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JP2020091236A - 放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法 - Google Patents

放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法 Download PDF

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JP2020091236A JP2018229661A JP2018229661A JP2020091236A JP 2020091236 A JP2020091236 A JP 2020091236A JP 2018229661 A JP2018229661 A JP 2018229661A JP 2018229661 A JP2018229661 A JP 2018229661A JP 2020091236 A JP2020091236 A JP 2020091236A
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俊輔 若松
Shunsuke Wakamatsu
俊輔 若松
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Canon Electron Tubes and Devices Co Ltd
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Abstract

【課題】防湿部のつば部とアレイ基板との間の距離を所定の範囲内に維持することができる放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出モジュール10は、複数の光電変換部2bを有するアレイ基板2と、前記複数の光電変換部2bの上に設けられたシンチレータ3と、ハット形状を呈し、前記シンチレータを覆う防湿部5と、前記防湿部のつば部5cと、前記アレイ基板と、の間であって、前記つば部5cの、内周縁側の端部の近傍に位置する支持部7と、前記つば部と、前記アレイ基板と、の間であって、前記支持部7よりも、前記つば部の外周縁側に設けられた接着部6と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、X線を蛍光に変換するシンチレータと、蛍光を電気信号に変換するアレイ基板とが設けられている。また、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために、シンチレータの上に反射層をさらに設ける場合もある。
ここで、水蒸気などに起因する特性の劣化を抑制するために、シンチレータと反射層は、外部雰囲気から隔離する必要がある。例えば、シンチレータが、CsI(ヨウ化セシウム):Tl(タリウム)やCsI:Na(ナトリウム)などを含む場合には、水蒸気などによる特性劣化が大きくなるおそれがある。
そのため、高い防湿性能が得られる構造として、シンチレータと反射層をハット形状の防湿部で覆い、防湿部のつば(鍔)部をアレイ基板に接着する構成が提案されている。
ここで、アレイ基板の、つば部が接着される領域には、制御ラインおよびデータラインと、基板の周縁に設けられた配線パッドとを接続する配線、あるいは、制御ラインおよびデータラインが設けられている。これらの配線は、保護層により絶縁されている。
ところが、防湿部のつば部をアレイ基板に接着する際に、ハット形状の防湿部が変形して、つば部の、内周縁側の端部がアレイ基板と接触したり、当該端部とアレイ基板との間の距離が小さくなり過ぎたりする場合がある。そのため、短絡が生じたり、リーク電流が発生したり、浮遊容量が増大してノイズが大きくなったりするおそれがある。
そこで、防湿部のつば部とアレイ基板との間の距離を所定の範囲内に維持することができる技術の開発が望まれていた。
特開2012−37454号公報
本発明が解決しようとする課題は、防湿部のつば部とアレイ基板との間の距離を所定の範囲内に維持することができる放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出モジュールの製造方法を提供することである。
実施形態に係る放射線検出モジュールは、複数の光電変換部を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、ハット形状を呈し、前記シンチレータを覆う防湿部と、前記防湿部のつば部と、前記アレイ基板と、の間であって、前記つば部の、内周縁側の端部の近傍に位置する支持部と、前記つば部と、前記アレイ基板と、の間であって、前記支持部よりも、前記つば部の外周縁側に設けられた接着部と、を備えている。
本実施の形態に係るX線検出モジュール、およびX線検出器を例示するための模式斜視図である。 X線検出モジュールを例示するための模式断面図である。 (a)、(b)は、防湿部の模式図である。 X線検出器のブロック図である。 比較例に係る接着部を例示するための模式断面図である。 支持部の形成を例示するための模式断面図である。 接着剤の塗布を例示するための模式断面図である。 つば部とアレイ基板との接着を例示するための模式断面図である。 他の実施形態に係るつば部とアレイ基板との接着を例示するための模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、X線検出器1は、例えば、一般医療用途などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は、一般医療に限定されるわけではない。
(X線検出モジュール10、およびX線検出器1)
図1は、本実施の形態に係るX線検出モジュール10、およびX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、保護層2fおよび接着部6などを省いて描いている。
図2は、X線検出モジュール10を例示するための模式断面図である。
図3(a)、(b)は、防湿部5の模式図である。
図4は、X線検出器1のブロック図である。
図1に示すように、X線検出器1には、X線検出モジュール10、回路基板11、および筐体12が設けられている。
図2に示すように、X線検出モジュール10には、アレイ基板2、シンチレータ3、反射層4、防湿部5、接着部6、および支持部7が設けられている。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、および保護層2fを有する。
なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2の数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどのガラスから形成されている。基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。基板2aの厚みは、例えば、0.7mm程度とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面側に複数設けられている。光電変換部2bは、矩形状を呈し、制御ライン2c1とデータライン2c2とにより画された領域に設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。なお、1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する図示しない蓄積キャパシタを設けることができる。蓄積キャパシタは、例えば、矩形平板状を呈し、各薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタを兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタへの電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタとに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタは、グランドに接続することができる。なお、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタは、図示しないバイアスラインに接続することもできる。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向に延びている。1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッドのうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッドには、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた読み出し回路11aとそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向に延びている。1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッドのうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッドには、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた信号検出回路11bとそれぞれ電気的に接続されている。
制御ライン2c1、およびデータライン2c2は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、第1層2f1および第2層2f2を有する。第1層2f1は、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2を覆っている。第2層2f2は、第1層2f1の上に設けられている。第1層2f1および第2層2f2は、絶縁性材料から形成することができる。絶縁性材料は、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂などとすることができる。
シンチレータ3は、複数の光電変換部2bの上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。シンチレータ3は、基板2a上の複数の光電変換部2bが設けられた領域(有効画素領域A)を覆うように設けられている。
シンチレータ3は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、ヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)、あるいは臭化セシウム(CsBr):ユーロピウム(Eu)などを用いて形成することができる。シンチレータ3は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ3が形成される。シンチレータ3の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
なお、真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成する際には、開口を有するマスクが用いられる。この場合、アレイ基板2上の開口に対峙する位置(有効画素領域Aの上)にシンチレータ3が形成される。また、蒸着による膜は、マスクの表面にも形成される。そして、マスクの開口の近傍においては、膜は、開口の内部に徐々に張り出すように成長する。開口の内部に膜が張り出すと、開口の近傍において、アレイ基板2への蒸着が抑制される。そのため、図2に示すように、シンチレータ3の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。
また、シンチレータ3は、例えば、テルビウム賦活硫酸化ガドリニウム(GdS/Tb、又はGOS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ3が設けられるように、マトリクス状の溝部を設けることができる。
反射層4は、シンチレータ3と防湿部5との間に設けられている。反射層4は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、反射層4は、シンチレータ3において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。ただし、反射層4は、必ずしも必要ではなく、X線検出モジュール10に求められる感度特性などに応じて設けるようにすればよい。以下においては、一例として、反射層4が設けられている場合を説明する。
反射層4は、シンチレータ3のX線の入射側に設けることができる。反射層4は、少なくともシンチレータ3の上面3aを覆っている。反射層4は、シンチレータ3の側面3bをさらに覆うこともできる。例えば、酸化チタン(TiO)などからなる光散乱性粒子と、樹脂と、溶媒とを混合した材料をシンチレータ3上に塗布し、これを乾燥することで反射層4を形成することができる。
また、例えば、銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる層をシンチレータ3上に成膜することで反射層4を形成することができる。
また、例えば、表面が銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなるシートや、光散乱性粒子を含む樹脂シートなどをシンチレータ3上に接合することで反射層4とすることもできる。この場合、例えば、両面テープなどを用いて、シートとシンチレータ3とを接合することができる。
防湿部5は、空気中に含まれる水分により、反射層4の特性やシンチレータ3の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。防湿部5は、反射層4とシンチレータ3を覆っている。防湿部5と反射層4などとの間には隙間があってもよいし、防湿部5と反射層4などとが接触するようにしてもよい。例えば、大気圧よりも減圧された環境においてハット状の防湿部5とアレイ基板2とを接着すれば、大気圧により防湿部5と反射層4などとが接触するようにすることができる。
図3(a)、(b)に示すように、防湿部5は、ハット形状を呈し、表面部5a、周面部5b、および、つば(鍔)部5cを有する。防湿部5は、表面部5a、周面部5b、および、つば部5cが一体成形されたものとすることができる。
表面部5aは、シンチレータ3の上面3aと対峙している。
周面部5bは、表面部5aの周縁を囲むように設けられている。周面部5bは、表面部5aの周縁からアレイ基板2側に向けて延びている。周面部5bは、シンチレータ3の側面3bと対峙している。
つば部5cは、周面部5bの、表面部5a側とは反対側の端部を囲むように設けられている。つば部5cは、周面部5bの端部から外側に向けて延びている。つば部5cは、環状を呈している。つば部5cは、アレイ基板2と対峙している。
ハット形状の防湿部5とすれば、剛性を高めることができる。また、防湿部5をアレイ基板2に接着する際に、表面部5aおよび周面部5bからなる立体形状を利用して位置決めを行うことができる。そのため、防湿部5をアレイ基板2の表面に接着する際の作業性や接着精度を向上させることができる。
防湿部5(表面部5a、周面部5b、および、つば部5c)は、透湿係数の小さい材料から形成することができる。防湿部5は、例えば、金属を含むものとすることができる。防湿部5は、例えば、銅を含む金属、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、コバール材などの金属から形成することができる。防湿部5は、例えば、樹脂膜と金属膜とが積層された積層膜から形成することもできる。この場合、樹脂膜は、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、テフロン(登録商標)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ゴムなどから形成されたものとすることができる。金属膜は、例えば、銅を含む金属、アルミニウムを含む金属、ステンレス、コバール材などの金属から形成されたものとすることができる。
この場合、金属を含む防湿部5とすれば、防湿部5を透過する水分をほぼ完全になくすことができる。
また、防湿部5の厚みは、X線の吸収や剛性などを考慮して決定することができる。この場合、防湿部5の厚みを厚くしすぎるとX線の吸収が大きくなりすぎる。防湿部5の厚みを薄くしすぎると剛性が低下して破損しやすくなる。防湿部5は、例えば、厚みが0.1mmのアルミニウム箔を用いて形成することができる。
図2に示すように、接着部6は、つば部5cとアレイ基板2との間に設けられている。接着部6は、支持部7よりも、つば部5cの外周縁側に設けることができる。接着部6は、防湿部5とアレイ基板2とを接着している。この場合、アレイ基板2と支持部7との間、あるいは、つば部5cと支持部7との間に僅かな隙間を設け、当該隙間に接着部6が設けられるようにしてもよい。すなわち、支持部7の一方の端部が接着部6により接着されていてもよい。
接着部6は、接着剤が硬化することで形成されたものとすることができる。接着剤は、透湿係数と、防湿部5とアレイ基板2との接着性を考慮して選択することができる。接着剤は、例えば、紫外線硬化型のエポキシ系接着剤や、熱硬化型のエポキシ系接着剤などとすることができる。また、透湿係数を低くするために、無機材料からなるフィラーが添加された接着剤を用いることができる。例えば、エポキシ系の接着剤にタルク(滑石:MgSi10(OH))からなるフィラーを70重量%以上添加すれば、接着部6の透湿係数を大幅に低減させることができる。なお、接着剤は、エポキシ系接着剤に限定されるわけではない。接着剤は、例えば、アクリル系接着剤などとすることもできる。
支持部7は、つば部5cとアレイ基板2との間に設けられている。支持部7は、つば部5cの、内周縁側の端部5caの近傍に設けることができる。また、支持部7は、アレイ基板2のつば部5c側の面であって、つば部5cの内周縁側の端部5caの近傍に対峙する位置に設けることができる。すなわち、支持部7は、つば部5cの、内周縁側の端部5caの近傍に位置するようにすることができる。支持部7は、つば部5cまたはアレイ基板2に接合することができる。
支持部7は、つば部5cの内周縁に沿って設けることができる。支持部7の平面形状は、例えば、枠状とすることができる。支持部7の断面形状には特に限定はないが、扁平な形状とすることが好ましい。支持部7の断面形状が扁平な形状であれば、支持部7とつば部5cとの接触面積を大きくしたり、支持部7とアレイ基板2との接触面積を大きくしたりすることができる。この様にすれば、つば部5cやアレイ基板2に発生する応力を緩和させることができるので、つば部5c、制御ライン2c1、データライン2c2、および保護層2fが破損するのを抑制することができる。
支持部7の厚みは、例えば、10μm以上、20μm以下とすることができる。
支持部7の材料は、絶縁性を有し、ある程度軟質なものとすることが好ましい。この様にすれば、短絡やリーク電流の発生を抑制することができる。また、つば部5cやアレイ基板2に発生する応力を緩和させることができるので、つば部5c、制御ライン2c1、データライン2c2、および保護層2fが破損するのを抑制することができる。支持部7の材料は、例えば、エポキシ樹脂や、ゴムなどの樹脂とすることができる。
ここで、X線検出器1が大気圧よりも減圧された環境に置かれる場合がある。例えば、X線検出器1が航空機により輸送される場合には、X線検出器1が70kPa〜80kPa程度の環境に置かれる場合がある。
X線検出器1が減圧環境に置かれた場合、ハット形状の防湿部5の内側(表面部5aおよび周面部5bにより形成された空間)の圧力が外側の圧力よりも高くなると、防湿部5のつば部5cをアレイ基板2から引き剥がす力が大きくなったり、防湿部5が膨らんで変形したりするおそれがある。
そのため、防湿部5の内側の圧力は、大気圧よりも低くすることが好ましい。例えば、大気圧よりも減圧された環境において、防湿部5のつば部5cをアレイ基板2に接着すれば、防湿部5の内側の圧力が大気圧よりも低くなるようにすることができる。この場合、接着剤が硬化するまでには所定の時間を有するので、作業効率が悪くなる。大気圧よりも減圧された環境において複数の防湿部5を接着すると、大気圧よりも減圧された環境を維持するためのチャンバが大型化することになる。また、接着剤が紫外線硬化型の接着剤であったり、熱硬化型の接着剤であったりした場合には、紫外線照射装置や加熱装置などを大気圧よりも減圧された環境に設ける必要がある。そのため、接着に用いる装置が複雑になるおそれがある。そこで、一般的には、大気圧よりも減圧された環境において、つば部5cとアレイ基板2との間に接着剤を設け、大気圧の環境において、接着剤を硬化させるようにしている。
図5は、比較例に係る接着部106を例示するための模式断面図である。
図5は、支持部7が設けられていない場合である。
前述したように、一般的には、接着剤の供給は大気圧よりも減圧された環境において行い、接着剤の硬化は大気圧の環境において行われる。大気圧の環境においては、表面部5aと周面部5bが内側に押され、図5に示すように、つば部5cの外周縁がアレイ基板2から離れる方向に変形する場合がある。
つば部5cの外周縁がアレイ基板2から離れる方向に変形すると、つば部5cの、内周縁側の端部5caがアレイ基板2と接触したり、端部5caとアレイ基板2との間の距離が小さくなり過ぎたりするおそれがある。この様な変形が生じると、つば部5cと、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスラインとが接触して短絡が生じたり、リーク電流が発生したり、データライン2c2との間において浮遊容量が増大してノイズが大きくなったりするおそれがある。また、つば部5cと、これらの配線との間の距離が、X線検出モジュール10ごとに大きく異なると、浮遊容量のバラつきが増大し、ノイズの制御が困難になるおそれがある。
また、図5に示すように、硬化前の接着剤が大気に押されて、防湿部5の内部に流れ出すおそれがある。硬化前の接着剤が流れ出すと、その分、接着部106の厚みが薄くなり接着強度が低下したり、リークパスが生じ易くなったりするおそれがある。
これに対して、本実施の形態に係るX線検出モジュール10には支持部7が設けられているので、つば部5cの外周縁がアレイ基板2から離れる方向に変形するのを抑制することができる。そのため、つば部5cとアレイ基板2との間の距離を所定の範囲内に維持することができる。その結果、つば部5cと、制御ライン2c1およびデータライン2c2などとの間で短絡が生じたり、リーク電流が発生したり、浮遊容量が増大してノイズが大きくなったりするのを抑制することができる。
この場合、支持部7を設けることで、つば部5cとアレイ基板2との間の抵抗が200MΩ以上となるようにすれば、短絡が生じたり、リーク電流が発生したり、浮遊容量が増大してノイズが大きくなったりするのを効果的に抑制することができる。
また、支持部7が設けられていれば、接着剤が、大気圧に押されて防湿部5の内部に流れ出すのを抑制することができる。そのため、接着部6の厚みを意図したものとするのが容易となり、接着強度が低下したり、リークパスが生じ易くなったりするのを抑制することができる。
また、1気圧下における防湿部5の内部の隙間容積が、0.1気圧下における防湿部5の内部の隙間容積の1/2以下となるようにすることができる。この様な場合であっても、支持部7が設けられていれば、短絡などが生じたり、接着剤の流出が生じたりするのを抑制することができる。
図1に示すように、回路基板11は、アレイ基板2の、シンチレータ3が設けられる側とは反対側に設けられている。回路基板11は、X線検出モジュール10(アレイ基板2)と電気的に接続されている。
図4に示すように、回路基板11には、読み出し回路11aおよび信号検出回路11bが設けられている。なお、これらの回路を1つの基板に設けることもできるし、これらの回路を複数の基板に分けて設けることもできる。
読み出し回路11aは、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。 読み出し回路11aは、複数のゲートドライバ11aaと行選択回路11abとを有する。
行選択回路11abには、X線検出器1の外部に設けられた図示しない画像処理部などから制御信号S1が入力される。行選択回路11abは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ11aaに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ11aaは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、読み出し回路11aは、フレキシブルプリント基板2e1を介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、蓄積キャパシタからの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路11bは、複数の積分アンプ11ba、複数の選択回路11bb、および複数のADコンバータ11bcを有している。
1つの積分アンプ11baは、1つのデータライン2c2と電気的に接続されている。積分アンプ11baは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ11baは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路11bbへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ11baは、シンチレータ3において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路11bbは、読み出しを行う積分アンプ11baを選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ11bcは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、例えば、配線を介してX線検出器1の外部に設けられた画像処理部に送信される。なお、デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、例えば、無線によりX線検出器1の外部に設けられた画像処理部に送信されるようにしてもよい。
X線検出器1の外部に設けられた画像処理部は、デジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいてX線画像を構成する。なお、画像処理部は、回路基板11と一体化することもできる。
図1に示すように、筐体12は、箱状を呈している。筐体12は、例えば、ステンレスなどの金属や、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリカーボネイト樹脂、炭素繊維強化プラスチック(CFRP;Carbon-Fiber-Reinforced Plastic)などの樹脂を用いて形成することができる。また、筐体12のX線の入射側は入射窓12aとなっている。入射窓12aは、板状を呈し、X線吸収率の低い材料から形成されている。入射窓12aは、例えば、炭素繊維強化プラスチックなどを用いて形成することができる。
また、筐体12の内部には図示しない支持板を設けることができる。支持板は、板状を呈し、筐体12の内部に固定することができる。支持板のX線の入射側の面には、アレイ基板2とシンチレータ3を設けることができる。支持板のX線の入射側とは反対側の面には、回路基板11を設けることができる。支持板は、ある程度の剛性を有し、X線吸収率がある程度高い材料から形成することが好ましい。支持板の材料は、例えば、ステンレスやアルミニウム合金などの金属とすることができる。
(X線検出モジュール10の製造方法、およびX線検出器1の製造方法)
まず、基板2aの上に、制御ライン2c1、データライン2c2、配線パッド、光電変換部2b、および保護層2fなどを順次形成してアレイ基板2を製造する。アレイ基板2は、例えば、半導体製造プロセスを用いて製造することができる。なお、アレイ基板2の製造には既知の技術を適用することができるので詳細な説明は省略する。
次に、基板2a上の有効画素領域Aを覆うようにシンチレータ3を形成する。
例えば、シンチレータ3は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ3が形成される。シンチレータ3の厚みは、X線検出器1に求められるDQE特性、感度特性、解像度特性などに応じて適宜変更することができる。シンチレータ3の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
また、発光物質とバインダ材とを混合し、混合された材料を有効画素領域Aを覆うように塗布し、これを焼成し、焼成された材料にマトリクス状の溝部を形成して複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ3が設けられるようにしてもよい。
次に、シンチレータ3の上に反射層4を形成する。
例えば、反射層4は、複数の光散乱性粒子、樹脂、および溶媒を混合した塗布液をシンチレータ3上に塗布し、これを乾燥させることで形成することができる。
次に、ハット形状の防湿部5を作成する。例えば、厚みが0.1mmのアルミニウム箔をプレス成形して、表面部5a、周面部5b、および、つば部5cを一体成形することができる。
次に、以下のようにして、防湿部5をアレイ基板2上に接着する。
まず、支持部7を形成する。
図6は、支持部7の形成を例示するための模式断面図である。
図7は、接着剤6aの塗布を例示するための模式断面図である。
図6に示すように、支持部7は、つば部5cの、アレイ基板2側の面であって、内周縁側の端部5caの近傍に設けることができる。支持部7は、例えば、加熱により軟化させたり、溶剤により軟化させたりした樹脂をつば部5cの内周縁に沿って線状に塗布することで形成することができる。
また、支持部7は、アレイ基板2の上に形成することもできる。支持部7は、例えば、アレイ基板2のつば部5c側の面であって、つば部5cの内周縁側の端部5caの近傍に対峙する位置に設けることができる。支持部7は、例えば、軟化させた樹脂をアレイ基板2の上に枠状に塗布することで形成することができる。この場合、支持部7の幅寸法が、つば部5cの幅寸法の1/2以下となるように軟化させた樹脂を塗布することができる。
軟化させた樹脂の供給は、例えば、ホットメルト装置やディスペンサなどを用いて行うことができる。また、塗布した樹脂の頂部を押して、扁平な断面形状を有する支持部7が形成されるようにすることができる。
軟化させた樹脂が設けられた防湿部5を、オーブンなどで加熱して、樹脂を硬化させることもできる。
また、枠状の支持部7を予め形成し、これをつば部5cまたはアレイ基板2に接着したり、両面テープなどで接合したりすることができる。
次に、図7に示すように、つば部5cの、アレイ基板2側の面であって、支持部7と外周縁側の端部5cbとの間に接着剤6aを塗布する。アレイ基板2のつば部5c側の面であって、支持部7の外側に接着剤6aを塗布することもできる。接着剤6aの塗布は、例えば、ディスペンサなどを用いて行うことができる。
接着剤6aは、例えば、エポキシ系のカチオン重合型の紫外線硬化型接着剤とすることができる。
つば部5cへの接着剤6aの塗布は、後述する図8および図9に示すように、例えば、防湿部5を逆さまな状態で下側ホルダ210にセットし、これをディスペンサ装置に載置して、つば部5cおよび支持部7に接着剤6aを塗布する。防湿部5を下側ホルダ210にセットする場合には、防湿部5と緩衝部212との間の隙間を適正化する調整部214をセットしてもよい。
なお、支持部7の形成と接着剤6aの塗布は、大気圧の環境において行うことができる。
次に、大気圧よりも減圧された環境において、つば部5cとアレイ基板2とを接着する。例えば、0.1気圧の環境において、つば部5cとアレイ基板2とを接着することができる。
図8は、つば部5cとアレイ基板2との接着を例示するための模式断面図である。
図8に示すように、つば部5cとアレイ基板2との接着は、貼り合わせ装置200を用いて行うことができる。貼り合わせ装置200は、例えば、大気圧よりも減圧された環境を維持可能なチャンバの内部に設けることができる。
貼り合わせ装置200には、下側ホルダ210と上側ホルダ220を設けることができる。
下側ホルダ210には、基部211、緩衝部212、保持部213、および調整部214を設けることができる。基部211は、板状を呈し、例えば、金属などから形成されている。緩衝部212は、基部211と保持部213との間に設けられている。緩衝部212は、例えば、ゴムなどの軟質材料から形成することができる。緩衝部212は、加圧時の圧力を均一にするために設けられている。保持部213は、環状の平面形状を有するものとすることができる。保持部213の中央領域には孔が設けられ、防湿部5の表面部5aと周面部5bが孔の内部に設けられる。孔の内壁は、周面部5bの形状に適合した斜面とすることができる。孔の周縁の近傍には、防湿部5のつば部5cが設けられる。すなわち、保持部213は、ハット形状の防湿部5を支持することができる。調整部214は、保持部213の孔の内部に露出する緩衝部212の上に設けられている。調整部214は、防湿部5の表面部5aと緩衝部212との間の隙間を調整するために設けられている。この場合、防湿部5の表面部5aと調整部214は接触してもよいし、防湿部5の表面部5aと調整部214との間に僅かな隙間が設けられて入れもよい。
上側ホルダ220は、下側ホルダ210と対峙している。上側ホルダ220は、例えば、板状を呈し、シンチレータ3と反射層4が設けられたアレイ基板2を、下側ホルダ210側の面に保持可能なものとすることができる。例えば、アレイ基板2の周縁を機械的に保持する複数のピンなどを上側ホルダ220に設けることができる。
その他、貼り合わせ装置200には、下側ホルダ210と上側ホルダ220との間の距離を変化させる移動部を設けることができる。移動部は、下側ホルダ210および上側ホルダ220の少なくともいずれかの位置を変化させるものとすることができる。
つば部5cとアレイ基板2とを接着する際には、下側ホルダ210および上側ホルダ220の少なくともいずれかの位置を変化させることで、ハット形状の防湿部5をシンチレータ3に被せる。この際、つば部5cを押して、支持部7がアレイ基板2に接触するようにする。なお、支持部7とアレイ基板2との間に僅かな隙間が設けられるようにしてもよい。この際、接着剤6aが押されて、つば部5cとアレイ基板2との間に行き渡る。つば部5cの内周縁側には支持部7があるので、表面部5aと周面部5bとにより形成された空間の内部に接着剤6aが流れ出すのを抑制することができる。
図9は、他の実施形態に係るつば部5cとアレイ基板2との接着を例示するための模式断面図である。
図9に示すように、支持部7がアレイ基板2に設けられている場合であっても、貼り合わせ装置200を用いてつば部5cとアレイ基板2とを接着することができる。
また、以下の様にすることもできる。
紫外線硬化型接着剤を用いた場合には、減圧状態にあるチャンバ内において紫外線を照射できる様な機構を設けるか、石英の窓などを通して紫外線を接着剤に照射できる機構を設けることができる。紫外線を照射する際に影になる部分が生じる場合には、大気解放後に改めて接着剤全体に紫外線を照射することができる。接着剤の硬化率をさらにアップさせるために、紫外線の照射後に加熱を行い硬化反応を促進させても良い。
紫外線硬化型接着剤を用いて接着を行う場合、防湿部5はアルミニウムなどの金属を含んでいるため紫外線を反射してしまう。そのため、アレイ基板2の裏面側から紫外線を接着剤に照射することになる。しかしながら、アレイ基板2の周縁近傍には、制御ライン2c1、データライン2c2などの配線パターンが存在し、この配線パターンが接着剤への紫外線照射の妨げとなる。影になった部分の接着剤が硬化しないと、形成された接着部6の密着強度や防湿性などの信頼性が低下するおそれがある。
そのため、カチオン重合型の紫外線硬化接着剤を用いることが好ましい。カチオン重合型の接着剤は、重合硬化反応の停止反応が生じないため、紫外線が照射された部分から硬化反応が始まり、紫外線が照射されなかった部分にも硬化反応が広がる。そのため、配線パターン程度(数十μm〜百数十μm)の影の部分があっても硬化させることが可能である。カチオン重合型の接着剤を用いれば、接着部6全体に渡って高い密着強度と信頼性を得ることができる。
次に、接着剤6aを硬化させて接着部6を形成する。接着剤の硬化方法は、接着剤の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、紫外線硬化型の接着剤の場合には、透光性を有する基板2aの裏面側から接着剤6aに向けて紫外線を照射することができる。熱硬化型の接着剤の場合には、ヒータなどを用いて接着剤6aを加熱することができる。
なお、接着剤の硬化は大気圧よりも減圧された環境において行うこともできるが、前述したように、大気圧の環境において接着剤を硬化させるようにすることが好ましい。
この場合、支持部7が設けられているので、硬化前の接着剤6aが大気に押されて、表面部5aと周面部5bとにより形成された空間の内部に流れ出すのを抑制することができる。また、つば部5cとアレイ基板2との間の距離を所定の範囲内に維持することができる。その結果、つば部5cと、制御ライン2c1およびデータライン2c2などとの間で短絡が生じたり、リーク電流が発生したり、浮遊容量が増大してノイズが大きくなったりするのを抑制することができる。
また、大気圧よりも減圧された環境において防湿部5をアレイ基板2に接着することで、防湿部5の内部に水蒸気を含む空気が収納されるのを抑制することができる。また、航空機によりX線検出器1を輸送する場合などのように、X線検出器1が大気圧よりも減圧された環境に置かれる場合であっても、防湿部5の内部にある空気により防湿部5が膨張したり変形したりするのを抑制することができる。また、大気圧により防湿部5が押さえつけられるので、防湿部5がシンチレータ3に密着する。
以上の様にして、X線検出モジュール10を製造することができる。
次に、フレキシブルプリント基板2e1、2e2を介して、アレイ基板2と回路基板11を電気的に接続する。
その他、回路部品などを適宜実装する。
次に、筐体12の内部にX線検出モジュール10、回路基板11などを格納する。
そして、必要に応じて、光電変換素子2b1の異常の有無や電気的な接続の異常の有無を確認する電気試験、X線画像試験などを行う。
以上のようにして、X線検出器1を製造することができる。
なお、製品の防湿信頼性や温度環境の変化に対する信頼性を確認するために、高温高湿試験、冷熱サイクル試験などを実施することもできる。
以上に説明したように、本実施の形態に係るX線検出モジュール10の製造方法は以下の工程を備えることができる。
アレイ基板2に設けられた複数の光電変換部2bの上に、シンチレータ3を形成する工程。
ハット形状を呈する防湿部5をシンチレータ3に被せ、防湿部5のつば部5cとアレイ基板2とを接着する工程。
そして、防湿部5のつば部5cとアレイ基板2を接着する工程において、つば部5cの、内周縁側の端部5caの近傍、または、アレイ基板2の、端部5caの近傍に対峙する位置に支持部7を設ける。つば部5cの、支持部7とつば部5cの外周縁側の端部5cbとの間、または、アレイ基板2の、支持部7の外側に接着剤6aを塗布する。
この場合、支持部7の幅寸法は、つば部5cの幅寸法の1/2以下とすることができる。
また、接着剤6aは、カチオン重合により硬化反応が進む紫外線硬化型接着剤とすることができる。防湿部5のつば部5cとアレイ基板2とを接着する工程において、つば部5cまたはアレイ基板2に塗布された接着剤6aに紫外線が照射され、硬化反応が開始された接着剤6aにより、つば部5cとアレイ基板2とを接着することができる。
防湿部5のつば部5cとアレイ基板2とを接着する工程は、大気圧よりも減圧された環境において行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、3 シンチレータ、4 反射層、5 防湿部、5a 表面部、5b 周面部、5c つば部、6 接着部、6a 接着剤、10 X線検出モジュール、11 回路基板、12 筐体

Claims (11)

  1. 複数の光電変換部を有するアレイ基板と、
    前記複数の光電変換部の上に設けられたシンチレータと、
    ハット形状を呈し、前記シンチレータを覆う防湿部と、
    前記防湿部のつば部と、前記アレイ基板と、の間であって、前記つば部の、内周縁側の端部の近傍に位置する支持部と、
    前記つば部と、前記アレイ基板と、の間であって、前記支持部よりも、前記つば部の外周縁側に設けられた接着部と、
    を備えた放射線検出モジュール。
  2. 前記支持部は絶縁性を有し、前記つば部と前記アレイ基板との間の抵抗が200MΩ以上である請求項1記載の放射線検出モジュール。
  3. 前記支持部の平面形状は枠状であり、前記つば部または前記アレイ基板に接合されている請求項1または2に記載の放射線検出モジュール。
  4. 1気圧下における前記防湿部の内部の隙間容積が、0.1気圧下における前記防湿部の内部の隙間容積の1/2以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  5. 防湿部は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  6. 前記シンチレータと前記防湿部との間に設けられた反射層をさらに備えた請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の放射線検出モジュールと、
    前記放射線検出モジュールと電気的に接続された回路基板と、
    を備えた放射線検出器。
  8. アレイ基板に設けられた複数の光電変換部の上に、シンチレータを形成する工程と、
    ハット形状を呈する防湿部を前記シンチレータに被せ、前記防湿部のつば部と前記アレイ基板とを接着する工程と、
    を備え、
    前記防湿部のつば部と前記アレイ基板とを接着する工程において、
    前記つば部の、内周縁側の端部の近傍、または、前記アレイ基板の、前記端部の近傍に対峙する位置に支持部を設け、
    前記つば部の、前記支持部と前記つば部の外周縁側の端部との間、または、前記アレイ基板の、前記支持部の外側に接着剤を塗布する放射線検出モジュールの製造方法。
  9. 前記支持部の幅寸法は、前記つば部の幅寸法の1/2以下である請求項8記載の放射線検出モジュールの製造方法。
  10. 前記接着剤は、カチオン重合により硬化反応が進む紫外線硬化型接着剤であり、
    前記防湿部のつば部と前記アレイ基板とを接着する工程において、前記つば部または前記アレイ基板に塗布された前記接着剤に紫外線が照射され、硬化反応が開始された前記接着剤により、前記つば部と前記アレイ基板とを接着する請求項8または9に記載の放射線検出モジュールの製造方法。
  11. 前記防湿部のつば部と前記アレイ基板とを接着する工程は、大気圧よりも減圧された環境において行われる請求項8〜10のいずれか1つに記載の放射線検出モジュールの製造方法。
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