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JP2020009099A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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JP2020009099A
JP2020009099A JP2018129052A JP2018129052A JP2020009099A JP 2020009099 A JP2020009099 A JP 2020009099A JP 2018129052 A JP2018129052 A JP 2018129052A JP 2018129052 A JP2018129052 A JP 2018129052A JP 2020009099 A JP2020009099 A JP 2020009099A
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裕紀子 久保
Yukiko Kubo
裕紀子 久保
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Abstract

【課題】高解像度の画像を少ない負担で効率良く取得可能にすることができる画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】第1の画像を取得する第1の取得手段と、前記第1の画像を基に、第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定手段と、高解像度化すると決定された領域を基に、第1の画像よりも画角が狭い第2の画像を取得する第2の取得手段と、第1の画像を参照し、第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成手段と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、高解像度な画像を取得するための技術に関する。
広角で撮影した画像の中から詳細に見たい部分を拡大する場合、その領域を単純に拡大すると、遠景にある被写体は解像度がないため、ぼやけたような画像となる。これに対し、例えば基準となる広角画像と同じ位置で望遠側にズームした狭角画像を撮影し、広角画像を参照して対応する位置の狭角画像を用いて高解像度な画像を生成すれば、拡大した際にも被写体等の詳細を見ることができるようになる。また例えば特許文献1には、広角画像と狭角画像を撮影し、位置合わせを行った両画像の各画素の整合性を用いて狭角画像を広角画像に合成することで、ユーザが所望した解像度の画像を生成する技術が開示されている。
特開2006−229802号公報
前述のように広角画像と狭角画像を用いて高解像度な画像を生成する場合、画像全体に対して処理を行うと、多くの狭角画像を撮影する必要があり、それら必要な枚数を撮影するために、ユーザに対して多くの負担がかかる。また、撮像装置等の画像処理装置においても、それら多くの画像を処理するための時間が膨大にかかることになる。前述した特許文献1の技術においても、高解像度な画像を生成するために使用する狭角画像の全画素に対して画素単位で整合性の判定を行っているため、撮影した枚数だけ処理負荷が増加する。
そこで、本発明は、高解像度の画像を少ない負担で効率良く取得可能にすることを目的とする。
本発明の画像処理装置は、第1の画像を取得する第1の取得手段と、前記第1の画像を基に、前記第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定手段と、前記高解像度化すると決定された領域を基に、前記第1の画像よりも画角が狭い領域を撮像することで第2の画像を取得する第2の取得手段と、前記第1の画像を参照し、前記第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、高解像度の画像を少ない負担で効率良く取得可能となる。
第1実施形態の撮像装置の構成及び機能を示すブロック図である。 第1実施形態の撮像装置の動作フローチャートである。 高解像度化する領域を決定する処理を説明する図である。 高解像度化領域決定処理のフローチャートである。 評価値と優先度の関係を説明する図である。 狭角画像の取得処理を説明する図である。 高解像度画像生成処理のフローチャートである。 高解像度画像生成処理を説明する図である。 第2実施形態の撮像装置の機能を示すブロック図である。 第2実施形態の撮像装置の動作フローチャートである。 第2実施形態における評価値と優先度の関係を説明する図である。 第2実施形態で狭角画像を選択する処理を説明する図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
第1実施形態では、撮影により取得された広角画像を基に高解像度化する領域を決定し、その決定した領域を基に、広角画像の撮影時より画角を狭くして撮影した狭角画像を取得して高解像度画像を生成する例について説明する。
図1(a)は本実施形態の画像処理装置の適用例である撮像装置の概略的なハードウェア構成を示した図であり、図1(b)は本実施形態の撮像装置において広角画像の撮影から高解像度画像の生成までの各機能を示した機能ブロック図である。
先ず図1(a)を参照しながら、本実施形態の撮像装置の構成について説明する。
図1(a)において、光学系101は、ズームレンズとフォーカスレンズとシフトレンズとを有して構成されるレンズ群、絞り調整機構、および、シャッター機構等を備えている。この光学系101は、撮像部102に到達する被写体像の倍率やピント位置、光量等を調整する。撮像部102は、光学系101を通過して撮像面上に形成された被写体像を光電変換して電気信号に変換するCCDやCMOSセンサ等の光電変換素子を有する。A/D変換部103は、撮像部102から入力されたアナログ撮像信号をデジタルの画像データに変換する。
画像処理部104は、通常の画像信号処理の他に、本実施形態に係る高解像度化領域の決定処理、高解像度画像の生成に用いる狭角画像を取得するのに適切な焦点距離の算出、および高解像度画像の生成処理等を行う。これら高解像度化領域の決定処理、適切な焦点距離の算出処理、高解像度画像の生成処理の詳細については後述する。
光学系制御部105は、光学系101のレンズ群に対する駆動制御、絞り調整機構の駆動制御、シャッター機構の駆動制御等を行う。詳細については後述するが、特に本実施形態の場合、光学系制御部105は、システム制御部106による制御の下で、光学系101のズームレンズに対するズームポジション(焦点距離)の制御、シフトレンズに対するシフト駆動制御等を行う。
システム制御部106は、本実施形態の装置全体の動作を制御、統括する制御機能部であり、操作部107から送信された指示に基づいて、光学系101や撮像部102の駆動制御、画像処理部104における所定の画像処理の制御を行う。
表示部108は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、撮像部102で生成された画像や、記録部109から読み出された画像、各種設定メニュー等のユーザインターフェース画面等を表示する。
記録部109は、画像を記録する機能を有し、例えば半導体メモリが搭載されたメモリカードや光磁気ディスク等の回転記録体を収容したパッケージなどを用いた情報記録媒体を含んでもよく、この情報記録媒体が着脱可能になされていてもよい。
画像処理部104、光学系制御部105、システム制御部106、表示部108、および、記録部109は、バスにより接続されており、バスを介して、それらの間で画像データや各種情報のやり取りが行われる。
次に図1(b)を参照しながら、本実施形態の撮像装置において広角画像の取得から高解像度画像の生成までの各機能ブロックについて説明する。
図1(b)に示した機能ブロックは、広角画像取得部111、領域決定部112、狭角画像取得部113、画像生成部114からなる。本実施形態において、広角画像取得部111と狭角画像取得部113の機能は、例えばシステム制御部106が光学系制御部105を介して光学系101を制御することにより実現される。また、領域決定部112と画像生成部114の機能は、例えば画像処理部104により実行される。
広角画像取得部111は、本実施形態に係る画像処理において基準画像として用いられる広角画像を取得する。本実施形態の撮像装置において、広角画像取得部111の機能は例えばシステム制御部106により実現される。例えば、システム制御部106は、広角画像取得部111の機能として、光学系制御部105を介して光学系101のズームレンズを制御して焦点距離を短く調整して広角撮影がなされるように制御する。なお、このときの焦点距離は、例えば操作部107を介したユーザからの指示に応じて設定される。そして、この状態で撮像部102により撮像されてA/D変換部103から出力された画像データは、広角画像の情報として画像処理部104に送られる。
領域決定部112は、広角画像取得部111にて取得された広角画像の情報を基に、高解像度化する領域を決定する処理を実行する。本実施形態の撮像装置において、領域決定部112の機能は例えば画像処理部104により実現される。なお、高解像度化領域の決定処理の詳細は後述する。同じく詳細は後述するが、高解像度化するとして決定される領域は一つに限らず複数になることが多い。画像処理部104の領域決定部112により決定された高解像度化領域を表す領域情報は、システム制御部106に送られる。
狭角画像取得部113は、領域決定部112により決定された領域情報を基に狭角画像の撮影を行う。本実施形態の撮像装置において、狭角画像取得部113の機能は例えばシステム制御部106により実現される。例えば、システム制御部106は、先ず、領域決定部112からの領域情報を基に、高解像度化に用いる狭角画像を撮影するための適切な焦点距離を算出する。そして、システム制御部106は、その焦点距離になるように、光学系制御部105を介して光学系101のズームレンズを制御することで高解像度化に用いる狭角画像の撮影を行わせる制御を実行、つまり狭角画像の取得処理を実行する。この狭角画像取得処理の詳細については後述する。なお、領域決定部112によって高解像度化する領域として複数の領域が決定された場合、狭角画像取得部113は、それら複数の各領域に対応した複数の狭角画像を取得する。この狭角画像取得処理において、撮像部102により撮像されてA/D変換部103から出力された画像データは、狭角画像の情報として画像処理部104に送られる。
画像生成部114は、広角画像取得部111にて取得された広角画像を参照し、狭角画像取得部113で取得した狭角画像を用いて高解像度画像を生成して出力する。本実施形態の撮像装置において、画像生成部114の機能は例えば画像処理部104により実現される。高解像度画像の生成処理の詳細については後述する。画像処理部104の画像生成部114により生成された高解像度画像のデータは、その後、システム制御部106による制御の下で、例えば記録部109に記録されたり、表示部108に表示されたりする。
図2は、本実施形態の撮像装置における前述した広角画像の取得処理から高解像度画像の生成処理までの処理手順の流れを示したフローチャートである。なお、以下の説明では、各処理のステップS201〜ステップS204をS201〜S204と略記し、このことは後述する他のフローチャートでも同様とする。
以下、本実施形態の撮像装置における広角画像取得処理から高解像度画像生成処理までの各処理の詳細を、図1(b)の機能ブロックと図2のフローチャート等を参照しながら説明する。
S201において、広角画像取得部111は、撮影したいシーンに対して、本実施形態に係る画像処理において基準画像として用いられる広角画像を撮影することにより取得し、その取得した広角画像のデータを領域決定部112に送る。図3(a)は、広角画像取得部111によりS201において撮影されたシーンの広角画像301の一例を示した図である。
次にS202において、領域決定部112は、広角画像取得部111により取得された広角画像を基に、高解像度化を行う領域を決定する。
ここで、広角画像として撮影されたシーンの情報を使用して高解像度化する領域を決定する際、領域決定部112は、先ず、広角画像301を複数のブロック領域(以下、単にブロックとする。)に分割する。広角画像301のブロック分割する際のブロックサイズと分割数は任意に設定可能であり、図3(b)は、図3(a)の広角画像301を例えばM×Nの複数ブロックに分割した状態の広角画像311の例を示した図である。そして、領域決定部112は、広角画像311のブロック毎に後述する優先度を求め、それらブロック毎の優先度に基づいて高解像度化する領域を決定する。図3(c)は、図3(b)の広角画像311と同様のブロック分割された広角画像321を示しており、高解像度化する領域の一例として領域322と領域323とが決定された例を示している。
図4は、図2のS202で行われるブロック分割からブロック毎の優先度に基づく高解像度化領域の決定処理までの詳細を示したフローチャートである。
先ず、S401において、領域決定部112は、図3(b)に示したように広角画像311を例えばM×Nの複数ブロックに分割する。
次に、S402において、領域決定部112は、ブロック毎に画像の特徴に応じた評価値を求め、それらブロック毎の評価値を基に、高解像化する領域を決定する際の優先度を算出する。本実施形態の場合、各ブロックの画像の特徴に応じた評価値としては、コントラスト情報、顕著度情報、特定の被写体の認識結果の信頼度情報等を用いるとする。
それぞれ詳細については後述するが、本実施形態において、領域決定部112は、ブロック毎のコントラスト情報として、エッジ強度特性を表す情報を取得する。エッジ強度特性は被写体領域のテクスチャの有無を判定するために用いられ、領域決定部112は、エッジ強度が大きい領域ほどテクスチャが多い領域であると判断する。また本実施形態において、顕著度情報は、視覚的に目立つ度合いを表す情報である。領域決定部112は、顕著度情報として、例えば画像内の被写体領域の特徴とその周辺の被写体領域の特徴との差分情報を取得する。顕著度情報としての差分情報は、視覚的に目立つ領域かどうかの判定に用いられ、領域決定部112は、顕著度情報(差分情報)が大きくなるほど、視覚的に目立つ領域であると判断する。また、認識結果の信頼度情報としては、特定の被写体の検出及び認識においてその認識結果の信頼度を表す情報が取得される。なお本実施形態では、特定の被写体として例えば空の領域を検出および認識する例を挙げており、領域決定部112は、画像から検出した被写体領域が空領域であると認識した際の認識結果の信頼度情報を取得する。
図5(a)は、領域決定部112において、コントラスト情報に応じた優先度を求める際に用いられるグラフ501を示した図である。グラフ501は、下限値から上限値までの間で、コントラスト情報の値が高くなるほど優先度の値も高くなる特性となされている。下限値以下のコントラスト情報に対しては優先度の下限値が設定され、上限値以上のコントラスト情報に対しては優先度の上限値が設定される。また、図5(b)は、領域決定部112において、顕著度情報に応じた優先度を求める際に用いられるグラフ502を示した図である。グラフ502は、下限値から上限値までの間で、顕著度情報の値が高くなるほど優先度の値も高くなる特性となされている。下限値以下の顕著度情報に対しては優先度の下限値が設定され、上限値以上の顕著度情報に対しては優先度の上限値が設定される。また、図5(c)は、領域決定部112において、例えば空領域の検出および認識が行われた場合の認識結果の信頼度情報に応じた優先度を求める際に用いられるグラフ503を示した図である。グラフ503は、下限値から上限値までの間で、空領域の認識結果の信頼度情報の値が高くなるほど優先度の値が低くなる特性となされている。下限値以下の信頼度情報に対しては優先度の上限値が設定され、上限値以上の信頼度情報に対しては優先度の下限値が設定される。なお図5(c)は画像の特徴の変化が少ない空領域が対象となされた場合の例であり、逆に、画像の特徴の変化が大きい他の被写体(例えば人物の顔等)が認識対象である場合には信頼度情報の値が高くなるほど優先度の値が高くなる特性となされてもよい。また、図5(d)は、コントラスト情報、顕著度情報、空領域の認識結果の信頼度情報に対してそれぞれ付与される重みを示した表540である。領域決定部112は、コントラスト情報、顕著度情報、空領域の認識結果の信頼度情報に対しては、それぞれ表540に示した重みを付与する。
以下、領域決定部112において、コントラスト情報、顕著度情報、特定の被写体の認識結果の信頼度情報等に応じてそれぞれ優先度を設定する処理について、詳細に説明する。
コントラスト情報を基に優先度を設定する場合、領域決定部112は、広角画像311に対してバンドパスフィルタ処理を行うことでエッジ強度を検出し、式(1)を用いて、各ブロックのエッジ強度の積分値Frを、コントラスト情報として算出する。なお、式中の(i,j)はブロック内の座標であり、fr(i,j)は注目ブロック内の各座標におけるエッジ強度値、Frは注目ブロックの各座標のエッジ強度の積分値(コントラスト情報)である。
Figure 2020009099
ここで、エッジ強度が大きくテクスチャが多い被写体領域の場合には、エッジ強度の積分値が大きくなり、コントラスト情報の値が大きくなる。また、広角画像311内にテクスチャが多い被写体がある場合、その被写体領域は高解像度な画像であることが望ましい。このため、領域決定部112は、図5(a)に示したグラフ501を用いることにより、広角画像311内でテクスチャが多い被写体領域、つまりコントラスト情報の値が高い領域については高い優先度を設定する。一方、エッジ強度が小さくテクスチャが少ない被写体領域の場合には、エッジ強度の積分値が小さくなり、コントラスト情報の値が小さくなる。また、広角画像311内でテクスチャが少ない被写体がある場合、その被写体領域は高解像度な画像である必要性は低いと考えて差し支えない。このため、領域決定部112は、図5(a)に示したグラフ501を用いることにより、広角画像311内でテクスチャが少ない被写体領域、つまりコントラスト情報の値が低い領域については低い優先度を設定する。
また被写体の顕著度情報を基に優先度を設定する場合、領域決定部112は、顕著度情報として、着目ブロックの特徴量とその周辺のブロックの特徴量との差分を算出する。本実施形態において、ブロックの特徴量は、ブロック内の輝度値、色相値、エッジ強度の少なくとも一つ以上を含むものとする。領域決定部112は、これらの特徴量に対し、下記の式(2)により各ブロックの特徴量の差の絶対値(SAD:Sum of Abusolute Difference)を算出する。なお、式中のfvA(i,j)は注目ブロック内の各座標における特徴量、fvB(i,j)は周辺ブロック内の各座標の特徴量、Fvは特徴量の差分の絶対値である。
Figure 2020009099
ここで、着目ブロックとその周辺ブロックの特徴量の差分が大きい場合には、それらブロック間の相関が低いと考えられる。そして、ブロック間の相関が低い場合、それらブロックを含む被写体領域は、視覚的に目立つ被写体の領域であると考えられ、その被写体領域については高解像度な画像を生成することが望ましい。このため、領域決定部112は、図5(b)に示したグラフ502を用いることで、ブロック間の相関が低い被写体領域、つまり着目ブロックと周辺ブロックの特徴量の差分絶対値である顕著度情報の値が高い領域には高い優先度を設定する。一方、着目ブロックと周辺ブロックの特徴量の差分が小さい場合には、それらブロック間の相関が高いと考えられる。この場合、それらブロックを含む被写体領域は視覚的にさほど目立つ被写体の領域でないと考えられ、その被写体領域は高解像度な画像である必要性は低いと考えて差し支えない。したがって、領域決定部112は、図5(b)のグラフ502を基に、ブロック間の相関が高い被写体領域、つまり顕著度情報の値が低い領域には低い優先度を設定する。なお前述の説明では、差分絶対値であるSADを用いた相関の算出方法の例を挙げたが、これに限定されるものではなく、他の方式を使用してもよい。
また、特定の被写体の認識結果の信頼度情報を基に優先度を設定する場合、領域決定部112は、先ず、各ブロックにおける特徴量として輝度、色相、エッジ量を算出する。さらに、領域決定部112は、それらブロックの各特徴量を基に、認識対象となされている領域が特定の被写体領域とみなす範囲に合致するかどうかを特徴量毎に判定し、それぞれ合致の度合いに応じた信頼度情報を算出する。そして、領域決定部112は、それら特徴量毎に算出した信頼度情報を例えば乗算し、その乗算後の情報を最終的な信頼度情報として取得する。本実施形態の場合、認識対象の特定の被写体領域として空領域を例に挙げている。なお、空領域等を認識する技術としては、例えば特開2015−32966号公報等に記載された技術を用いることができる。ここで、空領域は、一般に、輝度が高いことが多く、色相としては空の青や雲の白等の所定の色相範囲であることが多く、またエッジ量は少ないことが多い。このため、空領域が認識対象となされている場合、認識結果の信頼度情報としては、輝度値が高く、色相が所定の色相範囲であり、エッジ量が少ないほど高くなる値が設定される。そして、空領域は高解像度な画像である必要性が低いと考えられる。したがって、領域決定部112は、図5(c)に示したグラフ503を基に、空領域とみなす範囲に合致する度合いが高い領域、つまり空領域の認識結果の信頼度情報が高い領域については、低い優先度を設定する。一方、領域決定部112は、図5(c)のグラフ503を基に、空領域とみなす範囲に合致する度合いが低い領域、つまり空領域の認識結果の信頼度情報が低い領域については、高い優先度を設定する。
前述したように、図4のS402において、領域決定部112は、コントラスト情報、顕著度情報、認識結果の信頼度情報を、それぞれ優先度を設定する際の評価値として求め、それら評価値毎に優先度を算出する。
次にS403において、領域決定部112は、下記の式(3)を用い、S402で評価値毎に算出した優先度に重み付けを行って、ブロック毎の優先度W(M,N)を算出する。なお式中のnは取得された評価値の数を表し、anは評価値毎に設定された優先度である。また式中のαnは、評価値毎の優先度に対して設定された重みであり、例えば図5(d)の表504に示した重みが用いられる。被写体のテクスチャの有無を表しているコントラスト情報は高解像度化する領域を決定する際に重要であるため、図5(d)の表504では、当該コントラスト情報に対する重みが一番大きい値に設定されている。なお、重みはユーザが指定して決めてもよい。
Figure 2020009099
次にS404において、領域決定部112は、S403で式(3)によりブロック毎に決定した優先度W(M,N)の中から、優先度W(M,N)の値が例えば所定の閾値以上となっている優先度W(M,N)の高いブロックを選択する。そして、領域決定部112は、選択したブロックに対応した領域を、狭角画像を撮影して高解像度化する領域として決定する。例えば図3(c)の例に示したように、広角画像321の中で例えば領域322や領域323が高解像度化する領域として決定される。
前述したようにして、領域決定部112では、コントラスト情報、顕著度情報、特定の被写体の認識結果の信頼度情報等の評価値に応じて設定した優先度を基に、狭角画像を撮影して高解像度化する領域を決定する。具体例として、被写体のテクスチャが多く、顕著度も高い被写体領域を挙げて説明する。例えばテクスチャが多い被写体領域は狭角画像を撮影して高解像度化することに効果のある領域であると考えられる。また、顕著度が高い被写体領域は目立つ領域であり、ユーザの目に留まる可能性が高く、狭角画像を撮影して高解像度化することに効果のある領域であると考えられる。したがって、領域決定部112では、被写体のテクスチャが多い被写体領域や、顕著度の高い被写体領域について優先度を高く設定して、高解像化する領域として決定する。一方、テクスチャが少なく、顕著度も低い領域の場合、広角画像と狭角画像での差が少なく、ユーザの目にも留まりにくい領域であると考えられる。このため、領域決定部112では、テクスチャが少なく、顕著度も低い領域について優先度を低く設定して、高解像度化する領域として決定しないようにする。
図2のフローチャートに説明を戻す。S202の後、撮像装置の処理はS203に進む。
S203に進むと、狭角画像取得部113は、前述のようにS202で決定された高解像度化する領域を基に狭角画像の撮影を行う。本実施形態において、狭角画像を撮影する際には、光学系101のズームレンズの焦点距離を調整して撮影画角を狭角にした上でシフトレンズのシフト駆動を行って撮影画角の撮影位置を移動させるようして撮影を行う。
図6(a)〜図6(h)は、広角画像を参照して高解像度化する領域の狭角画像を撮影する様子を説明する図である。図6(a)は図3(a)に示したのと同様の広角画像601を示した図である。図6(b)はS203においてズームアップにより狭角にした後にレンズのシフト駆動により狭角の撮影画角を移動させる際の移動順序(図中に矢印で示す移動順序)の一例を示した図である。なお、図6(b)では図3(b)の例と同様にブロック分割された広角画像611を示し、図中に矢印で示したように、移動順序は各ブロックの配列に応じた順序になされているが、移動順序はこの例に限定されるものではない。また、図6(c)は図3(c)と同様の広角画像621及びその広角画像621内で高解像化するとして決定された領域622,623と、例えば高解像度化する領域622を取得する際に狭角の撮影画角で写っている狭角画像631とを示した図である。なお、図6(c)において広角画像621内の特徴点624と狭角画像631内の特徴点632については後述する。図6(c)の領域622に対応した高解像度画像を生成する場合には、例えば図6(d)に示す狭角画像641、図6(f)に示す狭角画像643、図6(g)に示す狭角画像644が取得される。また、図6(c)の領域623に対応した高解像度画像を生成する場合には、例えば図6(e)に示す狭角画像642、図6(h)に示す狭角画像645が取得される。なお、図6(d)〜図6(h)の各図の並び順は、狭角画像が取得される順番に応じている。
このように、狭角画像取得部113は、光学系101のズームレンズを制御して撮影画角を狭角にした上で、その狭角の撮影画角が、図6(b)の広角画像611に対応した撮影範囲をカバーする移動順序で移動するようにシフトレンズをシフト駆動させる。そして、狭角画像取得部113は、狭角の撮影画角の移動させている際に、領域決定部112にて決定された高解像度化する領域が撮影画角内に写っている画像を撮影するようにする。ここで高解像度化する領域が狭角画像に写っているか否かの判定は、例えば図6(c)の広角画像621の高解像度化する領域の特徴点(例えば領域622の特徴点624)と、狭角画像631の特徴点(例えば特徴点632)との類似度を比較することで行う。類似度としては、広角画像621の高解像度化する領域622内の特徴点624と、狭角画像631に写っている特徴点632とで、対応した特徴情報が所定の割合以上ある場合に類似度が高いと判断する。また高解像度化する領域が狭角画像内にあるか否かを判定する際の特徴点としては、広角画像621と狭角画像631の各々でバンドパスフィルタやエッジ検出器等により検出される信号の変化が大きい領域やエッジの強度が大きい領域等を用いることができる。
具体的には、狭角画像取得部113は、広角画像611内で高解像度化する領域の特徴点624と、狭角画像631内の特徴点632との間で相関の度合いを計算することで画像間の対応関係の有無の検出を行う。相関の度合いとしては、例えば式(4)により算出される相関値RSADを用いる。なお、式中のf(i,j)は広角画像内の各座標の画素値、g(i,j)は狭角画像内の各座標の画素値である。
Figure 2020009099
そして、狭角画像取得部113は、算出した相関値RSADが閾値以下となる特徴点の組を対応点と判定し、類似度が高いと判断する。図6(c)の例では、広角画像621の高解像度化する領域の特徴点624と、狭角画像631内の特徴点632とが相関の高い点を示しており、これらの類似度が高いと判断される。狭角画像取得部113は、このような類似度の高い特徴点が所定の割合以上含まれる場合に、狭角画像には高解像度化する領域が写っていると判定し、その狭角画像を取得して記録する。前述した図6(d)〜図6(h)に示した各狭角画像641〜645が、記録される狭角画像となる。
前述した例では、シフトレンズをシフト駆動させる撮影方法により、広角画像内の高解像度化する領域に対応した狭角画像の撮影を実現したが、他の手法により高解像度化する領域に対応した狭角画像の撮影を実現してもよい。例えばいわゆる手持ち撮影がなされている際の手振れ量を基に、狭角時の撮影画角の移動方向と移動量を算出して、それら移動方法と移動量を基に、高解像度化する領域に対応した狭角画像の撮影を行うようにしてもよい。この場合、狭角画像取得部113は、例えば、光学系101の焦点距離と、図1には不図示の手振れ検出センサ等により検出される手振れ量とを基に、狭角時の撮影画角の移動方向と移動量を算出する。さらに、狭角画像取得部113は、狭角時の撮影画角の移動方法と移動量を基に、狭角時の撮影画角により撮影される範囲が、広角画像が撮影された範囲内の何れの範囲に対応しているかを算出する。そして、狭角画像取得部113は、狭角の撮影画角が手振れにより移動した撮影範囲が、広角画像の撮影範囲内で高解像度化する領域に対応した範囲になった時に狭角画像の撮影を実行する。またこの例の場合も、前述同様の特徴点の比較に基づく類似度判定を行って、広角画像の高解像度化する領域が狭角画像に写っているか否かの判定を行ってもよい。また手持ち撮影が行われる場合、手振れによる画質劣化が生ずる虞があり、手振れによって撮像部102の撮像面上で光学像が移動する移動量は例えば被写体までの距離と、光学系101の焦点距離と、手振れ量とから算出可能である。このため、狭角画像取得部113は、狭角画像を撮影する際には、手振れによる画質への影響を極力少なくできるシャッター速度で撮影を実行する。一般に、下記の式(5)で算出されるシャッター速度Tvより速い速度で撮影すれば、手振れによる画質劣化が略々見えなくなるため、狭角画像取得部113は、式(5)の算出値を基準値とし、それより速いシャッター速度で狭角画像の撮影を行うようにする。なお式中のfは光学系101の焦点距離である。
Tv=1/f 式(5)
前述のようにして、S203において高解像度化する領域に対応した狭角画像の取得がなされた後、撮像装置の処理は図2のS204に進む。
S204において、画像生成部114は、広角画像取得部111が取得した広角画像を参照し、狭角画像取得部113が取得した狭角画像を用いて高解像度画像を生成する。この高解像度画像を生成する処理を図7、図8(a)〜図8(c)を使用して説明する。図7はS204の処理の詳細を示したフローチャートである。図8(a)は広角画像取得部111により取得された前述の図3(a)と同様の広角画像801を示し、図8(b)は狭角画像取得部113により高解像化する領域に対応して取得された狭角画像811の一つを示した図である。図8(c)は図8(a)の広角画像801を拡大した広角画像821と、狭角画像取得部113により取得された狭角画像831との対応関係の説明に用いる図である。なお、図8(c)は拡大された広角画像の一部のみを抜き出して示しており、実際には図8(a)の広角画像801と同じ絵柄が写っている拡大された広角画像である。
画像生成部114は、先ず図7のフローチャートのS701において、図8(b)に示した狭角画像811内の被写体の大きさと、図8(a)に示した広角画像801内の被写体の大きさとを合わせるために、図8(c)に示すように広角画像を拡大する。図8(c)の広角画像821は、図8(a)の広角画像801を拡大した広角画像の一部のみを抜き出して示した画像であり、その中の被写体の大きさが、狭角画像831内の被写体の大きさと一致するようになされている。
次にS702において、画像生成部114は、図8(c)のように拡大した広角画像821と、狭角画像831とに対し、画像内の特徴点を抽出する処理を行う。特徴点抽出は、前述したS203で説明したのと同様の手法を用いるとする。
次に、S703において、画像生成部114は、拡大した広角画像821と、狭角画像831とからそれぞれ抽出した特徴点間の相関の度合いを算出することで、それら画像間で対応関係を有する対応点を探索する。相関の度合いの算出の際には、前述した式(4)を用いる。そして対応点探索処理の結果、図8(c)の拡大した広角画像821内の特徴点822と狭角画像831内の特徴点832、同様に広角画像821内の特徴点823と狭角画像831内の特徴点833とが、各々対応関係を有する対応点として探索されたとする。
次に、S704において、画像生成部114は、S703で探索した画像間の対応点を基に、広角画像801と狭角画像811との位置合わせを行い、それら広角画像801と狭角画像811を合成して高解像度画像を生成する。なお、画像合成による高解像度画像の生成処理としては、例えば特開2007−164258号公報に記載される手法を用いることができる。この場合、画像生成部114は、合成する両画像の対応する4点以上の特徴点の組み合わせを用いて射影変換式を算出し、その射影変換式を用いて狭角画像を変形した上で、広角画像に対する位置合わせを行う。そして、画像生成部114は、前述のよう射影変換式による変形および位置合わせを行った狭角画像を、広角画像に合成して高解像度画像を生成する。なお、高解像度画像を生成する際に、高解像度化する領域であるにも関わらず、対応する狭角画像が取得されていない場合には、広角画像をそのまま使用して画像を生成する。画像生成部114は、前述のような処理により生成した高解像度画像を出力する。
なお前述の説明では、広角画像に狭角画像を合成して高解像度画像を生成する例を挙げたが、広角画像との合成を行わずに、広角画像を参照して、狭角画像のみを繋ぐように合成することで高解像度画像を生成してもよい。この場合、画像生成部114は、広角画像と狭角画像との間の対応関係を基に、複数の狭角画像の位置関係を算出し、それらの位置関係を基に狭角画像を繋ぎ合わせるように合成することで、高解像度画像を生成する。
その他にも、前述のような広角画像と狭角画像の合成、狭角画像を繋ぎ合わせる合成の処理を行わず、広角画像と狭角画像の対応関係を保持しておき、広角画像の拡大指示がなされた際に、その拡大指示に対応する狭角画像を表示させるようにしてもよい。
また本実施形態では、高解像度画像を生成する際に、対応する狭角画像がない場合に広角画像を使用して画像を生成する例を挙げたが、広角画像を使用せずに、再度、狭角画像の取得処理を行い、その取得した狭角画像を用いて高解像度画像を生成してもよい。
また本実施形態では、高解像度画像生成の際に、広角画像と狭角画像の対応した特徴点を算出して位置合わせ行ったが、特徴点を使用せず、着目画素周辺の任意の範囲のテンプレートを使用し、ブロック単位で対応する領域を算出して位置合わせを行ってもよい。
以上説明したように第1実施形態の撮像装置においては、撮影した広角画像を基に高解像度化する領域を決定し、その領域に対応した狭角画像を取得して、高解像度画像を生成している。これにより第1の実施形態の撮像装置によれば、広角画像の中で高解像度化する領域に対応した狭角画像を効率よく取得でき、ユーザの負担が少なく、高解像度画像を取得することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、撮影した広角画像と狭角画像とを基に高解像度化する領域を決定し、その決定された領域の高解像度画像を生成するために使用する狭角画像を選択して高解像度画像を生成する例について説明する。第2実施形態に係る撮像装置の構成は前述した図1(a)と同様であるため図示は省略する。
図9は第2実施形態の撮像装置において広角画像と狭角画像を撮像して、高解像度画像を生成するまでの機能ブロックを示した図である。
図9に示すように、第2実施形態における機能ブロックは、広角画像取得部901、狭角画像取得部902、領域決定部903、画像生成部904からなる。第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、広角画像取得部901と狭角画像取得部902の機能は、例えばシステム制御部106が光学系制御部105を介して光学系101を制御することにより実現される。また、領域決定部903と画像生成部904の機能は、例えば画像処理部104により実行される。
広角画像取得部901は、第1実施形態の場合と同様に、基準画像として用いられる広角画像を取得する。
狭角画像取得部902は、広角画像取得部901にて広角画像が取得された際の画角の範囲内で複数の狭角画像を取得する。
領域決定部903は、広角画像取得部901で取得された広角画像および狭角画像取得部902で取得された狭角画像の情報を基に、高解像度化する領域を決定する処理を実行する。
画像生成部904は、領域決定部903にて決定された高解像度化する領域の情報を基に、狭角画像取得部902で取得された複数の狭角画像の中から、高解像度化する領域に対応した狭角画像を選択する。そして、画像生成部904は、選択した狭角画像を用い、広角画像取得部901で取得された広角画像を参照して高解像度画像を生成して出力する。
図10は、第2実施形態の撮像装置における広角画像および狭角画像の取得から高解像度画像の生成処理までの処理手順の流れを示したフローチャートである。以下、第2実施形態の撮像装置における広角画像および狭角画像の取得処理から高解像度画像生成処理までの各処理の詳細を、図9の機能ブロックと図10のフローチャート等を参照しながら説明する。
S1001において、広角画像取得部901は、前述した図2のS201と同様にして広角画像を取得する。この広角画像のデータは、狭角画像取得部902を介して領域決定部903に送られる。
次にS1002において、狭角画像取得部902は、撮影したいシーンに対して、高解像度画像を生成するために使用する狭角画像を撮影し、その狭角画像のデータを領域決定部903に送る。第2実施形態においても、前述した第1実施形態で説明したのと同様に、狭角画像の撮影方法としては、シフトレンズのシフト駆動により狭角の撮影画角を移動させる撮影方法や、手持ち撮影時の手振れ量に基づく撮影方法を用いることができる。
次にS1003において、領域決定部903は、広角画像取得部901により取得された広角画像と、狭角画像取得部902により取得された狭角画像とを基に、高解像度化を行う領域を決定する。第2実施形態における領域決定部903は、第1実施形態のS202において優先度を設定するのに用いた各情報に加え、広角画像と狭角画像の中の同一被写体領域を比較した際のエッジ強度の差をも用いて優先度を設定して、高解像度化する領域を決定する。すなわち第2実施形態では、第1実施形態で用いたコントラスト情報、顕著度情報、特定の被写体の認識結果の信頼度情報の各評価値に加え、さらにエッジ強度の差分値をも評価値として用いて、優先度が設定される。
以下、エッジ強度の差分値を評価値として用いて優先度を設定する処理について、図11(a)と図11(b)を参照しながら説明する。コントラスト情報、顕著度情報、特定の被写体の認識結果の信頼度情報等の各評価値に応じた優先度の設定は第1実施形態と同様であるため、それらの説明は省略する。
図11(a)は、領域決定部903において、エッジ強度の差分値に応じた優先度を設定する際に用いられるグラフ1101を示した図である。グラフ1101は、下限値から上限値までの間で、エッジ強度の差分値が高くなるほど優先度の値も高くなる特性となされている。下限値以下のエッジ強度の差分値に対しては優先度の下限値が設定され、上限値以上のエッジ強度の差分値に対しては優先度の上限値が設定される。図11(b)は、コントラスト情報、顕著度情報、空領域の認識結果の信頼度情報に対する各重みの値に、さらにエッジ強度の差分に付与される重みの値を加えた表1102である。第2実施形態においても第1実施形態の例と同様に、各優先度は0〜1の範囲で表される値であり、各評価値に結果に対して優先度の値が割り振られている。
第2実施形態の領域決定部903は、広角画像と狭角画像との間でエッジ強度の差分値を算出するが、それら画像内に写っている被写体の大きさが異なるため、先ず、広角画像を拡大して被写体と大きさを合わせるようにする。次に、領域決定部903は、拡大した広角画像と狭角画像の各画像に対して特徴点の抽出を行い、その抽出した特徴点の対応関係を求めて位置合わせを行う。位置合わせの処理としては、第1実施形態のS702〜S704と同様の手法を使用する。さらに、領域決定部903は、位置合わせを行った両画像に対してそれぞれバンドパスフィルタ処理を施すことでエッジ強度を検出し、下記の式(6)を用いて、それら両画像間のエッジ強度の差分値E(絶対値)を算出する。なお式中のeA(i,j)は拡大した広角画像の各座標のエッジ強度、eB(i,j)は狭角画像の各座標のエッジ強度である。
Figure 2020009099
そして、領域決定部903は、図11(a)のグラフ1101を用い、式(6)で算出されたエッジ強度の差分値E(絶対値)に応じた優先度を設定する。すなわち、領域決定部903は、エッジ強度の差分値Eが大きくなるほど高い優先度を設定し、逆に、エッジ強度の差分値Eが小さくなるほど低い優先度を設定する。
また第2実施形態においても、前述した第1実施形態と同様に、領域決定部903は、下記の式(7)を用い、各ブロックにおける評価値毎の優先度に重み付けを行って、ブロック毎の優先度W(M,N)を算出する。なお式中のnは取得された評価値の数、bnは評価値毎の優先度である。また式中のαnは評価値毎の優先度に対して設定された重みであり、例えば図11(b)の表1102に示した重みが用いられる。第2実施形態の場合、コントラスト情報とエッジ強度の差分値とが、高解像度化する領域を決定する際に重要であるため、表1102ではそれらコントラスト情報とエッジ強度差分に対する重みが大きい値に設定されている。なお、重みはユーザが指定して決めてもよい。
Figure 2020009099
また第2実施形態の領域決定部903では、前述したようなエッジ強度の差分値を加えた各評価値に基づいて設定した優先度を基に、高解像度化する領域を決定する。具体例として、コントラスト情報とエッジ強度の差分値の二つの評価値を例に挙げ、それら評価値を基に設定される優先度について説明する。コントラスト情報は、前述したようにエッジ強度の積分値であり、これは被写体領域のテクスチャが多いか否かを表す評価値となされている。そして、テクスチャが多い被写体領域は第1実施形態で説明したように高解像度化を行うことに効果のある領域である。また、第2実施形態におけるエッジ強度の差分値が大きい場合、狭角画像を使用することで高解像度な画像を生成することができる。このため、領域決定部903は、被写体領域のテクスチャが多く、エッジ強度の差分値が大きい場合には、優先度を高く設定する。一方、被写体領域のテクスチャが少なく、エッジ強度の差分値が小さい場合には、高解像度な画像を生成してもさほど効果が得られないと考えられるため、領域決定部903は、優先度を低く設定する。
図10のフローチャートに説明を戻す。
画像生成部904は、前述のようにしてS1003で決定された領域の情報を基に、高解像度画像の生成の際に使用する狭角画像を選択する。
図12(a)〜図12(j)は、それぞれ撮影して取得された広角画像と狭角画像を基に、高解像度画像の生成に使用する狭角画像を選択する様子を説明する図である。図12(a)は広角画像取得部901により取得された広角画像1201を示した図である。図12(b)は領域決定部903において広角画像1211の中で高解像度化するとして決定された領域の一例を示した図であり、領域1212と領域1213が高解像化するとして決定された領域であるとする。図12(c)〜図12(j)に示した各画像はそれぞれ狭角画像取得部902により取得された複数の狭角画像の中の一部の狭角画像1221〜1228を示した図である。
画像生成部904は、前述した式(7)によりブロック毎に決定した優先度W(M,N)の中から、優先度W(M,N)の値が例えば所定の閾値以上となっている優先度W(M,N)の高いブロックを選択する。そして、画像生成部904は、選択したブロックを含んでいる狭角画像を高解像度画像の生成に使用する画像として選択する。具体的には、図12(c)〜図12(j)の狭角画像1221〜1228のうち、図12(b)で高解像度化すると決定された領域1212,1213に応じて選択されるのは、狭角画像1222、1223、1224、1225、1227、1228となる。なお、狭角画像1221と1226は、高解像度化を行う領域が含まれていないため、これらの狭角画像は選択されず、高解像度画像の生成時には使用されないことになる。
そして、次のS1005において、画像生成部904は、広角画像取得部111が取得した広角画像を参照し、S1004で選択した狭角画像を用いて高解像度画像を生成する。高解像度画像を生成する処理については、前述した第1実施形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。
前述したように第2実施形態では、広角画像だけでなく、予め狭角画像も取得しておき、高解像度化するとして決定された領域に対応した狭角画像を選択して、その選択した狭角画像を基に高解像度画像を生成する。これにより第1の実施形態の撮像装置によれば、広角画像の中で高解像度化する領域に対応した狭角画像を効率よく取得でき、ユーザの負担が少なく、高解像度画像を取得することができる。
なお、画像生成部904は、高解像度画像に使用しなかった狭角画像は削除してもよいし、狭角画像の選択を行わずに全ての狭角画像を使用して高解像度画像を生成してもよい。
また、高解像度画像を生成する際に、高解像度化する領域に対応した狭角画像が取得されていない場合には、広角画像をそのまま使用して画像を生成してもよい。
前述した各実施形態の機能ブロックにおける各機能は、ハードウェア構成のみで実現されてもよいし、CPU等がプログラムを実行することによるソフトウェア構成により実現されてもよい。また、一部がハードウェア構成で残りがソフトウェア構成により実現されてもよい。このソフトウェア構成のためのプログラムは、予め用意されている場合だけでなく、不図示の外部メモリ等の記録媒体から取得されたり、不図示のネットワーク等を介して取得されたりしてもよい。
また前述の実施形態では、撮像装置の一例としてデジタルカメラを想定しているが、例えばスマートフォンやタブレット端末等、監視カメラ、工業用カメラ、車載カメラ、医療用カメラなど画像の撮像が可能な各種機器にも適用可能である。
本発明に係る信号処理における1以上の機能を実現するプログラムは、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給可能であり、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサにより読また出し実行されることで実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
前述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101:光学系、102:撮像部、104:現像処理部、105:光学系制御部、106:システム制御部、109:記録部、111:広角画像取得部、112:領域決定部、113:狭角画像取得部、114:画像生成部

Claims (22)

  1. 第1の画像を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の画像を基に、前記第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定手段と、
    前記高解像度化すると決定された領域を基に、前記第1の画像よりも画角が狭い領域を撮像することで第2の画像を取得する第2の取得手段と、
    前記第1の画像を参照し、前記第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 第1の画像を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の画像よりも画角が狭い第2の画像を取得する第2の取得手段と、
    前記第1の画像と前記第2の画像とを基に、前記第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定手段と、
    前記第2の取得手段が取得した複数の第2の画像のなかから、前記高解像度化すると決定された領域に応じた第2の画像を選択して、前記選択した第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記複数の第2の画像のうち、前記選択されなかった第2の画像を削除することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記第1の画像からコントラストの情報を取得し、前記コントラストの情報を基に前記高解像度化する領域を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかで前記コントラストの高い領域ほど、優先するようにして前記高解像度化する領域に決定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、前記コントラストの情報として、領域ごとにエッジ強度の積分値を取得することを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理装置。
  7. 前記決定手段は、前記第1の画像から、視覚的に目立つ度合いを表す顕著度の情報を取得し、前記顕著度の情報を基に前記高解像度化する領域を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかで前記顕著度の高い領域ほど、優先するようにして前記高解像度化する領域に決定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記決定手段は、前記顕著度として、前記第1の画像のなかの被写体領域の特徴とその周辺の被写体領域の特徴との差分に基づく相関を求めることを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理装置。
  10. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかで前記相関が低い領域ほど、優先するようにして前記高解像度化する領域に決定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記決定手段は、前記第1の画像から特定の領域を認識した結果の信頼度を取得し、前記信頼度に基づいて前記高解像度化する領域を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかで前記信頼度が高い領域ほど、優先するようにして前記高解像度化する領域として決定しないことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記決定手段は、前記特定の領域を認識した結果の信頼度として、空の領域を認識した結果の信頼度を取得することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかの被写体領域のエッジ強度と、前記第2の画像のなかで前記第1の画像の前記被写体領域と同一の被写体領域のエッジ強度との間の差分に基づいて、前記高解像度化する領域を決定することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  15. 前記決定手段は、前記第1の画像のなかで前記エッジ強度の差分が大きい領域ほど、優先するようにして前記高解像度化する領域に決定することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記生成手段は、前記高解像度化する領域に対応した前記第2の画像が取得されていない場合、前記第1の画像のなかで前記取得されていない第2の画像に対応した領域の画像を用いて前記高解像度の画像を生成することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  17. 前記第2の取得手段は、画像を撮像する際の撮影画角を前記第2の画像の画角にした状態で、前記第1の画像の画角のなかで、前記撮影画角をシフトさせるように移動させて撮影された画像を、前記第2の画像として取得することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 前記第2の取得手段は、画像を撮像する際の撮影画角を前記第2の画像の画角にした状態で、画像を撮影する撮像装置の振れにより前記第2の画像の撮影画角が移動した際に撮影された画像を、前記第2の画像として取得することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  19. 前記第2の取得手段は、前記撮像装置の焦点距離に応じて算出されるシャッター速度を使用して撮影した前記第2の画像を取得することを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    第1の画像を取得する第1の取得工程と、
    前記第1の画像を基に、前記第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定工程と、
    前記高解像度化すると決定された領域を基に、前記第1の画像よりも画角が狭い領域を撮像することで第2の画像を取得する第2の取得工程と、
    前記第1の画像を参照し、前記第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  21. 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    第1の画像を取得する第1の取得工程と、
    前記第1の画像よりも画角が狭い第2の画像を取得する第2の取得工程と、
    前記第1の画像と前記第2の画像とを基に、前記第1の画像のなかで高解像度化する領域を決定する決定工程と、
    前記第2の取得工程で取得した複数の第2の画像のなかから、前記高解像度化すると決定された領域に応じた第2の画像を選択して、前記選択した第2の画像を用いて高解像度の画像を生成する生成工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  22. コンピュータを、請求項1から19のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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