JP2020152647A - 薄型フィルム、および、転写シート - Google Patents
薄型フィルム、および、転写シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020152647A JP2020152647A JP2019049852A JP2019049852A JP2020152647A JP 2020152647 A JP2020152647 A JP 2020152647A JP 2019049852 A JP2019049852 A JP 2019049852A JP 2019049852 A JP2019049852 A JP 2019049852A JP 2020152647 A JP2020152647 A JP 2020152647A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- film layer
- base material
- target surface
- color
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
Description
例えば、非特許文献1では、上記薄膜層が創傷の被覆材として利用可能であることが報告されている。また、上記薄膜層を、スキンケアやメイクアップの補助のために肌に貼り付けることも提案されている。例えば、特許文献1では、薄膜層を肌に貼り付けた後に、薄膜層の上から化粧料を塗布する美容方法が提案されている。さらに、特許文献2には、薄膜層と、薄膜層へのインクの塗布によって形成された発色部とを備える薄型フィルムが記載されている。例えば、肌色の発色部を備える薄型フィルムを肌に貼り付けることで、肌における傷の隠蔽や、シミやソバカスを目立たなくすることが可能である。
上記構成において、薄型フィルムは、前記対象面に前記発色部を備えてもよい。
上記構成によれば、形成精度の高い発色部を備える薄型フィルムが実現される。
上記構成によれば、発色部が外気に曝されることや、発色部が直接に被転写体に接することが抑えられる。
上記構成によれば、生体への貼り付けに適した薄膜層が実現される。そして、こうした生体組織に親和性を有した薄型フィルムにおいて、発色部の形成精度が高められる。
上記構成によれば、転写シートの保管時や移動時に、薄型フィルムの変形が抑えられる。また、支持基材に支持されていることにより、薄型フィルムが取り扱いやすくなる。
本実施形態の薄型フィルム10として、3つの形態を順に説明する。
図1が示すように、第1形態の薄型フィルム10Aは、薄膜層20から構成される。薄膜層20は、インクの硬化物である発色部が形成される対象面20Sを有する。薄型フィルム10Aは、対象面20Sへの発色部の形成が行われた後に、被転写体に貼り付けられる。
薄膜層20を構成する材料は、特に限定されない。被転写体が生体である場合、薄膜層20は、生体組織と親和性を有した生体適合高分子膜であることが好ましい。この場合、薄膜層20の材料は、例えば、ポリ乳酸、ヒアルロン酸、ポリグリコール酸、フィブロイン、ポリカプロラクトン、キトサン等の高分子材料、これらの高分子材料の共重合体、および、アクリルウレタン共重合体からなる群から選択される1種以上の材料である。薄膜層20の材料における分子量の制限は特になく、薄膜層20は、所定の平均分子量を有する1種類の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる平均分子量を有する複数種類の材料から構成されてもよい。
図7が示すように、転写シート30は、薄型フィルム10と、薄型フィルム10を支持する支持基材31とを備えている。図7では、転写シート30が第3形態の薄型フィルム10Cを備える形態を例示しているが、転写シート30は第2形態の薄型フィルム10Bを備えていてもよい。
なお、支持基材31は、多孔質基材に限らず、内部に間隙を有さない樹脂シートや金属箔等の基材から構成されてもよい。
薄型フィルム10および転写シート30の製造方法の一例を説明する。なお、上述した構成の薄型フィルム10および転写シート30を形成可能であれば、薄型フィルム10および転写シート30は、下記の製造方法とは異なる方法によって製造されてもよい。
保護層を備える転写シート30を形成する場合には、薄型フィルム10の非支持面11Nに、保護層が積層される。
転写シート30を用いた薄型フィルム10の転写方法を説明する。以下では、支持基材31として多孔質基材を用い、支持基材31を湿潤させて、被転写体としての肌に薄型フィルム10を転写する方法について説明する。
上述した薄型フィルムおよび転写シートについて、具体的な実施例および比較例を用いて説明する。
DL−ポリ乳酸(武蔵野化学研究所社製)を、10wt%となるように酢酸エチルに溶解して、薄膜層の形成のための塗液を生成した。成膜用基材として、サンドブラスト加工によって表面に凹凸を形成し、離型処理を施した厚さ1mmの青板ガラスを用い、ワイヤーバーを用いて成膜用基材の表面に上記塗液を塗布して塗膜を形成した。成膜用基材の表面の算術平均粗さRaは0.15μmである。上記塗膜を、オーブンで加熱して乾燥・固化させることにより、薄膜層を形成した。乾燥時の加熱温度は70℃以上120℃以下の範囲から選択した。以上の工程では、薄膜層を、乾燥後の平均質量が0.4g/m2となるように形成した。
これにより、実施例1の薄型フィルムおよび転写シートを得た。実施例1の薄型フィルムは、第2形態の薄型フィルムである。
成膜用基材として実施例1とは表面粗さの異なる青板ガラスを用いたこと以外は、実施例1と同様の工程によって、実施例2の薄型フィルムおよび転写シートを得た。実施例2で用いた青板ガラスは、表面にサンドブラスト加工によって形成された凹凸を有しており、表面の算術平均粗さRaは3.5μmである。実施例2における発色部の形成対象のパターンは、実施例1と同一のパターンである。
成膜用基材として実施例1とは表面粗さの異なる青板ガラスを用い、乾燥後の平均質量が0.7g/m2となるように薄膜層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によって、実施例3の薄型フィルムおよび転写シートを得た。実施例3で用いた青板ガラスは、表面にサンドブラスト加工によって形成された凹凸を有しており、表面の算術平均粗さRaは2.8μmである。実施例3における発色部の形成対象のパターンは、実施例1と同一のパターンである。
成膜用基材として実施例1とは表面粗さの異なる青板ガラスを用い、乾燥後の平均質量が0.7g/m2となるように薄膜層を形成したこと以外は、実施例1と同様の工程によって、比較例の薄型フィルムおよび転写シートを得た。比較例で用いた青板ガラスは、表面にサンドブラスト加工によって形成された凹凸を有しており、表面の算術平均粗さRaは0.05μmである。比較例における発色部の形成対象のパターンは、実施例1と同一のパターンである。
<表面粗さの測定>
各実施例および比較例の薄型フィルムにおける薄膜層の対象面について、算術平均粗さRaを測定した。測定に際しては、各実施例および比較例における発色部の形成前の薄膜層から、一辺が20mmの正方形形状の試験片を作製し、平滑な基材の表面を水で湿らせて、試験片における対象面とは反対側の面を基材に貼り付け、数時間から24時間程度、試験片を乾燥させた後、表面粗さを測定した。測定は、表面粗さ形状測定機(東京精密社製:サーフコム130A)を用い、JIS B 0601:1994に準拠した測定方法で実施した。
各実施例および比較例の薄型フィルムが有する発色部のパターンについて、対象面と対向する方向から見た平面視における帯状領域の幅を計測した。帯状領域の幅が、0.5mmである場合を「◎」、0.5mmを超え0.6mm以下である場合を「○」、0.6mmを超え0.65mm以下である場合を「△」、0.65mmを超える場合を「×」とした。
各実施例および比較例について、対象面の算術平均粗さRaの測定結果、および、発色部の形成精度の評価結果を表1に示す。
(1)発色部21が形成される対象面20Sの算術平均粗さRaが、0.1μm以上5μm以下であれば、対象面20Sに供給されたインクと接する薄膜層20の表面積が増大することに起因して、インクの広がりが抑えられる。その結果、発色部21の形成精度が高められる。
Claims (6)
- 0.1g/m2以上4g/m2以下の平均質量を有する薄膜層を備える薄型フィルムであって、
前記薄膜層は、インクの硬化物である発色部が形成される対象面を有し、
前記対象面の算術平均粗さRaが、0.1μm以上5μm以下である
薄型フィルム。 - 前記対象面に前記発色部を備える
請求項1に記載の薄型フィルム。 - 前記発色部を覆う疎水性樹脂層を備える
請求項2に記載の薄型フィルム。 - 前記薄膜層は、生体適合高分子膜であり、
前記薄膜層の密度は、1g/cm3以上3g/cm3以下である
請求項1〜3のいずれか一項に記載の薄型フィルム。 - 前記薄型フィルムは、前記薄膜層における前記対象面と反対側の面を最外面として有し、当該最外面、または、前記薄型フィルムにおける当該最外面とは反対側の最外面が、肌に貼り付けられる
請求項1〜4のいずれか一項に記載の薄型フィルム。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の薄型フィルムと、
前記薄型フィルムを支持する支持基材と、
を備える転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019049852A JP7310186B2 (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 薄型フィルム、および、転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019049852A JP7310186B2 (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 薄型フィルム、および、転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020152647A true JP2020152647A (ja) | 2020-09-24 |
JP7310186B2 JP7310186B2 (ja) | 2023-07-19 |
Family
ID=72557729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019049852A Active JP7310186B2 (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 薄型フィルム、および、転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7310186B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5814312A (ja) * | 1981-07-17 | 1983-01-27 | Canon Inc | 複合型磁気ヘツド |
JPS5814312B2 (ja) * | 1977-03-29 | 1983-03-18 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シ−トおよびその製造方法 |
JPH0939193A (ja) * | 1995-08-03 | 1997-02-10 | Kyodo Printing Co Ltd | 化粧板の製造方法 |
JP2010069253A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Fujifilm Corp | 経皮吸収シート及びその製造方法 |
JP2013199029A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
JP2013199028A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
JP2015110541A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-06-18 | 株式会社シー・シー・メディコ | 肌用印刷転写ファンデーション |
WO2018061242A1 (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 着色シート製造方法、および、着色シート |
-
2019
- 2019-03-18 JP JP2019049852A patent/JP7310186B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5814312B2 (ja) * | 1977-03-29 | 1983-03-18 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シ−トおよびその製造方法 |
JPS5814312A (ja) * | 1981-07-17 | 1983-01-27 | Canon Inc | 複合型磁気ヘツド |
JPH0939193A (ja) * | 1995-08-03 | 1997-02-10 | Kyodo Printing Co Ltd | 化粧板の製造方法 |
JP2010069253A (ja) * | 2008-09-22 | 2010-04-02 | Fujifilm Corp | 経皮吸収シート及びその製造方法 |
JP2013199029A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
JP2013199028A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
JP2015110541A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-06-18 | 株式会社シー・シー・メディコ | 肌用印刷転写ファンデーション |
WO2018061242A1 (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 着色シート製造方法、および、着色シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7310186B2 (ja) | 2023-07-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2020022383A1 (ja) | 肌貼付用フィルム、および、転写シート | |
US20100239619A1 (en) | Semi-permanent color for application to the skin and applicators therefor | |
KR102371114B1 (ko) | 마스크 팩 및 그 제조방법 | |
JP7326724B2 (ja) | 肌貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP2004536928A (ja) | 毛髪等を貼り付ける接着材及びその製造方法 | |
JP7310186B2 (ja) | 薄型フィルム、および、転写シート | |
JP7167692B2 (ja) | 肌貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP7268518B2 (ja) | 転写シート | |
JP7550353B2 (ja) | 化粧用シートおよびその製造方法、化粧用セット、ならびに薄膜シートの貼付方法 | |
CN111542245B (zh) | 面膜及其制造方法 | |
CN109789442B (zh) | 着色片制造方法和着色片 | |
WO2020170633A1 (ja) | 化粧用積層シートおよびその製造方法、化粧用セット、ならびに薄膜シートの貼付方法 | |
WO2020230817A1 (ja) | 薄型フィルム、および、転写シート | |
JP2020203876A (ja) | 貼付剤用基材及び貼付剤 | |
US20230277420A1 (en) | Laminate sheet for cosmetic, and cosmetic set | |
JP6962355B2 (ja) | 生体組織貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP2020099412A (ja) | 肌貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP3220363U (ja) | 支持体構造、外用貼付剤 | |
JP7342428B2 (ja) | 生体組織貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP3035261U (ja) | 液状化粧用パフ | |
JP2022178174A (ja) | 肌貼付用フィルム、および、転写シート | |
JP2024052178A (ja) | 美容シート及び美容方法 | |
JP2023070534A (ja) | 油剤上に貼付可能な薄型フィルム、薄型フィルム、転写シート、薄型フィルムの使用方法、および、薄型フィルムの製造方法 | |
JP2022091442A (ja) | 薄型フィルムおよび薄型フィルムを備える転写シート | |
JP2023075797A (ja) | 生体組織貼付フィルム及び転写シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230606 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230619 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7310186 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |