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JP2020164389A - 光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法 Download PDF

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JP2020164389A JP2019068950A JP2019068950A JP2020164389A JP 2020164389 A JP2020164389 A JP 2020164389A JP 2019068950 A JP2019068950 A JP 2019068950A JP 2019068950 A JP2019068950 A JP 2019068950A JP 2020164389 A JP2020164389 A JP 2020164389A
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北村 隆之
Takayuki Kitamura
隆之 北村
伸男 大関
Nobuo Ozeki
伸男 大関
竹永 勝宏
Katsuhiro Takenaga
勝宏 竹永
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Fujikura Ltd
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Abstract

【課題】 簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法を提供する。【解決手段】 光ファイバ線引炉用発熱体110は、貫通孔110H内に光ファイバ用母材1Pの少なくとも一部が配置される筒状の抵抗発熱体から成る発熱部110Fを備え、発熱部110Fは、一方の端部から長手方向に沿った所定の区間の第1部分111と、第1部分111よりも他方の端部側に位置する第2部分112とを含み、第2部分112は、一方の端部側の肉厚が第1部分111の肉厚以上であり、一方の端部側から他方の端部側に向かって肉厚が大きくなる。【選択図】 図2

Description

本発明は、光ファイバの線引炉用発熱体、光ファイバの線引炉、光ファイバの製造方法に関する。
光ファイバは、断面の構造が当該光ファイバと概ね同様の光ファイバ用母材が線引きされることで製造される。下記特許文献1には、光ファイバを線引きするための紡糸炉に用いられる発熱体が記載されている。この発熱体は、抵抗加熱型であり、一定の太さの黒鉛が蛇行するように形成されて、全体として概ね筒状の形状をしている。この発熱体で囲まれる領域の線引方向に沿った温度は、概ね一定となる。
特許第5557866号公報
ところで、光ファイバ通信システムにおいて光伝送距離の長距離化や光伝送速度の高速化を図るためには、光信号ノイズ比が高められなければならず、光ファイバの伝送損失の低減が求められている。光ファイバの製造方法が高度に洗練されている現在では、光ファイバに含まれる不純物による伝送損失はほぼ限界まで低下していると考えられている。残る伝送損失の主な原因は、光ファイバを構成するガラスの構造や組成の揺らぎに伴う散乱損失である。これは光ファイバがガラスで構成されているが故に不可避なものである。
ガラスの構造の揺らぎを低減する方法としては、溶融したガラスを冷却する際に緩やかに冷却することが知られている。このように溶融したガラスを緩やかに冷却する方法として、線引炉から線引きされた直後の光ファイバを徐冷することが試みられている。線引炉から線引きした光ファイバを徐冷炉で加熱する等して、光ファイバの冷却速度を低下させることが検討されている。上記特許文献1の発熱体を用いた線引炉においても、ガラスの構造の揺らぎを低減するためには、この発熱体からの熱で線引きされた光ファイバ裸線を徐冷炉で加熱することが必要である。
しかし、線引炉及び徐冷炉を備える光ファイバの製造施設は、線引炉の発熱体と徐冷炉の発熱体が必要であり、製造施設の構成が複雑化するという懸念がある。
そこで、本発明は、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明の光ファイバ線引炉用発熱体は、貫通孔内に光ファイバ用母材の少なくとも一部が配置される筒状の抵抗発熱体から成る発熱部を備え、前記発熱部は、一方の端部から長手方向に沿った所定の区間の第1部分と、前記第1部分よりも他方の端部側に位置する第2部分とを含み、前記第2部分は、前記一方の端部側の肉厚が前記第1部分の肉厚以上であり、前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かって肉厚が大きくなることを特徴とするものである。
このような光ファイバ線引炉用発熱体によれば、第1部分と第2部分とに同じ大きさの電流が流れる場合、第2部分の最小の肉厚以下である第1部分では、電流密度が第2部分の電流密度以上となり、第2部分以上の温度に発熱する。従って、第1部分が光ファイバ用母材を線引きする温度まで発熱するように光ファイバ線引炉用発熱体に電圧を印加する場合であっても、第2部分における一方の端部側の温度は第1部分の温度以下である。さらに、第2部分は、一方の端部側から他方の端部側に向かって電流密度が低くなるため、一方の端部側から他方の端部側に向かって温度が低くなるように発熱する。従って、第1部分で線引きされた光ファイバ裸線の温度を第2部分で徐々に下げることができる。すなわち、第2部分で光ファイバ裸線を徐冷することができる。本発明の光ファイバ線引炉用発熱体は、このように光ファイバ裸線を線引きし得る第1部分と、線引きされた光ファイバ裸線を徐冷し得る第2部分とを含む。このため、本発明の光ファイバ線引炉用発熱体を光ファイバ線引炉に適用した場合、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る。
また、前記第2部分は、前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かって連続的に肉厚が変化することが好ましい。
このような構成により、第2部分が一方の端部側から他方の端部側に向かって段階的に肉厚が変化する場合よりも、第2部分の温度が部分的に急激に変わることを抑制することができる。
また、前記第2部分は、前記他方の端部側ほど肉厚の変化率が小さいことが好ましい。
このような構成により、第2部分の他方の端部側ほど電流密度を緩やかに低くすることができ、第2部分の他方の端部側ほど温度を緩やかに下げることができる。従って、光ファイバ裸線を徐冷する終盤ほど光ファイバ裸線の温度を緩やかに下げることができる。このため、光ファイバ裸線の温度低下につれて低下するガラスの構造緩和の速度に合わせて、ガラスの構造の乱雑さの指標である仮想温度を最も低くできるように、光ファイバ裸線の温度の低下を緩やかに制御し得る。
また、前記第2部分の内径は一定であることとしてもよい。
この場合、第2部分の貫通孔を一般的なドリル等で貫通させればよいため、第2部分の内周面の作製が容易である。従って、本発明の光ファイバ線引炉用発熱体を容易に実現できる。
また、前記第2部分の内径は前記一方の端部側よりも前記他方の端部側の方が小さいことが好ましい。
光ファイバ線引炉用発熱体の貫通孔内には、不活性ガスが流される傾向がある。このため、上記のような構成であることにより、貫通孔内に流される不活性ガスを整流し得、線引きされた光ファイバ裸線が不要に動くことを抑制することができる。従って、安定した特性が得られる光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉用発熱体を実現し得る。
また、前記第2部分の外径は一定であることとしてもよい。
この場合、第2部分の外周面の作製が容易である。従って、本発明の光ファイバ線引炉用発熱体を容易に実現できる。
また、前記第2部分の内径は前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かう途中から一定の大きさであることとしてもよい。
このような構成であることで、光ファイバ用母材が線引きされて光ファイバ裸線に縮径する、いわゆるネックダウンと呼ばれる形状に合わせて第2部分の内径を小さくすることができる。このため、上記のような構成であることにより、貫通孔内に流される不活性ガスをさらに整流し得、線引きされた光ファイバ裸線が不要に動くことをさらに抑制することができる。従って、より安定した特性が得られる光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉用発熱体を実現し得る。
また、前記第1部分の肉厚は、長手方向に沿って一定であることが好ましい。
このような構成であることで、光ファイバ用母材から光ファイバ裸線を線引きし得る第1部分は、長手方向に沿って一定の温度で発熱し得る。このため、いわゆるネックダウンと呼ばれる形状は、当該部分のガラスの粘度と紡糸張力で決定されることから、一定の温度分布に保持しなければならない。このため、上記のような構成で発熱体の温度を一定とすることで制御しなければならないパラメータが一つ減り、ネックダウンの形状を一定に保ちやすくなり、光ファイバ裸線の外径が不要に変動することを抑制することができる。
また、前記発熱部は、前記第1部分と前記第2部分との間に前記第2部分の最大の肉厚以上である第3部分を含むことが好ましい。
このような構成であることで、第3部分の温度を第1部分、第2部分よりも低くすることができる。従って、第3部分において、線引きされた光ファイバ裸線に予冷を行い、光ファイバ裸線を第2部分に適切な温度で入線させ得る。
この場合、前記第3部分の内径は前記一方の端部側よりも前記他方の端部側の方が小さいことが好ましい。
上記のように、光ファイバ線引炉用発熱体の貫通孔内には、不活性ガスが流される傾向がある。このため、上記のような構成であることにより、貫通孔内に流される不活性ガスを整流し得、線引きされた光ファイバ裸線が不要に動くことを抑制することができる。従って、安定した特性が得られる光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉用発熱体を実現し得る。
また、前記発熱部の筒状の前記抵抗発熱体から成り、長手方向の両端に設けられる一対の給電部を更に備え、前記発熱部の前記他方の端部側に位置する前記給電部の肉厚は前記第2部分の最大の肉厚以上の大きさであることが好ましい。
このような構成により、第2部分において低い仮想温度に到達した光ファイバが、下端の給電部で再加熱されることを抑制でき、仮想温度が高くなることを抑制することができる。
また、本発明の光ファイバ線引炉は、上記のいずれかの光ファイバ線引炉用発熱体を備えることを特徴とするものである。
上記のように、本発明の光ファイバ線引炉用発熱体は、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る。従って、この光ファイバ線引炉用発熱体を備える光ファイバ線引炉は、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で線引と徐冷とを行うことができる。
また、本発明の光ファイバの製造方法は、上記光ファイバ線引炉の前記光ファイバ線引炉用発熱体における前記第1部分の貫通孔内に配置された光ファイバ用母材を線引きする線引工程と、前記線引工程において線引きされた光ファイバ裸線を前記光ファイバ線引炉用発熱体における前記第2部分の貫通孔内で徐冷する徐冷工程と、を備えることを特徴とするものである。
上記のように、本発明の光ファイバ線引炉は、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で線引と徐冷とを行うことができる。従って、本発明の光ファイバの製造方法は、簡易な構成で線引工程と徐冷工程とを行うことができる。
また、前記第2部分に入線する前記光ファイバ裸線の温度が1300℃以上1650℃以下であり、前記第2部分から出線する前記光ファイバ裸線の温度が1150℃以上1400℃未満であることが好ましい。
このように第2部分に入線する光ファイバの温度と第2部分から出線する光ファイバの温度とを適切に制御することによって、第2部分において光ファイバを構成するガラスの構造緩和を促進させることができる。その結果、光を伝送させる際にガラスの構造の揺らぎに起因する散乱損失が抑制され、伝送損失が低減された光ファイバを得ることができる。
また、前記第2部分において前記光ファイバ裸線を冷却する時間が0.05秒以上であることが好ましい。
このようにすることで、第2部分において光ファイバを構成するガラスの構造緩和を促進し易くなる。
前記第2部分において前記光ファイバ裸線を冷却する時間が1秒以下であることが好ましい。
徐冷時間が長ければ長いほどガラスは構造緩和して、伝送損失を低減することができるが、その効果は急激に低下する。このため光ファイバが徐冷される時間を1秒以下にすることよって、第2部分の長さを短くできる等、設備投資にかかる費用を抑えることができる。また、光ファイバが第2部分に滞在する時間を1秒以下の短い時間にすることによって、線引速度を速くできるので生産性を低下させずに光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和の促進することができる。
また、前記発熱部は、前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第2部分の前記一方の端部側の肉厚より大きな肉厚の第3部分を含み、前記第3部分により、前記光ファイバが前記第2部分に入線するのに適した温度になるよう前記光ファイバを冷却する予冷工程を備えることが好ましい。
第2部分に入線される光ファイバ裸線の温度は所定の範囲に制限されることが好ましい。このため、このような予冷工程を更に備えることによって、光ファイバの第2部分への入線温度を適切な範囲に調整し易くなる。
以上のように、本発明によれば、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法が提供される。
光ファイバ製造装置の構成を概略的に示す図である。 図1の光ファイバ線引炉の構成を示す断面図である。 光ファイバ線引炉用発熱体の構成を示す斜視図である。 本発明の光ファイバの製造方法の工程を示すフローチャートである。 光ファイバの温度及び光ファイバを構成するガラスの仮想温度と冷却時間との関係を示すグラフである。 ネックダウン部の外径の変化、光ファイバの温度の変化、及び、光ファイバを構成するガラスの仮想温度の変化の関係を示すグラフである。 光ファイバ線引炉用発熱体の第1の変形例を示す断面図である。 光ファイバ線引炉用発熱体の第2の変形例を示す断面図である。 光ファイバ線引炉用発熱体の第3の変形例を示す断面図である。 光ファイバ線引炉用発熱体の第4の変形例を示す断面図である。 光ファイバ線引炉用発熱体の第5の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る光ファイバの製造方法の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態の光ファイバの製造方法に用いる光ファイバの製造装置の構成を概略的に示す図である。図1に示すように光ファイバの製造装置は、光ファイバ線引炉100を含む。図2は、図1の光ファイバ線引炉100の構成を示す断面図である。図1、図2に示すように、光ファイバ線引炉100は、光ファイバ線引炉用発熱体110と断熱部120とを含む。
図3は、光ファイバ線引炉用発熱体110を示す斜視図である。図2、図3に示すように、光ファイバ線引炉用発熱体110は、発熱部110Fと、発熱部110Fの両端に設けられる一対の給電部114a,114bとを含む。発熱部110Fは、第1部分111と、第2部分112と、第3部分113とを含む。この光ファイバ線引炉用発熱体110は、電流が流れる際の抵抗により発熱する抵抗発熱体から成り、一対の給電部114a,114bと、第1部分111と、第2部分112と、第3部分113とは、一体成型により形成されている。このような、抵抗発熱体としては、例えば、非金属発熱体である、黒鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素や、ジルコニア、アルミナなどのセラミックヒータ等を挙げることができる。中でも黒鉛は、容易に切削ができ加工性に優れる観点から好ましい。
光ファイバ線引炉用発熱体110の一方の端部には、一方の給電部114aが設けられている。給電部114aは、中央に貫通孔110Hが形成され、厚みが一定のリング状の形状をしている。給電部114aには不図示の電源が接続されている。
給電部114aの隣には第1部分111が設けられている。従って、第1部分111の給電部114a側の端部が発熱部110Fの一方の端部である。本実施形態の第1部分111は、肉厚が一定の円筒状の形状をしており、発熱部110Fの一方の端部から長手方向に沿った所定の区間を占めている。第1部分111の内径は、給電部114aの内径と同じ大きさであり、貫通孔110Hは、第1部分111にも延在している。第1部分111の径方向に沿った肉厚は、給電部114aの径方向に沿った肉厚よりも小さい。従って、第1部分111の外径は、給電部114aの外径よりも小さい。第1部分111は、貫通孔110Hに配置される光ファイバ用母材1Pから光ファイバ裸線1Rが線引きされる程度まで電流により発熱する。つまり、第1部分111は、貫通孔110H内に配置される光ファイバ用母材1Pから光ファイバ裸線1Rが線引きされる部位である。なお、光ファイバ線引炉用発熱体110のある部分における内径は、当該部分における内壁面の直径であり、光ファイバ線引炉用発熱体110のある部分における外径は、当該部分における外壁面の直径であり、光ファイバ線引炉用発熱体110のある部分における肉厚は、当該部分における外径と内径との差である。
第1部分111の給電部114a側と反対側の隣には第3部分113が設けられている。第3部分113は、リング状の形状をしており、貫通孔110Hは、第3部分113にも延在している。第3部分113の内径は、長手方向に沿って一定であり、第1部分111の内径と同じ大きさである。また、第3部分113の径方向に沿った肉厚は、長手方向に沿って一定であり、第1部分111の径方向に沿った肉厚よりも大きい。従って、第3部分113の外径は、長手方向に沿って一定であり、第1部分111の外径よりも大きい。このような構成の第3部分113に第1部分111と同じ大きさの電流が流れる場合には、第3部分113における電流密度は第1部分111における電流密度よりも低くなる。従って、第1部分111と第3部分113とに同じ大きさの電流が流れる場合、第3部分113は第1部分111よりも低い温度に発熱し、第3部分113における貫通孔110H内の温度は、第1部分111における貫通孔110H内の温度よりも低くなる。従って、第3部分113は、第1部分111で線引きされた光ファイバ裸線1Rを冷却することができる。つまり、この第3部分113は、線引きされた光ファイバ裸線1Rが予冷される部位である。
第3部分113の第1部分111側と反対側の隣には第2部分112が設けられている。第2部分112は、長手方向に沿って肉厚が変わる円筒状の形状をしており、貫通孔110Hは、第2部分112にも延在している。第2部分112の内径は、第3部分113の内径と同じ大きさで長手方向に沿って一定である。第2部分112の一方の端部側における径方向に沿った肉厚は、第1部分111の径方向に沿った肉厚以上であり、第3部分113の径方向に沿った肉厚より小さい。また、第2部分112の肉厚は、一方の端部側から前記他方の端部側に向かって大きくなる。従って、第2部分112の一方の端部側における外径は、第1部分111の外径以上で第3部分113の外径より小さく、第2部分112の他方の端部側における外径は、第1部分111の外径よりも大きい。本実施形態では、第2部分112の一方の端部側から他方の端部側に向かう肉厚の変化率は一定である。つまり、第2部分112では、一方の端部側から他方の端部側に向かって単調に肉厚が大きくなる。このような構成の第2部分112に第1部分111と同じ大きさの電流が流れる場合において、第2部分112における一方の端部側の電流密度は第1部分111における電流密度以下となり、第2部分112の一方の端部側から他方の端部側に向かって電流密度が単調に低くなる。従って、第1部分111と第2部分112とに同じ大きさの電流が流れる場合、第2部分112における一方の端部側は第1部分111以下の温度に発熱し、第2部分112は一方の端部側から他方の端部側に向かって温度が単調に低くなるように発熱する。従って、第2部分112は、第2部分112を通過する光ファイバ裸線1Rを徐々に冷却することができる。つまり、この第2部分112は、線引きされた光ファイバ裸線1Rが徐冷される部位である。
第2部分112の他方の端部側の隣には給電部114bが設けられる。給電部114bの構成は、給電部114aと同様である。従って、貫通孔110Hは、給電部114aから給電部114bまで延在している。給電部114bの径方向に沿った肉厚は第2部分112の他方の端部における径方向に沿った肉厚以上の大きさである。給電部114bには不図示の電源が接続されている。
上記のような構成の光ファイバ線引炉用発熱体110では、給電部114aと、第1部分111と、第3部分113と、第2部分112と、給電部114bとが、電気的に直列に接続されている。従って、給電部114a,114bに電圧が印加されることで、第1部分111と、第3部分113と、第2部分112とに同じ大きさの電流が流れる。
光ファイバ線引炉用発熱体110は、断熱部120によって囲われている。断熱部120は、例えば、セラミック等から成る。
次に図1に示す光ファイバの製造装置を用いた光ファイバの製造方法について説明する。
図4は、本実施形態の光ファイバの製造方法の工程を示すフローチャートである。図4に示すように、本実施形態の光ファイバの製造方法は、線引工程P1と、予冷工程P2と、徐冷工程P3と、急冷工程P4と、を備える。以下、これらの各工程について説明する。
<線引工程P1>
本工程は、第1部分111内において光ファイバ用母材1Pの一端を線引きする工程である。まず、最終製品である光ファイバを構成するガラスの屈折率分布と同様の屈折率分布を有するガラスで構成される光ファイバ用母材1Pを準備する。光ファイバは、1つ又は複数のコア及びコアの外周面を隙間なく囲むクラッドを有し、コアの屈折率はクラッドの屈折率よりも高くされる。例えば、コアが屈折率を高くするゲルマニウム等のドーパントが添加されたシリカガラスから成る場合、クラッドは純粋なシリカガラスで構成される。また、例えば、コアが純粋なシリカガラスから成る場合、クラッドは屈折率を低くするフッ素等のドーパントが添加されたシリカガラスで構成される。
次に、光ファイバ用母材1Pを、長手方向が垂直となるように懸架する。そして、光ファイバ用母材1Pを光ファイバ線引炉100内に配置する。具体的には、図2に示すように、光ファイバ用母材1Pの先端が光ファイバ線引炉用発熱体110における第1部分111の貫通孔110H内に位置するように光ファイバ用母材1Pを配置する。そして、光ファイバ線引炉用発熱体110の貫通孔内に窒素等の不活性ガスを流す。
次に一対の給電部114a,114b間に電流が流れるように、不図示の電源から電圧を印加する。すると、抵抗発熱体から成る光ファイバ線引炉用発熱体110は電気抵抗により発熱する。このとき、上記のように、第1部分111と、第3部分113と、第2部分112とは直列に接続されているため、第1部分111、第3部分113、及び第2部分112には、同じ大きさの電流が流れ、第1部分111、第3部分113、及び第2部分112はそれぞれ発熱する。この第1部分111からの熱により、光ファイバ用母材1Pの下端部は加熱される。このとき光ファイバ用母材1Pの下端部は、例えば2000℃に加熱されて溶融状態となる。つまり、光ファイバ用母材1Pの下端部がそのような温度になるような電流が第1部分111に流れるように、一対の給電部114a,114b間に電圧を印加する。そして、加熱された光ファイバ用母材1Pの下端部から溶融したガラスを所定の線引速度で引き出す。こうして線引きされたガラスは光ファイバ裸線1Rとなる。
<予冷工程P2>
本工程は、線引工程P1において第1部分111で光ファイバ用母材1Pから線引きされた光ファイバ裸線1Rが、第2部分112へ入線される際に適した所定の温度になるように、光ファイバ裸線1Rを冷却する工程である。本工程は、第3部分113で行われる。上記のように、第1部分111と第3部分113とに同じ大きさの電流が流れるため、第3部分113は第1部分111よりも低い温度に発熱する。このため、貫通孔110H内で第1部分111から導出した光ファイバ裸線1Rは、第3部分113の貫通孔110Hを通過する際に冷却される。第3部分113は第1部分111に接続されているため、貫通孔内110H内の雰囲気は、第1部分111と第3部分113とで概ね同じである。このため、線引きされた直後の光ファイバ裸線1Rの周囲の温度が急激に変化することが抑制される。
本工程を備えることによって、光ファイバ裸線1Rの冷却速度を調整し、第2部分112へ光ファイバ裸線1Rが入線する際の温度を適切な範囲に調整し易くなる。後に説明するように、第1部分111から線引きされる光ファイバ裸線1Rの温度はネックダウン部の形状から推定できる。そして、このように推定される光ファイバ裸線1Rの温度と第2部分112に入線する際に適した光ファイバ裸線1Rの温度とに基づいて、第3部分113の長さを適宜設計することができる。
<徐冷工程P3>
本工程は、線引工程P1において第1部分111から線引きされ、予冷工程P2において第3部分113において所定の温度に調整された光ファイバ裸線1Rを第2部分112で徐々に冷却する工程である。第2部分112内は入線する光ファイバ裸線1Rの温度とは異なる温度とされている。上記のように、第2部分112における一方の端部側は第1部分111の温度以下で第3部分113の温度より高い温度に発熱し、第2部分112は、一方の端部側から他方の端部側に向かって温度が単調に低くなるように発熱する。従って、第2部分112を通る光ファイバ裸線1Rは、徐々に温度が低くなる。このため、光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの構造が緩和され、散乱損失を低減された光ファイバを得ることができる。
ここで、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に入線する際の温度、第2部分112から出線する際の温度、及び第2部分112に滞在する時間について説明する。
光ファイバ裸線1Rの徐冷開始時の温度が高過ぎると、光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの構造が緩和する速度が非常に速いため、光ファイバ裸線1Rを徐冷することによる効果が薄くなる。一方、光ファイバ裸線1Rの徐冷開始時の温度が低すぎると光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの構造が緩和する速度が遅くなるため、徐冷の際に光ファイバ裸線1Rを再加熱する必要等が生じ得る。従って、第2部分112において光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの構造緩和を促進するために、第2部分112に入線する光ファイバ裸線1Rの温度及び第2部分112から出線する光ファイバ裸線1Rの温度が適切な範囲に制御されることが好ましい。
いわゆるストロングガラスに分類されるシリカガラスでは、ガラスの粘性流動によると考えられる構造緩和の時定数τ(T)は、Arrheniusの式に従う。そのため、時定数τ(T)はガラスの組成によって決まる定数A、及び活性化エネルギーEactを用いて、ガラスの温度Tの関数として下記式(1)のように表される。なお、kはBoltzmann定数であり、Tはガラスの絶対温度である。
1/τ(T)=A・exp(−Eact/kT) ・・・(1)
上記式(1)より、ガラスの温度が高いほど速くガラスの構造が緩和し、その温度における平衡状態に速く達することがわかる。すなわち、ガラスの温度が高いほどガラスの仮想温度がガラスの温度に近づくのが速くなる。
光ファイバ裸線を徐冷する場合の光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度の低下の様子を模式的に図5に示す。図5において、横軸は時間、縦軸は温度を示している。図5において、実線はある徐冷条件での光ファイバ裸線の温度推移を示しており、破線はそのときの光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度の推移を示している。また、点線は実線で示す徐冷条件よりも冷却速度を緩やかにした場合の光ファイバ裸線の温度推移を示しており、一点鎖線はそのときの光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度の推移を示している。
図5において実線で示すように光ファイバ裸線の温度が時間と共に低下するとき、破線で示すように仮想温度は光ファイバ裸線の温度の低下と同様に低下する。上記のように、光ファイバ裸線の温度が十分に高い状態では光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和の速度が速い。しかし、光ファイバ裸線の温度が低下するにつれてガラスの構造緩和の速度は遅くなり、やがて仮想温度は光ファイバ裸線の温度の低下に追従できなくなる。ここで、光ファイバ裸線の冷却速度を緩やかにすると、冷却速度が速い場合に比べて光ファイバ裸線は相対的に温度の高い状態に長時間保持されることになるため、図5に点線及び一点鎖線で示すように、光ファイバ裸線の温度と仮想温度との乖離が小さくなり、仮想温度はより低くなる。すなわち、ガラスの構造緩和が促進される。このように、光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和を如何に促進できるかは、光ファイバ裸線の温度履歴に依存する。そこで、どのような徐冷の条件が光ファイバ裸線の伝送損失低減に適しているのかを以下で説明する。
光ファイバ用母材から線引きされた直後の光ファイバ裸線の温度は概ね1800℃〜2000℃程度と非常に高温である。このとき、光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和の時定数τ(T)は、例えば非特許文献(K.Saito, et al., Journal of the American Ceramic Society, Vol.89, pp.65-69(2006))に示されている定数Aと活性化エネルギーEactを用いて計算すると、光ファイバ裸線の温度が2000℃である場合は0.00003秒程度、光ファイバ裸線の温度が1800℃である場合は0.0003秒と非常に短くなる。このような高温状態では、光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度は光ファイバ裸線の温度に略一致していると考えられる。よって、このような高温度領域で光ファイバ裸線の徐冷を行っても直ちにガラスの構造が緩和するため、徐冷することによる効果が小さくなる。従って、本実施形態のように光ファイバ裸線が線引きされてから徐冷が開始されるまでの間において、光ファイバ裸線が予冷され、徐冷が開始される際に光ファイバ裸線が適切な温度とされることが好ましい。
また、光ファイバ用母材から線引きされる光ファイバ裸線の外径は、光ファイバ用母材の外径から所定の大きさになるまで連続的に縮径される。一般的な光ファイバの場合、この所定の大きさは例えば125μmである。また、光ファイバ用母材から線引きされる光ファイバ裸線の外径が変化する部分はネックダウン部と呼ばれる。そして、光ファイバ裸線の温度Tは、ネックダウン部の力の平衡と物質の収支から求められる。具体的には、光ファイバ裸線を線引速度vにおける定常状態の光ファイバ用母材のネックダウン部の断面積Sの変化率は、線引方向をxとすると、線引きされる光ファイバ裸線に加えられる張力Fと下記式(2)のような関係にある。
v・ds/dx=V・S/s・dS/dx=−F/β(T) ・・・(2)
ここで、Sは光ファイバ用母材の断面積、sは光ファイバ裸線の公称断面積、Vは光ファイバ用母材の送り出し速度である。β(T)はガラスの温度Tにおける伸び粘性係数で、粘度ηの3倍である。すなわち、下記式(3)が成り立つ。
β(T)=3η(T) ・・・(3)
また、シリカガラスの粘度ηは下記式(4)により求められる。
log10{η(T)}=B+C/T ・・・(4)
粘度ηを[Pa・s]の単位で表すとき、B=−6.37、C=2.32×10[K−1]である。上記式(4)により、上記式(3)で求められる粘度ηからガラスの温度Tを求めることができる。
ある線引条件における光ファイバ裸線のネックダウン部の外径(●)の変化と、そのネックダウン部の外径の変化から求められる光ファイバ裸線の温度(□)の変化、及び、その光ファイバ裸線の温度変化から求められる光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度(▲)の変化、の関係を図6に示す。光ファイバ裸線の温度が低下して光ファイバ裸線を構成するガラスの粘度が高まるにつれて、光ファイバ裸線の外径の変化が緩やかになることがわかる。光ファイバ裸線の温度がおよそ1650℃を下回ると、光ファイバ裸線を構成するガラスの仮想温度の低下は光ファイバ裸線の温度の低下に追従できなくなり、両者の温度差が広がっていく。すなわち、光ファイバ裸線の温度が1650℃程度になるまでは徐冷を行わなくとも光ファイバを構成するガラスの仮想温度は光ファイバ裸線の温度に略一致することから、光ファイバ裸線の温度が1650℃以下になるまでは徐冷を行うことによる効果が小さい。従って、徐冷を開始する際の温度は1650℃以下であることが好ましい。つまり、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に入線する際の温度は1650℃以下であることが好ましい。
光ファイバ裸線が徐冷される時間を長くするほど、光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和を促進することができ、伝送損失が低減された光ファイバを製造することができる。ただし、生産性や設備投資を考慮した経済的な条件では、光ファイバ裸線が徐冷される時間は1秒以下であることが好ましい。上記式(1)に所定の定数を用いてガラスの構造緩和の時定数τ(T)を算出すると、τ(T)が0.1秒以下となるのはガラスが概ね1420℃のとき、τ(T)が1秒となるのはガラスが概ね1310℃のとき、τ(T)が10秒となるのはガラスが概ね1210℃のときである。従って、光ファイバ裸線が徐冷される時間を1秒程度とした場合でも徐冷による効果を十分に得るためには、光ファイバ裸線の徐冷開始時の温度は1300℃以上であることが好ましく、1400℃以上であることがより好ましい。つまり、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に入線する際の温度は、1300℃以上であることが好ましく、1400℃以上であることがより好ましい。
上述したように、光ファイバ裸線の温度が低くなるにつれて光ファイバ裸線を構成するガラスの構造緩和に要する時間が長くなる。具体的には、光ファイバ裸線の温度が1150℃を下回ると短時間の徐冷ではガラスの構造を緩和させることが難しくなる。従って、光ファイバ裸線の徐冷終了時の温度は1150℃以上1400℃未満であることが好ましく、1300℃以上であることがより好ましい。つまり、光ファイバ裸線1Rが第2部分112から出線する際の温度は、1150℃以上1400℃未満であることが好ましく、1300℃以上であることがより好ましい。
また、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に滞在する時間は0.01秒以上であることが好ましく、0.05秒以上であることがより好ましい。第2部分112に光ファイバ裸線1Rが滞在する時間が長くなればなるほど、光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの構造は緩和され易くなる。また、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に滞在する時間は、1秒以下であることが好ましく、0.5秒以下であることがより好ましい。光ファイバ裸線1Rが第2部分112に滞在する時間が短くなればなるほど、第2部分112の長さを短くできるので、過剰な設備投資を抑えることができる。また、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に滞在する時間が短くなればなるほど、線引速度を速めることができるので、光ファイバの生産性を向上させることができる。
従って、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に入線する際の温度が上記範囲となり、光ファイバ裸線1Rが第2部分112から出線する際の温度が上記範囲となり、光ファイバ裸線1Rが第2部分112に滞在する時間が上記範囲となるように、光ファイバ裸線1Rの線引速度、第3部分113の肉厚や長さ、第2部分112の肉厚や長さ、及び、給電部114a,114bに印加する電圧の大きさ等を定めることが好ましい。
なお、第2部分112の長さは以下のように設定することができる。光ファイバ裸線1Rを構成するガラスの仮想温度が最低となる温度履歴は徐冷時間tにのみ依存するため、製造される光ファイバが到達すべき伝送損失を実現可能な仮想温度から徐冷に必要な時間tを求め、生産性を考慮した線引速度vを決定することによって、下記式(5)から必要な第2部分112の長さLが求められる。
t=L/v ・・・(5)
<急冷工程P4>
徐冷工程P3後、光ファイバ裸線1Rは耐外傷性などを高めるために被覆層で覆われて、光ファイバ1とされる。この被覆層は通常、紫外線硬化性樹脂で構成される。このような被覆層を形成するためには、被覆層の焼損などが起こらないようにするため、光ファイバ裸線1Rが十分に低い温度に冷却されている必要がある。光ファイバ裸線1Rの温度は塗布される樹脂の粘度に影響を与え、結果として被覆層の厚さに影響を与える。被覆層を形成する際の適切な光ファイバ裸線1Rの温度は、被覆層を構成する樹脂の性質に応じて適宜決定される。
本実施形態では、第2部分112から出線した光ファイバ裸線1Rを冷却装置130によって急冷させる。本工程では、徐冷工程P3よりも急速に光ファイバ裸線1Rが冷却される。このような工程を備えることによって、短い区間で光ファイバ裸線の温度を十分に低下させることができるので、被覆層を形成し易くなる。冷却装置130を出るときの光ファイバの温度は、例えば40℃〜50℃となる。
上記のようにして冷却装置130を経て所定の温度まで冷却された光ファイバ裸線1Rは、光ファイバ裸線1Rを覆う被覆層となる紫外線硬化性樹脂が入ったコーティング装置141を通過し、この紫外線硬化性樹脂で被覆される。更に紫外線照射装置142を通過し、紫外線が照射されることで、紫外線硬化性樹脂が硬化して被覆層が形成され、光ファイバ裸線1Rは光ファイバ1となる。なお、被覆層は通常は2層からなる。2層の被覆層を形成する場合、各層を構成する紫外線硬化性樹脂で光ファイバ裸線1Rを被覆した後にそれらの紫外線硬化性樹脂を一度に硬化させて2層の被覆層を形成することができる。また、1層目の被覆層を形成した後に2層目の被覆層を形成しても良い。そして、光ファイバ1は、ターンプーリー151により方向が変換され、リール152により巻取られる。
以上説明したように、本実施形態の光ファイバ線引炉用発熱体110は、貫通孔110H内に光ファイバ用母材1Pの少なくとも一部が配置される筒状の抵抗発熱体から成る発熱部110Fを備える。発熱部110Fは、一方の端部から長手方向に沿った所定の区間の第1部分111と、第1部分111よりも他方の端部側に位置する第2部分112とを含み、第2部分112は、一方の端部側の肉厚が第1部分111の肉厚以上であり、一方の端部側から前記他方の端部側に向かって肉厚が大きくなる。
このような光ファイバ線引炉用発熱体110によれば、第1部分111が光ファイバ用母材を線引きする温度まで発熱するように光ファイバ線引炉用発熱体110に電流を印加する場合であっても、第2部分112における一方の端部側の温度は第1部分111の温度以下であり、第2部分112は、一方の端部側から他方の端部側に向かって温度が低くなるように発熱する。従って、第1部分111で線引きされた光ファイバ裸線1Rの温度を第2部分112で徐々に下げることができる。すなわち、第2部分112で光ファイバ裸線を徐冷することができる。本実施形態の光ファイバ線引炉用発熱体110は、このように光ファイバ裸線を線引きし得る第1部分111と、線引きされた光ファイバ裸線を徐冷し得る第2部分112とを含むため、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバ1を製造し得る光ファイバ線引炉100を実現し得る。
従って、このような光ファイバ線引炉用発熱体110を備える本実施形態の光ファイバ線引炉100によれば、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で線引と徐冷とを行うことができ、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバ1を製造し得る
また、本実施形態の光ファイバ1の製造方法は、第1部分111の貫通孔110H内に配置された光ファイバ用母材1Pを線引きする線引工程P1と、線引工程P1において線引きされた光ファイバ裸線1Rを第2部分112の貫通孔110H内で徐冷する徐冷工程P3と、を備えるため、線引炉と徐冷炉とが個別に設けられる場合と比べて、簡易な構成で線引と徐冷とを行うことができ、簡易な構成で線引工程P1と徐冷工程P3とを行うことができる。
また、本実施形態では、第2部分112が一方の端部側から他方の端部側に向かって連続的に肉厚が変化する。このため、第2部分112が一方の端部側から他方の端部側に向かって段階的に肉厚が変化する場合よりも、第2部分112の温度が部分的に急激に変わることを抑制することができる。また、光ファイバ裸線の温度低下につれて低下する構造緩和の速度に合わせて、ガラスの構造の乱雑さの指標である仮想温度を最も低くできるように、光ファイバ裸線の温度を最適な温度に制御し得る。
また、本実施形態では、第2部分112の内径は一定であるため、光ファイバ線引炉用発熱体110を作製する際、例えば、第2部分112の貫通孔を一般的なドリル等で貫通させることで形成でき、第2部分112の内周面の作製が容易である。
また、本実施形態では、第1部分111の肉厚は、長手方向に沿って一定である。従って、光ファイバ用母材1Pから光ファイバ裸線1Rを線引きする第1部分111は、長手方向に沿って一定の温度で発熱し得る。このため、光ファイバ用母材が光ファイバ裸線に縮径する、いわゆるネックダウンと呼ばれる形状を一定に保ちやすくなる。ネックダウンの形状は、当該部分のガラスの粘度と紡糸張力によって決定されるため、上記のような構成であることにより、光ファイバ裸線の外径が不要に変動することを抑制することができる。
また、本実施形態では、発熱部110Fは、第1部分111と第2部分112との間に第2部分112の最大の肉厚以上である第3部分113を含む。このため、第3部分113の温度を第1部分111、第2部分112よりも低くすることができ、第3部分113において、線引きされた光ファイバ裸線1Rに予冷を行い、光ファイバ裸線1Rを第2部分112に適切な温度で入線させ得る。
また、本実施形態では、発熱部110Fと同様の抵抗発熱体から成り、長手方向の両端に設けられる一対の給電部114a,114bを備え、給電部114a,114bの肉厚は第2部分112の最大の肉厚以上の大きさとされる。このため、本実施形態のように、給電部を発熱部110Fと一体成型により形成することができ、給電部114a,114bでの発熱を抑制することができる。このため、第1部分111及び第2部分112における抵抗加熱での温度制御が困難になることを抑制でき、また、光ファイバ裸線1Rや光ファイバ用母材1Pが不要に加熱されることを抑制し得る。なお、本実施形態では、上記のように給電部114a,114bのそれぞれにおいて、肉厚が第2部分112の最大の肉厚以上の大きさとされた。しかし、給電部114a,114bの少なくとも一方の肉厚が第2部分112の最大の肉厚以上の大きさとされなくてもよい。ただし、発熱部110Fの他方の端部側に位置する給電部114bの肉厚が第2部分112の最大の肉厚以上の大きさであることが好ましい。こうすることで、第2部分112において低い仮想温度に到達した光ファイバ裸線1Rが、下側の給電部114bで再加熱されることを抑制でき、仮想温度が高くなることを抑制することができる。また、給電部114bの肉厚が第2部分112の肉厚以上の大きさであれば、第2部分112より高温の部分が上方にあることになり、発熱部110Fの温度は単調に低下することができ、光ファイバ裸線1Rの温度をより単調に低下させることが可能となる。また、発熱部110Fの一方の端部側に位置する給電部114aの肉厚が第2部分112の最大の肉厚以上の大きさであることが好ましい。この場合、光ファイバ用母材1Pが第1部分111で一定に加熱される前に加熱されることを抑制することができる。従って、第1部分111の温度を一定とするためのパラメータが一つ減り、ネックダウンの形状を一定に保ちやすくなり、光ファイバ裸線1Rの外径が不要に変動することをより抑制することができる。また、給電部114a,114bが上記実施形態とは異なる他の形状であってもよい。
以上、発明について好適な実施形態を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
光ファイバ線引炉用発熱体110の構成は、発熱部110Fが、一方の端部から長手方向に沿った所定の区間の第1部分111と、第1部分111よりも他方の端部側に位置する第2部分112とを含み、第2部分112が、一方の端部側の肉厚が第1部分111の肉厚以上であり、一方の端部側から他方の端部側に向かって肉厚が大きくなる限りにおいて、上記実施形態に限らない。以下、光ファイバ線引炉用発熱体110の変形例について説明する。なお、下記変形例を説明するにあたり、上記実施形態と同様の構成については、特に言及する場合を除き説明を省略する。
図7は、光ファイバ線引炉用発熱体110の第1の変形例を示す断面図である。図7に示すように、本変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110は、第3部分113の内径が一方の端部側よりも他方の端部側の方が小さい点において、上記実施形態の光ファイバ線引炉用発熱体110と異なる。このため、第2部分112の内径は、第3部分113の他方の端部側の内径に合わせて、上記実施形態の第2部分112の内径よりも小さくされている。上記実施形態のように、光ファイバ線引炉用発熱体110の貫通孔110H内には、不活性ガスが流される傾向がある。このため、光ファイバ線引炉用発熱体110が本変形例のような構成であることにより、貫通孔110H内に流される不活性ガスを整流し得、線引きされた光ファイバ裸線1Rが不要に動くことを抑制することができる。
図8は、光ファイバ線引炉用発熱体110の第2の変形例を示す断面図である。図8に示すように、本変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110は、第3部分113が非形成である点において、上記実施形態の光ファイバ線引炉用発熱体110と異なる。光ファイバ線引炉用発熱体110が本変形例のような構成であることで、光ファイバ線引炉用発熱体110の構成を簡易にすることができる。特に、予冷工程P2が不要である場合には、第3部分113が不要であるため、本変形例のように第3部分113が非形成であることが好ましい。
図9は、光ファイバ線引炉用発熱体110の第3の変形例を示す断面図である。図9に示すように、本変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110は、第2部分112は他方の端部側ほど肉厚の変化率が小さい点において、上記第2の変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110と異なる。光ファイバ線引炉用発熱体110が本変形例のような構成であることで、第2部分112の他方の端部側ほど電流密度を緩やかに低くすることができ、第2部分112の他方の端部側ほど温度を緩やかに下げることができる。従って、光ファイバ裸線1Rを徐冷する終盤ほど光ファイバ裸線1Rの温度を緩やかに下げることができる。このため、光ファイバ裸線の温度低下につれて低下するガラスの構造緩和の速度に合わせて、ガラスの構造の乱雑さの指標である仮想温度を最も低くできるように、光ファイバ裸線の温度の低下を緩やかに制御し得る。
図10は、光ファイバ線引炉用発熱体110の第4の変形例を示す断面図である。図10に示すように、本変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110は、第2部分112の内径が一方の端部側よりも他方の端部側の方が小さく、第2部分112の外径は一定である点において、上記第2の変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110と異なる。本変形例によれば、第1の変形例と同様に、光ファイバ線引炉用発熱体110の貫通孔110H内に不活性ガスが流される場合であっても、貫通孔110H内に流される不活性ガスを整流し得、線引きされた光ファイバ裸線1Rが不要に動くことを抑制することができる。
図11は、光ファイバ線引炉用発熱体110の第5の変形例を示す断面図である。図11に示すように、本変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110は、第2部分112の内径が一方の端部側から他方の端部側に向かう途中から一定の大きさである点において、上記第4の変形例の光ファイバ線引炉用発熱体110と主に異なる。更に、本変形例では、第2部分112の外径が一定ではない。具体的には、第2部分112における内径が一方の端部側から他方の端部側に向かって小さくなる部分において、第2部分112の外径は、一方の端部側から他方の端部側に向かって小さくなり、第2部分112における内径が一定の大きさである部分において、一方の端部側から他方の端部側に向かって大きくなる。本変形例によれば、第2部分112の内径が一方の端部側よりも他方の端部側の方が小さく、当該内径が一方の端部側から他方の端部側に向かう途中から一定の大きさであることで、光ファイバ用母材が線引きされて光ファイバ裸線に縮径する、いわゆるネックダウンと呼ばれる形状に合わせて第2部分の内径を小さくすることができる。このため、貫通孔内に流される不活性ガスをさらに整流し得、線引きされた光ファイバ裸線が不要に動くことをさらに抑制することができる。
なお、特に図示して説明しないが、例えば、第2部分112の肉厚が、一方の端部側から他方の端部側に向かって段階的に大きくなってもよい。また、第2部分112の肉厚が他方の端部側ほど大きい変化率で大きくなってもよい。また、これらの変形例や第3の変形例から第7の変形例において、第1部分111と第2部分112との間に、上記実施形態や第1の変形例で説明した第3部分113が設けられてもよい。
また、上記実施形態や変形例において、第1部分111の肉厚が長手方向で一定でなくてもよい。例えば、第1部分111の肉厚が一方の端部側から他方の端部側に向かって小さくなってもよい。
本発明によれば、簡易な構成で伝送損失が低減された光ファイバを製造し得る光ファイバ線引炉を実現し得る光ファイバ線引炉用発熱体、光ファイバ線引炉、及び光ファイバの製造方法が提供され、光ファイバ通信用の光ファイバを製造する分野に利用することができる。また、光ファイバレーザ装置やその他光ファイバを利用したデバイスを製造する分野にも利用することができる。
1・・・光ファイバ
1P・・・光ファイバ用母材
1R・・・光ファイバ裸線
100・・・光ファイバ線引炉
110・・・光ファイバ線引炉用発熱体
110F・・・発熱部
111・・・第1部分
112・・・第2部分
113・・・第3部分
114a,114b・・・給電部
P1・・・線引工程
P2・・・予冷工程
P3・・・徐冷工程
P4・・・急冷工程

Claims (17)

  1. 貫通孔内に光ファイバ用母材の少なくとも一部が配置される筒状の抵抗発熱体から成る発熱部を備え、
    前記発熱部は、一方の端部から長手方向に沿った所定の区間の第1部分と、前記第1部分よりも他方の端部側に位置する第2部分とを含み、
    前記第2部分は、前記一方の端部側の肉厚が前記第1部分の肉厚以上であり、前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かって肉厚が大きくなる
    ことを特徴とする光ファイバ線引炉用発熱体。
  2. 前記第2部分は、前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かって連続的に肉厚が変化する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  3. 前記第2部分は、前記他方の端部側ほど肉厚の変化率が小さい
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  4. 前記第2部分の内径は一定である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  5. 前記第2部分の内径は前記一方の端部側よりも前記他方の端部側の方が小さい
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  6. 前記第2部分の外径は一定である
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  7. 前記第2部分の内径は前記一方の端部側から前記他方の端部側に向かう途中から一定の大きさである
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  8. 前記第1部分の肉厚は、長手方向に沿って一定である
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  9. 前記発熱部は、前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第2部分の前記一方の端部側の肉厚より大きな肉厚の第3部分を含む
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  10. 前記第3部分の内径は前記一方の端部側よりも前記他方の端部側の方が小さい
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  11. 前記抵抗発熱体から成り、前記発熱部の筒状の長手方向の両端に設けられる一対の給電部を更に備え、
    前記発熱部の前記他方の端部側に位置する前記給電部の肉厚は前記第2部分の最大の肉厚以上の大きさである
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉用発熱体を備える
    ことを特徴とする光ファイバ線引炉。
  13. 請求項12に記載の光ファイバ線引炉の前記光ファイバ線引炉用発熱体における前記第1部分の貫通孔内に配置された光ファイバ用母材を線引きする線引工程と、
    前記線引工程において線引きされた光ファイバ裸線を前記光ファイバ線引炉用発熱体における前記第2部分の貫通孔内で徐冷する徐冷工程と、
    を備える
    ことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  14. 前記第2部分に入線する前記光ファイバ裸線の温度が1300℃以上1650℃以下であり、前記第2部分から出線する前記光ファイバ裸線の温度が1150℃以上1400℃未満である
    ことを特徴とする請求項13に記載の光ファイバの製造方法。
  15. 前記第2部分において前記光ファイバ裸線を冷却する時間が0.05秒以上である
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の光ファイバの製造方法。
  16. 前記第2部分において前記光ファイバ裸線を冷却する時間が1秒以下である
    ことを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の光ファイバの製造方法。
  17. 前記発熱部は、前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第2部分の前記一方の端部側の肉厚より大きな肉厚の第3部分を含み、
    前記第3部分により、前記光ファイバが前記第2部分に入線するのに適した温度になるよう前記光ファイバを冷却する予冷工程を備える
    ことを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の光ファイバの製造方法。
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