JP2021078868A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、使い捨ておむつ又は生理用ナプキンなどの使い捨て着用物品に関するものである。
使い捨て着用物品、特に使い捨ておむつにおいては、着用者の肌が荒れる、特にかぶれがしばしば問題となる。
この要因として、おむつの装着時の肌との摩擦、長時間装着に伴う体液、排泄物(尿・軟便)からの肌が受ける刺激を挙げることができる。
この要因として、おむつの装着時の肌との摩擦、長時間装着に伴う体液、排泄物(尿・軟便)からの肌が受ける刺激を挙げることができる。
特に肌が長時間、軟便と接触することによる刺激による要因は大きい。これを抑制するためには、おむつが軟便を素早く吸収体に吸収することである。おむつが軟便を素早く吸収体に吸収することができれば、肌の刺激が低減するばかりでなく、脚部や背部からの漏れを防止することに役立つ。
トップシートを通して軟便の吸収を阻害する要因の第一は、軟便成分がトップシートを透過する際に、透過できなかった成分がトップシートを構成する繊維の表面部に残留し、トップシートが目詰まりすることである。第二に、排便速度がおむつの吸収速度を上回り、吸収できずトップシート上に残留することである。
トップシート上への軟便成分の残留は、軟便成分がトップシート上を滑り、軟便漏れの結果を招くことがある。
したがって、おむつが軟便を素早く吸収体に吸収するようにすることはきわめて重要である。
トップシート上への軟便成分の残留は、軟便成分がトップシート上を滑り、軟便漏れの結果を招くことがある。
したがって、おむつが軟便を素早く吸収体に吸収するようにすることはきわめて重要である。
特許文献1には、おむつの幅方向両側のいわゆるギャザーカフス間にスキンケア剤を設けることが開示されている。
また、スキンケア剤はトップシート上に配されており、その例示はジアミド誘導体を有効成分とするものである。
また、スキンケア剤はトップシート上に配されており、その例示はジアミド誘導体を有効成分とするものである。
他方、使い捨て着用物品においては、体液の漏れを防止することは大きな課題である。体液の漏れの要因は、体液の吸収体による吸収限界を超えることのほか、着用者の姿勢変化もある。
着用者の姿勢変化によって、排泄物がギャザーカフスを乗り越える、着用者に対しておむつがズレて、着用者の肌との間に隙間が生じることにより体液の漏れが生じる。
着用者の姿勢変化によって、排泄物がギャザーカフスを乗り越える、着用者に対しておむつがズレて、着用者の肌との間に隙間が生じることにより体液の漏れが生じる。
着用者の姿勢変化に対応する手段としては、吸収体に長手方向の凹部を形成して股間部に沿うようにするなどの形態がある(特許文献2)
しかしながら、ジアミド誘導体を有効成分とするスキンケア剤によって肌荒れを抑制することには限界があることを知見した。
また、特許文献2のような形態では、着用者の姿勢変化による体液の漏れを抑制するのに限界がある。
そこで、本発明の主たる課題は、着用者の肌を保護できるとともに、着用者の姿勢変化によって、体液の漏れを抑制できる使い捨て着用物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明の代表的態様は次記のとおりである。
<代表的態様>
使用側表面を構成するトップシートと、裏面側に設けられた液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有する使い捨て着用物品において、
前記トップシートは、表裏に貫通する開孔が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布であり、
前記吸収要素は吸収体とこれを覆う包装シートとを含み、かつ、
前記包装シートは、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布であり、
前記トップシートの外面に対してグリセリンを主体とする保湿剤が塗布されている、
ことを特徴とする使い捨て着用物品。
<代表的態様>
使用側表面を構成するトップシートと、裏面側に設けられた液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有する使い捨て着用物品において、
前記トップシートは、表裏に貫通する開孔が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布であり、
前記吸収要素は吸収体とこれを覆う包装シートとを含み、かつ、
前記包装シートは、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布であり、
前記トップシートの外面に対してグリセリンを主体とする保湿剤が塗布されている、
ことを特徴とする使い捨て着用物品。
以上のとおり、本発明によれば、着用者の肌を保護できるとともに、着用者の姿勢変化による体液の漏れを抑制できる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性伸縮部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性伸縮部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
<テープタイプ使い捨ておむつの例>
図1~図5は、本発明の使い捨て着用物品としての、テープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xはファスニングテープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Yはおむつの全長を示している。このテープタイプ使い捨ておむつは、腹側から背側まで延在する吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11とを有するものであり、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、かつ吸収体56を有しない部分である腹側エンドフラップ部EF及び背側エンドフラップ部EFと、吸収体56の側縁よりも側方に延出する一対のサイドフラップ部SFを有している。サイドフラップ部SFの前後方向中間には脚周りに沿うくびれ部分が形成されており、このくびれ部分よりも背側にファスニングテープ13がそれぞれ設けられている。
図1~図5は、本発明の使い捨て着用物品としての、テープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xはファスニングテープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Yはおむつの全長を示している。このテープタイプ使い捨ておむつは、腹側から背側まで延在する吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11とを有するものであり、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、かつ吸収体56を有しない部分である腹側エンドフラップ部EF及び背側エンドフラップ部EFと、吸収体56の側縁よりも側方に延出する一対のサイドフラップ部SFを有している。サイドフラップ部SFの前後方向中間には脚周りに沿うくびれ部分が形成されており、このくびれ部分よりも背側にファスニングテープ13がそれぞれ設けられている。
液不透過性シート11の裏面はカバー不織布20により覆われている。カバー不織布20はおむつの周縁まで延在されており、液不透過性シート11は前後方向にはおむつの前後縁まで延在し、幅方向には吸収体56の側縁とカバー不織布20の側縁との間まで延在しているが、カバー不織布20は、必要に応じて前後方向の一部のみとしたり、幅方向の一部のみとしたり、又はその両方としたりすることもできる。例えば、液不透過性シート11の一部がギャザー不織布等の他の素材により覆われている場合などにおいては、その部分についてはカバー不織布20を設けない形態とすることもできる。
トップシート30及び液不透過性シート11は図示例では長方形であり、吸収要素50よりも前後方向及び幅方向において若干大きい寸法を有しており、トップシート30における吸収要素50の側縁よりはみ出した周縁部と、液不透過性シート11における吸収要素50の側縁よりはみ出した周縁部とがホットメルト接着剤などにより接合されている。
また、吸収体56は包装シート58により包装した吸収要素50としてトップシート30及び液不透過性シート11間に介在させることができ、トップシート30及び吸収要素50の間には中間シート40を設けることができる。
図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。さらに、排泄物の液分と接触する変色するインジケータを設けることもできる。
図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。さらに、排泄物の液分と接触する変色するインジケータを設けることもできる。
テープタイプ使い捨ておむつの表面の幅方向両側には、側部ギャザー60がそれぞれ設けられている。各側部ギャザー60は、各サイドフラップ部SFに設けられた第1の部分61(平面ギャザー部分)と、トップシート30の両側部上に突出する第2の部分69(立体ギャザー部分)とを含むものである。
より詳細には、おむつ全長Yに等しい長さを有する帯状のギャザー不織布62が第1の部分61から第2の部分69にかけて延在されており、第1の部分61では当該ギャザー不織布62がカバー不織布20に対してホットメルト接着剤等により接合されおり、これら不織布の間に、前後方向LDに沿うギャザー弾性伸縮部材63が一本又は幅方向WDに間隔を空けて複数本伸長状態で固定され、その収縮力により第1の部分61が前後方向LDに収縮して脚周りに接する平面ギャザーとなる。
また、ギャザー不織布62は第1の部分61を付根部分としてそこから幅方向WD中央側に延在する延在部分を有しており、少なくともこの延在部分は先端で折り返されて二層構造とされている。延在部分における前後方向LD両端部はトップシート30に固定された倒伏部分67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向LD中間部は非固定の自由部分68とされる。自由部分68には、前後方向LDに沿うギャザー弾性伸縮部材63が一本又は幅方向WDに間隔を空けて複数本伸長状態で固定されており、その収縮力により第2の部分69の自由部分68が前後方向LDに収縮して脚周りに接する立体ギャザーとなる。
より詳細には、おむつ全長Yに等しい長さを有する帯状のギャザー不織布62が第1の部分61から第2の部分69にかけて延在されており、第1の部分61では当該ギャザー不織布62がカバー不織布20に対してホットメルト接着剤等により接合されおり、これら不織布の間に、前後方向LDに沿うギャザー弾性伸縮部材63が一本又は幅方向WDに間隔を空けて複数本伸長状態で固定され、その収縮力により第1の部分61が前後方向LDに収縮して脚周りに接する平面ギャザーとなる。
また、ギャザー不織布62は第1の部分61を付根部分としてそこから幅方向WD中央側に延在する延在部分を有しており、少なくともこの延在部分は先端で折り返されて二層構造とされている。延在部分における前後方向LD両端部はトップシート30に固定された倒伏部分67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向LD中間部は非固定の自由部分68とされる。自由部分68には、前後方向LDに沿うギャザー弾性伸縮部材63が一本又は幅方向WDに間隔を空けて複数本伸長状態で固定されており、その収縮力により第2の部分69の自由部分68が前後方向LDに収縮して脚周りに接する立体ギャザーとなる。
図示形態におけるファスニングテープ13は、おむつの側部に固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向中間部に設けられた、腹側に対する係止部13Aとを有し、この係止部13Aより先端側の部分が摘み部とされたものである。ファスニングテープ13のテープ取付部13Cは、サイドフラップ部における内側層をなすギャザー不織布62及び外側層をなすカバー不織布20間に挟まれ、かつホットメルト接着剤により両不織布62,20に接着されている。また、係止部13Aはテープ本体部13Bの内面に接着剤により接合されている。
係止部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)が好適である。フック材は、その外面側に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。もちろん、ファスニングテープ13の係止部として粘着材層を設けることもできる。
また、テープ取付部13Cからテープ本体部13Bまでを形成するシート基材としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができる。
おむつの装着に際しては、背側のサイドフラップ部SFを腹側のサイドフラップ部SFの外側に重ねた状態で、ファスニングテープ13を腹側部分F外面の適所に係止する。ファスニングテープ13の係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。
腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート24を設けるのが好ましい。係止部13Aがフック材の場合、ターゲットシート24としては、フィルム層と、その外面全体に設けられた、係止部13Aのフックが着脱自在に係合する係合層とを有するフィルムタイプのものを好適に用いることができる。この場合における係合層としては、糸で編まれた網状体であってループを有するものがフィルム層上に取り付けられている形態の他、熱可塑性樹脂の不織布層が間欠的な超音波シールによりフィルム層上に取り付けられ、不織布の繊維がループをなす形態が知られているがいずれも好適に用いることができる。また、熱可塑性樹脂の不織布にエンボス加工を施したものでフィルム層が無いフィルムレスタイプのターゲットテープを用いることもできる。これらのターゲットテープでは、ファスニングテープ13のフックがループに絡まる又は引っ掛かることにより、ファスニングテープ13が結合される。
係止部13Aが粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。
また、腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態のカバー不織布20が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の係止部13Aがフック材の場合には、ターゲットシート24を省略し、フック材をカバー不織布20の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート24をカバー不織布20と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
エンドフラップ部EFは、吸収要素50の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収体56を有しない部分であり、前側の延出部分が腹側エンドフラップ部EFであり、後側の延出部分が背側エンドフラップ部EFである。
背側エンドフラップEFの前後方向長さは、前述の理由によりファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向長さと同じか短い寸法とすることが好ましく、また、おむつ背側端部と吸収要素50とが近接しすぎると、吸収要素50の厚みとコシによりおむつ背側端部と身体表面との間に隙間が生じやすいため、10mm以上とすることが好ましい。
腹側エンドフラップ部EF及び背側エンドフラップ部EFの前後方向長さは、おむつ全体の前後方向長さYの5~20%程度とするのが好ましく、乳幼児用おむつにおいては、10~60mm、特に20~50mmとするのが適当である。
背側エンドフラップEFの前後方向長さは、前述の理由によりファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向長さと同じか短い寸法とすることが好ましく、また、おむつ背側端部と吸収要素50とが近接しすぎると、吸収要素50の厚みとコシによりおむつ背側端部と身体表面との間に隙間が生じやすいため、10mm以上とすることが好ましい。
腹側エンドフラップ部EF及び背側エンドフラップ部EFの前後方向長さは、おむつ全体の前後方向長さYの5~20%程度とするのが好ましく、乳幼児用おむつにおいては、10~60mm、特に20~50mmとするのが適当である。
おむつの背側のフィット性を向上するために、詳しくは図5に示す形態のように、両ファスニングテープ13間に、幅方向に弾性伸縮する弾性伸縮部材、特に帯状の背側伸縮シート70が設けられていると好ましい。背側伸縮シート70の両端部は両ファスニングテープ13の取り付け部分と重なる部位まで延在されているのが好ましいが、幅方向中央側に離間していても良い。背側伸縮シート70の前後方向寸法は、ファスニングテープ13の取付け部分の前後方向寸法に対してプラスマイナス20%程度の範囲内とすることが好ましい。また、図示のように背側伸縮シート70が背側エンドフラップ部EFと吸収要素50の境界線と重なるように配置されていると、吸収要素50の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。
背側伸縮シート70は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から不織布や紙を用いるのが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図5(a)に示すように、二枚の不織布等のシート基材71をホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせるとともに、両シート基材71間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性伸縮部材72を幅方向に沿って伸長した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合におけるシート基材71としては、カバー不織布20と同様の材料を用いることができる。弾性伸縮部材72の伸長率は150~250%程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420~1120dtexのものを3~10mmの間隔72dで5~15本程度設けるのが好ましい。
また、図5(a)に示すように、弾性伸縮部材72の一部が吸収要素50を横断するように配置すると、吸収要素50のフィット性が向上するため好ましいが、この場合は、弾性伸縮部材72が吸収要素50と重なる部分の一部又は全部を、切断等の手段により収縮力が働かないようにすると、吸収要素50の背側端部が幅方向に縮まないため、フィット性がさらに向上する。
なお、弾性伸縮部材72は、シートの長手方向(おむつの幅方向)にシート基材71の全長にわたって固定されていてもよいが、おむつ本体への取り付け時の縮みやめくれ防止のため、シートの前後方向(おむつの幅方向)端部の5~20mm程度の範囲においては、収縮力が働かないように、または弾性伸縮部材72が存在しないようにするとよい。
背側伸縮シート70は、図示形態では、液不透過性シート11の幅方向両側ではギャザー不織布62とカバー不織布20との間に挟まれ、且つ液不透過性シート11と重なる部位では、液不透過性シート11と吸収要素50との間に挟まれるように設けられているが、液不透過性シート11とカバー不織布20との間に設けても良いし、カバー不織布20の外面に設けても良く、またトップシート30と吸収要素50との間に設けてもよい。
さらに、背側伸縮シート70はトップシート30の上に設けても良く、この場合、液不透過性シート11の幅方向両側ではギャザー不織布62の上に設けても良い。また、カバー不織布20を複数枚のシート基材を重ねて形成する場合には、背側伸縮シート70全体を、カバー不織布20のシート基材間に設けても良い。
さらに、背側伸縮シート70はトップシート30の上に設けても良く、この場合、液不透過性シート11の幅方向両側ではギャザー不織布62の上に設けても良い。また、カバー不織布20を複数枚のシート基材を重ねて形成する場合には、背側伸縮シート70全体を、カバー不織布20のシート基材間に設けても良い。
<本発明の基本構成>
本発明の使い捨て着用物品は、上記の実施の形態での説明用符号を参照すれば、使用側表面を構成するトップシート30と、裏面側に設けられた液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを有する使い捨て着用物品において、
前記トップシート30は、表裏に貫通する開孔14が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布であり、
前記吸収要素50は吸収体56とこれを覆う包装シート58とを含み、かつ、
前記包装シート58は、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布であり、
前記トップシート58の外面に対してグリセリンを主体とする保湿剤M(図16参照)が塗布されている、ことを特徴とする。
本発明の使い捨て着用物品は、上記の実施の形態での説明用符号を参照すれば、使用側表面を構成するトップシート30と、裏面側に設けられた液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを有する使い捨て着用物品において、
前記トップシート30は、表裏に貫通する開孔14が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布であり、
前記吸収要素50は吸収体56とこれを覆う包装シート58とを含み、かつ、
前記包装シート58は、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布であり、
前記トップシート58の外面に対してグリセリンを主体とする保湿剤M(図16参照)が塗布されている、ことを特徴とする。
本発明の基本構成において、トップシート30は、表裏に貫通する開孔14が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布であると、その開孔14を通して体液、特に軟便成分が吸収要素50側に、例えば中間シート40を介して吸収要素50側に速やかに移行させることができる。
この観点から体液の漏れ防止機能を発揮する。
この観点から体液の漏れ防止機能を発揮する。
吸収体56を覆う包装シート58は、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布であり、例えばSMS不織布又はSMMS不織布からなる。ティシュペーパー、特にクレープ紙で吸収体56を覆う場合に比較して、柔らかく、かつ、曲げ剛性が低い。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて良好に変形し(良好に曲がり)、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて良好に変形し(良好に曲がり)、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
さらに、トップシート30の外面に対してグリセリンを主体とする保湿剤Mが塗布されている(少なくとも外面部に保湿剤Mを含有している)と、保湿剤Mが着用者の肌を保護するばかりでなく、着用者の肌との摩擦力を低減させる機能を発揮する。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて、トップシートが肌に対して滑り、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて、トップシートが肌に対して滑り、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
トップシート30は、多数の開孔14を有する有孔不織布である。厳密な理由は定かではないが、多数の開孔14によって、着用者との肌との接触面積が、開孔を有しない不織布と比較して、小さくなることを理由として、着用者の肌との摩擦力を低減させる機能を発揮する。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて、トップシートが肌に対して滑り、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて、トップシートが肌に対して滑り、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
トップシート30の開孔14の平面配列は、図6(a)に示すような斜方格子状や、図6(b)に示すような六角格子状(これらは千鳥状ともいわれる)、図6(c)に示すような正方格子状、図6(d)に示すような矩形格子状、図6(e)に示すような平行体格子(図示のように、多数の平行な斜め方向の列の群が互いに交差するように2群設けられる形態)状等(これらが前後方向LDに対して90度未満の角度で傾斜したものを含む)のように規則的に繰り返されるものの他、開孔14の群(群単位の配列は規則的でも不規則でも良く、模様や文字状等でも良い)が規則的に繰り返されるものとすることもできる。
トップシートの開孔14の前後方向間隔14y及び幅方向間隔14xは適宜定めることができるが、通気性を考慮すると、それぞれ14yは0.9~8.0mm、14xは2.0~10mm、特に14yは1.0~3.0mm、14xは3.0~5.0mmの範囲内とすることが望ましい。特に、図6(d)に示すように、開孔14の前後方向寸法14Lよりも狭い前後方向間隔14yで前後方向に並ぶ開孔14の列が幅方向WDに所定の間隔で繰り返し、かつその幅方向間隔14xは開孔14の前後方向寸法14Lよりも広い(さらに、開孔14の幅方向寸法14Wの3倍以上であるとより好ましい)と、通気性の向上を顕著なものとしつつ、柔らかさや嵩高さも損なわず、また、製造時に重要な前後方向のシートの引っ張り強度の低下がないため好ましい。特にこの場合、開孔14の形状を前後方向LDに細長い形状とすることが好ましい。
トップシート30(必要ならばカバー不織布20も含めて)における開孔14の平面配置は、図7に代表例として示す、隣接する開孔14を繋ぐ仮想線14qがモロッカン柄Dを形成しているのが適している。
このモロッカン柄Dによる利点をもたらす厳密な理由は明確ではないが、開孔14群で形成される仮想連結線R1,R2が斜め格子を形成し、この仮想連結線R1,R2が変形の起点線として機能し、トップシート30の前後及び幅方向の変形を容易にしているものが理由であると考えられる。
なお、トップシート30は中間シート40に部分的に接合されており、モロッカン柄Dにおける開孔14群で囲まれた非開孔域Zは、非変形又は難変形域として残るが、仮想連結線R1,R2部分で変形すれば、着用者の姿勢変化の追従性は十分に確保される。
なお、トップシート30は中間シート40に部分的に接合されており、モロッカン柄Dにおける開孔14群で囲まれた非開孔域Zは、非変形又は難変形域として残るが、仮想連結線R1,R2部分で変形すれば、着用者の姿勢変化の追従性は十分に確保される。
以下に実施の形態の構成要素についての説明を加える。
<カバー不織布>
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の使い捨て着用物品の多くは、吸収液の裏抜けを防止しつつ通気性を確保するために、通気性を有する液不透過性シートが吸収体の裏側に設けられるとともに、この液不透過性シートが、布のような外観及び肌触りとするために液不透過性シートの裏面がカバー不織布で覆われている構成が知られている。
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の使い捨て着用物品の多くは、吸収液の裏抜けを防止しつつ通気性を確保するために、通気性を有する液不透過性シートが吸収体の裏側に設けられるとともに、この液不透過性シートが、布のような外観及び肌触りとするために液不透過性シートの裏面がカバー不織布で覆われている構成が知られている。
実施の形態のカバー不織布20も布のような外観及び肌触りとするために設けられるものである。そして、カバー不織布20は、液不透過性シート11の裏側を覆い、液不透過性シート11を覆う部分の少なくとも一部において製品外面を形成するものである。
この場合、通気性の液不透過性シートにカバー不織布を積層すると、カバー不織布を有する分だけ通気性が低下する。この問題を解決する一つの好ましい手法は、カバー不織布として、表裏に貫通する孔を多数有する有孔不織布を用いることである。
図示する実施の形態においても、カバー不織布20は、表裏に貫通する開孔14が間隔を空けて多数設けられた有孔不織布となっている。カバー不織布20の繊維の種類や、繊維の結合(交絡)の加工方法は特に限定されず、外装シートと同様のものを適宜選択することができるが、エアスルー不織布を用いることが望ましく、その場合の目付けは20~30g/m2、厚みは0.3~1.0mmであると好ましい。
カバー不織布20は、通気性向上効果を考慮すると、テープタイプ使い捨ておむつでは、カバー不織布20における前後方向及び幅方向の全体にわたり開孔14を形成することができる。
カバー不織布における個々の開孔14の平面形状(開口形状)は、図6(a)~(e)に示す形状を含めて適宜定めることができる。
カバー不織布における個々の開孔形状は、図6(a)(b)、のような長孔形とするほか、図6(c)(e)に示すような真円形、図6(d)に示すような楕円形、三角形、長方形、ひし形等の多角形、星形、雲形等、任意の形状とすることができる。
カバー不織布における個々の開孔14の寸法は特に限定されないが、前後方向LDの最大寸法14Lは0.3~1.8mm、特に0.4~1.0mmとするのが好ましく、幅方向WDの最大寸法14Wは0.2~1.5mm、特に0.3~1.0mmとするのが好ましい。開孔14の形状が、長孔形、楕円形、長方形、ひし形等のように一方向に長い形状(一方向の全長がこれと直交する方向の全長よりも長い形状)の場合、長手方向の最大寸法はこれと直交する方向の最大寸法の1.2~2.5倍であることが好ましい。また、開孔14の形状が一方向に長い形状の場合、開孔14の長手方向が前後方向LDであることが望ましいが、幅方向WDや斜め方向であってもよい。
個々の開孔14の面積及び面積率は適宜定めればよいが、面積は0.1~2.7mm2(特に0.1~1.0mm2)程度であることが好ましく、面積率は1.0~15.0%(特に5.0~10.0%)程度であることが好ましい。
個々の開孔14の面積及び面積率は適宜定めればよいが、面積は0.1~2.7mm2(特に0.1~1.0mm2)程度であることが好ましく、面積率は1.0~15.0%(特に5.0~10.0%)程度であることが好ましい。
他方、カバー不織布における開孔14の平面配列は、図6(a)に示すような斜方格子状や、図6(b)に示すような六角格子状(これらは千鳥状ともいわれる)、図6(c)に示すような正方格子状、図6(d)に示すような矩形格子状、図6(e)に示すような平行体格子(図示のように、多数の平行な斜め方向の列の群が互いに交差するように2群設けられる形態)状等(これらが前後方向LDに対して90度未満の角度で傾斜したものを含む)のように規則的に繰り返されるものの他、開孔14の群(群単位の配列は規則的でも不規則でも良く、模様や文字状等でも良い)が規則的に繰り返されるものとすることもできる。
開孔14の平面配列は図6の形状のほか、適宜定めることができるが、規則的に繰り返される平面配列が好ましく、前述のように、開孔を繋ぐ仮想線14qがモロッカン柄を形成するものが適している。
開孔14の前後方向間隔14y及び幅方向間隔14xは適宜定めることができるが、通気性を考慮すると、それぞれ14yは0.9~8.0mm、14xは2.0~10mm、特に14yは1.0~3.0mm、14xは3.0~5.0mmの範囲内とすることが望ましい。特に、図6(d)に示すように、開孔14の前後方向寸法14Lよりも狭い前後方向間隔14yで前後方向に並ぶ開孔14の列が幅方向WDに所定の間隔で繰り返し、かつその幅方向間隔14xは開孔14の前後方向寸法14Lよりも広い(さらに、開孔14の幅方向寸法14Wの3倍以上であるとより好ましい)と、通気性の向上を顕著なものとしつつ、柔らかさや嵩高さも損なわず、また、製造時に重要な前後方向のシートの引っ張り強度の低下がないため好ましい。特にこの場合、開孔14の形状を前後方向LDに細長い形状とすることが好ましい。
図8に示すように、例えば開孔14の周囲部は表側に反り返った反り返り部14eとなっている。具体的な形状としては、図9に示すように反り返り部14eの反り返り高さ14hがほぼ均一である第1形態、及び図10に示すように反り返り部14eが、反り返り高さ14iが最も高い対向部分と、これと直交する方向に対向する対向部分であって反り返り高さ14jが最も低い対向部分とを有する第2形態を例示することができる。反り返り部14eは孔の周方向に連続して筒状になっていることが望ましいが、一部又は全部の開孔14の反り返り部14eが、開孔14の周方向の一部のみに形成されていてもよい。反り返り高さ14h,14i,14j(光学顕微鏡を用いて測定される圧力を加えない状態での見かけの高さ)は0.2~1.2mm程度であることが好ましく、第2の形態において最も高い反り返り高さ14iは、最も低い反り返り高さ14jの1.1~1.4倍程度であることが好ましい。第2の形態からも分かるように反り返り高さは開孔14の周方向に変化してもよい。
開孔14は、周縁が繊維の切断端により形成されている打ち抜き開孔14であっても、開孔14の周縁に繊維の切断端がほとんど無く、ピンが繊維間に挿入されて押し広げられて形成された非打ち抜き開孔14(縁部の繊維密度が高い)であってもよい。例えば、一方向に長い形状の開孔14をピンの挿入により形成すると、開孔14の周囲部の繊維が外側又は垂直方向に退けられて反り返り部(バリ)14eが形成されるとともに、開孔14の長手方向の対向部分の反り返り高さ14iが、長手方向と直交する方向の対向部分の反り返り高さ14jよりも高くなる。開孔14の周囲部は、繊維密度がその周囲の部分と比べて低くなっていてもよいが、同程度又は高くなっているのが好ましい。また、開孔14の縁部の繊維同士が融着していることが望ましいが、融着していなくてもよい。
(カバー不織布の固定)
カバー不織布20は、液不透過性シート11に対して例えばホットメルト接着剤20Hを介して固定できる。カバー不織布20の固定領域は、カバー不織布20の前後方向全体及び幅方向全体とするほか、一部を非固定とすることもできる。例えば、テープタイプ使い捨ておむつでは、カバー不織布20の幅方向両端部が非固定であると、側部ギャザー60の影響で吸収体56側部がいくらか収縮した状態でもその影響を受けにくくなり、カバー不織布20に皺や折れが形成されにくいという利点がもたらされる。この場合におけるカバー不織布20の幅方向両端部の非固定部分の幅は適宜定めればよいが、例えば3~10mm、好ましくは5~8mmとすることができる。
カバー不織布20は、液不透過性シート11に対して例えばホットメルト接着剤20Hを介して固定できる。カバー不織布20の固定領域は、カバー不織布20の前後方向全体及び幅方向全体とするほか、一部を非固定とすることもできる。例えば、テープタイプ使い捨ておむつでは、カバー不織布20の幅方向両端部が非固定であると、側部ギャザー60の影響で吸収体56側部がいくらか収縮した状態でもその影響を受けにくくなり、カバー不織布20に皺や折れが形成されにくいという利点がもたらされる。この場合におけるカバー不織布20の幅方向両端部の非固定部分の幅は適宜定めればよいが、例えば3~10mm、好ましくは5~8mmとすることができる。
特徴的には、図8に示すように、カバー不織布20における反り返り部14eの少なくとも先端部が、ホットメルト接着剤20Hを介して液不透過性シート11に貼り付けられた接着部となっており、かつこの接着部以外の部分は非接着となっている。このような貼り合わせ構造を有していると、接着面積が小さくなるため柔軟性が損なわれず、かつ開孔14の周囲部を液不透過性シート11に確実に固定できる。特に、反り返り部14eは支柱のようにカバー不織布20を液不透過性シート11に対して支持するため、同じ目付けの無孔不織布と比較して嵩高くなり、通気性にも優れたものとなる。
代表的な接着状態としては、図8(a)に示すように、反り返り部14eの先端部のみがホットメルト接着剤20Hを介して液不透過性シート11に接着されている状態、図8(b)に示すように、反り返り部14eの全体が、ホットメルト接着剤20Hを介して液不透過性シート11に接着されている状態、及び図8(c)に示すように、反り返り部14eのうち、先端部の内側部分より外側全体がホットメルト接着剤20Hを介して液不透過性シート11に接着され、先端部の内側部分が非接着とされている状態を例示することができる。反り返り部14eの開孔14の内周面、及び液不透過性シート11における開孔14と重なる部位には接着剤が存在しないことが望ましいが、多少はみ出していてもよい。
反り返り部14eの接着状態は、少なくとも先端部がホットメルト接着剤20Hを介して液不透過性シート11に貼り付けられる限り、図示形態に限定されず、開孔14の周方向の少なくとも一部が、上記いずれかの接着状態であればよい。例えば、図9及び図10に示される形態のように、反り返り部14eが開孔14の周方向に連続して筒状になっている場合には、筒状の先端部の周方向全体が上記接着状態にあることが好ましいが、一部は他の接着状態又は非接着となっていても良い。また、反り返り部14eが開孔14の周方向の一部にのみ形成されている場合には、その部分の先端部が上記接着状態となっていればよい。さらに、多数の反り返り部14eの中に異なる接着状態が混在していてもよい。
以上に述べた特徴的な貼り合わせ構造は、例えば図11に示す設備において有孔不織布151をカバー不織布20とし、支持シート160を液不透過性シート11とすることより製造することができる。すなわち、この有孔不織布の貼り付け設備は、周面に多数のピン101が間隔を空けて配列されたピンロール100と、このピンロール100に対向し、ピン101が挿入される凹部111を有する凹ロール110と、ピンロール100における凹ロール110との対向位置よりも回転方向下流側で、ピンロール100に対向する接着剤塗布ロール120とを備えている。これらロール100,110,120は、ピンロール100に対して凹ロール110及び接着剤塗布ロール120が噛み合うように、図中に矢印で示された方向に回転駆動される。
この設備では、先ず図示しない原反ロールから繰り出した帯状に連続する不織布150をピンロール100と凹ロール110との間に通して、図12にも示すようにピン101を不織布150に突き刺し、周囲部がピンロール100側と反対側に反り返った反り返り部(バリ)14eを有する多数の開孔14を不織布150に形成することにより、有孔不織布151とする(穿孔工程)。供給する不織布150は無孔不織布であることが好ましいが、有孔不織布を供給して穿孔工程を行ってもよい。
次いで、穿孔工程で開孔14を形成した有孔不織布151は、ピン101に突き刺した状態を維持しつつ、ピンロール100の回転により接着剤塗布ロール120まで案内し、図13に各種例を示すように、接着剤塗布ロール120の外周面に保持されたホットメルト接着剤20Hを、有孔不織布151における反り返り部14eの少なくとも先端部に転写する(接着剤転写工程)。有孔不織布151における接着剤の転写部位は、反り返り部14eの先端部のみとするのが好ましいが、前述の各種接着状態となるように反り返り部14eの他の部分を含むように転写することもできる。
接着剤転写装置は特に限定されるものではないが、図示形態では、接着剤塗布ロール120は、ピン101及びその周囲に位置する反り返り部14eの少なくとも先端部が挿入される接着剤保持凹部121を有するものであり、接着剤転写工程で、接着剤保持凹部121にホットメルト接着剤20Hを保持させた後、ピン101及びその周囲に位置する反り返り部14eの少なくとも先端部を、接着剤保持凹部121内に挿入し、有孔不織布151における反り返り部14eの少なくとも先端部に、接着剤保持凹部121内のホットメルト接着剤20Hを付着させるものである。このような接着剤塗布ロール120により、開孔14からのホットメルト接着剤20Hの漏れを抑制しつつ、有孔不織布151の反り返り部14eの少なくとも先端部のみに確実に接着剤を転写塗布することができる。また、一般的に、ホットメルト接着剤は不織布よりもプラスチックフィルムに対する接着性に優れているため、このように不織布側に接着剤を塗布することで、高い貼り合せ強度を得ることができる。
接着剤保持凹部121にホットメルト接着剤20Hを保持させる手段は特に限定されるものではないが、図11(a)に示す例では、接着剤塗布ロール120の外周面に対向して塗工ヘッド(ダイ)122及びドクターブレード123が回転方向にこの順に配置されており、図14に示すように、回転する接着剤塗布ロール120の外周面上に、周方向に連続的に塗工ヘッド122からホットメルト接着剤20Hが定量供給された後、接着剤塗布ロール120の外周面における接着剤保持凹部121以外の部分に塗布されたホットメルト接着剤20Hがドクターブレード123により接着剤保持凹部121に掻き寄せられ、接着剤保持凹部121に導入され、接着剤保持凹部121に入り切らない分は除去される。このようにして、実質的に接着剤保持凹部121内にのみホットメルト接着剤20Hを保持させることができる。なお、図11(a)及び図14に示す例のように、接着剤保持凹部121内に摺り切りいっぱいにホットメルト接着剤20Hが保持される場合、ピンロール100の外周面におけるピン101を有しない部分と接着剤塗布ロール120の外周面における接着剤保持凹部121を有しない部分とのクリアランスが、有孔不織布151の開孔14を有しない部分の厚み以下であると、図13(a)に示すように反り返り部14eの全体だけでなくその周囲にまで広くホットメルト接着剤が塗布される。一方、図13(b)に示すように、このクリアランスが、有孔不織布151の開孔14を有しない部分の厚みより大きく、かつ有孔不織布151の反り返り部14eを有する部分の厚み以下であると、反り返り部14eの先端側にのみホットメルト接着剤20Hを塗布することができる。
ピンロール100の外周面におけるピン101を有しない部分と接着剤塗布ロール120の外周面における接着剤保持凹部121を有しない部分とのクリアランスが、有孔不織布151の開孔14を有しない部分の厚み以下であっても、図13(c)に示すように、接着剤保持凹部121内のホットメルト接着剤20Hの液面が、前述の摺り切り面よりも低くなるようにホットメルト接着剤20Hを保持させることにより、反り返り部14eの先端側にのみホットメルト接着剤20Hを塗布することができる。接着剤保持凹部121内のホットメルト接着剤20Hの液面と前述の摺り切り面との高低差は、反り返り部14eの先端側にのみホットメルト接着剤20Hを塗布できる限り特に限定されないが、反り返り部14eの反り返り高さ以下とすることが好ましい。
このようなホットメルト接着剤の保持手段としては、例えば、図11(b)に示すように、接着剤塗布ロール120に対向し、接着剤保持凹部121に挿入される多数の凸部を有する転写凸ロール125と、転写凸ロール125に対向し、転写凸ロール125の凸部が挿入される多数の凹部を有する転写凹ロール124とを設け、この転写凹ロール124の外周面に対向して塗工ヘッド(ダイ)122及びドクターブレード123を回転方向にこの順に配置し、転写凸ロール125に対して接着剤塗布ロール120及び転写凹ロール124が噛み合うように、これらロール120,125,124を図中に矢印で示された方向に回転駆動するものを用いることができる。この図11(b)に示される例では、回転する転写凹ロール124の凹部内にのみホットメルト接着剤が導入された後、この凹部内に転写凸ロール125の凸部が挿入されることにより、転写凹ロール124の凹部内のホットメルト接着剤が転写凸ロール125の凸部に付着し、この転写凸ロール125の凸部が接着剤塗布ロール120の接着剤保持凹部121に挿入されることにより、転写凸ロール125の凸部に付着したホットメルト接着剤が接着剤塗布ロール120の接着剤保持凹部121内に付着する。このように転写凹ロール及び転写凸ロールを介在させることにより、転写凹ロールの凹部内に摺り切りいっぱいに充填されたホットメルト接着剤のすべてが、接着剤塗布ロール120の接着剤保持凹部121内に供給されないため、接着剤塗布ロール120の接着剤保持凹部121内のホットメルト接着剤20Hの液面が、前述の摺り切り面よりも低くなり、反り返り部14eの先端側にのみホットメルト接着剤20Hを塗布することができるようになる。
他のホットメルト接着剤の保持手段としては、図示しないが、接着剤塗布ロール120の接着剤保持凹部121の底からホットメルト接着剤を供給する方式も提案する。この場合、ホットメルト接着剤の供給量を調整することにより、接着剤保持凹部121内のホットメルト接着剤20Hの液面を自由に調整することができ、前述の摺り切り面よりも低くなるようにホットメルト接着剤20Hを保持させることも可能となる。
他方、ホットメルト接着剤20Hを転写した有孔不織布151は、ピンロール100の回転に伴いピンロール100から離脱させた後、そのホットメルト接着剤20Hを有する面に支持シート160を重ね合わせてプレスロール140で加圧し接着する(貼り付け工程)。このような手法により、有孔不織布151における反り返り部14eの少なくとも先端部がホットメルト接着剤20Hを介して支持シート160に貼り付けられ、かつこの接着部以外の部分は、ホットメルト接着剤20Hを介して支持シート160に接着されていない貼り合わせ構造を形成することができる。
<貼り合わせ構造の転用>
上記例は、液不透過性シート11の裏側を覆うカバー不織布20を有孔不織布とし、この有孔不織布と液不透過性シート11との貼り合わせ構造を説明したものである。
他方、かかる貼り合わせ構造は、有孔不織布であるトップシート30と、中間シート40との貼り合わせ構造に適用することもできる。
もちろん、トップシート30と、中間シート40との貼り合わせにおいては、熱接着、超音波接着なども利用できるが、ホットメルト接着によるのが、柔らかさを担保するために望ましい。
上記例は、液不透過性シート11の裏側を覆うカバー不織布20を有孔不織布とし、この有孔不織布と液不透過性シート11との貼り合わせ構造を説明したものである。
他方、かかる貼り合わせ構造は、有孔不織布であるトップシート30と、中間シート40との貼り合わせ構造に適用することもできる。
もちろん、トップシート30と、中間シート40との貼り合わせにおいては、熱接着、超音波接着なども利用できるが、ホットメルト接着によるのが、柔らかさを担保するために望ましい。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
特に、嵩高性、ソフト性を求める観点からエアスルー法によって製造した不織布が望ましい。
不織布繊維としては、例えば1.5~3.5dtexのPE/PETを使用できる。
不織布繊維としては、例えば1.5~3.5dtexのPE/PETを使用できる。
トップシート30の目付けは、10~30g/m2が望ましい。10g/m2未満であると体液の逆戻りが発生する可能性があり、30g/m2を超えると十分な柔らかさを得にくい。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
トップシート30の両側部は、吸収要素50の側縁で裏側に折り返しても良く、また折り返さずに吸収要素50の側縁より側方にはみ出させても良い。
トップシート30は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、トップシート30はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により中間シート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20~80g/m2が好ましく、25~60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0~10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
中間シート40は、裏側部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示形態では、中間シート40はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不液透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができるが、後述するカバー不織布20とのホットメルト接着剤を介した接着時に十分な接着強度を得るため、プラスチックフィルムを用いるのが望ましい。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不液透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができるが、後述するカバー不織布20とのホットメルト接着剤を介した接着時に十分な接着強度を得るため、プラスチックフィルムを用いるのが望ましい。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5~20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(側部ギャザー)
側部ギャザー60は、前後方向LDの全体にわたり延在し、装着者の脚周りに接して横漏れを防止するために設けられているものであり、一般に立体ギャザー69と呼ばれるものや、平面ギャザー61と呼ばれるものがこれに含まれる。
側部ギャザー60は、前後方向LDの全体にわたり延在し、装着者の脚周りに接して横漏れを防止するために設けられているものであり、一般に立体ギャザー69と呼ばれるものや、平面ギャザー61と呼ばれるものがこれに含まれる。
ギャザー不織布62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10~30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470~1240dtexが好ましく、620~940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150~350%が好ましく、200~300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザー不織布62の間に防水フィルムを介在させることもでき、この場合には防水フィルムの存在部分においてギャザー不織布62を部分的に省略することもできるが、製品の外観及び肌触りを布のようにするためには、図示形態のように、少なくとも側部ギャザー60の基端から先端までの外面がギャザー不織布62で形成されていることが必要である。
側部ギャザー60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2~6本が好ましく、3~5本がより好ましい。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状をなしていてもよい。
また、吸収体56の寸法は排尿口位置の前後左右にわたる限り適宜定めることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50~350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。例えば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56を包装シート58により覆う。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56を包装シート58により覆う。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。
従来は、クレープ紙を使用する場合が多い。本発明においては、SMS不織布(スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド積層不織布)又はSMMS不織布(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド積層不織布)を使用する。
クレープ紙を使用するとそのパルプ繊維が前後方向(MD方向)に沿っており、かつ緻密な配置になっているので、特に前後方向の剛性が高い(柔らかさに劣る。)。
これに対して、例えばSMS不織布又はSMMS不織布を使用すると、特に前後方向の剛性が低く(柔らかさに優れる。)、後のカンチレバー試験結果をもって示すように、前後方向(MD方向)及び斜め45度の曲げ剛性が、クレープ紙を使用する場合と比較して低い値を示すようになる。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて良好に変形し(良好に曲がり)、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
クレープ紙を使用するとそのパルプ繊維が前後方向(MD方向)に沿っており、かつ緻密な配置になっているので、特に前後方向の剛性が高い(柔らかさに劣る。)。
これに対して、例えばSMS不織布又はSMMS不織布を使用すると、特に前後方向の剛性が低く(柔らかさに優れる。)、後のカンチレバー試験結果をもって示すように、前後方向(MD方向)及び斜め45度の曲げ剛性が、クレープ紙を使用する場合と比較して低い値を示すようになる。
その結果、使い捨て着用物品を着用したとき、着用者の姿勢の変化に応じて良好に変形し(良好に曲がり)、着用者との肌との接触が担保され、漏れ防止効果が高まる。
スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布の材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。特に体液の吸収特性を高めるために親水化処理が施された不織布が望ましい。
目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合する形態が好ましい。
必要ならば、吸収体56の両側面を覆わずに、2枚の不織布により表裏面のみを覆うものでもよい。
必要ならば、吸収体56の両側面を覆わずに、2枚の不織布により表裏面のみを覆うものでもよい。
(保湿剤)
本発明に係るグリセリンを主体とする保湿剤は、成分組成としてグリセリンを70質量%以上含み、必要により、添加剤として、乳化剤、リン酸エステル、パラフィン及び界面活性剤の群から選ばれた一種又は複数種の添加剤を含む態様である。界面活性剤としては、エーテル型非イオン系界面活性剤、EO/PO型を含む非イオン系界面活性剤が好ましい。
本発明に係るグリセリンを主体とする保湿剤は、成分組成としてグリセリンを70質量%以上含み、必要により、添加剤として、乳化剤、リン酸エステル、パラフィン及び界面活性剤の群から選ばれた一種又は複数種の添加剤を含む態様である。界面活性剤としては、エーテル型非イオン系界面活性剤、EO/PO型を含む非イオン系界面活性剤が好ましい。
トップシート30への保湿剤Mの塗布は、トップシート30全面でもよいが、トップシートと中間シートとがホットメルト接着剤によるストライプ状又はスパイラル状などによる接着がなされている場合には、吸収性物品の幅方向に間隔をおいて前後方向に延びるストライプ状の塗布が好ましい。
他方、体液の透過は主に股間部であるから、図16に示すように、股間部に全面又はストライプ状に塗布するのが適している。なお、図16は吸収体56との位置関係を示したもので、トップシート30への保湿剤Mの塗布位置ではないことを注意されたい。
他方、体液の透過は主に股間部であるから、図16に示すように、股間部に全面又はストライプ状に塗布するのが適している。なお、図16は吸収体56との位置関係を示したもので、トップシート30への保湿剤Mの塗布位置ではないことを注意されたい。
保湿剤Mの塗布量としては、0.02g/m2以上とすることが好ましく、0.05g/m2以上とすることが更に好ましく、そして、3.00g/m2以下とすることが好ましく、1.50g/m2以下とすることが更に好ましく、具体的には、0.05g/m2以上1.20g/m2以下とすることが好ましい。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「表側」とはテープタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方を意味し、「裏側」とはテープタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方を意味する。
・「表面」とは部材の、テープタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方の面を意味し、「裏面」とはテープタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方の面を意味する。
・「面積率」とは単位面積に占める対象部分の割合を意味し、対象領域(例えばカバー不織布)における対象部分(例えば孔)の総和面積を当該対象領域の面積で除して百分率で表すものである。対象部分が間隔を空けて多数設けられる形態では、対象部分が10個以上含まれるような大きさに対象領域を設定して、面積率を求めることが望ましい。例えば、孔の面積率は、例えばKEYENCE社の商品名VHX-1000を使用し、測定条件を20倍として、以下の手順で測定することができる。
(1)20倍のレンズにセットし、ピントを調節する。穴が4×6入るように不織布の位置を調整する。
(2)孔の領域の明るさを指定し、孔の面積を計測する。
(3)「計測・コメント」の「面積計測」の色抽出をクリックする。孔の部分をクリックする。
(4)「一括計測」をクリックし、「計測結果ウィンドを表示」にチェックを入れ、CSVデータで保存をする。
(1)20倍のレンズにセットし、ピントを調節する。穴が4×6入るように不織布の位置を調整する。
(2)孔の領域の明るさを指定し、孔の面積を計測する。
(3)「計測・コメント」の「面積計測」の色抽出をクリックする。孔の部分をクリックする。
(4)「一括計測」をクリックし、「計測結果ウィンドを表示」にチェックを入れ、CSVデータで保存をする。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter-MAX ME-500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10~25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES-G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:10gf/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223-1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
次に実施例及び比較例を示し、本発明の効果を明らかにする。
<摩擦力試験>
図1~図5に示すテープタイプ使い捨ておむつにおいて、トップシートと中間シートとのホットメルト接着剤による接合した(カーテンパターンによる塗布であり、塗布量1.1g/m2)接合シートについて、KESによる摩擦力試験機を使用して、摩擦力MIUを測定した。結果を表1に示す。測定値は5回の平均値である。
千鳥柄開孔は、図6(e)の態様である。モロッカン柄は図7に示す態様である。
ここにトップシートは、上層が2.0dtexのPE、下層が2.2dtexのPETであるの20g/m2PE-PETエアスルー不織布である。
中間シートは、上層が2.2dtexのPE、下層が4.4dtexのPETである18g/m2PE-PETエアスルー不織布である。
<摩擦力試験>
図1~図5に示すテープタイプ使い捨ておむつにおいて、トップシートと中間シートとのホットメルト接着剤による接合した(カーテンパターンによる塗布であり、塗布量1.1g/m2)接合シートについて、KESによる摩擦力試験機を使用して、摩擦力MIUを測定した。結果を表1に示す。測定値は5回の平均値である。
千鳥柄開孔は、図6(e)の態様である。モロッカン柄は図7に示す態様である。
ここにトップシートは、上層が2.0dtexのPE、下層が2.2dtexのPETであるの20g/m2PE-PETエアスルー不織布である。
中間シートは、上層が2.2dtexのPE、下層が4.4dtexのPETである18g/m2PE-PETエアスルー不織布である。
この結果に着目すると、トップシートの開孔の存在により摩擦力低減が図られ、その中でもモロッカン開孔が千鳥状開孔より低い摩擦力を示す。
保湿剤の適用においてモロッカン柄との組み合わせは、理由は定かではないが顕著に低い摩擦力を示すものとなる。
保湿剤の適用においてモロッカン柄との組み合わせは、理由は定かではないが顕著に低い摩擦力を示すものとなる。
<カンチレバー試験>
図1~図5に示すテープタイプ使い捨ておむつに使用する、トップシートと、包装シートとをホットメルト接着剤により貼り合わせた(カーテンパターンによる塗布であり、塗布量7g/m2)で貼り合わせシートについて、JIS L 1913:2010として規定された試験法に則して、角度45°のカンチレバー試験を行った。
トップシートについては、開孔を有しないもの、千鳥状の開孔を有するもの、モロッカン柄の開孔を有する3種類のトップシートを用意した。前記摩擦力試験に供したものと同じである。包装シートについては、クレープ紙(15g/m2)、不織布よりなる2種類の包装シートを用意した。不織布はSMS不織布である。
その際、カンチレバー試験用治具に対して、折れ曲がった際にトップシートが内側(対向側)となる向きで試験を行った。
結果を表2に示す。測定値は5回の平均値である。単位はmmである。
図1~図5に示すテープタイプ使い捨ておむつに使用する、トップシートと、包装シートとをホットメルト接着剤により貼り合わせた(カーテンパターンによる塗布であり、塗布量7g/m2)で貼り合わせシートについて、JIS L 1913:2010として規定された試験法に則して、角度45°のカンチレバー試験を行った。
トップシートについては、開孔を有しないもの、千鳥状の開孔を有するもの、モロッカン柄の開孔を有する3種類のトップシートを用意した。前記摩擦力試験に供したものと同じである。包装シートについては、クレープ紙(15g/m2)、不織布よりなる2種類の包装シートを用意した。不織布はSMS不織布である。
その際、カンチレバー試験用治具に対して、折れ曲がった際にトップシートが内側(対向側)となる向きで試験を行った。
結果を表2に示す。測定値は5回の平均値である。単位はmmである。
この結果に着目すると、包装シートが、スパンボンド層及びメルトブローン層を含む積層不織布、例えばSMS不織布であると、クレープ紙で吸収体を覆う場合に比較して、柔らかく、かつ、曲げ剛性が低いことが分かる。
なお、モロッカン柄の曲げ剛性の値が千鳥状のものに比較してやや高い値を示すが、着用者との関係では、全体として肌と密着する傾向にある点で望ましいものと考えられる。
なお、モロッカン柄の曲げ剛性の値が千鳥状のものに比較してやや高い値を示すが、着用者との関係では、全体として肌と密着する傾向にある点で望ましいものと考えられる。
本発明は、テープタイプ使い捨ておむつの他、パッドタイプ使い捨ておむつ、使い捨て水着、おむつカバー、生理用ナプキン等、使い捨て着用物品全般に利用できるものである。
11…液不透過性シート、20…カバー不織布、20H…ホットメルト接着剤、14…開孔、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部ギャザー、62…ギャザー不織布、LD…前後方向、WD…幅方向。
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