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JP2021158782A - 過電流保護回路、及びこれを備えた電子モジュール - Google Patents

過電流保護回路、及びこれを備えた電子モジュール Download PDF

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JP2021158782A
JP2021158782A JP2020056510A JP2020056510A JP2021158782A JP 2021158782 A JP2021158782 A JP 2021158782A JP 2020056510 A JP2020056510 A JP 2020056510A JP 2020056510 A JP2020056510 A JP 2020056510A JP 2021158782 A JP2021158782 A JP 2021158782A
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岳 木下
Takeshi Kinoshita
岳 木下
健太 佐々木
Kenta Sasaki
健太 佐々木
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Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
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Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
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Abstract

【課題】簡単な構成で、突入電流の許容及び過電流からの回路の保護を両立できる過電流保護回路を提供する。【解決手段】過電流保護回路5は、半導体スイッチ51と、電流検出部52と、スイッチ制御部54と、閾値電圧調整部55と、を備える。半導体スイッチ51は、負荷2に電流を流す導通状態と、負荷2に対して電流を遮断する遮断状態と、を切り換える。電流検出部52は、負荷に流れる電流である負荷電流に対応する検出電圧を出力する。スイッチ制御部54は、半導体スイッチ51の導通状態及び遮断状態の切換を制御する。閾値電圧調整部55は、負荷電流が過電流であるか否かを判定するために用いられる閾値電圧を出力する。閾値電圧調整部55は、出力する閾値電圧を、時間の経過に伴って連続的に減少するように調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体スイッチを過電流から保護する過電流保護回路に関する。
近年、製品のコンパクト化、リレーの無音化等の事情により、機械式リレーの代わりに、FET等の半導体リレーが使用されることがある。半導体リレーを過電流及び過熱から保護するために、過電流保護回路が設けられている。特許文献1及び2は、この種の過電流保護回路を開示する。
特許文献1の過電流保護回路は、駆動電流が過電流であるか否かの電流しきい値を、負荷の短絡が行われていない状態の電流しきい値Ith1及び負荷の短絡時に対応する電流しきい値Ith2の2段階に変更する構成となっている。
特許文献2の過電流保護回路は、閾値制御部からの閾値制御信号に応じて閾値電圧を固定値の内部設定値とするか可変値の外部設定値とするかを切り替える構成となっている。
特開2004−248452号公報 特開2019−80436号公報
しかし、特許文献1の構成は、電流しきい値を段階的に変更しているので、電流しきい値の段数に比例した数の比較回路を設ける必要があって、回路の構成が複雑になる。特許文献2の構成は、瞬時電流(突入電流)の確保と負荷に応じた過電流保護とを両立するために、別途に瞬時電流を許容するためのマスク期間を制御するための回路を設ける必要があって、構成が複雑である。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、簡単な構成で、突入電流の許容及び過電流からの回路の保護を両立できる過電流保護回路を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の過電流保護回路が提供される。即ち、過電流保護回路は、半導体スイッチと、状態検出部と、スイッチ制御部と、閾値電圧調整部と、を有する。前記半導体スイッチは、負荷に電流を流す導通状態と、前記負荷に対して電流を遮断する遮断状態と、を切り換える。前記状態検出部は、前記負荷に流れる電流である負荷電流に対応する状態検出値を出力する。前記スイッチ制御部は、前記半導体スイッチの前記導通状態及び前記遮断状態の切換を制御する。前記閾値電圧調整部は、前記負荷電流が過電流であるか否かを判定するために用いられる閾値電圧を出力する。前記閾値電圧調整部は、出力する前記閾値電圧を、時間の経過に伴って連続的に減少するように調整する。
これにより、簡単な構成で、短絡等による過電流から半導体スイッチを保護することができる。また、閾値電圧を、負荷への通電開始直後において、ある程度大きい値から、時間の経過に応じて滑らかに減少するように調整することができる。従って、短絡等の異常が発生していない負荷正常時において、例えば容量性負荷への通電開始時等において一時的に流れる大電流である突入電流を許容することができる。この結果、突入電流による半導体スイッチの誤遮断を回避できる。
前記の過電流保護回路においては、前記閾値電圧調整部が出力する前記閾値電圧の推移は、前記過電流保護回路への入力電圧の大小にかかわらず、同一の曲線に従うことが好ましい。
これにより、過電流保護回路への入力電圧による閾値電圧への影響を回避することができる。
前記の過電流保護回路においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記閾値電圧調整部が出力する前記閾値電圧の推移が従う曲線は、当該閾値電圧調整部に入力される電圧に応じて変化する。前記過電流保護回路は、一定の電圧を前記閾値電圧調整部に出力する定電圧源を備える。
これにより、入力電圧の大小にかかわらず、閾値電圧の出力を安定させることができる。
前記の過電流保護回路においては、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるタイミングよりも、前記閾値電圧調整部が動作するための電圧が当該閾値電圧調整部に入力されるタイミングが早いことが好ましい。
これにより、閾値電圧調整部による閾値電圧の出力タイミングが、状態検出部による状態の出力タイミングに対して遅れることがない。従って、半導体スイッチの誤遮断を防止することができる。
前記の過電流保護回路においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、過電流保護回路は、前記半導体スイッチを前記遮断状態から前記導通状態に切り換えるための信号が前記スイッチ制御部に入力されるタイミングを遅延させる遅延回路を備える。遅延する前の前記信号に基づいて、前記閾値電圧調整部が動作するための電圧が当該閾値電圧調整部に入力される。
これにより、閾値電圧の出力が状態検出値の出力より早いタイミングで行われるのを確保することができる。
前記の過電流保護回路においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記閾値電圧調整部は、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるまでは、前記閾値電圧を時間の経過にかかわらず一定値に保持する。前記閾値電圧調整部は、前記半導体スイッチが前記導通状態に切り換わった後は、前記閾値電圧を時間の経過に伴って連続的に減少するように調整する。
これにより、突入電流がピークとなるタイミングと実質的に同時に閾値電圧が減少を開始するので、半導体スイッチの誤遮断を防止することができる。
前記の過電流保護回路においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記閾値電圧調整部には、前記閾値電圧を減少させる調整を中断させる閾値保持スイッチが設けられる。前記閾値電圧調整部には、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、当該閾値電圧調整部が動作するための電圧が入力される。前記閾値保持スイッチは、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、当該閾値電圧調整部における、前記閾値電圧を減少させる調整を中断させた状態とする。前記閾値保持スイッチは、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるのと連動して、前記閾値電圧を減少させる調整の中断を解除するように切り換わる。
これにより、簡単な構成で、半導体スイッチの誤遮断を防止することができる。
本発明の第2の観点によれば、前記の過電流保護回路を備える電子モジュールが提供される。
これにより、短絡等による過電流から半導体スイッチを保護することができる。また、短絡等の異常が発生していない負荷正常時において、突入電流による半導体スイッチの誤遮断を回避することができる。
本発明の一実施形態に係る電子モジュールを示すブロック図。 過電流保護回路の構成を示す図。 閾値電圧調整部の回路構成を示す図。 閾値電流及び閾値電圧の特性曲線を示すグラフ。 定電圧源の効果を説明するグラフ。 (a)閾値電圧が検出電圧より遅いタイミングで出力される様子を示すグラフ。(b)閾値電圧が検出電圧の直前に出力される様子を示すグラフ。 閾値電圧調整部の回路構成の別の例を示す図。 (a)閾値電圧の出力が早過ぎる場合の、閾値電圧と検出電圧との関係を示すグラフ。(b)閾値電圧が大きい値で適宜の時間維持される様子を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子モジュール100を示すブロック図である。図2は、過電流保護回路5の構成を示す図である。図3は、閾値電圧調整部55の回路構成を示す図である。
図1に示す電子モジュール100は、例えば自動車のエンジンルームに配置される。電子モジュール100は、エンジンルームに限らず、例えば、モータ室又は車室に配置されても良い。この電子モジュール100は、外部のECU(Electronic Control Unit)等の制御装置3からの制御信号に応じて、バッテリー1から車載電装部品等の負荷2への電力の供給を導通又は遮断するために用いられる。
電子モジュール100は、図略の回路基板に形成された電子回路を用いて、上記のリレー機能とともに、過電流又は短絡電流が流れないように電流を遮断するヒューズ機能を実現した半導体スイッチモジュールとして構成される。
電子モジュール100が備える回路基板に形成された電子回路には、本実施形態の過電流保護回路5が含まれている。この過電流保護回路5は、上記リレー機能及びヒューズ機能を実現している。
過電流保護回路5は、図2に示すように、半導体スイッチ51と、電流検出部(状態検出部)52と、過電流判定部53と、スイッチ制御部54と、閾値電圧調整部55と、を有する。
半導体スイッチ51は、例えば、パワーMOS−FETから構成される。半導体スイッチ51は、パワーMOS−FET以外に、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタ等を用いることもできる。
ところで、半導体スイッチ51の構成を簡単に説明する。半導体スイッチ51は、図略の制御部、電源接続部、負荷接続部を備える。例として、FETの場合、ゲート部、ドレイン部、及びソース部が、上記制御部、電源接続部、負荷接続部のそれぞれに対応する。ゲート部は、スイッチ制御部54に接続される。ドレイン部は、バッテリー1に接続される。ソース部は、負荷2に接続される。スイッチ制御部54により、半導体スイッチ51のゲート部において電圧が印加された場合、半導体スイッチ51の内部では、電子がソース部からドレイン部へ移動することになり、この結果、ドレイン部からソース部へ電流が流れ、バッテリー1からの電力が負荷2に供給される。
即ち、半導体スイッチ51のゲート部に印加される電圧をスイッチ制御部54により制御することで、半導体スイッチ51の状態をオンとオフの間で切り換えることができる。半導体スイッチ51がオンの状態(導通状態)では、バッテリー1に蓄積されている電力が負荷2に供給される。半導体スイッチ51がオフの状態(遮断状態)では、バッテリー1から負荷2への電力の供給が遮断される。このように、半導体スイッチ51は、負荷2へ電流を流したり止めたりすることができる。
電流検出部52は、バッテリー1から半導体スイッチ51を通過して負荷2へ流れる電流(以下、負荷電流という)を検出する。電流検出部52は、検出した負荷電流の大きさに応じた検出電圧(状態検出値)を出力する。電流検出部52は、検出電圧を過電流判定部53に出力する。
過電流判定部53は、負荷電流が過電流となっているか否かを判定する。過電流判定部53は、例えば、コンパレータから構成される。過電流か否かの判定は、電流検出部52から出力される検出電圧と、後述の閾値電圧調整部55から出力される閾値電圧と、を比較することにより行うことができる。
過電流判定部53は、検出電圧が閾値電圧を上回る場合、例えばH(High)レベルの電圧信号を出力する。過電流判定部53は、検出電圧が閾値電圧以下である場合、例えばL(Low)レベルの電圧信号を出力する。過電流判定部53が出力する電圧は、負荷電流が過電流となっているか否かの判定結果に対応している。
スイッチ制御部54は、半導体スイッチ51のゲート部と接続されている。スイッチ制御部54は、ゲート部に駆動信号(例えば駆動電圧)を印加することで、半導体スイッチ51をオンにする(即ち、半導体スイッチ51を閉じる)ことができる。スイッチ制御部54は、遅延回路57からの信号に応じて、かつ、過電流判定部53からの判定結果(電圧信号のレベル)に応じて、半導体スイッチ51のゲート部へ駆動信号を出力する。
スイッチ制御部54は、例えば、図略のトランジスタ等を用いて、駆動信号(駆動電圧)の出力又は出力停止を切り換える。なお、スイッチ制御部54は、トランジスタを用いる構成に限定されない。
閾値電圧調整部55は、所定の時定数で経時的に変化するように調整された閾値電圧を出力する。閾値電圧調整部55は、過電流判定部53に接続されている。閾値電圧調整部55から出力された閾値電圧は、過電流判定部53に入力される。過電流判定部53において、閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧は、負荷電流が過電流となっているか否かの判定基準として用いられる。
閾値電圧調整部55は、例えば、図3に示すように、抵抗R1とコンデンサCの並列回路、及び、抵抗R1,R2の直列回路を含んだアナログ回路から構成されている。以下、抵抗R1とコンデンサCの並列回路を、RC回路と呼ぶことがある。閾値電圧調整部55には、閾値出力用電源(本実施形態では、定電圧源56)の電圧が入力される。抵抗R1,R2の抵抗値の比を調整することで、閾値電圧調整部55に入力される電圧に対する閾値電圧の比が調整される。
知られているように、RC並列回路における時定数(入力の変化に対する出力の応答速度の指標)τは、抵抗RとコンデンサCの値の積である。即ち、τ=RC。従って、上記抵抗R1及びR2の抵抗値の比を一定に維持しながら、R1(及びR2)の抵抗値を調整することで、閾値電圧調整部55の時定数τを調整することができる。
この時定数τ及びコンデンサCの値を調整することによって、図4に示す閾値電圧の特性曲線の緩急を調整することができる。即ち、上記抵抗R1(R2)、コンデンサCの値を調整するだけで、突入電流が印加された場合の検出電圧の変化にマッチした変化特性を有するように、閾値電圧を容易に調整することができる。ここで、突入電流とは、例えば容量性負荷に対して通電を開始する際に、一時的に流れる大きな電流を意味する。
次に、図4に示す特性曲線について簡単に説明する。図4(a)は、半導体スイッチ51(即ちパワーMOS−FET)の過度熱抵抗を考慮した熱限界特性曲線、突入電流の特性曲線、及び閾値電圧に対応する閾値電流の特性曲線を示している。図4(a)のグラフにおいて、横軸は半導体スイッチ51をオンに切り換えてからの経過時間であり、縦軸は半導体スイッチ51を流れる電流(言い換えれば、負荷電流)の大きさである。
図4(a)に示すように、半導体スイッチ51の通電直後(即ち、半導体スイッチ51がオンされた後)においては、突入電流(即ち、入力電流)が時間の経過に伴って連続的に減少している。
熱限界とは、半導体スイッチ51自身の発熱によって当該半導体スイッチ51に異常が発生するのに相当する電流の大きさを意味する。図4(a)に示すように、通電から時間が経過すると、熱限界の電流値は徐々に低下する。これは、環境温度の上昇等のためである。熱故障を回避するために、半導体スイッチ51に流れる電流(言い換えれば、負荷電流)の大きさは、常に熱限界特性曲線を上回らないようにする必要がある。
図4(b)は、半導体スイッチ51の通電経過時間を横軸とするグラフにおける検出電圧、及び閾値電圧の特性曲線を示している。
図4(b)に示すように、閾値電圧の特性曲線は、負荷に短絡等が発生していない正常時における検出電圧の特性曲線に対して、ある程度のマージンを確保して上回るように調整されている。閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧は、時間の経過に伴って徐々に小さくなる特性を有している。
また、本実施形態では、図4(a)に示すように、閾値電圧に対応する閾値電流の特性曲線が、突入電流の特性曲線と、半導体スイッチ51の熱限界特性曲線と、の間に位置するように調整されている。従って、負荷が正常な場合には、半導体スイッチ51が通電された後、(突入電流)<(閾値電流)<(半導体スイッチ51の熱限界に相当する通電電流)という関係が常に成立している。
閾値電圧は、これに対応する閾値電流が、図4(a)に示すように、負荷に短絡等の異常が発生した場合に流れることが想定される電流の大きさよりも小さくなるように設定される。従って、負荷に異常が発生して過電流が流れると、検出電圧が閾値電圧を上回るため、過電流が流れていると過電流判定部53により判定される。この判定に連動して、スイッチ制御部54の制御により、半導体スイッチ51がオフされる。この結果、負荷電流の流れが直ちに遮断されるので、半導体スイッチ51及び回路を過電流から保護することができる。
このように、本実施形態の過電流保護回路5は、簡単な構成で、半導体スイッチ51の過熱による熱故障等を回避しつつ、突入電流を許容することができる。
本実施形態の過電流保護回路5は、図2に示すように、定電圧源56と、遅延回路57と、を更に備えている。
定電圧源56は、当該定電圧源56に入力される電圧の値にかかわらず、出力電圧を一定値に維持するように構成される。定電圧源56は、例えば、ツェナーダイオード等を用いて構成することができる。
定電圧源56は、外部入力と、閾値電圧調整部55と、の間(即ち、信号が流れる方向において、閾値電圧調整部55より上流側)に設けられている。定電圧源56は、閾値電圧調整部55に対し、一定の電圧を出力する。
上述のように、本実施形態の過電流保護回路5においては、閾値電圧は、閾値電圧調整部55への入力電圧に一定の割合を乗じた値となっている。従って、定電圧源56を設けない場合、図5(a)に示すように、入力電圧の大きさに応じて、閾値電圧も変化する。
本実施形態の過電流保護回路5は、定電圧源56を設けることにより、過電流保護回路5への入力電圧の変化による閾値電圧への影響を無くすことができる。この結果、閾値電圧を、常に同一の特性曲線を有するように維持することができる。
遅延回路57は、図2に示すように、外部入力と、スイッチ制御部54と、の間(即ち、信号が流れる方向において、スイッチ制御部54より上流側)に設けられている。遅延回路57は、スイッチ制御部54への信号の入力を遅延させるために用いられる。
仮に、閾値電圧調整部55の出力電圧が電流検出部52の検出電圧より遅いタイミングで立ち上がる場合を考える。このタイムラグにより、図6(a)に示すように、半導体スイッチ51をオンに切り換えた直後において、検出電圧が閾値電圧よりも大きくなる時間帯が存在する。このため、過電流判定部53は、負荷に短絡等が生じていないのにもかかわらず、過電流が生じていると誤判定してしまう。
この点、本実施形態の過電流保護回路5では、遅延回路57を設けることで、閾値電圧調整部55より意図的に遅らせたタイミングで、半導体スイッチ51をオン動作させている。この結果、図6(b)に示すように、閾値電圧の出力からやや遅れて、検出電圧の出力が立ち上がる。従って、検出電圧が閾値電圧よりも小さい状態を常に維持することができる。
なお、閾値電圧の立ち上がりが早過ぎると、図8(a)に示すように、検出電圧の出力開始時において、閾値電圧が既にある程度減少することがある。この場合、負荷電流が正常であっても、閾値電圧が検出電圧より小さいため、過電流判定部53が過電流と誤判定する。
この点を解決するために、本実施形態の過電流保護回路5において、図7に示すように、閾値電圧調整部55に閾値保持スイッチ58を設けることもできる。
閾値保持スイッチ58は、例えば、機械式リレー、Pチャンネルバイポーラトランジスタ、PチャンネルFET等から構成することができる。閾値保持スイッチ58は、閾値電圧調整部55による閾値電圧の降下を阻止するために用いられる。閾値保持スイッチ58は、RC回路に対して並列に配置される。閾値保持スイッチ58のオン/オフは、負荷電流の有無により制御される。図7の例では、閾値保持スイッチ58の動作が、スイッチ制御部54により制御されている。しかし、これに限定されず、閾値保持スイッチ58の動作を制御する入力は、例えば、半導体スイッチ51の負荷接続部(FETの場合、ソース部)から取っても良い。
具体的には、半導体スイッチ51が開かれて、負荷電流が負荷2へ流れていない場合、閾値保持スイッチ58が閉じられる。これにより、閾値電圧調整部55が備えるRC回路部分が短絡される。
この結果、閾値電圧調整部55は、定電圧源56の出力電圧とほぼ同じ値の閾値電圧を出力し続ける。従って、図8(b)に示すように、閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧が、相対的に大きな一定値で保持される。
閾値保持スイッチ58が閉じられているときの閾値は、過電流判定部53における誤判定の発生を防止するために、短絡等が発生していない負荷正常時において、検出電圧の最大値(最大状態検出値)より大きく設定される。
半導体スイッチ51が閉じられて、負荷電流が負荷2へ流れるのに連動して、閾値保持スイッチ58が開かれる。この結果、閾値電圧調整部55が備えるRC回路が動作するので、閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧が下がり始める。
この構成では、図8(b)に示すように、電流検出部52による検出電圧がピークに到達して降下し始めるタイミングと、閾値電圧が降下し始めるタイミングと、を確実に揃えることができる。従って、例えば図8(a)に示すような、負荷が正常であるにもかかわらず検出電圧が閾値電圧より大きくなる状況が発生しないようにすることができる。
以上に説明したように、本実施形態の過電流保護回路5は、半導体スイッチ51と、電流検出部52と、スイッチ制御部54と、閾値電圧調整部55と、を備える。半導体スイッチ51は、負荷2に電流を流す導通状態と、負荷2に対して電流を遮断する遮断状態と、を切り換える。電流検出部52は、負荷2に流れる電流である負荷電流に対応する検出電圧を出力する。スイッチ制御部54は、半導体スイッチ51の導通状態及び遮断状態の切換を制御する。閾値電圧調整部55は、負荷電流が過電流であるか否かを判定するために用いられる閾値電圧を出力する。閾値電圧調整部55は、出力する閾値電圧を、時間の経過に伴って連続的に減少するように調整する。
これにより、簡単な構成で、短絡等による過電流から半導体スイッチ51を保護することができる。また、閾値電圧を、通電開始直後において、ある程度大きい値から、時間の経過に応じて滑らかに減少するように調整することができる。従って、短絡等の異常が発生していない負荷正常時において、通電開始等において一時的に流れる大電流である突入電流を許容することができる。この結果、突入電流による半導体スイッチ51の誤遮断を回避できる。
本実施形態の過電流保護回路5において、閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧の推移は、過電流保護回路5への入力電圧の大小にかかわらず、同一の曲線に従う。
これにより、過電流保護回路5への入力電圧による閾値電圧への影響を回避することができる。
本実施形態の過電流保護回路5において、閾値電圧調整部55が出力する閾値電圧の推移が従う曲線は、閾値電圧調整部55に入力される電圧に応じて変化する。過電流保護回路5は、一定の電圧を閾値電圧調整部55に出力する定電圧源56を備える。
これにより、過電流保護回路5への入力電圧の大小にかかわらず、閾値電圧の出力を安定させることができる。
本実施形態の過電流保護回路5においては、半導体スイッチ51が遮断状態から導通状態に切り換わるタイミングよりも、閾値電圧調整部55に電圧が供給されるタイミングが早い。
これにより、閾値電圧調整部55による閾値電圧の出力タイミングが、電流検出部52による検出電圧の出力タイミングに対して遅れることがない。従って、半導体スイッチ51の誤遮断を防止することができる。
本実施形態の過電流保護回路5は、遅延回路57を備える。遅延回路57は、半導体スイッチ51を遮断状態から導通状態に切り換えるための信号がスイッチ制御部54に入力されるタイミングを遅延させる。遅延する前の前記信号に基づいて、閾値電圧調整部55が動作するための電圧が閾値電圧調整部55に入力される。
これにより、閾値電圧の出力が検出電圧の出力より早いタイミングで行われるのを確保することができる。
図7及び図8の構成では、閾値電圧調整部55は、半導体スイッチ51が遮断状態から導通状態に切り換わるまでは、閾値電圧を時間の経過にかかわらず一定値に保持する。閾値電圧調整部55は、半導体スイッチ51が導通状態に切り換わった後は、閾値電圧を時間の経過に伴って連続的に減少するように調整する。
これにより、突入電流がピークとなるタイミングと実質的に同時に閾値電圧が減少を開始するので、半導体スイッチ51の誤遮断を防止することができる。
本実施形態の過電流保護回路5の閾値電圧調整部55には、閾値電圧を減少させる調整を中断させる閾値保持スイッチ58が設けられる。閾値電圧調整部55には、半導体スイッチ51が遮断状態から導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、閾値電圧調整部55が動作するための電圧が入力される。閾値保持スイッチ58は、半導体スイッチ51が遮断状態から導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、閾値電圧調整部55における、閾値電圧を減少させる調整を中断させた状態とする。閾値保持スイッチ58は、半導体スイッチ51が遮断状態から導通状態に切り換わるのと連動して、閾値電圧を減少させる調整の中断を解除するように切り換わる。
これにより、簡単な構成で、半導体スイッチ51の誤遮断を防止することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
電流検出部52は、負荷電流に比例し、負荷電流より小さい電流を検出し、それに対応する検出電圧を出力することが好ましい。これにより、回路を構成する部品として、小さい定格電流のものを使用することができる。また、回路全体の発熱量を抑えることができる。
閾値電圧の特性曲線は、最初の部分において、上に凸となっている形状を有しても良い。
過電流判定部53とスイッチ制御部54は、1つの制御部として構成されても良い。
定電圧源56を省略して、過電流保護回路5への入力電圧を、閾値電圧調整部55を動作させるための電圧としてそのまま用いても良い。この場合、回路の構成を簡単にすることができる。
閾値電圧調整部55を動作させるための電圧として、半導体スイッチ51のソース部又はゲート部からの入力電圧等、回路の他の部分からの電圧を用いることができる。
5 過電流保護回路
51 半導体スイッチ
52 電流検出部(状態検出部)
54 スイッチ制御部
55 閾値電圧調整部

Claims (8)

  1. 負荷に電流を流す導通状態と、前記負荷に対して電流を遮断する遮断状態と、を切り換える半導体スイッチと、
    前記負荷に流れる電流である負荷電流に対応する状態検出値を出力する状態検出部と、
    前記半導体スイッチの前記導通状態及び前記遮断状態の切換を制御するスイッチ制御部と、
    前記負荷電流が過電流であるか否かを判定するために用いられる閾値電圧を出力する閾値電圧調整部と、
    を有し、
    前記閾値電圧調整部は、出力する前記閾値電圧を、時間の経過に伴って連続的に減少するように調整することを特徴とする過電流保護回路。
  2. 請求項1に記載の過電流保護回路であって、
    前記閾値電圧調整部が出力する前記閾値電圧の推移は、前記過電流保護回路への入力電圧の大小にかかわらず、同一の曲線に従うことを特徴とする過電流保護回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の過電流保護回路であって、
    前記閾値電圧調整部が出力する前記閾値電圧の推移が従う曲線は、当該閾値電圧調整部に入力される電圧に応じて変化し、
    一定の電圧を前記閾値電圧調整部に出力する定電圧源を備えることを特徴とする過電流保護回路。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の過電流保護回路であって、
    前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるタイミングよりも、前記閾値電圧調整部が動作するための電圧が当該閾値電圧調整部に入力されるタイミングが早いことを特徴とする過電流保護回路。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の過電流保護回路であって、
    前記半導体スイッチを前記遮断状態から前記導通状態に切り換えるための信号が前記スイッチ制御部に入力されるタイミングを遅延させる遅延回路を備え、
    遅延する前の前記信号に基づいて、前記閾値電圧調整部が動作するための電圧が当該閾値電圧調整部に入力されることを特徴とする過電流保護回路。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の過電流保護回路であって、
    前記閾値電圧調整部は、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるまでは、前記閾値電圧を時間の経過にかかわらず一定値に保持し、
    前記閾値電圧調整部は、前記半導体スイッチが前記導通状態に切り換わった後は、前記閾値電圧を時間の経過に伴って連続的に減少するように調整することを特徴とする過電流保護回路。
  7. 請求項6に記載の過電流保護回路であって、
    前記閾値電圧調整部には、前記閾値電圧を減少させる調整を中断させる閾値保持スイッチが設けられ、
    前記閾値電圧調整部には、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、当該閾値電圧調整部が動作するための電圧が入力され、
    前記閾値保持スイッチは、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるよりも早いタイミングで、当該閾値電圧調整部における、前記閾値電圧を減少させる調整を中断させた状態とし、
    前記閾値保持スイッチは、前記半導体スイッチが前記遮断状態から前記導通状態に切り換わるのと連動して、前記閾値電圧を減少させる調整の中断を解除するように切り換わることを特徴とする過電流保護回路。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の過電流保護回路を備えることを特徴とする電子モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114843995A (zh) * 2022-05-31 2022-08-02 深圳英恒电子有限公司 一种车载固态继电器的控制方法

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