JP2021187787A - エクソソーム分泌促進剤、エクソソーム取り込み促進剤、エクソソーム分泌促進用美容組成物、及びエクソソーム分泌促進方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有する、エクソソーム分泌促進剤である。本発明のエクソソーム分泌促進剤は、更に配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩を含有することが好ましい。
【選択図】なし
Description
[2]更にテトラペプチドを含有する、[1]に記載のエクソソーム分泌促進剤。
[3]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[2]に記載のエクソソーム分泌促進剤。
[4]脂肪由来幹細胞におけるエクソソーム分泌を促進する、[1]から[3]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[5]グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[6]更にテトラペプチドを含有する、[5]に記載の細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[7]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[6]に記載の細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[8]上記細胞が、皮膚線維芽細胞である、[5]から[7]のいずれかに記載の細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[9]細胞増殖促進のために用いられる、[1]から[4]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[10]細胞のM1/M2極性転換のために用いられる、[1]から[4]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[11]細胞老化抑制のために用いられる、[1]から[4]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[12]コラーゲン及び/又はエラスチン産生促進のために用いられる、[1]から[4]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[13]肌のハリ向上のために用いられる、[1]から[4]のいずれかに記載のエクソソーム分泌促進剤。
[14]細胞増殖促進のために用いられる、[5]から[8]のいずれかに記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[15]細胞のM1/M2極性転換のために用いられる、[5]から[8]のいずれかに記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[16]細胞老化抑制のために用いられる、[5]から[8]のいずれかに記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[17]コラーゲン及び/又はエラスチン産生促進のために用いられる、[5]から[8]のいずれかに記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[18]肌のハリ向上のために用いられる、[5]から[8]のいずれかに記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
[19]グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を配合する、エクソソーム分泌促進剤の製造方法。
[20]更にテトラペプチドを配合する、[19]に記載のエクソソーム分泌促進剤の製造方法。
[21]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[20]に記載のエクソソーム分泌促進剤の製造方法。
[22]グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を配合する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤の製造方法。
[23]更にテトラペプチドを配合する、[22]に記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤の製造方法。
[24]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[23]に記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤の製造方法。
[25][1]から[4]、又は[9]から[13]のいずれかのエクソソーム分泌促進剤を含有する、エクソソーム分泌促進用美容組成物。
[26][1]から[4]、又は[9]から[13]のいずれかのエクソソーム分泌促進剤を配合する、エクソソーム分泌促進用美容組成物の製造方法。
[27][5]から[8]、又は[14]から[18]のいずれかの細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤を含有する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進用美容組成物。
[28][5]から[8]、又は[14]から[18]のいずれかの細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤を配合する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進用美容組成物の製造方法。
[29]グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を使用する、エクソソーム分泌促進方法。
[30]更にテトラペプチドを併用する、[29]に記載のエクソソーム分泌促進方法。
[31]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[30]に記載のエクソソーム分泌促進方法。
[32]グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を使用する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進方法。
[33]更にテトラペプチドを併用する、[32]に記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進方法。
[34]上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、[33]に記載の、細胞内へのエクソソーム取り込み促進方法。
本発明のエクソソーム分泌促進剤は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を有効成分として含有することを特徴とする。本発明のエクソソーム分泌促進剤は、更に特定のテトラペプチドを含有することで、エクソソーム分泌促進作用を向上させることができる。本発明のエクソソーム分泌促進剤は、上記特定の成分を有効成分として含むことにより、細胞、特に脂肪組織由来幹細胞からのエクソソーム分泌を促進し、分泌促進されたエクソソームが皮膚組織等に取り込まれることで、結果として皮膚の細胞老化抑制、細胞増殖促進、コラーゲン産生促進、エラスチン産生促進等の美容に繋がる効果を奏することができる。さらに、細胞のM1/M2極性転換作用、即ち、炎症性M1マクロファージを抗炎症性M2マクロファージに形質変化させる効果を奏することもできる。以下に、本発明のエクソソーム分泌促進剤が含有する各必須成分、任意成分等について具体的に説明する。
本発明は、上述のエクソソーム分泌促進剤の製造方法も含む。本発明のエクソソーム分泌促進剤の製造方法は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を配合することを特徴とする。また、上述のテトラペプチド又はその塩を更に配合することを特徴とすることが好ましい。上述のエクソソーム分泌促進剤は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上、好ましくは上述のテトラペプチド又はその塩を更に配合し、必要に応じてその他の任意成分(基剤又は担体、添加剤等)を適宜選択、配合して混合し、常法により製造することができる。
本発明は、上述の本発明のエクソソーム分泌促進剤を含有する、エクソソーム分泌促進用美容組成物も含む。本発明のエクソソーム分泌促進用美容組成物は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有すること、好ましくは更に上述の特定のテトラペプチド又はその塩を含有することを特徴とすると言いかえることもできる。なお、上記エクソソーム分泌促進剤や、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物、大豆タンパク抽出物、テトラペプチドについての説明は、エクソソーム分泌促進剤の項の説明をそのまま適用できる。
本発明のエクソソーム分泌促進用美容組成物の製造方法は特に制限されず、必須成分である本発明のエクソソーム分泌促進剤(グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を配合することを特徴とし、また、上述のテトラペプチド又はその塩を更に配合することを特徴とする製剤)を配合することを特徴とする。上述のエクソソーム分泌促進剤(グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上、好ましくはさらに上述のテトラペプチド又はその塩)、必要に応じてその他の任意成分(基剤又は担体、添加剤等)を適宜選択、配合して混合し、常法により製造することができる。
本発明のエクソソーム分泌促進用美容組成物が外用組成物である場合は、その必須成分及び上記で説明したその他の任意成分等を、化粧品、医薬品、医薬部外品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて、化粧品、医薬品、医薬部外品に添加される公知の添加剤、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、キレート剤、pH調整剤、保存剤、増粘剤等と共に、常法に従い混合して、必要に応じて乳化又は可溶化を行い、各種の製剤形態の美容組成物とすることができる。
本発明のエクソソーム分泌促進用美容組成物が食品組成物である場合、その必須成分及び上記で説明したその他の任意成分等を、食品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて、油脂、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、安定剤、増粘剤、甘味料、着色剤、香料、保存料、酸化防止剤、有機酸などの食品添加剤と共に混合して、製剤化すればよい。
本発明の美容組成物のpHは、通常pH3.0〜8.0であり、pH3.5〜7.5であることが好ましい。なお、このpHは、例えばpH調整剤の使用により調整することができる。ただし、pH測定が不能又は困難な製剤形態については、この限りではない。
本発明は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を使用することを特徴とする、エクソソーム分泌促進方法も含む。本発明のエクソソーム分泌促進方法においては、更に上記特定のテトラペプチドを併用することが好ましい。ここで、上記使用においては、外用、内服等、いずれの方法による使用であってもよい。本発明によると、抗老化効果等の優れた美容効果を得ることができる。具体的には、本発明の方法によると、細胞、特に脂肪組織由来幹細胞からのエクソソーム分泌を促進し、分泌促進されたエクソソームが皮膚組織等に取り込まれることで、結果として皮膚の細胞老化抑制、細胞増殖促進、コラーゲン産生促進、エラスチン産生促進等の美容に繋がる効果を奏することができる。さらに、細胞のM1/M2極性転換作用、即ち、炎症性M1マクロファージを抗炎症性M2マクロファージに形質変化させる効果を奏することもできる。したがって、本発明の方法は、肌のアンチ−エージング、肌の再生、保湿性向上等を目的として使用することができる。
なお、エクソソーム分泌促進方法に用いられる各種成分についての具体的な説明は、エクソソーム分泌促進剤の項における説明をそのまま適用できる。
本発明のエクソソーム取り込み促進剤は、細胞内へのエクソソームの取り込みを促進する組成物である。本発明のエクソソーム取り込み促進剤は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を有効成分として含有することを特徴とする。また、本発明のエクソソーム取り込み促進剤は、更に特定のテトラペプチドを含有することで、細胞内へのエクソソームの取り込みを促進することができる。本発明のエクソソーム取り込み促進剤は、上記特定の成分を有効成分として含むことにより、細胞、特に脂肪組織由来幹細胞からのエクソソーム分泌を促進し、その分泌促進されたエクソソームが皮膚組織等の細胞により多く取り込まれることで、結果として皮膚の細胞老化抑制、細胞増殖促進、コラーゲン産生促進、エラスチン産生促進等の美容に繋がる効果を奏することができる。さらに、細胞のM1/M2極性転換作用、即ち、炎症性M1マクロファージを抗炎症性M2マクロファージに形質変化させる効果を奏することもできる。なお、本発明のエクソソーム取り込み促進剤が含有する各必須成分、任意成分、剤型、用途等についての説明は、「エクソソーム分泌促進剤」の項の説明において、「エクソソーム分泌促進剤」を「エクソソーム取り込み促進剤」に読み替えて、そのまま適用できる。また、発明のエクソソーム取り込み促進剤の製造方法についても、「エクソソーム分泌促進剤の製造方法」の項の説明において、「エクソソーム分泌促進剤」を「エクソソーム取り込み促進剤」に読み替えて、そのまま適用できる。
本発明は、上述の本発明のエクソソーム取り込み促進剤を含有する、エクソソーム取り込み促進用美容組成物も含む。本発明のエクソソーム取り込み促進用美容組成物は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有すること、好ましくは更に上述の特定のテトラペプチド又はその塩を含有することを特徴とすると言いかえることもできる。なお、上記エクソソーム取り込み促進剤や、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物、大豆タンパク抽出物、テトラペプチドについての説明は、エクソソーム取り込み促進剤の項の説明をそのまま適用できる。
本発明は、グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を使用することを特徴とする、エクソソーム取り込み促進方法も含む。本発明のエクソソーム取り込み促進方法においては、更に上記特定のテトラペプチドを併用することが好ましい。ここで、上記使用においては、外用、内服等、いずれの方法による使用であってもよい。本発明によると、抗老化効果等の優れた美容効果を得ることができる。具体的には、本発明の方法によると、細胞、特に脂肪組織由来間葉系幹細胞からのエクソソーム分泌を促進し、分泌促進されたエクソソームが皮膚組織等に取り込まれることで、結果として皮膚の細胞老化抑制、細胞増殖促進、コラーゲン産生促進、エラスチン産生促進等の美容に繋がる効果を奏することができる。さらに、細胞のM1/M2極性転換作用、即ち、炎症性M1マクロファージを抗炎症性M2マクロファージに形質変化させる効果を奏することもできる。したがって、本発明の方法は、肌のアンチ−エージング、肌の再生、保湿性向上等を目的として使用することができる。なお、エクソソーム取り込み促進方法に用いられる各種成分についての具体的な説明は、エクソソーム分泌促進剤の項における説明をそのまま適用できる。
T75細胞培養フラスコ(Corning社製Cell Bind)にヒト脂肪組織由来間葉系幹細胞(クラボウ社製Human Adipose Derived Stem Cells、継代数P5)を5,000cells/cm2となるように播種し、2日に1回の培地交換を行いながら計5日間、37℃、5%炭酸ガス環境下で培養した。リン酸緩衝液(コージンバイオ社製)で洗浄した後、下記表2に示す成分を含有する培地に置換した(比較例1、実施例1〜9)。各成分は終濃度(質量%)が下記表2に示す通りになるように添加した。48時間後、培養上清をチューブ(Merck社製Amicon(登録商標)Ultra)に回収し、遠心ろ過を行った(5,000×g、20分の後、4,000×g、10分)。リン酸緩衝液を添加して全量1.5mLに調整し、エクソソーム精製カラム(ジーエルサイエンス社製EVSecond L70)を用いてエクソソームを抽出した。得られたエクソソームについて、後述する評価を行った。
上記試験1で抽出した各エクソソームの粒子濃度と粒度分布をナノ粒子解析システム(日本カンタム・デザイン社製NanoSight)を用いて測定、解析し、粒子径が50−150nmの粒子濃度をエクソソーム分泌量とした。成分を添加していない比較例1のエクソソーム分泌量に対する各実施例のエクソソーム分泌量の割合を算出し、その値を各実施例のエクソソーム分泌促進能とし、下記表2に示した。
上記試験1で抽出した各エクソソームをExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit (DOJINDO社製)を用いて膜染色した。染色したエクソソームを96well plate(Corning社製Cell Bind)に5,000cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(クラボウ社製Normal Human Dermal Fibroblasts、継代数P33)に100μL/wellで投与した。6時間培養した後、ImageXpress(Molecular Devices)で画像撮影し(16視野/well)、エクソソームカウントプログラムを用いて細胞内エクソソームを計測した。成分を添加していない比較例1のエクソソーム数に対する各実施例のエクソソーム数の割合を算出し、その値を各実施例のエクソソーム細胞内取り込み能とし、下記表3に示した。また実施例2の画像を図1に示した。
上記試験1で抽出したエクソソームを96well plate(Corning社製Cell Bind)に3,500cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(クラボウ社製Normal Human Dermal Fibroblasts、継代数P33)に100μL/wellで投与した。72時間培養した後、Hoechst33342(DOJINDO社製)で染色した細胞をImageXpress(Molecular Devices)で画像撮影し(16視野/well)、核カウントプログラムを用いて細胞数を計測した。成分を添加していない比較例1の細胞数に対する各実施例の細胞数の割合を算出し、その値を各実施例のエクソソームによる細胞増殖能とし、下記表3に示した。
100nM Phorbol 12−Myristate 13−Acetate(富士フィルム和光純薬社製)含有培地に懸濁したヒト単球由来細胞株THP−1(ATCC社製、継代数P12)を12well plate(Corning社製Cell Bind)に300,000cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した。24時間後、接着性のM0マクロファージへと形質変化したことを確認した後、(i)20ng/mL IFNγ、及び10pg/mL LPS、或いは(ii)20ng/mL IL−4、及び20ng/mL IL−13を添加し、72時間培養させることで(i)M1マクロファージ、(ii)M2マクロファージへとそれぞれ誘導させた。72時間後、M1マクロファージへ誘導した細胞に対し、上記試験1で抽出したエクソソームに各実施例を混合させたサンプルを1mL/wellで投与した。比較例1には培地を1mL/wellで投与した。72時間後、Quantikine ELISA(R&D社製)を用いて培養上清中のTNFα、IL−6、IL−1ra、及びIL−10の発現量を測定した。成分を添加していない比較例1の発現量に対する各実施例の発現量の割合を算出し、その値を各実施例のエクソソームによる発現量の変化とし、下記表3に示した。
グリコーゲン存在下で培養した脂肪組織由来間葉系幹細胞から分泌されたエクソソームは、皮膚線維芽細胞の増殖能を向上した。グリコーゲンとテトラペプチドの存在下で培養した脂肪組織由来間葉系幹細胞から分泌されたエクソソームは、皮膚線維芽細胞の増殖能をより一層向上した。
グリコーゲン存在下で培養した脂肪組織由来間葉系幹細胞から分泌されたエクソソーム、及びグリコーゲンとテトラペプチドの存在下で培養した脂肪組織由来間葉系幹細胞から分泌されたエクソソームは、炎症性M1マクロファージのTNFα及びIL−6の発現を抑制し、抗炎症性M2マクロファージのIL−1ra及びIL−10の発現を促進した。すなわち炎症性M1マクロファージを抗炎症性M2マクロファージに形質変化させた。
上記試験1で抽出したエクソソームを96well plate(Corning社製Cell Bind)に3,500cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(クラボウ社製Normal Human Dermal Fibroblasts、継代数P33)に100μL/wellで投与した。72時間培養した後、Cellular Senescence Plate Assay Kit(DOJINDO社製)を用いてβ−Galactosidaseを指標として細胞の老化度を測定した。成分を添加していない比較例1のβ−Galactosidase活性に対する実施例2のβ−Galactosidase活性の割合を算出し、その値を実施例2の細胞老化抑制効果を示す値とし、下記表4に示した。なお、この値が小さい程、細胞老化抑制効果が高いことを示す。また顕微鏡でβ−Galactosidaseの染色性を観察した。(図2)
上記試験1で抽出したエクソソームを12well plate(Corning社製Cell Bind)に50,000cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(クラボウ社製Normal Human Dermal Fibroblasts、継代数P33)に1mL/wellで投与した。72時間培養した後、Human Procollagen I alpha 1 DuoSet ELISA(R&D社製)を用いて培養上清中の1型コラーゲン発現量を測定した。成分を添加していない比較例1のコラーゲン発現量に対する実施例2のコラーゲン発現量の割合を算出し、その値を実施例2のコラーゲン産生促進能とし、下記表4に示した。
上記試験1で抽出したエクソソームをT25細胞培養フラスコ(Corning社製Cell Bind)に2,000,000cells/wellで播種し、37℃、5%炭酸ガス環境下で24時間培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(クラボウ社製Normal Human Dermal Fibroblasts、継代数P33)に5mL/wellで投与した。72時間培養した後、Fastin Elastin Assay(Biocolor社製)を用いて細胞中のエラスチンを抽出し、比色法により細胞内α−エラスチン量を測定した。成分を添加していない比較例1のエラスチン量に対する実施例2のエラスチン量の割合を算出し、その値を実施例2のエラスチン産生促進能とし、下記表4に示した。
Claims (11)
- グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有する、エクソソーム分泌促進剤。
- 更にテトラペプチドを含有する、請求項1に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- 上記テトラペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列(Leu−Glu−His−Ala)で表されるペプチド又はその塩である、請求項2に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- 脂肪由来間葉系幹細胞におけるエクソソーム分泌を促進する、請求項1から3のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- グリコーゲン、ツボクサ葉抽出物、ビルベリー葉抽出物、カンゾウ葉抽出物及び大豆タンパク抽出物からなる群より選択される1種以上を含有する、細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
- 更にテトラペプチドを含有する、請求項5に記載の細胞内へのエクソソーム取り込み促進剤。
- 細胞増殖促進のために用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- 細胞のM1/M2極性転換のために用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- 細胞老化抑制のために用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- コラーゲン及び/又はエラスチン産生促進のために用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤。
- 請求項1から4、又は7から10のいずれか1項に記載のエクソソーム分泌促進剤を含有する、エクソソーム分泌促進用美容組成物。
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