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JP2021070637A - 油性固形化粧料 - Google Patents

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JP2021070637A JP2019196296A JP2019196296A JP2021070637A JP 2021070637 A JP2021070637 A JP 2021070637A JP 2019196296 A JP2019196296 A JP 2019196296A JP 2019196296 A JP2019196296 A JP 2019196296A JP 2021070637 A JP2021070637 A JP 2021070637A
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Abstract

【課題】高動粘度の不揮発性炭化水素油を含有しながらも、高い安定性を有すると共に、塗布時及び塗布後の感触に優れた油性固形化粧料を提供すること。【解決手段】油性固形化粧料は、(A)3,000mm2/s〜500,000mm2/sの動粘度を有する7質量%〜62質量%の不揮発性炭化水素油と、(B)揮発性油と、(C)1質量%以上の不揮発性シリコーン油と、(D)80℃以上の融点を有する4質量%〜22質量%のワックスと、を含有する。成分(B)は、成分(A)1質量部に対して0.2質量部以上である。成分(B)及び成分(C)に含まれるシリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して0.06質量部〜1.3質量部である。【選択図】なし

Description

本開示は、固形の油性化粧料に関する。
水添ポリイソブテンのような高動粘度の不揮発性炭化水素油を使用した化粧料が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載の油性固形化粧料は、(A)フェニル変性シリコーンレジン、(B)(イソステアリン酸/ベヘン酸)(グリセリル/ポリグリセリル−6)エステルズ、及び
(C)水添ポリイソブテンを含有する
特許文献2に記載の唇用化粧料は、(a)水添ポリイソブテン10〜30質量%、(b)25℃で(a)と混合した時に分離する一種または二種以上のメチルフェニルシリコーン30〜70質量%、(c)90℃で(a)と混合した時、および(b)と混合した時のいずれも分離しない親油性界面活性剤0.5〜8質量%、並びに(d)ワックス5〜12質量%を含む。
特開2019−26615号公報 特開2011−140481号公報
以下の分析は、本開示の観点から与えられる。
特許文献1に記載の油性固形化粧料のように、高動粘度の不揮発性炭化水素油を添加すると、化粧料を塗布した肌につや感及びしっとり感を出すことができる。一方において、このような不揮発性炭化水素油を多く添加すると、塗布時には化粧料の伸びが悪くなると共に、塗布後には使用者は不揮発性炭化水素油に起因するべたつきを感じてしまう。そこで、化粧料の伸びを改善すると共に、べたつきを低減させるために、特許文献2に記載の唇用化粧料のように、不揮発性炭化水素油にシリコーン油を混合することが考えられる。しかしながら、一般的に、高動粘度の不揮発性炭化水素油とシリコーン油とは相溶性が低い。そのため、単に、高動粘度の不揮発性炭化水素油とシリコーン油とを混合するだけでは、特許文献2に記載の唇用化粧料と同等の安定性は得られず、成分分離等が生じてしまう。そこで、塗布時及び塗布後の使用感を高めるためには、高動粘度の不揮発性炭化水素油とシリコーン油とが安定に共存し得る領域を見極める必要がある。
そこで、高動粘度の不揮発性炭化水素油を多く配合しながらも、高動粘度の不揮発性炭化水素油に起因する短所が改善され、かつ安定性の高い化粧料が求められている。
本開示の第1視点によれば、油性固形化粧料は、(A)3,000mm/s〜500,000mm/sの動粘度を有する7質量%〜62質量%の不揮発性炭化水素油と、(B)揮発性油と、(C)1質量%以上の不揮発性シリコーン油と、(D)80℃以上の融点を有する4質量%〜22質量%のワックスと、を含有する。成分(B)は、成分(A)1質量部に対して0.2質量部以上である。成分(B)及び成分(C)に含まれるシリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して0.06質量部〜1.3質量部である。
本開示の油性固形化粧料によれば、塗布した肌につや感及びしっとり感を出すことができる。本開示の油性固形化粧料は、高動粘度の不揮発性炭化水素油が配合されていても、滑らかに、かつ肌に対するフィット感をもって肌に塗布することができる。本開示の油性固形化粧料は、高動粘度の不揮発性炭化水素油が配合されていても、塗布後のべたつきが抑制されている。本開示の油性化粧料は、高動粘度の不揮発性炭化水素油及びシリコーン油が配合されていても、高い安定性を有する。
上記各視点の好ましい形態を以下に記載する。
上記第1視点の好ましい形態によれば、成分(A)は、水添ポリイソブテン及びポリブテンのうちの少なくとも1つを含む。
上記第1視点の好ましい形態によれば、成分(B)は、シリコーン油及び炭化水素油のうちの少なくとも1つを含む。
上記第1視点の好ましい形態によれば、成分(B)は、成分(B)の質量に対して80質量%以上の揮発性シリコーン油を含有する。
上記第1視点の好ましい形態によれば、揮発性シリコーン油は直鎖のシリコーン油である。
上記第1視点の好ましい形態によれば、油性固形化粧料は、5質量%以上の(E)粉末をさらに含有する。
上記第1視点の好ましい形態によれば、成分(E)は、油性固形化粧料の質量に対して1質量%以上のマイカを含む。
上記第1視点の好ましい形態によれば、油性固形化粧料は、下地化粧料及び上地化粧料のうちの少なくとも一方に適用される。
以下の説明において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンの略記で、POE又はPOPの後ろのカッコ内の数字は当該化合物中におけるPOE基又はPOP基の平均付加モル数を表す。
本開示において「実質量」とは、その化合物の添加による作用効果が生じ得る量をいう。
本開示の第1実施形態に係る油性固形化粧料について説明する。
本開示において「固形」とは、25℃で固体を維持可能なものをいう。
本開示の油性固形化粧料は、(A)不揮発性炭化水素油と、(B)揮発性油と、(C)不揮発性シリコーン油と、(D)ワックスと、を含有する。
[(A)不揮発性炭化水素油]
不揮発性炭化水素油は、3,000mm/s以上、好ましくは5,000mm/s以上、より好ましくは10,000mm/s以上の動粘度を有する。動粘度が3,000mm/s未満であると、塗布時のとまりが悪くなってしまう。また、塗布した肌につや感及びしっとり感を出すことができない。さらに、メイクアップの上に本開示の化粧料を重ね塗りすると下層のメイクアップの化粧崩れが生じてしまう。不揮発性炭化水素油は、500,000mm/s以下、好ましくは100,000mm/s以下、より好ましくは30,000mm/s以下の動粘度を有する。動粘度が500,000mm/sを超えると、塗布時の伸びが悪くなってしまう。本開示において、動粘度は、JISK2283に準拠して測定することができる。
本開示の成分(A)に後述の(D)ワックスは含まれない。
不揮発性炭化水素油としては、水添ポリイソブテン、ポリブテン等を挙げることができる。水添ポリイソブテンは、イソブテンとn−ブテンとの共重合体に水素添加して得られた炭化水素油である。水添ポリイソブテン及びポリブテンの少なくとも一方が、不揮発性炭化水素油の85質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%を占めると好ましい。
成分(A)は、油性固形化粧料の質量に対して、7質量%以上であると好ましく、10量%以上であるとより好ましく、15量%以上であるとより好ましく、20量%以上であるとさらに好ましいと考えらえる。成分(A)は、油性固形化粧料の質量に対して、25質量%以上、30質量%以上、35質量%以上、40質量%以上、45質量%以上、又は50質量%以上とすることができる。成分(A)が7質量%未満であると、塗布後の肌につや感及びしっとり感を出すことができない。成分(A)は、油性固形化粧料の質量に対して、62質量%以下であると好ましく、60質量%以下であるとより好ましく、55質量%以下であるとさらに好ましい。成分(A)は、油性固形化粧料の質量に対して、50質量%以下、45質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、又は30質量%以下とすることができる。成分(A)が62質量%を超えると、べたつきが強くなってしまう。また、塗布時のとまりが悪くなってしまう。さらに、メイクアップの上に本開示の化粧料を重ね塗りすると下層のメイクアップの化粧崩れが生じてしまう。
[(B)揮発性油]
本開示において、揮発性油は、大気圧下、25℃において揮発性のある油性成分をいう。揮発性油としては、例えば、動粘度が5cSt以下のジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン油;動粘度が5cSt以下の流動パラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン等の炭化水素油等が挙げられる。揮発性油は、塗布時の滑らかさを高めるために、シリコーン油であると好ましく、直鎖のシリコーン油であるとより好ましい。成分(B)は、揮発性油の質量に対して、80質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%以上のシリコーン油を含有すると好ましい。
成分(B)は、油性固形化粧料の質量に対して、5質量%以上、又は10質量%以上とすることができる。成分(B)は、油性固形化粧料の質量に対して、20質量%以下、又は15質量%以下とすることができる。
成分(B)は、成分(A)1質量部に対して、0.2質量部以上であると好ましい。成分(B)は、成分(A)1質量部に対して、0.3質量部以上、又は0.4質量部以上とすることができる。成分(B)が0.2質量部未満であると、化粧料の伸びが悪くなると共に、塗布後にべたつきが生じやすくなってしまう。成分(B)は、成分(A)1質量部に対して、0.7質量部以下であると好ましい。成分(B)は、成分(A)1質量部に対して、0.6質量部以下、又は0.5質量部以下とすることができる。成分(B)が0.7質量部を超えると、化粧料の安定性が低下してしまう。
[(C)不揮発性シリコーン油]
本開示において、不揮発性シリコーン油は、大気圧下、25℃において揮発性のないシリコーン油である。不揮発性シリコーン油としては、例えば、5cStを超える動粘度を有するシリコーン油シリコーン油を挙げることができる。
成分(C)は、油性固形化粧料の質量に対して、1質量%以上であると好ましく、2質量%以上であるとより好ましい。成分(C)は、油性固形化粧料の質量に対して、5質量%以上、10質量%以上、又は15質量%以上とすることができる。成分(C)が1質量%未満であると、べたつきが強くなってしまう。成分(C)は、油性固形化粧料の質量に対して、25質量%以下、20質量%以下、又は15質量%以下とすることができる。
[シリコーン油]
成分(B)及び成分(C)に含まれるシリコーン油(すなわち、揮発性シリコーン油及び不揮発性シリコーン油)の総量は、成分(A)1質量部に対して、0.06質量部以上であると好ましく、0.1質量部以上であるとより好ましい。シリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して、0.2質量部以上、0.3質量部以上、0.4質量部以上、0.5質量部以上、0.6質量部以上、又は0.7質量部以上とすることができる。シリコーン油の総量が0.06質量部未満であると、化粧料の伸びが悪くなると共に、塗布後にべたつきが生じやすくなってしまう。シリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して、1.3質量部以下であると好ましい。シリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して、1.25質量部以下、1.2質量部以下、又は1.1質量部以下とすることができる。シリコーン油の総量が1.3質量部を超えると、水添ポリイソブテンとシリコーン油との相溶性が低下すると共に、化粧料の高温安定性も低下してしまう。
シリコーン油において、揮発性シリコーン油は、シリコーン油の質量に対して、30質量%以上であると好ましく、35質量%以上であるとより好ましい。揮発性シリコーン油は、シリコーン油の質量に対して、55質量%以下であると好ましく、50質量%以下であるとより好ましい。シリコーン油において、不揮発性シリコーン油は、シリコーン油の質量に対して、45質量%以上であると好ましく、50質量%以上であるとより好ましい。不揮発性シリコーン油は、シリコーン油の質量に対して、70質量%以下であると好ましく、65質量%以下であるとより好ましい。
[(D)ワックス]
本開示の(D)ワックスは、80℃以上の融点を有する。本開示の成分(D)の動粘度は、3,000mm/s〜500,000mm/sの範囲外である。
ワックスとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等が挙げられる。
ワックスの融点は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
成分(D)は、油性固形化粧料の質量に対して、1質量%以上とすると好ましい。成分(D)は、油性固形化粧料の質量に対して、3質量%以上、6質量%以上、8質量%以上、又は10質量%以上とすることができる。成分(D)が1質量%未満であると、化粧料の安定性が低下し、発汗等の異常が生じやすくなる。成分(D)は、油性固形化粧料の質量に対して、22質量%以下とすると好ましく、20質量%以下とするとより好ましい。成分(D)は、油性固形化粧料の質量に対して、17質量%以下、15質量%以下、13質量%以下、10質量%以下、又は8質量%以下とすることができる。
[(E)粉末]
本開示の油性固形化粧料は、粉末をさらに含有することができる。粉末は、化粧料用途等、一般に用い得るものであれば特に限定されるものではない。粉末としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、焼成雲母、焼成タルク、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、ガラス、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末、シリコーン樹脂粉末、シルクパウダー、ウールパウダー、ウレタンパウダー等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(γ−酸化鉄等)、無機黄色系顔料(黄酸化鉄、黄土等)、無機黒色系顔料(黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等);ワックス粉末(例えば、カルナバワックス粉末等);デンプン粉末(例えば、トウモロコシデンプン粉末、コメデンプン粉末等)等を使用することができる。
このうち、粉末は、マイカ粉末を含むと好ましい。油性固形化粧料がマイカ粉末を含むことによって、塗布後のべたつきを低減することができる。成分(E)は、マイカを油性固形化粧料の質量に対して1質量%以上有することができる。成分(E)は、マイカを、油性固形化粧料の質量に対して、5質量%以下有することができる。
成分(E)は、油性固形化粧料の質量に対して、2質量%以上、5質量%以上、8質量%以上、又は10質量%以上とすることができる。成分(E)は、油性固形化粧料の質量に対して、20質量%以下、15質量%以下、又は13質量%以下とすることができる。
[(F)その他]
本開示の油性固形化粧料は、本開示の効果を阻害しない範囲において、他の成分、例えば、水、水溶性アルコール、油性成分、粉末、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、親水性非イオン性界面活性剤、親油性非イオン性界面活性剤、増粘剤、保湿剤、皮膜剤、油溶性紫外線吸収剤、水溶性紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を必要に応じて適宜含有することができる。
水としては、化粧料、医薬部外品等に使用される水を使用することができ、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等を使用することができる。
水は、油性固形化粧料の質量に対して、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは実質量含有しないと好ましい。
水溶性アルコールとしては、例えば、低級アルコール、多価アルコール、多価アルコール重合体、2価のアルコールアルキルエーテル類、2価アルコールアルキルエーテル類、2価アルコールエーテルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、糖アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖およびそれらの誘導体等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトール、デンプン分解糖還元アルコール等);グリコリド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等)、四炭糖(例えば、D−エリトロ−ス、D−エリトルロ−ス、Dートレオ−ス、エリスリトール等)、五炭糖(例えば、L−アラビノ−ス、D−キシロ−ス、L−リキソ−ス、D−アラビノ−ス、D−リボ−ス、D−リブロ−ス、D−キシルロ−ス、L−キシルロ−ス等)、六炭糖(例えば、D−グルコ−ス、D−タロ−ス、D−プシコ−ス、D−ガラクト−ス、D−フルクト−ス、L−ガラクト−ス、L−マンノ−ス、D−タガト−ス等)、七炭糖(例えば、アルドヘプト−ス、ヘプツロース等)、八炭糖(例えば、オクツロース等)、デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボ−ス、6−デオキシ−L−ガラクト−ス、6−デオキシ−L−マンノ−ス等)、アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等)、ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオース、ベルバスコース類等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド(グルカムE−10)、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド(グルカムP−10)等から選ばれる少なくとも1つを挙げることができる。
油性成分は、全体として液状であればよく、固体成分を含有してもよい。油性成分としては、例えば、融点80℃未満のワックス、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等を使用することができる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等を使用することができる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム、シクロペンタシロキサン等のシリコーン化合物等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N‐ステアロイル‐N‐メチルタウリンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等を使用することができる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);ジアルキルジメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム);塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POE−ソルビット脂肪酸エステル(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
天然の水溶性ポリマーとしては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性ポリマーとしては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルメチルエーテル(PVM)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸、タウレート系合成高分子、アクリレート系合成高分子等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、アルキレンオキシド誘導体、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
皮膜剤としては、例えば、アニオン性皮膜剤(例えば、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸高重合体等)、カチオン性皮膜剤(例えば、カチオン化セルロース、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド/アクリルアミド共重合体等)、ノニオン性皮膜剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリルアミド、高分子シリコーン、シリコーンレジン、トリメチルシロキシケイ酸等)が挙げられる。
油溶性紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸エチルヘキシル、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート、ホモサレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、ジモルホリノピリダジノン;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクレリン);2,4−ビス−{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−(1,3,5)−トリアジン、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等)等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩等)、ベンジリデンショウノウ系紫外線吸収剤(ベンジリデンショウノウスルホン酸、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸等)、フェニルベンゾイミダゾール系紫外線吸収剤(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸等)等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン、クロルフェネシン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキョウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
さらに、本開示の組成物は、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物、酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、アルギニン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、も適宜含有することができる。
本開示の油性固形化粧料は、例えば、下地化粧料(ベースメーキャップ)、上地化粧料(ファンデーション)、ハイライター(つや出し化粧料)等に適用することができる。特に、本開示の油性固形化粧料は、唇以外の肌に好適に適用することができる。すなわち、本開示の油性固形化粧料は、唇以外の肌に適用する化粧料とすることもできる。
[製造方法]
本開示の油性固形化粧料の製造方法について説明する。本開示の油性固形化粧料は、公知の方法で製造することができる。例えば、ワックスを加熱溶融させる。次に、液状ワックスに、その他の成分を添加して混合する。次に、混合物を冷却する。このようにして、本開示の油性固形化粧料を製造することができる。
本開示の油性固形化粧料において、相構造等が、組成によって直接特定することが困難であるか、又はおよそ実際的ではない場合がある。このような場合には、本開示の皮膚外用剤組成物は、その製造方法によって特定することが許されるべきものである。
本開示の油性固形化粧料は、肌に塗布すると、水添ポリイソブテンによって、つや感及びしっとり感を肌に作出することができる。
本開示の油性固形化粧料は、水添ポリイソブテンを含有していても、揮発性油及びシリコーン油を含む不揮発性油を含むことによって、塗布時に塗りやすく、また肌へのフィット感を高めることができる。また、塗布後の肌のべとつきを低減することができる。さらに、本開示の油性固形化粧料を化粧の上の塗布する場合(上地化粧料として使用する場合)であっても、よれが抑制されており、重ね塗りがしやすい。
本開示の油性固形化粧料は、水添ポリイソブテンとシリコーン油の両方を含有していても、ワックスを含むことによって、水添ポリイソブテンとシリコーン油との高い相溶性を有していると共に、油性固形化粧料の高い安定性を有している。
本開示の油性固形化粧料について、以下に例を挙げて説明する。しかしながら、本開示の油性固形化粧料は以下の例に限定されるものではない。各表に示す各成分の含有率の単位は質量%である。
[試験例1〜26]
表1〜表5に示す試験例1〜26に係る油性固形化粧料を作製した。各油性固形化粧料について、水添ポリイソブテンとシリコーン油との相溶性、安定性、しっとり感、つや感、伸びのよさ、フィット感、べたつきのなさ、及びよれにくさについて試験した。各試験項目の評価基準を以下に示す。表1〜表5に各油性固形化粧料の組成及び評価を示す。
[(A)不揮発性炭化水素とシリコーン油との相溶性]
各試験例の組成物100gを90℃において加熱混合した後、混合物を1時間静置した。成分(A)とシリコーン油の相溶性を以下の基準で評価した:
A:混合状態が均一であり、分離が見られなかった;
B:混合状態がやや不均一であり、わずかに分離が見られた;
C:(不使用);
D:混合状態が不均一であり、分離が見られた。
[高温安定性]
スティック状に成形した各試験例の組成物を2つ準備した。1つは室温(約25℃)で1ヶ月静置させた。もう1つは40℃の条件下で1ヶ月静置させた。室温静置品の外観に油分の染み出しは見られなかった。そこで、40℃静置品と室温静置品の外観を比較し、組成物の安定性を以下の基準で評価した:
A:40℃静置品と室温静置品の外観に差異はなかった;
B:40℃静置品に油分の染み出しが見られたが、その後40℃静置品を室温に静置すると室温静置品との差異は見られなくなった(染み出した油分が化粧料内に戻った);
C:40℃静置品に油分の染み出しが見られ、その後40℃静置品を室温に静置しても油分の染み出しは消えなかった;
D:40℃静置品の形状維持が困難であった。
[しっとり感]
各試験例の油性固形化粧料を腕に塗布し、塗布領域にしっとり感があるかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[つや感]
各試験例の油性固形化粧料を腕に塗布し、塗布領域につや感があるかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[伸びのよさ]
各試験例の油性固形化粧料を腕に塗布した際に化粧料を肌に伸ばしやすいかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[フィット感]
各試験例の油性固形化粧料を腕に指で塗布した際にとまりがよいかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[べたつきのなさ]
各試験例の油性固形化粧料を腕に塗布し、塗布領域にべたつきがないかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[よれにくさ]
ファンデーションを腕に塗布した後、ファンデーションを塗布した領域に各試験例の油性固形化粧料を塗布した際に、ファンデーションが落ちないと共に、化粧料が塗布できるかを10名の専門パネルが以下の基準で採点した。
[採点基準]
5点:非常に優れている;
4点:優れている;
3点:普通;
2点:劣る;
1点:非常に劣る。
[評価基準]
各試験例の組成物におけるしっとり感、つや感、伸びのよさ、フィット感、べたつきのなさ、及びよれにくさについて、10人の専門パネルのスコアの平均値に基づいて以下の基準で評価した:
A:平均値4.5点以上;
B:平均値3.5点以上4.5点未満;
C:平均値2.5点以上3.5点未満;
D:平均値2.5点未満。
動粘度15,000mm/s〜20,000mm/sの水添ポリイソブテンを使用した試験例1の油性固形化粧料は、いずれの試験項目の良好であった。一方、動粘度20mm/sの水添ポリイソブテンを使用した試験例2の油性固形化粧料は、塗布時におけるフィット感(とまり)の評価が悪かった。また、よれにくさの評価も低かった。さらに、しっとり感及びつや感の評価も低かった。これより、成分(A)の動粘度は、3,000mm/s以上が好ましいと考えられる。
試験例1よりも水添ポリイソブテンの含有率を低くした試験例3においては、良好な評価が得られたが、総合的に試験例1よりも評価が低くなった。試験例3よりもさらに水添ポリイソブテンの含有率を低くした試験例4においては、しっとり感及びつや感の評価が低くなった。また、水添ポリイソブテンの量に対してシリコーン油が相対的に多くなったことにより、フィット感及びよれにくさの評価も低くなった。これより、成分(A)は、7質量%以上であると好ましく、10質量%以上であるとより好ましく、15質量%以上であるとより好ましく、20質量%以上であるとさらに好ましいと考えらえる。
試験例1よりも水添ポリイソブテンの含有率を高くした試験例5においては、良好な評価が得られたが、総合的に試験例1よりも評価が低くなった。試験例5よりもさらに水添ポリイソブテンの含有率を高くした試験例6においては、べたつきが生じると共に、フィット感及びよれにくさが低評価となった。これより、成分(A)は、62質量%以下であるとより好ましく、55質量%以下であるとより好ましいと考えらえる。
Figure 2021070637
試験例7においては、(B)揮発性油としてシリコーン油の代わりに炭化水素油を用いた。試験例7の化粧料は、試験例1と同等の評価を得ることができた。後述の試験例11及び12においても同様の評価となった。これより、成分(B)は、揮発性シリコーン油に限定されずに、他の揮発性油も適用できることが分かった。試験例1と試験例7とを比較すると、また試験例11と試験例12とを比較すると、試験例1及び試験例11のほうが化粧料の伸びがよかった。これより、成分(B)は、揮発性シリコーン油を含むと好ましく、炭化水素油よりは揮発性シリコーン油のほうが好ましいと考えられる。
試験例8においては、試験例1よりも(B)揮発性シリコーン油の量を少なくした。その結果、べたつきが強くなると共に、塗布時の感触も悪くなった。これより、成分(B)は、成分(A)1質量部に対して、0.2質量部以上であると好ましいと考えられる。また、成分(B)は、5質量%以上とすることができると考えられる。
試験例9においては、成分(A)に対する成分(B)の量の比((B)/(A))及び成分(A)に対するシリコーン油総量の比({(B1)+(C)}/(A))を試験例1よりも大きくした。その結果、成分(A)とシリコーン油の相溶性が低下すると共に、化粧料の高温安定性も低下した。試験例10においては、シリコーン油の総量(揮発性と不揮発性の総量)が試験例9と同じとなるように、試験例1よりも(C)不揮発性シリコーン油を多くした。すなわち、{(B1)+(C)}/(A)を試験例9と同じにすると共に、(B)/(A)を試験例1と同じにした。その結果、試験例9と同様にして、成分(A)とシリコーン油の相溶性が低下すると共に、化粧料の高温安定性も低下した。一方、試験例11において、試験例10の不揮発性シリコーン油をエステル油に置換して、シリコーン油の総量を少なくした。すなわち、(B)/(A)を試験例1及び試験例10と同じにしたまま、{(B1)+(C)}/(A)を低くした。これにより、成分(A)に対するシリコーン油の総量が試験例9及び10よりも少なくなった。その結果、化粧料の安定性評価は試験例1と同様に良好となった。これより、試験例9及び10において安定性評価が低いのは成分(A)に対してシリコーン油の総量が多いためであると考えられる。シリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して、1.3質量部以下であると好ましいと考えられる。
Figure 2021070637
成分(C)を含有していない試験例11においては、べたつきが生じると評価された。試験例11の成分(B)を炭化水素油とした試験例12においても同様の評価となった。これより、成分(C)は、べたつきの低減に寄与していると考えられる。
成分(C)が2質量%である試験例13においては良好な評価が得られた。一方、成分(C)を0.5質量%とした試験例14においては、べたつきが強くなったと評価された。これより、成分(C)は、1質量%以上であると好ましく、2質量%以上であるとより好ましいと考えらえる。
試験例15及び16においては、成分(B)として炭化水素油を用いて、シリコーン油の総量を少なくした。シリコーン油の総量が成分(A)1質量部に対して0.12質量部である試験例15においては良好な評価が得られた。一方、シリコーン油の総量が成分(A)1質量部に対して0.04質量部である試験例16においては、シリコーン油を含有していない試験例12と同様にして塗布時の伸びが低下してしまった。これより、シリコーン油の総量は、成分(A)1質量部に対して、0.06質量部以上であると好ましく、0.1質量部以上であるとより好ましいと考えられる。
Figure 2021070637
試験例17〜19においては、融点80℃以上のワックスを使用せずに、融点60〜65℃のワックスを用いた。その結果、化粧料の高温安定性が低下してしまった。また、融点88〜91℃のワックスを3質量%添加した試験例20においても、成分(D)の総量が同じである試験例18と同じ評価となった。一方、融点88〜91℃のワックスを5質量%添加した試験例21においては、高い高温安定性を得ることができた。融点80℃以上のワックスは、化粧料の高温安定性に寄与していると考えられる。これより、成分(D)は、融点80℃以上のワックスであると好ましいと考えられる。なお、試験例21に示すように、化粧料が融点80℃未満のワックスを含有しても良好な評価を得ることはできる。
Figure 2021070637
成分(D)を5質量%添加した試験例22においては良好な評価が得られた。一方、成分(D)を3質量%添加した試験例23においては高温安定性が低下した。これより、成分(D)は、4質量%以上であると好ましく、5質量%以上であるとより好ましいと考えらえる。
成分(D)を20質量%添加した試験例24においては良好な評価が得られた。一方、成分(D)を25質量%添加した試験例25においては塗布時の伸びが低下した。試験例18〜20も参照すると、ワックス量は化粧料の伸びに影響すると考えられる。これより、成分(D)は、22質量%以下であると好ましく、20質量%以下であるとより好ましいと考えらえる。
試験例26においては、試験例1の組成からマイカを除外した。その結果、良好な評価は得られたが、試験例1よりもフィット感、べたつきのなさ、及びよれにくさが低下してしまった。これより、化粧料は1質量%以上のマイカを含んでいると好ましいと考えられる。
Figure 2021070637
本開示の油性固形化粧料の処方例を以下に挙げる。本開示の油性固形化粧料の適用例は、以下の処方例によって限定されるものではない。
処方例1 ハイライター(つや出し化粧料)(表6)
Figure 2021070637
処方例2 下地化粧料(表7)
Figure 2021070637
処方例3 ファンデーション(表8)
Figure 2021070637
本発明の油性固形化粧料は、上記実施形態及び実施例に基づいて説明されているが、上記実施形態及び実施例に限定されることなく、本発明の範囲内において、かつ本発明の基本的技術思想に基づいて、各開示要素(請求の範囲、明細書及び図面に記載の要素を含む)に対し種々の変形、変更及び改良を含むことができる。また、本発明の請求の範囲の範囲内において、各開示要素の多様な組み合わせ・置換ないし選択が可能である。
本発明のさらなる課題、目的及び形態(変更形態含む)は、請求の範囲を含む本発明の全開示事項からも明らかにされる。
本書に記載した数値範囲については、別段の記載のない場合であっても、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし範囲が本書に具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下の記載には限定されない。各付記は、特許請求の範囲に記載の各請求項と組み合わせることもできる。
[付記1]
(a)3,000mm/s〜500,000mm/sの動粘度を有する7質量%〜62質量%の不揮発性炭化水素油と、
(b)4質量%〜35質量%のシリコーン油と、
(c)80℃以上の融点を有する4質量%〜22質量%のワックスと、を含有し、
前記成分(b)は、油性固形化粧料の質量に対して1質量%以上の不揮発性シリコーン油を含有する、油性固形化粧料。
[付記2]
前記成分(b)は、前記成分(b)の質量に対して、30質量%〜55質量%の揮発性シリコーン油と、45質量%〜70質量%の不揮発性シリコーン油と、を含む、付記に記載の油性固形化粧料。
[付記3]
前記成分(b)は、前記成分(b)の質量に対して、35質量%〜50質量%の揮発性シリコーン油と、50質量%〜65質量%の不揮発性シリコーン油と、を含む、付記に記載の油性固形化粧料。
[付記4]
融点80℃未満のワックスをさらに含有する、付記に記載の油性固形化粧料。
[付記5]
口紅以外の化粧料に使用される、付記に記載の油性固形化粧料。
[付記6]
前記油性固形化粧料を下地化粧料として塗布する、油性固形化粧料の使用方法。
[付記7]
前記油性固形化粧料を上地化粧料として塗布する、油性固形化粧料の使用方法。
[付記8]
前記油性固形化粧料をつや出し化粧料として塗布する、油性固形化粧料の使用方法。
本開示の油性固形化粧料は、例えば、肌に適用する化粧料、洗浄料等に適用することができる。例えば、本開示の油性固形化粧料は、下地化粧料、上地化粧料、メイクアップ化粧料、制汗剤、防臭剤、日焼け止め化粧料、スキンケア剤、洗浄料等に適用することができる。

Claims (8)

  1. (A)3,000mm/s〜500,000mm/sの動粘度を有する7質量%〜62質量%の不揮発性炭化水素油と、
    (B)揮発性油と、
    (C)1質量%以上の不揮発性シリコーン油と、
    (D)80℃以上の融点を有する4質量%〜22質量%のワックスと、を含有し、
    前記成分(B)は、前記成分(A)1質量部に対して0.2質量部以上であり、
    前記成分(B)及び前記成分(C)に含まれるシリコーン油の総量は、前記成分(A)1質量部に対して0.06質量部〜1.3質量部である、油性固形化粧料。
  2. 前記成分(A)は、水添ポリイソブテン及びポリブテンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の油性固形化粧料。
  3. 前記成分(B)は、シリコーン油及び炭化水素油のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の油性固形化粧料。
  4. 前記成分(B)は、前記成分(B)の質量に対して80質量%以上の揮発性シリコーン油を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の油性固形化粧料。
  5. 前記揮発性シリコーン油は直鎖のシリコーン油である、請求項4に記載の油性固形化粧料。
  6. 5質量%以上の(E)粉末をさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の油性固形化粧料。
  7. 前記成分(E)は、油性固形化粧料の質量に対して1質量%以上のマイカを含む、請求項6に記載の油性固形化粧料。
  8. 下地化粧料及び上地化粧料のうちの少なくとも一方に適用される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の油性固形化粧料。
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