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JP2021047033A - エンコーダおよびエンコーダの制御方法 - Google Patents

エンコーダおよびエンコーダの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、正確なリサージュ角を求めることができる。【解決手段】エンコーダ１０は、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成部１２と、第１のアナログ信号および第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出部１４と、相信号生成部１２から出力された第１のアナログ信号のみの振幅を調整してリサージュ角算出部１４に出力する振幅調整部２６と、を備える。【選択図】図１

Description

本発明は、リサージュ角を求めるエンコーダおよびエンコーダの制御方法に関する。
エンコーダにおいては、センサから取得した位相が互いに９０度異なる正弦波の信号に基づいて、測定対象の移動距離等を算出して出力する。しかし、センサから取得した位相が互いに９０度異なる正弦波の信号にはそれぞれ誤差が加わるため、両者の振幅を揃えて正確なリサージュ角を求めるためには、下記特許文献１に示されるように、位相が互いに９０度異なる信号それぞれの誤差を補正していた。
特開２０１１−７５４０４号公報
しかし、特許文献１のように位相が互いに９０度異なる両方の信号の誤差を補正すると、回路規模および工数の増大という問題があった。
そこで、本発明は、簡易な構成で、正確なリサージュ角を求めることができるエンコーダおよびエンコーダの制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第１の態様は、エンコーダであって、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成部と、前記第１のアナログ信号および前記第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出部と、前記相信号生成部から出力された前記第１のアナログ信号のみの振幅を調整して前記リサージュ角算出部に出力する振幅調整部と、を備える。
本発明の第２の態様は、エンコーダの制御方法であって、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成ステップと、前記第１のアナログ信号および前記第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出ステップと、前記相信号生成ステップから出力された前記第１のアナログ信号のみの振幅を調整して前記リサージュ角算出ステップに出力する振幅調整ステップと、を含む。
本発明によれば、簡易な構成で、正確なリサージュ角を求めることができる。
実施の形態におけるエンコーダの構成図である。 リサージュ波形を示す図である。 Ａ相信号およびＢ相信号を示す図である。 実施の形態におけるエンコーダの制御方法を説明するフローチャートである。 変形例１におけるエンコーダの構成図である。
本発明に係るエンコーダおよびエンコーダの制御方法について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
［実施の形態］
図１は、実施の形態におけるエンコーダ１０の構成図である。
エンコーダ１０は、相信号生成部１２と、リサージュ角算出部１４と、を備える。
相信号生成部１２は、モータといった測定対象（図示せず）の移動を感知するセンサを有しており、測定対象の位置（例えば、回転位置）に応じたアナログ信号を生成する。相信号生成部１２は、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号であるＡ相信号および第２のアナログ信号であるＢ相信号を生成する。そして、相信号生成部１２は、出力端子１２ａからＡ相信号を出力し、出力端子１２ｂからＢ相信号を出力する。
リサージュ角算出部１４は、Ａ相信号を受信する入力端子１４ａおよびＢ相信号を受信する入力端子１４ｂを有している。リサージュ角算出部１４は、受信したＡ相信号およびＢ相信号からリサージュ角を求める。そして、リサージュ角算出部１４は、Ａ相信号およびＢ相信号から求めたリサージュ角に基づいて、測定対象の位置を示す信号を出力する。
図２は、リサージュ波形２０を示す図である。図２の横軸は、Ａ相信号の値を示し、縦軸は、Ｂ相信号の値を示す。図２の座標原点からリサージュ波形２０（破線）上の点を結んだ直線と横軸の正の方向とが成す角度がリサージュ角θである。Ａ相信号およびＢ相信号の振幅が等しい場合のリサージュ波形はリサージュ波形２０のように円になって、正しいリサージュ角θが得られる。しかし、何らかの誤差が信号に加わることによりＡ相信号およびＢ相信号の振幅が異なってしまった場合のリサージュ波形はリサージュ波形２０’（実線）のように楕円になってしまい、そこから得られたリサージュ角θ’は誤差を含むことになる。ここで、リサージュ波形２０’は、Ａ相信号の振幅がＢ相信号の振幅より小さい場合の例を示している。
図３は、Ａ相信号２２およびＢ相信号２４を示す図である。縦軸は信号値であり、横軸は時間である。実線のＡ相信号２２およびＢ相信号２４は、図２のリサージュ波形２０’に対応しており、実線のＡ相信号２２の振幅がＢ相信号２４の振幅より小さくなっている。したがって、図２のリサージュ波形２０’は、短軸方向が横軸方向で、長軸方向が縦軸方向の楕円である。ここで図３において、実線のＡ相信号２２がＢ相信号２４と振幅が等しくなるように調整されると破線のＡ相信号２２になる。破線のＡ相信号２２およびＢ相信号２４から、図２のリサージュ波形２０が得られる。
上記のようにＡ相信号２２およびＢ相信号２４に誤差が加わることにより生ずるリサージュ角の誤差を補正するために、エンコーダ１０には、相信号生成部１２の出力端子１２ａと、リサージュ角算出部１４の入力端子１４ａとの間に振幅調整部２６が設けられている。振幅調整部２６は、入力されたＡ相信号２２ａ（２２）のみの振幅を調整して、リサージュ角算出部１４に調整されたＡ相信号２２ｂ（２２）を出力する。具体的には、振幅調整部２６は可変抵抗器等により構成されていて、操作者による操作によって抵抗値を変更することにより、Ａ相信号２２ｂの振幅を調整することができる。
また、エンコーダ１０の外部には、振幅測定装置２８が設けられている。振幅測定装置２８は、振幅調整部２６から出力されるＡ相信号２２ｂの振幅と、相信号生成部１２の出力端子１２ｂから出力されるＢ相信号２４の振幅とをそれぞれ測定する。振幅測定装置２８は表示部（図示せず）を備え、Ａ相信号２２ｂの振幅の値およびＢ相信号２４の振幅の値をそれぞれ操作者に表示する。操作者は、振幅測定装置２８の表示部の表示を見ながら振幅調整部２６を操作することにより、Ｂ相信号２４の振幅と等しくなるように、Ａ相信号２２ｂの振幅を調整することができる。なお、図１では、振幅測定装置２８がエンコーダ１０の外部に設けられているが、振幅測定装置２８がエンコーダ１０の内部に設けられていてもよい。なお、この場合は、振幅測定装置２８は表示部を有さなくてもよく、エンコーダ１０の外部に表示部が設けられてもよい。
上記のようにして、図３の実線のＡ相信号２２が破線のＡ相信号２２に調整されたことにより、リサージュ波形の形状は、リサージュ波形２０のように円形に調整される。これにより、正確なリサージュ角θが得られ、リサージュ角算出部１４は、測定対象の位置を示す信号を正確に出力することができる。
従来は、位相が互いに９０度異なるアナログ信号から正確なリサージュ角を求めるために、二つの相の信号をそれぞれ補正するための回路といったハードウェアが必要であった。しかし、実施の形態のエンコーダ１０では、１つの相のアナログ信号の振幅を調整するハードウェアのみで、正確なリサージュ角を求めることが可能となる。したがって、実施の形態のエンコーダ１０によれば、従来に比べて、簡単な構成で、正確なリサージュ角を求めることができる。
図４は、実施の形態におけるエンコーダ１０の制御方法を説明するフローチャートである。
まず、相信号生成部１２は、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波のＡ相信号２２およびＢ相信号２４を生成して出力する（ステップＳ１）。
次に、振幅測定装置２８は、振幅調整部２６から出力されるＡ相信号２２ｂの振幅を測定する（ステップＳ２）。
さらに、振幅測定装置２８は、相信号生成部１２の出力端子１２ｂから出力されるＢ相信号２４の振幅を測定する（ステップＳ３）。
そして、操作者は、振幅測定装置２８の表示部の表示を見ながら振幅調整部２６を操作することにより、Ｂ相信号２４の振幅と等しくなるように、Ａ相信号２２ｂのみの振幅を調整する（ステップＳ４）。
そして、ステップＳ４において振幅調整部２６により調整されて出力されたＡ相信号２２ｂおよびＢ相信号２４からリサージュ角算出部１４は、リサージュ角θを求める（ステップＳ５）。
なお、上記実施の形態では、振幅調整部２６は、Ａ相信号２２の振幅を調整できるように設けられているとして説明した。しかし、振幅調整部２６が、相信号生成部１２の出力端子１２ｂと、リサージュ角算出部１４の入力端子１４ｂとの間に設けられて、Ｂ相信号２４のみの振幅を調整するような構成にしてもかまわない。
［変形例］
上記実施の形態は、以下のように変形してもよい。
（変形例１）
図５は、変形例１におけるエンコーダ１０の構成図である。上記実施の形態においては、Ｂ相信号２４の振幅と等しくなるように、Ａ相信号２２ｂの振幅を調整することは操作者による操作によって行われた。変形例１のエンコーダ１０は、これを自動調整で行う。そのために、図５では、図１のエンコーダ１０の外部に制御装置３２が追加されている。
振幅測定装置２８が測定したＡ相信号２２ｂの振幅およびＢ相信号２４の振幅が、制御装置３２に入力される。制御装置３２は、アクチュエータ（図示せず）を有しており、Ａ相信号２２ｂの振幅がＢ相信号２４の振幅と等しくなるように、振幅調整部２６の可変抵抗器等を機械的に制御してＡ相信号２２の振幅を自動調整する。すなわち、変形例におけるエンコーダ１０の制御方法のフローチャートは、図４のステップＳ４の実行主体が操作者から制御装置３２に置き換わっているが、他のステップは上記実施の形態と同様である。これにより、Ｂ相信号２４の振幅と等しくなるように、Ａ相信号２２ｂの振幅を自動調整することができる。その結果、操作者の工数を省くことができる。
なお、図５では、振幅測定装置２８および制御装置３２がエンコーダ１０の外部に設けられているが、振幅測定装置２８および制御装置３２が共にエンコーダ１０の内部に設けられていてもよい。
［実施の形態から得られる発明］
上記実施の形態および変形例から把握しうる発明について、以下に記載する。
（第１の発明）
エンコーダ（１０）は、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成部（１２）と、第１のアナログ信号および第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出部（１４）と、相信号生成部（１２）から出力された第１のアナログ信号のみの振幅を調整してリサージュ角算出部（１４）に出力する振幅調整部（２６）と、を備える。
これにより、従来に比べて、簡単な構成で正確なリサージュ角を求めることができる。
振幅調整部（２６）は、第１のアナログ信号の振幅が第２のアナログ信号の振幅と等しくなるように自動調整して出力してもよい。これにより、操作者の工数を省くことができる。
（第２の発明）
エンコーダ（１０）の制御方法は、測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成ステップと、第１のアナログ信号および第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出ステップと、相信号生成ステップから出力された第１のアナログ信号のみの振幅を調整してリサージュ角算出ステップに出力する振幅調整ステップと、を含む。
これにより、従来に比べて、簡単な構成で正確なリサージュ角を求めることができる。
振幅調整ステップは、第１のアナログ信号の振幅が第２のアナログ信号の振幅と等しくなるように自動調整して出力してもよい。これにより、操作者の工数を省くことができる。
エンコーダ（１０）の制御方法は、第１のアナログ信号の振幅を測定するステップと、第２のアナログ信号の振幅を測定するステップと、をさらに含んでもよい。
１０…エンコーダ １２…相信号生成部
１２ａ、１２ｂ…出力端子 １４…リサージュ角算出部
１４ａ、１４ｂ…入力端子 ２０、２０’…リサージュ波形
２２、２２ａ、２２ｂ…Ａ相信号 ２４…Ｂ相信号
２６…振幅調整部 ２８…振幅測定装置
３２…制御装置

Claims (5)

  1. 測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成部と、
    前記第１のアナログ信号および前記第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出部と、
    前記相信号生成部から出力された前記第１のアナログ信号のみの振幅を調整して前記リサージュ角算出部に出力する振幅調整部と、
    を備える、エンコーダ。
  2. 請求項１に記載のエンコーダであって、
    前記振幅調整部は、前記第１のアナログ信号の振幅が前記第２のアナログ信号の振幅と等しくなるように自動調整して出力する、エンコーダ。
  3. 測定対象の移動に応じて、位相が互いに９０度異なる正弦波の第１のアナログ信号および第２のアナログ信号を生成して出力する相信号生成ステップと、
    前記第１のアナログ信号および前記第２のアナログ信号からリサージュ角を求めるリサージュ角算出ステップと、
    前記相信号生成ステップから出力された前記第１のアナログ信号のみの振幅を調整して前記リサージュ角算出ステップに出力する振幅調整ステップと、
    を含む、エンコーダの制御方法。
  4. 請求項３に記載のエンコーダの制御方法であって、
    前記振幅調整ステップは、前記第１のアナログ信号の振幅が前記第２のアナログ信号の振幅と等しくなるように自動調整して出力する、エンコーダの制御方法。
  5. 請求項３または４に記載のエンコーダの制御方法であって、
    前記第１のアナログ信号の振幅を測定するステップと、
    前記第２のアナログ信号の振幅を測定するステップと、
    をさらに含む、エンコーダの制御方法。
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