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JP2021005918A - イナーシャの評価を行う制御装置及びイナーシャの評価方法 - Google Patents

イナーシャの評価を行う制御装置及びイナーシャの評価方法 Download PDF

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JP2021005918A
JP2021005918A JP2019117539A JP2019117539A JP2021005918A JP 2021005918 A JP2021005918 A JP 2021005918A JP 2019117539 A JP2019117539 A JP 2019117539A JP 2019117539 A JP2019117539 A JP 2019117539A JP 2021005918 A JP2021005918 A JP 2021005918A
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翔吾 篠田
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Abstract

【課題】イナーシャの妥当性を簡易に評価する制御装置を提供すること。【解決手段】制御装置が、電動機と、電動機の実動作を取得する実動作取得部と、電動機と電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて電動機へ印加する電流値から電動機の動作を推定するモデル部と、電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加する動作信号入力部と、動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいてイナーシャを評価する評価値を算出する評価値算出部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、イナーシャの評価を行う制御装置及びイナーシャの評価方法に関する。
イナーシャの推定を行う制御装置が特許文献1に記載されている。また、イナーシャ及び摩擦を含む制御対象の伝達関数の逆モデルを算出して、速度指令と逆モデルを用いてトルク補正値を作成する制御装置が特許文献2に記載されている。
具体的には、特許文献1には、電動機のサーボ制御装置のイナーシャ推定部が、電動機へのトルク指令に正弦波状指令を加える正弦波状指令発生部と、電動機に流れる電流値をサンプリングする電流フィードバックサンプリング部と、電動機の速度フィードバックをサンプリングする速度フィードバックサンプリング部と、速度フィードバックから加速度を計算する加速度値計算部と、これらによってサンプリングデータ記憶部に記憶された、正弦波状指令の複数周期にわたる電流値と加速度値から得た電流代表値と加速度代表値、及び電動機のトルク定数からイナーシャを計算する推定イナーシャ計算部を有することが記載されている。
また、特許文献2には、制御対象を駆動するモータを制御するモータ制御装置が、入力された速度指令に制御対象の実際速度が追従するよう制御するための補正前トルク指令を作成する速度フィードバック制御手段と、速度指令と補正前トルク指令とを用いて、制御対象が有するイナーシャ及び摩擦を含む伝達関数の逆モデルを算出する逆モデル算出手段と、速度指令と逆モデルとを用いて、トルク補正値を生成するトルク補正値生成手段と、補正前トルク指令とトルク補正値とを用いて、制御対象を駆動するモータに対するトルク指令を生成するトルク指令生成手段と、を備えることが記載されている。
特開2010−148178号公報 特開2015−15844号公報
イナーシャに依存するパラメータを設定する場合に、イナーシャの妥当性を簡易に評価する制御装置及びイナーシャの評価方法が望まれる。
(1) 本開示の第1の態様は、
電動機と、
前記電動機の実動作を取得する実動作取得部と、
前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定するモデル部と、
前記電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加する動作信号入力部と、
前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する評価値算出部と、
を備えた制御装置である。
(2) 本開示の第2の態様は、上記制御装置と、上記制御装置と接続される上位装置とを有し、
前記制御装置は前記評価値により前記電動機と前記被駆動体とのイナーシャを修正するイナーシャ修正部を有し、
前記上位装置は、
前記制御装置から送信された、修正されたイナーシャを受信する受信部と、
受信されたイナーシャに基づいて、イナーシャ依存パラメータである、電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、及びトルク制限値の内、少なくとも1つの設定を変更する変更部を有する制御システムである。
(3)本開示の第3の態様は、
電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加し、
前記電動機の実動作を取得し、
前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定し、
前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する、
前記電動機を制御する制御装置のイナーシャの評価方法である。
本開示の各態様によれば、イナーシャの妥当性を簡易に評価することができる。
本開示の第1実施形態の制御装置を有する制御システムの一構成例を示すブロック図である。 制御装置の電動機及び被駆動体の一例となる、モータを含む工作機械の一部を示すブロック図である。 速度ωと非線形摩擦Fとの関係を示す特性図である。 上位装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の制御装置の他の例の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態の制御装置の更に他の例の動作を示すフローチャートである。 本開示の第2実施形態の制御装置を有する制御システムの一構成例を示すブロック図である。 上位装置の構成を示すブロック図である。
以下、本開示の実施形態を列記する。
(第1実施形態)
図1は本開示の第1実施形態の制御装置を有する制御システムの一構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、制御システム10は、制御装置100、制御装置100に位置指令θcを出力する上位装置200、制御装置100によって駆動される電動機300、及び電動機300と接続される被駆動体400を備えている。
制御装置100は、減算器101、位置制御部102、減算器103、速度制御部104、フィルタ105、動作信号入力部106、加算器107、モデル部108、積分器109、減算器110、評価値算出部111、イナーシャ修正部112、最適値受信部113及び記憶部114を備えている。
位置指令θcは、減算器101に出力される。位置指令θcは、電動機300を動作させるプログラムに基づいて、上位装置200によって作成される。
減算器101は、位置指令θcと位置フィードバックされた検出位置θとの差を求め、その差を位置偏差として位置制御部102に出力する。
位置制御部102は、位置偏差にポジションゲインKpを乗じた値を、速度指令ωとして減算器103に出力する。
減算器103は、速度指令ωと速度フィードバックされた検出速度(実速度)ωrとの差を求め、その差を速度偏差として速度制御部104に出力する。
速度制御部104は、速度偏差に積分ゲインK1vを乗じて積分した値と、速度偏差に比例ゲインK2vを乗じた値とを加算して電流指令としてフィルタ105に出力する。
フィルタ105は、特定の周波数成分を減衰させるフィルタで、例えばノッチフィルタ又はローパスフィルタが用いられ、フィルタ処理された電流指令を加算器107に出力する。電動機300で駆動される工作機械等の被駆動体400では共振点が存在し、制御装置100で共振が増大する場合がある。その場合、例えば、ノッチフィルタを用いることで共振を低減することができる。
動作信号入力部106は、動作信号を生成して加算器107に所定の期間入力する。この所定期間は、後述するように、動作信号を加算器107に入力して一定期間経過して速度偏差が収束し、後述する評価値算出部111が推定速度ωeと検出速度ωrとの差を、n=0からn=N(Nは自然数)の(N+1)回分の積分を行うまでの期間である。速度制御部104、フィルタ105、加算器107及び電動機300は制御ループとなる速度制御ループを構成する。動作信号は電動機300の制御帯域以下の周波数、例えば、25Hz〜100Hz程度の低周波数の正弦波信号である。周波数25Hz〜100Hzは一例であって、この範囲に限定されるものではない。動作信号は正弦波に限られず、矩形波等の他の信号であってもよい。動作信号はフィルタ105から出力される電流指令に加算器107を介して加える替わりに、速度指令ωcに加えてもよい。図1において、速度指令ωcに加えられる動作信号を破線で示す。
加算器107は、フィルタ105から出力される電流指令と動作信号入力部106から出力される動作信号とを加算して、電流指令Iqとして電動機300に入力する。また、加算器107は電流指令Iqをモデル部108に入力する。なお、フィルタ105から出力される電流指令は動作信号が加算器107に入力される場合は固定値とされる。
電動機300は、サーボモータ、スピンドルモータ等である。サーボモータはここでは軸が回転するモータとして説明するが、リニアモータであってもよい。
被駆動体400は、電動機300により駆動される工作機械、ロボット、若しくは産業機械等の機械である。電動機300と被駆動体400とは制御装置100の制御対象となる。電動機300は、工作機械、ロボット、若しくは産業機械等の機械に含まれてもよい。
図2は制御装置100の電動機300及び被駆動体400の一例となる、モータを含む工作機械の一部を示すブロック図である。
制御装置100は、電動機300で、被駆動体400の連結機構401を介してテーブル402を移動させることで、テーブル402の上に搭載された被加工物(ワーク)を加工する。連結機構401は、電動機300に連結されたカップリング4001と、カップリング4001に固定されるボールねじ4003とを有し、ボールねじ4003にナット4002が螺合されている。電動機300の回転駆動によって、ボールねじ4003に螺着されたナット4002がボールねじ4003の軸方向に移動する。ナット4002の移動によってテーブル402が移動する。
電動機300の回転角度位置は、電動機300に関連付けられたロータリーエンコーダ301によって検出され、回転角度位置によって求められる検出速度(実速度)ωrは速度フィードバック(速度FB)として減算器103に入力されるとともに減算器110に入力される。ロータリーエンコーダ301は実動作取得部となる。実動作は検出速度となる。リニアモータを用いる場合は、実動作取得部となるリニアスケールを用いて速度を検出する。検出速度ωrは積分器109で積分されて検出位置θとなり、検出位置θは位置フィードバック(位置FB)として減算器101に入力される。
電動機300及び被駆動体400の伝達関数は数式1(以下の数1)で表される。数式1において、Jは総イナーシャ、Ktはトルク定数、Fは非線形摩擦を示す。総イナーシャJは電動機のイナーシャと機械のイナーシャの合計である。
Figure 2021005918
非線形摩擦Fは、F(ω)=V(ω)+C・sign(ω)/ωで表される。V(ω)は粘性摩擦、Cはクーロン摩擦、ωは速度を示す。関数sign(ω)は、速度ωについての符号関数であり、速度ωの極性を示す。速度ωが正の場合はsign(ω)=1、速度ωが0の場合はsign(ω)=0、速度ωが負の場合はsign(ω)=−1となる。
図3は速度ωと非線形摩擦Fとの関係を示す特性図である。粘性摩擦V(ω)は速度ωに速度に略比例するため、図3に示すように低速度で動かすと非線形摩擦Fはクーロン摩擦C・sign(ω)が支配的となる。動作信号入力部106の動作信号を低周波数の信号とし、低速度で動作させることで、粘性摩擦V(ω)の影響は無視できるようになる。例えば、前述したように、動作信号として、25Hz〜100Hz程度の低周波数の正弦波信号が用いられる。
モデル部108は電流指令Iqに基づいて推定速度ωeを算出して減算器110に出力する。モデル部108の伝達関数は、数式2(以下の数2)で表され、非線形摩擦は考慮しない。Jは総イナーシャ、Ktはトルク定数であり、J及びKtの上部の「^」(ハット又はキャレットという)は測定器等で検出された値の平均値(ノミナル値)であることを示す。
Figure 2021005918
電動機300及び被駆動体400の逆モデルは数式3(以下の数3)のように定義する。Tはサンプリング周期を表す。nはサンプリングデータの番号を示し、1以上の自然数である。数3のトルク定数Ktは数2のトルク定数Ktのノミナル値を示す。数3の総イナーシャJは総イナーシャJのノミナル値又は修正された総イナーシャJを示す。数3の総イナーシャJは評価値算出部111による評価値εに基づいて修正される。
Figure 2021005918
数式3を変形すると数式4(以下の数4)で示される式となる。推定速度ωe(n)は、電流指令Iqの積分値の(Kt・T)/J倍の値と推定速度の初期値ωe(0)との和に基づいて求めることができる。
Figure 2021005918
減算器110は、モデル部108から出力される推定速度ωeと検出速度ωrとの差を出力する。減算器110は、非線形摩擦を考慮する場合には、推定速度ωeと検出速度ωrとの差から更に非線形摩擦項ζ(ωr)を引く。
非線形摩擦項ζ(ωr)は以下のように近似することができる。
数式1から、ωr(n)=(Kt/(J・s+F))×iqとなる。電動機300を低速度で動作させ、非線形摩擦Fにおける粘性摩擦Vを無視できるとすると、(J・s)×ωr(n)+C×sign(ωr)=Kt×iqとなり、ωr(n)は数式5(以下の数5)で示される。
Figure 2021005918
よって、非線形摩擦項ζ(ωr)は、数式5の(C・sign(ωr))/(J・s)で近似することができる。
評価値算出部111は、非線形摩擦を考慮しない場合には、数式6(以下の数6)に示すように、推定速度ωeと検出速度ωrとの差の絶対値の積分(和)を求め、この積分値を評価値εとしてイナーシャ修正部112及び記憶部114に出力する。推定速度ωeと検出速度ωrとの差は、動作信号入力部106により動作信号を加算器107に入力して一定期間経過して速度偏差が収束してから求め、n=0からn=Nの(N+1)回分の積分(和)を求める。Nは1サンプリング周期におけるサンプリングデータの数を示し、1以上の自然数である。
Figure 2021005918
非線形摩擦を考慮しない場合の評価値は数式3で求められる評価値に限定されず、数式7(以下の数7)で示すように、推定速度ωeと検出速度ωrとの差の絶対値の2乗の積分(和)を求め、この積分値を評価値εとして出力してもよい。
Figure 2021005918
評価値算出部111は、非線形摩擦を考慮する場合には、数式8(以下の数8)に示すように、推定速度ωeと検出速度ωrとの差から非線形摩擦項ζ(ωr)を引いた値の絶対値の積分(和)を求め、この積分値を評価値εとして出力する。
Figure 2021005918
非線形摩擦を考慮する場合の評価値は数式8で求められる評価値に限定されず、数式9(以下の数9)で示すように、推定速度ωeと検出速度ωrとの差から非線形摩擦項ζ(ωr)を引いた値の絶対値の2乗の積分(和)を求め、この積分値を評価値εとして出力してもよい。
Figure 2021005918
イナーシャ修正部112は、評価値算出部111で算出された評価値εによってモデル部108の総イナーシャJの妥当性を評価する。具体的には、総イナーシャJの関数である評価値εを最小化する総イナーシャ(以下、修正イナーシャという)Jを求める。
イナーシャ修正部112で求めた修正イナーシャJは上位装置200に出力されるとともに記憶部114に出力される。上位装置200は、後述するように修正イナーシャJを用いて加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数を求める。
最適値受信部113は、上位装置200から加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数を受信して記憶部114に記憶するとともに、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数に基づいて、速度制御部104及びフィルタ105の設定を変更する。
記憶部114は、修正前の総イナーシャと、修正イナーシャと、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン及び共振周波数の変更前後の値と、評価値εとの少なくとも1つを記憶する。記憶部114にて記憶された、修正前の総イナーシャと、修正イナーシャと、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン及び共振周波数の変更前後の値と、評価値εとの少なくとも1つは不図示の情報通知部となる送信部によって制御装置100の外部に送信されてもよい。修正前の総イナーシャと、修正イナーシャと、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン及び共振周波数の変更前後の値と、評価値εとの少なくとも1つは、制御装置100内に設けた液晶表示部等の表示部に表示されてもよい。この表示部も情報通知部を構成する。情報通知部は、ユーザに修正前の総イナーシャと、修正イナーシャと、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン及び共振周波数の変更前後の値と、評価値εとのうちの少なくとも1つを通知可能であればよく、特に送信部、表示部に限定されない。
図4は上位装置の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、上位装置200は、修正イナーシャ受信部201、最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、最適値送信部205及び位置指令生成部206を備えている。最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203及び共振周波数計算部204は、電動機300の加減速指令の時定数、速度ゲイン、フィルタの減衰周波数の設定を変更する変更部となる。
修正イナーシャ受信部201は、イナーシャ修正部112から修正イナーシャを受信し、最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204はそれぞれ修正イナーシャを受けて加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数を計算する。最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204はそれぞれ計算した加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数を、最適値送信部205を介して制御装置100の最適値受信部113に出力する。位置指令生成部206は電動機300を動作させるプログラムに基づいて、位置指令θcを生成して制御装置100へ出力する。
上位装置200は位置指令生成部206を備えた装置とは別に設けてよく、この場合は、上位装置200は位置指令生成部206を備えていない。
以下、総イナーシャと加減速の時定数、速度ゲイン、共振周波数との関係について説明する。
電動機300と被駆動体400の総イナーシャとに対して、加減速の時定数が短すぎると、電動機300の能力では、指令された加減速を行うことができず、指令トルクに対して出力トルクが飽和して正常な制御ができなくなってしまう。また、電動機300と被駆動体400の総イナーシャとに対して、加減速の時定数が長すぎると、電動機300の能力が十分に引き出されず、必要以上にゆっくりと加減速が行われることになってしまう。
したがって、修正イナーシャに基づいて、加減速の時定数を最適に調整することによって、総イナーシャに合わせて、電動機300によって可能な最大限の加減速が行われるようにすることができる。
電動機300と被駆動体400の総イナーシャに対して速度ゲインが小さすぎると、電動機300の速度を指令値に追いつかせることができず、安定な制御ができなくなってしまう。また、電動機300と被駆動体400の総イナーシャに対して速度ゲインが大きすぎると、振動が発生してしまう場合が考えられる。
そこで、修正イナーシャに基づいて、速度ゲインを最適に調整することによって、速度制御部104において、適切な速度調節が行われるようにすることができる。
最適時定数と最適速度ゲインは、イナーシャとの関係を関数で近似したり、テーブルとして記憶し必要に応じて補完したりなどの一般的な手法を用いて求めてもよい。
また、電動機300では、機械的な共振が発生すると動作が不安定になるなどの悪影響が生じるため、制御装置100には、共振を防止するためのフィルタ105が設けられている。ここで、共振周波数fは被駆動体400のイナーシャに応じて変化する。すなわち、電動機300のイナーシャをJm、被駆動体400のイナーシャをJ、両者間のねじれ剛性をKsとすると、共振周波数fは以下の数式10(以下の数10)で求められる。電動機のイナーシャJmは予め理論的又は実験的に求められ、このイナーシャJmと修正イナーシャから被駆動体400のイナーシャをJも求めることができる。
Figure 2021005918
したがって、修正イナーシャから、上記の数式10にしたがって共振周波数fを求めてフィルタ105の減衰周波数を設定することができる。
なお、上位装置200は最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204のうちの一又は2つの計算部を有してもよい。この場合、制御装置100は速度制御部104とフィルタ105のうちの1つを有してもよい。
図5は、制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS11において、動作信号入力部106は加算器107に動作信号を入力する。
ステップS12において、ロータリーエンコーダ301によって検出される回転角度位置によって検出速度(実速度)ωrが検出される。
ステップS13において、モデル部108は電流指令Iqに基づいて推定速度ωeを計算する。
ステップS14において、評価値算出部111は減算器110から出力される、推定速度ωeと検出速度ωrとの差を用いて、評価値、例えば、数式3に示す評価値εを計算する。
ステップS15において、評価値算出部111は評価値が所定の数に達しない場合には(No)、モデル部108の総イナーシャの値を変えてステップS12に戻る。評価値算出部111は評価値が所定の数となったときに評価値を計算する動作を終了し(Yes)、ステップS16において、評価値の評価を行い評価値が最も小さい値のときの総イナーシャ(修正イナーシャ)を求める。評価値が最も小さい値のときの修正イナーシャにモデル部108の総イナーシャを設定し、上位装置200に最も小さい値のときの修正イナーシャを送る。
図6は、制御装置の他の例の動作を示すフローチャートである。
図6に示す動作は、図5に示す動作と、ステップS15とステップS16とが逆に配置している点で異なる。すなわち、ステップS14の後に、ステップS16において、評価値の評価を行い、評価値が前回のステップS16の評価値よりも小さい場合はモデル部108の総イナーシャをそのままとする。評価値が前回のステップS16の評価値よりも大きい場合はモデル部108の総イナーシャを前回の総イナーシャに戻す。
ステップS16の次にステップS15を行い、評価値算出部111は評価値の評価が所定の数に達しない場合には(No)、モデル部108の総イナーシャの値を変えてステップS12に戻る。評価値算出部111は評価値の評価が所定の数となったときに評価値を計算する動作を終了し(Yes)、動作終了時のモデル部の総イナーシャは最も小さい値のときの修正イナーシャとなるため、これを修正イナーシャとして上位装置200に送る。
図7は、制御装置の更に他の例の動作を示すフローチャートである。
図7に示す動作は、図5に示す動作と、ステップS13の後に、ステップS21で実測度と推定速度とのデータ記憶を行い、その後、ステップS15、S14及びS16の順に処理を行う点で異なる。
ステップS21で、評価値算出部111は実測度と推定速度とを、モデル部108の総イナーシャの値と紐付けて、評価値算出部111内のメモリ等の記憶部にデータ記憶を行う。その後、ステップS15において、評価値算出部111は実測度と推定速度が所定の数に達しない場合には(No)、モデル部108の総イナーシャの値を変えてステップS12に戻る。ステップS15において、評価値算出部111は実測度と推定速度が所定の数となったときに(Yes)、ステップS14に移る。
ステップS14において、評価値算出部111は記憶部から、推定速度ωeと検出速度ωrを読みだして、推定速度ωeと検出速度ωrとの差を用いて評価値、例えば、数式3に示す評価値を計算する。
ステップS16において、評価値の評価を行い評価値が最も小さい値のときの総イナーシャを求める。評価値が最も小さい値のときの総イナーシャにモデル部108の総イナーシャを設定し、上位装置200に最も小さい値のときの総イナーシャ(修正イナーシャ)を送る。
なお、制御システム10において、上位装置200に設けられていた最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、及び共振周波数計算部204を制御装置100に設け、制御装置100内において、イナーシャ修正部112から最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204に修正イナーシャを出力し、最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204が計算した加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数に基づいて速度制御部104及びフィルタ105の設定を変更してもよい。この場合、上位装置200の修正イナーシャ受信部201及び最適値送信部205は不要となり、制御装置100の最適値受信部113も不要となる。
制御装置100は最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204のうちの一又は2つの計算部を有してもよい。この場合、制御装置100は速度制御部104とフィルタ105のうちの1つを有してもよい。
本実施形態において、実動作及び推定動作は実速度及び推定速度とされているが、実位置及び推定位置、又は実加速度及び推定加速度とされてもよい。
本実施形態では、モデル部、モデル部から出力される推定速度と実速度との差を取る減算器、及び推定速度と実速度との差に基づいて評価値を算出する評価値算出部により、総イナーシャの妥当性を簡易に評価することができる。そして、妥当と評価された総イナーシャに基づいてイナーシャ依存のパラメータ(例えば、加減速の時定数、速度ゲイン、共振周波数)を設定することができる。
(第2実施形態)
図8は本開示の第2実施形態の制御装置を有する制御システムの一構成例を示すブロック図である。
本実施形態の制御システム11は、制御装置100A、制御装置100Aに位置指令θcを出力する上位装置200A、制御装置100Aによって駆動される電動機300、及び電動機300と接続される被駆動体400を備えている。
制御装置100Aは、図1に示した制御装置100と同一の構成部を備えているが、図8においては、簡略化のため、積分器109、評価値算出部111、イナーシャ修正部112及び記憶部114の図示は省略されている。
制御装置100Aは、図1に示した制御装置100に加えて、位置フィードフォード部(位置FF部)115、加算器116、速度フィードフォワード部(速度FF部)117、加算器118、減算器119、電流制限部120、逆モデル部121、及び外乱補正部122を備えている。
モデル部108は、図1に示した制御装置100においては、電流指令Iqに基づいて推定速度ωeを算出していたが、図8に示す制御装置100Aにおいては、電動機300あるいは電動機300を駆動するアンプに取り付けられた電流検出器から出力される検出電流(実電流となる)に基づいて推定速度ωeを算出している。勿論、図1に示した制御装置100においても、電流指令Iqに基づいて推定速度ωeを算出する替わりに、電動機300あるいは電動機300を駆動するアンプに取り付けられた電流検出器から出力される検出電流(実電流となる)に基づいて推定速度ωeを算出してもよい。
位置フィードフォワード部115は、位置指令θcを微分してフィードフォワード部係数を掛けた値を、加算器116と速度フィードフォワード部117に出力する。加算器116は位置制御部102の出力に位置フィードフォワード部115の出力を加算して速度指令ωとして減算器103に出力する。
速度フィードフォワード部117の伝達関数は、速度指令に対する高い応答性の制御を実現するために、電動機300及び被駆動体400の伝達関数の逆関数(J・s+F)/Ktに設定される。
加算器118は、速度制御部104の出力に速度フィードフォワード部117の出力を加算して、電流指令としてフィルタ105に出力する。
加算器107は、電流指令と動作信号入力部106から出力される動作信号とを加算して、その加算値を減算器119に出力する。
減算器119は、加算器107の出力と外乱補正部122の出力との差をとり、その差を電流制限部120に出力する。電流制限部120は、出力する電流に制限をかけて電動機300の発生トルクを制限する。電流制限部120は電動機300に電流を出力する。
モデル部108には、前述したように電動機300あるいは電動機300を駆動するアンプに取り付けられた電流検出器から出力される検出電流(実電流となる)が入力される。モデル部108は検出電流に基づいて推定速度ωeを算出して減算器110に出力する。
逆モデル部121は、実速度ωrから外乱が加えられた電流指令を推定して外乱補正部122に出力する。外乱補正部122は外乱が加えられた電流指令と電流指令Iqとの差をとって減算器119に出力する。逆モデル部121、及び外乱補正部122は外乱オブザーバを構成する。
最適値受信部113は、上位装置200Aから加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数、修正された逆モデル、速度フィードフォワード係数、及びトルク制限値を受信して記憶部114に記憶するとともに、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数、修正された逆モデル、速度フィードフォワード係数、及びトルク制限値に基づいて、速度制御部104、フィルタ105、逆モデル部121、速度フィードフォワード部117、及び電流制限部120の設定を変更する。
図9は上位装置200Aの構成を示すブロック図である。
図9に示すように、上位装置200Aは、図4に示した上位装置200の構成に加えて、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209を備えている。
なお、上位装置200Aは、最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209のうちの一又は複数の計算部を有してもよい。この場合、制御装置100Aは速度制御部104、フィルタ105、逆モデル部121、速度フィードフォワード部(速度FF部)117、電流制限部120、のうちの一又は複数を有してもよい。上位装置200Aは上位装置200と同様に、位置指令生成部206を備えた装置とは別に設けてよく、この場合は、上位装置200Aは位置指令生成部206を備えていない。
修正イナーシャ受信部201は、制御装置100Aのイナーシャ修正部112から修正イナーシャを受信し、最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部(最適速度FF係数計算部)208、及び最適トルク制限値計算部209はそれぞれ修正イナーシャを受けて、加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数、逆モデルの係数、最適速度フィードフォワード係数、及び最適トルク制限値を計算する。最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209はそれぞれ計算した加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数、逆モデルの係数、最適速度フィードフォワード係数、及び最適トルク制限値を、最適値送信部205を介して最適値受信部113に出力する。
逆モデル部121の逆モデルは、電動機300及び被駆動体からなる制御対象との伝達関数の逆モデルとなるので、修正イナーシャに基づいて、逆モデルを設定することができる。速度フィードフォワード部117の係数は電動機300及び被駆動体400の伝達関数の逆関数(J・s+F)/Ktに設定されるので、修正イナーシャに基づいて、速度フィードフォワード部117の係数を設定することができる。トルク制限値は、電動機300に必要以上のトルクがかからないように電流制限部120の出力電流を制限するために決められ、トルクTはT=Kt・Iq=(J・s+F)・ωrで表されるため、修正イナーシャに基づいて上限加速度になる制限値が設定される。
なお、制御システム11において、上位装置200Aに設けられていた最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209を制御装置100Aに設けてもよい。上位装置200Aの修正イナーシャ受信部201及び最適値送信部205は不要となり、制御装置100Aの最適値受信部113は不要となる。
この場合、制御装置100A内において、イナーシャ修正部112から最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209に修正イナーシャを出力する。最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209は加減速の最適時定数、最適速度ゲイン、共振周波数、逆モデル、最適速度フィードフォワード係数、最適トルク制限値を計算し、速度制御部104、フィルタ105、逆モデル部121、速度フィードフォワード部117、電流制限部120の設定を変更する。
制御装置100Aは最適時定数計算部202、最適速度ゲイン計算部203、共振周波数計算部204、逆モデル修正部207、最適速度フィードフォワード係数計算部208、及び最適トルク制限値計算部209のうちの一又は複数の計算部を有してもよい。この場合、制御装置100Aは速度制御部104、フィルタ105、逆モデル部121、速度フィードフォワード部117、電流制限部120のうちの1つ又は複数を有してもよい。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
本開示による制御装置及びイナーシャの評価方法は、上述した実施形態を含め、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
(1)本開示の一態様は、
電動機(例えば、電動機300)と、
前記電動機の実動作を取得する実動作取得部(例えば、ロータリーエンコーダ301)と、
前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体(例えば、被駆動体400)とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定するモデル部(例えば、モデル部108)と、
前記電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加する動作信号入力部(例えば、動作信号入力部106)と、
前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する評価値算出部(例えば、評価値算出部111)と、
を備えた制御装置である。
(2)上記(1)の制御装置において、前記評価値算出部は、前記実動作と前記推定された動作との差分から前記電動機の動作における摩擦を除いた値に基づいて前記評価値を算出してもよい。
(3)上記(2)の制御装置において、前記評価値は、前記印加期間における、前記実動作と前記推定された動作との差分値の絶対値和、または二乗和であってよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの制御装置において、前記電流値は、前記電動機への電流指令、または実電流値であってよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの制御装置において、前記実動作および前記推定された動作は、実速度および推定速度、または、実位置および推定位置、または、実加速度および推定加速度のいずれかであってよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの制御装置において、前記評価値により前記電動機と前記被駆動体とのイナーシャを修正するイナーシャ修正部(例えば、イナーシャ修正部112)を有してよい。
(7)上記(6)の制御装置において、修正された前記イナーシャに基づいて、前記電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード係数、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、またはトルク制限値の内、少なくとも1つの設定を変更する変更部を有してよい。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかの制御装置において、修正前のイナーシャと、
修正されたイナーシャと、
前記電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード係数、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、またはトルク制限値の内、少なくとも1つの変更前後の値と、
前記評価値と、
の内少なくとも1つを記憶する記憶部(例えば、記憶部114)を有してよい。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかの制御装置において、前記動作信号は前記電動機の制御帯域以下の周波数における正弦波信号であってよい。
(10)本開示の他の一態様は、上記(6)に記載の制御装置(例えば制御装置100、100A)と、該制御装置と接続される上位装置(例えば、上位装置200、200A)とを有し、
前記上位装置は、
前記制御装置から送信された、修正されたイナーシャを受信する受信部と、
受信されたイナーシャに基づいて、イナーシャ依存パラメータである、電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、及びトルク制限値の内、少なくとも1つの設定を変更する変更部を有する制御システムである。
(11)本開示の更に他の一態様は、
電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加し、
前記電動機の実動作を取得し、
前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定し、
前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する、
前記電動機を制御する制御装置のイナーシャの評価方法である。
100、100A 制御装置
101 減算器
102 位置制御部
103 減算器
104 速度制御部
105 フィルタ
106 動作信号入力部
107 加算器
108 モデル部
109 積分器
110 減算器
111 評価値算出部
112 イナーシャ修正部
113 最適値受信部
114 記憶部
115 位置フィードフォード部
116 加算器
117 速度フィードフォワード部
118 加算器
119 減算器
120 電流制限部
121 逆モデル部
122 外乱補正部
200、200A 上位装置
201 修正イナーシャ受信部
202 最適時定数計算部
203 最適速度ゲイン計算部
204 共振周波数計算部
205 最適値送信部
206 位置指令生成部
207 逆モデル生成部
208 最適速度フィードフォワード係数計算部
209 最適トルク制限値計算部
300 電動機
400 被駆動体

Claims (11)

  1. 電動機と、
    前記電動機の実動作を取得する実動作取得部と、
    前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定するモデル部と、
    前記電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加する動作信号入力部と、
    前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する評価値算出部と、
    を備えた制御装置。
  2. 前記評価値算出部は、前記実動作と前記推定された動作との差分から前記電動機の動作における摩擦を除いた値に基づいて前記評価値を算出する請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記評価値は、前記印加期間における、前記実動作と前記推定された動作との差分値の絶対値和、または二乗和である請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記電流値は、前記電動機への電流指令、または実電流値である請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記実動作および前記推定された動作は、実速度および推定速度、または、実位置および推定位置、または、実加速度および推定加速度のいずれかである請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記評価値により前記電動機と前記被駆動体とのイナーシャを修正するイナーシャ修正部を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 修正された前記イナーシャに基づいて、前記電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード係数、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、またはトルク制限値の内、少なくとも1つの設定を変更する変更部を有する請求項6に記載の制御装置。
  8. 修正前のイナーシャと、
    修正されたイナーシャと、
    前記電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード係数、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、またはトルク制限値の内、少なくとも1つの変更前後の値と、
    前記評価値と、
    の内少なくとも1つを記憶する記憶部を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の制御装置。
  9. 前記動作信号は前記電動機の制御帯域以下の周波数における正弦波信号である請求項1から8のいずれかに記載の制御装置。
  10. 請求項6に記載の制御装置と、該制御装置と接続される上位装置とを有し、
    前記上位装置は、
    前記制御装置から送信された、修正されたイナーシャを受信する受信部と、
    受信されたイナーシャに基づいて、イナーシャ依存パラメータである、電動機の加減速指令の時定数、速度ゲイン、速度フィードフォワード、オブザーバの逆モデル、フィルタの減衰周波数、及びトルク制限値の内、少なくとも1つの設定を変更する変更部を有する制御システム。
  11. 電動機の制御ループに動作信号を所定期間印加し、
    前記電動機の実動作を取得し、
    前記電動機と前記電動機に接続された被駆動体とのイナーシャを含むモデルを用いて前記電動機へ印加する電流値から前記電動機の動作を推定し、
    前記動作信号の印加期間における実動作と推定された動作との差分に基づいて前記イナーシャを評価する評価値を算出する、
    前記電動機を制御する制御装置のイナーシャの評価方法。
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