JP2019152760A - カラーフィルタ用顔料組成物、カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明のカラーフィルタ用顔料組成物(以下、顔料組成物という)は、着色剤として、一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、および一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料を含有する。
本明細書において顔料組成物は、色素誘導体を使用できる。これにより、顔料結晶成長をより抑制し、顔料分散性がより向上する。前記色素誘導体は、例えば、ジケトピロロピロール誘導体、ベンゾイソインドール誘導体、アントラキノン誘導体、ジアントラキノン誘導体、チアジンインジゴ誘導体、アゾ色素誘導体、キノフタロン誘導体、およびキナクリドン誘導体等が挙げられる。また、色素誘導体の構造として、例えば、下記式(5)で示す色素誘導体が挙げられる。
P−Lm 式(5)
[式(5)中、Pは、ジケトピロロピロール残基、ベンゾイソインドール残基、アントラキノン残基、ジアントラキノン残基、チアジンインジゴ残基、アゾ色素残基、キノフタロン残基、またはキナクリドン残基であり、mは、1〜4の整数であり、Lは、それぞれ独立して、−OH;−SO3H、および−COOH、ならびにこれらの1価〜3価の金属塩、ならびにこれらのアルキルアンモニウム塩;置換基を有しても良いフタルイミドメチル基;下記式(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、または(f)で示す基であり、Xは、−SO2−、−CO−、−CH2−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHSO2CH2−、または直接結合であり、Yは、−NH−、−O−、−S−、または直接結合であり、nは、1〜10の整数であり、R16、R17は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜30のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜30のアルケニル基、またはR16とR17とが一体となって更なる窒素、酸素、もしくは硫黄原子を含む、置換基を有しても良い複素環であり、R18、R19、R20、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基であり、R23は、式(a)、または式(b)で示す置換基であり、R24は、塩素原子、−OH、アルコキシル基、式(a)、または式(b)で示す置換基であり、Zは、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、または−NHSO2−であり、R25は、水素原子、−NH2、−NHCOCH3、−NHR26、または式(c)で示す置換基であり、ここでR26は、置換基を有して良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基である。]
色素誘導体の一例としてジケトピロロピロール誘導体を説明する。ジケトピロロピロール誘導体は、例えば、下記式(6)または式(7)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてベンゾイソインドール誘導体を説明する。ベンゾイソインドール誘導体は、例えば、下記式(8)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてアントラキノン誘導体を説明する。アントラキノン誘導体は、例えば、下記式(9)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてジアントラキノン誘導体を説明する。ジアントラキノン誘導体は、例えば、下記式(10)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてチアジンインジゴ誘導体を説明する。チアジンインジゴ誘導体は、例えば、下記式(11)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてアゾ色素誘導体を説明する。アゾ色素誘導体は、例えば、下記式(12)、式(13)、または式(14)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてキノフタロン誘導体を説明する。キノフタロン誘導体は、例えば、下記式(15−1)〜式(15−17)で示す化合物が好ましい。
色素誘導体の一例としてキナクリドン誘導体を説明する。キナクリドン誘導体は、例えば、下記式(16)で示す化合物が好ましい。
本明細の顔料組成物は、例えば、顔料化工程を行う際に、式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、式(2)で示すジケトピロロピロール顔料を併用することで作製できる。また、他の製造方法は、例えば、ジケトピロロピロール顔料を製造するために、コハク酸エステル合成法の工程中のジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩をプロトン化して顔料粒子を析出させる工程において、式(1)で示すジケトピロロピロール顔料の金属塩、式(2)で示すジケトピロロピロール顔料の金属塩を混合する方法も挙げられる。また、式(1)で示すジケトピロロピロール顔料をコハク酸エステル合成法で製造する過程で得られる式(1)で示すジケトピロロピロール顔料の金属塩に対し、別途調整した式(2)で示すジケトピロロピロール顔料の金属塩を混合し、得られた混合液に対して、水、アルコール、酸等を用いてプロトン化する方法も挙げられる。この時、得られるジケトピロロピロール顔料組成物の含水ケーキもしくは乾燥品に対し、さらに顔料化工程を加えてもよい。
着色組成物は、その他着色剤を含むことができる。これにより着色組成物の色度を調整し易くなる。その他着色剤は、一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、および一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料以外の顔料および染料である。以下、その他着色剤の具体例を示す。なお、本明細書で着色剤という場合、一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、および一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料、ならびにその他着色剤を含む。
バインダー樹脂は、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂が挙げられる。バインダー樹脂の分光透過率は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において80%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
本明細書の着色組成物は、有機溶剤を含むことが好ましい。これにより着色組成物の不揮発分成分の溶解性が向上し、着色組成物の塗布性もより向上する。
着色組成物は、顔料組成物、バインダー樹脂、および有機溶剤からなる着色剤担体中を、分散手段を使用して微細に分散することで作製できる。前記分散手段は、例えば、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター等が挙げられる。
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する。樹脂型分散剤は、例えば、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、および水酸基含有ポリカルボン酸エステル、ならびにこれらの変性物;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応物のアミドやその塩等の油性分散剤;(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が挙げられる。
光重合性単量体は、紫外線や熱などで反応するモノマーおよびオリゴマーを含む。
光重合性単量体の配合量は、着色剤100重量部に対して、5〜400重量%が好ましく、10〜300重量%がより好ましい。光重合性単量体を適量使用すると光硬化性および現像性がより向上する。
オリゴマーは、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
光重合開始剤は、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;チタノセン系化合物等が挙げられる。
着色組成物は、さらに、増感剤を含むことができる。
増感剤は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
着色組成物は、さらに、アミン系化合物を含むことができる。アミン系化合物は、酸化防止剤として機能する。
着色組成物は、さらに、レベリング剤を含むことができる。これにより、より平滑なフィルタセグメントを作製できる。
レベリング剤は、例えば、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの市販品は、例えば、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333が挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの市販品は、例えば、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370が挙げられる。
着色組成物は、さらに、硬化剤、硬化促進剤を含むことができる。これにより熱硬化性樹脂の硬化性がより向上する。
硬化剤は、例えば、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物が挙げられる。これらの中でも1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましい。また、硬化促進剤は、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)が好ましい。
着色組成物は、さらに、その他添加剤成分を含むことができる。その他添加剤成分は、例えば、貯蔵安定剤、密着向上剤等が挙げられる。
貯蔵安定剤を含むと着色組成物を保管中の経時粘度が変化し難い。また、密着向上剤を含むと着色組成物は、透明基板等との密着性がより向上する。
着色組成物は、製造時に混入または発生する粗大粒子を除去することが好ましい。着色組成物を遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段を使用して、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本明細書のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを備えることが好ましい。前記赤色フィルタセグメントは、顔料組成物を含有するか、着色組成物の硬化物であることが好ましい。
カラーフィルタは、着色組成物を使用して、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造できる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンを形成できる。印刷には、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性を制御するため、分散剤や体質顔料でインキ粘度を調整できる。
顔料組成物中の一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料の含有量は、HPLCを用いて定量した。測定条件は以下の通りである。
検出器:日本分光社製UV−970検出器
カラム:Waters社製Symmetry C18(5μm、2.1mmφ×150mm)
移動相A液:ジメチルホルムアミド/水(1:1)
移動相B液:ジメチルホルムアミド/水(97.5:2.5)
グラジエント(B液):47%→(15min)→47%→(5min)→100%→(25min)→100%
波長:510nm
カラム温度:35℃
流量:0.3mL/min
試料注入量:5μL(N−メチルピロリドン/28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液に溶解)
バインダー樹脂の質量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にテトラヒドロフランを用いて測定したポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)である。
[製造例1](式(1−1)で示すジケトピロロピロール顔料の製造)
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間で均一滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し、赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間撹拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することにより下記式(1−1)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−クロロベンゾニトリル117.4部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(1−2)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−シアノベンズアミド124.7部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−1)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、Nーブチルー4−シアノベンズアミド172.6部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−3)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、Nーフェニルー4−シアノベンズアミド189.6部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−7)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、Nーブチルー3−シアノベンズアミド172.6部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−11)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、N,Nージブチルー4−シアノベンズアミド220.4部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−15)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−(ブチルチオ)ベンゾニトリル163.2部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−22)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−(オクチルチオ)ベンゾニトリル211.1部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−24)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−(フェニルチオ)ベンゾニトリル180.3部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−27)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、3−(オクチルチオ)ベンゾニトリル211.1部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、式(2−34)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、3−ブトキシベンゾニトリル149.5部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、下記式(17)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、ベンゾニトリル88.0部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、下記式(18)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
4−ブロモベンゾニトリル153.6部を、4−シアノビフェニル152.9部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、下記式(19)で示すジケトピロロピロール顔料を得た。
[製造例15](アクリル樹脂溶液1の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート37.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(「アロニックスM110」東亞合成社製)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートで調整することで重量平均分子量(Mw)の26000のアクリル樹脂溶液1を得た。
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンで調整することで重量平均分子量(Mw)18000のアクリル樹脂溶液2を得た。
[実施例1](ジケトピロロピロール顔料組成物(R−1)の製造)
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部、塩化ナトリウム1000部、およびジエチレングリコール120部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料組成物(R−1)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−3)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−2)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−7)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(2−7)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−11)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−4)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−5)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−22)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−6)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−24)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−7)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−27)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−7)を得た。
式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(2−34)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−7)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−10)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−3)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−11)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−12)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−24)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−13)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−27)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−14)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料99.99部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料0.01部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−15)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料80.0部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料20.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−16)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料70.0部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料30.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−17)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料85.5部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料4.5部、式(8−1)のベンゾイソインドール誘導体10.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−18)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料85.5部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料4.5部、式(11−6)のチアジンインジゴ誘導体10.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−19)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料85.5部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料4.5部、式(7−6)のジケトピロロピロール誘導体10.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−20)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料85.5部、式(2−15)のジケトピロロピロール顔料4.5部、式(15−1)のキノフタロン誘導体10.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料組成物(R−21)を得た。
ステンレス製容器に、製造例1記載の方法により調整したジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液549.6部、および製造例7記載の方法により調整したジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液24.0部を加え、75℃で30分撹拌混合し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩混合溶液とした。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩混合溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し、赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間撹拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料組成物(R−22)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−1)のジケトピロロピロール顔料100.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料(R−23)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料100.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料(R−24)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(17)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料(R−25)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(18)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料(R−26)を得た。
式(1−1)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(2−1)のジケトピロロピロール顔料5.0部を、式(1−2)のジケトピロロピロール顔料95.0部、式(19)のジケトピロロピロール顔料5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、ジケトピロロピロール顔料(R−27)を得た。
[実施例23](着色組成物(RP−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物(RP−1)を作製した。
ジケトピロロピロール顔料組成物(R−1) 11.0部
色素誘導体 式(15−1) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 40.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 48.0部
ジケトピロロピロール顔料組成物(R−1)を、表2に記載のジケトピロロピロール顔料組成物(R−2〜22)に変更した以外は、実施例23と同様にして行い、着色組成物(RP−2〜22)を得た。
ジケトピロロピロール顔料組成物(R−1)を、表2に記載のジケトピロロピロール顔料組成物(R−23〜27)に変更した以外は、実施例23と同様にして行い、着色組成物(RP−23〜27)を得た。
得られた着色組成物(RP−1〜27)について、下記評価を行った。評価結果を表2に示す。
得られた着色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640になるような膜厚に塗布し、乾燥した。さらに、230℃で60分加熱することで赤色塗膜を得た。得られた赤色塗膜について、下記方法にてコントラストを測定した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
従って、塗膜中の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。なお、輝度計としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスクを当てた。
着色組成物の粘度は、着色組成物調整当日に、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃における粘度を測定した。
○:初期粘度が50mPa・s以下 良好
△:初期粘度が50以上150mPa・s未満 実用可能
×:初期粘度が150mPa・s以上 実用不可
着色組成物調整当日から数えて7日間40℃で静置したものについて、25℃にサンプル温度を戻した後に、上記粘度測定法に従い、経時粘度を測定し、下式から経時増粘率を求めた。
経時増粘率=(経時粘度)/(初期粘度)×100(%)
粘度の経時安定性に関しては、経時増粘率により評価を行った。以下、評価基準を示す。
○:経時増粘率90%以上110%未満 良好
△:経時増粘率80%以上90%未満、または110%以上120%未満 実用上問題なし
×:経時増粘率80%未満、または120%以上 実用不可
(着色組成物(RP−28)の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物(RP−28)を作製した。
ジアントラキノン系顔料(PR177−1) 10.8部
式(9−5)で示す色素誘導体 1.2部
アクリル樹脂溶液1 40.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 48.0部
[実施例45](感光性着色組成物(RR−1)の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物1(RR−1)を作製した。
着色組成物(RP−1) 38.4部
着色組成物(RP−28) 3.6部
アクリル樹脂溶液2 13.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM400」) 2.8部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 39.6部
着色組成物(RP−1)を着色組成物(RP−2〜22)に変更し、さらに、実施例45と同じ色度になるように着色組成物(RP−2〜22)と着色組成物(RP−28)の比率を調整した以外は、実施例45と同様にして感光性着色組成物(RR−2〜22)を作製した。
着色組成物(RP−1)を着色組成物(RP−23〜27)に変更し、さらに、実施例45と同じ色度になるように着色組成物(RP−23〜27)と着色組成物(RP−28)の比率を調整した以外は、実施例45と同様にして感光性着色組成物(RR−23〜27)を作製した。
得られた感光性着色組成物(RR−1〜27)について、下記評価を行った。評価結果を表3に示す。
得られた感光性着色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640、y=0.328になるような膜厚に塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて300mJ/cm2の紫外線を照射した。さらに、230℃で60分加熱することで赤色塗膜を得た。その後、得られた塗膜の明度(Y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
得られた感光性着色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640、y=0.328になるような膜厚に塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて300mJ/cm2の紫外線を照射した。続けて230℃で60分間の加熱処理を行った後、さらに240℃で60分間の加熱処理を2回繰り返した。加熱処理後の基板の塗膜表面を光学顕微鏡にて観察し、結晶析出有無を下記基準に従って判定した。
◎:230℃60分間加熱処理後、さらなる240℃60分間加熱処理後、およびさらなる240℃60分間加熱処理でも結晶析出無し 良好
○:230℃60分間加熱処理後、およびさらなる240℃60分間加熱処理でも結晶析出は無いが、2回目の240℃60分間加熱処理で結晶析出あり 実用上問題無し
△:230℃60分間加熱処理では結晶析出は無いが、さらなる240℃60分間加熱処理で結晶析出あり 実用不可
×:230℃60分間加熱処理で結晶析出あり 実用不可
[製造例18](緑色感光性着色組成物1(GR−1)の調製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、緑色着色組成物1(GP−1)を作製した。
緑色顔料(C.I.ピグメント グリーン 36) 6.8部
黄色顔料(C.I.ピグメント イエロー 150) 5.2部
樹脂型分散剤(BASF社製「EFKA4300」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
緑色着色組成物1(GP−1) 42.0部
アクリル樹脂溶液2 13.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM400」) 2.8部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 39.6部
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物1(BP−1)を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメント ブルー 15:6) 7.2部
紫色顔料(C.I.ピグメント バイオレット 23) 4.8部
樹脂型分散剤(BASF社製「EFKA4300」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
青色着色組成物1(BP−1) 34.0部
アクリル樹脂溶液2 15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM400」) 3.3部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 45.1部
ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで本発明の感光性着色組成物(RR−5)を x=0.640、y=0.328になるような膜厚に塗布し着色被膜を形成した。該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて300mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで、0.2質量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で20分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。同様の方法により、緑色感光性着色組成物1(GR−1)をx=0.300、y=0.600になるような膜厚に、青色感光性着色組成物1(BR−1)を用いてx=0.150、y=0.060になるような膜厚にそれぞれ塗布し、緑色フィルタセグメント、青色フィルタセグメントを形成して、カラーフィルタを得た。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料、および下記一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料を含有するカラーフィルタ用顔料組成物。
一般式(1) 一般式(2)
[式中、R1は塩素原子、または臭素原子であり、R2は、−SR3、または−CON(R3)R4であり、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または置換基を有してもよいフェニル基である。] - 前記一般式(1)で示すジケトピロロピロール顔料と前記一般式(2)で示すジケトピロロピロール顔料との質量比が、99.99:0.01〜80:20であるカラーフィルタ用顔料組成物。
- 請求項1または2に記載のカラーフィルタ用顔料組成物、バインダー樹脂および有機溶剤を含む、カラーフィルタ用着色組成物。
- さらに、光重合性単量体および光重合開始剤を含む、請求項3に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 請求項3または4に記載のカラーフィルタ用着色組成物の硬化物であるフィルタセグメントを備える、カラーフィルタ。
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JP2011523433A (ja) * | 2008-05-28 | 2011-08-11 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 改良された赤色フィルター組成物 |
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