[発明の詳細な説明]
本開示は、(a)誘発性プロモーターをコードする配列および導入遺伝子をコードする配列を含む誘発性導入遺伝子構築物、および(b)構成的プロモーターをコードする配列および外因性受容体をコードする配列を含む受容体構築物を含み、構築物(a)および構築物(b)を細胞のゲノム配列に組み込むと、前記外因性受容体が発現され、リガンドを結合すると、前記外因性受容体は、(a)の前記誘発性プロモーターを標的とする細胞内シグナルを伝達して遺伝子発現を修飾する、組成物を提供する。
外因性受容体
本開示の外因性受容体は非天然起源の受容体を含んでもよい。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体は合成受容体、修飾受容体、組み換え受容体、変異受容体、またはキメラ受容体である。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体はT細胞受容体(TCR)から単離されるかTCRに由来する1つ以上の配列を含む。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体は足場タンパク質から単離されるか足場タンパク質に由来する1つ以上の配列を含む。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体は膜貫通ドメインを含む。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体は細胞内シグナルを伝達する細胞内受容体と相互作用する。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体は細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、前記非天然起源の受容体はキメラリガンド受容体(CLR)である。特定の実施形態では、前記CLRはキメラ抗原受容体である。
本開示の組成物の特定の実施形態では、(b)の前記外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。特定の実施形態では、前記CLRはキメラ抗原受容体である。特定の実施形態では、前記キメラリガンド受容体は(a)少なくとも足場タンパク質を含むリガンド認識領域を含む外部ドメイン、(b)膜貫通ドメイン、および(c)少なくとも1つの共刺激ドメインを含む内部ドメインを含む。
本開示は、少なくとも1つのセンチリンを含むキメラ受容体を提供する。本開示のキメラリガンド/抗原受容体(CLR/CAR)は2つ以上のセンチリンを含んでもよい(本明細書ではCARTyrinという)。
本開示は少なくとも1つのVHHを含むキメラ受容体を提供する。本開示のキメラリガンド/抗原受容体(CLR/CAR)は2つ以上のVHHを含んでもよい(本明細書ではVCARという)。
本開示のキメラ受容体は、ヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BBまたはGM−CSFRシグナルペプチドを含んでもよい。本開示のヒンジ/スペーサードメインは、ヒトCD8α、IgG4、および/またはCD4のヒンジ/スペーサー/ストークを含んでもよい。本開示の細胞内ドメインまたは内部ドメインはヒトCD3ζの細胞内シグナル伝達ドメインを含んでもよく、ヒト4−1BB、CD28、CD40、ICOS、MyD88、OX−40細胞内セグメント、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含んでもよい。典型的な膜貫通ドメインとしては、ヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BB、またはGM−CSFR膜貫通ドメインが挙げられるがこれらに限定されない。
本開示は、T細胞、NK細胞、造血前駆体細胞、末梢血(PB)由来のT細胞(G−CSF動員末梢血由来のT細胞を含む)、臍帯血(UCB)由来のT細胞などの細胞に本開示のCLR/CAR、CARTyrin、および/またはVCARを導入することによって1種以上のリガンドまたは抗原に対し特異的にした遺伝子修飾細胞を提供する。本開示の細胞は、本開示のトランスポゾンと本開示の転移酵素をコードする配列を含むプラスミドまたはナノプラスミドとを電気泳動で転写させることによって修飾されてもよい(好ましくは、本開示の転移酵素をコードする配列はmRNA配列である)。
実施形態によっては、この武装化T細胞は、(a)誘発性プロモーターをコードする配列および導入遺伝子をコードする配列を含む誘発性導入遺伝子構築物、および(b)構成的プロモーターをコードする配列および外因性受容体(CLRまたはCARなど)をコードする配列を含む受容体構築物を含み、前記構築物(a)および前記構築物(b)を細胞のゲノム配列に組み込むと、前記外因性受容体が発現され、リガンドまたは抗体を結合すると、前記外因性受容体は、前記誘発性導入遺伝子(a)の発現を制御する前記誘発性プロモーターを直接的または間接的に標的とする細胞内シグナルを伝達して遺伝子発現を修飾する、組成物を含む。
キメラ受容体
本開示のキメラ抗原受容体(CAR)および/またはキメラリガンド受容体(CLR)は、(a)抗原/リガンド認識領域を含む外部ドメイン、(b)膜貫通ドメイン、および(c)少なくとも1つの共刺激ドメインを含む内部ドメインを含んでもよい。特定の実施形態では、前記外部ドメインはシグナルペプチドをさらに含んでもよい。その代わりまたはそれに加えて、特定の実施形態では、前記外部ドメインは抗原/リガンド認識領域と前記膜貫通ドメインの間にさらにヒンジを含んでもよい。本開示のCARの特定の実施形態では、前記シグナルペプチドはヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BBまたはGM−CSFRシグナルペプチドをコードする配列を含んでもよい。本開示のCARの特定の実施形態では、前記シグナルペプチドはヒトCD8αシグナルペプチドをコードする配列を含んでもよい。特定の実施形態では、前記膜貫通ドメインはヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BBまたはGM−CSFR膜貫通ドメインをコードする配列を含んでもよい。本開示のCARの特定の実施形態では、前記膜貫通ドメインはヒトCD8α膜貫通ドメインをコードする配列を含んでもよい。本開示のCAR/CLRの特定の実施形態では、前記内部ドメインはヒトCD3ζ内部ドメインを含んでもよい。
本開示のCAR/CLRの特定の実施形態では、前記少なくとも1つの共刺激ドメインはヒト4−1BB、CD28、CD40、ICOS、MyD88、OX−40細胞内のセグメント、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。本開示のCARの特定の実施形態では、前記少なくとも1つの共刺激ドメインはヒトCD28および/または4−1BB共刺激ドメインを含んでもよい。本開示のCARの特定の実施形態では、前記ヒンジはヒトCD8α、IgG4、および/またはCD4配列に由来する配列を含んでもよい。本開示のCAR/CLRの特定の実施形態では、前記ヒンジはヒトCD8α配列に由来する配列を含んでもよい。
前記CD28共刺激ドメインは
(配列番号17004)を含むアミノ酸配列、あるいは
(配列番号17004)を含むアミノ酸配列と少なくとも70%、80%、90%、95%、または99%同一の配列を含んでもよい。前記CD28共刺激ドメインは、
(配列番号17005)を含む核酸配列によってコードされてもよい。
前記4−1BB共刺激ドメインは、
(配列番号17006)を含むアミノ酸配列あるいは
(配列番号17006)を含むアミノ酸配列と少なくとも70%、80%、90%、95%、または99%同一の配列を含んでもよい。前記4−1BB共刺激ドメインは、
(配列番号17007)を含む核酸配列によってコードされてもよい。前記4−1BB共刺激ドメインは、前記膜貫通ドメインと前記CD28共刺激ドメインの間に位置してもよい。
本開示のCAR/CLRの特定の実施形態では、前記ヒンジはヒトCD8α、IgG4、および/またはCD4配列に由来する配列を含んでもよい。本開示のCAR/CLRの特定の実施形態では、前記ヒンジはヒトCD8α配列に由来する配列を含んでもよい。
前記ヒンジは
(配列番号17008)を含むヒトCD8αアミノ酸配列、あるいは
(配列番号17008)を含むアミノ酸配列と少なくとも70%、80%、90%、95%、または99%同一の配列を含んでもよい。前記ヒトCD8αヒンジアミノ酸配列は
(配列番号17028)を含む核酸配列によってコードされてもよい。
ScFv
本開示は、特定の標的タンパク質を認識し結合する単鎖可変断片(ScFv)組成物およびこれらの組成物の使用方法を提供する。ScFv組成物は、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む。ScFv組成物は本開示のCARまたはCLRの抗原/リガンド認識領域に組み込まれてもよい。本開示のCAR/CLRの抗原/リガンド認識領域は本開示のScFvまたはScFv組成物を含んでもよい。実施形態によっては、ScFvは免疫グロブリンの重鎖可変領域(VH)と軽鎖可変領域(VL)の融合タンパク質を含み、VHおよびVLドメインはリンカーで連結されている。ScFvは、定常領域が除去されリンカーが導入されているが、元の免疫グロブリンの特異性を保持する。典型的なリンカーはGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号17033)の配列を含む。
(センチリン)
本開示のセンチリンは、本開示の抗原またはリガンドに特異的に結合する。抗原に特異的に結合する1つ以上のセンチリンを含む本開示のCARおよび/またはCLRを用いて、細胞(たとえば細胞傷害性免疫細胞)の特異性を特異的抗原を発現する細胞に向けてもよい。その代わりに、またはそれに加えて、リガンド/抗原に特異的に結合するセンチリンを含む本開示のCLRは、誘発性プロモーターの制御下で配列の発現を誘発するシグナルを細胞内で伝達してもよい。
本開示のセンチリンは、抗原またはリガンドに特異的に結合できるタンパク質足場を含んでもよい。本開示のセンチリンは、少なくとも1つのフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインの共通配列を含む、抗原またはリガンドに特異的に結合できるタンパク質足場を含んでもよい。前記少なくとも1つのフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインはヒトタンパク質に由来してもよい。前記ヒトタンパク質はテネイシン−Cであってもよい。前記共通配列は
(配列番号17010)または
(配列番号17011)を含んでもよい。
前記センチリンは、
(配列番号17010)または
(配列番号17011)の配列と少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含んでもよい。
前記センチリンは、
(配列番号17010)または
(配列番号17011)の配列と少なくとも74%同一のアミノ酸配列を含んでもよい。
前記共通配列は
(配列番号17034)を含む核酸配列によってコードされてもよい。
前記共通配列は、(a)前記共通配列の位置13〜16にあるアミノ酸残基TEDS(配列番号17035)を含むあるいはこれらからなるA−Bループ;(b)前記共通配列の位置22〜28にあるアミノ酸残基TAPDAAF(配列番号17036)を含むあるいはこれらからなるB−Cループ;(c)前記共通配列の位置38〜43にあるアミノ酸残基SEKVGE(配列番号17037)を含むあるいはこれらからなるC−Dループ;(d)前記共通配列の位置51〜54にあるアミノ酸残基GSER(配列番号17038)を含むあるいはこれらからなるD−Eループ;(e)前記共通配列の位置60〜64にあるアミノ酸残基GLKPG(配列番号17039)を含むあるいはこれらからなるE−Fループ;(f)前記共通配列の位置75〜81にあるアミノ酸残基KGGHRSN(配列番号17040)を含むあるいはこれらからなるF−Gループ;または(g)前記(a)から(f)の任意の組み合わせ内の1箇所以上で修飾されていてもよい。本開示のセンチリンは、少なくとも5つのフィブロネクチンIII型(FN3)ドメイン、少なくとも10のフィブロネクチンIII型(FN3)ドメイン、または少なくとも15のフィブロネクチンIII型(FN3)ドメインの共通配列を含んでもよい。
前記センチリンは、10-9M以下、10-10M以下、10-11M以下、10-12M以下、10-13M以下、10-14M以下、および10-15M以下のKD値から選ばれた少なくとも1つの親和性で抗原またはリガンドと結合してもよい。前記KD値は表面プラズモン共鳴で決定されてもよい。
抗体模倣物
「抗体模倣物」という用語は、標的配列に特異的に結合し、かつ天然抗体とは異なる構造を持つ有機化合物を表すことを意図する。抗体模倣物は、タンパク質、核酸、または小分子を含んでもよい。本開示の抗体模倣物が特異的に結合する標的配列は抗原であってもよい。抗体模倣物は、抗体に比べて優れた溶解性、組織透過性、熱および酵素に対する安定性(たとえば酵素分解耐性)、低い生産コストなどの(これらに限定されない)より優れた性質を提供してもよい。典型的な抗体模倣物としては、アフィボディ、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、アビマー(結合活性多量体としても知られる)、DARPin(設計アンキリン反復タンパク質)、フィノマー、クニッツドメインペプチド、およびモノボディなどが挙げられるがこれらに限定されない。
本開示のアフィボディ分子は、ジスルフィド架橋のない1個以上のαヘリックスを含む、またはからなる、タンパク質足場を含む。好ましくは、本開示のアフィボディ分子は、3個のαヘリックスを含む、またはからなる。たとえば、本開示のアフィボディ分子は、免疫グロブリン結合ドメインを含んでもよい。本開示のアフィボディ分子は、タンパク質AのZドメインを含んでもよい。
本開示のアフィリン分子は、たとえばγBクリスタリンまたはユビキチンの露出アミノ酸の修飾によって作製されたタンパク質足場を含む。アフィリン分子は機能的には抗体の抗原親和性に似ているが、構造的には抗体に似ていない。アフィリンの作製に用いられる任意のタンパク質足場において、適切に折りたたまれたタンパク質分子のうち溶媒または可能性のある結合パートナーに接近し得るアミノ酸を露出したアミノ酸と考える。これらの露出アミノ酸のうち任意の1個以上を標的配列または抗原に特異的に結合するように修飾してもよい。
本開示のアフィマー分子は、特異的標的配列に対して親和性の高い結合部位を提供するペプチドループを示すよう遺伝子操作された安定性の高いタンパク質を含むタンパク質足場を含む。典型的な本開示のアフィマー分子は、シスタチンタンパク質またはその三次構造に基づくタンパク質足場を含む。典型的な本開示のアフィマー分子は逆平行βシートの上面に位置するαヘリックスを含む共通の三次構造を共有していてもよい。
本開示のアフィチン分子は人工タンパク質足場を含み、その構造はたとえばDNA結合タンパク質(たとえばDNA結合タンパク質Sac7d)に由来してもよい。本開示のアフィチンは標的配列(抗原の全体であってもよいし一部であってもよい)に選択的に結合する。典型的な本開示のアフィチンは、1つ以上のアミノ酸配列をDNA結合タンパク質の結合表面にランダム化して得られたタンパク質をリボソーム提示および選択に供するすることにより製造される。本開示のアフィチンの標的配列は、たとえば、ペプチド、タンパク質、ウイルス、または細菌のゲノムまたは表面に見られるものであってもよい。本開示の特定の実施形態では、アフィチン分子を酵素の特異的抑制物質として用いてもよい。本開示のアフィチン分子は耐熱性タンパク質またはその誘導体を含んでもよい。
本開示のアルファボディ分子は細胞透過性アルファボディ(CPAB)ともよばれることがある。本開示のアルファボディ分子は、様々な標的配列(抗原など)に結合する小さなタンパク質(一般に10kDa未満)を含む。アルファボディ分子は細胞内の標的配列に到達し結合できる。構造的に、本開示のアルファボディ分子は一本鎖のαヘリックス(天然の撚り合わせコイル構造に似ている)を形成する人工配列を含む。本開示のアルファボディ分子は、標的タンパク質に特異的に結合するよう修飾された1個以上のアミノ酸を含むタンパク質足場を含んでもよい。分子の結合特異性に拘わらず、本開示のアルファボディ分子は正しい折りたたみと熱安定性を維持する。
本開示のアンチカリン分子は、タンパク質または小分子に含まれる標的配列または部位に結合する人工タンパク質を含む。本開示のアンチカリン分子は、ヒトリポカリンに由来する人工タンパク質を含んでもよい。本開示のアンチカリン分子は、たとえばモノクローナル抗体またはその断片の代わりに用いられてもよい。アンチカリン分子は、モノクローナル抗体またはその断片よりも優れた組織透過性および熱安定性を示してもよい。典型的な本開示のアンチカリン分子は、約180個のアミノ酸を含んで約20kDaの質量を有していてもよい。構造的に、本開示のアンチカリン分子は、ループおよび結合したαヘリックスによって対になるよう連結された逆平行β鎖を含む筒状構造を含む。好ましい実施形態では、本開示のアンチカリン分子は、ループおよび結合したαヘリックスによって対になるよう連結された8本の逆平行β鎖を含む筒状構造を含む。
本開示のアビマー分子は、標的配列(抗原であってもよい)に特異的に結合する人工タンパク質を含む。本開示のアビマーは、同一の標的または別個の標的内の複数の結合部位を認識してもよい。本開示のアビマーが2つ以上の標的を認識する場合、アビマーは二重特異性抗体に似た機能を持つ。人工タンパク質アビマーは、それぞれ約30〜35アミノ酸の2つ以上のペプチド配列を含んでもよい。これらのペプチドは1つ以上のリンカーペプチドによって連結されていてもよい。アビマーのペプチドのうちの1つ以上のペプチドのアミノ酸配列は膜受容体のAドメインに由来してもよい。アビマーは必要に応じてジスルフィド結合および/またはカルシウムを含んでもよい強固な構造を持つ。本開示のアビマーは抗体に比べて高い熱安定性を示してもよい。
本開示のDARPin(設計アンキリン反復タンパク質)は、標的配列に対し高い特異性と高い親和性を持つ遺伝子操作、組み換え、またはキメラ型タンパク質を含む。特定の実施形態では、本開示のDARPinはアンキリンタンパク質に由来し、必要に応じて、アンキリンタンパク質の少なくとも3つの反復モチーフ(反復構造単位ともいう)を含む。アンキリンタンパク質はタンパク質とタンパク質との親和性の高い相互作用を媒介する。本開示のDARPinは大きな標的相互作用表面を構成する。
本開示のフィノマーは、ヒトFyn SH3ドメインに由来し標的配列に結合するよう遺伝子操作された小さな(約7kDa)結合タンパク質、ならびに抗体と同等の親和性および同等の特異性を持つ分子を含む。
本開示のクニッツドメインペプチドはクニッツドメインを含むタンパク質足場を含む。クニッツドメインは、プロテアーゼ活性を阻害する活性部位を含む。構造的に、本開示のクニッツドメインはジスルフィドが豊富なα+βの折りたたみを含む。この構造の例としてウシ膵臓トリプシンインヒビターが挙げられる。クニッツドメインペプチドは特定のタンパク質構造を認識し、競合的なプロテアーゼインヒビターとして機能する。本開示のクニッツドメインはエカランチド(ヒトリポタンパク質関連凝固インヒビター(LACI)に由来)を含んでもよい。
本開示のモノボディは単鎖抗体と同等の大きさの小さな(約94個のアミノ酸を含み約10kDaの質量を有する)タンパク質である。これらの遺伝子操作タンパク質は抗原などの標的配列に特異的に結合する。本開示のモノボディは、1種以上の別個のタンパク質または標的配列を特異的に標的としてもよい。好ましい実施形態では、本開示のモノボディはヒトフィブロネクチンに似た構造、より好ましくはフィブロネクチンの第10の細胞外III型ドメインに似た構造のタンパク質足場を含む。このフィブロネクチンの第10の細胞外III型ドメインおよびそのモノボディ模倣物は、筒を形成する7つのβシートと、各側に抗体の3個の相補性決定領域(CDR)に対応する3つの露出したループを含む。抗体の可変ドメインの構造とは異なり、モノボディは金属イオンとの結合部位および中心のジスルフィド結合を欠失している。ループBCおよびFGを修飾することによって多重特異性モノボディを最適化してもよい。本開示のモノボディはアドネクチンを含んでもよい。
VHH
本開示の組成物および方法の特定の実施形態では、CARまたはCLRは単一ドメイン抗体(SdAb)を含む。特定の実施形態では、前記SdAbはVHHである。
本開示は、抗原またはリガンド認識領域をそれぞれ含むCARまたはCLRを提供し、これらは少なくとも1つの(「VCAR」または「VCLR」を生成する)VHHを含む。本開示のCARおよびCLRは2つ以上のVHHを含んでもよい。たとえば、二重特異性VCARまたはVCLRは2つのVHHを含んでもよい。この二重特異性VCARまたはVCLRの実施形態によっては、各VHHは別の抗原に特異的に結合する。
本開示のVHHタンパク質は抗原またはリガンドに特異的に結合する。抗原に特異的に結合する1つ以上のVHHを含む本開示のCARを用いて細胞(たとえば細胞傷害性免疫細胞)の特異性を特定の抗原を発現する標的細胞に向けてもよい。抗原に特異的に結合する1つ以上のVHHを含む本開示のCLRは、いずれかのVHHのリガンドに結合すると、誘発性プロモーターの制御下で配列の発現を活性化する細胞内シグナルを伝達してもよい。
本開示のVHHをコードする配列の変更、追加、および/または欠失によって免疫原性を低下させたり、結合、親和性、オン率、オフ率、結合力、特異性、半減期、安定性、溶解度、または当技術分野で公知の他の任意の適切な特性を低減、増強、または変更したりできる。
必要に応じて、VHHタンパク質は、抗原またはリガンドへの高い親和性や任意の有利な生物学的特性を保持しつつ遺伝子操作することができる。この目的を達成するため、VHHタンパク質は、親配列および様々な概念的な遺伝子操作産物の分析方法によって、親配列および遺伝子操作配列の三次元モデルを用いて必要に応じて調製できる。三次元モデルは当業者に一般に利用でき、よく知られている。選択された候補配列の推定三次元立体配置構造を図示・表示するコンピュータプログラム(たとえば、Xencor, Inc.(カリフォルニア州モンロビア)のImmunofilterプログラム)が利用でき、可能性のある免疫原性を測定できる。これらの表示を検討することにより、候補配列の機能において残基が果たす可能性のある役割の分析、すなわち、候補VHHタンパク質がその抗原/リガンドに結合する能力に影響を及ぼす残基の分析が可能である。このように、標的抗原/リガンドとの親和性などの所望の特性が得られるように親配列および基準配列から残基を選択し組み合わせることができる。上記の手順の代わりに、またはそれに加えて、他の好適な遺伝子操作方法を用いることができる。
VH
本開示の組成物および方法の特定の実施形態では、CARまたはCLRは単一ドメイン抗体(SdAb)を含む。特定の実施形態では、SdAbはVHである。
本開示は、単一ドメイン抗体(それぞれ「VCAR」または「VCLR」を生成する)を含むCAR/CLRを提供する。特定の実施形態では、単一ドメイン抗体はVHを含む。特定の実施形態では、VHはヒトの配列から単離されるかヒトの配列に由来する。特定の実施形態では、VHはヒトのCDR配列および/またはヒトのフレームワーク配列とヒト以外の配列またはヒト化配列を含む(たとえばラットのFcドメイン)。特定の実施形態では、VHは完全ヒト化VHである。特定の実施形態では、VHは天然抗体でも天然抗体の断片でもない。特定の実施形態では、VHはモノクローナル抗体の断片ではない。特定の実施形態では、VHはUniDab(商標)抗体(TeneoBio)である。
特定の実施形態では、VHはVHを作製するUniRat(商標)(TeneoBio)系および"NGS-based Discovery"を用いて完全に修飾される。この方法を用いて、天然ではなく完全に修飾された系を用いて特異的VHを生成する。VHは、宿主(たとえばマウス、ラット、またはヒト)から直接単離される、あるいは細胞または細胞株(ハイブリドーマ)の単一のクローンから直接単離される、天然のモノクローナル抗体(mAb)に由来しない。これらのVHはその後、前記細胞株からクローン化されなかった。代わりに、VH配列は、UniRat(商標)系をヒトの可変領域(VHドメイン)とラットのFcドメインを含む導入遺伝子として用いて完全に修飾され、したがって軽鎖を持たないヒト/ラットキメラであり、標準のmAb形式とは異なっている。天然のラット遺伝子をノックアウトし、ラット体内で発現された唯一の抗体はラットFcに連結されたVHドメインを含む誘導遺伝子(UniAb)に由来している。これらはUniRatで発現する唯一の抗体である。次世代シーケンシング(NGS)および生物情報学を用いて、免疫後にUniRat(商標)によって生成された重鎖抗体の完全な抗原特異的レパートリーを特定する。次いで特有遺伝子アセンブリ法を用いて、抗体レパートリー配列情報を、様々な機能について実験器具内で選抜できる完全ヒト重鎖抗体の大規模なコレクションに変える。特定の実施形態では、完全ヒト化VHはヒトのVHドメインをヒトのFcと実験器具内で融合(して非天然の組み換えVH抗体を生成)することによって生成される。特定の実施形態では、VHは完全にヒト化されているが、生体内で軽鎖を含まないヒト/ラットキメラ(ヒトVH、ラットFc)として発現する。完全ヒト化VHは生体内で軽鎖を含まないヒト/ラットキメラ(ヒトVH、ラットFc)として発現され、約80kDaである(150kDaに対して)。
本開示のVCAR/VCLRは本開示の少なくとも1つのVHを含んでもよい。特定の実施形態では、本開示のVHを、Fcドメインまたはその一部を除去するよう修飾してもよい。特定の実施形態では、本開示のVHのフレームワーク配列を、たとえば発現の改善、免疫原性の低下、または機能の改善のために修飾してもよい。
トランスポゾン/転移酵素
典型的な本開示のトランスポゾン/転移酵素系としては、piggyBacトランスポゾンおよび転移酵素、スリーピング・ビューティ・トランスポゾンおよび転移酵素、ヘルレイザー(Helraiser)トランスポゾンおよび転移酵素、ならびにTol2トランスポゾンおよび転移酵素が挙げられるがこれらに限定されない。
piggyBac転移酵素は、トランスポゾンの両端にあるトランスポゾンに特異的な末端逆位(inverted terminal repeat = ITR)配列を認識し、ITR間にある内容をTTAA染色体部位に移動する。piggyBacトランスポゾン系にはITR間に含むことのできる目的遺伝子の搭載物(payload)に制限がない。特定の実施形態では、特にトランスポゾンがpiggyBacトランスポゾンである実施形態では、転移酵素はpiggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素である。特定の実施形態では、特に転移酵素がSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素である実施形態では、転移酵素をコードする配列はmRNA配列である。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBac(商標)(PB)転移酵素である。前記piggyBac(PB)転移酵素は、以下の配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14487)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素は以下の配列の位置30、165、282、538のうちの1箇所以上にアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBac(商標)(PB)転移酵素である:
(配列番号14487)。
特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、538のうちの2箇所以上にアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBac(商標)(PB)転移酵素である。特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、538のうちの3箇所以上にアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBac(商標)(PB)転移酵素である。特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、および538のそれぞれにアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBac(商標)(PB)転移酵素である。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置30にある前記アミノ酸置換はイソロイシン(I)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置165にある前記アミノ酸置換はグリシン(G)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置282にある前記アミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置538にある前記アミノ酸置換はアスパラギン(N)がリシン(K)で置換されたものである。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素である。特定の実施形態では、本開示のSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素は、配列番号14487の配列の位置30にあるアミノ酸置換はイソロイシン(I)がバリン(V)で置換されたものであり、位置165にあるアミノ酸置換はグリシン(G)がセリン(S)で置換されたものであり、位置282にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものであり、位置538にあるアミノ酸置換はアスパラギン(N)がリシン(K)で置換されたものであるアミノ酸配列を含むかそのようなアミノ酸配列からなってもよい。特定の実施形態では、このSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で以下の配列と同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14484)。
前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置3、46、82、103、119、125、177、180、185、187、200、207、209、226、235、240、241、243、258、296、298、311、315、319、327、328、340、421、436、456、470、486、503、552、570、および591のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、位置46、119、125、177、180、185、187、200、207、209、226、235、240、241、243、296、298、311、315、319、327、328、340、421、436、456、470、485、503、552、および570のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置3にあるアミノ酸置換はセリン(S)がアスパラギン(N)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置46にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置46にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がスレオニン(T)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置82にあるアミノ酸置換はイソロイシン(I)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置103にあるアミノ酸置換はセリン(S)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置119にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置125にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置125にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置177にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置177にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がヒスチジン(H)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置185にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置187にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置200にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置207にあるアミノ酸置換はバリン(V)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置209にあるアミノ酸置換はバリン(V)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置226にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置235にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がアルギニン(R)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置240にあるアミノ酸置換はバリン(V)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置241にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置243にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置258にあるアミノ酸置換はアスパラギン(N)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がチロシン(Y)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置311にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置311にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がバリンで置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置315にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置319にあるアミノ酸置換はスレオニン(T)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置327にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がアルギニン(R)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置328にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置340にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置340にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置421にあるアミノ酸置換はアスパラギン酸(D)がヒスチジン(H)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置436にあるアミノ酸置換はバリン(V)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置456にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がチロシン(Y)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置470にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置485にあるアミノ酸置換はセリン(S)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置503にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置503にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置552にあるアミノ酸置換はバリン(V)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置570にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がスレオニン(T)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置591にあるアミノ酸置換はグルタミン(Q)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置591にあるアミノ酸置換はグルタミン(Q)がアルギニン(R)で置換されたものである。
転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む、本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570のうちの2箇所、3箇所、4箇所、5箇所、6箇所またはそれ以上の箇所にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置103にあるアミノ酸置換はセリン(S)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置194にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置372にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置375にあるアミノ酸置換はリシン(K)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置450にあるアミノ酸置換はアスパラギン酸(D)がアスパラギン(N)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置509にあるアミノ酸置換はセリン(S)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置570にあるアミノ酸置換はアスパラギン(N)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、piggyBac(商標)転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換を含んでもよい。piggyBac(商標)転移酵素が配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換を含んでもよい実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)転移酵素は配列番号14487または配列番号14484の配列の位置372、375、および450にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、piggyBac(商標)転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換、配列番号14487の位置372にアルギニン(R)のアラニン(A)による置換、および配列番号14487の位置375にリシン(K)のアラニン(A)による置換を含んでもよい。特定の実施形態では、piggyBac(商標)転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換、配列番号14487の位置372にアルギニン(R)のアラニン(A)による置換、配列番号14487の位置375にリシン(K)のアラニン(A)による置換、および配列番号14487の位置450にアスパラギン酸(D)のアスパラギン(N)による置換を含んでもよい。
スリーピング・ビューティトランスポゾンは、ITRを認識しITR間にある内容をTA染色体部位に移動するスリーピング・ビューティ転移酵素によって標的ゲノムに転移される。様々な実施形態で、SBトランスポゾンによる遺伝子導入またはこれに似た多数のトランスポゾンのいずれかを用いた遺伝子導入を本開示の組成物および方法に用いてもよい。
特定の実施形態では、特にトランスポゾンがスリーピング・ビューティ・トランスポゾンである実施形態では、転移酵素はスリーピング・ビューティ転移酵素または機能亢進性のスリーピング・ビューティ転移酵素(SB100X)である。
本開示の方法の特定の実施形態では、スリーピング・ビューティ転移酵素は以下の配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含む:
(配列番号14485)。
本開示の方法の特定の実施形態では、機能亢進性のスリーピング・ビューティ(SB100X)転移酵素は以下の配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含む:
(配列番号14486)。
ヘルレイザートランスポゾンは、ヘリトロン転移酵素によって転移される。ヘリトロン転移酵素は、ヘルレイザートランスポゾン(3000万〜3600万年前に有効であったコウモリのゲノムに由来する古い配列)を移動する。典型的な本開示のヘルレイザートランスポゾンとしてはHelibat1が挙げられ、これは以下を含む核酸配列を含む:
(配列番号14652)。
他の転移酵素とは異なり、ヘリトロン転移酵素はRNA分解酵素Hに似た触媒ドメインを含まないが、代わりに複製開始ドメイン(Rep)とDNA巻き戻し酵素ドメインで構成されるRepHelモチーフを含む。Repドメインは核酸分解酵素のHUHスーパーファミリーの核酸分解酵素ドメインである。
典型的な本開示のヘリトロン転移酵素は、以下を含むアミノ酸配列を含む:
(配列番号14501)。
ヘリトロン転移では、トランスポゾンの3’末端に近いヘアピンが転写終結コドンとして機能する。しかし、このヘアピンを転移酵素によって迂回することにより隣接配列を形質導入することができる。また、ヘルレイザー転移によって共有結合性閉環状中間体が生成される。さらに、ヘリトロン転移は標的部位の複製を欠失する可能性がある。ヘルレイザー配列では、転移酵素にはLTSおよびRTSと名付けられた左右の末端配列が隣接している。これらの配列は保存された5’−TC/CTAG−3’モチーフで終了する。ヘアピン終結構造を形成する能力のある19bpの回文配列は、RTSの11ヌクレオチド上流に位置し、配列GTGCACGAATTTCGTGCACCGGGCCACTAG(配列番号14500)からなる。
Tol2トランスポゾンはメダカのゲノムから単離されるかゲノムに由来してもよく、hATファミリーのトランスポゾンに似ていてもよい。典型的な本開示のTol2トランスポゾンは約4.7キロベースを含む配列によってコードされ、Tol2転移酵素をコードする遺伝子を含む。この遺伝子は4つのエキソンを含む。典型的な本開示のTol2転移酵素は、以下を含むアミノ酸配列を含む:
(配列番号14502)。
逆方向反復、サブ末端配列、およびTol2転移酵素を含む典型的な本開示のTol2トランスポゾンは、以下を含む核酸配列によってコードされる:
(配列番号17041)。
典型的な本開示のトランスポゾン/転移酵素系としては、piggyBacおよびpiggyBac様トランスポゾンおよび転移酵素が挙げられるがこれらに限定されない。
piggyBacおよびpiggyBac様転移酵素はトランスポゾンの両端にあるトランスポゾンに特異的な末端逆位(ITR)配列を認識し、ITR間にある内容をTTAAまたはTTAT染色体部位に移動する。piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾン系にはITR間に含むことのできる目的遺伝子の搭載物に制限がない。
特定の実施形態では、特にトランスポゾンがpiggyBacトランスポゾンである実施形態では、転移酵素はpiggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素である。特定の実施形態では、特に転移酵素がpiggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)(SPB)転移酵素である実施形態では、転移酵素をコードする配列はmRNA配列である。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。前記piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14487)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素は、以下の配列の位置30、165、282および538のうちの1箇所以上にアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である:
(配列番号14487)。
特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、538のうちの2箇所以上にアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、538のうちの3箇所以上にアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、前記転移酵素は配列番号14487の配列の位置30、165、282、および538のそれぞれにアミノ酸置換を有するアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなるpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置30にある前記アミノ酸置換はイソロイシン(I)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置165にある前記アミノ酸置換はグリシン(G)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置282にある前記アミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487の配列の位置538にある前記アミノ酸置換はアスパラギン(N)がリシン(K)で置換されたものである。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はSuper piggyBac(商標)(SPB)またはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、本開示のSuper piggyBac(商標)(SPB)またはpiggyBac様転移酵素は、配列番号14487の配列の位置30にある前記アミノ酸置換はイソロイシン(I)がバリン(V)で置換されたものであり、位置165にある前記アミノ酸置換はグリシン(G)がセリン(S)で置換されたものであり、位置282にある前記アミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものであり、位置538にある前記アミノ酸置換はアスパラギン(N)がリシン(K)で置換されたものであるアミノ酸配列を含むかそのようなアミノ酸配列からなってもよい。特定の実施形態では、前記Super piggyBac(商標)(SPB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14484)。
前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置3、46、82、103、119、125、177、180、185、187、200、207、209、226、235、240、241、243、258、296、298、311、315、319、327、328、340、421、436、456、470、486、503、552、570、および591のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはSuper piggyBac(商標)、あるいはpiggyBac様転移酵素は、位置46、119、125、177、180、185、187、200、207、209、226、235、240、241、243、296、298、311、315、319、327、328、340、421、436、456、470、485、503、552、および570のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置3にあるアミノ酸置換はセリン(S)がアスパラギン(N)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置46にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置46にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がスレオニン(T)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置82にあるアミノ酸置換はイソロイシン(I)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置103にあるアミノ酸置換はセリン(S)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置119にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置125にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置125にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置177にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置177にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がヒスチジン(H)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置180にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置185にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置187にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置200にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置207にあるアミノ酸置換はバリン(V)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置209にあるアミノ酸置換はバリン(V)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置226にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置235にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がアルギニン(R)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置240にあるアミノ酸置換はバリン(V)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置241にあるアミノ酸置換はフェニルアラニン(F)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置243にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置258にあるアミノ酸置換はアスパラギン(N)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がトリプトファン(W)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がチロシン(Y)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置296にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置298にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置311にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置311にあるアミノ酸置換はプロリン(P)がバリンで置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置315にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置319にあるアミノ酸置換はスレオニン(T)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置327にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がアルギニン(R)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置328にあるアミノ酸置換はチロシン(Y)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置340にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置340にあるアミノ酸置換はシステイン(C)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置421にあるアミノ酸置換はアスパラギン酸(D)がヒスチジン(H)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置436にあるアミノ酸置換はバリン(V)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置456にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がチロシン(Y)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置470にあるアミノ酸置換はロイシン(L)がフェニルアラニン(F)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置485にあるアミノ酸置換はセリン(S)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置503にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がロイシン(L)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置503にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がイソロイシン(I)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置552にあるアミノ酸置換はバリン(V)がリシン(K)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置570にあるアミノ酸置換はアラニン(A)がスレオニン(T)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置591にあるアミノ酸置換はグルタミン(Q)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置591にあるアミノ酸置換はグルタミン(Q)がアルギニン(R)で置換されたものである。
前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570のうちの1箇所以上にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む本開示の方法の特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素、あるいはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570のうちの2箇所、3箇所、4箇所、5箇所、6箇所またはそれ以上の箇所にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。前記転移酵素が位置30、165、282、および/または538に上記の変異を含む実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素、あるいはSuper piggyBac(商標)転移酵素は、配列番号14487または配列番号14484の配列の位置103、194、372、375、450、509、および570にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置103にあるアミノ酸置換はセリン(S)がプロリン(P)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置194にあるアミノ酸置換はメチオニン(M)がバリン(V)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置372にあるアミノ酸置換はアルギニン(R)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置375にあるアミノ酸置換はリシン(K)がアラニン(A)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置450にあるアミノ酸置換はアスパラギン酸(D)がアスパラギン(N)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置509にあるアミノ酸置換はセリン(S)がグリシン(G)で置換されたものである。特定の実施形態では、配列番号14487または配列番号14484の位置570にあるアミノ酸置換はアスパラギン(N)がセリン(S)で置換されたものである。特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換を含んでもよい。piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素が配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換を含んでもよい実施形態を含む特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は配列番号14487または配列番号14484の配列の位置372、375、および450にアミノ酸置換をさらに含んでもよい。特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換、配列番号14487の位置372にアルギニン(R)のアラニン(A)による置換、および配列番号14487の位置375にリシン(K)のアラニン(A)による置換を含んでもよい。特定の実施形態では、piggyBac(商標)またはpiggyBac様転移酵素は配列番号14487の位置194にメチオニン(M)のバリン(V)による置換、配列番号14487の位置372にアルギニン(R)のアラニン(A)による置換、配列番号14487の位置375にリシン(K)のアラニン(A)による置換、および配列番号14487の位置450にアスパラギン酸(D)のアスパラギン(N)による置換を含んでもよい。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は昆虫から単離されるか昆虫に由来する。特定の実施形態では、昆虫はイラクサギンウワバ(Trichoplusia ni;GenBank登録番号AAA87375;配列番号17083)、ミツモンキンウワバ(Argyrogramma agnata;GenBank登録番号GU477713;配列番号17084、配列番号17085)、ガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae;GenBank登録番号XP_312615(配列番号17086);GenBank登録番号XP_320414(配列番号17087);GenBank登録番号XP_310729(配列番号17088))、ワタアブラムシ(Aphis gossypii;GenBank登録番号GU329918;配列番号17089、配列番号17090)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum;GenBank登録番号XP_001948139;配列番号17091)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon; GenBank登録番号GU477714;配列番号17092、配列番号17093)、カイコ(Bombyx mori;GenBank登録番号BAD11135;配列番号17094)、ニカメイチュウ(Chilo suppressalis;GenBank登録番号JX294476;配列番号17095、配列番号17096)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster;GenBank登録番号AAL39784;配列番号17097)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera;GenBank登録番号ABS18391;配列番号17098)、ニセアメリカタバコガ(Heliothis virescens;GenBank登録番号ABD76335;配列番号17099)、オオキクギンウワバ(Macdunnoughia crassisigna;GenBank登録番号EU287451;配列番号17100、配列番号17101)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella;GenBank登録番号GU270322;配列番号17102、配列番号17103)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum;GenBank登録番号XP_001814566;配列番号17104)、ミツモンキンウワバ(Ctenoplusia agnata(Argyrogramma agnataともいう))、メソル・ボウウィエリ(Messor bouvieri;クロナガアリの一種)、アルファルファハキリバチ(Megachile rotundata)、ボンブス・インパティエンス(Bombus impatiens;マルハナバチの一種)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、ヘシアンバエ(Mayetiola destructor)またはセイヨウミツバチ(Apis mellifera)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は昆虫から単離されるか昆虫に由来する。特定の実施形態では、昆虫はイラクサギンウワバ(AAA87375)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は昆虫から単離されるか昆虫に由来する。特定の実施形態では、昆虫はカイコ(BAD11135)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は甲殻類から単離されるか甲殻類に由来する。特定の実施形態では、甲殻類はオオビワミジンコ(Daphnia pulicaria;AAM76342、配列番号17105)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は脊椎動物から単離されるか脊椎動物に由来する。特定の実施形態では、脊椎動物はネッタイツメガエル(Xenopus tropicalis;GenBank登録番号BAF82026;配列番号17106)、ヒト(Homo sapiens;GenBank登録番号NP_689808;配列番号17107)、ハツカネズミ(Mus musculus;GenBank登録番号NP_741958;配列番号17108)、カニクイザル(Macaca fascicularis;GenBank登録番号AB179012;配列番号17108、配列番号17109)、ドブネズミ(Rattus norvegicus;GenBank登録番号XP_220453;配列番号17110)またはコウモリ(Myotis lucifugus)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は尾索類から単離されるか尾索類に由来する。特定の実施形態では、尾索類はカタユウレイボヤ(Ciona intestinalis;GenBank登録番号XP_002123602;配列番号17111)である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はトランスポゾンを染色体部位の配列5’-TTAT-3’(TTAT標的配列)に挿入する。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はトランスポゾンを染色体部位の配列5’-TTAA-3’(TTAA標的配列)に挿入する。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの標的配列は、5’-CTAA-3’、5’-TTAG-3’、5’-ATAA-3’、5’-TCAA-3’、5’AGTT-3’、5’-ATTA-3’、5’-GTTA-3’、5’-TTGA-3’、5’-TTTA-3’、5’-TTAC-3’、5’-ACTA-3’、5’-AGGG-3’、5’-CTAG-3’、5’-TGAA-3’、5’-AGGT-3’、5’-ATCA-3’、5’-CTCC-3’、5’-TAAA-3’、5’-TCTC-3’、5’TGAA-3’、5’-AAAT-3’、5’-AATC-3’、5’-ACAA-3’、5’-ACAT-3’、5’-ACTC-3’、5’-AGTG-3’、5’-ATAG-3’、5’-CAAA-3’、5’-CACA-3’、5’-CATA-3’、5’-CCAG-3’、5’-CCCA-3’、5’-CGTA-3’、5’-GTCC-3’、5’-TAAG-3’、5’-TCTA-3’、5’-TGAG-3’、5’-TGTT-3’、5’-TTCA-3’、5’-TTCT-3’、および5’-TTTT-3’を含むか、からなる。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はカイコから単離されるかカイコに由来する。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14504)。
piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14505)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は核局在化シグナルと融合している。特定の実施形態では、核局在化シグナルと融合されたpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素のアミノ酸配列は、以下を含むポリヌクレオチド配列によってコードされる:
(配列番号14629)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は機能亢進性である。機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、その由来源である天然の変異体よりも活性の高い転移酵素である。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はカイコから単離されるかカイコに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14505の機能亢進性変異体である。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14576)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14576を含む。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14630)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14631)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14632)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14633)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14634)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14505よりも活性が高い。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14505と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%、あるいはその間の任意の割合で同一である。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は位置92、93、96、97、165、178、189、196、200、201、211、215、235、238、246、253、258、261、263、271、303、321、324、330、373、389、399、402、403、404、448、473、484、507、523、527、528、543、549、550、557、601、605、607、609、610またはそれらの組み合わせから選択される位置にアミノ酸置換を含む(配列番号14505に対して)。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下のアミノ酸置換:
またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下のアミノ酸置換を含む:
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は野生型ではない1個以上のアミノ酸の置換を含み、野生型のアミノ酸に対するこの1個以上の置換は以下の置換を含む:
(配列番号14505に対して)。機能亢進性のアミノ酸置換の一覧は米国特許第10,041,077号に記載されている。同特許の全内容を本明細書に援用する。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は組み込み能欠損型である。特定の実施形態では、組み込み能欠損piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は対応するトランスポゾンを切り出すことができるが切り出されたトランスポゾンを対応する野生型の転移酵素に比べて低い頻度で組み込む転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14505の組み込み能欠損型変異体である。
特定の実施形態では、切り出し能はあるが組み込み能を欠損したpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、野生型ではないアミノ酸の1個以上の置換を含み、野生型のアミノ酸に対するこの1個以上の置換は、以下の置換を含む:
(配列番号14505に対して)。
組み込み能欠損性のアミノ酸置換の一覧は米国特許第10,041,077号に記載されている。同特許の全内容を本明細書に援用する。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14606)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14607)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14608)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型転移酵素は配列番号14608と少なくとも90%同一の配列を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはカイコから単離されるかカイコに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14506)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14507)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14508)。
特定の実施形態では、piggyBac(商標)(PB)またはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14509)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506に対応する左側配列と配列番号14507に対応する右側配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはその間の任意の割合で配列番号14506と同一であり、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンのもう一方の末端は少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはその間の任意の割合で配列番号14507と同一である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506および配列番号14507または配列番号14509を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14508および配列番号14507または配列番号14509を含む。特定の実施形態では、トランスポゾンの左右の末端は、5'-TTAT-3標的挿入部位のすぐ隣に16bpの末端反復配列CCCGGCGAGCATGAGG(配列番号14510)を共有しており、この配列は2つの末端で互いに逆向きになっている。特定の実施形態では、左のトランスポゾン末端は5'-TTATCCCGGCGAGCATGAGG-3(配列番号14511)を含む配列で始まり、トランスポゾンの右側はこの配列と逆相補性をもつ配列、すなわち5'-CCTCATGCTCGCCGGGTTAT-3'(配列番号14512)で終わる。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506または配列番号14508の少なくとも14個、16個、18個、20個、30個、または40個の連続するヌクレオチドを含む一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14507または配列番号14509の少なくとも14個、16個、18個、20個、30個、または40個の連続するヌクレオチドを含む一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506または配列番号14508と少なくとも90%同一の一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14507または配列番号14509と少なくとも90%同一の一末端を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14515)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14516)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはCCCGGCGAGCATGAGG(配列番号14510)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14510のITR配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTATCCCGGCGAGCATGAGG(配列番号14511)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14511の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはCCTCATGCTCGCCGGGTTAT(配列番号14512)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14512の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14511の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む一末端と配列番号14512の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14511および配列番号14512を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTAACCCGGCGAGCATGAGG(配列番号14513)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはCCTCATGCTCGCCGGGTTAA(配列番号14514)の配列を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506および配列番号14507を含む、あるいは配列番号14506または配列番号14507に少なくとも90%同一のこれらの一方または両方の変異体を含む末端を有してもよく、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、配列番号14504または配列番号14505の配列を有するか、配列番号14504または配列番号14505と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%またはその間の任意の割合で同一の配列を有する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは逆反復の対の間に挿入された異種ポリヌクレオチドを含み、トランスポゾンは配列番号14504または配列番号14505と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%またはその間の任意の割合で同一の配列を有するpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素によって転移できる。特定の実施形態では、トランスポゾンは2つのトランスポゾン末端を含み、各末端は、2つのトランスポゾン末端で互いに逆向きに配列番号14510を含む。特定の実施形態では、それぞれの逆位末端配列(ITR)は配列番号14510と少なくとも90%同一である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素によって標的核酸内の配列5'-TTAT-3に挿入できる。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は配列番号14506の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含み、他方のトランスポゾン末端は配列番号14507の少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は配列番号14506の少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも25個、少なくとも30個の連続するヌクレオチドを含み、他方のトランスポゾン末端は配列番号14507の少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも25個、少なくとも30個の連続するヌクレオチドを含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506および配列番号14507に対応するトランスポゾン末端(各末端はITRを含む)を含み、5'-TTAT3'に対応する標的配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは転移酵素(たとえば配列番号14505)をコードする配列をさらに含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14506に対応する1つのトランスポゾン末端と配列番号14516に対応する第2のトランスポゾン末端を含む。配列番号14516は配列番号14507に非常に似ているが、ITRの少し前に大きな挿入物を有する。2つのトランスポゾン末端のITR配列は同一(いずれも配列番号14510に同一)であるが、異なる標的配列を有する。すなわち、第2のトランスポゾンは5'-TTAA-3'に対応する標的配列を有し、これは標的配列特異性を変更するためにITR配列を変更する必要がないということの証拠である。5'-TTAA-3’標的部位に関連するpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素(配列番号14504)は5'-TTAT-3'に関連する転移酵素(配列番号14505)とはわずか4個のアミノ酸変更(D322Y、S473C、A507T、H582R)による違いしかない。特定の実施形態では、5'-TTAA-3’標的部位に関連するpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素(配列番号14504)は5'-TTAT-3'に関連するpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素(配列番号14505)よりも5'-TTAT-3'末端を持つトランスポゾンに対する活性が低い。特定の実施形態では、5'-TTAA-3’標的部位を持つpiggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは、5'-TTAA-3’標的部位を5'-TTAT-3'で置き換えることによって5'-TTAT-3標的部位を持つpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素に変換できる。このようなトランスポゾンは、5'-TTAT-3’標的配列を認識する配列番号14504のようなpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素と共に用いることもできるし、本来5'-TTAA-3'トランスポゾンに関連する転移酵素の変異体と共に用いることもできる。特定の実施形態では、5'-TTAA-3'と5'-TTAT-3'のpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素が非常に似ていることは、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素のアミノ酸配列のごくわずかな変化によって標的配列特異性が変わることを示す。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾン−転移酵素遺伝子導入系の5'-TTAA-3’標的配列を5'-TTAT-3'標的配列で置き換えるいかなる修飾によってもITRは同一のままであり、転移酵素は元のpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素、あるいは低度の変異誘発によって転移酵素に変異を導入した結果得られるその変異体である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾン−転移酵素導入系は、5'-TTAT-3'に有効なpiggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾン−転移酵素遺伝子導入系の5'-TTAT-3’標的配列を5'-TTAA-3'標的配列で置き換える修飾によって作製されてもよく、ITRは同一のままであり、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は元の転移酵素またはその変異体である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはカイコから単離されるかカイコに由来してもよい。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14577)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14578)。
特定の実施形態では、トランスポゾンは配列番号14577の少なくとも16個の連続するヌクレオチドと配列番号14578の少なくとも16個の連続するヌクレオチド、およびCCCGGCGAGCATGAGG(配列番号14510)と少なくとも87%同一の末端逆位配列を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14595)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14596)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14595および配列番号14596を含み、配列番号14505のpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素によって転移される。特定の実施形態では、配列番号14595および配列番号14596のITRは5’-TTAA-3’配列に隣接していない。特定の実施形態では、配列番号14595および配列番号14596のITRは5’-TTAT-3’配列に隣接している。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14597)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14598)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14599)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの左末端は配列番号14577、配列番号14595、または配列番号14597〜14599の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの左末端の前方に左標的配列がある。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14600)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14601)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14602)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの右末端は配列番号14578、配列番号14596、または配列番号14600〜14601の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの右末端の後に右標的配列が続く。特定の実施形態では、トランスポゾンは配列番号14505の転移酵素によって転移される。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの左右の末端は標的配列のすぐ隣に互いに逆向きに配列番号14510の16bpの反復配列を共有している。特定の実施形態では、左のトランスポゾン末端は配列番号14510で始まり、右のトランスポゾン末端は配列番号14510と逆相補性をもつ5’- CCTCATGCTCGCCGGG-3’(配列番号14603)で終わる。 特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14510または配列番号14603と少なくとも93%、少なくとも87%、または少なくとも81%、あるいはその間の任意の割合で同一のITRを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは、標的配列の後に配列番号88、105、107から選択される配列を含む左トランスポゾン末端を含み、配列番号14578または106を含む右トランスポゾン末端の後に標的配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは、配列番号14577と少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%、あるいはその間の任意の割合で同一の配列を含む一末端と、配列番号14578と少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%、あるいはその間の任意の割合で同一の配列を含む一末端を含む。特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14577の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、または少なくとも20個の連続する塩基を含み、一方のトランスポゾン末端は配列番号14578の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、または少なくとも20個の連続する塩基を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは2つのトランスポゾン末端を含み、各トランスポゾン末端は、2つのトランスポゾン末端で互いに逆向きに、配列番号14510と少なくとも81%、少なくとも87%、または少なくとも93%、あるいはその間の任意の割合で同一の配列を含む。一方の末端は配列番号14599の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、または少なくとも20個の連続する塩基をさらに含んでもよく、他方の末端は配列番号14601の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、または少なくとも20個の連続する塩基をさらに含んでもよい。piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14505の転移酵素によって転移されてもよく、この転移酵素は必要に応じて核局在化シグナルに 融合されていてもよい。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14595および配列番号14596を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14504または配列番号14505を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14597および配列番号14596を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14504または配列番号14505を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14595および配列番号14578を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14504または配列番号14505を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14602および配列番号14600を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14504または配列番号14505を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは、ATGAGGCAGGGTAT(配列番号14614)、ATACCCTGCCTCAT(配列番号14615)、GGCAGGGTAT(配列番号14616)、ATACCCTGCC(配列番号14617)、TAAAATTTTA(配列番号14618)、ATTTTATAAAAT(配列番号14619)、TCATACCCTG(配列番号14620)、およびTAAATAATAATAA(配列番号14621)から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つの配列を含む左末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは、配列番号14617、配列番号14620、および配列番号14621から選択される1つ、2つ、または3つの配列を含む右末端を含む。
含む。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はネッタイツメガエルから単離されるかネッタイツメガエルに由来する。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14517)。
実施形態によっては、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14517の機能亢進性変異体である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14517の組み込み能欠損型変異体である。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14518)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はネッタイツメガエルから単離されるかネッタイツメガエルに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14572)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、その由来源である天然の変異体よりも活性の高い転移酵素である。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様 転移酵素は配列番号14517の転移酵素よりも活性が高い。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14572)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14624)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14625)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様 転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14627)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列を含む:
(配列番号14628)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号17042の配列を含む。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下から選択されるアミノ酸:
の位置にアミノ酸置換を含む(配列番号14517に対して)。特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下のアミノ酸置換:
あるいはそれらの任意の組み合わせ(これらの変異のうち少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはすべてなど)を含む(配列番号14517に対して)。
特定の実施形態では、機能亢進性piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は野生型ではない1個以上のアミノ酸の置換を含み、野生型のアミノ酸に対するこの1個以上の置換は以下の置換を含む:
(配列番号14517に対して)。機能亢進性のアミノ酸置換の一覧は米国特許第10,041,077号に記載されている。同特許の全内容を本明細書に援用する。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は組み込み能欠損型である。特定の実施形態では、組み込み能欠損piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は対応するトランスポゾンを切り出すことができるが切り出されたトランスポゾンを対応する野生型の転移酵素に比べて低い頻度で組み込む転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14517の組み込み能欠損型変異体である。特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14517の欠損型である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は切り出しには有効であるが組み込み能を欠損している。特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14605)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14604)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14611)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14611を含む。特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
(配列番号14612)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14612を含む。特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は以下の配列と少なくとも90%同一の配列を含む:
配列番号14613)。
特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14613を含む。特定の実施形態では、組み込み能欠損型piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は位置218のAsnがGluまたはAspで置き換えられているアミノ酸置換(N218DまたはN218E)を含む(配列番号14517に対して)。
特定の実施形態では、切り出し能はあるが組み込み能を欠損したpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、野生型ではないアミノ酸の1個以上の置換を含み、野生型のアミノ酸に対するこの1個以上の置換は、以下の置換を含む:
(配列番号14517に対して)。切り出し能はあるが組み込み能を欠損するアミノ酸置換の一覧は米国特許第10,041,077号に記載されている。同特許の全内容を本明細書に援用する。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は核局在化シグナルと融合している。特定の実施形態では、配列番号14517または配列番号14518は核局在化シグナルと融合している。特定の実施形態では、核局在化シグナルと融合されたpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素のアミノ酸配列は、以下を含むポリヌクレオチド配列によってコードされる:
(配列番号14626)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはネッタイツメガエルから単離されるかネッタイツメガエルに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14519)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14520)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14519および配列番号14520を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14521)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14522)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14523)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14520、さらに配列番号14519、配列番号14521および配列番号14523のいずれか1つを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14522、さらに配列番号14519、配列番号14521および配列番号14523のいずれか1つを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14519、配列番号14521、または配列番号14523からの少なくとも14個、16個、18個、20個、30個、または40個の連続するヌクレオチドを含む一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14520または配列番号14522からの少なくとも14個、16個、18個、20個、30個、または40個の連続するヌクレオチドを含む一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14519、配列番号14521、または配列番号14523と少なくとも90%同一の一末端を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14520または配列番号14522と少なくとも90%同一の一末端を含む。一実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14519と少なくとも90%同一であり、他方のトランスポゾン末端は配列番号14520と少なくとも90%同一である。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTAACCTTTTTACTGCCA(配列番号14524)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTAACCCTTTGCCTGCCA(配列番号14526)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTAACCYTTTTACTGCCA(配列番号14527)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTGGCAGTAAAAGGGTTAA(配列番号14529)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTGGCAGTGAAAGGGTTAA(配列番号14531)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはTTAACCYTTTKMCTGCCA(配列番号14533)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は配列番号14524、配列番号14526、および配列番号14527から選択される配列を含む。特定の実施形態では、piggyBac(商標)(PB)またはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は配列番号14529および配列番号14531から選択される配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの各末端逆位配列は、ITR配列CCYTTTKMCTGCCA(配列番号14563)の配列を含む。特定の実施形態では、piggyBac(商標)(PB)またはpiggyBac様トランスポゾンの各末端は互いに逆向きに配列番号14563を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの1つのITRは配列番号14524、配列番号14526、および配列番号14527から選択される配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの1つのITRは配列番号14529および配列番号14531から選択される配列を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは2つのトランスポゾン末端に互いに逆向きに配列番号14533を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14519および配列番号14520を含む、あるいは配列番号14519または配列番号14520に少なくとも90%同一のこれらの一方または両方の変異体を含む末端を有してもよく、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、配列番号14517の配列を有するか、配列番号14517または配列番号14518と少なくとも%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%またはその間の任意の割合で同一の変異体を有する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの一方の末端は配列番号14519、配列番号14521、または配列番号14523の少なくとも14個の連続するヌクレオチドを含み、他方のトランスポゾン末端は配列番号14520または配列番号14522の少なくとも14個の連続するヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14519、配列番号14521、または配列番号14523の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも25個、または少なくとも30個の連続するヌクレオチドを含み、他方のトランスポゾン末端は配列番号14520または配列番号14522の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも25個、または少なくとも30個の連続するヌクレオチドを含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14519に対応する左側配列および配列番号14520に対応する右側配列を持つトランスポゾン末端を認識する。この転移酵素は、DNAを一方のトランスポゾン末端の左末端の5'-TTAA-3'配列から第2のトランスポゾン末端の右末端の5'-TTAA-3'まで、その間に配置されているすべての異種DNAも含めて切断することによってトランスポゾンをDNA分子から切り出し、切り出された配列を第2のDNA分子に挿入する。特定の実施形態では、左右のトランスポゾン末端の切断型および修飾型も、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素によって転移できるトランスポゾンの一部として機能する。たとえば、左トランスポゾン末端は配列番号14521または配列番号14523に対応する配列によって置き換えられてもよく、右トランスポゾン末端は配列番号14522に対応するより短い配列によって置き換えられてもよい。特定の実施形態では、左右のトランスポゾン末端は、5'-TTAA-3'挿入部位を含む18bpのほぼ完全に反復された配列(5'-TTAACCYTTTKMCTGCCA:配列番号14533)を末端に共有しており、この配列は2つの末端で互いに逆向きである。すなわち、配列番号14519および配列番号14523では左トランスポゾン末端は配列5'-TTAACCTTTTTACTGCCA-3'(配列番号14524)で始まり、あるいは配列番号14521では左トランスポゾン末端は配列5'-TTAACCCTTTGCCTGCCA-3'(配列番号14526)で始まり、右トランスポゾン末端はこの配列と概ね相補的な配列で終わる。配列番号14520では5'-TGGCAGTAAAAGGGTTAA-3'(配列番号14529)で終わり、配列番号14522では5'-TGGCAGTGAAAGGGTTAA-3'(配列番号14531)で終わっている。本発明の一実施形態は、2つのトランスポゾン末端の間に挿入された異種ポリヌクレオチドを含むトランスポゾンであり、各トランスポゾン末端は2つのトランスポゾン末端で互いに逆向きに配列番号14533を含む。特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14524、配列番号14526、および配列番号14527から選択される配列を含む。実施形態によっては、一方のトランスポゾン末端は配列番号14529および配列番号14531から選択される配列を含む。
特定の実施形態では、piggyBac(商標)(PB)またはpiggyBac様トランスポゾンはネッタイツメガエルから単離されるかネッタイツメガエルに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14573)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾン は以下の配列を含む:
(配列番号14574)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14573または配列番号14574の少なくとも16個の連続する塩基、およびCCYTTTBMCTGCCA(配列番号14575)の末端逆位配列を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14579)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14580)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14581)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14582)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14583)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14584)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14585)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14586)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14573および配列番号14579〜14585から選択される左トランスポゾン末端配列を含む。特定の実施形態では、左トランスポゾン末端配列は前に左標的配列がある。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14587)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14588)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14589)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14590)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14574および配列番号14587〜14590から選択される右トランスポゾン末端配列を含む。特定の実施形態では、右トランスポゾン末端配列の後に右標的配列が続く。特定の実施形態では、左右のトランスポゾン末端は2つの末端で互いに逆向きに、標的配列に隣接して14bpの反復配列(配列番号14575)を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは標的配列と配列番号14582〜14584および14573から選択される配列とを含む左トランスポゾン末端と、配列番号14588〜14590および14574から選択される配列とその後に右標的配列とを含む右トランスポゾン末端を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの左トランスポゾン末端は以下の配列:
(配列番号14591)およびITRを含む。特定の実施形態では、左トランスポゾン末端は以下の配列:
(配列番号14592)およびITRを含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンの右トランスポゾン末端は以下の配列:
(配列番号14593)およびITRを含む。特定の実施形態では、右トランスポゾン末端は以下の配列:
(配列番号14594)およびITRを含む。
特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14573と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはその間の任意の割合で同一の配列を含み、他方のトランスポゾン末端は配列番号14574と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはその間の任意の割合で同一の配列を含む。特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14573の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、または少なくとも25個の連続するヌクレオチドを含み、一方のトランスポゾン末端は配列番号14574の少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、または少なくとも25個の連続するヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、一方のトランスポゾン末端は配列番号14591のうち少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個を含み、他方の末端は配列番号14593のうち少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個を含む。特定の実施形態では、各トランスポゾン末端は配列番号14575を逆向きに含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14573、配列番号14579、配列番号14581、配列番号14582、配列番号14583、および配列番号14588から選択される配列と、配列番号14587、配列番号14588、配列番号14589、および配列番号14586から選択される配列を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14517または配列番号14518を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは標的配列に隣接してITR配列CCCTTTGCCTGCCA(配列番号14622)(左側ITR)およびTGGCAGTGAAAGGG(配列番号14623)(右側ITR)を含む。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はオオタバコガから単離されるかオオタバコガに由来する。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14525)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはオオタバコガから単離されるかオオタバコガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14570)。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14528)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はワタアカミムシガから単離されるかワタアカミムシガに由来する。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14530)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはワタアカミムシガから単離されるかワタアカミムシガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14532)。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14571)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はミツモンキンウワバから単離されるかミツモンキンウワバに由来する。piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14534)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはミツモンキンウワバから単離されるかミツモンキンウワバに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14535)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14536)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCCTAGAAGCCCAATC(配列番号14564)を含む。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はタマナヤガから単離されるかタマナヤガに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14537)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはタマナヤガから単離されるかタマナヤガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14538)。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14539)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はアルファルファハキリバチから単離されるかアルファルファハキリバチに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14540)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはアルファルファハキリバチから単離されるかアルファルファハキリバチに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14541)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14542)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はボンブス・インパティエンスから単離されるかボンブス・インパティエンスに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14543)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはボンブス・インパティエンスから単離されるかボンブス・インパティエンスに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14544)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14545)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はヨトウガから単離されるかヨトウガに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14546)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはヨトウガから単離されるかヨトウガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14547)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14548)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はヘシアンバエから単離されるかヘシアンバエに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14549)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはヘシアンバエから単離されるかヘシアンバエに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14550)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14551)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はセイヨウミツバチから単離されるかセイヨウミツバチに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14552)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはセイヨウミツバチから単離されるかセイヨウミツバチに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14553)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14554)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はメソル・ボウウィエリから単離されるかメソル・ボウウィエリに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14555)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはメソル・ボウウィエリから単離されるかメソル・ボウウィエリに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14556)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14557)。
本開示の方法の特定の実施形態では、前記転移酵素はpiggyBacまたはpiggyBac様転移酵素である。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素はイラクサギンウワバから単離されるかイラクサギンウワバに由来する。piggyBac(PB)またはpiggyBac様転移酵素は、以下の配列と少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはその間の任意の割合で同一のアミノ酸配列を含むか、そのようなアミノ酸配列からなってもよい:
(配列番号14558)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはイラクサギンウワバから単離されるかイラクサギンウワバに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14559)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14560)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14561)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14562)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14609)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは以下の配列を含む:
(配列番号14610)。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14561および配列番号14562を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14558を含む。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンは配列番号14609および配列番号14610を含み、piggyBacまたはpiggyBac様転移酵素は配列番号14558を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはワタアブラムシから単離されるかワタアブラムシに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCTTCCAGCGGGCGCGC(配列番号14565)を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはニカメイチュウから単離されるかニカメイチュウに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCCAGATTAGCCT(配列番号14566)を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはニセアメリカタバコガから単離されるかニセアメリカタバコガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCCTTAATTACTCGCG(配列番号14567)を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはワタアカミムシガから単離されるかワタアカミムシガに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCCTAGATAACTAAAC(配列番号14568)を含む。
特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはハマダラカから単離されるかハマダラカに由来する。特定の実施形態では、piggyBacまたはpiggyBac様トランスポゾンはITR配列CCCTAGAAAGATA(配列番号14569)を含む。
免疫細胞および免疫前駆体細胞
特定の態様では、本開示の免疫細胞は、リンパ前駆細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、Tリンパ球(T細胞)、幹細胞様記憶T細胞(TSCM細胞)、中央記憶T細胞(TCM)、幹細胞様T細胞、Bリンパ球(B細胞)、骨髄前駆細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球、マクロファージ、血小板、赤血球、赤血球(RBC)、巨核球、または破骨細胞を含む。
特定の態様では、免疫前駆体細胞は、1種以上の免疫細胞に分化することができる任意の細胞を含む。特定の態様では、免疫前駆体細胞は、自己再生して免疫細胞になることができる複能性幹細胞を含む。特定の態様では、免疫前駆体細胞は造血幹細胞(HSC)またはその子孫を含む。特定の態様では、免疫前駆体細胞は、免疫細胞になることができる前駆体細胞を含む。特定の態様では、免疫前駆体細胞は、造血前駆細胞(HPC)を含む。
造血幹細胞(HSC)
造血幹細胞(HSC)は複能性と自己複製能を持つ細胞である。リンパ系統および骨髄系統から分化したすべての血液細胞はHSCから生じる。HSCは、大人の骨髄、末梢血、動員末梢血、腹膜透析流出物、および臍帯血に見られる。
本開示のHSCは、一次幹細胞かまたは培養幹細胞から単離したもの、またはそれらに由来するものであってもよい。本開示のHSCは、胚性幹細胞、複能性幹細胞、多能性幹細胞、成体幹細胞、または誘発性多能性幹細胞(iPSC)から単離したもの、またはそれらに由来するものであってもよい。
本開示の免疫前駆体細胞は、HSCまたはHSC子孫細胞を含んでいてもよい。本開示の例示的なHSC子孫細胞としては、これらに限定されないが、複能性幹細胞、リンパ前駆細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、Tリンパ球細胞(T細胞)、Bリンパ球細胞(B細胞)、骨髄前駆細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球、およびマクロファージが挙げられる。
本開示の方法により産生されたHSCは、成体幹細胞から単離かまたはそれに由来し、単一系統に関与する一方で胚性幹細胞の特性を共有する「原始」幹細胞の特徴を保持していてもよい。例えば、本開示の方法により産生される「原始」HSCは、分裂前のその「幹細胞性」を保持しているが分化していない。その結果、養子細胞治療として、本開示の方法で産生した「原始」HSCは生体内でその数を補うだけでなく、増殖する。本開示の方法で産生した「原始」HSCは、単回投与量として投与した場合に治療で有効である場合がある。実施形態によっては、本開示の原始HSCはCD34+である。実施形態によっては、本開示の原始HSCはCD34+およびCD38−である。実施形態によっては、本開示の原始HSCは、CD34+、CD38−、およびCD90+である。実施形態によっては、本開示の原始HSCは、CD34+、CD38−、CD90+、およびCD45RA−である。実施形態によっては、本開示の原始HSCは、CD34+、CD38−、CD90+、CD45RA−、およびCD49f+である。実施形態によっては、本開示の大部分の原始HSCは、CD34+、CD38−、CD90+、CD45RA−、およびCD49f+である。
本開示の実施形態によっては、原始HSC、HSC、および/またはHSC子孫細胞は、外因性配列(例えば、キメラ抗体受容体または治療用タンパク質)を発現するように本開示の方法により修飾されてもよい。本開示の実施形態によっては、修飾原始HSC、修飾HSC、および/または修飾HSC子孫細胞は、これらに限定されないが本開示の修飾T細胞、修飾ナチュラルキラー細胞、および/または修飾B細胞を含む修飾免疫細胞を産生するように前方分化していてもよい。
T細胞
本開示の修飾T細胞は、修飾造血幹細胞・前駆細胞(HSPC)または修飾HSCに由来していてもよい。
従来の生物学的治療法および化学治療法とは異なり、本開示の修飾T細胞は、抗原認識の際に素早く再生する能力を持ち、これによって繰り返し治療の必要性を取り除くことができる。これを達成するため、実施形態によっては、本開示の修飾T細胞は初期応答を駆動するだけでなく、生存能力のある記憶T細胞の安定集団として患者内に留まり、再発の可能性を防ぐ。または、実施形態によっては、望ましくない場合は本開示の修飾T細胞は患者に残存しない。
抗原とは無関係の(持続性)シグナル伝達によるT細胞の疲弊を起こさない抗原受容体分子、および記憶T細胞、特に幹細胞記憶(TSCM)T細胞または幹細胞様T細胞を含む修飾T細胞生成物の開発に多くの努力が向けられてきた。本開示の幹細胞様修飾T細胞は、最も高い自己複製能と、中央記憶(TCM)T細胞またはTCM様細胞、エフェクター記憶T細胞(TEM)、およびエフェクターT細胞(TE)を派生させる複能性を示し、これにより優れた腫瘍撲滅効果と修飾T細胞の長期生着が得られる。ナイーブT細胞(TN)>TSCM>TCM>TEM>TE>TTEという線状の分化経路は、これら細胞の生成に関与する場合がある。これにより、TNは、直接TSCMを生じる親前駆体細胞であり、TSCMは直接TCMを生じる。本開示のT細胞の組成は、各親T細胞下位集合のうちの1種以上を含んでいてもよく、TSCM細胞が最も多い(例えば、TSCM>TCM>TEM>TE>TTE)。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞前駆体は初期記憶T細胞、幹細胞様T細胞、ナイーブT細胞(TN)、TSCM、TCM、TEM、TE、またはTTEに分化している、または分化することができる。実施形態によっては、免疫細胞前駆体は本開示の原始HSC、HSC、またはHSC子孫細胞である。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞は初期記憶T細胞、幹細胞様T細胞、ナイーブT細胞(TN)、TSCM、TCM、TEM、TE、またはTTEである。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞は初期記憶T細胞である。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞は幹細胞様T細胞である。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞はTSCMである。
本開示の実施形態の方法によっては、免疫細胞はTCMである。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、初期記憶T細胞の1つ以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、前記複数の修飾初期記憶T細胞は少なくとも1つの修飾幹細胞様T細胞を含む。特定の態様では、前記複数の修飾初期記憶T細胞は、少なくとも1つの修飾TSCMを含む。特定の態様では、前記複数の修飾初期記憶T細胞は、少なくとも1つの修飾TCMを含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は幹細胞様T細胞の1つ以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、前記複数の修飾幹細胞様T細胞は少なくとも1つの修飾TSCMを含む。特定の態様では、前記複数の修飾幹細胞様T細胞は少なくとも1つの修飾TCMを含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、幹細胞様記憶T細胞(TSCM)のうちの1種以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、細胞表面マーカーは、CD62LおよびCD45RAを含む。特定の態様では、細胞表面マーカーは、CD62L、CD45RA、CD28、CCR7、CD127、CD45RO、CD95、CD95、およびIL−2Rβのうち、1種以上を含む。特定の態様では、細胞表面マーカーはCD45RA、CD95、IL−2Rβ、CCR7、およびCD62Lのうち、1種以上を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、中央記憶T細胞(TCM)の1種以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、細胞表面マーカーは、CD45RO、CD95、IL−2Rβ、CCR7、およびCD62Lのうち、1種以上を含む
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、ナイーブT細胞(TN)の1種以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、細胞表面マーカーは、CD45RA、CCR7、およびCD62Lのうち、1種以上を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、エフェクターT細胞(修飾TEFF)の1種以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、細胞表面マーカーは、CD45RA、CD95、およびIL−2Rβのうち、1種以上を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、複数の修飾T細胞を修飾および/または産生し、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、またはこれらの間の任意の百分率の前記複数の修飾T細胞は、幹細胞様T細胞、幹細胞性記憶T細胞(TSCM)、または中央記憶T細胞(TCM)の1種以上の細胞表面マーカーを発現する。
本開示の実施形態の方法によっては、緩衝液は免疫細胞またはその前駆体を含む。緩衝液は、T細胞を含む免疫細胞またはその前駆体のあるレベルの細胞生存率および/または幹細胞様表現型を維持かまたは増強する。特定の態様では、緩衝液は、ヌクレオフェクションの前に、一次ヒトT細胞のあるレベルの細胞生存率および/または幹細胞様表現型を維持かまたは増強する。特定の態様では、緩衝液は、ヌクレオフェクション中に、一次ヒトT細胞のあるレベルの細胞生存率および/または幹細胞様表現型を維持かまたは増強する。特定の態様では、緩衝液は、ヌクレオフェクション後に、一次ヒトT細胞のあるレベルの細胞生存率および/または幹細胞様表現型を維持かまたは増強する。特定の態様では、緩衝液は、KCl、MgCl2、ClNa、グルコース、およびCa(NO3)2のうち1種以上を絶対または相対存在量かまたは濃度で含み、任意でHEPES、Tris/HCl、およびリン酸緩衝液からなる群より選択されるサプリメント(栄養補助剤)をさらに含む。特定の態様では、緩衝液は、5mMのKCl、15mMのMgCl2、90mMのClNa、10mMのグルコース、および0.4mMのCa(NO3)2を含む。特定の態様では、緩衝液は、5mMのKCl、15mMのMgCl2、90mMのClNa、10mMのグルコース、0.4mMのCa(NO3)2、および20mMのHEPESと75mMのTris/HClを含むサプリメントを含む。特定の態様では、緩衝液は、5mMのKCl、15mMのMgCl2、90mMのClNa、10mMのグルコース、0.4mMのCa(NO3)2、およびpH7.2で40mMのNa2HPO4/NaH2PO4を含むサプリメントを含む。特定の態様では、一次ヒトT細胞を含む組成物は、100μlの緩衝液と5×106〜25×106個の細胞を含む。特定の態様では、組成物は、導入工程時に緩衝液または他の培地1ミリリットル当たり250×106個の測定可能量の一次ヒトT細胞を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、これらの方法は、本開示のT細胞を含む本開示の免疫細胞とT細胞増殖組成物を接触させることを含む。本開示の実施形態の方法によっては、トランスポゾンおよび/または本開示の転位酵素を本開示の免疫細胞に導入する工程は、免疫細胞とT細胞増殖組成物を接触させることをさらに含んでいてもよい。実施形態によっては、前記方法の導入工程が電気穿孔またはヌクレオフェクション工程を含む方法を含む場合、電気穿孔またはヌクレオフェクション工程は、本開示のT細胞増殖組成物に接触させた免疫細胞により行ってもよい。
本開示の実施形態の方法によっては、T細胞増殖組成物は、リン、1種以上のオクタン酸、パルミチン酸、リノール酸、およびオレイン酸、ステロール、およびアルカンを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。
本開示の修飾T細胞を産生する方法の特定の実施形態において、増殖サプリメントは、1種以上のサイトカインを含む。1種以上のサイトカインは、これらに限定されないが、リンホカインを含む任意のサイトカインを含んでいてもよい。リンホカインの例としては、これらに限定されないが、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−4(IL−4)、インターロイキン−5(IL−5)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−7(IL−7)、インターロイキン−15(IL−15)、インターロイキン−21(IL−21)、顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、およびインターフェロン−γ(INFγ)が挙げられる。前記1種以上のサイトカインはIL−2を含んでいてもよい。
本開示の実施形態の方法によっては、T細胞増殖組成物は、ヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および増殖サプリメントを含む。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は、1種以上のオクタン酸、ニコチンアミド、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)、n−ブチル−ベンゼンスルホンアミド、1,2−ベンゼンジカルボン酸のビス(2−メチルプロピル)エステル、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸ヒドラジド、オレイン酸アミド、ステロール、およびアルカンをさらに含んでいてもよい。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は1種以上のオクタン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、およびステロールをさらに含んでいてもよい。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は、0.9mg/kg〜90mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸を0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、約0.1mg/kg〜10mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロールをさらに含む。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は、約9mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約2mg/kgの濃度のパルミチン酸、約2mg/kgの濃度のリノール酸、約2mg/kgの濃度のオレイン酸、および約1mg/kgの濃度のステロールをさらに含む。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は、6.4μmol/kg〜640μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.7μmol/kg〜70μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、および0.25μmol/kg〜25μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロールをさらに含む。この方法の特定の実施形態では、T細胞増殖組成物は、約64μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.5μmol/kgの濃度のリノール酸、約7.5μmol/kgの濃度のオレイン酸、および約2.5μmol/kgの濃度のステロールをさらに含む。
特定の態様では、T細胞増殖組成物は、ヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および複数の発現した修飾T細胞を産生するための増殖サプリメントのうちの1種以上を含み、前記複数の修飾T細胞の少なくとも2%は、初期記憶T細胞、幹細胞様T細胞、幹細胞性記憶T細胞(TSCM)、および/または中央記憶T細胞(TCM)の1種以上の細胞表面マーカーを発現する。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、1種以上のオクタン酸、ニコチンアミド、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)、n−ブチル−ベンゼンスルホンアミド、1,2−ベンゼンジカルボン酸のビス(2−メチルプロピル)エステル、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸ヒドラジド、オレイン酸アミド、ステロール、およびアルカンをさらに含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、1種以上のオクタン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、およびステロール(例えば、コレステロール)を含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、0.9mg/kg〜90mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、および約0.1mg/kg〜10mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、約9mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約2mg/kgの濃度のパルミチン酸、約2mg/kgの濃度のリノール酸、約2mg/kgの濃度のオレイン酸、約1mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、9.19mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、1.86mg/kgの濃度のパルミチン酸、約2.12mg/kgの濃度のリノール酸、約2.13mg/kgの濃度のオレイン酸、約1.01mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、9.19mg/kgの濃度のオクタン酸、1.86mg/kgの濃度のパルミチン酸、2.12mg/kgの濃度のリノール酸、約2.13mg/kgの濃度のオレイン酸、および1.01mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、6.4μmol/kg〜640μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.7μmol/kg〜70μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、0.25μmol/kg〜25μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロールを含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、約64μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.5μmol/kgの濃度のリノール酸、約7.5μmol/kgの濃度のオレイン酸、および約2.5μmol/kgの濃度のステロールを含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、約63.75μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7.27μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.57μmol/kgの濃度のリノール酸、約7.56μmol/kgの濃度のオレイン酸、および約2.61μmol/kgの濃度のステロールを含む。特定の態様では、T細胞増殖組成物は、約63.75μmol/kgの濃度のオクタン酸、約7.27μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.57μmol/kgの濃度のリノール酸、7.56μmol/kgの濃度のオレイン酸、および2.61μmol/kgの濃度のステロールを含む。
本明細書で用いられる用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および増殖サプリメントのうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。これに代えて、またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、リン、オクタン脂肪酸、パルミチン脂肪酸、リノール脂肪酸、およびオレイン酸のうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、これら培地は、例えば、イスコフ修飾ダルベッコ培地((IMDM);ThermoFisher Scientificからカタログ番号12440053として入手可能)に見ることができる量よりも10倍多い量のリンを含む。
本明細書で用いられる用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、イスコフMDM、および増殖サプリメントのうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、ホウ素、ナトリウム、マグネシウム、リン、カリウム、およびカルシウム元素のうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、対応する平均濃度で存在する以下の元素のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある:3.7mg/Lのホウ素、3000mg/Lのナトリウム、18mg/Lのマグネシウム、29mg/Lのリン、15mg/Lのカリウム、および4mg/Lのカルシウム。
本明細書で用いられる用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および増殖サプリメントのうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、以下の成分のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある:オクタン酸(CAS No.124-07-2)、ニコチンアミド(CAS No.98-92-0)、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)(CAS No.126-86-3)、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)(CAS No.6938-94-9)、n−ブチル−ベンゼンスルホンアミド(CAS No.3622-84-2)、1,2−ベンゼンジカルボン酸のビス(2−メチルプロピル)エステル(CAS No.84-69-5)、パルミチン酸(CAS No.57-10-3)、リノール酸(CAS No.60-33-3)、オレイン酸(CAS No.112-80-1)、ステアリン酸ヒドラジド(CAS No.4130-54-5)、オレイン酸アミド(CAS No.3322-62-1)、ステロール(例えば、コレステロール)(CAS No.57-88-5)、およびアルカン(例えば、ノナデカン)(CAS No.629-92-5)。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、以下の成分のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある:オクタン酸(CAS No.124-07-2)、ニコチンアミド(CAS No.98-92-0)、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)(CAS No.126-86-3)、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)(CAS No.6938-94-9)、n−ブチル−ベンゼンスルホンアミド(CAS No.3622-84-2)、1,2−ベンゼンジカルボン酸のビス(2−メチルプロピル)エステル(CAS No.84-69-5)、パルミチン酸(CAS No.57-10-3)、リノール酸(CAS No.60-33-3)、オレイン酸(CAS No.112-80-1)、ステアリン酸ヒドラジド(CAS No.4130-54-5)、オレイン酸アミド(CAS No.3322-62-1)、ステロール(例えば、コレステロール)(CAS No.57-88-5)、アルカン(例えば、ナノデカン)(CAS No.629-92-5)、およびフェノールレッド(CAS No.143-74-8)。特定の態様では、 用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、以下の成分のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある:オクタン酸 (CAS No.124-07-2)、ニコチンアミド(CAS No.98-92-0)、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(TMDD)(CAS No.126-86-3)、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)(CAS No.6938-94-9)、n−ブチル−ベンゼンスルホンアミド(CAS No.3622-84-2)、1,2−ベンゼンジカルボン酸のビス(2−メチルプロピル)エステル(CAS No.84-69-5)、パルミチン酸(CAS No.57-10-3)、リノール酸(CAS No.60-33-3)、オレイン酸(CAS No.112-80-1)、ステアリン酸ヒドラジド(CAS No.4130-54-5)、オレイン酸アミド(CAS No.3322-62-1)、フェノールレッド(CAS No.143-74-8)、およびラノリンアルコール。
特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および増殖サプリメントのうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、以下のナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、硫酸イオン、およびリン酸イオンのうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である。
本明細書で用いられる用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、および増殖サプリメントのうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、以下の遊離アミノ酸のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である:ヒスチジン、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、アルギニン、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トレオニン、アラニン、プロリン、システイン、リジン、チロシン、メチオニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン、およびトリプトファン。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、対応する平均モル百分率で以下の遊離アミノ酸のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である:ヒスチジン(約1%)、アスパラギン(約0.5%)、セリン(約1.5%)、グルタミン(約67%)、アルギニン(約1.5%)、グリシン(約1.5%)、アスパラギン酸(約1%)、グルタミン酸(約2%)、トレオニン(約2%)、アラニン(約1%)、プロリン(約1.5%)、システイン(約1.5%)、リジン(約3%)、チロシン(約1.5%)、メチオニン(約1%)、バリン(約3.5%)、イソロイシン(約3%)、ロイシン(約3.5%)、フェニルアラニン(約1.5%)、およびトリプトファン(約0.5%)。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、対応する平均モル百分率で以下の遊離アミノ酸のうち1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である:ヒスチジン(約0.78%)、アスパラギン(約0.4%)、セリン(約1.6%)、グルタミン(約67.01%)、アルギニン(約1.67%)、グリシン(約1.72%)、アスパラギン酸(約1.00%)、グルタミン酸(約1.93%)、トレオニン(約2.38%)、アラニン(約1.11%)、プロリン(約1.49%)、システイン(約1.65%)、リジン(約2.84%)、チロシン(約1.62%)、メチオニン(約0.85%)、バリン(約3.45%)、イソロイシン(約3.14%)、ロイシン(約3.3%)、フェニルアラニン(約1.64%)、およびトリプトファン(約0.37%)。
本明細書で用いられる用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、37℃でヒト血清アルブミン、組み換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、2−メルカプトエタノール、イスコフMDM、および増殖サプリメントのうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。またはこれに加えて、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、リン、オクタン脂肪酸、パルミチン脂肪酸、リノール脂肪酸、およびオレイン酸のうちの1種以上を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、この培地は、例えば、イスコフ修飾ダルベッコ培地((IMDM)、カタログ番号12440053としてThermoFisher Scientificより入手可能)に見られる量より10倍多い量のリンを含む。
特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、1種以上のオクタン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸、およびステロール(例えば、コレステロール)を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、0.9mg/kg〜90mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.2mg/kg〜20mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、および約0.1mg/kg〜10mg/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、約9mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約2mg/kgの濃度のパルミチン酸、約2mg/kgの濃度のリノール酸、約2mg/kgの濃度のオレイン酸、および約1mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、9.19mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、1.86mg/kgの濃度のパルミチン酸、約2.12mg/kgの濃度のリノール酸、約2.13mg/kgの濃度のオレイン酸、約1.01mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、9.19mg/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、1.86mg/kgの濃度のパルミチン酸、2.12mg/kgの濃度のリノール酸、約2.13mg/kgの濃度のオレイン酸、および1.01mg/kgの濃度のステロール(ここで、mg/kg=百万分率)を含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、6.4μmol/kg〜640μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度の1種以上のオクタン酸、0.7μmol/kg〜70μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のパルミチン酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のリノール酸、0.75μmol/kg〜75μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のオレイン酸、および0.25μmol/kg〜25μmol/kg(上限値および下限値を含む)の濃度のステロールを含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、約64μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.5μmol/kgの濃度のリノール酸、約7.5μmol/kgの濃度のオレイン酸、および約2.5μmol/kgの濃度のステロールを含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。
特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、約63.75μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7.27μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.57μmol/kgの濃度のリノール酸、約7.56μmol/kgの濃度のオレイン酸、約2.61μmol/kgの濃度のステロールを含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。特定の態様では、用語「栄養補給されたT細胞増殖組成物」または「T細胞増殖組成物」は、約63.75μmol/kgの濃度の1種以上のオクタン酸、約7.27μmol/kgの濃度のパルミチン酸、約7.57μmol/kgの濃度のリノール酸、7.56μmol/kgの濃度のオレイン酸、および2.61μmol/kgの濃度のステロールを含む培地と互いに言い換え可能である場合がある。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、これら方法は、修飾T細胞と、P13K−Akt−mTOR経路阻害剤を接触させることを含む。1種以上のP13K経路成分阻害剤を含む成長培地を用いた手順に関する方法の任意の工程で本開示の修飾T細胞(本開示の修飾幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCMを含む)をインキュベート、培養、成長、保存、または混合してもよい。P13K経路成分阻害剤としては、これらに限定されないが、例えば、TWS119(GSK 3B阻害剤XIIとしても知られている。化学式C18H14N4O2を持つCAS No.601514-19-6)などのGSK3β阻害剤が挙げられる。P13K経路成分阻害剤としては、これらに限定されないが、例えば、bb007(BLUEBIRDBIO(登録商標))が挙げられる。さらに、P13K経路成分阻害剤としては、これらに限定されないが、例えば、アロステリックAkt阻害剤VIII(化合物番号10196499のAkti−1/2とも言う)、ATP競合阻害剤(タンパク質キナーゼB(Akt)のATP結合ポケットを標的するオルソステリック阻害剤)、イソキノリン−5−スルホンアミド(H−8、H−89、およびNL−71−101)、アゼパン誘導体((−)−バラノール由来の一連の構造)、アミノフラザン(GSK690693)、複素環(7−アザインドール、6−フェニルプリン誘導体、ピロロ[2、3−d]ピリミジン誘導体、CCT128930、3−アミノピロリジン、アニリノトリアゾール誘導体、スピロインドリン誘導体、AZD5363、イパタセルチブ(GDC−0068、RG7440)、A−674563、およびA−443654)、フェニルピラゾール誘導体(AT7867およびAT13148)、チオフェンカルボキサミド誘導体(アフレセルチブ(GSK2110183)、2−ピリミジル−5−アミドチオフェン誘導体(DC120)、ウプロセルチブ(GSK2141795))、アロステリック阻害剤(オルソステリック阻害剤より優れており、特異性が高く、副作用と毒性が少ない)、2、3−ジフェニルキノキサリン類縁体(2、3−ジフェニルキノキサリン誘導体、トリアゾロ[3、4−f][1、6]ナフチリジン−3(2H)−オン誘導体(MK−2206))、アルキルリン脂質(エデルフォシン(1−O−オクタデシル−2−O−メチル−rac−グリセロ−3−ホスホコリン、ET−18−OCH3)イルモフォシン(BM41.440)、ミルテフォシン(ヘキサデシルホスホコリン、HePC)、ペリフォシン(D−21266)、エルシルホスホコリン(ErPC)、エルフォシン(ErPC3、エルシルホスホホモコリン)、インドール−3−カルビノール類縁体(インドール−3−カルビノール、3−クロロアセチルインドール、ジインドリルメタン、6−メトキシ−5、7−ジヒドロインドロ[2、3−b]カルバゾール−2、10−ジカルボン酸ジエチル(SR13668)、OSU−A9)、スルホンアミド誘導体(PH−316およびPHT−427)、チオ尿素誘導体(PIT−1、PIT−2、DM−PIT−1、N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)カルボニル]−N′−(3−ブロモフェニル)−チオ尿素)、プリン誘導体(トリシリビン(TCN、NSC154020)、ホモリン酸トリシリビン活性類縁体(TCN−P)、4−アミノ−ピリド[2、3−d]ピリミジン誘導体API−1、3−フェニル−3H−イミドアゾ[4、5−b]ピリジン誘導体、ARQ092)、BAY1125976、3−メチル−キサンチン、キノリン−4−カルボキサミドおよび2−[4−(シクロヘキサ−1、3−ジエン−1−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノール、3−オキソ−チルカル酸、3α−および3β−アセトキシ−チルカル酸、アセトキシ−チルカル酸、および不可逆性阻害剤(抗生物質、ラクトキノマイシン、フレノリシンB、カラフンギン、メデルマイシン、Boc−Phe−ビニルケトン、4−ヒドロキシノネナール(4−HNE)、1、6−ナフチリジノン誘導体、およびイミドアゾ−1、2−ピリジン誘導体)が挙げられる。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、これら方法は修飾T細胞と、T細胞エフェクター分化阻害剤を接触させることを含む。T細胞エフェクター分化阻害剤としては、これらに限定されないが、例えば、BET阻害剤(例えば、JQ1、チエノトリアゾロジアゼピン)および/またはタンパク質のBETファミリー(例えば、BRD2、BRD3、BRD4、およびBRDT)阻害剤が挙げられる。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、これら方法は、修飾T細胞と、核・細胞内アセチル−CoA低減剤とを接触させることを含む。核・細胞内アセチル−CoA低減剤としては、これらに限定されないが、2−ヒドロキシクエン酸塩(2−HC)、およびAcss1の発現増強剤が挙げられる。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、これら方法は、修飾T細胞と、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤を含む組成物とを接触させることを含む。実施形態によっては、HDAC阻害剤を含む組成物は、バルプロ酸、フェニル酪酸ナトリウム(NaPB)、またはこれらの組み合わせを含む、またはそれらからなる。実施形態によっては、HDAC阻害剤を含む組成物は、バルプロ酸を含む、またはそれからなる。実施形態によっては、HDAC阻害剤を含む組成物は、フェニル酪酸ナトリウム(NaPB)を含む、またはそれからなる。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、活性化サプリメントは、1種以上のサイトカインを含んでいてもよい。前記1種以上のサイトカインは、任意のサイトカインを含んでいてもよく、リンホカインが挙げられるが、これに限定されない。リンホカインとしては、これらに限定されないが、例えば、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−4(IL−4)、インターロイキン−5(IL−5)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−7(IL−7)、インターロイキン−15(IL−15)、インターロイキン−21(IL−21)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、およびインターフェロン−γ(INFγ)が挙げられる。前記1種以上のサイトカインは、IL−2を含んでいてもよい。
本開示の修飾T細胞(例えば、幹細胞様T細胞、TSCM、および/またはTCM)を製造する方法の特定の実施形態では、活性化サプリメントは、1種以上の活性化因子複合体を含んでいてもよい。例示的で非限定的な活性化因子複合体は、CD3、CD28、およびCD2のうち1つ以上に結合する単量体抗体複合体、二量体抗体複合体、三量体抗体複合体、または四量体抗体複合体を含んでいてもよい。実施形態によっては、活性化サプリメントは、ヒト抗体、ヒト化抗体、組み換え抗体、またはキメラ抗体を含む活性化因子複合体を含む、またはそれらからなる。実施形態によっては、活性化サプリメントは、CD3およびCD28に結合する活性化因子複合体を含む、またはそれらからなる。実施形態によっては、活性化サプリメントは、CD3、CD28、およびCD2に結合する活性化因子複合体を含む、またはそれらからなる。
ナチュラルキラー(NK)細胞
特定の態様では、本開示の修飾免疫細胞または免疫前駆体細胞はナチュラルキラー(NK)細胞である。特定の態様では、NK細胞は、リンパ前駆細胞から分化した細胞毒性リンパ球である。
本開示の修飾NK細胞は、修飾造血幹細胞・前駆細胞(HSPC)または修飾HSC由来のものであってもよい。
特定の態様では、活性化されていないNK細胞はCD3枯渇白血球分離(leukapheresis)(CD14/CD19/CD56+細胞を含む)に由来する。
特定の態様では、Lonza 4D nucleofectorまたはBTX ECM 830(500V、パルス長さ:700usec、電極の間隔:0.2mm、1パルス)を用いてNK細胞を電気穿孔する。すべてのLonza 4D nucleofectorプログラムは、本開示の方法の範囲内で想起される。
特定の態様では、キュベットにて100μLのP3緩衝液中で5×10E6細胞を電気穿孔法により電気穿孔した。しかしながら、この体積あたりの細胞比率は、市販の製造方法で測定可能である。
特定の態様では、NK細胞は、さらなる細胞株と共培養することで刺激された。特定の態様では、このさらなる細胞株は、人工抗原提示細胞(aAPC)を含む。特定の態様では、刺激は、電気穿孔後の1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、または7日目に行う。特定の態様では、刺激は電気穿孔後の2日目に行う。
特定の態様では、NK細胞はCD56を発現する。
B細胞
特定の態様では、本開示の修飾免疫細胞または免疫前駆体細胞はB細胞である。B細胞は、細胞表面にB細胞受容体を発現するリンパ球の一種である。B細胞受容体は、特定の抗原に結合する。
本開示の修飾B細胞は、修飾造血幹細胞・前駆細胞(HSPC)または修飾HSCに由来するものであってもよい。
特定の態様では、HSPC本開示の方法を用いて修飾されており、ヒトIL−3、Flt3L、TPO、SCF、およびG−CSFの存在下で少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間B細胞分化のため予備刺激される。特定の態様では、HSPCは本開示の方法を用いて修飾されて、ヒトIL−3、Flt3L、TPO、SCF、およびG−CSFの存在下で5日間B細胞分化のため予備刺激される。
特定の態様では、予備刺激の前に、修飾HSPC細胞を支持細胞層に移して、2週間に一度供給すると共に、修飾HSPC細胞を週1回新鮮な支持細胞層に移す。特定の態様では、支持細胞はMS−5支持細胞である。
特定の態様では、修飾HSPC細胞は、MS−5支持細胞と共に少なくとも7、14、21、28、30、33、35、42、または48日間培養される。特定の態様では、修飾HSPC細胞は、MS−5支持細胞と共に33日間培養される。
細胞修飾の方法
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、送達または導入工程時に緩衝液または他の培地1ミリリットルあたり250×106個の一次ヒトT細胞を測定可能量で含む。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、電気穿孔法またはヌクレオフェクションによって細胞に送達かまたは導入される。実施形態によっては、送達または導入工程は、電気穿孔法またはヌクレオフェクションを含む。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、電気穿孔法またはヌクレオフェクション以外の方法で細胞に送達または導入される。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、局所送達、吸着、吸収、電気穿孔法、スピンフェクション、共培養、形質移入、機械的送達、超音波送達、振動送達、マグネトフェクション、またはナノ粒子媒介送達のうちの1種以上によって送達または導入される。実施形態によっては、送達または導入工程は、局所送達、吸着、吸収、電気穿孔法、スピンフェクション、共培養、形質移入、機械的送達、超音波送達、振動送達、マグネトフェクション、またはナノ粒子媒介送達のうちの1種以上を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、リポソームによる形質移入、リン酸カルシウムによる形質移入、FuGENE(登録商標)による形質移入、およびデンドリマー媒介形質移入により送達または導入される。実施形態によっては、送達または導入工程は、リポソームによる形質移入、リン酸カルシウムによる形質移入、FuGENEによる形質移入、およびデンドリマー媒介形質移入のうちの1種以上を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物は、機械的形質移入によって送達または導入され、機械的形質移入は細胞圧縮(cell squeezing)、細胞照射(cell bombardment)、または遺伝子銃技術を含む。実施形態によっては、送達または導入工程は、細胞圧縮、細胞照射、または遺伝子銃技術を含む1種以上の機械的形質移入を含む。
本開示の実施形態の方法によっては、組成物はリポソーム送達、ミセルによる送達、およびポリメロソームによる送達を含むナノ粒子媒介形質移入によって送達または導入される。実施形態によっては、送達または導入工程は、リポソーム送達、ミセルによる送達、およびポリメロソームによる送達のうちの1種以上を含む。
送達の非転移法
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、本開示の修飾細胞は、ある配列を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することにより作製されてもよい。導入工程は、非転移送達系を介した配列および/または遺伝子編集組成物の送達を含んでいてもよい。導入工程は、生体外、生体内、実験器具内、または原位置で行われてもよい。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、局所送達、吸着、吸収、電気穿孔法、スピンフェクション、共培養、形質移入、機械的送達、超音波送達、振動送達、マグネトフェクション、およびナノ粒子媒介送達のうちの1種以上を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、核酸配列および/または遺伝子編集構築物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、リポソームによる形質移入、リン酸カルシウムによる形質移入、FuGENEによる形質移入、およびデンドリマー媒介形質移入を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、機械的形質移入により配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、細胞圧縮、細胞照射、または遺伝子銃技術を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、ナノ粒子媒介形質移入により配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、リポソーム、ミセル、重合体、およびポリメロソームのうちの1種以上を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、非ウイルスベクターを含む。実施形態によっては、非ウイルスベクターは、配列および/または遺伝子編集組成物を含む。実施形態によっては、非ウイルスベクターは、プラスミドDNA、線状二本鎖DNA(dsDNA)、線状一本鎖DNA(ssDNA)、DoggyBone(登録商標)DNA、ナノプラスミド、ミニサークルDNA、一本鎖オリゴデオキシヌクレオチド(ssODN)、DDNAオリゴヌクレオチド、一本鎖mRNA(ssRNA)、および二本鎖mRNA(dsRNA)を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、ウイルスベクターを含む。実施形態によっては、ウイルスベクターは非組み込みおよび/または非染色体ベクターである。非組み込み非染色体ベクターとしては、これらに限定されないが、例えば、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、およびヘルペスウイルスが挙げられる。実施形態によっては、ウイルスベクターは組み込み染色体ベクターである。組み込み染色体ベクターとしては、これらに限定されないが、例えば、アデノ随伴ベクター(AAV)、レンチウイルス、およびγ−レトロウイルスが挙げられる。実施形態によっては、ウイルスベクターは、前記配列および/または前記遺伝子編集組成物を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、本開示のベクターの組み合わせを含む。非限定的な例としてのベクターの組み合わせは、ウイルスと非ウイルスベクター、複数の非ウイルスベクター、または複数のウイルスベクターが挙げられる。非限定的な例としてのベクターの組み合わせは、DNA由来ベクターとRNA由来ベクターの組み合わせ、非ウイルス発現ベクターとウイルス送達ベクターの組み合わせ、非ウイルス発現ベクターとナノ粒子送達ベクターの組み合わせ、2つの個別の非ウイルス発現ベクターの組み合わせ、非ウイルス発現ベクターと機械的または化学的形質移入法の組み合わせが挙げられる。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することにより、配列を安定して組み込む、配列を一時的に組み込む、部位に特異的に配列を組み込む、または偏って組み込む。実施形態によっては、前記配列は核酸配列である。実施形態によっては、核酸配列は導入遺伝子を含む。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することにより、配列を安定して組み込む。実施形態によっては、前記配列は核酸配列である。実施形態によっては、安定した染色体組み込みは、ランダム組み込み、部位特異的組み込み、または偏った組み込みであってもよい。実施形態によっては、部位特異的組み込みは、補助されていなくてもよく、補助されていてもよい。実施形態によっては、補助された部位特異的組み込みは、部位に向けられたヌクレアーゼと共送達される。実施形態によっては、部位に向けられたヌクレアーゼは、ゲノム組み込み部位の上流領域および下流領域に対して百分率相同性を含む5’および3’ヌクレオチド配列伸長を持つ導入遺伝子を含む。実施形態によっては、相同であるヌクレオチド伸長を持つ導入遺伝子により、相同組み換え、マイクロホモロジー媒介末端結合、または非相同末端結合によるゲノム組み込みが可能になる。実施形態によっては、部位特異的組み込みは、安全な待避部位で起こる。遺伝子的に安全な待避部位は、新たに挿入された遺伝要素が信頼性を伴って機能し(例えば、治療的に有効な発現量で発現する)、宿主有機体に危害を及ぼすような宿主ゲノムの有害な変化を生じないように新しい遺伝子材料の組み込みを収容することができる。潜在的なゲノム的に安全な待避部位は、これらに限定されないが、例えば、ヒトアルブミン遺伝子のイントロン配列、アデノ随伴ウイルス部位1(AAVS1)、染色体19でのAAVウイルス組み込み天然発生部位、ケモカイン(C−Cモチーフ)受容体5(CCR5)遺伝子、およびマウスRosa26座位のヒト相同分子種部位が挙げられる。
実施形態によっては、部位特異的導入遺伝子組み込みは、標的遺伝子の発現を阻害する部位で起こる。実施形態によっては、標的遺伝子の発現の阻害は、イントロン、エクソン、プロモーター、遺伝要素、転写促進因子、抑制因子、開始コドン、終止コドン、および応答要素の部位特異的組み込みにより起こる。実施形態によっては、部位特異的組み込みにより標的された標的遺伝子としては、これらに限定されないが、例えば、TRAC、TRAB、PDI、任意の免疫抑制遺伝子、および非自己拒絶に関与する遺伝子が挙げられる。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示の部位特異的導入遺伝子組み込みのHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、標的遺伝子の発現が高められるような部位で起こる。実施形態によっては、標的遺伝子の発現の増加は、イントロン、エクソン、プロモーター、遺伝要素、転写促進因子、抑制因子、開始コドン、終止コドン、および応答要素の部位特異的組み込みにより起こる。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、導入遺伝子の送達または組み込みを容易にするため、酵素を用いて宿主ゲノムで鎖切断を形成してもよい。実施形態によっては、酵素は、一本鎖切断を形成する。実施形態によっては、酵素は二本鎖切断を形成する。実施形態によっては、切断誘発酵素としては、これらに限定されないが、例えば、転位酵素、インテグラーゼ、エンドヌクレアーゼ、CRISPR−Cas9、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、Cas−CLOVER(登録商標)、およびCPF1が挙げられる。実施形態によっては、切断誘発酵素は、ガイドRNA(gRNA)を持つ核タンパク質複合体として、タンパク質としてDNAにコードされた、またはmRNAにコードされた細胞に送達されてもよい。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、部位特異的導入遺伝子組み込みはベクター媒介組み込み部位バイアスにより制御される。実施形態によっては、ベクター媒介組み込み部位バイアスは、選択したレンチウイルスベクターによって制御される。実施形態によっては、ベクター媒介組み込み部位バイアスは、選択したγ−レトロウイルスベクターによって制御される。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、部位特異的導入遺伝子組み込み部位は不安定な染色体挿入である。実施形態によっては、組み込まれた導入遺伝子は発現抑制、除去、切除、またはさらに修飾されてもよい。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、ゲノム修飾は導入遺伝子の不安定な組み込みを含む。実施形態によっては、この不安定な組み込みは、一過性の非染色体組み込み、半安定非染色体組み込み、半持続性非染色体挿入、または不安定な染色体挿入であってもよい。実施形態によっては、一過性の非染色体挿入は、染色体外または細胞内で起こってもよい。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、導入遺伝子の一過性の非染色体挿入は染色体に組み込まれず、修飾された遺伝子材料は細胞分裂時に複製されない。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、ゲノム修飾は導入遺伝子の半安定または持続性非染色体組み込みを含む。実施形態によっては、DNAベクターは、エピソームとして非ウイルスベクターの保持のために核マトリックスタンパク質に結合する足場/マトリックス結合領域(S−MAR)モジュールをコードして、分裂細胞の核での自己複製を可能にする。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、ゲノム修飾は導入遺伝子の不安定な染色体組み込みである。実施形態によっては、組み込まれた導入遺伝子は、発現抑制、除去、切除、またはさらに修飾されてもよい。
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入する際に、導入遺伝子挿入によるゲノムの修飾は、相同組み換え(HR)、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)、非相同末端結合(NHEJ)、トランスポザーゼ酵素媒介修飾、インテグラーゼ酵素媒介修飾、エンドヌクレアーゼ酵素媒介修飾、または組み換え酵素媒介修飾による宿主細胞に向けられた二本鎖切断修復(相同性修復)を介して起こってもよい。実施形態によっては、導入遺伝子挿入によるゲノムの修飾は、CRISPR−Cas9、TALEN、ZFN、Cas−CLOVER、およびcpf1を介して起こってもよい。
ナノ粒子の送達
本開示の組成物および方法の実施形態によっては、配列および/または遺伝子編集組成物を本開示のHSC、HSC子孫細胞、免疫細胞、または免疫前駆体細胞に導入することは、ナノ粒子ベクターを含む。ナノ粒子ベクターは、本開示の組成物を封入してもよい。これに代えて、またはこれに加えて、ナノ粒子ベクターの表面は、本開示の組成物を含んでいてもよい。実施形態によっては、前記表面は内表面である。実施形態によっては、前記表面は外表面である。実施形態によっては、前記表面は、その内側または外側に組み込まれた本開示の組成物を含む。
本開示のナノ粒子ベクターの非限定的な例としては、親水性ブロック、疎水性ブロック、および電荷を帯びたブロックのうちの1つ以上を含んでいてもよい。実施形態によっては、親水性ブロックはポリエチレンオキシド(PEO)であってもよく、電荷を帯びたブロックはポリ(L−ヒスチジン)であってもよい。
本開示は、二ブロックおよび三ブロック共重合体を含むナノ粒子ベクターを提供する。例示的な二ブロック共重合体は、親水性ブロック、疎水性ブロック、および電荷を帯びたブロックのうちの1つ以上を含んでいてもよい。実施形態によっては、親水性ブロックはポリエチレンオキシド(PEO)であってもよく、電荷を帯びたブロックはポリ(L−ヒスチジン)であってもよい。例示的な三ブロック共重合体は、親水性ブロック、疎水性ブロック、および電荷を帯びたブロックのうちの1つ以上を含んでいてもよい。実施形態によっては、親水性ブロックはポリエチレンオキシド(PEO)であってもよく、電荷を帯びたブロックはポリ(L−ヒスチジン)であってもよい。
様々な実施形態で用いてもよい例示的な三ブロック共重合体は、PEO−b−PLA−b−PHISであり、設計により各ブロックの繰り返し単位の数を変えられる。
ポリヒスチジン(すなわちポリ(L−ヒスチジン))は、不飽和窒素の孤立電子対を提供するイミダゾール環のためにpH感受性重合体である。すなわち、ポリヒスチジンはプロトン化/脱プロトン化により酸・塩基両方の性質を持つ。様々な実施形態により、例えば、ポリヒスチジン系ミセルと複合体を形成した遺伝子編集組成物を含む本開示の組成物の細胞内送達が可能である。
本実施形態の三ブロック共重合体をミセルにするための中間生成物として用いてもよい二ブロック共重合体は、様々な疎水性脂肪族ポリ無水物、ポリ核酸、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリペプチド、ポリホスファゼン、および多糖類と結合した親水性生体適合性ポリエチレンオキシド(PEO)(PEGと化学的に同義)を含んでいてもよい。多糖類としては、これらに限定されないが、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PLGA)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ(ε−カプロラクトン)(PCL)、およびポリ(カルボン酸トリメチレン)(PTMC)が挙げられる。
100%PEG化された表面からなる重合体ミセルは、実験器具内での化学的安定性が向上し、生体内での生体利用性が高められ、血液循環半減期が長くなっている。例えば、重合体ミセルの膜部分を構成する脂肪族ポリエステルは、人体などの生理学的条件でそのエステル結合が加水分解されることで分解される。この生分解性により、脂肪族ポリエステルは、薬物送達装置の埋め込み可能な生体材料、生体吸収性縫合、密着性障壁、および組織工学による損傷修復用足場としての使用に関して大きな注目を集めている。
特定の理論に束縛されるわけではないが、様々な実施形態の三ブロック共重合体によって形成されるミセルでは、疎水性ブロックが凝集してコアを形成し、それを取り囲む層を1つ以上形成するように親水性ブロックとポリヒスチジンブロックが両端に残ると思われる。
足場タンパク質
本開示のタンパク質足場は、フィブロネクチンIII型(FN3)繰り返しタンパク質、コード核酸かまたは相補核酸、ベクター、宿主細胞、組成物、組み合わせ、配合物、それらを作製および使用する装置および方法に由来していてもよい。好ましい一態様では、タンパク質足場は、ヒトのテネイシン−C(以後、「テネイシン」)に由来する複数のFN3ドメインの共通配列から構成される。さらに好ましい一態様では、本開示のタンパク質足場は、15個のFN3ドメインの共通配列である。本開示のタンパク質足場は、様々な分子、例えば、細胞標的タンパク質と結合するように設計されていてもよい。好ましい一態様では、本開示のタンパク質足場は、野生型の抗原決定基および/またはリガンドかまたは抗原の変異体に結合するように設計されていてもよい。
本開示のタンパク質足場は、さらなる分子または部位、例えば、抗体のFc領域、アルブミン結合ドメイン、または半減期に影響を及ぼす他の部位を含んでいてもよい。さらなる実施形態では、本開示のタンパク質足場は、タンパク質足場をコードしていてもよい核酸分子に結合していてもよい。
本開示は、宿主細胞において複数のFN3ドメインの共通配列に基づいて少なくとも1種のタンパク質足場を発現させる少なくとも1つの方法を提供する。前記方法は、少なくとも1種のタンパク質足場が検出可能かつ/または回収可能な量で発現する条件で本明細書で記載するように宿主細胞を培養することを含む。
本開示は、(a)本明細書で記載するような複数のFN3ドメインの共通配列および/またはコード核酸に基づくタンパク質足場、および(b)好適かつ/また医薬的に許容可能な担体または希釈剤を含む少なくとも1つの組成物を提供する。
本開示は、フィブロネクチンIII型(FN3)繰り返しタンパク質、好ましくは複数のFN3ドメインの共通配列、より好ましくはヒトテネイシン由来の複数のFN3ドメインの共通配列に基づくタンパク質足場のライブラリーを生成する方法を提供する。ライブラリーは、足場の部分(例えば、ループ領域)の特定の位置で(変異により)アミノ酸または分子中のアミノ酸の数を変化させることで、足場を連続生成することにより形成される。ライブラリーは、単一のループのアミノ酸組成物を変化させる、複数のループまたは足場分子のさらなる位置のアミノ酸組成物を同時に変化させることで生成されてもよい。従って、変化させたループは、長くなっても短くなってもよい。このようなライブラリーは、各位置に可能なすべてのアミノ酸を含むか、またはアミノ酸の設計された下位集合を含むように生成されてもよい。ライブラリーの構成要素は、実験器具内かまたはCIS提示法(DNA提示法、RNA提示法、リボソーム提示法など)、酵母菌提示法、細菌提示法、およびファージ提示法など、提示によるスクリーニングに用いてもよい。
本開示のタンパク質足場は、還元条件での安定性や高濃度での溶解性など、生物物理特性が高められており、原核系(例えば、大腸菌)、真核系(例えば、酵母菌)、および実験器具内での転写/翻訳系(例えば、ウサギ網状赤血球溶解系)で発現して折りたたまれていてもよい。
本開示は、特定の標的と検出用結着剤で本発明の足場ライブラリーをパニングすることで、その標的に結合する足場分子を生成する方法を提供する。他の関連する側面では、本開示は、例えば、特定の親和性を持つ標的タンパク質に結合することができるなど、所望の活性を持つ親和性成熟タンパク質足場を生成するのに用いてもよいスクリーニング方法を含む。親和性成熟は、変異生成とファージ提示法または実験器具内提示法など、系を用いた選択を繰り返すことで達成されてもよい。この過程での変異生成は、特定の足場残基に対する部位特異的変異、間違いが発生しやすいPCRによるランダム変異生成、DNAシャッフリング、および/またはこれらの技術の組み合わせの結果である場合がある。
本開示は、フィブロネクチンIII型(FN3)繰り返しタンパク質の共通配列に基づく単離された組み換えおよび/または合成タンパク質足場を提供する。このようなタンパク質足場としては、これらに限定されないが、哺乳類由来の足場、および共通FN3配列に基づいて少なくとも1種のポリヌクレオチドをコードするタンパク質足場を含む組成物およびコード核酸分子が挙げられる。本開示は、これらに限定されないが、そのような核酸およびタンパク質足場を作製および使用する方法(診断および治療組成物、方法、および装置を含む)をさらに含む。
本開示のタンパク質足場の従来の治療法に対する利点は、局所投与、経口投与、または血液脳関門を通過する能力、大腸菌の中で発現することで、哺乳類細胞で発現して複数の標的または同じ標的の複数の抗原決定基に結合する二重特異性すなわちタンデム分子に遺伝子操作する哺乳類細胞の発現能力に対する資源の関数としてタンパク質の発現量を増やす能力、薬物、重合体、およびプローブと結合する能力、高濃度に処方される能力、かつこのような分子が病気の組織および腫瘍に有効に貫通する能力である。
また、前記タンパク質足場は、抗体の可変領域を模倣する折りたたみに関連した抗体の特性の多くを持つ。この指向性により、FN3ループを抗体相補性決定領域(CDR)と同様に露出させることができる。前記タンパク質足場は、もちろん、細胞標的に結合することができ、ループを変化させる、例えば、親和性成熟させて特定の結合または関連する特性を向上させることができる。
本開示のタンパク質足場の6つのループのうちの3つは、形態的に抗体の相補性決定領域(CDR1−3)、すなわち抗原結合領域に対応し、残りの3つのループは抗体CDRと同様に表面に露出している。これらのループは、共通配列の残基13−16、22−28、38−43、51−54、60−64、および75−81に、またはその周辺に広がっている。好ましくは、残基22−28、51−54、および75−81のループ領域かまたはその周辺のループ領域は、結合特異性と親和性について変更されている。これらループ領域の1つ以上は、他のループ領域および/または主鎖部分としてその配列を維持する他の鎖と無作為化されてライブラリーに追加されて、特定のタンパク質標的に対して高い親和性を持つライブラリーから強力な結着剤を選択してもよい。ループ領域の1つ以上は、タンパク質と抗体CDRが相互作用するように標的タンパク質と相互作用することができる。
抗原/リガンド認識領域配列の送達
本開示は、本開示の結合する抗原および/またはリガンドに対して抗原/リガンド認識領域(ARR/LRR)配列のライブラリーを生成する方法を提供する。ライブラリーは、ARR/LRRの特定の位置で(変異により)アミノ酸または配列中のアミノ酸の数を変化させることで、ARR/LRR配列を連続生成することにより形成される。実施形態によっては、このARR/LRRは、本開示のタンパク質足場、抗体模倣物、センチリン、一本鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、VHH、およびVHのうちの1種以上を含む。実施形態によっては、ライブラリーは、(変異により)抗体、scFv、VHH、またはVHの特定の位置(例えば、可変領域の1種以上の相補性決定領域(CDR)および/またはフレームワーク領域)でアミノ酸または配列中のアミノ酸の数を変化させることで、ARR/LRR配列の連続生成より形成される。
ライブラリーは、単一のCDRのアミノ酸組成物を変化させる、または複数のCDRまたは抗体、scFv、VHH、またはVHのさらなる位置(例えば、可変領域のフレームワーク配列)のアミノ酸生成物を同時に変化させることによって生成してもよい。従って、変化させた可変領域のCDRおよび/またはフレームワーク配列は、長くなっても短くなってもよい。
ライブラリーは、足場タンパク質すなわちセンチリンのループのアミノ酸組成物を変化させて生成してもよい。従って、変化させたループ配列は長くなっても短くなってもよい。
ライブラリーは、抗体模倣物の抗原/リガンド結合領域または特異性決定領域のアミノ酸組成物を変化させて生成してもよい。
このようなライブラリーは、各位置に可能なすべてのアミノ酸を含むか、またはアミノ酸の設計された下位集合を含むように生成されてもよい。ライブラリーの構成要素は、実験器具内かまたはCIS提示法(DNA提示法、RNA提示法、リボソーム提示法など)、酵母菌提示法、細菌提示法、およびファージ提示法など、提示によるスクリーニングに用いてもよい。
本開示のARR/LRRは、還元条件での安定性や高濃度での溶解性など、生物物理特性が高められており、原核系(例えば、大腸菌)、真核系(例えば、酵母菌)、および実験器具内での転写/翻訳系(例えば、ウサギ網状赤血球溶解系)で発現して折りたたまれていてもよい。
本開示は、特定の標的と検出用結着剤で本発明のライブラリーをパニングすることで、その特定の標的に結合するARR/LRRまたはその一部を生成する方法を提供する。他の関連する側面では、本開示は、例えば、特定の親和性を持つ標的タンパク質に結合することができるなど、所望の活性を持つ親和性成熟ARR/LRRを生成するのに用いてもよいスクリーニング方法を含む。親和性成熟は、変異生成とファージ提示法または実験器具内提示法など、系を用いた選択を繰り返すことで達成されてもよい。この過程での変異生成は、特定のタンパク質残基に対する部位特異的変異、間違いが発生しやすいPCRによるランダム変異生成、DNAシャッフリング、および/またはこれらの技術の組み合わせの結果である場合がある。
本開示は、少なくとも1種のVHHを含む単離された組み換えおよび/または合成タンパク質足場を提供する。本開示は、これらに限定されないが、そのような核酸およびタンパク質足場を作製および使用する方法(診断および治療組成物、方法、および装置を含む)をさらに含む。
本開示の組成物の従来の治療法に対する利点は、局所投与、経口投与、または血液脳関門を通過する能力、大腸菌の中で発現することで、哺乳類細胞で発現して複数の標的または同じ標的の複数の抗原決定基に結合する二重特異性すなわちタンデム分子に遺伝子操作する哺乳類細胞の発現能力に対する資源の関数としてタンパク質の発現量を増やす能力、薬物、重合体、およびプローブと結合する能力、高濃度に処方される能力、かつこのような分子が病気の組織および腫瘍に有効に貫通する能力である。
タンパク質の産生および生成
本開示のタンパク質は、当該分野でよく知られた細胞株、混合細胞株、不死化細胞、または不死化細胞のクロナール集団により任意で産生されてもよい。例えば、Ausubel, et al., ed., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, Inc., NY, N.Y. (1987-2001); Sambrook, et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Edition, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989); Harlow and Lane, Antibodies, a Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989); Colligan, et al., eds., Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons, Inc., NY (1994-2001); Colligan et al., Current Protocols in Protein Science, John Wiley & Sons, NY, N.Y., (1997-2001)を参照のこと。
タンパク質をコードするアミノ酸を変更、付加、および/または削除して免疫原性を低下させる、または結合、親和性、オンレート、オフレート、結合活性、特異性、半減期、安定性、溶解性、または当該分野で知られている任意の他の好適な特徴を低下、増強、または修正してもよい。
他の好ましい生物学的特性と共に、抗原またはリガンドに対する高い親和性を保持するようにタンパク質を修飾してもよい。この目標を達成するため、親配列および修飾配列の三次元モデルを用いて親配列と様々な概念的な修飾生成物の分析過程によりタンパク質を任意で調製してもよい。三次元モデルは一般に利用可能であり、当業者に知られている。選択された候補配列の起こりうる三次元高次構造を図示・表示して、可能性のある免疫原性を測定することができるコンピュータープログラムが利用可能である(例えば、Xencor社(カリフォルニア州モンロヴィア)のImmunofilterプログラム)。これらの表示を調べることにより、候補配列の機能における残基の想定される役割を分析する、すなわち、抗原に結合するタンパク質の能力に影響を及ぼす残基を分析することができる。このように、標的抗原/リガンドに対する親和性など、所望の特徴が得られるように親配列および基準配列から残基を選択して組み合わせてもよい。上記の手順に代えて、またはこれに加えて、他の好適な修飾方法を用いてもよい。
ARR/LRRのスクリーニング
類似のタンパク質またはその断片に対する特異的結合についてタンパク質ARR/LRRかまたはその任意の部分をスクリーニングすることは、ヌクレオチド(DNAまたはRNA提示)かまたはペプチド提示ライブラリー(例えば、実験器具内提示)を用いて簡便に行うことができる。この方法は、所望の機能または構造を持つ個々の構成要素についてペプチドの大きな集合をスクリーニングすることを含む。提示されたヌクレオチドまたはペプチド配列は長さが、3〜5000個かまたはそれ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸であってもよく、しばしば5〜100個のアミノ酸、および約8〜25個のアミノ酸である。ペプチドライブラリーを生成する直接化学合成法に加えて、いくつかの組み換えDNA法が記載されている。その1つは、バクテリオファージまたは細胞の表面でペプチド配列を提示することを含む。各バクテリオファージまたは細胞は、特定の提示ペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含む。そのような方法はPCT特許公開第91/17271号、第91/18980号、第91/19818号、第および93/08278号に記載されている。
ペプチドのライブラリーを生成する他のシステムは、実験器具内化学合成と組み換え方法の両方の側面を有する。PCT特許公開第92/05258号、第92/14843号、および第96/19256号を参照のこと。また、米国特許第5,658,754号および第5,643,768号を参照のこと。ペプチド提示ライブラリー、ベクター、およびスクリーニングキットはInvitrogen(カリフォルニア州カールスバッド)およびCambridge Antibody Technologies(英国ケンブリッジシャー)などの供給者から市販されている。例えば、米国特許第4,704,692号、第4,939,666号、第4,946,778号、第5,260,203号、第5,455,030号、第5,518,889号、第5,534,621号、第5,656,730号、第5,763,733号、第5,767,260号、第5856456号(Enzonに付与);第5,223,409号、第5,403,484号、第5,571,698号、第5,837,500号(Dyaxに付与)、第5,427,908号、第5,580,717号(Affymaxに付与);第5,885,793号(Cambridge Antibody Technologiesに付与);第5,750,373号(Genentechに付与)、第5,618,920号、第5,595,898号、第5,576,195号、第5,698,435号、第5,693,493号、第5,698,417号(Xoma, Colligan(上記参照);Ausubel(上記参照のこと);またはSambrook(上記参照のこと)に付与)を参照のこと。
本開示のタンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHのうちの1種以上を含む本開示のARR/LRRは、広範囲の親和性(KD)を持つヒトまたは他の哺乳類タンパク質に結合することができる。好ましい一態様では、少なくとも1種のARR/LRRは、例えば、これらに限定されないが0.1〜9.9(任意の範囲またはその範囲内の値)×10-8、10-9、10-10、10-11、10-12、10-13、10-14、10-15、または任意の範囲またはその範囲内の値など、約10-7M以下のKDという高い親和性を持つ標的タンパク質に任意で結合することができる。KDは、当業者によって実践されているように表面プラズモン共鳴またはKinexa法により決定される。好ましい一態様では、本開示の少なくとも1種のタンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHは、例えば、これらに限定されないが、0.1〜9.9(任意の範囲またはその範囲内の値)×10-8、10-9、10-10、10-11、10-12、10-13、10-14、10-15、または任意の範囲またはその範囲内の値など約10-7M以下のKDという高い親和性を持つ標的タンパク質に任意で結合することができる。KDは、当業者によって実践されているように表面プラズモン共鳴またはKinexa法により決定される。
本開示のタンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHの抗原/リガンドに対する親和性または結合活性は、任意の好適な方法を用いて実験で決定してもよい(例えば、Berzofsky, et al., “Antibody-Antigen Interactions,” In Fundamental Immunology, Paul, W. E., Ed., Raven Press: New York, N.Y. (1984); Kuby, Janis Immunology, W.H. Freeman and Company: New York, N.Y. (1992)、および本明細書で記載する方法を参照のこと)。特定のタンパク質と抗原/リガンドの相互作用の測定された親和性は、異なる条件(例えば、塩濃度、pH)で測定すれば変動する場合がある。従って、親和性および他の抗原結合パラメータ(例えば、KD、Kon、Koff)の測定は、タンパク質足場(例えば、VHH)と抗原の標準溶液および標準緩衝液(例えば、本明細書で記載する緩衝液)により行うのが好ましい。
どのタンパク質、抗体、および他の拮抗薬が標的タンパク質との結合で競合し、かつ/または抗原決定基領域を共有しているかを決定するため、本開示のタンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHを用いて競合アッセイを行ってもよい。これらのアッセイは、タンパク質表面の限定数の結合部位に対する拮抗薬またはリガンドの競合を評価するのに当業者にはよく知られている。タンパク質および/または抗体は、競合の前または後に固定かまたは不溶化されて、例えば、デカンテーション(タンパク質/抗体が予め不溶化されている場合)かまたは遠心分離(タンパク質/抗体が競合反応後に沈殿する場合)により標的タンパク質に結合した試料は未結合の試料から分離される。また、競合結合は、機能が標的タンパク質へのタンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHの結合の有無(例えば、タンパク質足場、抗体、scFv、センチリン、単一ドメイン抗体、VHH、またはVHが例えば、標識の酵素の活性を阻害かまたは促進するか否か)により変化するか否かにより決定されてもよい。当該分野で知られているようにELISAおよび他の機能アッセイを用いてもよい。
治療用タンパク質
本開示の特定の実施形態では、T細胞は修飾されて治療用タンパク質(分泌されたヒトタンパク質を含む)を発現する。任意の病気または障害の治療かまたは予防において、これらの分泌されたタンパク質を単剤治療または他の治療との組み合わせで用いてもよい。これらの分泌されたタンパク質を単剤治療で、または酵素補充および/または生物学的治療薬の投与に関する他の治療と組み合わせて用いてもよい。ヒト分泌タンパク質のデータベースはproteinatlas.org/search/protein_class:Predicted%20secreted%20proteinsで見られ、その全内容を参照により本明細書に組み込む。例示的なヒト治療用タンパク質は、これらに限定されないが、表1のヒトタンパク質に示されている。
細胞マーカーの発現
本開示の特定の実施形態では、T細胞は検出可能なマーカーまたは標識を発現するように修飾されている。実施形態によっては、これら検出可能なマーカーとしては蛍光タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。蛍光タンパク質の非限定的な例としては、TagBFP、mTagBFP2、Azurite、EBFP2、mKalama1、Sirius、Sapphire、T-Sapphire、ECFP、Cerulean、SCFP3A、mTurquoise、mTurquoise2、単量体Midorishi-Cyan、TagCFP、mTFP1、EGFP、Emerald、Superfolder GFP、単量体Azami Green、mUKG、mWasabi、Clover、mNeonGreen、EYFP、Citrine、Venus、SYFP2、TagYFP、単量体Kusabira Orange、mKok、mKO2、mOrange、mOrange2、mRaspberry、mCherry、mStrawberry、mTangerine、tdTomato、TagRFP、TagFRP-T、mApple、mRuby、mRuby2、mPlum、HcRed-Tandem、mKate2、mNeptune、NiRFP、TagRFP657、IFP1.4、mRFP、mKeima Red、LSS-mKate1、LSS-mKate2、mBeRFP、およびこれらのスペクトルがシフトした変異体が挙げられる。本開示の実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識はルシフェラーゼを含む。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識はヒトで発現するようにコドン最適化されている。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識は細胞内マーカーまたは標識である。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識は細胞内マーカーまたは標識である。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識は核マーカーまたは標識である。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識はミトコンドリアマーカーまたは標識である。実施形態によっては、前記検出可能なマーカーまたは標識は細胞表面マーカーである。実施形態によっては、特に、マーカーまたは標識が細胞表面マーカーである場合の実施形態では、前記マーカーまたは標識は細胞膜に結合されてもよい。本開示の組成物および方法によりマーカーを発現するように修飾された細胞を生体内、生体外、実験器具内、および原位置での標識細胞として用いてもよい。本開示の特定の実施形態では、誘発性プロモーターが標的された場合にプロモーターがマーカーまたは標識の発現を誘発するように、前記マーカーまたは標識は本開示の誘発性プロモーターの制御下にある。
誘発性プロモーター
本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列はNFKBプロモーターをコードする配列を含む。本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列は、インターフェロン(IFN)プロモーターをコードする配列またはインターロイキン−2プロモーターをコードする配列を含む。特定の態様では、インターフェロン(IFN)プロモーターはIFNγプロモーターである。本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、サイトカインまたはケモカインのプロモーターから単離されたか、またはそれに由来する。特定の態様では、サイトカインまたはケモカインは、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL10、IL12、IL13、IL17A/F、IL21、IL22、IL23、形質転換成長因子β(TGFβ)、コロニー刺激因子2(GM−CSF)、インターフェロンγ(IFNγ)、腫瘍壊死因子(TNFα)、LTα、パーフォリン、グランザイムC(Gzmc)、グランザイムB(Gzmb)、C−Cモチーフケモカインリガンド5(CCL5)、C−Cモチーフケモカインリガンド4(Ccl4)、C−Cモチーフケモカインリガンド3(Ccl3)、X−Cモチーフケモカインリガンド1(Xcl1)および、LIFインターロイキン6ファミリーサイトカイン(Lif)を含む。
本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、細胞分化、活性化、疲弊、および機能に関与する表面タンパク質を含む遺伝子のプロモーターから単離されたか、またはそれに由来する。特定の態様では、前記遺伝子はCD69、CD71、CTLA4、PD−1、TIGIT、LAG3、TIM−3、GITR、MHCII、COX−2、FASL、および4−1BBを含む。
本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、CD代謝および分化に関与する遺伝子のプロモーターから単離されたか、またはそれに由来する。本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、Nr4a1、Nr4a3、Tnfrsf9(4−1BB)、Sema7a、Zfp36l2、Gadd45b、Dusp5、Dusp6、およびNeto2のプロモーターから単離されたか、またはそれに由来する。
核酸分子
タンパク質足場をコードする本開示の核酸分子は、RNA(mRNA、hnRNA、tRNA、または任意の他の形態)、またはDNA(これらに限定されないが、クローニング、合成による産生、またはこれらの任意の組み合わせにより得られたcDNAおよびゲノムDNAを含む)の形態であってもよい。前記DNAは三本鎖、二本鎖、一本鎖、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。前記DNAまたはRNAの少なくとも1本の鎖のいずれかの部分は、コード鎖(センス鎖としても知られている)であってもよく、または非コード鎖(アンチセンス鎖としても知られている)であってもよい。
本開示の単離核酸分子は、任意で1種以上のイントロンを含む翻訳領域(ORF)を含む核酸分子を含んでいてもよい。前記イントロンは、これらに限定されないが、例えば、少なくとも1種のタンパク質足場の少なくとも1つの指定部分;標的タンパク質に結合するタンパク質足場またはループ領域のコード配列を含む核酸分子;および上記のものとは実質的に異なるヌクレオチド配列を含むが、遺伝暗号の縮重により本明細書で記載のタンパク質足場および/または当該分野で知られているタンパク質足場をコードする核酸分子が挙げられる。もちろん、遺伝暗号は当該分野でよく知られている。従って、本発明の特定のタンパク質足場をコードする縮重核酸変異体を生成することは当業者には自明である。例えば、Ausubel, et al.(上記を参照のこと)およびそのような核酸変異体が本発明に含まれる。
本明細書に示されるように、タンパク質足場をコードする核酸を含む本開示の核酸分子は、これらに限定されないが、タンパク質足場断片のアミノ酸配列それ自体;タンパク質足場全体またはその一部のコード配列;タンパク質足場、その断片または一部のコード配列と、上記さらなるコード配列(例えば、少なくとも1つのイントロン)を含む、または含まないさらなる配列(例えば、少なくとも1つのシグナル先導ペプチドまたは融合ペプチドのコード配列)とさらなる非コード配列(これらに限定されないが、例えば、5′および3′非コード配列(例えば、転写、mRNA処理(スプライシングおよびポリアデニル化シグナル(例えば、mRNAのリボソーム結合および安定性)を含む)での役割を果たす転写された非翻訳配列を含む);およびさらなるアミノ酸(例えば、さらなる機能を提供するアミノ酸)をコードするさらなるコード配列が挙げられる。従って、タンパク質足場をコードする配列をマーカー配列に融合させてもよい。前記マーカー配列は、例えば、タンパク質足場断片またはその一部を含む融合タンパク質足場の精製を容易にするペプチドをコードする配列である。
本明細書で記載のポリヌクレオチドに選択可能にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本開示は、本明細書で開示されるポリヌクレオチドに対して選択可能なハイブリダイゼーション条件でハイブリダイズする単離核酸を提供する。従って、本実施形態のポリヌクレオチドは、そのようなポリヌクレオチドを含む核酸の単離、検出、および/または定量に用いられてもよい。例えば、本発明のポリヌクレオチドは、預託ライブラリーで部分的かまたは完全な長さのクローンを同定、単離されるか増幅するのに用いられてもよい。実施形態によっては、これらポリヌクレオチドは、ヒトまたは哺乳類核酸ライブラリーから単離されたゲノムまたはcDNA配列、またはヒトまたは哺乳類核酸ライブラリーに由来するcDNAに相補なゲノムまたはcDNA配列である。
このcDNAライブラリーは、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%または90%、より好ましくは少なくとも95%完全な長さの配列を含むことが好ましい。cDNAライブラリーを正規化して、希少な配列の表示を増加させてもよい。排除するものではないが、典型的には、相補配列に対する配列同一性が低い配列には厳密さが低いかまたは中程度のハイブリダイゼーション条件が用いられる。同一性が高い配列には中程度および高い厳密さの条件を任意で用いてもよい。厳密さの低い条件により、約70%の配列同一性を持つ配列の選択可能なハイブリダイゼーションが可能であり、これを用いてオルソロガス配列またはパラロガス配列を同定してもよい。
任意で、本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記載のポリヌクレオチドによりコードされたタンパク質足場の少なくとも一部をコードする。本発明のポリヌクレオチドは、本発明のタンパク質足場をコードするポリヌクレオチドに対して選択可能なハイブリダイゼーションに用いてもよい核酸配列を含む。例えば、Ausubel(上記を参照のこと)、Colligan(上記を参照のこと)を参照のこと。これらはその全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
核酸の構築
当該分野でよく知られた(a)組み換え法、(b)合成技術、(c)精製技術、および/または(d)これらの組み合わせを用いて本開示の単離核酸を作製してもよい。
これらの核酸は、便利さのため、本発明のポリヌクレオチドに加えて複数の配列を含んでいてもよい。例えば、1つ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含む多クローニング部位を核酸に挿入して、ポリヌクレオチドの単離を促進してもよい。また、複数の翻訳可能配列を挿入して、本開示の翻訳されたポリヌクレオチドの単離を促進してもよい。例えば、ヘキサヒスチジンマーカー配列は、本開示のタンパク質を精製するのに便利な手段を提供する。前記コード配列を除く本開示の核酸は、本開示のポリヌクレオチドのクローニングおよび/または発現のためのベクター、アダプター、またはリンカーであってもよい。
このようなクローニング配列および/または発現配列にさらなる配列を付加して、クローニングおよび/または発現でのそれらの機能を最適にする、ポリヌクレオチドの単離を促進する、またはポリヌクレオチドの細胞への導入を向上させてもよい。クローニングベクター、発現ベクター、アダプター、およびリンカーの使用は、当該分野でよく知られている(例えば、Ausubel(上記を参照のこと)またはSambrook(上記を参照のこと)を参照のこと)。
核酸を構築する組み換え法
当業者に知られている任意の数のクローニング法を用いて、生物学的源から本開示の単離核酸組成物(例えば、RNA、cDNA、ゲノムDNA、またはこれらの任意の組み合わせ)を得てもよい。実施形態によっては、厳密な条件で本発明のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドプローブを用いて、cDNAライブラリーまたはゲノムDNAライブラリーの所望の配列を同定してもよい。RNAの単離とcDNAライブラリーおよびゲノムライブラリーの構築は、当業者にはよく知られている(例えば、Ausubel(上記を参照のこと)またはSambrook(上記を参照のこと)を参照のこと)。
核酸のスクリーニングおよび単離法
本開示のポリヌクレオチドの配列に基づくプローブを用いてcDNAライブラリーおよびゲノムライブラリーをスクリーニングしてもよい。プローブを用いて、ゲノムDNA配列またはcDNA配列とハイブリダイズして、同じまたは異なる生物の相同遺伝子を単離してもよい。当業者には自明であるように、ハイブリダイゼーションの様々な厳密さをアッセイに用いてもよく、ハイブリダイゼーション培地または洗浄培地の何れかが厳密であってもよい。ハイブリダイゼーションの条件が厳密になるほど、そのプローブと二本鎖を形成する標的との相補性の度合いが高くなる。厳密さは、温度、イオン強度、pH、および部分的変性溶媒(例えば、ホルムアミド)の存在のうちの1つ以上により制御してもよい。例えば、ハイブリダイゼーションの厳密さは、例えば、ホルムアミドの濃度を0%〜50%の範囲で操作するなど、反応溶液の極性を変化させることで簡便に変化させられる。検出可能な結合に必要な相補性(配列同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション培地および/または洗浄培地の厳密さによって変化する。相補性の程度は、100%、70〜100%、またはこの範囲の任意の範囲かまたは値であることが最適である。ただし、自明であるが、プローブとプライマーにおける少数の配列多様性はハイブリダイゼーション培地および/または洗浄培地の厳密さを低くすることで補償されてもよい。
RNAまたはDNAの増幅法は、当該分野で知られており、必要以上の実験をせずに本明細書に示す教示およびガイダンスに基づき本開示により用いられてもよい。
既知のDNAまたはRNA増幅法は、これらに限定されないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および関連する増幅過程(例えば、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、第4,800,159号、第4,965,188号(Mullis, et al.に付与);第4,795,699号および第4,921,794号(Tabor, et alに付与);第5,142,033号(Innisに付与);第5,122,464号(Wilson, et al.に付与);第5,091,310号(Innisに付与);第5,066,584号(Gyllensten, et alに付与);第4,889,818号(Gelfand, et alに付与);第4,994,370号(Silver, et alに付与);第4,766,067号(Biswasに付与);第4,656,134号(Ringoldに付与)を参照のこと)および二本鎖DNA合成の鋳型として標的配列に対するアンチセンスRNAを用いたRNA媒介増幅(米国特許第5,130,238号(Malek, et alに付与、商品名NASBA))が挙げられる。これらは参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる。(例えば、Ausubel(上記を参照のこと)またはSambrook(上記を参照のこと)を参照のこと)。
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を用いて、本開示のポリヌクレオチドの配列と、ゲノムDNAライブラリーまたはcDNAライブラリーから直接得た関連する遺伝子の配列を増幅してもよい。また、PCRおよび他の実験器具内増幅法は、発現させるタンパク質をコードする核酸配列をクローニングする、または試料中で所望のmRNAの存在を検出するため、核酸の配列決定のため、または他の目的でプローブとして用いる核酸を作製するのに有用な場合がある。実験器具内増幅法により当業者を導くのに十分な技術の例はBerger(上記を参照のこと)、Sambrook(上記を参照のこと)、およびAusubel(上記を参照のこと)、Mullis, et al.の米国特許第4,683,202号(1987);およびInnis, et al.のPCR Protocols A Guide to Methods and Applications, Eds., Academic Press Inc., San Diego, Calif. (1990)に見られる。ゲノムPCR増幅の市販キットが当該分野で知られている。例えば、Advantage-GC Genomic PCRキット(Clontech)を参照のこと。また、例えば、T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を用いて長いPCR生成物の収率を向上させてもよい。
核酸を構築する合成方法
また、本開示の単離核酸を周知の方法による直接化学合成によって作製してもよい(例えば、Ausubel, et al.(上記を参照のこと)を参照のこと)。化学合成は、一般に一本鎖オリゴヌクレオチドを作製する。この一本鎖オリゴヌクレオチドを相補配列とのハイブリダイゼーションにより、または鋳型として一本鎖を用いてDNAポリメラーゼとの重合により二本鎖DNAに変換することができる。当業者には自明であるが、DNAの化学合成は、約100塩基またはそれ以上の長さの配列に限定される場合があり、それより長い配列は短い配列のライゲーションで得てもよい。
組み換え発現カセット
本開示は、さらに、本開示の核酸を含む組み換え発現カセットを提供する。本開示の核酸配列、例えば、本開示のタンパク質足場をコードするcDNA配列またはゲノム配列を用いて、少なくとも1つの所望の宿主細胞に導入することができる組み換え発現カセットを構築してもよい。組み換え発現カセットは、典型的には、転写開始調節配列に操作により結合する本開示のポリヌクレオチドを含む。この転写開始調節配列は、意図した宿主細胞でのポリヌクレオチドの転写を導く。異種プロモーターおよび同種(すなわち、内因性)プロモーターの両方を用いて、本開示の核酸の発現を導いてもよい。
実施形態によっては、本開示のポリヌクレオチドの発現を上方調節または下方調節するようにプロモーター、転写促進因子、または他の要素として働く単離核酸を本開示のポリヌクレオチドの非異種性形態の適切な位置(イントロンの上流、下流、またはその中に)に導入してもよい。例えば、生体内または実験器具内で内因性プロモーターを変異、欠失、および/または置換により変更してもよい。
ベクターおよび宿主細胞
本開示はまた、本開示の単離核酸分子を含むベクター、組み換えベクターで遺伝的に操作された宿主細胞、および当該分野で知られている組み換え技術による少なくとも1種のタンパク質足場の生成に関する。例えば、Sambrook, et al.(上記を参照のこと)、Ausubel, et al.(上記を参照のこと)を参照のこと。これらは参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる。
例えば、PB−EF1aベクターを用いてもよい。前記ベクターは、以下のヌクレオチド配列を含む:
(配列番号17073)。
これらのポリヌクレオチドは、宿主で増殖させるため、選択可能マーカーを含むベクターに結合させてもよい。一般に、リン酸カルシウム沈殿物などの沈殿物、または電荷を帯びた脂質との複合体にプラスミドまたはナノプラスミドベクターを導入する。ベクターがウイルスである場合、適切な梱包細胞株を用いて実験器具内に詰め込み、宿主細胞に形質導入してもよい。
DNA挿入物は、操作により適切なプロモーターに結合される。発現構築物は、さらに、転写開始部位、転写終始部位を含み、転写領域には翻訳のためのリボソーム結合部位を含む。これらの構築物によって発現された成熟転写物のコード部分は、先頭に翻訳開始コドン、および翻訳されるmRNAの終わりに適切に配置された終始コドン(例えば、UAA、UGA、またはUAG)を含むことが好ましい。哺乳類細胞または真核細胞の発現のためにはUAAおよびUAGが好ましい。
発現ベクターは、少なくとも1種の選択可能マーカーを含むことが好ましいが必須ではない。そのようなマーカーとしては、これらに限定されないが、例えば、アンピシリン、ゼオシン(Sh bla遺伝子)、ピューロマイシン(pac遺伝子)、ハイグロマイシンB(hygB遺伝子)、G418/ジェネティシン(neo遺伝子)、ミコフェノール酸、またはグルタミン合成酵素(GS、米国特許第5,122,464号;第5,770,359号;第5,827,739号)、ブラストサイジン(bsd遺伝子)、真核細胞培養物に対する耐性遺伝子、ンピシリン、ゼオシン(Sh bla遺伝子)、ピューロマイシン(pac遺伝子)、ハイグロマイシンB(hygB遺伝子)、G418/ジェネティシン(neo遺伝子)、カナマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、カルベニシリン、ブレオマイシン、エリスロマイシン、ポリミキシンB、または大腸菌および他のバクテリアまたは原核生物を培養するためのテトラサイクリン耐性遺伝子が挙げられる(上記特許は引用によりその全内容が本明細書に組み込まれる)。上記の宿主細胞にとっての適切な培養培地および条件は当該分野で知られている。当業者には好適なベクターは自明である。宿主細胞へのベクター構築物の導入は、リン酸カルシウム形質移入、DEAE−デキストラン媒介形質移入、カチオン性脂質媒介形質移入、電気穿孔法、形質導入、感染、または他の知られている方法により達成することができる。そのような方法は当該技術分野、例えばSambrook(上記を参照のこと)の1〜4章および16〜18章;Ausubel(上記を参照のこと)の1章、9章、13章、15章、16章に記載されている。
発現ベクターは、本開示の組成物および方法により修飾された細胞を単離するため少なくとも1種の選択可能な細胞表面マーカーを含むことが好ましいが必須ではない。本開示の選択可能な細胞表面マーカーは、表面タンパク質、糖タンパク質、または1つの細胞または細胞亜集合を細胞の他の規定された亜集合と区別するタンパク質群を含む。選択可能な細胞表面マーカーは、本開示の組成物および方法によって修飾された細胞と、本開示の組成物および方法によって修飾されていない細胞とを区別することが好ましい。そのような細胞表面マーカーとしては、これらに限定されないが、例えば、「分化抗体群」または「分類決定基」タンパク質(しばしば「CD」と略され、CD19、CD271、CD34、CD22、CD20、CD33、CD52の切断された、または完全な長さの形態、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる)が挙げられる。細胞表面マーカーはさらに自殺遺伝子マーカーRQR8(Philip B et al. Blood. 2014 Aug 21; 124(8):1277-87)を含む。
発現ベクターは、本開示の組成物および方法により修飾された細胞を単離するための少なくとも1種の選択可能な薬物耐性マーカーを含むことが好ましいが必須ではない。本開示の選択可能な薬物耐性マーカーは、野生型または変異体のNeo、DHFR、TYMS、FRANCF、RAD51C、GCS、MDR1、ALDH1、NKX2.2、またはこれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。
少なくとも1種の本開示のタンパク質足場は、融合タンパク質などの修飾された形態で発現してもよく、分泌シグナルだけでなく、さらなる異種性機能領域を含んでいてもよい。例えば、さらなるアミノ酸、特に電荷を帯びたアミノ酸の領域をタンパク質足場のN末端に付加して、精製時またはその後の取り扱いおよび保存時における宿主細胞内での安定性と持続性を向上させてもよい。また、ペプチド部位を本開示のタンパク質足場に付加して、精製を容易にしてもよい。タンパク質足場または少なくともその1つの断片を最終調製する前にそのような領域を除去してもよい。そのような方法は多くの標準的な実験マニュアル、例えば、Sambrook(上記を参照のこと)の17.29章〜17.42章および18.1章〜18.74章;Ausubel(上記を参照のこと)の16章、17章、および18章に記載されている。
当業者であれば、本開示のタンパク質をコードする核酸の発現に利用可能な多くの発現系について知っている。または、本開示の核酸は、本開示のタンパク質足場をコードする内因性DNAを含む宿主細胞内で(操作により)スイッチを入れることで宿主細胞内で発現させてもよい。そのような方法は、例えば、米国特許第5,580,734号、第5,641,670号、第5,733,746号、および第5,733,761号など、当該分野で知られており、これらの全内容を引用により本明細書に組み込む。
タンパク質足場、それらの指定された部分、またはそれらの変異体の生成に有用な例示的な細胞培養物は、当該分野で知られている真菌細胞、酵母菌細胞、および哺乳類細胞である。哺乳類細胞系は細胞の単層という形態を取ることが多いが、哺乳類細胞懸濁液または生物反応器を用いてもよい。完全なグリコシル化タンパク質を発現することができる複数の好適な宿主細胞系統が当該分野で開発されており、そのような例としてはCOS-1(例えば、ATCC CRL 1650)、COS-7(例えば、ATCC CRL-1651)、HEK293、BHK21(例えば、ATCC CRL-10)、CHO(例えば、ATCC CRL 1610)およびBSC-1(例えば、ATCC CRL-26)細胞株、Cos-7細胞、CHO細胞、hep G2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0-Ag14、293細胞、HeLa細胞などが挙げられる。これらは、例えば、バージニア州マナサスのアメリカ培養細胞系統保存機関(www.atcc.org)から容易に入手可能である。好ましい宿主細胞は、骨髄腫細胞およびリンパ腫細胞など、リンパ由来の細胞を含む。特に好ましい宿主細胞は、P3X63Ag8.653細胞(ATCC登録番号CRL-1580)およびSP2/0-Ag14細胞(ATCC登録番号CRL-1851)である。特に好ましい一態様では、組み換え細胞はP3X63Ab8.653細胞またはSP2/0-Ag14細胞である。
これら細胞の発現ベクターは、以下の発現制御配列のうちの1種以上を含んでいてもよい。そのような例としては、これらに限定されないが、複製起点;プロモーター(例えば、後期または初期SV40プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号;第5,385,839号)、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、EF−1αプロモーター(米国特許第5,266,491号)、少なくとも1種のヒトプロモーター;転写促進因子および/または処理情報部位(例えば、リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えば、SV40 large T AgポリA付加部位))、および転写終始配列が挙げられる。例えば、Ausubel et al.(上記を参照のこと)、Sambrook, et al.(上記を参照のこと)を参照のこと。本発明の核酸またはタンパク質の産生に有用な細胞が知られている、かつ/または、例えば、アメリカ培養細胞系統およびハイブリドーマ保存カタログ(www.atcc.org)や他の周知の源または商業源から入手可能である。
真核宿主細胞を用いる場合、典型的にはポリアデニル化配列または転写終始配列をベクターに組み込む。終始配列の一例は、ウシ成長ホルモン遺伝子由来のポリアデニル化配列である。また、転写物の正確なスプライシングのための配列が含まれていてもよい。スプライシング配列の一例はSV40由来のVP1イントロンである(Sprague, et al., J. Virol. 45:773-781 (1983))。また、宿主細胞内の複製を制御する遺伝子配列を当該分野で知られているようにベクターに組み込んでもよい。
アミノ酸コード
本開示のタンパク質足場を構成するアミノ酸はしばしば省略される。アミノ酸の区別は、当該分野では自明であるように、その1文字のコード、その3文字のコード、名前、またはヌクレオチドコドンによってアミノ酸を区別して示してもよい(Alberts, B., et al., Molecular Biology of The Cell, Third Ed., Garland Publishing, Inc., New York, 1994を参照のこと)。本開示のタンパク質足場は、本明細書に規定するように、天然の変異または人の操作の何れかに由来するアミノ酸の置換、欠失、または付加を1つ以上含んでいてもよい。機能に重要な本開示のタンパク質足場のアミノ酸を当該分野で知られている方法、例えば、部位特異的変異導入またはアラニン走査変異導入(例えば、Ausubel(上記を参照のこと)の8章、15章;Cunningham and Wells, Science 244:1081-1085 (1989))により同定してもよい。後者の手順では分子のすべての残基に単一のアラニン変異を導入する。次いで、得られた変異体分子の生物学的活性(これに限定されないが、少なくとも1つの中性化活性など)を試験する。また、タンパク質足場の結合に重要な部位を構造分析、例えば、結晶化、核磁気共鳴、または光親和性標識(Smith, et al., J. Mol. Biol. 224:899-904 (1992) and de Vos, et al., Science 255:306-312 (1992))などにより同定してもよい。
当業者には自明であるように、本発明は、本開示の少なくとも1種の生物学的活性タンパク質足場を含む。生物学的活性タンパク質足場は、天然(非合成)タンパク質足場、内因性タンパク質足場、または関連および周知のタンパク質足場の特定の活性の少なくとも20%、30%、または40%、好ましくは少なくとも50%、60%、または70%、最も好ましくは少なくとも80%、90%、または95%〜99%の特定の活性を有する。酵素活性および基質特異性の測定値をアッセイし定量する方法は当業者によく知られている。
他の側面では、本開示は、有機部位の共有結合により修飾された本明細書で記載のタンパク質足場およびその断片に関する。そのような修飾は、向上した薬物動態特性(例えば、生体内での血清半減期の増加)を有するタンパク質足場断片を産生することができる。有機部位は、線状または分岐状の親水性重合体基、脂肪酸基、または脂肪酸エステル基であってもよい。特定の実施形態では、親水性重合体基は、約800〜約120,000ダルトンの分子量を持っていてもよく、ポリアルカングリコール(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物重合体、アミノ酸重合体またはポリビニルピロリドンであってもよい。脂肪酸基または脂肪酸エステル基は約8〜40の炭素を含んでいてもよい。
白血球分離生成物から単離したT細胞
閉鎖系および標準的な方法(例えば、COBE Spectra Apheresisシステム)を用いて被験体または臨床施設から白血球分離生成物または血液を集めてもよい。標準的な病院かまたは施設の白血球分離手順に従って生成物を標準的な白血球分離収集袋に回収する。例えば、本開示の方法の好ましい態様では、白血球分離に通常用いられるもの以外にはさらなる抗凝血剤または血液添加剤(ヘパリンなど)が含まれない。
または、白血球(WBC)/末梢血単核細胞(PBMC)(Biosafe Sepax 2 (Closed/Automated)を用いて)かまたはT細胞(CliniMACS(登録商標) Prodigy (Closed/Automated)を用いて)を全血から直接単離してもよい。しかしながら、特定の被験体(例えば、癌と診断および/または癌の治療を受けている被験体)では、WBC/PBMC収率は、白血球分離で単離した場合に比べて全血から単離した場合有意に低いことがある。
白血球分離手順および/または直接細胞単離手順を本開示の任意の被験体に用いてもよい。
白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物は、臨床試験規約で使用が認められた標準的な病院または施設での血液採集手順に従って、断熱容器に入れて、調整された室温(+19℃〜+25℃)で保たれなければならない。これら白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物は冷蔵してはいけない。
白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物の細胞濃度は、輸送時に1mLあたり0.2×109細胞を超えてはいけない。白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物を過度に混合することは避けるべきである。
白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物を例えば、一晩保存しなければならない場合、調整した室温(上記と同じ)に保たなければならない。保存時に、白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物の濃度は1mLあたり0.2×109細胞を超えてはいけない。
白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物の細胞を自己血漿中に保存するのが好ましい。特定の態様では、白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物の細胞濃度が1mLあたり0.2×109細胞よりも高い場合、生成物を自己血漿で希釈しなければならない。
好ましくは、白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物は、標識および分離手順を開始する24時間より前のものであってはいけない。白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物は、閉鎖系および/または自動化された系(例えば、CliniMACS Prodigy)を用いて細胞標識のために処理および/または作製されていてもよい。
自動化された系は、細胞生成物(例えば、白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物)の、できればフィコレーション(ficolation、Ficoll-Paqueなどの比重液を用いた分離法)および/または洗浄によりさらに軟膜単離を行ってもよい。
閉鎖系および/または自動化された系を用いて、T細胞単離用に(例えば、白血球分離生成物、血液、WBC/PBMC組成物、および/またはT細胞組成物由来の)細胞を作製および標識してもよい。
WBC/PBMCは直接ヌクレオフェクトしてもよい(その方が簡単で、追加の工程がいらない)が、本開示の方法はヌクレオフェクションの前にまずT細胞を単離することを含んでいてもよい。直接PBMCをヌクレオフェクトするより簡単な方法は、CARシグナル伝達によって媒介されるCAR+細胞の選択可能な増殖を必要とするが、それ自体、機能的にT細胞を疲弊させることで生成物の生体内での効率を直接低下させる劣った増殖方法であることが証明されている。この生成物は、T細胞、NK細胞、NKT細胞、単球、またはこれらの任意の組み合わせを含むCAR+細胞の異種組成物であってもよいが、患者間での生成物の可変性が大きく、投与量とCRS管理をより困難にする。T細胞は、腫瘍抑制および殺傷の一次エフェクターと考えられているので、自己生成物の製造のためにT細胞を単離することは、他のより異種性の高い組成物に比べて有意な利点が得られる場合がある。
T細胞は、1工程の標識手順で標識細胞の富化または標識細胞の減少により直接、または2工程の標識手順で間接的に単離してもよい。本開示の特定の富化方法によれば、T細胞をCell Collection Bag、非標識化細胞(非標的細胞)をNegative Fraction Bagに採集してもよい。本開示の富化方法に対して、非標識細胞(標的細胞)をCell Collection Bagに、標識細胞(非標的細胞)をNegative Fraction BagまたはNon-Target Cell Bagにそれぞれ回収する。選択試薬は、これらに限定されないが、抗体被覆ビーズを含んでいてもよい。抗体被覆ビーズは、修飾工程および/または増殖工程の前に除去してもよく、修飾工程および/または増殖工程の前に細胞表面に保持されていてもよい。細胞マーカーの以下の非限定的な例のうち1種以上を用いてT細胞を単離してもよい:CD3、CD4、CD8、CD25、抗ビオチン、CD1c、CD3/CD19、CD3/CD56、CD14、CD19、CD34、CD45RA、CD56、CD62L、CD133、CD137、CD271、CD304、IFN−γ、TCRα/β、および/またはこれらの任意の組み合わせ。T細胞を単離する方法は、T細胞の単離に用いてもよい細胞マーカーの以下の非限定的な例のうちの1種以上に特異的に結合し、かつ/または検出可能に標識する1種以上の試薬を含んでいてもよい:CD3、CD4、CD8、CD25、抗ビオチン、CD1c、CD3/CD19、CD3/CD56、CD14、CD19、CD34、CD45RA、CD56、CD62L、CD133、CD137、CD271、CD304、IFN−γ、TCRα/β、および/またはこれらの任意の組み合わせ。これらの試薬は、「適正製造規範」(「GMP」)等級であってもなくてもよい。これらの試薬は、Thermo DynaBeadsおよびMiltenyi CliniMACS生成物を含んでいてもよいが、これらに限定されない。本開示のT細胞を単離する方法は、標識工程および/または単離工程を複数回繰り返すことを含んでいてもよい。本開示のT細胞を単離する方法の任意の時点で、望ましくない細胞および/または望ましくない細胞種を陽性選択または陰性選択して本開示のT細胞生成物組成物から除去してもよい。本開示のT細胞生成物組成物はさらなる細胞種を含んでいてもよく、これらの細胞腫はCD4、CD8、および/または他のT細胞マーカーを発現していてもよい。
T細胞をヌクレオフェクトする本開示の方法は、例えば、WBC/PBMCの集団または組成物中でT細胞をヌクレオフェクトする工程によりT細胞単離工程をなくしてもよい。この工程は、ヌクレオフェクションの前に、TCRシグナル伝達による単離工程または選択可能な増殖工程を含む。
T細胞富化および/または選別の前または後に陽性選択または陰性選択により特定の細胞集団を減少させてもよい。細胞生成物組成物から減少させてもよい細胞組成物の例は、骨髄細胞、CD25+制御性T細胞(T Regs)、樹状細胞、マクロファージ、赤血球、マスト細胞、γ−デルタT細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラー(NK)様細胞(例えば、サイトカイン誘発キラー(CIK)細胞)、誘発ナチュラルキラー(iNK)T細胞、ナチュラルキラーT細胞、B細胞、またはこれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。
本開示のT細胞生成物組成物はCD4+T細胞およびCD8+T細胞を含んでいてもよい。CD4+T細胞とCD8+T細胞は、単離されるか選択手順の際に個別の回収袋に単離してもよい。CD4+T細胞とCD8+T細胞は、さらに個別に処理してもよく、または特定の比で再構成(組み合わせて同じ組成物にする)した後に処理してもよい。
CD4+T細胞とCD8+T細胞が再構成される場合の特定の比は、その種類、用いる増幅技術の有効性、細胞培地、および/またはT細胞生成物組成物の増殖に用いる成長条件に依存していてもよい。起こりうるCD4+:CD8+の比の例としては、これらに限定されないが、50%:50%、60%:40%、40%:60%、75%:25%、および25%:75%が挙げられる。
CD8+T細胞は強力な腫瘍細胞殺傷能力を示し、CD4+T細胞は、CD8+T細胞増殖性能および機能を補助するのに必要な多くのサイトカインを提供する。正常な提供者から単離されたT細胞はCD4+が優位であるので、T細胞生成物組成物では実験器具内でCD4+:CD8+の比を人工的に調整して、生体内で別の方法で(otherwise)存在するCD4+T細胞のCD8+T細胞に対する比を改善させる。また、自己T細胞生成物組成物の生体外増殖に最適にした比を用いてもよい。T細胞生成物組成物の人工的に調整したCD4+:CD8+の比の観点から重要であるが、本開示の生成物組成物は、T細胞の任意の内因的に発生する集団よりも有意に異なっており、有意に大きな利点をもたらす場合がある。
T細胞を単離する好ましい方法は、未処理の汎T細胞を得る陰性選択法を含んでいてもよい。これは、得られたT細胞組成物は操作されていないT細胞および内因的に発生する多様性/比のT細胞を含むT細胞を含んでいることを意味する。
陽性選択または陰性選択に用いてもよい試薬としては、これらに限定されないが、磁性細胞分離ビーズが挙げられる。磁性細胞分離ビーズは、本開示のT細胞単離方法の次の工程を行う前にCD4+T細胞またはCD8+T細胞の選択された集団、またはCD4+とCD8+T細胞の混合集団から除去されていてもいなくてもよい。
T細胞組成物およびT細胞生成物組成物を、標準的なT細胞培養培地での冷凍保存または保存、および/または遺伝子修飾用に準備してもよい。
高回収率、高生存率、高表現型、および/または高機能でヒト細胞を保存および回収するのに最適な標準的冷凍保存方法を用いてT細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部を凍結保存してもよい。市販の冷凍保存培地および/または試験規約を用いてもよい。本開示の冷凍保存方法はDMSOを含まない冷凍保存剤(例えば、DMSOを含まないCryoSOfree(登録商標)冷凍保存培地)を含んでいてもよい。この培地は冷凍に関連した毒性を低減する。
T細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部を培養培地に保存してもよい。本開示のT細胞培養培地は、細胞の保存、細胞の遺伝子修飾、細胞表現型、および/または細胞増殖に最適化されていてもよい。本開示のT細胞培養培地は1種以上の抗生物質を含んでいてもよい。細胞培養培地が抗生物質を含むと形質移入効率および/またはヌクレオフェクションによる遺伝子修飾後の細胞収率が低下することがあるので、特異的な抗生物質(またはそれらの組み合わせ)とそれぞれの濃度を形質移入効率および/またはヌクレオフェクションによる遺伝子修飾後の細胞収率に最適になるように変更してもよい。
本開示のT細胞培養培地は血清を含んでいてもよく、また、血清組成物と濃度を細胞収率が最適になるように変更してもよい。T細胞の培養にはウシ胎児血清FBS/FCSよりもヒトAB血清が好ましいが、本開示のT細胞培養培地に用いることを想定すると、FBS/FCSにゼノタンパク質を導入してもよい。血清は、培養物中のT細胞組成物を投与する被験体の血液から単離されてもよい。従って、本開示のT細胞培養培地は自己血清を含んでいてもよい。また、血清を含まない培地または代替血清を本開示のT細胞培養培地に用いてもよい。本開示のT細胞培養培地および方法の特定の実施形態では、血清を含まない培地または代替血清は、培地にゼノ血清で栄養補給することよりも利点がある場合がある。例えば、より高い生存率を持ち、高い効率でヌクレオフェクトされ、ヌクレオフェクション後の生存率が高く、より望ましい細胞表現型を示し、かつ/または増幅技術を加える際により多く/速い増殖を示すより健康な細胞が挙げられるが、これらに限定されない。
T細胞培養培地は、市販の細胞増殖培地を含んでいてもよい。市販の細胞増殖培地としては、例えば、PBS、HBSS、OptiMEM、DMEM、RPMI 1640、AIM-V、X-VIVO 15、CellGro DC培地、CTS OpTimizer T細胞増殖SFM、TexMACS培地、PRIME-XV T細胞増殖培地、ImmunoCult-XF T細胞増殖培地、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
T細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部は、遺伝子修飾用に準備されてもよい。遺伝子修飾用にT細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部を準備することは、細胞の洗浄および/または所望のヌクレオフェクション緩衝液での細胞の再懸濁を含んでいてもよい。冷凍保存したT細胞組成物を解凍して、ヌクレオフェクションによる遺伝子修飾用に準備してもよい。標準的な、または知られている試験規約に従って冷凍保存した細胞を解凍してもよい。凍結保存した細胞の解凍および準備は、より高い生存率を持ち、高い効率でヌクレオフェクトされ、ヌクレオフェクション後の生存率が高く、より望ましい細胞表現型を示し、かつ/または増幅技術を加える際により多く/速い増殖を示す細胞を得るのに最適にされていてもよい。例えば、解凍および/または準備工程にGrifols Albutein(25%のヒトアルブミン)を用いてもよい。
自己T細胞生成物組成物の遺伝子修飾
例えば、電気穿孔法などのヌクレオフェクション法を用いてT細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部を遺伝的に修飾してもよい。より高い生存率を持ち、高い効率でヌクレオフェクトされ、ヌクレオフェクション後の生存率が高く、より望ましい細胞表現型を示し、かつ/または増幅技術を加える際により多く/速い増殖を示す細胞を得るため、ヌクレオフェクトする細胞の総数、ヌクレオフェクション反応液の総体積、および試料を調製する正確なタイミングを最適にしてもよい。
例えば、Lonza Amaxa、MaxCyte PulseAgile、Harvard Apparatus BTX、および/またはInvitrogen Neonを用いてヌクレオフェクションおよび/または電気穿孔を行ってもよい。非金属電極系がヌクレオフェクションに好ましい場合があり、そのような例としては、これらに限定されないがプラスチック重合体電極が挙げられる。
ヌクレオフェクションによる遺伝子修飾の前に、T細胞組成物、T細胞生成物組成物、未刺激のT細胞組成物、休止T細胞組成物、またはそれらの任意の一部をヌクレオフェクション緩衝液中に再懸濁してもよい。本開示のヌクレオフェクション緩衝液は市販のヌクレオフェクション緩衝液を含む。より高い生存率を持ち、高い効率でヌクレオフェクトされ、ヌクレオフェクション後の生存率が高く、より望ましい細胞表現型を示し、かつ/または増幅技術を加える際により多く/速い増殖を示す細胞を得るため、本開示のヌクレオフェクション緩衝液を最適にしてもよい。本開示のヌクレオフェクション緩衝液は、これらに限定されないが、PBS、HBSS、OptiMEM、BTXpress、Amaxa Nucleofector、ヒトT細胞ヌクレオフェクション緩衝液、およびこれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。より高い生存率を持ち、高い効率でヌクレオフェクトされ、ヌクレオフェクション後の生存率が高く、より望ましい細胞表現型を示し、かつ/または増幅技術を加える際により多く/速い増殖を示す細胞を得るため、本開示のヌクレオフェクション緩衝液は1種以上のサプリメント因子を含んでいてもよい。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、組み換えヒトサイトカイン、ケモカイン、インターロイキン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サイトカイン、ケモカイン、およびインターロイキンの例としては、これらに限定されないが、IL2、IL7、IL12、IL15、IL21、IL1、IL3、IL4、IL5、IL6、IL8、CXCL8、IL9、IL10、IL11、IL13、IL14、IL16、IL17、IL18、IL19、IL20、IL22、IL23、IL25、IL26、IL27、IL28、IL29、IL30、IL31、IL32、IL33、IL35、IL36、GM-CSF、IFN-γ、IL-1α/IL-1F1、IL-1β/IL-1F2、IL-12 p70、IL-12/IL-35 p35、IL-13、IL-17/IL-17A、IL-17A/Fヘテロ二量体、IL-17F、IL-18/IL-1F4、IL-23、IL-24、IL-32、IL-32β、IL-32γ、IL-33、LAP(TGF-β1)、リンホトキシンα/TNF-β、TGF-β、TNF-α、TRANCE/TNFSF11/RANK L、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、塩、鉱物、代謝物質、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。塩、鉱物、代謝物質の例としては、これらに限定されないが、HEPES、ニコチンアミド、ヘパリン、ピルビン酸ナトリウム、L−グルタミン、MEM非必須アミノ酸溶液、アスコルビン酸、ヌクレオシド、FBS/FCS、ヒト血清、代替血清、抗生物質、pH調整剤、アール塩、2−メルカプトエタノール、ヒトトランスフェリン、組み換えヒトインスリン、ヒト血清アルブミン、Nucleofector PLUSサプリメント、KCL、MgCl2、Na2HPO4、NAH2PO4、ラクトビオン酸ナトリウム、マンニトール、コハク酸ナトリウム、塩化ナトリウム、CINa、グルコース、Ca(NO3)2、Tris/HCl、K2HPO4、KH2PO4、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポロクサマー188、ポロクサマー181、ポロクサマー407、ポリ−ビニルピロリドン、Pop313、Crown−5、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、PBS、HBSS、OptiMEM、DMEM、RPMI 1640、AIM-V、X-VIVO 15、CellGro DC培地、CTS OpTimizer T細胞増殖SFM、TexMACS培地、PRIME-XV T細胞増殖培地、ImmunoCult-XF T細胞増殖培地などの培地、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、細胞のDNAセンシング、代謝、分化、シグナル伝達、アポトーシス経路、およびこれらの組み合わせの阻害剤が挙げられる。阻害剤の例としては、これらに限定されないが、TLR9、MyD88、IRAK、TRAF6、TRAF3、IRF-7、NF-KB、1型インターフェロン、炎症性サイトカイン、cGAS、STING、Sec5、TBK1、IRF-3、RNA pol III、RIG-1、IPS-1、FADD、RIP1、TRAF3、AIM2、ASC、カスパーゼ1、プロIL1B、P13K、Akt、Wnt3Aの阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK 3β)(例えば、TWS119)の阻害剤、バフィロマイシン、クロロキン、キナクリン、AC-YVAD-CMK、Z-VAD-FMK、Z-IETD-FMK、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、細胞の送達を高める、核の送達または輸送を高める、核酸の核への容易にされた輸送を高める、染色体外核酸の分解を高める、および/またはDNA媒介毒性を低減するように1種以上の核酸を修飾または安定化させる試薬が挙げられる。1種以上の核酸を修飾または安定化させる試薬の例としては、これらに限定されないが、pH調整剤、DNA結合タンパク質、脂質、脂質、CaPO4、NLS配列を含むまたは含まない正味中性電荷DNA結合ペプチド、TREX1酵素、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
細胞をヌクレオフェクション緩衝液(任意でヌクレオフェクション反応バイアルまたはキュベット内に入れられている)に加える前、加えると同時、または加えた後にトランスポゾンおよび転位酵素を含む転移試薬を本開示のヌクレオフェクション反応液に加えてもよい。本開示のトランスポゾンは、プラスミドDNA、ナノプラスミド、線状プラスミドDNA、PCR生成物、DOGGYBONE(登録商標)DNA、mRNA鋳型、一本鎖または二本鎖DNA、タンパク質と核酸の組み合わせ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。本開示のトランスポゾンは、1つ以上のTTAA部位、1つ以上の末端逆向き配列(ITR)、1つ以上の長末端配列(LTR)、1つ以上の隔離部位、1つ以上のプロモーター、1つ以上の完全な長さの遺伝子または切断された遺伝子、1つ以上のポリAシグナル、1つ以上の自己開裂2Aペプチド開裂部位、1つ以上の内部リボソーム進入部位(IRES)、1つ以上の転写促進因子、1つ以上の調節部位、1つ以上の複製起点、およびこれらの任意の組み合わせをコードする1つ以上の配列を含んでいてもよい。
本開示のトランスポゾンは、1つ以上の完全な長さの遺伝子または切断された遺伝子をコードする1つ以上の配列を含んでいてもよい。本開示のトランスポゾンにより導入された1つ以上の完全な長さの遺伝子または切断された遺伝子は、シグナルペプチド、センチリン、一本鎖可変断片(scFv)、ヒンジ、膜貫通ドメイン、共促進ドメイン、キメラ抗原受容体(CAR)、キメラT細胞受容体(CAR−T)、CARTyrin(センチリンを含むCAR−T)、受容体、リガンド、サイトカイン、薬物耐性遺伝子、腫瘍抗原、アロ抗原または自己抗原、酵素、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、蛍光タンパク質、変異タンパク質、またはこれらの任意の組み合わせのうちの1種以上をコードしていてもよい。
本開示のトランスポゾンは、水、TAE、TBE、PBS、HBSS、培地、本開示のサプリメント因子、またはこれらの任意の組み合わせ中で作製されてもよい。
臨床安全性を最適にし、かつ/または製造可能性を向上させるように本開示のトランスポゾンを設計してもよい。非限定的な例として、不要な配列かまたは領域を排除し、かつ/または非抗生物質選択マーカーを含めることにより、臨床安全性を最適にし、かつ/または製造可能性を向上させるように本開示のトランスポゾンを設計してもよい。本開示のトランスポゾンはGMP等級であってもなくてもよい。
本開示の転位酵素は、プラスミドDNA、ナノプラスミドDNA、mRNA、タンパク質、タンパク質と核酸の組み合わせ、またはこれらの任意の組み合わせのうちの1種以上の配列によりコードされていてもよい。
本開示の転位酵素は、水、TAE、TBE、PBS、HBSS、培地、本開示のサプリメント因子、またはこれらの任意の組み合わせ中で作製されてもよい。本開示の転位酵素またはそれらをコードかまたは送達する配列/構築物はGMP等級であってもなくてもよい。
本開示のトランスポゾンおよび転位酵素は、任意の手段で細胞に送達されてもよい。
本開示の組成物および方法は、プラスミドDNA(pDNA)またはナノプラスミドDNAにより本開示のトランスポゾンおよび転位酵素を細胞に送達することを含んでいるが、送達にプラスミドまたはナノプラスミドを用いることでトランスポゾンおよび/または転位酵素が細胞の染色体DNAに組み込まれることがあり、これにより転位酵素の発現が継続することがある。従って、染色体組み込みの可能性を除去するために、本開示のトランスポゾンおよび転位酵素をmRNAまたはタンパク質の何れかとして細胞に送達してもよい。
トランスポゾンおよび/または転位酵素をヌクレオフェクション反応液に導入する前に、本開示のトランスポゾンおよび転位酵素を単独で、または互いに2種以上を組み合わせて前もってインキュベートしてもよい。トランスポゾンおよび転位酵素のそれぞれの絶対量および相対量、例えば、トランスポゾンの転位酵素の比を最適にしてもよい。
任意でバイアルまたはキュベット内でヌクレオフェクション反応液を調製した後、製造者の試験規約に従って反応液をNucleofector(登録商標)装置に充填して、電気パルスによる送達のために活性化してもよい。高められた生存率、より高いヌクレオフェクション効率、ヌクレオフェクション後のより高い生存率、望ましい細胞表現型、および/または増殖技術を加えた際のより高く速い増殖能を持つ細胞を得るため、本開示のトランスポゾンおよび/または転位酵素(または本開示のトランスポゾンおよび/または転位酵素をコードする配列)の細胞への送達に用いられる電気パルス条件を最適にしてもよい。Amaxa nucleofector技術を用いる場合、Amaxa 2Bまたは4D用の様々なヌクレオフェクションプログラムのそれぞれが考えられている。
本開示のヌクレオフェクション反応の後、細胞をそっと細胞培地に加えてもよい。例えば、T細胞がヌクレオフェクション反応を受ける場合、T細胞をT細胞培地に加えてもよい。本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地は市販の培地の何れか1種以上を含んでいてもよい。より高い生存率、より高いヌクレオフェクション効率、ヌクレオフェクション後のより高い生存率、より望ましい細胞表現型、および/または増殖技術を加えた際のより高く速い増殖能を持つ細胞を得るため、本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)を最適にしてもよい。本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)は、PBS、HBSS、OptiMEM、DMEM、RPMI 1640、AIM-V、X-VIVO 15、CellGro DC培地、CTS OpTimizer T細胞増殖SFM、TexMACS培地、PRIME-XV T細胞増殖培地、ImmunoCult-XF T細胞増殖培地、およびこれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。生存率、ヌクレオフェクション効率、ヌクレオフェクション後の生存率、細胞表現型、および/または増幅技術を加えた際のより高く速い増殖能を高めるため、本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)は、本開示の1種以上のサプリメント因子を含んでいてもよい。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、組み換えヒトサイトカイン、ケモカイン、インターロイキン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サイトカイン、ケモカイン、およびインターロイキンの例としては、これらに限定されないが、IL2、IL7、IL12、IL15、IL21、IL1、IL3、IL4、IL5、IL6、IL8、CXCL8、IL9、IL10、IL11、IL13、IL14、IL16、IL17、IL18、IL19、IL20、IL22、IL23、IL25、IL26、IL27、IL28、IL29、IL30、IL31、IL32、IL33、IL35、IL36、GM-CSF、IFN-γ、IL-1α/IL-1F1、IL-1β/IL-1F2、IL-12 p70、IL-12/IL-35 p35、IL-13、IL-17/IL-17A、IL-17A/Fヘテロ二量体、IL-17F、IL-18/IL-1F4、IL-23、IL-24、IL-32、IL-32β、IL-32γ、IL-33、LAP (TGF-β1)、リンホトキシンα/TNF-β、TGF-β、TNF-α、TRANCE/TNFSF11/RANK L、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、塩、鉱物、代謝物質、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。塩、鉱物、代謝物質の例としては、これらに限定されないが、HEPES、ニコチンアミド、ヘパリン、ピルビン酸ナトリウム、L−グルタミン、MEM非必須アミノ酸溶液、アスコルビン酸、ヌクレオシド、FBS/FCS、ヒト血清、代替血清、抗生物質、pH調整剤、アール塩、2−メルカプトエタノール、ヒトトランスフェリン、組み換えヒトインスリン、ヒト血清アルブミン、Nucleofector PLUSサプリメント、KCL、MgCl2、Na2HPO4、NAH2PO4、ラクトビオン酸ナトリウム、マンニトール、コハク酸ナトリウム、塩化ナトリウム、CINa、グルコース、Ca(NO3)2、Tris/HCl、K2HPO4、KH2PO4、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポロクサマー188、ポロクサマー181、ポロクサマー407、ポリ−ビニルピロリドン、Pop313、Crown−5、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、PBS、HBSS、OptiMEM、DMEM、RPMI 1640、AIM-V、X-VIVO 15、CellGro DC培地、CTS OpTimizer T細胞増殖SFM、TexMACS培地、PRIME-XV T細胞増殖培地、ImmunoCult-XF T細胞増殖培地などの培地、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、細胞のDNAセンシング、代謝、分化、シグナル伝達、アポトーシス経路、およびこれらの組み合わせの阻害剤が挙げられる。阻害剤の例としては、これらに限定されないが、TLR9、MyD88、IRAK、TRAF6、TRAF3、IRF-7、NF-KB、1型インターフェロン、炎症性サイトカイン、cGAS、STING、Sec5、TBK1、IRF-3、RNA pol III、RIG-1、IPS-1、FADD、RIP1、TRAF3、AIM2、ASC、カスパーゼ1、プロIL1B、P13K、Akt、Wnt3Aの阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK 3β)の阻害剤(例えば、TWS119)、バフィロマイシン、クロロキン、キナクリン、AC-YVAD-CMK、Z-VAD-FMK、Z-IETD-FMK、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。サプリメント因子の例としては、これらに限定されないが、細胞の送達を高める、核の送達または輸送を高める、核酸の核への容易にされた輸送を高める、染色体外核酸の分解を高める、かつ/またはDNA媒介毒性を低減するように1種以上の核酸を修飾または安定化させる試薬が挙げられる。1種以上の核酸を修飾または安定化させる試薬の例としては、これらに限定されないが、pH調整剤、DNA結合タンパク質、脂質、脂質、CaPO4、NLS配列を含む、または含まない正味中性電荷DNA結合ペプチド、TREX1酵素、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)を室温で用いてもよく、または、例えば、32℃〜37℃(上限値および下限値を含む)まで予め温めてもよい。本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)を、本開示のトランスポゾンまたはその一部の細胞生存率および/または発現を維持かまたは増強する任意の温度まで予め温めてもよい。
本開示の後ヌクレオフェクション細胞培地(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培地を含む)を組織培養フラスコまたは皿、G-Rexフラスコ、生物反応器、細胞培養袋、または任意の他の標準的な容器に入れてもよい。本開示の後ヌクレオフェクション細胞培養物(本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培養物を含む)は、静置されてもよく、または摂動(例えば、揺らす、かき混ぜる、または振とうする)してもよい。
本開示の後ヌクレオフェクション細胞培養物は遺伝子修飾細胞を含んでいてもよい。本開示の後ヌクレオフェクションT細胞培養物は遺伝子修飾T細胞を含んでいてもよい。本開示の遺伝子修飾細胞を所定の期間休止させてもよく、または、例えば、T Cell Expander技術を加えることにより増殖のために刺激してもよい。特定の態様では、本開示の遺伝子修飾細胞を所定の期間休止させてもよく、または、例えば、T細胞増殖技術を加えることで直ちに増殖刺激をしてもよい。本開示の遺伝子修飾細胞を順化させる、転位させる、かつ/または陽性選択または陰性選択をするのに十分な時間休止させてもよく、その結果、高生存率、より高いヌクレオフェクション効率、ヌクレオフェクション後のより高い生存率、望ましい細胞表現型、および/または増殖技術を加えた際のより高く速い増殖能を持つ細胞が得られる。本開示の遺伝子修飾細胞を例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間、またはそれ以上休止させてもよい。特定の態様では、本開示の遺伝子修飾細胞を例えば、一晩休止させてもよい。特定の側面では、一晩は約12時間である。本開示の遺伝子修飾細胞を例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14日間、またはそれ以上休止させてもよい。
ヌクレオフェクション反応の後でExpander技術を加える前に本開示の遺伝子修飾細胞を選択してもよい。遺伝子修飾細胞の最適な選択のため、細胞を後ヌクレオフェクション細胞培地で少なくとも2〜14日間休止させて、修飾細胞の同定(例えば、修飾細胞と非修飾細胞の区別)を容易にしてもよい。
本開示のトランスポゾンのヌクレオフェクションがうまく行った場合、ヌクレオフェクション後24時間以内に本開示のCAR/CARTyrinおよび選択マーカーは修飾T細胞内で検出可能であってもよい。トランスポゾンの染色体外発現により、選択マーカーのみの発現では修飾T細胞(トランスポゾンがうまく組み込まれた細胞)と無修飾T細胞(トランスポゾンがうまく組み込まれなかった細胞)とを区別できない場合がある。トランスポゾンの染色体外発現が選択マーカーによる修飾細胞の検出を不明瞭にしている場合、ヌクレオフェクトされた細胞(修飾細胞および無修飾細胞の両方)を所定の期間(例えば、2〜14日間)休止させて、細胞が発現するのを止める、またはすべての染色体外トランスポゾン発現を消失させてもよい。このように休止期間を延長した後、修飾T細胞のみを選択マーカーの発現に対して陽性に保つ。この延長した休止期間の長さは、各ヌクレオフェクション反応および選択過程に対して最適にされていてもよい。トランスポゾンの染色体外発現が選択マーカーによる修飾細胞の検出を不明瞭にしている場合、この延長した休止期間を設けずに選択を行ってもよいが、さらなる選択工程を後の時点(例えば増殖段階中かまたはその後)で含めてもよい。
本開示の遺伝子修飾細胞は任意の手段で選択されてもよい。本開示の方法の特定の実施形態では、特異的選択マーカーを発現する細胞を単離することにより本開示の遺伝子修飾細胞を選択してもよい。本開示の選択マーカーは、トランスポゾンの1つ以上の配列によりコードされていてもよい。うまく転位した結果として、修飾細胞により本開示の選択マーカーが発現されてもよい(すなわち、トランスポゾンの1つ以上の配列によりコードされていない)。特定の態様では、本開示の遺伝子修飾細胞は、後ヌクレオフェクション細胞培地の有害な化合物に対する耐性を付与する選択マーカーを含んでいてもよい。そのような有害な化合物としては、例えば、選択マーカーによって修飾細胞に付与される耐性がなければ細胞死につながるような抗生物質または薬物が挙げられる。選択マーカーの例としては、これらに限定されないが、以下の遺伝子のうちの1つ以上の野生型(WT)または変異体形態が挙げられる:neo、DHFR、TYMS、ALDH、MDR1、MGMT、FANCF、RAD51C、GCS、およびNKX2.2。選択マーカーの例としては、これらに限定されないが、Ab被覆磁性ビーズ技術またはカラム選択により標的されてもよい表面発現選択マーカーまたは表面発現タグが挙げられる。効率的なカラム選択、洗浄、および溶出のため、タンパク質の精製の用いられるような開裂可能なタグを本開示の選択マーカーに付加してもよい。特定の態様では、本開示の選択マーカーは、内因的に修飾細胞(修飾T細胞を含む)により発現されておらず、従って、(例えば、細胞選別技術による)修飾細胞の物理的単離に有用である場合がある。内因的に修飾細胞(修飾T細胞を含む)により発現されていない本開示の選択マーカーとしては、これらに限定されないが、例えば、CD271、CD19、CD52、CD34、RQR8、CD22、CD20、CD33の完全な長さの形態、変異形態、または切断された形態、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示の遺伝子修飾細胞は、ヌクレオフェクション反応の後、選択可能に増殖させてもよい。特定の態様では、CAR/CARTyrinを含む修飾T細胞は、CAR/CARTyrin刺激によって選択的に増殖されてもよい。CAR/CARTyrinを含む修飾T細胞は、標的で被覆した試薬(例えば、標的または標的内で被覆された増殖ビーズを発現する腫瘍系統または正常細胞系統)と接触させることで刺激されてもよい。または、CAR/CARTyrinを含む修飾T細胞は、照射された腫瘍細胞、同種異形の正常細胞、または自己PBMCと接触させることで刺激されてもよい。刺激に用いた標的発現細胞による本開示の細胞生成物組成物の汚染を最小にするため、例えば、細胞生成物組成物を直接被験体に投与する場合、CAR/CARTyrin標的タンパク質で被覆した増殖ビーズを用いて刺激を行ってもよい。CAR/CARTyrinによるCAR/CARTyrinを含む修飾T細胞の選択可能な増殖は、修飾T細胞の機能的疲弊を回避するように最適にされていてもよい。
本開示の遺伝子修飾細胞は、凍結保存してもよく、所定の期間休止させてもよく、またはCell Expander(細胞増殖剤)技術を加えることで増殖のために刺激されてもよい。本開示の遺伝子修飾細胞は、凍結保存してもよく、所定の期間休止させてもよく、またはCell Expander 技術を加えることで増殖のためにすぐに刺激されてもよい。選択された遺伝子修飾細胞がT細胞である場合、これらT細胞はCell Expander技術を加えることで増殖のために刺激されてもよい。選択された本開示の遺伝子修飾細胞は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間、またはそれ以上休止させてもよい。特定の態様では、選択された本開示の遺伝子修飾細胞は、例えば一晩休止させてもよい。特定の側面では、一晩は約12時間である。選択された本開示の遺伝子修飾細胞は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14日間、またはそれ以上休止させてもよい。選択された本開示の遺伝子修飾細胞を任意の期間休止させてもよく、これにより高生存率、より高いヌクレオフェクション効率、ヌクレオフェクション後のより高い生存率、望ましい細胞表現型、および/または増殖技術を加えた際のより高く速い増殖能を持つ細胞が得られる。
任意の標準的な冷凍保存方法を用いて選択された遺伝子修飾細胞(選択された本開示の遺伝子修飾T細胞を含む)を凍結保存してもよい。この方法は、高回収率、高生存率、高表現型、および/または高機能性能を持つヒト細胞を保存および/または回収するのに最適にされていてもよい。本開示の冷凍保存方法は、市販の冷凍保存培地および/または試験規約を含んでいてもよい。
選択された遺伝子修飾細胞(選択された本開示の遺伝子修飾T細胞を含む)の転位効率は、任意の手段により評価されてもよい。例えば、Expander技術を用いる前に、選択された遺伝子修飾細胞(選択された本開示の遺伝子修飾T細胞を含む)によるトランスポゾンの発現量を蛍光活性化細胞選別(FACS)によって測定してもよい。選択された遺伝子修飾細胞(選択された本開示の遺伝子修飾T細胞を含む)の転位効率の決定は、トランスポゾン(例えば、CAR)を発現する選択された細胞の百分率を決定することを含んでいてもよい。これに代えて、またはこれに加えて、T細胞の純度、トランスポゾン発現量(例えば、CAR発現量)の平均蛍光強度(MFI)、CARリガンドを発現する標的細胞の脱顆粒および/または殺傷を媒介する(トランスポゾンで送達された)CARの能力、および/または選択された遺伝子修飾細胞(選択された本開示の遺伝子修飾T細胞を含む)の表現型を任意の手段により評価してもよい。
本開示の細胞生成物組成物は、特定の放出条件に合致した場合に被験体への投与のために放出されてもよい。放出条件としては、これらに限定されないが、例えば、細胞表面に検出可能な量のCARを発現する修飾、選択、および/または増殖T細胞の特定の百分率が挙げられる。
自己T細胞生成物組成物の遺伝子修飾
本開示の遺伝子修飾細胞(遺伝子修飾T細胞を含む)をExpander技術を用いて増殖させてもよい。本開示のExpander技術は市販のExpander技術を含んでいてもよい。本開示のExpander技術の例としては、TCRにより本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激することが挙げられる。本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するすべての手段が考えられるが、TCRにより本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するのが好ましい方法であり、優れた殺傷能力を持つ生成物が得られる。
TCRにより本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するため、Thermo Expander DynaBeadsをT細胞に対するビーズの比を3:1として用いてもよい。Expanderビーズが生分解性でない場合、ビーズをExpander組成物から除去してもよい。例えば、ビーズを約5日後にExpander組成物から除去してもよい。TCRにより本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するため、ミルテニー(Miltenyi)T細胞活性化/増殖試薬を用いてもよい。TCRにより本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するため、StemCell TechnologiesのImmunoCultヒトCD3/CD28またはCD3/CD28/CD2 T細胞活性化試薬を用いてもよい。所定の期間後にこれら可溶性四量体抗体複合体が分解して除去工程を必要としないので、この技術が好ましい場合がある。
人工抗原提示細胞(APC)を遺伝子操作して、標的抗原を共発現させて、これを用いて本開示のT細胞の細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。人工APCは、腫瘍細胞株(例えば、不死化された骨髄性白血病系統K562を含む)を含む、またはそれに由来していてもよく、また遺伝子操作されて複数の共刺激分子または技術(例えば、CD28、4−1BBL、CD64、mbIL−21、mbIL−15、CAR標的分子など)を共発現してもよい。本開示の人工APCを共刺激分子と組み合わせる場合、条件は、望ましくない表現型や機能、つまり最終分化したエフェクターT細胞が発達かまたは出現することを防ぐように最適になっていてもよい。
照射PBMC(自己またはアロ)は、CD19などのいくつかの標的抗原を発現してもよく、これらを用いて本開示の細胞またはT細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。これに代えて、またはこれに加えて、照射腫瘍細胞はいくつかの標的抗原を発現していてもよく、これらを用いて本開示の細胞またはT細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。
プレートに結合させた、かつ/または可溶性の抗CD3、抗CD2、および/または抗CD28刺激を用いて、本開示の細胞またはT細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。
抗原で被覆したビーズは標的タンパク質を提示してもよく、これを用いて本開示の細胞またはT細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。これに代えて、またはこれに加えて、CAR/CARTyrin標的タンパク質で被覆したExpanderビーズを用いて、本開示の細胞またはT細胞を本開示のTCRおよび/またはCARにより刺激してもよい。
増幅方法は、TCRまたはCAR/CARTyrinにより、遺伝子修飾T細胞の表面に発現したCD2、CD3、CD28、4−1BB、および/または他のマーカーを介して本開示の細胞またはT細胞を刺激するのに適用される。
ヌクレオフェクションの直後からヌクレオフェクションの約24時間後まで増殖技術を本開示の細胞に用いてもよい。増殖手順の際には様々な細胞培地を用いてもよいが、本開示の望ましいT細胞増殖培地は、例えば、高生存率、細胞表現型、高総増殖量、または生体内で高持続能、高正着性、および/または高CAR媒介殺傷能力を持つ細胞を産生してもよい。本開示の細胞培地は、本開示の遺伝子修飾細胞の増殖量、表現型、および機能を向上/増強するように最適になっていてもよい。増殖されたT細胞の好ましい表現型は、幹細胞記憶細胞、T中央記憶細胞、およびTエフェクター記憶細胞の混合物を含んでいてもよい。Expander Dynabeadsは、臨床で優れた性能につながることがある中央記憶T細胞を主に産生する可能性がある。
本開示のT細胞増殖培地(部分かまたは全部)としては、例えば、PBS、HBSS、OptiMEM、DMEM、RPMI 1640、AIM-V、X-VIVO 15、CellGro DC培地、CTS OpTimizer T細胞増殖SFM、TexMACS培地、PRIME-XV T細胞増殖培地、ImmunoCult-XF T細胞増殖培地、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。本開示のT細胞増殖培地は、1種以上のサプリメント因子をさらに含んでいてもよい。本開示のT細胞増殖培地に含まれていてもよいサプリメント因子は、生存率、細胞表現型、総増殖量を高める、または生体内での持続性、正着性、および/またはCAR媒介殺傷能力を高める。本開示のT細胞増殖培地に含まれていてもよいサプリメント因子としては、これらに限定されないが、組み換えヒトサイトカイン、ケモカイン、および/またはインターロイキン例えば、IL2、IL7、IL12、IL15、IL21、IL1、IL3、IL4、IL5、IL6、IL8、CXCL8、IL9、IL10、IL11、IL13、IL14、IL16、IL17、IL18、IL19、IL20、IL22、IL23、IL25、IL26、IL27、IL28、IL29、IL30、IL31、IL32、IL33、IL35、IL36、GM-CSF、IFN-γ、IL-1α/IL-1F1、IL-1β/IL-1F2、IL-12 p70、IL-12/IL-35 p35、IL-13、IL-17/IL-17A、IL-17A/Fヘテロ二量体、IL-17F、IL-18/IL-1F4、IL-23、IL-24、IL-32、IL-32β、IL-32γ、IL-33、LAP (TGF-β1)、リンホトキシンα/TNF-β、TGF-β、TNF-α、TRANCE/TNFSF11/RANK L、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。本開示のT細胞増殖培地に含まれていてもよいサプリメント因子としては、これらに限定されないが、塩、鉱物、および/または代謝物質、例えば、HEPES、ニコチンアミド、ヘパリン、ピルビン酸ナトリウム、L−グルタミン、MEM非必須アミノ酸溶液、アスコルビン酸、ヌクレオシド、FBS/FCS、ヒト血清、代替血清、抗生物質、pH調整剤、アール塩、2−メルカプトエタノール、ヒトトランスフェリン、組み換えヒトインスリン、ヒト血清アルブミン、Nucleofector PLUSサプリメント、KCL、MgCl2、Na2HPO4、NAH2PO4、ラクトビオン酸ナトリウム、マンニトール、コハク酸ナトリウム、塩化ナトリウム、CINa、グルコース、Ca(NO3)2、Tris/HCl、K2HPO4、KH2PO4、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポロクサマー188、ポロクサマー181、ポロクサマー407、ポリ−ビニルピロリドン、Pop313、Crown−5、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。本開示のT細胞増殖培地に含まれていてもよいサプリメント因子としては、これらに限定されないが、細胞のDNAセンシング、代謝、分化、信号伝達、アポトーシス経路の阻害剤、例えば、TLR9、MyD88、IRAK、TRAF6、TRAF3、IRF-7、NF-KB、1型インターフェロン、炎症性サイトカイン、cGAS、STING、Sec5、TBK1、IRF-3、RNA pol III、RIG-1、IPS-1、FADD、RIP1、TRAF3、AIM2、ASC、カスパーゼ1、プロIL1B、P13K、Akt、Wnt3Aの阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK-3β)の阻害剤(例えば、TWS119)、バフィロマイシン、クロロキン、キナクリン、AC-YVAD-CMK、Z-VAD-FMK、Z-IETD-FMK、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示のT細胞増殖培地に含まれていてもよいサプリメント因子としては、これらに限定されないが、細胞の送達を高める、核の送達または輸送を高める、核酸の核への容易にされた輸送を高める、染色体外核酸の分解を高める、かつ/またはDNA媒介毒性を低減するように核酸を修飾または安定化させる試薬、例えば、pH修飾剤、DNA結合タンパク質、脂質、脂質、CaPO4、NLS配列を含む、または含まない正味中性電荷DNA結合ペプチド、TREX1酵素、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示の遺伝子修飾細胞は、選択可能な薬物または化合物の使用により増殖工程中に選択されてもよい。例えば、特定の実施形態では、本開示のトランスポゾンが、培養培地に加えた薬物に対する耐性を遺伝子修飾細胞に与える選択マーカーをコードする場合、選択は増殖工程時に起きてもよく、選択が起きるのに約1〜14日間の培養が必要である場合がある。本開示のトランスポゾンによりコードされる選択マーカーとして用いてもよい薬物耐性遺伝子の例としては、これらに限定されないが、遺伝子neo、DHFR、TYMS、ALDH、MDR1、MGMT、FANCF、RAD51C、GCS、NKX2.2の野生型(WT)または変異体形態、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。培養培地に加えてもよく、選択マーカーが耐性を付与してもよい対応する薬物または化合物の例としては、これらに限定されないが、G418、ピューロマイシン、アンピシリン、カナマイシン、メトトレキサート、メファラン、テモゾロミド、ビンクリスチン、エトポシド、ドキソルビシン、ベンダムスチン、フルダラビン、アレジア(パミドロン酸ジナトリウム)、ベセヌム(カルムスチン)、BiCNU(カルムスチン)、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、カルムブリス(カルムスチン)、カルムスチン、クラフェン(シクロホスファミド)、シクロホスファミド、シトキサン(シクロホスファミド)、ダラツムマブ、ダラザレックス(ダラツムマブ)、ドキシル(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム、Dox−SL(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、エロツズマブ、エムプリシティ(エロツズマブ)、エヴァセット(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、ファリーダック(パノビノスタット)、イキサゾミブクエン酸塩、カイプロリス(カルフィルゾミブ)、レナリドミド、リポドックス(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、モゾビル(プレリキサホル)、ネオサール(シクロホスファミド)、ニンラーロ(イキサゾミブクエン酸塩)、パミドロン酸ジナトリウム、パノビノスタット、プレリキサホル、ポマリドミド、ポマリスト(ポマリドミド)、レブラミド(レナリドミド)、シノビル(サリドマイド)、サリドマイド、サロミド(サリドマイド)、ベルケイド(ボルテゾミブ)、ゾレドロン酸、ゾメタ(ゾレドロン酸)、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示のT細胞増殖工程は、細胞培養袋、WAVE生物反応器、G-Rexフラスコ、または任意の他の好適な容器および/または反応器内で起きてもよい。
本開示の細胞またはT細胞培養物は、静置してもよく、揺する、かき混ぜる、または振とうしてもよい。
本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、特定の条件を最適にしてもよい。そのような条件としては、これらに限定されないが、培養持続時間、細胞濃度、T細胞培地の追加/除去の予定、細胞の大きさ、総細胞数、細胞表現型、細胞集団の純度、成長中の細胞集団での遺伝子修飾細胞の百分率、サプリメントの使用および組成、Expander技術の添加/除去、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、得られた増殖細胞集団の処方の前、所定の終点まで継続してもよい。例えば、本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、所定の時間、少なくとも、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24時間;少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30日間;少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12週;少なくとも1、2、3、4、5、6ヶ月間、または少なくとも1年間継続してもよい。本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、得られた培養物全体の細胞密度が、体積(μl、ml、L)あたり1、10、100、1000、104、105、106、107、108、109、1010細胞、またはその間の任意の密度など、所定の細胞密度になるまで継続してもよい。本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、得られた培養物の遺伝子修飾細胞が本開示のトランスポゾンの所定の発現レベル、例えば、発現の閾値レベル(得られた遺伝子修飾細胞が臨床的に有効であることを示す発現の最小、最大、または平均レベル)の1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%、またはこれらの間の任意の百分率を示すまで継続してもよい。本開示の細胞またはT細胞増殖工程は、得られた培養物の遺伝子修飾細胞の無修飾細胞に対する割合が所定の閾値、少なくとも1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、2:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、またはこれらの間の任意の比になるまで継続してもよい。
放出のための遺伝子修飾自己T細胞の分析
遺伝子修飾細胞の百分率を本開示の増殖工程中またはその後に評価してもよい。本開示の遺伝子修飾細胞によるトランスポゾンの細胞発現を蛍光活性化細胞選別(FACS)により測定してもよい。例えば、FACSを用いて、本開示のCARを発現する細胞またはT細胞の百分率を決定してもよい。これに代えて、またはこれに加えて、遺伝子修飾細胞またはT細胞の純度、遺伝子修飾本開示の細胞またはT細胞によって発現されたCARの平均蛍光強度(MFI)、CARリガンドを発現する標的細胞の脱顆粒および/または殺傷を媒介するCARの能力、および/またはCAR+T細胞の表現型を評価してもよい。
被験体に投与することを意図した本開示の組成物は、前記組成物が医薬品製品として処方される、かつ/または被験体に投与されるのに安全かつ有効であることを示す1つ以上の「放出基準」を満たすことが求められてもよい。放出基準は、本開示の組成物(例えば、本開示のT細胞生成物)が細胞表面に検出可能な量の本開示のCARを発現する特定の百分率のT細胞を含むという要件を含んでいてもよい。
増殖工程は、(例えば、特定総数の細胞、記憶細胞の特定集団、または、特定の大きさの集団を達成するなど)特定の基準が満たされるまで継続されなければならない。
特定の基準は、増殖工程が終わる時を知らせる。例えば、細胞の大きさが300fLに達すると、細胞を処方、再活性化、または凍結保存しなければならない(さもなくば、この閾値を越えた大きさの細胞は死にはじめる)。細胞集団の平均の大きさが300fL未満に達したら直ちに冷凍保存すると、解凍および培養時に細胞の回復が改善されることがある。というのは、これらの細胞は冷凍保存前に完全な休止状態になっていないからである(完全な休止細胞の大きさは約180fLである)。増殖の前に本開示のT細胞の大きさは約180fLであってもよいが、増殖後の3日目にはこの細胞の大きさの4倍よりも大きく約900fLまでであってもよい。次の6〜12日間では、T細胞集団は、細胞の大きさがゆっくりと減少していき、180fLで完全な休止状態となる。
細胞集団を処方用に調製する過程は、これらに限定されないが、細胞集団の細胞を濃縮し、細胞を洗浄し、かつ/またはさらに、薬物耐性または磁性ビーズ選別により細胞を特定の表面発現マーカーに対して選択する工程を含んでいてもよい。細胞集団を処方用に調製する過程は、最終生成物の安全性および純度を確実にする選別工程をさらに含んでいてもよい。例えば、処方用に調製されている本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激するために、被験体由来の腫瘍細胞を用いて本開示の遺伝子修飾T細胞を刺激する、または患者由来の腫瘍細胞を遺伝的に修飾した場合は、その患者由来の腫瘍細胞が最終生成物に含まれないことが重要である。
細胞生成物の輸液および/または輸液用の冷凍保存
本開示の医薬品製剤を輸液、冷凍保存、および/または保存用の袋に分配してもよい。
標準的な試験規約と必要に応じて不融性冷凍保存培地を用いて、本開示の医薬品製剤を凍結保存してもよい。例えば、DMSOを含まない冷凍保存剤(例えば、DMSOを含まないCryoSOfree(登録商標)冷凍保存培地)を用いて冷凍に関連した毒性を低減してもよい。凍結保存した本開示の医薬品製剤を後日患者に輸液に供するために保存してもよい。有効な治療は本開示の医薬品製剤を複数回の投与する必要がある場合があり、従って、医薬品製剤を予め小分けした「投与量」で包装してもよい。これは、冷凍で保存されているが、個々の投与量を解凍できるように分けられていてもよい。
本開示の医薬品製剤を室温で保存してもよい。有効な治療は本開示の医薬品製剤を複数回投与する必要がある場合があり、従って、医薬品製剤を予め小分けした「投与量」で包装してもよい。これは、一緒に保存されているが、個々の投与量を投与できるように分けられていてもよい。
続く再増殖および/または同じ患者へのさらなる投与量を生成するための選択のため、本開示の医薬品製剤を保管庫に保存してもよい。後者は、例えば、症状の沈静および再発の後で将来投与が必要になる患者の同種異系治療の場合である。
製剤
上述のように、本開示は安定した製剤を提供する。これらの製剤は、好ましくは、生理食塩水または選択した塩を含むリン酸緩衝液、保存料を含む保存された溶液および製剤、および医薬的に許容可能な製剤中に少なくとも1種のタンパク質足場を含む、医薬品または家畜への使用に好適な多目的に使用される保存された製剤を含む。保存された製剤は、少なくとも1種の知られている保存料、または任意で少なくとも1種のフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば、六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、およびチメロサール、これらの重合体、またはこれらの水性希釈剤混合物からなる群より選択される保存料を含む。当該分野で知られているように、例えば、約0.0015%、またはその任意の範囲、値、または一部など任意の好適な濃度または混合物を用いてもよい非限定的な例としては、保存料なし、約0.1〜2%のm−クレゾール(例えば、0.2、0.3、0.4、0.5、0.9、1.0%)、約0.1〜3%のベンジルアルコール(例えば、0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、約0.001〜0.5%のチメロサール(例えば、0.005、0.01)、約0.001−2.0%のフェノール(例えば、0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%のアルキルパラベン(例えば、0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などが挙げられる。
上述のように、本発明は、包装材料、および少なくとも1つのバイアルを含む製造品を提供する。前記バイアルは、少なくとも1種のタンパク質足場溶液、所定の緩衝液および/または保存料、任意で水性希釈剤を含み、前記包装材料は、そのような溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間またはそれ以上の期間に亘って保持することができることを示す標識を含む。本発明は、包装材料、凍結乾燥した少なくとも1種のタンパク質足場を含む第一のバイアル、および所定の緩衝液または保存料の水性希釈剤を含む第二のバイアルを含む製造品を提供する。前記包装材料は、前記少なくとも1種のタンパク質足場を水性希釈剤で再構築して、24時間以上の期間保持することができる溶液を形成するよう、患者に指示する標識を含む。
本発明に従って用いられる少なくとも1種のタンパク質足場は、哺乳類細胞または遺伝子組み換え調製からを含む組み換え手段により作製されていてもよく、または本明細書で記載する、または当該分野で知られているように他の生物学的源から精製されてもよい。
本発明の生成物中の少なくとも1種のタンパク質足場の範囲は、再構築した際に得られる量を含む。湿潤/乾燥系の場合、濃度は約1.0μg/ml〜約1000mg/mlであるが、これより低い濃度および高い濃度でも操作可能であり、意図する送達培地に依存する。例えば、溶液製剤は、経皮パッチ、経肺、経粘膜、浸透圧法、またはマイクロポンプ法とは異なる。
好ましくは、前記水性希釈剤は、任意で医薬的に許容可能な保存料をさらに含む。好ましい保存料は、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ジヒドロ酢酸ナトリウム、およびチメロサール、またはこれらの混合物からなる群より選択されるものを含む。製剤に用いられる保存料の濃度は、抗微生物効果を得るのに十分な濃度である。そのような濃度は、選択された保存料に依存し、当業者により容易に決定される。
他の賦形剤、例えば、等張剤、緩衝液、酸化防止剤、および保存増強剤を任意で希釈剤に加えるのが好ましい。グリセリンなどの等張剤は、周知の濃度で一般に用いられる。生理学的に許容された緩衝液を加えて、pHの制御を向上させることが好ましい。製剤は、例えば、pH約4〜約10、好ましくはpH約5〜約9、最も好ましくは約6.0〜約8.0など、広範囲のpHを含んでいてもよい。本発明の製剤のpHは、約6.8〜約7.8であることが好ましい。好ましい緩衝液としては、リン酸緩衝液が挙げられる。最も好ましいのはリン酸ナトリウムであり、特にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。
その他の添加剤を任意で製剤または組成物に添加して、凝集を低減してもよい。そのような添加剤としては、例えば、医薬的に許容可能な可溶化剤(例えばTween20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、Tween40(モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、Tween80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、プルロニックF68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体)、およびPEG(ポリエチレングリコール))、または非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルビン酸エステル20または80)、ポロキサマー184または188、プルロニック(登録商標)ポリオール、他のブロック共重合体、およびキレート剤(例えばEDTAおよびEGTA)が挙げられる。これらの添加剤は、ポンプまたはプラスチック容器を用いて製剤を投与する場合に特に有用である。医薬的に許容可能な界面活性剤の存在により、タンパク質が凝集する傾向が和らげられる。
本発明の製剤は、少なくとも1種のタンパク質足場と、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、およびチメロサール、またはこれらの混合物からなる群より選択される保存料とを水性希釈剤中で混合することを含む工程により調製されてもよい。従来の溶解および混合手順を用いて少なくとも1種のタンパク質足場と保存料を水性希釈剤中で混合する。好適な製剤を調製するため、例えば、測定量の少なくとも1種のタンパク質足場の緩衝溶液と所望の保存料の緩衝溶液をタンパク質と保存料が所望の濃度になるのに十分な量で混合する。当業者であれば、この工程の変形は自明である。例えば、成分を加える順序、さらなる添加剤を使用するか否か、製剤を調製する温度およびpHは、すべて、使用する投与の濃度および手段を最適にすることができる因子である。
請求項の製剤は、透明溶液、または凍結乾燥された少なくとも1種のタンパク質足場のバイアルと、水、保存料および/または賦形剤、好ましくはリン酸緩衝液および/または生理食塩水、および選択した塩を含む第二のバイアルとを含む2つのバイアルとして患者に提供されてもよい。前記凍結乾燥された少なくとも1種のタンパク質足場は、前記第二のバイアルの成分と共に水性希釈剤中で再構成される。単一の溶液バイアルまたは再構成を必要とする2つのバイアルを複数回再利用してもよく、単一かまたは複数のサイクルの患者の治療に十分であり、従って現在利用できるものよりも簡便な治療計画を提供することができる。
本請求項の製造品は、製造直後から24時間以上までの期間に亘る投与に有用である。従って、本請求項の製造品は患者に有意な利益をもたらす。本発明の製剤は、必要に応じて約2℃〜約40℃の温度で安全に保存されてもよい。また、タンパク質の生物学的活性をより長期の間保持してもよく、これにより溶液を6、12、18、24、36、48、72、または96時間に亘って保持および/または使用することができることを示す包装袋用標識を用いてもよい。保存した希釈剤を用いる場合、そのような標識は、1〜12ヶ月、半年、1年半、および/または2年までに使用することを含んでいてもよい。
本発明の少なくとも1種のタンパク質足場の溶液は、少なくとも1種のタンパク質足場を水性希釈剤中で混合することを含む工程により調製されてもよい。混合は従来の溶解および混合手順を用いて行われる。好適な希釈剤を調製するため、例えば、水または緩衝液中の測定量の少なくとも1種のタンパク質足場をタンパク質および必要に応じて保存料または緩衝液が所望の濃度になるのに十分な量で混合する。当業者であれば、この工程の変形は自明である。例えば、成分を加える順序、さらなる添加剤を使用するか否か、製剤を調製する温度およびpHは、すべて、使用する投与の濃度および手段に最適にすることができる因子である。
請求項の製剤は、透明溶液、または凍結乾燥された少なくとも1種のタンパク質足場のバイアルと、水性希釈剤を含む第二のバイアルとを含む2つのバイアルとして患者に提供される。前記凍結乾燥された少なくとも1種のタンパク質足場は、前記第二のバイアルの成分で再構成される。単一の溶液バイアルまたは再構成を必要とする2つのバイアルを複数回再利用してもよく、単一かまたは複数のサイクルの患者の治療に十分であり、従って現在利用できるものよりも簡便な治療計画を提供することができる。
請求項の製剤は、薬局、診療所、またはその他の機関や施設に透明溶液かまたは凍結乾燥された少なくとも1種のタンパク質足場のバイアルと、その再構成に用いる水性希釈剤を含む第二のバイアルとを含む2つのバイアルを提供することにより患者に間接的に提供されてもよい。この場合の透明溶液は、1リットルまで、またはそれ以上の量で、大型容器で提供されてもよく、前記少なくとも1種のタンパク質足場溶液の小分けしたものをそこから1回または複数回取って小さいバイアルに移し、薬局や診療所から顧客および/または患者に提供されてもよい。
単一のバイアル系を含む認識されている装置は、溶液を送達するペン型注射器装置を含み、そのような例としては以下のものが挙げられる:BD Pens, BD Autojector(登録商標)、Humaject(登録商標)、NovoPen(登録商標)、B-D(登録商標)Pen, AutoPen(登録商標)、OptiPen(登録商標)、GenotropinPen(登録商標)、Genotronorm Pen(登録商標)、Humatro Pen(登録商標)、Reco-Pen(登録商標)、Roferon Pen(登録商標)、Biojector(登録商標)、Iject(登録商標)、J-tip Needle-Free Injector(登録商標)、Intraject(登録商標)、Medi-Ject(登録商標)(例えば、Becton Dickinson(ニュージャージー州フランクリンレイクス、www.bectondickenson.com)、Disetronic(スイス、ブルグドルフ、www.disetronic.com);Bioject、オレゴン州ポートランド(www.bioject.com);National Medical Products, Weston Medical(英国ピーターボロ、www.weston-medical.com)、Medi-Ject Corp(ミネソタ州ミネアポリス、www.mediject.com)により製造または開発)、および同様に好適な装置。2つのバイアル系を含む認識されている装置は、再構成溶液を送達するカートリッジ内で凍結乾燥薬物を再構成するペン型注射器システムを含み、そのような装置としてはHumatroPen(登録商標)が挙げられる。他の好適な装置の例としては、前充填注射器、自動注射器、針なし注射器、および針なし静脈輸液セットが挙げられる。
請求項の製品は、包装材料を含む。包装材料は、規制当局によって要求される情報に加えて、製品を用いることができる条件を提供する。本発明の包装材料は、2つのバイアルの湿潤/乾燥製品について少なくとも1種のタンパク質足場を水性希釈剤内で再構成して溶液を形成し、2〜24時間の期間に亘ってその溶液を用いるようにという指示を患者に提供する。単一のバイアルの溶液製品の場合、標識にはそのような溶液を2〜24時間の期間またはそれ以上の期間に亘って用いてもよいことが示されている。本請求項の製品はヒト医薬品製品として有用である。
本発明の製剤は、少なくとも1種のタンパク質足場を、選択された緩衝液、好ましくは生理食塩水または選択された塩を含むリン酸緩衝液と混合することを含む工程により調製されてもよい。従来の溶解および混合手順を用いて少なくとも1種のタンパク質足場と緩衝液を水性希釈剤中で混合する。好適な製剤を調製するため、例えば、水または緩衝液中の測定量の少なくとも1種のタンパク質足場をタンパク質と緩衝液が所望の濃度になるような十分な量で所望の緩衝剤水溶液水と混合する。当業者であれば、この工程の変形は自明である。例えば、成分を加える順序、さらなる添加剤を使用するか否か、製剤を調製する温度およびpHは、すべて、使用する投与の濃度および手段に最適にすることができる因子である。
本請求項の安定した製剤または保存された製剤は、透明溶液、または凍結乾燥されたタンパク質足場のバイアルと保存料または緩衝液および賦形剤の水性希釈剤を含む第二のバイアルとを含む2つのバイアルとして患者に提供されてもよい。前記凍結乾燥されたタンパク質足場は、第二のバイアルの成分で再構成される。単一の溶液バイアルまたは再構成を必要とする2つのバイアルを複数回再利用してもよく、単一かまたは複数のサイクルの患者の治療に十分であり、従って現在利用できるものよりも簡便な治療計画を提供することができる。
タンパク質足場を安定化する他の製剤または方法は、タンパク質足場を含む凍結乾燥粉末の透明溶液以外のものであってもよい。不透明な溶液の中では、粒子懸濁液を含む製剤である。前記粒子は、様々な大きさの構造内にタンパク質足場を含む組成物であり、マイクロ球体、マイクロ粒子、ナノ粒子、ナノ球体、またはリポソームとして様々な形態で知られている。活性剤を含むこのような比較的相同な本質的に球状の粒子製剤は、米国特許第4,589,330号に教示されているように、活性剤および重合体を含む水相と非水相を接触させて、次いで非水相を蒸発させて水相由来の粒子を凝集させることにより形成されてもよい。米国特許第4,818,542号に教示されているように、連続溶媒に分散させた活性剤および重合体を含む第一の相を用いて、冷凍乾燥または希釈抽出沈殿により前記溶媒を懸濁液から除去して多孔性マイクロ粒子を調製してもよい。このような調製に好ましい重合体は、以下のものからなる群より選択される天然または合成の共重合体かまたは重合体である:寒天、でんぷん、アラビノガラクタン、アルブミン、コラーゲン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコリド−L(−)ラクチドポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(ε−カプロラクトン−CO−乳酸)、ポリ(ε−カプロラクトン−CO−グリコール酸)、ポリ(β−ヒドロキシ酪酸)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン、ポリ(2−シアノアクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリアミド、ポリアミノ酸、ポリ(2−ヒドロキシエチルDL−アスパルトアミド)、ポリエステル尿素、ポリ(L−フェニルアラニン/エチレングリコール/1,6−ジイソシアナトヘキサン)、およびポリメタクリル酸メチル。特に好ましい重合体は、ポリエステル、例えば、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコリド−L(−)ラクチドポリ(ε−カプロラクトン、ポリ(ε−カプロラクトン−CO−乳酸)、およびポリ(ε−カプロラクトン−CO−グリコール酸)である。重合体および/または活性剤を溶解するのに有用な溶媒は、水、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ベンゼン、またはヘキサフルオロアセトン1.5水和物が挙げられる。活性剤を含む相を第二の相で分散する工程は、前記第一の相を圧力をかけてノズルのオリフィスに通して、液滴を形成することを含んでいてもよい。
乾燥粉末製剤は、冷凍乾燥以外の工程で得られてもよい。そのような工程としては、スプレー乾燥、または蒸発かまたは結晶性組成物の沈殿とその後の水性溶媒または非水性溶媒を除去する1つ以上の工程による溶媒抽出が挙げられる。スプレー乾燥したタンパク質足場の調製は、米国特許第6,019,968号に教示されている。このタンパク質足場乾燥粉末組成物は、呼吸性乾燥粉末が得られる条件で溶媒中のタンパク質足場の溶液またはスラリー、必要に応じて賦形剤をスプレー乾燥することにより得てもよい。そのような溶媒は、容易に乾燥させることができる水およびエタノールなどの極性化合物を含んでいてもよい。窒素雰囲気下、または窒素を乾燥気体として用いるなど、酸素の非存在下でスプレー乾燥手順を行うことによりタンパク質足場の安定性を高めてもよい。他の比較的乾燥した製剤は、典型的にはWO99/16419に教示されたヒドロフルオロアルカン推進剤を含む懸濁液媒質に分散した複数の穴あきミクロ構造の分散体である。これらの安定化した分散体は、定量吸入器を用いて患者の肺に投与されてもよい。スプレー乾燥薬剤の商業的な製造に有用な装置は、Buchi Ltd.またはNiro Corp.により製造されている。
本明細書に記載の安定製剤かまたは溶液または保存された製剤かまたは溶液中の少なくとも1つのタンパク質足場は、本発明に従って様々な送達方法で患者に投与されてもよい。そのような方法としては、皮下注射または筋肉注射;経皮送達、経肺送達、経粘膜送達、移植、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプ、または当該分野で知られている他の手段が挙げられる。
治療への応用
本発明はまた、本発明の少なくとも1種のタンパク質足場を用いて、例えば、治療有効量のタンパク質足場を投与するか、または前記細胞、組織、器官、動物、または患者を治療有効量のタンパク質足場と接触させることにより、当該分野で知られている、または本明細書で記載するように、細胞、組織、器官、動物、または患者の病気を調節かまたは治療する方法を提供する。また、本発明は、細胞、組織、器官、動物、または患者の病気を調節かまたは治療する方法を提供する。
本発明のいずれかの方法は、少なくとも1種のタンパク質足場を含む有効量の組成物または医薬組成物を、そのような調節、処理、または治療を必要とする細胞、組織、器官、動物、または患者に投与することを含んでいてもよい。そのような方法は、必要に応じて、そのような病気または障害を治療するための共投与または併用療法をさらに含んでいてもよく、前記少なくとも1種のタンパク質足場、その指定された部分または変異体の投与は、アルキル化剤、有糸分裂阻害剤、および放射性医薬品のうちの少なくとも一種から選択したものを前、同時、および/または後に投与することをさらに含む。好適な投与量は当該分野でよく知られている。例えば、Wells et al., eds., Pharmacotherapy Handbook, 2nd Edition, Appleton and Lange, Stamford, Conn. (2000); PDR Pharmacopoeia, Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000, Deluxe Edition, Tarascon Publishing, Loma Linda, Calif. (2000); Nursing 2001 Handbook of Drugs, 21st edition, Springhouse Corp., Springhouse, Pa., 2001; Health Professional's Drug Guide 2001, ed., Shannon, Wilson, Stang, Prentice-Hall, Inc, Upper Saddle River, N.J.を参照のこと。これらはその全内容を引用により本明細書に組み込む。
好適な投与量は、必要に応じて、約0.1〜99および/または100〜500mg/kg/投与、またはその任意の範囲、値またはその一部、または単回または複数回の投与あたりの血清濃度が約0.1〜5000μg/mlを達成する血清濃度、またはその任意の範囲、値またはその一部を含んでいてもよい。本発明のタンパク質足場の好ましい投与量の範囲は、患者の体重あたり、約1mg/kg、約3、約6、または約12mg/kgまでである。
または、投与量は周知の因子により変化してもよい。そのような因子としては、例えば、特定の剤の薬力学的特性、投与の形態および経路、受容者の年齢、健康、および体重、症状の性質および程度、同時治療の種類、治療の頻度、および所望の効果が挙げられる。通常、薬効成分の投与量は、体重キログラムあたり約0.1〜100ミリグラムであってもよい。1投与かまたは徐放形態で1キログラムあたり通常0.1〜50ミリグラム、好ましくは0.1〜10ミリグラムが所望の結果を得るのに有効である。
非限定的な例としては、ヒトまたは動物の治療は、単一の輸液または繰り返し投与を用いて本発明の少なくとも1種のタンパク質足場を1日あたり約0.1〜100mg/kgまたはその任意の範囲、値、または一部として、少なくとも1〜40日に1回、これに代えて、またはこれに加えて少なくとも1〜52週に1回、これに代えて、またはこれに加えて少なくとも1〜20年に1回、またはこれらの任意の組み合わせで1回または周期的に投与することとして提供されてもよい。
内部投与に好適な投与形態(組成物)は一般に、単位あたりかまたは容器あたり約0.001ミリグラム〜約500ミリグラムの薬効成分を含む。これらの医薬組成物では、薬効成分は通常、組成物の総重量に対して約0.5〜99.999重量%の量で存在する。
非経口投与の場合、タンパク質足場は、医薬的に許容可能な非経口投与媒質と共に、または個別に溶液、懸濁液、乳液、粒子、粉末、または凍結乾燥粉末として処方されてもよい。そのような媒質の例は水、生理食塩水、リンガー液、ブドウ糖溶液、および約1〜10%ヒト血清アルブミンである。また、リポソームおよび非水性媒質(例えば、固定油)を用いてもよい。媒質または凍結乾燥粉末は、等張性を維持する添加剤(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール)および化学的安定性を維持する添加剤(例えば、緩衝液および保存料)を含んでいてもよい。この製剤を知られている、または好適な技術により殺菌する。
好適な医薬品担体は、この分野の標準的な参考書であるRemington's Pharmaceutical Sciences, A. Osolの最新版に記載されている。
代替え投与
多くの周知の開発された方法を本発明に従って用いて、本発明による薬学的に有効量の少なくとも1種のタンパク質足場を投与してもよい。以下の記載で経肺投与を用いるが、他の投与方法を本発明に従って用いてもよく、好適な結果が得られる。吸入または本明細書で記載かまたは当該分野で周知の他の投与に好適な様々な装置および方法の何れかを用いて、本発明のタンパク質足場を溶液、乳液、コロイド、または懸濁液などの担体中で、または乾燥粉末として送達してもよい。
非経口製剤および投与
非経口投与用の製剤は、共通の賦形剤として、殺菌水または生理食塩水、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール)、野菜由来の油、水添ナフタレン類などを含んでいてもよい。適切な乳化剤または加湿剤および懸濁剤を用いて、知られている方法に従って輸液用の水性または油性懸濁液を調製してもよい。輸液用剤は、非毒性の非経口投与可能な希釈剤(例えば、水溶液、殺菌注射可能溶液、または溶媒中の懸濁液)であってもよい。用いることができる媒質または溶媒は、水、リンガー液、等張生理食塩水などである。通常の溶媒または懸濁溶媒、殺菌不揮発油を用いてもよい。これらの目的のため、任意の種類の不揮発油および脂肪酸を用いてもよい。そのような例としては、天然、合成、または半合成脂肪油または脂肪酸;天然、合成、または半合成のモノ−、ジ−、またはトリグリセリドが挙げられる。経口投与は、当該分野で知られており、これらに限定されないが、従来の注射手段、米国特許第5,851,198号に記載された針を使用しない気体加圧式注射装置、および米国特許第5,839,446号に記載されたレーザー穿孔装置が挙げられる。これらの全内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
代替え送達
本発明はさらに、非経口投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、関節内投与、気管支内投与、腹部内投与、嚢内投与、軟骨内投与、腔内投与、腔内投与、小脳内投与、脳室内投与、結腸内投与、頸部内投与、腸内投与、肝臓内投与、心筋内投与、骨内投与、骨盤内投与、心膜内投与、腹腔内投与、胸膜内投与、前立腺内投与、肺内投与、直腸内投与、腎臓内投与、網膜内投与、髄腔内投与、関節滑液嚢内投与、胸郭内投与、子宮内投与、膀胱内投与、病巣内投与、急速静注、膣投与、直腸投与、口腔投与、舌下投与、鼻腔内投与、または経皮手段による少なくとも1種のタンパク質足場の投与に関する。少なくとも1種のタンパク質足場組成物は、以下の投与に使用するために調製されてもよい:特に液体溶液または懸濁液形態での非経口投与(皮下投与、筋肉内投与、または静脈内投与)または任意の他の投与);特に半固体固体形態、例えば、これらに限定されないがクリームおよび尿道坐薬での膣または直腸投与;これらに限定されないが、例えば、錠剤またはカプセルの形態での口腔投与または舌下投与;これらに限定されないが、例えば、粉末、経鼻液滴またはエアロゾル、または特定の剤の形態での経鼻投与;これらに限定されないが、例えば、ジメチルスルホキシドなどの化学転写促進因子を含み、皮膚構造を修飾する(Junginger, et al. In “Drug Permeation Enhancement;” Hsieh, D. S., Eds., pp. 59-90 (Marcel Dekker, Inc. New York 1994, その全内容を引用により本明細書に組み込む)、タンパク質とペプチドを含む製剤を皮膚に塗布することができる酸化剤を含む(WO98/53847)、電気穿孔法などにより電界をかけて一過性の輸送経路を形成する、またはイオン泳動などにより電荷を帯びた薬物の皮膚の移動度を高める、または音響泳動などにより超音波をかけるゲル、軟膏、ローション、懸濁液、またはパッチ送達システム(米国特許第4,309,989号および第4,767,402号)(上記広報および特許は、その全内容を引用により本明細書に組み込む)による経皮投与。
養子細胞治療としての修飾細胞の注入
本開示は、それを必要とする対象に投与するために選択および/または増殖された本開示の1種以上のCARおよび/またはCARTyrinsを発現する修飾細胞を提供する。本開示の修飾細胞は、室温および体温を含む任意の温度で保存するために処方されてもよい。本開示の修飾細胞は、冷凍保存および続く解凍のために処方されてもよい。本開示の修飾細胞は、殺菌した包装から直接被験体に投与するために医薬的に許容可能な担体中で処方されてもよい。本開示の修飾細胞は、最小量の細胞機能とCAR/CARTyrin発現を確実にするために、細胞生存率および/またはCAR/CARTyrin発現量の表示と共に医薬的に許容可能な担体中で処方されてもよい。本開示の修飾細胞は、さらなる増殖を阻害し、かつ/または細胞死を防ぐための1種以上の試薬と共に所定の密度で医薬的に許容可能な担体中で処方されてもよい。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は、注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり2×105〜5×108個の細胞、またはその任意の範囲、値または一部の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.2×106〜20×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.2×106個の細胞、2×106個の細胞、20×106個の細胞、または任意の数の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり1×106個、または約1×106個の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり3×106個または約3×106個の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106〜6.7×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106個、6.7×106個、または任意の数の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106〜16×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106個、2×106個、6×106個、10.7×106個、16×106個、または任意の数の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり1.2×106〜7.1×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり1.2×106個、7.1×106個、または任意の数の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり2×106〜3×106個の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり1106×106〜2106×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり1106×106個、2106×106個、または任意の数の細胞を含む。本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106〜1.3×106個の細胞を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、1投与あたり患者の体重1kgあたり0.7×106個、1.3×106個、または任意の数の細胞を含む。
本開示の特定の実施形態では、本開示の修飾細胞は注射または静脈輸液により患者に送達される。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、単回または複数回の投与量を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、分割投与量を含む。特定の態様では、治療有効投与量の本開示の組成物または本開示の修飾細胞を含む組成物は、初期投与量および維持投与量を含む。
本開示の特定の実施形態では、前記修飾細胞はT細胞であり、前記T細胞は、実験器具内での増殖または医薬的に許容可能な担体との製剤の前にT細胞マーカーに従って仕分けしてもよい。実施形態によっては、CD8+マーカーおよび/またはCD4+マーカーを用いて修飾T細胞を仕分けしてもよい。
誘発性アポトーシス促進性ポリペプチド
本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは免疫原性がかなり低いため、既存の誘発性ポリペプチドよりも優れている。本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは組み換えポリペプチドであり、従って、天然に生じないが、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを産生するように組み換えた配列は、宿主ヒト免疫系が「非自己」と認識するような非ヒト配列を含まず、その結果、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチド、前記誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを含む細胞、または前記誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドと前記誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを含む細胞とを含む組成物を受容する被験体の免疫応答を誘発しない。
本開示は、リガンド結合領域、リンカー、およびアポトーシス促進性ペプチドを含む誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを提供し、前記誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは非ヒト配列を含まない。特定の態様では、前記非ヒト配列は制限部位を含む。特定の態様では、前記アポトーシス促進性ペプチドはカスパーゼポリペプチドである。特定の態様では、前記カスパーゼポリペプチドはカスパーゼ9ポリペプチドである。特定の態様では、前記カスパーゼ9ポリペプチドは、切断型カスパーゼ9ポリペプチドである。本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは非天然起源であってもよい。
本開示のカスパーゼポリペプチドとしては、これらに限定されないが、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ11、カスパーゼ12、およびカスパーゼ14が挙げられる。本開示のカスパーゼポリペプチドとしては、これらに限定されないが、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、およびカスパーゼ10を含むアポトーシスに関連づけられたカスパーゼポリペプチドが挙げられる。本開示のカスパーゼポリペプチドとしては、これらに限定されないが、カスパーゼ2、カスパーゼ8、カスパーゼ9、およびカスパーゼ10を含むアポトーシスを開始するカスパーゼポリペプチドが挙げられる。本開示のカスパーゼポリペプチドとしては、これらに限定されないが、カスパーゼ3、カスパーゼ6、およびカスパーゼ7を含むアポトーシスを実行するカスパーゼポリペプチドが挙げられる。
本開示のカスパーゼポリペプチドは、野生型アミノ酸または核酸配列に比べて1つ以上の修飾を持つアミノ酸または核酸配列によってコードされていてもよい。本開示のカスパーゼポリペプチドをコードする核酸配列は、コドン最適化されていてもよい。本開示のカスパーゼポリペプチドのアミノ酸および/または核酸配列に対する1つ以上の修飾は、野生型アミノ酸または核酸配列に比べて本開示のカスパーゼポリペプチドの相互作用、架橋、または交差架橋、または活性化を高めてもよい。これに代えて、またはこれに加えて、本開示のカスパーゼポリペプチドのアミノ酸および/または核酸配列に対する1つ以上の修飾は、野生型アミノ酸または核酸配列に比べて本開示のカスパーゼポリペプチドの免疫原性を減じてもよい。
本開示のカスパーゼポリペプチドは、野生型カスパーゼポリペプチドに比べて切断されていてもよい。例えば、カスパーゼポリペプチドを切断して、カスパーゼ活性化およびリクルートドメイン(CARD)をコードする配列を除去し、誘発性本開示のカスパーゼポリペプチドを含む細胞のアポトーシスを開始することに加えて、局所の炎症性応答を活性化する可能性を除去または最小にしてもよい。本開示のカスパーゼポリペプチドをコードする核酸配列をスプライスして、野生型カスパーゼポリペプチドに比べて本開示のカスパーゼポリペプチドの変異体アミノ酸配列を形成してもよい。本開示のカスパーゼポリペプチドは、組み換えおよび/またはキメラ配列によってコードされていてもよい。本開示の組み換えカスパーゼポリペプチドおよび/またはキメラカスパーゼポリペプチドは、1種以上の異なるカスパーゼポリペプチドに由来する配列を含んでいてもよい。これに代えて、またはこれに加えて、本開示の組み換えカスパーゼポリペプチドおよび/またはキメラカスパーゼポリペプチドは、1種以上の種(例えば、ヒト配列および非ヒト配列)に由来する配列を含んでいてもよい。本開示のカスパーゼポリペプチドは非天然起源であってもよい。
本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域は、本開示の第一の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドと本開示の第二の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドとの二量化を容易にするまたは促進する任意のポリペプチド配列を含んでいてもよく、この二量化により、アポトーシス促進性ポリペプチドの架橋および細胞のアポトーシスの開始が活性化または誘発される。
リガンド結合(「二量化」)領域は、例えば、非天然起源合成リガンドなど、内因性または非天然起源リガンド(すなわち、誘発剤)を用いて誘発を可能にする任意のポリペプチドまたはその機能ドメインを含んでいてもよい。リガンド結合領域は、誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの性質とリガンド(すなわち、誘発剤)の選択により細胞膜の内側でも外側でもよい。受容体を含む広く多様なリガンド結合ポリペプチドおよびその機能ドメインが知られている。本開示のリガンド結合領域は、受容体由来の1つ以上の配列を含んでいてもよい。特定の対象は、リガンド(例えば、小さい有機リガンド)が知られている、または容易に作成することができるリガンド結合領域である。これらのリガンド結合領域または受容体としては、これらに限定されないが、FKBPおよびシクロフィリン受容体、ステロイド受容体、テトラサイクリン受容体、抗体、特に重鎖サブユニットまたは軽鎖サブユニットから得てもよい「非天然起源」受容体、その変異配列、確率的手順によって得られたランダムアミノ酸配列、組み合わせ合成などが挙げられる。特定の態様では、リガンド結合領域は、FKBPリガンド結合領域、シクロフィリン受容体リガンド結合領域、ステロイド受容体リガンド結合領域、シクロフィリン受容体、リガンド結合領域、およびテトラサイクリン受容体リガンド結合領域からなる群より選択される。
1つ以上の受容体ドメインを含むリガンド結合領域は、少なくとも約50個のアミノ酸、および約350個未満のアミノ酸、一般的に200個未満のアミノ酸、内因性ドメインまたはその切断された活性部分であってもよい。この結合領域は、例えば、小さい(25kDa未満、ウイルスベクターへの効率的な形質移入を可能にする)、単量体、非免疫原性であり、合成利用可能であり、細胞透過性であり、二量化することができる非毒性リガンドであってもよい。
1つ以上の受容体ドメインを含むリガンド結合領域は、誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの設計や適切なリガンド(すなわち誘発剤)の利用可能性に応じて、細胞内または細胞外にあってもよい。疎水性リガンドでは、結合領域は膜のいずれの側にあってもよいが、親水性リガンド、特にタンパク質リガンドでは、リガンドが結合に有効となる形状でリガンドを内在化する輸送システムが存在しない限り、通常、結合領域は細胞膜の外側に位置する。細胞内受容体では、誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドまたは誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを含むトランスポゾンまたはベクターは、受容体ドメイン配列のシグナルペプチドおよび膜貫通ドメインの5’または3’をコードするか、受容体ドメイン配列の脂質付着シグナル配列の5’を有していてもよい。受容体ドメインがシグナルペプチドと膜貫通ドメインとの間にある場合には、受容体ドメインは細胞外に存在する。
高親和性結合を形成する抗体および抗体のサブユニット、例えば重鎖または軽鎖、具体的には重鎖または軽鎖の断片、より具体的にはその可変領域のすべてまたは一部、またはその融合物は、本開示のリガンド結合領域として使用できる。期待される抗体として、免疫応答を誘発せず、かつ通常は末梢部(すなわち中枢神経系(CNS)/脳領域の外側)では発現しない細胞外ドメインなど、異なる位置で発現したヒト産物である抗体が含まれる。その例としては、限定はされないが、低親和性神経成長因子受容体(LNGFR)、および胚表面タンパク質(すなわち癌胎児性抗原)が挙げられる。さらに抗体は、生体に許容可能なハプテン分子、および結合親和性により選別した個々の抗体のサブユニットに対して調製できる。サブユニットをコードするcDNAは、定常領域、可変領域の一部分、可変領域の突然変異誘発などの排除により単離かつ修飾されて、リガンドに対して適切な親和性を持つ結合タンパク質ドメインを得ることができる。このようにして、生体に許容可能な殆どすべてのハプテン化合物は、リガンドとして、またはリガンドのエピトープを提供するように使用できる。抗体単位に代えて、結合領域または結合ドメインが既知であり、また結合に対し有用かつ公知のリガンドが存在する場合に、内因性受容体を使用できる。
受容体を多量体とするために、誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域/受容体ドメインに対するリガンドは、そのリガンドが少なくとも2個の結合部位を持つことができるという意味で多量体であってもよく、各々の結合部位はリガンド受容体領域に結合できる(すなわち、このリガンドは、第1の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域に結合できる第1の結合部位と、第2の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域に結合できる第2の結合部位とを有し、これら第1および第2の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域は同一であっても異なっていてもよい)。したがって、本明細書で使用される「多量体リガンド結合領域」という用語は、多量体リガンドに結合する本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドのリガンド結合領域を指す。本開示の多量体リガンドには、二量体リガンドが含まれる。本開示の二量体リガンドは、リガンド受容体ドメインに結合できる2個の結合部位を保持していてもよい。特定の実施形態では、本開示の多量体リガンドは、通常、おおよそ四量体以下の小合成有機分子の二量体またはより高次のオリゴマーであり、個々の分子は通常、少なくとも約150Da〜約5kDa未満であり、通常約3kDa未満である。様々な合成リガンドと受容体の対を使用できる。例えば内因性受容体を含む実施形態では、二量体FK506はFKBP12受容体とともに使用でき、例として二量体化シクロスポリンAはシクロフィリン受容体とともに、二量体化エストロゲンはエストロゲン受容体とともに、二量体化グルココルチコイドはグルココルチコイド受容体とともに、二量体化テトラサイクリンはテトラサイクリン受容体とともに、二量化ビタミンDはビタミンD受容体とともに使用できる。あるいは、より高次のリガンド、例えば三量体も使用できる。非天然起源の受容体、例えば、抗体のサブユニット、修飾抗体のサブユニット、重鎖および軽鎖可変領域を縦に並べて含みかつ柔軟なリンカーで分離された単鎖抗体、または修飾受容体、およびその変異配列などを含む実施形態では、多種の化合物を任意に使用できる。本開示の多量体リガンドを含む単位の顕著な特徴は、各結合部位が高い親和性で受容体に結合できることであり、好ましくは、それらを化学的に二量体にできることにある。またリガンドの疎水性/親水性を平衡にする方法が利用できるので、それらリガンドを機能的な濃度で血清中に溶解させ、さらに多くの用途では原形質膜を通して拡散させることができる。
本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの活性化は、例えば、条件的に制御されたタンパク質またはポリペプチドを産生する誘発剤により媒介される化学的誘発による二量体化(CID)を通して達成できる。本開示のアポトーシス促進性ポリペプチドは、誘発性であるだけでなく、不安定な二量体化剤の分解または単量体の競合阻害剤の投与により、これらのポリペプチドの誘発はまた可逆的になる。
特定の実施形態では、リガンド結合領域は、FK506結合タンパク質12(FKBP12)ポリペプチドを含む。特定の実施形態では、リガンド結合領域は、36位(F36V)のフェニルアラニン(F)をバリン(V)で置換したFKBP12ポリペプチドを含む。リガンド結合領域が36位(F36V)のフェニルアラニン(F)をバリン(V)で置換したFKBP12ポリペプチドを含む特定の実施形態では、誘発剤は、合成薬物であるAP1903(CAS索引名:2−ピペリジンカルボン酸,1−[(2S)−1−オキソ−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)ブチル]−,1,2−エタンジイルビス[イミノ(2−オキソ−2,1−エタンジイル)オキシ−3,1−フェニレン[(1R)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピリデン]]エステル,[2S−[1(R*),2R*[S*[S*[1(R*),2R*]]]]]−(9Cl);CAS登録番号:195514-63-7;分子式:C78H98N4O20;分子量:1411.65))を含んでもよい。リガンド結合領域が36位(F36V)のフェニルアラニン(F)をバリン(V)で置換したFKBP12ポリペプチドを含む特定の実施形態では、誘発剤は、AP20187(CAS登録番号:195514-80-8、および分子式:C82H107N5O20)を含んでもよい。特定の実施形態では、誘発剤は、例えばAP1510などのAP20187類似体である。本明細書で使用される誘発剤AP20187、AP1903、およびAP1510は、互換的に使用されてもよい。
AP1903のAPI(有効成分)は、Alphora Research Inc.によって製造され、AP1903の注射用製剤は、Formatech Inc.によって製造されている。この製剤は、非イオン性可溶化剤であるSolutol HS 15(250mg/mL、BASF製)の25%溶液中に、AP1903の5mg/mL溶液として製剤化されている。室温では、この製剤は透明で僅かに黄色の溶液である。冷蔵すると、この製剤は可逆的な相転移を引き起こして乳白色の溶液となる。この相転移は、室温まで再加温すると逆方向に動く。量として、3mLのガラス製バイアル中に2.33mLを充填する(バイアル当たりの合計注入量として、AP1903は約10mgとなる)。AP1903の投与が必要と判断されると、例えば患者に、非DEHPかつ非エチレンオキシド滅菌輸液のセットを使用して、2時間にわたって静脈内注入によって注射用AP1903の単回固定用量(0.4mg/kg)を投与する。AP1903の投与用量は、すべての患者に対して個別に計算し、体重が10%以上変動しない限り再計算しない。計算した用量は、注入前に0.9%生理食塩水で100mLに希釈される。AP1903の過去のフェーズIの研究では、24人の健康なボランティアを、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0mg/kgの用量濃度で注射用AP1903を2時間かけて静脈内注入して単回投与により処置した。AP1903血漿濃度は用量に正比例し、平均のCmax値は0.01〜1.0mg/kgの用量範囲で約10〜1275ng/mLの範囲にあった。最初の注入期間の後に、血中濃度は急速な分散過程を示して、血漿濃度は投与後の0.5、2、10時間のそれぞれで最大濃度の約18、7、1%まで低下した。注射用AP1903は、すべての用量濃度で安全かつ良好な許容性があることを示し、好ましい薬物動態特性を示していた。Iuliucci J D, et al., J Clin Pharmacol. 41: 870-9, 2001を参照。
注射で使用するAP1903の固定用量として、例えば、0.4mg/kgで2時間にわたって静脈内注入されてもよい。細胞の効果的なシグナル伝達のために生体外で必要なAP1903の量は、10〜100nM(1600Daの分子量)である。この量は、16〜160μg/L、または約0.016〜1.6μg/kg(1.6〜160μg/kg)に相当する。上記のAP1903のフェーズI研究では、1mg/kgの用量まで良好な許容性があった。したがって、治療細胞と組合わせたこのフェーズI研究では、0.4mg/kgをAP1903の安全かつ有効な用量とできる。
本開示のリガンド結合をコードするアミノ酸配列および/または核酸配列は、野生型アミノ酸配列または核酸配列と比較して、1つ以上の修飾した配列を含んでもよい。例えば、本開示のリガンド結合領域をコードするアミノ酸配列および/または核酸配列は、コドン最適化配列であってもよい。この1つ以上の修飾は、野生型ポリペプチドと比較して、本開示のリガンド結合領域に対するリガンド(例えば誘発剤)の結合親和性を増大することができる。あるいは、またはさらに、1つ以上の修飾は、野生型ポリペプチドに比較して、本開示のリガンド結合領域の免疫原性を低下させることができる。本開示のリガンド結合領域および/または本開示の誘発剤は、非天然起源であってもよい。
本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、リガンド結合領域、リンカー、およびアポトーシス促進性ペプチドを含み、この誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、非ヒト配列を含まない。特定の実施形態では、非ヒト配列は制限部位を含む。リンカーは、リガンド結合領域の二量体化が起こると、アポトーシス促進性ポリペプチドの相互作用または活性化が細胞内でアポトーシスを開始するように、アポトーシス促進性ポリペプチドの相互作用、架橋、交差活性化、または活性化を可能にする任意の有機材料または無機材料を含んでいてもよい。特定の実施形態では、リンカーはポリペプチドである。特定の実施形態では、リンカーは、G/Sに富むアミノ酸配列を含むポリペプチド(「GS」リンカー)である。特定の実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列GGGGS(配列番号:17014)を含むポリペプチドである。好ましい実施形態では、リンカーはポリペプチドであり、ポリペプチドをコードする核酸は、制限エンドヌクレアーゼの制限部位を含まない。本開示のリンカーは、非天然起源であってもよい。
本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの発現を細胞内で開始および/または調節できる任意のプロモーターの転写調節下でその細胞内に発現されてもよい。本明細書で使用される「プロモーター」という用語は、RNAポリメラーゼが遺伝子を転写するための最初の結合部位として作用するプロモーターを指す。例えば、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの発現を哺乳動物細胞内で開始および/または調節できる任意のプロモーターの転写調節下で哺乳動物細胞内に発現されてもよく、このプロモーターは、限定はされないが、天然の、内因性の、外因性の、および異種のプロモーターを含む。好ましい哺乳動物細胞として、ヒト細胞が挙げられる。したがって、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの発現をヒト細胞内で開始および/または調節できる任意のプロモーターの転写調節下でヒト細胞内に発現されてもよく、このプロモーターは、限定はされないが、ヒトプロモーターまたはウイルスプロモーターを含む。ヒト細胞内での発現のためのプロモーターの例として、限定はされないが、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)最初期遺伝子プロモーター、SV40初期プロモーター、ラウス肉腫ウイルス長末端反復配列、β−アクチンプロモーター、ラットインスリンプロモーター、およびグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼプロモーターが挙げられ、それぞれのプロモーターを使用して、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの高濃度発現を達成できる。発現濃度が細胞内でアポトーシスを開始するのに十分である場合には、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの発現を達成するために、当技術分野で周知であるその他のウイルスプロモーターまたは哺乳動物細胞プロモーターまたは細菌ファージプロモーターの使用もまた考慮される。周知の特性を持つプロモーターを使用して、遺伝子導入または形質転換後の目的のタンパク質の発現濃度および形態を最適化できる。
特定の生体シグナルまたは合成シグナルに応答して調節されるプロモーターの選択により、本開示の誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドの誘発性発現を可能にできる。エクジソンシステム(Invitrogen社、 Carlsbad, Calif.)は、そのシステムの1つである。このシステムは、哺乳類細胞中の目的の遺伝子の発現を調節できるように設計されている。このシステムは、厳密に調節された発現機構からなり、この機構では実質的には導入遺伝子の基底濃度の発現は認められないものの、200倍以上の誘発性が可能となる。このシステムは、ショウジョウバエのヘテロ二量体エクジソン受容体に基づいており、エクジソンまたはムリステロンAなどの類似体が受容体に結合すると、この受容体はプロモーターを活性化し、導入遺伝子の下流での発現を活性化することで高濃度のmRNA転写産物が得られる。このシステムでは、ヘテロ二量体受容体の両方のモノマーが1つのベクターから構成として発現するが、目的の遺伝子の発現を駆動するエクジソン応答性プロモーターは異なるプラスミド上にある。したがって、このタイプのシステムを目的のベクター内に組込む操作は有用と思われる。有用と思われる別の誘発システムは、GossenおよびBujard(Gossen and Bujard, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:5547-5551, 1992; Gossen et al., Science, 268:1766-1769, 1995を参照)によって最初に開発されたTet-OffTMまたはTet-OnTMシステムである。このシステムでは、テトラサイクリンまたはドキシサイクリンなどのテトラサイクリンの誘導体に応答して、高濃度の遺伝子発現を調節することもできる。Tet-OnTMシステムでは、ドキシサイクリンの存在下で遺伝子発現を活性化できるが、Tet-OffTMシステムでは、ドキシサイクリンがなくても遺伝子発現を活性化できる。これらシステムは、大腸菌のテトラサイクリン耐性オペロンに由来する2つの調節要素、すなわちテトラサイクリンオペレーター配列(テトラサイクリン抑制因子が結合する配列)およびテトラサイクリン抑制因子タンパク質に基づいている。目的の遺伝子は、その内部にテトラサイクリン応答性要素が存在するプロモーターの背後のプラスミド内にクローニングされる。別のプラスミドには、テトラサイクリン制御トランスアクチベーターと呼ばれる調節要素を含み、この要素は、Tet-OffTMシステムでは、単純ヘルペスウイルス由来のVP16ドメインと野生型テトラサイクリン抑制因子から構成される。したがって、ドキシサイクリンがないときは、転写は恒常的に活性になっている。Tet-OnTMシステムでは、テトラサイクリン抑制因子は野生型ではなく、ドキシサイクリンの存在下で転写を活性化する。遺伝子治療ベクターの産生では、テトラサイクリンまたはドキシサイクリンの存在下でプロデューサー細胞を成長させ、かつ潜在的に毒性のある導入遺伝子の発現を防ぐように、Tet-OffTMシステムを使用できるが、ベクターが患者に導入される際には、遺伝子発現は恒常的に活性となる。
いくつかの場合には、遺伝子治療ベクター内の導入遺伝子の発現を調節することが望ましい。例えば、所望の発現濃度に応じて、異なる活性度を持つ異なるウイルスプロモーターが利用される。哺乳動物細胞では、CMVの最初期プロモーターを使用して、強力な転写賦活を行うことが多い。CMVプロモーターについては、Donnelly, J. J., et al., 1997. Annu. Rev. Immunol. 15:617-48に概説されている。導入遺伝子の発現濃度の低減が所望される場合には、CMVプロモーターの能力が低い修飾型もまた使用されてきた。造血細胞中の導入遺伝子の発現が所望される場合には、MLVまたはMMTV由来のLTRなどのレトロウイルスプロモーターが使用されることが多い。所望の効果に応じて使用されるその他のウイルスプロモーターとして、SV40、RSV LTR、HIV-1およびHIV-2 LTR、E1A領域、E2A領域、またはMLP領域などからのアデノウイルスプロモーター、AAV LTR、HSV-TK、および肉腫ウイルスが挙げられる。
その他の例では、増殖するように調節され、かつ特定の分化細胞中で活性があるプロモーターを選択してもよい。したがって、例えば、プロモーターは、多能性幹細胞中では活性でなくてもよいが、例えば多能性幹細胞がより成熟した細胞に分化する場合に、プロモーターはその時に活性化されてもよい。
同様に組織特異的なプロモーターを使用して、非標的組織に対する潜在的な毒性または望ましくない影響を低減するように、特定の組織または細胞内で転写を実施する。これらのプロモーターは、CMVプロモーターなどの強力なプロモーターと比較して発現が低下するが、発現が制限されて免疫原性を低減できる可能性もある(Bojak, A., et al., 2002. Vaccine. 20:1975-79; Cazeaux, N., et al., 2002. Vaccine 20:3322-31を参照)。例えば、PSA関連プロモーターまたは前立腺特異的腺性カリクレインなどの組織特異的プロモーター、または筋肉クレアチンキナーゼ遺伝子は、それらが適切となる場合には使用されてもよい。
組織特異的または分化特異的プロモーターの例として、限定はされないが、B29(B細胞)、CD14(単球細胞)、CD43(白血球および血小板)、CD45(造血細胞)、CD68(マクロファージ)、デスミン(筋肉)、エラスターゼ−1(膵腺房細胞)、エンドグリン(内皮細胞)、フィブロネクチン(分化細胞、治癒組織)、Flt−1(内皮細胞)、およびGFAP(星状細胞)が挙げられる。
特定の適応症では、遺伝子治療ベクターの投与後の特定の時点での転写を活性化することが望ましい。この活性化は、調節可能なホルモンやサイトカインなどのプロモーターにより実施される。使用できるサイトカインプロモーターおよび炎症性タンパク質応答性プロモーターとして、KおよびTキニノーゲン(Kageyama et al., (1987) J. Biol. Chem., 262, 2345-2351を参照)、c−fos、TNF−α、C−反応性タンパク質(Arcone, et al., (1988) Nucl. Acids Res., 16(8), 3195-3207を参照)、ハプトグロビン(Oliviero et al., (1987) EMBO J., 6, 1905-1912を参照)、血清アミロイドA2、C/EBPα、IL−1、IL−6(Poli and Cortese, (1989) Proc. Nat'l Acad. Sci. USA, 86, 8202-8206を参照)、補完C3(Wilson et al., (1990) Mol. Cell. Biol., 6181-6191を参照)、IL−8、α−1酸性糖タンパク質(Prowse and Baumann, (1988) Mol Cell Biol, 8, 42-51を参照)、α−1アンチトリプシン、リポタンパク質リパーゼ(Zechner et al., Mol. Cell. Biol., 2394-2401, 1988を参照)、アンジオテンシノーゲン(Ron, et al., (1991) Mol. Cell. Biol., 2887-2895を参照)、フィブリノゲン、c−jun(ホルボールエステル、TNF−α、UV照射、レチノイン酸、および過酸化水素により誘発可能)、コラゲナーゼ(ホルボールエステルおよびレチノイン酸により誘発)、メタロチオネイン(重金属および糖質コルチコイドにより誘発可能)、ストロメリシン(ホルボールエステル、インターロイキン−1、およびEGFにより誘発可能)、α−2マクログロブリン、およびα−1抗キモトリプシンが挙げられる。他のプロモーターとして、例えば、SV40、MMTV、ヒト免疫不全ウイルス(MV)、モロニーウイルス、ALV、エプスタインバーウイルス、ラウス肉腫ウイルス、ヒトアクチン、ミオシン、ヘモグロビン、およびクレアチンが挙げられる。
所望する作用に応じて、上記プロモーターのいずれか単独または他のプロモ−ターとの組合わせを使用できることが考えられる。プロモーターおよびその他の調節要素は、それらが目的の細胞または組織中で機能的であるように選択される。さらに、プロモーターの上記のリストが、全てであると、または限定的であると解釈されるべきではなく、本明細書に開示されるプロモーターおよび方法と併せて他のプロモーターも使用できる。
武装化T細胞の「ノックダウン」手段
本開示のT細胞は、それらの治療能力を高めるように遺伝子修飾されてもよい。あるいは、またはさらに、本開示のT細胞を修飾して、免疫学的および/または代謝的チェックポイントに対する感受性を低下させてもよい。本開示のT細胞のこの種の「武装化」修飾では、修飾後には、本明細書では「武装化」T細胞と呼ぶことにする。本開示の武装化T細胞は、例えば、腫瘍免疫抑制微小環境内でT細胞に送達される特定の内因性チェックポイントシグナルの阻止および/または希釈(すなわちチェックポイント阻害)により産生できる。
実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は、T細胞、NK細胞、造血前駆細胞、(G−CSF動員末梢血から単離されるかそれに由来するT細胞を含む)末梢血(PB)由来T細胞、または臍帯血(UCB)由来T細胞に由来する。実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は、本開示のキメラリガンド受容体(タンパク質足場、抗体、ScFV、または抗体模倣体を含むCLR)/キメラ抗原受容体(タンパク質足場、抗体、ScFV、または抗体模倣物を含むCAR)、CARTyrin(センチリンを含むCAR)、および/またはVCAR(ラクダ類VHHまたは単一ドメインVHを含むCAR)のうちの1種以上を含む。実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は、(a)リガンド結合領域、(b)リンカー、および(c)短縮型カスパーゼ9ポリペプチドを含む誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドを含み、誘発性アポトーシス促進性ポリペプチドは、非ヒト配列を含まない。実施形態によっては、この非ヒト配列は制限部位である。実施形態によっては、リガンド結合領域誘発性カスパーゼポリペプチドは、FK506結合タンパク質12(FKBP12)ポリペプチドを含む。実施形態によっては、FK506結合タンパク質12(FKBP12)ポリペプチドのアミノ酸配列は、この配列の36位に修飾を含む。実施形態によっては、この修飾は、36位(F36V)のフェニルアラニン(F)のバリン(V)による置換である。実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は外因性配列を含む。実施形態によっては、この外因性配列は、治療用タンパク質をコードする配列を含む。典型的な治療用タンパク質は、核、細胞質、細胞内、膜貫通、細胞表面結合、または分泌タンパク質であってもよい。武装化T細胞によって発現される典型的な治療用タンパク質は、武装化T細胞の活性を修飾でき、または別の細胞の活性を修飾できる。実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は、選択遺伝子または選択マーカーを含む。実施形態によっては、本開示の武装化T細胞は、(本明細書では誘発性導入遺伝子構築物とも呼ばれる)合成遺伝子発現カセットを含む。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、阻害性チェックポイントシグナルの受容体をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。阻害性チェックポイントシグナルの例として、限定はされないが、本開示のCAR−T細胞表面のPD−1受容体に結合するPD−L1リガンド、またはCAR−T細胞表面のTGFβRII受容体に結合するTGFβサイトカインが挙げられる。阻害性チェックポイントシグナルの受容体は、T細胞の細胞表面または細胞質内で発現する。阻害性チェックポイントシグナルの受容体をコードする遺伝子の発現がサイレンシングまたは低減されると、本開示の武装化T細胞の表面または細胞質内の阻害性チェックポイント受容体のタンパク質発現が失われる。したがって、阻害性チェックポイント受容体をコードする1つ以上の遺伝子の発現がサイレンシングまたは低減された本開示の武装化T細胞は、チェックポイントシグナルに対して抵抗性があり、非受容性または非感受性である。武装化T細胞の抵抗性または阻害性チェックポイントシグナルに対する感受性の低下は、これらの阻害性チェックポイントシグナルの存在下での武装化T細胞の治療能力を向上する。阻害性チェックポイントシグナルには、限定はされないが、表2に列記した例が含まれる。本開示の武装化T細胞中でサイレンシングされる典型的な阻害性チェックポイントシグナルとして、限定はされないが、PD−1およびTGFβRIIが挙げられる。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、チェックポイントシグナル伝達に関与する細胞内タンパク質をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減させるように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。本開示のT細胞の活性は、チェックポイントシグナル伝達経路内で関与するいずれかの細胞内シグナル伝達タンパク質を標的とすることにより高められ、それにより1つ以上のチェックポイント経路へのチェックポイント阻害または干渉を達成できる。チェックポイントシグナル伝達に関与する細胞内シグナル伝達タンパク質には、限定はされないが、表3に列記した典型的な細胞内シグナル伝達タンパク質が含まれる。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、治療の有効性を妨げる転写因子をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減させるように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。武装化T細胞の活性は、治療の有効性を妨げる転写因子の発現をサイレンシングまたは低減させて(または機能を抑制させて)増強または調節できる。発現をサイレンシングまたは低減させるように、またはその機能を抑制するように修飾されてもよい典型的な転写因子には、限定はされないが、表4に列記される転写因子の例が含まれる。例えば、FOXP3遺伝子の発現を本開示の武装化T細胞中でサイレンシングまたは低減させて、その発現または活性が治療の有効性を低減する可能性があるT制御性CAR−T細胞(CAR−Treg細胞)の産生を防止または低減する。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、細胞死受容体または細胞アポトーシス受容体をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。細胞死受容体およびその内因性リガンドの相互作用により、アポトーシスが開始される。細胞死受容体および/または細胞アポトーシス受容体および/またはリガンドの発現、活性、または相互作用の破壊により、本開示の武装化T細胞の死滅シグナルに対する感受性を低下させ、その結果として本開示の武装化T細胞の腫瘍環境での有効性を高める。本開示の武装化T細胞中で修飾される典型的な細胞死受容体は、Fas(CD95)である。本開示の典型的な細胞死受容体および/または細胞アポトーシス受容体およびリガンドとして、限定はされないが、表5に示される典型的な受容体およびリガンドが挙げられる。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、代謝感知タンパク質をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。本開示の武装化T細胞による(低濃度の酸素、低pH、低濃度グルコース、および少量の他分子で特徴付けられる)免疫抑制性微小腫瘍環境での代謝感知の破壊は、T細胞機能の長時間の保持をもたらし、その結果として武装化T細胞当たりに死滅する腫瘍細胞の増大に繋がる。例えば、HIF1aおよびVHLは、低酸素環境下でT細胞機能の役割を果たす。本開示の武装化T細胞は、HIF1aまたはVHLをコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減させてしまう可能性がある。代謝感知に関与する遺伝子およびタンパク質として、限定はされないが、表6に示される典型的な遺伝子およびタンパク質が挙げられる。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、モノクローナル抗体を含むがん治療への感受性を付与するタンパク質をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。したがって、本開示の武装化T細胞は、がん治療(例えば、化学療法、モノクローナル抗体療法、または別の抗腫瘍治療)の過程中に機能して、優れた機能または有効性を示すことができる。がん治療への感受性の付与に関与するタンパク質として、限定はされないが、表7に示される典型的なタンパク質が挙げられる。
実施形態によっては、本開示のT細胞は、増殖優位因子をコードする1つ以上の遺伝子の発現をサイレンシングまたは低減するように修飾されて、武装化T細胞を産生する。発癌遺伝子の発現のサイレンシングまたは低減は、本開示の武装化T細胞に増殖優位性をもたらすことができる。例えば、CAR−Tの製造過程中のTET2遺伝子の発現のサイレンシングまたは低減(例えば発現の妨害)は、この増殖能力を欠く非武装化CAR−Tと比較して、腫瘍の増殖とそれに続く根絶に対して有意な能力を持つ武装化CAR−Tの産生をもたらす。この手段を安全スイッチ(例えば、本開示のiC9安全スイッチ)に結合してもよい。こうすると、被験体からの副作用や武装化CAR−Tの制御不能な増殖が発生する場合に、武装化CAR−T細胞を標的とする妨害が可能になる。典型的な増殖優位性因子を表8に掲げるが、これらに限定されるものではない。
武装化T細胞の「欠損型または転換型受容体」手段
実施形態によっては、本開示のT細胞は、修飾/キメラチェックポイント受容体を発現するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、欠損型受容体(null receptor)、囮受容体(decoy receptor)、または優性負受容体(dominant negative receptor、細胞内ドメインを持たない受容体のこと)を含む。本開示の欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体は、修飾/キメラチェックポイント受容体/タンパク質であってもよい。本開示の欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体は、細胞内シグナル伝達ドメインの発現のために切断されていてもよい。それに代えて、またはそれに加えて、本開示の欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体は、効果的なシグナル伝達を決定するか、そのために必要とされる一箇所以上のアミン酸位置で、細胞内シグナル伝達ドメイン内で変異されていてもよい。本開示の欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体の切断または変異は、その受容体がチェックポイントシグナルを細胞にあるいは細胞内に運搬または伝達する能力の低下を招く。
例えば、腫瘍細胞の表面に発現したPD−L1受容体からの免疫抑制チェックポイントシグナルの希釈または封鎖は、本開示の武装化T細胞表面の修飾/キメラPD−1欠損型受容体を発現することで達成されてもよく、この希釈または封鎖は、武装化T細胞の表面に発現した内因性(非修飾の)PD−1受容体と効果的に競合して、武装化T細胞の内因性PD−1受容体を通して免疫抑制チェックポイントシグナルの形質導入を低減するか阻止する。この典型的な実施形態では、腫瘍細胞表面に発現したPD−L1に結合するためのこれら2つの異なる受容体間の競合は、有効チェックポイントシグナル伝達の水準を低減または消滅させ、その結果、欠損型受容体を発現する武装化T細胞の治療能力を高める。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、膜貫通受容体である欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体を含む。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、膜結合性すなわち膜結合した受容体/タンパク質である欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体を含む。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、細胞内受容体/タンパク質である欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体を含む。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、細胞内受容体/タンパク質である欠損型受容体、囮受容体、または優性負受容体を含む。本開示の典型的な欠損型、囮型、または優性負型の細胞内受容体/タンパク質として、限定はされないが、抑制チェックポイントシグナルの下流のシグナル伝達成分(例えば、表2および表3に示すもの)、転写因子(例えば表4に示すもの)、サイトカインまたはサイトカイン受容体、ケモカインまたはケモカイン受容体、細胞死またはアポトーシス受容体/リガンド(例えば表5に示すもの)、代謝感知分子(例えば表6に示すもの)、がん治療への感受性を付与するタンパク質(例えば表7に示すもの)、および癌遺伝子または腫瘍抑制遺伝子(例えば表8に示すもの)が挙げられる。本開示の典型的なサイトカイン、サイトカイン受容体、ケモカイン、およびケモカイン受容体として、限定はされないが、表9に示すようなサイトカインおよびサイトカイン受容体、ならびにケモカインおよびケモカイン受容体が挙げられる。
実施形態によっては、修飾/キメラチェックポイント受容体は、転換型受容体を含む。典型的な転換型受容体は、本開示の修飾/キメラ受容体/タンパク質を含み、天然または野生型細胞内シグナル伝達ドメインは、タンパク質に対して非天然でも野生型ドメインでもない異なる細胞内シグナル伝達ドメインにより転換または置換される。例えば、抑制シグナル伝達ドメインを刺激シグナル伝達ドメインで置換すると、免疫抑制シグナルを免疫賦活シグナルに転換することになる。あるいは、抑制シグナル伝達ドメインを異なる抑制ドメインで置換すると、抑制シグナル伝達の水準を下げるか上げることができる。転換型受容体が発現または過剰発現すると、免疫抑制腫瘍微小環境内に発現した同族チェックポイント受容体に結合するための内因性野生型チェックポイント受容体(転換型受容体ではない)との競合を経て、同族チェックポイントシグナルは希釈および/または封鎖される。本開示の武装化T細胞は、本開示の転換型受容体をコードする配列を含んでいてもよく、本開示の1種以上の転換型受容体の発現をもたらし、その結果として本開示の武装化T細胞の活性度を変える。本開示の武装化T細胞は、本開示の転換型受容体を発現してもよく、この転換型受容体は、本開示のチェックポイント受容体、転写因子、サイトカイン受容体、細胞死受容体、代謝感知分子、がん治療、がん遺伝子、および/または腫瘍抑制タンパク質または遺伝子の下流の細胞内発現タンパク質を標的とする。
本開示の典型的な転換型受容体は、限定はされないが、抑制チェックポイントシグナル(例えば表2および表3に示すもの)、転写因子(例えば表4に示すもの)、サイトカインまたはサイトカイン受容体、ケモカインまたはケモカイン受容体、細胞死またはアポトーシス受容体/リガンド(例えば表5に示すもの)、代謝感知分子(例えば表6に示すもの)、がん治療に感応性を付与するタンパク質(例えば表7に示すもの)、および癌遺伝子または腫瘍抑制遺伝子(例えば表8に示すもの)の下流のシグナル伝達成分を含むタンパク質を含むか、そのタンパク質に由来していてもよい。本開示の典型的なサイトカイン、サイトカイン受容体、ケモカイン、およびケモカイン受容体は、限定はされないが、表9に示すサイトカインおよびサイトカイン受容体、ならびにケモカインおよびケモカイン受容体を含む。
武装化T細胞「合成遺伝子発現」手段
実施形態によっては、本開示のT細胞は、条件遺伝子発現を媒介するキメラリガンド受容体(CLR)またはキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように修飾されて、本開示の武装化T細胞を産生する。武装化T細胞の核内でCLR/CARと条件遺伝子発現系との組合わせが起こると、同族リガンドとCLRとの結合または同族抗原とCARとの結合によって条件的に活性化される合成遺伝子発現系を構成する。この系は、例えば、腫瘍環境であるいは腫瘍環境内でリガンドまたは抗原結合部位での合成遺伝子発現を低減または制限することで、変性T細胞の治療能力の「武装化」すなわち増強を促進できる。
外因性受容体
実施形態によっては、武装化T細胞は、(a)誘発性プロモーターをコードする配列および導入遺伝子をコードする配列を含む誘発性導入遺伝子構築物、および(b)恒常的なプロモーターをコードする配列およびCLRまたはCARのような外因性受容体をコードする配列を含む受容体構築物を含み、(a)の構築物および(b)の構築物が細胞のゲノム配列内に組込まれると、外因性受容体が発現され、かつリガンドまたは抗原を結合すると、外因性受容体は、誘発性導入遺伝子(a)の発現を制御する誘発性プロモーターを直接的または間接的に標的とする細胞内シグナルを伝達して遺伝子発現を修飾する。
本開示の合成遺伝子発現系の実施形態によっては、組成物は遺伝子発現を低減することで遺伝子発現を修飾する。実施形態によっては、組成物は遺伝子発現を一時的に(例えば、リガンドが外因性受容体に結合する間に)修飾することで遺伝子発現を修飾する。実施形態によっては、組成物は遺伝子発現を急性的に修飾する(例えば、リガンドは外因性受容体に可逆的に結合する)。実施形態によっては、組成物は遺伝子発現を慢性的に修飾する(例えば、リガンドは外因性受容体に非可逆的に結合する)。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は細胞のゲノム配列に関する内因性受容体を含む。典型的な受容体は、限定はされないが、細胞内受容体、細胞表面受容体、膜貫通受容体、リガンド依存性イオンチャネル、およびGタンパク質結合受容体を含む。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、合成受容体、修飾受容体、組換え受容体、変異受容体、またはキメラ受容体を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、T細胞受容体(TCR)から単離されるかそれに由来する1つ以上の配列を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、足場タンパク質から単離されるかそれに由来する1つ以上の配列を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体が膜貫通ドメインを含まない実施形態を含み、非天然起源の受容体は、第2の膜貫通受容体、膜結合受容体、および/または細胞内受容体と相互作用し、非天然起源の受容体と接触して細胞内シグナルを伝達する。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、合成受容体、修飾受容体、組換え受容体、変異受容体、またはキメラ受容体を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、T細胞受容体(TCR)から単離されるかそれに由来する1つ以上の配列を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、足場タンパク質から単離されるかそれに由来する1つ以上の配列を含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は膜貫通ドメインを含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体は、細胞内シグナルを伝達する細胞内受容体と相互作用する。実施形態によっては、非天然起源の受容体は細胞内シグナル伝達ドメインを含む。実施形態によっては、非天然起源の受容体はキメラリガンド受容体(CLR)である。実施形態によっては、CLRはキメラ抗原受容体(CAR)である。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。実施形態によっては、CLRはキメラ抗原受容体(CAR)である。実施形態によっては、キメラリガンド受容体は、(a)少なくとも1種の足場タンパク質を含むリガンド認識領域を含む外部ドメイン、(b)膜貫通ドメイン、および(c)少なくとも1つの共刺激ドメインを含む内部ドメインを含む。実施形態によっては、(a)の外部ドメインはさらにシグナルペプチドを含む。実施形態によっては、(a)の外部ドメインはさらにリガンド認識領域と膜貫通ドメインの間にヒンジを含む。
本開示のCLR/CARの実施形態によっては、シグナルペプチドは、ヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BB、またはGM−CSFRシグナルペプチドをコードする配列を含む。実施形態によっては、シグナルペプチドは、ヒトCD8αシグナルペプチドをコードする配列を含む。実施形態によっては、シグナルペプチドは、MALPVTALLLPLALLLHAARP(配列番号:17000)を含むアミノ酸配列を含む。実施形態によっては、シグナルペプチドは
(配列番号:17001)を含む核酸配列によりコードされている。
本開示のCLR/CARの実施形態によっては、膜貫通ドメインは、ヒトCD2、CD3δ、CD3ε、CD3γ、CD3ζ、CD4、CD8α、CD19、CD28、4−1BB、またはGM−CSFR膜貫通ドメインをコードする配列を含む。実施形態によっては、膜貫通ドメインは、ヒトCD8α膜貫通ドメインをコードする配列を含む。実施形態によっては、膜貫通ドメインは、IYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYC(配列番号:17002)を含むアミノ酸配列を含む。実施形態によっては、膜貫通ドメインは、
(配列番号:17003)を含む核酸配列によりコードされている。
本開示のCLR/CARの実施形態によっては、内部ドメインはヒトCD3ζ内部ドメインを含む。実施形態によっては、少なくとも1つの共刺激ドメインは、ヒト4−1BB、CD28、CD3ζ、CD40、ICOS、MyD88、OX−40細胞内セグメントまたはそれらの任意の組み合わせを含む。実施形態によっては、少なくとも1つの共刺激ドメインは、ヒトCD3ζおよび/または4−1BB共刺激ドメインを含む。実施形態によっては、CD3ζ共刺激ドメインは、
(配列番号:17004)を含むアミノ酸配列を含む。実施形態によっては、CD3ζ共刺激ドメインは、
(配列番号:17005)を含む核酸配列によりコードされている。実施形態によっては、4−1BB共刺激ドメインは、
(配列番号:17006)を含むアミノ酸配列を含む。実施形態によっては、4−1BB共刺激ドメインは、
(配列番号:17007)を含む核酸配列によりコードされている。実施形態によっては、4−1BB共刺激ドメインは、膜貫通ドメインとCD3ζ共刺激ドメインの間に位置する。
本開示のCLR/CARの実施形態によっては、ヒンジは、ヒトCD8α、IgG4、および/またはCD4配列に由来する配列を含む。実施形態によっては、ヒンジはヒトCD8α配列に由来する配列を含む。実施形態によっては、ヒンジは、
(配列番号:17008)を含むアミノ酸配列を含む。実施形態によっては、ヒンジは、
(配列番号:17028)を含む核酸配列によってコードされている。実施形態によっては、ヒンジは、
(配列番号17009)を含む核酸配列によってコードされている。実施形態によっては、少なくとも1つのタンパク質足場はリガンドに特異的に結合する。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。実施形態によっては、CLRはキメラ抗原受容体(CAR)である。実施形態によっては、キメラリガンド受容体は、(a)少なくとも1種の足場タンパク質を含むリガンド認識領域を含む外部ドメイン、(b)膜貫通ドメイン、および(c)少なくとも1つの共刺激ドメインを含む内部ドメインを含む。実施形態によっては、少なくとも1種の足場タンパク質は、抗体、抗体断片、単一ドメイン抗体、単鎖抗体、抗体模倣物、またはセンチリン(ここではCARTyrinと呼ぶ)を含む。実施形態によっては、リガンド認識領域は、抗体、抗体断片、単一ドメイン抗体、単鎖抗体、抗体模倣物、およびセンチリンのうちの1種以上を含む。実施形態によっては、単一ドメイン抗体は、VHHまたはVH(ここではVCARと呼ぶ)を含むかこれからなる。実施形態によっては、単一ドメイン抗体は、ヒト相補性決定領域(CDR)を含むVHHまたはVHを含むかこれからなる。実施形態によっては、VHは組換えまたはキメラタンパク質である。実施形態によっては、VHはヒト組換えまたはキメラタンパク質である。実施形態によっては、抗体模倣物は、アフィボディ、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、アビマー、DARPin、ファイノマー(Fynomer)、クニッツドメインペプチド(Kunitz domain peptide)、またはモノボディを含むかこれからなる。実施形態によっては、センチリンは少なくとも1種のフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインの共通配列を含むかこれからなる。
本開示の組成物の実施形態によっては、(b)の外因性受容体は非天然起源の受容体を含む。実施形態によっては、CLRはキメラ抗原受容体(CAR)である。実施形態によっては、キメラリガンド受容体は、(a)少なくとも1種の足場タンパク質を含むリガンド認識領域を含む外部ドメイン、(b)膜貫通ドメイン、および(c)少なくとも1つの共刺激ドメインを含む内部ドメインを含む。実施形態によっては、センチリンは、少なくとも1つのフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインの共通配列を含むかこれからなる。実施形態によっては、少なくとも1つのフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインはヒトタンパク質由来である。実施形態によっては、ヒトタンパク質はテネイシン−Cである。実施形態によっては、共通配列は、
(配列番号:17010)を含む。実施形態によっては、共通配列は、
(配列番号:17011)を含む。実施形態によっては、共通配列は次のうちの1箇所以上の位置で修飾される:(a)共通配列の位置13〜16にあるアミノ酸残基TEDSを含むかそれからなるA−Bループ;(b)共通配列の位置22〜28にあるアミノ酸残基TAPDAAFを含むかそれからなるB−Cループ;(c)共通配列の位置38〜43にあるアミン酸残基SEKVGEを含むかそれからなるC−Dループ;(d)共通配列の位置51〜54にあるアミン酸残基GSERを含むかそれからなるD−Eループ;(e)共通配列の位置60〜64にあるアミン酸残基GLKPGを含むかそれからなるE−Fループ;(f)共通配列の位置75〜81にあるアミン酸残基KGGHRSNを含むかそれからなるF−Gループ;または(g)これら(a)〜(f)の任意の組合わせ。実施形態によっては、センチリンは少なくとも5個のフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインの共通配列を含む。実施形態によっては、センチリンは少なくとも10個のフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインの共通配列を含む。実施形態によっては、センチリンは少なくとも15個のフィブロネクチンIII 型(FN3)ドメインの共通配列を含む。実施形態によっては、足場は10-9M以下の、10-10M以下の、10-11M以下の、10-12M以下の、10-13M以下の、10-14M以下の、また10-15M以下のKD値から選ばれた少なくとも1つの親和性で抗原に結合する。実施形態によっては、KD値は表面プラズモン共鳴により決定される。
誘発性プロモーター
本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列は、NFKBプロモーターをコードする配列を含む。本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列は、インターフェロン(IFN)プロモーターをコードする配列、またはインターロイキン2プロモーターをコードする配列を含む。本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列は、核内受容体サブファミリー4グループAメンバー1(NR4A1;NUR77としても公知)プロモーターをコードする配列、すなわちNR4A1プロモーターをコードする配列を含む。本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列は、T細胞表面糖タンパク質CD5プロモーターをコードする配列、すなわちCD5プロモーターをコードする配列を含む。特定の実施形態では、インターフェロン(IFN)プロモーターはIFNγプロモーターである。本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、サイトカインまたはケモカインのプロモーターから単離されるかそのプロモーターに由来する。特定の実施形態では、サイトカインまたはケモカインは、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL10、IL12、IL13、IL17A/F、IL21、IL22、IL23、形質転換増殖因子β(TGFβ)、コロニー刺激因子2(GM−CSF)、インターフェロンγ(IFNγ)、腫瘍壊死因子(TNFα)、LTα、パーフォリン、グランザイムC(Gzmc)、グランザイムB(Gzmb)、C−Cモチーフケモカインリガンド5(CCL5)、C−Cモチーフケモカインリガンド4(CCL4)、C−Cモチーフケモカインリガンド3(CCL3)、X−Cモチーフケモカインリガンド1(XCL1)、およびLIFインターロイキン6ファミリーサイトカイン(Lif)を含む。
本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列がNR4A1プロモーターをコードする配列を含む実施形態を含み、NR4A1プロモーターは、T細胞中のT細胞受容体(TCR)刺激によって、かつB細胞中のB細胞受容体(BCR)刺激によって活性化され、それによって、それぞれTCRまたはBCRを経て本開示のT細胞またはB細胞が活性化するとNR4A1プロモーターの制御下で任意の配列の発現が誘発される。
本開示の組成物の特定の実施形態では、(a)の誘発性プロモーターをコードする配列がCD5プロモーターをコードする配列を含む実施形態を含み、CD5プロモーターは、T細胞中のT細胞受容体(TCR)刺激によって活性化され、それによって、TCRを経て本開示のT細胞が活性化するとCD5プロモーターの制御下で任意の配列の発現が誘発される。
本開示の組成物の特定の実施形態では、誘発性プロモーターは、細胞分化、活性化、消耗および機能に関与する表面タンパク質を含む遺伝子のプロモーターから単離されるか、そのプロモーターに由来する。特定の実施形態では、遺伝子は、CD69、CD71、CTLA4、PD−1、TIGIT、LAG3、TIM−3、GITR、MHCII、COX−2、FASL、および4−1BBを含む。
本開示の組成物の実施形態によっては、誘発性プロモーターは、CD代謝および分化に関与する遺伝子のプロモーターから単離されるか、そのプロモーターに由来する。本開示の組成物の実施形態によっては、誘発性プロモーターは、Nr4a1、Nr4a3、Tnfrsf9(4−1BB)、Sema7a、Zfp36l2、Gadd45b、Dusp5、Dusp6、およびNeto2のプロモーターから単離されるか、そのプロモーターに由来する。
誘発性導入遺伝子
実施形態によっては、誘発性導入遺伝子構築物は、抑制チェックポイントシグナル(例えば表2と表3に示す)、転写因子(例えば表4に示す)、サイトカインまたはサイトカイン受容体、ケモカインまたはケモカイン受容体、細胞死またはアポトーシス受容体/リガンド(例えば表5に示す)、代謝感知分子(例えば表6に示す)、がん治療に対する感受性を付与するタンパク質(例えば表7および/または表1に示す)、および癌遺伝子または腫瘍抑制遺伝子(例えば表8に示す)の下流のシグナル伝達成分の発現を含むか、あるいはそれらの発現を駆動する。本開示の典型的なサイトカイン、サイトカイン受容体、ケモカインおよびケモカイン受容体として、限定はされないが、表9に示すサイトカインおよびサイトカイン受容体ならびにケモカインおよびケモカイン受容体が挙げられる。
Cas−Clover
本開示は、ガイドRNAおよび融合タンパク質またはその融合タンパク質をコードする配列を含む組成物を提供し、この融合タンパク質はdCas9およびClo051エンドヌクレアーゼまたはそのヌクレアーゼドメインを含む。
小Cas9(SaCas9)
本開示は、エフェクターに動作可能に結合した小Cas9を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本開示はDNA局在化成分およびエフェクター分子を含むか、本質的にこれらからなるか、あるいはこれらからなる融合タンパク質を提供し、このエフェクターは小Cas9を含む。特定の実施形態では、本開示の小Cas9構築物は、IIS型エンドヌクレアーゼを含むエフェクターを含んでもよい。
活性触媒部位を有する黄色ブドウ球菌Cas9のアミノ酸配列。
(配列番号:17074)
不活化小Cas9(dSaCas9)
本開示は、エフェクターに動作可能に結合した不活化小Cas9(dSaCas9)を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本開示はDNA局在化成分およびエフェクター分子を含むか、本質的にこれらからなるか、またはこれらからなる融合タンパク質を提供し、このエフェクターは不活化小Cas9(dSaCas9)を含む。特定の実施形態では、本開示の不活化小Cas9(dSaCas9)構築物は、IIS型エンドヌクレアーゼを含むエフェクターを含んでもよい。
dSaCas9配列:D10AおよびN580A変異(太字、大文字、および下線付き)は、触媒部位を不活化する。
(配列番号:17075)
不活化Cas9(dCas9)
本開示は、エフェクターに動作可能に結合した不活化Cas9(dCas9)を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本開示はDNA局在化成分およびエフェクター分子を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる融合タンパク質を提供し、このエフェクターは不活化Cas9(dCas9)を含む。特定の実施形態では、本開示の不活化Cas9(dCas9)構築物は、IIS型エンドヌクレアーゼを含むエフェクターを含んでもよい。
特定の実施形態では、本開示のdCas9は、化膿性ブドウ球菌から単離されるかそれに由来するdCas9を含む。特定の実施形態では、dCas9は、触媒部位を不活化するdCas9のアミノ酸配列の位置10および840が置換されたdCas9を含む。特定の実施形態では、これらの置換はD10AおよびH840Aである。特定の実施形態では、dCas9のアミノ酸配列は以下の配列を含む。
(配列番号:17076)
特定の実施形態では、dCas9のアミノ酸配列は以下の配列を含む。
(配列番号:17077)
Clo051エンドヌクレアーゼ
典型的なClo051ヌクレアーゼドメインは、以下の配列を含むか、本質的にそれからなるか、あるいはそれからなる。
(配列番号:17078)
Cas-Clover融合タンパク質
特定の実施形態では、典型的なdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態1)は、以下のアミノ酸配列を含んでもよいか、本質的にそれからなってもよいか、またはそれからなってもよい。以下の配列で、下線付き部はClo051配列、リンカー部は太字イタリック体、およびdCas9配列(化膿性ブドウ球菌)部はイタリック体である。
(配列番号:17079)
特定の実施形態では、典型的なdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態1)は、以下の核酸配列を含んでもよいか、本質的にそれからなってもよいか、またはそれからなってもよい。以下の配列は、化膿性ブドウ球菌由来のdCas9配列である。
(配列番号:17080)
特定の実施形態では、本開示のdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態1)をコードする核酸配列はDNAを含んでもよい。特定の実施形態では、本開示のdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態1)をコードする核酸配列はRNAを含んでもよい。
特定の実施形態では、典型的なdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態2)は、以下のアミノ酸配列を含んでもよいか、本質的にそれからなってもよいか、またはそれからなってもよい。以下の配列で、下線付き部はClo051配列、リンカー部は太字イタリック体、およびdCas9配列(化膿性ブドウ球菌)部はイタリック体である。
(配列番号:17081)
特定の実施形態では、典型的なdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態2)は、以下の核酸配列を含んでもよいか、本質的にそれからなってもよいか、またはそれからなってもよい。以下の配列は、化膿性ブドウ球菌由来のdCas9配列である。
(配列番号:17082)
特定の実施形態では、本開示のdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態2)をコードする核酸配列はDNAを含んでもよい。特定の実施形態では、本開示のdCas9-Clo051融合タンパク質(実施形態2)をコードする核酸配列はRNAを含んでもよい。
実施例1:修飾T細胞での発現のためのNF−KB誘発性ベクターの設計
2つのT細胞活性化NF−KB誘発性ベクターを開発した(図1AおよびB)。これらベクターの一方は順方向の遺伝子発現系(GES)を持ち(A)、他方は相補性方向の遺伝子発現系を持ち(B)、両方とも恒常的にEF1aプロモーターに先行する位置にある。これらのベクターはまた、T2A配列によって分離されたCAR分子およびDHFR選択遺伝子の発現を誘導する。条件付きNF−KB誘発系およびEF1a誘導遺伝子の両方は、EPを使用してT細胞内に永久的に組込みが可能なpiggyBacトランスポゾンの一部分である。ゲノム内に一旦組込まれると、T細胞は膜表面のCARおよび細胞内のDHFRを恒常的に発現するが、NF−KB誘発性遺伝子すなわちGFPの発現は、T細胞の活性化のみによって最高濃度まで発現される。
実施例2:修飾T細胞でのGFP発現のためのNF−KB誘発性ベクター
T細胞は、順方向(pNFKB−GFP順方向)または逆方向(pNFKB−GFP逆方向)のいずれかでGFP発現を駆動するNF-KB誘発性発現系の不在(遺伝子発現系(GES)の制御無し)または存在に併せて、抗BCMA CARおよびDHFRムテイン遺伝子を発現するpiggyBacベクターにより、EF1aプロモーターの制御下で核酸注入された。細胞を、メトトレキサート選択の存在下で細胞がほぼ完全に休止するまで培養し(19日目まで)、5日目と19日目にGFP発現を評価した。5日目には、すべてのT細胞が増殖しかつ高度に刺激されて、その細胞は、強いNFκB活性により高濃度のGFPを産生するNF−KB誘発性発現カセットを持っていた(図2を参照)。GES制御の無い細胞では、検出可能な濃度のGFPを発現しなかった。19日目では、NFκB活性が低くなるので、GES T細胞はほぼ完全に休止し、GFP発現は5日目よりも顕著に低かった(約1/8のMFI)。GFP発現は19日目でも依然観察されたが、これはGFPタンパク質の半減期が長い(約30時間)ことに起因するか、あるいは例えばTCR、CAR、サイトカイン受容体、または成長因子受容体シグナルによるNFκBの基底濃度に起因する可能性がある。
実施例3:修飾T細胞での抗BCMA CAR媒介GFP発現のためのNF−KB誘発性ベクター
T細胞は、順方向(pNFKB−GFP順方向)または逆方向(pNFKB−GFP逆方向)のいずれかでGFP発現を駆動するNF-KB誘発発現系の不在(遺伝子発現系(GES)の制御無し)または存在に併せて、抗BCMA CARおよびDHFRムテイン遺伝子を発現するpiggyBacベクターにより、EF1aプロモーターの制御下で修飾されなかったか(偽T細胞)、または核酸注入された。すべての細胞を、メトトレキサート選択の存在あるいは不在(偽T細胞)に併せて、細胞がほぼ完全に休止するまで22日間培養した。細胞をその後、BCMA−(K562)、BMCA+(RPMI8226)、または陽性対照の抗CD3抗CD28活性化試薬(CD3/28による刺激)の不在下(刺激は無し)または存在下で3日間刺激した。GFP発現は、GESの制御が無いか、または偽T細胞を使用したすべての条件下では、検出不可であった。しかし、pNFKB−GFPの順方向および逆方向での置換細胞は、BCMA−K562細胞により培養した場合に、刺激無しの制御下ではGFP発現が殆ど現れなかったが、両方の置換細胞とも、BCMA+腫瘍細胞の存在下または陽性制御下のいずれでも遺伝子発現の劇的な増加を示した(図3)。BCMA+腫瘍細胞と共培養されたpNFKB−GFPの順方向および逆方向での置換細胞間では、GFP発現に殆ど差が見られなかった。
実施例4:修飾T細胞での抗BCMA CAR媒介発現の制御
誘発性遺伝子の発現濃度は、誘発性プロモーターの上流にあるか、または先行する応答要素の数によって調節できる。抗BCMA CARTyrin、続いて選択遺伝子を、両方ともヒトEF1aプロモーターにより制御してコードするpiggyBacベクターによって、T細胞は核酸注入された(図4)。さらにベクターは、切断されたCD19タンパク質(dCD19)の発現を駆動する条件付きNF−KB誘発性遺伝子発現系を付加的にコードし、かつ0〜5のGESで変化する複数のNFKB応答要素(RE)を含むようにするか、または電気穿孔パルスを受けるがpiggyBac核酸(偽)を受けないようにした。データは、逆(反対)方向のGESについてのみ表示される。すべての細胞を18日間培養し、メトトレキサートの添加を使用してpiggyBac修飾T細胞の選択を行った。次に、抗CD3抗CD28ビーズ活性化試薬を使用して細胞を3日間刺激し、dCD19表面発現を0、3、および18日目にFACSにより評価して、データをFACSヒストグラムおよび標的タンパク質染色のMFIとして示した。表面dCD19発現は、GESをコードするベクターにより置換されたすべてのT細胞で0日目には低濃度で検出された。刺激後3日目で、GESを発現するすべてのT細胞でdCD19発現の劇的な増加が観察され、より多数のREの細胞では表面発現がより大きな倍率で増加した。したがってdCD19表面発現は、GESでコードされたREの数に正比例していた。GESを含まない、すなわちGES無しおよびモック(偽)の参照ではT細胞の表面にdCD19は検出されなかった。
実施例5:修飾T細胞でのヒト第IX因子の発現
第IX因子の遺伝子欠損(図5)は、血友病Bと呼ばれる生命を脅かす病気に繋がる。血友病Bは、2万5千人に1人から3万人に1人の割合で発症する稀な病気である。本開示の組成物や方法の開発の以前には、血友病Bの標準治療は、年間約25万ドルの費用をかけて、2〜3日毎に組換え第IX因子タンパク質が注射されてきた。
T細胞は、数十年にわたってヒト内に保持されるので、頻繁な注入を必要とせずに血友病B患者に欠乏する第IX因子を供給するように第IX因子を分泌する理想的な媒介物である。T細胞をPiggyBacで置換させて、第IX因子を分泌させた。FACSを使用して、ヒト第IX因子導入遺伝子をコードする遺伝子導入T細胞のT細胞マーカーを測定した(図6)。これらの修飾T細胞は、ヒト第IX因子を分泌することができ(図7A)、この分泌第IX因子は凝固活性を示した(図7B)。
実施例6:武装化T細胞表面でのチェックポイントシグナル伝達タンパク質のノックダウン効率
武装化T細胞を産生する別の手段は、細胞内シグナル伝達ドメインを変化させたかまたはそのドメインを持たない様々な修飾/キメラチェックポイント受容体を発現させて、内因性チェックポイントシグナル伝達を低減または阻害することにある。武装化T細胞を産生する1つの機構は、チェックポイントシグナル伝達を阻害し、種々のチェックポイント受容体をノックアウトすることである。Cas-CLOVERTMプラットフォームを使用して、休止(または静止)した全始原T細胞中のチェックポイント受容体であるPD−1、TGFβR2、LAG−3、Tim−3、およびCTLA−4を標的化しノックアウトした。フローサイトメトリーでの測定のように、遺伝子編集は、細胞表面でのタンパク質発現に30〜70%の損失をもたらした(図10)。これらの結果は、Cas-CLOVERTMがこれらの遺伝子のノックアウトを効率的に標的化して、T細胞表面での標的タンパク質の発現に損失をもたらすことを示している。ノックアウト効率は、ガイドRNA対をさらに最適化するか、同一遺伝子および/または標的遺伝子のレギュレーターまたはプロモーターを標的とする追加のガイドRNA対を使用して、顕著に増大できる。
実施例7:武装化T細胞表面での欠損型または転換型細胞内シグナル伝達タンパク質の発現手段
武装化T細胞を産生する別の手段は、細胞内シグナル伝達ドメインを変化させたかまたはそのドメインを持たない様々な修飾/キメラチェックポイント受容体を発現させて、内因性チェックポイントシグナル伝達を低減または阻害することにある。この手段を用いて標的化できるチェックポイントシグナルとして、それぞれPD−L1リガンドおよびTGFβサイトカインに結合するT細胞のPD−1またはTGFβRIIが挙げられる。図11は、2つの異なる抑制受容体(PD−1(上部の図)およびTGFβRII(下部の図))に対する囮受容体/欠損型受容体/優性負受容体(欠損型受容体)を産生するための種々の手段の概略図を示している。欠損型受容体を設計するには、PD−1またはTGFβRIIの細胞内ドメイン(ICD)を変異(変異欠損型)または切断(切断欠損型)できる。結果として、欠損型受容体の同族リガンドが結合しても、チェックポイントシグナルはT細胞へ送達されない。さらに、欠損型受容体は内因性リガンドの結合において野生型受容体と競合するので、欠損型受容体によるいずれの結合も、内因性リガンドの野生型受容体への結合を引き起こさない。これにより、T細胞に効果的に送達されるチェックポイントシグナル伝達の全体的な濃度が希釈され、チェックポイントの阻害が軽減または阻止される。図11はまた、抑制受容体PD−1(上部の図)およびTGFβRII(下部の図)の転換型受容体のための設計手段も示している。転換型受容体では、野生型ICDは、免疫刺激分子(共刺激スイッチ)または異なる抑制分子(抑制スイッチ)のいずれかからのICDにより置換される。免疫刺激分子として、限定はされないが、CD3z、CD28、4−1BB、および表2に列記された例が挙げられる。抑制分子として、限定はされないが、CTLA4、PD1、Lag3、および表2に列記された例が挙げられる。前者の場合には、修飾転換型受容体による内因性リガンドの結合は、T細胞への陽性シグナルの送達をもたらし、それによりT細胞の刺激の増大に役立って腫瘍の標的化および死滅の継続を促進する。後者の場合には、修飾転換型受容体による内因性リガンドの結合により、陰性シグナルがT細胞に送達され、それによりT細胞の刺激および活性を低減させるのに役立つ。
実施例8:武装化T細胞表面でのPD1およびTGFβRIIの欠損型または転換型細胞内シグナル伝達タンパク質の表面発現の増強
武装化T細胞を産生するように、代替シグナルペプチド(SP)および膜貫通ドメイン(TM)を発現する複数の切断欠損型受容体を設計して、修飾T細胞表面での最大発現量について試験した。図12は、PD−1(上部の図)およびTGFβRII(下部の図)のいくつかの欠損型受容体構築物の概略図を示す。これらのタンパク質の細胞外ドメイン(ECD)は、野生型シグナルペプチド(SP)および/または膜貫通ドメイン(TM)がヒトT細胞CD8a受容体からのドメインにより置換される(赤い矢印)ように修飾された。図12に示される6個の切断欠損型構築物は、それぞれDNA合成されて、mRNA IVT DNAベクター(pRT)にサブクローニングされた。それぞれで静脈内注入を経て高品質のmRNAが産生された。6個の各々の分子をコードするmRNAの遺伝子導入は、ヒト始原T細胞への電気穿孔(EP)送達を使用して実施され、FACS解析はEPの24時間後に実行されて、細胞表面の各構築物の発現濃度を評価した(図13)。フローサイトメトリーにより、WT SPを代替のCD8a(02.8aSP-PD-1および02.8aSP-TGFβRII)により置換すると、T細胞表面で最高濃度の発現が生じた。02.8aSP-PD-1欠損型受容体は、43,680のMFIを示し、これは内因性T細胞PD−1発現より177倍高く、WT PD-1欠損型受容体より2.8倍高かった。02.8aSP-TGFβRII欠損型受容体は、13,809のMFIを示し、これは内因性T細胞TGFβRIIの発現より102倍高く、WT TGFβRII欠損型受容体より1.8倍高かった。これらの結果は、PD−1およびTGFβRII抑制タンパク質の両方について、野生型SPを代替のCD8a SPで置換すると、欠損型受容体または転換型受容体の表面発現の増大に繋がることを示している。これにより、次第に天然のリガンドが結合すると、それぞれチェックポイント阻害または共刺激が最大化される。
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