JP2020165182A - 水廻りユニットルームの止水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を設けることができる水廻りユニットルームにおいて、確実な防水処理を施すための止水構造を提供することを目的としている。【解決手段】本発明の水廻りユニットルームの止水構造は、防水構造を有する床部材と、床部材の外縁に接合される壁部材と、床部材の外縁における壁部材が載置される壁載面に対して、壁部材の接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、床部材の壁載面と壁部材の接合面との間において、水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有して、凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成されている。【選択図】図5
Description
本発明は、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどを備える水廻りユニットルームの止水構造に関し、特に工事現場などに設置されるプレハブ構造体の内部に据え付けられる水廻りユニットルームの止水構造に関する。
工事現場などに設置されるプレハブ構造体は、建築工程の大部分を工場で予め生産し、現場において組み立て設置される構造を有している。プレハブ構造体は、ユニット化された部屋(ユニットハウス)を現場状況に応じて組み合わせて設置する構成である。ユニットハウスの基本は規格化されたボックスフレームの構造にパネルを取り付けて構成され、ボックスフレームを組み合わせることにより様々な建築空間を形成することができる。ボックスフレームには壁、窓、ドアなどの各種パネルが取り付けられる構成であり、品質が一定化した所望のプレハブ構造体を短期間で完成させることができるというメリットを有する。また、プレハブ構造体は、建築が容易であり、短期間に建築できるというメリットの他に、解体して組み立てて再使用できるというメリットを有している。
工事現場においては、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどのウエット空間である水廻り空間が、プレハブ構造体とは別の場所に設置されるのが一般的である。しかしながら、現場で働く人にとっては、仕事場や居住空間となるプレハブ構造体の内部に水廻り空間が存在しないことは不便であり、労働環境としても好ましいものではなかった。
また、このような水廻り空間を保持する設備を工事現場などに設置する場合には、水廻り空間設備における防水処理が重要となる。特に、水廻り空間をユニットとして作製し、そのユニットを現場に輸送して設置する場合には、輸送中においても防水処理が維持されることが必要である。このような水廻り空間をユニット化した構成においては、防水床に壁パネルが取り付けられる構成であるため、防水床と壁パネルとの間の防水処理の維持は特に重要である。
なお、本発明において、水廻り空間とは、水を使用するウエット空間を示すものであり、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルーム、キッチンルームなどを含むものである。また、水廻り器具とは水を使用する器具であり、水栓器具、洗面器具、シャワー器具、トイレ器具、キッチン器具などが含まれる。
本発明においては、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を設けることができる水廻りユニットルームにおいて、確実な防水処理を施すための止水構造の提供を目的としており、特に、工事現場などに設置される構成では、輸送中においても防水処理が剥がれることなく維持される水廻りユニットルームの止水構造を提供することである。
本発明に係る一態様の水廻りユニットルームの止水構造は、
水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの止水構造であって、
前記水廻りユニットルームは、
前記水廻りユニットルームの床面を構成し、防水構造を有する床部材と、
前記床部材の外縁に接合されて、前記水廻りユニットルームの少なくとも側壁面を構成する壁部材と、
前記床部材の外縁における前記壁部材が載置される壁載面に対して、前記壁部材における接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、
前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間において、前記水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有し、
前記凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成されている。
水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの止水構造であって、
前記水廻りユニットルームは、
前記水廻りユニットルームの床面を構成し、防水構造を有する床部材と、
前記床部材の外縁に接合されて、前記水廻りユニットルームの少なくとも側壁面を構成する壁部材と、
前記床部材の外縁における前記壁部材が載置される壁載面に対して、前記壁部材における接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、
前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間において、前記水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有し、
前記凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成されている。
本発明によれば、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を設けることができる水廻りユニットルームにおいて、確実に防水処理を施すための止水構造を提供することができ、特に、工事現場などに設置される構成において、輸送中にも防水処理が維持される水廻りユニットルームの止水構造を提供することができる。
以下、本発明の水廻りユニットルームの止水構造の具体的な実施の形態としてシャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を備えた水廻りユニットルームについて添付の図面を参照しながら説明する。なお、本発明の水廻りユニットルームとしては、以下の実施の形態に記載した水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの構成に限定されるものではなく、例えば、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルーム、キッチンルームの単独の構成、若しくはこれらの組み合わせの構成、またはシャワー器具、トイレ器具、洗面器具、浴槽、キッチンなどの各種水廻り器具の少なくとも一つを含むルームが含まれる。本発明の水廻りユニットルームは、以下の実施の形態において説明する技術的特徴を有する技術的思想に基づく水廻りユニットルームの構成を含むものである。
また、以下の実施の形態において示す数値、形状、構成、ステップ(工程)、およびステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を実施の形態の内容に限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、図面においては、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
先ず始めに、本発明の水廻りユニットルームの止水構造における各種態様を例示する。
本発明に係る第1の態様は、水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの止水構造であって、
前記水廻りユニットルームは、
前記水廻りユニットルームの床面を構成し、防水構造を有する床部材と、
前記床部材の外縁に接合されて、前記水廻りユニットルームの少なくとも側壁面を構成する壁部材と、
前記床部材の外縁における前記壁部材が載置される壁載面に対して、前記壁部材における接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、
前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間において、前記水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有し、
前記凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成されている。
本発明に係る第1の態様は、水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの止水構造であって、
前記水廻りユニットルームは、
前記水廻りユニットルームの床面を構成し、防水構造を有する床部材と、
前記床部材の外縁に接合されて、前記水廻りユニットルームの少なくとも側壁面を構成する壁部材と、
前記床部材の外縁における前記壁部材が載置される壁載面に対して、前記壁部材における接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、
前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間において、前記水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有し、
前記凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成されている。
本発明に係る第2の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様において、前記壁部材の前記接合面における内側縁に壁側段部が形成され、前記床部材の前記壁載面と前記壁側段部とにより前記凹部が形成されてもよい。
本発明に係る第3の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様において、前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間に板状のスペーサが設けられ、前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間における内側縁に前記凹部が形成されてもよい。
本発明に係る第4の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様において、前記床部材の前記壁載面における内側縁に床側段部が形成され、前記壁部材の前記接合面と前記床側段部とにより前記凹部が形成されてもよい。
本発明に係る第5の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第3の態様において、前記スペーサが、弾性を有する部材で構成されてもよい。
本発明に係る第6の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様から第5の態様のいずれかの態様において、前記壁部材が、繊維強化プラスチックで構成されてもよい。
本発明に係る第7の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様から第5の態様のいずれかの態様において、前記床部材が、繊維強化プラスチックで構成されてもよい。
本発明に係る第8の態様の水廻りユニットルームの止水構造は、前記の第1の態様から第5の態様のいずれかの態様において、前記固定部材が、前記壁部材の前記接合面を前記床部材の前記壁載面に押圧するバネ性を有するバネ部と、前記床部材に固定される固定部と、を有し、
前記壁部材の前記接合面を有する下端部分が前記床部材の前記壁載面と前記バネ部との間に内側から挿入されて、前記壁載面と前記接合面とが押圧されて接合されるよう構成されてもよい。
前記壁部材の前記接合面を有する下端部分が前記床部材の前記壁載面と前記バネ部との間に内側から挿入されて、前記壁載面と前記接合面とが押圧されて接合されるよう構成されてもよい。
(実施の形態1)
以下、本発明に係る実施の形態1の水廻りユニットルームの止水構造について、図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態1の水廻りユニットルーム3が設けられているプレハブ構造体1の一例を示す斜視図である。なお、実施の形態1の水廻りユニットルームの説明においては、プレハブ構造体1の内部に設けた構成について説明するが、本発明における水廻りユニットルームとしてはプレハブ構造体1の内部に設ける構成に限定されるものではなく、一般的な住宅などに水廻り空間を設けるための構成としてもよい。
以下、本発明に係る実施の形態1の水廻りユニットルームの止水構造について、図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態1の水廻りユニットルーム3が設けられているプレハブ構造体1の一例を示す斜視図である。なお、実施の形態1の水廻りユニットルームの説明においては、プレハブ構造体1の内部に設けた構成について説明するが、本発明における水廻りユニットルームとしてはプレハブ構造体1の内部に設ける構成に限定されるものではなく、一般的な住宅などに水廻り空間を設けるための構成としてもよい。
図1に示すように、プレハブ構造体1は複数のユニットハウス2を組み合わせて構成されている。図1に示すプレハブ構造体1は、並設されたユニットハウス2の上に並設されたユニットハウス2を積み重ねた2階建て構造である。各ユニットハウス2は、基本的に同様の構造を有し、各種アレンジが可能なように規格された寸法で構成されている。ユニットハウス2は、スチール製のボックスフレームにパネルが取り付けられて構成される。それぞれのパネルは、設置されるプレハブ構造体1の仕様に応じて、パネル(側壁、天井、床)、窓パネル、ドアパネルなどが予め準備されている。
図2は、実施の形態1の水廻りユニットルーム3の正面側を主として見た斜視図であり、内部構成を示すように断面図で示している。実施の形態1の水廻りユニットルーム3は、シャワールーム4およびトイレルーム5が並設された構成である。シャワールーム4とトイレルーム5との間には、開閉可能なカーテン(パーティション)20が設けられている。図2に示すように、シャワールーム4においては、ユニットハウス2の外壁面2a(屋外の向かう面:図1参照)に対向する背面(側壁外面)の裏側に水廻り器具であるシャワー器具6などが設けられている。なお、シャワールーム4の天井には換気扇10が設けられている。
また、トイレルーム5においても、ユニットハウス2の外壁面2a(屋外の向かう面)に対向する背面(側壁外面)の裏側に水廻り器具である洗面器具8、トイレ器具9などが配置されている。従って、水廻りユニットルーム3に予め施設された水廻り器具からの内部配管は、水廻りユニットルーム3の背面(側壁外面)側からユニットハウス2の外壁面2a側への導出経路となっており、全体的に短い経路となるよう配設される。
なお、実施の形態1の水廻りユニットルーム3においては、図2に示したシャワールーム4とトイレルーム5とを並設した構成を例として説明するが、本発明の水廻りユニットルームとしては、シャワールーム、トイレルームの他に洗面台を備えた洗面ルーム、浴室を備えたバスルームなどの各種水廻り器具における少なくとも一つの器具を備えたルームの単独構成、または各種水廻り器具をそれぞれ備えた複数のルームの並設構成を含むものである。
図2に示した水廻りユニットルーム3は、プレハブ構造体1のユニットハウス2の床上に設置できるように、複数の支持脚(図示省略)により支持されている。水廻りユニットルーム3は支持脚によりユニットハウス2の床に対して固定される構造を有する。
水廻りユニットルーム3の床面を構成する床部材である床パネル12は、防水構造の防水パンであり、複数の支持脚によりユニットハウス2の床に対して所定空間を有して支持される。このように床パネル12の直下には所定空間が形成されるため、この床下空間にはシャワールーム4およびトイレルーム5からの排水管、汚水管(トイレ排水管)などの配管が施設可能となる。
図2に示すように、水廻りユニットルーム3は、床面が防水パンである床パネル12で構成され、四方の側壁面が壁部材である壁パネル13で構成され、天井面が天井パネル14で構成されている。なお、少なくとも一つの壁パネル13には人が出入りするための入口開口(図示省略)が形成されており、この入口開口には、例えば2枚折りドア、またはスイングドアなどが設けられている。
水廻りユニットルーム3の外殻形状を構成する床パネル12、壁パネル13、および天井パネル14は、樹脂材(繊維強化プラスチック)で成型されている。また、図2に示すように、床パネル12、壁パネル13、および天井パネル14のそれぞれの外面には複数のリブ13aが形成されて、それぞれの強度をさらに高い構造物としている。
図2に示すように、水廻りユニットルーム3の壁パネル13の外面に突設されるリブ13aは、縦横にクロスして、碁盤の目のように形成されている。これらのリブ13aは壁パネル13の外面に突設されているため、これらのリブ13aを利用して壁パネル13の外面側には化粧パネルが装着可能な構成となっている。
[水廻りユニットルームにおける床パネルと壁パネルと間の防水処理]
図3は、実施の形態1の水廻りユニットルーム3における床部材である床パネル12と、壁部材である壁パネル13との接合部分を拡大して外側から見た斜視図である。図3に示すように、壁パネル13の外面に形成された縦横にクロスしたリブ13aにおいて、最下段で突設している下端リブ13aaの下面が接合面13c(図5の(a)参照)となり、下端リブ13aaが接合部材となる。一方、床パネル12の外縁の上面が壁載面12a(図5の(a)参照)となり、この壁載面12aが壁パネル13が載置される面となる。下端リブ13aaの接合面13cと床パネル12の壁載面12aの互いの面が接触して接合され、壁パネル13が床パネル12に固定される。下端リブ13aaの接合面13cと、床パネル12の壁載面12aとの固定は、例えばバネ性を有する金属で構成された固定部材30が用いられる。
図3は、実施の形態1の水廻りユニットルーム3における床部材である床パネル12と、壁部材である壁パネル13との接合部分を拡大して外側から見た斜視図である。図3に示すように、壁パネル13の外面に形成された縦横にクロスしたリブ13aにおいて、最下段で突設している下端リブ13aaの下面が接合面13c(図5の(a)参照)となり、下端リブ13aaが接合部材となる。一方、床パネル12の外縁の上面が壁載面12a(図5の(a)参照)となり、この壁載面12aが壁パネル13が載置される面となる。下端リブ13aaの接合面13cと床パネル12の壁載面12aの互いの面が接触して接合され、壁パネル13が床パネル12に固定される。下端リブ13aaの接合面13cと、床パネル12の壁載面12aとの固定は、例えばバネ性を有する金属で構成された固定部材30が用いられる。
図4は、図3に示した固定部材30の近傍を拡大して示した斜視図である。図4に示すように、固定部材30の縦断面が略L字形状を有しており、一端側がバネ部30aとなり、他端側が固定部30bとなる。固定部材30のバネ部30aは、壁パネル13の下端リブ13aaの接合面13cを床パネル12の外縁部分の壁載面12aに対して押圧するよう設けられている。一方、固定部材30の固定部30bは、床パネル12に対して固定手段(例えば、ネジなど)31により固定される。
実施の形態1の構成においては、床パネル12と壁パネル13との接合が上記のようにバネ性を有する固定部材30による押圧力により互いに密着させて固定すると共に、床パネル12と壁パネル13との間の防水処理が下記のように構成されて実行されている。
図5は壁パネル13の床パネル12に対する接合動作を模式的に示す断面図である。図5の(a)が接合前の状態を示し、(b)は接合後の状態を示している。壁パネル13における接合面13cとなる下端リブ13aaの下面の内面側には段部(壁側段部)13bが形成されている。即ち、図5の(a)に示すように壁パネル13の縦断面形状において、接合面13cにおける内面側(図5の(a)の左端側)の下端が段部(壁側段部)13bを有する形状となる。図5の(a)に示すように、壁パネル13の接合面13cを有する下端部分が床パネル12の壁載面12aと固定部材30のバネ部30aとの間に内側から挿入されて、床パネル12の壁載面12aの上に壁パネル13の接合面13cが接合されて、壁パネル13が床パネル12に装着される構成である。
上記のように、壁パネル13が床パネル12に装着されたとき、壁パネル13の接合面13cに形成された段部(壁側段部)13bが、防水処理を施すためのシーリング材(例えば、シリコーン樹脂など)15が充填されるシーリングポケット11となる。このため、壁パネル13が床パネル12に装着(接合)されたとき、この段部13bと床パネル12の壁載面12aとによりシーリングポケット11として、シーリング材15が確実に保持される凹部となる。実施の形態1の構成においては、凹部となるシーリングポケット11の縦断面形状が少なくとも2mm(H)×2mm(L)の寸法を有する。ここで、シーリングポケット11の縦断面とは、壁パネル13の下面である接合面13cの内側縁に沿って延びる線(床パネル12における外縁に沿った線)に対して直交する断面である。従って、シーリングポケット11は、壁パネル13の接合面13cの内側縁に沿って、および床パネル12の壁載面12aの内側縁に沿って、水廻りユニットルーム3における床パネル12と壁パネル13との間の全周に形成される。
上記のように形成されたシーリングポケット11に対してシーリング材が充填されて、壁パネル13と床パネル12との間における防水処理が施される。シーリングポケット11の断面形状がシーリング材15を充填できる形状であると共に、充填されたシーリング材15がシーリングポケット11により保持される形状を有している。このため、シーリング材15がシーリングポケット11から輸送中などの振動により剥がれ落ちることが防止されている。
図6は、壁パネル13の下端リブ13aaの接合面13cを床パネル12の外縁部分の壁載面12aに押圧固定する固定部材30の変形例を模式的に示す断面図である。図6に示す固定部材30は、図5に示した固定部材30と実質的には同じ構成を有するものであるが、固定部30bの床パネル12に対する固定位置が異なっている。図6に示す固定部材30の固定部30bは、床パネル12において外縁部分の外側で上方に突設された板状部材の内側に固定手段(例えば、ネジ)31により固定される構成である。このため、図6に示す固定部材30は床パネル12において外縁部分の外側にはみ出ることがなく、水廻りユニットルーム3の外側を覆うように取り付けられる、例えば化粧パネルなどの取り付けの邪魔にならない構成となる。
図7および図8は、床パネル12と壁パネル13との間の内面側に形成されるシーリングポケット11の変形例を模式的に示す断面図である。図7に示す変形例においては、壁パネル13の下端部分の縦断面形状がL字形状である。壁パネル13の最下端に形成された下端リブ13aaの下面には、板状のスペーサ32が貼り付けられている。スペーサ32は、その内側端が下端リブ13aaの内側縁から所定距離(奥行き)Lを有して配置されるように貼り付けられている。また、スペーサ32は厚みTを有しており、この厚みTがシーリングポケット11の高さHとなる。これらの奥行きLおよび高さHが、少なくとも2mm×2mmの大きさを有しているため、シーリングポケット11として所定の寸法を有する形状となる。
なお、床パネル12と壁パネル13との接合においては、スペーサ32が壁パネル13の下端リブ13aaの下面に貼り付けられた状態で挿入動作が行われる。従って、スペーサ32の下面が接合面として床パネル12の壁載面12aに接合される構成となる。このように床パネル12と壁パネル13との間にスペーサ32を設けることにより、所定の形状のシーリングポケット11が所定位置に形成され(図7参照)、シーリングポケット11に対してシーリング材15を容易に充填できる形状となると共に、シーリング材15がシーリングポケット11により保持される形状となる。なお、スペーサ32としては、板状の樹脂材により構成されてもよく、弾性を有する、例えば、硬質ゴム材などの部材により構成されてもよい。スペーサ32として弾性を有する部材を用いた場合には、接合面と壁載面との密着性が更に高い構造となり、防水機能を更に高めることが可能となる。
図8に示す変形例においては、床パネル12の外縁部分の壁載面12aの内側縁に段部(床側段部)12bを形成して、シーリングポケット11を形成した構成である。なお、シーリングポケット11としては、床パネル12と壁パネル13との接続部分の内側縁に所定形状のシーリングポケット11が形成される構成であればよく、床パネル12の外縁部分の壁載面12aと、壁パネル13の下端リブ13aaの接合面13cとの少なくともいずれか一方に段部(壁側段部および/または床側段部)を形成して、所定形状のシーリングポケット11が形成されていればよい。
また、シーリングポケット11の縦断面形状としては、シーリングポケット11に対してシーリング材15を容易に充填できる形状であると共に、シーリング材15がシーリングポケット11により保持される形状であればよい。従って、縦断面形状が矩形状に限定されるものではなく曲面で形成された形状でもよく、少なくとも凹みを有する形状であればよい。
本発明における水廻りユニットルームは、予め組み立てられた状態で現場に輸送されて、例えばプレハブ構造体(ユニットハウス)の内部の所定位置に設置される構成である。このため、水廻りユニットルームにおいては輸送中において止水構造における防水処理が剥がれるような事故は避けなければならない。本発明の水廻りユニットルームの止水構造は、実施の形態において説明したように、輸送中の振動等では剥がれない防水処理が施された構成となる。このように、本発明においては、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を有する水廻りユニットルームに対して、確実に防水処理が施された止水構造を提供することができ、特に、工事現場などに設置される水廻りユニットルームの構成では、輸送中において防水処理が剥がれ落ちることを防止することができる。この結果、プレハブ構造体(ユニットハウス)に設置される水廻りユニットルームは、いずれの現場においても品質の高い状態で均一化を提供することができ、信頼性の高い水廻り器具を備えるプレハブ構造体となる。
上記のように、本発明におけるプレハブ構造体のユニットハウスに対して、水廻りユニットルームが所定位置に設置された後、フレームに対して所定のパネルが取り付けられ、器具などが設置され、所定の接続作業などが行われて、最終的に組立作業が完了する。一方、このように完成されて使用されたプレハブ構造体は、組立作業時の流れとは反対の流れの解体作業を行い、別の現場で組み立て作業(接続作業)を行うことが可能な構成であり、容易に再使用可能な構成となる。このとき、プレハブ構造体の内部に設置された水廻りユニットルームは、ユニットハウスにおける配管、配線などを外した状態でそのまま輸送することができる。解体されたプレハブ構造体は、水廻りユニットルームと共に別の現場に輸送されて再使用することが可能となる。
以上のように、本発明は、シャワールーム、トイレルーム、洗面ルームなどの水廻り空間を設けることができる水廻りユニットルームにおいて、確実な防水処理を施すための止水構造を提供することができ、特に、工事現場などに設置される構成において、輸送中の防水処理を維持する水廻りユニットルームの止水構造を提供することができる。
本発明の水廻りユニットルームは、防水処理が施された信頼性の高い水廻り空間をプレハブ構造体の内部に容易に設けることが可能となり、工事現場などにおいて作業者の環境を改善することができ、市場価値の高い製品となる。
1 プレハブ構造体
2 ユニットハウス
2a 外壁面
3 水廻りユニットルーム
4 シャワールーム
5 トイレルーム
6 シャワー器具
8 洗面器具
9 トイレ器具
10 換気扇
11 シーリングポケット
12 床パネル
12a 壁載面
12b 床側段部(シーリングポケット形成部)
13 壁パネル
13a リブ
13aa 下端リブ
13b 壁側段部(シーリングポケット形成部)
13c 接合面
14 天井パネル
15 シーリング材
20 カーテン(パーティション)
30 固定部材
30a バネ部
30b 固定部
31 ネジ(固定手段)
32 スペーサ(シーリングポケット形成部)
2 ユニットハウス
2a 外壁面
3 水廻りユニットルーム
4 シャワールーム
5 トイレルーム
6 シャワー器具
8 洗面器具
9 トイレ器具
10 換気扇
11 シーリングポケット
12 床パネル
12a 壁載面
12b 床側段部(シーリングポケット形成部)
13 壁パネル
13a リブ
13aa 下端リブ
13b 壁側段部(シーリングポケット形成部)
13c 接合面
14 天井パネル
15 シーリング材
20 カーテン(パーティション)
30 固定部材
30a バネ部
30b 固定部
31 ネジ(固定手段)
32 スペーサ(シーリングポケット形成部)
Claims (8)
- 水廻り空間を備えた水廻りユニットルームの止水構造であって、
前記水廻りユニットルームは、
前記水廻りユニットルームの床面を構成し、防水構造を有する床部材と、
前記床部材の外縁に接合されて、前記水廻りユニットルームの少なくとも側壁面を構成する壁部材と、
前記床部材の外縁における前記壁部材が載置される壁載面に対して、前記壁部材における接合面を押圧して接合する固定部材と、を備え、
前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間において、前記水廻りユニットルームの内面を構成する内側縁に所定形状の凹部を有し、
前記凹部に止水部材が充填されて保持されるよう構成された、水廻りユニットルームの止水構造。 - 前記壁部材の前記接合面における内側縁に壁側段部が形成され、前記床部材の前記壁載面と前記壁側段部とにより前記凹部が形成される、請求項1に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間に板状のスペーサが設けられ、前記床部材の前記壁載面と前記壁部材の前記接合面との間における内側縁に前記凹部が形成される、請求項1に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記床部材の前記壁載面における内側縁に床側段部が形成され、前記壁部材の前記接合面と前記床側段部とにより前記凹部が形成される、請求項1に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記スペーサは、弾性を有する部材で構成された、請求項3に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記壁部材は、繊維強化プラスチックで構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記床部材は、繊維強化プラスチックで構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
- 前記固定部材は、前記壁部材の前記接合面を前記床部材の前記壁載面に押圧するバネ性を有するバネ部と、前記床部材に固定される固定部と、を有し、
前記壁部材の前記接合面を有する下端部分が前記床部材の前記壁載面と前記バネ部との間に内側から挿入されて、前記壁載面と前記接合面とが押圧されて接合されるよう構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の水廻りユニットルームの止水構造。
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