[go: up one dir, main page]

JP2021080364A - 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法 - Google Patents

放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021080364A
JP2021080364A JP2019208716A JP2019208716A JP2021080364A JP 2021080364 A JP2021080364 A JP 2021080364A JP 2019208716 A JP2019208716 A JP 2019208716A JP 2019208716 A JP2019208716 A JP 2019208716A JP 2021080364 A JP2021080364 A JP 2021080364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
radiation
inkjet ink
curable inkjet
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019208716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7676107B2 (ja
Inventor
雄也 小野
Yuya Ono
雄也 小野
直大 杉山
Naohiro Sugiyama
直大 杉山
柏原 督弘
Tokuhiro Kashiwabara
督弘 柏原
公二 齊藤
Koji Saito
公二 齊藤
エー. ネラッド ブルース
Bruce A Nerad
エー. ネラッド ブルース
エー. スペクハード トーマス
A Speckhard Thomas
エー. スペクハード トーマス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2019208716A priority Critical patent/JP7676107B2/ja
Priority to US17/772,565 priority patent/US20220389246A1/en
Priority to PCT/IB2020/060825 priority patent/WO2021099943A1/en
Priority to CN202080079983.6A priority patent/CN114729216B/zh
Priority to EP20889603.5A priority patent/EP4061898A4/en
Publication of JP2021080364A publication Critical patent/JP2021080364A/ja
Priority to JP2024221970A priority patent/JP2025038153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7676107B2 publication Critical patent/JP7676107B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/101Inks specially adapted for printing processes involving curing by wave energy or particle radiation, e.g. with UV-curing following the printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/0081After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using electromagnetic radiation or waves, e.g. ultraviolet radiation, electron beams
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】空気中でも表面硬化性が良好であり、低臭気で良好な可撓性及び低温耐衝撃性を有する硬化物を提供することが可能な放射線硬化型インクジェットインクを提供する。【解決手段】一実施態様の放射線硬化型インクジェットインクは、重合性成分100質量部を基準として、20〜40質量部の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び50〜80質量部の単官能モノマーと、光開始剤としてα−ヒドロキシケトンオリゴマー及びベンゾフェノン化合物とを含む。【選択図】図1

Description

本開示は、放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート、及び装飾シートの製造方法に関する。
建築物の内壁及び外壁に装飾を施す目的で装飾シートが使用されている。近年の建設及び建築業界では、本物の質感を呈し独特のデザインを提供することのできる内装仕上げ材に対する要望が増している。そのような本物の質感を装飾シートで達成するためには、装飾シートの表面に高低差(アスペリティ)を形成する必要がある。UV硬化性インクジェットインクを用いてカラー印刷及び表面テクスチャ(2.5D表面)形成を行うことで、本物の質感を呈する表面テクスチャ及び独特のデザインを装飾シートに付与することができる。インクジェット印刷は、リードタイムの短縮及び小ロット化において有利である。
特許文献1(米国特許出願公開第2010/0285282号明細書)は、少なくとも50重量%の環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(CTFA)を含み、さらにフリーラジカル光開始剤を含み、揮発性化合物をほとんど含まない放射線硬化性インクジェットインクを記載している。
特許文献2(特開2012−162615号公報)は、「活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、前記重合性モノマーは全モノマー中に、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5〜13質量%と、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10〜75質量%含み、前記光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなり、25℃における粘度が3〜50mPa・sである、インクジェットインキ組成物」を記載している。
特許文献3(特開2007−321034号公報)は、「顔料、エチレン性二重結合を有する光重合性化合物、光重合開始剤としてのオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物、及びアシルフォスフィンオキサイド系化合物、並びに光開始助剤としてのアミンを含有することを特徴とする紫外線硬化型インクジェット記録用インク組成物」を記載している。
米国特許出願公開第2010/0285282号明細書 特開2012−162615号公報 特開2007−321034号公報
一般に、UV硬化性インクの硬化物には臭気がある。屋内用途における健康及び安全の観点からは、硬化物の臭気は可能な限り低減されることが望ましい。UV硬化性インクの硬化物の臭気は主に未反応のモノマー、光開始剤及びその分解生成物に由来する。そのため、フレキソ印刷、グラビア印刷などの一般的な印刷システムでは、より少量の光開始剤で反応を十分に進行させるために、窒素ガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気下で印刷が行われる。
インクジェット印刷により2.5D表面を形成するためには、インクの液滴が基材又は既に印刷して硬化させたインクの上で濡れ広がる前に、インクを素早く硬化させなければならない。一方、マルチパスインクジェットプリンタにおいて、不活性ガス雰囲気下で印刷を行うことは難しい。インクジェット印刷においては、プリントヘッドが不活性ガス雰囲気中に位置する状態で硬化処理が行われる。このとき、プリントヘッド上のインクは、硬化に用いた紫外線の迷光によって容易に硬化して、ノズルの詰まりが生じてしまう。
内装材は、10℃〜40℃の環境中で、構造物の平坦な表面だけでなく、湾曲した表面又は角部を覆うように設置されることが多い。施工時及び使用時の破損を防ぐために、内装材は、良好な可撓性、例えば伸び特性と、低温耐衝撃性とを有することが要求される。
本開示は、空気中でも表面硬化性が良好であり、低臭気で良好な可撓性及び低温耐衝撃性を有する硬化物を提供することが可能な放射線硬化型インクジェットインクを提供する。
一実施態様によれば、重合性成分100質量部を基準として、20〜40質量部の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び50〜80質量部の単官能モノマーと、光開始剤としてα−ヒドロキシケトンオリゴマー及びベンゾフェノン化合物とを含む、放射線硬化型インクジェットインクが提供される。
別の実施態様によれば、上記放射線硬化型インクジェットインクの硬化物を含む印刷層を有する装飾シートが提供される。
さらに別の実施態様によれば、基材を用意することと、上記放射線硬化型インクジェットインクを前記基材の上にインクジェット印刷して、前記基材の上に印刷層を形成することと、放射線を前記印刷層に照射して、前記印刷層を硬化させることとを含む、装飾シートの製造方法が提供される。
本開示の放射線硬化型インクジェットインクは、空気中でも表面硬化性が良好であり、低臭気で良好な可撓性及び低温耐衝撃性を有する硬化物を提供することができる。本開示の放射線硬化型インクジェットインクは、装飾シートの製造に好適に使用することができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
一実施態様の装飾シートの概略断面図である。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的でより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。
本開示において、「単官能モノマー」とは、反応性の官能基を1つのみ有する化合物を意味し、一般にその分子量は1000未満である。
本開示において、「オリゴマー」とは、モノマーに由来する単位を複数有する化合物を意味し、一般にその分子量は約350以上、又は約500以上である。例えばウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとは、ウレタン結合を有する単位を複数含み、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。
本開示において、「テクスチャ」とは、観察者が視覚又は触覚により感知することができる、ある表面上の三次元形状を意味する。
本開示において、「透明」とは、ある材料又は物品の波長範囲400〜700nmにおける全光線透過率が約70%以上、約80%以上、又は約90%以上であることを意味する。全光線透過率はJIS K 7361−1:1997(ISO 13468−1:1996)に準拠して決定される。
本開示において、「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリロイル」とはアクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
一実施態様の放射線硬化型インクジェットインクは、重合性成分100質量部を基準として、20〜40質量部の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び50〜80質量部の単官能モノマーと、光開始剤としてα−ヒドロキシケトンオリゴマー及びベンゾフェノン化合物とを含む。特定の組み合わせの光開始剤を用い、かつ特定量の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び単官能モノマーを重合性成分として含むことにより、空気中でも表面硬化性が良好であり、低臭気で良好な可撓性及び低温耐衝撃性を有する硬化物を提供することができる。放射線硬化型インクジェットインクはラジカル重合型のアクリル系インクであり、その硬化物は、透明性、強度、耐候性などに優れており、例えば装飾シートを内装材として用いる場合に有利である。
2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ジオールとジイソシアネートの反応生成物であるウレタンオリゴマーの両末端に(メタ)アクリロイル基が導入されたものであり、(メタ)アクリロイル基が他の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの(メタ)アクリロイル基又は単官能モノマーと反応して硬化物が形成される。2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、放射線硬化型インクジェットインクの硬化物に可撓性、及び低温耐衝撃性を付与することができ、分子量が比較的大きいことから空気中での表面硬化性の向上にも寄与する。2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。ウレタンオリゴマーを構成するジオール及びジイソシアネートはいずれも、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。
ジオールとして、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。
ジオールは低分子量ジオールを含んでもよい。低分子量ジオールとして、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、1,2−シクロペンタンジオール、及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールが挙げられる。
ジイソシアネートとして、脂肪族ジイソシアネート及び芳香族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及び4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとして、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、メチレンジフェニル4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,2’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、1,5−ナフタレンジイソシアネート、及び2−メチル−1,5−ナフタレンジイソシアネートが挙げられる。
ジオール及びジイソシアネートの両方を脂肪族化合物とすることで、放射線硬化型インクジェットインクの硬化物、及びその硬化物を含む印刷層の耐候性を高めることができる。
(メタ)アクリロイル基の導入は、ウレタンオリゴマーのイソシアナト末端に水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることにより行うことができる。水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリレート、及びジプロピレングリコールモノメタクリレートが挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレートは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。この実施態様では、ウレタンオリゴマーの合成の際に、ジイソシアネートをジオールに対して過剰に使用する、すなわちNCO基/OH基のモル比を1より大きくすることが望ましい。
(メタ)アクリロイル基の導入は、ウレタンオリゴマーの水酸基末端にイソシアナト基含有(メタ)アクリレートを反応させることにより行うこともできる。イソシアナト基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−イソシアナトエチルアクリレート、及び2−イソシアナトエチルメタクリレートが挙げられる。この実施態様では、ウレタンオリゴマーの合成の際に、ジオールをジイソシアネートに対して過剰に使用する、すなわちNCO基/OH基のモル比を1未満とすることが望ましい。
2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとして、例えば、ポリエステルウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネートウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマー、及びポリエーテルウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
放射線硬化型インクジェットインクの空気中での表面硬化性が優れることから、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーであることが好ましい。
2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、2官能性脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーであることが有利である。2官能性脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーは、放射線硬化型インクジェットインクの空気中での表面硬化性を向上させ、かつ耐候性に優れた硬化物を提供することができる。
2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの数平均分子量Mnは、一般に、約500以上、約1000以上、又は約1200以上、約5000以下、約4000以下、又は約3000以下である。2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量Mwは、一般に、約500以上、約1000以上、又は約1200以上、約5000以下、約4000以下、又は約3000以下である。数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算値である。低温耐衝撃性及び伸び特性に優れた硬化物が得られることから、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量Mwは、500〜5000であることが好ましい。
放射線硬化型インクジェットインクは、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを、重合性成分100質量部を基準として、約20質量部以上、約40質量部以下含む。放射線硬化型インクジェットインクは、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを、重合性成分100質量部を基準として、約22質量部以上、又は約24質量部以上、約35質量部以下、又は約30質量部以下含むことが望ましい。2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量を、重合性成分100質量部を基準として、約20質量部以上とすることにより、放射線硬化型インクジェットインクの硬化物の可撓性及び低温耐衝撃性をより高め、空気中での表面硬化性をより向上させることができる。2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量を、重合性成分100質量部を基準として、約40質量部以下とすることにより、良好なインクジェット吐出性を得ることができる。本開示において「重合性成分」とは、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、単官能モノマー、並びにその他の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを包含する。
単官能モノマーは、重合性成分として2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと一緒に硬化物を形成し、放射線硬化型インクジェットインクの粘度調整成分としても機能する。単官能モノマーとして、例えば、直鎖アルキル(メタ)アクリレート、分岐アルキル(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート、ジオキサン部位又はジオキソラン部位を有する(メタ)アクリレート、フェノキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、環状モノエーテル含有(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、窒素含有(メタ)アクリロイル化合物、及び(メタ)アクリル酸などのアクリル系単官能モノマーが挙げられる。単官能モノマーは、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。
直鎖アルキル(メタ)アクリレートとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、及びn−ドデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
分岐アルキル(メタ)アクリレートとして、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、及びイソノニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
脂環式(メタ)アクリレートとして、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、及び3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ジオキサン部位を有する(メタ)アクリレートとして、例えば、(5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート(環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレートともいう。)、(2−メチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2,2−ジメチル−5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2,5−ジエチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2,2,5−トリエチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2,5−ジエチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル(メタ)アクリレート、及び1,3−ジオキサン環を有するポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。ジオキソラン部位を有する(メタ)アクリレートとして、例えば、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−アセトニル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル(メタ)アクリレート、及び3−(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)プロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
フェノキシアルキル(メタ)アクリレートとして、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとして、例えば、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、及び2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
環状モノエーテル含有(メタ)アクリレートとして、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
窒素含有(メタ)アクリロイル化合物として、例えば、(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
その他の単官能モノマーとして、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、ビニルトルエンなどのビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル;クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸なども挙げられる。
硬化物の耐候性及び低温耐衝撃性を高めることができることから、単官能モノマーは、直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート、及びジオキサン部位又はジオキソラン部位を有する(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
放射線硬化型インクジェットインクの空気中での表面硬化性が優れることから、単官能モノマーはアクリレートモノマーであることが好ましい。
放射線硬化型インクジェットインクは、単官能モノマーを、重合性成分100質量部を基準として、約50質量部以上、約80質量部以下含む。放射線硬化型インクジェットインクは、単官能モノマーを、重合性成分100質量部を基準として、約55質量部以上、又は約60質量部以上、約78質量部以下、又は約75質量部以下含むことが望ましい。単官能モノマーの含有量を、重合性成分100質量部を基準として、約50質量部以上とすることにより、良好なインクジェット吐出性を得ることができる。単官能モノマーの含有量を、重合性成分100質量部を基準として、約80質量部以下とすることにより、放射線硬化型インクジェットインクの硬化物の可撓性及び低温耐衝撃性をより高め、空気中での表面硬化性をより向上させることができる。
放射線硬化型インクジェットインクは、多官能(メタ)アクリレートモノマーをさらに含んでもよい。多官能(メタ)アクリレートモノマーは、架橋剤として機能して、放射線硬化型インクジェットインクの空気中での表面硬化性を向上させるとともに、硬化物の強度及び耐久性を高めることができる。多官能(メタ)アクリレートモノマーを用いて架橋することにより、硬化物の基材への密着性を高めることができる場合もある。
多官能(メタ)アクリレートモノマーとして、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能(メタ)アクリレート;グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能(メタ)アクリレート;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの4つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
放射線硬化型インクジェットインクの空気中での表面硬化性が優れることから、多官能(メタ)アクリレートモノマーは、多官能アクリレートモノマーであることが好ましい。
放射線硬化型インクジェットインクが多官能(メタ)アクリレートモノマーを含む実施態様では、放射線硬化型インクジェットインクは、多官能(メタ)アクリレートモノマーを、重合性成分100質量部を基準として、約0.1質量部以上、約1質量部以上、又は約2質量部以上、約10質量部以下、約8質量部以下、又は約5質量部以下含むことができる。
放射線硬化型インクジェットインクは、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー以外のその他の重合性オリゴマーをさらに含んでもよい。その他の重合性オリゴマーとして、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの重合性オリゴマーは単官能であってもよく、多官能であってもよい。
放射線硬化型インクジェットインクがその他の重合性オリゴマーを含む実施態様では、放射線硬化型インクジェットインクは、その他の重合性オリゴマーを、重合性成分100質量部を基準として、約0.1質量部以上、約1質量部以上、又は約2質量部以上、約10質量部以下、約8質量部以下、又は約5質量部以下含むことができる。
放射線硬化型インクジェットインクは、光開始剤として、α−ヒドロキシケトンオリゴマーとベンゾフェノン化合物の組み合わせを含む。α−ヒドロキシケトンオリゴマーは分子内開裂型光開始剤であり、ベンゾフェノン化合物は水素引き抜き型光開始剤である。これらの光開始剤を組み合わせることによって、空気中での表面硬化性を向上させることができ、これにより未反応の単官能モノマーに由来する臭気の発生を抑制することができる。α−ヒドロキシケトンオリゴマーは比較的大きい分子量を有しており、分子内開裂後の残基の少なくとも一方が硬化物中に残留するため、光開始剤及びその分解生成物に由来する臭気の発生を抑制することができる。α−ヒドロキシケトンオリゴマー及びベンゾフェノン化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
α−ヒドロキシケトンオリゴマーは、α−ヒドロキシケトン部位を含むモノマーの二量体、三量体等の多量体である。α−ヒドロキシケトン部位を含むモノマーとして、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノンなどのα−ヒドロキシケトン化合物が重合性基で置換された誘導体が挙げられる。重合性基として、例えば、ビニル基、1−メチルビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシエトキシ基、グリシジルオキシ基などが挙げられる。そのようなモノマーとして、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]プロパノンが挙げられる。
α−ヒドロキシケトンオリゴマーの数平均分子量は、約350以上、約1000以下であることが好ましい。α−ヒドロキシケトンオリゴマーの数平均分子量が約350以上であることにより、低臭気の硬化物を形成することができる。α−ヒドロキシケトンオリゴマーの数平均分子量が約1000以下であることにより、放射線硬化型インクジェットインクの重合性成分との相溶性を高めることができる。
α−ヒドロキシケトンオリゴマーは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オキソプロピル基を有することが好ましい。2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オキソプロピル基を有するα−ヒドロキシケトンオリゴマーは、紫外線照射時に分子内開裂してアセトンを生成し、生成したアセトンは沸点が比較的低いために素早く揮発する。もう一方の残基はオリゴマー構成部分であるため硬化物中に残留する。これにより、硬化物の臭気を効果的に抑制することができる。
α−ヒドロキシケトンオリゴマーとして、例えば、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン)(Esacure(商標)ONE、IGM Resins B.V.(オランダ国ワールウェイク))が挙げられる。
放射線硬化型インクジェットインクは、α−ヒドロキシケトンオリゴマーを、重合性成分100質量部を基準として、約1質量部以上、又は約2質量部以上、約15質量部以下、又は約10質量部以下含むことが望ましい。
ベンゾフェノン化合物は、置換又は非置換のベンゾフェノン構造を分子内に有する化合物であってよく、オリゴマー又はポリマーであってもよい。
ベンゾフェノン化合物の分子量は、約182g/mol以上、約1000g/mol以下であることが好ましい。ベンゾフェノン化合物の分子量が上記範囲であることにより、放射線硬化型インクジェットインク中の励起されたベンゾフェノン化合物又はベンゾフェノンラジカルの移動度を高めて、空気中での表面硬化性をより向上させることができる。
ベンゾフェノン化合物として、例えば、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、カルボキシメトキシベンゾフェノンとポリテトラメチレングリコールのジエステル(例えば、Omnipol BP、IGM Resins B.V.(オランダ国ワールウェイク))、ベンゾフェノン誘導体のポリマー(例えば、Omnipol 2702、IGM Resins B.V.(オランダ国ワールウェイク))などが挙げられる。
放射線硬化型インクジェットインクは、ベンゾフェノン化合物を、重合性成分100質量部を基準として、約1質量部以上、又は約2質量部以上、約15質量部以下、又は約10質量部以下含むことが望ましい。
放射線硬化型インクジェットインクは、任意成分として、光安定剤、重合禁止剤、UV吸収剤、消泡剤、防汚剤、表面調整剤、フィラーなどを含んでもよい。
放射線硬化型インクジェットインクは無溶剤インクであることが環境負荷、作業性及び硬化性の観点から有利である。放射線硬化型インクジェットインクとして水系インク又は溶剤系インクを使用することもできる。
放射線硬化型インクジェットインクは透明、半透明又は不透明であってよく、無色又は有色であってもよい。一実施態様では、放射線硬化型インクジェットインクは透明であり、厚さ50μmの硬化物を形成したときに、その硬化物の波長範囲400〜700nmにおける全光線透過率は約70%以上、約80%以上、又は約90%以上である。
放射線硬化型インクジェットインクの粘度は、25℃において約5mPa・s以上、又は約15mPa・s以上、約60mPa・s以下、又は約50mPa・s以下とすることができる。放射線硬化型インクジェットインクの25℃における粘度を上記範囲とすることにより、インク液滴着弾時にインク液滴の形状を維持することができ、効率的に三次元形状を有する印刷層を形成することができる。
放射線硬化型インクジェットインクの粘度は、55℃において約1mPa・s以上、又は約3mPa・s以上、約15mPa・s以下、又は約10mPa・s以下とすることができる。放射線硬化型インクジェットインクの55℃における粘度を上記範囲とすることにより、インク液滴射出時のインク流動性を確保して、放射線硬化型インクジェットインクの印刷適性を高めることができる。
放射線硬化型インクジェットインクを用いて装飾シートの印刷層を形成することができる。一実施態様では、装飾シートは、放射線硬化型インクジェットインクの硬化物を含む印刷層を有する。
一実施態様の装飾シートの製造方法は、基材を用意することと、放射線硬化型インクジェットインクを基材の上にインクジェット印刷して、基材の上に印刷層を形成することと、放射線を印刷層に照射して、印刷層を硬化させることとを含む。
基材として、合成樹脂、紙、金属、布など様々な材料で作られた、シート又はフィルムを用いることができる。
放射線として、放射線源をインクジェット印刷装置と組み合わせることが容易であることから、一般に紫外線が用いられる。紫外線源として、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、フュージョンランプ(Hbulb)などを用いることができる。紫外線源の照度は、例えば、約10mW/cm以上、約50mW/cm以上、又は約100mW/cm以上、約10,000mW/cm以下、約5,000mW/cm以下、又は約3,000mW/cm以下とすることができる。照射量は、例えば、約1mJ/cm以上、約10mJ/cm以上、又は約50mJ/cm以上、約100,000mJ/cm以下、約50,000mJ/cm以下、又は約30,000mJ/cm以下とすることができる。放射線硬化型インクジェットインクは空気中での紫外線照射で硬化させることができるが、紫外線の照射を不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
一実施態様では、装飾シートは、基材としてベースフィルム層と、ベースフィルム層の上に配置された印刷層と、印刷層の上に配置されたテクスチャを有する保護層とを含む。保護層は、放射線硬化型インクジェットインクを用いて形成される。本開示において「上に配置」とは、直接的に上に配置される場合のみならず、間接的に上に配置される場合を含む。例えば、印刷層と保護層との間には、一又は複数の別の層が含まれてもよい。上に配置される層は部分的に配置されてもよい。
一実施態様の装飾シートを図1に概略断面図で示す。装飾シート10は、ベースフィルム層12と、ベースフィルム層12の上に配置された印刷層14と、印刷層14の上に配置された保護層16とを含む。保護層16はインクジェット印刷された放射線硬化型インクジェットインクの硬化物を含み、保護層16の三次元形状により装飾シートにテクスチャが付与されている。図1では印刷層14が保護層16に完全に被覆されて示されているが、印刷層14の一部が外部に露出していてもよい。印刷層14及び保護層16はそれぞれ連続であってもよく、不連続であってもよい。
ベースフィルム層として、様々な樹脂、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を含むアクリル樹脂、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、フッ素樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)などの共重合体又はこれらの混合物を含むフィルムを使用することができる。
強度、耐衝撃性などの観点から、ベースフィルム層としてポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体又はポリカーボネートを含むフィルムが有利に使用できる。ベースフィルム層は、印刷インクのレセプタ層として、及び/又は外部からの穿刺、衝撃などから被着体表面を保護する保護層として機能することもできる。ベースフィルム層を印刷インクのレセプタ層として機能させる場合、ベースフィルム層がポリ塩化ビニルフィルム又はポリウレタンフィルムであることが、印刷適性、耐溶剤性(例えば耐アルコール性)などの点で有利である。難燃性、柔軟性などの点で、ベースフィルム層としてポリ塩化ビニルフィルムを有利に使用することができる。
ベースフィルム層の厚さは様々であってよいが、装飾シートの強度及び取扱い性の観点から、一般に約10μm以上、約20μm以上、又は約50μm以上、約500μm以下、約200μm以下、又は約100μm以下とすることができる。ベースフィルム層が平坦でない場合のベースフィルム層の厚さとは、ベースフィルム層のうち最も薄い部分の厚さを意味する。例えば、ベースフィルム層はエンボス加工されていてもよい。エンボス加工の深さは、一般にベースフィルム層の厚さ未満の範囲で、約1μm以上、約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約20μm以下、又は約10μm以下とすることができる。
ベースフィルム層は透明、半透明又は不透明であってよく、無色又は有色であってもよい。一実施態様ではベースフィルム層は白色に着色されている。この実施態様は、ベースフィルム層の上に直接又は間接的に配置される印刷層によって作られる画像の鮮明さ、発色などの点で有利である。
印刷層は、装飾シートに絵柄、パターンなどで装飾性又は意匠性を付与するために使用される。ベースフィルム層の上に直接又は他の層を介して、トナー、インクなどの着色剤を用いて印刷することにより印刷層を形成することができる。ベースフィルム層が透明又は半透明である場合、印刷層をベースフィルム層と接着層の間に形成することもできる。印刷層は、グラビア印刷、静電印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷などの印刷技術を用いることにより形成することができる。印刷インクとして、溶剤系インク又はUV硬化型インクを用いることができる。
一実施態様では印刷層はインクジェット印刷層である。別の実施態様では印刷層はUV硬化型インクを用いたインクジェット印刷により形成される。インクジェット印刷、特にUV硬化型インクを用いたインクジェット印刷は、短納期のオンデマンド製造を可能にする。
印刷層の厚さは様々であってよく、一般に溶剤系インクを用いた場合は、約1μm以上、又は約2μm以上、約10μm以下、又は約5μm以下とすることができる。UV硬化型インクを用いた場合は、約1μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、又は約30μm以下とすることができる。
印刷層は連続であってもよく、不連続であってもよい。印刷層は、装飾シートの全面に対応するように配置されていてもよく、一部又は複数の部分に対応するように配置されていてもよい。
放射線硬化型インクジェットインクの硬化物を含む保護層は、印刷層の上に配置され、放射線硬化型インクジェットインクをインクジェット印刷することにより形成されたテクスチャを有する。保護層のテクスチャは、一般に保護層が三次元形状を有することにより観察者により視覚的又は触覚的に感知される。
ベースフィルム層の上に直接又は他の層を介して、放射線硬化型インクジェットインクをインクジェット印刷し、紫外線、電子線などの放射線を照射して硬化することにより、テクスチャを有する保護層を形成することができる。放射線硬化型インクジェットインクは、印刷層の少なくとも一部の上に印刷されてもよく、印刷層の全体の上に印刷されてもよい。放射線硬化型インクジェットインクを局所的に又は全面に複数回繰り返し印刷して、保護層の厚さを大きくしてもよい。
保護層の厚さは様々であってよいが、いくつかの実施態様では、少なくとも部分的に約7μm以上、約20μm以上、又は約30μm以上である。保護層が約7μm以上の厚さを有する部分を備えることで、本物の質感を備えたテクスチャ又は装飾シートのデザインに合わせた立体的な凹凸を装飾シートの表面に付与することができる。
いくつかの実施態様では、保護層の最大厚さは、約500μm以下、約300μm以下、又は約100μm以下である。保護層の最大厚さを約500μm以下とすることで、保護層の可撓性、例えば伸び特性を好適なものとすることができる。
いくつかの実施態様では、保護層の最大高さ粗さRzは、約0.5μm以上、約1μm以上、又は約1.5μm以上、約20μm以下、約15μm以下、又は約10μm以下である。保護層の最大高さ粗さRzを上記範囲とすることで、本物の質感を備えたテクスチャ又は装飾シートのデザインに合わせた立体的な凹凸を装飾シートの表面に付与することができる。
保護層は透明であってもよく、半透明であってもよい。保護層は透明であることが望ましい。いくつかの実施態様では、保護層の全光線透過率は約90%以上、約92%以上、又は約95%以上であり、ヘーズは約2%以下、約1.5%以下、又は約1.0%以下である。全光線透過率及びヘーズが上記範囲であることで、装飾シートの印刷層により提供される画像をより鮮明なものとすることができる。ヘーズは、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に準拠して決定される。
装飾シートは印刷層の反対側のベースフィルム層の上に配置された接着層をさらに含んでもよい。図1には、印刷層14の反対側のベースフィルム層12の上に配置された接着層18が示されている。接着層は、一般に、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ゴム系などの、溶剤型、エマルジョン型、感圧型、感熱型、熱硬化型又は紫外線硬化型の接着剤を使用して形成することができる。
接着層の厚さは、一般に、約3μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約100μm以下、約80μm以下、又は約50μm以下とすることができる。
一実施態様では接着層は感圧接着層である。感圧接着層の接着力を調節する目的で、感圧接着層が、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリウレタンなどを含む弾性微小球を含んでもよい。
接着層の表面にライナーが配置されていてもよい。ライナーとして、例えばクラフト紙などの紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、酢酸セルロースなどのポリマー、これらのポリマーで被覆された紙などを挙げることができる。これらのライナーは、シリコーン、フルオロカーボンなどで剥離処理された表面を有してもよい。ライナーの厚さは、一般に約5μm以上、約15μm以上、又は約25μm以上、約300μm以下、約200μm以下、又は約150μm以下とすることができる。
接着層は、接着層の外縁に延在する連通路を有する微細構造化表面を有してもよい。装飾シートを被着体に適用するときに、微細構造化表面の連通路を介して装飾シートと被着体の間に挟まれた気泡を外部に排出することができる。この実施態様では、ライナーはその剥離面に接着層の微細構造化表面に対応する凹凸構造を有してもよい。ライナーは、接着層の微細構造化表面を形成する際に使用されたものと同じであってもよく、異なっていてもよい。
ベースフィルム層の上に他の層、例えば金属層などの装飾層、印刷インクのレセプタ層などが積層されていてもよい。これらの層は接合層によって接合されていてもよい。装飾層は、装飾シートの全面に対応するように配置されていてもよく、一部又は複数の部分に対応するように配置されていてもよい。
金属層は、インジウム、スズ、クロムなどの金属を蒸着、スパッタなどによってベースフィルム層又は装飾シートのその他の層の上に堆積することによって形成することができる。蒸着又はスパッタの際に金属マスクなどを使用してパターン又は絵柄を形成することもできる。金属層の厚さは、様々であってよく、一般に約5nm以上、約10nm以上、又は約20nm以上、約10μm以下、約5μm以下、又は約2μm以下とすることができる。
印刷インクのレセプタ層として様々な樹脂フィルムを使用することができる。レセプタ層を構成する樹脂として、特に限定されないが、アクリル系ポリマー、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、フェノキシ樹脂などが使用できる。レセプタ層を形成する樹脂のガラス転移温度は、一般に約0℃以上、約100℃以下とすることができる。ガラス転移温度を上記範囲とすることにより、装飾シート全体の柔軟性を損なわずに、トナーの転写又はインクの印刷により鮮明な画像を得ることができる。レセプタ層の厚さは、一般に約2μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約50μm以下、約40μm以下、又は約30μm以下とすることができる。
装飾シートを構成する層を結合する接合層は、一般に、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ゴム系などの、溶剤型、エマルジョン型、感圧型、感熱型、熱硬化型又は紫外線硬化型の接着剤を含む。接合層の厚さは、一般に約1μm以上、約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約40μm以下、又は約30μm以下とすることができる。
一実施態様では、印刷層が二次元意匠パターンを有し、保護層が三次元形状パターンを有し、二次元意匠パターンと三次元形状パターンとが同調している。印刷層の二次元意匠パターンと保護層の三次元形状パターンが同調していることにより、視覚及び触覚の両方の側面からテクスチャをより強調することができる。
印刷層の二次元意匠パターンと保護層の三次元形状パターンが同調した装飾シートは、例えば、印刷層の画像データを提供する工程と、印刷層の画像データをグレースケールに変換してグレースケール画像データを生成する工程と、グレースケール画像データのトーンを反転して保護層の画像データを生成する工程と、必要に応じて保護層の画像データのトーンカーブを調整する工程と、印刷層の画像データに基づいて、UV硬化型CMYKインクを用いたインクジェット印刷によりベースフィルム層の上に二次元意匠パターンを有する印刷層を形成する工程と、保護層の画像データに基づいて、放射線硬化型インクジェットインクを用いたインクジェット印刷により印刷層の上に保護層を形成する工程と、を含む方法により製造することができる。
印刷層を形成する工程と保護層を形成する工程とを連続して行ってもよい。印刷層を形成する工程と保護層を形成する工程とを、複数のインクジェット印刷ヘッドを備えた一つの装置内で行ってもよい。保護層を形成する工程を複数繰り返して表面の凹凸の高低差が大きい保護層を形成することができるように、インクジェット印刷装置は印刷物(例えばベースフィルム層のフィルム)を往復させることが可能な搬送装置を備えていてもよく、保護層のインクジェット印刷ヘッドを複数備えていてもよい。
印刷層の二次元意匠パターンと保護層の三次元形状パターンは、インクジェット印刷装置において印刷層のインクジェット印刷ヘッドと保護層のインクジェット印刷ヘッドを直列に配置し、上記方法により得られる印刷層の画像データ及び保護層の画像データにそれぞれ基づいて印刷層と保護層を連続して印刷することにより、より正確に同調させることができる。
印刷層の二次元意匠パターン及び保護層の三次元形状パターンは、一つの装飾シートにおいて繰り返されてもよく、繰り返しのないパターンであってもよい。インクジェット印刷を用いることで、繰り返しパターンだけではなく、繰り返しのないパターンも容易に形成することができる。エンボスロールを用いるエンボス加工では、エンボスロールの外周よりも長い繰り返しのない三次元形状パターンを形成することはできない。繰り返しのないパターンとすることで、デザインの設計上の自由度を高めて、一品物のデザインを有する装飾シートを製造することができる。
一実施態様では、装飾シートは20℃で約50%以上、約60%以上、又は約70%以上の破断時伸びを有する。破断時伸びは、装飾シートを長さ102mm、幅25.4mmに切断し、引張試験機を用い、挟み間隔50mm、引張速度300mm/分、20℃で引張試験を行い、(装飾シートの破断時の長さ−装飾シートの伸長前の長さ)/(装飾シートの伸長前の長さ)×100(%)の式から決定することができる。
装飾シートの合計厚さは、一般に約50μm以上、約60μm以上、又は約70μm以上、約700μm以下、約600μm以下、又は約500μm以下とすることができる。装飾シートの合計厚さにはライナーの厚さは含まれない。
一実施態様において、装飾シートの5℃における耐衝撃性(低温耐衝撃性)は40in・lbs(約4.52Nm)以上である。この実施態様では、装飾シートがこのような耐衝撃性を備えるように、保護層の形成に使用される放射線硬化型インクジェットインクの成分及び組成が決定される。保護層の厚さ、ベースフィルム層の材料及び厚さなども、装飾シートの耐衝撃性に関与する場合があり、これらを考慮して放射線硬化型インクジェットインクの成分及び組成を決定してもよい。
装飾シートの5℃における耐衝撃性は、好ましくは約50in・lbs(約5.65Nm)以上、より好ましくは約60in・lbs(約6.78Nm)以上である。いくつかの実施態様では、装飾シートの5℃における耐衝撃性は、約200in・lbs(約22.6Nm)以下、約150in・lbs(約17.0Nm)以下、又は約100in・lbs(約11.3Nm)以下である。耐衝撃性は、装飾シートを長さ150mm、幅70mmに切断し、25℃で長さ150mm、幅70mm、厚さ1mmのアルミ板に貼り付け、装飾シートを5℃の条件で24時間放置した後、耐衝撃性試験装置にセットし、2ポンドの重りを5インチから40インチまで高さを変更しながら温度5℃で装飾シート表面に落とし、装飾シートの外観を観察して割れが生じたときのモーメント(in・lbs)として決定される。
装飾シートは一枚ごとのシート、ロール、複数の装飾シートの積層体など、様々な形態で提供することができる。一実施態様では装飾シートはロールの形態である。
装飾シートは、様々な被着体の表面に接着することができ、例えば、コンクリート、ガラス、塗装板、フローリング材、壁紙、石膏ボードなどに適用することができる。被着体が建築構造物の一部、例えば壁、窓、床、天井、柱などであってもよい。
以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
本実施例において使用した材料及び試薬を表1に示す。
Figure 2021080364
放射線硬化型インクジェットインクの調製
下記の手順にて例1〜9及び比較例1〜9の放射線硬化型インクジェットインクを調製した。表2に示す単官能及び多官能モノマー、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び重合禁止剤をミキサーで20分撹拌してプレミックス溶液を得た。その後、光開始剤をプレミックス溶液に加え、30分撹拌して放射線硬化型インクジェットインクを得た。表2中の数値は各成分の配合量(質量部)である。
放射線硬化型インクジェットインクの粘度は、レオメータ(Discovery HR−2、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社、日本国東京都品川区)を用いて温度55℃、せん断速度5000秒−1の条件で測定した。例1〜9の放射線硬化型インクジェットインクの粘度はいずれも55℃で15mPa・s以下であり、インクジェット印刷適性を有していた。
フィルムサンプルの作製−コーティング1
例1〜8及び比較例1〜9の放射線硬化型インクジェットインクを、#20のワイヤーバーを用いてHK−31WF PETフィルム(東山フイルム株式会社、日本国愛知県名古屋市)上にコーティングした。フュージョンランプ(Hbulb)(UVA:1000mW/cm、照射量600mJ/cm)で紫外線を照射することによりコーティングを硬化させてフィルムサンプルを得た。硬化したインク層の厚さは約30μmであった。フィルムサンプルは臭気試験及びTVOC(総揮発性有機化合物)分析に用いた。
フィルムサンプルの作製−コーティング2
保護層として、例1〜8及び比較例1〜9の放射線硬化型インクジェットインクを、#20のワイヤーバーを用いて3M(登録商標)スコッチカル(登録商標)グラフィックフィルムIJ180Cv3−10XR(ポリ塩化ビニルフィルム、スリーエムジャパン株式会社、日本国東京都品川区)上にコーティングした。フュージョンランプ(Hbulb)(UVA:1000mW/cm、照射量600mJ/cm)で紫外線を照射することにより保護層を硬化させてフィルムサンプルを得た。硬化した保護層の厚さは約30μmであった。フィルムサンプルは、耐擦傷性試験、伸び試験、低温耐衝撃性試験及び色差測定に用いた。
フィルムサンプルの作製−インクジェット印刷
保護層として、例9の放射線硬化型インクジェットインクを、UVインクジェットプリンタ(プリントヘッド:KM1024iLMHB、720×720dpi、コニカミノルタ株式会社、日本国東京都千代田区)を用いて、3M(登録商標)スコッチカル(登録商標)グラフィックフィルムIJ180Cv3−10(ポリ塩化ビニルフィルム、スリーエムジャパン株式会社、日本国東京都品川区)上に印刷した。高圧水銀ランプ(UVA:908mW/cm、照射量731mJ/cm)で紫外線を照射することにより保護層を硬化させてフィルムサンプルを得た。硬化した保護層の厚さは約45μmであった。フィルムサンプルは、臭気試験、耐擦傷性試験、伸び試験、低温耐衝撃性試験及び色差測定に用いた。
フィルムサンプルの臭気、TVOC分析、耐擦傷性、伸び特性、低温耐衝撃性及び色差を以下の手順で評価した。評価結果を表2に示す。
<評価方法>
1.臭気試験
作製したフィルムサンプルを25℃の条件下で24時間放置した。その後、臭気のレベルを以下の基準で評価した。
AA:臭気がないか非常に弱い
A:臭気が弱い
B:臭気が強い
C:臭気が非常に強い
2.TVOC(総揮発性有機化合物)分析
フィルムサンプルを5mm×5mmの小片に切り出して、TD−GC/MSを用いて25℃で10分間測定した。
3.耐擦傷性試験
フィルムサンプルを1インチ(25.4mm)×6インチ(152mm)に切り出して、1インチ(25.4mm)×8インチ(203mm)の大きさのHK−31WF PETフィルムに貼り付けて、学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業株式会社、日本国埼玉県入間郡三芳町)にセットした。綿(カナキン3号)を試験機の摩擦子の表面にクリップで留めた。フィルムサンプルを荷重500gとした摩擦子で往復100ストローク擦った。摩擦後の保護層の外観を肉眼で観察した。傷がなかったものを「良好」、傷があったものを「不良」とした。
4.伸び試験(破断時伸び)
フィルムサンプルを1インチ(25.4mm)×4インチ(102mm)に切り出し、引張試験機(テンシロン万能試験機、型番:RTC−1210A、株式会社エー・アンド・デイ、日本国東京都豊島区)を用い、挟み間隔50mm、引張速度300mm/分、20℃でフィルムが破断する時点での伸びを測定した。(フィルムサンプルの破断時の長さ−フィルムサンプルの伸長前の長さ)/(フィルムサンプルの伸長前の長さ)×100(%)の式から破断時伸びを決定した。
5.低温耐衝撃性試験
フィルムサンプルを長さ150mm、幅70mmに切断し、25℃で長さ150mm、幅70mm、厚さ1mmのアルミ板に貼り付けた。フィルムサンプルを5℃の条件で24時間放置した後、耐衝撃性試験装置(IM−IG−1120、The Paul N. Gardner Company, Inc.、米国フロリダ州ポンパノビーチ)にセットし、2ポンドの重りを5インチから40インチまで高さを変更しながら温度5℃の条件下でフィルム表面に落とし、フィルムサンプルの外観を観察して割れが生じたときのモーメント(in・lbs)を記録した。
6.色差測定
フィルムサンプルのL、a、bの値を、分光測色計(CM−3700d、コニカミノルタジャパン株式会社、日本国東京都港区)を用いて測定した。放射線硬化型インクジェットインクを印刷していない領域の値をL 、a 、b とし、印刷した領域の値をL 、a 、b としたときに、色差ΔEを以下の式で計算して求めた。
色差ΔE=[(L −L +(a −a +(b −b 1/2
Figure 2021080364
Figure 2021080364
Figure 2021080364
10 装飾シート
12 ベースフィルム層
14 印刷層
16 保護層
18 接着層

Claims (10)

  1. 重合性成分100質量部を基準として、20〜40質量部の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び50〜80質量部の単官能モノマーと、
    光開始剤としてα−ヒドロキシケトンオリゴマー及びベンゾフェノン化合物と
    を含む、放射線硬化型インクジェットインク。
  2. 55℃における粘度が15mPa・s以下である、請求項1に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  3. 前記単官能モノマーが、直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレート、及びジオキサン部位又はジオキソラン部位を有する(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2のいずれかに記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  4. 前記α−ヒドロキシケトンオリゴマーの数平均分子量が350〜1000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  5. 前記α−ヒドロキシケトンオリゴマーが2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オキソプロピル基を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  6. 前記ベンゾフェノン化合物の分子量が182g/mol〜1000g/molである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  7. 前記2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が500〜5000である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  8. 多官能(メタ)アクリレートモノマーをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインク。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインクの硬化物を含む印刷層を有する装飾シート。
  10. 基材を用意することと、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェットインクを前記基材の上にインクジェット印刷して、前記基材の上に印刷層を形成することと、
    放射線を前記印刷層に照射して、前記印刷層を硬化させることと
    を含む、装飾シートの製造方法。
JP2019208716A 2019-11-19 2019-11-19 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法 Active JP7676107B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019208716A JP7676107B2 (ja) 2019-11-19 2019-11-19 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法
US17/772,565 US20220389246A1 (en) 2019-11-19 2020-11-17 Radiation curable inkjet ink, decorative sheet, and method of producing decorative sheet
PCT/IB2020/060825 WO2021099943A1 (en) 2019-11-19 2020-11-17 Radiation curable inkjet ink, decorative sheet, and method of producing decorative sheet
CN202080079983.6A CN114729216B (zh) 2019-11-19 2020-11-17 可辐射固化的喷墨油墨、装饰片材和生产装饰片材的方法
EP20889603.5A EP4061898A4 (en) 2019-11-19 2020-11-17 RADIATION-CURABLE INKJET INK, DECORATIVE SHEET AND METHOD FOR MANUFACTURING DECORATIVE SHEET
JP2024221970A JP2025038153A (ja) 2019-11-19 2024-12-18 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019208716A JP7676107B2 (ja) 2019-11-19 2019-11-19 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024221970A Division JP2025038153A (ja) 2019-11-19 2024-12-18 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021080364A true JP2021080364A (ja) 2021-05-27
JP7676107B2 JP7676107B2 (ja) 2025-05-14

Family

ID=75964222

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019208716A Active JP7676107B2 (ja) 2019-11-19 2019-11-19 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法
JP2024221970A Withdrawn JP2025038153A (ja) 2019-11-19 2024-12-18 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024221970A Withdrawn JP2025038153A (ja) 2019-11-19 2024-12-18 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220389246A1 (ja)
EP (1) EP4061898A4 (ja)
JP (2) JP7676107B2 (ja)
CN (1) CN114729216B (ja)
WO (1) WO2021099943A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11795333B2 (en) 2021-05-11 2023-10-24 Xerox Corporation Crosslinked organic additive for waterborne coating compositions
US11952451B2 (en) 2021-07-27 2024-04-09 Xerox Corporation Latexes with pH responsive resin particles
US11952448B2 (en) * 2021-07-27 2024-04-09 Xerox Corporation Organic additives and compositions containing the same
US11834580B2 (en) 2021-07-27 2023-12-05 Xerox Corporation Ink composition with pH responsive resin particles
US11714361B2 (en) * 2021-07-27 2023-08-01 Xerox Corporation Toner

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6364553B2 (ja) * 1982-06-07 1988-12-12
JP2005535745A (ja) * 2002-08-08 2005-11-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マレイド誘導体を含有する光硬化性組成物
JP2006045561A (ja) * 2004-07-15 2006-02-16 Agfa Gevaert Nv 新規な放射線硬化性組成物
WO2010058816A1 (ja) * 2008-11-21 2010-05-27 日立マクセル株式会社 エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP2010132780A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Nippon Seiki Co Ltd 紫外線硬化型インキ組成物、および、それを用いた車両用室内表示物
JP2012031388A (ja) * 2010-05-19 2012-02-16 Fujifilm Corp 印刷方法、オーバープリントの作製方法、ラミネート加工方法、発光ダイオード硬化性コーティング組成物、及び、発光ダイオード硬化性インク組成物
JP2013177595A (ja) * 2006-07-03 2013-09-09 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、及び、平版印刷版の製造方法
JP2015117359A (ja) * 2013-11-14 2015-06-25 株式会社リコー 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク、インク収容容器、並びにインクジェット吐出装置、硬化物、及び加飾体

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2508081B2 (ja) * 1987-05-11 1996-06-19 日本油脂株式会社 光重合開始剤組成物
JPH08217814A (ja) * 1995-02-17 1996-08-27 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光開始剤組成物および被覆組成物
GB2370279A (en) * 2000-12-21 2002-06-26 Coates Brothers Plc Inks for in-mould decoration
KR20090086519A (ko) * 2006-10-11 2009-08-13 헥시온 스페셜티 케미칼즈 인코퍼레이티드 방사선 경화성 및 분사성 잉크 조성물
US7905948B2 (en) * 2007-08-14 2011-03-15 Xerox Corporation Phase change ink compositions
EP2352785B1 (en) * 2008-10-03 2018-08-22 Uponor Innovation AB Methods and compositions for coating pipe
US8889232B2 (en) * 2009-08-20 2014-11-18 Electronics For Imaging, Inc. Radiation curable ink compositions
JPWO2011067909A1 (ja) * 2009-12-02 2013-04-18 日本化薬株式会社 光ディスク用紫外線硬化型樹脂組成物及びその硬化物
GB201102685D0 (en) * 2011-02-16 2011-03-30 Sericol Ltd Printing ink
US9260616B2 (en) * 2012-02-29 2016-02-16 Electronics For Imaging, Inc. Gloss-controllable, radiation-curable inkjet ink
EP2644664B1 (en) * 2012-03-29 2015-07-29 Fujifilm Corporation Actinic radiation-curing type ink composition, inkjet recording method, decorative sheet, decorative sheet molded product, process for producing in-mold molded article, and in-mold molded article
KR101575698B1 (ko) * 2012-03-30 2015-12-08 디아이씨 가부시끼가이샤 경화 도막의 제조 방법, 광학 필름, 및 박막 성형체의 제조 방법
CN103013295A (zh) * 2012-12-05 2013-04-03 北京化工大学常州先进材料研究院 一种uv纸上上光油及其制备方法
CN105073415B (zh) * 2013-03-28 2017-04-12 世联株式会社 嵌入成型用装饰薄膜和装饰嵌入成型品
JP6186229B2 (ja) * 2013-09-27 2017-08-23 セーレン株式会社 紫外線硬化型インクジェットインク、記録方法、記録物、および成型物
JP6066960B2 (ja) * 2014-05-30 2017-01-25 富士フイルム株式会社 成形加工用活性光線硬化型インク組成物、インクセット、インクジェット記録方法、成形加工用加飾シート、加飾シート成形物及びインモールド成形品の製造方法
US9790388B2 (en) * 2015-10-19 2017-10-17 Electronics For Imaging, Inc. Radiation-curable inkjet ink for application to glass, ceramic, or metal
SE1600025A1 (en) * 2016-01-28 2017-06-27 Perstorp Ab Radiation curing composition
KR101824406B1 (ko) * 2016-04-14 2018-02-06 중부대학교 산학협력단 자동차 유리 보호용 코팅막 조성물 및 이를 이용한 코팅막 제조방법
JP6716342B2 (ja) * 2016-05-31 2020-07-01 マクセルホールディングス株式会社 光硬化型インクジェット用プライマーインク組成物、インクジェット用インクセット、および、インクジェット記録方法
EP3541881A4 (en) * 2016-11-21 2020-06-24 3M Innovative Properties Company FLEXIBLE HARD COATING WITH URETHANE OLIGOMER HYDROGEN GLUED TO AN ACRYLIC POLYMER
CN109929503A (zh) * 2018-11-29 2019-06-25 河南驼人医疗器械集团有限公司 一种低气味、高韧性紫外光固化胶粘剂及其制备方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6364553B2 (ja) * 1982-06-07 1988-12-12
JP2005535745A (ja) * 2002-08-08 2005-11-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マレイド誘導体を含有する光硬化性組成物
JP2006045561A (ja) * 2004-07-15 2006-02-16 Agfa Gevaert Nv 新規な放射線硬化性組成物
JP2013177595A (ja) * 2006-07-03 2013-09-09 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、及び、平版印刷版の製造方法
WO2010058816A1 (ja) * 2008-11-21 2010-05-27 日立マクセル株式会社 エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP2010132780A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Nippon Seiki Co Ltd 紫外線硬化型インキ組成物、および、それを用いた車両用室内表示物
JP2012031388A (ja) * 2010-05-19 2012-02-16 Fujifilm Corp 印刷方法、オーバープリントの作製方法、ラミネート加工方法、発光ダイオード硬化性コーティング組成物、及び、発光ダイオード硬化性インク組成物
JP2015117359A (ja) * 2013-11-14 2015-06-25 株式会社リコー 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク、インク収容容器、並びにインクジェット吐出装置、硬化物、及び加飾体

Also Published As

Publication number Publication date
EP4061898A4 (en) 2023-12-13
US20220389246A1 (en) 2022-12-08
EP4061898A1 (en) 2022-09-28
CN114729216B (zh) 2024-04-05
WO2021099943A1 (en) 2021-05-27
JP2025038153A (ja) 2025-03-18
JP7676107B2 (ja) 2025-05-14
CN114729216A (zh) 2022-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7280081B2 (ja) 装飾フィルム及び放射線硬化型インクジェットインク
JP7676107B2 (ja) 放射線硬化型インクジェットインク、装飾シート及び装飾シートの製造方法
EP2669085B1 (en) Decorative sheet, and decorative resin-molded article employing same
JP5995876B2 (ja) 光学部材及びその製造に用いる紫外線硬化型接着剤
KR20180054725A (ko) (메트)아크릴아미드계 우레탄 올리고머 및 그것을 함유하는 활성 에너지선 경화성 수지 조성물
JP2019059087A (ja) 装飾フィルム
KR101498538B1 (ko) 아이콘 시트의 제조 방법, 아이콘 시트 및 그것을 사용한 터치 패널
JP2019026748A (ja) 紫外線硬化型組成物、2次元又は3次元の像の形成方法、硬化物、及び組成物収容容器
JP2010234766A (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
JP2011032466A (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物及びこれを使用したシートの製造方法
JP5217484B2 (ja) 化粧シート
JP5515371B2 (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
JP5515370B2 (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
EP4061896B1 (en) Laminate having inorganic nanoparticle-containing surface layer that exhibits appearance with low gloss and inorganic nanoparticle-containing radiation-curable ink
JP7648338B2 (ja) 無機ナノ粒子含有耐摩耗層を含む積層体、及び低粘度の無機ナノ粒子含有放射線硬化型インク
US20240010856A1 (en) Laminate comprising plasticizer-containing layer and ink layer, and radiation-curable ink
JP5287437B2 (ja) 化粧シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240109

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20240319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240820

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20240910

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20240927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20241218

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20241225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7676107

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150