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JP2021098805A - 硬化性樹脂組成物、および硬化膜 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、および硬化膜 Download PDF

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JP2021098805A JP2019231207A JP2019231207A JP2021098805A JP 2021098805 A JP2021098805 A JP 2021098805A JP 2019231207 A JP2019231207 A JP 2019231207A JP 2019231207 A JP2019231207 A JP 2019231207A JP 2021098805 A JP2021098805 A JP 2021098805A
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Abstract

【課題】 本発明は、低温加熱で密着性が優れ、貯蔵安定性も優れる硬化性樹脂組成物、および硬化膜の提供を目的とする。
【解決手段】 塩基性樹脂(A)と、アルカリ可溶性樹脂(B)と、光重合性単量体(C)と、光重合開始剤(D)とを含み、有機顔料およびカーボンブラックを含まない、硬化性樹脂組成物。なお、塩基性樹脂(A)のアミン価が30〜350mgKOH/gであることが好ましい。また、アルカリ可溶性樹脂(B)酸価は、30〜130mgKOH/gであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルタ等の上層または下層に形成する被膜形成に使用する硬化性樹脂組成物に関する。
近年、携帯情報端末などの電子機器において、自発光素子である有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)を用いた表示装置の開発・量産化が進んでいる。また、カメラ付き携帯電話の普及にともない、固体撮像素子の需要が伸びている。これらのキーデバイスとしてカラーフィルタが使用されている。
これらのデバイスでは、カラーフィルタの劣化や損傷を防止するための保護膜(オーバーコート膜)や、カラーフィルタを設ける上下層の素子表面を平坦化するための平坦化膜などが設けられている。例えば、特許文献1では、シランカップリング剤、アルカリ可溶性樹脂、2官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物、および光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物が開示されている。
特開2015−030732号公報
硬化性樹脂組成物は、耐熱性が低く高温で加工できないデバイスに使用する場合、80℃以下の低温で被膜を形成することが多い。しかし、従来の硬化性樹脂組成物が含むシランカップリング剤は、加熱温度が低くなると脱水反応が進行しにくくなるため所望の密着性が得にくい問題があった。また、シランカップリング剤は組成物中の水分により反応しやすく、組成物の貯蔵安定性を低下させる問題があった。
本発明は、低温加熱での密着性が優れ、貯蔵安定性も優れる硬化性樹脂組成物、および硬化膜の提供を目的とする。
本発明の硬化性樹脂組成物は、塩基性樹脂(A)と、アルカリ可溶性樹脂(B)と、光重合性単量体(C)と、光重合開始剤(D)とを含み、有機顔料およびカーボンブラックを含まない。
上記の本発明により、低温加熱での密着性が優れ、貯蔵安定性も優れる硬化性樹脂組成物、および硬化膜を提供できる。
本願明細書の用語を定義する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。重合性不飽和基は、エチレン性不飽和基であり、ビニル基、(メタ)アクリロイル基等である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、塩基性樹脂(A)と、アルカリ可溶性樹脂(B)と、光重合性単量体(C)と、光重合開始剤(D)とを含み、有機顔料およびカーボンブラックを含まない。
本発明の硬化性樹脂組成物は、カラーフィルタや基材(基板ともいう)等の部材上に被膜を形成し、他の部材の密着性向上や保護のために使用されることが好ましい。
<塩基性樹脂(A)>
塩基性樹脂(A)は、塩基性官能基を有する樹脂である。硬化性樹脂組成物は、塩基性樹脂(A)を含有することで他の部材との密着性が向上するのみならず、組成物の貯蔵安定性を損なわない。なお、本明細書の硬化性樹脂組成物は、課題を解決できる範囲であれば、シランカップリング剤を配合できる。
塩基性官能基は、例えば、アミノ基、アミド基、ウレタン基、ウレア基等が挙げられる。これらの中でもアミノ基が好ましく、3級アミノ基がより好ましい。塩基性樹脂(A)の樹脂種は、例えば、アクリル樹脂、アミド樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂等が挙げられる。塩基性樹脂(A)の形状は、例えば、直鎖型、グラフト型等が挙げられる。また、塩基性樹脂(A)の重合形態は、ランダム共重合体、ブロック共重合体等が挙げられる。
塩基性樹脂(A)は、アミノ基含有アクリル樹脂が好ましい。これにより、例えば、硬化性樹脂組成物が有機溶剤を含有する場合、塩基性樹脂(A)の有機溶剤に対する相溶性が向上する。また、硬化膜の耐溶剤性が向上する。
塩基性樹脂(A)を構成する単量体は、塩基性官能基含有単量体、その他単量体が挙げられる。
塩基性官能基含有単量体は、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジルメタクリレート、テトラメチルピペリジルメタクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、又はエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、スチレン又はα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
単量体は、単独または2種類以上併用して使用できる。
塩基性樹脂(A)の市販品は、例えば、ビックケミ− ・ジャパン社製のDisperbyk−101、140、161、162、163、164、168、180、182、184、185、2000、2001、2009、2013、2020、2022、2025、2050、2055、2070、2150、2155、2163、2164またはBYK−9076、9077、Anti−Terra−U、204、日本ル−ブリゾ−ル社製のSOLSPERSE−9000、13240、13650、13940、17000、18000、20000、24000、28000、31845、32000、32500、32600、33500、34750、35200、38500等、BASFジャパン社製のEfka FA 4644、4654、4663、Efka PA 4400、4401、4403、Efka PU4063、Efka PX4300、4310、4320、4330、4340、4700、4701、4731、4732等、味の素ファインテクノ社製のアジスパ−PB821、PB822、PB824、PB881等が挙げられる。
塩基性樹脂(A)のアミン価は、30〜350mgKOH/gが好ましく、50〜150mgKOH/gがより好ましい。適度なアミン価により、密着性がより向上し、貯蔵安定性もより向上する。
塩基性樹脂(A)の重量平均分子量は5000〜20000が好ましく、8000〜15000がより好ましい。
塩基性樹脂(A)の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.01〜60質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂(B)>
本明細書の硬化性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(B)を含む。アルカリ可溶性は、硬化性樹脂組成物を下地層として使用する場合、当該下地層上に形成するカラーフィルタを作製する際のアルカリ現像工程で、非露光部のフィルタセグメントと共に下地層を除去するために現像溶解性として必要である。なお、アルカリ可溶性には、酸性基が必要である。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、厚さ2μmの被膜形成時に400〜700nmの全波長領域において透過率が80%以上の樹脂であることが好ましい。なお、透過率は、95%以上が好ましい。アルカリ可溶性樹脂(B)は、重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性感光性樹脂が好ましい。なお、アルカリ可溶性樹脂(B)は、エポキシ基やオキセタニル基等の熱硬化性基を含有できる。
アルカリ可溶性樹脂(非感光性)は、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂は、例えば、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも現像性、耐熱性、透明性が向上する面で酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体が好ましい。
アルカリ可溶性感光性樹脂は、アルカリ可溶性があり、感光性を有すれば良く、公知の樹脂を使用できるところ、以下の方法 (i) (ii)で合成した樹脂が好ましい。アルカリ可溶性感光性樹脂を使用すると光照射で3次元架橋して架橋密度が上がるため、被膜の薬品耐性が向上する。
[方法(i)]
方法(i)は、例えば、まず、エポキシ基含有単量体、およびその他単量体の重合体を合成する。次いで、前記重合体のエポキシ基に、モノカルボキシル基含有単量体を付加し、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させてアルカリ可溶性感光性樹脂を得る方法が挙げられる。なお、モノカルボキシル基含有単量体は、カルボキシル基を1有する単量体である。
エポキシ基含有単量体は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい
モノカルボキシル基含有単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられる。
多塩基酸無水物は、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。なお、多塩基酸無水物は、酸無水物を形成しないカルボキシル基を有しても良い。
その他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、又はエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類スチレン、又はα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
また、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2−ビスマレイミドエタン1,6−ビスマレイミドヘキサン、3−マレイミドプロピオン酸、6,7−メチレンジオキシ−4−メチル−3−マレイミドクマリン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオナート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチラート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9−マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類、EO変性クレゾールアクリレート、n−ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
方法(ii)は、例えば、水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、およびそれ以外の単量体を合成し重合体を作製する。次いで、前記重合体の水酸基に、イソシアネート基含有単量体のイソシアネート基を反応させてアルカリ可溶性感光性樹脂を合成する方法が挙げられる。
水酸基含有単量体は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ−バレロラクトン、ポリε−カプロラクトン、及び/又はポリ12−ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも挙げられる。これらの中でも2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、グリセロールモノ(メタ)アクリレートがより好ましい。
イソシアネート基含有単量体は、例えば、2−(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記単量体以外に使用できる単量体は、上記方法(i)で例示したその他単量体に加え、リン酸エステル基含有単量体等が挙げられる。
リン酸エステル基含有単量体は、例えば、水酸基含有単量体の水酸基に、5酸化リンやポリリン酸等のリン酸エステル化剤を反応させた化合物である。
アルカリ可溶性樹脂の合成に使用する各原料は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
アルカリ可溶性樹脂(B)の酸価は、30〜130mgKOH/gが好ましく、60〜100mgKOH/gがより好ましい。適度な酸価を有することでアルカリ現像性がより向上する。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2000〜40000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、4000〜20000がさらに好ましい。適度なMwによりアルカリ現像性がより向上する。また、Mw/Mnの値は10以下が好ましい。なお、Mnは、数平均分子量である。
アルカリ可溶性樹脂の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中に対して、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。適量含有すると被膜を容易形成できる上、良好なパターニング特性が得やすい。
<熱可塑性樹脂>
硬化性樹脂組成物は、アルカリ可溶性を有しない熱可塑性樹脂を含有できる。これにより現像性を適宜調整できる。
熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
<光重合性単量体(C)>
光重合性単量体(C)は、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーを含む。光重合性単量体(C)は、重合性不飽和基を3以上有する(メタ)アクリレートが好ましい。重合性不飽和基を3以上有する(メタ)アクリレートを使用すると硬化膜の架橋密度が向上することに加え、硬化膜の耐溶剤性が向上する。なお、重合性不飽和基数の上限は、課題を解決できる範囲であれば良く限定されないところ、強いてあげれば、10以下が好ましく、6以下がより好ましい。
重合性不飽和基を3以上有する(メタ)アクリレートは、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性単量体(C)は、重合性不飽和基を3以上有する(メタ)アクリレート以外に酸基含有単量体、ウレタン結合含有単量体、その他光重合性単量体を使用できる。
酸基含有単量体の酸基は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等が挙げられる。
酸基含有単量体は、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等が挙げられる。具体例は、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等のモノヒドロキシオリゴアクリレート又はモノヒドロキシオリゴメタクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸等のジカルボン酸類との遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸等のトリカルボン酸類と、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノヒドロキシモノアクリレート又はモノヒドロキシモノメタクリレート類との遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等が挙げられる。
(ウレタン結合含有単量体)
ウレタン結合含有単量体は、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
多官能イソシアネートは、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
その他光重合性単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
光重合性単量体(C)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
光重合性単量体(C)の配合量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、1〜90質量%が好ましく、10〜85質量%がより好ましい。適量配合すると硬化性及び現像性がより向上する。
<光重合開始剤(D)>
光重合開始剤(D)は、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリノ)フェニル]−2−(フェニルメチル)−1−ブタノン、又は2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、又は3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、又は2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、又は2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、又はエタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又はジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が挙げられる。これらの中でも、オキシムエステル系化合物が好ましい。
(オキシムエステル系化合物)
オキシムエステル系化合物は、紫外線を吸収することによってオキシムのN−O結合の解裂がおこり、イミニルラジカルとアルキロキシラジカルを生成する。これらのラジカルは更に分解することにより活性の高いラジカルを生成するため、少ない露光量でパターンを形成させることができる。硬化膜層を薄膜で塗工する場合、酸素による硬化阻害を受けやすくなるため塗膜の硬化度が低くなることがあるが、オキシムエステル系化合物は高い量子効率を持つため好適に使用される。
オキシムエステル系化合物は、特開2007−210991号公報、特開2009−179619号公報、特開2010−037223号公報、特開2010−215575号公報、特開2011−020998号公報等に記載のオキシムエステル系光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤(D)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
光重合開始剤(D)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(B)および光重合性単量体(C)の合計100質量部に対し、1〜20質量部が好ましく、2〜15質量部がより好ましい。適量配合すると光硬化性及び解像性がより向上する。
<増感剤>
硬化性樹脂組成物は、さらに増感剤を含有できる。
増感剤は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの中でもチオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体、カルバゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N−エチルカルバゾール、3−ベンゾイル−N−エチルカルバゾール、3,6−ジベンゾイル−N−エチルカルバゾール等がより好ましい。
増感剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
増感剤の含有量は、光重合開始剤(D)100質量部に対し、3〜60質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましい。適量含有すると硬化性、現像性がより向上する。
<熱硬化性化合物>
硬化性樹脂組成物は、熱硬化性化合物を含有できる。熱硬化性化合物は、低分子化合物でもよく、樹脂のような高分子量化合物でもよい。
熱硬化性化合物は、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、およびフェノール化合物が挙げられる。これらの中でもエポキシ化合物、オキセタン化合物が好ましい。
<チオール系連鎖移動剤>
硬化性樹脂組成物は、チオール系連鎖移動剤を含有できる。チオール系連鎖移動剤は、光重合開始剤と併用すると光照射後のラジカル重合の際、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生し、硬化性樹脂組成物の感度が向上する。
チオール系連鎖移動剤は、チオール基(SH基)2以上有する多官能チオールが好ましい。なお、チオール系連鎖移動剤は、SH基を4以上有することがより好ましい。官能基数が増えると被膜の表面から最深部まで光硬化し易くなる。
多官能チオールは、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの中でもエチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートが、好ましい。
チオール系連鎖移動剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
チオール系連鎖移動剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。適量含有すると光感度が向上し、被膜表面にシワが発生し難くなる。
<重合禁止剤>
硬化性樹脂組成物は、重合禁止剤を含有できる。これにより露光時にマスクの回折光による感光を防止し、良好なパターン形状が得やすくなる。
重合禁止剤は、例えば、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.01〜0.4質量%が好ましい。適量含有すると良好なパターン形状が得やすくなる。
<紫外線吸収剤>
硬化性樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、及びサリシレート系化合物等が挙げられる。なお、紫外線吸収剤は、オリゴマーやポリマーであってもよい。
ベンゾトリアゾール系化合物は、例えば、2−(5メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α, α-ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5%の2−メトキシ−1−メチルエチルアセテートと95%のベンゼンプロパン酸,3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−9側鎖及び直鎖アルキルエステルの混合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、メチル 3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−5−[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、オクチル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート、2−エチルヘキシル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネートが挙げられる。
トリアジン系化合物は、例えば、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2‐[4,6‐ビス(2,4‐ジメチルフェニル)‐1,3,5‐トリアジン‐2‐イル]‐5‐[3‐(ドデシルオキシ)‐2‐ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物、2,4−ビス「2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル」−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
サリチル酸エステル系化合物は、例えば、サリチル酸フェニル、サリチル酸p−オクチルフェニル、サリチル酸p−tertブチルフェニル等が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、光重合開始剤と紫外線吸収剤との合計100質量%中、5〜70質量%が好ましい。適量含有すると現像後の解像性がより向上する。
また、光重合開始剤と紫外線吸収剤の合計含有量は、硬化性樹脂組成物のアルカリ可溶性樹脂(B)および光重合性単量体(C)の合計100質量部に対し、1〜20質量部が好ましい。適量含有すると基板と被膜の密着性がより向上し、良好な解像性が得られる。
<酸化防止剤>
硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有できる。酸化防止剤は、硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化時より酸化による黄変を防止できる。これにより硬化膜の透明性を向上できる。
酸化防止剤は、例えば、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、及びヒドロキシルアミン系の化合物が挙げられる。なお、本明細書で酸化防止剤は、ハロゲン原子を含有しない化合物が好ましい。
これらの中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
酸化防止剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.5〜5.0質量%が好ましい。これにより透過率、および感度がより向上する。
<レベリング剤>
硬化性樹脂組成物は、レベリング剤を含有できる。これにより、被膜形成時の透明基板に対する濡れ性および被膜の乾燥性がより向上する。レベリング剤は、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
レベリング剤は、単独または2種類以上を混合して使用できる。
レベリング剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.001〜2.0質量%が好ましく、0.005〜1.0質量%がより好ましい。この範囲内であることで、硬化性樹脂組成物の塗布性と透過率とのバランスがより向上する。
<貯蔵安定剤>
硬化性樹脂組成物は、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有できる。
貯蔵安定剤は、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
貯蔵安定剤は、硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中、0.01〜1質量%程度が好ましい。
<溶剤>
硬化性樹脂組成物は、溶剤を含有できる。これにより硬化性樹脂組成物の粘度調整が容易になるため、表面が平滑な被膜を形成し易い。溶剤は、使用目的に応じて適宜選択し、適量を含有すれば良い。
溶剤は、例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも塗布性、乾燥性の面で1atmにおける沸点が120℃以上180℃以下の溶剤が好ましい。例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキシルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキシルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等がより好ましい。
溶剤は、単独または2種類以上を混合して使用できる。
<カラーフィルタ>
本明細書でカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを有することが好ましい。また、カラーフィルタは、カラーフィルタセグメントとして、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、黄色フィルタセグメントを有することができる。なお、透明基板に代えて反射基板を使用できる。透明基板は、例えば、ガラス基板が挙げられる。反射基板は、例えばアルミ電極や金属薄膜を反射面として使用する基板が挙げられる。
<硬化膜の製造方法>
硬化膜は、例えば、フォトリソグラフィー法等で作製できる。
フォトリソグラフィー法は、例えば、硬化性樹脂組成物を、基板上に、乾燥膜厚が0.05〜5μm程度になるように塗布し被膜を形成する。得られた被膜(以下、第一の被膜という)は、所定のパターンを有するマスクを通して露光(光照射)を行う。次いで、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧し現像を行い、未硬化部分を除去して所望のパターンを得る。また、露光前の第一の被膜上にさらにポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂を使用して第二の被膜(酸素遮断膜)を形成できる。これにより第一の被膜は、酸素に接しないため露光感度がより向上する。
本明細書の硬化膜は、カラーフィルタ上に保護膜として形成しても良い。
塗布装置は、例えば、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等が挙げられる。塗工に際し、乾燥工程を行うことができる。乾燥装置は、例えば、熱風オーブン、赤外線ヒーター等が挙げられる。
前記現像液は、アルカリ現像液として、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ;テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリが挙げられる。また、現像液は、消泡剤や界面活性剤を添加できる。
本明細書で硬化膜は、固体撮像素子、有機EL表示装置、量子ドット表示装置、電子ペーパー、ヘッドマウントディスプレイ等を構成する部材に使用できる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されない。また、特に断りの無い限り「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を意味する。
まず、樹脂の平均分子量、及び樹脂の酸価の測定方法の計算方法について説明する。
(樹脂の平均分子量)
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK−GEL SUPER HZM−N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
(樹脂の酸価)
樹脂溶液0.5〜1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
(塩基性樹脂のアミン価(mgKOH/g))
塩基性樹脂のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を不揮発分換算した値である。
<塩基性樹脂(A)の製造例>
(塩基性樹脂(A−1)の製造)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン(MEK)70部、n−ブチルメタクリレート80.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み窒素気流下で40℃に昇温した。塩化第一銅 1.1部を投入し、75℃まで昇温して重合を開始した。3時間重合後、重合溶液をサンプリングし、重合の不揮発分から重合収率が95%以上である事を確認し、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート20.0部、及びMEK30.0部を添加し、重合を継続した。2時間後重合溶液の不揮発分から重合収率が97%以上であるのを確認し、室温に冷却して重合を停止した。得られた樹脂溶液100部をメチルエチルケトン100部で希釈し、カチオン交換樹脂「ダイアイオン PK228LH(三菱化学社製)」60部を添加し室温で1時間攪拌し、更に、中和剤として「キョーワード500SN(協和化学工業社製)」を6部添加し30分攪拌を行った。濾過によりカチオン交換樹脂と吸着剤を取り除く事で重合触媒の残渣を取り除いた。更に、樹脂溶液を濃縮しプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換して不揮発分が40重量%の3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=8700、アミン価61mgKOH/g)(A−1)の溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−2)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素置換しながら100℃に昇温した。滴下槽にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート40部、n−ブチルメタクリレート160部、メトキシプロピルアセテート61部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=8800、アミン価=61mgKOH/g)(A−2)の溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−3)の製造)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート76.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み窒素気流下で40℃に昇温した。塩化第一銅 1.1部を投入し、75℃まで昇温して重合を開始した。3時間重合後、重合溶液をサンプリングし重合の不揮発分から重合収率が95%以上である事を確認し、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート24.0部、及びMEK30.0部を添加し、更に、重合を行った。2時間後重合溶液の不揮発分から重合収率が97%以上であるのを確認し、室温に冷却して重合を停止した。得られた樹脂溶液100部をメチルエチルケトン100部で希釈し、カチオン交換樹脂「ダイアイオン PK228LH(三菱化学社製)」60部を添加し室
温で1時間攪拌し、更に、中和剤として「キョーワード500SN(協和化学工業社製
)」を6部添加し30分攪拌を行った。濾過によりカチオン交換樹脂と吸着剤を取り除く事で重合触媒の残渣を取り除いた。更に、樹脂溶液を濃縮しプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換して不揮発分が40重量%の3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=12200、アミン価86mgKOH/g)(A−3)の溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−4)の製造)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート96.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み窒素気流下で40℃に昇温した。塩化第一銅 1.1部を投入し、75℃まで昇温して重合を開始した。3時間重合後、重合溶液をサンプリングし、重合の不揮発分から重合収率が95%以上である事を確認し、N、N−ジメチルアミエチルメタクリレート4.0部、及びメチルエチルケトン30.0部を添加し、更に、重合を行った。2時間後重合溶液の不揮発分から重合収率が97%以上であるのを確認し、室温に冷却して重合を停止した。得られた樹脂溶液100部をメチルエチルケトン100部で希釈し、カチオン交換樹脂「ダイアイオン PK228LH(三菱化学社製)」60部を添加し室温で1時間攪拌し、更に、中和剤として「キョーワード500SN(協和化学工業社製)」を6部添加し30分攪拌を行った。濾過によりカチオン交換樹脂と吸着剤を取り除く事で重合触媒の残渣を取り除いた。更に、樹脂溶液を濃縮しプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換して不揮発分が40重量%の3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=12000、アミン価14mgKOH/g)(A−4)の溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−5)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メトキシプロピルアセテート133部を仕込み、窒素置換しながら100℃に昇温した。滴下槽にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート180部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、メトキシプロピルアセテート61部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続し、3級アミノ基を有するビニル系樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=10000、アミン価330mgKOH/g)(A−5)溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−6)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)133部を仕込み、窒素置換しながら110℃に昇温した。滴下槽にジエチルアミノエチルメタクリレート177部、メチルアクリレート3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、PGMAc61部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。さらに、不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して希釈して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=9000、アミン価315mgKOH/g)(A−6)溶液を調製した。
(塩基性樹脂(A−7)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、PGMAc133部を仕込み、窒素置換しながら110℃に昇温した。滴下槽に1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレート177部、メチルアクリレート3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、PGMAc61部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。さらに、不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して希釈して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=7200、アミン価201mgKOH/g)(A−7)溶液を調製した。
(塩基性樹脂(A−8)の調整)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート30部、nーブチルメタクリレート30部、ヒドロキシエチルメタクリレート20部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、反応装置内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとして1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレート20部(日立化成工業社製、ファンクリルFA−711MM)を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。さらに、不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基を有する塩基性樹脂(Mw=5400、アミン価57mgKOH/g)(A−8)溶液を得た。
(塩基性樹脂(A−9)の調整)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート40部、nーブチルメタクリレート10部、触媒としてテトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、反応装置内を窒素置換した。次に、開始剤としてブロモイソ酪酸エチル9.3部、触媒として塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロック(Bブロック)の重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロック(Aブロック)モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート40部、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド10部を投入し、110℃で窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして不揮発分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロック(Aブロック)の重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。さらに、不揮発分が40%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、3級アミノ基および4級アンモニウム塩基を有する塩基性樹脂(Mw=20000、アミン価170mgKOH/g)(A−9)溶液を得た。
<アルカリ可溶性樹脂(B)の製造例>
(アルカリ可溶性樹脂(B−1)の製造)
撹拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えたフラスコにPGMAc150部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン10.0部、グリシジルメタクリレート32.4部、ジシクロペンタニルメタクリレート10.0部、アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸16.4部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を続けた。 さらにテトラヒドロ無水フタル酸29.4部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させ、不揮発分が40%になるようにPGMAcを添加して樹脂(B−1)溶液を調製した。重合性不飽和基を有する樹脂(B−1)の重量平均分子量は9600、酸価は79mgKOH/gであった。
(アルカリ可溶性樹脂(B−2)の製造)
撹拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えたフラスコにPGMAc150部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管より2−エチルヘキシルアクリレート33.0部、グリシジルメタクリレート28.3部、ジシクロペンタニルメタクリレート1.0部、アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸13.5部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を続けた。 さらにテトラヒドロ無水フタル酸24.2部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させ、不揮発分が40%になるようにPGMAcを添加して重合性不飽和基を有する樹脂(B−2)溶液を調製した。樹脂(B−2)の重量平均分子量は6400、酸価は36mgKOH/gであった。
(アルカリ可溶性樹脂(B−3)の製造)
撹拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えたフラスコにPGMAc145部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりジシクロペンタニルメタクリレート20.0部、メタクリル酸108.0部、ベンジルメタクリレート27.6部、アゾビスイソブチロニトリル6.0部の混合物を2時間かけて滴下し重合反応を行った。
次にフラスコ内を空気置換し、グリシジルメタクリレート125.7部にトリスジメチルアミノメチルフェノール0.9部、及びハイドロキノン0.145部を投入し、120℃で6時間反応を続けた。さらに、不揮発分が40%になるようにPGMAcを添加して重合性不飽和基を有する樹脂(B−3)溶液を調製した。樹脂(B−3)の重量平均分子量は18500、酸価は120mgKOH/gであった。
(アルカリ可溶性樹脂(B−4)の製造)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラス
コに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート153.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりメタクリル酸28.0部、ベンジルメタクリレート62.0部、ジシクロペンタニルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、樹脂(B−4)溶液を調製した。樹脂(B−4)の酸価は98mgKOH/g、重量平均分子量は17500であった。
<硬化性樹脂組成物の製造方法>
[実施例1]
(硬化性樹脂組成物(R−1))
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、孔径0.45μmのナイロン製フィルタ(日本ポール社製)で濾過して、硬化性樹脂組成物(R−1)を得た。
塩基性樹脂(A−1:不揮発分40%)溶液:0.50部
アルカリ可溶性樹脂(B−1:不揮発分40%)溶液:3.00部
光重合性単量体(C−1):6.00部
光重合開始剤(D−1):0.68部
レベリング剤(E−1:不揮発分1%):1.00部
溶剤(I−1):88.82部
[実施例2〜28、比較例1〜2]
(硬化性樹脂組成物(R−2〜R−30)の作製)
表1に記載した通りの材料種、質量に変更した以外は、実施例1と同様に行い硬化膜用成物(R−2〜R−30)をそれぞれ作製した。
Figure 2021098805
Figure 2021098805
<光重合性単量体(C)>
・(C−1)ペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物[アロニックスM450(東亞合成社製)]
・(C−2)ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物[アロニックスM402(東亞合成社製)]
・(C−3)トリメチロールプロパントリアクリレート[アロニックスM309(東亞合成社製)]
・(C−4)トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート[アロニックスM350(東亞合成社製)]
・(C−5)ペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物[アロニックスM306(東亞合成社製)]
<光重合開始剤(D)>
Figure 2021098805
・(D−6)下記(D−6−1)〜(D−6−4)の4種を同量配合した混合物
Figure 2021098805
・(D−7)下記構造の化合物
Figure 2021098805
<レベリング剤(E)>
・(E−1)東レ・ダウコーニング社製「FZ−2122」1部をPGMAc99部に溶解させた溶液
・(E−2)DIC社製「メガファックF−563」30部をPGMAc70部に溶解させた溶液
<紫外線吸収剤(F)>
・(F−1)2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン[TINUVIN326(BASFジャパン社製)]
・(F−2)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール[TINUVIN400(BASFジャパン社製)]
<重合禁止剤(G)>
・(G−1)メチルハイドロキノン
<シランカップリング剤(H)>
・(H−1)N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
[信越シリコーン シランカップリング剤KBM−603(信越化学工業社製)]
<溶剤(I)>
・(I−1)PGMAc
・(I−2)(I−2−1)〜(I−2−6)を下記質量部にて混合し、溶剤(I−2)とした。
(I−2−1)PGMAc:40部
(I−2−2)シクロヘキサノン:40部
(I−2−3)3−エトキシプロピオン酸エチル:10部
(I−2−4)プロピレングリコールモノメチルエーテル:10部
(I−2−5)シクロヘキサノールアセテート:10部
(I−2−6)ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート:10部
<硬化性樹脂組成物の評価>
得られた硬化性樹脂組成物について、解像性、アルカリ現像液耐性、基板密着性、貯蔵安定性に関する試験を下記の方法で行った。試験の結果を表2に示す。
(解像性)
硬化性樹脂組成物を厚さ200mmのシリコンウエハ基板上に、スピンコーターを用いて乾燥後の厚さが0.20μmとなるように塗布し、100℃20分乾燥して基板を得た。次に、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon社製)を使用して、365nmの波長で2000J/m2の露光を行った。露光は、10.0μm四方の正方形の遮光部を有するフォトマスクを通して行った。露光後の塗膜をTMAH2.38%(多摩化学工業製 テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液)で1分、パドル現像を行った。パドル現像後、20秒スピンシャワーにて純水でリンスを行い、スピン乾燥させた。遮光部により形成されたホールパターンを走査型電子顕微鏡(日立ハイテク社製「S−3000N」)を用いて観察し、下記基準で評価した。
◎:ホールパターンの一辺が9.5μm以上、10.0μm未満(非常に良好なレベル)
○:ホールパターンの一辺が9.0μm以上、9.5μm未満(良好なレベル)
△:ホールパターンの一辺が8.0μm以上、9.0μm未満(実用可能なレベル)
×:ホールパターンの一辺が8.0μm未満(実用には適さないレベル)
なお、以下同様に◎と〇が実用上好ましいレベル、△が実用可能なレベル、×は実用には適さないレベルである。
(アルカリ現像液耐性)
硬化性樹脂組成物を縦100mm×横100mm・0.7mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が0.20μmとなるように回転塗工し、100℃で20分乾燥した。次に、得られた被膜に対して、400μm四方の正方パターンマスクパターンを配列したフォトマスクを介してi線の照度30mW/cm2の超高圧水銀灯にて2000mJ/cm2の露光を行った。 パターン露光された被膜に対して、TMAH2.38%を用いて、未露光部を現像した後、純水にて水洗を行なった。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、基板を自然乾燥させ、100℃で20分間、ホットプレートでポストベーク処理し、ガラス基板上に硬化膜のパターンを形成した。ガラス基板のパターン形成された部分の膜厚を測定した。塗膜の膜厚は、Dektak3030(日本真空技術社製)を用いて行った。その後、TMAH2.38%に10分間浸漬し、再び膜厚を測定し、膜厚変化を評価した。評価のランクは次の通りである。
◎:膜厚変化が0.5%未満
〇:膜厚変化が0.5%以上、1.0%未満
△:膜厚変化が1.0%以上、5.0%未満
×:膜厚変化が5.0%以上
(基板密着性)
硬化性樹脂組成物を縦100mm×横100mm・0.7mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が0.20μmとなるように回転塗工し、120℃で20分乾燥した。次に、乾燥後の塗膜に対して、6μmの正方パターンマスクパターンを配列したフォトマスクを介してi線の照度30mW/cm2の超高圧水銀灯にて2000mJ/cm2の露光を行った。 パターン露光された塗膜は、TMAH2.38%を用いて、未露光部を現像した後、純水にて水洗を行なった。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、基板を自然乾燥させ、ガラス基板上に硬化膜のパターンを形成した。光学顕微鏡を用いて観察し、密着性を評価した。評価基準は次の通りである。次に、乾燥温度を100℃、および70℃に変えた以外は上記同様に試験を行い同様に評価した。
◎:パターンの剥がれがない
〇:1〜5%のパターンが剥がれた
△:6〜15%のパターンが剥がれた
×:16%以上のパターンが剥がれた
(貯蔵安定性)
硬化性樹脂組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を測定した。得られた初期粘度及び経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出し、貯蔵安定性を下記基準で評価した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]−[経時粘度])/[初期粘度]|×100
測定条件は、E型粘度計(東機産業社製「TV−25型粘度計」)を用いて、25℃、ロータNo.1、測定時間3分、回転数20rpmで測定した。
◎:変化率3%未満
〇:変化率3%以上5%未満
△:変化率5%以上10%未満
×:変化率10%以上
Figure 2021098805

Claims (6)

  1. 塩基性樹脂(A)と、アルカリ可溶性樹脂(B)と、光重合性単量体(C)と、光重合開始剤(D)とを含み、有機顔料およびカーボンブラックを含まない、硬化性樹脂組成物。
  2. 塩基性樹脂(A)のアミン価が30〜350mgKOH/gである、請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. アルカリ可溶性樹脂(B)酸価が30〜130mgKOH/gである、請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 光重合性単量体(C)が、重合性不飽和基を3以上有する(メタ)アクリレートである、請求項1〜3いずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 光重合開始剤(D)がオキシムエステル化合物を含む、請求項1〜4いずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物から形成されてなる、硬化膜。
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