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JP2021092671A - 画像形成装置、基準値出力方法及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、基準値出力方法及びプログラム Download PDF

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JP2021092671A
JP2021092671A JP2019223479A JP2019223479A JP2021092671A JP 2021092671 A JP2021092671 A JP 2021092671A JP 2019223479 A JP2019223479 A JP 2019223479A JP 2019223479 A JP2019223479 A JP 2019223479A JP 2021092671 A JP2021092671 A JP 2021092671A
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繁喜 内貴
Shigeki Uchiki
繁喜 内貴
廣田 創
So Hirota
創 廣田
裕紀 赤司
Hironori Akashi
裕紀 赤司
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】現像器ユニットのコストを上昇させることなく、しかも画像形成装置が外部機器との通信を行わなくても、トナー濃度センサーの出力値を補正するための基準値を適切に設定できるようにする。【解決手段】内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサー46が実装された現像器ユニット23を着脱可能な画像形成装置1は、現像器ユニット23が装着されたとき、現像器ユニット23を初期動作させることでトナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53を取得する基準値取得部62と、基準値取得部62によって取得された基準値53を視認可能な態様で出力する基準値出力部63と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置、基準値出力方法及びプログラムに関し、特に画像形成装置に装着される現像器ユニットに実装されているトナー濃度センサーの出力値を補正するための技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置に装着される現像器ユニットには、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤が充填されている。現像器ユニットは、感光体ドラムなどの像担持体に形成される静電潜像にその現像剤を付与することにより、静電潜像を顕像化してトナー像を形成する。
現像器ユニットにおける現像剤のトナー濃度が低下すると、トナー像が薄くなり、画質低下の要因となる。また、現像器ユニットにおける現像剤のトナー濃度が上昇すると、画像形成装置の内部でトナーによる噴煙が発生する可能性があり、装置内部を破損するおそれがある。そのため、現像器ユニットは、内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサーを備えている。そして画像形成装置は、そのトナー濃度センサーによって検出されるトナー濃度に基づき、トナーボトルから現像器ユニットに対するトナー補給制御を行い、現像器ユニット内の現像剤のトナー濃度を一定の状態に維持するようにしている。
しかしながら、トナー濃度センサーには個体差があると共に、現像器ユニットに対する取り付け位置にも一定範囲内でばらつきが生じることがある。そのため、トナー濃度センサーの出力値であるトナー濃度には一定の誤差が含まれることになる。現像器ユニットに対するトナー補給制御を高精度に行うためには、この誤差を補正することが必要となる。
トナー濃度センサーの出力値を補正するため、例えば、新品の現像器ユニットが使用される前に、現像剤が十分に撹拌されている状態でトナー濃度センサーの出力値を測定することにより、補正のための基準値を取得することが行われる。つまり、新品で未使用状態の現像器ユニットには、工場出荷時に所定のトナー濃度の現像剤が充填されていることから、その状態の現像剤のトナー濃度を測定することにより、トナー濃度センサーの出力値が標準値に対してどの程度の誤差を含んでいるかを把握することができるのである。そのため、未使用状態で取得した基準値を用いてトナー濃度センサーの出力値を補正することにより、現像器ユニットに対するトナー補給制御を高精度に行うことができるようになる。
一方、上記のような現像器ユニットは、画像形成装置に対する消耗品であるため、所定の寿命期間が経過すると、交換の対象となる。このとき、例えばオフィスのように複数の画像形成装置が設置されている場合には、利用頻度の低い画像形成装置に装着されている現像器ユニットを取り出して、利用頻度の高い画像形成装置に再装着して使用されることもある。そのような場合、画像形成装置に装着される現像器ユニットは、未使用状態の新品ではないため、画像形成装置に装着されたタイミングで適切な基準値を取得することができない。
従来、新品でない現像器ユニットが装着された場合であっても、画像形成装置が適切な基準値を取得できるようにするため、例えば現像器ユニットにメモリを搭載し、そのメモリに補正のための基準値を記憶させておくことが提案されている(例えば特許文献1,2)。
また、この種の画像形成装置は、ネットワークに接続され、外部機器と通信を行うことが可能である。そのため、画像形成装置は、装置本体に装着された現像器ユニットに対応する適切な基準値を外部機器から取得することも考えられる。
特開2000−56554号公報 特開2000−56638号公報
しかしながら、現像器ユニットにメモリを搭載して基準値を記憶させておく場合、現像器ユニットのコストが上昇するという問題がある。
また、画像形成装置が外部機器と通信を行うことによって基準値を取得する構成の場合、例えば金融機関のようにセキュリティ管理が厳しく、外部機器との通信が禁止されている環境では利用することができないという問題がある。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、コストを上昇させることなく、しかも外部機器との通信を行わなくても、トナー濃度センサーの出力値を補正するための基準値を適切に設定できるようにした画像形成装置、基準値出力方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置であって、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得手段と、前記基準値取得手段によって取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力手段と、を備えることを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1の画像形成装置において、前記基準値出力手段は、前記基準値をシートに印刷して記録した状態で出力することを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項2の画像形成装置において、印刷のためのシートを収容するシート収容手段、を更に備え、前記基準値取得手段は、前記シート収容手段にシートが収容されている場合に前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、前記現像器ユニットは、筐体の外面に、前記基準値が記録されたシートを取り付け可能な取付部を有することを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項4の画像形成装置において、前記取付部には、前記基準値が記録されたシートを挿入した状態で保持するシート保持部が設けられることを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかの画像形成装置において、前記基準値出力手段は、前記基準値を、所定の表示手段に表示させることを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットを初期動作させるとき、印刷時に適用される複数のシステム速度のそれぞれに応じた速度で前記現像器ユニットを動作させ、前記複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値を取得し、前記基準値出力手段は、前記複数の基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、前記基準値出力手段によって前記基準値が出力された後、前記基準値を前記現像器ユニットの筐体に付すべきことを案内する第1案内手段、を更に備えることを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットが新品であるか否かを判定し、新品であると判定した場合に、前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項9の画像形成装置において、前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットが新品でないと判定した場合、ユーザー(サービスマンを含む)によって入力される情報に基づいて前記基準値を取得することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項10の画像形成装置において、前記基準値取得手段によって前記現像器ユニットが新品でないと判定された場合、前記現像器ユニットの前記基準値に対応する情報を入力すべきことを案内する第2案内手段、を更に備えることを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11のいずれかの画像形成装置において、前記現像器ユニットが取り外されたとき、前記基準値が前記現像器ユニットの筐体に付されているか否かをユーザー(サービスマンを含む)に確認する確認手段、を更に備え、前記基準値出力手段は、前記確認手段によって前記現像器ユニットの筐体に前記基準値が付されていないことが確認された場合、前記現像器ユニットに実装されている前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための前記基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする構成である。
請求項13に係る発明は、内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置において、前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を出力する基準値出力方法であって、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得ステップと、前記基準値取得ステップにおいて取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力ステップと、を有することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置において実行されるプログラムであって、前記画像形成装置に、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得ステップと、前記基準値取得ステップにおいて取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力ステップと、を実行させることを特徴とする構成である。
請求項15に係る発明は、請求項14のプログラムにおいて、前記基準値出力ステップは、前記基準値をシートに印刷して記録した状態で出力することを特徴とする構成である。
請求項16に係る発明は、請求項15のプログラムにおいて、前記画像形成装置は、印刷のためのシートを収容するシート収容手段、を備えており、前記基準値取得ステップは、前記シート収容手段にシートが収容されている場合に前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする構成である。
請求項17に係る発明は、請求項14乃至16のいずれかのプログラムにおいて、前記基準値出力ステップは、前記基準値を、所定の表示手段に表示させることを特徴とする構成である。
請求項18に係る発明は、請求項14乃至17のいずれかのプログラムにおいて、前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットを初期動作させるとき、印刷時に適用される複数のシステム速度のそれぞれに応じた速度で前記現像器ユニットを動作させ、前記複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値を取得し、前記基準値出力ステップは、前記複数の基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする構成である。
請求項19に係る発明は、請求項14乃至18のいずれかのプログラムにおいて、前記画像形成装置に、前記基準値出力ステップによって前記基準値が出力された後、前記基準値を前記現像器ユニットの筐体に付すべきことを案内する第1案内ステップ、を更に実行させることを特徴とする構成である。
請求項20に係る発明は、請求項14乃至19のいずれかのプログラムにおいて、前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットが新品であるか否かを判定し、新品であると判定した場合に、前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする構成である。
請求項21に係る発明は、請求項20のプログラムにおいて、前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットが新品でないと判定した場合、ユーザー(サービスマンを含む)によって入力される情報に基づいて前記基準値を取得することを特徴とする構成である。
請求項22に係る発明は、請求項21のプログラムにおいて、前記画像形成装置に、前記基準値取得ステップにおいて前記現像器ユニットが新品でないと判定された場合、前記現像器ユニットの前記基準値に対応する情報を入力すべきことを案内する第2案内ステップ、を更に実行させることを特徴とする構成である。
請求項23に係る発明は、請求項14乃至22のいずれかのプログラムにおいて、前記画像形成装置に、前記現像器ユニットが取り外されたとき、前記基準値が前記現像器ユニットの筐体に付されているか否かをユーザー(サービスマンを含む)に確認する確認ステップ、を更に実行させ、前記基準値出力ステップは、前記確認ステップにおいて前記現像器ユニットの筐体に前記基準値が付されていないことが確認された場合、前記現像器ユニットに実装されている前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための前記基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする構成である。
本発明によれば、現像器ユニットのコストを上昇させることなく、しかも画像形成装置が外部機器との通信を行わなくても、トナー濃度センサーの出力値を補正するための基準値を適切に設定することが可能となる。
画像形成装置の一構成例を示す概念図である。 現像器ユニットの一構成例を示す断面図である。 トナー濃度センサーの出力特性を示す図である。 画像形成装置のコントローラによる制御機構の一例を示すブロック図である。 コントローラによる処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1の基準値取得処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 基準値取得処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 基準値出力処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 基準値が印刷されたシートの例を示す図である。 現像器ユニットの外観構成の一例を示す図である。 第1案内画面の一例を示す図である。 第2の基準値取得処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2案内画面の一例を示す図である。 基準値確認処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 基準値出力処理の別の処理手順の一例を示すフローチャートである。 基準値を表示する画面の例を示す図である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置1の一構成例を示す概念図である。この画像形成装置1は、電子写真方式で印刷用紙などのシート9に画像形成を行って出力するプリンタであって、タンデム方式でカラー画像を形成することが可能な装置である。画像形成装置1は、装置本体1aの内部に、プリンタ部の機能として、搬送部2と、画像形成部3と、定着部4とを備えており、下部の給紙カセット8に収容されているシート9を1枚ずつ搬送し、そのシート9にカラー画像又はモノクロ画像を形成して上部の排出口5から排紙トレイ6上にシート9を排出する構成である。また画像形成装置1は、装置本体1aの内部に、コントローラ7を備えている。コントローラ7は、搬送部2、画像形成部3及び定着部4といった各部の動作を制御する。また、コントローラ7は、後述するように、現像器ユニット23に充填されている現像剤のトナー濃度を制御する。
搬送部2は、給紙カセット8と、ピックアップローラー10と、給紙部11と、搬送路12と、レジスト部13と、二次転写ローラー14とを有している。給紙カセット8は、シート9の束を収容する容器(シート収容手段)である。ピックアップローラー10は、給紙カセット8に収容されているシート9の束の最上部にあるシート9を取り出して給紙部11へ送り出す。ただし、ピックアップローラー10は、複数枚のシート9を給紙カセット8の下流側に送り出すことがある。給紙部11は、ピックアップローラー10によって送り出される1枚又は複数枚のシート9のうちから最上部に位置する1枚のシート9だけを抜き出して下流側の搬送路12へ供給する。
搬送路12は、シート9を矢印F2方向へ搬送するための経路である。搬送路12を搬送されるシート9は、レジスト部13において斜行補正が施される。レジスト部13は、一対のローラーを備えて構成され、画像形成部3によって形成されるトナー像が二次転写ローラー14の位置へ移動してくるタイミングに合わせて一対のローラーが駆動されることにより、斜行補正を施したシート9を二次転写ローラー14の位置へ搬送する。シート9は、二次転写ローラー14の位置を通過するときに画像形成部3において形成されたトナー像が転写され、その後、定着部4を通過する際に紙面に転写されたトナー像の定着処理が施される。定着部4は、搬送されるシート9に対して加熱処理及び加圧処理を施すことによってトナー像をシート9に定着させる。その後、シート9は、排出口5から排紙トレイ6上へ排出される。
画像形成部3は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のトナー像を形成し、二次転写ローラー14の位置を通過するシート9に対してそれら4色のトナー像を同時に転写することが可能な構成である。画像形成部3は、各色に対応する複数のトナーボトル19(19Y,19M,19C,19K)と、各色に対応する複数の画像形成ユニット20(20Y,20M,20C,20K)と、各色に対応する複数の露光部25(25Y,25M,25C,25K)と、転写ユニット30とを備えている。
転写ユニット30は、所定間隔を隔てて配置される一対のローラー31,32と、無端ベルトによって構成され、一対のローラー31,32に掛架された状態に配置される中間転写ベルト33と、中間転写ベルト33の内側において各画像形成ユニット20に対向する位置に配置される複数の一次転写ローラー34(34Y,34M,34C,34K)と、中間転写ベルト33の表面に残留するトナーを除去するためのクリーニング部35とを有し、これらが一体的に組み付けられたユニットである。
一対のローラー31,32のうち、一方のローラー31は、装置本体1aの内部に設けられる駆動軸に装着されて回転する駆動ローラーであり、駆動軸が回転駆動されることによって中間転写ベルト33を矢印F1方向へ循環移動させる。他方のローラー32は、装置本体1aの内部に設けられる従動軸に装着され、中間転写ベルト33の循環移動に伴い、従動回転する。これら一対のローラー31,32は、中間転写ベルト33に対して一定のテンションを付与した状態で装置本体1aの内部において所定間隔離れた位置に設置される。ローラー31は、駆動軸に装着されることにより、二次転写ローラー14に対向する位置に設置され、二次転写ローラー14との間に中間転写ベルト33を挟み込んだ状態で中間転写ベルト33に押圧力を付与している。そしてローラー31は、レジスト部13から搬送されるシート9を中間転写ベルト33と二次転写ローラー14との間に挟み込んで押圧することにより、中間転写ベルト33の表面に一次転写されるトナー像をシート9に二次転写させる。
クリーニング部35は、ローラー32に対向する位置おいて中間転写ベルト33の表面に接触する状態に保持され、矢印F1方向に循環移動する中間転写ベルト33の表面に残留しているトナーを除去する。
各色に対応する画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、転写ユニット30の下方位置に設けられており、各色に対応する露光部25Y,25M,25C,25Kは各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの更に下方位置に設けられている。トナーボトル19Y,19M,19C,19Kは、転写ユニット30の上部に配置され、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kに対して各色のトナーを含む現像剤を供給する。
各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、画像形成装置1の装置本体1aに対して着脱可能である。これら画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、同様の構成を有しており、使用するトナーの色が異なるだけである。すなわち、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、感光体ドラムとして構成される像担持体21と、像担持体21の周囲に配置される、帯電部22と、現像器ユニット23と、クリーニングブレード24とを備えている。尚、以下において、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを区別する必要がないときには、それらを総称して画像形成ユニット20と呼ぶことがある。
像担持体21は、ドラム表面に感光層を有しており、例えば転写ユニット30の一次転写ローラー34による転写圧が付与された中間転写ベルト33と接触した状態で右回り方向(時計回り方向)に回転する。その回転方向に沿って像担持体21の周囲には、クリーニングブレード24と、帯電部22と、現像器ユニット23とが配置されている。帯電部22は、像担持体21の表面に接する帯電ローラーを備えて構成され、像担持体21の表面を所定電荷に帯電させる。露光部25は、帯電部22によって帯電した感光層を画像データに基づいて露光することにより、像担持体21の表面に静電潜像を形成する。現像器ユニット23は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤が内部に充填されており、その現像剤を像担持体21の表面に供給し、静電潜像をトナーで顕像化させることにより像担持体21の表面にトナー像を形成する。像担持体21に形成されたトナー像は、中間転写ベルト33と接触する位置で中間転写ベルト33に一次転写される。一次転写ローラー34には、像担持体21の表面に形成される帯電したトナー像と逆極性となるバイアス電圧が印加されており、静電気力によって像担持体21の表面に形成されているトナー像を中間転写ベルト33に一次転写させることができる。
各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、それぞれの一次転写ローラー34Y,34M,34C,34Kと協働しながら、矢印F1方向に循環移動する中間転写ベルト33に対して各色のトナー像を順次重畳させながら一次転写していく。したがって、中間転写ベルト33が最下流の画像形成ユニット20Kの位置を通過すると、中間転写ベルト33の表面には、4色のトナー像が重畳されたカラー画像が形成される。尚、シート9にモノクロ画像を形成する場合には、画像形成ユニット20Y,20M,20Cが動作せず、K(ブラック)に対応する画像形成ユニット20Kのみが動作して中間転写ベルト33にKのトナーのみによるモノクロ画像が形成される。
中間転写ベルト33に形成されるトナー像は、二次転写ローラー14と対向する位置を通過するときに、搬送部2によって搬送されるシート9と接触し、そのシート9の表面に二次転写される。すなわち、二次転写ローラー14は、中間転写ベルト33を挟んでローラー31と対向する位置に設けられており、中間転写ベルト33に一次転写されたトナー像がシート9と接触するときに、帯電したトナーと逆極性のバイアス電圧が印加されることでトナー像をシート9に二次転写させる。
二次転写ローラー14の位置でトナー像をシート9に二次転写した後においても、中間転写ベルト33の表面上には一部のトナーが残留することがある。そのような残留トナーは、中間転写ベルト33の表面に付着した状態のまま中間転写ベルト33と共に循環移動する。そしてクリーニング部35の位置を通過するときに、残留トナーは、クリーニング部35に設けられているクリーニングブレード又はクリーニングブラシによって中間転写ベルト33の表面から除去される。
また、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kにおいて、像担持体21に形成されたトナー像を中間転写ベルト33に一次転写した後においても、像担持体21の表面にはトナーが残留することがある。そのような残留トナーは、像担持体21の回転に伴ってクリーニングブレード24に向かって進行し、クリーニングブレード24によって像担持体21の表面から除去される。
次に現像器ユニット23について説明する。図2は、現像器ユニット23の一構成例を示す断面図である。この現像器ユニット23は、筐体40の内部にトナーとキャリアとを含む二成分現像剤が充填されている。この現像器ユニット23は、消耗品の一種であり、画像形成装置1において交換可能である。そのため、現像器ユニット23は、画像形成ユニット20に対して着脱可能に構成される。言い換えると、現像器ユニット23は、画像形成装置1の装置本体1aに対して着脱可能である。
現像器ユニット23の筐体40には、トナーボトル19から供給される現像剤を内部に補給するための補給口40aが所定位置に形成されている。そのため、現像器ユニット23は、装置本体1aに装着されると、補給口40aを介してトナーボトル19から供給される現像剤を補充することができる。尚、新品の現像器ユニット23の場合には、工場出荷時に所定のトナー濃度(例えば8%)の現像剤が予め筐体40内の充填空間に充填されている。
現像器ユニット23は、図2に示すように、筐体40の内部に、現像スリーブ41と、供給スクリュー42と、撹拌スクリュー43とを備えている。また、現像器ユニット23は、筐体40の内部に隔壁45を備えている。隔壁45は、現像スリーブ41と供給スクリュー42とが配置された上部空間と、撹拌スクリュー43が配置された下部空間とを区割りするためのものである。尚、隔壁45によって区割りされる上部空間と下部空間とは、供給スクリュー42及び撹拌スクリュー43の両端部分において互いに連通しており、現像剤を移動させることができる。
現像スリーブ41は、隔壁45によって区割りされた上部空間に配置され、その一部が筐体40から外側に露出した状態である。現像スリーブ41の露出した部分は、像担持体21の表面に対して一定間隔を隔てた状態で配置される。また現像スリーブ41は、現像器ユニット23が装置本体1aに装着されると、回転軸41aが装置本体1aに設けられたモーターと結合し、所定方向に回転駆動される。現像スリーブ41は、所定方向に回転することにより、供給スクリュー42から供給される現像剤を像担持体21の表面に供給する。
供給スクリュー42は、現像剤を撹拌させる機能を有する撹拌手段のひとつである。供給スクリュー42は、現像スリーブ41と平行に配置され、装置本体1aのモーターによって回転駆動される回転軸42aを有している。供給スクリュー42は、回転軸42aが駆動されて所定方向に回転することにより、下部空間から供給される現像剤を現像スリーブ41の長手方向に沿って搬送しつつ、現像剤を現像スリーブ41へ供給する。
撹拌スクリュー43も、現像剤を撹拌させる撹拌手段のひとつである。撹拌スクリュー43は、供給スクリュー42と平行に配置され、装置本体1aのモーターによって回転駆動される回転軸43aを有している。尚、撹拌スクリュー43は、供給スクリュー42と同一のモーターによって駆動されるものであっても良い。ただし、筐体40の内部において現像剤を循環させるという点において、撹拌スクリュー43及び供給スクリュー42は、互いに反対方向へ回転駆動されることが好ましい。
撹拌スクリュー43は、所定方向に回転することにより、現像剤を撹拌しつつ、スクリューの長手方向に沿って搬送する。これにより、現像剤に含まれるトナーを摩擦帯電させることができる。撹拌スクリュー43は、現像器ユニット23の下部空間(撹拌空間)で現像剤を撹拌させた後、隔壁45の一端側において上部空間に連通している部分を介して現像剤を上部空間に汲み上げる。
現像スリーブ41は、その内周側にマグネット部材を有しており、そのマグネット部材によって、帯電したトナーをスリーブ表面に捕獲する。そして現像スリーブ41は、回転することにより、スリーブ表面に捕獲したトナーを像担持体21の表面に供給する。筐体40内におけるトナーとキャリアとの比率が低くなると、スリーブ表面に捕獲される現像剤が少なくなり、濃度異常となる。そのため、トナーとキャリアとの比率を一定の状態に維持すべく、現像器ユニット23において供給スクリュー42及び撹拌スクリュー43による撹拌が行われる。
また現像器ユニット23は、筐体40の外壁部に取り付けられた、トナー濃度を検出するためのトナー濃度センサー46を備えている。
トナー濃度センサー46は、例えば撹拌スクリュー43付近の筐体40の外壁部に設けられる。トナー濃度センサー46は、筐体40内に充填されている現像剤のトナー濃度(トナーとキャリアの比率(TCR))を検出するセンサーである。トナー濃度センサー46は、例えばコルピッツ発振回路によって構成される。コルピッツ発振回路は、1つのコイルと、2つのコンデンサとから成るLC同調型の発振回路であり、2つのコンデンサの容量と、コイルのインダクタンスによって発振周波数が決まる。したがって、コルピッツ発振回路によって構成されるトナー濃度センサー46は、筐体40内のトナーとキャリアの比率の変化に起因するコイルのインダクタンス変化を、発振周波数の変化として出力する。ただし、トナー濃度センサー46は、コルピッツ発振回路によって構成されるものに限られず、他の構成であっても構わない。
画像形成装置1は、トナー濃度センサー46によって検出されるトナー濃度に基づき、トナーボトル19から適宜現像剤を現像器ユニット23へ補給することで、現像器ユニット23の内部に充填されている現像剤のトナー濃度を一定の状態に維持する。すなわち、現像器ユニット23に充填されている現像剤のトナー濃度が所定値よりも低下すると、トナー像の濃度が薄くなるのに対し、現像剤のトナー濃度が所定値よりも上昇すると、過剰なトナーが現像スリーブ41に供給されるようになり、装置内部において噴煙等が生じる要因となることから、画像形成装置1は、トナー濃度センサー46の出力に基づいて現像器ユニット23に充填されている現像剤のトナー濃度が一定の状態となるように制御する。
図3は、トナー濃度センサー46の出力特性を示す図である。トナー濃度センサー46は、図3において出力特性T1として示すように、現像器ユニット23内のトナー濃度に比例した周波数の信号を出力する。例えば、新品の現像器ユニット23の場合、筐体40の内部には所定のトナー濃度D1(例えば8%)の現像剤が予め充填されている。そのため、現像器ユニット23が新品の未使用状態であれば、トナー濃度センサー46の出力値は、所定のトナー濃度D1に応じた周波数(出力値)となる。例えば、図3に示す出力特性T1のトナー濃度センサー46は、筐体40内の現像剤が十分に撹拌された状態であるとき、所定のトナー濃度D1に応じた出力値V1を出力する。
ところで、トナー濃度センサー46には個体差があり、その個体差によって出力特性にばらつきが生じる。例えば、ある現像器ユニット23に搭載されているトナー濃度センサー46の出力特性が図3に示す出力特性T1であったとしても、別の現像器ユニット23に搭載されているトナー濃度センサー46の出力特性は図3に示す出力特性T2であったり、或いは、出力特性T3であったりする。つまり、筐体40内に充填されている現像剤が所定のトナー濃度D1であっても、現像器ユニット23が変わればトナー濃度センサー46から出力される出力値がそれぞれ異なることになる。
一方、上述のように新品で未使用状態の現像器ユニット23には、工場出荷時に所定のトナー濃度の現像剤が充填されている。現像器ユニット23に充填されている現像剤のトナー濃度が予め分かっていれば、トナー濃度センサー46がそのトナー濃度を測定することにより、トナー濃度センサー46の出力特性を把握することが可能であり、トナー濃度センサー46の出力値を、標準的な出力特性(例えば出力特性T1)の出力値に補正することができる。
ただし、現像器ユニット23は、工場出荷後の保管環境や輸送環境に応じて内部のトナーが凝集してしまうことが知られている。トナーが凝集した状態では、トナー濃度センサー46は正常なトナー濃度を測定することができない。そのため、トナー濃度センサー46がトナー濃度を測定する際には、筐体40内部のトナーを撹拌して十分にほぐれた状態とすることが必要である。
そこで本実施形態の画像形成装置1は、工場出荷時に所定のトナー濃度D1の現像剤が充填されている新品の現像器ユニット23がユーザーによって装置本体1aに装着されたときに、現像器ユニット23内の現像剤を十分に撹拌させる初期動作を行ってトナー濃度センサー46の出力値を取得し、その初期状態の出力値を、その後の補正のための基準値として保持するように構成される。尚、装置本体1aに現像器ユニット23を装着するユーザーには、画像形成装置1のメンテナンスを行うサービスマンが含まれる。
図4は、画像形成装置1のコントローラ7による制御機構の一例を示すブロック図である。画像形成装置1の装置本体1aには、給紙カセット8、搬送部2、画像形成部3及び定着部4を備えて構成されるプリンタ部に加え、コントローラ7と、操作パネル54と、モーター58とが設けられている。この装置本体1aに対して現像器ユニット23が着脱可能となっている。
コントローラ7は、CPU50と、メモリ51とを備えている。CPU50は、メモリ51に記憶されているプログラム52を読み出して実行するハードウェアプロセッサーである。メモリ51は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などによって構成される不揮発性の記憶手段である。このメモリ51には、CPU50によって実行されるプログラム52と、トナー濃度センサー46の出力値を補正するために取得される基準値53とが記憶される。
操作パネル54は、ユーザーが画像形成装置1を使用する際のユーザーインタフェースとなるものであり、表示部54aと操作部54bとを備えている。表示部54aは、例えばカラー液晶ディスプレイなどで構成され、各種情報を表示する。操作部54bは、例えばタッチパネルキーや押しボタンキーなどで構成され、ユーザーによる入力操作を受け付ける。モーター58は、現像器ユニット23が装置本体1aに装着されたときに、少なくとも撹拌スクリュー43の回転軸43aと結合し、撹拌スクリュー43を回転させる駆動源である。尚、モーター58は、リンク機構などを介して供給スクリュー42の回転軸42aにも結合され、供給スクリュー42と撹拌スクリュー43との双方を同時に回転させることができる構成であっても構わない。
コントローラ7のCPU50は、メモリ51のプログラム52を読み出して実行することにより、トナー調整部55及びジョブ制御部56として機能する。
トナー調整部55は、現像器ユニット23の動作及び現像器ユニット23に充填されている現像剤のトナー濃度を制御するものである。このトナー調整部55は、撹拌制御部61と、基準値取得部62と、基準値出力部63と、補正部64と、濃度調整部65とを備えている。
撹拌制御部61は、装置本体1aに対して現像器ユニット23が装着されたことを検知すると、モーター58を駆動して現像剤を撹拌する。また、撹拌制御部61は、ジョブ制御部56によって印刷ジョブが実行されるときにも、モーター58を駆動して現像剤を撹拌する。撹拌制御部61は、現像剤を撹拌するときの撹拌スクリュー43の回転速度を切り替えることが可能である。この回転速度は、画像形成装置1のシステム速度に対応している。すなわち、画像形成装置1は、印刷出力を行う際に複数のシステム速度のうちにいずれかを設定可能であり、例えば、第1のシステム速度と第2のシステム速度との2つのシステム速度を設定可能である。画像形成装置1は、ユーザーによって印刷ジョブに指定されたシート9の種類や印字解像度などに応じて、第1のシステム速度と、第2のシステム速度とのいずれか一方を設定する。ここでは、第1のシステム速度が第2のシステム速度よりも高速である場合を例示する。例えば、シート9の厚さが所定値よりも厚くなると、シート9の搬送速度を遅くする必要があるため、画像形成装置1は、第2のシステム速度を設定する。また、印字解像度が所定値よりも高くなると、高解像度のトナー像を形成する必要があるため、画像形成装置1は、第2のシステム速度を設定する。撹拌制御部61は、印刷ジョブが実行されるとき、画像形成装置1において設定されるシステム速度に対応する回転速度を設定し、撹拌スクリュー43を回転させるのである。
撹拌制御部61は、装置本体1aに対して現像器ユニット23が装着されたことを検知すると、凝集している可能性のある現像剤を十分にほぐすため、現像器ユニット23の初期動作として、現像剤を所定時間撹拌する。このとき、撹拌制御部61は、基準値取得部62からの指令に基づき、第1のシステム速度に対応する回転速度を設定して所定時間の撹拌動作を行い、その後、第2のシステム速度に対応する回転速度を設定して所定時間の撹拌動作を行う。つまり、撹拌制御部61は、第1のシステム速度と第2のシステム速度との2つの動作パターンで現像剤を撹拌するのである。
基準値取得部62は、装置本体1aに対して現像器ユニット23が装着されたことを検知した場合に動作し、その現像器ユニット23に対応する基準値53を取得する。例えば、新品で未使用状態の現像器ユニット23が装置本体1aに装着された場合、基準値取得部62は、撹拌制御部61による現像剤の撹拌動作が所定時間行われた後にトナー濃度センサー46の出力値を基準値53として取得する。すなわち、基準値取得部62は、工場出荷時に充填されている所定のトナー濃度の現像剤を測定したトナー濃度センサー46の出力値を基準値53として取得する。そして基準値取得部62は、未使用状態の現像器ユニット23のトナー濃度センサー46から取得した基準値53をメモリ51へ保存する。これにより、メモリ51には、トナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53が記憶される。
また、基準値取得部62は、基準値を取得するとき、撹拌制御部61に第1のシステム速度に対応する撹拌動作と、第2のシステム速度に対応する撹拌動作と行わせ、第1のシステム速度に対応する基準値53と、第2のシステム速度に対応する基準値53とを取得する。つまり、基準値取得部62は、複数のシステム速度のそれぞれに応じた速度で現像器ユニットを動作させ、複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値53を取得するのである。そのため、メモリ51には、複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値53が記憶されることになる。
このようにして装置本体1aに未使用状態の現像器ユニット23が装着された場合に、その現像器ユニット23のトナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53がメモリ51に格納される。
一方、装置本体1aに新品ではない現像器ユニット23が装着されることもある。装置本体1aに新品ではない現像器ユニット23が装着された場合、基準値取得部62は、操作パネル54の表示部54aに基準値の入力を促す画面を表示し、ユーザー(サービスマンを含む。以下同様。)によって操作部54bに入力される情報に基づいて基準値53を取得する。そして基準値取得部62は、ユーザーによって指定された基準値53をメモリ51に格納する。
基準値出力部63は、基準値取得部62によって取得される基準値53を、ユーザーが視認可能な態様で出力する処理部である。例えば、装置本体1aに新品の現像器ユニット23が装着され、基準値取得部62によって新品の現像器ユニット23に対応する基準値53が取得された場合、基準値出力部63は、その基準値53を、ユーザーが視認可能な態様で出力することにより、ユーザーに基準値53を通知する。
ユーザーが視認可能な出力態様には、次の2つの態様が含まれる。第1の出力態様は、基準値出力部63がプリンタ部を駆動することによって基準値53をシート9に印刷し、基準値53を記録したシート9を出力する態様である。第2の出力態様は、操作パネル54の表示部54aに対して基準値53を表示する態様である。基準値出力部63は、2つの出力態様のうちのいずれか一方で基準値53を出力しても良いし、2つの出力態様の双方で基準値53を出力しても良い。本実施形態では、主として、基準値出力部63が基準値53をシート9に印刷して出力する場合を例示する。
補正部64は、装置本体1aに装着された現像器ユニット23の初期動作が終了した後、画像形成装置1において印刷ジョブが実行される際に、トナー濃度センサー46の出力値を基準値53に基づいて補正する。補正部64は、トナー濃度センサー46の出力値を補正した補正値を濃度調整部65へ出力する。
濃度調整部65は、補正部64から出力される補正値に基づき、現像器ユニット23のトナー濃度を調整する。すなわち、濃度調整部65は、補正値に基づいてトナーボトル19から現像器ユニット23に対するトナー補給制御を行い、現像器ユニット23内の現像剤のトナー濃度を一定の状態に維持する。したがって、印刷ジョブが実行されるときには、現像器ユニット23から一定のトナー濃度の現像剤が像担持体21の表面に供給されるようになる。
ジョブ制御部56は、画像形成装置1における印刷ジョブの実行を制御する。ジョブ制御部56は、給紙カセット8、搬送部2、画像形成部3及び定着部4の動作を制御することにより、印刷ジョブで指定された印刷対象画像に基づくトナー像をシート9に形成して出力する。
次に上記のように構成される画像形成装置1において装置本体1aに現像器ユニット23が装着された場合の処理手順について説明する。図5は、コントローラ7による処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、CPU50がプログラム52を実行することによって行われる処理であって、コントローラ7において繰り返し行われる処理である。コントローラ7は、この処理を開始すると、現像器ユニット23が装置本体1aに装着されたことを検知したか否かを判断する(ステップS1)。現像器ユニット23の装着を検知した場合(ステップS1でYES)、コントローラ7は、その現像器ユニット23が新品の未使用状態であるか否かを判断する(ステップS2)。例えば、現像器ユニット23が新品の未使用状態である場合、現像器ユニット23に設けられている図示しないヒューズが溶断されていない状態である。そのため、コントローラ7は、装置本体1aに装着された現像器ユニット23においてヒューズが溶断されているか否かを確認することにより、その現像器ユニット23が新品の未使用状態であるか否かを判断することができる。
現像器ユニット23が新品の未使用状態である場合(ステップS2でYES)、コントローラ7は、第1の基準値取得処理を実行する(ステップS3)。図6は、第1の基準値取得処理(ステップS3)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、この処理を開始すると、まず給紙カセット8にシート9が収容されているか否かを判断する(ステップS10)。例えば、給紙カセット8には、シート9のエンプティ状態を検知するエンプティセンサーが設けられており、コントローラ7は、エンプティセンサーの出力に基づき、給紙カセット8にシート9が収容されているか否かを判断する。その結果、給紙カセット8にシート9が存在しない場合(ステップS10でNO)、コントローラ7は、ユーザーに対するシート補充案内を行う(ステップS11)。シート補充案内は、例えば、操作パネル54の表示部54aに対してシート9を補充すべきことをユーザーに示す画面を表示させることにより行われる。このようなシート補充案内が行われることにより、ユーザーは、給紙カセット8にシート9を補充する。その結果、ステップS10において給紙カセット8にシート9が収容されていると判断される。
給紙カセット8にシート9が収容されていると判断されると(ステップS10でYES)、コントローラ7は、基準値取得処理を実行する(ステップS12)。図7は、その基準値取得処理(ステップS12)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、基準値取得処理を開始すると、まず第1のシステム速度を設定する(ステップS20)。そしてコントローラ7は、第1のシステム速度に対応する速度で現像器ユニット23に初期動作(現像剤の撹拌動作)を行わせる(ステップS21)。その状態で所定時間が経過すると(ステップS22でYES)、コントローラ7は、トナー濃度センサー46の出力値を基準値53として取得し(ステップS23)、第1のシステム速度に対応する基準値53としてメモリ51に保存する(ステップS24)。
次にコントローラ7は、第2のシステム速度を設定する(ステップS25)。そしてコントローラ7は、第2のシステム速度に対応する速度で現像器ユニット23に初期動作(現像剤の撹拌動作)を行わせる(ステップS26)。その状態で所定時間が経過すると(ステップS27でYES)、コントローラ7は、トナー濃度センサー46の出力値を基準値53として取得し(ステップS28)、第2のシステム速度に対応する基準値53としてメモリ51に保存する(ステップS29)。以上で、基準値取得処理(ステップS12)が終了する。
図6のフローチャートに戻り、コントローラ7は、基準値取得処理(ステップS12)を終了すると、次に基準値出力処理を実行する(ステップS13)。図8は、その基準値出力処理(ステップS13)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、基準値出力処理を開始すると、メモリ51に保存された基準値53を読み出す(ステップS30)。そしてコントローラ7は、プリンタ部を駆動して基準値53をシート9に印刷し、基準値53が記録されたシート9を印刷出力する(ステップS31)。このとき、第1のシステム速度及び第2のシステム速度のそれぞれに対応する基準値53がシート9に印刷されて出力される。
図9は、基準値53が印刷されたシート9の例を示す図である。図9に示すように、基準値出力処理によって出力されるシート9には、第1のシステム速度Va(システム速度1)に対応する基準値53と、第2のシステム速度Vb(システム速度2)に対応する基準値53の双方が記録される。このように基準値53が記録されたシート9は、現像器ユニット23の筐体40の外面に貼り付けておくことが可能である。
図10は、現像器ユニット23の外観構成の一例を示す図である。図10に示すように、現像器ユニット23は、筐体40の外面の所定位置に、基準値53が記録されたシート9を取り付け可能な取付部40bを有している。この取付部40bには、基準値53が記録されたシート9を挿入した状態で保持するシート保持部71が設けられている。すなわち、シート保持部71には、シート9を挿入するための挿入口71aが設けられており、その挿入口71aからシート9をシート保持部71の内側に挿入することが可能である。また、シート保持部71は、その表面側が透明部材によって覆われており、内側に挿入されたシート9に記録されている基準値53をユーザーが視認可能なように構成されている。尚、シート保持部71の表面側には、透明部材がなく、単なる開口窓として構成されるものであっても構わない。
再び図6のフローチャートに戻り、コントローラ7は、基準値出力処理(ステップS13)を終了すると、次に第1案内処理を実行する(ステップS14)。このとき、コントローラ7は、第1案内手段として機能し、基準値53が記録されたシート9を現像器ユニット23の筐体40に付すべきことをユーザーに案内する。例えば、コントローラ7は、基準値53が記録されたシート9を現像器ユニット23の筐体40に付すべきことをユーザーに案内する第1案内画面を生成し、その第1案内画面を操作パネル54の表示部54aに表示させる。
図11は、操作パネル54の表示部54aに表示される第1案内画面G1の一例を示す図である。第1案内画面G1では、ユーザーに対し、印刷されたシート9を切り取って、現像器ユニット23に貼り付けることを促すメッセージが表示されると共に、基準値53の記録されたシート9をシート保持部71に挿入する画像101が表示される。したがって、ユーザーは、装置本体1aに装着した現像器ユニット23のシート保持部71に基準値53が記録されたシート9を取り付ければ良いことを把握することができる。この案内に従って、ユーザーが現像器ユニット23のシート保持部71にシート9を取り付けるときには、現像器ユニット23を装置本体1aから取り外す必要がある。コントローラ7は、第1案内画面G1を表示した後、現像器ユニット23が取り外されたことを検知すると、所定時間経過後に操作パネル54の表示部54aに表示している画面を、図11(a)に示す第1案内画面G1から図11(b)に示す画面G2に遷移させる。画面G2では、ユーザーが現像器ユニット23にシート9を貼り付けると、確認ボタンB10を押下するように求めている。そのため、ユーザーは、装置本体1aから取り外した現像器ユニット23に基準値53が記録されたシート9を取り付けると、画面G2の確認ボタンB10を押下する。
再び図6のフローチャートに戻り、コントローラ7は、ユーザーによって確認ボタンB10が操作されたことを検知すると(ステップS15でYES)、次に現像器ユニット23の装着案内を行う(ステップS16)。この装着案内では、基準値53が記録されたシート9が取り付けられた現像器ユニット23を再び装置本体1aに装着することを案内する画面が表示される。したがって、ユーザーは、シート9を貼り付けた状態の現像器ユニット23を装置本体1aに再装着する。
コントローラ7は、装着案内を行っているとき、現像器ユニット23が装着状態となったか否かを判断しており(ステップS17)、現像器ユニット23が装置本体1aに装着されると(ステップS17でYES)、印刷ジョブの実行を許可し、画像形成装置1を通常稼働状態へ移行させる。(ステップS18)。以上で、現像器ユニット23が未使用状態であった場合の第1の基準値取得処理が終了する。
この第1の基準値取得処理によれば、装置本体1aに新品の未使用状態の現像器ユニット23が装着されると、画像形成装置1は、トナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53を取得した後、その基準値53をシート9に印刷して出力する。そして、画像形成装置1は、ユーザーに対する案内を行うことで、そのシート9を現像器ユニット23の筐体40に貼り付けさせて装置本体1aに再装着させることができる。したがって、現像器ユニット23には、基準値53を記憶しておくためのメモリを搭載する必要がなく、現像器ユニット23のコスト上昇を抑えることができる。また、外部機器と通信を行う必要もないため、金融機関のようにセキュリティ管理が厳しい環境であっても、基準値53を現像器ユニット23に記録しておくことができるという利点もある。
図5のフローチャートに戻り、現像器ユニット23が未使用状態でなかった場合(ステップS2でNO)、コントローラ7は、第2の基準値取得処理を実行する(ステップS4)。図12は、第2の基準値取得処理(ステップS4)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、この処理を開始すると、メモリ51に保存されている基準値53を読み出し、第2案内処理を実行する(ステップS41)。このとき、コントローラ7は、第2案内手段として機能し、現像器ユニット23の基準値53に対応する情報を入力すべきことをユーザーに案内する。すなわち、第2案内処理では、メモリ51に記憶されている現在の基準値53をユーザーに示し、必要に応じて基準値53の修正を促す。例えば、コントローラ7は、現在の基準値53を表示してユーザーに基準値53の修正を案内する第2案内画面を生成し、その第2案内画面を操作パネル54の表示部54aに表示させる。
図13は、操作パネル54の表示部54aに表示される第2案内画面G3の一例を示す図である。第2案内画面G3では、第1のシステム速度に対応する基準値53と、第2のシステム速度に対応する基準値53とが表示されると共に、それぞれの基準値を修正するための修正ボタンB21,B22が表示される。ユーザーは、第2案内画面G3に表示される基準値53と、現像器ユニット23に貼り付けられた基準値53とが異なる値であるか否かを判断し、異なる値であれば、各修正ボタンB21,B22を操作する。修正ボタンB21,B22が操作されると、コントローラ7は、基準値53の入力画面を表示し、ユーザーによる入力操作を受け付ける。そしてユーザーによって入力される情報に基づいて基準値53を更新する。そしてユーザーは、基準値53を更新した後、確認ボタンB20を押下する。尚、第2案内画面G3に表示される基準値53と、現像器ユニット23に貼り付けられた基準値53とが同じ値であれば、ユーザーは、基準値53を修正することなく、確認ボタンB20を押下すれば良い。
コントローラ7は、第2案内処理を行うと、ユーザーによって確認ボタンB20が押下されるまで待機する(ステップS42)。ユーザーによって確認ボタンB20が押下されると、コントローラ7は、基準値53が修正されたか否かを判断し(ステップS43)、基準値53が修正された場合(ステップS43でYES)、メモリ51に保存している基準値53をユーザーによって指定された基準値53に変更する(ステップS44)。その後、コントローラ7は、現像器ユニット23が装着状態であるか否かを判断し(ステップS45)、装着状態でない場合には(ステップS45でNO)、ステップS16と同様に現像器ユニット23の装着案内を行う(ステップS46)。そして現像器ユニット23が装着状態であることを検知すると(ステップS45でYES)、コントローラ7は、印刷ジョブの実行を許可し、画像形成装置1を通常稼働状態へ移行させる。(ステップS47)。以上で、現像器ユニット23が未使用状態でなかった場合の第2の基準値取得処理が終了する。
この第2の基準値取得処理によれば、装置本体1aに未使用状態でない現像器ユニット23が装着されると、画像形成装置1は、トナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53を、ユーザーによって入力される情報に基づいて取得する。つまり、現像器ユニット23が新品であるときに取得された基準値53が、現像器ユニット23の筐体40に付されているため、ユーザーは、装置本体1aに装着する現像器ユニット23の基準値53を把握することが可能であり、操作パネル54を介して現像器ユニット23の基準値53を入力することができる。
そのため、例えばオフィスのように複数の画像形成装置1が設置されている環境において、利用頻度の低い画像形成装置1に装着されている現像器ユニット23を取り出して、利用頻度の高い画像形成装置1に再装着して使用する場合であっても、利用頻度の高い画像形成装置1に現像器ユニット23を装着したときに、その現像器ユニット23に対応する基準値53を正しく画像形成装置1に設定することができる。
再び図5のフローチャートに戻る。次にコントローラ7は、現像器ユニット23が装置本体1aから取り外されたか否かを判断する(ステップS5)。現像器ユニット23が装置本体1aから取り外されたことを検知すると(ステップS5でYES)、コントローラ7は、基準値確認処理を実行する(ステップS6)。このとき、コントローラ7は、確認手段として機能する。この基準値確認処理は、装置本体1aから取り外された現像器ユニット23の筐体40に基準値53を記録したシート9が付されているか否かをユーザーに確認する処理である。すなわち、この基準値確認処理は、ユーザーが新品で未使用状態の現像器ユニット23を装着したときに、基準値53を記録したシート9を現像器ユニット23に付すことを忘れてしまい、そのまま現像器ユニット23の使用を開始した場合の救済処理である。
図14は、基準値確認処理(ステップS6)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、この処理を開始すると、まず基準値確認処理を行う(ステップS50)。この基準値確認処理では、ユーザーに対し、装置本体1aから取り外した現像器ユニット23に、基準値53を記録したシート9が付されているか否かを確認する画面が表示部54aに表示される。ユーザーは、現像器ユニット23を確認し、シート9が付されていれば、基準値53が貼付されていることを示す操作を行う。これに対し、シート9が現像器ユニット23に付されていない場合、ユーザーは、基準値53が貼付されていないことを示す操作を行う。
コントローラ7は、ユーザーの操作に基づき、基準値53が現像器ユニット23に貼付されているか否かを判断する(ステップS51)。基準値53が現像器ユニット23に貼付されている場合(ステップS51でYES)、基準値確認処理は終了する。これに対し、基準値53が現像器ユニット23に貼付されていない場合(ステップS51でNO)、コントローラ7は、メモリ51に保存されている基準値53を読み出し(ステップS52)、その基準値53をシート9に印刷して出力する(ステップS53)。そしてコントローラ7は、ステップS14と同様に、第1案内処理を実行する(ステップS54)。これにより、ユーザーは、装置本体1aから取り外した現像器ユニット23に基準値53を記録したシート9を貼付しておくことができ、現像器ユニット23を再利用する場合に適切な基準値53を設定することができるようになる。
尚、現像器ユニット23の寿命が尽きて装置本体1aから取り外された場合には、再利用の可能性がないため、図14に示した基準値確認処理は行わないようにしても良い。
以上のように本実施形態の画像形成装置1は、内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサー46が実装された現像器ユニット23を着脱可能な構成であり、現像器ユニット23が装着されたときに現像器ユニット23を初期動作させることでトナー濃度センサー46の出力値を補正するための基準値53を取得する。そして画像形成装置1は、その基準値53を、ユーザーが視認可能な態様で出力する。そのため、画像形成装置1は、新品で未使用状態の現像器ユニット23が装着されると、その現像器ユニット23に対応する基準値53を、ユーザーに認識させることが可能である。それ故、仮に未使用状態でない現像器ユニット23が装着された場合であっても、ユーザーに、適切な基準値を入力させることができる。
また、本実施形態の画像形成装置1は、基準値53をシート9に印刷して記録した状態で出力するようにしている。そのため、ユーザーは、基準値53を自身で覚えておく必要がなく、シート9を保管しておくことで現像器ユニット23に対応する基準値53をいつでも把握することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1は、給紙カセット8にシート9が収容されている場合に現像器ユニット23を初期動作させるようにしている。つまり、基準値53を印刷するためのシート9が給紙カセット8に存在しないときには、現像器ユニット23の初期動作を開始しないようにしている。そのため、基準値53が記録されることなく、現像器ユニット23の使用が開始されてしまうことを未然に防止することが可能である。
また、上述したように、現像器ユニット23は、筐体40の外面に、基準値53が記録されたシート9を取り付け可能な取付部40bを有している。そのため、現像器ユニット23に基準値53を記録したシート9を付しておくことが可能であり、基準値53を管理しやすいという利点がある。
上記においては、画像形成装置1が自動的に基準値53をシート9に印刷して出力する場合を例示したが、それに限られるものではない。例えば、コントローラ7は、現像器ユニット23の初期動作によって取得した基準値53を操作パネル54の表示部54aに表示し、その基準値53をユーザー自身がメモとして記録しておくようにしても良いし、ユーザーによる印刷指示があった場合に基準値53をシート9に印刷するようにしても良い。図15は、その場合の基準値出力処理(ステップS13)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ7は、図15に示す基準値出力処理を開始すると、メモリ51に保存された基準値53を読み出し(ステップS60)、操作パネル54の表示部54aに基準値53を表示する。
図16は、基準値53を表示する画面G4の例を示す図である。この画面G4には、第1のシステム速度に対応する基準値53と、第2のシステム速度に対応する基準値53とが表示されており、各基準値53の右側には印刷ボタンB31が表示される。そのため、ユーザーは、基準値53の印刷出力を希望する場合には、印刷ボタンB31を押下することにより、基準値53がシート9に印刷されて出力される。また、ユーザーは、自身で基準値53をメモに記録した場合には印刷出力は必要ない。そのような場合、ユーザーは、印刷ボタンB31を押下することなく、画面G4の表示を終了させるための確認ボタンB30を押下すれば良い。
コントローラ7は、基準値53を表示部54aに表示した後、ユーザーによる印刷指示があったか否かを判断し(ステップS62)、印刷指示があった場合には(ステップS62でYES)、基準値53をシート9に印刷して出力する(ステップS63)。これに対し、印刷指示がなかった場合(ステップS62でNO)、コントローラ7は、確認ボタンB30が操作されたか否かを判断し(ステップS63)、確認ボタンB30が操作されたことを検知すると、基準値出力処理を終了させる。このように画像形成装置1は、ユーザーが視認可能な態様として、表示部54aに基準値53を表示させる出力態様であっても構わない。
尚、図15に示した処理は、図14のステップS52,S53にも適用することが可能である。
以上、本発明に関する好ましい幾つかの実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、画像形成装置1がプリンタである場合を例示したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成装置1は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能などの複数の機能を備えた複合機として構成されるものであっても構わない。
また、上記実施形態では、画像形成装置1がカラー印刷を行うことが可能なカラー機である場合を例示した。しかし、画像形成装置1は、カラー機に限られるものではなく、モノクロ専用機であっても構わない。
また、上記実施形態では、画像形成装置1のコントローラ7に予めプログラム52がインストールされている場合を例示した。しかし、プログラム52は、例えば通信インタフェースなどを介してコントローラ7にインストールされるものであっても構わない。この場合、プログラム52は、インターネットなどを介してダウンロード可能な態様で提供される。また、これに限らず、プログラム52は、CD−ROMやUSBメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された態様で提供されるものであっても構わない。
1 画像形成装置
7 コントローラ(基準値取得手段、基準値出力手段、第1案内手段、第2案内手段、確認手段)
23 現像器ユニット
46 トナー濃度センサー(トナー濃度検出手段)
62 基準値取得部(基準値取得手段)
63 基準値出力部(基準値出力手段)
52 プログラム(現像剤撹拌プログラム)
53 基準値

Claims (23)

  1. 内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置であって、
    前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得手段と、
    前記基準値取得手段によって取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記基準値出力手段は、前記基準値をシートに印刷して記録した状態で出力することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 印刷のためのシートを収容するシート収容手段、
    を更に備え、
    前記基準値取得手段は、前記シート収容手段にシートが収容されている場合に前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像器ユニットは、筐体の外面に、前記基準値が記録されたシートを取り付け可能な取付部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記取付部には、前記基準値が記録されたシートを挿入した状態で保持するシート保持部が設けられることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記基準値出力手段は、前記基準値を、所定の表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットを初期動作させるとき、印刷時に適用される複数のシステム速度のそれぞれに応じた速度で前記現像器ユニットを動作させ、前記複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値を取得し、
    前記基準値出力手段は、前記複数の基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記基準値出力手段によって前記基準値が出力された後、前記基準値を前記現像器ユニットの筐体に付すべきことを案内する第1案内手段、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットが新品であるか否かを判定し、新品であると判定した場合に、前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記基準値取得手段は、前記現像器ユニットが新品でないと判定した場合、ユーザーによって入力される情報に基づいて前記基準値を取得することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記基準値取得手段によって前記現像器ユニットが新品でないと判定された場合、前記現像器ユニットの前記基準値に対応する情報を入力すべきことを案内する第2案内手段、
    を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記現像器ユニットが取り外されたとき、前記基準値が前記現像器ユニットの筐体に付されているか否かをユーザーに確認する確認手段、
    を更に備え、
    前記基準値出力手段は、前記確認手段によって前記現像器ユニットの筐体に前記基準値が付されていないことが確認された場合、前記現像器ユニットに実装されている前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための前記基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置において、前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を出力する基準値出力方法であって、
    前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得ステップと、
    前記基準値取得ステップにおいて取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力ステップと、
    を有することを特徴とする基準値出力方法。
  14. 内部に充填されている現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が実装された現像器ユニットを着脱可能な画像形成装置において実行されるプログラムであって、
    前記画像形成装置に、
    前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットを初期動作させることで前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための基準値を取得する基準値取得ステップと、
    前記基準値取得ステップにおいて取得された前記基準値を視認可能な態様で出力する基準値出力ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  15. 前記基準値出力ステップは、前記基準値をシートに印刷して記録した状態で出力することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  16. 前記画像形成装置は、
    印刷のためのシートを収容するシート収容手段、
    を備えており、
    前記基準値取得ステップは、前記シート収容手段にシートが収容されている場合に前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記基準値出力ステップは、前記基準値を、所定の表示手段に表示させることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載のプログラム。
  18. 前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットを初期動作させるとき、印刷時に適用される複数のシステム速度のそれぞれに応じた速度で前記現像器ユニットを動作させ、前記複数のシステム速度のそれぞれに対応する複数の基準値を取得し、
    前記基準値出力ステップは、前記複数の基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載のプログラム。
  19. 前記画像形成装置に、
    前記基準値出力ステップによって前記基準値が出力された後、前記基準値を前記現像器ユニットの筐体に付すべきことを案内する第1案内ステップ、
    を更に実行させることを特徴とする請求項14乃至18のいずれかに記載のプログラム。
  20. 前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットが装着されたとき、前記現像器ユニットが新品であるか否かを判定し、新品であると判定した場合に、前記現像器ユニットを初期動作させることを特徴とする請求項14乃至19のいずれかに記載のプログラム。
  21. 前記基準値取得ステップは、前記現像器ユニットが新品でないと判定した場合、ユーザーによって入力される情報に基づいて前記基準値を取得することを特徴とする請求項20に記載のプログラム。
  22. 前記画像形成装置に、
    前記基準値取得ステップにおいて前記現像器ユニットが新品でないと判定された場合、前記現像器ユニットの前記基準値に対応する情報を入力すべきことを案内する第2案内ステップ、
    を更に実行させることを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
  23. 前記画像形成装置に、
    前記現像器ユニットが取り外されたとき、前記基準値が前記現像器ユニットの筐体に付されているか否かをユーザーに確認する確認ステップ、
    を更に実行させ、
    前記基準値出力ステップは、前記確認ステップにおいて前記現像器ユニットの筐体に前記基準値が付されていないことが確認された場合、前記現像器ユニットに実装されている前記トナー濃度検出手段の出力値を補正するための前記基準値を視認可能な態様で出力することを特徴とする請求項14乃至22のいずれかに記載のプログラム。
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