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JP2019137273A - 車両後部構造 - Google Patents

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大輔 平野
Daisuke Hirano
大輔 平野
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

【課題】後突時に乗員の頭部への衝撃を抑制する車両後部構造を提供する。【解決手段】車両のリヤシート4のヘッドレスト12の後方にリヤガラスを有する車両後部構造であって、ヘッドレスト12から上方に展開して、リヤシート4に着座している乗員の頭部がヘッドレスト12の後方へ移動することを抑制するヘッドプロテクター15と、リヤシート4のシートバック11に配置され、車両の後突時における乗員の後方への移動により所定値以上の押圧力を受けた場合に、当該押圧力によってヘッドプロテクター15をヘッドレスト12の上方に展開させる受圧機構30と、を備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、車両後部構造に係り、詳しくは、車両の後部座席の周辺構造に関する。
自動車等の車両の多くの後部には、車室内から後方視界を得るためにリヤガラスが備えられている。
例えば、特許文献1に記載された車両には、後部の開口部を開閉するテールゲートにリヤガラスが備えられている。特許文献1では、後方から追突されてテールゲートに所定以上の荷重を前方に受けた場合に、リヤガラスが後方へ分離する構造となっており、テールゲートからリヤガラスへの荷重の伝達を抑制して、リヤガラスが破損し難い構造となっている。
特開2005−1404号公報
ところで、車両のテールゲートの前方の室内にはリヤシート(後部座席)が備えられている車両が多い。このような車両では、リヤシートに着座した乗員の頭部とリヤガラスとが近くなっている場合がある。
そして、リヤシートに乗員が着座した状態で車両後方から追突された後突時では、乗員は車両に対して後方に向かってへ慣性移動しようとするが、リヤシートのシートバックが後方へ傾斜しているので、リヤシートの乗員はシートバックに沿って上方へ移動しようとする。リヤシートのシートベルトによって乗員は上方への移動が規制されるものの、シートベルトを緩く締めていた場合や締めていなかった場合には、乗員の頭部がテールゲートのリヤガラスやルーフ等に衝突する可能性がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、後突時に乗員の頭部が、リヤシートのヘッドレストの周囲の車体部材に衝突することを抑制する車両後部構造を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の車両後部構造は、車両の後部座席のヘッドレストの後方に車体部材を有する車両後部構造であって、前記ヘッドレストから上方に展開して、前記後部座席に着座している乗員の頭部が前記ヘッドレストの後方へ移動することを抑制する頭部保護部材と、前記後部座席に配置され、前記車両の後突時における前記乗員の前記後部座席に対する後方への移動により所定値以上の押圧力を受けた場合に、当該押圧力によって前記頭部保護部材を前記ヘッドレストの上方に展開させる受圧機構部と、を備えたことを特徴とする。
これにより、後突時において、後部座席に着座した乗員の後方への移動によって、頭部保護部材がヘッドレストの上方に展開する。これにより、後部座席に着座した乗員が後部座席のシートバックに沿って上方へ移動してしまった場合に、頭部保護部材によって乗員の頭部がヘッドレストより後方へ移動することを抑制することができる。したがって、後突時に後部座席の乗員の頭部がヘッドレストを越えて後方に移動して、ヘッドレストの後方の車体部材に衝突することを抑制することができる。
また、好ましくは、前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストに上下方向に移動可能に収納された板状の部材であって、前記受圧機構部は、前記乗員の後方への移動により前記所定値以上の押圧力を受けた場合に、前記後方への移動を上方への移動に変換し、前記頭部保護部材を前記ヘッドレストから上方に突出させるとよい。
これにより、後突時にヘッドレストの上方に突出して、乗員の頭部がヘッドレストを越えて後方に移動することを妨げる機構を簡単な構成で実現させることができる。
また、好ましくは、前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストから上方へ展開する第1のエアバックであって、前記受圧機構部は、前記後部座席のシートバックまたはヘッドレストに備えられた空気を充填した風船部と、前記風船部と前記第1のエアバックとを連通する通気管とを備え、前記風船部が前記所定値以上の押圧力を受けた場合に前記風船部が収縮し、当該風船部から前記通気管を介して前記第1のエアバックに空気を供給するとよい。
これにより、後突時にヘッドレストの上方に突出して、乗員の頭部がヘッドレストを越えて後方に移動することを妨げる機構を簡単な構成で実現させることができる。
また、前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストから後方へ展開する第2のエアバックを更に備え、前記通気管は、前記風船部風船部と前記第1のエアバックとの間で分岐して、前記第2のエアバックと連通するとよい。
これにより、後突時に第2のエアバックが展開することで、第2のエアバックがヘッドレストとその後方の車体部材との間に展開し、後部座席の乗員の頭部が車体部材に衝突することを更に防止することができる。
また、前記ヘッドレストの後方の前記車体部材は、前記車両のテールゲートに設けられたリヤガラスであって、前記リヤガラスは、前記テールゲートに対して車両後方に塑性変形可能な支持部材を介して支持されるとよい。
これにより後突時に例え後部座席の乗員の頭部が頭部保護部材を越えてリヤガラスに衝突したとしても、支持部材の塑性変形により衝撃力を吸収して、頭部の保護を図ることができる。
本発明の車両後部構造によれば、後突時に頭部保護部材がヘッドレストの上方に展開して、乗員の頭部がヘッドレスト後方の車体部材に衝突することが抑制され、乗員の頭部の保護を図ることができる。頭部保護部材の上方への展開は、後部座席に着座している乗員の後方への移動により後部座席が受ける押圧力によって行われるので、頭部保護部材の展開用に新たにアクチュエータを使用せずにコストを抑えて、乗員の頭部の保護を図ることができる。
本発明の実施形態の車両後部構造を採用した車両全体の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るリヤシートのシートバック及びヘッドレストの概略内部構造を示す縦断面図である。 第1の実施形態に係るリヤシートのヘッドレストの上面図である。 後突時における第1の実施形態に係るリヤシートの作動状態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るリヤシートのシートバック及びヘッドレストの概略内部構造を示す縦断面図である。 第2の実施形態に係るリヤシートの後突時での作動状態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るリヤシートのシートバック及びヘッドレストの概略内部構造、及び後突時での作動状態を示す縦断面図である。 第3の実施形態に係るリヤシートのシートバック及びヘッドレストの上面図である。 本発明の第4の実施形態に係るリヤシートのヘッドレストの概略内部構造、及び後突時での作動状態を示す縦断面図である。 リヤガラスの衝撃吸収構造の一例を示す縦断面図である。
以下、本発明を具体化した車両後部構造の一実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態の後部構造を採用した車両全体の縦断面図である。なお、図1においては、車両のボディ外郭、及び前後のシートの配置を示している。
図1に示すように、本実施形態の車両後部構造を採用した車両1は、車室2内に、運転席及び助手席に該当するフロントシート3と、フロントシート3の後方に配置されたリヤシート4(後部座席)とを備えている。車両1の後部には、後部開口部を開閉可能なテールゲート5を備えている。テールゲート5の上端部は、車両1のルーフ6の後端部に上下方向に揺動可能に支持されている。リヤシート4の後方には、荷室7が備えられている。テールゲート5の後端部を上方へ跳ね上げることで車両1の後部開口部を開き、車両後方から荷室7内に荷物等を積み下ろし可能となっている。
テールゲート5には、車室2内からの後方視界を得るために、リヤガラス10(車体部材)が設けられている。リヤガラス10は略矩形状であって、テールゲート5の左右幅の略一杯に左右方向に延びているとともに、テールゲート5の上端部近傍から上下方向中間部まで上下方向に延びている。本実施形態の車両1では、テールゲート5を下方に揺動して閉めた際に、リヤガラス10がテールゲート5の上端部近傍から車両後方に向かって下方に傾斜している。
リヤシート4の上部には、リヤシート4のシートバック11に対して上下方向に移動可能なヘッドレスト12を備えている。リヤシート4は例えば3人掛けである。したがって、ヘッドレスト12は、リヤシート4の上部に3個、左右方向に間隔をおいて配置されている。
次に、図2〜図4を用いて、本発明の第1の実施形態の車両後部構造について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るリヤシート4のシートバック11及びヘッドレスト12の概略内部構造を示す縦断面図である。図3は、第1の実施形態に係るリヤシート4のヘッドレスト12の上面図である。図4は、後突時における第1の実施形態に係るリヤシート4の作動状態を示す縦断面図である。
図2及び図3に示すように第1の実施形態におけるリヤシート4のヘッドレスト12は、内部にヘッドプロテクター15(頭部保護部材)を備えている。ヘッドプロテクター15は、厚板状の部材であり、例えば強度の比較的高い樹脂や鋼材を衝撃吸収性を有する部材で覆って構成されている。ヘッドプロテクター15の左右幅寸法は、ヘッドレスト12の左右幅寸法より若干小さい。ヘッドレスト12の上面には、ヘッドプロテクター15を挿入する穴部16が開けられており、この穴部16の中をヘッドプロテクター15が上下方向に移動可能に収納されている。
ヘッドプロテクター15の下部には、下方に延びるロッド17が固定されている。
ロッド17の下部は、ヘッドプロテクター15の下部から下方に突出し、シートバック11の上部からシートバック11の内部へ挿入されている。シートバック11の上部には、ロッド17が挿入される筒状部材のガイド35が上下方向に延びるように備えられ、ガイド35はロッド17を上下方向に移動可能に支持している。即ち、ヘッドプロテクター15及びロッド17は、ヘッドレスト12及びシートバック11に上下方向に移動可能に支持されている。また、シートバック11の上部には、ロッド17を下方に付勢するスプリング36を備えている。
シートバック11の内部には、シートバック11の前面11aに対して後方への荷重を受けた際に、ロッド17を上方へ作動させる受圧機構30(受圧機構部)が備えられている。シートバック11の前面11aに対して後方に所定値以上の押圧力を受けていない通常時では、ヘッドプロテクター15の上端がヘッドレスト12の穴部16よりも上方に突出しないように構成されている。なお、この所定値は、車両1の後突時においてリヤシート4に着座している乗員の後方への慣性移動によりシートバック11に対して後方に作用する荷重の下限値付近に設定すればよい。
受圧機構30は、2本のリンク部材からなり、シートバック11の前面内側に配置される第1のリンク部材31と、第1のリンク部材31の上端部とロッド17の下端部とを連結する第2のリンク部材32によって構成されている。第1のリンク部材31の下端部がシートバック11の骨格部材に前後方向に揺動可能に支持され、第1のリンク部材31の上端部が第2のリンク部材32の一端部に前後方向に揺動可能に連結されている。第2のリンク部材の他端部は、ロッドの下端部に前後方向に揺動可能に連結されている。なお、第1のリンク部材31、第2のリンク部材32及びロッド17は、例えば鋼材のような強度部材で棒状に形成されている。
リヤシート4に乗員が着座している程度のような、シートバック11に対して後方に向けて大きな荷重が作用していない通常時では、図2に示すように、第1のリンク部材31は略上下方向に延びるように位置し、第2のリンク部材32は第1のリンク部材31と連結されている一端部から車両後方側の他端部(後端部)に向けて前後方向よりわずかに上方に傾斜して配置されている。したがって、通常時には第1のリンク部材31と第2のリンク部材32との角度は、90度よりわずかに大きな角度に設定されている。このとき、ヘッドプロテクター15はヘッドレスト12の上面から上方に突出せずに収納されている。
図4中の一点鎖線の矢印に示すように、後突時においてリヤシート4に着座している乗員によって、シートバック11の前面11aを後方へ比較的大きな荷重で押した場合には、その荷重を第1のリンク部材31が受けて、第1のリンク部材31の上端部が下端部を揺動中心として後方へ移動する。これに伴い第2のリンク部材32も後方へ移動しようとするが、ロッド17が上下方向にのみ移動可能に支持されているので、第2のリンク部材32の後端部はロッド17の下端部とともに上方へ移動する。
このような構造により、第1の実施形態におけるリヤシート4では、後突時にリヤシート4に着座している乗員の後方への慣性移動によって、受圧機構20を介してロッド17が上方へ移動し、ヘッドプロテクター15がヘッドレスト12の上面から上方へ突出する。
これにより、後突時にリヤシート4に着座している乗員が、シートバック11に沿って上方へせりあがるように移動したとしても、ヘッドプロテクター15によって乗員の頭部がヘッドレスト12より後方へ移動することを抑制することができる。したがって、後突時においてリヤシート4の乗員の頭部がヘッドレスト12の後方のリヤガラス10に衝突することを防止することができる。

次に、図5及び図6を用いて、本発明の第2の実施形態の車両後部構造について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るリヤシート4のシートバック11及びヘッドレスト12の概略内部構造を示す縦断面図である。図6は、後突時における第2の実施形態に係るリヤシート4の作動状態を示す縦断面図である。
図5に示すように第2の実施形態に係るリヤシート4は、上記の第1の実施形態と比較して、受圧機構40(受圧機構部)の構造が異なる。
第2の実施形態における受圧機構40は、シートバック11の前面内側に配置された受圧部材41と、ロッド17に固定された楔状部材42とによって構成されている。受圧部材41及び楔状部材42は、例えば樹脂によって中実状あるいは中空状に形成されている。
受圧部材41は、縦断面が三角形の部材であり、シートバック11に設けられた図示しないガイドレールによってシートバック11に対して前後方向に移動可能に支持されている。受圧部材41の前面は上下方向に延び、後面は下方かつ後方に向かって傾斜している。
楔状部材42は、ロッド17の下端部に固定され、縦断面が三角形の部材である。楔状部材42の前面は受圧部材41の後面と平行に下方かつ後方に向かって傾斜しており、受圧部材41の後面に当接されて配置されている。
リヤシート4に乗員が着座している程度の通常時では、受圧部材41は、図5に示すように、シートバック11内の前方位置に位置し、楔状部材42は下方位置に位置する。このとき、ヘッドプロテクター15はヘッドレスト12の上面から上方に突出せずに収納されている。
図6に示すように、後突時においてリヤシート4に着座している乗員によってシートバック11の前面11aを後方へ比較的大きな荷重で押した場合には、その荷重を受圧部材41が受けて、受圧部材41が後方位置へ移動する。これにより、受圧部材41の傾斜した後面が楔状部材42の前面を後方へ押す際に合わせて上方へ押し、ロッド17を上方へ移動させる。
以上により、第2の実施形態も第1の実施形態と同様に、後突時にリヤシート4に着座している乗員の後方への移動により、受圧機構40を介してロッド17を上方へ移動させ、ヘッドプロテクター15をヘッドレスト12の上面から上方へ突出させることができる。したがって、後突時にリヤシート4の乗員の頭部がヘッドレスト12の後方のリヤガラス10に衝突することを防止することができる。
次に、図7、8を用いて、第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係るリヤシート4のシートバック11及びヘッドレスト12の概略内部構造を示す縦断面図である。図8は、第3の実施形態に係るリヤシート4のシートバック11及びヘッドレスト12の上面図である。
図7、8に示すように、第3の実施形態におけるリヤシート4のシートバック11は、内部に空気を充填した風船部51(受圧機構部)が備えられている。風船部51は、前後方向を2枚の板によって挟まれている。風船部51の後側に配置された板である反力受けプレート52は、風船部51を後方から支持する機能を有する。風船部51の前側に配置された板である入力効率補助プレート53は、シートバック11に着座している乗員からの後方への荷重を受けて、効率よく風船部51を押すようにシートバック11の前面の内部に大きく広がって配置されている。
ヘッドレスト12の上部及び後部には、夫々空気を導入して膨らむ第1のエアバック54(頭部保護部材)及び第2のエアバック55(頭部保護部材)が備えられている。第1のエアバック54は、ヘッドレスト12の上部に収納されており、空気が導入されることでヘッドレスト12の上面から上方へ展開する。第2のエアバック55は、ヘッドレスト12の後部に収納されており、空気が導入されることでヘッドレスト12の後部から後方へ展開する。
第1のエアバック54及び第2のエアバック55と風船部51とは通気管56(受圧機構部)によって連通している。通気管56は、風船部51の上端からヘッドレスト12に向かって延びるホース部56aと、ホース部56aからヘッドレスト12内で分岐して第1のエアバック54及び第2のエアバック55に連通するヘッドレスト内通気管部56bとにより構成されている。なお、風船部51及び通気管56が、受圧機構59(受圧機構部)を構成している。
また、第1のエアバック54との接続部付近、及び第2のエアバック55との接続部付近には、夫々ヘッドレスト内通気管部56bに逆止弁57、58が備えられている。逆止弁57は、第1のエアバック54から風船部51側への空気の通過を阻止するとともに、第1のエアバック54側に対して風船部51側の圧力が所定値以上高い場合にのみ開弁する構造になっている。逆止弁58は、第2のエアバック55から風船部51側への空気の通過を阻止するとともに、第2のエアバック55側に対して風船部51側の圧力が所定値以上高い場合にのみ開弁する構造になっている。
リヤシート4に乗員が着座することで、入力効率補助プレート53を介して風船部51が押されてその内部の圧力が上昇するが、このような通常時では逆止弁57、58が開弁しないように設定されている。したがって、通常時では第1のエアバック54及び第2のエアバック55は展開せずにヘッドレスト12内に収納されている。
後突時においてリヤシート4に着座している乗員によってシートバック11の前面11aを後方へ比較的大きな荷重で押した場合には、入力効率補助プレート53を介して風船部51が押されてその内部の圧力が上昇し、通気管56内を介して比較的大きな圧力が伝達して逆止弁57、58を開弁させる。これにより、風船部51内の空気が第1のエアバック54及び第2のエアバック55に流入して、図7中の2点鎖線で示すように、第1のエアバック54及び第2のエアバック55が展開する。
第1のエアバック54が展開することで、後突時にリヤシート4の乗員の頭部がヘッドレスト12より後方へ移動することを抑制し、頭部がヘッドレスト12の後方のリヤガラス10に衝突することを防止することができる。
また、第2のエアバック55が展開することで、第2のエアバック55がヘッドレスト12とその後方のリヤガラス10との間に展開し、後突時にリヤシート4の乗員の頭部がヘッドレスト12の後部に回り込んでリヤガラス10に衝突することを抑制することができる。
次に、図9を用いて、第4の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係るリヤシート4のヘッドレスト12の概略内部構造を示す縦断面図である。
図9に示すように、第4の実施形態のリヤシート4は、第3の実施形態においてシートバック11に備えられた風船部51がヘッドレスト12内に備えられた点が異なる。
したがって、本実施形態では、リヤシート4に着座した乗員の頭部によって風船部51を押すように構成されている。通常時では、風船部51と第1のエアバック54、第2のエアバック55との間に設けられた逆止弁57、58が開弁せず、第1のエアバック54及び第2のエアバック55が展開せずにヘッドレスト12内に収納されている。
後突時において、リヤシート4に着座している乗員の頭部によってヘッドレスト12を後方へ比較的大きな荷重で押した場合には、風船部51が押されて内部の圧力が上昇し、逆止弁57、58を開弁させる。これにより、風船部51内の空気が第1のエアバック54及び第2のエアバック55に流入して、第1のエアバック54及び第2のエアバック55が展開する。
以上のように、上記第1〜4の実施形態において、いずれも後突時において、リヤシート4に着座している乗員の頭部がヘッドレスト12の後方へ移動することが抑制され、ヘッドレスト12の後方のリヤガラス10に衝突することを防止することができる。通常時には、ヘッドプロテクター15、第1のエアバック54、第2のエアバック55は、シートバック11あるいはヘッドレスト12に収納されており、車両1の室内空間の減少を回避することができる。また、ヘッドプロテクター15、第1のエアバック54、第2のエアバック55の移動、展開は、後突時における乗員のリヤシート4に対する押し付け力によって行なわれるので、移動、展開用のアクチュエータを設ける必要がなく、コストを抑えることができる。
なお、上記実施形態において、更にテールゲート5のリヤガラス10に衝撃吸収構造を備えるとよい。
図10は、リヤガラス10の衝撃吸収構造の一例を示す縦断面図である。
リヤガラス10は、テールゲート5の開口部に外側からはめ込まれて固定されている。リヤガラス10の周囲の縁部は、塑性変形可能な支持部材60を介して、テールゲート5の開口部の縁部のフランジ部61に固定されている。支持部材60は、平板を屈曲して形成されている。
リヤガラス10に対して、車内から車外に向けて大きな荷重が作用すると、支持部材60が外方へ伸長する。この支持部材60の伸長によってリヤガラス10に対して作用した後方への荷重を緩和する構造となっている。
このような構成により、上記第1〜5の実施形態において、急激な後突時にリヤシート4の乗員の頭部が例えヘッドプロテクター15や第1のエアバック54を越えてリヤガラス10に衝突してしまった場合でも、リヤガラス10から頭部への衝撃を緩和させることが可能となり、安全性を高めることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は以上の実施形態に限定されるものではない。各実施形態の詳細な構造については、適宜変更してもよい。また、ヘッドレスト12の後方にリヤガラス10以外の車体部材が存在する場合でも、本発明によって後突時においてその車体部材に衝突することを抑制して、頭部の保護を図ることができる。
1 車両
4 リヤシート(後部座席)
5 テールゲート
10 リヤガラス(車体部材)
11 シートバック
12 ヘッドレスト
15 ヘッドプロテクター(頭部保護部材)
30、40、59 受圧機構(受圧機構部)
51 風船部(受圧機構部)
54 第1のエアバック(頭部保護部材)
55 第2のエアバック(頭部保護部材)
56 通気管(受圧機構部)
60 支持部材

Claims (5)

  1. 車両の後部座席のヘッドレストの後方に車体部材を有する車両後部構造であって、
    前記ヘッドレストから上方に展開して、前記後部座席に着座している乗員の頭部が前記ヘッドレストの後方へ移動することを抑制する頭部保護部材と、
    前記後部座席に配置され、前記車両の後突時における前記乗員の後方への移動により所定値以上の押圧力を受けた場合に、当該押圧力によって前記頭部保護部材を前記ヘッドレストの上方に展開させる受圧機構部と、を備えたことを特徴とする車両後部構造。
  2. 前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストに上下方向に移動可能に収納された板状の部材であって、
    前記受圧機構部は、前記乗員の後方への移動により前記所定値以上の押圧力を受けた場合に、前記後方への移動を上方への移動に変換し、前記頭部保護部材を前記ヘッドレストから上方に突出させることを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
  3. 前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストから上方へ展開する第1のエアバックであって、
    前記受圧機構部は、前記後部座席のシートバックまたはヘッドレストに備えられた空気を充填した風船部と、前記風船部と前記第1のエアバックとを連通する通気管とを備え、前記風船部が前記所定値以上の押圧力を受けた場合に前記風船部が収縮し、当該風船部から前記通気管を介して前記第1のエアバックに空気を供給することを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
  4. 前記頭部保護部材は、前記ヘッドレストから後方へ展開する第2のエアバックを更に備え、
    前記通気管は、前記風船部と前記第1のエアバックとの間で分岐して、前記第2のエアバックと連通することを特徴とする請求項3に記載の車両後部構造。
  5. 前記ヘッドレストの後方の前記車体部材は、前記車両のテールゲートに設けられたリヤガラスであって、
    前記リヤガラスは、前記テールゲートに対して車両後方に塑性変形可能な支持部材を介して支持されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両後部構造。
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