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JP2020155269A - プレスフィット端子、および基板用コネクタ - Google Patents

プレスフィット端子、および基板用コネクタ Download PDF

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JP2020155269A
JP2020155269A JP2019051320A JP2019051320A JP2020155269A JP 2020155269 A JP2020155269 A JP 2020155269A JP 2019051320 A JP2019051320 A JP 2019051320A JP 2019051320 A JP2019051320 A JP 2019051320A JP 2020155269 A JP2020155269 A JP 2020155269A
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瑞歩 川島
Mizuho Kawashima
瑞歩 川島
茂樹 島田
Shigeki Shimada
茂樹 島田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】プレスフィット端子について、保持力を向上しつつ、挿入力を低減する。【解決手段】回路基板のスルーホール内に圧入されるプレスフィット端子であって、前記スルーホール内に形成された導電部と電気的接続が形成されるプレスフィット部を有し、前記プレスフィット部は、互いに平行な2つの平行部と、前記平行部を繋ぐ結合部とを有し、前記平行部は、薄肉部と、突部とを備え、前記薄肉部の厚みは、前記結合部の厚みと比べて、小さく、前記突部は、厚み方向において、前記結合部の厚みよりも突き出ており、前記薄肉部は、前記突部と比べて、前記プレスフィット部が前記スルーホールに挿入される先端側に位置する、プレスフィット端子。【選択図】図5

Description

本明細書に開示された技術は、プレスフィット端子、および基板用コネクタに関する。
従来、回路基板に形成されたスルーホール内に圧入されて、スルーホールの内壁に形成された導電部と電気的に接続されるプレスフィット端子として、例えば、特開2004−127610号公報、および国際公開第2008/038331号に記載のものが知られている。
特開2004−127610号公報 国際公開第2008/038331号
プレスフィット端子は、棒状をなす端子の幅方向の中央部にスリットを有する。このスリットの両側には、外側に向けて膨んだ一対の梁部材が設けられている。一対の梁部材のうち、最も外幅が大きい部分の幅は、例えば、スルーホールの内径よりも大きく設定されている。梁部材を撓ませながらスルーホール内に圧入することにより、スルーホールの内壁に梁部材が接触する。これにより回路基板の導電部と、プレスフィット端子とが電気的に接続される。
回路基板に過度に力が加わることを抑制するためには、プレスフィット端子をスルーホール内に挿入する際の荷重である挿入力は低いことが望まれる。なお、挿入力は、スルーホールにプレスフィット端子を挿入する試験を行い、プレスフィット端子を挿入する向きの荷重により確認される。
一方、スルーホールとプレスフィット端子との間の電気的な接続信頼性を確保するためには、スルーホール内からプレスフィット端子が離脱される際の荷重である保持力は高いことが望まれる。なお、保持力は、スルーホールからプレスフィット端子を引き抜く試験を行い、プレスフィット端子を引き抜く向きの荷重により確認される。
例えば、プレスフィット端子のプレスフィット部を硬い材料にすれば、保持力は大きくできるが、挿入力は大きくなってしまう。一方、例えば、プレスフィット部を柔らかい材料にすれば、挿入力は小さくできるが、保持力は小さくなってしまう。このように、プレスフィット部の材料に応じて、プレスフィット部の挿入力の低減と、保持力の向上とは、トレードオフの関係にあった。
近年、自動車の電装化に伴い、自動車内でやり取りされる信号の数は増加傾向にある。これにより、1つの基板用コネクタに用いられるプレスフィット端子の極数も増加傾向にある。したがって、コネクタを簡単に基板上に配置するために、プレスフィット端子の挿入力は低減することが求められる。また、プレスフィット端子の信頼性を向上するために、プレスフィット端子の保持力は向上することが求められる。
以上の事情に基づいて、本明細書の開示されるプレスフィット端子は、保持力を向上しつつ、挿入力を低減することを課題とする。
本明細書に開示された技術は、回路基板のスルーホール内に圧入されるプレスフィット端子であって、前記スルーホール内に形成された導電部と電気的接続が形成されるプレスフィット部を有し、前記プレスフィット部は、互いに平行な2つの平行部と、前記平行部を繋ぐ結合部とを有し、前記平行部は、薄肉部と、突部とを備え、前記薄肉部の厚みは、前記結合部の厚みと比べて、小さく、前記突部は、厚み方向において、前記結合部の厚みよりも突き出ており、前記薄肉部は、前記突部と比べて、前記プレスフィット部が前記スルーホールに挿入される先端側に位置する。
本明細書に開示されるプレスフィット端子は、保持力を向上しつつ、挿入力を低減できる。
図1は、本実施形態にかかる基板用コネクタの側断面図である。 図2は、本実施形態にかかる基板用コネクタの平面図である。 図3は、本実施形態にかかるプレスフィット部の拡大平面図である。 図4は、本実施形態にかかるプレスフィット部がスルーホールに挿入された状態を示す拡大平断面図である。 図5は、本実施形態にかかるプレスフィット部がスルーホールに挿入された状態を示す拡大側断面図である。 図6は、図5におけるVII−VII線断面図である。 図7は比較例にかかるプレスフィット部の拡大平面図である。 図8は比較例にかかるプレスフィット部の拡大側面図である。 図9は、プレスフィット端子がスルーホール内へ挿入されるストローク長に対する荷重の変化を示すグラフである。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様が列挙されて説明される。
(1) 本開示は、回路基板のスルーホール内に圧入されるプレスフィット端子であって、前記スルーホール内に形成された導電部と電気的接続が形成されるプレスフィット部を有し、前記プレスフィット部は、互いに平行な2つの平行部と、前記平行部を繋ぐ結合部とを有し、前記平行部は、薄肉部と、突部とを備え、前記薄肉部の厚みは、前記結合部の厚みと比べて、小さく、前記突部は、厚み方向において、前記結合部の厚みよりも突き出ており、前記薄肉部は、前記突部と比べて、前記プレスフィット部が前記スルーホールに挿入される先端側に位置する。
プレスフィット部がスルーホールに挿入される際、2つの平行部はスルーホールの内壁と接触することにより互いに接近する方向に変形する。平行部に設けられた薄肉部は、突部よりもプレスフィット部がスルーホール内に挿入される先端側に位置するので、突部よりも先に薄肉部が変形する。これによりプレスフィット部をスルーホール内に挿入する際の荷重である挿入力が低減される。
突部は、結合部の厚みよりも突出している。突部の突出する方向は薄肉部が変形する方向と交差している。このため突部は薄肉部に比べて撓みにくくなっている。この結果、プレスフィット端子を引き抜く際に、突部がプレスフィット端子と接触する。これにより、保持力を向上できる。
(2) 前記プレスフィット部が前記スルーホール内に挿入された状態で、前記突部は前記導電部に接触することが好ましい。
プレスフィット部がスルーホール内に挿入された状態で、さらに突部が導電部と接触することにより、プレスフィット部と導電部との接触面積が増大する。これにより、プレスフィット部と導電部との電気的な接続信頼性が向上する。
プレスフィット部がスルーホールから離脱される際には、突部のうち導電部と接触する部分がアンカーとして機能するので、保持力を向上させることができる。
(3) 前記結合部と前記薄肉部との間には、厚みが連続的に変化する前側厚み変化部が設けられていることが好ましい。
結合部と、結合部よりも厚みが小さい薄肉部との間には、厚みが連続的に変化する前側厚み変化部が設けられているので、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が、結合部と薄肉部との間の領域に集中することを抑制できる。これにより、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の挿入力を低減させることができる。
(4) 前記突部の厚みは前記結合部の厚みと同じであり、前記薄肉部と前記突部との間には、厚みが連続的に変化する後側厚み変化部が設けられていることが好ましい。
結合部と厚みが同じである突部と、結合部よりも厚みが小さい薄肉部との間には、厚みが連続的に変化する後側厚み変化部が設けられているので、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が、薄肉部と突部との間の領域に集中することを抑制できる。これにより、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の挿入力を低減させることができる。
(5) 前記突部の前記結合部からの突出寸法は、0.03mm以上、0.07mm以下であることが好ましい。
突部の結合部からの突出寸法が0.03mm以上であると、突部がスルーホールに設けられた導電部と接触するので好ましい。突部の結合部からの突出寸法が0.07mm以下であると、突部とスルーホールの導電部との摩擦力を低減できるので好ましい。
(6) 前記薄肉部の厚みT1に対する、前記結合部の厚みT2の比T2/T1は、1.05以上、1.50以下であることが好ましい。
薄肉部の厚みT1に対する結合部の厚みT2の比T2/T1が、1.05以上であると、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が平行部に分散されるので好ましい。薄肉部の厚みT1に対する結合部の厚みT2の比T2/T1が1.50以下であると、薄肉部の厚みが増加するので、薄肉部の強度が向上する。これにより、プレスフィット端子がスルーホールから引き抜かれる際の荷重である保持力を向上できるので好ましい。
(7) 前記薄肉部の厚みは一定である。
プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重を薄肉部に均一に分散させることができる。
(8) 前記平行部と、前記結合部とによって囲まれて構成されるアイホールの形状は、オーバル形状であることが好ましい。
オーバル形状は、対称軸を最低でも一つ以上持ち、交差しておらず、外側に凸状であり、閉じた、平面上の曲線で構成された形状と定義される。オーバル形状としては、例えば、円形状、楕円形状、卵形状などが挙げられる。アイホールを構成する壁面に、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が集中する部分が形成されないので、荷重を薄肉部に均一に分散させることができる。
(9) 前記薄肉部の長さは、0.10mm以上、0.45mm以下であることが好ましい。
薄肉部の長さが0.10mm以上であると、薄肉部が変形しやすくなるので、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が薄肉部に分散しやすくなり、好ましい。薄肉部の長さが0.45mm以下であると、プレスフィット端子を小型化できるので好ましい。
(10) 前記結合部の厚みT2[mm]と、前記薄肉部の厚みT1[mm]との差T2−T1[mm]は、0.25mm以上、0.75mm以下であることが好ましい。
結合部の厚みT2と薄肉部の厚みT1との差T2−T1が0.25mm以上であると、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が薄肉部に分散するので好ましい。結合部の厚みT2と薄肉部の厚みT1との差T2−T1が0.75mm以下であると、薄肉部の厚みが増加するので、薄肉部の強度が向上する。これにより、プレスフィット端子がスルーホールから引き抜かれる際の荷重である保持力を向上できるので好ましい。
(11) 前記薄肉部の幅は、0.10mm以上、0.50mm以下であることが好ましい。
薄肉部の幅が0.10mm以上であると、薄肉部の断面積が増加するので、薄肉部の強度が向上する。これにより、プレスフィット端子がスルーホールから引き抜かれる際の荷重である保持力を向上できるので好ましい。薄肉部の幅が0.50mm以下であると、薄肉部に荷重が分散しやすくなるので好ましい。
(12) 他の部分に比べて厚みの最も薄い最薄部と、他の部分に比べて厚みの最も厚い最厚部と、を有し、前記最薄部の厚みは0.20mm以上であり、前記最厚部の厚みは0.80mm以下であることが好ましい。
最薄部の厚みが0.20mm以上であると、プレスフィット端子をスルーホールに挿入する際の荷重が最薄部に集中することが抑制されるので好ましい。最厚部の厚みが0.80mm以下であると、最厚部にも荷重が分散されることにより、プレスフィット部の全体に荷重が分散するので好ましい。
(13) 前記スルーホールの直径φに対する、自然状態における前記プレスフィット部の最大幅Wの比W/φは、1.05以上、1.50以下であることが好ましい。
自然状態とは、プレスフィット部に対して力が加えられていない状態と定義される。スルーホールの直径φに対するプレスフィット部の最大幅Wの比W/φが1.05以上であると、プレスフィット部がスルーホールの内面と接触して変形することにより十分な保持力を得られるので好ましい。スルーホールの直径φに対するプレスフィット部の最大幅Wの比W/φが1.50以下であると、プレスフィット部の変形量が小さくなり、プレスフィット端子の挿入力を低減できるので好ましい。
(14) 本開示にかかる基板用コネクタは、上記のプレスフィット端子と、前記プレスフィット端子が配設されるコネクタとを備える。
(15) 前記コネクタに配設される前記プレスフィット端子の極数は、例えば、20以上であることが好ましい。近年、自動車部品の電装化に伴い、自動車内の信号数が増加している。これにより、コネクタに用いられる端子の極数が増える需要が増している。本開示のプレスフィット端子は、保持力を向上しつつ、挿入力を低減できる。これにより、本開示のコネクタは、極数が20極以上と多極の場合でも、コネクタを回路基板に簡単に配置することができる観点で好ましい。
(16) 隣り合う前記プレスフィット端子のピッチ間隔は、例えば、3.00mm以下であることが好ましい。上述したように、コネクタに用いられる端子の極数が増える需要が増している。一方、コネクタを介して電気信号を伝える装置の観点から、コネクタのサイズは小さいほど好ましい。本開示のプレスフィット端子は、保持力を向上しつつ、挿入力を低減できる。これにより、ピッチ間隔が、3.00mm以下と小さい場合でも、コネクタを回路基板に簡単に配置することができる観点で好ましい。
(17) 前記プレスフィット端子は、例えば、エアバッグの動作に関する信号が通電される前記回路基板に接続されて用いられる。エアバッグの装置は、人命を守る観点から高度な信頼性が求められる。近年のエアバッグの装置は、より高度な信頼性を発現するために、従来よりも多くの信号をやり取りすることが求められる。本開示のプレスフィット端子は、保持力を向上しつつ、挿入力を低減できる。これにより、本開示のプレスフィット端子を用いたコネクタは、エアバッグの装置の高度な信頼性を発現できる観点で好ましい。
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態が説明される。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
本開示の実施形態1のプレスフィット端子10、および基板用コネクタ11が、図1から図6を用いて説明される。以下の説明では、複数の同一部材については一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
[基板用コネクタ11]
図1および図2に示すように、本実施形態の基板用コネクタ11は自動車に配設された回路基板12に取り付けられて使用される。回路基板12はエアバッグの動作に関する信号が通電されるようになっている。なおプレスフィット端子10は、エアバッグとは異なる部材の動作に関する信号が通電される回路基板12に接続される基板用コネクタ11に適用されてもよい。
基板用コネクタ11は、樹脂を射出成型してなるコネクタ13を有する。コネクタ13には、相手方コネクタを収容するフード部14が形成されている。フード部14のうち開口端と反対側の壁部には、端子圧入孔15が設けられており、プレスフィット端子10が圧入されている。
本実施形態の基板用コネクタ11に配置されるプレスフィット端子10の極数としては限定されないが、例えば、20極以上でよい。図2に示すように、本実施形態では20極のプレスフィット端子10が基板用コネクタ11に配されている。隣り合うプレスフィット端子10間のピッチ間隔Pとしては限定されないが、例えば3.00mm以下でよい。
[プレスフィット端子10]
プレスフィット端子10は、相手方端子と嵌め合わされることにより電気的接続が取られる嵌合部16と、回路基板12を貫通するスルーホール17内に圧入されることによりスルーホール17の内周に形成された導電部18と電気的接続が取られるプレスフィット部19とを有している。
本プレスフィット端子10は、嵌合部16とプレスフィット部19との間を連結する連結部20を有している。プレスフィット端子10は、板状の端子材料が打ち抜かれた後、プレス加工によりプレスフィット部19が形成され、コネクタ13が備える端子圧入孔15に嵌合部16側から圧入された後に「L」字状に折り曲げられることによって形成されたものである。端子材料としては、銅、銅合金等、任意の金属が選択される。プレスフィット端子10の表面には、スズ、ニッケル等の金属を含むメッキ層が形成されていてもよい。
嵌合部16は、具体的には、板状に形成されており、相手方端子が有する筒状の相手方嵌合部内に挿入される。
[プレスフィット部19]
以下に記載するプレスフィット部19についての説明においては、図3から7に示す、矢線Zで示される向きを上方とし、矢線Yで示される向きを前方とし、矢線Xで示される向きを右方とする。図3および図4に示すように、プレスフィット端子10の前端部よりも後ろの部分には、プレスフィット部19が、左右方向に膨らんで形成されている。プレスフィット部19は、互いに平行な2つの平行部21と、平行部21を繋ぐ前側結合部23Fおよび後側結合部23Rとを有する。2つの平行部21は前後方向に延びて形成されている。プレスフィット部19は、スルーホール17に圧入されて、スルーホール17内に形成された導電部18と電気的接続が形成される。
図3に示すように、2つの平行部21の、それぞれの前端部は、前側結合部23F(結合部の一例)によって結合されている。2つの平行部21の、それぞれの後端部は、後側結合部23R(結合部の一例)によって結合されている。これにより、2つの平行部21は、後側厚み変化部25を介して後側結合部23Rによって結合されている。以下の説明において、前側結合部23Fおよび後側結合部23Rを区別しない場合には結合部23として説明する。
図5に示すように、各平行部21には、結合部23の上下方向の厚みT2と比べて厚みが薄い薄肉部50が設けられている。薄肉部50の厚みT1に対する、結合部23の厚みT2の比T2/T1は、1.05以上1.50以下である。
図5に示すように、結合部23の厚みT2[mm]と、薄肉部50の厚みT1[mm]との差T2−T1[mm]は、0.25mm以上0.75mm以下である。
図5に示すように、各平行部21には、前側結合部23Fと、薄肉部50との間には、厚みが連続的に変化する前側厚み変化部22(厚み変化部の一例)が設けられている。前側厚み変化部22の上下方向の厚みは、後方から前方に向かうに従って、連続的に変化している。
図5に示すように、各平行部21には、前側結合部23Fおよび後側結合部23Rの上方に突き出た突部51が設けられている。突部51の上下方向の厚みT3は、結合部23の厚みT2と同じである。
本実施形態では、突部51の前側結合部23Fおよび後側結合部23Rからの突出寸法は、0.03mm以上、0.07mm以下である。
図3に示すように、本実施形態においては、薄肉部50は、突部51と比べて、プレスフィット部19がスルーホール17に挿入される方向(前方)について先端側に位置する。
図5に示すように、突部51は前側結合部23Fおよび後側結合部23Rよりも上方に突出している。この突部51の突出する向きは、スルーホール17内にプレスフィット部19が挿入された状態において、平行部21が互いに離れようとする方向と交差している。
図5に示すように、各平行部21には、前後方向について、突部51と薄肉部50との間に、厚みが連続的に変化する後側厚み変化部25(厚み変化部の一例)が設けられている。後側厚み変化部25の上下方向の厚みは、前方から後方に向かうに従って、連続的に変化している。
図3に示すように、前側結合部23F、前側厚み変化部22、平行部21(薄肉部50、後側厚み変化部25、突部51)、および後側結合部23Rによって囲まれた領域はプレスフィット部19を貫通するアイホール24とされる。アイホール24の形状としては限定されないが、例えば、オーバル形状としてよい。オーバル形状は、対称軸を最低でも一つ以上持ち、交差しておらず外側に凸状であり閉じた平面上の曲線で構成された形状と定義される。オーバル形状としては、例えば、円形状、楕円形状、卵形状などが挙げられる。
図5に示すように、本実施形態にかかる薄肉部50の厚みT1は、一定である。
図3に示すように、本実施形態においては、前後方向の薄肉部50の長さLは、0.10mm以上0.45mm以下である。
図3に示すように、本実施形態においては、左右方向における薄肉部50の幅Wは、0.10mm以上0.50mm以下である。
図3に示すように、自然状態におけるプレスフィット部19の最大幅Wは、スルーホール17の直径φよりも大きく形成されている。本実施形態においては、スルーホール17の直径φに対する、自然状態におけるプレスフィット部19の最大幅の比W/φは、1.05以上1.50以下である。自然状態とは、プレスフィット部19に対して外部から力が加えられていない状態と定義される。
図5に示すように、本実施形態においては、プレスフィット部19の薄肉部50は、上下方向の厚みが他の部分と比べて最も厚みの薄い最薄部とされる。最薄部である薄肉部50の厚みは0.20mm以上である。また、結合部23は、上下方向の厚みが他の部分と比べて最も厚い最厚部とされる。最厚部である結合部23の厚みは0.80mm以下である。
図4および図5には、スルーホール17内にプレスフィット部19が圧入された状態が示されている。プレスフィット部19のうちアイホール24を囲む部分は、スルーホール17の内壁から、2つの平行部21が互いに接近する方向の力を受ける。すると、前側結合部23F、前側厚み変化部22、薄肉部50、後側厚み変化部25、突部51、および後側結合部23Rがバネ部材となって、平行部21が互いに接近する方向に撓んで変形する。プレスフィット部19は、スルーホール17内に圧入される際に変形することで挿入力が小さくなる。
スルーホール17に圧入された後は、前側結合部23F、前側厚み変化部22、薄肉部50、後側厚み変化部25、突部51、および後側結合部23Rが互いに離れて広がろうとする方向の荷重がスルーホール17の内壁に加えられることにより、スルーホール17に対する保持力が得られる。
図6に示されるように、突部51の上端部のうち、左右方向の両側部は、プレスフィット部19がスルーホール17に挿入された状態で、導電部18に接触している。突部51の上端部のうち、左右方向について中央付近の領域は、スルーホール17の導電部18から離れている。また、突部51の下端部は、スルーホール17の導電部18から離れている。突部51の左右両側部についても、突部51の上端部よりも下方の領域は、スルーホール17の導電部18から離れている。
図6に示されるように、プレスフィット端子10がスルーホール17内の正規位置に挿入された状態では、突部51の上端部のうち左右両側縁が、スルーホール17の内壁に形成された導電部18に接触している。
以下、実施例、比較例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例)
実施例のプレスフィット端子10について説明する。
実施例のプレスフィット端子10として、図3〜4に示されるプレスフィット部19を備えるプレスフィット端子10を準備した。
実施例のプレスフィット端子10において、突部51の結合部23からの突出寸法は0.05mmであった。
実施例のプレスフィット端子10における薄肉部50の厚みT1は0.35mmであり、結合部23の厚みT2は0.40mmであった。薄肉部50の厚みT1に対する、結合部23の厚みT2の比T2/T1は、1.14であった。結合部23の厚みT2と薄肉部50の厚みT1との差T2−T1は、0.05mmであった。
実施例のプレスフィット端子10における薄肉部50の長さLは0.25mmであった。薄肉部50の幅Wは0.23mmであった。
実施例のプレスフィット端子10では、最も厚みが薄いのは薄肉部50なので、最薄部の厚みは0.35mmであった。実施例のプレスフィット端子では、最厚部は結合部23なので、最厚部の厚みは0.40mmであった。
実施例のプレスフィット端子10では、自然状態におけるプレスフィット部19の最大幅Wは0.70mmであった。
(比較例)
比較例のプレスフィット端子70として、図7〜8に示されるプレスフィット部60を備えるプレスフィット端子70を準備した。比較例のプレスフィット端子70は、実施例と比べて、平行部61は薄肉部と、突部とを備えない点が相違する。
比較例のプレスフィット端子70のプレスフィット部60は、互いに平行な2つの平行部61と、平行部61を繋ぐ前側結合部62Fおよび後側結合部62Rとを有する。前側結合部62F、平行部61、および後側結合部62Rに囲まれた領域はプレスフィット部60を貫通するアイホール63とされる。以下の記載で、前側結合部62Fと後側結合部62Rとを区別しない場合には結合部62と記載する。
比較例のプレスフィット端子70では、結合部62の厚みT2と平行部61の厚みT1は一定であり、0.40mmであった。このため、平行部61の厚みT1に対する、結合部62の厚みT2の比は1.00であった。また、本比較例では、結合部62の厚みT2と平行部61の厚みT1の差は0.00mmであった。
比較例のプレスフィット端子70では、平行部61の長さLは1.00mmであり、平行部61の幅Wは0.23mmであった。
図8に示すように、比較例のプレスフィット端子70にかかる結合部62の厚みT2と平行部61の厚みT1は同じであった。比較例のプレスフィット部60に、最薄部および最厚部に該当する部位は設けられていなかった。
比較例のプレスフィット端子70について、自然状態におけるプレスフィット部60の最大幅Wは0.70mmであった。
実施例、比較例のプレスフィット端子に対して、以下の評価を行った。
(挿入力)
まず、スルーホール17が配置された回路基板を準備した。スルーホール17の直径φは0.55mmであった。これにより、実施例、比較例のプレスフィット端子について、スルーホール17の直径φに対する、自然状態におけるプレスフィット部19の最大幅Wの比W/φは1.27であった。
スルーホールに対して、プレスフィット端子を挿入するときの総入力を測定した。具体的には、端子を挿入する向きと反対向きの荷重の最大値を挿入力として測定した。測定の結果、実施例のプレスフィット端子10の挿入力は、比較例のプレスフィット端子70の挿入力と比べて、0.94倍であると確認された。
(保持力)
まず、スルーホール17が配置された回路基板を準備した。スルーホール17の直径φは0.55mmであった。これにより、実施例、比較例のプレスフィット端子について、スルーホール17の直径φに対する、自然状態におけるプレスフィット部19の最大幅Wの比W/φは1.27であった。
スルーホールに対して、プレスフィット端子を挿入し、その後、プレスフィット端子を回路基板に垂直に引き抜いた。このとき、プレスフィット端子を引き抜く向きとは反対向きの荷重の最大値を保持力として測定した。測定の結果、実施例のプレスフィット端子10の保持力は、比較例のプレスフィット端子70の保持力と比べて、1.05倍であると確認された。
以上より、実施例のプレスフィット端子10は、従来のプレスフィット端子と比べて、挿入力を低減しつつ、保持力を向上できることが確認された。
図9には、プレスフィット端子10をスルーホール17に挿入する際における、プレスフィット端子10のスルーホール17内への挿入長さ(ストローク)に対する荷重の関係が示される。プレスフィット端子10がスルーホール17に挿入されると、スルーホール17の縁部に薄肉部50の左右両側縁が接触する。すると、薄肉部50が左右方向の内方に変形する。図10には、プレスフィット端子10をスルーホール17内に挿入する際に、プレスフィット端子10に加えられる荷重が示される。この荷重は、プレスフィット部19のうちスルーホール17の内壁と接触した部分において、2つの平行部21が接近する方向に加えられるものである。
更にプレスフィット端子10がスルーホール17内に挿入していくと、一旦、荷重は減少する。
更にプレスフィット端子10をスルーホール17内に前方へ挿入していくと、突部51の上端部がスルーホール17の内壁に形成された導電部18に接触する。これにより、突部51が導電部18に対してアンカーのように引っかかるため、突部51と導電部18との間に摩擦力が生じる。プレスフィット部19のスルーホール17内へ挿入されるストローク長が大きくなるにつれて、突部51と導電部18とが引っかかる状態と、突部51と導電部18との引っかかりが解除される状態が繰り返されるため、荷重について複数のピークが形成される。
更にプレスフィット端子10がスルーホール17内に挿入されると、荷重は増加し、やがてピークを迎えて減少する。プレスフィット端子10の挿入力は、プレスフィット端子10のスルーホール17内への挿入工程における最大値と定義される。
詳細なメカニズムは定かではないが、荷重について複数のピークが現れる構造が、挿入力を低減しつつ、保持力を向上することに寄与していると推測される。
10,70 プレスフィット端子
11 基板用コネクタ
12 回路基板
13 コネクタ
14 フード部
15 端子圧入孔
16 嵌合部
17 スルーホール
18 導電部
19,60 プレスフィット部
20 連結部
21,61 平行部
22 前側厚み変化部
23,62 結合部
23F,62F 前側結合部
23R,62R 後側結合部
24,63 アイホール
25 後側厚み変化部
50 薄肉部
51 突部
63 アイホール

Claims (17)

  1. 回路基板のスルーホール内に圧入されるプレスフィット端子であって、
    前記スルーホール内に形成された導電部と電気的接続が形成されるプレスフィット部を有し、
    前記プレスフィット部は、互いに平行な2つの平行部と、前記平行部を繋ぐ結合部とを有し、
    前記平行部は、薄肉部と、突部とを備え、
    前記薄肉部の厚みは、前記結合部の厚みと比べて、小さく、
    前記突部は、厚み方向において、前記結合部の厚みよりも突き出ており、
    前記薄肉部は、前記突部と比べて、前記プレスフィット部が前記スルーホールに挿入される先端側に位置する、プレスフィット端子。
  2. 請求項1に記載のプレスフィット端子であって、
    前記プレスフィット部が前記スルーホール内に挿入された状態で、前記突部は前記導電部に接触する、プレスフィット端子。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプレスフィット端子であって、
    前記結合部と前記薄肉部との間には、厚みが連続的に変化する前側厚み変化部が設けられている、プレスフィット端子。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記突部の厚みは前記結合部の厚みと同じであり、
    前記薄肉部と前記突部との間には、厚みが連続的に変化する後側厚み変化部が設けられている、プレスフィット端子。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記突部の前記結合部からの突出寸法は、0.03mm以上、0.07mm以下である、プレスフィット端子。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記薄肉部の厚みT1に対する、前記結合部の厚みT2の比T2/T1は、1.05以上、1.50以下である、プレスフィット端子。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記薄肉部の厚みは一定である、プレスフィット端子。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記平行部と、前記結合部とによって囲まれて構成されるアイホールの形状は、オーバル形状である、プレスフィット端子。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記薄肉部の長さは、0.10mm以上、0.45mm以下である、プレスフィット端子。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記結合部の厚みT2[mm]と、前記薄肉部の厚みT1[mm]との差T2−T1[mm]は、0.25mm以上、0.75mm以下である、プレスフィット端子。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記薄肉部の幅は、0.10mm以上、0.50mm以下である、プレスフィット端子。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    他の部分に比べて厚みの最も薄い最薄部と、
    他の部分に比べて厚みの最も厚い最厚部と、を有し、
    前記最薄部の厚みは0.20mm以上であり、
    前記最厚部の厚みは0.80mm以下である、プレスフィット端子。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプレスフィット端子であって、
    前記スルーホールの直径φに対する、自然状態における前記プレスフィット部の最大幅Wの比W/φは、1.05以上、1.50以下である、プレスフィット端子。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のプレスフィット端子と、前記プレスフィット端子が配設されるコネクタとを備える、基板用コネクタ。
  15. 請求項14に記載の基板用コネクタであって、
    前記コネクタに配設される前記プレスフィット端子の個数は20以上である、基板用コネクタ。
  16. 請求項14または請求項15に記載の基板用コネクタであって、
    隣り合う前記プレスフィット端子のピッチ間隔は3.00mm以下である、基板用コネクタ。
  17. 請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の基板用コネクタであって、
    前記プレスフィット端子はエアバッグの動作に関する信号が通電される前記回路基板に接続される、基板用コネクタ。
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