JP2022054357A - レンズ系、撮像装置、及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的に広角とされる撮像レンズを提供する。【解決手段】レンズ系は、物体側より順に第1レンズ群とG1、開口絞りSと、第2レンズ群G2とを備え、第1レンズ群G1は、最も物体側に負の屈折力を有する第1レンズL1を備え、前記第1レンズL1よりも像面側に正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚備え、第2レンズ群G2は、物体側から順に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズを備え、最も像面側には両面が非球面であるレンズを備え、最も物体側のレンズL1の焦点距離をf1、全系の焦点距離をf、前記最も像面側のレンズL7の焦点距離をfLとして、条件式1.00<|f1|/f<4.00、-0.2<f/fL<0.2を満足する。【選択図】図1
Description
本発明は、レンズ系、撮像装置、及び移動体に関する。
特許文献1及び特許文献2には、比較的に広角とされる撮像レンズとして、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ、第1レンズよりも像面側であり開口絞りよりも物体側に正の屈折力を有するレンズ、開口絞り、開口絞りよりも像面側に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズを配置した構成が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第6335332号公報
[特許文献2]特開2016-194653号公報
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第6335332号公報
[特許文献2]特開2016-194653号公報
本発明の一態様に係るレンズ系は、物体側より順に第1レンズ群と、開口絞りと、第2レンズ群とを備える。第1レンズ群は、最も物体側に負の屈折力を有する第1レンズを備え、前記第1レンズよりも像面側に正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚備える。第2レンズ群は、物体側から順に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズを備え、最も像面側には両面が非球面であるレンズを備える。最も物体側のレンズの焦点距離をf1、全系の焦点距離をf、前記最も像面側のレンズの焦点距離をfLとして、条件式
1.00 < |f1| / f < 4.00
-0.2 < f / fL < 0.2
を満足する。
1.00 < |f1| / f < 4.00
-0.2 < f / fL < 0.2
を満足する。
最も像面側のレンズは、中心部は物体側の面及び像面側の面のいずれも物体側に凸形状であり、周辺部までに一度変曲点を有し、周辺部は物体側に凹となる形状を有してよい。
第1レンズ群の焦点距離をf_1Gとして、条件式
1.5 / f_1G / f < 10
を満足してよい。
1.5 / f_1G / f < 10
を満足してよい。
第2レンズ群の焦点距離をf_2Gとして、条件式
1.5 / f_2G / f < 5.0
を満足してよい。
1.5 / f_2G / f < 5.0
を満足してよい。
第2レンズ群が物体側から順に備える前記正の屈折力を有するレンズ、前記負の屈折力を有するレンズ、前記正の屈折力を有するレンズのうち、物体側の前記正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p1、像面側の正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p2として、条件式
1.3 < f_p1 / f < 2.6
1.1 < f_p2 / f < 5.0
を満足してよい。
1.3 < f_p1 / f < 2.6
1.1 < f_p2 / f < 5.0
を満足してよい。
無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL、最大像高をYとして、条件式
2.7 < TTL / Y < 3.6
を満足してよい。
2.7 < TTL / Y < 3.6
を満足してよい。
開口絞りから結像面までの光軸上の距離をL_sto、最大像高をYとして、条件式
1.2 < L_sto / Y < 2.0
を満足してよい。
1.2 < L_sto / Y < 2.0
を満足してよい。
第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数をv1として、条件式
23.0 < v1 < 42.0
を満足してよい。
23.0 < v1 < 42.0
を満足してよい。
第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離をfnとして、条件式
-1.6 < fn / f < -0.8
を満足してよい。
-1.6 < fn / f < -0.8
を満足してよい。
第1レンズ群は、物体側から順に3枚以上の連続して隣り合ったガラスレンズ群を備えてよい。第2レンズ群は、4枚以上の連続して隣り合ったプラスティックレンズを備えてよい。
本発明の一態様に係る撮像装置は、上記のレンズ系を備える。撮像装置は、イメージセンサを備える。
本発明の一態様に係る移動体は、上記のレンズ系を備えて移動する。
移動体は、無人航空機であってよい。
上記のレンズ系によれば、バックフォーカス含めた光学全長が短く、レンズ径も小さい高性能なレンズ系を提供することができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。以下の実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイルまたはレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
本明細書等において「~から構成され」、「~からなり」、「~からなる」という用語が用いられる場合、列挙された構成要素に加えて、実質的に屈折力を有さないレンズ、絞り、フィルタ及びカバーガラス等の、実質的に屈折力を有するレンズ以外の光学要素、及び/又は、レンズフランジ、イメージセンサ及び振れ補正機構等の機構要素を含み得る。例えば、「Xから構成され」、「Xからなり」、「Xからなる」という用語が用いられる場合、Xに加えて、実質的に屈折力を有するレンズ以外の光学要素、及び/又は、機構要素を含み得る。
本明細書において、レンズ系の具体的な実施形態に具体的な数値を適用した実施例及び参考例が説明される。まず、レンズ系の各実施例及び参考例の説明で用いられる記号等の意味を説明する。
レンズデータとして、面番号、曲率半径、面間隔、屈折率及びアッベ数を含む表が開示される。レンズデータの表において、面番号の欄には、最も物体側の面を第1面とし像側に向かうに従い1つずつ番号を増加させたときの面番号が示される。Rの欄には、各面の曲率半径が示される。Dの欄には、各面とその像側に隣接する面との光軸上の面間隔が示される。Ndの欄には、各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))に対する屈折率が示される。νdの欄には、各光学要素のd線基準のアッベ数が示される。ここで、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正とし、像面側に凸の場合を負とする。曲率半径における「INF」は、当該面が平面であることを示す。
レンズデータには、開口絞りSも含めて示す。面番号の欄の「STO」は、開口絞りSの開口面を表す。
レンズデータにおいて、非球面の面番号には*印を付すとともに、曲率半径の欄には近軸の曲率半径の数値を示す。また、非球面を有するレンズ系の実施例については、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数、及び、円錐定数を含む非球面データの表を付す。非球面データの表において、非球面係数の数値の「E±n」(n:自然数)は、10を底とする指数表現を表す。すなわち、「E±n」は、「×10±n」を表す。例えば、「0.12345E-05」は、「0.12345×10-5」を表す。非球面形状は、「zd」をレンズ面の頂点からの光軸方向における距離(サグ量)、「h」を光軸方向に垂直な方向における距離(高さ)、「c」をレンズの頂点における近軸曲率(曲率半径の逆数)、「κ」を円錐定数(コーニック定数)、「Am」をm次の非球面係数とすると、次の式によって定義される。
zd=ch2/(1+(1-(1+κ)c2h2)1/2)+ΣAm×hm
なお、Σはmについての和を示す。
zd=ch2/(1+(1-(1+κ)c2h2)1/2)+ΣAm×hm
なお、Σはmについての和を示す。
なお、レンズデータの表には、物体側の面番号に対応づけてレンズを形成する材料が示される場合がある。
また、各実施例及び参考例のレンズ系の諸元データの表を付す。諸元データの表において、「f」は焦点距離を示す。「Fno」はFナンバーを示す。「ω」は半画角(最大半画角)を示す。「Y」は最大像高を示す。「TT」は合焦時の光学全長を示す。「Dex」は射出瞳距離を示す。
レンズデータ、及びレンズ系の諸元データの表において、角度の単位としては「度」を用い、長さの単位としては「mm」を用いる。しかし、レンズ系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため、他の任意の単位を用いることもできる。
なお、レンズ系が撮像レンズとして撮像装置に搭載される際には、撮像装置の仕様に応じたローパスフィルタ等の各種フィルタ及び保護用のカバーガラス等の光学要素を備えることが好ましい。しかし、レンズ系として、係る光学要素を備える形態も備えない形態も採用できる。係る光学要素を備えるレンズ系と光学要素を備えないレンズ系とは等価なレンズ系といえる。
「Gi」はレンズ群を示す。「Gi」において文字Gに続くiは、各実施例及び参考例においてレンズ系が備えるレンズ群を識別することを目的とした自然数である。レンズ群は、1つ以上のレンズを備えて構成される。各実施例及び参考例の説明において、記号Giが割り当てられたレンズ群と、他の実施例及び参考例における同じ記号Giが割り当てられたレンズ群とが同じレンズ構成のレンズ群であることを意味するものではない。「Lj」は1つのレンズを示す。「Lj」において文字Lに続くjは、各実施例及び参考例においてレンズ系が備えるレンズを識別することを目的とした自然数である。各実施例及び参考例の説明において、記号Ljが割り当てられたレンズと、他の実施例及び参考例における同じ記号Ljが割り当てられたレンズとが同じレンズであることを意味するものではない。
図1から図6に関連して、この発明に係るレンズ系の実施例が開示されている。第1実施例から第3実施例に開示されているように、一実施形態のレンズ系は、物体側より順に第1レンズ群と、開口絞りと、第2レンズ群とを備える。第1レンズ群は、最も物体側に負の屈折力を有する第1レンズを備え、第1レンズよりも像面側に正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚備える。第2レンズ群は、物体側から順に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズを備え、最も像面側には両面が非球面であるレンズを備る。前記最も物体側のレンズの焦点距離をf1、全系の焦点距離をf、前記最も像面側のレンズの焦点距離をfLとして、条件式
1.00 < |f1| / f < 4.00 ・・・(1)
-0.2 < f / fL < 0.2 ・・・(2)
を満足する。
1.00 < |f1| / f < 4.00 ・・・(1)
-0.2 < f / fL < 0.2 ・・・(2)
を満足する。
最も物体側に負の屈折力を有する第1レンズを配置することで、入射瞳を物体側にもってくることができるので、広角化しながらも第1レンズの径を抑えることができる。第1レンズ群に正の屈折力を有するレンズを配置することで、負の屈折力を有する第1レンズで発生した歪曲収差や倍率色収差を補正することができる。第2レンズ群内に、物体側から順に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズとなる構成を有することで球面収差の発生を抑えることができる。最も像面側に両面が非球面であるレンズを配置することで、第1レンズで発生した歪曲収差や非点収差を補正することができる。
条件式(1)は最も物体側のレンズの焦点距離の絶対値と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(1)の上限以上になると、最も物体側のレンズの屈折力が弱くなり、入射瞳位置がより像面側へ位置してしまうため、最も物体側のレンズは小型化することができない。一方、条件式(1)の下限以下になると、最も物体側のレンズの屈折力が強くなりすぎるため、最も物体側のレンズで歪曲収差や倍率色収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(1-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
1.1 < | f1 | / f < 3.0 ・・・(1-1)
1.1 < | f1 | / f < 3.0 ・・・(1-1)
さらに、下記条件式(1-2)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
1.2 < | f1 | / f < 2.5 ・・・(1-2)
1.2 < | f1 | / f < 2.5 ・・・(1-2)
条件式(2)は、最も像面側のレンズの焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(2)の上限以上になると、最も像面側のレンズの正の屈折力が強くなり、球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。一方、条件式の下限以下になると、最も像面側のレンズの負の屈折力が強くなり、球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。さらに、下記条件式(2-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
-0.10 < f / fL < 0.10 ・・・(2-1)
-0.10 < f / fL < 0.10 ・・・(2-1)
さらに、下記条件式(2-2)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
-0.07 < f / fL < 0.07 ・・・(2-2)
-0.07 < f / fL < 0.07 ・・・(2-2)
最も像面側のレンズは、中心部はR1面、R2面ともに物体側に凸形状で、周辺部までに一度変曲点を有し、周辺部は物体側に凹となる形状を有してよい。これにより、球面収差を悪化させることなく、非点収差を補正することができる。
第1レンズ群の焦点距離をf_1G、条件式
1.5 / f_1G / f < 10 ・・・(3)
を満足してよい。
1.5 / f_1G / f < 10 ・・・(3)
を満足してよい。
条件式(3)は 、第1レンズ群の焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(3)の上限以上になると、第1レンズ群の屈折力が弱くなり、全長が大きくなってしまうため、小型化することができない。一方、条件式(3)の下限以下になると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎるため、第1レンズ群で非点収差や球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(3-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
2.0 < f_1G | / f < 8.0 ・・・(3-1)
2.0 < f_1G | / f < 8.0 ・・・(3-1)
第2レンズ群の焦点距離をf_2Gとして、条件式
1.5 / f_2G / f < 5.0 ・・・(4)
を満足してよい。
1.5 / f_2G / f < 5.0 ・・・(4)
を満足してよい。
条件式(4)は、第2レンズ群の焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(4)の上限以上になると、第2レンズ群の屈折力が弱くなり、全長が大きくなってしまうため、小型化することができない。一方、条件式(4)の下限以下になると、第2レンズ群の屈折力が強くなりすぎるため、第2レンズ群で非点収差や球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(4-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
2.0 < f_2G | / f < 3.5 ・・・(4-1)
2.0 < f_2G | / f < 3.5 ・・・(4-1)
第2レンズ群が物体側から順に備える前記正の屈折力を有するレンズ、前記負の屈折力を有するレンズ、前記正の屈折力を有するレンズのうち、物体側の前記正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p1、像面側の前記正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p2として、条件式
1.3 < f_p1 / f < 2.6 ・・・(5)
1.1 < f_p2 / f < 5.0 ・・・(6)
を満足してよい。
1.3 < f_p1 / f < 2.6 ・・・(5)
1.1 < f_p2 / f < 5.0 ・・・(6)
を満足してよい。
条件式(5)は、前記第2レンズ群が物体側から順に備える正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズにおいて、物体側の正の屈折力を有するレンズの焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(5)の上限以上になると、第2レンズ群において物体側の正の屈折力を有するレンズの屈折力が弱くなり、全長が大きくなってしまうため、小型化することができない。一方、条件式(5)の下限以下になると、第2レンズ群において物体側の正の屈折力を有するレンズの屈折力が強くなりすぎるため、第2レンズ群で非点収差や球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(5-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
1.50 < f_p1 / f < 2.30 ・・・(5-1)
1.50 < f_p1 / f < 2.30 ・・・(5-1)
条件式(6)は、第2レンズ群が物体側から順に備える正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズにおいて、像面側の正の屈折力を有するレンズの焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(6)の上限以上になると、第2レンズ群において像面側の正の屈折力を有するレンズの屈折力が弱くなり、全長が大きくなってしまうため、小型化することができない。一方、条件式(6)の下限以下になると、第2レンズ群において像面側の正の屈折力を有するレンズの屈折力が強くなりすぎるため、第2レンズ群で非点収差や球面収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(6-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
1.30 < f_p2 / f < 4.50 ・・・(6-1)
1.30 < f_p2 / f < 4.50 ・・・(6-1)
無限遠物体合焦時の第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL、最大像高をYとして、条件式
2.7 < TTL / Y < 3.6 ・・・(7)
を満足してよい。
2.7 < TTL / Y < 3.6 ・・・(7)
を満足してよい。
条件式(7)は、無限遠物体合焦時の第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離と最大像高の関係を規定している。条件式(7)の上限以上になると、最大像高に対して無限遠物体合焦時の第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離が長く、レンズ径が大きくなってしまう。一方、条件式(7)の下限以下になると、最大像高に対して無限遠物体合焦時の第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離が短くなり、焦点距離が短くなるレンズが増えるため、球面収差の補正が困難になる。
さらに、下記条件式(7-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
2.9 < TTL / Y <3.4 ・・・(7-1)
2.9 < TTL / Y <3.4 ・・・(7-1)
開口絞りから結像面までの光軸上の距離をL_sto、最大像高をYとして、条件式
1.2 < L_sto / Y < 2.0 ・・・(8)
を満足してよい。
1.2 < L_sto / Y < 2.0 ・・・(8)
を満足してよい。
条件式(8)は、開口絞りから結像面までの光軸上の距離と最大像高の関係を規定している。条件式(8)の上限以上になると、最大像高に対して開口絞りから結像面までの光軸上の距離が長くなってしまい、レンズ全長を小さくすることができない。一方、条件式(8)の下限を超えると、最大像高に対して開口絞りから結像面までの光軸上の距離が短くなり、第2レンズ群内にて、焦点距離が短くなるレンズが増えるため、球面収差の補正が困難になる。
さらに、下記条件式(8-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
1.4 < L_sto / Y <1.8 ・・・(8-1)
1.4 < L_sto / Y <1.8 ・・・(8-1)
第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数をv1として、条件式
23.0 < v1 < 42.0 ・・・(9)
を満足してよい。
23.0 < v1 < 42.0 ・・・(9)
を満足してよい。
条件式(9)は、前記第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数を規定している。条件式(9)の上限嬢になると、第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数が大きくなり、分散が弱くなりすぎるため、第1レンズで発生した倍率色収差を補正することができない。一方、条件式(9)の下限以下になると、第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数が小さくなくなり、分散が強くなりすぎて、軸上色収差が発生してしまう。
さらに、下記条件式(9-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
29.9 < v1 < 38.0 ・・・(9-1)
29.9 < v1 < 38.0 ・・・(9-1)
第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離をfnとして、条件式
-1.6 < fn / f < -0.8 ・・・(10)
を満足してよい。
-1.6 < fn / f < -0.8 ・・・(10)
を満足してよい。
条件式(10)は、第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離と全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(10)の上限以上になると、第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離が長くなり、入射瞳位置がより像面側へ位置してしまうため、第1レンズ群のレンズ径は小型化することができない。一方、条件式(10)の下限以下になると、第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離が短くなりすぎるため、歪曲収差や倍率色収差が発生してしまい、高性能化が困難となる。
さらに、下記条件式(10-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
-1.4 < fn / f < -0.9 ・・・(10-1)
-1.4 < fn / f < -0.9 ・・・(10-1)
第1レンズ群は、物体側から順に3枚以上の連続して隣り合ったガラスレンズ群を備えてよい。第2レンズ群は、4枚以上の連続して隣り合ったプラスティックレンズを備えてよい。
上記のレンズ系によれば、バックフォーカス含めた光学全長が短く、レンズ径も小さい高性能なレンズ系を提供することができる。
図1は、第1実施例におけるレンズ系100のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
レンズ系100は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL2と、両凸形状の正レンズL3及び像面側に凸面を向けた負のメニスカスレンズL4の接合レンズとから構成される。第1レンズ群G1において、広角化に必要な負の屈折力を少なくとも2つの負成分で分担することで、軸外収差を良好に補正している。第1レンズ群G1の正の接合レンズにより、軸上色収差の発生を抑えながら倍率色収差を補正している。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の非球面の正のレンズL5と、両凹形状の非球面の負のレンズL6と、像面側に凸面を向けた非球面の正のメニスカスレンズL7と、像面側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL8と、光軸近傍で物体側に凸形状をした非球面の正レンズL9とから構成される。第2レンズ群G2において非球面のレンズを多用することで、球面収差や非点収差が補正できる。
表1は、レンズ系100のレンズデータを示す。表2は、レンズ系100の非球面データを示す表である。
表3は、レンズ系100の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び光学全長TTを示す諸元データの表である。
図2は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系100の球面収差、非点収差、歪曲収差、及び倍率色収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、一点鎖線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。倍率色収差において、実線はC線(656.27nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。各収差図から、レンズ系100は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図3は、第2実施例におけるレンズ系200のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
レンズ系200は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL2と、両凸形状の正レンズL3及び像面側に凸面を向けた負のメニスカスレンズL4の接合レンズとから構成される。レンズ系200において、広角化に必要な負の屈折力を少なくとも2つの負成分で分担することで、軸外収差を良好に補正している。第1レンズ群G1の正の接合レンズにより、軸上色収差の発生を抑えながら倍率色収差を補正している。
第2レンズ群G2は、両凸形状の非球面の正のレンズL5と、両凹形状の非球面の負のレンズL6と、像面側に凸面を向けた非球面の正のメニスカスレンズL7と、像面側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL8と、光軸近傍で物体側に凸形状をした非球面の正レンズL9とから構成される。第2レンズ群G2において、非球面のレンズを多用することで、球面収差や非点収差が補正できる。
表4は、レンズ系200のレンズデータを示す。表5は、レンズ系200の非球面データを示す表である。
表6は、レンズ系200の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び光学全長TTを示す諸元データの表である。
図4は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系200の球面収差、非点収差、歪曲収差、及び倍率色収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、一点鎖線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。倍率色収差において、実線はC線(656.27nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。各収差図から、レンズ系200は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図5は、第3実施例におけるレンズ系300のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
レンズ系300は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた非球面の負のメニスカスレンズL1と、両凸形状の非球面の正レンズL2とから構成される。正のレンズL2により、倍率色収差を補正している。
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた正のメニスカスレンズL3と、両凸形状の非球面の正のレンズL4と、両凹形状の非球面の負のレンズL5と、両凸形状の非球面の正のメニスカスレンズL6と、光軸近傍で物体側に凸形状をした非球面の正レンズL7とから構成される。第2レンズ群G2において非球面のレンズを多用することで、球面収差や非点収差を補正できる。
表7は、レンズ系300のレンズデータを示す。表8は、レンズ系300の非球面データを示す表である。
表9は、レンズ系300の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び光学全長TTを示す諸元データの表である。
図6は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系300の球面収差、非点収差、歪曲収差、及び倍率色収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、一点鎖線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。倍率色収差において、実線はC線(656.27nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。各収差図から、レンズ系300は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
表10は、第1実施例から第3実施例のレンズ系における、条件式(1)~(10)の各数式で計算される数値を示す。
上述したレンズ系が備える構成は任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用され得る。例えば、上記実施例によるレンズ系は条件式(1)~(10)、(1-1)、(1-2)、(2-1)、(3-1)、(4-1)、(5-1)、(6-1)、(7-1)、(8-1)、(9-1)及び(10-1)を満足するものとしているが、条件式(1)~(10)、(1-1)、(1-2)、(2-1)、(3-1)、(4-1)、(5-1)、(6-1)、(7-1)、(8-1)、(9-1)及び(10-1))のいずれか1つを満足するものであってもよく、これらの条件式の任意の組合せを満足するものであってもよい。
以上に説明したとおり、第1実施例から第3実施例に係るレンズ系が備えるレンズ構成によれば、比較的に広角であり、大型のイメージサークルを有するレンズ系として、バックフォーカス含めた光学全長が短く、レンズ径も小さい高性能なレンズ系を提供することができる。
撮像用のレンズ系には、小型(全長が短く、レンズ径が小さい)であることと、高解像度に対応できる高性能(諸収差が良好に補正されていること)を持つこととが望まれている。上記特許文献1に記載の撮像レンズは、開口絞りよりも像面側に、正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズのみしか配置されていないため、より大きいサイズの撮像フォーマットに対応しようとした場合に、非点収差を十分に補正することができない。上記特許文献2に記載の撮像レンズは、開口絞りよりも像面側に、正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズ、非球面のレンズが配置されているため、非点収差をある程度補正することができているものの、全系の焦点距離に対して負の屈折力を有する第1レンズの屈折力が弱いため、より大きいサイズの撮像フォーマットに対応しようとした場合に第1レンズの径を小さくすることができない。これに対し、上記実施形態に係るレンズ系によれば、係る課題を軽減できる。
次に、図7から図12に関連して、他の第1の発明に係るレンズ系の実施例を参考例として用いて、他の第1の発明に係る実施形態を説明する。他の第1の発明に係るレンズ系は、下記項目A1から項目A5に記載の構成を備えてよい。
[項目A1]
物体側から像側へと順に、正の第1レンズ群と、開口絞りと、正の第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群は、併せて7枚以上のレンズで構成され、
前記第1レンズ群は、3枚以下の硝子硝材レンズを備え、
第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて2回の変曲点をもつ面で構成されるレンズを備え、
前記第2レンズ群は、すべてプラスティック硝材レンズで構成され、
前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2、無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群の最も物体側の レンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL 、最大像高をY、最大半画角をHFOV、射出瞳から結像面までの距離をEPDとして、条件式
0 < fg1 / fg2 < 5
1.95 < TTL / Y < 3.8
TAN ( HFOV ) > 1.75
2.5 < EPD < 15
を満足するレンズ系。
[項目A2]
前記第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点をもつ面を有する正のレンズを備える項目A1に記載のレンズ系。
[項目A3]
前記第2レンズ群の最も像側のレンズの焦点距離をfL、レンズ全系の焦点距離をfとして、
条件式
|fL/f| > 4.8
を満足する項目A1又は項目A2に記載のレンズ系。
[項目A4]
前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2、レンズ全系の焦点距離をfとして、条件式
1 < fg1 / f < 10
1.8 < fg2 / f < 5
を満足する項目A1から項目A3のいずれか一項に記載のレンズ系。
[項目A5]
前記第1レンズ群の最も像側に配置される正レンズの焦点距離をfg1p、前記第2レンズ群の最も物体側に配置される正レンズの焦点距離をfg2p、前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2として、条件式
0.15 < fg1p / fg1 < 0.9
0.3 < fg2p / fg2 < 1.3
を満足する項目A1から項目A4のいずれか一項に記載のレンズ系。
物体側から像側へと順に、正の第1レンズ群と、開口絞りと、正の第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群は、併せて7枚以上のレンズで構成され、
前記第1レンズ群は、3枚以下の硝子硝材レンズを備え、
第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて2回の変曲点をもつ面で構成されるレンズを備え、
前記第2レンズ群は、すべてプラスティック硝材レンズで構成され、
前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2、無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群の最も物体側の レンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL 、最大像高をY、最大半画角をHFOV、射出瞳から結像面までの距離をEPDとして、条件式
0 < fg1 / fg2 < 5
1.95 < TTL / Y < 3.8
TAN ( HFOV ) > 1.75
2.5 < EPD < 15
を満足するレンズ系。
[項目A2]
前記第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点をもつ面を有する正のレンズを備える項目A1に記載のレンズ系。
[項目A3]
前記第2レンズ群の最も像側のレンズの焦点距離をfL、レンズ全系の焦点距離をfとして、
条件式
|fL/f| > 4.8
を満足する項目A1又は項目A2に記載のレンズ系。
[項目A4]
前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2、レンズ全系の焦点距離をfとして、条件式
1 < fg1 / f < 10
1.8 < fg2 / f < 5
を満足する項目A1から項目A3のいずれか一項に記載のレンズ系。
[項目A5]
前記第1レンズ群の最も像側に配置される正レンズの焦点距離をfg1p、前記第2レンズ群の最も物体側に配置される正レンズの焦点距離をfg2p、前記第1レンズ群の焦点距離をfg1、前記第2レンズ群の焦点距離をfg2として、条件式
0.15 < fg1p / fg1 < 0.9
0.3 < fg2p / fg2 < 1.3
を満足する項目A1から項目A4のいずれか一項に記載のレンズ系。
上記のように、レンズ系は、物体側から像側へと順に、正の第1レンズ群と、開口絞りと、正の第2レンズ群とを備えてよい。第1レンズ群及び第2レンズ群は、併せて7枚以上のレンズで構成されてよい。第1レンズ群は、3枚以下の硝子硝材レンズを備えてよい。第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて2回の変曲点をもつ面で構成されるレンズを備えてよい。第2レンズ群は、すべてプラスティック硝材レンズで構成されてよい。第1レンズ群の焦点距離をfg1 、第2レンズ群の焦点距離をfg2、無限遠物体合焦時の第1レンズ群の最も物体側の レンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL 、最大像高をY、最大半画角をHFOV、射出瞳から結像面までの距離をEPDとして、条件式
0 < fg1 / fg2 < 5 ・・・(a1)
1.95 < TTL / Y < 3.8 ・・・(a2)
TAN ( HFOV ) > 1.75 ・・・(a3)
2.5 < EPD < 15 ・・・(a4)
を満足してよい。
0 < fg1 / fg2 < 5 ・・・(a1)
1.95 < TTL / Y < 3.8 ・・・(a2)
TAN ( HFOV ) > 1.75 ・・・(a3)
2.5 < EPD < 15 ・・・(a4)
を満足してよい。
上記構成をとることで、大きなセンサーサイズを使用し、かつ広い画角を有するレンズにおいて、センサーサイズに対してより短いバックフォーカスを維持したまま、小型化が可能である。また、広角レンズでは、第1レンズ群の最も物体側のレンズ径が非常に大きくなり易いが、上記構成をとることで、収差性能と製造可能なロバスト性を維持しながら、第1レンズ群の最も物体側のレンズ径を小さくすることができる。
条件式(a1)は第1レンズ群と第2レンズ群の焦点距離の比を規定している。一般的に、広角レンズの場合、広画角の光線を入射するために第1レンズ群パワーは、第2レンズ群のパワーよりも低くし、また第1レンズ群としては負のパワーを持つ。しかし、フィックスフォーカスタイプレンズの場合、温度変化でのフォーカスずれなどの環境信頼性が高める必要性があり、上記構成のレンズ系のように広角かつ小型のパワーの強いレンズの場合、条件式(a1)を満足することが望ましい。
条件式(a2)は全長と像高との比を規定している。条件式(a2)の下限以下になると、センサーへの入射角が大きくなり、周辺光量の維持が難しくなる。また、レンズの全系を小さくできるが製造感度は非常に高くなり、製造が容易でなくなる。一方、条件式(a2)の上限以上になると、レンズ全体の全長がセンサーサイズに対して大きくなり、製造難易度が低下し収差補正にも有利になるが、製造限界近くまで小型化することが容易でなくなる。
さらに、条件式(a2-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
2 < TTL / Y < 3 ・・・(a2-1)
2 < TTL / Y < 3 ・・・(a2-1)
条件式(a3)は、画角を定義している。条件式(a3)を満たすことで、より広角なレンズ構成を実現することができる。
条件式(a4)は、射出瞳と結像面までの距離を定義している。条件式(a4)の下限以下になると、イメージセンサーへの適切な入射角を維持することができない。一方、条件式(a4)の上限以上になると、レンズの小型化に寄与しなくなる。
第2レンズ群には、最も像面側に、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点をもつ面を有する正のレンズを備えてよい。
第2レンズ群の最も像側のレンズの焦点距離をfL、レンズ全系の焦点距離をfとして、条件式
| fL / f | > 4.8 ・・・(a5)
を満足してよい。
| fL / f | > 4.8 ・・・(a5)
を満足してよい。
条件式(a5)は、レンズ全系の屈折力と第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折力の比を規定している。この条件式の下限以下になると、第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折力が大きくなる。レンズ全系の小型化にしていくと第2レンズ群の最も像側のレンズが結像面に近づくため、これを避けるために体積が大きくなり易い。また、第2レンズ群の最も像側のレンズの屈折力が大きいと、環境変化時に大きく変動してしまい、環境信頼性が低くなる。そのため、条件式(a5)を満たすようにすることが望ましい。
さらに、下記条件式(a5-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
|fL/f| > 20 ・・・(a5-1)
|fL/f| > 20 ・・・(a5-1)
第1レンズ群の焦点距離をfg1、第2レンズ群の焦点距離をfg2、レンズ全系の焦点距離をfとして、条件式
1 < fg1 / f < 10 ・・・(a6)
1.8 < fg2 / f < 5 ・・・(a7)
を満足してよい。
1 < fg1 / f < 10 ・・・(a6)
1.8 < fg2 / f < 5 ・・・(a7)
を満足してよい。
条件式(a6)は第1レンズ群とレンズ全系の屈折力の比を規定している。条件式(a6)の下限以下になると、第1レンズ群の屈折力が相対的に強くなり、小型化に寄与するが軸外収差の補正が難しくなる。一方、条件式(a6)の上限以上になると、第1レンズ群の屈折力が相対的に小さくなり、環境変化の際にプラスティックレンズで構成される第2レンズ群側で発生するフォーカス変化を吸収しづらくなる。
条件式(a7)は第2レンズ群とレンズ全系の屈折力の比を規定している。条件式(a7)の下限以下になると、プラスティックレンズで構成される第2レンズ群の屈折力が相対的に強くなり環境変化の際のフォーカス変化が大きくなってしまう。一方、条件式(a7)の上限以上になると、第2レンズ群の屈折力が相対的に小さくなることによって第1レンズ群に屈折力を持たせる必要が生じるので、軸外収差の補正が難しくなる。
第1レンズ群の最も像側に配置される正レンズの焦点距離をfg1p、第2レンズ群の最も物体側に配置される正レンズの焦点距離をfg2p、第1レンズ群の焦点距離をfg1、第2レンズ群の焦点距離をfg2として、条件式
0.15 < fg1p / fg1 < 0.9 ・・・(a8)
0.3 < fg2p / fg2 < 1.3 ・・・(a9)
を満足してよい。
0.15 < fg1p / fg1 < 0.9 ・・・(a8)
0.3 < fg2p / fg2 < 1.3 ・・・(a9)
を満足してよい。
条件式(a8)は、第1レンズ群の最も像側に配置される正レンズの焦点距離と第1レンズ群の焦点距離との比を規定している。条件式(a8)の下限以下になると、温度変化時のフォーカスずれなどの環境変化時の信頼性には有利であるが、第1レンズ群の屈折力に対する第1レンズ群の最も像側に配置される正レンズの屈折力の比率が高くなってしまうため、軸外収差の補正が容易でなくなり、収差性能が悪化し易い。一方、この条件式(a8)上限以上になると環境変化時の信頼性が低くなり易い。
さらに、条件式(a8-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
0.2 < fg1p / fg1 < 0.65 ・・・(a8-1)
0.2 < fg1p / fg1 < 0.65 ・・・(a8-1)
条件式(a9)は第2レンズ群の最も物体側に配置される正レンズの焦点距離と第2レンズ群の焦点距離との比を規定している。条件式(a9)の下限以上になると、第2レンズ群の最も物体側に配置される正レンズの屈折力が相対的に大きくなり、第2レンズ群内の屈折力のバランスが崩れ易く、収差性能が悪化し易い。一方、条件式(a9)の上限以上になると、環境変化時の信頼性が低くなり易い。
さらに、条件式(a9-1)を満足することで上述の効果がより顕著となる。
0.35 < fg2p / fg2 < 0.8 ・・・(a9-1)
0.35 < fg2p / fg2 < 0.8 ・・・(a9-1)
以上に説明したように、他の第1の発明に係る一実施形態よれば、大型のイメージサークルを有し、かつバックフォーカス含めた光学全長が小型でありながら、環境変動に対して影響の少ない高い光学性能を有する撮影レンズを提供することができる。
図7は、第1参考例におけるレンズ系400のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系400は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、像側に凹面を向けた2枚の負の硝子非球面メニスカスレンズL1及びL2と、両凸の硝子球面レンズL3との合計3枚で構成される。この構成により、レンズ全長の小さい光学系において、負成分が先行の2枚のレンズで、高FOVの光線の軸外収差を良好に補正するとともに、開口絞りに近い箇所に正の両凸球面レンズL3を配置することで、球面収差を補正するとともに環境信頼性を高めることができる。
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正のメニスカス非球面レンズL4と、両凹形状の負の非球面レンズL5と、両凸形状の正の非球面レンズL6と、物体側に凸面・像側面に凹面を向けた近軸領域で正の非球面レンズL7との合計4枚で構成される。
第2レンズ群G2内の物体側から1枚目と3枚目の両凸形状の正の非球面レンズL4及びL6に比較的アッベ数の高いプラスティック硝材を使用し、両凹形状の負の非球面レンズL5にアッベ数の低いプラスティック硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正するとともに、軸上収差と軸外収差、倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。最も像面側の非球面レンズL7は、レンズ径が第2レンズ群内で一番大きくなるレンズであり、全系屈折力に対して低い屈折力を持ち、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点を持つ。これにより環境信頼性が高まるとともに、上記の変曲点を持つ非球面形状によって像面湾曲を適切に補正している。
表11は、レンズ系400のレンズデータを示す。表12は、レンズ系400の非球面データを示す表である。
表13は、レンズ系400の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び射出瞳距離Dexを示す諸元データの表である。
図8は、レンズ系400の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系400は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図9は、第2参考例におけるレンズ系500のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系500は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、近軸領域で両凹であり物体側に凸面向けた負の硝子非球面レンズL1と、像側に凹面を向けた負の硝子非球面メニスカスレンズL2と、両凸の硝子球面レンズL3との合計3枚で構成される。負成分を先行して配置したことに加え、このレンズ構成によって、レンズ径の小さい光学系において、球面収差と軸外収差を良好に補正することが可能となる。また、物体側から2番目に物体側に凸面向けた負のメニスカスレンズL2を使用することで、高FOBの光線の偏角を小さくし収差の発生を抑えている。また、開口絞りSに近い箇所に正の両凸球面レンズL3を配置することで、球面収差を補正するとともに環境信頼性を高めることができる。
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正のメニスカス非球面レンズL4と、両凹形状の負の非球面メニスカスレンズL5と、像側に凸面を向けた正のメニスカス非球面レンズL6と、物体側に凹面・像側面に凸面を向けた近軸領域で負の非球面レンズL7と、物体側に凸面・像側面に凹面を向けた近軸領域で正の非球面レンズL8との合計5枚で構成される。
第2レンズG2群内の物体側から1枚目と3枚目の両凸形状の正の非球面レンズL4及びL6に比較的アッベ数の高いプラスティック硝材を使用し、両凹形状の負の非球面メニスカスレンズL5にアッベ数の低いプラスティック硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正をし、軸上収差と軸外収差、倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。
また、像面側に配置した2枚の非球面レンズL7及びL8は、レンズ径が第2レンズ群内で最も大きい2つのレンズであり、全系屈折力に対して低い屈折力を持ち、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点をもつ面を持つ。これにより、環境信頼性が高まるとともに、上記の変曲点を持つ非球面形状によって、像面湾曲及びその他の軸外収差を適切に補正している。
表14は、レンズ系500のレンズデータを示す。表15A及び表15Bは、レンズ系400の非球面データを示す表である。
表16は、レンズ系500の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び射出瞳距離Dexを示す諸元データの表である。
図10は、レンズ系500の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系500は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図11は、第3参考例におけるレンズ系600のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系600は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、像側に凹面を向けた2枚の負の硝子非球面メニスカスレンズL1及びL2と、両凸の硝子球面レンズL3との合計3枚で構成される。この構成により、レンズ全長の小さい光学系において、負成分が先行の2枚のレンズで、高FOVの光線の軸外収差を良好に補正し、絞りに近い箇所に正の両凸球面レンズL3を配置することで、球面収差を補正するとともに環境信頼性を高めることができる。また、物体側から2番目のレンズとして物体側に凸面向けた負のメニスカスレンズL2を使用することで、高FOBの光線の偏角を小さくし、収差の発生を抑えている。
第2レンズ群G2は、両凸の正の非球面レンズL4と、両凹形状の負の非球面レンズL5と、両凸形状の正の非球面レンズL6と、物体側に凸面・像側面に凹面を向けた近軸領域で正の非球面レンズL7との合計4枚で構成される。第2レンズ群G2内の物体側から1枚目と3枚目の両凸形状の正の非球面レンズL4及びL6に比較的アッベ数の高いプラスティック硝材を使用し、両凹形状の負の非球面レンズL7にアッベ数の低いプラスティック硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正をし、軸上収差と軸外収差、及び倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。
像面側に配置した非球面レンズL7は、レンズ径が第2レンズ群内で一番大きくなるレンズであり、全系屈折力に対して低い屈折力を持ち、光軸中心から周辺部にかけて少なくとも1回の変曲点をもつ面を持つ。これにより、環境信頼性が高まるとともに、上記の変曲点を持つ非球面形状によって、像面湾曲を適切に補正している。
表17は、レンズ系600のレンズデータを示す。表18は、レンズ系600の非球面データを示す表である。
表19は、レンズ系600の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高Y、及び射出瞳距離Dexを示す諸元データの表である。
図12は、レンズ系600の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系600は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
表20は、第1参考例から第3参考例のレンズ系における、条件式(a1)~(a9)の各数式で計算される数値を示す。
上述したレンズ系が備える構成は任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用され得る。例えば、上記参考例によるレンズ系は条件式(a1)~(a9)、(a2-1)、(a5-1)、(a8-1)及び(a9-1)のいずれか1つを満足するものであってもよく、これらの条件式の任意の組合せを満足するものであってもよい。
以上に説明したとおり、第1参考例から第3参考例に係るレンズ系が備えるレンズ構成によれば、大型のイメージサークルを有し、かつバックフォーカス含めた光学全長が小型でありながら、環境変動に対して影響の少ない高い光学性能を有する撮影レンズを提供することができる。
撮像装置用のレンズ系として、イメージサイズが大きく、広角かつ前玉径とレンズ全長を短くし、全系が小型かつ、高い光学性能が求められている。撮像レンズとして、以下の文献が開示されている。
[特許文献3] 特許第5045300号公報
[特許文献4] 特許第6538201号公報
[特許文献5] 特許第6626515号公報
[特許文献6] 米国特許出願公開第2019/0250380号明細書
[特許文献3] 特許第5045300号公報
[特許文献4] 特許第6538201号公報
[特許文献5] 特許第6626515号公報
[特許文献6] 米国特許出願公開第2019/0250380号明細書
特許文献3に記載の実施例1のレンズは、FOV155°と比較的に広角であるが、収差の発生を抑制するためには各レンズによる光線の偏角を小さくしていく必要がある。そのような光学設計をしていくと、一般的に一番物体側のレンズは、イメージサークルよりも大きい径のレンズで設計することになり、全長も長くなる。例えば特許文献3の実施例1では、像高に対して全長が7倍以上になっている。
特許文献4及び特許文献5には、比較的に広角でありながら硝子非球面レンズもしくはプラスティック非球面レンズを複数枚使用して、収差を抑制し、環境変動での収差悪化と結像位置変動を抑えつつ、レンズ枚数を減らして全体の体積を比較的に小さくしたとされる。しかし、最も物体側のレンズに硝子球面レンズを使用していることもあり、前玉径を小さくできず、全長も長い。例えば特許文献4の実施例1では、像高に対して全長が約4倍以上になっているのがわかる。特許文献5には、第1レンズ群に負の屈折力を持つ構成が開示されているが、全長を更に短縮する場合、第1レンズ群に屈折力を持たせないと環境変化時のフォーカスずれを補正できない。
特許文献6には、FOV120~146°と比較的に広角であり、全てプラスティック非球面レンズを使用して、低背下と収差の抑制を実現したとされる。例えば特許文献3の実施例1では、像高は2.24mmの光学系であるため、すべてプラスティックレンズとすることによりレンズ厚みが薄く構成されており、レンズ自体の体積は小さく環境変動での収差悪化と結像位置変動が抑えられているとされる。しかし、さらに大きいFOVとイメージサークルが必要な場合は、レンズの体積が大きくなるため、プラスティックレンズだけで全系を構成すると環境変動での収差悪化と結像位置がさらに変動しやすくなるという問題点がある。これに対し、上記参考例に関連して説明した実施形態に係るレンズ系によれば、係る課題を軽減できる。
次に、図13から図18に関連して、他の第2の発明に係るレンズ系の実施例を参考例として用いて、他の第2の発明に係る実施形態を説明する。他の第2の発明に係るレンズ系は、下記項目B1から項目B5に記載の構成を備えてよい。
[項目B1]
物体側より順に、絞りより物体側の第1レンズ群と、前記絞りより像面側の第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は負のパワーを持ち、前記第2レンズ群は正のパワーを持ち、
前記第1レンズ群は2枚以上のレンズで構成され、前記第1レンズ群には最も物体側に負のパワーを持つ両面が非球面の硝子レンズが配置され、
前記第2レンズ群は1枚の正の硝子レンズと複数の樹脂レンズとを備え、
前記第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズは、前記第1レンズ群が備えるレンズの中で最も負のパワーが強く、
前記第2レンズ群内の前記正の硝子レンズは、前記第2レンズ群が備えるレンズの中で最も強い正のパワーを持ち、
撮像面に最も近いレンズは、物体側の面及び像面側の面がいずれも光軸近傍で物体側に凸形状であり、軸外に離れるにつれて一度変曲点を持ち像面側に凸形状を持つ非球面樹脂レンズであり、
射出瞳から像面までの距離をLexp、対角像高をY、前記第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズの焦点距離をf1g、前記第2レンズ群の前記正の硝子レンズの焦点距離をf2g、対角方向の半画角をHFOVとして、条件式
| Lexp / Y | < 1.25 ・・・(b1)
0.5 < | f2g / f1g | < 1.5 ・・・(b2)
TAN(HFOV) > 2.5 ・・・(b3)
を満足するレンズ系。
[項目B2]
前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の硝子レンズと正のレンズとを備え、
前記第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側の面から撮像面までの距離をTTL、前記絞りから撮像面までの距離をLstoとして、条件式
1.5 < TTL / Y < 3.2 ・・・(b4)
0.5 < Lsto / TTL < 0.85 ・・・(b5)
を満足する項目B1に記載のレンズ系。
[項目B3]
前記第1レンズ群の前記正のレンズの物体側の面が光軸近傍で物体側に凸を向けた形状であり少なくとも1つ以上の変曲点を持ち、
前記第2レンズ群の中心厚をTg2として、条件式
0.5 < Tg2 / Y <1 ・・・(b6)
を満足する項目B1又は項目B2に記載のレンズ系。
[項目B4]
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1レンズ群の焦点距離をf2、全系の焦点距離をfとして、条件式
1.2 < | f1 / f | < 4 ・・・(b7)
1.0 < | f2 / f | < 3 ・・・(b8)
を満足する項目B1から項目B3のいずれか一項に記載のレンズ系。
[項目B5]
前記第1レンズ群が備える前記硝子レンズのアッベ数をVg1、前記第2レンズ群が備える前記硝子レンズのアッベ数をVg2として、条件式
55<Vg1・・・(b9)
55<Vg2・・・(b10)
を満足する項目B1から項目B4のいずれか一項に記載のレンズ系。
物体側より順に、絞りより物体側の第1レンズ群と、前記絞りより像面側の第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は負のパワーを持ち、前記第2レンズ群は正のパワーを持ち、
前記第1レンズ群は2枚以上のレンズで構成され、前記第1レンズ群には最も物体側に負のパワーを持つ両面が非球面の硝子レンズが配置され、
前記第2レンズ群は1枚の正の硝子レンズと複数の樹脂レンズとを備え、
前記第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズは、前記第1レンズ群が備えるレンズの中で最も負のパワーが強く、
前記第2レンズ群内の前記正の硝子レンズは、前記第2レンズ群が備えるレンズの中で最も強い正のパワーを持ち、
撮像面に最も近いレンズは、物体側の面及び像面側の面がいずれも光軸近傍で物体側に凸形状であり、軸外に離れるにつれて一度変曲点を持ち像面側に凸形状を持つ非球面樹脂レンズであり、
射出瞳から像面までの距離をLexp、対角像高をY、前記第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズの焦点距離をf1g、前記第2レンズ群の前記正の硝子レンズの焦点距離をf2g、対角方向の半画角をHFOVとして、条件式
| Lexp / Y | < 1.25 ・・・(b1)
0.5 < | f2g / f1g | < 1.5 ・・・(b2)
TAN(HFOV) > 2.5 ・・・(b3)
を満足するレンズ系。
[項目B2]
前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の硝子レンズと正のレンズとを備え、
前記第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側の面から撮像面までの距離をTTL、前記絞りから撮像面までの距離をLstoとして、条件式
1.5 < TTL / Y < 3.2 ・・・(b4)
0.5 < Lsto / TTL < 0.85 ・・・(b5)
を満足する項目B1に記載のレンズ系。
[項目B3]
前記第1レンズ群の前記正のレンズの物体側の面が光軸近傍で物体側に凸を向けた形状であり少なくとも1つ以上の変曲点を持ち、
前記第2レンズ群の中心厚をTg2として、条件式
0.5 < Tg2 / Y <1 ・・・(b6)
を満足する項目B1又は項目B2に記載のレンズ系。
[項目B4]
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1レンズ群の焦点距離をf2、全系の焦点距離をfとして、条件式
1.2 < | f1 / f | < 4 ・・・(b7)
1.0 < | f2 / f | < 3 ・・・(b8)
を満足する項目B1から項目B3のいずれか一項に記載のレンズ系。
[項目B5]
前記第1レンズ群が備える前記硝子レンズのアッベ数をVg1、前記第2レンズ群が備える前記硝子レンズのアッベ数をVg2として、条件式
55<Vg1・・・(b9)
55<Vg2・・・(b10)
を満足する項目B1から項目B4のいずれか一項に記載のレンズ系。
上記のように、レンズ系は、物体側より順に、絞りより物体側の第1レンズ群と、前記絞りより像面側の第2レンズ群とを備える。第1レンズ群は負のパワーを持ち、前記第2レンズ群は正のパワーを持ってよい。第1レンズ群は2枚以上のレンズで構成され、前記第1レンズ群には最も物体側に負のパワーを持つ両面が非球面の硝子レンズが配置されてよい。第2レンズ群は1枚の正の硝子レンズと複数の樹脂レンズとを備えてよい。第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズは、前記第1レンズ群が備えるレンズの中で最も負のパワーが強くてよい。第2レンズ群内の前記正の硝子レンズは、前記第2レンズ群が備えるレンズの中で最も強い正のパワーを持ってよい。撮像面に最も近いレンズは、物体側の面及び像面側の面がいずれも光軸近傍で物体側に凸形状であり、軸外に離れるにつれて一度変曲点を持ち像面側に凸形状を持つ非球面樹脂レンズであってよい。射出瞳から像面までの距離をLexp、対角像高をY、前記第1レンズ群の最も物体側の前記負の硝子レンズの焦点距離をf1g、前記第2レンズ群の前記正の硝子レンズの焦点距離をf2g、対角方向の半画角をHFOVとして、条件式
| Lexp / Y | < 1.25 ・・・(b1)
0.5 < | f2g / f1g | < 1.5 ・・・(b2)
TAN(HFOV) > 2.5 ・・・(b3)
を満足してよい。
| Lexp / Y | < 1.25 ・・・(b1)
0.5 < | f2g / f1g | < 1.5 ・・・(b2)
TAN(HFOV) > 2.5 ・・・(b3)
を満足してよい。
上記構成をとることで、広い画角を有するレンズにおいて、センサーサイズに対してより短いバックフォーカスを維持したまま、小型化が可能である。第1レンズ群の最も物体側のレンズを負のパワーを持つ硝子非球面とし、第2レンズ群に1枚の正硝子レンズを配置して、それぞれの硝子レンズを各群の中で最もパワーを持つように配置することで、各群のパワーを強めながら小型化と高性能の両立が可能となる。またこのような構成とすることで、小型化を維持しながら、環境変化時の性能劣化も抑制する事が可能となる。更に、撮像面に最も近いレンズを、物体側の面及び像面側の面ともに光軸近傍で物体側に凸形状で、軸外に離れるにつれて一度変曲点を持って形状が像面側に凸形状をもつ非球面樹脂レンズとすることで、射出瞳距離を短くしながら、高性能化を維持することが可能となる。
条件式(b1)は射出瞳距離と像高との比を規定している。条件式(b1)の上限以上になると、レンズ全体の全長がセンサーサイズに対して大きくなり、超広角と極限の小型化の両立が困難となる。さらに、条件式(b2)を満足することで上述の効果がより顕著となる。条件式(b2)の上限以上になると、第2レンズ群に対して第1レンズ群のパワーが強くなりすぎて、周辺性能の維持が困難となる。更に条件式(b2)の下限以下になると第1レンズ群の負のパワーが弱くなりすぎて、高性能と小径化の両立が困難となる。条件式(b3)は特に効果が顕著となる画角を示す。
前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の硝子レンズと正のレンズとを備えてよい。第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側の面から撮像面までの距離をTTL、前記絞りから撮像面までの距離をLstoとして、条件式
1.5 < TTL / Y < 3.2 ・・・(b4)
0.5 < Lsto / TTL < 0.85 ・・・(b5)
を満足してよい。
1.5 < TTL / Y < 3.2 ・・・(b4)
0.5 < Lsto / TTL < 0.85 ・・・(b5)
を満足してよい。
第1レンズ群を2枚構成とすることで、第1レンズ群の薄型が可能となり、光学全長の短縮と前玉小径化の両方に寄与する。条件式(b4)の上限を超えると、センサーサイズに対して全長が長くなりすぎて、小型化が容易でなくなる。一方、条件式(b4)下限以下になると、センサーサイズに対して全長が短くなりすぎて、製造におけるロバスト性の確保が容易でなくなる。条件式(b5)の下限以下になると、前玉の小径化が容易でなくなる。一方、条件式(b5)の上限以上になると第1レンズ群の厚みが薄くなりすぎて、軸上・軸外ともに性能維持が容易でなくなる。
第1レンズ群の正のレンズの物体側の面が光軸近傍で物体側に凸を向けた形状であり少なくとも1つ以上の変曲点を持ってよい。第2レンズ群の中心厚をTg2として、条件式
0.5 < Tg2 / Y <1 ・・・(b6)
を満足してよい。
0.5 < Tg2 / Y <1 ・・・(b6)
を満足してよい。
上記のように第1レンズ群の正のレンズの物体側の面に変曲点を持たせることで、第1レンズ群の正のレンズの薄型化と周辺性能維持の両立が可能となる。条件式(b6)の上限以上になると、第1レンズ群の厚みが厚くなりすぎて、全長短縮の維持が容易でなくなる。一方、条件式(b6)の下限以下になると、第1レンズ群の正のレンズの薄くなりすぎて、周辺性能の維持が容易でなくなる。
第1レンズ群の焦点距離をf1、第1レンズ群の焦点距離をf2、全系の焦点距離をfとして、条件式
1.2 < | f1 / f | < 4 ・・・(b7)
1.0 < | f2 / f | < 3 ・・・(b8)
を満足してよい。
1.2 < | f1 / f | < 4 ・・・(b7)
1.0 < | f2 / f | < 3 ・・・(b8)
を満足してよい。
条件式(b7)の上限以上になると、画角に対して第1レンズ群のパワーが弱くなり、小径化と全長短縮が容易でなくなる。一方、条件式(b7)の下限以下になると、第1レンズ群のパワーが強くなりすぎて、特に軸外性能の維持が容易でなくなる。
条件式(b8)の上限以上になるとと、画角に対して第2レンズ群のパワーが弱くなり、全長短縮が容易でなくなる。一方、条件式(b8)の下限以下になると、第2レンズ群のパワーが強くなりすぎて、軸上・軸外ともに性能維持が容易でなくなる。
以上に説明したように、他の第2の発明に係る一実施形態によれば、前玉径とバックフォーカス含めた光学全長が小型でありながら、環境変動に対して影響の少ない高い光学性能を有する広角レンズを提供することができる。
図13は、第4参考例におけるレンズ系700のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系700は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた1枚の負の非球面硝子レンズL1と、樹脂製の正の非球面レンズL2との合計2枚で構成される。また、第2レンズ群G2の最も物体側に、群内で最も正のパワーが強い正の硝子球面レンズL3が配置され、それ以外のレンズL4からL8は樹脂製レンズである。この構成によって、環境変化時の収差変動を押えつつ、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2のパワーを強めて、全長が短くレンズ径の小さいレンズ系において、球面収差と軸外収差を良好に補正することが可能となる。
第2レンズ群G2は、両凸形状の正の硝子球面レンズL3と、物体側に凹面を向けた正の非球面メニスカスレンズL4と、負の非球面レンズL5と、正の非球面レンズL6と、負の非球面レンズL7と、負の非球面レンズL8との合計6枚で構成される。第2レンズ群G2内の正の硝子球面レンズL3に高アッベ数のガラス硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正をし、軸上色収差と倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。更に第2レンズ群G2内の物体側から5枚目、6枚目のレンズに低アッベ数のプラスティック硝材を使用することにより、特に倍率色収差を良好に補正している。また、上記のように、第1レンズ群及び第2レンズ群の各レンズ群の中で最も強いパワーを持つレンズを硝子で構成することで、環境変化に対する収差変動を抑制でき、小型化しながら、レンズ全系での環境信頼性を向上させている。
表21は、レンズ系700のレンズデータを示す。表22は、レンズ系700の非球面データを示す表である。
表23は、レンズ系700の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、及び像高Yを示す諸元データの表である。
図14は、レンズ系700の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系700は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図15は、第5参考例におけるレンズ系800のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系800は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた1枚の負の非球面硝子レンズL1と、正の非球面硝子レンズL2との合計2枚で構成される。また、第2レンズ群G2の最も物体側に、群内で最も正のパワーが強い正の硝子球面レンズL3が配置され、それ以外のレンズは樹脂製レンズである。この構成によって、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2のパワーを強めて、全長が短くレンズ径の小さいレンズ系において、球面収差と軸外収差を良好に補正することが可能となる。
第2レンズ群G2は、両凸形状の正の硝子球面レンズL3と、正の非球面レンズL4と、負の非球面レンズL5と、正の非球面レンズL6と、負の非球面レンズL7との合計5枚で構成される。第2レンズ群G2内の正の硝子球面レンズL3に高アッベ数のガラス硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正をし、軸上色収差と倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。更に第2レンズ群G2内の物体側から5枚目のレンズに低アッベ数のプラスティック硝材を使用することにより、特に倍率色収差を良好に補正している。また、上記のように、第1レンズ群及び第2レンズ群の各レンズ群の中で最も強いパワーを持つレンズを硝子とすることで、環境変化に対する収差変動を抑制でき、小型化とレンズ全系での環境信頼性向上を両立させている。
表24は、レンズ系800のレンズデータを示す。表25は、レンズ系800の非球面データを示す表である。
表26は、レンズ系800の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、及び像高Yを示す諸元データの表である。
図16は、レンズ系800の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系800は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図17は、第6参考例におけるレンズ系900のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。レンズ系900は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負の非球面硝子レンズL1と、物体側に凹面を向けた負の非球面硝子レンズL2と、正の球面硝子レンズL3と合計3枚で構成される。第2レンズ群G2の最も物体側に、群内で最も正のパワーが強い正の硝子非球面レンズL4が配置され、それ以外のレンズは樹脂製レンズである。この構成によって、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2のパワーを強めて、全長が短くレンズ径の小さいレンズ系において、球面収差と軸外収差を良好に補正することが可能となる。
第2レンズ群G2は、両凸形状の正の硝子非球面レンズL4と、負の非球面レンズL5と、負の非球面レンズL6と、正の非球面レンズL7と、負の非球面レンズL8との合計5枚で構成される。第2レンズ群G2内の正の硝子非球面レンズL4に高アッベ数のガラス硝材を使用することで、各画角光線に対して適切に収差補正をし、軸上色収差と倍率色収差の補正を良好なバランスで実現できる。更に、第2レンズ群G2内の物体側から5枚目のレンズに低アッベ数のプラスティック硝材を使用することにより、特に軸上色収差を良好に補正している。また、上記のように、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2の各レンズ群の中で最も強いパワーを持つレンズを硝子とすることで、環境変化に対する収差変動を抑制出来、小型化とレンズ全系での環境信頼性向上を両立させている。
表27は、レンズ系900のレンズデータを示す。表28は、レンズ系900の非球面データを示す表である。
表29は、レンズ系900の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、及び像高Yを示す諸元データの表である。
図18は、レンズ系900の無限遠被写体に合焦した状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差において、実線はd線の値を示す。各収差図から、レンズ系900は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
表30は、第4参考例から第6参考例のレンズ系における、条件式(b1)~(b10)の各数式で計算される数値を示す。なお、第6参考例は条件式(b4)~(b10)の評価の対象外であるので、第6参考例の条件式(b4)~(b10)の数値の記載は省略する。
上述したレンズ系が備える構成は任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用され得る。例えば、上記参考例によるレンズ系は条件式(b1)~(b10)のいずれか1つを満足するものであってもよく、これらの条件式の任意の組合せを満足するものであってもよい。
以上に説明したとおり、第4参考例から第6参考例に係るレンズ系が備えるレンズ構成によれば、前玉径とバックフォーカス含めた光学全長が小型でありながら、環境変動に対して影響の少ない高い光学性能を有する超広角レンズを提供することができる。
撮像装置用のレンズ系として、広角であり、前玉径とレンズ全長を短くし、全系が小型かつ、高い光学性能が求められている。撮像レンズとして、以下の文献が開示されている。
[特許文献7] 特開2016-206223号公報
[特許文献8] 特許第6335332号公報
[特許文献8] 特許第6335332号公報
特許文献7には、硝子レンズと樹脂レンズで構成される撮像レンズが記載されているが、HFOVが60°以下と画角が広くなく、絞りより前群(第1レンズ群)が全て樹脂レンズで構成されており、光学性能を維持しながら第1レンズ群のパワーを十分に強めることが困難であり、画角に対し十分に小型化されていない。また、画角を更に広げようとすると、第1レンズ群の屈折力を強める必要があるが、第1レンズ群が全て樹脂の場合、性能とサイズを維持したまま、第1レンズ群の屈折力を強めることが困難である。そのため、レンズ群が大型化のし易い。また環境変化時の収差変動抑制という点においても、樹脂のみで構成されるレンズ群のパワーを強めることには限界がある。更に、像高に対する射出瞳距離が長く、小型な撮像レンズとはいえない。特許文献8には、硝子レンズと樹脂レンズで構成される撮像レンズが記載されているが、絞りより後群(第2レンズ群)が全て樹脂レンズで構成されており、光学性能を維持しながら第1レンズ群及び第2レンズ群のパワーを強めることが困難となる。また、環境変化時の収差変動抑制という点においても、樹脂のみで構成されるレンズ群のパワーを強めることには限界がある。これに対し、上記参考例に関連して説明した実施形態に係るレンズ系によれば、係る課題を軽減できる。
以上、実施形態並びに実施例及び参考例を挙げて説明したが、この上記の実施形態並びに実施例及び参考例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、及びアッベ数は、上記各実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
上記の第1実施例から第3実施例及び第1参考例から第6参考例に関連して説明した上記実施形態に係るレンズ系は、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置用のレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、ズーム機構を有しないレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、空撮用カメラ、監視用カメラ等のレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、レンズ非交換式の撮像装置が備える撮像レンズに適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、一眼レフレックスカメラ等のレンズ交換式カメラの交換レンズに適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、撮像機能を備える携帯電話機や携帯情報端末の撮像装置に適用できる。
図19は、上記実施形態に係るレンズ系を備える撮像装置2000の外観斜視図の一例を示す。図20は、撮像装置2000の機能ブロックを示す図である。
撮像装置2000は、撮像部2100と、レンズ部2200とを備える。撮像部2100は、イメージセンサ2120と、制御部2110と、メモリ2130と、指示部2162と、表示部2160と、通信部2170とを有する。
イメージセンサ2120は、CCDまたはCMOSにより構成されてよい。イメージセンサ2120は、レンズ部2200が有する撮像レンズ系2210を介して光を受光する。イメージセンサ2120は、撮像レンズ系2210を介して結像された光学像の画像データを制御部2110に出力する。撮像レンズ系2210は、上述した実施形態に係るレンズ系を備える。
制御部2110は、CPUまたはMPUなどのマイクロプロセッサ、MCUなどのマイクロコントローラなどにより構成されてよい。メモリ2130は、コンピュータ可読可能な記録媒体でよく、SRAM、DRAM、EPROM、EEPROM、及びUSBメモリなどのフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。制御部2110は回路に対応する。メモリ2130は、制御部2110がイメージセンサ2120などを制御するのに必要なプログラム等を格納する。メモリ2130は、撮像装置2000の筐体の内部に設けられてよい。メモリ2130は、撮像装置2000の筐体から取り外し可能に設けられてよい。
指示部2162は、撮像装置2000に対する指示をユーザから受け付けるユーザインタフェースである。表示部2160は、イメージセンサ2120により撮像され、制御部2110により処理された画像、撮像装置2000の各種設定情報などを表示する。表示部2160は、タッチパネルで構成されてよい。
制御部2110は、イメージセンサ2120を制御する。制御部2110は、指示部2162等を通じて取得したユーザの指示を示す情報に基づいて、イメージセンサ2120に制御命令を出力することにより、イメージセンサ2120に撮像動作の制御を含む制御を実行する。制御部2110は、イメージセンサ2120により撮像された画像を取得する。制御部2110は、イメージセンサ2120から取得した画像に画像処理を施してメモリ2130に格納する。
通信部2170は、外部との通信を担う。通信部2170は、制御部2110が生成した情報を通信ネットワークを通じて外部に送信する。通信部2170は、通信ネットワークを通じて外部から受信した情報を制御部2110に提供する。
次に、上記実施形態に係るレンズ系を備える移動体を備える移動体システムの実施形態を説明する。
図21は、無人航空機(UAV)40及びコントローラ50を備える移動体システム10の一例を概略的に示す。UAV40は、UAV本体1101、ジンバル1110、複数の撮像装置1230、及び撮像装置1220を備える。撮像装置1220は、レンズ装置1160及び撮像部1140を備える。レンズ装置1160は、上述したレンズ系を備える。UAV40は、上述したレンズ系を有する撮像装置を備えて移動する移動体の一例である。移動体とは、UAVの他、空中を移動する他の航空機、地上を移動する車両、水上を移動する船舶等を含む概念である。
UAV本体1101は、複数の回転翼を備える。UAV本体1101は、複数の回転翼の回転を制御することでUAV40を飛行させる。UAV本体1101は、例えば、4つの回転翼を用いてUAV40を飛行させる。回転翼の数は、4つには限定されない。UAV40は、回転翼を有さない固定翼機でもよい。
撮像装置1230は、所望の撮像範囲に含まれる被写体を撮像する撮像用のカメラである。複数の撮像装置1230は、UAV40の飛行を制御するためにUAV40の周囲を撮像するセンシング用のカメラである。撮像装置1230は、UAV本体1101に固定されていてよい。撮像装置1230が備える撮像レンズ系は、上述したレンズ系を備えてよい。
2つの撮像装置1230が、UAV40の機首である正面に設けられてよい。さらに他の2つの撮像装置1230が、UAV40の底面に設けられてよい。正面側の2つの撮像装置1230はペアとなり、いわゆるステレオカメラとして機能してよい。底面側の2つの撮像装置1230もペアとなり、ステレオカメラとして機能してよい。複数の撮像装置1230により撮像された画像に基づいて、UAV40の周囲の3次元空間データが生成されてよい。複数の撮像装置1230により撮像された被写体までの距離は、複数の撮像装置1230によるステレオカメラにより特定され得る。
UAV40が備える撮像装置1230の数は4つには限定されない。UAV40は、少なくとも1つの撮像装置1230を備えていればよい。UAV40は、UAV40の機首、機尾、側面、底面、及び天井面のそれぞれに少なくとも1つの撮像装置1230を備えてもよい。UAV40に係る説明において、複数の撮像装置1230を、単に撮像装置1230と総称する場合がある。
コントローラ50は、表示部54と操作部52を備える。操作部52は、UAV40の姿勢を制御するための入力操作をユーザから受け付ける。コントローラ50は、操作部52が受け付けたユーザの操作に基づいて、UAV40を制御するための信号を送信する。
コントローラ50は、撮像装置1230及び撮像装置1220の少なくとも一方が撮像した画像を受信する。表示部54は、コントローラ50が受信した画像を表示する。表示部54はタッチ式のパネルであってよい。コントローラ50は、表示部54を通じて、ユーザから入力操作を受け付けてよい。表示部54は、撮像装置1220に撮像させるべき被写体の位置をユーザが指定するユーザ操作等を受け付けてよい。
撮像部1140は、レンズ装置1160により結像された光学像の画像データを生成して記録する。レンズ装置1160は、撮像部1140と一体的に設けられてよい。レンズ装置1160は、いわゆる交換レンズであってよい。レンズ装置1160は、撮像部1140に対して着脱可能に設けられてよい。レンズ装置1160は、上述したレンズ系を備えてよい。
ジンバル1110は、撮像装置1220を可動に支持する支持機構を有する。撮像装置1220は、ジンバル1110を介してUAV本体1101に取り付けられる。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ピッチ軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ロール軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ヨー軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、ピッチ軸、ロール軸、及びヨー軸の少なくとも1つの軸を中心に、撮像装置1220を回転可能に支持してよい。ジンバル1110は、ピッチ軸、ロール軸、及びヨー軸のそれぞれを中心に、撮像装置1220を回転可能に支持してよい。ジンバル1110は、撮像部1140を保持してもよい。ジンバル1110は、レンズ装置1160を保持してもよい。ジンバル1110は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心に撮像部1140及びレンズ装置1160を回転させることで、撮像装置1220の撮像方向を変更してよい。
次に、上記実施形態に係るレンズ系を備えるシステムの一例としてのスタビライザを説明する。
図22は、スタビライザ3000の一例を示す外観斜視図である。スタビライザ3000は、移動体の他の一例である。例えば、スタビライザ3000が備えるカメラユニット3013が、撮像装置1220と同様の構成の撮像装置を備えてよい。カメラユニット3013が、レンズ装置1160と同様の構成のレンズ装置を備えてよい。
スタビライザ3000は、カメラユニット3013、ジンバル3020、及び持ち手部3003を備える。ジンバル3020は、カメラユニット3013を回転可能に支持する。ジンバル3020は、パン軸3009、ロール軸3010、及びチルト軸3011を有する。ジンバル3020は、パン軸3009、ロール軸3010、及びチルト軸3011を中心に、カメラユニット3013を回転可能に支持する。ジンバル3020は、支持機構の一例である。
カメラユニット3013は、撮像装置の一例である。カメラユニット3013は、メモリを挿入するためのスロット3014を有する。ジンバル3020は、ホルダ3007を介して持ち手部3003に固定される。
持ち手部3003は、ジンバル3020、カメラユニット3013を操作するための各種ボタンを有する。持ち手部3003は、シャッターボタン3004、録画ボタン3005、及び操作ボタン3006を含む。シャッターボタン3004が押下されることで、カメラユニット3013により静止画を記録することができる。録画ボタン3005が押下されることで、カメラユニット3013により動画を記録することができる。
デバイスホルダ3001が持ち手部3003に固定されている。デバイスホルダ3001は、スマートフォンなどのモバイルデバイス3002を保持する。モバイルデバイス3002は、WiFiなどの無線ネットワークを介してスタビライザ3000と通信可能に接続される。これにより、カメラユニット3013により撮像された画像をモバイルデバイス3002の画面に表示させることができる。
スタビライザ3000においても、カメラユニット3013が上記実施形態に係るレンズ系を備えてよい。
以上、移動体の一例としてUAV40及びスタビライザ3000を取り上げて説明した。撮像装置1220と同様の構成を有する撮像装置は、UAV40及びスタビライザ3000以外の移動体に取り付けられてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100、200、300、400、500、600、700、800、900 レンズ系
2000 撮像装置、2100 撮像部、2110 制御部、2120 イメージセンサ、2130 メモリ、2160 表示部、2162 指示部、2170 通信部、2200 レンズ部、2210 撮像レンズ系、10 移動体システム、40 UAV、50 コントローラ、52 操作部、54 表示部、1101 UAV本体、1110 ジンバル、1140 撮像部、1160 レンズ装置、1220、1230 撮像装置、3000 スタビライザ、3001 デバイスホルダ、3002 モバイルデバイス、3003 持ち手部、3004 シャッターボタン 3005 録画ボタン、3006 操作ボタン、3007 ホルダ、3009 パン軸、3010 ロール軸、3011 チルト軸、3013 カメラユニット、3014 スロット、3020 ジンバル
2000 撮像装置、2100 撮像部、2110 制御部、2120 イメージセンサ、2130 メモリ、2160 表示部、2162 指示部、2170 通信部、2200 レンズ部、2210 撮像レンズ系、10 移動体システム、40 UAV、50 コントローラ、52 操作部、54 表示部、1101 UAV本体、1110 ジンバル、1140 撮像部、1160 レンズ装置、1220、1230 撮像装置、3000 スタビライザ、3001 デバイスホルダ、3002 モバイルデバイス、3003 持ち手部、3004 シャッターボタン 3005 録画ボタン、3006 操作ボタン、3007 ホルダ、3009 パン軸、3010 ロール軸、3011 チルト軸、3013 カメラユニット、3014 スロット、3020 ジンバル
Claims (13)
- 物体側より順に第1レンズ群と、開口絞りと、第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は、最も物体側に負の屈折力を有する第1レンズを備え、前記第1レンズよりも像面側に正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚備え、
前記第2レンズ群は、物体側から順に正の屈折力を有するレンズ、負の屈折力を有するレンズ、正の屈折力を有するレンズを備え、最も像面側には両面が非球面であるレンズを備え、
前記最も物体側のレンズの焦点距離をf1、全系の焦点距離をf、前記最も像面側のレンズの焦点距離をfLとして、条件式
1.00 < |f1| / f < 4.00
-0.2 < f / fL < 0.2
を満足するレンズ系。 - 前記最も像面側のレンズは、中心部が物体側の面及び像面側の面のいずれも物体側に凸形状で、周辺部までに一度変曲点を有し、周辺部は物体側に凹となる形状を有する
請求項1に記載のレンズ系。 - 前記第1レンズ群の焦点距離をf_1Gとして、条件式
1.5 / f_1G / f < 10
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記第2レンズ群の焦点距離をf_2Gとして、条件式
1.5 / f_2G / f < 5.0
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記第2レンズ群が物体側から順に備える前記正の屈折力を有するレンズ、前記負の屈折力を有するレンズ、前記正の屈折力を有するレンズのうち、物体側の前記正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p1、像面側の前記正の屈折力を有するレンズの焦点距離をf_p2として、条件式
1.3 < f_p1 / f < 2.6
1.1 < f_p2 / f < 5.0
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの光軸上の距離をTTL、最大像高をYとして、条件式
2.7 < TTL / Y < 3.6
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記開口絞りから結像面までの光軸上の距離をL_sto、最大像高をYとして、条件式
1.2 < L_sto / Y < 2.0
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズのアッベ数をv1として、条件式
23.0 < v1 < 42.0
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記第1レンズ群の正の屈折力を有するレンズよりも物体側のレンズの合成焦点距離をfnとして、条件式
-1.6 < fn / f < -0.8
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 前記第1レンズ群は、物体側から順に3枚以上の連続して隣り合ったガラスレンズ群を備え、
前記第2レンズ群は、4枚以上の連続して隣り合ったプラスティックレンズを備える
請求項1又は2に記載のレンズ系。 - 請求項1又は2に記載のレンズ系と、
イメージセンサと
を備える撮像装置。 - 請求項1又は2に記載のレンズ系を備えて移動する移動体。
- 前記移動体は、無人航空機である
請求項12に記載の移動体。
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