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JP2020141569A - 作物収穫機 - Google Patents

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JP2020141569A JP2019038610A JP2019038610A JP2020141569A JP 2020141569 A JP2020141569 A JP 2020141569A JP 2019038610 A JP2019038610 A JP 2019038610A JP 2019038610 A JP2019038610 A JP 2019038610A JP 2020141569 A JP2020141569 A JP 2020141569A
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和晃 鎌田
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Abstract

【課題】搬送装置の搬送速度が一定に保たれる作物収穫機を提供する。
【解決手段】作物収穫機は、エンジンと、制御装置71と、圃場の作物の葉部を左右両外側から挟持して、当該作物を当該圃場から機体の後側且つ上側に向けて搬送するように回転駆動される第一搬送ベルトを有する搬送装置と、第一搬送ベルトの回転速度の設定値を第一入力値として受け付ける搬送速度設定部66と、を備え、制御装置71は、搬送体の回転速度を第一入力値に制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、作物収穫機に関する。
特許文献1には、機体の前部から後部に亘って斜め上側に傾斜した姿勢で支持された左右一対の引抜き搬送帯(本願の搬送体の一例)を有する引抜き搬送装置を備えた根菜作物収穫機が記載されている。機体が前進するのに伴って、圃場の作物が、回転駆動している左右一対の搬送帯の前部から左右一対の搬送帯の間に入り込む。作物は、一対の搬送帯により挟持されながら機体の斜め上側の後側に搬送されて回収される。
この搬送装置は、油圧モータにより駆動される。搬送装置の駆動速度は、搬送油圧モータへ供給する作動油量の調整により設定可能である。搬送油圧モータへ供給する作動油量の調整は、搬送操作ダイヤル付きの搬送可変絞り弁を手動操作することで行える。
特開2016−208872号公報
しかし、搬送装置を駆動する油圧モータへ供給する油量の調節を、絞り弁などの弁の絞りの調節により行う場合、当該弁の絞りを一定に保つのみでは、搬送装置駆動速度が変化してしまうことがある。たとえば、油温の上昇により、絞りが一定であるにもかかわらず弁の開度が減少して弁を通流する油量が低下し、油圧モータの回転速度が低下して搬送装置の搬送速度が低下するなどの変動を生じる場合がある。この変動に対応するために、手動操作を逐次行うのは不便である。そのため、搬送装置の搬送速度が一定に保たれる作物収穫機の提供が望まれる。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、搬送装置の搬送速度が一定に保たれる作物収穫機を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る作物収穫機の特徴構成は、エンジンと、制御部と、圃場の作物の葉部を左右両外側から挟持して、当該作物を当該圃場から機体の後側且つ上側に向けて搬送するように回転駆動される搬送体を有する搬送部と、前記搬送体の回転速度の設定値を第一入力値として受け付ける第一入力部と、を備え、前記制御部は、前記搬送体の回転速度が前記第一入力値になるように制御する点にある。
上記構成によれば、搬送部は、回転駆動される搬送体により、圃場の作物の葉部を左右両外側から挟持し、作物を圃場から機体の後側且つ上側に向けて搬送する。
上記構成によれば、制御部は、第一入力値を目標回転速度(制御目標値)として搬送体の回転速度を制御する。この制御により、搬送部による作物の搬送速度を一定に保つことができる。なお、回転速度とは、単位時間当たりの回転数のことを言う。
本発明に係る作物収穫機の更なる特徴構成は、前記搬送体の回転速度を検知する第一センサ部を更に備え、前記制御部は、前記第一センサ部が検知した回転速度に基づいて前記搬送体の回転速度をフィードバック制御する点にある。
上記構成によれば、第一センサ部で検知される搬送体の回転速度が第一入力値になるように制御部がフィードバック制御するため、搬送体の回転速度は一定に保たれる。これにより搬送部による作物の搬送速度を一定に保つことができる。
本発明に係る作物収穫機の更なる特徴構成は、前記搬送体を回転駆動し、前記エンジンの回転速度の大きさに対して比例的に油圧が決定される作動油の供給により回転する第一油圧モータと、前記第一油圧モータに通流させる前記作動油の通流量を調節する第一調節弁と、を更に備え、前記制御部は、前記第一調節弁の開度調整により、前記搬送体の回転速度を制御する点にある。
上記構成によれば、供給される作動油の油圧はエンジンの回転速度の大きさの影響を受けるが、第一油圧モータを通流する作動油の通流量は第一調節弁により調節されるため、制御部による第一調節弁の開度調整により搬送体の回転速度は一定に保たれる。
本発明に係る作物収穫機の更なる特徴構成は、前記葉部を機体上方へ持ち上げるように回転駆動される分離体を有し、前記搬送部の機体前方に設けられた分離部と、前記分離体の回転速度の設定値を第二入力値として受け付ける第二入力部と、を更に備え、前記制御部は、前記分離体の回転速度が前記第二入力値になるように制御する点にある。
上記構成によれば、分離部は回転駆動される分離体により、搬送部の機体前方において葉部を機体上方へ持ち上げる。これにより、搬送部が搬送体により作物の葉部を適切に挟持できるようになる。
上記構成によれば、制御部は、第二入力値を目標回転速度(制御目標値)として分離体の回転速度を制御する。この制御により、分離部による葉部の持ち上げ状態を一定に保つことができる。これにより、分離部による葉部の持ち上げ状態を、搬送体による作物の搬送速度に対して一定に保つことができる。
本発明に係る作物収穫機の更なる特徴構成は、前記分離体の回転速度を検知する第二センサ部を更に備え、前記制御部は、前記第二センサ部が検知した回転速度に基づいて前記分離体の回転速度をフィードバック制御する点にある。
上記構成によれば、第二センサ部で検知される分離体の回転速度が第二入力値になるように制御部がフィードバック制御するため、分離体の回転速度は一定に保たれる。これにより分離部による作物の分離状態を一定に保つことができる。
本発明に係る作物収穫機の更なる特徴構成は、前記分離体を回転駆動し、前記エンジンの回転速度の大きさに対して比例的に油圧が決定される作動油の供給により回転する第二油圧モータと、前記第二油圧モータに通流させる前記作動油の通流量を調節する第二調節弁と、を更に備え、前記制御部は、前記第二調節弁の開度調整により、前記分離体の回転速度を制御する点にある。
上記構成によれば、供給される作動油の油圧はエンジンの回転速度の大きさの影響を受けるが、第二油圧モータを通流する作動油の通流量は第二調節弁により調節されるため、制御部による第二調節弁の開度調整により分離体の回転速度は一定に保たれる。
大根収穫機の側面図である。 大根収穫機の平面図である。 搬送装置の支持構造を示す断面図である。 油圧モータの駆動系を示す油圧回路図である。 制御装置と各部との連係状態を示す図である。 第一搬送ベルトを正回転させる場合の動作フロー図である。 第一搬送ベルトを逆回転させる場合の動作フロー図である。 分離ベルトを回転駆動する場合の動作フロー図である。
本発明にかかる作物収穫機について、以下、図面に基づいて説明する。本実施形態では、図1及び図2に示すように、本実施形態に係る作物収穫機の一例として、圃場から大根を収穫する大根収穫機100を例示して説明する。
以下の説明では、矢印Fの方向を「機体前側」(図1及び図2参照)、矢印Bの方向を「機体後側」(図1及び図2参照)、矢印Uの方向を「上側」(図1参照)、矢印Dの方向を「下側」(図1参照)、矢印Lの方向を「機体左側」(図2参照)、矢印Rの方向を「機体右側」(図2参照)とする。
〔大根収穫機の全体構成〕
大根収穫機100は、図1及び図2に示すように、機体1、機体1を支持する右及び左のクローラ型式の走行装置2、機体1における右前部に支持され、操作パネル3aや座席3b(図2参照)を有する運転部3、機体1における左部において前後方向に沿って支持されている搬送装置4(搬送部の一例)、搬送装置4の前部(前方)に支持されている分離装置5(分離部の一例)、搬送装置4の後部の下側の位置において左右方向に沿って支持されている搬送コンベア7、機体1の後部において支持されている作物の回収部としての貯留部8、機体1の前部に支持されている補助車輪6及びサブソイラ17、搬送コンベア7と貯留部8との間に設けられた補助の作業者の為の作業デッキ9、及び、機体1の上部に支持されており、前後方向で運転部3から貯留部8に亘り、かつ、左右方向で運転部3から搬送装置4に亘っている屋根10、を備えている。大根収穫機100は、その中央制御装置として制御装置71(図5参照、制御部の一例)を内部装置として備えている。
〔搬送装置の構成〕
搬送装置4は、を当該圃場から機体後側且つ機体上側に向けて搬送する装置である。図1に示すように、搬送装置4は、全体が後上がり状(前下がり状)に支持されている。搬送装置4は、前部が圃場に近い低位置に位置している。搬送装置4は、後部が搬送コンベア7の上側の高位置に位置している。
搬送装置4は、右及び左の支持フレーム13、アーチ状の横向きフレーム16、カッター14、支持フレーム13の前端部及び後端部に支持されている右及び左の回転体15、右及び左の第一搬送ベルト11(搬送体の一例)、右及び左の第二搬送ベルト12(搬送体の他の一例)、第一搬送ベルト11と第二搬送ベルト12とを回転駆動する油圧モータ40(第一油圧モータの一例)、搬送コンベア7を回転駆動する油圧モータ42、及び、第一搬送ベルト11の回転速度を検知する回転速度センサ69(第一センサ部の一例)を備えている。搬送装置4は、図2に示すように、機体左右方向一端側としての機体左側に配置されている。搬送装置4の機体左右方向他端側としての機体右側に運転部3が配置されている。横向きフレーム16は、右及び左の支持フレーム13の前部に亘って連結されている。なお、本実施形態において、回転速度とは、単位時間当たりの回転数のことを言う。
第一搬送ベルト11は、圃場の大根Aの葉部A1を左右両外側から挟持して、大根Aを当該圃場から機体後側且つ機体上側に向けて搬送する。第一搬送ベルト11は、前及び後の回転体15に亘って取り付けられており、第一搬送ベルト11の全体が後上がり状(前下がり状)、且つ、回転自在に支持されている。
第二搬送ベルト12は、第一搬送ベルト11の前後方向での中間部の下側から第一搬送ベルト11に沿って、後上がり状(前下がり状)に支持されている。第二搬送ベルト12の後部において、第一搬送ベルト11と第二搬送ベルト12との間に、カッター14が支持されている。
油圧モータ40,42は、作動油の供給を受けると、作動油の通流による流体力を回転動力に変換して回転するエネルギー変換装置である。油圧モータ40,42は、作動油の通流方向に対応して回転方向が決まる。油圧モータ40,42への作動油の供給については後述する。
回転速度センサ69は、油圧モータ40に備えられており、油圧モータ40の回転速度を検知して第一搬送ベルト11(第二搬送ベルト12)の回転速度を検知及び出力する。
〔分離装置の構成〕
図1,2に示すように、分離装置5は、多数の係止爪18a,19aが間隔を置いて並ぶように一体的に形成された分離体としての4組の分離ベルト18,19、上下方向に配置された縦フレーム20、分離ベルト18,19を回転駆動する油圧モータ41(第二油圧モータの一例)、及び分離ベルト18,19の回転速度を検知する回転速度センサ70(第二センサ部の一例)を備えている。分離装置5は、縦フレーム20が支持フレーム13の前部に支持されている。
2組の分離ベルト19は、係止爪19aが左右方向に向くように、左右方向に間隔を置いて縦フレーム20に回転自在に支持されている。右及び左の第一搬送ベルト11の前部の前方において、右及び左の分離ベルト19の係止爪19aが互いに対向する状態となっている。
右及び左の分離ベルト18が左右方向に間隔を置いて縦フレーム20に回転自在に支持されている。右及び左の分離ベルト18は分離ベルト19の前方に配置されている。分離ベルト18の係止爪18aは前方を向いている。
油圧モータ41は、油圧モータ40,42と同様に、作動油の供給を受けると、作動油の通流による流体力を回転動力に変換して回転するエネルギー変換装置である。油圧モータ41は、作動油の通流方向に対応して回転方向が決まる。油圧モータ41への作動油の供給については後述する。
回転速度センサ70は、油圧モータ41に備えられており、油圧モータ41の回転速度を検知して分離ベルト18,19の回転速度を検知及び出力する。
〔搬送装置の支持構造〕
図1から図3に示すように、機体1の左前部に、上リンク22、下リンク23、縦リンク24、及び上リンク22及び下リンク23を上下に昇降させる油圧シリンダ25が備えられている。上リンク22及び下リンク23の前部に、補助車輪6及びサブソイラ17が支持されている。
上リンク22及び下リンク23は、上下に揺動自在に支持されている。上リンク22及び下リンク23の前部には縦リンク24が接続されて、上リンク22、下リンク23、及び縦リンク24により四連リンクが構成されている。
下リンク23の前部の左右方向の軸芯P1周りに、支持リンク26が揺動自在に支持されている。支持リンク26の上部の左右方向の軸芯P2周りに、支持リンク27が揺動自在に支持されている。支持リンク26,27は、下リンク23に支持されている。支持リンク26,27に亘って油圧シリンダ28が接続されている。支持リンク27の上部は、横向きフレーム16の上部に揺動自在に接続されている。
機体1の左後部に、上下向きに連結された縦向き支持体29、縦向き支持体29に沿って上下方向にスライド自在に外嵌支持されている筒状部材30、及び筒状部材30を上下にスライド駆動する昇降用油圧シリンダ31が備えられている。筒状部材30の上端部には支持フレーム13の後部が揺動自在に接続されている。
昇降用油圧シリンダ31により筒状部材30を上下にスライドさせることによって、搬送装置4の後端部、すなわち、支持フレーム13(第二搬送ベルト12)の後部の高さを変更することができる。この場合、上下方向のスライドに伴う支持フレーム13の前後方向の変位は、支持リンク26,27が軸芯P1周りに前後に揺動することによって吸収される。
後述するように、大根A(作物の一例)の収穫において、例えば大根Aが長い場合、搬送装置4の後端部の高さを少し高くすればよい。大根Aが短い場合、搬送装置4の後端部の高さを少し低くすればよい。これにより、第二搬送ベルト12の後端部と搬送コンベア7の上下間隔を、大根Aの長さに合わせることができる。
また、油圧シリンダ28を伸長作動及び収縮作動させ、支持リンク26,27を屈伸させて、支持リンク27の上部の位置を上下に変更することにより、第一搬送ベルト11(支持フレーム13)の前部の圃場からの高さを変更することができる。
上述のように、昇降用油圧シリンダ31により搬送装置4の後端部、すなわち、支持フレーム13(第二搬送ベルト12)の後部が昇降操作される場合、筒状部材30が上下スライド範囲の中間部及び中間部から下側に位置しているときは、図1,2に示すように、屋根10の左後部10aは、屋根10の本体部分10bに連なる水平姿勢となる。
図1,2に示すように、支持フレーム13の前部に、支持リンク32が上下に揺動自在に支持されている。支持リンク32の前部は、縦フレーム20の下部に揺動自在に接続されている。支持フレーム13と縦フレーム20とは、支持リンク32を介して接続されている。
機体1の左前部には、操作アーム33と油圧シリンダ34とが設けられている。操作アーム33は、機体1の左前部の左右方向の軸芯P3周りにおいて上下に揺動自在に支持されている。操作アーム33の前部は、縦フレーム20の上部に揺動自在に接続されている。油圧シリンダ34は、下リンク23と操作アーム33とに亘って接続されている。油圧シリンダ34は、下リンク23に支持されている。
機体1の旋回時等において、油圧シリンダ25により上リンク22及び下リンク23(補助車輪6及びサブソイラ17)を昇降させると、搬送装置4の前部及び分離装置5が一緒に昇降する。分離装置5の圃場からの高さの変更は、油圧シリンダ34により操作アーム33を上下に揺動駆動することによって行う。油圧シリンダ28により第一搬送ベルト11(支持フレーム13)の前部の圃場からの高さを変更しても、この動作が支持リンク32に吸収されて、分離装置5の高さに変化は無い。同様に、油圧シリンダ34により分離装置5の圃場からの高さを変更しても、この動作が支持リンク32に吸収されて、第一搬送ベルト11(支持フレーム13)の前部の高さに変化は無い。
〔搬送装置及び分離装置による大根の収穫の流れ〕
図1に示すように、機体1が前進するのに伴って、右及び左の分離ベルト18の間に、収穫予定の列の大根Aが入る。
右及び左の分離ベルト18において前方に向く係止爪18aが、収穫予定の列の大根Aの葉部A1と隣接する列の大根Aの葉部A1との間を上側に移動するように、分離ベルト18が回転駆動されて、隣接する大根Aの葉部A1が互いに分離される。
次に収穫予定の列の大根Aが右及び左の分離ベルト19の間に入るのであり、右及び左の分離ベルト19において対向する係止爪19aが上側に移動するように、分離ベルト19が回転駆動されて、収穫予定の列の大根Aにおいて、隣接する大根Aの葉部A1が互いに分離される。
右及び左の第一搬送ベルト11において対向する部分が後側に移動するように、第一搬送ベルト11が回転駆動されている。同様に、右及び左の第二搬送ベルト12も、対向する部分が後側に移動するように回転駆動されている。
収穫予定の列の大根Aの葉部A1が、右及び左の第一搬送ベルト11の前部から右及び左の第一搬送ベルト11の間に入り込み、右及び左の第一搬送ベルト11により挟持されながら、大根Aが圃場から持ち上げられて(引き抜かれて)、後側に搬送される。この場合、サブソイラ17により圃場の土が崩されるので、大根Aが圃場から無理なく持ち上げられる(引き抜かれる)。
大根Aは、第一搬送ベルト11により後側に搬送され、大根Aの葉部A1における第一搬送ベルト11の下側部分が、右及び左の第二搬送ベルト12により挟持されて搬送され、大根Aの葉部A1における第二搬送ベルト12の上側部分が、カッター14により切断される。
第二搬送ベルト12の後端部において、大根Aが第二搬送ベルト12から搬送コンベア7に落ちて、搬送コンベア7により右側に搬送される。作業デッキ9の作業者は、搬送コンベア7により搬送される大根Aから、良品の大根Aを取り出して貯留部8に整列状態に並べて置いていくのであり、不良の大根Aは搬送コンベア7により搬送されて、搬送コンベア7の右端部から圃場に放出される。
この場合、上述のように、支持フレーム13(第二搬送ベルト12)の後部の高さを変更して、第二搬送ベルト12の後端部と搬送コンベア7の上下間隔を、大根Aの長さに合わせることにより、第二搬送ベルト12に後端部において、大根Aが、こぼれ落ちることなく、第二搬送ベルト12から搬送コンベア7に落ちるようにすることができる。
大根Aの葉部A1は、第一搬送ベルト11により後側に搬送され、第一搬送ベルト11の後端部から圃場に放出される。この場合、大根Aの葉部A1が第一搬送ベルト11の後端部の略真下に落下するように、大根Aの葉部A1を案内する案内板21が備えられている。
〔走行伝動系及び搬送伝動系の概略〕
図4に示すように、エンジン35の動力が、エンジン35の出力軸35aから伝動ベルト36を介して、静油圧式無段変速装置38に伝達される。
静油圧式無段変速装置38により変速された動力が、走行装置2に伝達されて、機体1が前進及び後進する。運転部3における座席3bの前方側に設けられた変速レバー78(図2、4参照)を、作業者が人為的に操作することにより、静油圧式無段変速装置38を前進側及び後進側に操作することができる。走行装置2には、機体1の走行速度を検知する走行速度センサ68が設けられている。
エンジン35の動力が、エンジン35の出力軸35aから伝動ベルト37を介して、油圧ポンプ39に伝達されて、油圧ポンプ39が駆動される。油圧ポンプ39による作動油の吐出圧力(油圧の一例)は、エンジン35の回転速度が大きくなると高くなり、エンジン35の回転速度が小さくなると低くなる(比例的に油圧が決定される場合の一例)。油圧ポンプ39の駆動により、作動油が油圧モータ40,41,42に供給される。これにより油圧モータ40,41,42が回転し、第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12、分離ベルト18,19、搬送コンベア7が回転駆動される。
以上のように、走行装置2に動力を伝達する走行伝動系と、搬送装置4、分離装置5及び搬送コンベア7に動力を伝達する搬送伝動系とが、エンジン35から並列的に分岐しており、走行伝動系と搬送伝動系とは互いに独立した関係となっている。
〔搬送装置及び分離装置の駆動用の油圧回路〕
図4に示すように、大根収穫機100は、搬送装置4や分離装置5を駆動する油圧回路として作動油を貯留するタンク43、作動油を浄化するストレーナ44、作動油を出力する油圧ポンプ39、作動油の搬送装置4や分離装置5への供給を制御する制御弁ユニット45を備えている。タンク43の作動油がストレーナ44を介して油圧ポンプ39に供給されており、油圧ポンプ39の作動油が制御弁ユニット45に供給される。
制御弁ユニット45は、制御弁46(第一調節弁の一例)と制御弁47(第二調節弁の一例)を備えている。油圧ポンプ39の作動油は、油路48により制御弁46に供給さている。油圧ポンプ39の作動油は、油路48から分岐した油路49により制御弁47に供給されている。
制御弁46,47から戻る作動油は、油路50からフィルタ51に供給されて、フィルタ51からタンク43に戻される。油路48,50に亘って油路52が接続されて、制御弁46,47の保護用のリリーフ弁53が油路52に設けられている。
制御弁46は、作動油を通流させない中立位置46N、油圧モータ40が正転駆動する方向に作動油を通流させる正転位置46A、及び油圧モータ40が逆転駆動する方向に作動油を通流させる逆転位置46Bの3位置の範囲で位置が可変に構成されている電磁操作型式のスプールバルブである。油圧モータ40は正転駆動及び逆転駆動自在であり、制御弁46からの一対の油路54が、油圧モータ40に接続されている。油圧モータ40に内装されたリリーフ弁40aからの油路55が、フィルタ51に接続されている。
制御弁47は、作動油を通流させない中立位置47Nと油圧モータ41が正転駆動する方向に作動油を通流させる正転位置47Aの2位置の範囲で位置可変に構成されている電磁操作型式のスプールバルブである。油圧モータ41は正転駆動だけが行われるのであり、制御弁47からの油路56が、油圧モータ41に接続されている。油圧モータ41に内装されたリリーフ弁41aからの油路57が、油路55に接続されている。
油圧モータ41からの油路58が油圧モータ42に接続されており、油圧モータ42は正転駆動だけが行われる。油圧モータ42からの油路59がオイルクーラー60に接続され、作動油がオイルクーラー60からタンク43に戻される。油圧モータ42を迂回する油路61が、油路58,59に亘って接続されており、可変絞り部62が油路61に設けられている。
〔搬送装置及び分離装置の制御〕
搬送装置4及び分離装置5の制御は、図5に示すように、制御装置71が行う。制御装置71は、運転部3の操作パネル3a(図2参照)に設けられた同調スイッチ64、作業クラッチスイッチ63、搬送速度設定部66(第一入力部の一例)、及び分離速度設定部67(第二入力部の一例)や、運転部3の変速レバー78(図2参照)のノブ部に設けられた方向設定部65からの指示入力、及び回転速度センサ69,70の検知値に基づいて搬送装置4の油圧モータ40及び分離装置5の油圧モータ41の回転駆動を制御する。
制御装置71は、CPUやメモリを有する装置である。制御装置71は、メモリに記憶されたソフトウェアをCPUが実行することで、搬送装置4の動作を制御する搬送制御部72、分離装置5の動作を制御する分離制御部73、及び搬送装置4の動作状態を報知部79に報知させる報知制御部74を実現している。なお、本実施形態において報知部79は、運転部3の操作パネル3aに設置されたスピーカ79aを有し、報知としてスピーカ79aからブザー音を発信することができる。
方向設定部65は、作業者により人為的に操作(入力操作)されて、作業者の指示の入力を受け付ける。方向設定部65への入力操作により、油圧モータ40(第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12)の回転方向を設定することができる。方向設定部65は、押しボタンによるプッシュロック式のスイッチである正転ボタン65aと、押しボタン式のスイッチである逆転ボタン65b及び停止ボタン65cとを有する。正転ボタン65a、逆転ボタン65b、及び停止ボタン65cは、それぞれ押し込み状態と解除状態の二状態に切替え自在である。
停止ボタン65cは、作業者などによる押し込み操作中のみ押し込み状態を維持され、作業者などによる押し込み操作が解除されると自然(自動的に)に解除状態へ復帰する。
正転ボタン65aは作業者などにより押し込まれると、押し込み状態でロックされて押し込み状態を維持する。正転ボタン65aは停止ボタン65cが押し込み入力されると自動的に解除状態に復帰する。
方向設定部65は、正転ボタン65aを押し込み入力されて押し込み状態でロックされると、油圧モータ40を正転駆動させる指示入力を制御装置71に出力する。本実施形態では、正転ボタン65aが押し込み状態でロックされている期間中、油圧モータ40を正転駆動させる指示入力を制御装置71に出力し続ける。
逆転ボタン65bは、作業者などによる押し込み操作中のみ押し込み状態を維持され、作業者などによる押し込み操作が解除されると自然(自動的に)に解除状態へ復帰する。
方向設定部65は、逆転ボタン65bを押し込み入力されると、油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力を制御装置71に出力する。方向設定部65は、逆転ボタン65bを押し込み入力されている間、油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力を制御装置71に出力し続ける。方向設定部65は、停止ボタン65cを押し込み入力されると、油圧モータ40を停止させる指示入力を制御装置71に出力する。
同調スイッチ64は、作業者により人為的に操作されるオンオフ式のスイッチである。同調スイッチ64は、第一搬送ベルト11の回転速度を、走行速度センサ68で検知された機体1の走行速度に同調させるか、第一搬送ベルト11の回転速度を手動操作可能とするかを切り替える。同調スイッチ64がオフ(図5のOFF)であれば、第一搬送ベルト11、第二搬送ベルト12、及び分離ベルト19の回転速度を、機体1の走行速度とは独立した搬送速度設定部66及び分離速度設定部67による手動操作により設定できる。同調スイッチ64がオン(図5のON)であれば、第一搬送ベルト11、第二搬送ベルト12、及び分離ベルト19の回転速度は、機体1の走行速度に同調して設定される。
搬送速度設定部66及び分離速度設定部67は、ダイヤル操作型の出力調整スイッチであり、第一搬送ベルト11や分離ベルト18、19の目標回転速度の設定の入力を受け付ける操作インタフェースである。搬送速度設定部66のメモリ66aを「低」から「高」の操作範囲で位置調整(設定値を設定)することにより第一搬送ベルト11の目標回転速度を設定(調節)できる。分離速度設定部67のメモリ67aを「低」から「高」の範囲で位置調整することにより分離ベルト18、19の目標回転速度を設定(調節)できる。搬送速度設定部66や分離速度設定部67の目標回転速度の設定は、例えば、「低」から「高」の操作範囲における、それぞれのメモリ66aやメモリ67aの位置に対して比例的に決定することができる。
搬送制御部72は、回転速度センサ69により検知された第一搬送ベルト11の回転速度が、搬送速度設定部66の調整により設定された第一搬送ベルト11の目標回転速度になるようにするフィードバック制御を行う。このフィードバック制御は、後述するように、制御弁46のデューティ比の調整(開度調整の一例)により行う。また搬送制御部72は、方向設定部65により設定された回転方向で第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12が回転駆動されるように、油圧モータ40の回転方向を制御する。
搬送制御部72は、第一搬送ベルト11を正回転(正転)させる場合、制御弁46を中立位置46Nと正転位置46Aとに交互に繰り返して操作して、周期と正転位置46Aの操作時間との比であるデューティ比を変更もしくは調整するデューティ制御(以下では、正転制御と記載する)を行う。これにより、所定の通流量の作動油が、正転駆動する方向で油圧モータ40に供給(通流)される流量制御が行われて、油圧モータ40が制御された回転速度で正転駆動される。このように制御された回転速度で回転する油圧モータ40により、第一搬送ベルト11が目標回転速度で正回転の方向に回転駆動される。また、第二搬送ベルト12が第一搬送ベルト11に同期して回転駆動される。
搬送制御部72は、第一搬送ベルト11を逆回転(逆転)させる場合、制御弁46を中立位置46Nと逆転位置46Bとに交互に繰り返して操作して、周期と逆転位置46Bの操作時間との比であるデューティ比を変更もしくは調整するデューティ制御(以下では、逆転制御と記載する)を行う。これにより、所定(固定)の通流量の作動油が、逆転駆動する方向で油圧モータ40に供給(通流)される流量制御が行われて、油圧モータ40が予め設定された所定(固定)の回転速度で逆転駆動される。このようにして第一搬送ベルト11が逆回転の方向に回転駆動される。また、第二搬送ベルト12が第一搬送ベルト11に同期して逆回転の方向に回転駆動される。搬送制御部72は、油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力が検知されなくなると逆転制御を終了する。
搬送制御部72は、油圧モータ40を停止させる場合、制御弁46を中立位置46Nにして油圧モータ40への作動油の供給を禁止する禁止制御を行う。これにより油圧モータ40が停止して第一搬送ベルト11の回転駆動も停止する。また、第二搬送ベルト12も第一搬送ベルト11に同期して停止する。
搬送制御部72は、方向設定部65が出力した油圧モータ40を正転駆動させる指示入力を検知している期間、正転制御を実行開始して継続する。搬送制御部72は、少なくとも方向設定部65が出力している油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力を検知している期間内に逆転制御を実行する。
搬送制御部72は、正転制御中に方向設定部65が出力している油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力を検知すると、当該指示入力を検知している期間中、以下の制御を順次行う。
油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力を検知すると所定期間(たとえば、所定期間として2.0秒間)だけ正転制御を継続する。その後、正転制御を一時的に停止すると共に油圧モータ40への作動油の供給を禁止する禁止制御を行い、油圧モータ40を停止させる。搬送制御部72は、禁止制御を所定期間(たとえば、所定期間として2.5秒間)継続する。その後、逆転制御を開始する。逆転制御中に油圧モータ40を逆転駆動させる指示入力が検知されなくなると、一時的に停止していた正転制御を再開する。
搬送制御部72は、方向設定部65が出力した油圧モータ40を停止させる指示入力を検知すると、制御弁46を中立位置46Nにして油圧モータ40を停止させる。これにより第一搬送ベルト11、第二搬送ベルト12は停止する。
搬送制御部72は、後述するオンカウントやゼロカウントも実行する。搬送制御部72、方向設定部65、及び搬送速度設定部66による第一搬送ベルト11の回転速度制御の動作フローについては、正回転の場合と逆回転の場合とに分けて後述する。
分離制御部73は、回転速度センサ70により検知された分離ベルト18,19の回転速度が、分離速度設定部67の調整により設定された分離ベルト18,19の目標回転速度になるようにフィードバック制御を行う。このフィードバック制御は、後述するように、制御弁47のデューティ制御により行う。
分離制御部73は、制御弁47を中立位置46Nと正転位置47Aとに交互に繰り返して操作して、周期と正転位置47Aの操作時間との比であるデューティ比を変更もしくは調節するデューティ制御を行う。これにより、油圧モータ41に所定の通流量の作動油が供給(通流)される作動油の流量制御が行われて、油圧モータ41が制御された回転速度で正転駆動される。このように制御された回転速度で回転する油圧モータ41により、分離ベルト18,19が目標回転速度で回転駆動される。
分離制御部73、及び搬送速度設定部66による分離ベルト18,19の回転速度制御の動作フローについては後述する。
報知制御部74は、搬送装置4の動作状態に応じて報知部79に報知音を発する旨の動作指令を出力する報知制御を行う。本実施形態における報知制御部74は、搬送装置4が逆回転している場合に報知音を発する旨の動作指令を報知部79に出力する。報知制御部74は、搬送制御部72から搬送装置4の動作状態を取得する。
報知制御部74による報知制御については第一搬送ベルト11を逆回転させる場合の制御フローと共に後述する。
〔第一搬送ベルトを正回転させる場合の動作フロー〕
図6には、第一搬送ベルト11を正回転させる場合の制御フローを示している。この制御フローは、制御装置71の動作中は、搬送制御部72により実行されている。なお、第二搬送ベルト12は、本実施形態では第一搬送ベルト11に同期して回転駆動されるため、以下では第二搬送ベルト12の説明を省略する。
エンジン35が始動していれば(#61、YES)、手動操作可能であるかどうかを判定(#62)する。エンジン35が始動していなければ(#61、NO)待機する。本実施形態では、同調スイッチ64がオフ、かつ、大根収穫機100の作業クラッチスイッチ63がオン(図5のON)、かつ、方向設定部65の正転ボタン65aが押し込み状態でロックされていれば、手動操作可能であると判定(#62、YES)し、搬送速度設定部66のメモリ66aの位置に基づいて第一搬送ベルト11の目標回転速度(第一入力値の一例)及びこれに対応する油圧モータ40の目標回転速度を取得する(#63)。そして、この目標回転速度に基づいて制御弁46のデューティ比を設定するための制御値を求め、更に当該制御値に所定の実数の調整値(以下、「第一の調整値」と記載する)を加え、これを制御弁46への制御信号として出力する(#64)。制御弁46は、この制御信号に基づいて正転制御を行う。
制御信号を出力(#64)した後、回転速度センサ69により検知された第一搬送ベルト11の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎず(回転不足ではなく)(#65、NO)、かつ、目標回転速度に対して回転速度が速すぎない(回転過多ではない)(#67、NO)場合は、#62へ戻り、以下繰り返す。
制御信号を出力(#64)した後、回転速度センサ69により検知された第一搬送ベルト11の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎる(回転不足である)(#65、YES)場合は、第一の調整値を増大させるフィードバック制御を行って(#66)から#62へ戻り、以下繰り返す。
制御信号を出力(#64)した後、回転速度センサ69により検知された第一搬送ベルト11の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎない(回転不足ではない)(#65、NO)が、目標回転速度に対して回転速度が速すぎる(回転過多である)(#67、YES)場合は、第一の調整値を減少させるフィードバック制御を行って(#68)から#62へ戻り、以下繰り返す。
なお、#62において手動操作可能であると判定されなければ(#62、NO)、制御弁46への制御信号の出力としてゼロを出力(#69)して#62へ戻り、以下繰り返す。制御信号の出力としてゼロが出力(#69)されると、制御弁46は中立位置46Nをとり、油圧モータ40は回転せず、もしくは油圧モータ40は回転中であればその後回転停止する。
〔第一搬送ベルトを逆回転させる場合の動作フロー〕
図7には、第一搬送ベルト11を逆回転させる場合の制御フローを示している。この制御フローは、制御装置71の動作中は、搬送制御部72により実行されている。
エンジン35が始動していれば(#71、YES)、逆可能であるかどうかを判定(#72)する。エンジン35が始動していなければ(#71、NO)待機する。本実施形態では、同調スイッチ64がオフ、かつ、大根収穫機100の作業クラッチスイッチ63がオン、かつ、方向設定部65の逆転ボタン65bが押し込まれていれば、逆回転可能であると判定(#72、YES)し、オンカウントを開始もしくは継続する(#73)。なお、オンカウントとは、逆回転可能であると判定(#72、YES)されている時間の計測のことを言う。
オンカウントを開始もしくは継続(#73)された後、オンカウントの値が所定時間(図7の場合は2.0秒)以上経過していれば(#74、YES)、制御弁46への制御信号の出力としてゼロを出力する(#75)と共に、ゼロカウントを開始もしくは継続する(#76)。制御信号の出力としてゼロが出力(#75)されると、制御弁46は中立位置46Nをとり、油圧モータ40は回転せず、もしくは油圧モータ40は回転中であればその後回転停止する。オンカウントが所定時間以上経過していなければ(#74、YES)、#71へ戻る。なお、ゼロカウントとは、制御弁46への制御信号の出力としてゼロが出力(#75)されている時間の計測のことを言う。
ゼロカウントが開始もしくは継続(#76)された後、ゼロカウントの値が所定時間(図7の場合は2.5秒)以上経過していれば(#77、YES)、逆転制御を実行する(#78)。逆転制御により、第一搬送ベルト11は逆回転の方向に回転駆動される。本実施形態では、逆転制御が実行される(#78)と、これに応じて報知制御部74が報知制御を行う(#78)。報知制御により、報知部79は、運転部3の操作パネル3aに設置されたスピーカ79aからブザー音を発信する。逆転制御及び報知制御を実行(#78)した後は#71へ戻り以下繰り返す。
なお、逆回転可能であると判定されなければ(#72、NO)、オンカウント及びゼロカウントをゼロクリアし、かつ、逆転制御や報知制御を終了するリセットを行い(#79)、#71へ戻る。
〔分離ベルトを回転駆動する場合の動作フロー〕
図8には、分離ベルト18,19を回転駆動させる場合の制御フローを示している。この制御フローは、制御装置71の動作中は、分離制御部73により実行されている。
エンジン35が始動していれば(#81、YES)、手動操作可能であるかどうかを判定(#82)する。エンジン35が始動していなければ(#81、NO)待機する。本実施形態では、同調スイッチ64がオフ、かつ、大根収穫機100の作業クラッチスイッチ63がオン、かつ、方向設定部65の正転ボタン65aが押し込み状態でロックされていれば、手動操作可能であると判定(#82、YES)し、分離速度設定部67のメモリ67aの位置に基づいて分離ベルト18,19の目標回転速度(第二入力値の一例)及びこれに対応する油圧モータ41の目標回転速度を取得する(#83)。そして、この目標回転速度に基づいて制御弁47のデューティ比を設定するための制御値を求め、更に当該制御値に所定の実数の調整値(以下、「第二の調整値」と記載する)を加え、これを制御弁47への制御信号として出力する(#84)。制御弁47は、この制御信号に基づいて正転制御を行う。
制御信号を出力(#84)した後、回転速度センサ70により検知された分離ベルト18,19の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎず(回転不足ではなく)(#85、NO)、かつ、目標回転速度に対して回転速度が速すぎない(回転過多ではない)(#87、NO)場合は、#82へ戻り、以下繰り返す。
制御信号を出力(#84)した後、回転速度センサ69により検知された第一搬送ベルト11の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎる(回転不足である)(#85、YES)場合は、第二の調整値を増大させるフィードバック制御を行って(#86)から#82へ戻り、以下繰り返す。
制御信号を出力(#84)した後、回転速度センサ70により検知された分離ベルト18,19の回転速度が目標回転速度に対して遅すぎない(回転不足ではない)(#85、NO)が、目標回転速度に対して回転速度が速すぎる(回転過多である)(#87、YES)場合は、第二の調整値を減少させるフィードバック制御を行って(#88)から#82へ戻り、以下繰り返す。
なお、#82において手動操作可能であると判定されなければ(#82、NO)、制御弁47への制御信号の出力としてゼロを出力(#89)して#82へ戻り、以下繰り返す。制御信号の出力としてゼロが出力(#89)されると、制御弁47は中立位置47Nをとり、油圧モータ41は回転せず、もしくは油圧モータ41は回転中であればその後回転停止する。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、油圧モータ40により第一搬送ベルト11と第二搬送ベルト12とが回転駆動され、第二搬送ベルト12は第一搬送ベルト11に同期して回転駆動されており、出力調整スイッチである搬送速度設定部66により第一搬送ベルト11の目標回転速度を設定する場合を説明したがこれに限られない。
第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12のそれぞれを、油圧モータ40に代えてそれぞれ別々の油圧モータにより回転駆動してもよい。第一搬送ベルト11と第二搬送ベルト12とをそれぞれ別々の油圧モータにより回転駆動する場合は、搬送速度設定部66に代えてそれぞれ別々の出力調整スイッチにより目標回転速度の設定を行ってもよい。第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12の回転速度は、いずれの場合においても同期させてもよく、また、同期させなくてもよい。
(2)上記実施形態では、油圧モータ41により分離ベルト18,19が回転駆動され、出力調整スイッチである分離速度設定部67により分離ベルト18,19の目標回転速度を設定する場合を説明したがこれに限られない。
分離ベルト18及び分離ベルト19のそれぞれを、油圧モータ41に代えてそれぞれ別々の油圧モータにより回転駆動してもよい。分離ベルト18及び分離ベルト19のそれぞれを、それぞれ別々の油圧モータにより回転駆動する場合は、分離速度設定部67に代えてそれぞれ別々の出力調整スイッチにより目標回転速度の設定を行ってもよい。分離ベルト18及び分離ベルト19の回転速度は、いずれの場合においても同期させてもよく、また、同期させなくてもよい。
(3)上記実施形態では、搬送装置4の第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12の回転速度と、分離装置5の分離ベルト18,19の回転速度とがそれぞれフィードバック制御されている場合を説明したが、これに限られない。搬送装置4の第一搬送ベルト11及び第二搬送ベルト12の回転速度、もしくは分離装置5の分離ベルト18,19の回転速度のいずれか一方のみがフィードバック制御されてもよい。
(4)上記実施形態では、搬送制御部72や分離制御部73が、第一搬送ベルト11や分離ベルト18,19の回転速度が目標回転速度に対して速すぎるか遅すぎるかに基づいて第一搬送ベルト11や分離ベルト18,19の回転速度の制御を行う、いわゆる比例制御によるフィードバック制御を行う場合を説明したがこれに限られない。フィードバック制御は、比例制御、微分制御、及び積分制御などの異なる制御方法を必要に応じて組み合わせ可能である。
(5)上記実施形態では、報知部79は運転部3の操作パネル3aに設置されたスピーカ79aを有し、報知としてスピーカ79aからブザー音を発信することができる場合を説明したが、報知はブザー音などの音に限られない。報知部79はスピーカ79aに代えて、光を発して報知する装置(例えば、点滅するランプ)や、振動を発振して報知する装置(例えば、いわゆるバイブレータ)でもよい。
(6)上記実施形態では、本発明に係る作物収穫機の一例として圃場から大根Aを収穫する大根収穫機100を例示したが、作物収穫機は大根Aを収穫する大根収穫機100に限られない。本実施形態に係る作物収穫機は、大根Aに代えて、圃場から、ニンジン、カブ、ゴボウなどの根菜類や、玉ねぎ、キャベツ、レタス、及びブロッコリなどの葉菜類の収穫装置としても利用可能である。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、作物収穫機に適用できる。
1 :機体
2 :走行装置
3 :運転部
3a :操作パネル
4 :搬送装置(搬送部)
5 :分離装置(分離部)
11 :第一搬送ベルト(搬送体)
12 :第二搬送ベルト(搬送体)
18 :分離ベルト(分離体)
19 :分離ベルト(分離体)
35 :エンジン
40 :油圧モータ
41 :油圧モータ
46 :制御弁(第一調節弁)
47 :制御弁(第二調節弁)
65 :方向設定部
66 :搬送速度設定部(第一入力部)
67 :分離速度設定部(第二入力部)
69 :回転速度センサ(第一センサ部)
70 :回転速度センサ(第二センサ部)
71 :制御装置(制御部)
72 :搬送制御部(制御部)
73 :分離制御部(制御部)
78 :変速レバー
79 :報知部
100 :大根収穫機(収穫機)
A :大根(作物)

Claims (6)

  1. エンジンと、
    制御部と、
    圃場の作物の葉部を左右両外側から挟持して、当該作物を当該圃場から機体の後側且つ上側に向けて搬送するように回転駆動される搬送体を有する搬送部と、
    前記搬送体の回転速度の設定値を第一入力値として受け付ける第一入力部と、を備え、
    前記制御部は、前記搬送体の回転速度が前記第一入力値になるように制御する作物収穫機。
  2. 前記搬送体の回転速度を検知する第一センサ部を更に備え、
    前記制御部は、前記第一センサ部が検知した回転速度に基づいて前記搬送体の回転速度をフィードバック制御する請求項1に記載の作物収穫機。
  3. 前記搬送体を回転駆動し、前記エンジンの回転速度の大きさに対して比例的に油圧が決定される作動油の供給により回転する第一油圧モータと、
    前記第一油圧モータに通流させる前記作動油の通流量を調節する第一調節弁と、を更に備え、
    前記制御部は、前記第一調節弁の開度調整により、前記搬送体の回転速度を制御する請求項1または2に記載の作物収穫機。
  4. 前記葉部を機体上方へ持ち上げるように回転駆動される分離体を有し、前記搬送部の機体前方に設けられた分離部と、
    前記分離体の回転速度の設定値を第二入力値として受け付ける第二入力部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記分離体の回転速度が前記第二入力値になるように制御する請求項1から3のいずれか一項に記載の作物収穫機。
  5. 前記分離体の回転速度を検知する第二センサ部を更に備え、
    前記制御部は、前記第二センサ部が検知した回転速度に基づいて前記分離体の回転速度をフィードバック制御する請求項4に記載の作物収穫機。
  6. 前記分離体を回転駆動し、前記エンジンの回転速度の大きさに対して比例的に油圧が決定される作動油の供給により回転する第二油圧モータと、
    前記第二油圧モータに通流させる前記作動油の通流量を調節する第二調節弁と、を更に備え、
    前記制御部は、前記第二調節弁の開度調整により、前記分離体の回転速度を制御する請求項4または5に記載の作物収穫機。
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