JP2021079503A - 研磨紙及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨に必要な強度を確保しつつ、使い勝手に優れた研磨紙を提供する。【解決手段】研磨紙1は、研磨材2と、研磨材2に接合された基材3と、を備えている。研磨材2は、捻糸を織成して成るガラスクロス21と、ガラスクロス21にバインダー24を介して結合された砥粒22と、を備えている。基材3は、丈夫で通気性に優れた和紙である。【選択図】図1
Description
本発明は、研磨紙及びその製造方法に関するものであり、特に、研磨材の補強材としてガラスクロスを設けた研磨紙及びその製造方法に関するものである。
従来、紙やすり等の研磨材として、図3に示すように、砥粒101同士を上引接着剤102で接着させ、砥粒101を基礎接着剤103を介してクラフト紙や綿布等の基材104に接合して成るものが知られている。
そして、このような基材104としては、紙、布又は合成樹脂フィルム等が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、基材104にクラフト紙を用いた研磨材(研磨紙)100では、研磨の際に基材104の強度が十分に確保できず、使い勝手が悪いという問題があった。また、基材に布を用いた研磨材(研磨布)100では、通気性がなく放熱性が低いため、研磨の際に高温になりがちであり、また、砥粒101のみが脱落して基材104が残存するため、使い勝手が悪いという問題があった。
そこで、研磨に必要な強度を確保しつつ、使い勝手に優れた研磨紙を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る研磨紙は、研磨材を基材に接合した研磨紙であって、前記研磨材は、捻糸を織成して成るガラスクロスと、前記ガラスクロスにバインダーで結合された砥粒と、を備え、前記基材は、前記研磨材に接着剤を介して接合された和紙である。
この構成によれば、従来の研磨紙と比べて、ガラスクロスが研磨材の補強材として機能することで研磨紙の強度が向上して、ハードな研磨にも対応することができる。
また、従来の研磨布と比べて、基材を比較的安価に得ることができる上に、基材が通気性に優れていて研磨時に適宜放熱するため、研磨紙が過度に熱くなることを抑制することができ、さらに、加工対象物との摩擦によって、基材のみが残存することなく、研磨材及び基材が同様に消失することにより、使い勝手に優れている。
上記目的を達成するために、本発明に係る研磨紙の製造方法は、研磨材を基材に接合した研磨紙の製造方法であって、捻糸を織成してガラスクロスを形成する工程と、前記ガラスクロスにバインダーを介して前記砥粒を結合させて前記研磨材を形成する工程と、前記研磨材を和紙から成る前記基材に接合する工程と、を含む。
この構成によって得られた研磨紙は、従来の研磨紙と比べて、ガラスクロスが研磨材の補強材として機能することで研磨紙の強度が向上して、ハードな研磨にも対応することができる。
また、従来の研磨布と比べて、基材を比較的安価に得ることができる上に、基材が通気性に優れていて研磨時に適宜放熱するため、研磨紙が過度に熱くなることを抑制することができ、さらに、加工対象物との摩擦によって、基材のみが残存することなく、研磨材及び基材が同様に消失することにより、使い勝手に優れた研磨紙を得ることができる。
また、本発明に係る研磨紙の製造方法は、前記研磨材及び基材の接合が、前記基材と前記バインダーが未硬化状態の前記研磨材との間に接着剤を介在させた状態で前記研磨材及び基材を密着させ、その後に前記バインダー及び接着剤を熱硬化させることで行うことが好ましい。
この構成によれば、研磨材及び基材を一体化させた研磨紙を簡便に得ることができる。
また、本発明に係る研磨紙の製造方法は、前記研磨材及び基材の接合が、前記基材と前記バインダーを硬化させて得られた前記研磨材との間に接着剤を介在させた状態で前記研磨材及び基材を密着させ、その後に前記接着剤を熱硬化させることで行うことが好ましい。
この構成によれば、研磨材と基材とを強固に一体化させた研磨紙を得ることができる。
本発明において、ガラスクロスが研磨材の補強材として機能することで研磨紙の強度が向上して、ハードな研磨にも対応することができる。また、基材を比較的安価に得ることができるとともに、使い勝手に優れた研磨紙を得ることができる。
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、研磨紙1を示す模式図及び要部拡大図である。図2は、研磨紙1の一部縦断面図である。研磨紙1は、木材や金属等の加工対象物を研磨する際に用いられる。図1に示す研磨紙1は、シート状に形成されているが、研磨紙1の形状は、シート、ディスク、ロール又はベルト等の何れの形状であっても構わない。研磨紙1は、研磨材2と、基材3と、を備えている。
研磨材2は、ガラスクロス21と、砥粒22と、を備えている。ガラスクロス21は、捻糸を織成して形成されている。具体的には、ガラスクロス21は、複数の単糸を捻った直径約0.1mmの捻糸を用いて目抜平織、綾織又は絡み織にて織成されており、経糸21a及び緯糸21bで多数のメッシュ23が形成されている。各メッシュ23の縦横の長さは、約2.0mmに設定されている。
砥粒22は、液状樹脂が硬化したバインダーである樹脂24を介してガラスクロス21に結合されている。砥粒22には、図1に示すように、メッシュ23に強固に抱持された砥粒22の他に、ガラスクロス21の表面及び裏面にそれぞれ接着された図示しない砥粒が含まれる。砥粒22は、研磨時において表面が適宜欠けることで、加工対象物を研磨することができる。液状樹脂は、例えばフェノール樹脂等である。
基材3は、研磨材2に接合された和紙である。基材3は、シート状又はメッシュ状の何れであっても構わない。「和紙」とは、植物由来の繊維を原料として日本に古くから伝わる伝統的技法によって得られた紙を意味する。和紙は、薬品を殆ど使用せずに作られるために、中性であるという特性を有する。また、和紙は、長い植物繊維が絡み合って結合しており、多数の隙間が観察され、通気性に優れるという特性を有する。したがって、和紙は、洋紙に比べて繊維が長くて丈夫である。また、和紙は、従来の研磨布に用いられる布に比べて、通気性に優れている。
次に、研磨紙1の製造工程を説明する。
まず、補強材としてガラスクロス21が織成される。ガラスクロス21は、直径約0.1mmの捻糸を用いて目抜平織・綾織又は絡み織にて織成される。また、ガラスクロス21のメッシュ23の大きさは、約2.0mm角に設定される。
次に、織成されたガラスクロス21にフェノール樹脂等の液状樹脂24を塗布して、プリプレグを形成する。プリプレグに塗付された液状樹脂は、未硬化の状態で存在することになる。
次に、プリプレグの両面に、砥粒22と結合材であるフェノール樹脂等の液状樹脂とを混合した樹脂被膜砥粒を付着させる。
樹脂被膜砥粒をプリプレグの両面に付着させる方法は、例えば、樹脂被膜砥粒を刷毛でプリプレグに塗布したり、スプレーガンで樹脂被膜砥粒をプリプレグに噴射する他、ヘラや弾性ローラを用いる等の様々な方法が考えられるが、何れの方法であっても構わない。
次に、樹脂被膜砥粒が付着したプリプレグを圧搾機で圧搾する。これにより得られた研磨材2は、全体として略平坦に形成される。また、砥粒22は、ガラスクロス21の両面に加えて、極めて細かいメッシュ23内にも強固に抱持されている。
次に、研磨材2と研磨材2の形状に対応するように裁断された基材3とをフェノール樹脂等の接着剤を介して積層させる。
そして、プレス機や弾性ローラ等を用いて研磨材2及び基材3を密着させた後に、研磨材2及び基材3を加熱して接着剤を硬化させるとともに砥粒22をガラスクロス21に留めて結合させる樹脂24を接着剤と一体に硬化させることにより、砥粒22がガラスクロス21に固定されるとともに研磨材2及び基材3が一体化されて研磨紙1が得られる。なお、加熱温度は、基材3の耐熱温度以下に設定される必要があるが、和紙である基材3は比較的耐熱性に優れており、例えば150度程度に設定されることが考えられる。
このようにして得られた研磨紙1は、従来の研磨紙と比べて、ガラスクロス21が研磨材2の補強材として機能することで研磨紙1の強度が向上して、ハードな研磨にも対応することができる。
また、研磨紙1は、従来の研磨布と比べて、基材3を比較的安価に得ることができ、また、基材3が通気性に優れていて研磨時に適宜放熱するため、研磨紙1が過度に熱くなることを抑制することができる。さらに、加工対象物との摩擦によって、基材3のみが残存することなく、研磨材2及び基材3が同様に消失することにより、使い勝手に優れている。
さらに、ガラスクロス21のメッシュ23に強固に抱持された砥粒22は、加工対象物との摩擦によって徐々に欠ける度に鋭い刃面が形成される。これにより、加工対象物を極めて効率良く研磨することができる。
なお、上述した実施形態では、バインダーである樹脂24が未硬化状態の研磨材2と基材3とを接着剤を介して重ねた後に、研磨材2に含まれる樹脂24及び研磨材2と基材3との間に介在する接着剤をまとめて熱硬化させて研磨紙1を製造する場合を例に説明したが、樹脂24を予め硬化させて砥粒22がガラスクロス21に強固に固定された研磨材2を製造した後に、研磨材2と基材3とを接着剤等で接合し、この接着剤を熱硬化させるようにして研磨紙1を製造しても構わない。
なお、本発明は本発明の精神を逸脱しない限り、種々の改変をなすことが出き、そして,本発明が改変されたものに及ぶことは当然である。
1 ・・・研磨紙
2 ・・・研磨材
21・・・ガラスクロス
22・・・砥粒
23・・・メッシュ
24・・・バインダー
3 ・・・基材
2 ・・・研磨材
21・・・ガラスクロス
22・・・砥粒
23・・・メッシュ
24・・・バインダー
3 ・・・基材
Claims (4)
- 研磨材を基材に接合した研磨紙であって、
前記研磨材は、捻糸を織成して成るガラスクロスと、前記ガラスクロスにバインダーで結合された砥粒と、を備え、
前記基材は、前記研磨材に接合された和紙であることを特徴とする研磨紙。 - 研磨材を基材に接合した研磨紙の製造方法であって、
捻糸を織成してガラスクロスを形成する工程と、
前記ガラスクロスにバインダーを介して砥粒を結合させて前記研磨材を形成する工程と、
前記研磨材を和紙から成る前記基材に接合する工程と、
を含むことを特徴とする研磨紙の製造方法。 - 前記研磨材及び基材の接合は、前記基材と前記バインダーが未硬化状態の前記研磨材との間に接着剤を介在させた状態で前記研磨材及び基材を密着させ、その後に前記バインダー及び接着剤を熱硬化させることで行うことを特徴とする請求項2記載の研磨紙の製造方法。
- 前記研磨材及び基材の接合は、前記基材と前記バインダーを硬化させて得られた前記研磨材との間に接着剤を介在させた状態で前記研磨材及び基材を密着させ、その後に前記接着剤を熱硬化させることで行うことを特徴とする請求項2記載の研磨紙の製造方法。
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JP2019210060A JP2021079503A (ja) | 2019-11-20 | 2019-11-20 | 研磨紙及びその製造方法 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5129598A (ja) * | 1974-09-06 | 1976-03-12 | Nippon Rejibon Seito Kk | |
JPS52116992A (en) * | 1976-03-25 | 1977-09-30 | Akita Hiroshi | Grindstone for grinding and polishing |
JPH0425380A (ja) * | 1990-05-21 | 1992-01-29 | Nakajiro Yamamoto | 研摩布紙 |
JP2015208828A (ja) * | 2014-04-30 | 2015-11-24 | 富士製砥株式会社 | 回転砥石の製造法及び該製造法によって製造した回転砥石 |
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2019
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