JP2019173817A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト式無段変速機のセカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する際に学習時間の増加を抑制すること。【解決手段】入力軸とプライマリプーリとが直結しているベルト式無段変速機について、セカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する学習制御手段を備える車両の制御装置であって、学習制御手段は、学習中に目標エンジン回転数を切り替える目標回転数切替フェーズを実施し、学習中に目標回転数切替フェーズを除く各フェーズでエンジン回転数の変動を検知したか否かを判定し、エンジン回転数の変動を検知した場合に現在のフェーズを保持して当該現在のフェーズを再学習する。【選択図】図4
Description
本発明は、車両の制御装置に関する。
特許文献1には、入力軸とプライマリプーリとが直結されたベルト式無段変速機について、セカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する制御装置であって、最低圧学習制御時は、エンジン回転数をアイドル回転数に制御することで、プーリの油室内で生じる遠心油圧を下げ、学習への油圧影響を抑えることが開示されている。
上述した学習について、学習中に目標エンジン回転数に対する実エンジン回転数の変動を検知した場合には、油圧の安定性を保証するため、学習を中断し、制御フェーズを最初に戻して、学習を最初からやり直すことが考えられる。しかしながら、学習中に目標エンジン回転数を切り替える制御(目標回転数切替フェーズ)を実施する場合には、目標回転数切替フェーズで必ずエンジン回転数の変動を検知することになってしまう。この場合、制御フェーズが最初に戻ると、エンジン回転数の変動が発生していない、本来再学習が必要ない領域まで再学習を行うことになり、学習時間が増加してしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、ベルト式無段変速機のセカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する際に学習時間の増加を抑制することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、入力軸とプライマリプーリとが直結しているベルト式無段変速機について、セカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する学習制御手段を備える車両の制御装置であって、学習制御手段は、学習中に目標エンジン回転数を切り替える目標回転数切替フェーズを実施する手段と、学習中に、目標回転数切替フェーズを除く各フェーズで、エンジン回転数の変動を検知したか否かを判定する手段と、エンジン回転数の変動を検知した場合、現在のフェーズを保持して当該現在のフェーズを再学習する手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、エンジン回転数の変動を検知した場合に、現在のフェーズに保持して現在のフェーズを再学習するため、本来再学習が必要ないフェーズまで戻って再学習を行うことがなくなる。これにより、再学習による学習時間の増加を抑制でき、ひいては学習時間を短縮することが期待できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における車両の制御装置について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、実施形態の車両Veを模式的に示したスケルトン図である。車両Veに搭載された動力伝達装置1は、動力源であるエンジン2からの動力を駆動輪7L,7Rに向けて伝達するものである。この動力伝達装置1は、トルクコンバータ3、前後進切換装置4、ベルト式無段変速機5、ギヤ機構6、出力軸8、デファレンシャル装置9等を備えている。
動力伝達装置1には、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、ベルト式無段変速機5により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられている。具体的に、第1動力伝達経路では、エンジン2から出力されたトルクがトルクコンバータ3を経由してタービン軸31に入力され、このトルクがタービン軸31から前後進切換装置4およびギヤ機構6を経由して出力軸8に伝達される。一方、第2動力伝達経路では、タービン軸31に入力されたトルクがベルト式無段変速機5を経由して出力軸8に伝達される。そして、車両Veの走行状態に応じて、動力伝達経路を第1動力伝達経路と第2動力伝達経路との間で切り替えるようになっている。
トルクコンバータ3は、エンジン2のクランク軸に連結されたポンプ翼車32と、タービン軸31を介して前後進切換装置4に連結されたタービン翼車33とを備えている。また、ポンプ翼車32およびタービン翼車33の間にはロックアップクラッチ34が設けられている。そして、このロックアップクラッチ34が完全係合することによって、ポンプ翼車32とタービン翼車33とが一体回転する。
前後進切換装置4は、前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1、ダブルピニオン型の遊星歯車装置41を備えている。遊星歯車装置41のキャリヤ42がタービン軸31およびベルト式無段変速機5の入力軸51に一体的に連結される。リングギヤ43は後進用ブレーキB1を介してハウジング11に選択的に連結される。サンギヤ44は小径ギヤ61に連結されている。また、サンギヤ44とキャリヤ42とは前進用クラッチC1を介して選択的に連結される。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式の係合装置である。
ギヤ機構6は、小径ギヤ61と、この小径ギヤ61に噛み合いかつ第1カウンタ軸62に相対回転不能に設けられた大径ギヤ63とを備えている。第1カウンタ軸62と同じ回転軸心まわりには、アイドラギヤ64が第1カウンタ軸62に対して相対回転可能に設けられている。また、第1カウンタ軸62とアイドラギヤ64との間には、これらを選択的に断接するシンクロ機構(シンクロメッシュ機構)S1が設けられている。シンクロ機構S1は、第1カウンタ軸62に形成されている第1ギヤ65と、アイドラギヤ64に形成されている第2ギヤ66と、これら第1ギヤ65および第2ギヤ66と噛合可能なスプライン歯が形成されたハブスリーブ67とを備えている。ハブスリーブ67がこれら第1ギヤ65および第2ギヤ66と嵌合することで、第1カウンタ軸62とアイドラギヤ64とが接続される。
アイドラギヤ64は、アイドラギヤ64よりも大径の入力ギヤ68と噛み合わされている。この入力ギヤ68は、ベルト式無段変速機5のセカンダリプーリ53の回転軸心と共通の回転軸心上に配置されている出力軸8に対して相対回転不能に設けられている。出力軸8は、回転軸心まわりに回転可能に配置されており、入力ギヤ68および出力ギヤ81が相対回転不能に設けられている。前進用クラッチC1およびシンクロ機構S1が共に係合し、かつベルト走行用クラッチC2が解放することで、エンジン2のトルクが、タービン軸31、前後進切換装置4およびギヤ機構6を経由して出力軸8に伝達される第1動力伝達経路が形成される。
ベルト式無段変速機5は、タービン軸31に連結された入力軸51と出力軸8との間の動力伝達経路上に設けられ、入力軸51に設けられた入力側部材であるプライマリプーリ52と、出力側部材であるセカンダリプーリ53と、プライマリプーリ52とセカンダリプーリ53とに巻き掛けられた無端状の伝動ベルト54とを備えており、プライマリプーリ52およびセカンダリプーリ53と伝動ベルト54との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。この摩擦力はベルト挟圧力によって生じる。そして、プライマリプーリ52およびセカンダリプーリ53のV溝幅が変化して伝動ベルト54の掛かり径(有効径)が変更されることによりベルト式無段変速機5の変速比γが連続的に変更可能となっている。
プライマリプーリ52は、入力軸51に固定された固定シーブ52aと、入力軸51に対して軸まわりの相対回転が不能かつ軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ52bと、それらの間のV溝幅を変更するために可動シーブ52bを移動させる推力を発生させるプライマリ側油圧アクチュエータ52cとを備えている。セカンダリプーリ53は、セカンダリシャフト55に固定された固定シーブ53aと、セカンダリシャフト55に対して軸まわりの相対回転が不能かつ軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ53bと、それらの間のV溝幅を変更するために可動シーブ53bを移動させる推力を発生させるセカンダリ側油圧アクチュエータ53cとを備えている。セカンダリプーリ53で生じる推力は、伝動ベルト54を挟み付ける力(ベルト挟圧力)である。
また、ベルト式無段変速機5と出力軸8との間には、これらの間を選択的に断接するベルト走行用クラッチC2が設けられている。ベルト走行用クラッチC2は油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式の係合装置である。ベルト走行用クラッチC2が係合し、かつ前進用クラッチC1が解放することで、エンジン2のトルクが、入力軸51およびベルト式無段変速機5を経由して出力軸8に伝達される第2動力伝達経路が形成される。
出力ギヤ81は、第2カウンタ軸91に固定されている大径ギヤ92と噛み合わされている。第2カウンタ軸91には、デファレンシャル装置9のデフリングギヤ93と噛み合う小径ギヤ94が設けられている。
第1動力伝達経路によってトルクが伝達されるギヤモードには、前進走行する場合と、後進走行する場合とが含まれる。ギヤモードで前進走行時においては、前進用クラッチC1およびシンクロ機構S1を係合し、かつベルト走行用クラッチC2および後進用ブレーキB1を解放する。ギヤモードで後進走行時においては、後進用ブレーキB1およびシンクロ機構S1を係合し、かつ前進用クラッチC1およびベルト走行用クラッチC2を解放する。また、第2動力伝達経路によってトルクが伝達されるベルトモード時には、ベルト走行用クラッチC2を係合し、かつ前進用クラッチC1と後進用ブレーキB1とシンクロ機構S1とを解放する。また、ギヤ機構6の変速比は、ベルト式無段変速機5の最大変速比γmaxよりも大きな変速比に設定されている。そのため、ギヤモードで走行中、ベルト式無段変速機5の変速比γは最Lowギヤ比である最大変速比γmaxに制御される。ニュートラル惰行時は、前進用クラッチC1と後進用ブレーキB1とベルト走行用クラッチC2とを解放する。また、車両Veには、運転者が前進レンジ(Dレンジ)や後進レンジ(Rレンジ)やニュートラルレンジ(Nレンジ)などの走行レンジを選択操作可能なシフトレバー10が設けられている。
電子制御装置(以下「ECU」という)100は、演算処理を行うCPUや、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAMなどを備え、車両Veを制御する制御装置である。例えば、ECU100は、走行レンジに応じて油圧制御装置200などの制御を実施する。ECU100は油圧制御装置200を制御する際、走行モードの切り替え制御や、ベルト式無段変速機5の変速比制御やベルト挟圧力制御などを実施する。
図2は、ECU100を説明するための機能ブロック図である。ECU100は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータおよび予め記憶させられているデータを使用して演算を行い、その演算結果を指令信号として出力する。
ECU100には、各種センサ301〜308からの信号が入力される。エンジン回転数センサ301はエンジン回転数Neを検出する。入力軸回転数センサ302は、入力軸51の回転数である入力軸回転数Ninを検出する。入力軸51はタービン軸31と一体回転するため、入力軸回転数センサ302はタービン軸31の回転数であるタービン回転数を検出する。タービン回転数は入力軸回転数Ninと一致する。セカンダリ回転数センサ303は、セカンダリシャフト55の回転数であるセカンダリシャフト回転数Nsecを検出する。ECU100は入力軸回転数Ninをセカンダリシャフト回転数Nsecで割ることによりベルト式無段変速機5の変速比γ(=Nin/Nsec)を算出できる。出力軸回転数センサ304は、出力軸8の回転数である出力軸回転数Noutを検出する。アクセル開度センサ305は、図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出する。シフトポジションセンサ306はシフトレバー10のポジションを検出する。シンクロストロークセンサ307は、シンクロ機構S1のストローク量を検出する。シンクロ機構S1のストローク量は、シンクロ機構S1のシフトフォークの軸方向位置であってもよい。油圧センサ308はセカンダリプーリ53のセカンダリ圧Poutを検出する。
ECU100は、エンジン2に指令信号を出力して、燃料供給量や吸入空気量や燃料噴射や点火時期などを制御する。また、ECU100は、シフトレバー10により選択された走行レンジに応じて油圧制御装置200に指令信号を出力して、ベルト式無段変速機5の変速制御や、各係合装置C1,C2,B1,S1の動作を制御して走行モードを切り替える制御などを実施する。油圧制御装置200は、ベルト式無段変速機5の各油圧アクチュエータ52c,53cや、各係合装置C1,C2,B1,S1の油圧アクチュエータに油圧を供給する。
図3は、油圧制御装置200を説明するための図である。油圧制御装置200は、いずれもECU100から出力される指令信号によって駆動される複数のソレノイドバルブSLP,SLS,SL1,SL2,SLGと、プライマリ圧制御弁201と、セカンダリ圧制御弁202と、C1圧制御弁203と、シンクロ制御弁204とを備える。
ソレノイドバルブSLPは、ソレノイド圧(SLP圧)Pslpを出力し、プライマリプーリ52へ供給するプライマリ圧Pinを制御する。ソレノイドバルブSLSは、ソレノイド圧(SLS圧)Pslsを出力し、セカンダリプーリ53へ供給するセカンダリ圧Poutを制御する。このソレノイドバルブSLSはベルト式無段変速機5のベルト挟圧力を調整するベルト挟圧力調節機能を発揮するソレノイドバルブである。また、ソレノイドバルブSL1は、ソレノイド圧(SL1圧)Psl1を出力し、前進用クラッチC1へ供給する係合圧(C1圧)Pc1を制御する。ソレノイドバルブSL2は、ソレノイド圧(SL2圧)Psl2を出力し、ベルト走行用クラッチC2へ供給する係合圧(C2圧)Pc2を制御する。図3に示す油圧制御装置200では、ソレノイドバルブSL2から出力されたソレノイド圧Psl2は、係合圧Pc2として直接的にベルト走行用クラッチC2へ供給される。ソレノイドバルブSLGは、ソレノイド圧(SLG圧)Pslgを出力し、シンクロ機構S1を作動させる油圧アクチュエータへ供給するシンクロ制御圧Ps1を制御する。
プライマリ圧制御弁201は、ソレノイドバルブSLPから出力されるソレノイド圧Pslpが入力されるように構成され、ソレノイド圧Pslpに基づいて作動させられることでプライマリ圧Pinを調圧する。セカンダリ圧制御弁202は、ソレノイドバルブSLSから出力されるソレノイド圧Pslsが入力されるように構成され、ソレノイド圧Pslsに基づいて作動させられることでセカンダリ圧Poutを調圧する。C1圧制御弁203は、ソレノイドバルブSL1から出力されるソレノイド圧Psl1を係合圧Pc1として前進用クラッチC1へ供給する油路の連通と遮断とを切り替える。C1圧制御弁203は、前進用クラッチC1へ係合圧Pc1を供給する油路を遮断することで、前進用クラッチC1とベルト走行用クラッチC2との同時係合を回避するフェールセーフバルブとして機能する。シンクロ制御弁204は、ソレノイドバルブSLGから出力されるソレノイド圧Pslgが入力されるように構成され、ソレノイド圧Pslgに基づいて作動させられることでシンクロ制御圧Ps1を調圧する。
また、セカンダリ圧制御弁202とセカンダリプーリ53とをつなぐ油路に、油圧センサ308が設けられている。セカンダリプーリ53へ供給されるセカンダリ圧Poutが油圧センサ308によって測定される。そして、ベルト式無段変速機5を備える車両Veにおいては、例えば車両工場からの出荷前や車両修理後の受け渡し前等に、セカンダリプーリ53に供給されるセカンダリ圧Poutを測定する油圧センサ308の測定値とセカンダリ圧Poutの指示圧(セカンダリ圧制御弁202へのセカンダリ圧制御信号)との間の関係の学習がECU100により行われる。
図2に戻る。ECU100は、学習制御を実施する学習制御部101と、エンジン2を制御するエンジン制御部102とを備える。
学習制御部101は、セカンダリプーリ53に供給されるセカンダリ圧Poutを測定する油圧センサ308の学習(ベルト挟圧力学習)として、油圧センサ308の測定値とセカンダリ圧制御信号(指示圧)との関係を学習する制御を実施する。また、学習制御部101は、油圧センサ学習機能として、セカンダリ圧Poutの指示圧を学習フェーズごとに段階的に変化させ、その都度、油圧センサ308で測定した実際のセカンダリ圧Poutと指示圧とのズレを計測し、そのずれ量を学習値として記憶する機能を有する。加えて、学習制御部101は、エンジン回転数指示機能として、学習フェーズごとにエンジン回転数Neの目標値(目標エンジン回転数)を指示できる機能を有する。ベルト式無段変速機5とギヤ機構6とが並列に配置された動力伝達装置1を搭載する車両Veでは、ECU100は、ベルト挟圧力学習中に目標エンジン回転数を切り替える制御を実施することができる。
また、学習制御部101は、ベルト挟圧力学習中に、エンジン回転数Neが変動して、指示値である目標エンジン回転数から所定値以上外れていないか否かを判定する変動検知部を有する。この変動検知部は、エンジン回転数センサ301で測定したエンジン回転数Neに基づいて回転数変動の発生を判定することができる。また、学習制御部101は、目標エンジン回転数を切り替える目標回転数切替フェーズでは変動検知部によるエンジン回転数Neの変動検知を禁止する検知禁止部を有する。すなわち、変動検知部は目標回転数切替フェーズを除く各フェーズを対象として、エンジン回転数Neの変動が発生したか否かを判定するように構成されている。さらに、学習制御部101は、ベルト挟圧力学習中に、エンジン回転数Neの変動を検知した場合、現在のフェーズを保持して、同フェーズでの学習をやり直すフェーズ保持部を有する。
エンジン制御部102は、学習制御部101がエンジン回転数指示機能を発揮する際に、実際のエンジン回転数Neが目標エンジン回転数となるように、エンジン2の回転数制御を実施する制御部である。なお、エンジン制御部102は、上述した燃料供給量や吸入空気量や燃料噴射や点火時期などを制御することができる。
図4は、ベルト挟圧力学習を実施する場合を示すタイムチャートである。本実施形態では、学習中にエンジン回転数Neの変動が発生したことを検知した場合、その時のフェーズを保持する。その後、エンジン回転数Neの変動が収まってから、フェーズ遷移時間経過で次フェーズへ遷移する。
詳細には図4に示すように、油圧センサ308の学習制御の開始を要求するフラグ信号を受けると、学習制御部101が油圧センサ308の学習を開始する(時刻t1)。時刻t1において、学習制御部101は、プライマリプーリ52の油圧(プライマリ圧Pin)を、伝動ベルト54とプライマリプーリ52とが適切な摩擦力を維持するように予め定められた低い油圧に設定する。また、学習制御部101は、時刻t1〜時刻t2の間(第1フェーズ)に、セカンダリプーリ53へのセカンダリ圧Poutの指示圧を一時的に上昇させた後、予め設定されている最低圧学習時の指示圧へ減少させる。そして、ECU100よって変速比γの変化(最大変速比γmaxからの低下)が判定されたときに、油圧センサ308の測定値を、変速比γの最大変速比γmaxを維持できる最低の油圧と判定する。さらに、ECU100は、最低圧学習期間(時刻t2〜時刻t3)に、最大変速比γmaxを維持できると判定された最低の油圧における油圧センサ308の測定値を指示圧とともに記憶部に記憶する。
最低圧学習期間(第2フェーズ)後、制御フェーズは、目標エンジン回転数が切り替わる目標回転切替フェーズ(第3フェーズ)に遷移する(時刻t3)。図4のエンジン回転数のグラフに破線で示すように、最低圧学習時に目標エンジン回転数はアイドル回転数Neiに設定されており、目標回転数を切り替えた後(t3以降)には、目標エンジン回転数はアイドル回転数Neiよりも高回転数の所定値に設定される。この場合、ECU100は、エンジン回転数Neを、最低圧学習期間(時刻t2〜時刻t3)では例えば800rpm程度のアイドル回転数Neiに維持し、それに続く中間圧学習期間(時刻t3以降)では油量収支確保のために例えば2000rpm程度の中速回転に維持するようにエンジン2へ指令信号を出力する。そして、目標回転数切替フェーズ(時刻t3〜時刻t4)では、エンジン回転数Neの変動検知を実施しないように構成されている。図4に斜線で示すように、目標回転数切替フェーズを除く各フェーズでは、エンジン回転数Neの変動の検知を実施するように構成されている。すなわち、目標回転数切替フェーズではエンジン回転数の変動検知を禁止する。なお、エンジン回転数変動の判定領域では、目標エンジン回転数に対して実エンジン回転数が所定値以上外れている場合に回転数変動ありと判定できるよう、所定の回転数範囲が設定されている。
そして、目標回転数切替フェーズ(第3フェーズ)後、制御フェーズは、エンジン回転数Neの変動を検知することが可能なフェーズ(第4フェーズ)に遷移する(時刻t4)。その後、エンジン回転数Neの変動発生を検知すると、フェーズ遷移用カウンタをリセットする(時刻t5)。フェーズ遷移用カウンタがリセットされることにより、フェーズ遷移は実施されず、現在のフェーズが保持される。つまり、エンジン回転数Neの変動を検知した場合、学習を最初のフェーズからやり直すためにフェーズが戻る等のフェーズ遷移は実施されず、変動検知時のフェーズでエンジン回転数Neの収束を待機するフェーズ保持制御が実施される。さらに、エンジン回転数Neの変動が収まるまで、変動検知時のフェーズを保持して、同フェーズを再学習する。そして、エンジン回転数Neの変動が収まった後、フェーズ遷移時間が経過すると、次フェーズへ遷移する(時刻t6)。なお、時刻t6以降の制御は、本発明との関係性が薄いため説明を省略する。
以上説明した通り、実施形態によれば、学習中にエンジン回転数Neの変動を検知した場合、回転数変動検知時のフェーズを保持することで、エンジン制御状態が変更されないため、本来再学習したいエンジン制御状態から再学習することができる。また、従来構成にように、エンジン回転数変動の検知時にフェーズを最初に戻すことがないため、学習時間の増加を抑制でき、ひいては学習時間の短縮も期待できる。さらに、目標回転数切替フェーズではエンジン回転数Neの変動検知を禁止する。これにより、目標エンジン回転数を切り替えたことに伴い実エンジン回転数が変動したときに変動を誤判定することを防止できる。
1 動力伝達装置
2 エンジン
5 ベルト式無段変速機
6 ギヤ機構
100 電子制御装置(ECU)
101 学習制御部
102 エンジン制御部
200 油圧制御装置
202 セカンダリ圧制御弁
308 油圧センサ
Ve 車両
2 エンジン
5 ベルト式無段変速機
6 ギヤ機構
100 電子制御装置(ECU)
101 学習制御部
102 エンジン制御部
200 油圧制御装置
202 セカンダリ圧制御弁
308 油圧センサ
Ve 車両
Claims (1)
- 入力軸とプライマリプーリとが直結しているベルト式無段変速機について、セカンダリプーリに供給される油圧を測定する油圧センサの測定値と指示圧との関係を学習する学習制御手段を備える車両の制御装置であって、
前記学習制御手段は、
学習中に目標エンジン回転数を切り替える目標回転数切替フェーズを実施する手段と、
学習中に、前記目標回転数切替フェーズを除く各フェーズで、エンジン回転数の変動を検知したか否かを判定する手段と、
前記エンジン回転数の変動を検知した場合、現在のフェーズを保持して当該現在のフェーズを再学習する手段と、を有する
ことを特徴とする車両の制御装置。
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2018
- 2018-03-27 JP JP2018060858A patent/JP2019173817A/ja active Pending
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JP2012072827A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Daihatsu Motor Co Ltd | 無段変速機用油圧制御装置 |
JP2017227273A (ja) * | 2016-06-22 | 2017-12-28 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用動力伝達装置の制御装置 |
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