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JP2020163631A - 樹脂フィルム、積層体及び包装製品 - Google Patents

樹脂フィルム、積層体及び包装製品 Download PDF

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JP2020163631A JP2019064652A JP2019064652A JP2020163631A JP 2020163631 A JP2020163631 A JP 2020163631A JP 2019064652 A JP2019064652 A JP 2019064652A JP 2019064652 A JP2019064652 A JP 2019064652A JP 2020163631 A JP2020163631 A JP 2020163631A
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紘基 阿久津
Hiroki Akutsu
紘基 阿久津
高橋 秀明
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
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Abstract

【課題】化石燃料の使用量を削減することにより、二酸化炭素の排出を削減しつつ、包装製品の開口性に優れる樹脂フィルムを提供する。【解決手段】樹脂フィルムは、第1層と、第2層とを少なくとも備える。樹脂フィルムは、第2層が、樹脂フィルムの少なくとも一方の最外層を構成している。第1層と、第2層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されている。樹脂フィルムは、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを含む。樹脂フィルムは、バイオマス由来のポリエチレンを含む。樹脂フィルムは、JIS K 7252−1:2008に準拠して、第1層のGPCの測定から得た分子量分布曲線の分子量30,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の12.0%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂フィルム、及びこれを含む積層体に関する。また、本発明は、積層体を含む包装製品に関する。
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、材料分野においてもエネルギーと同様に化石燃料からの脱却が望まれており、バイオマスの利用が注目されている。バイオマスは、二酸化炭素と水から光合成された有機化合物であり、それを利用することにより、再度二酸化炭素と水になる、いわゆるカーボンニュートラルな再生可能エネルギーである。昨今、これらバイオマスを原料としたバイオマスプラスチックの実用化が急速に進んでおり、各種の樹脂をバイオマス原料から製造する試みも行われている。
バイオマス由来の樹脂としては、乳酸発酵を経由して製造されるポリ乳酸(PLA)が先行して商業生産が始まったが、生分解性であることをはじめ、プラスチックとしての性能が現在の汎用プラスチックとは大きく異なるため、製品用途や製品製造方法に限界があり広く普及するには至っていない。また、PLAに対しては、ライフサイクルアセスメント(LCA)評価が行われており、PLA製造時の消費エネルギー及び汎用プラスチック代替時の等価性等について議論がなされている。
ここで、汎用プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル等、様々な種類が用いられている。特に、ポリエチレンは、フィルム、シート、ボトル等に成形され、包装材等の種々の用途に供されており、世界中での使用量が多い。そのため、従来の化石燃料由来のポリエチレンを用いることは環境負荷が大きい。そのため、ポリエチレンの製造にバイオマス由来の原料を用いて、化石燃料の使用量を削減することが望まれている。例えば、現在までに、ポリオレフィン樹脂の原料となるエチレンやブチレンを、再生可能な天然原料から製造することが研究されてきた(特許文献1参照)。
例えば、特許文献2には、カーボンニュートラルなポリオレフィンを含む樹脂組成物からなる樹脂フィルムを提供することを目的として、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来のポリオレフィンを含み、0.91〜0.96g/cm(910kg/m〜960kg/m)の密度を有することを特徴とする樹脂組成物からなる樹脂フィルムが開示されている。また、この樹脂フィルムは、従来の化石燃料から得られる原料から製造された樹脂フィルムと機械的物性面で遜色ないことが記載されている。
特表2011−506628号公報 特表2012−251006号公報
包装袋等の包装製品の製造工程においては、包装製品の外縁の一部が開口部として残るように積層体の内面同士をヒートシールする。次に、開口部を介して袋に内容物を充填する。その後、ヒートシールによって開口部を封止する。このようにして、内容物が収容された包装製品を得ることができる。この際、包装製品の生産性を高めるためには、内容物を容易に充填できることが必要である。そのため、積層体の内面同士をヒートシールした後に、開口部が容易に開口すること(開口性)が重要である。特許文献2に開示される樹脂フィルムは、このような包装製品の内面のシーラント層としても使用されるが、包装製品の開口性については改善の余地があった。
本発明者らは、樹脂フィルムの低分子量成分の含有量を一定量以下にすることにより、上記問題を解決できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、化石燃料の使用量を削減することにより、二酸化炭素の排出を削減しつつ、包装製品の開口性に優れる樹脂フィルムを提供することである。
本発明は、第1層と、第2層とを少なくとも備える樹脂フィルムであって、前記第1層は、前記樹脂フィルムの少なくとも一方の最外層を構成し、前記第1層と、前記第2層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層され、前記樹脂フィルムは、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを含み、前記樹脂フィルムは、バイオマス由来のポリエチレンを含み、JIS K 7252−1:2008に準拠して、前記第1層のGPCの測定から得た分子量分布曲線の分子量30,000以下の領域の面積割合は、全ピーク面積の12.0%以下である、樹脂フィルムである。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第2層は、バイオマス由来のポリエチレンを含んでもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第2層は、低密度ポリエチレンを含んでもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第2層は、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含んでもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第1層は、直鎖状低密度ポリエチレンを含んでもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第1層は、化石燃料由来のポリエチレンを含んでもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第1層の分散度は5.0以下であってもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、バイオマス度は5%以上であってもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記樹脂フィルムは、第3層を更に備え、前記第3層は、前記樹脂フィルムの他方の最外層を構成し、前記第2層と、前記第3層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されてもよい。
本発明による樹脂フィルムにおいて、前記第3層は、直鎖状低密度ポリエチレンを含んでもよい。
本発明は、上記樹脂フィルムと、基材層とを含む、積層体である。
本発明は、上記積層体を含む、包装製品である。
本発明による包装製品において、前記第1層は、前記包装製品の最内面に位置してもよい。
本発明によれば化石燃料の使用量を削減することにより、二酸化炭素の排出を削減しつつ、包装製品の開口性に優れる樹脂フィルムを提供できる。このような樹脂フィルムを用いた包装製品は、内容物の充填適性に優れる。
本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の積層体の一例を示す断面図である。 本発明の積層体を備える包装容器の一例を示す図である。 実施例1〜15及び比較例1〜3の樹脂フィルムの層構成、並びにGPCの測定結果及び開口性の結果を示す図である。
(樹脂フィルム)
図1は、本発明の樹脂フィルム10の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、第2層12とを備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、直接積層されている。
図2は、本発明の樹脂フィルム10のその他の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、熱可塑性樹脂層13と、第2層12とを順に備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、熱可塑性樹脂層13を介して積層されている。
図3は、本発明の樹脂フィルム10のその他の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、第2層12と、第3層14とを順に備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第3層14は、樹脂フィルム10の他方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、直接積層されている。第2層12と、第3層14とは、直接積層されている。
図4は、本発明の樹脂フィルム10のその他の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、第2層12と、熱可塑性樹脂層13と、第3層14とを順に備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第3層14は、樹脂フィルム10の他方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、直接積層されている。第2層12と、第3層14とは、熱可塑性樹脂層13を介して積層さている。
図5は、本発明の樹脂フィルム10のその他の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、熱可塑性樹脂層13と、第2層12と、第3層14とを順に備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第3層14は、樹脂フィルム10の他方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、熱可塑性樹脂層13を介して積層されている。第2層12と、第3層14とは、直接積層さている
図6は、本発明の樹脂フィルム10のその他の一例を示す断面図である。樹脂フィルム10は、第1層11と、熱可塑性樹脂層13と、第2層12と、熱可塑性樹脂層15と、第3層14とを順に備える。第1層11は、樹脂フィルム10の一方の最外層を構成している。第3層14は、樹脂フィルム10の他方の最外層を構成している。第1層11と、第2層12とは、熱可塑性樹脂層13を介して積層されている。第2層12と、第3層14とは、熱可塑性樹脂層15を介して積層さている。
なお、上記した図1〜図6に示す樹脂フィルム10の複数の層構成を適宜組み合わせることも可能である。
樹脂フィルムは、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを含む。樹脂フィルムが、直鎖状低密度ポリエチレンを含むことで、樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性を向上することができる。樹脂フィルムが、低密度ポリエチレンを含むことで、樹脂フィルムの引き裂き性を向上することができる。
ここで、低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDEP)について説明する。低密度ポリエチレンとは、高圧法エチレン単独重合体であり、従来公知の高圧ラジカル重合法により得ることができる。直鎖状低密度ポリエチレンとは、チーグラーナッタ触媒に代表されるマルチサイト触媒又はメタロセン触媒に代表されるシングルサイト触媒を使用して重合した、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。いずれも、密度が930kg/m未満のものを指す。直鎖状低密度ポリエチレンのコモノマーとなるα−オレフィンとしては、炭素数3〜20のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、1−ノネン、4−メチルペンテン等、及びこれらの混合物が挙げられる。ここで、ポリエチレンの密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される値である。
上記のシングルサイト触媒とは、均一な活性種を形成しうる触媒であり、通常、メタロセン系遷移金属化合物や非メタロセン系遷移金属化合物と活性化用助触媒とを接触させることにより調整される。シングルサイト触媒は、マルチサイト触媒に比べて、活性点構造が均一であるため、高分子量かつ均一度の高い構造の重合体を重合することができるため好ましい。シングルサイト触媒としては、特に、メタロセン系触媒を用いることが好ましい。メタロセン系触媒は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と、助触媒と、必要により有機金属化合物と、担体の各触媒成分とを含む触媒である。
上記のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、そのシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基等である。置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜30の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリル基等から選ばれた少なくとも一種の置換基を有するものである。その置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、また置換基同士が互いに結合して環を形成し、インデニル環、フルオレニル環、アズレニル環、その水添体等を形成してもよい。置換基同士が互いに結合し形成された環が更に互いに置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、その遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム等が挙げられ、特にジルコニウム、ハフニウムが好ましい。該遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては通常2個を有し、各々のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は架橋基により互いに結合しているものが好ましい。なお、架橋基としては炭素数1〜4のアルキレン基、シリレン基、ジアルキルシリレン基、ジアリールシリレン基等の置換シリレン基、ジアルキルゲルミレン基、ジアリールゲルミレン基等の置換ゲルミレン基等が挙げられる。好ましくは、置換シリレン基である。
周期律表第IV族の遷移金属化合物において、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子としては、代表的なものとして、水素、炭素数1〜20の炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、ポリエニル基等)、ハロゲン、メタアルキル基、メタアリール基等が挙げられる。
上記のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、一種又は二種以上の混合物を触媒成分とすることができる。
助触媒としては、上記の周期律表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効になしうる、又は触媒的に活性化された状態のイオン性電荷を均衝させうるものをいう。助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼン可溶のアルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミニウムオキシ化合物、イオン交換性層状珪酸塩、ホウ素化合物、活性水素基含有あるいは非含有のカチオンと非配位性アニオンからなるイオン性化合物、酸化ランタン等のランタノイド塩、酸化スズ、フルオロ基を含有するフェノキシ化合物等が挙げられる。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、無機又は有機化合物の担体に担持して使用されてもよい。該担体としては無機又は有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的には、モンモリロナイト等のイオン交換性層状珪酸塩、SiO、Al、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO等又はこれらの混合物が挙げられる。
また更に必要により使用される有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物等が例示される。このうち有機アルミニウムが好適に使用される。
低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンは、好ましくは0.1g/10分以上10g/10分以下、より好ましくは0.2g/10分以上9g/10分以下、更に好ましくは1g/10分以上8.5g/10分以下のメルトフローレート(MFR)を有するものである。メルトフローレートとは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。MFRが0.1g/10分以上であれば、成形加工時の押出負荷を低減することができる。また、MFRが10g/10分以下であれば、樹脂フィルムの機械的強度を高めることができる。
樹脂フィルムは、本発明の目的を損なわない範囲において、高密度ポリエチレン(HDPE)や中密度ポリエチレン(MDPE)を含んでもよい。なお、中密度ポリエチレンとは、930kg/m以上942kg/m未満の密度を有するポリエチレンをいい、高密度ポリエチレンとは、942kg/m以上の密度を有するポリエチレンをいう。
樹脂フィルムは、バイオマス由来のポリエチレンを含む。樹脂フィルムは、下記で説明するバイオマス度が、5%以上であることが好ましく、10%以上95%以下であることがより好ましく、10%以上80%以下であることが更に好ましい。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。なお、特に断りのない限り、「バイオマス度」とはバイオマス由来成分の重量比率を示したものとする。
<バイオマス由来のエチレン>
バイオマス由来のポリエチレン(以下、バイオマスポリエチレンとも称する)の原料となるバイオマス由来のエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により得ることができる。以下、バイオマス由来のエチレンの製造方法の一例を説明する。
バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、及びマニオクを挙げることができる。
バイオマス由来の発酵エタノールとは、植物原料より得られる炭素源を含む培養液にエタノールを生産する微生物又はその破砕物由来産物を接触させ、生産した後、精製されたエタノールを指す。培養液からのエタノールの精製は、蒸留、膜分離、及び抽出等の従来公知の方法が適用可能である。例えば、ベンゼン、シクロヘキサン等を添加し、共沸させるか、又は膜分離等により水分を除去する等の方法が挙げられる。
上記エチレンを得るために、この段階で、エタノール中の不純物総量が1ppm以下にする等の高度な精製を更に行ってもよい。
エタノールの脱水反応によりエチレンを得る際には通常触媒が用いられるが、この触媒は、特に限定されず、従来公知の触媒を用いることができる。プロセス上有利なのは、触媒と生成物の分離が容易な固定床流通反応であり、例えば、γ―アルミナ等が好ましい。
この脱水反応は吸熱反応であるため、通常加熱条件で行う。商業的に有用な反応速度で反応が進行すれば、加熱温度は限定されないが、好ましくは100℃以上、より好ましくは250℃以上、更に好ましくは300℃以上の温度が適当である。上限も特に限定されないが、エネルギー収支及び設備の観点から、好ましくは500℃以下、より好ましくは400℃以下である。
エタノールの脱水反応においては、原料として供給するエタノール中に含まれる水分量によって反応の収率が左右される。一般的に、脱水反応を行う場合には、水の除去効率を考えると水が無いほうが好ましい。しかしながら、固体触媒を用いたエタノールの脱水反応の場合、水が存在しないと他のオレフィン、特にブテンの生成量が増加する傾向にあることが判明した。恐らく、少量の水が存在しないと脱水後のエチレン二量化を押さえることができないためと推察している。許容される水の含有量の下限は、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上必要である。上限は特に限定されないが、物質収支上及び熱収支の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
このようにしてエタノールの脱水反応を行うことによりエチレン、水及び少量の未反応エタノールの混合部が得られるが、常温において約5MPa以下ではエチレンは気体であるため、これら混合部から気液分離により水やエタノールを除きエチレンを得ることができる。この方法は公知の方法で行えばよい。
気液分離により得られたエチレンは更に蒸留され、このときの操作圧力が常圧以上であること以外は、蒸留方法、操作温度、及び滞留時間等は特に制約されない。
原料がバイオマス由来のエタノールの場合、得られたエチレンには、エタノール発酵工程で混入した不純物であるケトン、アルデヒド、及びエステル等のカルボニル化合物ならびにその分解物である炭酸ガスや、酵素の分解物・夾雑物であるアミン及びアミノ酸等の含窒素化合物ならびにその分解物であるアンモニア等が極微量含まれる。エチレンの用途によっては、これら極微量の不純物が問題となるおそれがあるので、精製により除去してもよい。精製方法は、特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。好適な精製操作としては、例えば、吸着精製法をあげることができる。用いる吸着剤は特に限定されず、従来公知の吸着剤を用いることができる。例えば、高表面積の材料が好ましく、吸着剤の種類としては、バイオマス由来のエタノールの脱水反応により得られるエチレン中の不純物の種類・量に応じて選択される。
なお、エチレン中の不純物の精製方法として苛性水処理を併用してもよい。苛性水処理をする場合は、吸着精製前に行うことが望ましい。その場合、苛性処理後、吸着精製前に水分除去処理を施す必要がある。
<バイオマスポリエチレン>
バイオマスポリエチレンは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるものである。バイオマス由来のエチレンには、上記の製造方法により得られたものを用いることが好ましい。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のエチレンを用いているため、重合されてなるポリエチレンはバイオマス由来となる。バイオマスポリエチレンが、バイオマス由来の低密度ポリエチレンである場合は、バイオマス由来のエチレンを用いて、上記重合方法により重合したポリエチレンである。なお、ポリエチレンの原料モノマーは、バイオマス由来のエチレンを100質量%含むものでなくてもよい。
本発明の目的を損なわない範囲であれば、バイオマスポリエチレンの原料であるモノマーは、化石燃料由来のエチレンを更に含んでもよい。
上記のポリエチレン中のバイオマス由来のエチレン濃度(以下、「バイオマス度」ということがある)は、放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量を測定した値である。大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばトウモロコシ中のC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、ポリエチレン中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出し、バイオマス由来成分の重量比率を求めることができる。
本発明においては、理論上、ポリエチレンの原料として、全てバイオマス由来のエチレンを用いれば、バイオマス由来のエチレン濃度は100%であり、バイオマスポリエチレンのバイオマス度は100%となる。また、化石燃料由来の原料のみで製造された化石燃料由来のポリエチレン中のバイオマス由来のエチレン濃度は0%であり、化石燃料由来のポリエチレンのバイオマス度は0%となる。
本発明において、バイオマスポリエチレンやバイオマス由来の樹脂層は、バイオマス度が100%である必要はない。樹脂フィルムの一部にでもバイオマス由来の原料が用いられていれば、従来に比べて化石燃料の使用量を削減するという本発明の趣旨に沿うからである。
樹脂フィルムの厚さは、15〜250μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましく、30〜150μmであることが更に好ましい。
樹脂フィルムの密度は、901kg/m以上930kg/m未満であることが好ましく、905kg/m以上925kg/m未満であることがより好ましい。樹脂フィルムの密度が901g/cm以上あれば、樹脂フィルムの剛性を高めることができる。また、樹脂フィルムの密度が930g/cm未満であれば、樹脂フィルムの機械的強度を高めることができる。
樹脂フィルムは、第1層と、第2層とを少なくとも備える。第1層と、第2層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されている。また、樹脂フィルムは、第3層を更に備えてもよい。第2層と、第3層とは、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されていてもよい。以下、樹脂フィルムを構成する各層について説明する。
(第1層)
第1層は、樹脂フィルムの少なくとも一方の最外層を構成している。これにより、包装製品の開口性を向上することができる。
第1層は、JIS K 7252−1:2008(プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量の求め方)に準拠して、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー:Gel Permeation Chromatography)の測定に供される。該測定から得た分子量分布曲線の分子量30,000以下の領域の面積割合は、全ピーク面積(分布面積)の12.0%以下である。第1層に含まれる分子量30,000以下の成分(以下、低分子量成分とも称する)は粘着性を有し、第1層の低分子量成分は、包装製品の製造工程において、包装製品の開口性を低下させる。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合を、全ピーク面積の12.0%以下とすること、即ち、第1層の低分子量成分の含有量を12.0質量%以下とすることで、低分子量成分による粘着を抑えることができ、包装製品の開口性を向上することができる。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は、包装製品の開口性をより向上することができる観点から、全ピーク面積の10.5%以下であることが好ましく、10.0%以下であることがより好ましい。
第1層のGPCの測定は、JIS K 7252−1:2008に準拠すれば、その他の一般的な方法で行うことができるが、ゲル浸透クロマトグラフとしてHLC(登録商標)−8321GPC/HT型高温ゲル浸透クロマトグラフ(東ソー(株)製)、カラムとしてTSKgel GMH6−HT(ID7.5mm×300mm)×2本+TSKgel GMH6−HTL(ID7.5×300mm)×2本(東ソー(株)製)、及び移動相としてo−ジクロロベンゼン(0.025質量%のジブチルヒドロキシトルエン(BHT)含有)を用いい、カラム温度を140℃にして行うことが望ましい。
第1層の分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、5.0以下であることが好ましく、4.5以下であることがより好ましく、4.0以下であることが更に好ましい。これにより、包装製品の開口性をより向上することができる。
第1層は、直鎖状低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、包装製品の開口性、並びに樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性をより向上できる。直鎖状低密度ポリエチレンは、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンであっても、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンであっても、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンと化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンの両方であってもよい。
第1層における直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。これにより、包装製品の開口性、並びに樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性をより向上できる。
第1層は、化石燃料由来のポリエチレンを含んでもよい。これにより、包装製品の開口性をより向上することができる。第1層における化石燃料由来のポリエチレンの含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい、70%以上であることが更に好ましい。これにより、包装製品の開口性をより向上することができる。
第1層は、バイオマス由来のポリエチレンを含んでもよい。これにより、化石燃料の使用量をより削減することができる。第1層におけるバイオマス由来のポリエチレンの含有量は、1質量%以上70質量%以下であることが好ましく、5質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。これにより、包装製品の開口性を向上しつつ、化石燃料の使用量をより削減することができる。
第1層におけるバイオマス度は、1%以上70%以下であることが好ましく、5%以上50%以下であることがより好ましく、10%以上30%以下であることが更に好ましい。これにより、包装製品の開口性を向上しつつ、化石燃料の使用量をより削減することがでる。
第1層、本発明の目的を損なわない範囲において、高密度ポリエチレン(HDPE)や中密度ポリエチレン(MDPE)を含んでもよい。
第1層の厚さは、5〜100μmであることが好ましく、5〜80μmであることがより好ましく、10〜50μmであることが更に好ましい。
第1層:第2層の厚みの比率は、1:5〜2:1であることが好ましく、1:4〜1:1であることがより好ましい。
(第2層)
第2層は、バイオマス由来のポリエチレンを含んでもよい。これにより、化石燃料の使用量をより削減することができる。第2層におけるバイオマス由来のポリエチレンの含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。これにより、化石燃料の使用量をより削減することができる。
第2層のバイオマス度は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。これにより、化石燃料の使用量をより削減することができる。
第2層は、低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、樹脂フィルムの引き裂き性を向上することができる。また、第2層は、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、樹脂フィルムの引き裂き性を向上しつつ、化石燃料の使用量をより削減することができる。なお、第2層は、化石燃料由来の低密度ポリエチレンを含んでもよい。
第2層における低密度ポリエチレンの含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好まし。これにより、樹脂フィルムの引き裂き性をより向上することができる。
第2層は、直鎖状低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性を向上することができる。直鎖状低密度ポリエチレンは、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンであっても、直鎖状化石燃料由来の低密度ポリエチレンであっても、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンと化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンの両方であってもよい。
第2層、本発明の目的を損なわない範囲において、高密度ポリエチレン(HDPE)や中密度ポリエチレン(MDPE)を含んでもよい。
第2層の厚さは、10〜150μmであることが好ましく、15〜120μmであることがより好ましく、20〜100μmであることが更に好ましい。
(第3層)
第3層は、樹脂フィルムの他方の最外層を構成している。これにより、積層体を構成した際に他層との密着性を向上することができる。
第3層は、直鎖状低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、他層との密着性を向上しつつ、樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性を向上できる。また、第3層は、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン含んでもよい。これにより化石燃料の使用量をより削減することができる。なお、第3層は、化石由来の直鎖状低密度ポリエチレン含んでもよい。
第3層における直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。これにより、他層との密着性を向上しつつ、樹脂フィルムのシール強度及び落下強度等の耐衝撃性をより向上できる。
第3層は、低密度ポリエチレンを含んでもよい。これにより、樹脂フィルムの引き裂き性を向上することができる。また、第3層は、バイオマス由来の低密度ポリエチレン含んでもよい。これにより化石燃料の使用量をより削減することができる。なお、第3層は、化石由来の低密度ポリエチレン含んでもよい。
第3層における直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は、1質量%以上70質量%以下であることが好ましく、1質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。これにより、樹脂フィルムの引き裂き性を向上しつつ、他層との密着性をより向上することができる。
第3層におけるバイオマス度は、5%以上であることが好ましく、10%以上95%以下であることがより好ましい。これにより、化石燃料の使用量をより削減することができる。
第3層の厚さは、5〜100μmであることが好ましく、5〜80μmであることがより好ましく、10〜50μmであることが更に好ましい。
第2層:第3層の厚みの比率は、5:2〜1:2であることが好ましく、4:1〜1:1であることがより好ましい。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層は、いずれか2層をラミネートにより貼合するために形成される層である。熱可塑性樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。熱可塑性樹脂層の材料としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂、又はこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、又は、混合体(アロイを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂等を用いることができる。これらの材料は、一種単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネン等の環状ポリオレフィン等を用いることができる。これらの樹脂は、単独又は複数を組み合せて使用できる。
熱可塑性樹脂層は、バイオマス由来の材料を含んでもよいし、化石燃料由来の材料を含んでもよい。
(樹脂フィルムの製造方法)
本発明の樹脂フィルムの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により製造することができる。樹脂フィルムは、共押出成形されてなることが好ましく、共押出成形が、Tダイ法又はインフレーション法により行われることがより好ましい。
例えば、以下の方法で、押出成形により樹脂フィルムを成形することができる。上記第1層を構成する樹脂及び第2層を構成する樹脂をそれぞれ乾燥させた後、これらのそれぞれ融点以上の温度(Tm)〜Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、これらを溶融し、例えばTダイ等のダイよりシート状に共押出し、共押出されたシート状物を回転している冷却ドラム等で急冷固化することにより樹脂フィルムを成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
(積層体)
図7は、本発明の積層体20の一例を示す断面図である。積層体20は、図7に示すように、上記樹脂フィルム10と、基材層21とを含む。積層体が、上記樹脂フィルムを備えることにより、包装製品の開口性を向上することができる。また、上記樹脂フィルムの第1層は、積層体の少なくとも一方の最外層を構成していてもよい。
(基材層)
基材層は、少なくとも1種の樹脂材料を含む。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、ポリスチレン(PS)等のスチレン樹脂及びこれらの塩素化樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン、ポリエステル及びポリアミドが好ましく、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、並びにナイロン6及びナイロン6,6がより好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタアクリル」の両方を包含することを意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクレート」と「メタアクレート」の両方を包含することを意味する。
本発明の特性を損なわない範囲において、基材層は、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、無機粒子、有機粒子、離型剤及び分散剤等の添加剤を含んでいてもよい。
基材層は、上記樹脂材料を含むフィルムであってもよく、該フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムが好ましい。
(その他の層)
積層体は、上記の層以外に、その他の層を少なくとも1層有してもよい。その他の層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。その他の層は、基材層又は樹脂フィルムの上に、形成することができる。その他の層としては、例えば、印刷層や接着層を挙げることができる。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。また、接着層は、いずれか2層をラミネートにより貼合するために形成される、接着剤層又は接着樹脂層である。
接着剤層としては、例えば、1液あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他等の溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型等のラミネート用接着剤を使用することができる。上記の接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。その塗布量としては、0.1g/m〜10g/m(乾燥状態)位が好ましく、1g/m〜5g/m(乾燥状態)位がより好ましい。
接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を含んでもよい。接着樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。接着樹脂層の材料としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂、又はこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、又は、混合体(アロイを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂等を用いることができる。これらの材料は、一種単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネン等の環状ポリオレフィン等を用いることができる。これらの樹脂は、単独又は複数を組み合せて使用できる。
接着樹脂層は、バイオマス由来の材料を含んでもよいし、化石燃料由来の材料を含んでもよい。
(積層体の製造方法)
積層体の製造方法は特に限定されず、溶融押出ラミネート法、ドライラミネート法、サンドラミネート法等の従来公知の方法を用いて製造することができる。例えば、溶融押出ラミネート法により、基材層上に樹脂フィルムを押出成形して積層体を製造することができる。
(包装製品)
包装製品は、上記積層体を含む。また、包装製品は、上記樹脂フィルムが備える第1層が、包装製品の最内面に位置するものであってもよい。最内面とは、包装製品において、包装製品に収容される内容物側に位置する面である。
包装製品の形状は、特に限定されるものではなく、図8に示すように、包装袋30(スタンドパウチ)の形状であってもよい。包装袋30は、胴部31のみが上記積層体により形成されていても、底部32のみが上記積層体により形成されていても、胴部31及び底部32の両方が上記積層体により形成されていてもよい。
包装袋30は、上記積層体の樹脂フィルムが内側となるように、筒状にヒートシールすることにより、胴部31を形成し、次いで、更にもう1枚の積層体を、樹脂フィルムが包装袋30の内側となるようにV字状に折り、胴部31の一端から挟み込み、ヒートシールすることにより底部32を形成し、製造することができる。なお、図8において、斜線部分はヒートシール部分を表す。
ヒートシールの方法は、特に限定されるものではなく、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
包装製品に充填される内容物は、特に限定されるものではなく、内容物は、液体、粉体及びゲル体であってもよい。また、食品であっても、非食品であってもよい。内容物充填後、開口部をヒートシールする。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(GPCの測定条件)
・装置:HLC(登録商標)−8321GPC/HT型高温ゲル浸透クロマトグラフ(東ソー(株)製)
・カラム:TSKgel GMH6−HT(ID7.5mm×300mm)×2本+TSKgel GMH6−HTL(ID7.5×300mm)×2本(東ソー(株)製)
・カラム温度:140℃
・移動相:o−ジクロロベンゼン(0.025質量%のジブチルヒドロキシトルエン(BHT)含有)
・流量:1.0mL/min.
・試料濃度:0.10%(W/V)
・注入量:0.4mL
・検出器:示差屈折計(RI)
・カラム校正:標準ポリスチレン(単分散ポリスチレン、東ソー(株)製)
・分子量校正:単純ポリスチレン換算
[実施例1]
第1層を構成する樹脂(樹脂1A)として、100質量部の化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレン(石化LLDPE、(株)プライムポリマー社製、商品名:UZ2010L、密度:922kg/m、MFR:2.2g/10分、バイオマス度:0%)を溶融した。
次いで、第2層を構成する樹脂(樹脂2A)として、100質量部のバイオマス由来の低密度ポリエチレン(バイオLDPE、ブラスケム社製、商品名:SBC−818、密度:918kg/m、MFR:8.1g/10分、バイオマス度95%)を別途溶融した。
次いで、第3層を構成する樹脂(樹脂3A)として、100質量部の石化LLDPEを別途溶融した。
これらの溶融物を、第1層及び第3層が樹脂フィルムの最外層を構成するように、インフレーション成形にて共押出し、層厚比が1:2:1(第1層:第2層:第3層)の樹脂フィルムを作製した。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は47.5%であった。
得られた樹脂フィルムから第1層を剥がして20mg切り出し、20mLのo−ジクロロベンゼン(0.025質量%のBHT含有)に加え、145℃で沸騰させて樹脂フィルムを溶解した。これを孔径が1.0μmの焼結フィルターで熱濾過し、濾液を得た。この濾液を、上記GPCの測定条件で測定した。得られた分子量分布において、分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であった。また、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例2]
第2層を構成する樹脂として、2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第2層を構成する第1の樹脂(樹脂2A)としては、50質量部のバイオLDPEを用いた。第2層を構成する第2の樹脂(樹脂2B)としては、50質量部の化石由来の低密度ポリエチレン(石化LDPE、(株)宇部丸善ポリエチレン(株)製、商品名:F224N、密度:0.924kg/m、MFR2.0、バイオマス度0%)を用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は922kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は23.8%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例3]
第3層を構成する樹脂として、2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第3層を構成する第1の樹脂(樹脂3A)としては、80質量部の石化LLDPEを用いた。第3層を構成する第2の樹脂(樹脂3B)としては、20質量部のバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(バイオLLDPE、ブラスケム社製、商品名:SLL−118、密度:916kg/m、MFR:1.0g/10分、バイオマス度87%)を用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は51.85%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例4]
第2層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Bとしては、20質量部のバイオLLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は921kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は28.1%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例5]
第2層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Aとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Bとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は921kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は35.6%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例6]
第2層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部のバイオLLDPEを用いた。樹脂3Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂3Bとしては、20質量部のバイオLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は49.9%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例7]
第1層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1A及び樹脂3Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1B及び樹脂3Bとしては、20質量部のバイオLLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は56.2%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は8.4%であり、分散度は3.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例8]
第1層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1A及び樹脂3Aとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1B及び樹脂3Bとしては、50質量部のバイオLLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は919kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は69.3%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は10.4%であり、分散度は4.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に優れる。
[実施例9]
第1層、第2層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1A及び樹脂3Aとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1B及び樹脂3Bとしては、50質量部のバイオLLDPEを用いた。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部の石化LLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は921kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は32.5%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は8.4%であり、分散度は3.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例10]
第1層と、第2層と、第3層との層厚比を1:3:1にしたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第1層及び第3層の厚さは26.0μmであり、第2層の厚さは78.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は57%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例11]
樹脂フィルムの厚さを50.0μmにしたこと以外は、実施例10と同様にしてフィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第1層及び第3層の厚さは10.0μmであり、第2層の厚さは30.0μmであった。樹脂フィルムの密度は920kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は57%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例12]
樹脂フィルムの第3層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第1層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは97.5μmであり、密度は919kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は63.3%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例13]
第2層を構成する樹脂として、2種の樹脂を用いたこと以外は実施例12と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部の石化LDPEを用いた。第1層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは97.5μmであり、密度は921kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は31.7%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は7.0%であり、分散度は2.8であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例14]
第1層を構成する樹脂として、2種の樹脂を用いたこと以外は実施例12と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1Bとしては、20質量部のバイオLDPEを用いた。第1層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは97.5μmであり、密度は919kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は69.1%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は8.4%であり、分散度は3.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[実施例15]
第1層及び第2層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1Aとしては、80質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1Bとしては、20質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Aとしては、50質量部のバイオLDPEを用いた。樹脂2Bとしては、50質量部の石化LDPEを用いた。第1層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは97.5μmであり、密度は919kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は37.5%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は8.4%であり、分散度は3.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部を非常に容易に開口することができた。このような包装袋は、内容物の充填適性に非常に優れる。
[比較例1]
第1層及び第3層を構成する樹脂として、それぞれ2種の樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。樹脂1A及び樹脂3Aとしては、20質量部の石化LLDPEを用いた。樹脂1A及び樹脂3Bとしては、80質量部のバイオLLDPEを用いた。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130.0μmであり、密度は918kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は82.3%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は12.4%であり、分散度は5.4であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部が貼り付いており、容易に開口することができなかった。
[比較例2]
樹脂1A及び樹脂3Aとして100質量部のバイオLLDPEを用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130μmであり、密度は918kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は91%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は13.7%であり、分散度は6.0であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部が貼り付いており、容易に開口することができなかった。
[比較例3]
樹脂2Aとして100質量部の石化LDPEを用いたこと以外は、比較例2と同様にして樹脂フィルムの作製、及びGPCの測定を行った。第1層及び第3層の厚さは32.5μmであり、第2層の厚さは65.0μmであった。樹脂フィルムの厚さは130μmであり、密度は921kg/mであった。樹脂フィルムのバイオマス度は43.5%であった。第1層の分子量30,000以下の領域の面積割合は13.7%であり、分散度は6.0であった。
続いて、第1層が最外層を構成するように、本実施例の樹脂フィルムと、基材層とを含む積層体を作製した。この積層体を用いて、第1層が最内面に位置するように、開口部を有する包装袋を作製した。包装袋は、開口部が貼り付いており、容易に開口することができなかった。
図9に、実施例1〜15及び比較例1〜3の結果をまとめて示す。
10:樹脂フィルム
11:第1層
12:第2層
13:熱可塑性樹脂層
14:第3層
15:熱可塑性樹脂層
20:積層体
21:基材層
30:包装袋
31:胴部
32:底部

Claims (13)

  1. 第1層と、第2層とを少なくとも備える樹脂フィルムであって、
    前記第1層が、前記樹脂フィルムの少なくとも一方の最外層を構成し、
    前記第1層と、前記第2層とが、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層され、
    前記樹脂フィルムが、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを含み、
    前記樹脂フィルムが、バイオマス由来のポリエチレンを含み、
    JIS K 7252−1:2008に準拠して、前記第1層のGPCの測定から得た分子量分布曲線の分子量30,000以下の領域の面積割合が、全ピーク面積の12.0%以下である、樹脂フィルム。
  2. 前記第2層が、バイオマス由来のポリエチレンを含む、請求項1に記載の樹脂フィルム。
  3. 前記第2層が、低密度ポリエチレンを含む、請求項1又は2に記載の樹脂フィルム。
  4. 前記第2層が、バイオマス由来の低密度ポリエチレンを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂フィルム。
  5. 前記第1層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1〜4に記載の樹脂フィルム。
  6. 前記第1層が、化石燃料由来のポリエチレンを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂フィルム。
  7. 前記第1層の分散度が5.0以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂フィルム。
  8. バイオマス度が5%以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂フィルム。
  9. 前記樹脂フィルムが、第3層を更に備え、
    前記第3層が、前記樹脂フィルムの他方の最外層を構成し、
    前記第2層と、前記第3層とが、直接又は熱可塑性樹脂層を介して積層されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂フィルム。
  10. 前記第3層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項9に記載の樹脂フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂フィルムと、基材層とを含む、積層体。
  12. 請求項11に記載の積層体を含む、包装製品。
  13. 前記第1層が、前記包装製品の最内面に位置する、請求項12に記載の包装製品。
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