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JP2021147340A - 化合物、そのナノ粒子及び癌疾患の治療剤 - Google Patents

化合物、そのナノ粒子及び癌疾患の治療剤 Download PDF

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JP2021147340A
JP2021147340A JP2020046717A JP2020046717A JP2021147340A JP 2021147340 A JP2021147340 A JP 2021147340A JP 2020046717 A JP2020046717 A JP 2020046717A JP 2020046717 A JP2020046717 A JP 2020046717A JP 2021147340 A JP2021147340 A JP 2021147340A
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均 笠井
Hitoshi Kasai
均 笠井
良卓 小関
Yoshitaku Koseki
良卓 小関
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Abstract

【課題】高い分散安定性と薬物担持率を両立した抗がん活性物質の提供。【解決手段】下式[I][式中、AおよびBは、それぞれ独立して、−C(=O)-、−C(=O)O-、または−C(=O)NR1-を示し、R1は、水素または置換されていてもよいアルキルを示し、およびLは、置換されていてもよいアルキレンを示す。]で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩。【選択図】なし

Description

本発明は、癌疾患の治療に使用する薬物、特に、水溶性で難吸収性である薬物10−ヒドロキシ7−エチルカンプトテシン(SN-38)とポドフィロトキシが特定のリンカ―を介して結合した化合物、その化合物のナノ粒子、及び癌疾患治療用ナノ粒子化製剤等に関する。
抗癌剤であるカンプトテシン(Camptothecin)及びその特定の誘導体が知られている。カンプトテシンやその誘導体の多くは水に極めて難溶であるため、この薬物の臨床利用が制約されている。水溶性カンプトテシン誘導体としては、9−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(トポテカン(Topotecan))、7−[(4−メチル ピペラジノ)メチル]−10,11−エチレンジオキシカンプトテシン、7−[(4−メチ ルピペラジノ)メチル]−10,11−メチレンジオキシカンプトテシン、及び7−エチル −10−[4−(1−ピペリジノ)−1−ピペリジノ]カルボニルオキシカンプトテシン( CPT−11)が挙げられる。これらの中で、CPT−11(イリノテカン(Irinotecan)/カンプトサール(Camptosar)、登録商標)は、1996年6月に米国食品医薬品局からヒトでの使用が認可されたものである。
CPT−11の活性本体が10−ヒドロキシ−7−エチルカンプトテシン(SN-38)である。しかしながら、SN-38は、水溶性が極めて乏しいため、ヒト癌患者への直接投与はされていない。一方、近年、ヒト癌患者において、SN-38が更に代謝を受けて不活性化グルクロニド種を形成することが報告されている。SN-38を高分子ミセル化した製剤であるNK012の開発は行われているが、ミセル化ナノ粒子には様々な問題点があり、実用化は疑問視される。
また、SN-38のリポソーム製剤(LE-SN-38)の臨床開発は行われているが、プライアリー腫瘍反応エンドポイントをパスすることができていない。そのため、SN-38を薬効成分とし、新規DDS(Drug Delivery System)を用いた新薬開発の方法が求められている。
近年、がん組織周辺の血管内皮に150〜200 nmの間隙が存在することを利用して、粒径200 nm以下にサイズ制御した薬剤(ナノ薬剤)をがん病巣へ効率的に集積させる研究が試みられている。これまでに、ナノ薬剤の作製には、ナノキャリアと呼ばれる担体に薬物を内包させる手法が報告されているが、ナノキャリアによる副作用や薬物担持率が低い等の問題が残されていた。また、ナノキャリアを使用すると薬剤の分散安定性を向上させることが明らかとなっているが、薬物担持率は10%以下と低いという課題が残される(非特許文献1)。
一方、高い薬物担持率を有するナノ・プロドラッグの作製を目指してSN-38やポドフィロトキシの二量体分子を合成し、再沈法によりナノ・プロドラッグの作製が報告されている(特許文献1、2)。ところが、これらの二量体ナノ・プロドラッグは分散安定性が非常に低く、in vivo薬理活性の評価が困難であった。このようにナノ・プロドラッグの薬理効果を最大化するためには「分散安定性」および「薬物担持率」を向上させる薬剤の開発が切望される。
特開2019-094260 再表2011-155501
Z. Gu, et al. Chem. Soc. Rev. 2011, 40, 3638-3655.
本発明の目的は、高い分散安定性と薬物担持率を両立した抗がん活性物質であるSN-38とポドフィロトキシンを特定のリンカーで結合したプロドラッグおよびそのナノ薬剤を提供することにある。
上記のような状況に鑑み、本発明者らは、SN-38とポドフィロトキシンを薬効成分とする新規プロドラッグの開発について鋭意研究した。その結果、本発明者らは、意外にもSN-38とポドフィロトキシンが、特定のリンカーを介して結合したプロドラッグが、ナノ薬剤製造に有効であり、優れた分散安定性と薬物担持率を有し、かつ優れた癌細胞増殖抑制活性を示すことを見出した。本発明者はこの知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(19)に記載の発明を提供することにより上記課題を解決したものである。
(1)
一般式[I]
Figure 2021147340

[式中、
AおよびBは、それぞれ独立して、−C(=O)-、−C(=O)O-、または−C(=O)NR1-を示し、
R1は、水素または置換されていてもよいアルキルを示し、および
Lは、置換されていてもよいアルキレンを示す。]で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(2)
AおよびBが、−C(=O)-である、(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(3)
Lが、置換されていてもよいC〜C18アルキレンである、(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(4)
Lが、C〜C16アルキレンである、(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(5)
AおよびBが、−C(=O)-であり、
Lが、C〜C16アルキレンである、(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(6)
Figure 2021147340


から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(7)
(1)〜(6)のいずれか1項に記載の化合物を含むナノ粒子。
(8)
平均粒径が10〜200nmある、(7)に記載のナノ粒子。
(9)
水混和性の有機溶媒に(1)〜(6)のいずれか1項に記載の化合物を溶解させた溶液を水に注入して得ることを特徴とする、(7)または(8)に記載のナノ粒子の製造方法。
(10)
(1)〜(6)のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
(11)
(7)または(8)に記載のナノ粒子を含む医薬組成物。
(12)
(1)〜(6)のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する癌疾患の治療剤。
(13)
(7)または(8)に記載のナノ粒子を含有する癌疾患の治療剤。
(14)
前記癌疾患が固形腫瘍である、(12)または(13)に記載の癌疾患の治療剤。
(15)
前記固形腫瘍が食道癌、胃癌、結腸癌、大腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、喉頭癌、肺癌、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌又は卵巣癌である、(14)に記載の癌疾患の治療剤。
本発明のナノ薬剤は優れた分散安定性と薬物担持率を有し、有効な抗がん剤としては、期待される。
本発明の化合物Aのナノ粒子の走査型電子顕微鏡で撮影した写真像(SEM像)の一例を示す。 本発明の化合物Bのナノ粒子の走査型電子顕微鏡で撮影した写真像(SEM像)の一例を示す。 本発明の化合物Cのナノ粒子の走査型電子顕微鏡で撮影した写真像(SEM像)の一例を示す。 SN-38二量体(化合物a)のナノ粒子の走査型電子顕微鏡で撮影した写真像(SEM像)の一例を示す。 ポドフィロトキシン二量体(化合物b)のナノ粒子の走査型電子顕微鏡で撮影した写真像(SEM像)の一例を示す。 本発明の化合物A〜Cのナノ粒子のin vitro抗癌活性試験の結果を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の化合物
本発明の一実施態様において、一般式[I]
Figure 2021147340
[式中、
AおよびBは、それぞれ独立して、−C(=O)-、−C(=O)O-、または−C(=O)NR1-を示し、
R1は、水素または置換されていてもよいアルキルを示し、およびLは、置換されていてもよいアルキレンを示す。]で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
一般式(I)において、AおよびBは、−C(=O)-を示し、およびLは、置換されていてもよいアルキレンを示す化合物が好ましい。
式(I)のLが表すアルキレン基とは、飽和炭化水素から水素原子を二つ除いた二価の連結基であり、該飽和炭化水素は直鎖状、分岐鎖状又は環状の何れにも限定されないが、炭素数1乃至18の飽和炭化水素から水素原子を二つ除いた二価の連結基(C〜C18アルキレン)であることが好ましく、炭素数2乃至16の直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基から水素原子を二つ除いた二価の連結基(C〜C16アルキレン)であることがより好ましい。
1〜C18アルキレンの例としては、
-CH2-
-CH2CH2-
-CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-、及び
-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-が挙げられる。
「置換されていてもよいアルキレン」とは、置換されていても、無置換であってもよい。置換されている場合、置換基はどの置換可能な位置で置換されてもよく、好ましく、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から独立して選択される1〜7個の置換基により任意選択で置換されているアルキレンを指す。
R1が表すアルキル基とは、飽和炭化水素基であり、炭素数1乃至6の飽和炭化水素基(C〜Cアルキル基)であることが好ましい。
〜Cアルキル基とは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。
〜Cアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を含むが、これらに限定されるものではない。
〜Cアルコキシの例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基等を含むが、これらに限定されるものではない。
ハロゲンは、クロロ、フルオロ、ブロモ、またはヨード原子を指す。
本発明の式(I)の化合物の具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2021147340
SN-38は、下記の構造式を有する既知化合物である。
Figure 2021147340
ポドフィロトキシン(podophyllotoxin)は、下記の構造式を有する既知化合物である。
Figure 2021147340
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容できる有機酸と塩基、または無機酸と塩基の塩を指す。このような塩は当該技術分野でよく知られており、それにはJournal of Pharmaceutical Science,66,1−19(1977)中に記載されているものが挙げられる。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩及びカルシウム塩等)、アンモニウム塩、モノ−、ジ−またはトリ−低級(アルキルまたはヒドロキシアルキル)アンモニウム塩(例えば、エタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、トロメタミン塩)、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝 酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩及びナフタレンスルホン酸塩等が挙げられる。また、塩は、無水物、または溶媒和物であってもよく、溶媒和物としては、水和物、メタノール和物、エタノール和物、プロパノール和物及び2−プロパノール和物等が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物の製造方法
本発明の式(I)の化合物は、当業者には公知の方法で製造できる。例えば、ポドフィロトキシンをリーカーとしての有機酸又はその誘導体あるいは有機酸無水物と塩基及び溶媒の存在下で、反応させてから、更に、SN-38と塩基の存在下で、反応させることによって製造することができる。
塩基としては有機塩基、例えば、脂肪 族三級アミン、芳香族三級アミン、窒素含有複素環化合物等、又は無機塩基、例えば、NaOHを例示できる。ここで、脂肪族三級アミンとしては炭素数1〜6の脂肪鎖が置換し たトリアルキルアミン類(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピル アミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルプ ロピルアミン等)を、芳香族三級アミンとしては炭素数1〜6の脂肪鎖が窒素原子上に2つ置換したアニリン類(例えば、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等)を、窒素含有複素環化合物としては、例えば、ピリジン類(具体的には、ピリジン、 N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N−ジエチルアミノピリジン等)、ジア ジン類(具体的には、1,2−ジアジン、1,3−ジアジン、1,4−ジアジン等)、トリアジン類(具体的には、1,3,4−トリアジン等)、メチルイミダゾール、ヘキサメ チレンテトラミン、及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)等の窒素含有複素環化合物をそれぞれ例示することができる。塩基の使用量は、ポドフィロトキシンの1モルに対し1.0〜6.0モル、好ましくは1.0〜3.0モルの範囲であればよい。
溶媒としては塩化メチレン、エチレン ジクロリド(EDC)、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF)又はジメトキシエタン(DME)のような適当な溶剤が挙げられる。
反応温度は、溶媒の沸点以下の温度範囲で任意に選ぶことができるが、0〜60℃の範囲を好ましい反応温度として例示できる。より好ましくは、20〜30℃である。反応の反応時間は、反応条件(例えば、用いた化合物や溶媒の種類及び量、反応温度等)の影響を受けるため一概には言えないが、通常は1〜24時間である。
本発明の式(I)の化合物のナノ粒子の製造方法
本発明の式(I)の化合物のナノ粒子を製造するにあたっては、式(I)の化合物は、まず良溶媒である有機溶媒に溶解される。有機溶媒としては、式(I)の化合物を溶解することができ、水と混和性のある有機溶媒ならば適宜選択できる。具体的な有機溶媒としては、溶解させる化合物にもよるが、例えば、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、プロパノール、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等を例示することができ、これらを単独であるいは混合して用いることができる。有機溶媒としては、溶解性と安全性の観点からは、アセトン、テトラヒドロフラン、エタノール及びジメチルスルホキシドが特に好ましい。
本発明の式(I)の化合物の有機溶媒への溶解濃度は、生成するナノ粒子の粒径に影響を与える大きな要因であるため、その濃度は所望の粒径に応じて適宜変更される。後述するように平均粒径が10〜200nmのナノ粒子を得ようとする場合、溶解濃度は、通常 0.1〜15質量%程度で調整されるが、平均粒径が10〜200nmのナノ粒子を得ようとする場合、0.5質量%前後の溶液を用いて調製される。
式(I)の化合物の有機溶媒溶液(以下単に有機溶媒溶液という。)が、貧溶媒である水に注入されると、水に分散した状態の式(I)の化合物のナノ粒子が生成する。本発明では、式(I)の化合物が脂溶性有機酸を複数有することにより、式(I)の化合物の水への溶解性は、元のSN-38及びポドフィロトキシンよりも低くなる。その結果、式(I)の化合物は、元のSN-38及びポドフィロトキシンよりも水中で迅速に結晶化し、粒径や粒度分布がより小さいナノ粒子となる。
有機溶媒溶液が注入される水の量は、通常、本発明の式(I)の化合物の体積基準で、10倍以上である。上限は特にないが、水が多すぎると式(I)の化合物のナノ粒子の濃度が薄くなり、濃縮する必要も生じるため、通常、100倍以下である。
有機溶媒溶液が注入される水の温度を変化させると、生成するナノ粒子の粒径も変化するので、有機溶媒溶液の注入中に、水を特定の温度に一定に保つことで、得られる式(I)の化合物のナノ粒子の粒径を制御することができる。例えば、低い温度の水を用いると、式(I)の化合物のナノ粒子の粒径が大きくなる傾向がある。通常、−20℃〜60℃の範囲で、所望の粒径に応じて温度が制御される。
有機溶媒溶液の注入は、粒径のばらつきを防ぐため、攪拌状態の水に、短時間に一気に行うことが好ましい。注入後、しばらく攪拌を続けることにより、結晶化あるいはナノ粒子化した式(I)の化合物が水に均一に分散された、水分散液を得ることができる。得られた式(I)の化合物のナノ粒子は、水に分散された状態まま、水性懸濁薬剤として利用することができ、また濾過等の固液分離操作を行うことによって、微粒子粉末として単離することもできる。
水性懸濁薬剤として使用する場合、用途や、使用した良溶媒の種類によっては、このまま使用することもできるが、通常、良溶媒として添加された有機溶媒は、薬剤としての安全性を向上させるために除去される。有機溶媒の除去方法に制限はなく、公知の方法で水性懸濁剤から除去することができる。通常は、有機溶媒は、減圧(あるいは常圧)下で留去することによって容易に除去されるが、透析を用いて取り除くこともできる。
以上のような操作を行うことにより、粒径が非常に小さく、また粒度分布が狭い式(I)の化合物のナノ粒子を得ることができる、水の温度や、良溶媒の種類、添加量等を制御することにより、狭い粒度分布を保ちつつも、粒径を大きくさせた式(I)の化合物のナノ粒子を製造することが可能であり、通常、製造条件を変更することにより、平均粒径が 10nm〜200nm程度の式(I)の化合物のナノ粒子を製造することができる。
式(I)の化合物は、生体内において、生体内を通過する際のpHの変化や、エステラーゼ等の酵素の働きにより、本来の薬剤SN-38及びポドフィロトキシンの形に加水分解される。したがって、生体内ではSN-38及びポドフィロトキシンそのものとして機能するため、本発明の式(I)の化合物のナノ粒子の薬効及び安全性を確保することができる。
EPR効果(enhanced permeability and retention effect)を利用するためには、ナノ粒子の大きさは、腎排泄を抑えるために10nm以上である必要がある。また、脾臓などのマクロファージや肝臓のクッパー細胞などに捕捉されないために、200nm 以下である必要がある(がんターゲティングのためのナノメディスン、www.dojindo.co.jp/le tterj/151/review/01.html (総説、片山 佳樹 教授)。従って、本発明のナノ粒子の平均粒径は、10〜200nmであることが好ましく、10〜100nmであることがより好ましい。
更に、本発明は、上記の癌治療用ナノ粒子化製剤を含む各種治療用の医薬組成物に係る。このような医薬組成物には、該医薬組成物の投与対象、投与経路、用途、形態、及び含まれる薬物の種類・量等の様々な条件に応じて、当業者に公知の任意の医薬上許容されるその他の各種の緩衝液、補助剤及び添加剤等を適宜含有させることができる。
本発明の癌疾患治療用ナノ粒子化製剤の治療の対象となる腫瘍としては、特に限定されないが固形腫瘍であり、具体的には食道癌、胃癌、結腸癌、大腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、喉頭癌、肺癌、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌又は卵巣癌が挙げられる。標的部位は、腫瘍の細胞、組織、器官又は臓器及びそれらの内部等である。
本発明の癌疾患治療用ナノ粒子化製剤は、例えば非経口的、経口的、経皮的、経鼻的あるいは肺投与の形態で調製される。
製薬上許容される賦形剤を含有する本発明の組成物は、賦形剤を薬あるいは治療剤と混合することを含むよく知られている調剤技術のいずれかによって調製することができる。
非経口としては、例えば注射投与用の無菌水溶液として処方することができる。
本発明による医薬組成物は、例えば脳癌、骨癌や基底細胞癌腫、腺癌、食道癌、小腸癌及び胃癌のような上皮細胞由来の新生物(上皮癌腫)、結腸癌、肝臓癌、膀胱癌、膵臓癌 、卵巣癌、子宮頚癌、肺癌、胸癌、皮膚癌等の癌、前立腺癌、腎臓癌腫及び体中の上皮細胞に影響する他の知られている癌を含む良性あるいは悪性の腫瘍/新生物の防止、改善及び/又は治療に有用である。本発明の組成物が特に有用であると考えられる癌は胃腸癌、特に結腸直腸癌、肺癌、特に小細胞肺癌、子宮頚癌及び膵臓癌である。
治療効果を得るために本発明による組成物を投与する個々の用量は、もちろん、例えば年齢、体重、患者の状況、投与経路等を含めた個々の投与環境によって決まる。個々の投薬計画は、それぞれの個人的必要性及び前記組成物の投与を管理監督する人の専門的判断に基づいて特定の対象に適合させることができる。
採用する用量範囲は、投与経路、処置される患者の年齢、体重、状況に依存する。例を挙げると本発明の組成物の日投与量は一般に非経口投与、具体的にはボーラス又は輸液による静脈投与の場合、1〜1000mg/m2体表面積、好ましくは10〜500mg/m2体表面積である。前記用量は一時に投与してもよいし、様々な時間間隔で数回に分割して少しずつ行ってもよい。非経口投与の適当なスケジュールのある特定の例を挙げると、第1週目から第4週目までの各週の初日に静脈輸液で90分かけて125mg/m2体 表面積を投与する6週間の投与計画である。別の治療計画では350mg/m2体表面積の非経口投与が3週間ごとに90分かけて静脈注射で行われる。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、実施例は本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
本発明の化合物Aの製造方法
Figure 2021147340

スターラーバーを備えたナスフラスコにポドフィロトキシン(126mg、0.305mmol)、無水コハク酸(33mg、0.326mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(6.4mg、0.0524mmol)を入れ、ジクロロメタン5mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、クロロホルムで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1→1:2)で精製してカルボン酸(73.0mg、46%)を白色固体として得た。スターラーバーを備えたナスフラスコに得られたカルボン酸(100mg、0.195mmol)、SN−38(82mg、0.208mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(109mg、0.567mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(11mg、0.0900mmol)を入れ、ジクロロメタン5mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、クロロホルムで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム/メタノール=50:1)で精製して化合物A(75mg、43%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ=1.00 (3H, t, J = 8.4 Hz), 1.35 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.88 (2H, m), 2.89 (4H, m), 3.07 (4H, m), 3.73 (6H, s), 3.76 (3H, s), 4.23 (1H, m), 4.37 (1H, q, J = 6.4 Hz), 4.58 (1H, d, J = 4.0 Hz), 5.21 (2H, s), 5.28 (1H, d, J = 16.4 Hz), 5.71 (1H, d, , J = 16.4 Hz), 5.94 (3H, s), 6.37 (2H, s), 6.52 (1H, s), 6.79 (1H, s), 7.51 (1H, d, J = 6.8 Hz ), 7.66 (1H, s), 7.89 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 9.2 Hz)
本発明の化合物Bの製造方法
Figure 2021147340

スターラーバーを備えたナスフラスコに10-(Benzyloxy)-10-oxodecanoic acid(64mg、0.219mmol)、ポドフィロトキシン(105mg、0.254mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(94mg、0.492mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(9mg、0.0696mmol)を入れ、ジクロロメタン4.4mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製してエステル(156mg、94%)を透明液体として得た。スターラーバーを備えたナスフラスコに得られたエステル(144mg、0.209mmol)、パラジウム炭素(14mg)を入れ、ジクロロメタン2.1mLを加えた。水素雰囲気下、室温で3時間撹拌後、セライトろ過、溶媒の減圧留去によりカルボン酸(104mg、83%)を透明液体として得た。スターラーバーを備えたナスフラスコに得られたカルボン酸(30mg、0.501mmol)、SN−38(25mg、0.0627mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(24mg、0.126mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(2.2mg、0.0180mmol)を入れ、ジクロロメタン1mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、クロロホルムで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム/メタノール=100:1)で精製して化合物B(39mg、80%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz): δ=1.04 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.31-1.68 (12H, m), 1.40 (3H, m), 1.90 (2H, m), 2.42 (2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.82 (1H, m), 2.93 (2H, d, J = 4.4 Hz), 3.17 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.76 (6H, s), 3.81 (3H, s), 4.20 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.36 (1H, q, J = 7.2 Hz), 4.60 (1H, d, J = 4.4 Hz), 5.26 (2H, s), 5.31 (1H, d, J = 16.4 Hz), 5.76 (1H, d, J = 16.0 Hz), 5.87 (1H, d, J = 9.2 Hz), 5.99 (2H, d, J = 3.6 Hz), 6.38 (2H, s), 6.53 (1H, s), 6.73 (1H, s), 7.55 (1H, d, J = 6.8 Hz ), 7.65 (1H,s), 7.83 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.23 (1H, s)
本発明の化合物Cの製造方法
Figure 2021147340

スターラーバーを備えたナスフラスコに18-(Benzyloxy)-18-oxooctadecanoic acid(108mg、0.266mmol)、ポドフィロトキシン(110mg、0.266mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(104mg、0.541mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(8mg、0.0679mmol)を入れ、ジクロロメタン5.3mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製してエステル(173mg、81%)を透明液体として得た。スターラーバーを備えたナスフラスコに得られたエステル(173mg、0.209mmol)、パラジウム炭素(17mg)を入れ、ジクロロメタン2.2mLを加えた。水素雰囲気下、室温を終夜撹拌後、セライトろ過、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム/メタノール=100:1)で精製してカルボン酸(127mg、83%)を透明液体として得た。スターラーバーを備えたナスフラスコに得られたカルボン酸(40mg、0.567mmol)、SN−38(24mg、0.0612mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(23mg、0.120mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(5.5mg、0.0450mmol)を入れ、ジクロロメタン1.1mLに溶解させた。室温で終夜撹拌後、クロロホルムで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、溶媒の減圧留去により得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム/メタノール=100:1)で精製して化合物C(56mg、91%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ=1.04 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.26-1.69 (28H, m), 1.399 (3H, m), 1.91 (2H, m), 2.42 (2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.82 (1H, m), 2.93 (2H, d, J = 4.4 Hz), 3.15 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.76 (6H, s), 3.81 (3H, s), 4.20 (1H, t, J = 9.2 Hz), 4.36 (1H, q, J = 7.2 Hz), 4.60 (1H, d, J = 4.4 Hz), 5.27 (2H, s), 5.32 (1H, d, J = 16.4 Hz), 5.76 (1H, d, J = 16.4 Hz), 5.88 (1H, d, J = 9.2 Hz), 5.98 (2H, d, J = 3.6 Hz), 6.39 (2H, s), 6.54 (1H, s), 6.74 (1H, s), 7.55 (1H, d, J = 6.8 Hz ), 7.65 (1H,s), 7.83 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.23 (1H, s)
本発明の化合物A〜Cのナノ粒子の作製方法
10mMに調製した化合物A〜CのTHF溶液100μLを水10mL中に注射器を用いて室温下注入し、ナノ粒子の水分散液を得た。最終的な水分散液の濃度は、0.1mMとなった。
比較例1
(H. Kasai et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 10315-10318)に記載の方法に基づき、SN-38二量体から作製したナノ・プロドラッグの分散安定性は非常に低かったことが判明した(図4)。
Figure 2021147340
試験例2
(Y. Ikuta et al., Chem. Comm. 2015, 51, 12835-12838)に記載の方法に基づき、ポドフィロトキシン二量体から作製したナノ・プロドラッグの分散安定性は非常に低かったことが判明した(図5)。
Figure 2021147340
試験例1
in vitro活性試験
ヒト肝癌細胞株HePG2HepG2を96ウェルプレートに2×104cells/ウェルで播種した。翌日、イリノテカン、SN-38誘導体(化合物A、化合物B、化合物C)ナノ粒子分散液を、0.01〜10μMとなるようにHepG2細胞培養液に添加した。その後48時間培養し、Cell Counting Kit-8(DOJINDO社製)とマイクロプレートリーダーを用いて、比色法により細胞生存率を測定した(図6)。

Claims (15)

  1. 一般式[I]
    Figure 2021147340
    [式中、
    AおよびBは、それぞれ独立して、−C(=O)-、−C(=O)O-、または−C(=O)NR1-を示し、
    R1は、水素または置換されていてもよいアルキルを示し、および
    Lは、置換されていてもよいアルキレンを示す。]で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. AおよびBが、−C(=O)-である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. Lが、置換されていてもよいC〜C18アルキレンである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. Lが、C〜C16アルキレンである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  5. AおよびBが、−C(=O)-であり、
    Lが、C〜C16アルキレンである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. Figure 2021147340
    から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含むナノ粒子。
  8. 平均粒径が10〜200nmある、請求項7に記載のナノ粒子。
  9. 水混和性の有機溶媒に請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を溶解させた溶液を水に注入して得ることを特徴とする、請求項7または8に記載のナノ粒子の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
  11. 請求項7または8に記載のナノ粒子を含む医薬組成物。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する癌疾患の治療剤。
  13. 請求項7または8に記載のナノ粒子を含有する癌疾患の治療剤。
  14. 前記癌疾患が固形腫瘍である、請求項12または13に記載の癌疾患
    の治療剤。
  15. 前記固形腫瘍が食道癌、胃癌、結腸癌、大腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、喉頭癌、肺癌、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌又は卵巣癌である、請求項14に記載の癌疾患の治療剤。
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