JP2021060496A - ベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーニングブレードの両端部の捲れを防止するとともに、クリーニング性能及び画像品質を長期に亘って維持可能なベルト駆動装置及び、それを備えた画像形成装置の提供。【解決手段】ベルト駆動装置は、無端状のベルトと、ベルトを張架する複数の張架ローラーと、ベルトクリーニング装置と、を備える。ベルトクリーニング装置は、クリーニングブレードと、クリーニングブレードの一端部を保持するブレード保持部材と、ベルトを挟んでクリーニングブレードに対向する対向ローラー40と、を有する。対向ローラーは、芯金40aと、芯金の外周面に積層される弾性層40bと、を有し、外径は軸方向において均一であり、軸方向の両端部における弾性層の厚みが中央部に比べて薄い。クリーニングブレードは、幅方向の両端部における曲げ剛性が中央部に比べて小さい。【選択図】図4
Description
本発明は、無端状のベルトに付着した残留トナーを除去するクリーニングブレードと、クリーニングブレードに対向配置される対向ローラーと、を有するベルトクリーニング装置を有するベルト駆動装置、およびそれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、コピー機やプリンター等の画像形成装置は、感光体ドラム(像担持体)上に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルトに付着した残留トナーを除去するベルトクリーニング装置を備えているものが知られている。
ベルトクリーニング装置は、ベルト(中間転写ベルト)に付着した残留トナーを除去するクリーニングブレードと、ベルトを挟んでクリーニングブレードに対向し、ベルトの内周面に接触するように配置される対向ローラーと、を有する。ベルトクリーニング装置は、クリーニングブレードの圧接力を対向ローラーで受けることによって、ベルトが逃げる(クリーニングブレードと反対側に撓む)のを抑制し、ベルトに付着した残留トナーをクリーニングブレードにより除去する。
上記のベルトクリーニング装置では、特にクリーニングブレードの長手方向の両端部に圧力が集中すると、クリーニングブレードのエッジ部分が捲れてしまい、クリーニングブレードの清掃機能が損なわれてしまうという問題が発生しやすい。
従来は、ブレードのエッジ部分に定期的にトナーを供給し、ブレード先端の摩擦力を低減してブレード先端に動きを持たせることでエッジ部分の捲れが発生しないようにする方法がとられていた。しかし、印字以外のトナー消費量が増加するため装置のランニングコストが増加するという問題があった。
特許文献1には、ベルトを支持搬送するローラーの変形に伴う画質の劣化を防止するために、軸部材の外周に弾性体を被覆して弾性体層を形成し、ローラーの弾性体層の外径が軸方向に沿って一定に形成されているとともに、軸部材の外径は軸方向中央部に対し両端部の径が小さくなるように構成したローラーを備えるベルト搬送装置が開示されている。
特許文献2には、クリーニングブレードに対向する対向ローラーの、クリーニングブレードの延在方向両端部に対向している部分の外径を、中央部に対向している部分の外径よりも小さくするか、或いは延在方向両端部に対向している部分に溝を設けることで、延在方向両端部における接触圧を、両端部よりも内側の中央部における接触圧よりも小さくした画像形成装置が開示されている。
特許文献3には、無端ベルトと、無端ベルトが巻き付けられる複数のローラーと、無端ベルトの外周面に当接して無端ベルトの外周面を清掃する清掃部材と、を備え、ローラーは、円柱状又は円筒状となる中央部と、中央部の両側に位置し両端側に向かうに従って縮径する端部と、を有し、端部に対する清掃部材の圧力は、中央部に対する清掃部材の圧力よりも大きい無端ベルト駆動装置が開示されている。
特許文献1に記載のローラーをクリーニングブレードの対向ローラーとした場合、ローラーが停止している時はクリーニングブレードの圧力は均一に保持されている。しかし、ローラーの駆動時、若しくは高温環境下では、ローラーの弾性体層が熱膨張し、弾性体層の厚いローラー両端部の膨張量が中央部よりも大きくなり、クリーニングブレードの両端部に圧力が集中してしまう。そのため、クリーニングブレードの両端部において捲れが発生することが想定される。
特許文献2の構成では、クリーニングブレードの延在方向両端部に対向している部分の外径を小さくした場合、ブレード両端部の接触圧が不足してクリーニング不良(拭き残し)が発生するおそれがあった。また、クリーニング不良を回避するためにブレード全体の接触圧を大きくするとブレードのエッジ部分に欠損が発生するおそれがあった。特に、対向ローラーの弾性体層が熱膨張する場合、駆動初期にはクリーニング不良が発生し、熱膨張時にはエッジ部分の欠損が発生するおそれがあった。また、対向ローラーの両端部に溝を形成する場合、その分だけローラーの軸方向長さを大きくする必要があり、装置サイズが大型化するという制約があった。
特許文献3では、対向ローラーを両端側に向かって縮径するクラウン形状とし、クリーニングブレードと対向ローラーの圧力が小さくなる両端部に対し、クリーニングブレードの先端とブレード保持部材との距離を長くしたり、クリーニングブレードのゴム厚を厚くしたり、クリーニングブレードのローラーの両端部に対応する部分を支持する背面支持部材を追加したりする等の方法をとっている。しかし、クリーニングブレードの圧力を均一にしておらず、クリーニングブレードの圧力が長手方向で異なるため、特に高い圧力が加わる両端部の摩耗が中央部に比べて早くなり、クリーニング性能の安定化ならびに長寿命化には適していない。
本発明は、上記問題点に鑑み、クリーニングブレードの両端部の捲れを防止するとともに、クリーニング性能および画像品質を長期に亘って維持可能なベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、無端状のベルトと、ベルトを回転可能に張架する複数の張架ローラーと、ベルトクリーニング装置と、を備えるベルト駆動装置である。ベルトクリーニング装置は、クリーニングブレードと、ブレード保持部材と、対向ローラーと、を有する。クリーニングブレードは、ベルトの外周面に接触してベルトに付着した異物を除去する。ブレード保持部材は、クリーニングブレードの一端部を保持する。対向ローラーは、ベルトを挟んでクリーニングブレードに対向し、ベルトの内周面に接触するように配置される。対向ローラーは、芯金と、芯金の外周面に積層される弾性層と、を有し、対向ローラーの外径は軸方向において均一であり、対向ローラーの軸方向の両端部における弾性層の厚みが軸方向の中央部に比べて薄い。クリーニングブレードは、ベルトの移動方向と直交する幅方向の両端部における曲げ剛性が幅方向の中央部に比べて小さい。
本発明の第1の構成によれば、クリーニングブレードの幅方向の両端部における曲げ剛性が中央部に比べて小さいため、クリーニングブレードの長手方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。また、対向ローラーの軸方向の両端部における熱膨張率が他の部分に比べて小さいため、対向ローラーが熱膨張した際に、クリーニングブレードの長手方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。従って、クリーニングブレードの両端部における捲れを長期間に亘って抑制することができ、クリーニングブレードのエッジ部分の欠損やベルトクリーニング装置の清掃機能の低下を効果的に抑制することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る中間転写ユニット25を備えた画像形成装置100の内部構造を示す断面図である。画像形成装置100(ここではカラープリンター)本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、搬送方向上流側(図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム(像担持体)1a、1b、1cおよび1dが配設されており、さらにベルト駆動モーター(図示せず)により図1において反時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳される。その後、中間転写ベルト8上に一次転写されたトナー像は、二次転写ローラー9によって記録媒体の一例としての用紙P上に二次転写される。さらに、トナー像が二次転写された用紙Pは、定着部13においてトナー像が定着された後、画像形成装置100本体より排出される。感光体ドラム1a〜1dを図1において時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が二次転写される用紙Pは、画像形成装置100の本体下部に配置された用紙カセット16内に収容されている。用紙Pは、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9と中間転写ベルト8の駆動ローラー11とのニップ部へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、画像形成部Pdには、二次転写ローラー9の下流側において中間転写ベルト8の表面に残存するトナー等を除去するためのベルトクリーニング装置30が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転可能に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲および下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電装置2a、2b、2cおよび2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3cおよび3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)等を除去するクリーニング装置7a、7b、7cおよび7dが設けられている。
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電装置2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a〜3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a〜4dから各現像装置3a〜3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、一次転写ローラー6a〜6dにより一次転写ローラー6a〜6dと感光体ドラム1a〜1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、一次転写後に感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等がクリーニング装置7a〜7dにより除去される。
中間転写ベルト8は、上流側の従動ローラー10と、下流側の駆動ローラー11とに掛け渡されている。ベルト駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が反時計回り方向に回転を開始すると、用紙Pがレジストローラー対12bから所定のタイミングで駆動ローラー11とこれに隣接して設けられた二次転写ローラー9とのニップ部(二次転写ニップ部)へ搬送される。用紙Pが二次転写ニップ部を通過する際に中間転写ベルト8上のフルカラー画像が用紙P上に二次転写される。トナー像が二次転写された用紙Pは定着部13へと搬送される。
定着部13に搬送された用紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱および加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、搬送ローラー対15を経て用紙搬送路18の分岐部に配置された分岐部材21によって搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、両面搬送路22に送られて両面印字された後に)、排出ローラー対19によって排出トレイ20に排出される。
次に、中間転写ユニット25およびその周辺の構造について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る中間転写ユニット25の構造を示す側面断面図である。図3は、第1実施形態の中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30周辺の構造を示す側面断面図である。
図2に示すように、中間転写ユニット25は、一次転写ローラー6a〜6dと、中間転写ベルト8と、従動ローラー10および駆動ローラー11と、ベルトクリーニング装置30と、を備える。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラーに回転可能に張架されている。張架ローラーは、感光体ドラム1a〜1dの配列方向(図2の左右方向)の一方端(右端)に配置され、中間転写ベルト8を回転駆動させる駆動ローラー11と、配列方向の他方端(左端)に配置される従動ローラー10と、一次転写ローラー6a〜6dと、を含む。
ベルトクリーニング装置30は、駆動ローラー11よりも中間転写ベルト8の回転方向下流側で、かつ、従動ローラー10よりも中間転写ベルト8の回転方向上流側に配置されている。図3に示すように、ベルトクリーニング装置30はハウジング31と、クリーニングブレード32と、回収スクリュー33と、ブレード保持部材34と、シール部材35と、対向ローラー40と、を有する。
ハウジング31は、中間転写ベルト8に対向する開口部31aと、中間転写ベルト8の表面から掻き取られた廃トナーを収容する廃トナー収容部31bと、を有する。
クリーニングブレード32は、中間転写ベルト8の外周面に当接し、中間転写ベルト8に付着した残留トナーを除去する。クリーニングブレード32としては、例えばポリウレタンゴム製のブレードが用いられる。ブレード保持部材34は金属製であって、ハウジング31の開口部31aに対し、中間転写ベルト8の移動方向(矢印A方向)の下流側(図3の左側)に付設される。
クリーニングブレード32は、基端部32a側がブレード保持部材34に固定され、先端部32bを中間転写ベルト8の移動方向の上流側に向けて(カウンター方向に)所定の角度で取り付けられている。クリーニングブレード32の材質および硬度、寸法、中間転写ベルト8への食い込み量および圧接力、取り付け角度等は、中間転写ベルト8の仕様に応じて適宜設定される。
中間転写ベルト8を挟んでクリーニングブレード32の対向位置には、クリーニングブレード32の圧接力を受ける対向ローラー40が配置されている。対向ローラー40は、芯金40aと、芯金40aの外周面に積載される弾性層40bとで構成される。弾性層40bとしては、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等が用いられる。対向ローラー40は、駆動ローラー11と同じ駆動源(ベルト駆動モーター)からの駆動力によって中間転写ベルト8と同じ線速で図3の反時計回り方向に回転される。なお、対向ローラー40の頂点(最上部)は、駆動ローラー11の頂点および従動ローラー10の頂点よりも僅かに上方に配置されている。
クリーニングブレード32によって中間転写ベルト8の表面から除去された残留トナーは、回収スクリュー33の回転に伴ってベルトクリーニング装置30の外部に排出され、トナー回収容器(図示せず)に搬送されて貯留される。
シール部材35は、ハウジング31の開口部31aの中間転写ベルト8の回転方向上流側(図3の右側)に取り付けられるシート状の部材である。シール部材35の一端部(図3の右端)はハウジング31に接着固定され、他端部(図3の左端)は自由端を形成している。シール部材35の自由端は、中間転写ベルト8の回転方向下流側に向けて中間転写ベルト8の外周面に接触している。シール部材35は、ハウジング31と中間転写ベルト8との隙間からハウジング31内の廃トナーが漏出するのを抑制する。シール部材35としては、例えば、厚さ100μmのウレタンシートが用いられるが、ウレタンシート以外の薄板状のシートでもよい。
上述したように、クリーニングブレード32は中間転写ベルト8の移動方向に対しカウンター方向に配置されている。そのため、クリーニングブレード32と中間転写ベルト8の間(以下、ブレード−ベルト間という)には強い接触圧が掛かっている。このブレード−ベルト間の接触圧が強すぎると、クリーニングブレード32の先端部32aの動きがなくなり、ブレード−ベルト間に挟まった紙粉が離脱し難くなる。その結果、クリーニングブレード32の清掃機能が損なわれてしまう。また、中間転写ベルト8の表面に傷を付けるおそれもある。
本発明では、対向ローラー40の外周面に弾性層40bを設けている。この構成により、クリーニングブレード32の接触部における圧力が分散され、紙粉等の異物による中間転写ベルト8への応力集中を緩和することができる。
しかし、対向ローラー40が弾性層40bを有する場合、中間転写ユニット25や画像形成装置100の内部に籠った熱により、対向ローラー40の弾性層40bが熱膨張し、クリーニングブレード32との接触圧が上昇してしまう。特に、クリーニングブレード32の両端部の接触圧が上昇すると、前述したように、クリーニングブレード32の捲れが発生するおそれがあった。その結果、ベルトクリーニング装置30の清掃機能が損なわれ、画像形成装置100の故障にもつながる場合があった。
そこで本発明では、クリーニングブレード32の長手方向の両端部において、ブレード−ベルト間の接触圧の上昇を抑える構成とすることで、クリーニングブレード32の捲れを抑制している。
図4は、第1実施形態の中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30に用いられる対向ローラー40を軸方向に沿って切断した断面図である。第1実施形態では、対向ローラー40の弾性層40bの厚みを軸方向において変化させることにより、弾性層40bの熱膨張を調整する。
具体的には、図4に示すように、対向ローラー40の外径を軸方向において均一にするとともに、芯金40aの直径を軸方向の中央部から両端部に向かって連続的に大きくすることで、対向ローラー40の軸方向の中央部から両端部に向かって弾性層40bの厚みを低下させる。即ち、対向ローラー40の両端部における弾性層40bの厚みt1が、中央部における弾性層40bの厚みt2よりも薄く構成されている。
図5は、第1実施形態の中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30に用いられるクリーニングブレード32およびブレード保持部材34の構成を示す平面図である。図5に示すように、ブレード保持部材34の端縁は、中間転写ベルト8の移動方向(矢印A方向)と直交する幅方向(図5の左右方向)の中央部から両端部に向かって傾斜しており、クリーニングブレード32に重なる部分(保持部分)の面積が幅方向の中央部から両端部に向かって小さくなっている。
これにより、クリーニングブレード32の先端部32bからブレード保持部材34の端縁までの長さ(自由長)が幅方向において異なっている。具体的には、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における自由長d1が、中央部の自由長d2に比べて長く構成されている。
図4の構成によれば、対向ローラー40(弾性層40b)の軸方向の両端部における熱膨張率が他の部分に比べて小さくなる。これにより、中間転写ベルト8の駆動により発生する熱や、画像形成装置100内の定着部13等から発生する熱によって対向ローラー40が熱膨張した際に、クリーニングブレード32の長手方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。
図5の構成によれば、クリーニングブレード32の幅方向の両端部においてクリーニングブレード32の曲げ剛性が小さく(撓み易く)なり、クリーニングブレード32の先端部32bも動き易くなる。その結果、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。
従って、クリーニングブレード32の両端部における捲れを長期間に亘って効果的に抑制することができ、クリーニングブレード32のエッジ部分の欠損やベルトクリーニング装置30の清掃機能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、図4の構成では、弾性層40bの厚みを軸方向の中央部から両端部に向かって連続的に小さくしているが、これに限らず、芯金40aの外径を階段状に変化させることで弾性層40bの厚みを軸方向の中央部から両端部に向かって段階的に小さくしてもよい。
また、図5の構成では、ブレード保持部材34の端縁を傾斜させることで、クリーニングブレード32の自由長を幅方向の中央部から両端部に向かって連続的に小さくしているが、これに限らず、ブレード保持部材34の端縁を階段状にすることでクリーニングブレード32の自由長を幅方向の中央部から両端部に向かって段階的に小さくしてもよい。
図6は、本発明の第2実施形態に係る中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30に用いられるクリーニングブレード32およびブレード保持部材34の構成をクリーニングブレードの先端部32b側から見た図である。図6に示すように、クリーニングブレード32は、中間転写ベルト8の移動方向と直交する幅方向(図6の左右方向)の厚みが異なっている。具体的には、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における厚みt3が、中央部の厚みt4に比べて薄く構成されている。対向ローラー40の構成を含むベルトクリーニング装置30の他の部分の構成は第1実施形態と同様である。
図6の構成によれば、クリーニングブレード32の幅方向の両端部においてクリーニングブレード32の曲げ剛性が小さく(撓み易く)なり、クリーニングブレード32の先端部32bも動き易くなる。その結果、第1実施形態と同様に、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。従って、クリーニングブレード32の両端部における捲れを長期間に亘って効果的に抑制することができ、クリーニングブレード32のエッジ部分の欠損やベルトクリーニング装置30の清掃機能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、図6の構成では、クリーニングブレード32の厚みを幅方向の中央部から両端部に向かって連続的に薄くしているが、これに限らず、クリーニングブレード32の厚みを幅方向の中央部から両端部に向かって段階的に薄くしてもよい。
図7は、本発明の第3実施形態に係る中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30周辺の構造を示す側面断面図である。第3実施形態では、クリーニングブレード32を挟んでブレード保持部材34と反対側(背面側)に配置されるブレード支持部材37が設けられている。ブレード支持部材37は、金属または樹脂等の剛性の高い材料で形成されている。クリーニングブレード32は、ブレード保持部材34とブレード支持部材37によって基端部32aが挟み込まれるように保持される。対向ローラー40の構成を含むベルトクリーニング装置30の他の部分の構成は第1実施形態と同様である。
図8は、第3実施形態の中間転写ユニット25を構成するベルトクリーニング装置30に用いられるクリーニングブレード32、ブレード保持部材34およびブレード支持部材37の構成を示す平面図である。図8に示すように、ブレード支持部材37は幅方向(図8の左右方向)の中央部が両端部よりもクリーニングブレード32の先端部32b側に突出している。そのため、クリーニングブレード32の先端部32bからブレード支持部材37の端縁までの長さ(自由長)が幅方向において異なっている。具体的には、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における自由長d3が、中央部の自由長d4に比べて長く構成されている。
図8の構成によれば、クリーニングブレード32の幅方向の両端部においてクリーニングブレード32の曲げ剛性が小さく(撓み易く)なり、クリーニングブレード32の先端部32bが背面側に動き易くなる。その結果、第1、第2実施形態と同様に、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における接触圧の上昇が抑制される。従って、クリーニングブレード32の両端部における捲れを長期間に亘って効果的に抑制することができ、クリーニングブレード32のエッジ部分の欠損やベルトクリーニング装置30の清掃機能の低下を効果的に抑制することができる。
なお、図8の構成では、ブレード支持部材37の端縁を階段状にすることでクリーニングブレード32の自由長を幅方向の中央部から両端部に向かって段階的に小さくしているが、これに限らず、ブレード保持部材34と同様にブレード支持部材37の端縁を傾斜させることで、クリーニングブレード32の自由長を幅方向の中央部から両端部に向かって連続的に小さくしてもよい。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1〜第3実施形態に用いるクリーニングブレード32、ブレード保持部材34、およびブレード支持部材37を組み合わせた構成とすることもできる。
また、上記各実施形態では中間転写方式の画像形成装置100に用いられる中間転写ベルト8をクリーニングするベルトクリーニング装置30について説明したが、中間転写ベルト8に代えて、用紙Pを各画像形成部Pa〜Pbに順次搬送する転写搬送ベルトを備えた直接転写方式の画像形成装置において、転写搬送ベルトをクリーニングするベルトクリーニング装置としても使用可能である。
また、本発明は図1に示したようなカラープリンターに限らず、デジタル複合機、カラー複写機、ファクシミリ等、ベルトクリーニング装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。以下、実施例により本発明の効果について更に具体的に説明する。
クリーニングブレード32の自由長、厚みとブレード線圧(接触圧)との関係、および対向ローラー40の弾性層40bの厚みと熱膨張率との関係について調査した。クリーニングブレード32は、幅方向長さが217mm、厚み1.6mm、1.8mm、2.0mm、2.2mmのポリウレタンゴム製の平板を、中間転写ベルト8に対しカウンター方向から自由長が8mm、10mm、12mm、14mmとなるように固定した。そして、中間転写ベルト8を駆動させたときのブレード線圧を測定した。結果を表1に示す。
対向ローラー40は、EPDM製の弾性層40bの厚みを0.3mm、0.5mm、1.2mmとしたものを使用した。そして、22℃を基準として温度を2℃、12℃、22℃、32℃、42℃に変化させたときの熱膨張率を測定した。結果を表2に示す。また、32℃におけるEPDMの厚みと熱膨張率の関係を図9に示す。
クリーニングブレード32により残留トナーをクリーニング可能なブレード線圧は0.7gf/mm以上である。また、ブレード線圧が2.2gf/mm以上になるとクリーニングブレード32の捲れが発生する。そこで、ブレード線圧は0.7gf/mm以上2.2gf/mm未満とすることが望ましい。
表1より、例えばクリーニングブレード32の幅方向の中央部における厚みt4を2.2mm、自由長d2を12mmに設定し、中央部から両端部に向かうにつれてクリーニングブレード32の厚みを薄く、自由長を長くして、クリーニングブレード32の幅方向の両端部における厚みt3を1.8mm、自由長d1を12mmに設定することが効果的であることがわかる。
表2より、例えば対向ローラー40の軸方向の中央部における弾性層40bの厚みt2を0.5mmとし、中央部から両端部に向かうにつれて弾性層40bの厚みを薄くして、両端部における弾性層40bの厚みt1を0.3mmに設定することが効果的であることがわかる。
本発明は、無端状のベルトに付着した残留トナーを除去するクリーニングブレードと、クリーニングブレードに対向配置される対向ローラーと、を有するベルトクリーニング装置を備えたベルト駆動装置に利用可能である。本発明の利用により、クリーニングブレードとベルトとの隙間への紙粉の詰まりを防止するとともに、クリーニング性能、並びに画像品質を長期に亘って維持可能なベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することができる。
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
6a〜6d 一次転写ローラー(張架ローラー)
8 中間転写ベルト
10 従動ローラー(張架ローラー)
11 駆動ローラー(張架ローラー)
25 中間転写ユニット(ベルト駆動装置)
30 ベルトクリーニング装置
32 クリーニングブレード
34 ブレード保持部材
37 ブレード支持部材
40 対向ローラー
40a 芯金
40b 弾性層
100 画像形成装置
P 用紙
6a〜6d 一次転写ローラー(張架ローラー)
8 中間転写ベルト
10 従動ローラー(張架ローラー)
11 駆動ローラー(張架ローラー)
25 中間転写ユニット(ベルト駆動装置)
30 ベルトクリーニング装置
32 クリーニングブレード
34 ブレード保持部材
37 ブレード支持部材
40 対向ローラー
40a 芯金
40b 弾性層
100 画像形成装置
P 用紙
Claims (7)
- 無端状のベルトと、
前記ベルトを回転可能に張架する複数の張架ローラーと、
前記ベルトの外周面に接触して前記ベルトに付着した異物を除去するクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードの一端部を保持するブレード保持部材と、前記ベルトを挟んで前記クリーニングブレードに対向し、前記ベルトの内周面に接触するように配置される対向ローラーと、を有するベルトクリーニング装置と、
を備えたベルト駆動装置において、
前記対向ローラーは、芯金と、前記芯金の外周面に積層される弾性層と、を有し、前記対向ローラーの外径は軸方向において均一であり、前記対向ローラーの軸方向の両端部における前記弾性層の厚みが前記軸方向の中央部に比べて薄く、
前記クリーニングブレードは、前記ベルトの移動方向と直交する幅方向の両端部における曲げ剛性が前記幅方向の中央部に比べて小さいことを特徴とするベルト駆動装置。 - 前記対向ローラーは、前記軸方向の中央部から両端部に向かって前記弾性層の厚みが連続的に薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記クリーニングブレードは、前記幅方向の両端部における、前記ベルトの外周面に接触する先端部から前記ブレード保持部材の端縁までの自由長が、前記幅方向の中央部に比べて長いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルト駆動装置。
- 前記クリーニングブレードは、前記幅方向の両端部の厚みが、前記幅方向の中央部に比べて薄いことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のベルト駆動装置。
- 前記クリーニングブレードを挟んで前記ブレード保持部材と反対側に配置されるブレード支持部材を有し、
前記クリーニングブレードは、前記幅方向の両端部における、前記ベルトの外周面に接触する先端部から前記ブレード支持部材の端縁までの自由長が、前記幅方向の中央部に比べて長いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のベルト駆動装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のベルト駆動装置を備えた画像形成装置。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
を備え、
前記ベルトは、前記像担持体上に形成された前記トナー像が一次転写される中間転写ベルトであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019184313A JP2021060496A (ja) | 2019-10-07 | 2019-10-07 | ベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019184313A JP2021060496A (ja) | 2019-10-07 | 2019-10-07 | ベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021060496A true JP2021060496A (ja) | 2021-04-15 |
Family
ID=75381887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019184313A Pending JP2021060496A (ja) | 2019-10-07 | 2019-10-07 | ベルト駆動装置およびそれを備えた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021060496A (ja) |
-
2019
- 2019-10-07 JP JP2019184313A patent/JP2021060496A/ja active Pending
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