図1に示すように、実施形態に係る画像形成装置1は、カラープリンタであり、筐体10と、シート供給部20と、画像形成部30と、制御部2とを備えている。なお、本実施形態においては、図1の左側を前、右側を後、上下をそのまま上下とし、図1の紙面手前側を右、紙面奥側を左とする。
シート供給部20は、シートSがセットされるシートトレイ21と、供給機構22とを備えている。シートトレイ21は、画像形成部30の下方に配置され、筐体10から前側に引き出して取り外し可能である。供給機構22は、給紙ローラ23と、分離ローラ24と、分離パッド25と、搬送ローラ26と、レジストレーションローラ27とを備えている。シートSは、画像形成装置1で画像を形成することができる媒体であって、普通紙、封筒、葉書、薄紙、厚紙、光沢紙、樹脂シート、シール等を含む。
シートトレイ21に収容されたシートSは、給紙ローラ23により送り出された後、分離ローラ24と分離パッド25との間で1枚ずつに分離され、搬送ローラ26によりレジストレーションローラ27に向けて搬送される。その後、シートSは、回転が停止した状態のレジストレーションローラ27により前端の位置が規制された後、レジストレーションローラ27が回転することで画像形成部30に供給される。
画像形成部30は、露光装置40と、複数の感光ドラム50と、複数の現像カートリッジ60と、搬送装置70と、定着器80とを備えている。
露光装置40は、図示しないレーザダイオード、偏向器、レンズおよびミラーを備えている。露光装置40は、複数の感光ドラム50を露光する一点鎖線で示した複数の光ビームを発して、各感光ドラム50の表面を露光するように構成されている。
複数の感光ドラム50は、イエローに対応するY感光ドラム50Yと、マゼンタに対応するM感光ドラム50Mと、シアンに対応するC感光ドラム50Cと、ブラックに対応するK感光ドラム50Kとを含む。なお、本明細書および図面においては、各色に対応して設けられた部材について、色を区別して示す場合には、符号にY,M,C,Kを付し、色を区別しないで説明する場合には、符号にY,M,C,Kを付さない。
現像カートリッジ60は、複数の感光ドラム50のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。複数の現像カートリッジ60は、Y感光ドラム50Yにトナーを供給するY現像ローラ61Yを有するY現像カートリッジ60Yと、M感光ドラム50Mにトナーを供給するM現像ローラ61Mを有するM現像カートリッジ60Mと、C感光ドラム50Cにトナーを供給するC現像ローラ61Cを有するC現像カートリッジ60Cと、K感光ドラム50Kにトナーを供給するK現像ローラ61Kを有するK現像カートリッジ60Kとを含む。
各現像カートリッジ60は、現像ローラ61が対応する感光ドラム50に接触する接触位置にある位置(実線参照)と、現像ローラ61が対応する感光ドラム50から離間する離間位置にある位置(仮想線参照)との間で移動可能である。
複数の感光ドラム50は、支持部材90に回転可能に支持されている。支持部材90には、各感光ドラム50に対応して配置された、感光ドラム50を帯電させるための帯電器52が設けられている。支持部材90は、筐体10のフロントカバー11を開くことで形成される開口から、筐体10に対して着脱可能である。また、支持部材90は、複数の現像カートリッジ60を着脱可能に支持する。
搬送装置70は、シートトレイ21と複数の感光ドラム50との間に設けられている。搬送装置70は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、無端状のベルトからなる搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。搬送ベルト73は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設され、外側の面が各感光ドラム50に対向して配置されている。各転写ローラ74は、各感光ドラム50との間で搬送ベルト73を挟持するように搬送ベルト73の内側に配置されている。
定着器80は、複数の感光ドラム50および搬送装置70の後方に設けられている。定着器80は、加熱ローラ81と、加熱ローラ81に対向して配置された加圧ローラ82とを備えている。シートSの搬送方向における定着器80の下流側には、搬送ローラ15と、排出ローラ16が設けられている。
画像形成部30では、感光ドラム50の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置40から照射される光ビームにより露光される。これにより、感光ドラム50上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、現像カートリッジ60内に収容されたトナーは現像ローラ61の表面に担持され、接触位置に位置する現像ローラ61から感光ドラム50上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム50上にトナー像が形成される。次に、搬送ベルト73上に供給されたシートSが搬送ベルト73上を搬送されて感光ドラム50と転写ローラ74との間を通過することで、感光ドラム50上のトナー像がシートSに転写される。そして、シートSが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、トナー像がシートSに熱定着される。その後、シートSは、搬送ローラ15および排出ローラ16により排紙トレイ13上に排出される。
次に、現像ローラ61を駆動・停止するための構成と、現像ローラ61を対応する感光ドラム50に対して接触・離間させるための構成について説明する。
図2に示すように、画像形成装置1は、モータ3と、駆動伝達装置100と、移動機構5とを備えている。
モータ3は、現像ローラ61と移動機構5の後述するカム150を駆動するためのモータである。モータ3は、正逆回転可能なモータである。本実施形態においては、画像形成装置1が画像形成する際のモータ3の回転方向を正回転とし、正回転と逆に回転する場合を逆回転とする。モータ3は、回転駆動する出力軸3Aを有し、出力軸3Aには、図示しないギヤが設けられている。モータ3は、制御部2により駆動が制御される。
駆動伝達装置100は、モータ3からの駆動力を現像ローラ61とカム150に伝達可能な装置である。本実施形態においては、カム150が「被駆動体」に相当する。図3および図4に示すように、駆動伝達装置100は、駆動力を現像ローラ61に伝達するための第1ギヤ列100Dと、駆動力をカム150に伝達するための第2ギヤ列100Cとを有している。なお、図3および図4では、第1ギヤ列100Dを構成する各ギヤ同士の噛み合いを太い実線で示し、第2ギヤ列100Cを構成する各ギヤ同士の噛み合いを太い破線で示している。
図4に示すように、第1ギヤ列100Dは、アイドルギヤ110,113A,113B,113C,115と、クラッチ120と、カップリングギヤ117とを備えている。第1ギヤ列100Dを構成する各ギヤは、第1プレート101(図10参照)または第2プレート102に支持されており、感光ドラム50の軸方向に平行な回転軸周りに回転可能である。
カップリングギヤ117は、クラッチ120と噛み合い、一体に回転するカップリング軸119(図2参照)を有している。カップリング軸119は、フロントカバー11(図1参照)の開閉に連動して現像ローラ61の軸方向に移動可能であり、フロントカバー11を閉めると現像カートリッジ60の図示しないカップリングと係合してモータ3からの駆動力を現像ローラ61に伝達可能となる。
イエローのカップリングギヤ117Yは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110A,113A,115Yおよびクラッチ120を介して伝達される。マゼンタのカップリングギヤ117Mは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110A,113A,115Mおよびクラッチ120を介して伝達される。シアンのカップリングギヤ117Cは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110B,113B,115Cおよびクラッチ120を介して伝達される。ブラックのカップリングギヤ117Kは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110B,113B,115C,113C,115Kおよびクラッチ120を介して伝達される。クラッチ120の具体的な構成については後述する。
図3に示すように、第2ギヤ列100Cは、アイドルギヤ131〜137と、YMCクラッチ140Aと、Kクラッチ140Kとを備えている。第2ギヤ列100Cを構成する各ギヤは、第1プレート101(図10参照)または第2プレート102に支持されており、感光ドラム50の軸方向に平行な回転軸周りに回転可能である。
YMCクラッチ140Aは、駆動力の伝達と切断を切り替えることで、カム150Y,150M,150Cの回転と停止を切り替える。YMCクラッチ140Aは、モータ3からの駆動力が入力される大径ギヤ140Lと、カム150に向けて駆動力を出力する小径ギヤ140Sとを有している。YMCクラッチ140Aは、大径ギヤ140Lがアイドルギヤ132Aと噛み合っており、小径ギヤ140Sがアイドルギヤ133Aと噛み合っている。
Kクラッチ140Kは、駆動力の伝達と切断を切り替えることで、カム150Kの回転と停止を切り替える。Kクラッチ140Kは、YMCクラッチ140Aと同じ構成を有し、大径ギヤ140Lがアイドルギヤ132Bと噛み合っており、小径ギヤ140Sがアイドルギヤ133Bと噛み合っている。
YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140Kは、電磁クラッチである。YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140Kは、通電してONとすることにより大径ギヤ140Lの回転を小径ギヤ140Sに伝達し大径ギヤ140Lと小径ギヤ140Sが一体に回転する伝達状態と、通電を止めてOFFとすることにより大径ギヤ140Lの回転を小径ギヤ140Sに伝達しない遮断状態とに切り替え可能である。YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140Kは、制御部2によりON・OFFが制御される。
イエローのカム150Yは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110A,131A,132A、YMCクラッチ140A、アイドルギヤ133A,134を介して伝達される。マゼンタのカム150Mは、駆動力がカム150Yからアイドルギヤ135を介して伝達される。シアンのカム150Cは、駆動力がカム150Mからアイドルギヤ136を介して伝達される。カム150Y,150M,150Cは、YMCクラッチ140AをONとすることにより同時に回転し、OFFとすることにより停止する。
ブラックのカム150Kは、モータ3から駆動力がアイドルギヤ110B,131B,132B、Kクラッチ140K、アイドルギヤ133B,137を介して伝達される。カム150Kは、Kクラッチ140KをONとすることにより回転し、OFFとすることにより停止する。
図2に示すように、移動機構5は、現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させるための機構である。移動機構5は、モータ3が正回転する場合にモータ3から駆動力を受けることで現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させるとともに、モータ3が逆回転する場合にもモータ3から駆動力を受けることで現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させるように構成されている。移動機構5は、複数のカム150(150Y,150M,150C,150K)と、複数のカム150のそれぞれに1つずつ対応して設けられた複数のカムフォロワ170とを備えている。
カム150は、モータ3からの駆動力が伝達されることで回転駆動する。カム150は、回転することにより、対応する現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させる。図5に示すように、カム150は、円板部151と、円板部151の外周に形成されたギヤ部150Gと、第1カム部152と、第2カム部153と、被検出部154とを有している。
第1カム部152は、現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させる部分であり、円板部151から現像ローラ61の軸方向に突出している。第1カム部152は、軸方向における端面にカム面152Fを有している。カム面152Fは、第1保持面F1と、第2保持面F2と、第1案内面F3と、第2案内面F4とを有する。第1保持面F1は、カムフォロワ170を後述する待機位置に保持する面であり、第2保持面F2は、カムフォロワ170を後述する突出位置に保持する面である。第1案内面F3は、第1保持面F1と第2保持面F2を繋ぐ、第1保持面F1に対して傾斜した面であり、第2案内面F4は、第2保持面F2と第1保持面F1を繋ぐ、第1保持面F1に対して傾斜した面である。なお、図5等において、第1カム部152に付したドットハッチは、第2保持面F2を表している。
第2カム部153は、後述するレバー160と協働してクラッチ120の伝達と切断を切り換える部分であり、円板部151の側面のうち、第1カム部152が配置された側面とは反対側の側面から現像ローラ61の軸方向に突出している。第2カム部153は、軸方向から見て、略円弧状に延びている。第2カム部153は、第1カム部152とともに円板部151と一体に形成されている。このため、第2カム部153は、第1カム部152とともに回転する。
被検出部154は、カム150の回転方向の位相を示す部分であり、第1カム部152よりも回転中心に近い位置において、円板部151から現像ローラ61の軸方向に突出している。シアンとブラックのカム150C,150Kの被検出部154は、後述する離間センサ4C,4Kにより検出される。
図2に示すように、各カム150Y,150M,150Cは、第1カム部152のカム150の回転方向の長さがカム150Yが他よりも長い点が異なるだけで、他の構成はほぼ同じである。また、ブラックのカム150Kは、回転方向に短い第1カム部152が2つ設けられている。
図5に戻り、カムフォロワ170は、スライド軸部171と、接触部172と、バネ掛け部174とを有している。
スライド軸部171は、筐体10に設けられた支持軸179(図6(b)参照)に、現像ローラ61の軸方向にスライド移動可能に支持されている。これにより、カムフォロワ170は、軸方向にスライド移動可能である。
接触部172は、第1カム部152のカム面152Fと接触可能な部分であり、スライド軸部171から延出して設けられている。カムフォロワ170は、図6(b)に示す、接触部172が第2保持面F2に接触して現像ローラ61を離間位置に位置させる突出位置と、図6(a)に示す、接触部172が第1保持面F1に接触して現像ローラ61を接触位置に位置させる待機位置との間でスライド移動可能である。
図5に示すように、バネ掛け部174は、バネ176の一端が引っ掛けられる部分であり、スライド軸部171から接触部172とは異なる方向に延出して設けられている。バネ176は、引張バネであり、他端が第2プレート102の、バネ掛け部174よりも下の位置に設けられた図示しないバネ掛け部に引っ掛けられている。バネ176は、カムフォロワ170を突出位置から待機位置に向けて付勢している。
図6に示すように、現像カートリッジ60は、支持部材90に前後に移動可能に支持されている。支持部材90は、被当接部94と、押圧部材95とを有している。被当接部94は、後述するスライド部材64が当接する部分であり、上下方向に沿った軸回りに回転可能なローラからなる。押圧部材95は、バネ95Aにより後方に向けて付勢されており、支持部材90に現像カートリッジ60が装着されると、現像カートリッジ60を押圧して現像ローラ61を対応する感光ドラム50に接触する接触位置に移動させる。
現像カートリッジ60は、トナーを収容するケース63と、スライド部材64とを有している。スライド部材64は、ケース63に対して現像ローラ61の軸方向にスライド移動可能な部材であり、カムフォロワ170に押圧されることで軸方向にスライド移動する。スライド部材64は、ケース63にスライド移動可能に支持されたシャフト191と、シャフト191の一端に設けられた第1当接部材192と、シャフト191の他端に設けられた第2当接部材193とを有している。
第1当接部材192は、押圧面192Aと、軸方向に対して傾斜した斜面192Bとを有し、第2当接部材193は、斜面192Bと同様に傾斜した斜面193Bを有している。押圧面192Aは、カムフォロワ170により押圧される。斜面192B,193Bは、スライド部材64がカムフォロワ170により押圧された場合に、被当接部94に当接して現像カートリッジ60を軸方向と直交する方向に付勢し、現像ローラ61を対応する感光ドラム50から離間する離間位置に移動させる。第1当接部材192とケース63の間には、スライド部材64を左側に向けて付勢するバネ194が配置されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、シアンとブラックのカム150C,150Kに対応して設けられた離間センサ4C,4Kを備えている。離間センサ4C,4Kは、カム150C,150Kの位相の原点を検知可能な位相センサであり、離間センサ4C,4Kは、カム150C,150Kが、現像ローラ61C,61Kが離間位置にある所定の位相範囲に位置する場合に信号を出力し、カム150C,150Kが所定の位相範囲に位置しない場合に信号を出力しない。
離間センサ4C,4Kは、検出光を発する発光部と、発光部からの検出光を受光可能な受光部とを有している。離間センサ4C,4Kは、発光部と受光部の間に被検出部154が入って発光部の検出光を遮り、受光部が検出光を受光しないときに、制御部2に信号を出力し、発光部と受光部の間から被検出部154が外れて受光部が発光部の検出光を受光したときに、制御部2に信号を出力しない。なお、カム150Y,150Mにも被検出部154が設けられているが、カム150Y,150Mに対応する離間センサは設けられていないので、これらは離間センサにより検出される部分としては機能しない。
次に、クラッチ120の具体的な構成とその機能について説明する。
図7に示すように、クラッチ120は、遊星歯車機構を有してなる。クラッチ120は、モータ3からの駆動力を現像ローラ61に伝達する伝達状態と、モータ3からの駆動力を現像ローラ61に伝達しない切断状態とで切替可能に構成されている。具体的に、クラッチ120は、1つの軸を中心に回転可能な要素であるサンギヤ121、リングギヤ122およびキャリア123と、キャリア123に支持されるプラネタリギヤ124とを備えて構成されている。
サンギヤ121は、ギヤ部121Aと、ギヤ部121Aと一体に回転する円板部121Bと、円板部121Bの外周に設けられた複数の爪部121Cとを有している。爪部121Cは、尖った先端を有し、この尖った先端が周方向において、一方の回転方向に傾いている。
リングギヤ122は、内周面に設けられたインナーギヤ122Aと、外周面に設けられた入力ギヤ122Bとを有している。入力ギヤ122Bは、アイドルギヤ115(図4参照)と噛み合っている。
キャリア123は、プラネタリギヤ124を回転可能に支持する4つの軸部123Aと、外周面に設けられた出力ギヤ123Bとを有している。出力ギヤ123Bは、カップリングギヤ117(図5参照)と噛み合っている。
プラネタリギヤ124は、4つ設けられ、それぞれ、キャリア123の軸部123Aに回転可能に支持されている。プラネタリギヤ124は、サンギヤ121のギヤ部121Aに噛み合っているとともにリングギヤ122のインナーギヤ122Aに噛み合っている。
クラッチ120は、サンギヤ121が回転しないように止められた状態では、入力ギヤ122Bに入力された駆動力を出力ギヤ123Bに伝達できる伝達状態となる。一方、サンギヤ121が回転できる状態では、入力ギヤ122Bに入力された駆動力を出力ギヤ123Bに伝達できない切断状態となる。クラッチ120が切断状態かつ出力ギヤ123Bに負荷が掛かっている状態で入力ギヤ122Bに駆動力が入力された場合は、出力ギヤ123Bは回転せず、サンギヤ121が空転する。
図5に示すように、駆動伝達装置100は、複数のクラッチ120のそれぞれに1つずつ対応して設けられたレバー160をさらに備えている。レバー160は、第2プレート102に設けられた支持軸102Aに揺動可能に支持されている。図8(a)に示すように、レバー160は、第1レバー161と、第2レバー162と、バネ163とを有している。
第1レバー161は、支持軸102Aの中心軸である揺動軸X2の周りで揺動可能であり、第2カム部153に接触可能である。第1レバー161は、支持軸102Aに嵌合する孔161Bを有する回転支持部161Aと、回転支持部161Aから延びる第1アーム161Cと、回転支持部161Aから第1アーム161Cとは反対側に突出した突起161Dとを有している。図8(b)、(c)に示すように、第1レバー161は、揺動軸X2の周りで第2レバー162に対しても相対的に揺動可能である。ここで、図8(c)に示す、第1レバー161が第2レバー162に対して揺動した位置を揺動位置とする。
第2レバー162は、揺動軸X2の周りで揺動可能であり、サンギヤ121に係合可能である。第2レバー162は、支持軸102Aに嵌合する孔162Bを有する回転支持部162Aと、回転支持部162Aから延びる第2アーム162Cと、回転規制部162Dと、バネ掛け部162Eとを有している。回転規制部162Dは、第2アーム162Cから揺動軸X2が延びる方向に突出している。図8(b)に示すように、回転規制部162Dは、第1レバー161の突起161Dが接触することによって、第1レバー161の第2レバー162に対する一方向の回転を規制する。
バネ163は、トーションバネであり、第1レバー161を、第2レバー162に対して、突起161Dが回転規制部162Dに当接する方向に向けて付勢している。
図5に示すように、レバー160は、第2アーム162Cの先端が、サンギヤ121の円板部121Bの外周面に向けて延びている。バネ掛け部162Eには、バネ169の一端が引っ掛けられている。バネ169は、引張バネであり、他端が、第2プレート102の、バネ掛け部162Eよりも前の位置に設けられた図示しないバネ掛け部に引っ掛けられている。これにより、バネ169は、第2レバー162を図5における時計回りに付勢している。第2アーム162Cは、サンギヤ121の爪部121Cに係合することでサンギヤ121の回転を規制する。
レバー160は、第1レバー161の先端部が第2カム部153から離間し、第2レバー162が爪部121Cに係合してクラッチ120を伝達状態とする係合位置と、図9に示すような、第1レバー161の先端部が第2カム部153と接触して押し動かされることで、第2レバー162の先端部が爪部121Cから離脱してクラッチ120を切断状態とする離脱位置との間で揺動可能である。
また、レバー160は、図5に示すような係合位置にある状態で、モータ3が逆回転してカム150が図5の反時計回りに回転し、第1レバー161が第2カム部153に押されると、第1レバー161が、バネ163の付勢力に抗して第2レバー162に対して揺動し、揺動位置(図8(c)参照)に位置する。これにより、モータ3が逆回転した場合にレバー160に無理な力が掛からないようになっている。
制御部2は、画像形成装置1の動作を制御する装置である。制御部2は、CPU、ROM、RAM、入出力部等を有し、予め記憶されたプログラムを実行することで各処理を実行する。制御部2は、モータ3の駆動を制御したり、YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140KのON・OFFを制御してカム150の動作を制御したりすることで、現像ローラ61の駆動・停止や、現像ローラ61の対応する感光ドラム50に対する接触・離間を制御する。
ここで、制御部2の処理の一例について説明する。
画像形成装置1は、画像形成を実行する前の待機状態において、すべての現像ローラ61が離間位置に位置している。このとき、図9に示すように、カムフォロワ170は、接触部172がカム150の第2保持面F2に接触する突出位置に位置する。
印刷ジョブが入力されて画像形成を実行する場合、制御部2は、モータ3を正回転させるとともに、画像形成に用いるトナーの色に応じてYMCクラッチ140AやKクラッチ140KをONとしてカム150を図の時計回りに回転させる。これにより、カムフォロワ170の接触部172は、第2保持面F2から第2案内面F4に案内され、第2案内面F4上を摺接して、図5に示すように、第1保持面F1に接触する。これにより、カムフォロワ170がバネ176の付勢力によって突出位置から待機位置にスライド移動し、現像ローラ61が離間位置から接触位置に移動する。現像ローラ61が接触位置に移動したら、制御部2は、YMCクラッチ140AやKクラッチ140KをOFFとして、カム150を停止させる。
現像ローラ61による現像が終了した場合、制御部2は、YMCクラッチ140AやKクラッチ140KをONとし、カム150を再び回転させる。これにより、接触部172は、第1保持面F1から第1案内面F3に案内され、第1案内面F3上を摺接して、図9に示すように、第2保持面F2に接触する。これにより、カムフォロワ170が待機位置から突出位置にスライド移動し、現像ローラ61が接触位置から離間位置に移動する。その後、離間センサ4C,4Kが信号を出力した場合に、制御部2は、YMCクラッチ140AやKクラッチ140KをOFFとして、カム150を停止させる。
一方、開いていたフロントカバー11(図1参照)が閉じられた場合、制御部2は、現像ローラ61を離間位置(待機状態のときの位置)に位置させるため、モータ3を逆回転させるとともに、YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140KをONとしてカム150を図の反時計回りに回転させる。その後、制御部2は、離間センサ4C,4Kが2回ONとなった場合に、YMCクラッチ140AやKクラッチ140KをOFFとして、カム150を停止させる。
この間、接触部172が、第1保持面F1から第2案内面F4に案内され、第2案内面F4上を摺接して第2保持面F2に接触することで、カムフォロワ170が待機位置から突出位置にスライド移動し、現像ローラ61が接触位置から離間位置に移動する。また、接触部172が、第2保持面F2から第1案内面F3に案内され、第1案内面F3上を摺接して第1保持面F1に接触することで、カムフォロワ170が突出位置から待機位置にスライド移動し、現像ローラ61が離間位置から接触位置に移動する。
カム150を停止させた後、制御部2は、モータ3を正回転させるとともに、YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140KをONとしてカム150を回転させる。そして、制御部2は、離間センサ4C,4Kが信号を出力した場合に、YMCクラッチ140AやKクラッチ140KをOFFとして、カム150を停止させる。これにより、現像ローラ61が離間位置(待機状態のときの位置)に位置することとなる。
図10および図11に示すように、駆動伝達装置100は、回転抵抗部材としての板バネ200をさらに備えている。また、画像形成装置1は、ギヤカバー300と、アイドルギヤ133を回転可能に支持するシャフト400と、板バネ200をシャフト400に固定するためのネジ500とをさらに備えている。
図4に示すように、アイドルギヤ133(133A,133B)は、大径ギヤ133Lと、大径ギヤ133Lと一体に回転する小径ギヤ133Sとを有する2段ギヤである。アイドルギヤ133Aは、大径ギヤ133LがYMCクラッチ140Aの小径ギヤ140S(図3参照)と直接噛み合っており、小径ギヤ133Sがアイドルギヤ134と直接噛み合っている。また、アイドルギヤ133Bは、大径ギヤ133LがKクラッチ140Kの小径ギヤ140S(図3参照)と直接噛み合っており、小径ギヤ133Sがアイドルギヤ137と直接噛み合っている。大径ギヤ133Lは、クラッチ140A,140Kの小径ギヤ140Sよりも歯数が多いギヤであり、小径ギヤ133Sは、大径ギヤ133Lよりも歯数が少ないギヤである。
本実施形態においては、クラッチ140A,140Kの大径ギヤ140Lが「第1ギヤ」に相当し、小径ギヤ140Sが「第2ギヤ」に相当する。また、アイドルギヤ133が「第1アイドルギヤ」に相当する。また、アイドルギヤ133A,134,135,136およびギヤ部150Gを有するカム150Y,150Mが、YMCクラッチ140Aの小径ギヤ140Sからカム150Y,150M,150Cに駆動力を伝達する「ギヤ列」を構成している。また、アイドルギヤ133B,137が、Kクラッチ140Kの小径ギヤ140Sからカム150Kに駆動力を伝達する「ギヤ列」を構成している。すなわち、ギヤ列は、「第1アイドルギヤ」を含む。
図11に示すように、アイドルギヤ133は、リブ133Rを有している。リブ133Rは、大径ギヤ133Lの側面からアイドルギヤ133の回転軸線方向に突出する円環状のリブである。リブ133Rは、大径ギヤ133Lの側面から小径ギヤ133Sとは反対側に突出している。
板バネ200は、アイドルギヤ133をアイドルギヤ133の回転軸線方向に押圧して、アイドルギヤ133に回転抵抗を与える部材である。板バネ200は、金属板からなり、被固定部210と、複数の押圧部220と、複数のカバー係合部230とを有している。
被固定部210は、ネジ500によってシャフト400に固定される部分であり、中央に貫通孔211を有している。シャフト400は、一端が板金からなる第1プレート101(図13参照)にかしめ固定されている。シャフト400は、他端にネジ500がねじ込まれるネジ穴410を有している。
押圧部220は、アイドルギヤ133を押圧する部分であり、被固定部210から延びている。図12に示すように、複数の押圧部220は、アイドルギヤ133の回転中心133Cに対して対称に配置されている。本実施形態においては、押圧部220は、2つ設けられ、一方の押圧部220が、被固定部210から他方の押圧部220とは反対側に向けて延びている。
図13に示すように、板バネ200は、アイドルギヤ133を回転可能に支持するシャフト400に固定された状態において、各押圧部220がアイドルギヤ133の大径ギヤ133Lに接触して、大径ギヤ133Lをアイドルギヤ133の回転軸線方向、具体的には、図13における下方に向けて押圧する。さらに説明すると、板バネ200は、各押圧部220が大径ギヤ133Lの側面に設けられたリブ133Rに接触して、リブ133Rをアイドルギヤ133の回転軸線方向に押圧する。
図12に戻り、板バネ200は、押圧部220がアイドルギヤ133を押圧する位置は、アイドルギヤ133の回転中心133Cまでの距離D1よりも、アイドルギヤ133の外周までの距離D2の方が小さくなっている。すなわち、板バネ200は、アイドルギヤ133の回転中心133Cよりも、アイドルギヤ133の外周に近い位置でアイドルギヤ133を押圧している。さらに説明すると、板バネ200は、アイドルギヤ133の径方向において、小径ギヤ133Sよりも外側でアイドルギヤ133(大径ギヤ133L)を押圧している。
押圧部220は、アイドルギヤ133に向けて凸となるギヤ接触部221を有している。ギヤ接触部221は、略円弧状に湾曲した断面形状を有する(図14参照)。押圧部220は、ギヤ接触部221の稜線部分でリブ133Rに接触している。ギヤ接触部221の稜線部分(二点鎖線参照)は、リブ133Rと交差するように、押圧部220が被固定部210から延びる方向に沿って延びている。このようなギヤ接触部221でリブ133Rと接触することにより、板バネ200の位置が図12の上下で多少変わったとしても、押圧部220は、リブ133Rに対して均一に接触することができ、アイドルギヤ133に均一に荷重をかけることができる。
カバー係合部230は、ギヤカバー300に対して位置決めされる部分であり、被固定部210から押圧部220とは異なる方向に延びている。詳しくは、カバー係合部230は、被固定部210から、押圧部220が延びる方向と略直交する方向に延びている。複数のカバー係合部230は、アイドルギヤ133の回転中心133Cに対して対称に配置されている。本実施形態においては、カバー係合部230は、2つ設けられ、一方のカバー係合部230が、被固定部210から他方のカバー係合部230とは反対側に向けて延びている。
本実施形態において、2つの押圧部220と2つのカバー係合部230は、回転中心133Cを中心とした円周上に交互に、かつ、略等間隔に配置されている。押圧部220は、カバー係合部230よりも長く、先端が大径ギヤ133Lの外周よりも外側に位置する。一方、カバー係合部230は、アイドルギヤ133の径方向において、大径ギヤ133Lの外周の内側に位置する。
一方のカバー係合部230は、貫通した第1係合孔231を有し、他方のカバー係合部230は、貫通した第2係合孔232を有している。第1係合孔231は、略円形状に形成され、第2係合孔232は、カバー係合部230が延びる方向に長い略長円形状に形成されている。
図10に示すように、ギヤカバー300は、第2ギヤ列100C(図3参照)を構成するギヤを覆う部材であり、樹脂からなる。ギヤカバー300は、第1プレート101に固定されている。ギヤカバー300は、クラッチ140A,140Kを覆う2つのクラッチカバー部310と、アイドルギヤ133を覆う2つのギヤカバー部320を有している。また、図14に示すように、ギヤカバー300は、貫通穴330と、位置決め部340とを有している。
貫通穴330は、板バネ200の被固定部210と押圧部220が入る略矩形の穴であり、ギヤカバー部320を構成する壁に貫通した状態で形成されている。
位置決め部340は、ギヤカバー300の外側の面に設けられている。位置決め部340は、貫通穴330を挟むように、貫通穴330の長手方向における中央部の両側に1つずつ設けられている。各位置決め部340は、ギヤカバー部320の外表面に対して凹む形状の凹部341と、凹部341の底面から突出する位置決め凸部342とを有している。位置決め凸部342には、カバー係合部230の係合孔231,232が係合する。
板バネ200は、係合孔231,232が位置決め凸部342に係合した状態で、カバー係合部230が凹部341内に配置される。板バネ200は、2つの係合孔231,232が対応する位置決め凸部342に係合することで回転が規制されるとともに、アイドルギヤ133やギヤカバー300に対する位置が決められる。板バネ200は、第2係合孔232が略長円形状に形成されていることで、樹脂製のギヤカバー300が熱膨張した場合の影響を吸収することができるようになっている。
図13に示すように、ネジ500は、頭部510と、外周面にネジ山が形成された軸部520とを有している。ネジ500は、軸部520が板バネ200の被固定部210に形成された貫通孔211に通されてシャフト400のネジ穴410にねじ込まれている。これにより、板バネ200は、ネジ500によってシャフト400に固定されている。ネジ500は、頭部510とシャフト400との間で板バネ200の被固定部210を挟んだ状態で板バネ200をシャフト400に対して固定している。
図11および図14に示すように、板バネ200を組み付ける場合には、まず、アイドルギヤ133を含む第2ギヤ列100Cを構成するギヤを第1プレート101等に組み付ける。アイドルギヤ133については、第1プレート101に固定されたシャフト400に係合させることで第1プレート101に組み付ける。次に、ギヤカバー300を第2ギヤ列100Cを構成するギヤに被せるように配置し、ギヤカバー300を第1プレート101に固定する。
そして、板バネ200の係合孔231,232をギヤカバー300に形成された位置決め凸部342に係合させてカバー係合部230を凹部341内に配置する。その後、ネジ500の軸部520を被固定部210の貫通孔211に通してシャフト400のネジ穴410にねじ込むことで、板バネ200を組み付けることができる。
図13に示すように、板バネ200がネジ500によってシャフト400に固定されると、各押圧部220がアイドルギヤ133のリブ133Rに接触して押し上げられる。板バネ200は、押圧部220の復元力によってアイドルギヤ133のリブ133Rを押圧する。これにより、板バネ200は、アイドルギヤ133をアイドルギヤ133の回転軸線方向に押圧し、アイドルギヤ133に回転抵抗を与える。
なお、以上では、アイドルギヤ133Aを押圧する板バネ200とその周辺の構成について説明したが、アイドルギヤ133Bを押圧する板バネ200(図10参照)とその周辺の構成も同様であるので、当該構成についての詳細な説明は省略する。
以上説明した本実施形態によれば、クラッチ140A,140Kが遮断状態のときに、板バネ200によりアイドルギヤ133が回転するのを抑制することができるので、クラッチ140A,140Kの空転トルクによりカム150が動くのを抑制することができる。そして、このとき、板バネ200がアイドルギヤ133をアイドルギヤ133の回転軸線方向に押圧するので、例えば、回転抵抗部材が第1アイドルギヤを第1アイドルギヤの径方向に押圧する場合と比較して、小さな荷重でアイドルギヤ133に必要な回転抵抗を与えることができる。
また、アイドルギヤ133がクラッチ140A,140Kの小径ギヤ140Sと直接噛み合うギヤであり、小径ギヤ140Sとアイドルギヤ133の間に減速するための他のギヤがないことで、他のギヤがある場合と比較して、小径ギヤ140Sからアイドルギヤ133までの減速比を最も小さくすることができる。これにより、小径ギヤ140Sとアイドルギヤ133の間に他のギヤがある場合のアイドルギヤ133を板バネ200で押圧する場合と比較して、小さな荷重でアイドルギヤ133や小径ギヤ140Sに必要な回転抵抗を与えることができる。
また、回転抵抗部材が板バネ200であるので、モータ3の回転方向の切り替えによってアイドルギヤ133の回転方向が切り替わっても、例えば、コイルバネのような巻き締まりや巻き緩みが発生しないので、アイドルギヤ133に均一に荷重をかけることができる。これにより、アイドルギヤ133の回転方向に関わらず、アイドルギヤ133に均一に回転抵抗を与えることができる。
また、板バネ200がアイドルギヤ133を押圧する位置が、アイドルギヤ133の回転中心133Cまでの距離D1よりも、アイドルギヤ133の外周までの距離D2の方が小さいので、小さな荷重でアイドルギヤ133に必要な回転抵抗を与えることができる。
特に本実施形態では、クラッチ140A,140Kの小径ギヤ140Sや小径ギヤ133Sよりも径が大きい大径ギヤ133Lを板バネ200で押圧するので、板バネ200の、アイドルギヤ133を押圧する位置が、アイドルギヤ133の回転中心133Cからより遠い位置に位置することになる。これにより、より小さな荷重でアイドルギヤ133に必要な回転抵抗を与えることができる。
また、板バネ200が環状のリブ133Rを押圧するので、回転するアイドルギヤ133に均一に荷重をかけることができる。これにより、アイドルギヤ133に均一に回転抵抗を与えることができる。
また、画像形成装置1は、アイドルギヤ133を組み付け、ギヤカバー300を組み付けた後、板バネ200を組み付けることができる。これにより、ギヤカバー300を組み付ける際には板バネ200の反力がかからないため、組立性を向上させることができる。
また、ネジ500が頭部510とシャフト400との間で板バネ200を挟んだ状態で板バネ200をシャフト400に対して固定するので、板バネ200を固定するネジ500の頭部510によって板バネ200の反力を受けることができる。これにより、部品点数の削減を図ることができる。
また、複数の押圧部220がアイドルギヤ133の回転中心133Cに対して対称に配置されているので、アイドルギヤ133に均一に荷重をかけることができる。これにより、アイドルギヤ133に均一に回転抵抗を与えることができる。
以上に発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。
例えば、第1アイドルギヤを含むギヤ列を構成するギヤの数は、任意である。
また、前記実施形態では、ギヤカバー300が第2ギヤ列100Cを構成する略すべてのギヤを覆う構成であったが、これに限定されず、一部のギヤを覆う構成であってもよい。さらに言えば、ギヤカバーは、少なくとも第1アイドルギヤを覆う構成であればよい。
また、前記実施形態では、板バネ200が2つの押圧部220を有していたが、これに限定されず、板バネは、3つ以上の押圧部を有していてもよい。この場合でも、複数の押圧部は、第1アイドルギヤの回転中心に対して対称に配置されていることが望ましい。また、板バネは、押圧部を1つだけ有する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、モータからの駆動力が伝達されることで駆動する被駆動体としてカム150を例示したが、これに限定されず、被駆動体は、例えば、感光ドラムであってもよい。また、被駆動体は、現像ローラや、現像ローラにトナーを供給するための供給ローラ、感光ドラムを帯電させるための帯電ローラ、感光ドラムから転写残トナーを回収するためのクリーニングローラ、シートをシートトレイからピックアップするための給紙ローラ(ピックアップローラ)、シートを搬送するためのシート搬送ローラ等のローラ類であってもよい。また、被駆動体は、カム150のように、ローラ以外の部材であってもよい。
また、前記実施形態では、板バネ200がアイドルギヤ133に形成された環状のリブ133Rを押圧する構成であったが、これに限定されず、例えば、リブが形成されていない、第1アイドルギヤの側面を押圧する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、板バネ200がアイドルギヤ133の大径ギヤ133Lを押圧する構成であったが、これに限定されず、小径ギヤ133Sを押圧する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、回転抵抗部材が板バネ200である構成を例示したが、これに限定されず、回転抵抗部材は、例えば、コイルバネ等であってもよい。
また、前記実施形態では、アイドルギヤ133(第1アイドルギヤ)がクラッチ140A,140Kの小径ギヤ140S(第2ギヤ)と直接噛み合うギヤであったが、これに限定されず、第2ギヤと第1アイドルギヤの間に他のギヤがあってもよい。
また、前記実施形態では、4色のトナーを用いた画像を形成可能な画像形成装置1を例示したが、例えば、2色や3色、または、5色以上のトナーを用いた画像を形成可能な画像形成装置であってもよい。また、1色のトナーのみを用いて画像を形成する画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、複合機やコピー機等であってもよい。
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、適宜組み合わせて実施することが可能である。