JP2020188855A - 履物用調整具並びに履物 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッド自体の微調節が可能で、しかもパッドが外部へ露出せず、見たところもすっきりとした外観に仕上がり、長期間使用により、粘着剤が染み出てくる心配のないように成した履物用調整具並びにこの履物湯調整具を用いたとくにパンプスやハイヒール及びローヒールのような履物を提供する。【解決手段】少なくとも下面側に粘着層を有し、履物の中底に着脱可能に貼着される軟質で弾力性を有する前滑り防止用パッド、開帳足防止用パッド、土踏まず用アーチパッド、外側用アーチパッド及び踵用パッドの全部或は一部からなる各種パッドから成り、前記各種パッドの全部或は一部は厚さや形状の異なる複数枚で構成することで解決し、さらに上記各種パッドを貼着位置を説明する取扱説明シートを組み合わせて構成することで解結し、さらに履物は中敷きを中底から剥離、再貼着可能に構成することで解決した。【選択図】 図9
Description
本発明は、とくにパンプスやハイヒール、ローヒールなどの女性の履物、及び踵の高いサンダルや紳士靴などの履物に適用して好適な履物用調整具並びにこの履物用調整具を備えた履物に関する。
従来、履物の中でもとくにパンプスは、その上部の足を入れる部分の空きが大きく取ってあり、履いた際に足先に体重が加わる構造である。この履いた際に足先に体重が加わる女性用の履物としては他にハイヒールやローヒール、或は踵の高いサンダル等がある。このような履物で市販されている既製品は、個々の履く人の足の形状やサイズに合わされていないので、履く人の足に合わないことが多い。そのため足を痛くしたり、足を疲れさせたり、靴擦れを起こしたり、さらには開帳足や外反母趾の原因となることから、パッドを用いて履き心地を調節できるように成したものが下記特許文献1に示されたように公知である。
しかるに、上記した従来公知の特許文献1に記載されたものは、中敷きの上側或は中敷きのないものは中底の上側に接着するものであることから、脱いだ履物の中底部の見栄えが悪く、履き心地に今一の感があり、しかも長期間使用したり、雨でぬれたりすると、粘着層から粘着剤が外部に漏れ出てきて、靴下に付着したり、中が汚くなるという問題があった。また、パッドのサイズは種類に限度があり、真に履き心地を調整するものとしては不十分なものであった。
そこで、本発明の目的は、従来の履物用調整具の上記問題点を解決し、パッド自体の微調節が可能で、しかもパッドが外部へ露出せず、見たところもすっきりとした外観に仕上がり、長期間使用により、粘着剤が染み出てくる心配のないように成した履物用調整具並びにこの履物湯調整具を用いたとくにパンプスやハイヒール及びローヒールのような履物を提供せんとするにある。
上記した目的を達成するために請求項1発明に記載の履物用調整具は、少なくとも下面側に粘着層を有し、履物の中底に着脱可能に貼着される軟質で弾力性を有する前滑り防止用パッド、開帳足防止用パッド、土踏まず用アーチパッド、外側用アーチパッド及び踵用パッドの全部或は一部からなる各種パッドから成り、前記各種パッドの全部或は一部は厚さや形状の異なる複数枚で構成されていることを特徴とする。
次に、請求項2に記載の履物用調整具は、前記滑り防止用のパッドが、履物を履いた際に当該履物の足囲と実際の足のサイズの違いから生じる足の前滑りを防止するためのものあって、履物の先端側に向けて湾曲した形状を呈していることを特徴とする。
次に、請求項3に記載の履物用調整具は、前記開帳足防止用パッドが、平面涙形状を呈し、横径の大きい側を足先側にして、足の中足骨の下側に当てがわれ、足の甲の部分と履物の間の間隔を調整するものであることを特徴とする。
次に、請求項4に記載の履物用調整具は、前記土踏まず用アーチパッドが、縦長で平面アーチ形状を呈し、履物の内部の内側に位置する側に肉厚部が形成されていることを特徴とする。
次に、請求項5に記載の履物用調整具は、前記外側用アーチパッドが、縦長で平面アーチ形状を呈し、履物の内部の外側に位置する側に肉厚部が形成されていることを特徴とする。
次に、請求項6に記載の履物用調整具は、前記踵用パッドが、先端側に突起部を有するものであることを特徴とする。
次に、請求項7に記載の履物用調整具は、前記各種パッドの全部或は一部が、なだらかな曲線で繋がる中央部の肉厚部と周縁部の肉薄部で構成されていることを特徴とする。
次に、請求項8に記載の履物用調整具は、少なくとも下面側に粘着層を有し、その全部或いは一部が、それぞれ厚さや形状の異なる複数枚から成る軟質で弾力性を有するところの前滑り防止用パッド、開帳足防止用パッド、土踏まず用アーチパッド、外側用アーチパッド、及び踵用パッドの全部或は一部から成る各種パッドと、これらの各種パッドの貼着位置を図示した取扱説明シートから成ることを特徴とする。
次に、請求項9に記載の履物は、請求項1〜7に記載の履物用調整具を構成する各種パッドを取り付けるために、中敷きがその先端部分を残して内底に対して剥離、再貼着可能に構成されていることを特徴とする。
次に、請求項10に記載の履物は、請求項1〜8に記載の履物調整具を予め備えていることを特徴とする。
そして、請求項11に記載の履物は、パンプス、ハイヒール及びローヒールであることを特徴とする。
本発明は以上のように構成したので、請求押1に記載の発明によれば、履物の中底、或は中敷きの上に、各種パッドを貼着することにより、外反母趾や開帳足を防止し、履く人の納得の行く、履く人の足に合った履き心地の良い自分用の履物とすることができるものである。
請求項2に記載の発明によれば、履物の足囲いと実際の足のサイズの違いから生じる足の前滑りを防止し、体重によって足の各指に負担が掛からないようにすると共に、足の甲と履物のアッパーとの間の間隔の調整を行うことができるものである。
請求項3発明によれば、足の甲と履物のアッパーとの間の間隔を調整することができるものであり、履き心地の良さを調整し、開帳足を防止し、開帳足を元に戻すことができるものである。
請求項4発明によれば、足の土踏まずの部分と履物の内側との間の間隔を調整することができる上に、履物を履いた際に体重が足の内側に係る癖のある人の履き心地の改善を図ることができるものである。
請求項5発明によれば、足の外側の部分と履物の外側との間の間隔を調整して、履物を履いた際に体重が足の外側に掛かる癖のある人の履き心地の良さを改善することができる。
請求項6発明によれば、足の踵部分と履物の間の間隔を調整して、履物の履き心地の改善を図ることができるものである。
請求項7発明によれば、履物を履いた際に足裏に違和感が生じるのを可及的に防止できるものである。
請求項8発明によれば、各種パッドの中底に対する貼着位置を間違えることがないので、より確実に履物に対する履き心地の改善を図ることができる
請求項9発明によれば、各種パッドの装着が容易な履物を供することができるものである。
請求項10発明によれば、履物用装着具が予め履物に付属して用意されているので、便利性が高まるものである。
そして、請求項11発明によれば、本発明はパンプス以外にも、ハイヒールやローヒール、或は踵の高いサンダルや紳士靴に適用することができるものである。
以下に本発明を履物の中のとくにパンプスに実施した場合の実施例を図面に基づいて説明する。しかしながら、本発明に係る履物はパンプスに限定されず、例えばハイヒールやローヒールや、或は踵の高いサンダル、さらには紳士靴などの履物全般に随時適用できるものである。また、以下の説明では、履物のうち、主として右足用のものについてのみ説明するが、左足用のものは、パッドの形状が異なるものもあるが、左右対称となるので、説明を省略する場合がある。さらに、以下の説明では、履物用調整具のうち、様々な用途と形状を持つパッドを総称して各種パッドという場合がある。
図面によれば、図1と図10に示されたように、指示記号1で示したものは履物のうち、パンプスと称せられる履物のうち右足用のものである。この履物1には、図示したように、通常中底2の上側に当該中底2の上面側を全面的に覆う中敷き3が敷設されている。後述する本発明に係る履物用調整具Aを付属品として備えているか、或は用いることを予定している履物は、この中敷き3は、好ましくは高反撥性材質のスポンジ材、好ましくは本皮、合成皮革であり、厚さは2mm前後が後述する各種パッドの厚みを吸収して足の裏に違和感を与えないなだらかな凹凸面が形成されることが望ましい。この場合の中敷き3は、その先端側3a(足指の部分)は剥がれないように中底2に接着剤で接着されているが、残った下面側には、剥離、再貼着可能なとくに図示はしてない粘着層3bが形成されている。一般に中敷き3は、履物1の中底2に接着剤で接着固着されているものを指すが、履物1から独立した部材となっていて、中敷き3の上にさらに挿入敷設されるものを指す場合もある。しかしながら、本発明に係る履物用調整具Aを装着させることを予定している履物1の中敷き3は、その先端側3aのみが中底2の先端側に接着剤で剥がれないように接着固着されており、他の部分には粘着層3bが設けられ、中底2に対しその先端部のみを除いて着脱可能、つまり、剥がし、再貼着可能となるように構成されている。
本発明に係る履物用調整具Aは、最初から本発明に係る履物用調整具Aを使用することを予定していない一般のパンプス等の履物にも適用できる。その場合には図10に示されたように、中敷き3を踵部の方からその先端側3aを残して剥がし、本発明に係る履物用調整具Aを構成する各種パッド4〜9を中底2上の所定位置に貼着した後、中敷き3を元に戻して履き心地を試してから、改めて中敷き3を中底2の上面に各種パッド4〜9と共に貼着するものである。この貼着は各種パッド4〜9の下面側と上面側に粘着層が形成されているものの場合(本発明に係る各種パッドはその両者を含むものである。)には、中敷き3の下面側に粘着層3bが形成されていなくとも中底2に固定されるが、剥がした中敷き3の下面側に粘着層3bが形成されていない場合には、履き心地を試してから接着剤を用いて貼り付ければ良いことになる。
次に、本発明に係る履物用調整具Aを構成する各種パッドは、指示記号4〜9によって、図2〜図6に示されている。その中で図2において、指示記号4と5で示したものは、履物を履いた際に、体重で足指の先端が履物の内部先端側に強く押し付けられないようにするための前滑り防止用パッドであり、指示記号4のものが右足用の前滑り防止用パッド、指示記号5のものが左足用の前滑り防止用パッドである。次に、指示記6のものは、図1と図10に示されたように、足の甲と履物1のアッパー1aとの間に生じる隙間を調整すると共に、足にある横アーチが崩れて開帳足となることを防止するための開帳足防止用パッドである。指示記号7のものは、履物1を履いた際に足の土踏まずとの間に生じる隙間を調整するための土踏まず用アーチパッドであり、指示記号8のものは、足の外側と履物1の内部外側との間に生じる隙間を調整する外側用アーチパッドである。この土踏まず用アーチパッド7と外側用アーチパッド8は、左右の足用に別々に設けても良い。そして、指示記号9のものは、足の踵の部分に用いる踵用パッドである。これらの各種パッド4〜9は、好ましくはシリコン樹脂製のもので、柔軟性と弾性を有し、その上面側と下面側は、粘着層が成形加工時或は成形加工後に形成されている。尤もこの粘着層は、後述するように各種パッド4〜9の上面側を省略することができる。
まず、右足用の前滑り防止用パッド4と左足用の前滑り防止パッド5は、平面から見てその先端部4a、5a側が凸形状を呈するように湾曲した平板状のもので、足の親指の付け根部分の足球部分から各指の指尖球部分に至る部分に当てがわれ、履物の一例であるパンプスを履いた際に足の前滑りを防止するものである。即ち、通常パンプスなど履物を購入する場合には、足の長さに合わせて履物を購入するが、購入した履物の足囲いと実際の足のサイズとは人によって異なることから、足のつま先側と履物の先端側との間に隙間が生じる場合が多く、このことからくる足の前滑りを防止する働きを持っている。また、各前滑り防止用パッド4と5は、下面4b、5b側に図示してない粘着層が形成されている。この粘着層は同じく図示はしてないが上面4c、5c側にも形成されることが望ましい。これらの前滑り防止用パッド4と5は、実施例のものはその厚さが1mm〜2mmで横径の最大幅は73.6mm前後、縦径55.6mm程度のものであるが、以上の寸法のものに限定されない。また、その厚さや形状の異なるものが複数枚(1枚乃至2枚)用意されることが望ましい。尚、形状の中にはその厚さが異なるものが含まれる。これは後述する各種パッドも同じである。
次に、開帳足防止用パッド6は、まず、図3(a)〜(c)に示されたように、平面涙形状を呈し、下面6a側は平らであるが、上面6b側はその中央部にやや厚い肉厚部6cが形成されており、中央部の肉厚部6cから周辺部にかけてなだらかな曲線が形成されている。この開帳足防止用パッドも、図示した指示記号6のものは、肉厚部の部分で7mmであるが、このものに限定されない。同じく図3の(d)に示された開帳足防止用パッド66ように、平面状は同じでも、単に平板状のものであり、下面66a側、上面66b側は共に平坦で、厚さも1mm、或は2mmといった厚さや形状の異なるものが複数枚用意されている。また、その大きさは、図示したものは横幅が最大で26mmであり、縦幅が最大で41mmであるが、これもこのサイズに限定されない。さらに、粘着層は図示はしてないが、下面6a、66aに形成されており、上面6b、66b側にも形成されることが望ましい。
次に、土踏まず用アーチパッド7は、片側が履物1の内側部分の形状に合わされ中底2の中央部側にやや湾曲したアーチ形状が設けられた細長のもので、図4に示されたように、下面7a側は平らであるが、履物1の内側部のライニングに当たる部分の肉厚は厚く外側にやや傾斜した肉厚部7bが形成され、履物1の先端部側と後端部側及び内部中央側に至るほど肉薄になる肉薄部7c、7d、及び7eが形成されたもので、肉厚部7bから肉薄部7c、7d、及び7eに向けてなだらかな曲線が形成されている。この土踏まず用アーチパッド7は、肉厚部7bの最も厚い部分が8mm、全体の長さが90mm、中央部の幅が25mmであるが、このものに限定されない。さらに、粘着層は図示はしてないが、下面7a側に形成されており、上面7fにも形成されることが望ましい。
次に、外側用アーチパッド8は、土踏まず用アーチパッド7よりやや小型であるが、片側が履物1の内部外側の形状に合わされてやや湾曲したアーチ形状を呈した細長のもので、図5に示されたように、下面8a側は平らであるが、履物1の内側部分のライニングに当たる部分の肉厚は厚く肉厚部8bが形成され、この肉厚部8bから履物1の先端部側と後端部側及び内部中央側に至るほど肉薄になる肉薄部8c、8d、及び8eが形成されたもので、肉厚部8bから肉薄部8c、8d、及び8eに向けてなだらかな曲線が形成されている。この外側用アーチパッド8は、肉厚部8bの最も厚い部分が7mm、全体の長さが70mm、中央部の幅が24mmであるが、このものに限定されない。図示は省略するが厚みや形状の異なるものが複数枚用意されることが望ましい。さらに、粘着層は図示はしてないが、下面8a側に形成されており、上面8f側にも形成されることが望ましい。
そして、踵用パッド9は、図6に示されたように、平面から見て履物1の先端側に向けられる部分に突起部9aが形成され、後は履物1の踵部分の形状に合わされた平板状のもので、厚さは2mm、長さと幅はそれぞれ50mmのものであるが、このものに限定されない。また、周縁部の履物1の踵部に当接する部分には、後端部側にアール9bが設けられている。突起部9aは、足の踵部と履物の踵部との間に生じた間隙を調整すると共に、図8の(d)に示されたように、土踏まず用アーチパッド7と外側用アーチパッド8の各湾曲部の間に嵌まり込み、土踏まず用アーチパッド7と外側用アーチパッド8が必要以上に動いてしまうのを防止する役目を持っている。この踵用パッド9も厚さの異なるものが用意されることが望ましい。図示は省略するが厚みや形状の異なるものが複数枚用意されることが望ましい。さらに、粘着層は図示してないが、下面9c側に形成されており、上面9d側にも形成されることが望ましい。
尚、上記したが各種パッド4〜9の形状と大きさと厚みは一例であって、必ずしも図示されたものに限定されない。また、各種パッド4〜9には、粘着層が形成されている場合には、取り扱い上必要に応じて着脱可能に剥離紙が取り付けられることが望ましい。
図7に示されたものは、上述した本発明に係る履物用調整具Aを構成する各種パッド4〜9の履物の中底への貼着位置を図示した取扱説明シート10であり、各種パッド4〜9と共に販売に供されるものである。この取扱説明シート10は紙製、或は樹脂製乃至ゴム製であり、履物の内底の形状が図示されており、その表面側に上記した各種パッド4〜9を貼着させる位置が指示記号10aから10eで図示されている。即ち、指示記号10aは前滑り防止用パッド4或は5の貼着位置を示し、指示記号10bは開帳足防止用パッド6の貼着位置を示し、指示記号10cは土踏まず用パッド7の貼着位置を示している。さらに指示記号10dは外側用アーチパッド8の貼着位置を示し、指示記号10eは踵用パッド9の貼着位置をそれぞれその平面形状で図示してある。勿論、この図示は例えば番号や名称で示しても良い。この場合も本明細書においては、図示の中に含まれる。この取扱説明シート10には最初から上記した各種パッド4〜9を貼着させておいてもよい。この場合には、各種パッド4〜9の使用に当たっては、これらの各種パッド4〜9を剥がして使用することになる。このようにすると、各種パッド4〜9を貼り間違えるのを防止できるものである。したがって、本発明に係る履物用調整具Aには、各種パッド4〜9の全部或は一部と、取扱説明シート10を組み合わせたものが含まれることになる。
次に、以上に説明した本発明に係る各種パッド4〜9を用いることを最初から予定している図1と図10に示された履物1について、使用者の足のサイズや大きさ、並びに歩く時の癖等を加味しての履き心地を調整する手順について説明する。以下の説明では右足用の履物の場合について説明するが、左足用の履物の場合も左右対称となる以外同じである。各種パッド4〜9のうち、右足用の場合には、滑り止用パッドは指示記号4のものを用いるが、左足の場合には指示記号5のものを用いる。尚、土踏まず用アーチパッド7と外側用アーチパッ8も左足用のものがあるが、向きが異なるのみで後は同じ形状であるので、説明は省略する。
まず、履物1を何の調整もしない状態で履いてみる。そして、足の甲と履物1のアッパー1aとの間に人差し指を挿入してみて、人差し指が半分以上挿入する間隔が生じる場合には、一般的に見て本発明に係る各種パッド4〜9による調整が必要であり、それは以下の手順に従って調整するものである。
調整に当たっては、中敷き3を図10に示されたように、履物1の踵部1b側から剥がしてめくり上げる。この際、中敷き3はその先端部分を除いて粘着層3bで履物1の中底2に剥がし及び再貼着可能に取り付けられているので、この剥がし作業は容易である。場合によっては中敷き3の踵部3c側に小さな摘み片部を設けてもよい。尚、中敷き3の先端側3aは強力な接着剤で貼り着けされており、簡単には剥がれないように構成されている。
次いで、まず、各種パッド4〜9が取扱説明シート10に貼着されている場合にはそれを順次剥がし、図8(a)に示されたように、例えば1mm厚の開帳足防止用パッド6を剥がされた中敷き3と中底2との間に差し込んで、図9に示されたように、足の中足骨の下側に位置するように置き、上側から押圧して貼着させる。この開帳足防止用パッド6は、他のパッドも同じであるが、その下側と場合によっては上側に粘着層が形成されているので、中敷き3を元位置に戻して押圧することで、中底2と中敷き3の間にしっかりと固定される。もとより、中敷き3の下側には粘着層が形成されているので、開帳足防止用パッド6の上側は粘着層を省略することも考えられる。この上面側の粘着層を省略できるのは、他の前滑り防止用パッド4と5、土踏まず用アーチパッド7、外側用アーチパッド8、及び踵用パッド9も同じである。そして、中敷き3を元に戻して履いてみる。
履いてみてまだ足の甲と履物1のアッパー1aの間に人差し指を差し込んで許容できない間隙があるようであれば、図8(b)に示されたように、別に用意されている2mm厚の開帳足防止用パッド6を最初の開帳足防止用パッド6に重ね、中敷き3を戻し履いてみる。
しかしながら、履いてみてまだ足の甲とアッパー1aとの間に隙間が生じている場合には、再度中敷き3をめくって、先に張り付けた2枚の開帳足防止用パッド4を剥がして、今度は7mm厚の開帳足防止用パッド6を差し入れて、中敷き3を元位置に戻して履いてみる。以上のように調整することで、足の甲と履物1のアッパー1aとの間の調節は出来上がる。このような開帳足防止用パッド6の貼り付け手順はさまざまであって、上記説明のものに限定されない。
次に、図8(c)に示したように、前滑り防止用パッド4を足の母指球から指尖球、及び小指球の位置に合わせて中底2上へ貼着させて、履き心地を試す。良いようであれば、次いで、足の土踏まずの部分と履物との間に隙間がある場合には、図8(d)に示したように、土踏まず用アーチパッド7を上記したように差し込んで調節し、さらに、これに加えて或は単独で足の外側と履物1の内側後の間に間隙がある場合には、同じく図8(d)に示されたように、外側用アーチパッド8を、差し入れて調節する。そして、最後に踵用パッド9を、図8(d)に示されたように、履物1の中底2の踵部分に貼着させる。以上のように調整することで、履物1と履く人の足との間の調整ができ、履く人個人にとって履き易く、足が痛くなったり、靴擦れができたり、不必要に疲れたりすることのない、履物1となるものである。なお、以上の手順は一例であり、このものに限定されない。また、各種パッド4〜9は必ずしも全部用いるとは限らない。必要に応じて用いないパッドもあり得る。
以上のような各種パッドを用いた履物と履く人個人の足との間の調節は、ハイヒールやローヒール、或は踵の高いサンダルや紳士靴その他の履物にも適用できるものである。また、既存の履物であっても、本発明に係る中敷きを用いて靴の中底に取り付けることにより、履き心地の調整を行うことができるものである。この場合でも本発明の効力が及ぶものである。
次に、最初から各種パッドを装着することを予定していない履物に本発明に係る各種パッド4〜9を装着させる場合について説明する。上述したように、このような履物1、例えばパンプスの場合も、まずその履物を履いてみる。そして、足の甲と履物1のアッパー1aとの間に人差し指を挿入してみて、人差し指が半分以上挿入する間隔が生じる場合には、この場合も一般的に見て本発明に係る各種パッド4〜9による調整が必要であり、それは以下の手順に従って調整するものである。
まず、当該履物の中敷きを踵部分の側からその先端部分を残して剥がして本発明に係る履物用調整具A、即ち上記した各種パッド4〜9を上記したように中底の所定位置に貼着させ、中敷きを元に戻して履き心地を試してから、良いようなら例えば接着剤などを用いて中敷きを中底へ再貼着させる。或は中敷きの底面部に最初から粘着層がある場合には、接着剤を用いる必要がない場合がある。また、各種パッドの上面側にも粘着層がある場合には、中敷きの底面部に粘着層が形成されていなくとも良い場合がある。このようにして本発明に係る履物用調整具は、既存の、また、本発明に係る履物要調整具を用いることを予定していない履物にも用いることができるものである。
図10は、中底に貼った各種パッド4〜9が足のどの位置に当たるかを図示したもので、開帳足防止用パッド6と土踏まず用アーチパッド7とは一部重なり合っているが、このものに限定されない。
本発明は、以上のように構成したので、上記した各種パッドを用いることを最初から予定してそれ用に製造されたパンプスやハイヒール、更にはローヒールや踵の高いサンダル、更には紳士靴などの履物、或は市販されている既製品のパンプスやハイヒール、更にはローヒールや踵の高いサンダル、更には紳士靴などの履物等に対し、その履き心地が良くなるように調整できる履物調整具を構成する各種パッド、或はこの各種パッドを用いた履物として好適に用いられるものである。
1 履物(パンプス)
1a アッパー
2 中底
3 中敷き
3a 先端側
3b 粘着層
A 履物用調整具
4 前滑り防止用パッド(右足用)
5 前滑り防止用パッド(左足用)
6 開帳足防止用パッド
7 土踏まず用アーチパッド
8 外側用アーチパッド
9 踵用パッド
10 取扱説明シート
1a アッパー
2 中底
3 中敷き
3a 先端側
3b 粘着層
A 履物用調整具
4 前滑り防止用パッド(右足用)
5 前滑り防止用パッド(左足用)
6 開帳足防止用パッド
7 土踏まず用アーチパッド
8 外側用アーチパッド
9 踵用パッド
10 取扱説明シート
Claims (11)
- 少なくとも下面側に粘着層を有し、履物の中底に着脱可能に貼着される軟質で弾力性を有する前滑り防止用パッド、開帳足防止用パッド、土踏まず用アーチパッド、外側用アーチパッド及び踵用パッドの全部或は一部からなる各種パッドから成り、前記各種パッドの全部或は一部は厚さや形状の異なる複数枚で構成されていることを特徴とする、履物用調整具。
- 前記滑り防止用のパッドが、履物を履いた際に当該履物の足囲と実際の足のサイズの違いから生じる足の前滑りを防止するためのものあって、履物の先端側に向けて湾曲した形状を呈していることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 前記開帳足防止用パッドが、平面涙形状を呈し、横径の大きい側を足先側にして、足の中足骨の下側に当てがわれ、足の甲の部分と履物の間の間隔を調整するものであることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 前記土踏まず用アーチパッドが、縦長で平面アーチ形状を呈し、履物の内部の内側に位置する側に肉厚部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 前記外側用アーチパッドが、縦長で平面アーチ形状を呈し、履物の内部の外側に位置する側に肉厚部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 前記踵用パッドが、先端側に突起部を有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 前記各種パッドの全部或は一部が、なだらかな曲線で繋がる中央部の肉厚部と周縁部の肉薄部で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 少なくとも下面側に粘着層を有し、その全部或いは一部が、それぞれ厚さや形状の異なる複数枚から成る軟質で弾力性を有するところの前滑り防止用パッド、開帳足防止用パッド、土踏まず用アーチパッド、外側用アーチパッド、及び踵用パッドの全部或は一部から成る各種パッドと、これらの各種パッドの貼着位置を図示した取扱説明シートから成ることを特徴とする、請求項1に記載の履物用調整具。
- 請求項1〜7に記載の履物用調整具を構成する各種パッドを取り付けるために、中敷きがその先端部分を残して内底に対して剥離、再貼着可能に構成されていることを特徴とする、履物。
- 請求項1〜8に記載の履物調整具を予め備えていることを特徴とする、履物
- 前記履物は、パンプス、ハイヒール及びローヒールであることを特徴とする、請求項9〜10のいずれか1項に記載の履物。
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JP2019094464A JP2020188855A (ja) | 2019-05-20 | 2019-05-20 | 履物用調整具並びに履物 |
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Publications (1)
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JP7309234B1 (ja) | 2022-06-20 | 2023-07-18 | 日本シグマックス株式会社 | 足底装着具 |
JP2024000069A (ja) * | 2022-06-20 | 2024-01-05 | 日本シグマックス株式会社 | 足底装着具 |
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