市販されているものを使用することができる。
本開示に係るゴム組成物には、前記成分以外にも、従来タイヤ工業で一般に使用される配合剤、例えば、ワックス、加工助剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等を適宜含有することができる。
本開示に係るタイヤは、第一層6、第二層7、および第三層8を含むトレッドを備えるものであり、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤを問わない。また、競技用タイヤ、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、モーターサイクル用タイヤに好適であり、それぞれのサマータイヤ、ウインタータイヤ、スタッドレスタイヤとして使用可能である。
NR:TSR20
SBR1:旭化成(株)製のタフデン4850(未変性S-SBR、スチレン含量:40質量%、ビニル含量:46モル%、Mw:35万、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
SBR2:後述の製造例1で製造した変性S-SBR(スチレン含量:40質量%、ビニル含量:25モル%、Mw:100万、非油展品)
SBR3:後述の製造例2で製造した変性S-SBR(スチレン含量:25質量%、ビニル含量:25モル%、Mw:100万、非油展品)
BR:宇部興産(株)製のUBEPOL BR(登録商標)150B(ビニル含量:1.5モル%、シス含量:97質量%、Mw:44万)
カーボンブラック1:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA:75m2/g)
カーボンブラック2:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:110m2/g)
シリカ:エボニックデグサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤1:モメンティブ社製のNXT-Z45(メルカプト系シランカップリング剤)
シランカップリング剤2:エボニックデグサ社製のSi266(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
オイル:H&R社製のVivaTec500(TDAEオイル)
樹脂成分:クレイトン社製のSylvares SA85(α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体、軟化点:85℃)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2種
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(1,3-ジフェニルグアニジン(DPG))
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、および1,3-ブタジエンを仕込んだ。スチレンおよび1,3-ブタジエンの比率は、スチレン含量が40質量%となるように調整した。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n-ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は80℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で1,3-ブタジエンを追加し、更に5分重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシリル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランを変性剤として加えて反応を行った。重合反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加する。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥し、SBR2を得た。
スチレンおよび1,3-ブタジエンの比率を、スチレン含量が25質量%となるように調整した以外は製造例1と同様の方法で、SBR3を得た。
表1、表2、および表4に示す配合処方にしたがい、1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を排出温度150~160℃になるまで1~10分間混練りし、混練物を得た。次に、2軸オープンロールを用いて、得られた混練物に硫黄および加硫促進剤を添加し、4分間、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を用いて、トレッドの第一層、第二層および第三層の形状に合わせて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製し、170℃で加硫して、表3および表5に記載の各試験用タイヤ(サイズ:195/65R15、リム:15×6.0J、内圧:230kPa)を得た。
各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から、タイヤ周方向が長辺となるように、長さ20mm×幅4mm×厚さ1mmで切り出して作製した各ゴム試験片について、GABO社製のイプレクサーシリーズを用いて、温度30℃、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下で損失正接tanδおよび複素弾性率E*を測定した。また、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下で、損失正接tanδの温度分布曲線を測定し、得られた温度分布曲線における最も大きいtanδ値に対応する温度(tanδピーク温度)をガラス転移温度(Tg)とした。なお、サンプルの厚み方向はタイヤ半径方向とした。
加硫後の各ゴム試験片を24時間アセトンに浸漬し、可溶成分を抽出した。抽出前後の各試験片の質量を測定し、下記計算式によりアセトン抽出量を求めた。
アセトン抽出量(%)={(抽出前のゴム試験片の質量-抽出後のゴム試験片の質量)/(抽出前のゴム試験片の質量)}×100
JIS K 6253-3:2012に準拠し、デュロメータータイプAを用いて、各ゴム試験片の温度23℃でのショア硬度(Hs)を測定した。なお、各ゴム試験片は、各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から切り出したものを用いた。
各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から、タイヤ周方向が引張方向となるように切り出した厚さ1mmのダンベル状7号形の試験片を作製し、JIS K 6251:2017「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張試験特性の求め方」に準じて、23℃雰囲気下にて、引張速度3.3mm/秒の条件で引張試験を実施し、100%延伸時のモジュラス(MPa)を測定した。なお、サンプルの厚み方向はタイヤ半径方向とした。
転がり抵抗試験機を用い、新品時の各試験用タイヤを、リム15×6.0J、内圧230kPa、荷重4.24kN、速度80km/hの条件下で走行させたときの転がり抵抗を測定し、その逆数を、基準比較例(表3では比較例1、表5では比較例3、以下同じ)を100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性能に優れることを示す。
各試験用タイヤ(サイズ:195/65R15、リム:15×6.0J、内圧:230kPa)を車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して湿潤アスファルト路面において、速度100km/hでブレーキをかけた地点からの制動距離を測定した。さらに、前記のタイヤを80℃で7日間熱劣化させた後に、トレッド部の厚さが新品時の50%となるように、トレッドラジアスに沿ってトレッド部を摩耗させた各試験用タイヤを前記車両の全輪に装着して湿潤アスファルト路面において、速度100km/hでブレーキをかけた地点からの制動距離を測定した。比較例1の試験用タイヤの新品時および摩耗後の制動距離をそれぞれ100とし、下記計算式により、タイヤ新品時および摩耗後の各タイヤのウェットグリップ性能を指数表示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。
(新品時のウェットグリップ性能指数)=
(基準比較例のタイヤの新品時の制動距離)/(各試験用タイヤの新品時の制動距離)×100
(摩耗後のウェットグリップ性能指数)=
(基準比較例のタイヤの摩耗後の制動距離)/(各試験用タイヤの摩耗後の制動距離)×100
2・・・陸部
3・・・トレッド面
4・・・陸部の延長線
5・・・周方向溝の溝底の最深部の延長線
6・・・第一層
7・・・第二層
8・・・第三層
9・・・第二層の最外部の延長線
10・・・第三層の最外部の延長線
11・・・ショルダー陸部
12・・・センター陸部
21・・・ショルダー横溝
22・・・ショルダーサイプ
23・・・センターサイプ
Claims (18)
- トレッド面を構成する第一層と、前記第一層の半径方向内側に隣接する第二層とを少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、
前記トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝によって仕切られた陸部を有し、
前記第一層および前記第二層がゴム成分および可塑剤を含有するゴム組成物により構成され、
前記第二層の30℃における複素弾性率に対する前記第一層の30℃における複素弾性率の比が0.85以上であり、
前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.0以上であるタイヤ。 - 前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.2以上である、請求項1記載のタイヤ。
- 前記第二層の30℃におけるtanδに対する前記第一層の30℃におけるtanδの比が1.4~2.0である、請求項1または2記載のタイヤ。
- 前記第一層を構成するゴム成分中のブタジエンゴムの含有量が35質量%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層を構成するゴム組成物のアセトン抽出量AE1と前記第二層を構成するゴム組成物のアセトン抽出量AE2との差|AE1-AE2|が10質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層を構成するゴム組成物および前記第二層を構成するゴム組成物が、それぞれ樹脂成分を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層を構成するゴム組成物および前記第二層を構成するゴム組成物のうち少なくとも1つが、芳香族系石油樹脂を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層を構成するゴム組成物のゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量に対する、前記第二層を構成するゴム組成物のゴム成分100質量部に対する樹脂成分の含有量の比が2.4以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第二層の半径方向内側に隣接する第三層を備えた、請求項1~8のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層および前記第二層の合計厚さに対する前記第一層の厚さの比が0.40以上である、請求項1~9のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第二層の30℃における複素弾性率が5MPa以上である、請求項1~10のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第二層の30℃におけるtanδが0.30以下である、請求項1~11のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層のガラス転移温度が-15℃以上である、請求項1~12のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第二層の、JIS K 6253-3:2012に準拠し、デュロメータータイプAを用いて、温度23℃で測定したショア硬度(Hs)が50~80である、請求項1~13のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第一層の100%延伸時のモジュラスが、前記第二層の100%延伸時のモジュラスよりも大きい、請求項1~14のいずれか一項に記載のタイヤ。
- いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されている、請求項1~15のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記陸部が、両端が前記周方向溝に開口していないサイプを有する、請求項1~16のいずれか一項に記載のタイヤ。
- タイヤ赤道面に最も近い前記陸部の幅方向長さが、タイヤ半径方向外側から内側に向けて増加する箇所を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載のタイヤ。
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