JP2017156397A - カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、高明度を維持しながら、高コントラスト比であって、加熱工程による色移りが起こりにくいカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタを提供することである。【解決手段】一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と、一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)と、特定の二重結合当量のバインダー樹脂(B−1)とを含有する着色組成物によって、上記課題は解決される。【選択図】図1
Description
本発明は、カラー液晶表示装置、およびカラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いて形成されるカラーフィルタに関するものである。
液晶表示装置は、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、1枚目の偏光板を通過した光の偏光度合いを制御して、2枚目の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示を行う表示装置であり、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いるタイプが主流となっている。この2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となり、近年、テレビやパソコンモニタ等に用いられるようになったことから、カラーフィルタに対して高明度化、高コントラスト比化、高色再現性の要求が高まっている。
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行又は交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。一般的に赤、緑、および青の3色のフィルタセグメントから形成されることが多く、これら各セグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を充分に得るには、カラーフィルタを形成する製造工程において、一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温処理が必要である。このため、現在、カラーフィルタは、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色剤とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
顔料分散法において、赤色フィルタセグメントには、着色剤としてジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料またはジスアゾ系顔料等の耐光性および耐熱性に優れる顔料を単独または組み合わせて用いることが一般的である。
ジケトピロロピロール系顔料の中でも、C.I.ピグメントレッド254は特に明度に優れる顔料であるため、カラーフィルタ用途として使用されている。近年、カラーフィルタに対する高コントラスト比化の要望が強く、そのためにはジケトピロロピロール系顔料の一次粒子径をできるかぎり微細化する必要がある。
特許文献1〜3には、ジケトピロロピロール顔料(主にC.I.ピグメントレッド254)と、特定構造式のジケトピロロピロール化合物とを併用することにより、高コントラスト比なカラーフィルタ用着色組成物の提案、開示がされている。
しかしながら、上記のようなジケトピロロピロール顔料(主にC.I.ピグメントレッド254)と、特定構造式のジケトピロロピロール化合物とを併用した着色組成物によってカラーフィルタの赤色画素を形成した場合、他色画素や保護膜等の樹脂膜を形成する際の加熱工程において、上記の赤色画素から顔料の昇華や溶出が起こりやすくなり、その結果として、赤色画素と隣接する他色画素(特に赤色の補色である緑色画素)や樹脂膜へ色移りし、明度が低下したり赤色に着色したりするという課題が発生する。
本発明の課題は、高明度を維持しながら、高コントラスト比であって、加熱工程による色移りが起こりにくいカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタを提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、上記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と上記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)、特定二重結合当量のバインダー樹脂(B−1)を含有する着色組成物が高コントラスト比を示し、かつ、加熱工程による色移りが少ないことを見出し、この知見に基づいて本発明をなしたものである。
すなわち、本発明はジケトピロロピロール顔料(A)、バインダー樹脂(B)、および溶剤(C)を含有するカラーフィルタ用着色組成物において、ジケトピロロピロール顔料(A)が下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と下記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)とを含有し、
ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%であり、
バインダー樹脂(B)が二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物に関する。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である]
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2である。
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%であり、
バインダー樹脂(B)が二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物に関する。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である]
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2である。
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
また、本発明は上記一般式(2)のR1およびR2がそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基である上記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明はバインダー樹脂(B−1)が組成物全体の固形分中3質量%〜65質量%であることを特徴とする上記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明はさらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することを特徴とする上記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は上記カラーフィルタ用着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタに関する。
本発明によれば、高明度を維持しながら、高コントラスト比を示し、かつ、加熱工程による色移りが少ないカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、以下に挙げる「C.I.」とは、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
なお、以下に挙げる「C.I.」とは、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A)、バインダー樹脂(B)、および溶剤(C)を含有するカラーフィルタ用着色組成物において、ジケトピロロピロール顔料(A)が下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と下記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)を含有し、ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%であり、バインダー樹脂(B)が二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物である。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である。]
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2であり、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である。]
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2であり、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
<ジケトピロロピロール顔料(A)>
(ジケトピロロピロール顔料(A―1))
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるジケトピロロピロール顔料(A)として下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)を用いることができる。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である]
(ジケトピロロピロール顔料(A―1))
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるジケトピロロピロール顔料(A)として下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)を用いることができる。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である]
明度の観点からVはCl(=C.I.ピグメントレッド254)、Brが好ましい。
(ジケトピロロピロール顔料(A―2))
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるジケトピロロピロール顔料(A)として下記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)を用いることができる。
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2であり、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるジケトピロロピロール顔料(A)として下記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)を用いることができる。
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2であり、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
ジケトピロロピロール顔料(A−2)に含有される−CON(R1)R2基がジケトピロロピロール環の−CONH部分と類似構造であるため、(A−1)と(A−2)の顔料同士が強固に吸着し、顔料組成物の加熱工程における昇華や溶出による色移りを防ぐことができる。
一般式(2)中、AおよびBにおいて、炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、具体的にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
また、炭素数1〜4のアルコキシル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、具体的にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
R1およびR2において、炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、具体的にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,6−ジメチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、置換基を有してもよいフェニル基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、カルバモイル基、スルファモイル基などの置換基を有するフェニル基が挙げられる。より具体的には、フェニル基、p-メチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3−カルバモイルフェニル基、2−クロロ−4−カルバモイルフェニル基、2−メチル−4−カルバモイルフェニル基、2−メトキシ−4−カルバモイルフェニル基等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明のジケトピロロピロール顔料(A−2)の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
色移りおよび/または明度の観点から、上記一般式(2)のR1およびR2がそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。
本発明において上記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量は、ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%であることを特徴とする。1質量%未満では高コントラスト比化への効果が十分ではなく、30質量%以上では(主顔料である)ジケトピロロピロール顔料(A−1)の優れた色調を損なってしまい、明度が低くなってしまうため好ましくない。
(それ以外のジケトピロロピロール顔料(A−3))
また、本発明の着色組成物はジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)以外のジケトピロロピロール顔料(A−3)を併用しても良い。
また、本発明の着色組成物はジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)以外のジケトピロロピロール顔料(A−3)を併用しても良い。
(ジケトピロロピロール顔料(A−1)の製造法)
一般式(1)で表わされるジケトピロロピロール顔料(A−1)は、コハク酸ジエステル合成法で製造することができる。すなわち、コハク酸ジエステル1モルに対して4−ハロゲン化ベンゾニトリル2モルを、tert−アミルアルコール等の不活性有機溶剤中で、アルカリ金属又はアルカリ金属アルコキシドの存在下において、80〜110℃の高温で縮合反応を行い、ジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩を生成させ、続いて、このジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩に対して、水、アルコール、酸等を用いてプロトン化することにより、得ることができる。このとき、プロトン化における温度、水、アルコールまたは酸の種類、比率や量により、得られる一次粒子径の大きさを制御することができる。一般式(1)で表わされるジケトピロロピロール顔料(A−1)の製造方法はこの方法に限定されるものではない。
一般式(1)で表わされるジケトピロロピロール顔料(A−1)は、コハク酸ジエステル合成法で製造することができる。すなわち、コハク酸ジエステル1モルに対して4−ハロゲン化ベンゾニトリル2モルを、tert−アミルアルコール等の不活性有機溶剤中で、アルカリ金属又はアルカリ金属アルコキシドの存在下において、80〜110℃の高温で縮合反応を行い、ジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩を生成させ、続いて、このジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩に対して、水、アルコール、酸等を用いてプロトン化することにより、得ることができる。このとき、プロトン化における温度、水、アルコールまたは酸の種類、比率や量により、得られる一次粒子径の大きさを制御することができる。一般式(1)で表わされるジケトピロロピロール顔料(A−1)の製造方法はこの方法に限定されるものではない。
(ジケトピロロピロール顔料(A−2)の製造法)
一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)は、例えば文献Synth.Commun., 1988,18,1213およびTetrahedron, 58(2002)5547−5565に記載された方法を用いて合成することができる。一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)の製造方法はこの方法に限定されるものではない。
一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)は、例えば文献Synth.Commun., 1988,18,1213およびTetrahedron, 58(2002)5547−5565に記載された方法を用いて合成することができる。一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)の製造方法はこの方法に限定されるものではない。
また、一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)とを同時に微細な顔料組成物として製造することもできる。これは、コハク酸ジエステル合成法において、少なくとも2種の構造的に異なるベンゾニトリル化合物を用いる方法(以下、「コハク酸ジエステル共合成法」と称す。)を利用することで可能となる。具体的には、上記特許文献1に記載されている方法において、使用する複数のベンゾニトリル化合物を、4-ハロゲン化ベンゾニトリルと下記一般式(3)で表されるベンゾニトリル化合物から選定することにより顔料組成物を製造することができる。
一般式(3)
[一般式(3)中、AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2である。
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。]
本発明の顔料組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A−1)とジケトピロロピロール顔料(A−2)とを別々に製造したものを混合しても良いが、製造の容易さからコハク酸ジエステル共合成法によって同時に顔料組成物を製造することが望ましい。別々に製造したものを使用する場合は、2種の顔料を分散する前に単純に混合してもよいし、ソルトミリング処理により粉砕混合してもよい。
コハク酸ジエステル共合成法により、ジケトピロロピロール顔料(A−1)とジケトピロロピロール顔料(A−2)とを含有する顔料組成物を製造する場合、コハク酸ジエステル1モルに対して、4-ハロゲン化ベンゾニトリルと一般式(3)のベンゾニトリル化合物との混合物2モルを反応させる。このとき、生成するジケトピロロピロール系顔料組成物中のジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量であるジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%になるように、4-クロロベンゾニトリルと一般式(3)のベンゾニトリル化合物との混合比(モル比)を調整する必要がある。一般式(3)のベンゾニトリル化合物の種類によって反応性が異なるため、4-ハロゲン化ベンゾニトリルと一般式(3)の混合比(モル比)は変わってくる。また、コハク酸ジエステル共合成法では、一般式(3)のベンゾニトリル化合物がコハク酸ジエステル1モルに対し2モル反応したジケトピロロピロール顔料(すなわち、ハロゲン原子が含まれないジケトピロロピロール顔料)が生成することもあるが、ごく微量であるため悪影響はほとんどない。
コハク酸ジエステル共合成法において、コハク酸ジエステルとベンゾニトリル化合物との反応比率は、コハク酸ジエステル1モルに対して、ベンゾニトリル化合物2モルが基本となるが、片方の原料を25モル%程度まで過剰に用いることは、収率の向上に有効である。
コハク酸ジエステル共合成法により製造された顔料組成物において、ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量は、TOF−MASS、FD−MASS、LC−MASSまたはNMRを用いた分析により決定することができる。あるいは、特開平08−199085号公報に開示されているように、ジケトピロロピロール系顔料組成物を、テトラヒドロフラン中で、ジ−tert−ブチルジカーボネートおよび4−ジメチルアミノピリジンと室温攪拌して得られる可溶性のジケトピロロピロール化合物に変換した後に、NMR、MASSまたはLC−MASS等を用いた分析により決定してもよい。あるいは、ピロロピロール環のNH基の水素を、ハロゲン化アルキル等を用いてアルキル基に置換し、可溶性のジケトピロロピロールに変換した後に、上記分析により決定してもよい。
<色素誘導体>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、顔料結晶成長の抑制、ならびに顔料分散性向上を目的に色素誘導体を使用することができる。本発明に用いられる色素誘導体は、キナクリドン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、ベンゾイソインドール誘導体、アントラキノン誘導体、ジアントラキノン誘導体、チアジンインジゴ誘導体、アゾ色素誘導体、およびキノフタロン誘導体等が挙げられる。色素誘導体の構造として、下記一般式(4)で表される色素誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、顔料結晶成長の抑制、ならびに顔料分散性向上を目的に色素誘導体を使用することができる。本発明に用いられる色素誘導体は、キナクリドン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、ベンゾイソインドール誘導体、アントラキノン誘導体、ジアントラキノン誘導体、チアジンインジゴ誘導体、アゾ色素誘導体、およびキノフタロン誘導体等が挙げられる。色素誘導体の構造として、下記一般式(4)で表される色素誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[一般式(4)中、Pは、キナクリドン残基、ジケトピロロピロール残基、ベンゾイソインドール残基、アントラキノン残基、ジアントラキノン残基、チアジンインジゴ残基、アゾ色素残基、またはキノフタロン残基であり、mは、1〜4の整数であり、Lは、それぞれ独立して、−OH;−SO3H、−COOH、これら酸性基の1価〜3価の金属塩、アルキルアンモニウム塩;置換基を有しても良いフタルイミドメチル基;下記一般式(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、または(f)で表される基であり、Xは、−SO2−、−CO−、−CH2−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHSO2CH2−、または直接結合であり、Yは、−NH−、−O−、−S−、または直接結合であり、nは、1〜10の整数であり、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜30のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜30のアルケニル基、またはR3とR4とが一体となって更なる窒素、酸素、もしくは硫黄原子を含む、置換基を有しても良い複素環であり、R5、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基であり、R10は、一般式(a)、または一般式(b)で表される置換基であり、R11は、塩素原子、−OH、アルコキシル基、一般式(a)、または一般式(b)で表される置換基であり、Zは、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、または−NHSO2−であり、R12は、水素原子、−NH2、−NHCOCH3、−NHR13、または一般式(c)で表される置換基であり、ここでR13は、置換基を有して良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基である。〕
1価〜3価の金属としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、またはアルミニウム等が挙げられる。また、アルキルアンモニウム塩としては、オクチルアミン、ラウリルアミン、もしくはステアリルアミン等の長鎖モノアルキルアミンのアンモニウム塩、または、パルミチルトリメチルアンモニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、もしくはジステアリルジメチルアンモニウム塩等の4級アルキルアンモニウム塩が挙げられる。
置換基を有しても良いフタルイミドメチル基、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルケニル基、または置換基を有しても良い複素環の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、N-置換カルバモイル基、スルファモイル基、N-置換スルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
色素誘導体は、硫酸もしくは発煙硫酸中で加熱することによるスルホン化反応、硫酸中、N−ヒドロキシメチルフタルイミドと脱水縮合させるフタルイミドメチル化反応、クロルスルホン酸と塩化チオニルを用いてクロルスルホン化した後、ジメチルアミノプロピルアミン等のアミン成分を反応させるスルホンアミド化反応等の公知の製法により合成される。
上記一般式(a)、一般式(b)、および一般式(c)で表される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,Nsec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニペコチン酸メチル、イソニペコチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アゾ色素に置換基を導入する場合は、置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ色素誘導体を製造することもできる。
色素誘導体の使用法は、ジケトピロロピロール系顔料組成物を顔料担体中に分散するときに顔料組成物と混合する方法のほかに、顔料製造時に水または有機溶剤中で混合処理する方法やソルトミリング処理時に添加する方法が挙げられる。色素誘導体を顔料製造時に水または有機溶剤中で混合処理する方法やソルトミリング処理時に添加する方法は、ジケトピロロピロール系顔料の結晶成長を抑制する効果を発現するが、結晶成長を抑制する効果を発揮するためには、色素誘導体がジケトピロロピロール系顔料の表面に効率よく吸着し、簡単に脱着しないことが求められる。このため、色素誘導体の構造は、用いる顔料と類似の化学構造を部分的に有するものとされる場合が多い。このような理由から、ジケトピロロピロール系顔料には、一般的には、キナクリドン構造、ジケトピロロピロール構造、チアジンインジゴ構造、またはベンゾイソインドール構造を有する色素誘導体が効果的である。
また、色素誘導体を使用する場合、ジケトピロロピロール系顔料組成物の色調を極力損なわないことが必要とされる。色相の観点から、黄色、橙色を呈するジケトピロロピロール誘導体、ベンゾイソインドール誘導体、チアジンインジゴ誘導体、アゾ色素誘導体、またはキノフタロン誘導体の使用が好ましい。
色素誘導体の配合量は、顔料100質量%に対して0.5〜40質量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは、顔料100質量%に対して3〜35質量%の範囲である。0.5質量%以下の場合は、結晶成長抑制効果が十分でなく、40質量%以上の場合はジケトピロロピロール系顔料の良好な色調を損なってしまうためである。
以下本発明に用いられる色素誘導体の具体例を記載するが、これらに限定されるものではない。
(ジケトピロロピロール誘導体の具体例)
ジケトピロロピロール誘導体としては、具体的には、下記一般式(5)または一般式(6)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
ジケトピロロピロール誘導体としては、具体的には、下記一般式(5)または一般式(6)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(ベンゾイソインドール誘導体の具体例)
ベンゾイソインドール誘導体としては、具体的には、下記一般式(7)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
ベンゾイソインドール誘導体としては、具体的には、下記一般式(7)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(アントラキノン誘導体の具体例)
アントラキノン誘導体としては、具体的には、下記一般式(8)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
アントラキノン誘導体としては、具体的には、下記一般式(8)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(ジアントラキノン誘導体の具体例)
ジアントラキノン誘導体としては、具体的には、下記一般式(9)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
ジアントラキノン誘導体としては、具体的には、下記一般式(9)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(チアジンインジゴ誘導体の具体例)
チアジンインジゴ誘導体としては、具体的には、下記一般式(10)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
チアジンインジゴ誘導体としては、具体的には、下記一般式(10)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(アゾ色素誘導体の具体例)
アゾ色素誘導体としては、具体的には、下記一般式(11)、一般式(12)、または一般式(13)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
アゾ色素誘導体としては、具体的には、下記一般式(11)、一般式(12)、または一般式(13)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(キノフタロン誘導体の具体例)
キノフタロン誘導体としては、具体的には、下記式(14−1)〜式(14−13)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
キノフタロン誘導体としては、具体的には、下記式(14−1)〜式(14−13)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(キナクリドン誘導体の具体例)
キナクリドン誘導体としては、具体的には、下記一般式(15)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
キナクリドン誘導体としては、具体的には、下記一般式(15)で表される化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
[顔料組成物の平均一次粒子径]
本発明のジケトピロロピロール系顔料組成物は、一次粒子径が非常に微細であり、また分布の幅が狭く、シャープな粒度分布をもつことが必要である。本発明のジケトピロロピロール系顔料組成物のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜70nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になってしまい好ましくない。また70nmよりも大きくなってしまうと、十分なコントラスト比を得ることができなくなってしまい好ましくない。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜40nmの範囲である。ジケトピロロピロール系顔料組成物を上記合成法によって製造した段階で、平均一次粒子径が上記範囲である場合はそのまま使用してもよいが、そうでない場合は、ソルトミリング処理等により顔料の微細化および整粒化を行うことが望ましい。
本発明のジケトピロロピロール系顔料組成物は、一次粒子径が非常に微細であり、また分布の幅が狭く、シャープな粒度分布をもつことが必要である。本発明のジケトピロロピロール系顔料組成物のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜70nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になってしまい好ましくない。また70nmよりも大きくなってしまうと、十分なコントラスト比を得ることができなくなってしまい好ましくない。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜40nmの範囲である。ジケトピロロピロール系顔料組成物を上記合成法によって製造した段階で、平均一次粒子径が上記範囲である場合はそのまま使用してもよいが、そうでない場合は、ソルトミリング処理等により顔料の微細化および整粒化を行うことが望ましい。
[顔料組成物の微細化]
本発明の顔料組成物の微細化にはソルトミリング処理が好ましい。
本発明の顔料組成物の微細化にはソルトミリング処理が好ましい。
ソルトミリング処理とは、顔料組成物と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕され、それにより活性面が生じて、結晶成長がおこると考えられている。従って、混練時は顔料の破砕と結晶成長が同時に起こり、混練条件により得られる顔料の一次粒子径が異なる。
加熱により結晶成長を促進するには、加熱温度が35〜150℃であることが好ましい。加熱温度が35℃未満の場合は、結晶成長が十分に起こらず、顔料組成物粒子の形状が無定形に近くなるため好ましくない。一方、加熱温度が150℃を越える場合は、結晶成長が進みすぎ、顔料組成物の一次粒子径が大きくなるため、カラーフィルタ用着色剤としては好ましくない。また、ソルトミリング処理の混練時間は、ソルトミリング処理顔料の一次粒子の粒度分布とソルトミリング処理に要する費用のバランスの点から2〜24時間であることが好ましい。
顔料組成物をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料組成物を得ることができる。
また、ソルトミリング処理に用いる水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料の全量を基準(100質量%)として、50〜2000質量%用いることが好ましく、300〜1200質量%用いることが最も好ましい。
また水溶性有機溶剤は、顔料組成物および水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。
例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料組成物100質量部に対して、5〜1000質量部用いることが好ましく、50〜500質量部用いることが最も好ましい。
ソルトミリング処理する際には、混練効率を向上させるために色素誘導体を併用してもよく、顔料組成物の微細化および整粒化に非常に有効である。本発明で使用されるジケトピロロピロール系顔料組成物の微細化においては、上記色素誘導体を使用することが好ましいが、これらに限定されるものではない。色素誘導体の使用量は、色調に影響を与えない程度、すなわち顔料組成物100質量%に対して0.5〜40質量%の範囲であることが好ましい。
また、ソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料組成物100質量部に対して5〜200質量部の範囲であることが好ましい。
本発明のジケトピロロピロール系顔料組成物以外の着色剤を併用しても良い。
<その他着色剤>
本発明の着色組成物は、色度を調製するため等に、本発明の効果を損なわない範囲で上
記ジケトピロロピロール顔料(A)以外の顔料あるいは染料を併用してもよい。
本発明の着色組成物は、色度を調製するため等に、本発明の効果を損なわない範囲で上
記ジケトピロロピロール顔料(A)以外の顔料あるいは染料を併用してもよい。
例えばC.I.ピグメントレッド7、14、41、48:1、48:2、48:3、4
8:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、
168、169、176、177、178、179、184、185、187、200、
202、208、210、242、246、255、264、269、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、または287等の赤色顔料を挙げることができる。赤色染料としては、キサンテン系、アゾ系(ピリドン系、バルビツール酸系、金属錯体系など)、ジスアゾ系、アントラキノン系などが挙げられる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
8:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、
168、169、176、177、178、179、184、185、187、200、
202、208、210、242、246、255、264、269、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、または287等の赤色顔料を挙げることができる。赤色染料としては、キサンテン系、アゾ系(ピリドン系、バルビツール酸系、金属錯体系など)、ジスアゾ系、アントラキノン系などが挙げられる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
また、C.I.ピグメントオレンジ38、43、64、71、若しくは73等の橙色顔料および/またはC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、若しくは221等の黄色顔料を併用することができる。また、橙色染料および/または黄色染料としては、キノリン系、アゾ系(ピリドン系、バルビツール酸系、金属錯体系など)、ジスアゾ系、メチン系などが挙げられる。
併用する着色剤で好ましいものは、C.I.ピグメントレッド177、242、269、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185が挙げられる。
<バインダー樹脂(B)>
(バインダー樹脂(B−1))
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるバインダー樹脂(B)は、二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とする。
ここで、二重結合当量とは、化合物のエチレン性不飽和二重結合1モルあたりの重量であり、
下記式(16) で算出され、単位重量あたりのエチレン性不飽和二重結合が多いほど二重結合当量の値は小さくなる。
(バインダー樹脂(B−1))
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられるバインダー樹脂(B)は、二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とする。
ここで、二重結合当量とは、化合物のエチレン性不飽和二重結合1モルあたりの重量であり、
下記式(16) で算出され、単位重量あたりのエチレン性不飽和二重結合が多いほど二重結合当量の値は小さくなる。
式(16)
二重結合当量=
化合物の重量( g ) / 化合物のエチレン性不飽和二重結合含有モル数
二重結合当量=
化合物の重量( g ) / 化合物のエチレン性不飽和二重結合含有モル数
エチレン性不飽和二重結合を含有することで、露光により強固な架橋が形成され、ジケトピロロピロール顔料(A)が加熱工程で昇華や溶出して色移りすることを防ぐことができる。
二重結合当量が250より小さいと、分散性が悪くコントラスト比が低くなり、1200より大きいと色移りの抑制に十分な効果が得られないため好ましくない。
本発明におけるバインダー樹脂(B−1)の二重結合当量は、好ましくは300〜900である。
本発明におけるバインダー樹脂(B−1)は固形分中3質量%〜65質量%以上であることが好ましい。3質量%未満だと、色移りの抑制に十分な効果が得られず、65質量%より多いと分散性が悪くコントラスト比が低くなるため好ましくない。
(その他のバインダー樹脂(B−2))
また、本発明の着色組成物はバインダー樹脂(B−1)以外のその他のバインダー樹脂(B−2)を併用しても良い。その他のバインダー樹脂(B−2)としては従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、本発明の着色組成物はバインダー樹脂(B−1)以外のその他のバインダー樹脂(B−2)を併用しても良い。その他のバインダー樹脂(B−2)としては従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。
カラーフィルタ用着色組成物として用いる場合には、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。また、アルカリ現像型着色レジストの形態で用いる場合には、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性ビニル系樹脂を用いることが好ましい。
酸性基含有エチレン性不飽和モノマーを共重合したアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、またはイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
上記熱可塑性樹脂を構成するモノマーとして以下のものが挙げられる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、またはエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、またはアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、またはα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
あるいは、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2−ビスマレイミドエタン1,6−ビスマレイミドヘキサン、3−マレイミドプロピオン酸、6,7−メチレンジオキシ−4−メチル−3−マレイミドクマリン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオナート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチラート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9−マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。中でも、耐熱性向上の観点から、エポキシ樹脂、メラミン樹脂がより好適に用いられる。
バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、着色剤を好ましく分散させるためには、5,000〜80,000の範囲が好ましく、より好ましくは7,000〜50,000の範囲である。また数平均分子量(Mn)は2,500〜40,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
ここで重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー「HLC−8120GPC」において、分離カラムを4本直列に繋ぎ、充填剤には順に東ソー株式会社製「TSK−GELSUPER H5000」、「H4000」、「H3000」、および「H2000」を用い、移動相にテトラヒドロフランを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
バインダー樹脂をカラーフィルタ用着色組成物として使用する場合には、顔料吸着基および現像時のアルカリ可溶基として働くカルボキシル基、顔料担体および溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基および芳香族基のバランスが、顔料分散性、現像性、さらには耐久性にとって重要であり、酸価20〜300mgKOH/gの樹脂を用いることが好ましい。酸価が、20mgKOH/g未満では、現像液に対する溶解性が悪く、微細パターン形成するのが困難である。300mgKOH/gを超えると、現像で微細パターンが残らなくなる。
バインダー樹脂は、着色剤の全質量を基準として、20〜500質量%の量で用いることができる。20質量%未満では、成膜性および諸耐性が不十分となり、500質量%より多いと顔料組成物の濃度が低くなり、色特性を発現できない。
<溶剤(C)>
本発明の着色組成物には、顔料組成物を充分に顔料組成物担体中に分散させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させる。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定さる。
本発明の着色組成物には、顔料組成物を充分に顔料組成物担体中に分散させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させる。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定さる。
有機溶剤としては、例えば、乳酸エチル、ベンジルアルコール、1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
中でも、着色組成物各成分の溶解性、および着色組成物の塗布性が良好なことから、乳酸エチル、3-メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール類やシクロヘキサノン等のケトン類を用いることが好ましい。
これら有機溶剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を混合して用いることができる。また有機溶剤は、着色組成物を適正な粘度に調節し、目的とする均一な膜厚のフィルタセグメントを形成できることから、着色剤の全質量を基準(100質量%)にして、500〜4000質量%の量で用いることが好ましい。
[顔料分散]
本発明の着色組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)を、上記バインダー樹脂と有機溶剤とからなる着色剤担体中に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の着色組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)とその他の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。
本発明の着色組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)を、上記バインダー樹脂と有機溶剤とからなる着色剤担体中に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の着色組成物は、ジケトピロロピロール顔料(A−1)、(A−2)とその他の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。
また、着色剤を着色剤担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有してもよい。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物は、コントラストおよび粘度安定性が良好になる。
<樹脂型分散剤および界面活性剤>
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、76500等、チバ・ジャパン社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
樹脂型分散剤、界面活性剤を添加する場合には、着色剤の全量を基準(100質量%)とし、好ましくは0.1〜55質量%、さらに好ましくは0.1〜45質量%である。樹脂型分散剤、界面活性剤の配合量が、0.1質量%未満の場合には、添加した効果が得られ難く、配合量が55質量%より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼすことがある。
本発明の着色組成物は、さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を添加し、感光性着色組成物として使用することができる。
<光重合性単量体>
本発明の感光性着色組成物に使用される光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。モノマーの配合量は、着色剤の全重量を基準(100重量%)として、5〜400重量%であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜300重量%であることがより好ましい。
本発明の感光性着色組成物に使用される光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。モノマーの配合量は、着色剤の全重量を基準(100重量%)として、5〜400重量%であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜300重量%であることがより好ましい。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
<光重合開始剤>
本発明の感光性着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフ法によりフィルタセグメントを形成する場合は、光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調整することができる。
本発明の感光性着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフ法によりフィルタセグメントを形成する場合は、光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調整することができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、または2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、またはベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、または3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、または2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、または2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、またはO−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が用いられる。
これらの光重合開始剤は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。これらの光重合開始剤は、感光性着色組成物中の着色剤の全量を基準(1
00質量%)として、2〜200質量%であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観
点から3〜150質量%であることがより好ましい。
00質量%)として、2〜200質量%であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観
点から3〜150質量%であることがより好ましい。
<増感剤>
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
さらに具体的には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤は、必要に応じて任意の比率で二種以上用いてもかまわない。増感剤を使用する際の配合量は、感光性着色組成物中に含まれる光重合開始剤の全重量を基準(100質量%)として、3〜60質量%であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜
0質量%であることがより好ましい。
0質量%であることがより好ましい。
<アミン系化合物>
また、本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
また、本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、およびN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<レベリング剤>
本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物または感光性着色組成物の全重量を基準(100質量%)として、0.003〜0.5質量%用いることが好ましい。
本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物または感光性着色組成物の全重量を基準(100質量%)として、0.003〜0.5質量%用いることが好ましい。
レベリング剤として特に好ましいものとしては、分子内に疎水基と親水基を有するいわゆる界面活性剤の一種で、親水基を有しながらも水に対する溶解性が小さく、着色組成物に添加した場合、その表面張力低下能が低いという特徴を有し、さらに表面張力低下能が低いにも拘らずガラス板への濡れ性が良好なものが有用であり、泡立ちによる塗膜の欠陥が出現しない添加量において十分に帯電性を抑止できるものが好ましく使用できる。このような好ましい特性を有するレベリング剤として、ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンが好ましく使用できる。ポリアルキレンオキサイド単位としては、ポリエチレンオキサイド単位、ポリプロピレンオキサイド単位があり、ジメチルポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド単位とポリプロピレンオキサイド単位とを共に有していてもよい。
また、ポリアルキレンオキサイド単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキサイド単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマー型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンは、東レ・ダウコーニング株式会社から市販されており、例えば、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2130、FZ−2166、FZ−2191、FZ−2203、FZ−2207が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。 レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどの;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
<硬化剤、硬化促進剤>
また本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂全量(100質量%)に対し、0.01〜15質量%が好ましい。
また本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂全量(100質量%)に対し、0.01〜15質量%が好ましい。
(その他の添加剤成分)
本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
本発明の着色組成物または感光性着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤の全量を基準(100質量%)として、0.1〜10質量%の量で用いることができる。
密着向上剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等のシランカップリング剤が挙げられる。密着向上剤は、着色組成物または感光性着色組成物中の着色剤の全量を基準(100質量%)として、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%の量で用いることができる。
[粗大粒子の除去]
本発明の着色組成物および感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
本発明の着色組成物および感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
[カラーフィルタ]
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するものであり、その中の赤色フィルタセグメントが、本発明の着色組成物または感光性着色組成物から形成される。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するものであり、その中の赤色フィルタセグメントが、本発明の着色組成物または感光性着色組成物から形成される。
緑色フィルタセグメントは、緑色顔料と着色剤担体を含む通常の緑色着色組成物を用いて形成することができる。緑色顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58、59、特許公報4893859記載のフタロシアニン化合物等が用いられる。
また緑色着色組成物には、黄色顔料を併用することができる。併用可能な黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、または221等の黄色顔料を挙げることができる。また黄色を呈する塩基性染料、酸性染料の造塩化合物を併用することもできる。
青色フィルタセグメントは、青色顔料と着色剤担体を含む通常の青色着色組成物を用いて形成することができる。青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等が用いられる。また青色着色組成物には、紫色顔料を併用することができる。併用可能な紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を挙げることができる。また、青色や紫色を呈する塩基性染料、酸性染料の造塩化合物を使用することもできる。染料を使用する場合、キサンテン系染料が耐熱性と明度の点で好ましい。
[カラーフィルタの製造方法]
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物または感光性着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板上に各色フィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成することができる。ブラックマトリクスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、上記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後に各色フィルタセグメントを形成することもできる。また本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜などが形成される。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるもの
ではない。実施例および比較例中、「部」とは「質量部」を意味する。
また、「PGMAc」とは「プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート」を意味する。
ではない。実施例および比較例中、「部」とは「質量部」を意味する。
また、「PGMAc」とは「プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート」を意味する。
なお、顔料組成物、着色組成物の製造時に、色素誘導体として式(7−1)のベンゾイソインドール誘導体、式(8−5)のアントラキノン誘導体、および式(14−1)のキノフタロン誘導体を使用した。
<ジケトピロロピロール顔料(A―1)の製造方法>
(ジケトピロロピロール顔料P1の製造)
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料P1を150.8部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P1の製造)
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、及び酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料P1を150.8部得た。
<ジケトピロロピロール顔料(A―2)の製造方法>
(ジケトピロロピロール顔料P2の製造)
下記式(16)の化合物を、Tetrahedron, 58(2002)5547−5
565に記載の方法により合成した。
式(16)
(ジケトピロロピロール顔料P2の製造)
下記式(16)の化合物を、Tetrahedron, 58(2002)5547−5
565に記載の方法により合成した。
式(16)
続いて反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール200部、上記式(16)の化合物93.0部、および4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を80℃で加熱し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−1a)で表されるジケトピロロピロール顔料P2を58.3部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P3の製造)
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジエチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−1b)の化合物135.5部を得た。
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジエチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−1b)の化合物135.5部を得た。
式(3−1b)
続いて、反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール200部、上記式(16)の化合物93.0部、および上記式(3−1b)のベンゾニトリル化合物98.2部を加熱溶解し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−1b)で表されるジケトピロロピロール顔料P3を74.1部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P4の製造)
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−(ブチルカルバモイル)ベンゾニトリル75.8部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、式(2−1c)で表されるジケトピロロピロール顔料P4を65.9部得た。
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−(ブチルカルバモイル)ベンゾニトリル75.8部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、式(2−1c)で表されるジケトピロロピロール顔料P4を65.9部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P5の製造)
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジブチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−1d)の化合物135.5部を得た。
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジブチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−1d)の化合物135.5部を得た。
式(3−1d)
続いて、反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール200部、上記式(16)の化合物93.0部、および上記式(3−1d)のベンゾニトリル化合物98.2部を加熱溶解し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−1d)で表されるジケトピロロピロール顔料P5を74.1部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P6の製造)
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、オクチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、4−(オクチルカルバモイル)ベンゾニトリル127.9部を得た。
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン200部を入れ、4−シアノベンゾイルクロリド99.4部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、オクチルアミン79.5部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、4−(オクチルカルバモイル)ベンゾニトリル127.9部を得た。
続いて、反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール200部、上記式(16)の化合物93.0部、および4−(オクチルカルバモイル)ベンゾニトリル98.2部を加熱溶解し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−1e)で表されるジケトピロロピロール顔料P6を68.3部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P7の製造)
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−シアノ−N−フェニルベンズアミド82.2部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、式(2−1f)で表されるジケトピロロピロール顔料P7を63.4部得た。
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−シアノ−N−フェニルベンズアミド82.2部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、式(2−1f)で表されるジケトピロロピロール顔料P7を63.4部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P8の製造)
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン100部を入れ、3−シアノベンゾイルクロリド49.7部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジブチルアミン39.8部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−2d)の化合物67.8部を得た。
窒素雰囲気下、還流管を付けた反応容器にトルエン100部を入れ、3−シアノベンゾイルクロリド49.7部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、ジブチルアミン39.8部を反応容器に1時間かけて滴下した。100℃で4時間反応させた後、室温まで冷却させ、酢酸エチル500部、および2N水酸化ナトリウム水溶液500部を加えて、抽出を行った。有機層に飽和食塩水500部を加えて、抽出を行った。さらに、得られた有機層に活性炭と硫酸ナトリウムを加えてセライト濾過し、溶媒を除去することにより、下記式(3−2d)の化合物67.8部を得た。
式(3−2d)
続いて、反応容器1にtert−アミルアルコール110部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH16部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール100部、上記式(16)の化合物46.5部、および上記式(3−2d)のベンゾニトリル化合物49.1部を加熱溶解し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール200部、および酢酸25部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−2d)で表されるジケトピロロピロール顔料P8を26.1部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P9の製造)
下記式(17)の化合物を、Tetrahedron, 58(2002)5547−5
565に記載の方法により合成した。
式(17)
下記式(17)の化合物を、Tetrahedron, 58(2002)5547−5
565に記載の方法により合成した。
式(17)
続いて、反応容器1にtert−アミルアルコール220部を入れて水浴冷却させながら、60%NaH32部を加えて、90℃にて加熱攪拌させた。次いで、反応容器2にtert−アミルアルコール200部、上記式(17)の化合物93.0部、および上記式(3−1d)のベンゾニトリル化合物98.2部を加熱溶解し、これを反応容器1に2時間かけて滴下した。120℃で10時間反応させた後、60℃まで冷却させ、メタノール400部、および酢酸50部を加えてから、濾別、メタノール洗浄および乾燥を行い、式(2−1g)で表されるジケトピロロピロール顔料P9を74.1部得た。
(ジケトピロロピロール顔料P10の製造)
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−シアノビフェニル66.3部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、下記式(18)で表されるジケトピロロピロール顔料P10を65.9部得た。
4−カルバモイルベンゾニトリル54.8部を、4−シアノビフェニル66.3部に変更した以外は、式(2−1a)のジケトピロロピロール顔料P2の製造と同様に行い、下記式(18)で表されるジケトピロロピロール顔料P10を65.9部得た。
式(18)
<顔料組成物の製造方法>
(顔料組成物PR−1の製造)
C.I.ピグメントレッド254と、ジケトピロロピロール顔料P2との90/10(質量比)混合物100部、塩化ナトリウム1000部、およびジエチレングリコール120部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料組成物である顔料組成物PR−1を97.1部得た。
(顔料組成物PR−2〜11、14〜19の製造)
C.I.ピグメントレッド254、ジケトピロロピロール顔料P2、90/10(質量比)を表1に記載の通りに変更した以外は顔料組成物PR−1と同様に行い、顔料組成物PR−2〜11、14〜19を得た。表1に記載されている「PR254」は、C.I.ピグメントレッド254を意味する。
(顔料組成物PR−12の製造)
C.I.ピグメントレッド254と、ジケトピロロピロール顔料P5との90/10(質量比)混合物100部、式(7−1)のベンゾイソインドール誘導体の色素誘導体3.0部、塩化ナトリウム1000部、およびジエチレングリコール120部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料組成物である顔料組成物PR−12を99.8部得た。
(顔料組成物PR−13の製造)
還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。 一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−クロロベンゾニトリル110.1部および(3−1d)のベンゾニトリル化合物11.2部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩を得た。さらに、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部、および酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4000rpmで回転させながら、この中に、75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸、および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように、冷却しながら、かつ、75℃のジケトピロロピロール化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することによりジケトピロロピロール顔料組成物110.8部を得た。
得られたジケトピロロピロール顔料組成物のC.I.ピグメントレッド254および式(2−1d)で表されるジケトピロロピロール顔料P5の含有量について、HPLCを用いて定量分析したところ、C.I.ピグメントレッド254とジケトピロロピロール顔料P5の質量比は89.3/10.7であった。
続いて、得られたジケトピロロピロール顔料組成物100.0部、塩化ナトリウム1000部、およびジエチレングリコール120部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することにより顔料組成物PR−13を96.8部得た。
<その他の顔料の製造方法>
(ジアントラキノン顔料PR177−1の製造)
ジアントラキノン顔料(C.I.ピグメントレッド177)90部、塩化ナトリウム900部、およびジエチレングリコール110部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジアントラキノン顔料PR177−1を85.0部得た。
(ジアントラキノン顔料PR177−1の製造)
ジアントラキノン顔料(C.I.ピグメントレッド177)90部、塩化ナトリウム900部、およびジエチレングリコール110部を、ステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状として、濾過および水洗をして食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥させ、粉砕することによりジアントラキノン顔料PR177−1を85.0部得た。
<バインダー樹脂溶液(B−1)の製造方法>
(バインダー樹脂溶液AP−1の調整)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.0部、ジシクロペンタニルメタクリレート13.7部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)10.0部、グリシジルメタクリレート31.6部、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2時間かけて滴下し、更に100℃で3時間反応させた。次に、容器内を空気置換に替え、アクリル酸16.0部にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け、更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸23.8部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させアクリル樹脂溶液を得た。
(バインダー樹脂溶液AP−1の調整)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.0部、ジシクロペンタニルメタクリレート13.7部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)10.0部、グリシジルメタクリレート31.6部、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2時間かけて滴下し、更に100℃で3時間反応させた。次に、容器内を空気置換に替え、アクリル酸16.0部にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け、更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸23.8部、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させアクリル樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液AP−1を調製した。二重結合当量は450g/mol、重量平均分子量は9000であった。
(バインダー樹脂溶液AP−2〜3、5〜6の調整)
バインダー樹脂溶液AP−1の各原料の配合比を表2に記載の通りに変更した以外はバインダー樹脂溶液AP−1と同様にして、バインダー樹脂溶液AP−2〜3、5〜6を調整した。
バインダー樹脂溶液AP−1の各原料の配合比を表2に記載の通りに変更した以外はバインダー樹脂溶液AP−1と同様にして、バインダー樹脂溶液AP−2〜3、5〜6を調整した。
(バインダー樹脂溶液AP−4の調整)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.0部、ジシクロペンタニルメタクリレート13.7部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)10.0部、n-ブチルメタクリレート51.3部、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2時間かけて滴下し、更に100℃で3時間反応させた。
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン5.0部、ジシクロペンタニルメタクリレート13.7部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)10.0部、n-ブチルメタクリレート51.3部、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部の混合物を2時間かけて滴下し、更に100℃で3時間反応させた。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液AP−4を調製した。二重結合当量は0g/mol、重量平均分子量は9000であった。
St:スチレン
DCPMA:ジシクロペンタニルメタクリレート
M110:パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
(東亜合成社製アロニックスM110)
n-BMA:n-ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
AA:アクリル酸
THPA:テトラヒドロ無水フタル酸
[バインダー樹脂の重量平均分子量]
製造したバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK−GEL SUPER HZM−N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてTHF溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
<着色組成物の作製方法>
[実施例1]
(着色組成物DR−1の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミル(浅田鉄工社製)で8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DR−1を作製した。
顔料組成物PR−1 11.0部
色素誘導体式(14−1) 1.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 30.0部
バインダー樹脂溶液AP−4 10.0部
PGMAc 48.0部
[実施例1]
(着色組成物DR−1の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミル(浅田鉄工社製)で8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DR−1を作製した。
顔料組成物PR−1 11.0部
色素誘導体式(14−1) 1.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 30.0部
バインダー樹脂溶液AP−4 10.0部
PGMAc 48.0部
[実施例2〜18、比較例1〜7]
(着色組成物DR−2〜25の作製)
顔料組成物PR−1、バインダー樹脂溶液AP−1、バインダー樹脂溶液AP−4の配合組成を表3に記載の通りに変更した以外は着色組成物DR−1と同様にして着色組成物DR−2〜25を作製した。
(着色組成物DR−2〜25の作製)
顔料組成物PR−1、バインダー樹脂溶液AP−1、バインダー樹脂溶液AP−4の配合組成を表3に記載の通りに変更した以外は着色組成物DR−1と同様にして着色組成物DR−2〜25を作製した。
<その他の着色組成物の作製方法>
(着色組成物DR−26の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DR−26を作製した。
ジアントラキノン顔料(PR177−1) 10.8部
色素誘導体(8−5) 1.2部
バインダー樹脂溶液AP−4 40.0部
PGMAc 48.0部
(着色組成物DR−26の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DR−26を作製した。
ジアントラキノン顔料(PR177−1) 10.8部
色素誘導体(8−5) 1.2部
バインダー樹脂溶液AP−4 40.0部
PGMAc 48.0部
<着色組成物を用いた塗膜作製と評価>
得られた着色組成物(DR−1〜25)を用いて作製した赤色塗膜のコントラスト比の評価を下記方法で行った。表4に評価結果を示す。
[塗膜のコントラスト比評価]
塗膜のコントラスト比の測定法について説明する。液晶ディスプレー用バックライトユニットから出た光は、偏光板を通過して偏光され、ガラス基板上に塗布された着色組成物の乾燥塗膜を通過し、偏光板に到達する。偏光板と偏光板の偏光面が平行であれば、光は偏光板を透過するが、偏光面が直行している場合には光は偏光板により遮断される。しかし、偏光板によって偏光された光が着色組成物の乾燥塗膜を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり、偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは偏光板を透過する光量が減り、偏光板が直行のときは偏光板を一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行のときの輝度と、直行のときの輝度との比(コントラスト比)を算出した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
得られた着色組成物(DR−1〜25)を用いて作製した赤色塗膜のコントラスト比の評価を下記方法で行った。表4に評価結果を示す。
[塗膜のコントラスト比評価]
塗膜のコントラスト比の測定法について説明する。液晶ディスプレー用バックライトユニットから出た光は、偏光板を通過して偏光され、ガラス基板上に塗布された着色組成物の乾燥塗膜を通過し、偏光板に到達する。偏光板と偏光板の偏光面が平行であれば、光は偏光板を透過するが、偏光面が直行している場合には光は偏光板により遮断される。しかし、偏光板によって偏光された光が着色組成物の乾燥塗膜を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり、偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは偏光板を透過する光量が減り、偏光板が直行のときは偏光板を一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行のときの輝度と、直行のときの輝度との比(コントラスト比)を算出した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
従って、塗膜中の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスクを当てた。
作製した着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて、C光源においてx=0.640になるような膜厚に塗布し、オーブンにて230℃で60分焼成し塗布基板を作製した。得られた塗布基板を用いてコントラスト比の測定を行った。
コントラスト比は以下の基準で評価した。
○:4300 ≦ コントラスト比
△:2800 ≦ コントラスト比 < 4300
×:コントラスト比 < 2800
コントラスト比は以下の基準で評価した。
○:4300 ≦ コントラスト比
△:2800 ≦ コントラスト比 < 4300
×:コントラスト比 < 2800
<感光性着色組成物の作製方法>
[実施例19]
(感光性着色組成物RR−1の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物RR−1を作製した。
着色組成物DR−1 35.0部
着色組成物DR−26 8.8部
バインダー樹脂AP−4 17.8部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
[実施例19]
(感光性着色組成物RR−1の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物RR−1を作製した。
着色組成物DR−1 35.0部
着色組成物DR−26 8.8部
バインダー樹脂AP−4 17.8部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
[実施例20〜39、比較例8〜14]
(感光性着色組成物RR−2〜28の作製)
着色組成物DR−1、着色組成物DR−26、バインダー樹脂AP−4の配合組成を表5に記載の通りに変更した以外は感光性着色組成物RR−1と同様にして感光性着色組成物RR−2〜28を作製した。なお着色組成物の比率については塗膜評価の際にC光源でx=0.640、y=0.336の色度に合うように、着色組成物DR−1〜25と着色組成物DR−26の比率を適宜変更して調整した。
(感光性着色組成物RR−2〜28の作製)
着色組成物DR−1、着色組成物DR−26、バインダー樹脂AP−4の配合組成を表5に記載の通りに変更した以外は感光性着色組成物RR−1と同様にして感光性着色組成物RR−2〜28を作製した。なお着色組成物の比率については塗膜評価の際にC光源でx=0.640、y=0.336の色度に合うように、着色組成物DR−1〜25と着色組成物DR−26の比率を適宜変更して調整した。
<透明感光性樹脂組成物の製作方法>
(透明感光性樹脂組成物RC−1の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、透明感光性樹脂組成物RC−1を作製した。
バインダー樹脂溶液AP−1 61.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
(透明感光性樹脂組成物RC−1の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、透明感光性樹脂組成物RC−1を作製した。
バインダー樹脂溶液AP−1 61.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
<感光性着色組成物を用いた塗膜作製と評価>
得られた感光性着色組成物(RR−1〜28)を用いて作製した赤色塗膜の明度、コントラスト比、加熱工程による色移りの評価を下記方法で行った。表6に評価結果を示す。
[塗膜の明度評価]
100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640、y=0.336になるような膜厚に感光性着色組成物を塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて100mJ/cm2の紫外線を照射した。さらに、230℃で60分加熱することで赤色塗膜を得た。その後、得られた塗膜の明度(Y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
明度は以下の基準で判定した。
○:21.0 ≦ Y
△:20.5 ≦ Y <21.0
×:Y < 20.5
[塗膜のコントラスト比評価]
着色組成物の評価と同様にコントラスト比を測定した。
また、コントラスト比測定には上記明度評価時と同様の方法で得られた赤色塗膜を使用した。
コントラスト比は以下の基準で判定した。
○:5500 ≦ コントラスト比
△:4000 ≦ コントラスト比 < 5500
×:CR < 4000
得られた感光性着色組成物(RR−1〜28)を用いて作製した赤色塗膜の明度、コントラスト比、加熱工程による色移りの評価を下記方法で行った。表6に評価結果を示す。
[塗膜の明度評価]
100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640、y=0.336になるような膜厚に感光性着色組成物を塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて100mJ/cm2の紫外線を照射した。さらに、230℃で60分加熱することで赤色塗膜を得た。その後、得られた塗膜の明度(Y)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
明度は以下の基準で判定した。
○:21.0 ≦ Y
△:20.5 ≦ Y <21.0
×:Y < 20.5
[塗膜のコントラスト比評価]
着色組成物の評価と同様にコントラスト比を測定した。
また、コントラスト比測定には上記明度評価時と同様の方法で得られた赤色塗膜を使用した。
コントラスト比は以下の基準で判定した。
○:5500 ≦ コントラスト比
△:4000 ≦ コントラスト比 < 5500
×:CR < 4000
[加熱工程による色移り評価]
100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、膜厚2.0μmとなるように透明感光性樹脂組成物RC−1を塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて、50μmの細線パターンを露光するようなマスクを介して積算光量100mJ/cm2で紫外線露光した。露光後、23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いて60秒間スプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾して基板上にストライプ形状の透明パターンを形成した。現像した基板は、230℃40分間の加熱処理をし、透明パターンの色度1([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、膜厚2.0μmとなるように透明感光性樹脂組成物RC−1を塗布し、乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて、50μmの細線パターンを露光するようなマスクを介して積算光量100mJ/cm2で紫外線露光した。露光後、23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いて60秒間スプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾して基板上にストライプ形状の透明パターンを形成した。現像した基板は、230℃40分間の加熱処理をし、透明パターンの色度1([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
次に別の100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、C光源においてx=0.640、y=0.336になるような膜厚に赤色感光性着色組成物RR−1〜RR−28をそれぞれ塗布し、透明パターンの形成と同様の方法でストライプ形状の赤色パターンを形成して、230℃20分間の加熱処理をした。得られた赤色パターン上に膜厚2.0μmとなるように透明感光性樹脂組成物RC−1を塗布し、上記赤色パターンと平行に接するように透明パターンが形成できるよう配置したマスクを介して、同様にストライプ形状の透明パターンを形成し、230℃40分間の加熱処理を行った。
図1に示すように赤色パターンと透明パターンの境界から10μm離れた位置における、透明パターンの色度2([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
図1に示すように赤色パターンと透明パターンの境界から10μm離れた位置における、透明パターンの色度2([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)で測定した。
色度1と色度2から下記計算式により、色差ΔEab*を求め、以下の基準で判定した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1))2)
○:ΔEab* ≦ 0.7
△:0.7 < ΔEab* ≦ 1.2
×:1.2 < ΔEab*
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1))2)
○:ΔEab* ≦ 0.7
△:0.7 < ΔEab* ≦ 1.2
×:1.2 < ΔEab*
実施例19〜39で示した通り、各感光性着色組成物は高い明度、コントラスト比を示し、色移りΔEab*も小さく良好であった。
ジケトピロロピロール顔料(A−1)を含まない比較例9は明度が非常に低く、ジケトピロロピロール顔料(A−2)を含まない比較例8、10はコントラスト比が非常に低い、または色移りΔEab*が悪い結果となっている。
バインダー樹脂(B−1)を含まない比較例11〜13は色移りΔEab*が悪い、またはコントラスト比が低い結果となっている。
ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が30質量%を超えている比較例14は明度が非常に低い結果となっている。
ジケトピロロピロール顔料(A−1)を含まない比較例9は明度が非常に低く、ジケトピロロピロール顔料(A−2)を含まない比較例8、10はコントラスト比が非常に低い、または色移りΔEab*が悪い結果となっている。
バインダー樹脂(B−1)を含まない比較例11〜13は色移りΔEab*が悪い、またはコントラスト比が低い結果となっている。
ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が30質量%を超えている比較例14は明度が非常に低い結果となっている。
<カラーフィルタの作製>
カラーフィルタの作製に使用する緑色感光性着色組成物と青色感光性着色組成物の作製
を行った。尚、赤色については本発明の感光性着色組成物RR−4を使用した。
カラーフィルタの作製に使用する緑色感光性着色組成物と青色感光性着色組成物の作製
を行った。尚、赤色については本発明の感光性着色組成物RR−4を使用した。
(着色組成物DG−1の作製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DG−1を作製した。
緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58) 7.2部
黄色顔料(C.I.ピグメントグリーン138) 4.8部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.5部
バインダー樹脂溶液AP−1 34.0部
PGMAc 52.5部
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、着色組成物DG−1を作製した。
緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58) 7.2部
黄色顔料(C.I.ピグメントグリーン138) 4.8部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.5部
バインダー樹脂溶液AP−1 34.0部
PGMAc 52.5部
(感光性着色組成物RG−1の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物RG−1を作製した。
着色組成物DG−1 50.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 11.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物RG−1を作製した。
着色組成物DG−1 50.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 11.5部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.3部
光重合開始剤(BASF社製「IRGACURE OXE 02」) 0.5部
PGMAc 35.8部
(青色着色組成物DB−1の調製)
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物
DB−1を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:6) 7.2部
紫色顔料(C.I.ピグメントバイオレット23) 4.8部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
バインダー樹脂溶液AP−4 35.0部
PGMAc 52.0部
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズを用いて、ピコミルで8時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物
DB−1を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:6) 7.2部
紫色顔料(C.I.ピグメントバイオレット23) 4.8部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
バインダー樹脂溶液AP−4 35.0部
PGMAc 52.0部
(青色感光性着色組成物RB−1の調製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、青色感光性着色組成物RB−1を作製した。
青色着色組成物DB−1 34.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 3.3部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
PGMAc 45.1部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、青色感光性着色組成物RB−1を作製した。
青色着色組成物DB−1 34.0部
バインダー樹脂溶液AP−1 15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 3.3部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
PGMAc 45.1部
ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで本発明の感光性着色組成物RR−4をx=0.640、y=0.333になるような膜厚に塗布し着色被膜を形成した。該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて100mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で20分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。同様の方法により、緑色感光性着色組成物RG−1をx=0.300、y=0.600になるような膜厚に、青色感光性着色組成物RB―1を用いてx=0.150、y=0.060になるような膜厚にそれぞれ塗布し、緑色フィルタセグメント、青色フィルタセグメントを形成して、カラーフィルタを得た。
本発明の感光性着色組成物RR−4を用いることにより、高明度かつ高コントラスト比であり、加熱工程で隣接画素を汚染せず、明度が低下しないカラーフィルタを作製することが可能であった。
Claims (5)
- ジケトピロロピロール顔料(A)、バインダー樹脂(B)、および溶剤(C)を含有するカラーフィルタ用着色組成物において、ジケトピロロピロール顔料(A)が下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−1)と下記一般式(2)で表されるジケトピロロピロール顔料(A−2)とを含有し、
ジケトピロロピロール顔料(A−2)の含有量/ジケトピロロピロール顔料(A)の含有量が1質量%〜30質量%であり、
バインダー樹脂(B)が二重結合当量250〜1200であるバインダー樹脂(B−1)を含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
一般式(1)
[一般式(1)中、Vはハロゲン原子である。]
一般式(2)
[一般式(2)中、Wはハロゲン原子であり、
AおよびBは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、シアノ基、−CF3、または−CON(R1)R2であり、AおよびBのうち少なくとも1つは、−CON(R1)R2であり、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または 置換基を有してもよいフェニル基である。] - 上記一般式(2)のR1およびR2がそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基である請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- バインダー樹脂(B−1)が組成物全体の固形分中3質量%〜65質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のカラーフィルタ用着色組成物。
- 請求項1〜4いずれかに記載のカラーフィルタ用着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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KR20190050515A (ko) * | 2017-11-03 | 2019-05-13 | 동우 화인켐 주식회사 | 착색 감광성 수지 조성물, 컬러필터 및 화상표시장치 |
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