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JP2020083736A - 中空シリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

中空シリカ粒子及びその製造方法 Download PDF

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JP2020083736A JP2018224905A JP2018224905A JP2020083736A JP 2020083736 A JP2020083736 A JP 2020083736A JP 2018224905 A JP2018224905 A JP 2018224905A JP 2018224905 A JP2018224905 A JP 2018224905A JP 2020083736 A JP2020083736 A JP 2020083736A
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Abstract

【課題】一態様において、特許文献1に開示の中空シリカ粒子よりも樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子の提供。
【解決手段】本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、中空シリカ粒子の表面が、窒素含有シランカップリング剤で表面処理された、中空シリカ粒子に関する。
【選択図】図2

Description

本開示は、中空シリカ粒子及びその製造方法に関する。
内部空間を形成する外殻部を備え、外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子は、低屈折率、低誘電率、低熱伝導率、低密度などの特性を有することから、反射防止材、低誘電材、断熱材、低密度フィラーとしての応用が期待でき注目を集めている。
中空シリカ粒子の製造方法としては、様々な製造方法が開発され、例えば、特許文献1には、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子を簡便に得ることができる中空シリカ粒子の製造方法が記載されている。
特許文献2には、(a)珪酸アルカリ水溶液を熱風気流中に噴霧乾燥してシリカ系粒子前駆体粒子を調製する工程、(b)シリカ系粒子前駆体粒子を酸水溶液に浸漬し、アルカリを除去する工程、および(c)乾燥・加熱処理する工程、からなることを特徴とするシリカ系粒子の製造方法が記載されている。
特許文献3には、1.0〜2.3g/mLの真密度を有するシリカバルーン材料であって、常温下で当該シリカバルーン材料を溶媒中に分散させ、この材料が浮遊部分と沈澱部分に分離するまで静置した後に、沈澱部分の割合を求めた沈澱率が、溶媒として水を使用した場合には、投入したシリカバルーン材料のうち20重量%以下であり、かつ、溶媒としてメタノールを使用した場合には、投入したシリカバルーン材料のうち40重量%以下である、シリカバルーン材料が記載されている。
特許文献4には、特定のシランカップリング剤により表面処理された、変性中空シリカ微粒子が記載されている。
特許文献5には、平均粒子径が5〜300nmの範囲にあり、比表面積が50〜1500m2/gの範囲にあり、中空構造を有する中空シリカ微粒子が集合し、結着してなる中空シリカ微粒子集合体からなる平均粒子径1μm〜50μmの球状シリカ粒子が記載されている。
特開2017−193462号公報 特開2011−256098号公報 WO2013/121703 特開2013−43791号公報 特開2009−114010号公報
中空シリカ粒子は、中空シリカ粒子の特性を生かすため、樹脂に混練して使用することがある。しかし、特許文献1〜5に開示されるような従来の中空シリカ粒子を樹脂に混練すると、中空シリカ粒子を含有する樹脂組成物の粘度(特に、低せん断時の粘度)を増加させてしまい、樹脂組成物中の中空シリカ粒子の含有量を多くすることが困難であるという問題がある。そのため、プリント配線基板やパッケージ基板などの電子材料に用いられる封止材、絶縁膜等に用いると、作業性の悪化を招き、注入不良や濡れ広がり不良を起こし、電子材料の電気特性の悪化や誤作動の原因となることがある。よって、樹脂組成物を増粘させず、電気特性に優れたフィラーとして使用可能な中空シリカ粒子が求められている。
本開示は、一態様において、特許文献1に開示の中空シリカ粒子よりも樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子の製造方法を提供する。本開示は、その他の態様において、アルカリ金属含有量が低く、実用的な空孔率を有し、さらに樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子を得ることができる中空シリカ粒子の製造方法を提供する。
本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、中空シリカ粒子の表面が、窒素含有シランカップリング剤で表面処理された、中空シリカ粒子に関する。
本開示は、その他の態様において、下記工程(1)、(2)及び(3)を含む、中空シリカ粒子の製造方法に関する。
(1)シリカを有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
(2)前記中空シリカ前駆体を焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
(3)前記中空シリカを窒素含有シランカップリング剤で表面処理する工程。
本開示は、その他の態様において、本開示の中空シリカ粒子を含有する、樹脂組成物に関する。
本開示は、一態様において、特許文献1に開示の中空シリカ粒子よりも樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子を得ることができるという効果を奏しうる。本開示は、その他の態様において、アルカリ金属含有量が低く、実用的な空孔率を有し、さらに樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子を得ることができるという効果を奏しうる。
図1は本開示の中空シリカ粒子のSEM画像の一例である。 図2は本開示の中空シリカ粒子を含む樹脂割断面のSEM画像の一例である。
本開示は、中空シリカ粒子の表面を、窒素含有シランカップリング剤で処理することで、特許文献1に開示の中空シリカ粒子よりも樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子が得られるという知見に基づく。
すなわち、本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、中空シリカ粒子の表面が、窒素含有シランカップリング剤で表面処理された、中空シリカ粒子(以下、「本開示の中空シリカ粒子」ともいう)に関する。
本開示の効果が発現するメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推定される。
特許文献1に開示される製造方法では、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子を簡便に得ることができる。しかし、該中空シリカ粒子は、樹脂に混練した場合に樹脂組成物を増粘させてしまうことがある。
本開示では、中空シリカ粒子の表面を窒素含有シランカップリング剤で表面処理することで、樹脂中での中空シリカ粒子の凝集を抑制でき、樹脂中に中空シリカ粒子を分散できると考えられる。そして、本開示の中空シリカ粒子を用いることで、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子の良好な電気特性を生かした低粘度の樹脂組成物が得られると推定される。特に、本開示の中空シリカ粒子を樹脂中に分散させると、樹脂組成物の粘度、特に低せん断時の粘度を低くできるため、電子部品間の狭い隙間への注入や濡れ広がり性が良好となり、作業性に優れた樹脂組成物が得られると推定される。
ただし、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本開示において「中空シリカ粒子」とは、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、外殻部によって形成される内部空間に空気等の気体が存在するシリカ粒子をいう。本開示において「シリカを含む成分から構成される外殻部」とは、外殻部の骨格を形成する主成分がシリカであることをいい、外殻部の成分の好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上が二酸化ケイ素であることをいう。本開示において「中空シリカ前駆体」とは、シリカ溶解液を噴霧乾燥して得られた粉末粒子のことであり、焼成を行うことにより中空シリカ粒子となる粒子である。
本開示の中空シリカ粒子は、一又は複数の実施形態において、下記工程(1)、(2)及び(3)を含む製造方法により製造することできる。すなわち、本開示は、その他の態様において、下記工程(1)、(2)及び(3)を含む、中空シリカ粒子の製造方法(以下、「本開示の製造方法」ともいう。)に関する。
(1)シリカを有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
(2)前記中空シリカ前駆体を焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
(3)前記中空シリカを窒素含有シランカップリング剤で表面処理する工程。
以下、上記工程(1)〜(3)の詳細とそこで用いる各成分等について説明する。
[工程(1):噴霧乾燥工程]
本開示の製造方法における工程(1)は、シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥して中空シリカ前駆体を得る噴霧乾燥工程である。シリカ溶解液を噴霧乾燥すると、シリカ溶解液の液滴表面は乾燥して緻密な膜になり、液滴内部は乾燥して空洞になり、中空構造の前駆体粒子(中空シリカ前駆体)が得られる。シリカ溶解液は、例えば、シリカを有機アルカリ水溶液と混合することにより調製できる。よって、本開示の製造方法は、一又は複数の実施形態において、シリカを有機アルカリ水溶液に混合し、シリカを有機アルカリ水溶液に溶解してシリカ溶解液を調製する溶解工程を含んでもよい。
<シリカ>
シリカ溶解液の調製に用いられるシリカとしては、結晶性シリカ、非晶質シリカ、ヒュームドシリカ、湿式シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、シリカ溶解液の製造容易性、純度、コストの観点から、非晶質シリカが好ましい。
有機アルカリ水溶液と混合される前のシリカの状態は、特に限定されなくてもよく、例えば、粉末状、ゾル状、又はゲル状が挙げられる。電子材料の用途に用いる観点からは、シリカは、高純度シリカが好ましく、超高純度シリカがより好ましい。
<有機アルカリ水溶液>
シリカ溶解液の調製に用いられる有機アルカリ水溶液は、シリカを溶解できるものであればよく、例えば、pH11以上の有機アルカリ水溶液が挙げられる。
有機アルカリ水溶液に含まれる有機アルカリとしては、シリカを溶解できるものであればよく、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、例えば、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム塩等が挙げられ、シリカ溶解液の製造容易性の観点から、第四級アンモニウム塩が好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、例えば、下記式(I)で表される、第四級アンモニウムカチオンとヒドロキシドとからなる塩が挙げられる。
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数が1以上22以下のアルキル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。前記アルキル基の炭素数としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、1以上12以下が好ましく、1以上3以下がより好ましい。前記アルキル基としては、直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基が挙げられるが、外殻部の厚みを均一にする観点から、直鎖状アルキル基が好ましい。
第四級アンモニウム塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下、TMAHともいう)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(以下、TEAHともいう)、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、及びトリメチルエチルアンモニウムヒドロキシドから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、TMAH又はTEAHが好ましい。
第二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等が挙げられる。
第三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ジメチルアミノヘキサノール、ブチルジエタノールアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
<シリカ溶解液>
シリカ溶解液は、例えば、シリカと有機アルカリ水溶液とを混合し、シリカを溶解させることにより得られうる。溶解方法は、シリカを溶解できれば特に制限されず、公知の溶解方法を用いることができる。溶解方法としては、例えば、加温処理、加圧処理、又は機械的粉砕処理等が挙げられ、これらを組み合わせて用いてもよい。加温条件としては、例えば、60〜200℃と設定することができる。加圧条件としては、例えば、0〜3MPaと設定することができる。機械的粉砕は、例えば、ボールミル等を用いて行うことができる。さらに、シリカを有機アルカリ水溶液に溶解させる際に、超音波振動が付与されていてもよい。
シリカ溶解液中のシリカ濃度は、異形粒子の生成抑制の観点、及び生産性向上の観点から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、そして、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。より具体的には、シリカ溶解液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上25質量%以下がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい。シリカ溶解液中のシリカの含有量は、熱重量測定装置を用いて測定できる。
シリカ溶解液中の有機アルカリに対するシリカのモル比(シリカ/有機アルカリ)は、空孔率向上の観点から、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、そして、3.5以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.5以下が更に好ましい。より具体的には、モル比(シリカ/有機アルカリ)は、0.5以上3.5以下が好ましく、1.0以上3.0以下がより好ましく、1.5以上2.5以下が更に好ましい。
本開示において、シリカ溶解液は、水系溶媒を含んでいてもよい。水系溶媒としては、蒸留水、イオン交換水、超純水等の水並びに水と水溶性溶剤との混合溶媒等が挙げられる。
<噴霧乾燥法>
噴霧乾燥法としては、例えば、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法、4流体ノズル法等の公知の方法が挙げられる。噴霧乾燥には、例えば、市販の噴霧乾燥装置を用いることができる。
前記噴霧乾燥における熱風の入口温度としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、80℃〜250℃が好ましく、100℃〜220℃がより好ましく、120℃〜200℃が更に好ましい。噴霧乾燥における熱風の出口温度としては、同様の観点から、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜110℃がより好ましく、70℃〜100℃が更に好ましい。出口温度は、入口温度を制御することにより、調整可能である。
前記噴霧乾燥の際の噴霧圧力、噴霧量、及び風量等については、使用する噴霧乾燥装置等に応じて適宜設定すればよい。
工程(1)において、噴霧乾燥に用いるシリカ溶解液(以下、「噴霧液ともいう」)は、使用時に希釈して用いてもよい。シリカ溶解液を希釈したものを噴霧液とする場合、希釈には、蒸留水、イオン交換水、超純水等の水系溶媒を用いることができる。噴霧液中のシリカ濃度は、生産性向上の観点から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、そして、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。より具体的には、噴霧液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上25質量%以下がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい。噴霧液中のシリカの含有量は、上記シリカ溶解液と同じ方法により算出できる。
本開示において、シリカ溶解液及び噴霧液には、本開示の効果が損なわれない範囲で、その他の成分を含むことができる。その他の成分としては、有機バインダ、界面活性剤等が挙げられる。
本開示において、シリカ溶解液及び噴霧液には、中空シリカ粒子の電子材料用途への適用の観点からは、Na、K等のアルカリ金属を実質的に含まないことが好ましい。すなわち、シリカ溶解液又は噴霧液中のアルカリ金属の合計量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。シリカ溶解液又は噴霧液中のアルカリ金属含有量は、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定できる。
工程(1)で得られる中空シリカ前駆体は、例えば、空気分級により回収することができる。したがって、本開示の製造方法は、工程(1)と後述の工程(2)との間に、噴霧乾燥により得られた中空シリカ前駆体を空気分級して選択的に回収する分級工程を含むことができる。空気分級することで、粒径を均一にすることができ、使用目的に適した粒径の粒子が得られる。空気分級は、例えば、気流式分級機、バグフィルター等を用いた公知の方法で行うことができる。また、分級工程の前に、中空シリカ前駆体を解砕してもよい。したがって、本開示の製造方法は、解砕工程を含むことができる。
[工程(2):焼成工程]
本開示に係る製造方法における工程(2)は、前記工程(1)で得られた中空シリカ前駆体を焼成する焼成工程である。この工程(2)により、中空シリカ前駆体の外殻部に含まれる有機アルカリが消失又は蒸発するため、有機アルカリに起因する微細な閉気孔が複数形成された外殻部を有する中空シリカ粒子が得られる。
焼成温度は、細孔を適度に焼き締める観点、空孔率向上及び粒子強度向上の観点から、700℃以上が好ましく、800℃以上がより好ましく、900℃以上が更に好ましく、そして、1500℃以下が好ましく、1300℃以下がより好ましく、1200℃以下が更に好ましい。
焼成は、例えば、電気炉等を用いて行うことができる。焼成時間は、焼成温度等により異なるが、通常、0.5〜100時間に設定でき、生産性の観点から、0.5〜48時間が好ましい。
工程(2)で得られる中空シリカは、例えば、空気分級により回収することができる。したがって、本開示の製造方法は、工程(2)と後述の工程(3)との間に、焼成により得られた中空シリカを空気分級して選択的に回収する分級工程を含むことができる。空気分級することで、粒径を均一にすることができ、使用目的に適した粒径の粒子が得られる。空気分級は、例えば、気流式分級機、バグフィルター等を用いた公知の方法で行うことができる。また、分級工程の前に、焼成により得られた中空シリカを解砕してもよい。したがって、本開示の製造方法は、工程(2)と後述の工程(3)との間に、解砕工程及び分級工程を含むことができる。
[工程(3):表面処理工程]
本開示に係る製造方法における工程(3)は、前記工程(2)で得られた中空シリカ粒子を窒素含有シランカップリング剤で表面処理する表面処理工程である。この工程(3)により、中空シリカ粒子の表面に存在するシラノール基と窒素含有シランカップリング剤とが反応し、中空シリカ粒子表面が疎水化して樹脂に分散しやすい中空シリカ粒子を得ることができる。樹脂がエポキシ樹脂の場合に、分散効果はより顕著となる。
表面処理の条件には特に制限はなく、一般的なシランカップリング剤の表面処理条件でよく、湿式処理法や乾式処理法を用いることができる。均一な処理を行う観点から、湿式処理法が好ましい。また、生産性向上の観点から、乾式処理法が好ましい。
表面処理に用いる窒素含有シランカップリング剤としては、その構造に窒素を有していれば特に制限はなく、好ましくは末端にアミノ基を有するシランカップリング剤である。具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(トリメトキシシリル)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン及び3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン等が挙げられ、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン及び[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種が好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン又は3−アミノプロピルトリエトキシシランが更に好ましい。シランカップリング剤は、1種又は2種以上を併用して用いることができる。
表面処理は、中空シリカ粒子とシランカップリング剤を混合することで行うことができ、室温で処理することができる。湿式処理法においては、攪拌羽等により混合することで、また、乾式処理法においては、ミキサー等により混合することで、効率よく均一に表面処理を行うことができて好ましい。
湿式処理法においては、表面処理後の中空シリカ粒子を濾紙や網等で濾別し、未反応のシランカップリング剤を水洗等で除去し、乾燥することで、均一な表面処理中空シリカ粒子を得ることができる。得られた中空シリカ粒子は、ふるいや分級により、所望の粒径の中空シリカに分別できる。
[中空シリカ粒子]
本開示の中空シリカ粒子は、一又は複数の実施形態において、図1に示すような球状粒子である。そして、一又は複数の実施形態において、本開示の中空シリカ粒子は、該中空シリカ粒子を含む樹脂割断面のSEM画像を観察したとき、図2に示すような中空構造を有する粒子である。図2のSEM画像において、円形状の黒色部分が粒子内部の空間である。
本開示の中空シリカ粒子の平均粒径は、用途等を考慮して適宜調整しうるが、中空シリカ粒子を樹脂添加フィラーなどに利用する際の樹脂への分散性の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましく、1.0μm以上が更に好ましく、そして、50μm以下が好ましい。平均粒径は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子の粒径分布は、用途等を考慮して適宜調整しうる。粒径分布の指標として、体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とした場合の最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値(相対値)を用いる。中空シリカ粒子を樹脂添加フィラーなどに利用する際の樹脂への分散性の観点から、本開示の中空シリカ粒子は、一又は複数の実施形態において、体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とした場合に、最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値が10以上である粒度分布を有することが好ましい。最頻粒径の体積%に対する最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値は、同様の観点から、10以上が好ましく、15以上がより好ましく、20以上が更に好ましく、30以上がより更に好ましく、40以上がより更に好ましく、そして、90以下が好ましく、70以下がより好ましく、50以下が更に好ましい。粒径分布は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。本開示において、中空シリカ粒子の平均粒径及び粒径分布は、シリカ溶解液中の各成分の濃度、噴霧条件、焼成条件、分級等により適宜調整することができる。
本開示の中空シリカ粒子のBET比表面積は、中空シリカ粒子の外殻部表面の緻密性を確保する観点から、20m2/g以下が好ましく、15m2/g以下がより好ましく、10m2/g以下が更に好ましい。「BET比表面積」は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子の嵩密度は、中空シリカ粒子の誘電率の低減化、及び粒子強度の観点から、0.44g/cm3以上が好ましく、0.66g/cm3以上がより好ましく、0.88g/cm3以上が更に好ましく、そして、1.98g/cm3以下が好ましく、1.76g/cm3以下がより好ましく、1.54g/cm3以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の中空シリカ粒子の嵩密度は、0.44g/cm3以上1.98g/cm3以下が好ましく、0.66g/cm3以上1.76g/cm3以下がより好ましく、0.88g/cm3以上1.54g/cm3以下が更に好ましい。本開示において「嵩密度」は、ガスピクノメータにより測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子の空孔率は、中空シリカ粒子の誘電率の低減化、及び粒子強度の観点から、10%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましく、30%以上がより更に好ましく、そして、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の中空シリカ粒子の空孔率は、10%以上80%以下が好ましく、15%以上80%以下がより好ましく、20%以上70%以下が更に好ましく、30%以上60%以下がより更に好ましい。本開示において、空孔率は、真密度測定装置を用いて下記式により算出できる。具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
空孔率(%)=[1−(中空シリカ粒子の真密度÷シリカ粒子の真密度)]×100
本開示の中空シリカ粒子は、電子材料の品質向上の観点から、Na、K等のアルカリ金属を実質的に含まないことが好ましい。すなわち、中空シリカ粒子中のアルカリ金属の合計含有量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量は、例えば、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定できる。
本開示の中空シリカ粒子は、中空シリカ粒子を利用可能な各種分野で用いることができ、例えば、触媒担体;酵素担体;吸着材料;分離材料;光学材料;電子回路の多層配線構造に用いられる絶縁材料;半導体封止材料;電子材料;低誘電膜や低誘電膜用コーティング剤等に用いられる低誘電率材料;断熱材用材料;遮蔽性材料;建築材料;スキンケア化粧料、メークアップ化粧料、ボディケア化粧料、フレグランス化粧料等の化粧料用材料;として用いられうる。
[樹脂組成物]
本開示は、その他の態様において、本開示の中空シリカ粒子を含有する樹脂組成物(以下、「本開示の樹脂組成物」ともいう)に関する。本開示の樹脂組成物によれば、本開示の中空シリカ粒子を含有することで、樹脂組成物の粘度を低くできる。そして、電子部品間の狭い隙間への注入や濡れ広がり性が良好となり、作業性に優れた中空シリカ含有樹脂を得ることができる。
本開示の樹脂組成物に含まれる樹脂としては特に制限はないが、電子回路の多層配線構造に用いられる絶縁材料、半導体封止材料、電子材料、低誘電膜や低誘電膜用コーティング剤等に用いられる低誘電率材料などに用いる観点から、熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂がより好ましい。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールFと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールとビスフェノールFグリシジルエーテルの共重合体、ビスフェノールFと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールとビスフェノールFグリシジルエーテルの共重合体、ビスフェノールAと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールとビスフェノールAグリシジルエーテルの共重合体、ビスフェノールAと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールとビスフェノールAグリシジルエーテルの共重合体、テトラメチルビフェノールと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールとテトラメチルビフェノールグリシジルエーテルの共重合体、テトラメチルビフェノールと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールとテトラメチルビフェノールグリシジルエーテルの共重合体、ビフェノールと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールとビフェノールグリシジルエーテルの共重合体、ビフェノールと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールとビフェノールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ナフタレンジオールと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールと1,4−ナフタレンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ナフタレンジオールと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールと1,4−ナフタレンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ナフタレンジオールと1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ヘキサンジオールと1,6−ナフタレンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,6−ナフタレンジオールと1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの共重合体、1,4−ブタンジオールと1,6−ナフタレンジオールグリシジルエーテルの共重合体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本開示の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を硬化させるための硬化剤をさらに含有してもよい。硬化剤としては特に制限はなく、一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。硬化剤としては、例えば、フェノール系硬化剤、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミン等のアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤、第3級アミン、イミダゾール及びその誘導体、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。流動性付与および速硬化性の観点から、硬化剤としては、酸無水物系硬化剤が好ましい。
本開示は、さらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
<1> 内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、
中空シリカ粒子の表面が、窒素含有シランカップリング剤で表面処理された、中空シリカ粒子。
<2> 外殻部の成分の好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上が二酸化ケイ素である、<1>に記載の中空シリカ粒子。
<3> 中空シリカ粒子は、体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とした場合に、最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値が10以上である粒度分布を有する、<1>又は<2>に記載の中空シリカ粒子。
<4> 最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値は、10以上が好ましく、15以上がより好ましく、20以上が更に好ましく、30以上がより更に好ましく、40以上がより更に好ましく、そして、90以下が好ましく、70以下がより好ましく、50以下が更に好ましい、<1>から<3>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<5> 中空シリカ粒子の平均粒径が、0.1μm以上50μm以下が好ましく、0.5μm以上50μm以下がより好ましく、1.0μm以上50μm以下が更に好ましい、<1>から<4>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<6> 中空シリカ粒子のBET比表面積は、20m2/g以下が好ましく、15m2/g以下がより好ましく、10m2/g以下が更に好ましい、<1>から<5>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<7> 中空シリカ粒子の嵩密度は、0.44g/cm3以上が好ましく、0.66g/cm3以上がより好ましく、0.88g/cm3以上が更に好ましい、<1>から<6>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<8> 中空シリカ粒子の嵩密度は、1.98g/cm3以下が好ましく、1.76g/cm3以下がより好ましく、1.54g/cm3以下が更に好ましい、<1>から<7>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<9> 中空シリカ粒子の嵩密度は、0.44g/cm3以上1.98g/cm3以下が好ましく、0.66g/cm3以上1.76g/cm3以下がより好ましく、0.88g/cm3以上1.54g/cm3以下が更に好ましい、<1>から<8>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<10> 中空シリカ粒子の空孔率は、10%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましく、30%以上がより更に好ましい、<1>から<9>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<11> 中空シリカ粒子の空孔率は、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下が更に好ましい、<1>から<10>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<12> 中空シリカ粒子の空孔率は、10%以上80%以下が好ましく、15%以上80%以下がより好ましく、20%以上70%以下が更に好ましく、30%以上60%以下がより更に好ましい、<1>から<11>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<13> 中空シリカ粒子中のアルカリ金属の合計含有量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい、<1>から<12>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<14> シランカップリング剤は末端に少なくとも一つのアミノ基を有するシランカップリング剤である、<1>から<13>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<15> シランカップリング剤は、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(トリメトキシシリル)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン及び3−ウレイドプロピルトリアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種であり、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン及び[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種が好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン又は3−アミノプロピルトリエトキシシランが更に好ましい、<1>から<14>のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
<16> 下記工程(1)、(2)及び(3)を含む、中空シリカ粒子の製造方法。
(1)シリカを有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
(2)前記中空シリカ前駆体を焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
(3)前記中空シリカを窒素含有シランカップリング剤で表面処理する工程。
<17> 前記有機アルカリは、第四級アンモニウム塩である、<16>に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<18> シリカ溶解液中のシリカ濃度は、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましい、<16>又は<17>に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<19> シリカ溶解液中のシリカ濃度は、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい、<16>から<18>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<20> シリカ溶解液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上25質量%以下がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい、<16>から<19>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<21> シリカ溶解液中の有機アルカリに対するシリカのモル比(シリカ/有機アルカリ)は、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましい、<16>から<20>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<22> モル比(シリカ/有機アルカリ)は、3.5以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.5以下が更に好ましい、<16>から<21>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<23> モル比(シリカ/有機アルカリ)は、0.5以上3.5以下が好ましく、1.0以上3.0以下がより好ましく、1.5以上2.5以下が更に好ましい、<16>から<22>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<24> 工程(3)において、シランカップリング剤は末端に少なくとも一つのアミノ基を有するシランカップリング剤である、<16>から<23>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<25> 工程(3)において、シランカップリング剤は、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N,N−ジメチル−3−(トリメトキシシリル)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン及び3−ウレイドプロピルトリアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種であり、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン及び[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種が好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシラン又は3−アミノプロピルトリエトキシシランが更に好ましい、<16>から<24>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<26> 工程(2)と工程(3)との間に、焼成により得られた中空シリカを空気分級して選択的に回収する分級工程を含む、<16>から<25>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<27> 工程(2)と工程(3)との間に、焼成により得られた中空シリカを解砕する解砕工程と、解砕された中空シリカ粒子を空気分級して選択的に回収する分級工程と、を含む、<16>から<26>のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
<28> <1>から<15>のいずれかに記載の中空シリカ粒子を含有する、樹脂組成物。
<29> 樹脂組成物に含まれる樹脂は、熱硬化樹脂が好ましく、エポキシ樹脂がより好ましい、<28>に記載の樹脂組成物。
<30> 熱硬化樹脂を硬化させるための硬化剤をさらに含有する、<29>又は<30>に記載の樹脂組成物。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.各パラメータの測定方法
後述する実施例及び比較例の粒子の各種測定は、以下の方法により行った。
[嵩密度の測定]
全自動ピクノメーター(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社製「Ultrapyc1200e」)を用いて、1分間の脱気処理後に嵩密度の測定を行った。該測定を10回行い、その平均値を中空シリカ粒子の嵩密度(g/cm3)とした。
[空孔率の測定]
空孔率は、全自動ピクノメーター(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社製「Ultrapyc1200e」)を用いて測定した密度より、下記式により算出した。シリカ粒子の真密度は2.2g/cm3である。
空孔率(%)=[1−(中空シリカ粒子の真密度÷シリカ粒子の真密度)]×100
[BET比表面積の測定]
流動式比表面積自動測定装置(株式会社島津製作所製「フローソーブIII2305」)を使用し、中空シリカ粒子のBET比表面積を測定した。試料は、200℃で15分加熱する前処理を行った。
[平均粒径]
中空シリカ粒子の平均粒径は、精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「Multisizer3」、50μmアパチャーチューブを使用)を用いて測定した。平均粒径は体積平均径である。
[粒度分布]
中空シリカ粒子の粒度分布は、精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「Multisizer3」、50μmアパチャーチューブを使用)を用いて測定した。得られた体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とし、最頻粒径の1/2の粒径の体積%を算出した。最頻粒径の1/2の粒径の体積%が大きいほど粒度分布が広く、平均粒径よりも小粒径の粒子が多いことを示す。
[アルカリ金属含有量]
中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量は、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定した。フッ化水素酸により中空シリカ粒子を完全溶解させた水溶液を試料として用いた。ここでは、中空シリカ粒子中に含まれるNaの含有量を、シリカ溶解液中のアルカリ金属含有量とした。
2.中空シリカ粒子(表面処理前)の調製
(中空シリカ粒子Aの製造例1)
中空シリカ粒子Aは、噴霧乾燥工程(1)、焼成工程(2)、解砕工程(3)及び分級工程(4)の4工程を経て製造される。
<噴霧乾燥工程>
まず、噴霧乾燥工程(1)に用いるシリカ溶解液を調製した。すなわち、撹拌機のついた反応槽(耐圧硝子工業株式会社製「TEM−D1500M」)に、シリカ(株式会社アドマテックス製「アドマファインSO−E2」):200g、水酸化テトラメチルアンモニウム25%水溶液(セイケムアジア株式会社製):640g、及び、イオン交換水:160gを入れて撹拌しながら、1時間30分で180℃まで昇温し、その後、180℃で1時間撹拌することにより、シリカ溶解液(シリカ濃度:20質量%、モル比(シリカ/有機アルカリ):1.9)を得た。180℃で撹拌中の反応槽内の圧力は0.85MPaであった。
次いで、調製したシリカ溶解液をそのまま噴霧液として、噴霧乾燥機(藤崎電機株式会社製「マイクロミストスプレードライヤMDL−050M」)を用いて噴霧乾燥し、乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を得た。噴霧乾燥機の噴霧ノズルには、ペンシルエッジノズルを用いた。噴霧条件は、入口温度:160℃、出口温度:95℃、噴霧ノズル流量25L/分、風量1.0m3/分、噴霧液量20mL/分であった。
<焼成工程>
次いで、噴霧乾燥により得られた乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を電気炉(株式会社モトヤマ製「SL−2035D」)にて焼成温度の1100℃まで100℃/時間で昇温し、その後、焼成温度を1時間保持し焼成することで、中空シリカ焼成粉末を得た。焼成により得られた中空シリカ焼成粉末の物性を測定した結果、嵩密度1.25g/cm3、空孔率43.2%、BET比表面積0.68m2/g、であった。
<解砕工程>
焼成により得られた中空シリカ焼成粉末をジェットミル(株式会社セイシン企業製「CO−JET SYSTEMα MARKIII」)にてP.NOZZLE圧力:0.2MPa、G.NOZZLE圧力:0.2MPa、試料供給量:5g/分で解砕を行い、中空シリカ解砕粉末を得た。解砕により得られた中空シリカ解砕粉末の物性を測定した結果、嵩密度1.30g/cm3、空孔率40.9%、BET比表面積1.05m2/gであった。
<分級工程>
解砕により得られた中空シリカ解砕粉末を分級機(日鉄鉱業株式会社製「ELBOW−JET L−3」)にて分級点1:14μm、分級点2:25μm、比重:1.3g/cm3、試料供給量:10g/分の条件にて分級処理を行い、分級点14μm以下より回収された粉末(中空シリカA)を得た。中空シリカAのアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。中空シリカAの物性の測定結果を表1に示した。
(中空シリカ粒子B及びCの製造例2)
中空シリカ粒子B及びCは、下記に示す噴霧乾燥工程、焼成工程、解砕工程及び分級工程の4工程を経て製造される。
<噴霧乾燥工程>
まず、噴霧乾燥工程に用いるシリカ溶解液を調製した。すなわち、撹拌機のついた反応槽(耐圧硝子工業株式会社製「TEM−D1500M」)に、シリカ(株式会社アドマテックス製「アドマファインSO−E2」):200g、水酸化テトラメチルアンモニウム25%水溶液(セイケムアジア株式会社製):640g、及び、イオン交換水:160gを入れて撹拌しながら、1時間30分で180℃まで昇温し、その後、180℃で1時間撹拌することにより、シリカ溶解液(シリカ濃度:20質量%、モル比(シリカ/有機アルカリ):1.9)を得た。180℃で撹拌中の反応槽内の圧力は0.85MPaであった。
次いで、調製したシリカ溶解液1000gにイオン交換水1000gを入れ均一混合した溶液を噴霧液として、噴霧乾燥機(藤崎電機株式会社製「マイクロミストスプレードライヤMDL−050M」)を用いて噴霧乾燥し、乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を得た。噴霧乾燥機の噴霧ノズルには、ペンシルエッジノズルを用いた。噴霧条件は、入口温度:150℃、出口温度:95℃、噴霧ノズル流量50L/分、風量1.0m3/分、噴霧液量10mL/分であった。
<焼成工程>
次いで、噴霧乾燥により得られた乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を電気炉(株式会社モトヤマ製「SL−2035D」)にて焼成温度の1100℃まで100℃/時間で昇温し、その後、焼成温度を1時間保持し焼成することで、中空シリカ焼成粉末を得た。
焼成により得られた中空シリカ焼成粉末の物性を測定した結果、嵩密度1.36g/cm3、空孔率38.2%、BET比表面積1.81m2/g、であった。
<解砕工程>
焼成により得られた中空シリカ焼成粉末をジェットミル(株式会社セイシン企業製「CO−JET SYSTEMα MARKIII」)にてP.NOZZLE圧力:0.2MPa、G.NOZZLE圧力:0.2MPa、試料供給量:5g/分で解砕を行い、中空シリカ解砕粉末を得た。
解砕により得られた中空シリカ解砕粉末の物性を測定した結果、嵩密度1.43g/cm3、空孔率35.0%、BET比表面積2.51m2/gであった。
<分級工程>
解砕により得られた中空シリカ解砕粉末を分級機(日鉄鉱業株式会社製「ELBOW−JET L−3」)にて分級点1:5μm、分級点2:20μm、比重:1.4g/cm3、試料供給量:10g/分の条件にて分級処理を行い、分級点5μm以下より回収された粉末(中空シリカB)と、分級点5μm〜20μmの間で回収された粉末(中空シリカC)を得た。中空シリカ粒子B及びCのアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。中空シリカB及びCの物性の測定結果は表1に示した。
3.シリカ粒子の表面処理(実施例1〜5、比較例4〜7)
上記製造例等で準備した中空シリカ粒子及び中実シリカの表面処理を、下記シランカップリング剤を用いて行った。
<シランカップリング剤>
A:3−アミノプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−903]
B:3−アミノプロピルトリエトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBE−903]
C:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−603]
D:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−573]
E:ビニルトリエトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBE−1003]
F:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−403]
G:トリメチルメトキシシラン[富士フィルム和光純薬株式会社製]
H:ジメチルジメトキシシラン[富士フィルム和光純薬株式会社製]
(実施例1)
1000mLガラスビーカーに、中空シリカ粒子A100g、1質量%アンモニア水80g、エタノール320g、シランカップリング剤A1gを添加し、室温で12時間攪拌した。その後、中空シリカ粒子を濾別し、水洗後、110℃に温度調整した恒温槽にて3時間乾燥し、実施例1の表面処理されたシリカ粒子を調製した。
(実施例2〜5、比較例4〜7)
実施例1と同様の手順で、表2に示すシリカ粒子とシランカップリング剤との組み合わせで実施例2〜5及び比較例4〜7の表面処理されたシリカ粒子を調製した。
4.表面処理された中空シリカ粒子の評価
調製した実施例1〜5及び比較例1〜7の中空シリカ粒子を用いて、下記手順でシリカ分散樹脂を作製し、せん断粘度を測定した。
[中空シリカ粒子を含有する樹脂組成物の製造手順]
各中空シリカ粒子5g、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製、商品名:jER828)2.3g、硬化剤(三菱ケミカル株式会社製、酸無水物グレード、商品名:YH306)2.7gをロールミルで20分間混練し、真空脱泡を行い、中空シリカ粒子を含有する樹脂組成物を得た。
[せん断粘度の測定]
調製した樹脂組成物を用い、25℃に設定した恒温槽で1時間静置させた後に、アントンパール社製レオメーター(MCR−302)、パラレルプレート(PP−50)を用いて測定し、せん断速度0.2秒-1におけるせん断粘度で評価した。結果を表2に示す。
上記表2に示すとおり、中空シリカ粒子の表面処理に窒素含有シランカップリング剤A〜Dを用いた実施例1〜5の中空シリカ粒子は、中空シリカ粒子の表面処理を行っていない比較例1に比べて、せん断粘度が低かったことから、樹脂組成物を増粘させにくい中空シリカ粒子であると考えられた。そして、実施例1〜5の表面処理された中空シリカ粒子は、低アルカリ金属含有量であり、実用的な空孔率を有するものであった。
本開示によれば、例えば、中空シリカ粒子を利用可能な、触媒担体、吸着剤、物質分離剤、酵素や機能性有機化合物の固定化担体、電子材料等を扱う分野において有用である。

Claims (10)

  1. 内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、
    中空シリカ粒子の表面が、窒素含有シランカップリング剤で表面処理された、中空シリカ粒子。
  2. 中空シリカ粒子は、体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とした場合に、最頻粒径の1/2の粒径の体積%が10以上である粒度分布を有する、請求項1に記載の中空シリカ粒子。
  3. 中空シリカ粒子の空孔率が、10%以上80%以下である、請求項1又は2に記載の中空シリカ粒子。
  4. 中空シリカ粒子の平均粒径が、0.1μm以上50μm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
  5. シランカップリング剤が末端に少なくとも一つのアミノ基を有するシランカップリング剤である、請求項1から4のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
  6. シランカップリング剤が、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、[3−(メチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン及び[3−(ブチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種である、請求項1から5のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
  7. 下記工程(1)、(2)及び(3)を含む、中空シリカ粒子の製造方法。
    (1)シリカを有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
    (2)前記中空シリカ前駆体を焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
    (3)前記中空シリカを窒素含有シランカップリング剤で表面処理する工程。
  8. 前記有機アルカリは、第四級アンモニウム塩である、請求項7に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  9. 中空シリカ粒子は、体積頻度分布における最頻粒径の体積%を100とした場合に、最頻粒径の1/2の粒径の体積%の値が10以上である粒度分布を有する、請求項7又は8に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載の中空シリカ粒子を含有する、樹脂組成物。
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