JP2020167289A - 電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップを抑制しつつ防水性能を良好に確保することができる電子回路装置の提供。【解決手段】電子回路装置の通気プラグは、通気膜と、通気膜により覆われる開口部および当該開口部を包囲する筒状部を有するプラグ本体とを含み、電子回路装置のケースは、回路基板を覆うカバー側に開口すると共に当該ケースに固定される部材の一部分が差し込まれる第1凹部と、カバー側に開口するように底部に形成されると共に通気プラグの筒状部が差し込まれる環状の第2凹部と、第2凹部の内側で底部を貫通する少なくとも1つの通気孔とを含み、ケースに固定される部材の一部分は、接着剤を介して第1凹部の表面に固定され、通気プラグの筒状部は、第2凹部の表面に接着剤を介して固定される。【選択図】図1
Description
本開示は、ケースに固定される通気プラグを含む電子回路装置に関する。
従来、電子回路を収容する金属製の筐体と、筐体の貫通孔に少なくとも一部が配置された状態で当該筐体に取り付けられる呼吸フィルタと、筐体内の防水性を確保するために筐体と呼吸フィルタとの間に配置された環状のシール部材とを含む電子装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電子装置において、呼吸フィルタは、通気膜と、通気膜が取り付けられたフィルタケースとを含み、シール部材は、筐体に呼吸フィルタが取り付けられた状態で、筐体とフィルタケースとで圧縮される。また、筐体には、シール部材の全周と接する2つの接触面が角度をなして形成されており、筐体の表面における2つの接触面に挟まれた中間壁面とシール部材との間には、環状の空隙が形成されている。これにより、2つの接触面の一方で隙間腐食が進行して欠肉や粗化が生じたとしても、他方の接触面にシール部材が接することになる。更に、環状の空隙によって隙間腐食の原因であるイオンの濃度が緩和される。
しかしながら、上記従来の電子装置では、筐体に2つの接触面および環状の空隙を切削加工等により精度よく形成することが必要となり、呼吸フィルタおよびシール部材の組み付けに際しては、シール部材と接触面との間に異物が入り込まないように管理しなければならない。このため、上記従来の電子装置では、コストアップを抑制することが困難となる。更に、筐体をサイズアップすることなく各接触面の面積を充分に確保するのは容易ではないことから、筐体の腐食が進行すると、電子装置の防水性能が低下してしまう。
そこで、本開示は、コストアップを抑制しつつ防水性能を良好に確保することができる電子回路装置の提供を主目的とする。
本開示の電子回路装置は、底部と前記底部の外周に沿って延在する側壁部とを含むケースと、前記ケース内に配置される回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタと、前記回路基板を覆うカバーと、前記ケースに固定される通気プラグとを含む電子回路装置において、前記通気プラグが、通気膜と、前記通気膜により覆われる開口部および前記開口部を包囲する筒状部を有するプラグ本体とを含み、前記ケースが、前記カバー側に開口すると共に前記ケースに固定される部材の一部分が差し込まれる第1凹部と、前記カバー側に開口するように前記底部に形成されると共に前記通気プラグの前記筒状部が差し込まれる環状の第2凹部と、前記第2凹部の内側で前記底部を貫通する少なくとも1つの通気孔とを含み、前記ケースに固定される部材の前記一部分が、接着剤を介して前記第1凹部の表面に固定され、前記通気プラグの前記筒状部が、前記第2凹部の表面に接着剤を介して固定されるものである。
本開示の電子回路装置において、プラグ本体の筒状部をケースの底部に形成された第2凹部に差し込んで接着剤により当該第2凹部の表面に接着することで通気プラグがケースに固定される。これにより、シール部材の省略によりコストを削減しつつ、通気プラグをケースに対して液密に固定することができる。また、第1および第2凹部の開口方向を揃えることで、通気プラグやケースに固定される他の部材をケースに対して容易に固定可能として製造コストを低下させることができる。更に、第1および第2凹部の表面に平滑性は要求されないことから、ケースの加工コストを低下させることが可能となる。この結果、本開示の電子回路装置では、コストアップを抑制しつつ防水性能を良好に確保することができる。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の電子回路装置1を示す断面図であり、図2は、本開示の電子回路装置1を示す平面図である。これらの図面に示す電子回路装置1は、図示しない車両に搭載される変速機のトランスミッションケースに固定され、当該変速機の制御装置として用いられるものである。電子回路装置1は、回路基板2と、回路基板2に電気的に接続されるコネクタ3と、回路基板2やコネクタ3が固定されるケース4と、回路基板2の全体やコネクタ3の一部を覆うようにケース4に固定されるカバー5と、通気プラグ(ブリーザプラグ)10とを含む。なお、図2は、ケース4にカバー5が固定されていない状態の電子回路装置1を示すものである。
回路基板2は、例えばガラスエポキシ等の樹脂からなる基板21と、当該基板21に実装される電源IC、油圧回路のリニアソレノイドバルブを駆動するソレノイド用駆動回路、装置全体を制御する制御ICといった複数の電子部品22とを含むものである。コネクタ3は、回路基板2と図示しない例えば他の電子制御ユニットといった外部機器との電気的接続に供される。図1から図3に示すように、コネクタ3は、図1および図3における下面および両側の側面から外方に突出する鍔状の突出部31と、図1および図2における上面に形成された凹部32とを含む。凹部32は、突出部31の厚みよりも若干大きい幅を有し、コネクタ3を平面視した際に突出部31と重なり合う。
ケース4は、例えばアルミニウム合金といった高い熱伝導性を有する金属を鋳造して形成された鋳造品であり、図1および図2に示すように、底部41と、底部41に対して略垂直をなすように当該底部41の外周に沿って延在する側壁部45とを含む。底部41の上面からは、複数のボス部が延出されており、当該複数のボス部には、ネジあるいは接着剤を介して回路基板2が底部41の底面(図1中上面)から間隔をおいて固定される。
更に、ケース4の底部41には、図1における上側すなわち回路基板2およびカバー5側に開口する環状のプラグ固定凹部(第2凹部)42が形成されている。本実施形態において、プラグ固定凹部42は、円環状の凹部であり、電子回路装置1を平面視した際に、回路基板2と重なり合わないように底部41に形成される。更に、プラグ固定凹部42の径方向内側(中心側)には、断面円形状の連通凹部43と、当該連通凹部43に連通する複数(本実施形態では、例えば3個)の通気孔(貫通孔)44とが形成されている。複数の通気孔44は、本実施形態において何れも円孔であり、連通凹部43の内周面に沿って等間隔に配設されている。なお、プラグ固定凹部42は、角筒状の凹部であってもよく、連通凹部43は、断面多角形状の凹部であってもよく、通気孔44は、角穴であってもよい。
また、ケース4の側壁部45には、上端面から底部41側に窪むカバー固定凹部46が形成されている。カバー固定凹部46は、図1における上側すなわちカバー5側に開口する一連の溝である。更に、側壁部45には、図3に示すように、コネクタ3が上方から差し込まれる切欠部47が形成されている。切欠部47は、側壁部45の一部をコネクタ3の外形に合わせて切り欠いたものであり、ケース4の底部41および側壁部45には、切欠部47に沿って延在すると共にカバー固定凹部46に連続するコネクタ固定凹部48が形成されている。すなわち、コネクタ固定凹部48も図1における上側すなわちカバー5側に開口する。コネクタ固定凹部48の幅(溝幅)は、コネクタ3に形成された突出部31の厚みよりも大きく定められ、コネクタ固定凹部48の深さは、当該突出部31の突出長よりも大きく定められている。また、コネクタ3が切欠部47に配置された際、当該コネクタ3に形成された凹部32は、ケース4の側壁部45に形成されたカバー固定凹部46に隣り合う。
カバー5は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂といった高い耐腐食性を有する素材(樹脂)により形成される。カバー5は、図1に示すように、ケース4を上方から覆うことができるように当該ケース4の底部41と概ね相似形かつ底部41よりも若干大きい平面形状を有する蓋部51と、蓋部51に対して略垂直をなすように当該蓋部51の外周に沿って形成されたカバー側壁52とを含む。本実施形態において、カバー側壁52の切欠部47の上方に位置する部分には、コネクタ3との干渉を抑制するための切欠が形成されている。また、カバー5の蓋部51の内面には、コネクタ3の凹部32の幅(溝幅)およびケース4の側壁部45のカバー固定凹部46の幅(溝幅)よりも小さい厚みと、凹部32およびカバー固定凹部46の深さよりも小さい突出長とを有する凸部53が蓋部51の外周の全周に亘って形成されている。
通気プラグ10は、図1および図4に示すように、多孔質フィルム等からなる通気膜11と、当該通気膜11を保持する環状のプラグ本体15とを含む。プラグ本体15は、通気膜11により覆われる開口部16と、開口部16を包囲する円筒状の外筒部(筒状部)17と、開口部16の周縁から外筒部17と平行に延出されると共に当該外筒部17により包囲される円筒状の内筒部18とを含む。プラグ本体15の外筒部17は、ケース4の底部41に形成されたプラグ固定凹部42の外側の内周面の直径よりも小さい外径を有すると共に、プラグ固定凹部42の内側の内周面の直径よりも大きい内径を有する。すなわち、外筒部17の厚みは、プラグ固定凹部42の幅(溝幅)よりも小さい。また、外筒部17は、プラグ固定凹部42の深さよりも小さい軸長を有する。更に、プラグ本体15の内筒部18は、連通凹部43の内径よりも小さく、かつ複数の通気孔44に内接する円周の直径以上の外径を有すると共に、連通凹部43の深さよりも小さい軸長を有する。なお、開口部16は、円孔であってもよく、角穴であってもよく、外筒部17および内筒部18は、角筒状に形成されてもよい。
次に、上述のように構成される電子回路装置1の組立手順について説明する。
電子回路装置1の組立に際しては、ケース4の切欠部47に沿って延在するコネクタ固定凹部48の表面と、コネクタ3の突出部31とに例えば熱硬化型(付加型)シリコーン系の接着剤Aを塗布した上で、突出部31を切欠部47のコネクタ固定凹部48内に上方から差し込みながら(遊嵌しながら)、コネクタ3を切欠部47に配置する。更に、コネクタ3の一部をネジによりケース4の底部41に締結する。また、ケース4の底部41に形成されたプラグ固定凹部42の表面と、通気プラグ10の外筒部17とに接着剤Aを塗布した上で、外筒部17をプラグ固定凹部42内に上方から差し込む(遊嵌する)と共に内筒部18を連通凹部43内に遊嵌し、通気プラグ10をケース4の底部41上に配置する。更に、ケース4の底部41に形成されたボス部の上面に接着剤Aを塗布した上でネジ等を用いて回路基板2を一部のボス部に締結する。ケース4に回路基板2、コネクタ3および通気プラグ10等を組み付けた後、これらの部材に熱を付加して接着剤Aを硬化させる。
これにより、突出部31が接着剤Aを介してコネクタ固定凹部48の表面に固定されると共に、外筒部17が接着剤Aを介してプラグ固定凹部42の表面に固定され、それによりコネクタ3および通気プラグ10がケース4に対して液密(水密)に固定される。また、通気プラグ10は、図2および図5に示すように、ケース4等を平面視した際に、通気膜11およびプラグ本体15の開口部16が回路基板2および底部41に形成された複数の通気孔44と重ならないように底部41に固定される。また、各通気孔44は、通気プラグ10の内筒部18の先端部と連通凹部43の底面との間の狭い空間を介して開口部16に連通する。なお、回路基板2とコネクタ3とは、接着剤Aの硬化後に電気的に接続される。
続いて、ケース4の側壁部45に形成されたカバー固定凹部46およびコネクタ3の凹部32の表面と、カバー5の凸部53とに接着剤A(コネクタ3や通気プラグ10の接着に用いられたものと同一のもの)を塗布する。更に、凸部53をカバー固定凹部46およびコネクタ3の凹部32に差し込みながら(遊嵌しながら)、カバー5をケース4の側壁部45上に載置する。そして、カバー5をケース4に対して押し付けながら熱を付加して接着剤Aを硬化させる。接着剤Aが硬化すると、カバー5の凸部53が接着剤Aを介してカバー固定凹部46および凹部32の表面に固定され、それによりカバー5がケース4に対して液密に固定されて電子回路装置1の組立が完了する。接着剤Aを介して密に接合されたケース4およびカバー5の内部は、通気プラグ10の通気膜11を介して外部に連通する。これにより、温度変化等によるケース4およびカバー5の内の圧力変動を調整することが可能となる。
上述のように、電子回路装置1では、プラグ本体15の外筒部17をケース4の底部41に形成されたプラグ固定凹部(第2凹部)42に差し込んで接着剤Aにより当該プラグ固定凹部42の表面に接着することで通気プラグ10がケース4に固定される。これにより、シール部材の省略によりコストを削減しつつ、通気プラグ10をケース4に対して液密に固定することができる。また、電子回路装置1では、通気プラグ10用のプラグ固定凹部42と、コネクタ3用のコネクタ固定凹部48(第1凹部)との開口方向が揃えられている。これにより、コネクタ3と通気プラグ10とを同一工程内でケース4に対して固定することが可能となり、製造設備の簡略化や製造時間の短縮化等により電子回路装置1の製造コストを低下させることができる。
更に、電子回路装置1では、カバー5用のカバー固定凹部46(第1凹部)およびコネクタ3の凹部32の開口方向も、プラグ固定凹部42およびコネクタ固定凹部48の開口方向と揃えられている。これにより、カバー5をケース4に対して容易に固定可能として製造コストを低下させることができる。また、プラグ固定凹部42、カバー固定凹部46、コネクタ固定凹部48等の表面には平滑性が要求されず、鋳造品であるケース4に対して切削加工を施す必要がなくなるので、当該ケース4の加工コストを低下させることが可能となる。加えて、電子回路装置1では、プラグ固定凹部42、カバー固定凹部46、コネクタ固定凹部48等の深さを充分に確保して各凹部42−48に接着剤Aを充填しておくことで、ケース4が凹部42−48の周辺で腐食しても防水性能を維持することができる。この結果、電子回路装置1では、コストアップを抑制しつつ防水性能を良好に確保することが可能となる。
また、電子回路装置1において、通気プラグ10のプラグ本体15は、開口部16の周縁から延出されると共に外筒部17により包囲される内筒部18を含む。更に、ケース4の底部41は、通気孔44に連通すると共に通気プラグ10の内筒部18が遊嵌される連通凹部43を含み、通気孔44は、電子回路装置1を平面視した際にプラグ本体15の開口部16と重ならないように底部41に形成される。これにより、通気膜11を介してケース4の内部と外部とを連通させつつ、通気孔44を通過した異物や工具等により通気膜11を損傷させてしまうのを抑制することが可能となる。更に、通気プラグ10は、電子回路装置1を平面視した際に通気膜11が回路基板2と重ならないように底部41に固定される。これにより、回路基板2に高湿度の空気が直接触れてしまうのを抑制することができる。
なお、上記電子回路装置1では、突出部31を含むコネクタ3がケース4の側壁部45に形成された切欠部47に沿って延在するコネクタ固定凹部48に接着剤Aを介して固定されるが、コネクタ3の代わりに、図6に示すように、突出部を含まないコネクタ3Bが採用されてもよい。図6に示す電子回路装置1Bでは、ケース4Bの側壁部45Bにコネクタ3Bの外形に合致した形状を有するコネクタ差込口(開口部)49が形成され、ケース4Bの底部41Bおよび側壁部45Bからコネクタ固定凹部が省略されている。そして、コネクタ3Bは、コネクタ差込口49に嵌合されると共に、ネジにより底部41に締結され、コネクタ3Bの外周面とコネクタ差込口49の内周面との間には、Oリング等のシール部材90が配置される。また、電子回路装置1Bでは、ケース4Bの側壁部45およびカバー固定凹部46が底部41の外周の全周に亘って形成され、コネクタ3Bからカバー5を固定するための凹部が省略される。
以上説明したように、本開示の電子回路装置は、底部(41,41B)と前記底部(41,41B)の外周に沿って延在する側壁部(45,45B)とを含むケース(4,4B)と、前記ケース(4,4B)内に配置される回路基板(2)と、前記回路基板(2)に接続されるコネクタ(3,3B)と、前記回路基板(2)を覆うカバー(5)と、前記ケース(4,4B)に固定される通気プラグ(10)とを含む電子回路装置(1,1B)において、前記通気プラグ(10)が、通気膜(11)と、前記通気膜(11)により覆われる開口部(16)および前記開口部(16)を包囲する筒状部(17)を有するプラグ本体(15)とを含み、前記ケース(4,4B)が、前記カバー(5)側に開口すると共に前記ケース(4,4B)に固定される部材(3,5)の一部分(31,53)が差し込まれる第1凹部(46,48)と、前記カバー(5)側に開口するように前記底部(41,41B)に形成されると共に前記通気プラグ(10)の前記筒状部(17)が差し込まれる環状の第2凹部(42)と、前記第2凹部(42)の内側で前記底部(41,41B)を貫通する少なくとも1つの通気孔(44)とを含み、前記ケース(4,4B)に固定される部材(3,5)の前記一部分(31,53)が、接着剤(A)を介して前記第1凹部(46,48)の表面に固定され、前記通気プラグ(10)の前記筒状部(17)が、前記第2凹部(42)の表面に接着剤(A)を介して固定されるものである。
本開示の電子回路装置では、プラグ本体の筒状部をケースの底部に形成された第2凹部に差し込んで接着剤により当該第2凹部の表面に接着することで通気プラグがケースに固定される。これにより、シール部材の省略によりコストを削減しつつ、通気プラグをケースに対して液密に固定することができる。また、第1および第2凹部の開口方向を揃えることで、通気プラグやケースに固定される他の部材をケースに対して容易に固定可能として製造コストを低下させることができる。更に、第1および第2凹部の表面に平滑性は要求されないことから、ケースの加工コストを低下させることが可能となる。この結果、本開示の電子回路装置では、コストアップを抑制しつつ防水性能を良好に確保することができる。
また、前記ケース(4)に固定される部材は、前記コネクタ(3)を含んでもよく、前記コネクタ(3)は、前記第1凹部(48)に差し込まれると共に接着剤(A)を介して前記第1凹部(48)の表面に固定される突出部(31)を含むものであってもよい。これにより、コネクタと通気プラグとを同一工程内でケースに対して固定することができるので、製造設備の簡略化や製造時間の短縮化等により製造コストを低下させることが可能となる。
更に、前記ケース(4)に固定される部材は、前記カバー(5)を含んでもよく、前記カバー(5)は、前記ケース(4)側に突出する凸部(53)を含むものであってもよく、前記ケース(4)の前記側壁部(45)には、前記コネクタ(3)が配置される切欠部(47)が形成されてもよく、前記コネクタ(3)の前記突出部(31)は、前記コネクタ(3)の両側の側面および前記ケース(4)側の表面から突出してもよく、前記第1凹部は、前記ケース(4)の前記切欠部(47)に沿って延びるコネクタ固定凹部(48)と、前記ケース(4)の前記側壁部(45)の上端面から前記底部(41)側に窪むと共に前記カバー(5)の前記凸部(53)が差し込まれるカバー固定凹部(46)とを含んでもよく、前記コネクタ(3)の前記カバー(5)側の表面には、前記カバー(5)の前記凸部(53)が差し込まれる凹部(32)が形成されてもよい。このように、通気プラグ、コネクタおよびカバーのケースに対する固定方向を揃えることで、電子回路装置の製造コストをより低下させることが可能となる。
また、前記ケースに固定される部材は、前記カバー(5)を含んでもよく、前記カバー(5)は、前記ケース(4)側に突出する凸部(53)を含むものであってもよく、前記コネクタ(3B)は、前記ケース(4B)の前記側壁部(45B)に形成されたコネクタ差込口(49)に嵌合されてもよく、前記コネクタ(3B)と前記コネクタ差込口(49)の内周面との間には、シール部材(90)が配置されてもよく、前記第1凹部は、前記ケース(4B)の前記側壁部(45B)の上端面から前記底部側に窪む共に前記カバー(5)の前記凸部(53)が差し込まれるカバー固定凹部(46)を含んでもよい。
更に、前記通気プラグ(10)の前記プラグ本体(15)は、前記開口部(16)の周縁から延出されると共に前記筒状部(17)により包囲される内筒部(18)を含むものであってもよく、前記ケース(4,4B)の前記底部(41,41B)は、前記通気孔(44)に連通すると共に前記通気プラグ(10)の前記内筒部(18)が遊嵌される連通凹部(43)を含んでもよく、前記通気孔(44)は、前記電子回路装置(1,1B)を平面視した際に前記プラグ本体(15)の前記開口部(16)と重ならないように前記底部(41,41B)に形成されてもよい。これにより、通気膜を介してケースの内部と外部とを連通させつつ、異物や工具等により通気膜を損傷させてしまうのを抑制することが可能となる。
また、前記ケース(4,4B)は、前記第1および前記第2凹部(42,46,48)の前記表面に切削加工が施されていない鋳造品であってもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、電子回路装置の製造産業等において利用可能である。
1,1B 電子回路装置、2 回路基板、21 基板、22 電子部品、3,3B コネクタ、31 突出部、32 凹部、4,4B ケース、41 底部、42 プラグ固定凹部、43 連通凹部、44 通気孔、45,45B 側壁部、46 カバー固定凹部、47 切欠部、48 コネクタ固定凹部、49 コネクタ差込口、5 カバー、51 蓋部、52 カバー側壁、53 凸部、10 通気プラグ、11 通気膜、15 プラグ本体、16 開口部、17 外筒部、18 内筒部、90 シール部材、A 接着剤。
Claims (6)
- 底部と前記底部の外周に沿って延在する側壁部とを含むケースと、前記ケース内に配置される回路基板と、前記回路基板に接続されるコネクタと、前記回路基板を覆うカバーと、前記ケースに固定される通気プラグとを含む電子回路装置において、
前記通気プラグは、通気膜と、前記通気膜により覆われる開口部および前記開口部を包囲する筒状部を有するプラグ本体とを含み、
前記ケースは、前記カバー側に開口すると共に前記ケースに固定される部材の一部分が差し込まれる第1凹部と、前記カバー側に開口するように前記底部に形成されると共に前記通気プラグの前記筒状部が差し込まれる環状の第2凹部と、前記第2凹部の内側で前記底部を貫通する少なくとも1つの通気孔とを含み、
前記ケースに固定される部材の前記一部分は、接着剤を介して前記第1凹部の表面に固定され、前記通気プラグの前記筒状部は、前記第2凹部の表面に接着剤を介して固定される電子回路装置。 - 請求項1に記載の電子回路装置において、
前記ケースに固定される部材は、前記コネクタを含み、
前記コネクタは、前記第1凹部に差し込まれると共に接着剤を介して前記第1凹部の表面に固定される突出部を含む電子回路装置。 - 請求項2に記載の電子回路装置において、
前記ケースに固定される部材は、前記カバーを更に含み、
前記カバーは、前記ケース側に突出する凸部を含み、
前記ケースの前記側壁部には、前記コネクタが配置される切欠部が形成され、
前記コネクタの前記突出部は、前記コネクタの両側の側面および前記ケース側の表面から突出し、
前記第1凹部は、前記ケースの前記切欠部に沿って延びるコネクタ固定凹部と、前記ケースの前記側壁部の上端面から前記底部側に窪むと共に前記カバーの前記凸部が差し込まれるカバー固定凹部とを含み、前記コネクタの前記カバー側の表面には、前記カバーの前記凸部が差し込まれる凹部が形成されている電子回路装置。 - 請求項1に記載の電子回路装置において、
前記ケースに固定される部材は、前記カバーを含み、
前記カバーは、前記ケース側に突出する凸部を含み、
前記コネクタは、前記ケースの前記側壁部に形成されたコネクタ差込口に嵌合され、前記コネクタと前記コネクタ差込口の内周面との間には、シール部材が配置され、
前記第1凹部は、前記ケースの前記側壁部の上端面から前記底部側に窪む共に前記カバーの前記凸部が差し込まれるカバー固定凹部を含む電子回路装置。 - 請求項1から4の何れか一項に記載の電子回路装置において、
前記通気プラグの前記プラグ本体は、前記開口部の周縁から延出されると共に前記筒状部により包囲される内筒部を含み、
前記ケースの前記底部は、前記通気孔に連通すると共に前記通気プラグの前記内筒部が遊嵌される連通凹部を含み、
前記通気孔は、前記電子回路装置を平面視した際に前記プラグ本体の前記開口部と重ならないように前記底部に形成されている電子回路装置。 - 請求項1から5の何れか一項に記載の電子回路装置において、
前記ケースは、前記第1および前記第2凹部の前記表面に切削加工が施されていない鋳造品である電子回路装置。
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JP2019066997A JP2020167289A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 電子回路装置 |
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