JP2022073992A - ポリアミド樹脂用改質剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリアミドのブロック(am)とポリシロキサンのブロック(b)とを構成単位として有するブロックポリマー(X)を含有してなるポリアミド樹脂用改質剤(Y);ポリアミド樹脂用改質剤(Y)とポリアミド樹脂(C)とを含有してなるポリアミド樹脂組成物(Z);ポリアミド樹脂組成物(Z)を成形してなる成形品。
【選択図】なし
Description
しかしながら、吸水時の機械的強度の低下や寸法変化が課題であり、例えば、カーボンナノファイバーを添加したポリアミド樹脂組成物が提案されている(特許文献1等)。
本発明の目的は、ポリアミド樹脂に、吸水時の優れた機械的強度、優れた寸法安定性と外観を与えるポリアミド樹脂用改質剤を提供することにある。
(1)ポリアミド樹脂組成物の成形品の吸水性を小とし、優れた寸法安定性を付与する。
(2)成形品に優れた機械的強度(機械物性)を与える。
(3)成形品に優れた外観を与える。
ポリアミドのブロック(am)としては、ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体とジアミンとを必須構成単量体とするポリアミド(am1)、ジカルボン酸又はモノカルボン酸にラクタムを開環重合させたポリアミド(am2)、水、ジアミン又はモノアミンにラクタムを開環重合させたポリアミド(am3)、アミノカルボン酸を重縮合させたポリアミド(am4)及び(am1)~(am4)の内の少なくとも2種以上をワンショットで合成して得られるポリアミド(am5)等が挙げられる。
ポリアミドのブロック(am)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ジカルボン酸及びそのアミド形成性誘導体は、それぞれ1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ジアミンとしては、炭素数2~12のジアミン等が使用でき、具体的には、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン及びデカメチレンジアミン等が挙げられる
これらのうち、好ましいのは、炭素数6及び炭素数10の脂肪族ジアミン、さらに好ましいのは、1,6-ジアミノヘキサン及び1,10-ジアミノデカン、とくに好ましいのは1,6-ジアミノヘキサンである。
ジアミンは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記アミノカルボン酸のうち、合成の容易さおよび寸法安定性の観点から、好ましいのは、グリシン、ロイシン、8-アミノカプリル酸、11-アミノウンデカン酸及び12-アミノドデカン酸であり、更に好ましいのは、8-アミノカプリル酸、11-アミノウンデカン酸及び12-アミノドデカン酸、特に好ましいのは11-アミノウンデカン酸及び12-アミノドデカン酸、最も好ましいのは12-アミノドデカン酸である。
また、片末端にカルボキシル基を有するポリアミド(以下ポリアミドモノカルボン酸と記載する場合がある。)を用いることが好ましい。ポリアミドモノカルボン酸は、ジカルボン酸とジアミンのモル比を調整することにより得る方法;モノカルボン酸共存下でジカルボン酸とジアミンのモル比を調整することにより得る方法;モノカルボン酸にラクタムを開環重合する方法;アミノカルボン酸を重縮合する方法等が挙げられる。
・装置(一例) :「HLC-8120」[東ソー(株)製]
・カラム(一例):「TSKgelGMHXL」[東ソー(株)製](2本)
「TSKgelMultiporeHXL-M」[東ソー(株)製](1本)
・試料溶液:0.3重量%のオルトジクロロベンゼン溶液
・溶液注入量:100μl
・流量:1ml/分
・測定温度:135℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリスチレン(TSKstandardPOLYSTYRENE)
12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、
9,100、18,100、37,900、96,400、
190,000、355,000、1,090,000、
2,890,000)[東ソー(株)製]
本発明におけるポリシロキサンのブロック(b)としては、例えば、前記(am)と反応性の官能基を有するポリシロキサンが挙げられる。
具体的には、前記(am)と反応性の官能基を両末端に有するポリシロキサン(b1)及び前記(am)と反応性の官能基を片末端に有するポリシロキサン含有ポリマー(b2)等が挙げられる。
なお、(am)と反応性の官能基としては、例えば、水酸基、1級アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基が挙げられる。
例えば、(am)が1級アミノ基を有する場合、反応性の官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基等が挙げられ、(am)がカルボキシル基を有する場合、反応性の官能基としては、1級アミノ基、水酸基、エポキシ基等が挙げられる。
本発明におけるブロックポリマー(X)は、前記ポリアミドのブロック(am)と、ポリシロキサンのブロック(b)とを構成単位として有する。
本発明のポリアミド樹脂用改質剤(Y)は、上述のブロックポリマー(X)を含有する。該ポリアミド樹脂用改質剤(Y)は、後述のポリアミド樹脂(C)用改質剤、とりわけポリアミド樹脂用寸法安定剤として好適に使用できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物(Z)は、前記ポリアミド樹脂用改質剤(Y)とポリアミド樹脂(C)とを含有する。
ポリアミド樹脂用改質剤(Y)とポリアミド樹脂(C)との重量比[(Y)/(C)]は、寸法安定性および機械物性の観点から、好ましくは1/99~20/80、更に好ましくは2/98~15/85、特に好ましくは3/97~10/90である。
本発明におけるポリアミド樹脂(C)としては、アミノ酸、ラクタムまたはジアミンとジカルボン酸を出発原料としたアミド結合を有する熱可塑性重合体が挙げられる。アミノ酸としては、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等が挙げられ、ラクタムとしてはε-カプロラクタム、ω-ラウロラクタム等が挙げられる。
なお、ポリアミド樹脂(C)のMnは、好ましくは11,000~30,000、更に好ましくは12,000~25,000、特に好ましくは13,000~20,000である。
このとき、ポリアミド樹脂用改質剤(Y)に含まれている添加剤(D)と同様の添加剤(D)を、ポリアミド樹脂組成物(Z)に添加してもよい。
溶融混合する方法としては、一般的にはペレット状又は粉体状にした各成分を、適切な混合機(ヘンシェルミキサー等)で混合した後、押出機で溶融混合してペレット化する方法が適用できる。
[1](C)と(Y)を溶融混合した後、必要により(D)を一括投入して溶融混合する方法;
[2](C)と(Y)を溶融混合する際、(C)の一部をあらかじめ溶融混合して(Y)の高濃度組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作製した後、残りの(C)及び必要に応じて(D)を溶融混合する方法(マスターバッチ法又はマスターペレット法);
等が挙げられる。
[2]の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物中の(Y)の濃度は、好ましくは20~80重量%であり、更に好ましくは50~70重量%である。
[1]及び[2]の方法の内、(Y)を(C)に効率的に分散しやすいという観点から、[2]の方法が好ましい。
本発明の成形品は、前記ポリアミド樹脂組成物(Z)を成形したものである。成形方法としては、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形及びフィルム成形(キャスト法、テンター法及びインフレーション法等)等が挙げられ、目的に応じて単層成形、多層成形又は発泡成形等の手段も取り入れた任意の方法で成形できる。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、1,6-ジアミノヘキサン200部、テレフタル酸203部及び酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、片末端酸変性ポリアミド(am-1)を得た。
なお、(am-1)のアミン価は37mgKOH/g、酸価は37mgKOH/g、Mnは1,500であった。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、ε-カプロラクタム430部、ドデシルアミン16部、酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部及び水20部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、片末端酸変性ポリアミド(am-2)を得た。
なお、(am-2)のアミン価は0mgKOH/g、酸価は11mgKOH/g、Mnは5,000であった。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、12-アミノドデカン酸440部、安息香酸5部、及び酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、片末端酸変性ポリアミド(am-3)を得た。
なお、(am-3)のアミン価は0mgKOH/g、酸価は5.6mgKOH/g、Mnは10,000であった。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、ε-カプロラクタム450部、テレフタル酸39部、酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部及び水20部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、両末端酸変性ポリアミド(am-4)を得た。
なお、(am-4)のアミン価は0mgKOH/g、酸価は56mgKOH/g、Mnは2,000であった。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、ε-カプロラクタム430部、テレフタル酸14部、酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部及び水20部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、両末端酸変性ポリアミド(am-5)を得た。
なお、(am-5)のアミン価は0mgKOH/g、酸価は22mgKOH/g、Mnは5,000であった。
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、窒素導入管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、12-アミノドデカン酸430部、2,7-ナフタレンジカルボン酸7部及び酸化防止剤[「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]1.5部を投入し、窒素置換後、密閉下、撹拌しながら250℃まで昇温し、同温度(圧力:0.2~0.5MPa)で4時間撹拌し、両末端酸変性ポリアミド(am-6)を得た。
なお、(am-6)のアミン価は0mgKOH/g、酸価は11mgKOH/g、Mnは10,000であった。
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応容器に、片末端がブチル基で封鎖されもう一方の末端にSiH結合を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(Mn=1900)400部と、アリルアミン56部中に酸化白金0.240部を懸濁させた懸濁液とを仕込み、105℃で16時間撹拌下で反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、ポアサイズ0.45μm)に通して不溶物を除去した。その後、ろ液に含まれる過剰なアリルアミンを減圧下で除去して、α-ブチル-ω-アミノ変性ポリジメチルシロキサン(b-1)を得た。(b-1)のMnは2,000であった。
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応容器に、片末端がメチル基で封鎖されもう一方の末端にSiH結合を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(Mn=400)400部と、エチレングリコールモノアリルエーテル480部中に酸化白金1.15部を懸濁させた懸濁液とを仕込み、105℃で16時間撹拌下で反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、ポアサイズ0.45μm)に通して不溶物を除去した。その後、ろ液に含まれる過剰なエチレングリコールモノアリルエーテルを減圧下で除去して、α-メチル-ω-カルビノール変性ポリジメチルシロキサン(b-2)を得た。(b-2)のMnは500であった。
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応容器に、片末端がメチル基で封鎖されもう一方の末端にSiH結合を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(Mn=1400)400部と、エチレングリコールモノアリルエーテル140部中に酸化白金0.33部を懸濁させた懸濁液とを仕込み、105℃で16時間撹拌下で反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、ポアサイズ0.45μm)に通して不溶物を除去した。その後、ろ液に含まれる過剰なエチレングリコールモノアリルエーテルを減圧下で除去して、α-メチル-ω-カルビノール変性ポリジメチルシロキサン(b-3)を得た。(b-3)のMnは1,500であった。
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応容器に、片末端がメチル基で封鎖されもう一方の末端にSiH結合を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(Mn=4900)400部と、エチレングリコールモノアリルエーテル40部中に酸化白金0.096部を懸濁させた懸濁液とを仕込み、105℃で16時間撹拌下で反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、ポアサイズ0.45μm)に通して不溶物を除去した。その後、ろ液に含まれる過剰なエチレングリコールモノアリルエーテルを減圧下で除去して、α-メチル-ω-カルビノール変性ポリジメチルシロキサン(b-4)を得た。(b-4)のMnは5,000であった。
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応容器に、片末端がメチル基で封鎖されもう一方の末端にSiH結合を有する直鎖状ポリジメチルシロキサン(Mn=9900)400部と、エチレングリコールモノアリルエーテル20部中に酸化白金0.047部を懸濁させた懸濁液とを仕込み、105℃で16時間撹拌下で反応させた。室温まで冷却した後、反応混合物をメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、ポアサイズ0.45μm)に通して不溶物を除去した。その後、ろ液に含まれる過剰なエチレングリコールモノアリルエーテルを減圧下で除去して、α-メチル-ω-カルビノール変性ポリジメチルシロキサン(b-5)を得た。(b-5)のMnは10,000であった。
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、ポリアミド(am-1)100部、ポリシロキサン(b-2)100部、及び酸化防止剤「イルガノックス1010」0.3部を投入し、撹拌しながら210℃に昇温し、減圧下(0.013MPa以下)同温度で5時間反応させて、ブロックポリマー(X-1)を含有してなるポリアミド樹脂用改質剤(Y-1)を得た。
使用原料及びその使用量を表1に記載のものに代えた以外は実施例1と同様に行い、各ポリアミド樹脂改質剤(Y)を得た。
なお、比較のためのポリアミド樹脂用改質剤(比Y-1)として、市販の無水マレイン酸変性ポリプロピレン[Mn4000、酸価22mgKOH/g]を、そのまま使用した。結果を表1に示す。
表2に示す配合組成(部)に従って、各配合成分をヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、100rpm、220℃、滞留時間5分の条件で溶融混練して、各ポリアミド樹脂組成物(Z)を得た。
ポリアミド樹脂(C-1):
ポリアミド6[商品名「UBE1013B」、宇部興産(株)製、Mn13,000]
なお、評価(2)では、下記の恒温恒湿機を使用した。
・機器:低温恒温恒湿機[いすず製作所製、TPAV-48-20]
(1)平衡吸水時間(hr)
JIS K7209に準拠して、試験片(80×80×1mm)の吸水率(%)が平衡状態になるまでの時間を測定した。
JIS K7143に準拠して、70℃/62%RH雰囲気中における平板試験片(80×80×2mm)の吸湿促進試験を行った。
上記条件における平衡水分率(%)は、23℃/50%RH雰囲気中における吸湿平衡率(%)に近い値となる。乾燥状態の寸法(mm)と吸湿平衡時の寸法(mm)を測定し、寸法変化率(%)を計算した。
寸法変化率(%)=
[(寸法:吸湿試験後)-(寸法:乾燥状態)]×100/(寸法:乾燥状態)
なお、「平行」とは、射出成形における樹脂の流れと同じ方向を意味し、「垂直」とは、樹脂の流れに対して垂直な方向を意味する。
試験片(80×80×1mm)の表面の外観を目視で観察して、以下の基準で評価した。
○:異常なく良好(樹脂改質剤を含有しない熱可塑性樹脂と同等)
×:表面荒れ、フクレ等が認められる。
ポリアミド樹脂(C)にポリアミド樹脂用改質剤(Y)を配合した際の機械的強度の低下率を、アイゾット衝撃強度について評価した。アイゾット衝撃強度(単位:J/m)
ASTM D256 Method A(ノッチ付き、3.2mm厚)に準拠して測定した。
なお、機械的強度の低下率は樹脂改質剤(Y)の配合量によっても異なるので、改質剤(Y)の種類による低下率を明確にするため、特定の配合量での低下率をその際の改質剤(Y)の配合重量%で除した値を用いて評価した。
即ち、下式により求めた機械強度の低下率(%/重量%)を用いて以下の評価基準で評価した。
{[配合前の機械的強度]-[配合後の機械的強度]}/[配合前の機械的強度]/[樹脂改質剤の配合重量]×100(%)
例えば、配合前の樹脂(アイゾット衝撃強度=2.0J/m)に改質剤(Y)を10重量%配合した場合で、配合後のアイゾット衝撃強度が1.8J/mである場合、計算式は以下の通りとなる。
[機械的強度の低下率(%/重量%)]=
[2.0(J/m)-1.8(J/m)]/2.0(J/m)/10(重量%)×100(%)=1.0(%/重量%)
◎: [低下率]≦0.5
○:0.5<[低下率]≦2.5
△:2.5<[低下率]≦5.5
×:5.5<[低下率]
また、成形品に優れた機械的強度(機械物性)、優れた外観を与えることが分かる。
Claims (9)
- ポリアミドのブロック(am)とポリシロキサンのブロック(b)とを構成単位として有するブロックポリマー(X)を含有してなるポリアミド樹脂用改質剤(Y)。
- 前記ポリアミドのブロック(am)の数平均分子量(Mn)が、500~10,000である請求項1記載のポリアミド樹脂用改質剤。
- 前記ポリシロキサンのブロック(b)の数平均分子量(Mn)が、500~10,000である請求項1又は2記載のポリアミド樹脂用改質剤。
- 前記ブロックポリマー(X)が、(am)-(b)ジブロック型構造又は(b)-(am)-(b)トリブロック型構造である請求項1~3のいずれか記載のポリアミド樹脂用改質剤。
- 前記ブロックポリマー(X)の数平均分子量(Mn)が、3,000~30,000である請求項1~4のいずれか記載のポリアミド樹脂用改質剤。
- 前記ポリアミドのブロック(am)とポリシロキサンのブロック(b)との重量比[(am)/(b)]が25/75~75/25である請求項1~5のいずれか記載のポリアミド樹脂用改質剤。
- 請求項1~6のいずれか記載のポリアミド樹脂用改質剤(Y)とポリアミド樹脂(C)とを含有してなるポリアミド樹脂組成物(Z)。
- 前記ポリアミド樹脂用改質剤(Y)とポリアミド樹脂(C)との重量比[(Y)/(C)]が、1/99~20/80である請求項7記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項8記載のポリアミド樹脂組成物(Z)を成形してなる成形品。
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