[go: up one dir, main page]

JP2019508931A - ProSe通信における自律的なリソース割当ての場合に優先順位に基づいて最適化されるサイドリンクデータ伝送 - Google Patents

ProSe通信における自律的なリソース割当ての場合に優先順位に基づいて最適化されるサイドリンクデータ伝送 Download PDF

Info

Publication number
JP2019508931A
JP2019508931A JP2018536157A JP2018536157A JP2019508931A JP 2019508931 A JP2019508931 A JP 2019508931A JP 2018536157 A JP2018536157 A JP 2018536157A JP 2018536157 A JP2018536157 A JP 2018536157A JP 2019508931 A JP2019508931 A JP 2019508931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sidelink
priority
data
resource pool
radio resource
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018536157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6925345B2 (ja
Inventor
ヨアヒム ロアー
ヨアヒム ロアー
マリック プラティーク バス
マリック プラティーク バス
スジャン フェン
スジャン フェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Corp of America
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Corp of America
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Corp of America filed Critical Panasonic Intellectual Property Corp of America
Publication of JP2019508931A publication Critical patent/JP2019508931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6925345B2 publication Critical patent/JP6925345B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/12Wireless traffic scheduling
    • H04W72/1263Mapping of traffic onto schedule, e.g. scheduled allocation or multiplexing of flows
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/50Allocation or scheduling criteria for wireless resources
    • H04W72/56Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on priority criteria
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W92/00Interfaces specially adapted for wireless communication networks
    • H04W92/16Interfaces between hierarchically similar devices
    • H04W92/18Interfaces between hierarchically similar devices between terminal devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

本発明は、改良されたサイドリンクデータ伝送手順であって、送信側ユーザ端末が、サイドリンク宛先と、適切な無線リソースプールとを選択する、サイドリンクデータ伝送手順、に関する。さらに、端末は、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求める。次いで、サイドリンクデータの送信を実行するための適切な送信パラメータが決定され、次いで、これらの送信パラメータに基づいて実際の送信が実行される。
【選択図】図9

Description

本開示は、サイドリンクを通じてのサイドリンクデータ送信を実行する方法に関する。さらに、本開示は、本明細書に記載されている方法に関与する送信側ユーザ機器を提供する。
ロングタームエボリューション(LTE)
WCDMA(登録商標)無線アクセス技術をベースとする第3世代の移動通信システム(3G)は、世界中で広範な規模で配備されつつある。この技術を機能強化または発展・進化させるうえでの最初のステップとして、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)と、エンハンストアップリンク(高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)とも称する)とが導入され、これにより、極めて競争力の高い無線アクセス技術が提供されている。
ユーザからのますます増大する需要に対応し、新しい無線アクセス技術に対する競争力を確保する目的で、3GPPは、ロングタームエボリューション(LTE)と称される新しい移動通信システムを導入した。LTEは、今後10年間にわたり、データおよびメディアの高速伝送ならびに大容量の音声サポートに要求されるキャリアを提供するように設計されている。高いビットレートを提供する能力は、LTEにおける重要な方策である。
E−UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access(UTRA):進化したUMTS地上無線アクセス)およびUTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network:UMTS地上無線アクセスネットワーク)と称される、LTE(ロングタームエボリューション)に関する作業項目(WI)の仕様は、最終的にリリース8(LTEリリース8)として公開される。LTEシステムは、パケットベースの効率的な無線アクセスおよび無線アクセスネットワークであり、IPベースの全機能を低遅延かつ低コストで提供する。LTEでは、与えられたスペクトルを用いてフレキシブルなシステム配備を達成するために、スケーラブルな複数の送信帯域幅(例えば、1.4MHz、3.0MHz、5.0MHz、10.0MHz、15.0MHz、および20.0MHz)が指定されている。ダウンリンクには、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)をベースとする無線アクセスが採用されている。なぜなら、かかる無線アクセスは、低いシンボルレートのため本質的にマルチパス干渉(MPI)を受けにくく、また、サイクリックプレフィックス(CP)を使用しており、さらに、さまざまな送信帯域幅の構成に対応可能だからである。アップリンクには、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access:シングルキャリア周波数分割多元接続)をベースとする無線アクセスが採用されている。なぜなら、ユーザ機器(UE)の送信出力が限られていることを考えれば、ピークデータレートを向上させるよりも広いカバレッジエリアを提供することが優先されるからである。LTEリリース8/9では、数多くの主要なパケット無線アクセス技術(例えば、MIMO(多入力多出力)チャネル伝送技術)が採用され、高効率の制御シグナリング構造が達成されている。
LTEのアーキテクチャ
図1は、LTEの全体的なアーキテクチャを示している。E−UTRANはeNodeBから構成され、eNodeBは、ユーザ機器(UE)に向かう、E−UTRAのユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)プロトコルおよび制御プレーン(RRC)プロトコルを終端させる。eNodeB(eNB)は、物理(PHY)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、およびパケットデータ制御プロトコル(PDCP)レイヤ(これらのレイヤはユーザプレーンのヘッダ圧縮および暗号化の機能を含む)をホストする。eNBは、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。eNBは、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、交渉によるアップリンクサービス品質(QoS)の実施、セル情報のブロードキャスト、ユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化/復号、ダウンリンク/アップリンクのユーザプレーンパケットヘッダの圧縮/復元など、多くの機能を実行する。複数のeNodeBは、X2インタフェースによって互いに接続されている。
また、複数のeNodeBは、S1インタフェースによってEPC(Evolved Packet Core:進化したパケットコア)、より具体的には、S1−MMEによってMME(Mobility Management Entity:移動管理エンティティ)、S1−Uによってサービングゲートウェイ(SGW:Serving Gateway)に接続されている。S1インタフェースは、MME/サービングゲートウェイとeNodeBとの間の多対多関係をサポートする。SGWは、ユーザデータパケットをルーティングして転送する一方で、eNodeB間のハンドオーバー時におけるユーザプレーンのモビリティアンカーとして機能し、さらに、LTEと別の3GPP技術との間のモビリティのためのアンカー(S4インタフェースを終端させ、2G/3GシステムとPDN GWとの間でトラフィックを中継する)として機能する。SGWは、アイドル状態のユーザ機器に対しては、ダウンリンクデータ経路を終端させ、そのユーザ機器へのダウンリンクデータが到着したときにページングをトリガーする。SGWは、ユーザ機器のコンテキスト(例えばIPベアラサービスのパラメータ、またはネットワーク内部ルーティング情報)を管理および格納する。さらに、SGWは、合法傍受(lawful interception)の場合にユーザトラフィックの複製を実行する。
MMEは、LTEのアクセスネットワークの主要な制御ノードである。MMEは、アイドルモードのユーザ機器の追跡およびページング手順(再送信を含む)の役割を担う。MMEは、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化プロセスに関与し、さらには、最初のアタッチ時と、コアネットワーク(CN)ノードの再配置を伴うLTE内ハンドオーバー時とに、ユーザ機器のSGWを選択する役割も担う。MMEは、(HSSと対話することによって)ユーザを認証する役割を担う。非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングはMMEにおいて終端され、MMEは、一時的なIDを生成してユーザ機器に割り当てる役割も担う。MMEは、サービスプロバイダの公衆陸上移動網(PLMN:Public Land Mobile Network)に入るためのユーザ機器の認証をチェックし、ユーザ機器のローミング制約を実施する。MMEは、NASシグナリングの暗号化/完全性保護においてネットワーク内の終端点であり、セキュリティキーの管理を行う。シグナリングの合法傍受も、MMEによってサポートされる。さらに、MMEは、LTEのアクセスネットワークと2G/3Gのアクセスネットワークとの間のモビリティのための制御プレーン機能を提供し、SGSNからのS3インタフェースを終端させる。さらに、MMEは、ローミングするユーザ機器のためのホームHSSに向かうS6aインタフェースを終端させる。
LTEにおけるコンポーネントキャリア構造
3GPP LTEシステムのダウンリンクコンポーネントキャリアは、いわゆるサブフレームにおける時間−周波数領域でさらに分割される。3GPP LTEで、各サブフレームは、図2に示すように2つのダウンリンクスロットに分割され、そこにおいて、第1のダウンリンクスロットは、第1のOFDMシンボル内の制御チャネル領域(PDCCH領域)を備える。各サブフレームは、時間領域内の所与の数のOFDMシンボルで構成され(3GPP LTE(リリース8)では12個または14個のOFDMシンボル)、各OFDMシンボルはコンポーネントキャリアの帯域幅全体に広がる。したがって、OFDMシンボルそれぞれは、それぞれのサブキャリアで送信されるいくつかの変調シンボルで構成される。LTEでは、各スロットにおける送信信号は、NDL RB×NRB sc本のサブキャリアとNDL symb個のOFDMシンボルのリソースグリッドによって記述される。NDL RBは、帯域幅の中のリソースブロックの数である。数NDL RBは、セルにおいて設定されているダウンリンク送信帯域幅に依存し、Nmin,DL RB≦NDL RB≦Nmax,DL RBを満たし、この場合、Nmin,DL RB=6およびNmax,DL RB=110は、それぞれ、現在のバージョンの仕様によってサポートされている最小ダウンリンク帯域幅および最大ダウンリンク帯域幅である。NRB scは、1個のリソースブロックの中のサブキャリアの数である。通常のサイクリックプレフィックスのサブフレーム構造の場合、NRB sc=12、NDL symb=7である。
例えば3GPPロングタームエボリューション(LTE)において使用されるような、例えばOFDMを使用する、マルチキャリア通信システムを想定すると、スケジューラによって割り当てることができるリソースの最小単位は、1つの「リソースブロック」である。物理リソースブロック(PRB)は、図2に例示したように、時間領域における連続するOFDMシンボル(例えば7個のOFDMシンボル)および周波数領域における連続するサブキャリア(例えばコンポーネントキャリアの12本のサブキャリア)として定義される。したがって3GPP LTE(リリース8)では、物理リソースブロックはリソースエレメントから構成され、時間領域における1つのスロットおよび周波数領域における180kHzに対応する(ダウンリンクリソースグリッドに関するさらなる詳細は、例えば非特許文献1(現在のバージョン13.0.0)の6.2節(3GPPのウェブサイトで入手可能であり、参照により本明細書に組み込まれている)を参照)。
1つのサブフレームは、2つのスロットで構成され、したがって、いわゆる「通常の」CP(サイクリックプレフィックス)が使用されるときにはサブフレーム内に14個のOFDMシンボルが存在し、いわゆる「拡張」CPが使用されるときにはサブフレーム内に12個のOFDMシンボルが存在する。専門用語を目的として、以下で、サブフレーム全体に広がる同じ連続するサブキャリアと同等の時間−周波数リソースは、「リソースブロックペア」または同意義の「RBペア」もしくは「PRBペア」と呼ばれる。
「コンポーネントキャリア」という用語は、周波数領域におけるいくつかのリソースブロックの組合せを示す。LTEの将来のリリースでは、「コンポーネントキャリア」という用語はもはや使用されず、その代わりに、その専門用語はダウンリンクリソースおよびオプションでアップリンクリソースの組合せを示す「セル」に変更される。ダウンリンクリソースのキャリア周波数とアップリンクリソースのキャリア周波数との間のリンク付けは、ダウンリンクリソースで送信されるシステム情報において指示される。
コンポーネントキャリアの構造に関する同様の想定は、以降のリリースにも適用される。
より広い帯域幅のサポートのためのLTE−Aにおけるキャリアアグリゲーション
世界無線通信会議2007(WRC−07)において、IMT−Advancedの周波数スペクトルが決定された。IMT−Advancedのための全体的な周波数スペクトルは決定されたが、実際に利用可能な周波数帯域幅は、地域や国によって異なる。しかしながら、利用可能な周波数スペクトルのアウトラインの決定に続いて、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)において無線インタフェースの標準化が開始された。3GPP TSG RAN #39会合において、「Further Advancements for E-UTRA (LTE-Advanced)」に関する検討項目の記述が承認された。この検討項目は、E−UTRAを進化・発展させるうえで(例えば、IMT−Advancedの要求条件を満たすために)考慮すべき技術要素をカバーしている。
LTEアドバンストシステムがサポートすることができる帯域幅は100MHzであり、一方、LTEシステムは20MHzのみをサポートすることができる。今日、無線スペクトルの欠如がワイヤレスネットワークの開発のボトルネックになり、結果として、LTEアドバンストシステムのために十分広いスペクトル帯域を見つけることは困難である。したがって、より広い無線スペクトル帯域を獲得するための方法を見つけることは急務であり、ここにおいて、可能性のある答えは、キャリアアグリゲーション機能である。
キャリアアグリゲーションでは、最大で100MHzのより広い送信帯域幅をサポートする目的で、2つ以上のコンポーネントキャリアがアグリゲートされる。LTE−Advancedシステムでは、LTEシステムにおけるいくつかのセルが、より広い1つのチャネルにアグリゲートされ、このチャネルは、たとえLTEにおけるこれらのセルが異なる周波数帯域にある場合でも100MHzに対して十分に広い。
少なくとも、コンポーネントキャリアの帯域幅が、LTEリリース8/9のセルのサポートされる帯域幅を超えないときには、すべてのコンポーネントキャリアをLTEリリース8/9互換であるように設定することができる。ユーザ機器によってアグリゲートされるすべてのコンポーネントキャリアが必ずしもLTEリリース8/9互換でなくてよい。リリース8/9のユーザ機器がコンポーネントキャリアにキャンプオンすることを回避するため、既存のメカニズム(例:バーリング)を使用することができる。
ユーザ機器は、自身の能力に応じて1つまたは複数のコンポーネントキャリア(複数のサービングセルに対応する)を同時に受信または送信することができる。キャリアアグリゲーションのための受信能力および/または送信能力を備えた、LTE−Aリリース10のユーザ機器は、複数のサービングセル上で同時に受信する、および/または送信することができ、これに対して、LTEリリース8/9のユーザ機器は、コンポーネントキャリアの構造がリリース8/9の仕様に従う場合、1つのみのサービングセル上で受信および送信を行うことができる。
キャリアアグリゲーションは、連続するコンポーネントキャリアおよび不連続なコンポーネントキャリアの両方においてサポートされ、各コンポーネントキャリアは、(3GPP LTE(リリース8/9)の計算方式(numerology)を使用して)周波数領域における最大110個のリソースブロックに制限される。
同じeNodeB(基地局)から送信される、場合によってはアップリンクおよびダウンリンクにおいて異なる帯域幅の異なる数のコンポーネントキャリアをアグリゲートするように、3GPP LTE−A(リリース10)互換のユーザ機器を構成することが可能である。設定することのできるダウンリンクコンポーネントキャリアの数は、ユーザ機器のダウンリンクのアグリゲーション能力に依存する。逆に、設定することのできるアップリンクコンポーネントキャリアの数は、ユーザ機器のアップリンクのアグリゲーション能力に依存する。現時点では、ダウンリンクコンポーネントキャリアよりもアップリンクコンポーネントキャリアが多い状態に移動端末を設定することはできない。一般的なTDD配備では、コンポーネントキャリアの数および各コンポーネントキャリアの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとで同じである。同じeNodeBから送信されるコンポーネントキャリアは、同じカバレッジを提供する必要はない。
連続的にアグリゲートされるコンポーネントキャリアの中心周波数の間隔は、300kHzの整数倍である。これは、3GPP LTE(リリース8/9)の100kHzの周波数ラスターとの互換性を保つと同時に、15kHz間隔のサブキャリアの直交性を維持するためである。アグリゲーションのシナリオによっては、連続するコンポーネントキャリアの間に少数の使用されないサブキャリアを挿入することによって、n×300kHzの間隔あけを容易にすることができる。
複数のキャリアをアグリゲートする影響は、MAC層に及ぶのみである。MAC層には、アップリンクおよびダウンリンクの両方において、アグリゲートされるコンポーネントキャリアごとに1つのHARQエンティティが要求される。コンポーネントキャリアあたりのトランスポートブロックは最大1個である(アップリンクにおけるSU−MIMOを使用しない場合)。トランスポートブロックおよびそのHARQ再送信(発生時)は、同じコンポーネントキャリアにマッピングする必要がある。
キャリアアグリゲーションが設定されているとき、移動端末はネットワークとの1つのRRC接続のみを有する。RRC接続の確立/再確立時、1つのセルが、LTEリリース8/9と同様に、セキュリティ入力(1つのECGI、1つのPCI、および1つのARFCN)と、非アクセス層(NAS)モビリティ情報(例:TAI)とを提供する。RRC接続の確立/再確立の後、そのセルに対応するコンポーネントキャリアは、ダウンリンクプライマリセル(PCell)と称される。接続状態では、ユーザ機器あたりつねに1つのダウンリンクPCell(DL PCell)および1つのアップリンクPCell(UL PCell)が設定される。コンポーネントキャリアの設定されたセットおいて、他のセルはセカンダリセル(SCell)と呼ばれ、SCellのキャリアはダウンリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC)およびアップリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)である。1基のUEに対して最大5つのサービングセル(PCellを含む)を設定することができる。
ダウンリンクPCellおよびアップリンクPCellの特徴は以下のとおりである。
・ 各SCellごとに、ダウンリンクリソースに加えてアップリンクリソースのユーザ機器による使用を設定することができる(したがって、設定されるDL SCCの数はUL SCCの数よりもつねに大きいかまたは等しく、アップリンクリソースのみを使用するようにSCellを設定することはできない)。
・ ダウンリンクPCellは、SCellとは異なり非アクティブ化することはできない。
・ ダウンリンクPCellにおいてレイリーフェージング(RLF)が発生するときには再確立がトリガーされるが、ダウンリンクSCellにRLFが発生しても再確立はトリガーされない。
・ 非アクセス層情報はダウンリンクPCellから取得される。
・ PCellは、ハンドオーバー手順(すなわちセキュリティキー変更およびRACH手順)によってのみ変更することができる。
・ PCellは、PUCCHの送信に使用される。
・ アップリンクPCellは、第1層のアップリンク制御情報の送信に使用される。
・ UEの観点からは、各アップリンクリソースは1つのサービングセルにのみ属する。
コンポーネントキャリアの設定および再設定、ならびに追加および削除は、RRCによって実行することができる。アクティブ化および非アクティブ化は、MAC制御要素を介して行われる。LTE内ハンドオーバー時、RRCによって、ターゲットセルで使用するためのSCellを追加、削除、または再設定することもできる。新しいSCellを追加するときには、SCellのシステム情報(送信/受信に必要である)を送るために専用のRRCシグナリングが使用される(LTEリリース8/9におけるハンドオーバー時と同様)。1基のUEにSCellが追加されるとき、各SCellにはサービングセルインデックスが設定される。PCellはつねにサービングセルインデックス0を有する。
キャリアアグリゲーションを使用するようにユーザ機器が設定されているとき、アップリンクコンポーネントキャリアとダウンリンクコンポーネントキャリアの少なくとも一対がつねにアクティブである。この対のうちのダウンリンクコンポーネントキャリアは、「ダウンリンクアンカーキャリア」と称されることもある。同じことはアップリンクについてもあてはまる。
キャリアアグリゲーションが設定されているとき、同時に複数のコンポーネントキャリアについてユーザ機器をスケジューリングすることができるが、同時に進行させることのできるランダムアクセス手順は最大で1つである。クロスキャリアスケジューリング(cross-carrier scheduling)では、コンポーネントキャリアのPDCCHによって別のコンポーネントキャリアのリソースをスケジューリングすることができる。この目的のため、それぞれのDCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットにコンポーネントキャリア識別フィールド(「CIF」と称する)が導入されている。
クロスキャリアスケジューリングが行われていないときには、アップリンクコンポーネントキャリアとダウンリンクコンポーネントキャリアのリンク(RRCシグナリングによって確立される)によって、グラントが適用されるアップリンクコンポーネントキャリアを識別することができる。アップリンクコンポーネントキャリアへのダウンリンクコンポーネントキャリアのリンクは、必ずしも1対1である必要はない。言い換えれば、同じアップリンクコンポーネントキャリアに2つ以上のダウンリンクコンポーネントキャリアをリンクすることができる。一方で、1つのダウンリンクコンポーネントキャリアは、1つのアップリンクコンポーネントキャリアのみにリンクすることができる。
MAC層/MACエンティティ、RRC層、物理層
LTEの第2層のユーザプレーン/制御プレーンのプロトコルスタックは、4つの副層、すなわちRRC、PDCP、RLC、およびMACを備えている。媒体アクセス制御(MAC)層は、LTEの無線プロトコルスタックの第2層アーキテクチャにおける最も下の副層であり、例えば3GPP技術規格である非特許文献2(現在のバージョン13.0.0)によって定義されている。下の物理層とはトランスポートチャネルを通じて接続されており、上のRLC層とは論理チャネルを通じて接続されている。したがってMAC層は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化および逆多重化を実行する。送信側におけるMAC層は、論理チャネルを通じて受け取るMAC SDUからMAC PDU(トランスポートブロックとしても知られている)を構築し、受信側におけるMAC層は、トランスポートチャネルを通じて受け取るMAC PDUからMAC SDUを復元する。
MAC層は、論理チャネルを通じてRLC層にデータ伝送サービスを提供し(参照により本明細書に組み込まれている非特許文献2の5.4節および5.3節を参照)、この論理チャネルは、制御データ(例えばRRCシグナリング)を伝える制御論理チャネル、またはユーザプレーンデータを伝えるトラフィック論理チャネルのいずれかである。制御論理チャネルとしては、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、ページング制御チャネル(PCCH)、共通制御チャネル(CCCH)、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)、および専用制御チャネル(DCCH)が定義されている。トラフィック論理チャネルは、専用トラフィックチャネル(DTCH)およびマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)である。
論理チャネルは、例えばバッファ状態報告の目的に、LCG ID 0〜3を有する4つの異なる論理チャネルグループ(LCG)のうちの1つに関連付けられている。
その一方で、MAC層からのデータはトランスポートチャネル(ダウンリンクまたはアップリンクとして分類される)を通じて物理層と交換される。無線を通じた送信方式に応じて、データがトランスポートチャネルに多重化される。ダウンリンクトランスポートチャネルとしては、ブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)、ページングチャネル(PCH)、およびマルチキャストチャネル(MCH)が定義されている。アップリンクトランスポートチャネルとしては、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)およびランダムアクセスチャネル(RACH)が定義されている。論理チャネルおよびトランスポートチャネルに関してと、これらのチャネルの間のマッピングに関するさらなら情報は、非特許文献2(現在のバージョン13.0.0)の4.5節「Channel Structure(チャネルの構造)」(その全体が参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。
物理層は、データおよび制御情報をエアインタフェースを介して実際に送信する役割を担い、すなわち物理層は、送信側ではMACトランスポートチャネルからのすべての情報をエアインタフェースを通じて伝える。物理層によって実行されるいくつかの重要な機能としては、符号化および変調、リンクアダプテーション(AMC)、電力制御、セルサーチ(最初の同期およびハンドオーバーを目的とする)、RRC層のための他の測定(LTEシステムの内側およびシステム間)が挙げられる。物理層は、送信パラメータ(変調方式、符号化率(すなわち変調・符号化方式(MCS))、物理リソースブロックの数など)に基づいて、送信を実行する。物理層の機能に関するさらなる情報は、非特許文献3(現在のバージョン13.0.0)(参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。
無線リソース制御(RRC)層は、無線インタフェースにおけるUEとeNBとの間の通信と、いくつかのセルを横切って移動するUEのモビリティを制御する。RRCプロトコルは、NAS(非アクセス層)情報の伝送もサポートする。RRC_IDLE状態にあるUEに対しては、RRCはネットワークからの着信呼の通知をサポートする。RRC接続制御は、RRC接続の確立、変更、および解除に関連するすべての手順(ページング、測定の設定および報告、無線リソースの設定、最初のセキュリティ起動、シグナリング無線ベアラ(SRB:Signalling Radio Bearer)およびユーザデータを伝える無線ベアラ(データ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer))の確立を含む)をカバーする。
ロングタームエボリューション(LTE)のアーキテクチャを使用するモバイルネットワークにおいては、ベアラとは、ユーザ機器をインターネットなどのパケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)に接続するために使用される「トンネル」である。LTEネットワークにおいては、UEとPDNゲートウェイとの間でQoSが実施され、一連のベアラに適用される。ベアラは、基本的に仮想概念であり、一連のトラフィックに特別な扱いを提供するための一連のネットワーク設定であり、例えばVoIPパケットは、Webブラウザのトラフィックと比較してネットワークによって優先される。基本的には、異なる特性(例えば、遅延、配信時間、スループット、SNR(信号対雑音比)、エラーレートジッターなど)の各ストリームが異なるベアラにマッピングされる。したがってベアラはQoS制御の単位であり、1つのベアラは一組のQoS要件を満たすために使用される。LTEにおいては、QoSは、無線ベアラ、S1ベアラ、およびS5/S8ベアラ(まとめてEPSベアラと称する)に適用される。LTEには2つのタイプの無線ベアラが存在し、すなわち制御シグナリング(例えばRRCシグナリング/NAS情報)を伝えるシグナリング無線ベアラ(SRB)(LTEにはSRBのタイプとして、SRB0、SRB1、およびSRB2がある)と、ユーザプレーントラフィック/データを伝えるデータ無線ベアラ(DRB)である。UEは、最大で8つのDRBをサポートする。
LTEにおけるアップリンクアクセス方式
アップリンク送信では、カバレッジを最大にするため、ユーザ端末は高い電力効率で送信する必要がある。E−UTRAのアップリンク送信方式としては、シングルキャリア伝送と、動的な帯域幅割当てのFDMAとを組み合わせた方式が選択されている。シングルキャリア伝送が選択された主たる理由は、マルチキャリア信号(OFDMA)と比較して、ピーク対平均電力比(PAPR)が低く、これに対応して電力増幅器の効率が改善され、カバレッジも改善されるためである(与えられる端末ピーク電力に対してデータレートがより高い)。各時間間隔において、NodeBは、ユーザデータを送信するための固有の時間/周波数リソースをユーザに割り当て、これによってセル内の直交性が確保される。アップリンクにおける直交多元接続によって、セル内干渉が排除されることでスペクトル効率が高まる。マルチパス伝搬に起因する干渉については、送信信号にサイクリックプレフィックスを挿入することにより基地局(NodeB)において対処する。
データを送信するために使用される基本的な物理リソースは、1つの時間間隔(例えばサブフレーム)にわたるサイズBWgrantの周波数リソースから構成される(符号化された情報ビットはこのリソースにマッピングされる)。なお、サブフレーム(送信時間間隔(TTI)とも称する)は、ユーザデータを送信するための最小の時間間隔である。しかしながら、サブフレームを連結することにより、1TTIより長い時間にわたる周波数リソースBWgrantをユーザに割り当てることも可能である。
第1層/第2層制御シグナリング
スケジューリング対象のユーザに、ユーザの割当て状態、トランスポートフォーマット、およびその他の送信関連情報(例:HARQ情報、送信電力制御(TPC)コマンド)を知らせる目的で、第1層/第2層制御シグナリングがデータと一緒にダウンリンクで送信される。第1層/第2層制御シグナリングは、サブフレーム内でダウンリンクデータと一緒に多重化される(ユーザ割当てがサブフレーム単位で変化しうるものと想定する)。なお、ユーザ割当てをTTI(送信時間間隔)ベースで実行することもでき、その場合、TTI長をサブフレームの整数倍とすることができることに留意されたい。TTI長は、サービスエリア内ですべてのユーザに対して一定とする、または異なるユーザに対して異なる長さとする、さらにはユーザ毎に動的とすることもできる。第1層/第2層制御シグナリングは、一般的にはTTIあたり1回送信するのみでよい。以下では、一般性を失うことなく、TTIが1サブフレームに等しいものと想定する。
第1層/第2層制御シグナリングは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信される。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)としてのメッセージを伝え、DCIには、ほとんどの場合、移動端末またはUEのグループへのリソース割当ておよびその他の制御情報が含まれる。いくつかのPDCCHを1つのサブフレーム内で送信することができる。
アップリンク無線リソースまたはダウンリンク無線リソースを割り当てる目的で第1層/第2層制御シグナリングで送られる情報は(特にLTE(−A)リリース10)、一般的には以下の項目に分類することができる。
− ユーザ識別情報: 割り当てる対象のユーザを示す。この情報は、一般には、CRCをユーザの識別情報によってマスクすることによってチェックサムに含まれる。
− リソース割当て情報: ユーザに割り当てられるリソース(例:リソースブロック(RB))を示す。あるいはこの情報はリソースブロック割当て(RBA)と称される。なお、ユーザに割り当てられるリソースブロック(RB)の数は動的とすることができる。
− キャリアインジケータ: 第1のキャリアで送信される制御チャネルが、第2のキャリアに関連するリソース(すなわち第2のキャリアのリソースまたは第2のキャリアに関連するリソース)を割り当てる場合に使用される(クロスキャリアスケジューリング)。
− 変調・符号化方式: 採用される変調方式および符号化率を決める。
− HARQ情報: データパケットまたはその一部の再送信時に特に有用である、新規データインジケータ(NDI)や冗長バージョン(RV)など。
− 電力制御コマンド: 割当て対象のアップリンクのデータまたは制御情報の送信時の送信電力を調整する。
− 基準信号情報: 割当ての対象の基準信号の送信または受信に使用される、適用されるサイクリックシフトや直交カバーコードインデックスなど。
− アップリンク割当てインデックスまたはダウンリンク割当てインデックス: 割当ての順序を識別するために使用され、TDDシステムにおいて特に有用である。
− ホッピング情報: 例えば、周波数ダイバーシチを増大させる目的でリソースホッピングを適用するかどうか、および適用方法の指示情報。
− CSI要求: 割り当てられるリソースにおいてチャネル状態情報を送信するようにトリガーするために使用される。
− マルチクラスタ情報: シングルクラスタ(RBの連続的なセット)またはマルチクラスタ(連続的なリソースブロックの少なくとも2つの不連続なセット)で送信を行うかを指示して制御するために使用されるフラグである。マルチクラスタ割当ては、3GPP LTE−(A)リリース10によって導入された。
なお上のリストは、すべてを網羅したものではなく、また、使用されるDCIフォーマットによっては、リストした情報項目すべてを各PDCCH送信に含める必要はないことに留意されたい。
ダウンリンク制御情報はいくつかのフォーマットの形をとり、これらのフォーマットは、全体のサイズと、上述したフィールドに含まれる情報とが異なる。LTEにおいて現在定義されているさまざまなDCIフォーマットは以下のとおりであり、非特許文献4の5.3.3.1節(現在のバージョン13.0.0、3GPPのウェブサイトで入手可能であり、参照により本明細書に組み込まれている)に詳しく記載されている。
− フォーマット5: DCIフォーマット5は、PSCCH(物理サイドリンク制御チャネル:Physical Sidelink Shared Control Channel)のスケジューリングに使用され、さらに、PSSCH(物理サイドリンク共有チャネル:Physical Sidelink Shared Channel)のスケジューリングに使用されるSCI(サイドリンク制御情報)フォーマット0のいくつかのフィールドを含む。特定のサーチスペースにマッピングされるDCIフォーマット5における情報ビットの数は、同じサービングセルをスケジューリングするためのフォーマット0のペイロードサイズより少なく、フォーマット5のペイロードサイズが、フォーマット0に付加されたパディングビットを含むフォーマット0のペイロードサイズに等しくなるまで、フォーマット5に0が付加される。
3GPP技術規格である非特許文献4(現在のバージョン13.0.0)の5.4.3節(参照により本明細書に組み込まれている)には、サイドリンクの制御情報が定義されている。サイドリンクに関して詳しくは後述する。
SCI(サイドリンク制御情報)は、1つの宛先IDのためのサイドリンクスケジューリング情報を伝えることができる。SCIフォーマット0は、PSSCHのスケジューリングに使用するために定義されている。次の情報は、SCIフォーマット0によって送信される。
・ 周波数ホッピングフラグ:1ビット
・ リソースブロック割当ておよびホッピングリソース割当て
・ 時間リソースパターン:7ビット
・ 変調・符号化方式:5ビット
・ タイミングアドバンス指示情報:11ビット
・ グループ宛先ID:8ビット
論理チャネル優先順位付け(LCP)手順
アップリンクの場合、割り当てられた無線リソースを使用して送信されるMAC PDUをUEが作成するプロセスは、完全に標準化されている。LCP手順は、UEの異なる実装の間でも最適かつ一貫した方式で、設定されている各無線ベアラのQoSをUEが満たすように設計されている。UEは、新しいMAC PDUに含める、各論理チャネルのデータ量を、PDCCHでシグナリングされるアップリンク送信リソースグラントメッセージに基づいて決定しなければならず、必要な場合、さらにMAC制御要素のためのスペースを割り当てなければならない。
複数の論理チャネルからのデータによってMAC PDUを構築するとき、最も簡単かつ最も直感的な方法は、絶対的な優先順位に基づく方法であり、この方法では、MAC PDUのスペースを、論理チャネルの優先順位の降順に論理チャネルに割り当てる。すなわち、最も高い優先順位の論理チャネルからのデータをMAC PDUにおいて最初に処理し、続いて、次に高い優先順位の論理チャネルからのデータを処理し、これをMAC PDUのスペースがすべて占有されるまで続ける。絶対的な優先順位に基づく方法は、UEの実装の観点において極めて単純であるが、場合によっては低い優先順位の論理チャネルからのデータのリソース不足につながることがある。リソース不足とは、高い優先順位の論理チャネルからのデータがMAC PDUのスペースすべてを占有するため、低い優先順位の論理チャネルからのデータを送信できないことを意味する。
LTEでは、重要度の順にデータを送信し、ただし低い優先順位のデータのリソース不足も回避する目的で、各論理チャネルに優先ビットレート(PBR:Prioritized Bit Rate)が定義される。PBRは、論理チャネルに対して保証される最小データレートである。たとえ論理チャネルの優先順位が低い場合でも、PBRを保証するため少なくとも少量のMAC PDUスペースが割り当てられる。したがってリソース不足の問題は、PBRを使用することによって回避することができる。
論理チャネル優先順位付けは、例えば非特許文献2(現在のバージョン13.0.0)の5.4.3.1節(参照により本明細書に組み込まれている)に標準化されている。論理チャネル優先順位付け(LCP)手順は、新しい送信が実行されるときに適用される。
LTEの装置間(D2D)近傍サービス(ProSe)
近傍性に基づくアプリケーションおよびサービスは、ソーシャル技術の新しいトレンドである。識別される分野としては、事業者およびユーザにとって関心のある商用サービスおよび公共安全に関連するサービスが挙げられる。LTEに近傍サービス(ProSe)機能を導入することにより、3GPP業界は、この成長の見込まれる市場にサービスを提供することができると同時に、連係してLTEを使用するいくつかの公共安全コミュニティの緊急なニーズに応えることができる。
装置間(D2D)通信は、LTEリリース12によって導入された技術要素であり、この技術によって、セルラーネットワークに対するアンダーレイ(下層)としてのD2Dにおいてスペクトル効率を高めることができる。例えば、セルラーネットワークがLTEである場合、データを伝えるすべての物理チャネルは、D2DシグナリングにおいてSC−FDMAを使用する。D2D通信では、ユーザ機器は、無線基地局を経由せずに、セルラーリソースを使用する直接的なリンクを通じて互いにデータ信号を送信する。本発明全体を通じて、用語「D2D」、「ProSe」、および「サイドリンク」は同義である。
LTEにおけるD2D通信
LTEにおけるD2D通信は、ディスカバリおよび通信という2つの分野に焦点をあてている。
ProSe(近傍サービス)直接ディスカバリ(ProSe Direct Discovery)は、ProSe対応ユーザ機器が、近傍の別の(1基または複数基の)ProSe対応ユーザ機器を、PC5インタフェースを介してE−UTRA直接無線信号を使用して発見するために使用される手順と定義されている。
D2D通信では、UEは、基地局(BS)を経由せずに、セルラーリソースを使用して直接的なリンクを通じて互いにデータ信号を送信する。D2Dユーザは、直接通信するが、基地局の制御下のままである(少なくともeNBのカバレッジ内にあるとき)。したがってD2Dでは、セルラーリソースを再利用することによってシステム性能を改善することができる。
D2Dは、アップリンクLTE周波数帯(FDDの場合)において動作する、またはカバレッジを提供しているセルのアップリンクサブフレーム(TDDの場合、ただしカバレッジ外のときを除く)において動作するものと想定する。さらに、D2D送信/受信では、与えられたキャリアにおいて全二重を使用しない。個々のユーザ機器の観点からは、与えられたキャリアにおいて、D2D信号受信およびLTEアップリンク送信が全二重を使用しない(すなわちD2D信号受信およびLTEアップリンク送信を同時に行うことはできない)。
D2D通信では、特定の1基のUE1が送信の役割であるとき(送信側ユーザ機器または送信側端末)、UE1がデータを送り、別のUE2(受信側ユーザ機器)がそれを受信する。UE1およびUE2は、送信の役割と受信の役割を交換することができる。UE1からの送信は、UE2に類似する1基または複数基のUEによって受信することができる。
ProSe直接通信のレイヤ2リンク
簡潔に言えば、2基のUEの間でPC5を通じてセキュアなレイヤ2リンクを確立することによって、1対1のProSe直接通信が達成される。各UEは、ユニキャスト通信用のレイヤ2 IDを有し、このレイヤ2 IDは、UEがレイヤ2リンクで送る各フレームのSource Layer−2 ID(送信元レイヤ2 ID)フィールドと、UEがレイヤ2リンクで受信する各フレームのDestination Layer−2 ID(宛先レイヤ2 ID)に含まれる。UEは、ユニキャスト通信用のレイヤ2 IDが少なくともローカル範囲内で一意であることを確保する必要がある。したがってUEは、隣接するUEとのレイヤ2 IDの衝突を、規定されていないメカニズム(例えば、衝突が検出されたときユニキャスト通信用の新しいレイヤ2 IDを自身で割り当てる)を使用して処理するように構成されているべきである。1対1のProSe直接通信のためのレイヤ2リンクは、2基のUEのレイヤ2 IDの組合せによって識別される。すなわちUEは、同じレイヤ2 IDを使用して、1対1のProSe直接通信のための複数のレイヤ2リンクに関与することができる。
1対1のProSe直接通信は、非特許文献5(現在のバージョン13.0.0)の7.1.2節(参照により本明細書に組み込まれている)に詳しく説明されているように、次の手順から構成される。
・ PC5を通じてセキュアなレイヤ2リンクを確立する
・ IPアドレス/プレフィックスを割り当てる
・ PC5を通じてレイヤ2リンクを維持・管理する
・ PC5を通じてレイヤ2リンクを解除する
図3は、PC5インタフェースを通じてセキュアなレイヤ2リンクを確立する方法を示している。
1. 相互認証をトリガーする目的で、UE−1が直接通信要求(Direct Communication Request)メッセージをUE−2に送る。ステップ1を実行するためには、リンク開始側(UE−1)が相手側(UE−2)のレイヤ2 IDを知っている必要がある。一例として、リンク開始側は、最初にディスカバリ手順を実行することによって、または相手側を含む1対多のProSe通信に参加することによって、相手側のレイヤ2 IDを認識することができる。
2. UE−2が相互認証の手順を開始する。認証手順が正常に終了すると、PC5を通じてのセキュアなレイヤ2リンクの確立が完了する。
単独の(中継されない)1対1通信に関与するUEは、リンクローカルアドレスを使用することもできる。PC5シグナリングプロトコルは、UEがProSe通信範囲内ではないときに検出するために使用されるキープアライブ機能をサポートし、したがってこのようなUEは、レイヤ2リンクの暗黙的な解除に進むことができる。PC5を通じてのレイヤ2リンクの解除は、他方のUEに送信される接続解除要求(Disconnect Request)メッセージを使用することによって実行することができ、他方のUEは、関連するすべてのコンテキストデータも削除する。他方のUEは、接続解除要求メッセージを受信した時点で、接続解除応答(Disconnect Response)メッセージによって応答し、レイヤ2リンクに関連付けられるすべてのコンテキストデータを削除する。
ProSe直接通信に関連する識別情報
非特許文献6(現在のバージョン13.2.0)の8.3節には、ProSe直接通信に使用するための次の識別情報が定義されている。
・ SL−RNTI(サイドリンク無線ネットワーク一時識別子): ProSe直接通信のスケジューリングに使用される一意の識別情報
・ 送信元レイヤ2 ID: サイドリンクProSe直接通信におけるデータの送信者を識別する。送信元レイヤ2 IDは24ビット長であり、受信機におけるRLC UMエンティティおよびPDCPエンティティを識別するため、ProSeレイヤ2宛先IDおよびLCIDと一緒に使用される。
・ 宛先レイヤ2 ID: サイドリンクProSe直接通信におけるデータの対象者を識別する。宛先レイヤ2 IDは24ビット長であり、MAC層において2つのビットストリングに分割される。
・ 一方のビットストリングは、宛先レイヤ2 IDの最下位部分(8ビット)であり、サイドリンク制御レイヤ1 IDとして物理層に転送される。これは、サイドリンク制御における意図するデータの対象者を識別し、物理層においてパケットをフィルタリングするために使用される。
・ 2番目のビットストリングは、宛先レイヤ2 IDの最上位部分(16ビット)であり、MACヘッダ内で伝えられる。これは、MAC層においてパケットをフィルタリングするために使用される。
UEにおいてグループを形成するためと、送信元レイヤ2 ID、宛先レイヤ2 ID、およびサイドリンク制御レイヤ1 IDを設定するために、非アクセス層シグナリングが必要である。これらの識別情報は、上位層によって提供される、または上位層によって提供される識別情報から導かれる。グループキャストおよびブロードキャストの場合、上位層によって提供されるProSe UE IDが送信元レイヤ2 IDとして直接使用され、上位層によって提供されるProSeレイヤ2グループIDが、MAC層において宛先レイヤ2 IDとして直接使用される。1対1の通信の場合、上位層が送信元レイヤ2 IDおよび宛先レイヤ2 IDを提供する。
近傍サービスにおける無線リソース割当て
送信側UEの観点からは、近傍サービスに対応するUE(ProSe対応UE)は、リソース割当ての以下の2つのモードで動作することができる。
モード1は、eNBによってスケジューリングされるリソース割当てを意味し、この場合、UEは、eNB(またはリリース10の中継ノード)からの送信リソースを要求し、それに応えてeNodeB(またはリリース10の中継ノード)は、UEが「直接」データおよび「直接」制御情報(例えばスケジューリング割当て(SA))を送信するために使用するリソースをスケジューリングする。UEは、データを送信するためにはRRC_CONNECTED状態にある必要がある。具体的には、UEは、スケジューリング要求(D−SR(専用スケジューリング要求)またはランダムアクセス)をeNBに送り、次いでバッファ状態報告(BSR)を通常の方法で送る(次節「D2D通信における送信手順」も参照)。eNBは、BSRに基づいて、UEがProSe直接通信によって送信するデータを有するものと判断し、送信に必要なリソースを推定することができる。
これに対して、モード2は、UEによる自律的なリソース選択を意味し、この場合、UEは、「直接」データおよび「直接」制御情報(すなわちSA(スケジューリング割当て))を送信するためのリソース(時間および周波数)を、(1つまたは複数の)リソースプールから自身で選択する。例えばSIB18の内容によって(すなわちcommTxPoolNormalCommonフィールドによって)1つのリソースプールが定義され、この特定のリソースプールは、セル内でブロードキャストされ、そのセル内の依然としてRRC_IDLE状態にあるすべてのUEに共通して利用可能である。実際には、eNBは、このプールの最大4つの異なるインスタンス(すなわちSAメッセージおよび「直接」データを送信するための4つのリソースプール)を定義することができる。しかしながらリリース12では、UEは、たとえ自身に複数のリソースプールが設定された場合でも、リスト内に定義されている最初のリソースプールをつねに使用する。この制約はリリース13では削除され、すなわちUEは、1つのSC期間内に、設定されているリソースプールのうちの複数のリソースプールで送信することができる。以下では、UEが送信用のリソースプールを選択する方法についてさらに説明する(非特許文献2にさらに規定されている)。
これに代えて、eNBが別のリソースプールを定義してSIB18で(すなわちcommTxPoolExceptionalフィールドを使用することによって)シグナリングし、UEは例外的なケースにおいてこのリソースプールを使用することができる。
UEがどのリソース割当てモードを使用するかは、eNBによって設定可能である。さらに、UEがD2Dデータ通信用にどのリソース割当てモードを使用するかを、RRC状態(すなわちRRC_IDLEまたはRRC_CONNECTED)と、UEのカバレッジ状態(すなわちカバレッジ内またはカバレッジ外)によっても決まるようにすることができる。UEがサービングセルを有する(すなわちUEがRRC_CONNECTED状態にある、またはRRC_IDLE状態において特定のセルにキャンプオンしている)場合、そのUEはカバレッジ内にあるとみなされる。
リソース割当てモードに関する次の規則がUEに適用される。
・ UEがカバレッジ外である場合、そのUEはモード2のみを使用することができる。
・ UEがカバレッジ内にある場合、UEがモード1を使用できるようにeNBによって設定されていれば、そのUEはモード1を使用することができる。
・ UEがカバレッジ内にある場合、UEがモード2を使用できるようにeNBによって設定されていれば、そのUEはモード2を使用することができる。
・ 例外条件が存在しないときには、モードを変更するようにeNBによってUEが設定される場合にのみ、UEはモード1からモード2に、またはモード2からモード1に変更することができる。UEがカバレッジ内にある場合、例外的なケースの1つが発生しない限り、UEはeNBの設定によって示されるモードのみを使用する。
・ 例えばT311またはT301が実行中である間、UEは、自身を例外条件下にあるものとみなす。
・ 例外的なケースが発生したとき、UEは、たとえモード1を使用するように設定されていても一時的にモード2を使用することが許可される。
UEは、E−UTRAセルのカバレッジエリア内にある間は、そのセルによって割り当てられるリソースにおいてのみアップリンクキャリアでのProSe直接通信送信を実行する(たとえそのキャリアのリソースが例えばUICC(汎用ICカード:Universal Integrated Circuit Card)において事前設定されている場合でも)。
RRC_IDLE状態にあるUEに対しては、eNBは次のオプションの一方を選択することができる。
・ eNBは、モード2の送信リソースプールをSIB(システム情報ブロック)において提供する。ProSe直接通信が許可されているUEは、RRC_IDLE状態においてProSe直接通信用にこれらのリソースを使用する。
・ eNBは、自身がD2DをサポートしているがProSe直接通信用のリソースを提供しないことをSIBにおいて示す。UEは、ProSe直接通信送信を実行するためにはRRC_CONNECTED状態に入る必要がある。
RRC_CONNECTED状態にあるUEに関しては、次のようにすることができる。
・ RRC_CONNECTED状態にありProSe直接通信送信を実行することが許可されているUEは、ProSe直接通信送信を実行する必要があるとき、ProSe直接通信送信の実行を希望することをeNBに示す。
・ eNBは、RRC_CONNECTED状態にあるUEがProSe直接通信送信を許可されているかを、MMEから受信されるUEコンテキストを使用して確認する。
・ eNBは、RRC_CONNECTED状態にあるUEに対して、そのUEがRRC_CONNECTED状態である間は制約なしで使用することのできるモード2リソース割当て方式の送信リソースプールを、専用シグナリングによって設定することができる。これに代えて、eNBは、RRC_CONNECTED状態にあるUEに対して、例外的なケースにおいてのみそのUEが使用することのできるモード2リソース割当て方式の送信リソースプールを、専用シグナリングによって設定することができ、例外的なケースでない場合、UEはモード1に従う。
UEがカバレッジ外であるときのスケジューリング割当て(SA)のためのリソースプールは、以下のように設定することができる。
・ 受信に使用されるリソースプールは、事前設定される。
・ 送信に使用されるリソースプールは、事前設定される。
UEがカバレッジ内にあるときのスケジューリング割当て(SA)のためのリソースプールは、以下のように設定することができる。
・ 受信に使用されるリソースプールは、eNBによってRRCを介して(専用シグナリングまたはブロードキャストシグナリングにおいて)設定される。
・ 送信に使用されるリソースプールは、モード2のリソース割当てが使用される場合、eNBによってRRCを介して設定される。
・ 送信に使用されるSCI(サイドリンク制御情報)リソースプール(スケジューリング割当て(SA)リソースプールとも称する)は、モード1のリソースプールが使用される場合、UEには認識されない。
・ モード1のリソース割当てが使用される場合、サイドリンク制御情報(スケジューリング割当て)の送信に使用するための特定のリソースをeNBがスケジューリングする。eNBによって割り当てられる特定のリソースは、UEに提供されるSCIの受信用のリソースプール内である。
図4は、オーバーレイ(LTE)システムおよびアンダーレイ(D2D)システムにおける送信/受信リソースの使用を示している。
UEがモード1の送信を適用するかモード2の送信を適用するかは、基本的にはeNodeBが制御する。UEは、D2D通信を送信(または受信)することのできるリソースを認識すると、対応するリソースを、対応する送信/受信にのみ使用する。例えば図4において、D2Dサブフレームは、D2D信号を受信または送信する目的にのみ使用される。D2D装置としてのUEは、半二重モードで動作するため、任意の時点においてD2D信号の受信または送信のいずれかを行うことができる。同様に、図4に示したそれ以外のサブフレームは、LTE(オーバーレイ)の送信および/または受信に使用することができる。
D2D通信における送信手順
D2Dデータの送信手順は、リソース割当てモードに応じて異なる。上述したように、モード1の場合には、スケジューリング割当て(SA)およびD2Dデータを伝えるためのリソースを、UEからの対応する要求の後にeNBが明示的にスケジューリングする。特に、D2D通信は基本的に許可されるがモード2のリソース(すなわちリソースプール)が提供されないことを、eNBがUEに通知することができる。この通知は、例えば、UEによるD2D通信関心通知(D2D communication Interest Indication)と、対応する応答であるD2D通信応答(D2D Communication Response)を交換することによって、行うことができ、この場合、対応する例示的なProseCommConfig情報要素にcommTxPoolNormalCommonが含まれず、すなわち、送信を含む直接通信の開始を望むUEは、個々の送信ごとにリソース割当てをE−UTRANに要求しなければならない。したがってこのような場合、UEは、個々の送信それぞれのリソースを要求しなければならず、以下に、このモード1のリソース割当ての場合の要求/割当て手順の一連のステップを例示的に示す。
・ ステップ1 UEがSR(スケジューリング要求)をPUCCHを介してeNBに送る。
・ ステップ2 eNBが、(UEがBSR(バッファ状態報告)を送るための)アップリンクリソースを、C−RNTIによってスクランブルされたPDCCHを介して許可する。
・ ステップ3 UEが、バッファの状態を示すD2D BSRをPUSCHを介して送る。
・ ステップ4 eNBが、(UEがデータを送るための)D2Dリソースを、D2D−RNTIによってスクランブルされたPDCCHを介して割り当てる。
・ ステップ5 D2D送信側UEが、ステップ4で受信したグラントに従って、SA(スケジューリング割当て)/D2Dデータを送信する。
スケジューリング割当て(SA)(SCI(サイドリンク制御情報)とも称する)は、制御情報(例えば対応するD2Dデータを送信するための時間−周波数リソースを指すポインタ、変調・符号化方式、グループ宛先ID)を含むコンパクトな(低ペイロードの)メッセージである。SCIは、1つの(ProSE)宛先IDのサイドリンクスケジューリング情報を伝える。SA(SCI)の内容は、基本的には上のステップ4で受信されるグラントに従う。D2DグラントおよびSAの内容(すなわちSCIの内容)は、特に、SCIフォーマット0を定義している非特許文献4(現在のバージョン13.0.0)の5.4.3節(参照により本明細書に組み込まれている)に定義されている(前出のSCIフォーマット0の内容を参照)。
これに対して、モード2のリソース割当ての場合、上のステップ1〜4は基本的に不要であり、UEは、SAおよびD2Dデータを送信するためのリソースを、eNBによって設定および提供される(1つまたは複数の)送信リソースプールから自律的に選択する。
図5は、2基のUE(UE−1およびUE−2)の場合のスケジューリング割当て(SA)およびD2Dデータの送信を例示的に示しており、スケジューリング割当てを送るためのリソースは周期的であり、D2Dデータの送信に使用されるリソースは、対応するスケジューリング割当て(SA)によって示される。
図6は、1つのSA/データ期間(SC期間(サイドリンク制御期間)としても知られている)中の、モード2(自律的スケジューリング)におけるD2D通信タイミングを示している。図7は、1つのSA/データ期間中の、モード1(eNBが割当てをスケジューリングする)におけるD2D通信タイミングを示している。SC期間は、スケジューリング割当て(SA)およびその対応するデータの送信から構成される時間枠である。図6から理解できるように、UEは、SAオフセット時間の後、モード2におけるスケジューリング割当て用の送信プールリソース(SA_Mode2_Tx_pool)を使用して、スケジューリング割当て(SA)を送信する。SAの最初の送信の後、同じSAメッセージを例えば3回再送信する。次いでUEは、(SA_offsetによって与えられる)SAリソースプールの最初のサブフレームから、いくらかの設定されているオフセット(Mode2data_offset)の後に、D2Dデータ送信(すなわちより具体的にはT−RPTビットマップ/パターン))を開始する。MAC PDU(すなわちトランスポートブロック)の1回のD2Dデータ送信は、その1回目の最初の送信と、何回かの再送信とから構成される。図6(および図7)の図解においては、3回の再送信(すなわち同じMAC PDUの2回目、3回目、および4回目の送信)が実行されるものと想定している。モード2のT−RPTビットマップ(送信の時間リソースパターン(T−RPT))は、基本的に、MAC PDUの送信(最初の送信)およびその再送信(2回目、3回目、および4回目の送信)のタイミングを定義する。SAパターンは、基本的には、SAの最初の送信とその再送信(2回目、3回目、および4回目の送信)のタイミングを定義する。
標準規格に現在規定されているように、1つのサイドリンクグラント(例えばeNBによって送られる、またはUE自身によって選択される)において、UEは複数のトランスポートブロック(MAC PDU)を(サブフレーム(TTI)あたり1つのみ、すなわち順々に)送信することができるが、1つのProSe宛先グループにのみ送信することができる。さらに、1つのトランスポートブロックの再送信は、次のトランスポートブロックの最初の送信が開始される前に完了しなければならず、すなわち複数のトランスポートブロックを送信するためのサイドリンクグラントあたり1つのみのHARQプロセスが使用される。さらには、UEはSC期間あたりいくつかのサイドリンクグラントを有して使用することができるが、各サイドリンクグラントに対して異なるProSe宛先が選択される。したがって1つのSC期間においてUEは、1つのProSe宛先には1回のみ送信することができる。
図7から明らかであるように、eNBによってスケジューリングされるリソース割当てモード(モード1)の場合、D2Dデータ送信(すなわちより具体的にはT−RPTパターン/ビットマップ)は、SAリソースプール内でのSA送信の最後の繰り返し後の次のULサブフレームにおいて開始される。図6ですでに説明したように、モード1のT−RPTビットマップ(送信の時間リソースパターン(T−RPT))は、基本的に、MAC PDUの送信(最初の送信)およびその再送信(2回目、3回目、および4回目の送信)のタイミングを定義する。
サイドリンクデータの送信手順は、3GPP標準規格書である非特許文献2(バージョン13.0.0)の5.14節(参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。この文書には、モード2の自律的なリソース選択が詳しく記載されており、1つの無線リソースプールまたは複数の無線リソースプールが設定されている場合が区別されている。以下のステップは、非特許文献2のこの節からの引用であり、モード2の自律的なリソース選択を想定している。
SL−SCH(サイドリンク共有チャネル)で送信するためには、MACエンティティは少なくとも1つのサイドリンクグラントを有さなければならない。サイドリンクグラントは、以下のように選択される。
MACエンティティが、1つまたは複数のリソースプールを使用して送信するように上位層によって設定されており、かつ現在のSC期間内に送信できるよりも多くのデータがSTCH(サイドリンクトラフィックチャネル)において利用可能である場合、MACエンティティは、各サイドリンクグラントについて以下のように選択する。
・ 1つのリソースプールを使用するように上位層によって設定されている場合、
− そのリソースプールを選択して使用する。
・ そうではなく、複数のリソースプールを使用するように上位層によって設定されている場合、
− 使用するリソースプールとして、上位層によって設定されているリソースプールのうち、関連付けられる優先順位リストに、送信されるMAC PDUにおける最も高い優先順位のサイドリンク論理チャネルの優先順位が含まれるリソースプールを選択する。
注: 2つ以上のリソースプールが、それらの関連付けられる優先順位リストに、送信されるMAC PDUにおける最も高い優先順位のサイドリンク論理チャネルの優先順位を含む場合、これらのリソースプールのうちどのリソースプールを選択するかはUEの実装に委ねられる。
・ SL−SCHおよびサイドリンクグラントのSCIのための時間・周波数リソースを、選択されたリソースプールからランダムに選択する。ランダム関数は、許可される選択肢それぞれを等しい確率で選ぶことができるようなものとする。
・ SCIの送信および第1のトランスポートブロックの送信が行われるサブフレームのセットを、選択されたサイドリンクグラントを使用して、非特許文献3の14.2.1節(参照により本明細書に組み込まれている)に従って決定する(このステップは、図7に関連して説明したように、T−RPTおよびSAパターンの選択を意味する)。
・ 選択されたサイドリンクグラントは、サイドリンクグラントが選択されたサブフレームより少なくとも4つのサブフレームだけ後に始まる最初の利用可能なSC期間の先頭から開始される複数のサブフレームにおいて発生する設定されたサイドリンクグラントとみなす。
・ 設定されたサイドリンクグラントを、対応するSC期間の終了時にクリアする。
注: 設定されたサイドリンクグラントがクリアされた後には、SL−SCHでの再送信を行うことはできない。
注: MACエンティティが1つまたは複数のリソースプールを使用して送信するように上位層によって設定されている場合、サイドリンクプロセスの数を考慮して1つのSC期間内に選択するサイドリンクグラントの数は、UEの実装に委ねられる。
MACエンティティは、各サブフレームに対して、以下を行うものとする。
− MACエンティティが、そのサブフレーム内で発生する設定されたサイドリンクグラントを有する場合、
− 設定されたサイドリンクグラントが、SCIの送信に対応する場合には、
− 設定されたサイドリンクグラントに対応するSCIを送信するように物理層に指示する。
− そうではなく、設定されたサイドリンクグラントが、第1のトランスポートブロックの送信に対応する場合には、
− 設定されたサイドリンクグラントおよび関連付けられるHARQ情報を、そのサブフレームに対するサイドリンクHARQエンティティに渡す。
注: MACエンティティが1つのサブフレーム内に発生する複数の設定されたグラントを有し、かつシングルクラスタSC−FDMの制限のためにそれらのグラントすべてを処理できない場合、これらのグラントのうちのどのグラントを上の手順に従って処理するかはUEの実装に委ねられる。
3GPP技術規格からの引用である上の記述は、さらに明確にすることができる。例えば、時間・周波数リソースをランダムに選択するステップは、どの特定の時間/周波数リソースが選択されるかに関してはランダムであるが、例えば合計で選択される時間/周波数リソースの量に関してはランダムではない。リソースプールから選択されるリソースの量は、自律的に選択されるそのサイドリンクグラントによって送信されるデータ量によって決まる。この場合、送信されるデータ量は、ProSe宛先グループを選択する前のステップと、そのProSe宛先グループを送信先とする送信準備のできた対応するデータ量とによって決まる。後からサイドリンクLCP手順において説明するように、ProSe宛先が最初に選択される。
さらに、サイドリンクHARQエンティティに関連付けられるサイドリンクプロセスは、非特許文献2(バージョン13.0.0)の5.14.1.2.2節(参照により本明細書に組み込まれている)から明らかであるように、送信を適宜生成して実行するように物理層に指示する役割を担う。簡潔に言えば、サイドリンクグラントと、送信するサイドリンクデータとを決定した後、物理層が、サイドリンクデータがサイドリンクグラントおよび必要な送信パラメータに基づいて実際に送信されるように処理する。
ProSeネットワークのアーキテクチャおよびProSeエンティティ
図8は、非ローミングの場合の高レベルの例示的なアーキテクチャを示しており、UE AおよびUE Bにおける異なるProSeアプリケーションと、ネットワーク内のProSeアプリケーションサーバおよびProSe機能を含む。図8のアーキテクチャの例は、非特許文献7(バージョン13.0.0)の4.2節「Architectural Reference Model(アーキテクチャの基準モデル)」(参照により本明細書に組み込まれている)からの引用である。
これらの機能エンティティは、非特許文献7の4.4節「Functional Entities(機能エンティティ)」(参照により本明細書に組み込まれている)に提示および詳しく説明されている。ProSe機能は、ProSeに要求されるネットワーク関連動作に使用される論理機能であり、ProSeの特徴それぞれにおいて異なる役割を果たす。ProSe機能は、3GPPのEPC(進化したパケットコア)の一部であり、近傍サービスに関係する認可、認証、データ処理など、関連するネットワークサービスすべてを提供する。ProSe直接ディスカバリおよび直接通信において、UEは、固有のProSe UE識別情報、他の設定情報、および認証を、ProSe機能からPC3基準点(PC3 reference point)を通じて取得することができる。ネットワーク内に複数のProSe機能を配備することができるが、説明を容易にするため、1つのProSe機能を示してある。ProSe機能は、ProSeの特徴に応じた異なる役割を実行する3つのメインのサブ機能、すなわち直接提供機能(DPF:Direct Provision Function)、直接ディスカバリネーム管理機能(Direct Discovery Name Management Function)、およびEPCレベルディスカバリ機能(EPC-level Discovery Function)、から構成されている。DPFは、ProSe直接ディスカバリおよびProSe直接通信を使用するための必要なパラメータをUEに提供するために使用される。
この文脈において使用される用語「UE」は、例えば以下のProSe機能をサポートするProSe対応UEを意味する。
・ ProSe対応UEとProSe機能との間でPC3基準点を通じてProSe制御情報を交換する。
・ PC5基準点を通じての、別のProSe対応UEのオープンProSe直接ディスカバリの手順
・ PC5基準点を通じた1対多のProSe直接通信の手順
・ ProSe UEとネットワークとの間の中継器として動作するための手順。遠隔のUEは、PC5基準点を通じて、ProSe UEとネットワークとの間の中継器と通信する。ProSe UEとネットワークとの間の中継器は、レイヤ3パケット転送を使用する。
・ 例えば、UEとネットワークとの間の中継器の検出およびProSe直接ディスカバリのために、PC5基準点を通じてProSe UEの間で制御情報を交換する。
・ 別のProSe対応UEとProSe機能との間でPC3基準点を通じてProSe制御情報を交換する。ProSe UEとネットワークとの間の中継器の場合、遠隔のUEは、この制御情報を、LTE−Uuインタフェースを通じてProSe機能に中継されるようにPC5ユーザプレーンを通じて送る。
・ パラメータ(例えば、IPアドレス、ProSeレイヤ2グループID、グループセキュリティマテリアル(Group security material)、無線リソースパラメータを含む)を設定する。これらのパラメータは、UEにおいて事前設定することができ、または、カバレッジ内にある場合、PC3基準点を通じたシグナリングによってネットワーク内のProSe機能に提供することができる。
ProSeアプリケーションサーバは、EPC ProSeユーザIDおよびProSe機能IDの格納と、アプリケーション層ユーザIDとEPC ProSeユーザIDのマッピングをサポートする。ProSeアプリケーションサーバ(AS)は、3GPPの範囲外のエンティティである。UEにおけるProSeアプリケーションは、アプリケーション層基準点PC1を介してProSe ASと通信する。ProSe ASは、PC2基準点を介して3GPPネットワークに接続されている。
D2Dサイドリンク論理チャネルに対するLCP手順
D2DにおけるLCP(論理チャネル優先順位付け)手順は、「通常の」LTEデータの場合の上に示したLCP手順とは異なる。以下の情報は、ProSeにおけるLCP手順を記述した非特許文献2(現在のバージョン13.0.0)の5.14.1.3.1節(その全体が参照により本明細書に組み込まれている)からの引用である。
論理チャネル優先順位付け手順は、新しい送信が実行されるときに適用される。各サイドリンク論理チャネルは、関連付けられる優先順位を有し、この優先順位は、PPPP(ProSeパケットごとの優先順位(ProSe per packet priority)、後述する)とすることができる。複数のサイドリンク論理チャネルが、同じ関連付けられる優先順位を有することができる。優先順位とLCID(論理チャネルID)との間のマッピングは、UEの実装に委ねられる。
MACエンティティは、SC期間内に送信される各SCIに対して以下の論理チャネル優先順位付け手順を実行する。
− MACエンティティは、以下のステップにおいてサイドリンク論理チャネルにリソースを割り当てる。
− ステップ0: 送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位のサイドリンク論理チャネルを有し、かつそのSC期間に対して前に選択されていないProSe宛先を選択する。
− ステップ1: 選択されたProSe宛先に属しており、かつ送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルにリソースを割り当てる。
− ステップ2: リソースが残っている場合、(1つまたは複数の)サイドリンク論理チャネルのデータまたはSLグラントのいずれかが最初に使い切られるまで、選択されたProSe宛先に属すサイドリンク論理チャネルを、優先順位の降順に処理する。等しい優先順位に設定されているサイドリンク論理チャネルは、同等に処理するべきである。
− さらにUEは、上のスケジューリング手順時、以下の規則にも従う。
UEは、次の規則に従ってサイドリンク論理チャネルにリソースを割り当てる。
− RLC SDU全体(または部分的に送信されるSDU)が残りのリソースに収まる場合、UEはSDU(または部分的に送信されるSDU)を分割するべきではない。
− UEは、サイドリンク論理チャネルからのRLC SDUを分割する場合、グラントをできる限り満たすようにセグメントのサイズを最大にする。
− UEは、データの送信を最大にするべきである。
− 送信可能な状態のデータを有するときに、10バイトに等しいかまたはそれより大きいサイドリンクグラントサイズがMACエンティティに与えられる場合、MACエンティティはパディングのみを送信しない。
注: 上の規則では、サイドリンク論理チャネルが処理される順序は、UEの実装に委ねられることを意味する。
一般的にMACエンティティは、1つのMAC PDUにおいて、同じ送信元レイヤ2 IDと宛先レイヤ2 IDのペアを有する論理チャネルのみを考慮し、すなわちUEにおけるMACエンティティは、1つのMAC PDUにおいて、同じProSe宛先グループの論理チャネルのみを考慮し、すなわち基本的には、UEはLCP手順時にProSe宛先を選択する。リリース13においては、SC期間内に2つ以上のサイドリンクグラントを有することが許可される。UEは、リリース12におけるように、各サイドリンクグラントにおいて、1つのProSe宛先グループのデータのみを送信する。しかしながら、1つのSC期間内に2つ以上の有効なサイドリンクグラントを有するようにUEを設定することができるため、送信側UEは、複数の異なるProSe宛先にデータを送信することができ、すなわち各SLグラントにおいて異なるProSe宛先にデータを送信しなければならない。
ProSeにおけるQoSのサポート
リリース13では、1対多のProSe通信において一般にQoSがサポートされる。この理由のため、例えば非特許文献7においていわゆるPPPP(ProSeパケットごとの優先順位)が導入された。PPPP(ProSeパケットごとの優先順位)は、プロトコルデータユニット(例えばIPパケット)に関連付けられるスカラー値であり、この値は、そのプロトコルデータユニットの送信に適用される優先順位の扱い(すなわちPC5インタフェースで送信するための優先順位の扱い)を定義する。言い換えれば、ProSe PPPは、ProSE UE間およびProSe中継の場合を含むProSe直接通信を使用するときにパケットの優先順位付けを可能にするために使用されるメカニズムである。
ProSe上位層(すなわちPC5アクセス層より上)が、送信するプロトコルデータユニットをPC5アクセス層に渡すとき、ProSe上位層は、8つの可能な値の範囲からPPPP(ProSeパケットごとの優先順位)を提供する。
PPPP(ProSeパケットごとの優先順位)は、宛先レイヤ2 IDとは独立しており、1対1および1対多のProSe直接通信の両方に適用される。PPPP(ProSeパケットごとの優先順位)は、例えば本明細書の範囲外であるさまざまな基準(音声パケット伝送などのサービスの遅延要件や、フロア制御に関連するシグナリングなどの制御シグナリングなど)に基づいて、アプリケーション層によって選択される。
PPPP(ProSeパケットごとの優先順位)は、UEが媒体にアクセスするモード(すなわちProSe通信用にスケジューリング式リソース割当てモードが使用されるか自律式リソース割当てモードが使用されるか)とは無関係である。ProSeアクセス層は、上位層から受け取るプロトコルデータユニットに関連付けられるPPPP(ProSeパケットごとの優先順位)を使用して、別のUE内送信(すなわち同じUEの内側で送信を待機している、さまざまな優先順位に関連付けられているプロトコルデータユニット)およびUE間送信(すなわち異なるUEの内側で送信を待機している、さまざまな優先順位に関連付けられているプロトコルデータユニット)に関連する送信を優先順位付けする。
優先順位キュー(UE内およびUE間の両方)は、優先順位の厳密な順序で処理されることが予期され、すなわちUEまたはeNBは、PPPP(ProSeパケットごとの優先順位)Nに関連付けられるすべてのパケットを、優先順位N+1に関連付けられるパケットを処理する前に処理する(小さい数ほど高い優先順位を意味する)。
PC5インタフェース自体における優先順位の扱いは、非特許文献2に規定され、すなわち論理チャネル優先順位付け(LCP)手順である。各サイドリンク論理チャネルに対して、関連付けられる優先順位(例えばレガシーLTEのアップリンク動作における論理チャネルの優先順位に類似する)が存在する。サイドリンク論理チャネルの作成は、リリース12と同様にUEの実装に委ねられる。UEは、論理チャネルを作成するとき、パケットの送信元ID/宛先IDを考慮することに加えて、パケットの優先順位も考慮する。同じPPPP値(および同じ送信元ID/宛先ID)を有するプロトコルデータユニットは、基本的には、PPPPと同じである特定の論理チャネル優先順位が関連付けられている1つのサイドリンク論理チャネルによって処理される。
上述したように、UEは、SLグラントを受信するときの論理チャネル優先順位付け手順時、SLデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち、PPPPが最も高いサイドリンク論理チャネルを有するProSeグループを選択し、次いで、選択されたProSe宛先グループに属すすべてのサイドリンク論理チャネルを、優先順位の降順に処理する。
サイドリンクデータ伝送およびLCP手順
サイドリンクデータをどのように送信することができるかの詳細な説明は、前にすでに提供した。サイドリンクLCP手順と、サイドリンクデータ伝送に関連するさらなるステップとを組み合わせることで、サイドリンクデータおよび関連する制御情報(すなわちSCI)を送信することができる。例えば、サイドリンクLCP手順の少なくともステップ1においては、割り当てられるリソースの量が既知であるものと想定する。リソースの量(モード2ではProSe UEによって自律的に選択される)は、サイドリンクLCP手順のステップ0において選択されるProSe宛先グループによって直接決まる。したがってProSe UEは、サイドリンクLCP手順のステップ0とステップ1との間に、サイドリンクグラントの選択をモード2に従って実行する(すなわち送信を実行するために使用される実際の時間/周波数リソースを選択する)必要がある。さらにUEは、選択されたサイドリンクグラントを使用して次のSC期間内に送信する予定の正確なデータ量を求めなければならない。次いで、サイドリンクLCP手順を使用して、選択されたProSe宛先への送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルに、決定したリソースの量(例えばトランスポートブロックサイズ)を割り当てる。データ(すなわちトランスポートブロック)の実際の送信は、通常の方法において実行され、すなわち最初に必要な送信パラメータ(例:MCS、TBサイズ、T−RPTおよびSAパターンなど)を決定し、次いでこれらのパラメータに基づいて送信を実行する。
さまざまなステップの間の調整およびさまざまなステップのタイミングは、詳細には標準化されておらず、大部分が実装に委ねられている。しかしながら、サイドリンクデータを送信するためのこの手順をさらに改良することができる。
3GPP TS 36.211, "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation (Release 8)" TS 36.321 3GPP technical standard 36.213 3GPP TS 36.212, "Multiplexing and channel coding" TR 23.713 3GPP TS 36.300 TS 23.303
本発明を制限することのない例示的な実施形態は、サイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行するために端末によって使用されるメカニズム、を提供する。特に、設定されている(1つまたは複数の)リソースプールから端末によって自律的に選択される無線リソースを使用するとき、サイドリンクデータの送信が改良される。独立請求項は、本発明を制限することのない例示的な実施形態を提供する。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
本明細書に記載されているいくつかの態様によれば、サイドリンクデータ送信が改良される。これらの態様を説明する目的で、以下の例示的な想定を行う。特に、ユーザ機器は、(1基または複数基の)別のユーザ機器との直接通信を、それぞれの(1つまたは複数の)サイドリンク接続を介して実行することができるものと想定する。サイドリンクデータの可能な宛先に応じて、かつ、サイドリンクデータに関連付けられる優先順位(例えばQoS)に基づいて、ユーザ端末に複数のサイドリンク論理チャネルを設定することができる。論理チャネルは、例えば、特定の優先順位のサイドリンクデータを特定のサイドリンク宛先(ProSe宛先、またはProSe宛先グループとも称する)に伝えるために確立される。したがって、各サイドリンク論理チャネルには、例えばそのサイドリンク論理チャネルによって送信されるデータの優先順位に基づいて、1つの特定の優先順位が割り当てられる。言い換えれば、類似する/同じ優先順位を有し、かつ同じサイドリンク宛先を有するサイドリンクデータは、同じサイドリンク論理チャネルによって処理される。
さらに、送信側ユーザ機器には、サイドリンクデータの送信を実行するためにその送信側ユーザ機器によって使用可能である特定の無線リソースを示す少なくとも1つの無線リソースプールが設定されているものと想定する。さらに、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。例えば、各無線リソースプールに、その特定の無線リソースプールが適用可能である優先順位すべてをリストする優先順位リストが関連付けられている。例えば、ユーザ機器には異なる優先順位を有するいくつかの無線リソースプールが設定されているため、優先順位に基づいて負荷バランシングを実行することができる。高い優先順位のリソースプールは、高い優先順位のサイドリンクデータを対象とし、これに対して低い優先順位のリソースプールは、低い優先順位のサイドリンクデータを対象とする。したがって、高い優先順位のデータを、低い優先順位のリソースより混雑度が低い、高い優先順位のリソースを介して送信することが可能である。
サイドリンクデータ伝送は、自律的なリソース割当てモードにおいて実行されるものと想定し、このモードによればUEは、新しい送信を実行するときに、サイドリンクデータを送信するための無線リソースを適切な無線リソースプールから自律的に選択する。
これに対応して、第1の態様のサイドリンクデータ伝送によれば、ユーザ端末は、待ち状態にあるサイドリンクデータのさまざまなサイドリンク宛先のうちからサイドリンク宛先を選択する。例えば、ユーザ機器は、最も高い優先順位に関連付けられているサイドリンク宛先(すなわち、送信可能な状態のサイドリンクデータを有するすべてのサイドリンク論理チャネルのうち、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先)を選択する。サイドリンク宛先のこの選択は、例えば、(前に選択された)無線リソースを新しい送信用に割り当てるために、新しい送信が実行されるときにUEによって実行される論理チャネル優先順位付け手順の一部とすることができる。
さらに、無線リソースプールが選択される。最も単純なケースでは、UEに1つのみの無線リソースプールが設定されており、したがって、そのただ1つの無線リソースプールが選択される。これに対して、UEに複数の無線リソースプールを設定することができ、したがってこれらの無線リソースプールのうち1つを選択しなければならない。後者の場合、リソースプールの選択は、無線リソースプールの優先順位と、送信されるデータの優先順位とに基づいて実行することができ、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も高い優先順位に関連付けられている無線リソースプールを選択することによる。言い換えれば、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も高い優先順位を求め、各無線リソースプールに関連付けられている優先順位リストを、求めた最も高い優先順位と比較し、その最も高い優先順位を含む優先順位リストを有する無線リソースプールを選択する。
第1の態様によれば、本発明者は、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位と、選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位とを、適切に一致させることによって、サイドリンクデータ伝送の手順を改良することが可能であることを認識した。言い換えれば、第1の態様に係る改良されたサイドリンクデータ伝送では、サイドリンク宛先および無線リソースプールが選択された時点で、サイドリンクデータ伝送が、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルに制限されるのみならず、サイドリンクデータ伝送が、選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルのみに制限される。これに対応してUEは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるデータのみを考慮することによって、送信するサイドリンクデータ量を求める。したがって、第1の態様では、選択されたサイドリンク宛先のサイドリンク論理チャネルの優先順位と、選択された無線リソースプールの優先順位とを一致させるため、UEによって追加の比較を行う必要がある。
送信されるデータをこのように求めた後、求めた(量の)データの送信の実際の実行に進むことができる。この送信は、UEがサイドリンクインタフェースを介してデータの物理的送信を実行するために必要であるさまざまな送信パラメータを決定するステップを通常どおり含む。次いでUEは、これら決定された送信パラメータに基づいて、サイドリンクデータの送信を実行する。
UEによって決定される送信パラメータのいくつかは、(1つまたは複数の)前のステップにおいて求められたサイドリンクデータ量によって決まり、通常のサイドリンク送信の場合、本発明を制限することのない以下の例が挙げられる(ただしすべてを網羅していない)。適切な量の時間・周波数無線リソースは、求められたサイドリンクデータをそのサイドリンクグラントを使用して送信することができるように、選択された無線リソースプールから選択される。さらに、対応する変調・符号化方式およびトランスポートブロックサイズを決定することができる。サイドリンクデータ送信に特有な手順として、サイドリンクデータおよび対応するサイドリンク制御情報を送信するための適切な送信パターンを選択する。
通常のサイドリンクデータ伝送には、受信側エンティティが後からのサイドリンクユーザデータの伝送を受信して正しく復号することができるように、サイドリンク送信制御期間の最初において送信される対応するサイドリンク制御情報の送信が付随する。サイドリンク制御情報は、上に挙げた送信パラメータ(送信パターン、変調・符号化方式、無線リソースに関する情報など)の一部またはすべてを含み、さらにサイドリンクデータのサイドリンク宛先も識別する。
第1の態様のバリエーションでは、サイドリンク論理チャネルの間での無線リソースの割当てに対処する。サイドリンクデータ伝送においては、UEは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからのデータによってトランスポートブロックを生成する目的で、選択された無線リソースプールから前にユーザ端末によって選択された無線リソースを割り当てるために、サイドリンクチャネル優先順位付け手順を実行することができる。通常のサイドリンク論理チャネル優先順位付け手順を適用することができ、この手順によれば、最初に、(選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルのうち)最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに無線リソースが割り当てられ、次いで、リソースが残っている場合、選択されたサイドリンク宛先に属す残りのサイドリンク論理チャネルに、優先順位の降順にリソースが割り当てられる。LCP手順によって割り当てられる無線リソースは、求められたデータ量(このデータ量は、選択された無線リソースプールに適していないサイドリンク論理チャネルを無視して求められている)に基づいて選択されているため、選択された無線リソース量は、LCP手順によって、「正しい」サイドリンク論理チャネル(すなわち選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位に一致する優先順位を有するサイドリンク論理チャネル)を処理するのに十分であるのみである。
代替バリエーションにおいては、LCP手順を、以下に説明するように第1の態様に適合させることもできる。送信するデータ量を求めるときにサイドリンク論理チャネルを優先順位に基づいて制限する上述した方式に合わせる目的で、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルのみが考慮されるように、サイドリンクデータ伝送においてUEによって実行されるLCP手順をさらに適合させることができる。したがって、改良されたLCP手順では、制限されたサイドリンク論理チャネルのセットのみ(すなわち、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプール(ここから無線リソースが選択される)に関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル)に、無線リソースを割り当てる。
第1の態様のさらなるバリエーションによれば、選択されたサイドリンク宛先を送信先とする低い優先順位のデータが滞留することを回避する目的で、無線リソースプールの優先順位に一致するサイドリンク論理チャネルのみを考慮するという追加の制限を、ときおり適用しない。特に、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ無線リソースプールの優先順位にも一致するサイドリンク論理チャネルのみにサイドリンクデータ伝送を制限することによって、無線リソースプールの優先順位に一致しないサイドリンク論理チャネルによって処理されるサイドリンクデータが、次のサイドリンク制御期間において送信されない。これにより、(特定のサイドリンク宛先に)1つのサイドリンク制御期間内に送信されるデータ量全体が減少し、また、低い優先順位(通常では選択されたサイドリンク宛先に関連付けられている高い優先順位のサイドリンク論理チャネルに基づいて無線リソースプールが選択されることを考えたときの低い優先順位)のサイドリンク論理チャネルのデータが繰り返し無視される危険性を伴う。
これらの欠点を軽減する目的で、第1の態様のバリエーションでは、これら低い優先順位のサイドリンク論理チャネルもときおりUEによって考慮されるように確保するさらなるメカニズムを実施する。言い換えれば、これらの低い優先順位のサイドリンク論理チャネルの無視がいつ適用され、いつ適用されないかを制御するためのメカニズムが追加的に予測される。1つのオプションによれば、サイドリンク論理チャネルに対して追加のタイマーが定義され、したがってタイマーが切れたサイドリンク論理チャネルは、たとえそれに関連付けられている優先順位が、選択された無線リソースプールの優先順位の1つでないときでも、選択されたサイドリンク宛先への送信するデータ量を求めるときに再び考慮される。
1つの可能なメカニズムは、タイマーに基づく。例えば、サイドリンク論理チャネルの優先順位が、サイドリンクデータ伝送用にUEによって選択された無線リソースプールの優先順位リストに一致しないという理由で、サイドリンクデータ伝送においてそのサイドリンク論理チャネルが最初に無視されるときに、タイマーを起動することができる。別のオプションとしては、サイドリンクデータ伝送においてサイドリンク論理チャネルが無視されるタイミングとは無関係に、そのサイドリンク論理チャネルのデータが初めて利用可能になるときに、タイマーを起動する。これら2つのオプションそれぞれにおけるタイマーの値は、例えば、サイドリンク論理チャネルによって処理されるデータの種類によって決まり、サイドリンクデータが長時間にわたり滞留することがないように適宜設定される。
タイマーを使用する代わりに、別の可能な方法として、特定のサイドリンク宛先への送信される高い優先順位のサイドリンクデータと、低い優先順位のサイドリンクデータとの比率を監視し、この比率が特定の範囲内に維持されるようにする。例えば、75%の高い優先順位のサイドリンクデータおよび25%の低い優先順位のサイドリンクデータの比率(すなわち高い優先順位のデータが低い優先順位のデータより3倍多い)が達成されるものとし、送信するデータ量を求めるときに、この比率に応じて、特定の低い優先順位のサイドリンク論理チャネルを無視する、または無視しない。
低い優先順位のデータが滞留することを回避するためにタイマーまたは比率を使用するこの追加のバリエーションは、上述したLCP手順に対応する方法で適用することができ、したがってUEは、LCP手順と、選択されたサイドリンク宛先へのいくつかのサイドリンク論理チャネルのうちから送信するデータ量を求める手順の両方に、同じメカニズムを適用する。
第2の態様は、以下に説明するように、異なるサイドリンクデータ伝送メカニズムを提供する。第1の態様の場合に類似する想定を行うことができる。例えば、ユーザ端末に複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルは、特定の優先順位が割り当てられており、かつ特定のサイドリンク宛先に関連付けられているものと想定する。さらに、サイドリンクデータ伝送を実行するためにUEによって使用可能である特定の無線リソースを示す少なくとも1つの無線リソースプールが、ユーザ機器に設定されているものと想定する。各無線リソースプールには、(例えば優先順位リストにリストされている)1つまたは複数の優先順位が関連付けられている。したがってUEは、サイドリンクデータ伝送を実行するとき、適切な無線リソースプールから無線リソースを自律的に選択する。
したがって第2の態様に係るサイドリンクデータ伝送では、通常では、基本的に第1の態様の場合と同様に、データが送信可能な状態にあるさまざまなサイドリンク宛先のうち、特定のサイドリンク宛先を選択するステップを含む。例えば、ユーザ機器は、最も高い優先順位のサイドリンク宛先(すなわち、サイドリンクデータが送信可能な状態にあるすべてのサイドリンク論理チャネルのうち、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先)を選択する。
さらなるステップにおいて、ユーザ端末は、無線リソースプールを選択する(説明を目的として、UEに複数の無線リソースプールが設定されているものと想定する)。無線リソースプールの選択は、第2の態様による特定の方法で実行される。より詳細には、リソースプールの選択は、無線リソースプールの(1つまたは複数の)優先順位と、選択されたサイドリンク宛先へのデータを伝えるサイドリンク論理チャネルの(1つまたは複数の)優先順位とに基づいて実行され、すなわち、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位を(例えば自身の優先順位リスト内に)有する無線リソースプールを選択することによる。言い換えれば、無線リソースプールのこの選択では、選択されたサイドリンク宛先にデータが送信されるサイドリンク論理チャネルの最も低い優先順位によって正当化されるよりも高い優先順位を有する無線リソースプールを選択することが回避される。したがって、この選択は、現在の標準規格とは異なり、また、第1の態様の上述したバリエーション(無線リソースプールを選択するための基準として、サイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位が使用される)とも異なる。代わりに、第2の態様では、サイドリンク論理チャネルのうち最も低い優先順位を求め、それをさまざまなリソースプールと比較し、求めた最も低い優先順位と一致する優先順位を見つけることを提案する。
1つの効果として、UEは、選択されたサイドリンク宛先への送信待ち状態にある高い優先順位のデータも有することを考えれば、通常では正当化されるよりも低い優先順位のリソースプールを選択する。
さらに、UEは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているすべてのサイドリンク論理チャネルを考慮することよって、選択されたサイドリンク宛先に送信するサイドリンクデータ量を求める。したがって第1の態様とは異なり、第2の態様によるデータを求めるステップでは、優先順位が無線リソースプールの優先順位の1つではないサイドリンク論理チャネルを無視しない。したがって、送信されるデータ量は、第1の態様に従って行われるように減少することはなく、ただしこの場合、高い優先順位のデータが低い優先順位の無線リソースを介して送信される。さらなる重要な利点として、高い優先順位の無線リソースプールが、高い優先順位のデータ用にのみ使用され、したがって低い優先順位のデータの送信によって混雑せず、なぜなら上述した選択プロセスによれば、低い優先順位のデータが、選択されたサイドリンク宛先に送信可能な状態になった時点で、ただちに低い優先順位の無線リソースプールが選択されるためである。
UEは、送信されるサイドリンクデータ量をこのように求めた後、サイドリンクデータを準備して実際の送信の実行に進むことができる。したがってUEは、第1の態様に関連して前述したように、通常では、エアインタフェースを介してデータの実際の物理的送信を自身が実行するために必要であるさまざまな送信パラメータを決定しなければならない。次いでUEは、選択されたサイドリンク宛先へのサイドリンクデータの送信を、これらの決定した送信パラメータを使用して実行する。
したがって、1つの一般的な第1の態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末は、以下のようにプロセッサおよび送信機を備えている。プロセッサは、サイドリンク宛先を選択し、かつ、少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択する。さらに、プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求める。プロセッサは、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータをさらに決定する。送信機は、求められた量のサイドリンクデータを、決定された送信パラメータに基づいて送信する。
したがって、1つの一般的な第2の態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末は、以下のようにプロセッサおよび送信機を備えている。プロセッサは、サイドリンク宛先を選択する。プロセッサは、少なくとも1つの無線リソースプールの1つをさらに選択し、選択される無線リソースプールには、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられている。プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求める。さらに、プロセッサは、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータを決定する。送信機は、求められた量のサイドリンクデータを、決定された送信パラメータに基づいて送信する。
したがって、1つの一般的な第1の態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。本方法は、サイドリンク宛先を選択するステップと、少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するステップとを含む。さらに、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量が求められる。さらに、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータが決定される。次いで、求められた量のサイドリンクデータが、決定された送信パラメータに基づいて送信される。
したがって、1つの一般的な第2の態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。本方法は、サイドリンク宛先を選択するステップを含む。さらに、少なくとも1つの無線リソースプールの1つが選択され、選択される無線リソースプールには、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられている。選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量が求められる。求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータが決定される。次いで、求められた量のサイドリンクデータが、決定された送信パラメータに基づいて送信される。開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面による開示内容のさまざまな実施形態および特徴によって個別に提供することができ、これらの恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るためにすべてを設ける必要はない。
これらの一般的な態様および具体的な態様は、システム、方法、コンピュータプログラム、またはこれらの任意の組合せ、を使用して実施することができる。
以下では、例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
3GPP LTEシステムの例示的なアーキテクチャを示している。 3GPP LTE(リリース8/9)において定義されているサブフレームのダウンリンクスロットの例示的なダウンリンクリソースグリッドを示している。 ProSe通信においてPC5を通じてレイヤ2リンクを確立する方法を概略的に示している。 オーバーレイ(LTE)システムおよびアンダーレイ(D2D)システムにおける送信/受信リソースの使用を示している。 2基のUEの場合のスケジューリング割当て(SA)およびD2Dデータの送信を示している。 UEの自律的なスケジューリングモード2におけるD2D通信タイミングを示している。 eNBによってスケジューリングされるスケジューリングモード1におけるD2D通信タイミングを示している。 非ローミングシナリオの場合のProSeの例示的なアーキテクチャモデルを示している。 従来技術に従って、1つのSC期間内に3つのサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータを、2つの利用可能なリソースプールの1つを使用してサイドリンク宛先に送信する場合の、例示的なProSeシナリオを示している。 第1の実施形態に係るProSe UEの動作の簡潔なシーケンス図を示している。 第1の実施形態に係る、1つのSC期間における例示的なサイドリンクデータ伝送を示している。 第2の実施形態に係るProSe UEの動作の簡潔なシーケンス図を示している。 第2の実施形態に係る、1つのSC期間における例示的なサイドリンクデータ伝送を示している。
「移動局」または「移動ノード」または「ユーザ端末」または「ユーザ機器」は、通信ネットワーク内の物理エンティティである。1つのノードがいくつかの機能エンティティを有することができる。機能エンティティとは、所定の一連の機能を実施する、および/または、所定の一連の機能をノードまたはネットワークの別の機能エンティティに提供するソフトウェアモジュールまたはハードウェアモジュールを意味する。ノードは、通信機器または通信媒体にノードをアタッチする1つまたは複数のインタフェースを有することができ、ノードはこれらのインタフェースを通じて通信することができる。同様に、ネットワークエンティティは、機能エンティティを通信機器または通信媒体にアタッチする論理インタフェースを有することができ、ネットワークエンティティは論理インタフェースを通じて別の機能エンティティや通信相手ノードと通信することができる。
特許請求の範囲および本出願において使用されている用語「無線リソース」は、物理無線リソース(時間−周波数リソースなど)を意味するものと広義に理解されたい。
特許請求の範囲および本出願において使用されている用語「直接通信送信」は、2基のユーザ機器の間の直接的な(すなわち無線基地局(例えばeNB)を介さない)送信として広義に理解されたい。これに対応して、直接通信送信は、「直接サイドリンク接続」を通じて実行され、「直接サイドリンク接続」は、2基のユーザ機器の間に直接確立される接続に対して使用される用語である。例えば3GPPでは、D2D(装置間)通信、またはProSe通信、またはサイドリンク通信という専門用語が使用される。特許請求の範囲および本出願において使用されている用語「直接サイドリンク接続」は、広義に理解されるものとし、3GPPの文脈では背景技術のセクションで説明したPC5インタフェースとして理解することができる。
本出願において使用されている用語「ProSe」またはその非短縮形である「近傍サービス」は、背景技術のセクションで例示的に説明したように、LTEシステムでは近傍性に基づくアプリケーションおよびサービスの文脈において適用される。この文脈では、近傍サービスにおける装置間通信を意味する目的で、「D2D」などの別の専門用語も使用される。さらに、請求項においては、特許請求の範囲全体を通じて使用されている専門用語全体(「サイドリンクデータ」、「サイドリンク宛先」など)との一貫性を保つため、「サイドリンク論理チャネル」という専門用語が使用されている。「サイドリンク論理チャネル」は、近傍サービス/D2Dにおいて確立される論理チャネルである。
特許請求の範囲および本出願のそれ以外の部分において使用されている用語「サイドリンク宛先グループ」および「サイドリンク宛先」は、例えば、3GPP LTEにおいて定義されている送信元レイヤ2 IDと宛先レイヤ2 IDの1つのペアとして理解することができる。
特許請求の範囲および本出願において使用されている「無線リソースプールが使用可能である」という表現(および類似する表現)は、端末が(例えばスケジューリング割当てまたは直接通信データの)直接通信送信を実行することを望む場合に、端末が無線リソースプールから(必須ではないが)リソースを選択して使用することができる意味として、広義に理解されたい。これに対応して、無線リソースプールが使用されるという表現(および類似する表現)は、端末が直接通信送信を実行することを実際に意図しており、送信用無線リソースプールから適切なリソースを選択し、選択されたそのリソースにおいてその直接通信送信を実行する意味として、広義に理解されたい。
近傍サービス(ProSe)におけるデータ伝送に関連して、UEは、例えば(1つまたは複数の)上位層によってUEに設定されている対応するプールから、無線リソースを自律的に選択することが許可され(モード2の自律的なリソース割当て)、無線リソースプールの設定は例えばシステム情報によってブロードキャストされる。背景技術のセクションにおいて説明したように、標準規格において現在予測されているメカニズムでは、サイドリンク宛先(ProSe宛先グループ)を決定した後、送信されるMAC PDU(選択されたサイドリンク宛先のデータに関連するMAC PDU)におけるサイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位が自身の優先順位リストに含まれている適切な無線リソースプールを選択するものと定義している。なお、サイドリンク宛先を選択する前に無線リソースプールを選択することもでき、なぜならリソースプールの選択は、送信可能な状態のデータを有する最も高い優先順位のサイドリンク論理チャネルの優先順位に基づいて行われるためである。無線リソースプールの選択と、サイドリンク宛先の選択の順序は、多かれ少なかれ実装に依存する。
したがって、選択されたサイドリンク宛先への、同じサイドリンクグラントを使用して送信されるさらなるMAC PDUは、そのさらなるMAC PDUの優先順位およびそれに関連付けられているサイドリンク論理チャネルにかかわらず、同じ無線リソースプールからの無線リソースを使用して送信しなければならない。結果として、低い優先順位のMAC PDUが、高い優先順位の無線リソースプールの無線リソースによって送信され、したがって同じ高い優先順位の無線リソースプールを使用する別のUEからの別の高い優先順位のMAC PDUに対する混雑が発生する可能性があるという問題が生じうる。
この問題は、特定のサイドリンク宛先への高い優先順位のデータが少量のみ存在し、低い優先順位のデータが大量に存在するシナリオにおいて深刻になる。この場合、サイドリンクデータを送信するために高い優先順位の無線リソースプールが選択されるが、高い優先順位の無線リソースは、主として低い優先順位のサイドリンクデータを送信するために使用される。
これについて図9に関連して説明する。図9は、3つのサイドリンク論理チャネルを有する例示的なシナリオを示しており、3つのサイドリンク論理チャネルは、異なる優先順位(それぞれ2,4,5)を有するが、それぞれの送信バッファには、同じ(選択された)サイドリンク宛先を送信先とするサイドリンクデータが入っている。当然ながらこの想定は、図9における説明を目的としてなされているにすぎず、なぜならUEには、別の優先順位を有する、より多くの、またはより少ないサイドリンク論理チャネルが設定されうるためである。さらに、このシナリオでは、UEがサイドリンク通信を動作させているセルにおいて2つのリソースプールが設定されており、これらのリソースプールは、サイドリンクデータ(3つのサイドリンク論理チャネルのうちの1つなど)を送信するために利用可能な無線リソースを示しているものと想定する。これらの無線リソースプールには、それぞれの優先順位が関連付けられており、すなわちリソースプール1には優先順位1,2が関連付けられており、したがって(最も)高い優先順位のデータのみを対象とする高い優先順位のリソースである。第2のリソースプールには優先順位4,5が割り当てられており、したがって中レベルの優先順位のデータを対象としている。なお以下の説明では、優先順位の値1が最も高い優先順位であり、優先順位の値8が最も低い優先順位であるものと想定することに留意されたい。図9には示していないが、当然ながら、さらなる異なる優先順位を有する、より多くのリソースプールをセルに設定することができる。
現在規定されているSLデータ伝送では、サイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も高い優先順位が関連付けられている無線リソースプールを選択する。サイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位は2であり、したがって、自身の優先順位リストに優先順位2を有する無線リソースプール1が選択される。
図9に示した例示的なシナリオにおいては、第1のサイドリンク論理チャネル1の100バイトのサイドリンクデータが待ち状態にあり、第2のサイドリンク論理チャネル2の250バイト、第3のサイドリンク論理チャネル3の80バイトのサイドリンクデータが待ち状態にあるものと想定する。したがってUEは、合計で430バイトのサイドリンクデータが、前に選択されたサイドリンク宛先グループに送信されるのを待機していることを求める。ここでUEは、待ち状態にあるサイドリンクデータすべてを次のSC期間内に送信することと、次のSC期間内に2つのトランスポートブロックを送信することのできるサイドリンク送信パターンを使用することを決定するものと、例示的に想定する。これに基づいてUEは、第1のトランスポートブロック(MAC PDU)によって300バイトを伝え、第2のトランスポートブロック(MAC PDU)によって130バイトを伝えることを決定する。したがって、選択されるプール#1から前に選択された無線リソースを、優先順位の降順にサイドリンク論理チャネルに割り当てることによってLCP手順が実行され、これにより、第1のトランスポートブロックを、LC#1からの100バイトとLC#2の200バイトによって満たし、第2のトランスポートブロックを、LC#2の残りの50バイトとLC#3の80バイト全体によって満たす。
これらのトランスポートブロックは、図9に示したように、選択された送信パターン(トランスポートブロックの最初の送信と、その3回の再送信とを含む)を使用してUEによって送信される。説明を単純にする目的で、図9においてサイドリンク制御情報の送信は省いてある。
図9に示したシナリオから、前に大まかに説明した問題点を容易に理解することができる。(LC#1の高い優先順位の理由で)高い優先順位のリソースプールが選択されるが、データ合計量のうち少量部分のみが実際に高い優先順位のデータであり、大部分は中レベルの優先順位のデータである。したがって、高い優先順位のリソースが、低い優先順位のデータによって混雑し、これに起因して、同じ高い優先順位の無線リソースプールを使用するセル内の別のUEからの高い優先順位のデータの送信との衝突が生じることがある。
本発明者は、上に説明した問題点の1つまたは複数を軽減する目的で、以下の例示的な実施形態を着想した。
さまざまな実施形態の特定の実装形態は、3GPP標準規格によって与えられる、一部が背景技術のセクションで説明されている幅広い仕様の中で実施され、特に重要な特徴は、さまざまな実装形態に関連して以下に説明するように追加される。なお、これらの実施形態は、例えば、背景技術のセクションで説明した3GPP LTE−A(リリース10/11/12/13)などの移動通信システムにおいて有利に使用することができるが、これらの実施形態はこの特定の例示的な通信ネットワークでの使用に限定されないことに留意されたい。
以下の説明は、本開示の範囲を制限するものとしてではなく、本開示を深く理解するための実施形態の単なる例として理解されたい。当業者には、請求項に記載されている本開示の一般的な原理を、さまざまなシナリオに、以下に明示的には記載されていない方法で適用できることが認識されるであろう。説明を目的として、いくつかの想定がなされているが、これらの想定は以下の実施形態の範囲を制限するものではない。
さらには、上述したように、以下の実施形態は3GPP LTE−A(リリース12/13)環境において実施することができるが、今後のリリースにおいても実施することが可能である。さまざまな実施形態は、主として、改良されたサイドリンクデータ伝送と、例えば、サイドリンクデータ伝送の必要な部分としてのサイドリンクグラントを決定するステップを提供する。したがってそれ以外の機能(すなわちさまざまな実施形態によって変更されない機能)は、背景技術のセクションで説明したものとまったく同じままとする、または、さまざまな実施形態に影響することがないように変更することができる。このような機能としては、サイドリンクデータを送信する先の別の(1基または複数基の)ProSe対応UEを発見するためにUEによって実行されるディスカバリ手順などの別のProSe機能と、さらには、サイドリンクデータの送信に先立つサイドリンク制御情報を生成および送信するための現在定義されているメカニズムとが挙げられる。さらに、サイドリンクデータの実際の送信を実行するためにUEによって適用されるメカニズム(変調、符号化、トランスポートブロックサイズの決定、サイドリンクデータの送信パターンの決定など)も、変更する必要がない。
第1の実施形態
以下では、前述した(1つまたは複数の)問題点を解決するための第1の実施形態について詳しく説明する。第1の実施形態のさまざまな実装形態およびバリエーションも説明する。
例示的なシナリオとして、ユーザ機器が、ProSe通信(すなわちeNodeBを経由する迂回路なしにそれぞれのサイドリンク接続を介してのUE間での直接的なD2D送信)を実行することが可能にされている(ProSe対応UE)シナリオを想定することができる。UEは、これに対応して設定されており、対応する(1つまたは複数の)ProSeディスカバリメカニズムを使用することによって(1基または複数基の)別のUEによってすでに発見されており、これらのUEとサイドリンクデータを交換することができる。UE内には、例えば特定のProSe宛先グループの(1基または複数基の)別のProSe UEに送信されるさまざまなサイドリンクデータを扱うためのサイドリンク論理チャネルが設定されている。通常では、サイドリンク論理チャネルには、それぞれのサイドリンクデータの送信先であるProSe宛先が関連付けられている。サイドリンクデータはPPPP(ProSeパケットごとの優先順位)も有し、PPPPは、PDUに関連付けられるスカラー値であり、そのデータの優先順位の処理を定義する。したがって、サイドリンクデータを伝えるサイドリンク論理チャネルにも、サイドリンクデータのPPPPに一致する優先順位が関連付けられている。サイドリンク論理チャネルの優先順位は、例えば8つの可能な値の範囲からの値を有することができ、この場合、例えば1が最も高い優先順位に相当し、8が最も低い優先順位に相当する。
ProSe対応UEは、リソース割当ての2つの異なるモード、すなわちeNBによってスケジューリングされるリソース割当て(モード1)と、UEによる自律的なリソース選択(モード2)において、動作することができる。実施形態はモード2のリソース割当てに関連し、この場合にUEは、サイドリンクデータおよび対応するサイドリンク制御情報を送信するため、(1つまたは複数の)リソースプールから適切なリソース(時間および周波数)を自身で選択する。UEには少なくとも1つの無線リソースプールが設定されているものと想定し、この設定は、UEが接続されているeNodeBによって通常の方法において(例えば対応する情報をeNBが自身のセル内でシステムブロードキャストを介して提供することによって)行うことができる。例えば、1つのリソースプールが、eNodeBのセル内でブロードキャストされるSIB 18の内容によって(すなわちcommTxPoolNormalCommonフィールドによって)定義される。セル内のUEはこのブロードキャストを受信し、これに対応してUEにリソースプールが設定され、この無線リソースは、サイドリンクデータ伝送用にUEが使用する目的に利用可能である。eNodeBは、複数のこれらの送信用無線リソースプールを設定することができ、例えば最大で4つのプール(すなわち、それぞれSCIメッセージおよびサイドリンクデータを送信するための4つのリソースプール)を定義することができる。さらに、無線リソースプールそれぞれには、例えばリソースプールに関連付けられている対応する優先順位リストの中にリストされている1つまたは複数の優先順位が関連付けられている。異なる優先順位のための異なる無線リソースプールを提供することができ、これらの無線リソースプールは、送信されるデータの優先順位に応じて、eNodeBのセル内のUEによって使用することができる。したがってeNodeBは、異なる優先順位のデータを送信するために使用可能な無線リソースを区別することができる。例えば、高い優先順位の無線リソースプールは、主として高い優先順位のデータを送信するのに使用されるように意図される。無線リソースプールに割り当てられる優先順位は、サイドリンク論理チャネルの優先順位と比較可能であり、例えば8つの異なる値をとることができ、この場合に例えば値1が最も高い優先順位に相当し、値8が最も低い優先順位に相当する。
さまざまなサイドリンク論理チャネルにわたり、かつ1つまたは複数のサイドリンク宛先グループにわたり、データが送信可能な状態になるものと想定する。これに対応してUEは、送信可能な状態のサイドリンクデータの一部またはすべてを送信することを望む。背景技術のセクションで説明したように、ProSe通信の送信手順は、スケジューリング制御(SC)期間に分けられ、UEは、SC期間それぞれにおいて、さまざまなサイドリンクグラントを使用してさまざまなサイドリンク宛先グループに(ただしサイドリンクグラントあたり1つのみのサイドリンク宛先に)サイドリンクデータを送信することができる。一方でUEは、サイドリンクグラントあたり複数のMAC PDU(すなわちトランスポートブロック)(すなわち同じサイドリンク宛先を送信先とするデータを伝える複数のMAC PDU)を送信することができる。
さらに、現在規定されているProSe通信手順によれば、サイドリンクデータは、適切な送信パターン(T−RPTビットマップ、送信の時間リソースパターン)に従ってSC期間内で送信され、送信パターンは、基本的にMAC PDUの最初の送信およびその3回の再送信のタイミングを定義する(図6と、背景技術のセクション内の対応する説明も参照)。T−RPTパターンは、無線リソースの自律的な選択の一部としてUEによって選択される(モード1(eNBによってスケジューリングされるリソース割当て)では、UEは、eNodeBからのサイドリンクグラントの中でT−RPTの指示情報を受け取る)。
第1の実施形態は、上述した例示的な想定に基づく、UEによって実行される改良されたサイドリンクデータ伝送手順を提供する。UEは、さまざまなステップを調整して、どのサイドリンクデータを送信するかと、送信の詳細な実行方法とを決定しなければならない。以下では、これらのステップのすべてについては詳しく説明せず、なぜなら第1の実施形態は、これらのステップのいくつかに焦点をあてるのみであり、したがって他のステップは、通常と同じままとする(すなわち例えば背景技術のセクションにおいて、対応する特定のLTEの実施形態について説明したように実行することができる)、または変更することもできるためである。
第1の実施形態に従って実行される主たるステップは、選択された特定のProSe宛先にどのデータを送信するかをUEが決定する方法について言及する。
UEは、サイドリンクデータが送信可能な状態にあるサイドリンク宛先のうち、1つのサイドリンク宛先を選択する。例えば、1つのみのサイドリンク宛先への送信待ち状態にあるデータが存在する場合、UEは、単純にその1つのサイドリンク宛先を選択する。いくつかのサイドリンク宛先へのデータが待ち状態にあると想定すると、UEは、例えば、データが利用可能であるすべてのサイドリンク論理チャネルのうち、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先を選択することによって、待ち状態にあるサイドリンクデータの優先順位に応じていくつかのサイドリンク宛先のうちの1つを選択する。
背景技術のセクションで説明したLTE(−A)環境において実施する場合の、第1の実施形態の特定のバリエーションにおいては、サイドリンク宛先を選択するステップは、新しい送信が実行されるたびに適用されるサイドリンクLCP手順の一部(特にそのステップ0)とすることができる。これに関連して、サイドリンク宛先の選択に関する、オプションとしてのさらなる制限として、所与のサイドリンクグラントの特定のSC期間用に、同じサイドリンク宛先を2回選択することはできず、したがってサイドリンクグラントに対して、そのSC期間用に前に選択されなかったサイドリンク宛先が選択される。
上に説明したように特定のサイドリンク宛先を選択した後、UEは、サイドリンクグラントを決定することによってSA/SCIデータの伝送を続行することができ、サイドリンクグラントを決定するステップは、無線リソースプールを選択するステップを含み、その無線リソースプールから無線リソースが選択される。前に想定したように、UEには、そこから無線リソースを選択する1つまたは複数の適切な無線リソースプールを設定することができる。UEに1つの無線リソースプールが設定されているのみである場合、UEはその無線リソースプールを選択する。これに対して、送信用のいくつかの無線リソースプールがUEに設定されている場合、例えばプールの(1つまたは複数の)優先順位およびサイドリンクデータの優先順位に応じて、それらのうちの1つがUEによって選択される。特に、選択されたサイドリンク宛先への送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位が基準とされ、この点において適切な無線リソースプールが選択され、すなわち、求められた最も高い優先順位を自身の優先順位リストの中に有するリソースプールが選択される。いくつかのリソースプールが、求められた最も高い優先順位を自身の優先順位リストの中に有する場合には、UEがそのうちの1つを選択する。基礎をなす想定に関連して前に説明したように、リソースプールの優先順位とサイドリンク論理チャネルの優先順位は基本的に同じタイプであり、したがって比較可能である。
図9に関連して認識される説明した問題点を克服し、サイドリンクデータ伝送をさらに改良する目的で、選択されたサイドリンク宛先に送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するデータ量を求めるステップは、選択された無線リソースプールにさらに基づく。これが現在規定されている手順との違いであり、現在の手順によれば、UEは、選択された無線リソースプール、または選択する無線リソースプールとは無関係に、送信するデータ量を求める。第1の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送では、選択されたサイドリンク宛先への送信待ち状態にあるデータのうち、さらに、選択された無線リソースプールの1つまたは複数の優先順位に一致する優先順位のデータのみから、送信するデータ量を求める。言い換えれば、選択された無線リソースプールの優先順位リストの中にリストされている優先順位の1つに一致しない優先順位を有するデータは、たとえそのデータが、選択されたサイドリンク宛先グループを送信先としている場合でも、そのサイドリンクグラントを使用して送信されない。したがってUEは、無線リソースプールの(1つまたは複数の)優先順位と、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位それぞれとの間で比較を実行する。この比較に基づいて、優先順位が、選択された無線リソースプールの優先順位の1つであるデータのみ、すなわち、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールの1つまたは複数の優先順位の1つである優先順位に関連付けられているサイドリンク論理チャネル、からのデータのみが、考慮される。したがって、UEによって求められるデータ量には、選択された無線リソースプールが対象としている優先順位に一致しない優先順位のサイドリンク論理チャネルからのデータが含まれない。なお、UEは、選択されたサイドリンク宛先へのサイドリンク論理チャネルにおいて待ち状態にあり、かつプールの優先順位に一致するデータよりも少ないデータを送信するように決定することもできることに留意されたい。
上の手順の1つの結果として、無線リソースプールのリソースを使用して実際に送信されるサイドリンクデータは、その無線リソースプールの優先順位に一致する優先順位のデータである。例えば、高い優先順位の無線リソースプールは、中レベルの優先順位または低い優先順位のデータを送信するために使用されることはなく、これによって高い優先順位のリソースが、高い優先順位のデータ用のみに確保される。したがって、高い優先順位の無線リソースが過度に混雑せず、UEは高い優先順位のデータを高い信頼性で送信することができ、セル内で引き起こされる干渉も少ない。
その一方で、プールの優先順位に一致しないデータは少なくともそのSC期間において無視されることを考えれば、選択されたサイドリンク宛先に、より少ないデータが送信される。
UEは、次のSC期間内に送信することを望むデータ量をこのように求めた後、そのサイドリンクデータの準備と実際の送信の実行に進む。第1の実施形態によれば、これは通常の方法で実行することができ、変更してはならない。
例えば、サイドリンクデータを実際に送信するステップは、送信を実行するために必要であるさまざまな送信パラメータを決定するステップを含む。これらのパラメータのいくつかは、前に求めたデータ量に直接依存する。リソースプールから選択される無線リソースの量は、UEが送信することを望むデータの量によって決まる。このことは、SC期間内のサイドリンクデータの送信パターンを決定するときと、対応する変調・符号化方式を決定するとき、およびしたがってトランスポートブロックサイズを決定するときにもあてはまり、これらのすべてが相互に関連しており、UEが送信することを望む実際のデータ量に依存する。データの送信パターン(T−RPT)は、さまざまな送信のタイミングを定義し、したがってSC期間内に送信することのできるトランスポートブロックの数に影響する。例えば、個々の送信の間の時間間隔が密である送信パターンでは、SC期間内により多くのデータを送信することができる。
これに対して、送信に使用される変調方式および符号化率は、決定/選択された物理リソースブロックを通じて送信することのできる情報ビット数を決める。変調・符号化方式(MCS)は、物理リソースブロックの数との組合せにおいて、トランスポートブロックのサイズを基本的に決め、トランスポートブロックのサイズは、UEの物理層に渡されるMAC PDUのサイズに等しい。UEは、基本的に、次のSC期間内に送信できる状態の求めたデータ量に基づき、すべての必要な送信パラメータ(例えば選択されたT−RPTパターンおよびMCSなど)を考慮して、次のSC期間中に送信される複数の異なるMAC PDUのトランスポートブロック(TB)サイズを決定する。
UEは、このように決定された送信パラメータを使用して、サイドリンクインタフェースを通じて実際の送信を実行することができる。送信は、UEの物理層によって行うことができる。
第1の実施形態に係る上述した手順は、リソースプールの優先順位とサイドリンク論理チャネルの優先順位とを一致させ、それによってSLデータ伝送用のリソースプールの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルを無視することにより、改良されたサイドリンクデータ伝送を提供する。
図10は、第1の実施形態に係るUEの動作の例示的かつ単純化したシーケンス図であり、上に概説した、UEによって実行される関連するステップを示している。図10に示したUEの動作は、第1の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送に関連してUEによって実行される最も関連するステップに焦点をあてるため、大幅に単純化されている。第1の実施形態の可能なバリエーションは、図10には示していない。
上に説明したように、UEは、サイドリンクデータを送信する目的で、無線リソースプール、特に無線リソースプールからの無線リソースを、自律的に選択する。現在定義されている3GPP標準規格である非特許文献2には、新しいサイドリンク送信を生成する、すなわちサイドリンク論理チャネルからのそれぞれのデータによってMAC PDUを作成する目的で、これらの無線リソースをサイドリンク論理チャネルに割り当てるためのサイドリンク論理チャネル優先順位付け手順が定義されている。第1の実施形態の特定のバリエーションにおいて、このサイドリンクLCP手順を再利用することができる。背景技術のセクションで説明したように、現在定義されているサイドリンクLCP手順では、最初に、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに無線リソースを割り当て、次いで、割り当てられる無線リソースが残っている場合、その同じサイドリンク宛先への残りのサイドリンク論理チャネルを、優先順位の降順に処理する。この標準のサイドリンクLCP手順では、割り当てる無線リソースと、サイドリンクLCP手順によってデータを入れるトランスポートブロックのサイズとが、求めたデータ量に基づいてあらかじめ決定されていることにより、トランスポートブロックが正しい量のデータによって満たされるようにサイドリンク論理チャネルが優先順位の降順に適切に考慮される。
これに代えて、第1の実施形態のさらなるバリエーションでは、現在定義されている標準規格のサイドリンク論理チャネル優先順位付け手順を完全に再利用するのではなく、第1の実施形態の趣旨に従って適合させたサイドリンクLCP手順を使用することが予測される。この改良されたサイドリンクLCP手順でも、特に、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているが、選択された無線リソースプールの1つまたは複数の優先順位に一致しないサイドリンク論理チャネルを、無視することができる。このことは、送信するデータ量を求める前のステップにあてはまり、前のステップでも、選択された無線リソースプールによってサポートされる優先順位と同じ優先順位を有し、かつ選択されたサイドリンク宛先へのデータを有するサイドリンク論理チャネルのみを考慮する。したがって、第1の実施形態のこのバリエーションでは、サイドリンク論理チャネルの正しいセット(すなわち、選択されたサイドリンク宛先に送信されるデータ量を求めるためにすでに考慮されたサイドリンク論理チャネルのセット)に対してのみ、サイドリンクLCP手順が実行されることが確保される。
ここまで言及してこなかったが、3GPP標準規格に現在定義されているサイドリンクデータ通信では、(1基または複数基の)受信側UEが送信パラメータを求めて、残りのSC期間内に後からのサイドリンクデータを受信して正しく復号できるようにする目的で、SC期間の最初にサイドリンク制御情報を送信する必要もある。サイドリンク制御情報は、例えば、スケジューリング情報(リソースブロック割当て、時間リソースパターン、変調・符号化方式、サイドリンク宛先の識別子など)を伝える。第1の実施形態の特定のバリエーションでは、この点において、3GPP標準規格に現在定義されているSCIフォーマット0を使用することができる(背景技術のセクションと非特許文献4(バージョン13.0.0)を参照)。
図11は、第1の実施形態に係るサイドリンクデータ伝送がどのように機能するかの理解をさらに促進する目的で、図9の場合に想定したものと同じシナリオを示している。前にすでに説明したように、この例示的なシナリオでは、異なる優先順位(それぞれ2,4,5)を有し、ただし同じ(選択された)サイドリンク宛先を送信先とするサイドリンクデータを有する3つのサイドリンク論理チャネルを想定する。これに対応してUEは、次のSC期間内に送信されるデータの宛先として1つのサイドリンク宛先を選択する。さらに、セル内に2つの送信リソースプールが設定されており、これらの送信リソースプールにはそれぞれの優先順位が関連付けられており、すなわちリソースプール1は優先順位1,2を有し、したがって(最も)高い優先順位のデータのみを対象とする高い優先順位のリソースプールである。第2のリソースプールには優先順位4,5が割り当てられており、したがって中レベルの優先順位のデータを対象としている。図9に関連して説明した方法と同様に、サイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位は2であり、したがって自身の優先順位リストの中に優先順位値2を有する無線リソースプール1が選択される。
図9の場合と同様に、サイドリンク論理チャネル1,2,3において合計で430バイトのデータが待ち状態にあるものと想定する。しかしながら、第1の実施形態によるデータ量を求めるステップでは、サイドリンク論理チャネルが、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているかを考慮するのみならず、サイドリンク論理チャネルが、選択された無線リソースプールの優先順位の1つである優先順位を有するかも考慮する。したがって、図11の例示的なシナリオに適用されるときには、UEは、選択された第1の無線リソースプールの優先順位に一致する優先順位値2を有するサイドリンク論理チャネル1からのデータのみを送信することを決定する。詳細には、UEは、合計430バイトのうち100バイトのみを送信することを決定し、しかしながらこれらの100バイトは高い優先順位を有する。この場合も、SC期間内に2つのトランスポートブロックを送信することのできるデータ送信パターンが選択されるものと想定し、したがって結果として、例えば第1のトランスポートブロックには第1のサイドリンク論理チャネルの50バイト、第2のトランスポートブロックには第1のサイドリンク論理チャネルの残りの50バイトが入る。
図11に関連して説明した例から明らかであるように、第1の無線リソースプールの高い優先順位の無線リソースは、高い優先順位のデータを送信するためにのみ使用される。より低い優先順位のデータは、以降のSC期間内に別の無線リソースプールからの無線リソースを使用することによって送信することができる。例えば、次のSC期間において、UEが1つのサイドリンク宛先にサイドリンクデータを送信することを再び決定し、第2のサイドリンク論理チャネルおよび第3のサイドリンク論理チャネルにおけるデータのみが残っているものと想定すると、サイドリンク論理チャネルの最も高い優先順位は、サイドリンク論理チャネル2の優先順位(すなわち優先順位4)である。これに対応して、無線リソースプール2が選択される。次いでUEは、上述した手順に従って、サイドリンク論理チャネル2,3のデータを送信する。
一般的には、eNodeBによってセル内に設定されるリソースプールは、生じうるすべてのサイドリンクデータの優先順位をカバーするべきである。図9の例示的なシナリオにおいては、優先順位1,2,4,5をカバーするリソースプールで十分であるものと想定した。しかしながら、ProSe対応UEの間でどのサイドリンクデータが交換されるかをeNodeBが確実に知ることができないことを考えれば、実際にはeNodeBは、自身のセル内に設定される無線リソースプールによって、生じうるすべての優先順位をカバーしなければならない。
これに対して、1つまたは複数の優先順位を対象とする適切な無線リソースプールがeNodeBによって設定されない場合、第1の実施形態のバリエーションにおいて、送信するデータ量を求めるステップをさらに拡張することができ、したがってUEは、送信するデータ量を求めるとき、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、を考慮するのみならず、選択された無線リソースプールに関連付けられている優先順位の1つよりも高い優先順位に関連付けられている(選択されたサイドリンク宛先への)サイドリンク論理チャネルも考慮する。したがってこれにより、無線リソースプールが対象とする対応する優先順位よりも高い優先順位のデータも送信されることが可能になる。しかしながらこの場合にも、低い優先順位のデータが高い優先順位の無線リソースを使用することによって送信されることが依然として防止される。
第1の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送において起こりうる1つの欠点として、低い優先順位のデータ用のリソースが不足することがある。例えば、図11において例示的に想定したシナリオでは、サイドリンク論理チャネル2,3の低い優先順位のデータは、第1のサイドリンク論理チャネルにおいて高い優先順位のデータが待ち状態にある限り送信されない。したがって、第1の実施形態のさらなるバリエーションでは、そのような低い優先順位のデータが滞留することを回避するためのメカニズムを提供する。第1の実施形態のステップ(このステップによれば、選択された無線リソースプールの優先順位に一致しないサイドリンク論理チャネルは、サイドリンクデータ伝送において無視される)は、必ず適用するようにするべきではない。そうではなく、低い優先順位のデータも送信されることを可能にする目的で、そのような低い優先順位のデータを伝える対応するサイドリンク論理チャネルを、送信するデータ量を求めるときにUEがときおり考慮する。
低い優先順位のデータのリソース不足を回避するための1つの可能なメカニズムは、低い優先順位のサイドリンク論理チャネルにおいて待ち状態にあるデータに関連してタイマーを使用することに基づく。例えば、各サイドリンク論理チャネルに対してタイマーを設けることができ、各サイドリンク論理チャネルにおいてデータがすでに待ち状態にある時間を監視する。これに対応して、それぞれのタイマーを、サイドリンク論理チャネルの送信バッファにデータが入るときに起動することができ、適切な長さの時間の後に切れるように設定する。タイマーの値は、それぞれのサイドリンク論理チャネルによって処理されるデータの優先順位と、事業者が望む実際の実装とによって決まるようにすることができる。タイマーの値は、例えばeNodeBまたはProSe機能によって設定することができる。したがって、低い優先順位のデータにおいて第1の実施形態によって生じうる遅延を、このようなタイマーの使用によって制御することができる。これに代えて、第1の実施形態によれば選択された無線リソースプールの優先順位に一致しないという理由でサイドリンク論理チャネルが無視される最初のタイミングにおいて、それぞれのタイマーを起動することができる。この場合、タイマーの値は、最初の代替方法の場合より小さく設定することができる。
いずれの場合も、それぞれのタイマーが起動されてすでに切れているサイドリンク論理チャネルは、そのサイドリンク論理チャネルの優先順位が、選択された無線リソースプールの優先順位の1つでないか否かにかかわらず、送信するデータ量を求めるときにUEによって無視されない。これによって、低い優先順位のサイドリンク論理チャネルによって処理される低い優先順位のデータも、最終的に(すなわち設定されたタイマーの値に応じて)送信されることが確保される。
タイマーに代わるメカニズムとして、送信される高い優先順位のデータの量と、送信される低い優先順位のデータの量との間の特定の比率を使用する。例えば、選択された無線リソースプールの優先順位に一致しない優先順位のサイドリンク論理チャネルを無視する追加のステップは、前に定義された比率が依然として満たされている間のみ実行する。例えば、75%の高い優先順位のサイドリンクデータと、25%の低い優先順位のサイドリンクデータの比率(すなわち高い優先順位のデータが低い優先順位のデータより3倍多い)を定義することができる。この場合、UEは、少なくともこの比率が守られるように第1の実施形態のステップを実行し、これによって、選択された無線リソースプールの優先順位の1つではない優先順位のサイドリンク論理チャネルも考慮され、なぜならそうでない場合、結果としての比率が前に定義された(1つまたは複数の)値を下回るためである。これに代えて、特定の時間長または特定のSC期間のみ、選択されたリソースプールの優先順位に一致しないサイドリンク論理チャネルのデータの送信が阻止される/実行されないように、比率を定義することができる。例えば、UEが、1つおきのSC期間ごとに、第1の実施形態に従ってサイドリンクデータ通信を実行するように定義する(すなわち設定する)ことができる。それ以外のSC期間では、UEは、現在規定されている手順に従ってサイドリンク通信を実行する。第1の実施形態のこれらのバリエーションでは、高い優先順位の無線リソースが高い優先順位のサイドリンクデータのみに使用されるという利点と、低い優先順位のデータも考慮することによってデータスループットが増大し、したがって低い優先順位のデータが滞留することも回避されるという利点との間の、トレードオフ(妥協点)が提供される。
第2の実施形態
以下では、第1の実施形態によって解決される問題点(すなわち図9に関連して説明した問題点)と同じ問題点を扱う第2の実施形態を提示する。
第2の実施形態でも、第1の実施形態において行った想定と同じ想定を行うことができる。簡潔に言えば、ProSe対応UEにさまざまなサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルに、サイドリンク宛先が関連付けられており、かつ、特定の優先順位(例えば、サイドリンク論理チャネルによって処理されるデータのPPPP)が関連付けられているものと想定する。UEは、UEによる自律的なリソース選択(モード2)で動作し、したがってUEには1つまたは複数の適切な無線リソースプールが設定されており、UEは、サイドリンクグラントを選択するとき、サイドリンクデータを送信するために使用可能な無線リソースをこれらの無線リソースプールから選択することができる。(1つまたは複数の)無線リソースプールには、1つまたは複数の優先順位が関連付けられている。サイドリンクデータ(サイドリンク論理チャネルの送信バッファに入る)が、次のSC期間内にUEによって送信される。サイドリンクデータの送信は、適切な送信パターン(MAC PDUの最初の送信およびその3回の再送信のタイミングを定義する)を選択して使用することによって実行される。
第2の実施形態も、改良されたサイドリンクデータ伝送を提供するが、以下に説明するように、第1の実施形態と比較して異なるステップを提供する。第2の実施形態に係る改良されたSLデータ伝送では、主として、UEによってリソースプールを選択する方法と、送信されるサイドリンクデータ量をUEによって求める方法とが、第1の実施形態とは異なる。第1の実施形態において説明したサイドリンク伝送の残りのステップは、大部分を同じままとすることができる。
特に、UEは、第1の実施形態に関連して説明したようにサイドリンク宛先を選択することができる。簡潔に言えば、UEは、データが送信待ち状態にあるサイドリンク宛先のみを選択する、または、データが送信待ち状態にある複数のサイドリンク宛先のうちの1つを選択する。後者の場合、UEは、データが利用可能であるすべてのサイドリンク論理チャネルのうち、最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先を選択することができる。LTE(−A)の例示的な実施形態においては、このステップは、新しい送信が実行されるときにUEによって適用されるサイドリンク論理チャネル優先順位付け手順の一部として実施することができる。
UEは、サイドリンク宛先を選択した後、サイドリンクグラントの選択に進むことができ、この選択は、適切な無線リソースプールを選択するステップを含む。第2の実施形態による無線リソースプールの選択は、第1の実施形態の場合と同様に、無線リソースプールの優先順位と、選択されたサイドリンク宛先に送信されるサイドリンクデータの優先順位とに基づくが、この選択は第1の実施形態とは異なる方式で行われる。より詳細には、第2の実施形態に従って動作するUEは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位を求め、この最も低いサイドリンク論理チャネルの優先順位をリソースプールの優先順位と比較し、この最も低いサイドリンク論理チャネルの優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位を(例えば自身の優先順位リストの中に)有する無線リソースプールを選択する。言い換えれば、第2の実施形態によれば、UEは、選択されたサイドリンク宛先を送信先とするサイドリンク論理チャネルにおいて処理される最も低い優先順位のデータによって正当化されるよりも高い優先順位を有する無線リソースプールを選択することが回避されるように、最も低い優先順位のサイドリンク論理チャネルに一致する優先順位の無線リソースプールを選択する。結果としてUEは、(サイドリンク論理チャネルの優先順位を考慮するとき)可能な限り低い優先順位を有する無線リソースプールをつねに選択する。
さらに、選択されたサイドリンク宛先に次の送信期間内に送信するデータ量を求めるステップは、現在の仕様に定義されているように(したがって第1の実施形態とは異なり)、すなわち、サイドリンク論理チャネルの優先順位にかかわらず、選択されたサイドリンク宛先を送信先とするデータを伝えるすべてのサイドリンク論理チャネルを考慮することによって、実行される。言い換えれば、UEは、次のSC期間内に送信するデータ量を、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルによって伝えられるデータから求める。この場合も、UEは、選択されたサイドリンク宛先への送信待ち状態にあるデータを有するすべてのサイドリンク論理チャネルにわたる、現在待ち状態にあるデータよりも少ないデータを送信することを決定することができる。
UEは、送信されるサイドリンクデータ量をこのように求めた後、第1の実施形態においてすでに詳しく説明したように、データを準備して実際の送信の実行に進むことができる。簡潔に言えば、送信を実行するために必要であるさまざまな送信パラメータがUEによって決定され、次いで、サイドリンクインタフェースを通じての実際の送信に適用される。これらのパラメータのいくつかは、前に求めたデータ量に直接依存する。送信パラメータのいくつかは、無線リソースプールから選択される無線リソースと、SC期間内のさまざまなデータ送信のタイミングを定義するデータ送信パターンと、変調方式および符号化率と、トランスポートブロックのサイズとを含む。
図12は、第2の実施形態に係るUEの動作の例示的かつ単純化したシーケンス図であり、上に概説した、UEによって実行される関連するステップを示している。図12に示したUEの動作は、大幅に単純化されており、第2の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送を達成するためにUEによって実行される最も関連するステップに焦点をあてている。第2の実施形態の可能なバリエーションは、図12には示していない。
第2の実施形態は、高い優先順位の無線リソースが低い優先順位のデータの送信によって混雑することが回避されるサイドリンクデータ伝送を提供し、なぜなら無線リソースプールの選択が、選択されたサイドリンク宛先にデータが送信されるサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位によって直接決まるためである。さらには、第1の実施形態と比較して、SC期間内により多くのサイドリンクデータを送信することができ、なぜならUEは、サイドリンク論理チャネルが、選択されたサイドリンク宛先を送信先とするデータを伝えるかに基づいてデータ量を求め、サイドリンク論理チャネルの優先順位が、選択された無線リソースプールの優先順位リストの中に含まれているか否かを考慮しないためである。第2の実施形態に関与する1つの欠点として、サイドリンク論理チャネルの優先順位のうち利用可能な最も低い優先順位に基づいて無線リソースプールを選択することに起因して、高い優先順位のデータも、選択された無線リソースプールの低い優先順位の無線リソースを使用することによって送信される。
上に説明したように、第2の実施形態による、送信するデータ量を求めるステップは、現在の仕様および3GPP標準規格と比較して変更されていない。これに対応して、そのような3GPP LTE環境において実施される1つの特定の例示的な実施形態においては、UEは、新しいサイドリンク送信を生成する目的で、選択された無線リソースプールから選択される無線リソースをサイドリンク論理チャネルに割り当てるため、非特許文献2に現在定義されているサイドリンク論理チャネル優先順位付け手順を実行することができる。
この場合も、受信側UEが送信パラメータを求めて、後からのサイドリンクデータを受信して正しく復号できるようにする目的で、サイドリンクデータ通信は、通常では、SC期間の最初においてサイドリンク制御情報を送信するステップを含む。このステップは、第2の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送の場合にも等しくあてはまる。
第2の実施形態について図13に関連して例示的に説明する。図13は、従来技術によるサイドリンクデータ伝送と、第1の実施形態に係る改良されたサイドリンクデータ伝送とを説明するためにすでに使用したシナリオと同じシナリオに基づく。この例示的なシナリオでは、特に、異なる優先順位(それぞれ2,4,5)を有し、ただし同じ(選択された)サイドリンク宛先を送信先とするサイドリンクデータを有する3つのサイドリンク論理チャネルを想定する。これに対応してUEは、次のSC期間内に送信されるデータの宛先として1つのサイドリンク宛先を選択する。さらに、UEには、それぞれの優先順位が関連付けられている2つのリソースプールが設定されており、すなわち優先順位1,2を有するリソースプール1は、(最も)高い優先順位のデータのみを対象とする高い優先順位のリソースプールである。第2のリソースプールには優先順位4、5が割り当てられており、したがって中レベルの優先順位のデータを対象としている。第2の実施形態によれば、サイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位(すなわち優先順位5)を基準とする。この優先順位が、利用可能な無線リソースプールの優先順位と比較され、したがって同じ優先順位5を有する第2の無線リソースプールがUEによって選択される。
図13から明らかであるように、サイドリンク論理チャネル1,2,3において、合計で430バイトのデータが待ち状態にあるものと想定する。第2の実施形態によれば、UEは、サイドリンク宛先に送信するための合計430バイトのうち送信されるデータを選択し、ここでは次のSC期間内に430バイト全体が送信されるものと想定する(ただしより少ないデータを送信することをUEが決定することもできる)。説明を目的として、データ送信パターンがUEによって選択され、このデータ送信パターンによればSC期間内に2つのトランスポートブロックを送信することができるものと想定する。したがってUEは、例えば、最初のトランスポートブロック(MAC PDU)によって300バイトを伝え、2番目のトランスポートブロック(MAC PDU)によって130バイトを伝えることを決定する。したがって、選択された無線リソースプール#2から前に選択された無線リソースを、優先順位の降順にサイドリンク論理チャネルに割り当てることによってサイドリンクLCP手順が実行され、これにより、最初のトランスポートブロックを、LC#1からの100バイトとLC#2の200バイトによって満たし、2番目のトランスポートブロックを、LC#2の残りの50バイトとLC#3の80バイトすべてとによって満たす。これらのトランスポートブロックは、図13に示したように適切な送信パターン(トランスポートブロックの最初の送信およびその3回の再送信を含む)を使用して、UEによって送信される。説明を簡潔にする目的で、図13においてサイドリンク制御情報の送信は省いてある。
図13から理解できるように、第2の実施形態では、UEは、1つのSC期間内に430バイト全体をサイドリンク宛先に送信することができる。さらに、図9に示した現在規定されているサイドリンクデータ伝送と比較したとき、第1の無線リソースプールによって提供される高い優先順位の無線リソースが、サイドリンクデータの送信を実行するために使用されず、したがって中レベルの優先順位のデータの送信によって混雑しない。その一方で、この第1のサイドリンク論理チャネルによって伝えられる高い優先順位のデータが、低い優先順位の無線リソースによって伝えられることに留意されたい。
さらなる実施形態
第1の態様によれば、通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末は、以下のようにプロセッサおよび送信機を備えている。プロセッサは、サイドリンク宛先を選択し、かつ、少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択する。さらに、プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求める。プロセッサは、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータをさらに決定する。送信機は、求められた量のサイドリンクデータを、決定された送信パラメータに基づいて送信する。第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、送信側ユーザ端末に複数の無線リソースプールが設定されている場合、プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も高い優先順位に関連付けられている無線リソースプール、を選択する。
第1の態様または第2の態様に加えて提供される第3の態様によれば、送信パラメータのいくつかは、求められたデータ量に基づいて決定され、かつ、選択された無線リソースプールからの時間・周波数無線リソース、変調・符号化方式、サイドリンクデータの送信パターン、サイドリンク制御情報の送信パターン、トランスポートブロックサイズ、のうちの少なくとも1つを備えている。
第1の態様から第3の態様の1つに加えて提供される第4の態様によれば、プロセッサは、送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択することによって、サイドリンク宛先の選択を実行する。
第1の態様から第4の態様の1つに加えて提供される第5の態様によれば、送信機は、求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて送信する。オプションとして、サイドリンク制御情報は、サイドリンクデータを送信するために送信側ユーザ端末によって使用される送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている。
第1の態様から第5の態様の1つに加えて提供される第6の態様によれば、プロセッサは、選択された無線リソースプールから送信側ユーザ端末によって選択される無線リソースを、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルに、優先順位の降順に割り当てるために、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順をさらに実行する。オプションとして、LCPでは、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルのみを考慮する。
第1の態様から第6の態様の1つに加えて提供される第7の態様によれば、プロセッサは、送信パラメータを決定するとき、選択された無線リソースプールから無線リソースをさらに選択する。
第1の態様から第7の態様の1つに加えて提供される第8の態様によれば、プロセッサが、送信するサイドリンクデータ量を求めるとき、プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態のサイドリンクデータも考慮し、したがって、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータが滞留しない。このことは、オプションとして、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータに関連付けられるタイマーを動作させることによって、または、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータと、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータ、との間の比率を監視することによって、達成することができる。
第9の態様によれば、通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、複数の無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末は、以下のようにプロセッサおよび送信機を備えている。プロセッサは、サイドリンク宛先を選択する。プロセッサは、少なくとも1つの無線リソースプールの1つをさらに選択し、選択される無線リソースプールには、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられている。プロセッサは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量をさらに求める。プロセッサは、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータをさらに決定する。送信機は、求められた量のサイドリンクデータを、決定された送信パラメータに基づいて送信する。
第9の態様に加えて提供される第10の態様によれば、プロセッサは、送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択することによって、サイドリンク宛先の選択を実行する。
第9の態様および第10の態様に加えて提供される第11の態様によれば、送信機は、求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて、さらに送信する。オプションとして、制御情報は、サイドリンクデータを送信するために送信側ユーザ端末によって使用される送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている。
第12の態様によれば、通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。本方法は、サイドリンク宛先を選択するステップと、少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するステップとを含む。さらに、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量が求められる。さらに、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータが決定される。次いで、求められた量のサイドリンクデータが、決定された送信パラメータに基づいて送信される。
第12の態様に加えて提供される第13の態様によれば、送信側ユーザ端末に複数の無線リソースプールが設定されている場合、無線リソースプールを選択するステップは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も高い優先順位に関連付けられている無線リソースプール、を選択する。
第12の態様または第13の態様に加えて提供される第14の態様によれば、送信パラメータのいくつかは、求められたデータ量に基づいて決定され、かつ、選択された無線リソースプールからの時間・周波数無線リソース、変調・符号化方式、サイドリンクデータの送信パターン、サイドリンク制御情報の送信パターン、トランスポートブロックサイズ、のうちの少なくとも1つを備えている。
第12の態様から第14の態様に加えて提供される第15の態様によれば、サイドリンク宛先を選択するステップは、送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択する。
第12の態様から第15の態様に加えて提供される第16の態様によれば、本方法は、求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて、送信側ユーザ端末によって送信するステップ、をさらに含む。オプションとして、サイドリンク制御情報は、サイドリンクデータを送信するために送信側ユーザ端末によって使用される送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている。
第12の態様から第16の態様に加えて提供される第17の態様によれば、本方法は、選択された無線リソースプールから送信側ユーザ端末によって選択される無線リソースを、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつオプションとして、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに、優先順位の降順に割り当てるために、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を送信側ユーザ端末によって実行するさらなるステップ、を含む。
第12の態様から第17の態様に加えて提供される第18の態様によれば、送信パラメータを決定するステップは、選択された無線リソースプールから無線リソースを選択するステップを含む。
第12の態様から第18の態様に加えて提供される第19の態様によれば、送信するサイドリンクデータ量を求めるステップは、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態のサイドリンクデータも考慮し、したがって、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータが滞留しない。1つのオプションとして、このことは、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータに関連付けられるタイマーを動作させることによって、または、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータと、選択された無線リソースプールに関連付けられている少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータ、との間の比率を監視することによって、達成される。
第20の態様によれば、通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法、を提供する。送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられている。送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられている。本方法は、サイドリンク宛先を選択するさらなるステップを含む。さらに、少なくとも1つの無線リソースプールの1つが選択され、選択される無線リソースプールには、選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルの優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられている。選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量が求められる。さらに、求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータも決定される。次いで、求められた量のサイドリンクデータが、決定された送信パラメータに基づいて送信される。
第20の態様に加えて提供される第21の態様によれば、サイドリンク宛先を選択するステップは、送信可能な状態のデータを有するサイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択する。
第20の態様および第21の態様に加えて提供される第22の態様によれば、本方法は、求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて、送信側ユーザ端末によって送信するさらなるステップ、を含む。オプションとして、サイドリンク制御情報は、サイドリンクデータを送信するために送信側ユーザ端末によって使用される送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている。
ハードウェアおよびソフトウェアによる本開示の実施
別の例示的な実施形態は、上述したさまざまな実施形態を、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアと協働するソフトウェアを使用して実施することに関する。これに関連して、ユーザ端末(移動端末)を提供する。本ユーザ端末は、本明細書に記載されている方法を実行するように構成されており、これらの方法に適切に関与する対応するエンティティ(受信機、送信機、プロセッサなど)を含む。
さまざまな実施形態は、コンピューティングデバイス(プロセッサ)を使用して実施または実行され得るものとさらに認識される。コンピューティングデバイスまたはプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または、その他プログラマブルロジックデバイスなどである。さまざまな実施形態は、これらのデバイスの組合せによっても実行または具体化され得る。特に、上に説明した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、集積回路としてのLSIによって実施することができる。これらの機能ブロックは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。これらのチップは、自身に結合されているデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路または汎用プロセッサを使用することによって達成することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、あるいはLSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブルプロセッサを使用することもできる。
さらに、さまざまな実施形態は、ソフトウェアモジュールによっても実施され得る。これらのソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行され、または、ハードウェアにおいて直接実行される。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組合せも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAMやEPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに格納され得る。さらには、複数の異なる実施形態の個々の特徴は、個々に、または任意の組合せにおいて、別の実施形態の主題とすることができることに留意されたい。
具体的な実施形態に示した本開示には、広義に記載されている本発明の概念または範囲から逸脱することなく、さまざまな変更および/または修正を行うことができることが、当業者には理解されるであろう。したがって、本明細書に示した実施形態は、あらゆる点において例示的であり、本発明を制限するものではないものとみなされる。

Claims (22)

  1. 通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末であって、前記送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために前記送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末が、
    サイドリンク宛先を選択するように構成されているプロセッサであって、
    前記プロセッサが、前記少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するようにさらに構成されており、
    前記プロセッサが、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求めるようにさらに構成されており、
    前記プロセッサが、前記求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータを決定するようにさらに構成されている、
    前記プロセッサと、
    前記求められた量のサイドリンクデータを、前記決定された送信パラメータに基づいて送信するように構成されている送信機と、
    を備えている、送信側ユーザ端末。
  2. 前記送信側ユーザ端末に複数の無線リソースプールが設定されている場合、前記プロセッサが、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられている前記サイドリンク論理チャネルの前記優先順位のうち最も高い優先順位に関連付けられている無線リソースプール、を選択するように構成されている、請求項1に記載の送信側ユーザ端末。
  3. 前記送信パラメータのいくつかが、前記求められたデータ量に基づいて決定され、かつ、
    ・ 前記選択された無線リソースプールからの時間・周波数無線リソース、変調・符号化方式、サイドリンクデータの送信パターン、サイドリンク制御情報の送信パターン、トランスポートブロックサイズ、
    のうちの少なくとも1つを備えている、
    請求項1または請求項2に記載の送信側ユーザ端末。
  4. 前記プロセッサが、送信可能な状態のデータを有する前記サイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択することによって、前記サイドリンク宛先の前記選択を実行するように構成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の送信側ユーザ端末。
  5. 前記送信機が、前記求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて送信するようにさらに構成されており、
    オプションとして、前記サイドリンク制御情報が、前記サイドリンクデータを送信するために前記送信側ユーザ端末によって使用される前記送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の送信側ユーザ端末。
  6. 前記プロセッサが、前記選択された無線リソースプールから前記送信側ユーザ端末によって選択される無線リソースを、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつオプションとして、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに、優先順位の降順に割り当てるために、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を実行するようにさらに構成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の送信側ユーザ端末。
  7. 前記プロセッサが、前記送信パラメータを決定するとき、前記選択された無線リソースプールから無線リソースを選択するようにさらに構成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の送信側ユーザ端末。
  8. 送信する前記サイドリンクデータ量を求める前記プロセッサが、
    オプションとして、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータに関連付けられるタイマーを動作させることによって、または、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータと、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータ、との間の比率を監視することによって、
    前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態のサイドリンクデータも考慮し、したがって、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータが滞留しない、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の送信側ユーザ端末。
  9. 通信システムにおいて受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する送信側ユーザ端末であって、前記送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末に、複数の無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために前記送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末が、
    サイドリンク宛先を選択するように構成されているプロセッサであって、
    前記プロセッサが、前記少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するようにさらに構成されており、前記選択される無線リソースプールに、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられている前記サイドリンク論理チャネルの前記優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられており、
    前記プロセッサが、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求めるようにさらに構成されており、
    前記プロセッサが、前記求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータを決定するようにさらに構成されている、
    前記プロセッサと、
    前記求められた量のサイドリンクデータを、前記決定された送信パラメータに基づいて送信するように構成されている送信機と、
    を備えている、送信側ユーザ端末。
  10. 前記プロセッサが、送信可能な状態のデータを有する前記サイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択することによって、前記サイドリンク宛先の前記選択を実行するように構成されている、請求項9に記載の送信側ユーザ端末。
  11. 前記送信機が、前記求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて送信するようにさらに構成されており、
    オプションとして、前記制御情報が、前記サイドリンクデータを送信するために前記送信側ユーザ端末によって使用される前記送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている、請求項9または請求項10に記載の送信側ユーザ端末。
  12. 通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法であって、前記送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために前記送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられており、前記方法が、前記送信側ユーザ端末によって実行される以下のステップ、すなわち、
    サイドリンク宛先を選択するステップと、
    前記少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するステップと、
    前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求めるステップと、
    前記求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータを決定するステップと、
    前記求められた量のサイドリンクデータを、前記決定された送信パラメータに基づいて送信するステップと、
    を含む、方法。
  13. 前記送信側ユーザ端末に複数の無線リソースプールが設定されている場合、前記無線リソースプールを選択する前記ステップが、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられている前記サイドリンク論理チャネルの前記優先順位のうち最も高い優先順位に関連付けられている無線リソースプール、を選択する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記送信パラメータのいくつかが、前記求められたデータ量に基づいて決定され、かつ、
    ・ 前記選択された無線リソースプールからの時間・周波数無線リソース、変調・符号化方式、サイドリンクデータの送信パターン、サイドリンク制御情報の送信パターン、トランスポートブロックサイズ、
    のうちの少なくとも1つを備えている、
    請求項12または請求項13に記載の方法。
  15. 前記サイドリンク宛先を選択する前記ステップが、送信可能な状態のデータを有する前記サイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択する、請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて、前記送信側ユーザ端末によって送信するステップ、
    をさらに含み、
    オプションとして、前記サイドリンク制御情報が、前記サイドリンクデータを送信するために前記送信側ユーザ端末によって使用される前記送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている、
    請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記選択された無線リソースプールから前記送信側ユーザ端末によって選択される無線リソースを、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつオプションとして、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに、優先順位の降順に割り当てるために、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を前記送信側ユーザ端末によって実行するステップ、
    をさらに含む、請求項12から請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記送信パラメータを決定する前記ステップが、前記選択された無線リソースプールから無線リソースを選択するステップを含む、請求項12から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 送信する前記サイドリンクデータ量を求める前記ステップが、
    オプションとして、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータに関連付けられるタイマーを動作させることによって、または、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つである優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータと、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからの送信されるサイドリンクデータ、との間の比率を監視することによって、
    前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられており、かつ、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネル、からの、送信可能な状態のサイドリンクデータも考慮し、したがって、前記選択された無線リソースプールに関連付けられている前記少なくとも1つの優先順位の1つではない優先順位を有するサイドリンク論理チャネルからのサイドリンクデータが滞留しない、
    請求項12から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 通信システムにおいて送信側ユーザ端末から受信側ユーザ端末へのサイドリンク接続を通じて直接通信送信を実行する方法であって、前記送信側ユーザ端末に、複数のサイドリンク論理チャネルが設定されており、各サイドリンク論理チャネルが、サイドリンクデータの可能な宛先としての複数のサイドリンク宛先のうちの1つに関連付けられており、各サイドリンク論理チャネルに優先順位が関連付けられており、
    前記送信側ユーザ端末に、少なくとも1つの無線リソースプールが設定されており、各無線リソースプールが、直接通信送信を実行するために前記送信側ユーザ端末によって使用可能な無線リソースを示しており、各無線リソースプールに少なくとも1つの優先順位が関連付けられており、前記方法が、前記送信側ユーザ端末によって実行される以下のステップ、すなわち、
    サイドリンク宛先を選択するステップと、
    前記少なくとも1つの無線リソースプールの1つを選択するステップであって、前記選択される無線リソースプールに、前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられている前記サイドリンク論理チャネルの前記優先順位のうち最も低い優先順位と同じであるかまたはそれより低い優先順位が関連付けられている、ステップと、
    前記選択されたサイドリンク宛先に関連付けられているサイドリンク論理チャネルからの、送信可能な状態にあるサイドリンクデータのうち、送信するサイドリンクデータ量を求めるステップと、
    前記求められた量のサイドリンクデータの送信を実行するための送信パラメータを決定するステップと、
    前記求められた量のサイドリンクデータを、前記決定された送信パラメータに基づいて送信するステップと、
    を含む、方法。
  21. 前記サイドリンク宛先を選択する前記ステップが、送信可能な状態のデータを有する前記サイドリンク論理チャネルのうち最も高い優先順位を有するサイドリンク論理チャネルに関連付けられているサイドリンク宛先、を選択する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記求められた量のサイドリンクデータのためのサイドリンク制御情報を、サイドリンク制御情報の送信パターンに基づいて、前記送信側ユーザ端末によって送信するステップ、
    をさらに含み、
    オプションとして、前記サイドリンク制御情報が、前記サイドリンクデータを送信するために前記送信側ユーザ端末によって使用される前記送信パラメータのいくつかに関する情報を備えている、
    請求項20または請求項21に記載の方法。
JP2018536157A 2016-02-10 2017-01-19 ProSe通信における自律的なリソース割当ての場合に優先順位に基づいて最適化されるサイドリンクデータ伝送 Active JP6925345B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16155017.3 2016-02-10
EP16155017.3A EP3206452B1 (en) 2016-02-10 2016-02-10 Priority-optimized sidelink data transfer in the case of autonomous resource allocation in lte prose communication
PCT/EP2017/051099 WO2017137231A1 (en) 2016-02-10 2017-01-19 Priority-optimized sidelink data transfer in the case of autonomous resource allocation in lte prose communication

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019508931A true JP2019508931A (ja) 2019-03-28
JP6925345B2 JP6925345B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=55353060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018536157A Active JP6925345B2 (ja) 2016-02-10 2017-01-19 ProSe通信における自律的なリソース割当ての場合に優先順位に基づいて最適化されるサイドリンクデータ伝送

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20190053251A1 (ja)
EP (1) EP3206452B1 (ja)
JP (1) JP6925345B2 (ja)
WO (1) WO2017137231A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022517472A (ja) * 2018-11-01 2022-03-09 中▲興▼通▲訊▼股▲ふぇん▼有限公司 サイドリンク論理チャネルおよびリソース構成
WO2022190394A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 株式会社Nttドコモ 通信装置及び通信方法

Families Citing this family (80)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3986072B1 (en) * 2015-04-17 2023-08-23 Panasonic Intellectual Property Corporation of America Multiple prose group communication during a sidelink control period
WO2017171477A1 (ko) * 2016-04-02 2017-10-05 엘지전자 주식회사 무선 통신 시스템에서 v2p 통신을 향상시키는 방법 및 장치
EP3444990B1 (en) * 2016-05-12 2022-10-12 LG Electronics Inc. Sidelink signal transmission/reception method of ue in wireless communication system
US11553503B2 (en) * 2017-03-23 2023-01-10 Apple Inc. Prioritized messaging and resource selection in vehicle-to-vehicle (V2V) sidelink communication
JP7186763B2 (ja) * 2017-07-25 2022-12-09 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 無線通信システムにおいて複数の搬送波上でサイドリンク送信を行うための方法及び装置
US11219035B2 (en) 2017-11-14 2022-01-04 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for deprioritizing duplicated packet transmission in wireless communication system
KR102469972B1 (ko) * 2017-12-27 2022-11-22 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 데이터 송신 방법, 장치, 컴퓨터 장치 및 저장 매체
WO2019127284A1 (zh) * 2017-12-28 2019-07-04 Oppo广东移动通信有限公司 冲突解决的方法和终端设备
KR102657514B1 (ko) * 2018-02-13 2024-04-16 삼성전자주식회사 무선 통신 시스템에서 복제된 데이터를 송수신하기 위한 방법 및 장치
WO2019157730A1 (en) * 2018-02-14 2019-08-22 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. User equipment and method of wireless communication of same
EP4120780A1 (en) * 2018-03-15 2023-01-18 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. Carrier selection method, user equipment and computer storage medium
CN111954991A (zh) * 2018-03-30 2020-11-17 Lg 电子株式会社 基于极化码执行侧链路通信的方法及其设备
US20190364424A1 (en) * 2018-05-28 2019-11-28 Qualcomm Incorporated Roll-over of identifiers and keys for unicast vehicle to vehicle communication links
US11638132B2 (en) 2018-06-22 2023-04-25 Interdigital Patent Holdings, Inc. Procedures enabling privacy for WTRUs using PC5 communication
CN118201111A (zh) 2018-06-28 2024-06-14 交互数字专利控股公司 用于nr v2x侧链路共享信道数据传输的优先化过程
US11013008B2 (en) * 2018-06-29 2021-05-18 Asustek Computer Inc. Method and apparatus of handling device-to-device resource release in a wireless communication system
CN110798297A (zh) * 2018-08-03 2020-02-14 维沃移动通信有限公司 一种旁链路信息传输方法及终端
CN109076561B (zh) * 2018-08-07 2023-12-26 北京小米移动软件有限公司 资源配置方法及装置
CN119421260A (zh) * 2018-08-07 2025-02-11 交互数字专利控股公司 用于nr v2x中的自主资源选择的方法和装置
CN110830954B (zh) * 2018-08-10 2021-02-12 电信科学技术研究院有限公司 一种直接链路通信的方法、终端及网络设备
US20200053699A1 (en) * 2018-08-10 2020-02-13 Asustek Computer Inc. Method and apparatus for selecting device-to-device resource pool in a wireless communication system
US11184916B2 (en) * 2018-08-10 2021-11-23 Asustek Computer Inc. Method and apparatus of allocating resource for multiple device-to-device resource pools in a wireless communication system
US11589247B2 (en) * 2018-08-10 2023-02-21 Lg Electronics Inc. Method and user equipment for transmitting signal to reception user equipment in wireless communication system
CN110838899B (zh) * 2018-08-16 2021-12-24 大唐移动通信设备有限公司 一种直接通信链路资源分配方法及终端
CN110536430B (zh) * 2018-09-05 2023-04-07 中兴通讯股份有限公司 通信及资源配置方法、装置、基站、终端及存储介质
CN113660694B (zh) * 2018-09-18 2024-04-12 华为技术有限公司 传输数据的方法和装置
CN113179674B (zh) * 2018-09-26 2025-01-17 弗劳恩霍夫应用研究促进协会 V2x动态组播资源分配
EP3857925A1 (en) 2018-09-26 2021-08-04 FRAUNHOFER-GESELLSCHAFT zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Resource pool design for group communications
CN112640352B (zh) * 2018-09-27 2024-11-26 索尼公司 通信装置、基础设施设备和方法
WO2020063873A1 (en) * 2018-09-28 2020-04-02 Mediatek Singapore Pte. Ltd. Vehicle-to-everything (v2x) sidelink communications
WO2020077645A1 (zh) * 2018-10-19 2020-04-23 Oppo广东移动通信有限公司 一种参数配置方法、终端设备及存储介质
CN112840714A (zh) * 2018-10-26 2021-05-25 Oppo广东移动通信有限公司 一种接入控制方法、终端及存储介质
CN111132351B (zh) * 2018-10-31 2023-04-07 大唐移动通信设备有限公司 一种资源分配方法、终端及节点设备
CN111132224B (zh) * 2018-11-01 2021-12-14 维沃移动通信有限公司 sidelink的连接控制方法、终端及网络侧设备
US11330562B2 (en) * 2018-11-27 2022-05-10 Tencent Technology (Shenzhen) Company Limited Method and apparatus for sidelink resource control
CN111294936B (zh) * 2018-12-06 2023-04-14 大唐移动通信设备有限公司 一种传输方法及终端
CN111385885B (zh) * 2018-12-29 2023-08-01 大唐移动通信设备有限公司 一种资源分配模式的确定方法、终端及网络设备
US11539475B2 (en) * 2019-01-04 2022-12-27 Kt Corporation Method and apparatus for transmitting sidelink HARQ feedback information
KR20200087698A (ko) * 2019-01-11 2020-07-21 주식회사 아이티엘 무선통신시스템에서 사이드링크 물리계층 세션 아이디를 결정하는 방법 및 장치
KR102281974B1 (ko) * 2019-01-11 2021-07-27 아서스테크 컴퓨터 인코포레이션 무선 통신 시스템에서 사이드링크 자원 할당 모드 구성을 위한 방법 및 장치
US11122081B2 (en) 2019-02-21 2021-09-14 Bank Of America Corporation Preventing unauthorized access to information resources by deploying and utilizing multi-path data relay systems and sectional transmission techniques
WO2020198317A1 (en) * 2019-03-26 2020-10-01 Idac Holdings, Inc. Systems and methods for sidelink communication
CN111757513B (zh) 2019-03-28 2022-03-29 华为技术有限公司 通信方法及设备
CN111757342A (zh) * 2019-03-28 2020-10-09 夏普株式会社 由用户设备执行的方法
EP3927008B1 (en) * 2019-04-02 2024-01-24 LG Electronics Inc. Method and device for transmitting information related to sidelink channel in nr v2x
CN111615184B (zh) * 2019-04-22 2023-12-22 维沃移动通信有限公司 处理方法及终端
CN111865485B (zh) * 2019-04-30 2024-09-24 北京三星通信技术研究有限公司 Harq反馈方法及执行harq反馈方法的ue
CN111867082B (zh) * 2019-04-30 2023-07-18 华为技术有限公司 一种侧行链路逻辑信道的复用方法及装置
WO2020222595A1 (en) * 2019-05-02 2020-11-05 Lg Electronics Inc. Management of sidelink using sidelink control information and resource allocation
WO2020222590A1 (en) 2019-05-02 2020-11-05 Lg Electronics Inc. Transmission of control information for sidelink management
WO2020231302A1 (en) 2019-05-13 2020-11-19 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Handling of radio resource between terminal devices
CN119420459A (zh) 2019-07-31 2025-02-11 交互数字专利控股公司 同时进行的上行链路和副链路操作
CN112312570B (zh) * 2019-08-02 2024-02-13 华硕电脑股份有限公司 无线通信系统中用于释放侧链路无线电承载的方法和设备
WO2021025609A1 (en) * 2019-08-05 2021-02-11 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Sidelink configuration
KR20220038097A (ko) * 2019-08-15 2022-03-25 엘지전자 주식회사 사이드링크 전송을 위한 하위 및 상위 식별자 할당
CN112616191B (zh) * 2019-10-03 2024-06-18 联发科技股份有限公司 侧链路传输的逻辑信道优先级排序的增强方法及发射器用户设备
CN112616190B (zh) * 2019-10-03 2024-07-12 联发科技股份有限公司 无线通信系统中的传输优先级划分方法及装置
US20210136783A1 (en) * 2019-10-30 2021-05-06 Qualcomm Incorporated Reversed sidelink communication initiated by receiving user equipment
CN112770409B (zh) * 2019-11-01 2023-06-30 维沃移动通信有限公司 无线链路失败处理方法及装置
CN112788655B (zh) * 2019-11-08 2022-07-29 华为技术有限公司 一种侧行链路信道状态信息报告的发送方法、装置及系统
US11503573B2 (en) * 2019-11-11 2022-11-15 Qualcomm Incorporated Techniques for multi-user superposition transmission sidelink feedback
CN112822778B (zh) * 2019-11-15 2023-12-05 联发科技股份有限公司 用于侧行链路传送的方法及用户设备
CN112911710B (zh) * 2019-12-03 2024-05-14 华硕电脑股份有限公司 产生侧链路混合自动重复请求确认的方法和装置
KR20220124716A (ko) * 2020-01-13 2022-09-14 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 데이터 전송 방법, 단말 장치 및 저장 매체
CN113225708B (zh) * 2020-01-21 2022-03-29 上海朗帛通信技术有限公司 用于不连续接收的方法和装置
WO2021147112A1 (zh) * 2020-01-23 2021-07-29 华为技术有限公司 通信方法和通信装置
ES2942169T3 (es) * 2020-04-09 2023-05-30 Asustek Comp Inc Procedimiento y aparato de manejo del intervalo de tiempo para la solicitud automática híbrida (HARQ) de enlace lateral en el modo de programación de red en un sistema de comunicación inalámbrica
KR102614859B1 (ko) * 2020-04-10 2023-12-19 엘지전자 주식회사 Nr v2x에서 sci 상의 ndi 값을 결정하는 방법 및 장치
CN113676303B (zh) * 2020-05-15 2023-02-03 维沃移动通信有限公司 传输处理方法、装置及电子设备
US11838910B2 (en) 2020-06-22 2023-12-05 Qualcomm Incorporated Techniques for dynamic scheduling of reverse sidelink traffic
US11678371B2 (en) * 2020-07-24 2023-06-13 Qualcomm Incorporated Configured grant sidelink communications
WO2022027483A1 (en) * 2020-08-06 2022-02-10 Zte Corporation Methods and systems for exchanging information for sidelink communications
WO2022155209A1 (en) * 2021-01-12 2022-07-21 Ofinno, Llc Sidelink resource selection for power saving
CN113573411B (zh) * 2021-06-23 2024-05-07 杭州红岭通信息科技有限公司 一种基于用户优先级的sr资源配置方法
CN113727300A (zh) * 2021-07-23 2021-11-30 华为技术有限公司 旁链路通信方法及设备
WO2023060404A1 (zh) * 2021-10-11 2023-04-20 Oppo广东移动通信有限公司 逻辑信道优先级排序方法、装置、设备及存储介质
EP4514002A1 (en) * 2022-05-30 2025-02-26 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. Wireless communication method, terminal device, and network device
CN115022967A (zh) * 2022-05-31 2022-09-06 三星半导体(中国)研究开发有限公司 自主选择资源的方法和用户设备
US12058705B2 (en) * 2022-12-28 2024-08-06 Asus Technology Licensing Inc. Method and apparatus for sidelink control information of sidelink reference signal in a wireless communication system
AU2024219944A1 (en) 2023-04-04 2024-10-17 Interdigital Patent Holdings, Inc. Methods for privacy protection using link modification operations during relay reselection

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015021185A1 (en) * 2013-08-07 2015-02-12 Interdigital Patent Holdings, Inc. Distributed scheduling for device-to-device communication
WO2015194916A1 (ko) * 2014-06-20 2015-12-23 엘지전자 주식회사 무선 통신 시스템에서 단말 간 직접 통신을 위한 자원을 결정하는 방법 및 이를 위한 장치

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5113186B2 (ja) * 2006-12-07 2013-01-09 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 無線通信システムにおけるデータ伝達方法
CN104995896A (zh) * 2013-01-18 2015-10-21 富士通株式会社 设备到设备间通信的逻辑信道处理方法、用户设备以及基站
CN108432309B (zh) * 2015-11-06 2022-06-07 太阳专利托管公司 在侧行链路控制时段期间的多侧行链路控制传输

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015021185A1 (en) * 2013-08-07 2015-02-12 Interdigital Patent Holdings, Inc. Distributed scheduling for device-to-device communication
JP2016527845A (ja) * 2013-08-07 2016-09-08 インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド デバイスツーデバイス通信のための分散スケジューリング
WO2015194916A1 (ko) * 2014-06-20 2015-12-23 엘지전자 주식회사 무선 통신 시스템에서 단말 간 직접 통신을 위한 자원을 결정하는 방법 및 이를 위한 장치

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
3GPP TSG RAN: "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access N", 3GPP TS 36.300 V13.2.0, JPN6020043000, December 2015 (2015-12-01), pages 23 - 10, ISSN: 0004382624 *
ERICSSON: "Impact of PPP on user plane", R2-153480, JPN6020043003, 28 August 2015 (2015-08-28), ISSN: 0004382626 *
PANASONIC: "Buffer status reporting/priority handling for ProSe communication[online]", 3GPP TSG-RAN WG2#91BIS R2-154244, JPN6020043002, 9 October 2015 (2015-10-09), ISSN: 0004382625 *
SAMSUNG: "Priority Handling for D2D Communication[online]", 3GPP TSG-RAN WG2#91BIS R2-154062, JPN6020043005, 9 October 2015 (2015-10-09), ISSN: 0004382627 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022517472A (ja) * 2018-11-01 2022-03-09 中▲興▼通▲訊▼股▲ふぇん▼有限公司 サイドリンク論理チャネルおよびリソース構成
JP7235860B2 (ja) 2018-11-01 2023-03-08 中興通訊股▲ふん▼有限公司 サイドリンク論理チャネルおよびリソース構成
US12101798B2 (en) 2018-11-01 2024-09-24 Zte Corporation Sidelink logical channel and resource configurations
WO2022190394A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 株式会社Nttドコモ 通信装置及び通信方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3206452B1 (en) 2019-10-16
EP3206452A1 (en) 2017-08-16
WO2017137231A1 (en) 2017-08-17
JP6925345B2 (ja) 2021-08-25
US20190053251A1 (en) 2019-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6925345B2 (ja) ProSe通信における自律的なリソース割当ての場合に優先順位に基づいて最適化されるサイドリンクデータ伝送
JP6628165B2 (ja) 送信側ユーザ機器および方法
US10411789B2 (en) Scheduling mechanism for prose relays serving remote UEs
JP6846435B2 (ja) ウェアラブルデバイスをlteマスターueと共にグループ化する手順
JP7076428B2 (ja) V2x送信用データの改良された初期および再送信
JP6590942B2 (ja) サイドリンク制御期間中の複数のProSeグループ通信
JP6983216B2 (ja) 送信装置、方法および集積回路
JP6745919B2 (ja) V2x送信のための改良されたセミパーシステントリソース割当て挙動
JP6669853B2 (ja) D2d通信システムにおいてバッファ状態報告を行う方法及びその装置
JP6519762B2 (ja) 装置間(d2d)通信における改良されたリソース割当て
JP7254064B2 (ja) 無線通信システムにおいてアンカー搬送波に基づいて資源を割り当てるための方法及び装置
WO2017015788A1 (en) Improved Relay UE Discovery for Proximity Services
JP7183351B2 (ja) サイドリンク制御期間中の複数のProSeグループ通信
JP7122695B2 (ja) サイドリンク制御期間における複数のサイドリンク制御送信
JP6695072B2 (ja) 装置間(d2d)通信における改良されたリソース割当て
RU2714391C1 (ru) Усовершенствованное распределение ресурсов для связи между устройствами (d2d)
JP2020129802A (ja) 装置間(d2d)通信における改良されたリソース割当て

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190823

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190829

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6925345

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150