関連技術では、被充電機器を充電するために用いられるパワー供給装置が提案されている。前記パワー供給装置は定電圧モードで動作する。定電圧モードでは、前記パワー供給装置から出力される電圧はほぼ一定に維持され、例えば、5V、9V、12V又は20Vなどである。
前記パワー供給装置から出力される電圧はバッテリの両端に直接に印加するのには適しておらず、被充電機器内のバッテリの予想充電電圧及び/又は充電電流を得るために、先ず被充電機器内の変換回路によって変換することを必要とする。
変換回路は、バッテリの予想充電電圧及び/又は充電電流の要求を満たすように、パワー供給装置から出力される電圧を変換するために用いられる。
一例として、変換回路は、充電集積回路(integrated circuit,IC)のような充電管理モジュールを指すことができる。バッテリの充電過程において、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流に対する管理を実現するために用いられる。変換回路は、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流に対する管理を実現するために、電圧フィードバックモジュールの機能及び/又は電流フィードバックモジュールの機能を有する。
例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの1つ又は複数を備えることができる。トリクル充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループを利用して、トリクル充電段階でバッテリに入力される電流がバッテリの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流である)を満たすようにする。定電流充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループを利用して、定電流充電段階でバッテリに入力される電流がバッテリの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流より大きい第二充電電流である)を満たすようにする。定電圧充電段階では、変換回路は、電圧フィードバックループを利用して、定電圧充電段階でバッテリの両端に印加される電圧がバッテリの予想充電電圧の大きさを満たすようにする。
一例として、パワー供給装置から出力される電圧がバッテリの予想充電電圧より大きい場合、変換回路はパワー供給装置から出力される電圧に対して降圧処理を行うことで、降圧変換して得られた充電電圧がバッテリの予想充電電圧の要求を満たすようにするために用いられても良い。他の一例として、パワー供給装置から出力される電圧がバッテリの予想充電電圧より小さい場合、変換回路はパワー供給装置から出力される電圧に対して昇圧処理を行うことで、昇圧変換して得られた充電電圧がバッテリの予想充電電圧の要求を満たすようにするために用いられても良い。
他の一例として、パワー供給装置から5Vの定電圧を出力することを例とすると、バッテリが単セル(single cell)(リチウムバッテリセルを例とすると、単セルの充電終止電圧は4.2Vである)を含む場合、変換回路(例えば、Buck降圧回路である)は、降圧後に得られた充電電圧がバッテリの予想充電電圧の要求を満たすように、パワー供給装置から出力される電圧に対して降圧処理を行うことができる。
他の一例として、パワー供給装置から5Vの定電圧を出力することを例とすると、パワー供給装置によって2つ又はそれ以上の単セルが直列接続されてなるバッテリ(リチウムバッテリセルを例とすると、単セルの充電終止電圧は4.2Vである)に対して充電する場合、変換回路(例えば、Boost昇圧回路である)は、昇圧後に得られた充電電圧がバッテリの予想充電電圧の要求を満たすように、パワー供給装置から出力される電圧に対して昇圧処理を行うことができる。
変換回路は低い回路変換効率によって制限され、その結果、変換されていない部分の電気エネルギーは熱量の形で消散される。この部分の熱量は、被充電機器の内部に蓄積することができる。被充電機器の設計空間や放熱空間はいずれも非常に小さい(例えば、ユーザが使用する携帯端末の物理的な寸法はますます軽く薄くなるとともに、携帯端末の性能を向上させるために大量の電子部品が携帯端末内に密集して配置されている)ので、変換回路の設計上の困難性を向上させるばかりではなく、被充電機器の内部に蓄積された熱量を速やかに除去し難くなり、従って被充電機器の異常を引き起こす。
例えば、変換回路に蓄積された熱量は、変換回路付近の電子部品に対して熱干渉を引き起こし、電子部品の動作異常を引き起こすことがある。他の例として、変換回路に蓄積された熱量は、変換回路及びその付近の電子部品の寿命を短縮する可能性がある。さらに他の例として、変換回路に蓄積された熱量は、バッテリに対して熱干渉を引き起こし、従ってバッテリの充放電の異常を引き起こすことがある。さらに他の例として、変換回路に蓄積された熱量は、被充電機器の温度が上昇する原因となり、充電過程におけるユーザの使用体験を影響することがある。さらに他の例として、変換回路に蓄積された熱量は、変換回路自体を短絡させて、パワー供給装置から出力される電圧がバッテリの両端に直接に印加されて充電の異常を引き起こすことがあり、バッテリが長時間にわたって過電圧充電状態にある場合、引いてはバッテリの爆発が発生して、ユーザの安全を危うくする。
本発明の実施形態は、出力電圧を調節することができるパワー供給装置を提供する。パワー供給装置は、バッテリの状態情報を取得することができる。バッテリの状態情報は、バッテリの現在の電気量情報及び/又は電圧情報を備えることができる。バッテリの予想充電電圧及び/又は予想充電電流の要求を満たすように、パワー供給装置は取得したバッテリの状態情報に基づいてパワー供給装置自体の出力電圧を調節することができる。パワー供給装置によって調節された出力電圧は、バッテリの両端に直接に印加されてバッテリを充電することができる(以下、「直接充電」という)。また、バッテリ充電過程における定電流充電段階では、パワー供給装置によって調節された出力電圧をバッテリの両端に直接に印加してバッテリを充電することができる。
パワー供給装置は、電池の充電電圧及び/又は充電電流を管理するために、電圧フィードバックモジュールの機能及び電流フィードバックモジュールの機能を有することができる。
「パワー供給装置は取得したバッテリの状態情報に基づいてパワー供給装置自体の出力電圧を調節する」ことは、パワー供給装置は、バッテリの状態情報をリアルタイムで取得することができ、毎回取得したリアルタイムなバッテリの状態情報に基づいてパワー供給装置自体の出力電圧を調節して、バッテリの予想充電電圧及び/又は充電電流を満たすようにすることを意味する。
「パワー供給装置はリアルタイムで取得したバッテリの状態情報に基づいてパワー供給装置自体の出力電圧を調整する」ことは、充電過程でバッテリの電圧が絶えずに上昇することにつれて、パワー供給装置は充電中の異なる時刻におけるバッテリの現在の状態情報を得ることができ、バッテリの現在の状態情報に基づいてパワー供給装置自体の出力電圧をリアルタイムで調整して、バッテリの予想充電電圧及び/又は充電電流を満たすようにすることを意味する。
例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの1つ又は複数を備えることができる。トリクル充電段階では、パワー供給装置はトリクル充電段階で第一充電電流を出力してバッテリを充電することにより、バッテリの予想充電電流の需要を満たすようにする(第一充電電流は一定の直流電流であることができる)。定電流充電段階では、パワー供給装置は、電流フィードバックループを利用して、定電流充電段階でパワー供給装置から出力されてバッテリに流入する電流がバッテリの予想充電電流の需要を満たすようにする(例えば、第二充電電流は脈動波形の電流であることができ、第二充電電流は第一充電電流より大きくことができ、定電流充電段階における脈動波形の電流ピーク値はトリクル充電段階における一定の直流電流の大きさより大きくことができ、定電流充電段階の定電流とは、脈動波形の電流ピーク又は平均値がほぼ変化しないように保持することを意味する)。定電圧充電段階では、パワー供給装置は、電圧フィードバックループを利用して、定電圧充電段階でパワー供給装置から被充電機器に出力される電圧(即ち、一定直流電圧である)が一定になることにする。
例えば、本発明の実施形態に係わるパワー供給装置は、主に、被充電機器内のバッテリの定電流充電段階を制御するために用いられることができる。他の実施形態において、被充電機器内のバッテリのトリクル充電段階及び定電圧充電段階の制御機能も、本発明の実施形態に係わるパワー供給装置と被充電機器内の余分の充電チップが協同で完成することができる。定電流充電段階に比べて、トリクル充電段階と定電圧充電段階でバッテリが受け取った充電電力は比較的に小さく、被充電機器内の充電チップの変換効率損失及び熱量累積は許容される。なお、本発明の実施形態に係わる定電流充電段階又は定電流段階は、パワー供給装置の出力電流を制御する充電モードを指すことができるが、パワー供給装置の出力電流を完全に一定に保つ必要はなく、例えば、パワー供給装置から出力される脈動波形の電流のピーク値又は平均値がほぼ変化しないように保持するか、又は一定時間内にほぼ変化しないように保持することができる。例えば、実は、パワー供給装置は定電流充電段階で通常多段階定電流充電方式(multi-stage constant current charging manner)でバッテリを充電する。
多段階定電流充電(multi-stage constant current charging)は、N個(Nは2以上の整数である)の定電流段階を有することができる。多段階定電流充電は、所定の充電電流で第一段階充電を始まる。多段階定電流充電のN個の定電流段階は、第一段階から第(N−1)段階まで順次に実行される。定電流段階の中の前の定電流段階から次の定電流段階に移行すると、脈動波形の電流ピーク値又は平均値は小さくなることができる。バッテリ電圧が充電終止電圧閾値に達すると、定電流段階の中の前の定電流段階は次の定電流段階に移行する。隣接する2つの定電流段階の間の電流変換過程は、漸進的な変化であるか、又は、段階状の跳躍的な変化であってもよい。
さらに、パワー供給装置の出力電流が脈動直流電流(pulsating DC current)である場合、定電流モードは、脈動直流電流のピーク値又は平均値を制御する充電モードを指し、即ちパワー供給装置の出力電流のピーク値が定電流モードに対応する電流を超えないように制御する。また、パワー供給装置の出力電流が交流電流である場合、定電流モードは、交流電流のピーク値を制御する充電モードを指す。
さらに、説明すべきなのは、本発明の実施形態において、被充電機器は端末であることができる。この「端末」は、有線回線によって接続される装置及び/又は無線インターフェースを介して通信信号を受信/送信する装置であることができるが、それに限定されるものではない。有線回線は、例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル、及び/又は他のデータ接続ライン又はネットワーク接続ラインであることができる。無線インターフェースは、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(digital video broadcasting handheld,DVB-H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調周波数変調(amplitude modulation-frequency modulation, AM−FM)放送送信機、及び/又は他の通信端末と通信することであることができる。無線インターフェースを介して通信するように構成された端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、及び/又は「移動端末」と呼ぶことができる。移動端末の例としては、衛星又はセルラー電話、パーソナル通信システム(personal communication system,PCS)端末(セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせることができる)、パーソナルデジタルアシスタント(Persona Digital Assistant, PDA)(無線電話(radio telephone)、ページャ(pager)、インターネット/イントラネットアクセス(Internet/Intranet access)、ウェブブラウジング(web browsing)、ノートブック(notebook)、カレンダー(calendar)及び/又は全地球測位システム(global positioning system, GPS)受信機を備えることができる)及び/又は通常のラップトップ型又はハンドヘルド受信機、又は無線電話機能を備えた他の電子デバイスを備えるが、それに限定されるものではない。また、本発明の実施形態において、被充電機器又は端末は、パワーバンク(power bank)を備えることができる。このパワーバンクは、パワー供給装置によって充電されることができ、従って他の電子装置に電力を供給するためにエネルギーを蓄積することができる。
また、本発明の実施形態において、パワー供給装置から出力される脈動波形の電圧が被充電機器のバッテリに直接印加されてバッテリを充電する場合、充電電流は、脈動波(pulsating wave)(例えば、饅頭状波(steamed bun wave)である)の形式で表現されることができる。充電電流は間欠的にバッテリを充電するできると理解されるべきである。充電電流の周期は、入力交流電力、例えば交流電力網の周波数によって変化するものである。例えば、充電電流の周期に対応する周波数は、電力網周波数の整数倍又は逆数倍である。また、充電電流が間欠的にバッテリを充電する場合、該充電電流に対応する電流波形は、電力網と同期した一つ又は一組のパルスから構成することができる。
一つの実施形態として、本発明の実施形態において、バッテリは充電過程(例えば、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの少なくとも1つである)でパワー供給装置から出力される脈動直流電流(方向は一定であり、電流値は時間と共に変化する)、交流電流(方向と電流値はいずれも時間とともに変化する)又は直流電流(即ち、一定の直流電流であり、電流値と方向はいずれも時間とともに変化しない)を受け取ることができる。
従来の被充電機器にとって、通常、被充電機器は単セルのみで構成され、大きな充電電流を使用して単セルを充電する場合、被充電機器の発熱現象は深刻である。本発明の実施形態は、充電速度を確保し且つ充電時の被充電機器の発熱現象を緩和するために、被充電機器内のセル構造を改造して、直列接続されたセルを有するバッテリと、直列接続されたセルを有するバッテリに対して直接充電することができるバッテリ管理回路とを提供する。同じ充電速度を前提として、直列接続されたセルを有するバッテリが必要とする充電電流は、単セル構造のバッテリが必要とする充電電流の1/N(Nは被充電機器内の直列接続されたセルの数量である)である。したがって、同じ充電速度を前提として、本発明の実施形態に係わるバッテリ管理回路は外部パワー供給装置からより小さい充電電流を取得するので、充電過程の発熱量を減少することができる。以下、図1を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる充電システムの構造を示す図である。充電システムは、パワー供給装置10と、バッテリ管理回路20と、バッテリ30と、を備える。バッテリ管理回路20でバッテリ30を管理することができる。一例として、バッテリ管理回路20は、バッテリ30の充電過程を管理することができる(充電チャネルの選択、充電電圧及び/又は充電電流の制御などである)。他の一例として、バッテリ管理回路20は、バッテリ30のセルを管理することができる(バッテリ30内のセルの電圧を均衡することなどである)。
バッテリ管理回路20は、第一充電チャネル21及び通信回路23を備えることができる。
第一充電チャネル21は、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流を受信してから、充電電圧及び/又は充電電流をバッテリ30の両端に印加して、バッテリ30を充電するために使用することができる。
換言すると、第一充電チャネル21は、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流をバッテリ30の両端に直接に印加して、バッテリ30を直接充電することができる。「直接充電」に関する説明は全文を参照することができるので、ここで詳しく説明しない。第一充電チャネル21は、直接充電チャネルとも呼ばれる。直接充電チャネルは、充電ICなどの変換回路を設置する必要はない。換言すると、直接充電チャネルは、従来の充電チャネルのように、先ずパワー供給装置によって供給される充電電圧及び/又は充電電流を変換してから、変換した後の充電電圧及び/又は充電電流をバッテリの両端に印加することではなく、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流をバッテリの両端に直接に印加することができる。
第1充電チャネル21は、例えば、1つのワイヤであることができる。第1充電チャネル21に充電電圧及び/又は充電電流の変換とは関係ない他の回路部品を設けることができる。例えば、バッテリ管理回路20は第一充電チャネル21及び第二充電チャネルを備え、第一充電チャネル21に充電チャネルを切り替えるために構成されたスイッチング素子を設置することができる(具体的には図10に関する説明を参照してください)。
上述したように、パワー供給装置10は出力電圧を調節することができるパワー供給装置であることができるが、本発明の実施形態はパワー供給装置10の種類を具体的に限定しない。例えば、パワー供給装置10は、アダプタやパワーバンク(power bank)などのように、充電専用装置であってもよく、コンピュータなどのように、電力サービスとデータサービスを提供する他の装置であってもよい。
本発明の実施形態に係わるバッテリ30は、直列に接続された複数のセル(少なくとも2つのセル)を備えることができる。直列に接続されたセルは、充電過程でパワー供給装置10から供給される充電電圧を分圧することができる。図1に示された第一セル31a及び第二セル31bは、複数のセルのうちの任意の2つのセルであることができ、複数のセルのうちの任意の2組のセルであることもできる。例えば、第一セル31a(又は第二セル31b)は一組のセルを含み、当該組内の各々のセルは、直列関係又は並列関係であることができ、本発明の実施形態はこれに対して特に限定しない。
バッテリ30は、1つのバッテリ又は複数のバッテリを備えることができる。換言すると、本発明の実施形態において、直列に接続されたセルは、1つのバッテリを形成するために1つのバッテリーパックにパッケージングされるか、又は複数のバッテリを形成するために複数のバッテリーパックにパッケージングされる。例えば、バッテリ30は1つのバッテリであることができ、この1つのバッテリは直列に接続された第一セル31a及び第二セル31bを備える。他の例では、バッテリ30は2つのバッテリであることができ、その中の1つのバッテリは第一セル31aを含み、他の1つのバッテリは第二セル31bを含む。
パワー供給装置10が第1充電チャネル21によってバッテリ30を充電しているところ、通信回路23はパワー供給装置10と通信して、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流の大きさがバッテリ30の現在の充電段階とマッチングするようにする(又は、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流の大きさがバッテリ30の現在の充電段階における充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすようにする)。
上述したように、第一充電チャネル21は直接充電チャネルであり、電源アダプタ10によって提供される充電電圧及び/又は充電電流をバッテリ30の両端に直接に印加することができる。本発明の実施形態において、直接充電方式を実現するために、バッテリ管理回路20に通信機能を有する制御回路、即ち通信回路23を導入する。通信回路23は、直接充電過程でパワー供給装置10と通信を保持して、閉ループフィードバック機構を形成することができる。パワー供給装置10はバッテリの状態をリアルタイムで取得して、第一充電チャネルに注入される充電電圧及び/又は充電電流を絶えずに調整することにより、パワー供給装置10によって供給される充電電圧及び/又は充電電流の大きさがバッテリ30の現在の充電段階とマッチングするようにする。
バッテリ30の現在の充電段階は、トリクル充電段階、定電流充電段階、定電圧充電段階のうちのいずれか一つであることができる。
トリクル充電段階を例とすると、バッテリ30のトリクル充電段階において、通信回路23はパワー供給装置10と通信することにより、パワー供給装置10は第一充電チャネル21に提供される充電電流を調節して、この充電電流がトリクル充電段階に対応する充電電流とマッチングするようにする(又は、この充電電流がバッテリ30のトリクル充電段階における充電電流の需要を満たすようにする)。
定電圧充電段階を例とすると、バッテリ30の定電圧充電段階において、通信回路23はパワー供給装置10と通信することにより、パワー供給装置10は第一充電チャネル21に提供される充電電圧を調節して、この充電電圧が定電圧充電段階に対応する充電電圧とマッチングするようにする(又は、この充電電圧がバッテリ30の定電圧充電段階における充電電圧の需要を満たすようにする)。
定電流充電段階を例とすると、バッテリ30の定電流充電段階において、通信回路23はパワー供給装置10と通信することにより、パワー供給装置10は第一充電チャネル21に提供される充電電流を調節して、この充電電流が定電流充電段階に対応する充電電流とマッチングするようにする(又は、この充電電流がバッテリ30の定電流充電段階における充電電流の需要を満たすようにする)。
本発明の実施形態は、通信回路23とパワー供給装置10との間の通信内容及び通信方式に対して特に限定しない。以下、具体的な実施形態と結合して詳細に説明するので、ここでは詳しく説明しない。
バッテリ管理回路20は、バランス回路22をさらに備えることができる。バランス回路22は、第一セル31aと第二セル31bの電圧を均衡するために、第一セル31a及び第二セル31bに接続されることができる。
本発明の実施形態に係わるバッテリ管理回路20は、バッテリに対して直接充電することができる。換言すると、本発明の実施形態に係わるバッテリ管理回路20は、直接充電アーキテクチャをサポートするバッテリ管理回路である。直接充電アーキテクチャでは、直接充電チャネルに変換回路を設けることを必要とせず、従って充電過程で被充電機器の発熱量を低減する。
直接充電方式は、充電過程で被充電機器の発熱量をある程度低減することができるが、パワー供給装置10の充電電流が大き過ぎると、例えば、パワー供給装置10の出力電流が5A〜10Aに達すると、被充電機器のバッテリ管理回路20の発熱は依然として深刻であり、安全上の危険が発生する可能性がある。
充電速度を確保し且つ充電時の被充電機器の発熱現象をさらに緩和するために、本発明の実施形態は、セル構造を改造して、直列接続されたセルを有するバッテリを導入する。単セルバッテリに比べて、同じ充電速度に達成したい場合、直列接続されたセルを有するバッテリが必要とする充電電流は、単セル構造のバッテリが必要とする充電電流の1/Nである(Nは被充電機器内の直列接続されたセルの数量である)。換言すると、同じ充電速度を前提として、本発明の実施形態は充電電流の大きさを大幅に低減することができ、従って充電過程で被充電機器の発熱量をさらに減少することができる。
例えば、3000mAhの単セル電池にとって、3Cの充電倍率に達成するためには9Aの充電電流が必要であり、同じ充電速度に達成し且つ充電中の被充電機器の発熱量を低減するために、2つの1500mAhのセルを直列接続して、3000mAhの単セル電池を替えることができる。その結果、ただ4.5Aの充電電流のみで3Cの充電倍率に達成することができ、9Aの充電電流に比べて、4.5Aの充電電流による発熱量は著しく低い。
また、本発明の実施形態に係わるバッテリ管理回路は、直列接続されたセル間の電圧のバランスを保ち、直列接続されたセルのパラメータが接近することにして、バッテリ内部のセルの統一な管理に便利をもたらす。さらに、バッテリ内部は複数のセルを備える場合、セル間のパラメータを一致に保つことは、バッテリの全体性能及び使用寿命を向上させることができる。
第一充電チャネル21は直接充電方式を採用して直列接続された複数のセルを有するバッテリ30を充電するので、パワー供給装置10によって供給される充電電圧はバッテリ30の総電圧よりも大きなければならない。一般的に、単セルの動作電圧は3.0V〜4.35Vであり、直列接続された2つのセルを例とすると、第一充電チャネル21を使用して充電する過程において、パワー供給装置10の出力電圧を10V以上に設定することができる。
バランス回路22は様々な方法で実現することができる。本発明の実装形態は、RLC直列回路に基づくバランス回路を提供する。以下、図2〜図9を参照してRLC直列回路に基づくバランス回路について詳細に説明する。
図2に示されたように、バランス回路22は、RLC直列回路25、スイッチ回路26及び制御回路27を備えることができる。スイッチ回路26の一端は第一セル31a及び第二セル31bに接続され、スイッチ回路26の他端はRLC直列回路25に接続され、スイッチ回路26の制御端は制御回路27に接続される。
第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧が不均衡である場合、制御回路27はスイッチ回路26を制御して、第一セル31a及び第二セル31bがRLC直列回路25と交互に閉ループを形成することにして、RLC直列回路25に入力電圧を供給する。換言すると、制御回路27はスイッチ回路26を制御して、第一セル31a及び第二セル31bが交互にRLC直列回路25の電圧源とすることにして、RLC直列回路25に入力電圧を供給する。
制御回路27がスイッチ回路26を介して第一セル31a及び第二セル31bをRLC直列回路25に交互に接続すると、図3に示された等価回路図が得られる。図3において、VG1は、第一セル31a及び第二セル31bがRLC直列回路25に交互に接続されて形成されたRLC直列回路25の等価電源である。第一セル31aの電圧は4.3Vであり、第二セル31bの電圧は4.2Vであることを例とすると、VG1の電圧波形は図4に示されたようであり、この入力電圧は4.25Vの直流成分と交流成分に分解されることができ、交流成分のVpp(交流成分の最小値と最大値との差である)は0.5Vである。
依然として、第一セル31aの電圧は4.3Vであり、第二セル31bの電圧は4.2Vであることを例とすると、図5は、RLC直列回路25の電流Iの波形とVG1の電圧波形の対比図である。Iの特定値はRLC直列回路25の全体のインピーダンスに関連し、本発明の実施例はこれに対して特に限定しないと理解されるべきである。
VG1の電圧が4.3Vである場合、第一セル31aがRLC直列回路25に接続されていることを意味し、VG1の電圧が4.2Vである場合、第二セル31bがRLC直列回路25に接続されていることを意味する。図5におけるVG1の電圧波形とRLC直列回路25の電流Iの波形とを比較すると、第二セル31bがRLC直列回路25に接続されているとき、RLC直列回路25の電流は負の電流であることを分かることができ、即ち電流は外部から第二セル31bに流れて第二セル31bを充電し、従って第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧がバランスを取ることにする。
本発明の実施形態に係わるバランス回路は、RLC直列回路に基づくバランス回路であり、このバランス回路は回路構造が簡単である特徴を有し、バッテリ管理回路の複雑さを低減することができる。また、RLC直列回路の部品数が少なく、トータルインピーダンスが低いので、バランス回路の動作中に発生する熱量が少ない。
上述したように、制御回路27が第一セル31aと第二セル31bをRLC直列回路25に交互に接続するとき、RLC直列回路25の電流Iの波形は図5に示すようになる。RLC直列回路25のインピーダンスが大きすぎると、電流Iの大きさが比較的小さくなり、第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧のバランス処理が比較的遅くなる。
RLC直列回路25は共振特性(resonant characteristic)を有し、RLC直列回路25の電流Iの大きさはVG1の電圧周波数(即ちRLC直列回路25の入力電圧の周波数である)に関連し、VG1の電圧周波数がRLC直列回路25の共振周波数に近ければ近いほど、RLC直列回路25の電流は大きくなる。
したがって、バランス回路のエネルギー伝達効率を向上させるために、制御回路27は、RLC直列回路25の入力電圧の周波数がRLC直列回路25の共振周波数に近くなるように、スイッチ回路26を制御することができ、このように第一セル31aと第二セル31bとの間のエネルギー伝達効率を大幅に向上させることができる。RLC直列回路25の入力電圧の周波数がRLC直列回路25の共振周波数に達すると(即ちRLC直列回路25の入力電圧の周波数が
(LはインダクタLの自己インダクタンス係数を表し、CはキャパシタCのキャパシタンスを表す)に達するとき、RLC直列回路25は共振状態になる。RLC直列回路が共振状態にあるとき、インダクタLとキャパシタCの電圧は等しく、位相は反対であり、両者は互いに打ち消し、インダクタLとキャパシタCは短絡を形成し(インダクタLとキャパシタCは1本のワイヤに相当する)、RLCは直列回路25は純抵抗回路となり、RLC直列回路25の電流Iの大きさは最大化され、バランス回路22のエネルギー伝達効率は最大になる。
本発明の実施形態は、スイッチ回路26のスイッチング素子のオンオフによって第一セル31aと第二セル31bをRLC直列回路25に交互に接続することができると、スイッチ回路26の形態を特に限定しない。以下、スイッチ回路26のいくつかの代替実施形態を提供する。
図6は、スイッチ回路の代替実装形態を示す。図6に示されたように、スイッチ回路は、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4と、を備えることができる。第一スイッチトランジスタQ1の第一接続端60は、第一セル31aの正極に接続され、第一スイッチトランジスタQ1の第二接続端61は、第二スイッチトランジスタQ2の第一接続端63に接続される。第二スイッチトランジスタQ2の第二接続端64は、第三スイッチトランジスタQ3の第一接続端66及び第一セル31aの負極に接続される。第三スイッチトランジスタQ3の第二接続端67は、第四スイッチトランジスタQ4の第一接続端69に接続される。第四スイッチトランジスタQ4の第二接続端70は、第二セル31bの負極に接続される。第二セル31bの正極は、第一セル31aの負極に接続される。第一スイッチトランジスタQ1の制御端62、第二スイッチトランジスタQ2の制御端65、第三スイッチトランジスタQ3の制御端68、第四スイッチトランジスタQ4の制御端71は、全て制御回路27に接続される。RLC直列回路の各々の構成要素(図6に示されたキャパシタC、インダクタL及びレジスタRを備える)は、第一スイッチトランジスタQ1の第二接続端61と第三スイッチトランジスタQ3の第二接続端67との間に直列に接続される。
図7は、スイッチ回路の他の代替実装形態を示す。図7に示されたように、スイッチ回路は、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4と、を備えることができる。第一スイッチトランジスタQ1の第一接続端60は、第一セル31aの正極に接続され、第一スイッチトランジスタQ1の第二接続端61は、第二スイッチトランジスタQ2の第一接続端63に接続される。第二スイッチトランジスタQ2の第二接続端64は、第三スイッチトランジスタQ3の第一接続端66に接続される。第三スイッチトランジスタQ3の第二接続端67は、第四スイッチトランジスタQ4の第一接続端69に接続される。第四スイッチトランジスタQ4の第二接続端70は、第二セル31bの負極に接続される。第二セル31bの正極は、第一セル31aの負極に接続される。第一スイッチトランジスタQ1の制御端62、第二スイッチトランジスタQ2の制御端65、第三スイッチトランジスタQ3の制御端68、第四スイッチトランジスタQ4の制御端71は、全て制御回路27に接続される。RLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、第二スイッチトランジスタQ2の第二接続端64と第一セル31aの負極との間に直列に接続される。RLC直列回路の上記した少なくとも部分の構成要素以外の剰余の構成要素は、第一スイッチトランジスタQ1の第二接続端61と第三スイッチトランジスタQ3の第二接続端67との間に直列に接続される。
上述したRLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、インダクタL、キャパシタC、レジスタRのうちの少なくとも1つ又は複数の構成要素であることができる。例えば、上述したRLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、インダクタLであることができ、RLC直列回路の上記した少なくとも部分の構成要素以外の剰余の構成要素は、キャパシタC及びレジスタRであることができる。他の例として、上述したRLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、インダクタL及びキャパシタCであることができ、RLC直列回路の上記した少なくとも部分の構成要素以外の剰余の構成要素は、レジスタRであることができる。他の例として、RLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、レジスタR、キャパシタC及びインダクタLであることができ、RLC直列回路の上記した少なくとも部分の構成要素以外の剰余の構成要素はなく、この場合、第一スイッチトランジスタQ1の第二接続端61と第三スイッチトランジスタQ3の第二接続端67とはワイヤによって直接に接続されることができる。
上述したスイッチトランジスタは、例えば、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor,MOS)トランジスタであることができる。また、上述したスイッチトランジスタの接続端は、スイッチトランジスタのソース電極及び/又はドレイン電極であることができる。スイッチトランジスタの制御端は、スイッチトランジスタのゲート電極であることができる。
図6及び図7に示されたバランス回路に基づいて、以下、図8及び図9を例として、制御回路27の他の制御態様について説明する。
図8は、本発明の実施形態に係わる制御方法を示すフローチャートである。図8の制御方法は、第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧が不均衡であり、第一セル31aの電圧が第二セル31bの電圧より大きい場合に対応する。図8の制御方法は、ステップ810〜ステップ840を備える。以下、これらのステップについて詳細に説明する。
ステップ810において、時刻t0から時刻t1まで、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3をオン状態に制御し、時刻t0から時刻t1まで、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。その中において、時刻t0は制御回路27のデューティサイクルの開始時刻である(即ちデューティサイクルの0時刻である)。
図6又は図7を参照すると、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3はオン状態にあり、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4はオフ状態にある場合、第一セル31a、キャパシタC、インダクタL及びレジスタRは閉回路を形成し、第一セル31aはRLC直列回路に入力電圧を供給する。
ステップ820において、時刻t1から時刻t2まで、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。その中において、時刻t1から時刻t2までの経過時間は、予め設定された第一デッドタイム(dead time)である。
デッドタイムは一段の保護期間として理解することができ、スイッチトランジスタQ1、Q3がスイッチトランジスタQ2、Q4と同時にオン状態になって回路故障を引き起こすことを防止することを目的とする。
ステップ830において、時刻t2から時刻t3まで、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4をオン状態に制御し、時刻t2から時刻t3まで、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3をオフ状態に制御する。
図6又は図7を参照すると、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4はオン状態にあり、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3はオフ状態にある場合、第二セル31b、キャパシタC、インダクタL及びレジスタRは閉回路を形成し、第二セル31bはRLC直列回路に入力電圧を供給する。
いくつかの実施形態において、t3−t2及びt1−t0の値は等しくてもよく、即ち第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4がオン状態にある期間は、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3がオン状態にある期間と同じであることができる。
ステップ840において、時刻t3から時刻t4まで、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。その中において、時刻t4はデューティサイクルの終了時刻であり、時刻t3から時刻t4までの経過時間は、予め設定された第二デッドタイムである。
いくつかの実施形態において、第二デッドタイムは第一デッドタイムと等しくてもよい。
さらに、いくつかの実施形態において、t1〜t4の値を合理的に設定することにより、制御回路27の動作周波数をRLC直列回路の共振周波数と等しくすることができ、それによってRLC直列回路の入力電圧の周波数をRLC直列回路の共振周波数と等しくすることができ、従ってRLC直列回路が共振状態に達することにする。
図8は、任意の1つのデューティサイクルにおける制御回路27の制御タイミングを説明し、他のデューティサイクルの制御タイミングも類似し、詳細に説明しない。
図9は、本発明の他の実施形態に係わる制御方法を示すフローチャートである。図9の制御方法は、第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧が不均衡であり、第二セル31bの電圧が第一セル31aの電圧より大きい場合に対応する。図9に記載された制御方法は図8に記載された制御方法と類似し、異なる点は、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3のオンオフ順序が第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4のオンオフ順序と互いに換える点である。図9の制御方法は、ステップ910〜940を備え、以下、これらのステップについて詳細に説明する。
ステップ910において、時刻t0から時刻t1まで、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4をオン状態に制御し、時刻t0から時刻t1まで、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3をオフ状態に制御する。その中において、時刻t0は制御回路27のデューティサイクルの開始時刻である。
図6又は図7を参照すると、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4はオン状態にあり、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3はオフ状態にある場合、第二セル31b、キャパシタC、インダクタL及びレジスタRは閉回路を形成し、第二セル31bはRLC直列回路に入力電圧を供給する。
ステップ920において、時刻t1から時刻t2まで、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。その中において、時刻t1から時刻t2までの時間は、予め設定された第一デッドタイムである。
ステップ930において、時刻t2から時刻t3まで、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3をオン状態に制御し、時刻t2から時刻t3まで、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。
図6又は図7を参照すると、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3はオン状態にあり、第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4はオフ状態にある場合、第一セル31a、キャパシタC、インダクタL及びレジスタRは閉回路を形成し、第一セル31aはRLC直列回路に入力電圧を供給する。
いくつかの実施形態において、t3−t2及びt1−t0の値は等しくてもよく、即ち第二スイッチトランジスタQ2及び第四スイッチトランジスタQ4がオン状態にある期間は、第一スイッチトランジスタQ1及び第三スイッチトランジスタQ3がオン状態にある期間と同じであることができる。
ステップ940において、時刻t3から時刻t4まで、第一スイッチトランジスタQ1と、第二スイッチトランジスタQ2と、第三スイッチトランジスタQ3と、第四スイッチトランジスタQ4をオフ状態に制御する。その中において、時刻t4はデューティサイクルの終了時刻であり、時刻t3から時刻t4までの経過時間は、予め設定された第二デッドタイムである。
いくつかの実施形態において、第二デッドタイムは第一デッドタイムと等しくてもよい。
さらに、いくつかの実施形態において、t1〜t4の値を合理的に設定することにより、制御回路27の動作周波数をRLC直列回路の共振周波数と等しくすることができ、それによってRLC直列回路の入力電圧の周波数をRLC直列回路の共振周波数と等しくすることができ、従ってRLC直列回路が共振状態に達することにする。
図9は、任意の1つのデューティサイクルにおける制御回路27の制御タイミングを説明し、他のデューティサイクルの制御タイミングも類似し、詳細に説明しない。
選択的に、いくつかの実施形態において、図10に示されたように、バッテリ管理回路20は第二充電チャネル24をさらに備えることができる。第二充電チャネル24には、昇圧回路25が設置されている。パワー供給装置10が第二充電チャネル24によってバッテリ30を充電する際、昇圧回路25はパワー供給装置10から提供される初期電圧を受け取って、初期電圧を目標電圧に昇圧するために用いられ、且つ目標電圧に基づいてバッテリ30を充電する。初期電圧はバッテリ30の総電圧より小さく、目標電圧はバッテリ30の総電圧より大きい。
さらに、図10に示されたように、いくつかの実施形態において、バッテリ管理回路20は第二制御回路28をさらに備えることができる。第二制御回路28は、第一充電チャネル21と第二充電チャネル24との間の切替を制御するために用いられる。
上記から分かるように、第一充電チャネル21はバッテリ30内のセルに対して直接充電する。このような充電モードは、パワー供給装置10によって提供される充電電圧がバッテリ内の直列に接続されたセルの合計電圧より高いことを要求する。例えば、直列に接続された2つのセルにとって、各セルの現在の電圧が4Vであると仮定すると、第一充電チャネル21を用いて2つのセルを充電する場合、パワー供給装置10から提供される充電電圧が少なくとも8Vより大きいことを要求する。しかしながら、普通のパワー供給装置の出力電圧は一般的に8Vに達することはできない(普通のアダプタの場合、その出力電圧は通常5Vである)ので、普通のパワー供給装置は第一充電チャネル21を介してバッテリ30を充電できない。普通のパワー供給装置(例えば、普通のアダプタである)を適用するために、本発明の実施形態は第二充電チャネル24を導入する。第二充電チャネル24には昇圧回路25が設けられており、昇圧回路25はパワー供給装置10から提供される初期電圧を目標電圧に昇圧することができ、目標電圧はバッテリ30の総電圧よりも高く、従って普通のパワー供給装置は本発明の実施形態に係わる直列に接続された複数のセルを有するバッテリ30を充電することができないという問題を解決する。
本発明の実施形態は、昇圧回路25の具体的な形態を限定しない。例えば、Boost昇圧回路を採用することができ、チャージポンプ(charge pump)を採用して昇圧することもできる。選択的に、いくつかの実施形態において、第二充電チャネル24は従来の充電チャネル設計方式を採用することができ、即ち第二充電チャネル24に変換回路(例えば、充電ICである)を設ける。変換回路は、バッテリ30の充電過程に対して定電圧及び定電流制御を行うことができ、且つ実際の需要に応じてパワー供給装置10から提供される初期電圧を調節することができる(昇圧又は降圧である)。本発明の実施形態は、変換回路の昇圧機能を利用して、パワー供給装置10から提供される初期電圧を目標電圧に昇圧することができる。
通信回路23は、スイッチ部品によって第一充電チャネル21と第二充電チャネル24を切り替えることができる。 具体的には、図10に示されたように、第一充電チャネル21にはスイッチトランジスタQ5が設けられている。通信回路23がスイッチトランジスタQ5をオンに制御すると、第一充電チャネル21が動作して電池30に対して直接充電を行う。通信回路23がスイッチトランジスタQ5をオフに制御すると、第二充電チャネル24が動作して、第二充電チャネル24を採用して電池30に対して充電を行う。
本発明の実施形態は、さらに被充電機器を提供する。 図11に示されたように、被充電機器40は上述したバッテリ管理回路20及び電池30を備えることができる。
現在、被充電機器(例えば、端末である)のシステムは、一般的に単セルを採用して電力を供給する。本発明の実施形態では直列に結合された複数のセルを採用し、複数のセルの総電圧が高いので、被充電機器のシステムに直接に電力を供給することに適していない。 この問題を解決するために、実現可能な方案として、被充電機器のシステムの動作電圧を調整して、複数のセルが同時に電力を供給しても問題ないようにするが、この方案は被充電機器に対する大きな変更を必要とするので、コストが高い。
選択的に、いくつかの実施形態において、被充電機器40の電源回路に降圧回路を増加して、降圧後の電圧は被充電機器30が電源電圧に対する需要を満たすことができる。
単セルの動作電圧範囲が3.0V〜4.35Vである場合、被充電機器のシステムの正常な電源電圧を確保するために、降圧回路はバッテリ30の総電圧を3.0V〜4.35V間の任意値に低減することができる。降圧回路は様々な方法で実現することができ、例えば、Buck回路、チャージポンプなどの回路形式を採用して降圧を実施することができる。
選択的に、他の実施形態において、被充電機器40の電源回路の入力端は、バッテリ30内の任意の単セルの両端に接続されることができる。電源回路は、単セルの電圧に基づいて、被充電機器10のシステムに電力を供給することができる。
降圧回路によって降圧された電圧にリップル(ripple)が出現することができるので、被充電機器の電力供給品質に影響を与えることができると理解されるべきである。本発明の実施形態では、依然として単セルによって被充電機器のシステムに電力を供給する。単セルから出力される電圧はより安定であるので、本発明の実施形態は、マルチセル方式での電力供給問題を解決するとともに、被充電機器のシステムの電力供給品質を確保することができる。
単セルを採用して電力を供給する場合、バッテリ30内の異なるセルの間の電圧不均衡が発生することがある。セル間の電圧不均衡により、バッテリを管理し難くなる。バッテリ内のセルのパラメータの相違により、電池の寿命が短くなる。本発明の実施形態では、バランス回路22を利用してセルに対して電圧均衡を行うので、単セルで電力を供給しても、バッテリ30内のセルの間の電圧均衡を保持することができる。
パワー供給装置の出力電力が増大すると、パワー供給装置が被充電機器内のセルを充電する際にリチウム析出が発生し易く、従ってセルの使用寿命が短くなる。
セルの信頼性及び安全性を向上させるために、いくつかの実施形態において、パワー供給装置10が脈動直流電流(pulsating DC current)(一方向脈動出力電流、脈動波形電流、又は饅頭波電流(steamed bun wave current)とも言う)を出力するように制御することができる。 第一充電チャネル21は、バッテリ30を直接充電するため、パワー供給装置10から供給される脈動直流電流をバッテリ30の両端に直接に印加することができる。 図12に示されたように、脈動直流電流の大きさは周期的に変化する。一定の直流電流と比較して、脈動直流電流は、セルのリチウム析出現象を減少して、セルの寿命を延長することができる。さらに、一定の直流電流と比較して、脈動直流電流は、充電インターフェースの接点のアーク発生の確率及び強度を減少して、充電インターフェースの寿命を延長することができる。
パワー供給装置10から出力される充電電流を脈動直流電流に調整する方法は様々であり、例えば、パワー供給装置10の一次フィルタリング回路と二次フィルタリング回路を除去して、パワー供給装置10が脈動直流電流を出力することにする。
選択的に、いくつかの実施形態において、第一充電チャネル21が受け取るパワー供給装置10から供給される充電電流は、交流電流であることができ(例えば、パワー供給装置10の一次フィルタリング回路、二次整流回路及び二次フィルタリング回路を除去して、パワー供給装置10が交流電力を出力することにする)、交流電流も同様にリチウムセルのリチウム析出現象を減少して、セルの寿命を延長することもできる。
選択的に、いくつかの実施形態において、パワー供給装置10は第一充電モード又は第二充電モードで動作可能である。第二充電モードにおけるパワー供給装置10のバッテリ30に対する充電速度は、第一充電モードにおけるパワー供給装置10のバッテリ30に対する充電速度より速い。換言すると、第一充電モードで動作するパワー供給装置と比較して、第二充電モードで動作するパワー供給装置が同じ容量のバッテリを完全に充電することに必要とする時間はさらに短い。また、いくつかの実施形態において、第一充電モードにおいて、パワー供給装置は第二充電チャネル24によってバッテリ30を充電し、第二充電モードにおいて、パワー供給装置は第一充電チャネル21によってバッテリ30を充電する。
第一充電モードは通常の充電モードであり、第二充電モードは急速充電モードである。 通常の充電モードにおいて、パワー供給装置はより小さい電流(通常、2.5A未満である)を出力するか、又は低電力(通常、15W未満である)で被充電機器内のバッテリを充電する。通常の充電モードにおいて、大容量のバッテリ(例えば、3000mAバッテリである)を完全に充電するためには通常数時間かかる。急速充電モードにおいて、パワー供給装置はより大きい電流(通常、2.5Aより大きく、例えば、4.5A、5A、又はそれ以上である)を出力するか、又は高電力(通常、15W以上である)で被充電機器内のバッテリを充電する。通常の充電モードと比較して、急速充電モードにおいて、パワー供給装置が同じ容量のバッテリを完全に充電することに必要とする時間は大幅に短縮され、充電速度はさらに速い。
また、第二充電モードにおけるパワー供給装置10の出力を制御する(即ち、第二充電モードにおけるパワー供給装置10から供給される充電電圧及び/又は充電電流を制御する)ように、通信回路23はパワー供給装置10と双方向通信することができる。被充電機器40は、充電インターフェースを含むことができる。通信回路23は、充電インターフェース内のデータラインを介してパワー供給装置10と通信することができる。充電インターフェースがUSBインターフェースである場合、データラインはUSBインターフェース内のD+ライン及び/又はD−ラインであることができる。または、被充電機器40は、パワー供給装置10と無線通信することもできる。
本発明の実施形態は、パワー供給装置10と通信回路23の通信内容、及び第二充電モードにおけるパワー供給装置10の出力に対する通信回路23の制御方式を限定しない。例えば、通信回路23はパワー供給装置10と通信し、被充電機器のバッテリ30の現在の総電圧及び/又は総電気量と相互作用し、バッテリ30の現在の総電圧及び/又は総電気量に基づいて、パワー供給装置10の出力電圧又は出力電流を調整することができる。以下、具体的な実施形態と結合して、パワー供給装置10と通信回路23との間の通信内容、及び第二充電モードにおけるパワー供給装置10の出力に対する通信回路23の制御方式を詳細に説明する。
以上、本発明の実施形態に関する記載は、パワー供給装置10と被充電機器(又は被充電機器の通信回路23)の主従関係を限定しない。換言すると、パワー供給装置10と被充電機器のいずれか一方はマスターデバイスとして双方向通信を開始することができ、これに対応して他方はスレーブデバイスとしてマスターデバイスによって開始された通信に対して第一応答又は第一回復を行うことができる。実現可能な方式として、通信過程において、パワー供給装置10と被充電機器の地面に対するレベルを比較して、マスターデバイスとスレーブデバイスの身分を確定することができる。
本発明の実施形態は、パワー供給装置10と被充電機器との間の双方向通信の具体的な実施態様を限定しない。即ち、パワー供給装置10と被充電機器のいずれか一方はマスターデバイスとして通信を開始すると、これに対応して他方はスレーブデバイスとしてマスタデバイスによって開始された通信会話に対して第一応答又は第一回復を行い、マスターデバイスはスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に対する第二応答を行うことができ、即ちマスターデバイスとスレーブデバイスとの間で1つの充電モードの話し合いを完成したものと見なすことができる。実現可能な方式として、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間で複数回の話し合いが完了した後に、マスターデバイスとスレーブデバイスとの間で充電動作を実行することにより、話し合いの上で充電過程の安全性、信頼性を確保する。
マスターデバイスは、通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に基づいて、第二応答を以下のように行うことができる。マスターデバイスは、通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復を受信してから、受信したスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に対する第二応答を行うことができる。1つの実施例として、マスターデバイスは、予め設定された時間内に通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復を受信すると、スレーブデバイスの第一応答又は第一回復に対して第二応答を行うことは、具体的に、マスターデバイスとスレーブデバイスは一回の充電モードの話し合いを完成し、話し合いの結果に基づいて、第一充電モード又は第二充電モードでマスターデバイスとスレーブデバイスとの間で充電操作を行い、即ちパワー供給装置10は話し合いの結果に基づいて第一充電モード又は第二充電モードで作動して被充電機器を充電することを指す。
マスターデバイスは、通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に基づいて、第二応答を以下のように行うことができる。マスターデバイスは、予め設定された時間内に通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復を受信しなかったとしても、依然としてスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に対して第二応答を行う。例えば、マスターデバイスは、予め設定された時間内に通信会話に対するスレーブデバイスの第一応答又は第一回復を受信しなかったとしても、依然としてスレーブデバイスの第一応答又は第一回復に対して第二応答を行うことは、具体的に、マスターデバイスとスレーブデバイスは一回の充電モードの話し合いを完成し、第一充電モードでマスターデバイスとスレーブデバイスとの間で充電操作を行い、即ちパワー供給装置10は第一充電モードで作動して被充電機器を充電することを指す。
選択的に、いくつかの実施形態において、被充電機器がマスタデバイスとして通信会話を開始し、パワー供給装置10がスレーブデバイスとしてマスタデバイスによって開始された通信会話に対して第一応答又は第一回復を行う場合、被充電機器はパワー供給装置10の第一応答又は第一回復に対して第二応答を行う必要はない。即ち、パワー供給装置10と被充電機器は一回の充電モードの話し合いを完成したので、パワー供給装置10は、話し合い結果に基づいて、第一充電モード又は第二充電モードで被充電機器を充電することができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力を制御することは、通信回路23はパワー供給装置10と双方向通信して、パワー供給装置10と被充電機器との間の充電モードを話し合うことを含む。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、パワー供給装置10と被充電機器との間の充電モードを話し合うことは、通信回路23はパワー供給装置10が送信する第一指令(第一指令は、被充電機器に第二充電モードをオンにするか否かを問い合わせるために用いられる)を受信すること、通信回路23はパワー供給装置10に第一指令の応答指令(第一指令の応答指令は、被充電機器が第二充電モードをオンにすることに同意するか否かを指示するために用いられる)を送信すること、被充電機器が第二充電モードをオンにすることに同意する場合、通信回路23はパワー供給装置10を制御して第一充電チャネル21を介してバッテリ30を充電すること、を含む。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力を制御することは、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力すべき、被充電機器を充電するための充電電圧を特定することを含む。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電圧を特定することは、通信回路23はパワー供給装置10が送信する第二指令(第二指令は、パワー供給装置10の出力電圧が被充電機器のバッテリ30の現在の総電圧とマッチングするか否かを問い合わせるために用いられる)を受信すること、通信回路23はパワー供給装置10に第二指令の応答指令(第二指令の応答指令は、パワー供給装置10の出力電圧がバッテリ30の現在の総電圧とマッチングするか、高いか、又は低いかを指示するために用いられる)を送信すること、を含む。又は、第二指令は、パワー供給装置10の現在の出力電圧を、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力すべき、被充電機器を充電するための充電電圧とするのに適切であるか否かを問い合わせるために用いられ、第二指令の応答指令は、パワー供給装置10の現在の出力電圧が適切であるか、高いか、又は低いかを指示するために用いられる。パワー供給装置10の現在の出力電圧がバッテリの現在の総電圧とマッチングするか、又はパワー供給装置10の現在の出力電圧を、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力すべき、被充電機器を充電するための充電電圧とするのに適切であることは、パワー供給装置10の現在の出力電圧はバッテリの現在の総電圧よりわずかに高く、且つパワー供給装置10の出力電圧とバッテリの現在の総電圧との間の差は予め設定された範囲内にある(通常は数百ミリボルト(mV)のレベルである)ことを意味する。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力を制御することは、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定することを含むことができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定することは、通信回路23はパワー供給装置10が送信する第三指令(第三指令は、被充電機器の現在支持する最大充電電流を問い合わせるために用いられる)を受信すること、通信回路23はパワー供給装置10に第三指令の応答指令(第三指令の応答指令は、被充電機器の現在支持する最大充電電流を指示するために用いられ、従ってパワー供給装置10は、被充電機器の現在支持する最大充電電流に基づいて、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定することができる)を送信すること、を含む。通信回路23は、被充電機器の現在支持する最大充電電流に基づいて、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定することは、多くの方法があることを理解されるべきである。例えば、パワー供給装置10は、被充電機器の現在支持する最大充電電流を、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流に特定することができ、又は被充電機器の現在支持する最大充電電流及び自身の電流出力能力などの要因を総合的に考量してから、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定することができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力を制御することは、第二充電モードを使用して充電しているところ、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向信して、パワー供給装置10の出力電流を調整することを含むことができる。
具体的に、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、パワー供給装置10の出力電流を調整することは、通信回路23はパワー供給装置10が送信する第四指令(第四指令は、バッテリの現在の総電圧を問い合わせるために用いられる)を受信すること、通信回路23はパワー供給装置10に第四指令の応答指令(第四指令の応答指令は、バッテリの現在の総電圧を指示するために用いられ、従ってパワー供給装置10は、バッテリの現在の総電圧に基づいて、パワー供給装置10の出力電流を調整することができる)を送信すること、を含む。
選択的に、いくつかの実施形態において、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、第二充電モードでのパワー供給装置10の出力を制御することは、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、充電インターフェースに接触不良が発生しているか否かを判断することを含むことができる。
具体的に、通信回路23は、パワー供給装置10と双方向通信して、充電インターフェースに接触不良が発生しているか否かを判断することは、通信回路23はパワー供給装置10が送信する第四指令(第四指令は、被充電機器のバッテリの現在の電圧を問い合わせるために用いられる)を受信すること、通信回路23はパワー供給装置10に第四指令の応答指令(第四指令の応答指令は、被充電機器のバッテリの現在の電圧を指示するために用いられ、従ってパワー供給装置10は、パワー供給装置10の出力電圧及び被充電機器のバッテリの現在の電圧に基づいて、充電インターフェースに接触不良が発生しているか否かを特定することができる)を送信すること、を含むことができる。例えば、パワー供給装置10は、パワー供給装置10の出力電圧と被充電機器の現在の電圧との間の電圧差が予め設定された電圧閾値より大きいと判断した場合、この電圧差をパワー供給装置10現在の出力電流値で割ったインピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値より大きいことを示し、即ち、充電インターフェースに接触不良が発生していることを特定することができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、充電インターフェースの接触不良は被充電機器によって特定することもできる。例えば、通信回路23はパワー供給装置10に第六指令(第六指令は、パワー供給装置10の出力電圧を問い合わせるために用いられる)を送信し;通信回路23はパワー供給装置10が送信する第六指令の応答指令(第六指令の応答指令は、パワー供給装置10の出力電圧を指示するために用いられる)を受信し;通信回路23は、バッテリの現在の電圧とパワー供給装置10の出力電圧に基づいて、充電インターフェースに接触不良が発生しているか否かを判断する。通信回路23は、充電インターフェースに接触不良が発生していると判断した場合、パワー供給装置10に第五指令(第五指令は、充電インターフェースの接触不良を指示するために用いられる)を送信することができる。パワー供給装置10は、第五指令を受信してから、第二充電モードを終了することができる。
以下、図13を参照して、パワー供給装置10と被充電機器40(具体的に、被充電機器40内の通信回路23であることができる)との間の通信過程をさらに詳細に説明する。図13の実施例は、単に当業者が本発明の実施形態を理解できるようにするために用いられ、本発明の実施形態は例示した具体的な数値又は具体例の特定の状況に限定されるものではないと理解されるべきである。当業者であれば、図13の実施例に基づいて、種々の等価な修正や変更が可能であり、そのような修正や変更も本発明の実施例の範囲に含まれることは明らかである。
図13に示されたように、パワー供給装置10と被充電機器40との間の通信手順(又は急速充電過程の通信手順である)は、以下の5つの段階を含むことができる。
段階1:
被充電機器40は、パワー供給装置10に接続された後、データラインD+、D−を介してパワー供給装置10の種類を検出することができる。パワー供給装置10がアダプタなどのような充電専用のパワー供給装置であると検出された場合、被充電機器40に吸収される電流は予め設定された電流閾値I2(例えば、1Aであることができる)より大きいことができる。パワー供給装置10は、予め設定された時間(例えば、連続T1時間であることができる)内のパワー供給装置10の出力電流がI2以上であると検出された場合、被充電機器40がもうパワー供給装置の種類を識別したと見なすことができる。次に、パワー供給装置10は、被充電機器40との話し合いを開始し、被充電機器40に指令1(上記した第一指令に対応する)を送信して、被充電機器40に以下の内容を問い合わせ、即ちパワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを同意するか否かを問い合わせる。
パワー供給装置10は被充電機器40から送信した指令1の応答指令を受信し、且つ指令1の応答指令は、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意しないと指示する場合、パワー供給装置10は、再びパワー供給装置10の出力電流を検出する。予め設定された連続時間(例えば、連続T1時間であることができる)内のパワー供給装置10の出力電流が依然としてI2以上である場合、パワー供給装置10は再び被充電機器40に指令1を送信して、被充電機器40に以下の内容を問い合わせ、即ちパワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを同意するか否かを問い合わせる。パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意するまで、又はパワー供給装置10の出力電流がI2以上である条件を満たさなくなるまで、パワー供給装置10は段階1の上記したステップを繰り返す。
パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意すると、通信手順は段階2に入る。
段階2:
パワー供給装置10の出力電圧は、複数の等級を含むことができる。パワー供給装置10は被充電機器40に指令2(上記した第二指令に対応する)を送信して、パワー供給装置10の出力電圧(現在の出力電圧)は被充電機器40内のバッテリ30の現在の電圧とマッチングするか否かを問い合わせる。
被充電機器40はパワー供給装置10に指令2の応答指令を送信して、パワー供給装置10の出力電圧が被充電機器40のバッテリの現在の電圧とマッチングするか、高いか、又は低いかを指示する。指令2の応答指令が、パワー供給装置10の出力電圧が高い又は低いと指示する場合、パワー供給装置10は、パワー供給装置10の出力電圧を1つの等級ほど調整し、且つ再び被充電機器40に指令2を送信して、再びパワー供給装置10の出力電圧がバッテリの現在の電圧とマッチングするか否かを問い合わせる。被充電機器40によって、パワー供給装置10の出力電圧が被充電機器40のバッテリの現在の電圧とマッチングすると特定するまで、段階2の上記したステップを繰り返し、段階3に入る。
段階3:
パワー供給装置10は、被充電機器40に指令3(上記した第三指令に対応する)を送信して、被充電機器40の現在支持する最大充電電流を問い合わせる。被充電機器40は、パワー供給装置10に指令3の応答指令を送信して、被充電機器40の現在支持する最大充電電流を指示し、段階4に入る。
段階4:
パワー供給装置10は、被充電機器40の現在支持する最大充電電流に基づいて、第二充電モードでのパワー供給装置10が出力すべき、被充電機器を充電するための充電電流を特定し、段階5、即ち定電流充電段階に入る。
段階5:
定電流充電段階に入った後、パワー供給装置10は、所定時間間隔で被充電機器40に指令4(上記した第四指令に対応する)を送信して、被充電機器40のバッテリの現在の電圧を問い合わせる。被充電機器40は、パワー供給装置10に指令4の応答指令を送信して、バッテリの現在の電圧をフィードバックする。パワー供給装置10は、バッテリの現在の電圧に基づいて、充電インターフェースに接触不良が発生しているか否か、及びパワー供給装置10の出力電流を低減する必要があるか否かを判断する。パワー供給装置10は、充電インターフェースに接触不良が発生していると判断する場合、被充電機器40に指令5(上記した第五指令に対応する)を送信して、第二充電モードを終了し、それからリセットして再び段階1に入る。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階1において、被充電機器40が指令1の応答指令を送信する時、指令1の応答指令は被充電機器40の経路インピーダンスのデータ(又は情報)を含むことができる。被充電機器40の経路インピーダンスのデータは、段階5において、充電インターフェースが良好な接触状態にあるか否かを判断するために用いられる。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階2において、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意してから、パワー供給装置10がその出力電圧を適切な充電電圧に調整するまでにかかる時間を所定の範囲内に制御することができる。もしこの時間が所定の範囲を超えると、パワー供給装置10又は被充電機器40は通信過程に異常があると判断して、リセットして再び段階1に入る。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階2において、パワー供給装置10の出力電圧が被充電機器40のバッテリの現在の電圧よりΔV(ΔVを200〜500mVに設定することができる)ほど高いと、被充電機器40はパワー供給装置10に指令2の応答指令を送信して、パワー供給装置10の出力電圧が被充電機器のバッテリの電圧とマッチングすることを指示する。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階4において、パワー供給装置10の出力電流の調整速度を所定範囲内に制御することができ、このようにすると、過度に速い調整速度による充電過程の異常を免れることができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階5において、パワー供給装置10の出力電流の変動を5%内に制御することができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、段階5において、パワー供給装置10は充電経路のインピーダンスをリアルタイムで監視することができる。具体的には、パワー供給装置10は、パワー供給装置10の出力電圧、出力電流及び被充電機器40によってフィードバックされたバッテリの現在の電圧に基づいて、充電経路のインピーダンスを監視することができる。「充電経路のインピーダンス」>「被充電機器40の経路インピーダンス+充電ケーブルのインピーダンス」である場合、充電インターフェースに接触不良が生じていると見なすことができ、パワー供給装置10は、第二充電モードで被充電機器40を充電することを停止する。
選択的に、いくつかの実施形態において、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電し始めてから、過度に短い通信時間間隔による通信過程の異常を避けるために、パワー供給装置10と被充電機器40との間の通信時間間隔を所定範囲内に制御することができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、充電過程の停止(又はパワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを停止する)は、回復可能な停止と回復不可能な停止の二種に分けられることができる。
例えば、被充電機器40のバッテリが満充電されるか又は充電インターフェースに接触不良が発生した場合、充電過程が停止され、充電通信過程がリセットされ、充電過程は再び段階1に入る。それから、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意しないと、通信手順は段階2に入らない。この場合の充電過程の停止は、回復不可能な停止であると見なすことができる。
他の実施例として、パワー供給装置10と被充電装置40との間に通信異常が発生した場合、充電過程が停止され、充電通信過程がリセットされ、充電過程は再び段階1に入る。段階1の要求を満たす場合、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意し、充電過程を回復する。この場合の充電過程の停止は、回復可能な停止であると見なすことができる。
さらに他の実施例において、被充電装置40がバッテリの異常を検出すると、充電過程が停止され、リセットされ、再び段階1に入る。それから、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意しない。バッテリが正常に戻り、段階1の要求を満たす場合、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、被充電機器40が同意する。この場合の急速充電過程の停止は、回復可能な停止であると見なすことができる。
以上、図13に示された通信ステップ又は操作はただ例示である。例えば、段階1において、被充電装置40はパワー供給装置10に接続されてから、被充電装置40とパワー供給装置10との間のハンドシェイク通信(handshake communication)は、被充電装置40によって開始されることができる。即ち、被充電装置40は指令1を送信して、パワー供給装置10に第二充電モードをオンにするか否かを問い合わせる。被充電装置40がパワー供給装置10の応答指令を受信して、パワー供給装置10が第二充電モードで被充電機器40に対して充電することを、パワー供給装置10が同意する場合、パワー供給装置10は第二充電モードで被充電機器40に対して充電し始める。
他の実施例において、段階5の後に、定電圧充電段階をさらに含むことができる。具体的には、段階5において、被充電装置40はパワー供給装置10にバッテリの現在の電圧をフィードバックすることができる。バッテリの現在の電圧が定電圧充電電圧の閾値に達すると、充電段階は定電流充電段階から定電圧充電段階に切り替わる。定電圧充電段階において、充電電流が徐々に減少されて、充電電流がある閾値まで減少すると、被充電装置40のバッテリが完全に充電されたことを示し、充電過程全体が停止される。
以上、図1〜図13を参照して、本発明の装置に関する実施形態を詳細に説明した。以下、図14を参照して、本発明の方法に関する実施形態を詳細に説明する。方法に関する説明と装置に関する説明は互いに対応することを理解されるべきである。簡単にするために、繰り返した説明は適切に省略する。
図14は、本発明の実施形態に係わるバッテリ管理方法を示すフローチャートである。図14のバッテリ管理方法は、バッテリ管理回路に適用することができる。バッテリ管理回路は、第一充電チャネルと、バランス回路と、通信回路と、を含む。第一充電チャネルは、パワー供給装置から供給される充電電圧及び/又は充電電流を受信してから、充電電圧及び/又は充電電流をバッテリの両端に直接に印加して、バッテリを充電するために用いられる。バッテリは、互いに直列に接続された第一セル及び第二セルを含む。バランス回路は、第一セルと第二セルの電圧を均衡するために、第一セル及び第二セルに接続される。バランス回路は、RLC直列回路、スイッチ回路及び制御回路を備える。スイッチ回路の一端は第一セル及び第二セルに接続され、スイッチ回路の他端はRLC直列回路に接続され、スイッチ回路の制御端は制御回路に接続される。
バッテリ管理方法は、ステップ1410〜1420を含む。以下、これらのステップについて詳細に説明する。
ステップ1410において、パワー供給装置が第一充電チャネルを介してバッテリを充電する時、パワー供給装置から供給される充電電圧及び/又は充電電流の大きさがバッテリの現在の充電段階とマッチングするように、通信回路はパワー供給装置と通信する。
ステップ1420において、第一セルの電圧と第二セルの電圧が不均衡である場合、制御回路はスイッチ回路を制御して、第一セル及び第二セルがRLC直列回路と交互に閉ループを形成することにして、RLC直列回路に入力電圧を供給する。
選択的に、いくつかの実施形態において、制御回路はスイッチ回路を制御して、RLC直列回路の入力電圧の周波数をRLC直列回路の共振周波数と等しくする。
選択的に、いくつかの実施形態において、スイッチ回路は、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、を備える。第一スイッチトランジスタの第一接続端は、第一セルの正極に接続され、第一スイッチトランジスタの第二接続端は、第二スイッチトランジスタの第一接続端に接続される。第二スイッチトランジスタの第二接続端は、第三スイッチトランジスタの第一接続端及び第一セルの負極に接続される。第三スイッチトランジスタの第二接続端は、第四スイッチトランジスタの第一接続端に接続される。第四スイッチトランジスタの第二接続端は、第二セルの負極に接続される。第二セルの正極は、第一セルの負極に接続される。第一スイッチトランジスタの制御端、第二スイッチトランジスタの制御端、第三スイッチトランジスタの制御端、第四スイッチトランジスタの制御端は、全て制御回路に接続される。RLC直列回路の各々の構成要素は、第一スイッチトランジスタの第二接続端と第三スイッチトランジスタの第二接続端との間に直列に接続される。
選択的に、いくつかの実施形態において、スイッチ回路は、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、を備える。第一スイッチトランジスタの第一接続端は、第一セルの正極に接続され、第一スイッチトランジスタの第二接続端は、第二スイッチトランジスタの第一接続端に接続される。第二スイッチトランジスタの第二接続端は、第三スイッチトランジスタの第一接続端に接続される。第三スイッチトランジスタの第二接続端は、第四スイッチトランジスタの第一接続端に接続される。第四スイッチトランジスタの第二接続端は、第二セルの負極に接続される。第二セルの正極は、第一セルの負極に接続される。第一スイッチトランジスタの制御端、第二スイッチトランジスタの制御端、第三スイッチトランジスタの制御端、第四スイッチトランジスタの制御端は、全て制御回路に接続される。RLC直列回路の少なくとも部分の構成要素は、第二スイッチトランジスタの第二接続端と第一セルの負極との間に直列に接続される。RLC直列回路の上記した少なくとも部分の構成要素以外の剰余の構成要素は、第一スイッチトランジスタの第二接続端と第三スイッチトランジスタの第二接続端との間に直列に接続される。
選択的に、いくつかの実施形態において、第一セルの電圧と第二セルの電圧が不均衡であり、且つ第一セルの電圧が第二セルの電圧より大きい場合、ステップ1420は、制御回路は、時刻t0から時刻t1まで、第一スイッチトランジスタ及び第三スイッチトランジスタをオン状態に制御し、時刻t0から時刻t1まで、第二スイッチトランジスタ及び第四スイッチトランジスタをオフ状態に制御すること(その中において、時刻t0は制御回路のデューティサイクルの開始時刻である)、時刻t1から時刻t2まで、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、をオフ状態に制御すること(その中において、時刻t1から時刻t2までの経過時間は、予め設定された第一デッドタイムである)、時刻t2から時刻t3まで、第二スイッチトランジスタ及び第四スイッチトランジスタをオン状態に制御し、時刻t2から時刻t3まで、第一スイッチトランジスタ及び第三スイッチトランジスタをオフ状態に制御すること、時刻t3から時刻t4まで、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、をオフ状態に制御すること(その中において、時刻t4はデューティサイクルの終了時刻であり、時刻t3から時刻t4までの経過時間は、予め設定された第二デッドタイムである)を含むことができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、制御回路の動作周波数はRLC直列回路の共振周波数と等しい。
選択的に、いくつかの実施形態において、第一セルの電圧と第二セルの電圧が不均衡であり、且つ第二セルの電圧が第一セルの電圧より大きい場合、ステップ1420は、制御回路は、時刻t0から時刻t1まで、第二スイッチトランジスタ及び第四スイッチトランジスタをオン状態に制御し、時刻t0から時刻t1まで、第一スイッチトランジスタ及び第三スイッチトランジスタをオフ状態に制御すること(その中において、時刻t0は制御回路のデューティサイクルの開始時刻である)、時刻t1から時刻t2まで、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、をオフ状態に制御すること(その中において、時刻t1から時刻t2までの経過時間は、予め設定された第一デッドタイムである)、時刻t2から時刻t3まで、第一スイッチトランジスタ及び第三スイッチトランジスタをオン状態に制御し、時刻t2から時刻t3まで、第二スイッチトランジスタ及び第四スイッチトランジスタをオフ状態に制御すること、時刻t3から時刻t4まで、第一スイッチトランジスタと、第二スイッチトランジスタと、第三スイッチトランジスタと、第四スイッチトランジスタと、をオフ状態に制御すること(その中において、時刻t4はデューティサイクルの終了時刻であり、時刻t3から時刻t4までの経過時間は、予め設定された第二デッドタイムである)含むことができる。
選択的に、いくつかの実施形態において、制御回路の動作周波数はRLC直列回路の共振周波数と等しい。
選択的に、いくつかの実施形態において、バッテリ管理回路は、第二充電チャネルをさらに備える。第二充電チャネルには、昇圧回路が設置されている。パワー供給装置が第二充電チャネルによってバッテリを充電しているところ、昇圧回路はパワー供給装置から提供される初期電圧を受け取り且つ初期電圧を目標電圧に昇圧するために用いられ、目標電圧に基づいてバッテリを充電する。初期電圧はバッテリの総電圧より小さく、目標電圧はバッテリの総電圧より大きい。
以上、バランス回路22はバッテリ管理回路20の一部であり、バランス回路によって提供される均衡方法は、バッテリ管理回路20によって管理される互いに直列に接続された第一セル31aの電圧と第二セル31bの電圧を均衡するために用いられることを例として説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、実は、バランス回路22は、いかなるセル間の電圧を均衡することを必要とする場合に適用することができる。
本願に開示された実施例に基づいて記載される各例示のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータープログラムと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者とって明らかである。これらの機能は、ハードウェアにより実行されるか又はソフトウェアにより実行されるかについて、技術方案の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。当業者は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
当業者にとっては、説明を便宜且つ簡潔にするように、前述したシステム、装置、及びユニットの具体的な動作の過程について、前記方法の実施例の対応する過程を参照することが理解可能であるため、ここで省略する。
本願によって提供される幾つかの実施形態において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現され得ると理解されるべきである。例えば、上記に説明された装置の実施例は、例示するためのものに過ぎない。例えば、ユニットの分割は、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに他の分割形態を有してもよい。例えば、複数のユニット又は部品を組み合わせ、又は他のシステムに集積し、又は若干の特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。さらに、図示又は検討する相互間の結合や直接結合や通信接続は、いくつかのインターフェース、装置、又はユニットの間接結合や通信接続であってもよく、電気、機械や他の形態であってもよい。
分離部品として記載されたユニットは、物理的に分離してもよく、分離しなくてもよい。ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットではなくておもよい。即ち、一つの箇所に設置してもよく、複数のネットワークユニットに設置してもよい。実際の要求に応じて一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術方案の目的を実現することができる。
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよく、物理的に分離された複数のユニットとして存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積してもよい。
前記機能は、ソフトウェアの機能ユニットとして実現され、かつ、独立の製品として販売されたり使用されたりする場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよい。この理解によれば、本発明の技術方案について、本質的な部分、又は従来技術に貢献できた部分、又は該技術方案の一部は、ソフトウェア製品として表現され得る。このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ(パソコン、サーバー、又はネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に係る方法の全部又は一部の過程を実行するための複数のコマンドが含まれている。前記した記憶媒体は、フラッシュメモリー、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどの各種のプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。